特開2020-201387(P2020-201387A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-201387(P2020-201387A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】光源装置および投射型表示装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/16 20060101AFI20201120BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20201120BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20201120BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20201120BHJP
   F21V 9/35 20180101ALI20201120BHJP
   F21V 7/26 20180101ALI20201120BHJP
   F21V 7/28 20180101ALI20201120BHJP
   F21V 29/502 20150101ALI20201120BHJP
   F21V 29/74 20150101ALI20201120BHJP
   H04N 5/74 20060101ALN20201120BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20201120BHJP
【FI】
   G03B21/16
   G03B21/00 D
   G03B21/14 A
   F21S2/00 311
   F21V9/35
   F21V7/26
   F21V7/28 210
   F21V7/28 220
   F21V7/28 230
   F21V29/502 100
   F21V29/74
   H04N5/74 Z
   F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2019-108135(P2019-108135)
(22)【出願日】2019年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】特許業務法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西 正太
(72)【発明者】
【氏名】高沢 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】石毛 正裕
【テーマコード(参考)】
2K203
3K243
5C058
【Fターム(参考)】
2K203FA03
2K203FA23
2K203FA24
2K203FA34
2K203FA44
2K203FA45
2K203FA62
2K203GA35
2K203HA30
2K203LA02
2K203LA12
2K203LA37
2K203LA50
2K203LA54
2K203MA12
2K203MA32
3K243AA01
3K243AC06
3K243BE09
5C058AB03
5C058EA26
5C058EA52
(57)【要約】
【課題】放熱効率を向上させることが可能な光源装置および投射型表示装置を提供する。
【解決手段】本開示の一実施形態の光源装置は、一の面に蛍光体層を有する支持基板と、支持基板を回転駆動させる駆動部と、支持基板の一の面とは反対側の他の面と対向配置された第1の支持部材と、支持基板の他の面において同心円状に複数設けられ、蛍光体層との距離に応じて放熱性能が異なる複数の第1の放熱部材と、第1の支持部材の支持基板との対向面において同心円状に複数設けられると共に、複数の第1の放熱部材と交互に配置される複数の第2の放熱部材とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の面に蛍光体層を有する支持基板と、
前記支持基板を回転駆動させる駆動部と、
前記支持基板の前記一の面とは反対側の他の面と対向配置された第1の支持部材と、
前記支持基板の前記他の面において同心円状に複数設けられ、前記蛍光体層との距離に応じて放熱性能が異なる複数の第1の放熱部材と、
前記複数の第1の支持部材の前記支持基板との対向面において同心円状に複数設けられると共に、前記複数の第1の放熱部材と交互に配置される複数の第2の放熱部材と
を備えた光源装置。
【請求項2】
前記複数の第1の放熱部材のうち、前記蛍光体層近傍の第1の放熱部材は、その他の第1の放熱部材よりも放熱性能が高い、請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記蛍光体層近傍の前記第1の放熱部材の厚みは、その他の前記第1の放熱部材に対して相対的に厚い、請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記複数の第1の放熱部材の厚みは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って薄くなっている、請求項2に記載の光源装置。
【請求項5】
前記蛍光体層近傍の前記第1の放熱部材の長さは、その他の前記第1の放熱部材に対して相対的に長い、請求項2に記載の光源装置。
【請求項6】
前記複数の第1の放熱部材の高さは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って短くなっている、請求項2に記載の光源装置。
【請求項7】
前記支持基板と前記複数の第1の放熱部材とは別体で形成されている、請求項1に記載の光源装置。
【請求項8】
前記複数の第1の放熱部材は、前記支持基板と一体形成されている、請求項1に記載の光源装置。
【請求項9】
前記複数の第1の放熱部材は、前記蛍光体層の形成領域を避けて配設されている、請求項1に記載の光源装置。
【請求項10】
前記蛍光体層は円環形状を有し、
前記支持基板の前記一の面において、前記蛍光体層と同心円状に1または複数設けられた第3の放熱部材と、
前記支持基板の前記一の面と対向配置された第2の支持部材と、
前記第2の支持部材の前記支持基板との対向面において前記1または複数の第3の放熱部材と対向する1または複数の第4の放熱部材とをさらに有する、請求項1に記載の光源装置。
【請求項11】
前記複数の第3の放熱部材のうち、前記前記蛍光体層近傍の第3の放熱部材は、その他の第3の放熱部材よりも放熱性能が高い、請求項10に記載の光源装置。
【請求項12】
前記蛍光体層近傍の前記第3の放熱部材の厚みは、その他の前記第3の放熱部材に対して相対的に厚い、請求項11に記載の光源装置。
【請求項13】
前記複数の第3の放熱部材の厚みは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って薄くなっている、請求項11に記載の光源装置。
【請求項14】
前記蛍光体層近傍の前記第3の放熱部材の長さは、その他の前記第3の放熱部材に対して相対的に長い、請求項11に記載の光源装置。
【請求項15】
前記複数の第3の放熱部材の高さは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って短くなっている、請求項11に記載の光源装置。
【請求項16】
前記第1の支持部材および前記第2の支持部材は、前記蛍光体層を有する前記支持基板、前記複数の第1の放熱部材および前記1または複数の第3の放熱部材を収容する筐体である、請求項10に記載の光源装置。
【請求項17】
前記筐体は、外部に放熱構造をさらに有する、請求項16に記載の光源装置。
【請求項18】
前記筐体は密閉構造となっている、請求項16に記載の光源装置。
【請求項19】
前記筐体には、ヘリウムがさらに封入されている、請求項16に記載の光源装置。
【請求項20】
光源装置と、
入力された映像信号に基づいて前記光源装置からの光を変調することにより、画像光を生成する画像生成光学系と、
前記画像生成光学系で生成された画像光を投射する投射光学系とを備え、
前記光源装置は、
一の面に蛍光体層を有する支持基板と、
前記支持基板を回転駆動させる駆動部と、
前記支持基板の前記一の面とは反対側の他の面と対向配置された第1の支持部材と、
前記支持基板の前記他の面において同心円状に複数設けられ、前記蛍光体層との距離に応じて放熱性能が異なる複数の第1の放熱部材と、
前記複数の第1の支持部材の前記支持基板との対向面において同心円状に複数設けられると共に、前記複数の第1の放熱部材と交互に配置される複数の第2の放熱部材と
を有する投射型表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば、発光部として蛍光体層を有する回転体を波長変換素子として備えた光源装置およびこれを備えた投射型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プロジェクタの光源として、レーザ蛍光体方式の光源装置が用いられている。レーザ蛍光体方式の光源装置では、塵や埃による出力の低下や破損を防止するために、蛍光体が固定されたホイールを密閉筐体に収容する方法がとられることがある。このような光源装置では、例えば、密閉筐体に設けられた同心円状の複数の放熱部材と、ホイール側に設けられた同心円状の複数の放熱部材とを組み合わせた光源装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この光源装置では、ホイール側を回転駆動させた際にそれぞれの放熱部材間に発生するテイラー渦を利用することで、放熱部材間の熱伝導率を向上させて蛍光体の発光部の冷却を効率的に行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2018/116689号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プロジェクタの光源装置としては、光源出力の増加および小型化が望まれており、さらなる放熱効率の向上が求められている。
【0005】
放熱効率を向上させることが可能な光源装置および投射型表示装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態の光源装置は、一の面に蛍光体層を有する支持基板と、支持基板を回転駆動させる駆動部と、支持基板の一の面とは反対側の他の面と対向配置された第1の支持部材と、支持基板の他の面において同心円状に複数設けられ、蛍光体層との距離に応じて放熱性能が異なる複数の第1の放熱部材と、第1の支持部材の支持基板との対向面において同心円状に複数設けられると共に、複数の第1の放熱部材と交互に配置される複数の第2の放熱部材とを備えたものである。
