【解決手段】電気接続構造体は、第1の導電体と、第2の導電体を有するシート部材とを挟持するかしめ部品と、かしめ部品の挟持部における第1の導電体及びシート部材間に設けられる、第1の導電体及びシート部材間を連接する弾性部材とを備え、挟持部における第1の導電体及び第2の導電体にそれぞれ設けられた接点を介して第1の導電体と第2の導電体とを電気的に接続する構成を有する。
前記シート部材は、前記第1の導電体と対向する面とは反対側の面に前記第2の導電体を有し、前記かしめ部品を介して前記第1の導電体と前記第2の導電体とを電気的に接続する請求項1に記載の電気接続構造体。
前記シート部材は、前記第1の導電体と対向する面に前記第2の導電体を有し、前記弾性部材を介して前記第1の導電体と前記第2の導電体とを電気的に接続する請求項1に記載の電気接続構造体。
前記弾性部材は、前記第1の導電体及び前記シート部材間に対応する寸法が前記第1の導電体及び前記シート部材間の寸法よりも大きい請求項1から4までの何れかに記載の電気接続構造体。
かしめ部品によって第1の導電体と、第2の導電体を有するシート部材とを挟持するに際し、前記かしめ部品の挟持部における前記第1の導電体及び前記シート部材間に、前記第1の導電体及び前記シート部材間を連接する弾性部材を設け、前記挟持部における前記第1の導電体及び前記第2の導電体にそれぞれ設けられた接点を介して前記第1の導電体と前記第2の導電体とを電気的に接続する電気接続方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した特許文献1に開示されている技術は、電気的な接続を行う2つの導電体(端子)間にベース部材として硬質基板、つまり剛体部品を介在させることを前提としており、例えば、ベース部材をラバー等の柔軟性を有するものとした場合には、封止層がベース部材の形状変化等の影響を受けやすく、接触信頼性向上の効果が低下してしまう。
【0005】
したがって、本発明の目的の一つは、接触信頼性を向上させることができる電気接続構造体、電気接続方法及び電気コネクタ並びにその電気接続構造体を有する電気装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
第1の導電体と、第2の導電体を有するシート部材とを挟持するかしめ部品と、
前記かしめ部品の挟持部における前記第1の導電体及び前記シート部材間に設けられる、前記第1の導電体及び前記シート部材間を連接する弾性部材とを備え、
前記挟持部における前記第1の導電体及び前記第2の導電体にそれぞれ設けられた接点を介して前記第1の導電体と前記第2の導電体とを電気的に接続する電気接続構造体である。
【0007】
また、本発明は、
かしめ部品によって第1の導電体と、第2の導電体を有するシート部材とを挟持するに際し、前記かしめ部品の挟持部における前記第1の導電体及び前記シート部材間に、前記第1の導電体及び前記シート部材間を連接する弾性部材を設け、前記挟持部における前記第1の導電体及び前記第2の導電体にそれぞれ設けられた接点を介して前記第1の導電体と前記第2の導電体とを電気的に接続する電気接続方法である。
【0008】
さらに、本発明は、
第1の導電体と、第2の導電体を有するシート部材とを挟持するかしめ部品と、
前記かしめ部品の挟持部における前記第1の導電体及び前記シート部材間に設けられる、前記第1の導電体及び前記シート部材間を連接する弾性部材とを備え、
前記挟持部における前記第1の導電体及び前記第2の導電体にそれぞれ設けられた接点を介して前記第1の導電体と前記第2の導電体とを電気的に接続可能な電気コネクタである。
【0009】
また、本発明は、前述した電気接続構造体を有する電気装置である。
【0010】
本発明によれば、接触信頼性を向上させることができる。なお、本明細書において例示された効果により本発明の内容が限定して解釈されるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明は、以下の順序で行う。
<1.第1実施形態>
<2.第2実施形態>
<3.第3実施形態>
<4.変形例>
但し、以下に示す実施形態等は、本発明の技術思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明は例示された構成に限定されるものではない。なお、特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものではない。特に、実施形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置、上下左右等の方向の記載等は特に限定する旨の記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがあり、また、図示が煩雑となることを防止するために、参照符号の一部のみを図示する場合もある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、重複する説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一つの部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一つの部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0013】
<1.第1実施形態>
「電気接続構造体の構成」
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気接続構造体1の構成例を示す分解斜視図であり、
図2は、その電気接続構造体1の構成例を示す拡大断面図である。
図1及び
図2に示すように、電気接続構造体1は、かしめ部品2と、第1