【0007】
本開示の一実施形態の投射型表示装置は、光源装置と、入力された映像信号に基づいて光源装置からの光を変調することにより、画像光を生成する画像生成光学系と、画像生成光学系で生成された画像光を投射する投射光学系とを備えたものである。この投射型表示装置に搭載された光源装置は、上記本開示の一実施形態の光源装置と同一の構成要素を有している。
【0008】
本開示の一実施形態の光源装置および一実施形態の投射型表示装置では、蛍光体層を有する支持基板の裏面(他の面)に、蛍光体層との距離に応じて放熱性能が異なる同心円状の複数の第1の放熱部材を設けるようにした。具体的には、蛍光体層との距離が近いほど放熱性能の高い放熱部材を配設するようにした。これにより、重量の増加を抑えつつ、熱拡散効果により蛍光体層の温度を低下させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の第1の実施の形態に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成の一例を表す断面模式図である。
図2A図1に示した蛍光体ホイールを表面側から見た場合の平面模式図である。
図2B図1に示した蛍光体ホイールを裏面側から見た場合の平面模式図である。
図3】本開示の第1の実施の形態に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成の他の例を表す断面模式図である。
図4A図1に示した蛍光体ホイールの製造工程の一例を表す断面模式図である。
図4B図4Aに続く工程を表す断面模式図である。
図5】ホイール基板の反り量を表す特性図である。
図6図1に示した蛍光体ホイールを有する光源装置の全体構成の一例を表す概略図である。
図7】本開示の第2の実施の形態に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成を表す断面模式図である。
図8】本開示の第3の実施の形態に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成を表す断面模式図である。
図9】本開示の変形例1に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成を表す断面模式図である。
図10】本開示の変形例2に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成を表す断面模式図である。
図11】本開示の変形例3に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成を表す断面模式図である。
図12】本開示の変形例4に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成を表す断面模式図である。
図13】本開示の変形例5に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成の一例を表す断面模式図である。
図14】本開示の変形例5に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成の他の例を表す断面模式図である。
図15】本開示の変形例6に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成の一例を表す断面模式図である。
図16】本開示の変形例6に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成の他の例を表す断面模式図である。
図17】本開示の変形例7に係る光源装置を構成する蛍光体ホイールおよび筐体の構成を表す断面模式図である。
図18図1に示した蛍光体ホイールを有する光源装置の全体構成の他の例を表す概略図である。
図19図6に示した光源装置を備えた投射型表示装置の構成例の一例を表す概略図である。
図20図6に示した光源装置を備えた投射型表示装置の構成例の他の例を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示における実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。また、本開示は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比等についても、それらに限定されるものではない。なお、説明する順序は、下記の通りである。
1.第1の実施の形態(蛍光体層との距離に応じて放熱性能の異なる複数の放熱部材をホイール基板の裏面に配置した例)
1−1.蛍光体ホイールおよびその周辺の構成
1−2.蛍光体ホイールの製造方法
1−3.光源装置の構成
1−4.作用・効果
2.第2の実施の形態(フィンの厚みが異なる複数の放熱部材を用いた蛍光体ホイールの例)
3.第3の実施の形態(フィンの長さおよび厚みが異なる複数の放熱部材を用いた蛍光体ホイールの例)
4.変形例
4−1.変形例1(複数の放熱部材を一体形成した例)
4−2.変形例2(最外周の放熱部材をホイール基板で設けた例)
4−3.変形例3(複数の放熱部材をホイール基板と一体形成した例)
4−4.変形例4(蛍光体層よりも内周に放熱部材をさらに設けた例)
4−5.変形例5(筐体の周縁部に傾斜面を設けた例)
4−6.変形例6(ホイール基板の表面に放熱部材をさらに設けた例)
4−7.変形例7(透過型の蛍光体ホイールの例)
4−8.変形例8(光源装置の他の構成例)
5.適用例(投射型表示装置)
【0011】
<1.第1の実施の形態>
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10A)およびこれを収容する筐体20の断面構成の一例を模式的に表したものである。図2Aは、図1に示した蛍光体ホイール10Aを表面側から見た際の平面構成を模式的に表したものである。図2Bは、図1に示した蛍光体ホイール10Aを裏面側から見た際の平面構成を模式的に表したものである。図1では、図2Aおよび図2Bに示したI−I線における断面構造を表している。また、図2Aおよび図2Bでは、放熱部材13A,13B,13Cの各フィン132a,132b,132c部分を図示している。蛍光体ホイール10Aは、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである(例えば、図6図18参照)。
【0012】
本実施の形態の光源装置1は、後述する光源部1110から出射された励起光EL(例えば、青色光)を蛍光FL(例えば、黄色光)に波長変換して出射する蛍光体ホイール10Aと、これを収容する筐体20とを有する。蛍光体ホイール10Aは、例えば、円形の平面形状を有するホイール基板11の表面(一の面;面11S1)に蛍光体層12が固定されている。裏面(他の面;面11S2)には、ホイール基板11の回転中心(O)を中心とする同心円状の複数の放熱部材13が配設されている。筐体20の内部には、複数の放熱部材13と入れ子状に配設される複数の放熱部材(複数のフィン221)が設けられている。本実施の形態では、複数の放熱部材13として、互いに異なる放熱性能を有する3つの放熱部材13A,13B,13Cがホイール基板11の裏面(面11S2)に、蛍光体層12との距離に応じて設けられている。なお、図1図2Aおよび図2Bは蛍光体ホイール10Aおよび筐体20の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法、形状とは異なる場合がある。
【0013】
(1−1.蛍光体ホイールおよびその周辺の構成)
蛍光体ホイール10Aには、上記のように、円形状のホイール基板11の表面(面11S1)に蛍光体層12が、裏面(面11S2)に2つの放熱部材13A,13B,13Cが設けられている。蛍光体層12は、ホイール基板11の回転中心(O)を中心として、例えば円環状に形成されている。ホイール基板11は、モータ14に固定されており、光源装置1の動作時において、例えば、回転中心(O)を通る軸J14Aを中心に、例えば矢印C方向に回転可能となっている。蛍光体ホイール10Aを回転させるのは、励起光ELの照射に伴う局所的な温度上昇を抑制し、構造安定性を維持すると共に光変換効率の低下を防ぐためである。
【0014】
ホイール基板11は、蛍光体層12を支持する基板として機能すると共に、放熱部材としても機能するものである。ホイール基板11は、例えば、金属材料やセラミックス材料等の無機材料からなる。ホイール基板11の構成材料としては、熱伝導率が高いものが好ましい。具体的には、ホイール基板11を構成する金属材料としては、例えば、アルミニウム(Al),銅(Cu),モリブデン(Mo),タングステン(W),コバルト(Co),クロム(Cr),白金(Pt),タンタル(Ta),リチウム(Li),ジルコニウム(Zr),ルテニウム(Ru),ロジウム(Rh)またはパラジウム(Pd)等の単体金属、またはこれらを1種以上含む合金が挙げられる。あるいは、Wの含有率が80原子%以上のCuWや、Moの含有率が40原子%以上のCuMo等の合金を、ホイール基板11を構成する金属材料として用いることもできる。セラミックス材料としては、例えば、炭化ケイ素(SiC),窒化アルミニウム(AlN),酸化ベリリウム(BeO),SiとSiCとの複合材料、またはSiCとAlとの複合材料(但し、SiCの含有率が50%以上のもの)を含むものが挙げられる。更に、単体SiやSiC、ダイアモンド、サファイア等の結晶材料のほか、石英やガラスを用いることもできる。なかでも、ホイール基板11は、構成元素としてMo,SiおよびWの単体が好ましい。高い熱伝導率を有するからである。
【0015】
蛍光体層12は、蛍光体層12は、複数の蛍光体粒子を含むものであり、ホイール基板11の表面(面S1)に固定されている。蛍光体層12は、例えば、プレート状に形成されていることが好ましく、例えば、所謂セラミックス蛍光体やバインダ式の多孔質蛍光体によって構成されている。バインダは互いに隣り合う一の蛍光体粒子と他の一の蛍光体粒子とを結合するものである。バインダは、例えば水ガラス等の無機材料の架橋体を含むものである。水ガラスとは、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムまたは珪酸ソーダとも呼ばれる珪酸化合物であり、無水珪酸(SiO2)と酸化ソーダ(Na2O)または酸化カリ(K2O)とが所定の比率で混合した液体である。分子式はNa2O・nSiO2で表される。
【0016】
蛍光体粒子は、外部から照射される励起光EL(例えばレーザ光)を吸収して蛍光FLを発する粒子状の蛍光体である。例えば蛍光体粒子には、青色波長域(例えば400nm〜470nm)の波長を有する青色レーザ光により励起されて黄色の蛍光(赤色波長域から緑色波長域の間の波長域の光)を発する蛍光物質が含まれている。このような蛍光物質として、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系材料が用いられる。
【0017】
なお、蛍光体層12は、例えば図3に示したように、反射膜15を介してホイール基板11に固定するようにしてもよい。反射膜15は、外部から照射される励起光ELや蛍光体層12において発せられる蛍光FLを反射し、蛍光体ホイール10Aにおける発光効率を高めるように機能するものである。反射膜15は、例えば、誘電体多層膜のほか、アルミニウム(Al),銀(Ag)あるいはチタン(Ti)等の金属元素を含む金属膜等により形成されている。なお、反射膜15は、ホイール基板11が光反射性を有する材料によって形成されている場合には、適宜省略しても構わない。
【0018】
蛍光体ホイール10Aには、上記のように、ホイール基板11の裏面(面11S2)側に複数の放熱部材13として、例えば、3つの放熱部材13A,13B,13Cが配設されている。この放熱部材13A,13B,13Cが、本開示の「第1の放熱部材」の一具体例に相当する。放熱部材13A,13B,13Cは、上記のように、互いに異なる放熱性能を有し、蛍光体層12との距離に応じて配設されている。具体的には、放熱部材13A,13B,13Cの放熱性能は、放熱部材13Aが最も高く、次に放熱部材13Bが高く、放熱部材13Cが最も低い。本実施の形態では、最も高い放熱性能を有する放熱部材13Aが熱源となる蛍光体層12の最も近傍、例えば、図1に示したように、蛍光体層12の直下に配設され、最も放熱性能の低い放熱部材13Cは、蛍光体層12から最も遠く、例えば、図1に示したように、ホイール基板11の周縁部に配設されている。即ち、放熱部材13A,13B,13Cは、ホイール基板11の回転中心(O)からこの順に配設されている。
【0019】
放熱部材13A,13B,13Cは、ホイール基板11の裏面(面11S2)に接合される固定部131(131a,131b,131c)と、固定部131から蛍光体ホイール10Aの回転軸J14に対して略平行方向に折れ曲がったフィン132(132a,132b,132c)とから構成されている。放熱部材13A,13B,13Cは、それぞれ、固定部131a,131b,131cを介してホイール基板11に接合されている。これにより、放熱部材13A,13B,13Cは、光源装置1の動作時において、ホイール基板11と共に、例えば、軸J14Aを中心に回転可能となっている。フィン132a,132b,132cは、それぞれ、上記のように、蛍光体ホイール10Aの回転軸J14に対して略平行方向に折れ曲がっており、回転軸J14に対して略平行な円筒面を形成している。円筒面は、回転軸J14を中心に、連続面として形成されていることが好ましいが、1ヶ所または複数ヶ所に、例えば回転軸方向に延伸する切り込みが形成されていてもよい。
【0020】
本実施の形態では、放熱部材13A,13B,13Cの放熱性能は、例えば、フィン132a,132b,132cの長さで調整されている。具体的には、放熱部材13A,13B,13Cは、それぞれ、長さl1のフィン132a、長さl2のフィン132b、長さl3のフィン132cを有し、各長さの関係はl1>l2>l3となっている。このように、蛍光体層12の最も近くに配設される放熱部材13Aのフィン132aの長さを最も長くし、蛍光体層12から離れるに従ってフィン132b,132cの長さを短くすることにより、放熱部材13A,13B,13Cによる発熱部(蛍光体層12)の冷却効率を維持しつつ、蛍光体ホイール10Aの重量の増加を低減することが可能となる。
【0021】
放熱部材13A,13B,13Cは、熱伝導率が高い材料から構成されていることが好ましい。具体的には、放熱部材13A,13B,13Cは、例えば、純アルミ、アルミ合金、ベリリウム銅等の銅合金、カーボン素材およびグラファイト等によって構成されていることが望ましい。なお、放熱部材13A,13B,13Cは、同じ材料からなる構成してもよいし、それぞれが、互いに異なる材料からなる構成としてもよい。
【0022】
筐体20は、放熱部材13を含む蛍光体ホイール10Aを収容し、蛍光体ホイール10Aへの塵や埃の付着を防止するためのものである。筐体20は、前面部21、背面部22および側面部23を有する。前面部21には励起光ELおよび蛍光FLが透過する透過部として、蛍光体層12と正対する位置にレンズ24が配設されている。背面部22には、例えば、ホイール基板11の回転中心(O)を中心とする同心円状の複数のフィン221として、例えば、2つのフィン221a,221bが設けられている。即ち、筐体20の背面部22が、本開示の「第1の支持部材」に相当し、フィン221a,221bが、本開示の「第2の放熱部材」の一具体例に相当する。
【0023】
フィン221a,221bは、例えば、互いに同じ長さで背面部22と一体形成されており、蛍光体ホイール10Aの回転軸J14に対して略平行な円筒面を形成している。このフィン221a,221bの円筒面は、放熱部材13A,13B,13Cのフィン132a,132b,132cと同様に、それぞれ、回転軸J14を中心に、連続面として形成されていることが好ましいが、1ヶ所または複数ヶ所に、例えば回転軸方向に延伸する切り込みが形成されていてもよい。即ち、放熱部材13A,13B,13Cのフィン132a,132b,132cと、フィン221a,221bとは、互いに略平行な対向面を形成している。
【0024】
本実施の形態では、フィン221a,221bは、放熱部材13A,13B,13Cのフィン132a,132b,132cと入れ子状に配設されている。具体的には、フィン132a,132b,132cと、フィン221a,221bとは、ホイール基板11の回転中心(O)側から、フィン132a、フィン221a、フィン132b、フィン221b、フィン132cの順に配設されている。
【0025】
各フィン132a,221a,132b,221b,132cの配設位置は、例えば、対向するフィン132aとフィン221aとの対向面の距離(A)と、フィン132aとフィン221aとの間の距離(B)とのアスペクト比(A/B)が、2以上となるように配設されてことが好ましい。同様に、対向するフィン132bとフィン221bとの対向面の距離と、フィン132bとフィン221bとの間の距離とのアスペクト比も、2以上となるように配設されていることが好ましい。フィン132cについては、筐体20の側面部23との対向面とその間の距離が同様の構成となっていることが好ましい。
【0026】
これにより、蛍光体ホイール10Aを回転駆動させた際に、フィン132aとフィン221aとの間、フィン132bとフィン221bとの間およびフィン132cと側面部23との間の流体(例えば、空気)にテイラー渦が発生するようになる。テイラー渦は、気体に作用する遠心力により発生する。このため、本実施の形態では、上記のようなアスペクト比となるように組み合わされたフィンは、外周側フィン(フィン221)は固定され、内周側フィン(フィン132)は回転駆動するような構成となっている。これにより、蛍光体層12で生じ、ホイール基板11から放熱部材13に伝達した熱は、フィン221a,221bに効率的に伝達されるようになり、蛍光体層12を効率よく冷却することが可能となる。
【0027】
なお、アスペクト比の上限は、例えば10以下とすることが好ましい。これは、アスペクト比が10を超えると冷却性能の向上効果が小さくなるからである。また、アスペクト比が10以上、即ち、フィン部分が大きくなると、放熱部材13A,13B,13Cおよび筐体20の製造の難易度が高くなるからである。
【0028】
筐体20は、熱伝導率が高い材料から構成されていることが好ましい。具体的には、筐体20は、例えば、純アルミ、アルミ合金およびベリリウム銅等の銅合金等によって構成されていることが望ましい。
【0029】
なお、図1では、筐体20として、前面部21、背面部22および側面部23が互いに接合され、外部と完全に隔離された密閉型の筐体を示したが、例えば、ホイール基板11の表面(面11S1)側が開放されている開放型の筐体であってもよい。また、本実施の形態では、ホイール基板11の周縁部に配設された放熱部材13Cのフィン132cとの対向面として側面部23を用いたが、フィン132cとの対向面として背面部22に別途フィンを設けるようにしてもよい。
【0030】
筐体20が密閉構造となっている場合には、筐体20内には、流体として空気の他に、空気に比べて熱伝導率の高い気体を充填するようにしてもよい。具体的には、空気の熱伝導率(20℃環境において熱伝導率0.0257W/m K)よりもの大きな熱伝導率を有する気体を充填することが好ましい。このような気体としては、例えばヘリウム(He)が挙げられる。筐体20内には、気体だけでなく、液体を封入するようにしてもよい。筐体20内に封入する液体は、例えば水やシリコンオイル等が挙げられるが、できるだけ粘性が低いものを選択することが好ましい。なお、筐体20内に液体を封入する場合には、蛍光体ホイール10Aは、例えばマグネット式駆動を用いて回転させることができる。
【0031】
更に、筐体20の外部には、例えば、図1に示したように、放熱構造30を設けるようにしてもよい。これにより、筐体20における排熱効率を向上させることができる。放熱構造30は、例えば、筐体20の背面(面S2)に接合される支持部材31と、支持部材31に取り付けられた複数のフィン32とを有する。蛍光体ホイール10Aから筐体20に伝達された熱は、放熱構造30を介して大気中に発散される。
【0032】
放熱構造30は、この他、筐体20の背面(面S2)に複数のヒートパイプを取り付け、ヒートパイプの先に、ヒートシンクを接続した構成としてもよい。その他の放熱構造としては、例えば、液冷システムが挙げられる。液冷システムは、例えば、筐体20の一面や、あるいは側面に沿って配管を取り付け、この配管内を冷媒が流れることにより、筐体20の熱を冷媒に伝達して筐体20を冷却するものである。冷媒に伝達された熱は、ラジエータ等において大気中に放熱される。
【0033】
(1−2.蛍光体ホイールの製造方法)
本実施の形態の蛍光体ホイール10Aは、例えば、次のようにして製造することができる。図4Aおよび図4Bは、図1に示した蛍光体ホイール10Aの製造工程を模式的に表したものである。
【0034】
まず、図4Aに示したように、ホイール基板11の裏面(面11S2)に放熱部材13A,13B,13Cを接合する。その後、図4Bに示したように、ホイール基板11の表面(面11S1)に蛍光体層12を接合する。
【0035】
図5は、ホイール基板11の反り量を表したものである。ここでは、ホイール基板11としてφ95mm、厚み0.8mmのアルミニウム製の基板を用い、蛍光体層12として焼結型蛍光体を用いている。アルミニウム製のホイール基板11に熱硬化型の接着剤で蛍光体層12を固定した場合、熱硬化後のホイール基板11の反り量は0.4であった。これに対し、本実施の形態のように、ホイール基板11の裏面(面11S2)に同心円状の複数の放熱部材13を固定したのち、ホイール基板11の表面(面11S1)に蛍光体層12を固定した場合には、熱硬化後のホイール基板11の反り量は約0.07であった。このように、ホイール基板11の裏面に放熱部材13を接合した後に、蛍光体層12を接合することで、ホイール基板11の1/6程度に反り量を低減することができる。
【0036】
(1−3.光源装置の構成)
図6は、光源装置1の全体構成を表す概略図である。なお、図6では、蛍光体ホイール10Aを筐体20と共に簡略化して示している。光源装置1は、波長変換素子として上記蛍光体ホイール10Aと、光源部1110と、偏光ビームスプリッタPBS1112と、1/4波長板1113と、集光光学系1114(1114A,1114B)とを有する。光源装置1を構成する各部材は、蛍光体ホイール10A側から、集光光学系1114、1/4波長板1113、PBS1112および光源部1110の順に、蛍光体ホイール10Aから射出される白色光(合波光Lw)の光路上に配置されている。
【0037】
光源部1110は、所定の波長の光を射出する固体発光素子を有する。本実施の形態では、固体発光素子として、励起光EL(例えば、波長445nmまたは455nmの青色レーザ光)を発振する半導体レーザ素子が用いられており、光源部1110からは、直線偏光(例えば、S偏光)の励起光ELが射出される。
【0038】
なお、光源部1110を半導体レーザ素子で構成する場合には、1つの半導体レーザ素子で所定の出力の励起光ELを得る構成としてもよいが、複数の半導体レーザ素子からの出射光を合波して所定の出力の励起光ELを得る構成としてもよい。更に、励起光ELの波長は上記数値に限定されず、青色光と呼ばれる光の波長帯域内の波長であれば任意の波長を用いることができる。
【0039】
PBS1112は、光源部1110から入射される励起光ELと、蛍光体ホイール10Aから入射される合波光Lwとを分離するものである。具体的には、PBS1112は、光源部1110から入射した励起光ELを1/4波長板1113に向かって透過するものである。また、PBS1112は、蛍光体ホイール10Aから集光光学系1114および1/4波長板1113を透過して入射した合波光Lwを反射する。反射された合波光Lwは照明光学系2(後出)に入射する。
【0040】
1/4波長板1113は、入射光に対してπ/2の位相差を生じさせる位相差素子であり、入射光が直線偏光の場合には直線偏光を円偏光に変換し、入射光が円偏光の場合には円偏光を直線偏光に変換するものである。本実施の形態では、PBS1112から射出される直線偏光の励起光ELは、1/4波長板1113によって円偏光の励起光ELに変換される。また、蛍光体ホイール10Aから射出される合波光Lwに含まれる円偏光の励起光成分は、1/4波長板1113によって直線偏光に変換される。
【0041】
集光光学系1114(1114A,1114B)は、1/4波長板1113から射出された励起光ELを所定のスポット径に集光し、集光された励起光ELを蛍光体ホイール10Aに向けて射出するものである。また、集光光学系1114は、蛍光体ホイール10Aから射出される合波光Lwを平行光に変換し、その平行光を1/4波長板1113に向けて射出するものである。なお、集光光学系1114は、例えば、1枚のコリメートレンズで構成してもよいし、複数のレンズを用いて入射光を平行光に変換する構成としてもよい。
【0042】
なお、光源部1110から入射される励起光ELと、蛍光体ホイール10Aから出射される合波光Lwとを分離する光学部材の構成としては、PBS1112に限定されず、上述した光の分離動作を可能にする構成で張れば、任意の光学部材を用いることができる。
【0043】
(1−4.作用・効果)
本実施の形態の光源装置1では、蛍光体層12が設けられたホイール基板11の裏面(面11S2)に、互いに放熱性能の異なる3つの放熱部材13A,13B,13Cが、蛍光体層12との距離に応じて同心円状に配設された蛍光体ホイール10Aを用いるようにした。放熱部材13A,13B,13Cの放熱性能は、放熱部材13A>放熱部材13B>放熱部材13Cとなっており、最も放熱性能の高い放熱部材13Aが蛍光体層12の最近傍(例えば、直下)に配設され、その次に放熱部材13Bが、最も放熱性能の低い放熱部材13Cが蛍光体層12から最も離れた位置(例えば、ホイール基板11の周縁部)に配設されている。これにより、蛍光体ホイール10Aの重量増加を抑えつつ、励起光ELの照射による蛍光体層12の発熱を効率よく拡散できるようになる。以下、これについて説明する。
【0044】
近年、白色光源として小型且つ長寿命で立ち上がりおよび立下りの早いレーザ光源が広く用いられるようになっている。レーザは、主に半導体レーザが用いられているが、半導体レーザは、白色光源に必要なRGB光源のうち、GBの発光効率が低い。このため、青色レーザと、青色レーザで蛍光体を励起することにより取り出される黄色の蛍光との合成により白色光を発生させるレーザ蛍光体方式の光源装置(蛍光体レーザ光源)が広く用いられている。
【0045】
ところが、蛍光体は温度上昇に伴い発光効率が低下する温度消光という問題がある。そこで、回転式の蛍光体ホイールを使用し、レーザ励起による発熱を拡散させて蛍光体の温度上昇を抑制する方法が取られている。このような光源装置では、蛍光体ホイールに塵や埃の付着によって発光効率が低下したり破損したりすることがあるため、実際の製品では、蛍光体ホイールは密閉空間内に配置されるようになっている。密閉空間内に配置された蛍光体ホイールの放熱技術としては、前述したように、ホイール基板の裏面および密閉筐体のホイール基板の裏面と対向する面に、互いに入れ子状となる同心円フィンをそれぞれ設け、ホイール基板を回転駆動させた際にそれぞれのフィンの間に発生するテイラー渦を利用して蛍光体の発光部の冷却効率を向上させる方法がある。
【0046】
ところで、上記のような放熱構造を有する光源装置では、蛍光体ホイールの放熱効率と重量とのバランスが課題として挙げられる。上記のような光源装置では、フィンの枚数を増やすこと、および、フィンの長さを長くすることで放熱効率を向上させることができるが、同時に、重量が増加することとなり、駆動モータの大型化や高コスト化という問題が生じる。
【0047】
これに対して本実施の形態の光源装置1では、蛍光体層12が設けられたホイール基板11の裏面(面11S2)に、蛍光体層12との距離に応じて放熱性能が異なる同心円状の、例えば3つの放熱部材13A,13B,13Cを配設するようにした。具体的には、蛍光体層12との距離が近いほど放熱性能の高い放熱部材(放熱部材13A)を、蛍光体層12との距離が遠いほど放熱性能の低い放熱部材(放熱部材13C)を配設するようにした。これにより、蛍光体ホイール10Aの重量増加を抑えつつ、励起光ELの照射によって上昇した蛍光体層12の温度を効率的に低下させることが可能となる。
【0048】
以上のように、本実施の形態では、蛍光体層12が設けられたホイール基板11の裏面(面11S2)に、蛍光体層12との距離が近いほど放熱性能の高い放熱部材(放熱部材13A)を、蛍光体層12との距離が遠いほど放熱性能の低い放熱部材(放熱部材13C)を配設するようにしたので、蛍光体ホイール10Aの重量増加を抑えつつ、励起光ELの照射により発熱した蛍光体層12を効率よく冷却させることが可能となる。即ち、放熱効率を向上させることが可能となる。
【0049】
また、本実施の形態では、ホイール基板11の裏面(面11S2)に同心円状、例えば3つの放熱部材13A,13B,13Cを配設するようにしたので、表面(面11S1)に蛍光体層12を固定した際のホイール基板11の反りを低減することが可能となる。これにより蛍光体面の振れが抑制され、光源として安定した出力が得られるようになる。即ち、フリッカーの抑制に繋がる。また騒音を抑制することが可能となる。
【0050】
次に、本開示の第2,第3の実施の形態および変形例1〜8ならびに適用例について説明する。以下では、上記第1の実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0051】
<2.第2の実施の形態>
図7は、本開示の第2の実施の形態に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10B)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Bは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本実施の形態の蛍光体ホイール10Bは、互いに異なる放熱性能を有する放熱部材43として、フィン432a,432b,432c部分の厚みが互いに異なる3つの放熱部材43A,43B,43Cを用いた点が上記第1の実施の形態とは異なる。
【0052】
蛍光体ホイール10Bには、蛍光体ホイール10Aと同様に、ホイール基板11の裏面(面11S2)側に複数の放熱部材43として、同心円状の3つの放熱部材43A,43B,43Cが配設されている。放熱部材43A,43B,43Cは、放熱部材13A,13B,13Cと同様に、ホイール基板11の裏面(面11S2)に接合される固定部431(431a,431b,431c)と、蛍光体ホイール10Bの回転軸J14に対して略平行方向に折れ曲がったフィン432(432a,432b,432c)とから構成されている。
【0053】
放熱部材43A,43B,43Cは、放熱部材43Aが最も高い放熱性能を有し、次に放熱部材43Bが高く、放熱部材43Cが最も低い放熱性能を有する。本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、最も高い放熱性能を有する放熱部材43Aが熱源となる蛍光体層12の最も近傍、例えば、蛍光体層12の直下に配設され、最も放熱性能の低い放熱部材43Cは、蛍光体層12から最も遠く、例えば、ホイール基板11の周縁部に配設されている。即ち、放熱部材43A,43B,43Cは、ホイール基板11の回転中心(O)からこの順に配設されている。
【0054】
本実施の形態では、放熱部材43A,43B,43Cの放熱性能は、上記のように、フィン432a,432b,432c部分の厚みで調整されている。具体的には、放熱部材43A,43B,43Cは、それぞれ、厚みt1のフィン432a、厚みt2のフィン432b、厚みt3のフィン432cを有し、各厚みの関係はt1>t2>t3となっている。このように、蛍光体層12の最も近くに配設される放熱部材43Aのフィン432aの厚みを最も厚くし、蛍光体層12から離れるに従ってフィン432b,432cの厚みを薄くすることにより、放熱部材43A,43B,43Cによる発熱部(蛍光体層12)の冷却効率を維持しつつ、蛍光体ホイール10Aの重量の増加を低減することが可能となる。
【0055】
以上のように、本実施の形態では、互いにフィン432a,432b,432c部分の厚みが互いに異なる3つの放熱部材43A,43B,43Cを、最も放熱性能の高い放熱部材43Aを蛍光体層12の最近傍(例えば、直下)に、最も放熱性能の低い放熱部材43Cを蛍光体層12から最も離れた位置(例えば、ホイール基板11の周縁部)に配設するようにした。これにより、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0056】
<3.第3の実施の形態>
図8は、本開示の第3の実施の形態に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10C)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Cは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本実施の形態の蛍光体ホイール10Cは、互いに異なる放熱性能を有する放熱部材53として、フィン532a,532b,532c部分の長さおよび厚みが互いに異なる3つの放熱部材53A,53B,53Cを用いた点が上記第1の実施の形態とは異なる。
【0057】
蛍光体ホイール10Cには、蛍光体ホイール10Aと同様に、ホイール基板11の裏面(面11S2)側に複数の放熱部材53として、同心円状の3つの放熱部材53A,53B,53Cが配設されている。放熱部材53A,53B,53Cは、ホイール基板11の裏面(面11S2)に接合される固定部531(531a,531b,531c)と、蛍光体ホイール10Cの回転軸J14に対して略平行方向に折れ曲がったフィン532(532a,532b,532c)とから構成されている。
【0058】
放熱部材53A,53B,53Cは、放熱部材53Aが最も高い放熱性能を有し、次に放熱部材53Bが高く、放熱部材53Cが最も低い放熱性能を有する。本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、最も高い放熱性能を有する放熱部材53Aが熱源となる蛍光体層12の最も近傍、例えば、蛍光体層12の直下に配設され、最も放熱性能の低い放熱部材53Cは、蛍光体層12から最も遠く、例えば、ホイール基板11の周縁部に配設されている。即ち、放熱部材53A,53B,53Cは、ホイール基板11の回転中心(O)からこの順に配設されている。
【0059】
本実施の形態では、放熱部材53A,53B,53Cの放熱性能は、上記のように、フィン532a,532b,532c部分の長さと厚みとで調整されている。具体的には、放熱部材53A,53B,53Cは、それぞれ、長さl1,厚みt1のフィン532a、長さl2,厚みt2のフィン532b、長さl3,厚みt3のフィン532cを有し、各長さの関係はl1>l2>l3、各厚みの関係はt1>t2>t3となっている。このように、蛍光体層12の最も近くに配設される放熱部材53Aのフィン532aの長さを長く且つ厚みを最も厚くし、蛍光体層12から離れるに従ってフィン532b,532cの長さを短く且つ厚みを薄くすることにより、放熱部材53A,53B,53Cによる発熱部(蛍光体層12)の冷却効率を維持しつつ、蛍光体ホイール10Aの重量の増加を低減することが可能となる。
【0060】
以上のように、本実施の形態では、互いにフィン532a,532b,532c部分の長さおよび厚みが異なる3つの放熱部材53A,53B,53Cを、最も放熱性能の高い放熱部材53Aを蛍光体層12の最近傍(例えば、直下)に、最も放熱性能の低い放熱部材53Cを蛍光体層12から最も離れた位置(例えば、ホイール基板11の周縁部)に配設するようにした。これにより、上記第1の実施の形態と同様の効果と比較してより放熱効率を向上させることが可能となる。
【0061】
例えば、φ95mm、厚み0.8mmのホイール基板11に対して、断面形状が均等な4つの同心円フィンを配置した蛍光体ホイールと、本実施の形態のように、長さおよび厚みの異なる4つのフィンを配置した蛍光体ホイールとでは、互いに同じホイール重量とした場合、約5%のピーク温度の低減効果が見込まれる。一方、同じ冷却効率であれば、ホイール重量を削減することができ、例えばモータ14の寿命を延ばすことが可能となる。
【0062】
<4.変形例>
(4−1.変形例1)
図9は、本開示の変形例1に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10D)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Dは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本変形例の蛍光体ホイール10Dは、ホイール基板11の裏面(面11S2)に配設される複数のフィン632を一体形成した点が上記第3の実施の形態等とは異なる。
【0063】
蛍光体ホイール10Dでは、ホイール基板11の裏面(面11S2)側に複数の放熱部材63として、上記第3の実施の形態の蛍光体ホイール10Cと同様に、互いに長さおよび厚みの異なる同心円状の3つのフィン632a,632b,632cが一体形成されている。本変形例では、フィン632a,632b,632cは、ホイール基板11の裏面(面11S2)に接合される共通の固定部(固定部631)に形成されている。
【0064】
このような一体型の複数の放熱部材63は、例えば、切削や鋳造、3Dプリンティング等により製造することができる。
【0065】
以上のように、本変形例では、複数の放熱部材63を構成するフィン632a,632b,632cを共通の固定部(固定部631)に一体形成するようにしたので、ホイール基板11と放熱部材63との接触面積が増えることにより、接触抵抗が低減される。よって、上記第3の実施の形態と比較して、さらに放熱効率を向上させることが可能となる。
【0066】
(4−2.変形例2)
図10は、本開示の変形例2に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10E)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Eは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本変形例の蛍光体ホイール10Eは、ホイール基板71の裏面(面71S2)に配設される複数の放熱部材73のうち、ホイール基板71の周縁部に配設される放熱部材73Cをホイール基板71と一体形成した点が上記第3の実施の形態とは異なる。
【0067】
蛍光体ホイール10Eには、ホイール基板11の裏面(面71S2)側に複数の放熱部材73として、上記第3の実施の形態の蛍光体ホイール10Cと同様に、互いに長さおよび厚みの異なる同心円状の3つの放熱部材53A,53B,73Cが設けられている。本変形例では、この3つの放熱部材53A,53B,73Cのうち、最外周に配設される放熱部材73Cのフィン732cが、ホイール基板71の周縁部を裏面(面71S2)側に折り曲げることでホイール基板71と一体形成されている。
【0068】
以上のように、本変形例では、複数の放熱部材73のうち、最外周に配設される放熱部材73Cを、ホイール基板71と一体形成するようにした。これにより、最外周の放熱部材73Cとホイール基板71との接触抵抗がなくなるため、上記第3の実施の形態と比較して、さらに放熱効率を向上させることが可能となる。
【0069】
(4−3.変形例3)
図11は、本開示の変形例3に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10F)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Fは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本変形例の蛍光体ホイール10Fは、ホイール基板81の裏面(面81S2)に配設される複数の放熱部材83をホイール基板81と一体形成した点が上記第3の実施の形態とは異なる。
【0070】
蛍光体ホイール10Fには、ホイール基板11の裏面(面81S2)側に複数の放熱部材83として、上記第3の実施の形態の蛍光体ホイール10Cと同様に、互いに長さおよび厚みの異なる同心円状の3つの放熱部材83A,83B,83Cが設けられている。本変形例では、この3つの放熱部材83A,83B,83Cが、ホイール基板81と一体形成されている。
【0071】
このような一体型の複数の放熱部材83は、例えば、切削や鋳造、3Dプリンティング等により製造することができる。
【0072】
以上のように、本変形例では、ホイール基板81の裏面(面81S2)に配設される複数の放熱部材83を、ホイール基板81と一体形成するようにした。これにより、最外周の放熱部材83Cとホイール基板81との接触抵抗がなくなるため、上記変形例2と比較して、さらに放熱効率を向上させることが可能となる。
【0073】
なお、本変形例では、蛍光体層12は、図3に示したように、反射膜15を介してホイール基板81に固定することが好ましい。これにより、切削や3Dプリンティングで製作される複数の放熱部材83と一体形成されるホイール基板81の、蛍光体層12との接面に要求される面粗度および反射率が緩和されるようになる。よって、コストを低減することが可能となる。
【0074】
(4−4.変形例4)
図12は、本開示の変形例4に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10C)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Cは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本変形例の蛍光体ホイール10Cは、上記第3の実施の形態の変形例であり、ホイール基板11の裏面(面11S2)に配設される複数の放熱部材53として、蛍光体層12の内周側にさらに放熱部材(例えば放熱部材53D)を配設したものである。また、筐体20には、放熱部材53Dと組み合わされるフィン221dがさらに設けられている。
【0075】
このように、蛍光体層12の内周側に放熱部材53Dをさらに配設することにより、蛍光体ホイール10Cの外形を大きくすることなく、さらに放熱効率を向上させることが可能となる。
【0076】
(4−5.変形例5)
図13は、本開示の変形例5に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10C)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Cは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本変形例の蛍光体ホイール10Cは、上記第3の実施の形態の変形例であり、筐体20の背面側の周縁部に、ホイール基板11に設けた複数の放熱部材53A,53B,53Cの形状変化に合わせて傾斜面20Xを形成したものである。
【0077】
このように、筐体20の背面側の周縁部に、放熱部材53A,53B,53Cの形状変化、例えば、フィン532a,532b,532cの長さに合わせた傾斜面20Xを設けることにより、放熱部材53A,53Bからフィン221a,221bに伝達された熱の外気への放出経路が短くなり、熱抵抗を低減することが可能となる。よって、上記第3の実施の形態と比較して、放熱効率をさらに向上させることが可能となる。また、蛍光体ホイール10Cを収容する筐体20の小型化を図ることが可能となる。
【0078】
なお、図13では、筐体20の背面側の周縁部に傾斜面20Xを設けた例を示したが、筐体20の形状はこれに限定されない。例えば、図14に示したように、放熱部材53A,53B,53Cの形状変化に合わせて、筐体20の背面側の周縁部に段差20Y1,20Y2を設けるようにしてもよい。
【0079】
(4−6.変形例6)
図15は、本開示の変形例6に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10G)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Gは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本変形例の蛍光体ホイール10Gは、ホイール基板11の表面(面11S1)の蛍光体層12の外周に、さらに複数の放熱部材56を配設したものである。
【0080】
蛍光体ホイール10Gには、ホイール基板11の裏面(面11S2)側に加えて、表面(面11S1)にも、互いに異なる放熱性能を有すると共に、ホイール基板11の回転中心(O)を中心とする同心円状の複数の放熱部材56が配設されている。本変形例では、複数の放熱部材56として、上記第3の実施の形態の蛍光体ホイール10Cと同様に、互いに長さおよび厚みの異なる同心円状の、例えば2つの放熱部材56A,56Bが配設されている。この2つの放熱部材56A,56Bは、放熱部材56Aの方が放熱部材56Bよりも放熱性能が高く、蛍光体層12の近傍に配設されている。放熱部材56Bは、放熱部材56Aよりも放熱性能が低く、例えば、ホイール基板11の周縁部に配設されている。この2つの放熱部材56A,56Bが、本開示の「第3の放熱部材」の一具体例に相当する。
【0081】
更に、本変形例では、筐体20の前面部21に、例えば、ホイール基板11の回転中心(O)を中心とする同心円状の、例えば2つのフィン211(211a,211b)が設けられており、ホイール基板11の表面(面11S1)に設けられた放熱部材56A,56Bと入れ子状に配設されている。即ち、筐体20の前面部21が、本開示の「第2の支持部材」に相当し、2つのフィン211(211a,211b)が、本開示の「第4の放熱部材」の一具体例に相当する。
【0082】
以上のように、本変形例では、ホイール基板11の表面(面11S1)に、互いに異なる放熱性能を有する同心円状の2つの放熱部材56A,56Bを設け、さらに、この2つの放熱部材56A,56Bと互いに入れ子状に配設される2つのフィン211a,211bを筐体20の前面部21に設けるようにした。これにより、蛍光体ホイール10Gを回転駆動させた際に、放熱部材56Aとフィン211aとの間および放熱部材56Bとフィン211bとの間の流体にテイラー渦が発生するようになり、ホイール基板11の表面(面11S1)側からも、蛍光体層12で生じた熱を筐体20へ効率よく伝達させることが可能となる。よって、上記第3の実施の形態と比較して、さらに放熱効率を向上させることが可能となる。
【0083】
なお、図15では、ホイール基板11の裏面(面11S2)側にモータ14を配設した例を示したが、モータ14は、例えば、図16に示したように、ホイール基板11の表面(面11S1)側に配設するようにしてもよい。これにより、背面部22に形成されるフィン221a,221bの長さを短くすることが可能となり、放熱部材53A,53Bからフィン221a,221bに伝達された熱の外気への放出経路が短くすることが可能となる。よって、上記変形例5と同様に、熱抵抗を低減することが可能となり、放熱効率をさらに向上させることが可能となる。これは、上記第1〜第3の実施の形態および変形例1〜5ならびに次に説明する変形例7についても同様である。
【0084】
(4−7.変形例7)
図17は、本開示の変形例7に係る光源装置(光源装置1)を構成する波長変換素子(蛍光体ホイール10H)およびこれを収容する筐体20の断面構成を模式的に表したものである。蛍光体ホイール10Hは、上記第1の実施の形態における蛍光体ホイール10Aと同様に、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ1000)の光源装置(例えば、光源装置1)を構成する発光素子(波長変換素子)として用いられるものである。本変形例の蛍光体ホイール10Hは、蛍光体層12において変換された蛍光FLを、励起光ELの入射方向とは反対側から出射する、所謂透過型の波長変換素子である。
【0085】
蛍光体ホイール10Hには、ホイール基板11の裏面(面91S2)側に複数の放熱部材93として、上記第3の実施の形態の蛍光体ホイール10Cと同様に、互いに長さおよび厚みの異なる同心円状の4つの放熱部材93A,93B,93C,93Dが設けられている。
【0086】
4つの放熱部材93A,93B,93C,93Dは、上記変形例4と同様に、放熱部材93A,93B,93Cが蛍光体層12の外周に、放熱部材93Dが蛍光体層12の内周に配設されている。4つの放熱部材93A,93B,93C,93Dのうち、放熱部材93A,93Dは、他の2つの放熱部材93B,93Cよりも放熱性能が高く、例えば互いに同じ放熱性能を有する。この2つの放熱部材93A,93Dは、例えば、筐体20の背面(面S2)側から入射する励起光ELの蛍光体層12への照射を妨げないように、固定部931a,931bが互いに逆方向に延在するように配設されている。
【0087】
また、筐体20を構成する背面部22の励起光ELの入射位置(蛍光体層12と正対する位置)には、レンズ25が配設されている。レンズ25は、例えば凹レンズであり、これにより、蛍光体層12に対する励起光ELの照射範囲が制御される。
【0088】
このように、本技術は、透過型の波長変換素子(蛍光体ホイール10H)にも適用することができ、上記第3の実施の形態と同様の効果に、蛍光体ホイール10Hの重量増加を抑えつつ、励起光ELの照射により発熱した蛍光体層12を効率よく冷却させることができるようになり、放熱効率を向上させることが可能となる。
【0089】
なお、図17では、筐体20の背面(面S2)側から励起光ELが入射し、筐体20の前面(面S1)側から蛍光FLが出射する例を示したがこれに限らず、筐体20の前面(面S1)側から励起光ELが入射し、筐体20の背面(面S2)側から蛍光FLが出射するようにしてもよい。
【0090】
(4−8.変形例8)
図18は、上記第1の実施の形態で示した光源装置1の他の構成例を表した概略図である。光源装置1は、例えば、以下のような構成としてもよい。
【0091】
光源装置1は、例えば、蛍光体ホイール10Aと、拡散板1127と、励起光またはレーザ光を発する光源部1110と、レンズ1121〜1124と、ダイクロイックミラー1125と、反射ミラー1126とを有する。拡散板1127はモータ1128に接続されており、軸J1127を中心に回転可能となっている。光源部1110は、第1のレーザ群1110Aと第2のレーザ群1110Bとを有する。第1のレーザ群1110Aは励起光(例えば、波長445nmまたは455nm)を発振する半導体レーザ素子1111Aが、第2のレーザ群1110Bは青色レーザ光(例えば、波長465nm)を発振する半導体レーザ素子1111Bが複数配列されたものである。ここでは便宜上、第1のレーザ群1110Aから発振される励起光をEL1とし、第2のレーザ群1110Bから発振される青色レーザ光(以下、単に青色光とする)をEL2とする。
【0092】
光源装置1では、蛍光体ホイール10Aは、第1のレーザ群1110Aからレンズ1121と、ダイクロイックミラー1125と、レンズ1122とを順に透過した励起光EL1が蛍光体層12に入射されるように配置されている。蛍光体ホイール10Aから出射された蛍光FLはダイクロイックミラー1125で反射されたのち、レンズ1123を透過して外部、例えば後述する照明光学系2へ向かうようになっている。拡散板1127は、第2のレーザ群1110Bから反射ミラー1126を経由した青色光EL2を拡散させるものである。拡散板1127で拡散された青色光EL2は、レンズ1124およびダイクロイックミラー1125を透過したのち、レンズ1123を透過して外部、即ち照明光学系2へ向かうようになっている。
【0093】
なお、光源装置1内には、励起光EL1およびレーザ光EL2の照射に伴う蛍光体層12の発熱を冷却するため、冷却ファンを設けることが望ましい。また、光源装置1を構成する各部材の配置は、図18に示した構成に限定されない。
【0094】
<5.適用例>
次に、図19および図20を参照して、蛍光体ホイール10A(または蛍光体ホイール10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H)を有する光源装置1を備えた投射型表示装置(プロジェクタ1000,2000)について説明する。図19では、反射型の液晶パネル(LCD)により光変調を行う反射型3LCD方式のプロジェクタ(プロジェクタ1000)を例示している。図20では、透過型の液晶パネル(LCD)により光変調を行う反射型3LCD方式のプロジェクタ(プロジェクタ2000)を例示している。なお、本開示の投射型表示装置は、反射型液晶パネルおよび透過型液晶パネルの代わりに、例えば、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD:Digital Micro-mirror Device)等を用いたプロジェクタにも適用され得る。
【0095】
(適用例1)
図19は、反射型の液晶パネル(LCD)により光変調を行う反射型3LCD方式のプロジェクタ1000の構成の一例を表したものである。プロジェクタ1000は、例えば、上記第1の実施の形態で説明した光源装置1と、照明光学系2と、画像形成部3と、投射光学系4とを順に備えている。なお、照明光学系2と画像形成部3とが、本開示の画像生成光学系の一具体例に相当する。
【0096】
照明光学系2は、例えば光源装置1に近い位置からフライアイレンズ1210(1210A,1210B)と、偏光変換素子1220と、レンズ1230と、ダイクロイックミラー1240A,1240Bと、反射ミラー1250A,1250Bと、レンズ1260A,1260Bと、ダイクロイックミラー1270と、偏光板1280A〜1280Cとを有している。
【0097】
フライアイレンズ1210(1210A,1210B)は、光源装置1のレンズ65からの白色光の照度分布の均質化を図るものである。偏光変換素子1220は、入射光の偏光軸を所定方向に揃えるように機能するものである。例えば、P偏光以外の光をP偏光に変換する。レンズ1230は、偏光変換素子1220からの光をダイクロイックミラー1240A,1240Bへ向けて集光する。ダイクロイックミラー1240A,1240Bは、所定の波長域の光を選択的に反射し、それ以外の波長域の光を選択的に透過させるものである。例えば、ダイクロイックミラー1240Aは、主に赤色光を反射ミラー1250Aの方向へ反射させる。また、ダイクロイックミラー1240Bは、主に青色光を反射ミラー1250Bの方向へ反射させる。したがって、主に緑色光がダイクロイックミラー1240A,1240Bの双方を透過し、画像形成部3の反射型偏光板1310C(後出)へ向かうこととなる。反射ミラー1250Aは、ダイクロイックミラー1240Aからの光(主に赤色光)をレンズ1260Aに向けて反射し、反射ミラー1250Bは、ダイクロイックミラー1240Bからの光(主に青色光)をレンズ1260Bに向けて反射する。レンズ1260Aは、反射ミラー1250Aからの光(主に赤色光)を透過し、ダイクロイックミラー1270へ集光させる。レンズ1260Bは、反射ミラー1250Bからの光(主に青色光)を透過し、ダイクロイックミラー1270へ集光させる。ダイクロイックミラー1270は、緑色光を選択的に反射すると共にそれ以外の波長域の光を選択的に透過するものである。ここでは、レンズ1260Aからの光のうち赤色光成分を透過する。レンズ1260Aからの光に緑色光成分が含まれる場合、その緑色光成分を偏光板1280Cへ向けて反射する。偏光板1280A〜1280Cは、所定方向の偏光軸を有する偏光子を含んでいる。例えば、偏光変換素子1220においてP偏光に変換されている場合、偏光板1280A〜1280CはP偏光の光を透過し、S偏光の光を反射する。
【0098】
画像形成部3は、反射型偏光板1310A〜1310Cと、反射型の液晶パネル1320A〜1320Cと、ダイクロイックプリズム1330とを有する。
【0099】
反射型偏光板1310A〜1310Cは、それぞれ、偏光板1280A〜1280Cからの偏光光の偏光軸と同じ偏光軸の光(例えばP偏光)を透過し、それ以外の偏光軸の光(S偏光)を反射するものである。具体的には、反射型偏光板1310Aは、偏光板1280AからのP偏光の赤色光を反射型の液晶パネル1320Aの方向へ透過させる。反射型偏光板1310Bは、偏光板1280BからのP偏光の青色光を反射型の液晶パネル1320Cの方向へ透過させる。反射型偏光板1310Cは、偏光板1280CからのP偏光の緑色光を反射型の液晶パネル1320Cの方向へ透過させる。また、ダイクロイックミラー1240A,1240Bの双方を透過して反射型偏光板1310Cに入射したP偏光の緑色光は、そのまま反射型偏光板1310Cを透過してダイクロイックプリズム1330に入射する。更に、反射型偏光板1310Aは、反射型の液晶パネル1320AからのS偏光の赤色光を反射してダイクロイックプリズム1330に入射させる。反射型偏光板1310Bは、反射型の液晶パネル1320CからのS偏光の青色光を反射してダイクロイックプリズム1330に入射させる。反射型偏光板1310Cは、反射型の液晶パネル1320CからのS偏光の緑色光を反射してダイクロイックプリズム1330に入射させる。
【0100】
反射型の液晶パネル1320A〜1320Cは、それぞれ、赤色光、青色光または緑色光の空間変調を行うものである。
【0101】
ダイクロイックプリズム1330は、入射される赤色光、青色光および緑色光を合成し、投射光学系4へ向けて射出するものである。
【0102】
投射光学系4は、例えば、複数のレンズ(レンズL1410〜L1450)と、ミラーM1400とを有する。投射光学系4は、画像形成部3からの出射光を拡大してスクリーン1500等へ投射する。
【0103】
(光源装置およびプロジェクタの動作)
続いて、図6および図19を参照して、光源装置1を含むプロジェクタ1000の動作について説明する。
【0104】
まず、光源部1110からPBS1112に向けて励起光ELが発振される。励起光ELは、PBS1112によって反射されたのち、1/4波長板1113および集光光学系1114をこの順に透過して蛍光体ホイール10Aに照射される。
【0105】
蛍光体ホイール10A(例えば、蛍光体ホイール10AA)では、蛍光体層12において励起光EL(例えば、青色光)の一部が吸収され、所定の波長帯域の光(蛍光FL;例えば、黄色光)に変換される。蛍光体層12において発光した蛍光FLは、蛍光体層12において吸収されない励起光ELの一部と共に拡散されて集光光学系1114側に反射される。その結果、蛍光体ホイール10A内において、蛍光FLおよび一部の励起光ELが合波されて白色光が生成され、この白色光(合波光Lw)が集光光学系1114に向かって出射される。
【0106】
この後、合波光Lwは、集光光学系1114、1/4波長板1113およびPBS1112を透過して照明光学系2に入射される。
【0107】
光源装置1から入射される合波光Lw(白色光)は、フライアイレンズ1210(1210A,1210B)と、偏光変換素子1220と、レンズ1230とを順次透過したのち、ダイクロイックミラー1240A,1240Bに到達する。
【0108】
ダイクロイックミラー1240Aでは主に赤色光が反射され、この赤色光は反射ミラー1250A、レンズ1260A、ダイクロイックミラー1270、偏光板1280Aおよび反射型偏光板1310Aを順次透過し、反射型液晶パネル1320Aへ到達する。この赤色光は反射型液晶パネル1320Aにおいて空間変調されたのち、反射型偏光板1310Aにおいて反射されてダイクロイックプリズム1330に入射する。なお、ダイクロイックミラー1240Aにより反射ミラー1250Aへ反射された光に緑色光成分が含まれる場合には、その緑色光成分はダイクロイックミラー1270により反射されて偏光板1280Cおよび反射型偏光板1310Cを順次透過し、反射型液晶パネル1320Cへ到達する。ダイクロイックミラー1240Bでは主に青色光が反射され、同様の過程を経てダイクロイックプリズム1330に入射する。ダイクロイックミラー1240A,1240Bを透過した緑色光もまたダイクロイックプリズム1330に入射する。
【0109】
ダイクロイックプリズム1330に入射した赤色光、青色光および緑色光は、合成されたのち映像光として投射光学系4へ向けて射出される。投射光学系4は、画像形成部3からの映像光を拡大してスクリーン1500等へ投射する。
【0110】
(適用例2)
図20は、透過型の液晶パネル(LCD)により光変調を行う透過型3LCD方式の投射型表示装置(プロジェクタ2000)の構成の一例を表した概略図である。このプロジェクタ2000は、例えば、光源装置1と、照明光学系6と、画像形成部7と、投射光学系8とを含んで構成されている。
【0111】
照明光学系6は、例えば、インテグレータ素子1610と、偏光変換素子1620と、集光レンズ1630とを有する。インテグレータ素子1610は、二次元に配列された複数のマイクロレンズを有する第1のフライアイレンズ1610Aおよびその各マイクロレンズに1つずつ対応するように配列された複数のマイクロレンズを有する第2のフライアイレンズ1610Bを含んでいる。
【0112】
光源装置1からインテグレータ素子1610に入射する光(平行光)は、第1のフライアイレンズ1610Aのマイクロレンズによって複数の光束に分割され、第2のフライアイレンズ1610Bにおける対応するマイクロレンズにそれぞれ結像される。第2のフライアイレンズ1610Bのマイクロレンズのそれぞれが、二次光源として機能し、輝度が揃った複数の平行光を、偏光変換素子1620に入射光として照射する。
【0113】
インテグレータ素子1610は、全体として、光源装置1から偏光変換素子1620に照射される入射光を、均一な輝度分布に整える機能を有する。
【0114】
偏光変換素子1620は、インテグレータ素子1610等を介して入射する入射光の偏光状態を揃える機能を有する。この偏光変換素子1620は、例えば、光源装置1の出射側に配置されたレンズ等を介して、青色光B、緑色光Gおよび赤色光Rを含む出射光を出射する。
【0115】
照明光学系6は、さらに、ダイクロイックミラー1640Aおよびダイクロイックミラー1640B、ミラー1650A、ミラー1650Bおよびミラー1650C、リレーレンズ1660Aおよびリレーレンズ1660B、フィールドレンズ1670A、フィールドレンズ1670Bおよびフィールドレンズ1670C、画像形成部7としての液晶パネル1710A、1710Bおよび1710C、ダイクロイックプリズム1720を含んでいる。
【0116】
ダイクロイックミラー1640Aおよびダイクロイックミラー1640Bは、所定の波長域の色光を選択的に反射し、それ以外の波長域の光を透過させる性質を有する。例えば、ダイクロイックミラー1640Aは、赤色光Rを選択的に反射する。ダイクロイックミラー1640Bは、ダイクロイックミラー1640Aを透過した緑色光Gおよび青色光Bのうち、緑色光Gを選択的に反射する。残る青色光Bが、ダイクロイックミラー1640Bを透過する。これにより、光源装置1から出射された光(例えば白色の合波光Lw)が、異なる色の複数の色光に分離される。
【0117】
分離された赤色光Rは、ミラー1650Aにより反射され、フィールドレンズ1670Aを通ることによって平行化された後、赤色光の変調用の液晶パネル1710Aに入射する。緑色光Gは、フィールドレンズ1670Bを通ることによって平行化された後、緑色光の変調用の液晶パネル1710Bに入射する。青色光Bは、リレーレンズ1660Aを通ってミラー1650Bにより反射され、さらにリレーレンズ1660Bを通ってミラー1650Cにより反射される。ミラー1650Cにより反射された青色光Bは、フィールドレンズ1670Cを通ることによって平行化された後、青色光Bの変調用の液晶パネル1710Cに入射する。
【0118】
液晶パネル1710A、1710Bおよび1710Cは、画像情報を含んだ画像信号を供給する図示しない信号源(例えば、PC等)と電気的に接続されている。液晶パネル1710A、1710Bおよび1710Cは、供給される各色の画像信号に基づき、入射光を画素毎に変調し、それぞれ赤色画像、緑色画像および青色画像を生成する。変調された各色の光(形成された画像)は、ダイクロイックプリズム1720に入射して合成される。ダイクロイックプリズム1720は、3つの方向から入射した各色の光を重ね合わせて合成し、投射光学系8に向けて出射する。
【0119】
投射光学系8は、例えば、複数のレンズ等を有する。投射光学系8は、画像形成部7からの出射光を拡大してスクリーン1500へ投射するものである。
【0120】
以上、第1〜第3の実施の形態および変形例1〜8ならびに適用例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態等において説明した各部材の材料等は一例であってこれに限定されるものではなく、他の材料としてもよい。
【0121】
また、上記変形例1〜7は、第3の実施の形態の構成に各要件を組み合わせた例として説明したが、これに限らず、第1の実施の形態または第2の実施の形態の構成にそれぞれの要件を組み合せた構成としてもよい。更に、変形例1〜7は、それぞれ、互いに組み合わせることもできる。例えば、変形例5では、それぞれ別体形成した3つの放熱部材53A,53B,53Cを用いた例を示したが、この3つの放熱部材53A,53B,53Cは、例えば変形例1のように、フィン532a,532b,532cが一体形成されていてもよい。また、変形例7では、ホイール基板91の裏面(面91S2)側にのみ複数の放熱部材93が設けられた透過型の蛍光体ホイール10Hを示したが、例えば変形例6のように、ホイール基板91の前面(面91S1)側にも複数の放熱部材を配設するようにしてもよい。
【0122】
更に、本開示に係る投射型表示装置として、上記プロジェクタ以外の装置が構成されてもよい。また投射型表示装置ではない装置に本開示に係る光源装置が用いられてもよい。例えば、本開示の光源装置1は、照明用途として用いてもよく、例えば、自動車のヘッドランプやライトアップ用の光源に適用可能である。
【0123】
なお、本技術は以下のような構成を取ることも可能である。以下の構成の本技術によれば、重量増加を抑えつつ、熱拡散効果によって蛍光体層の温度を低下させることが可能となる。よって、放熱効率を向上させることが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
(1)
一の面に蛍光体層を有する支持基板と、
前記支持基板を回転駆動させる駆動部と、
前記支持基板の前記一の面とは反対側の他の面と対向配置された第1の支持部材と、
前記支持基板の前記他の面において同心円状に複数設けられ、前記蛍光体層との距離に応じて放熱性能が異なる複数の第1の放熱部材と、
前記複数の第1の支持部材の前記支持基板との対向面において同心円状に複数設けられると共に、前記複数の第1の放熱部材と交互に配置される複数の第2の放熱部材と
を備えた光源装置。
(2)
前記複数の第1の放熱部材のうち、前記蛍光体層近傍の第1の放熱部材は、その他の第1の放熱部材よりも放熱性能が高い、前記(1)に記載の光源装置。
(3)
前記蛍光体層近傍の前記第1の放熱部材の厚みは、その他の前記第1の放熱部材に対して相対的に厚い、前記(2)に記載の光源装置。
(4)
前記複数の第1の放熱部材の厚みは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って薄くなっている、前記(2)または(3)に記載の光源装置。
(5)
前記蛍光体層近傍の前記第1の放熱部材の長さは、その他の前記第1の放熱部材に対して相対的に長い、前記(2)乃至(4)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(6)
前記複数の第1の放熱部材の高さは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って短くなっている、前記(2)乃至(5)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(7)
前記支持基板と前記複数の第1の放熱部材とは別体で形成されている、前記(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(8)
前記複数の第1の放熱部材は、前記支持基板と一体形成されている、前記(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(9)
前記複数の第1の放熱部材は、前記蛍光体層の形成領域を避けて配設されている、前記(1)乃至(8)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(10)
前記蛍光体層は円環形状を有し、
前記支持基板の前記一の面において、前記蛍光体層と同心円状に1または複数設けられた第3の放熱部材と、
前記支持基板の前記一の面と対向配置された第2の支持部材と、
前記第2の支持部材の前記支持基板との対向面において前記1または複数の第3の放熱部材と対向する1または複数の第4の放熱部材とをさらに有する、前記(1)乃至(9)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(11)
前記複数の第3の放熱部材のうち、前記前記蛍光体層近傍の第3の放熱部材は、その他の第3の放熱部材よりも放熱性能が高い、前記(10)に記載の光源装置。
(12)
前記蛍光体層近傍の前記第3の放熱部材の厚みは、その他の前記第3の放熱部材に対して相対的に厚い、前記(11)に記載の光源装置。
(13)
前記複数の第3の放熱部材の厚みは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って薄くなっている、前記(11)または(12)に記載の光源装置。
(14)
前記蛍光体層近傍の前記第3の放熱部材の長さは、その他の前記第3の放熱部材に対して相対的に長い、前記(11)乃至(13)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(15)
前記複数の第3の放熱部材の高さは、前記蛍光体層との距離が大きくなるに従って短くなっている、前記(11)乃至(14)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(16)
前記第1の支持部材および前記第2の支持部材は、前記蛍光体層を有する前記支持基板、前記複数の第1の放熱部材および前記1または複数の第3の放熱部材を収容する筐体である、前記(10)乃至(15)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(17)
前記筐体は、外部に放熱構造をさらに有する、前記(16)に記載の光源装置。
(18)
前記筐体は密閉構造となっている、前記(16)または(17)に記載の光源装置。
(19)
前記筐体には、ヘリウムがさらに封入されている、前記(16)乃至(18)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(20)
光源装置と、
入力された映像信号に基づいて前記光源装置からの光を変調することにより、画像光を生成する画像生成光学系と、
前記画像生成光学系で生成された画像光を投射する投射光学系とを備え、
前記光源装置は、
一の面に蛍光体層を有する支持基板と、
前記支持基板を回転駆動させる駆動部と、
前記支持基板の前記一の面とは反対側の他の面と対向配置された第1の支持部材と、
前記支持基板の前記他の面において同心円状に複数設けられ、前記蛍光体層との距離に応じて放熱性能が異なる複数の第1の放熱部材と、
前記複数の第1の支持部材の前記支持基板との対向面において同心円状に複数設けられると共に、前記複数の第1の放熱部材と交互に配置される複数の第2の放熱部材と
を有する投射型表示装置。
【符号の説明】
【0124】
1…光源装置、2,6…照明光学系、3,7…画像形成部、4,8…投射光学系、10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H…蛍光体ホイール、11,…ホイール基板、12…蛍光体層、13,13A,13B,13C…放熱部材、131,131a,131b,131c…固定部、132、132a1,132b,132c…フィン、14…モータ、J14…回転軸、20…筐体、21…前面部、22…背面部、23…側面部、211a,211b…フィン。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20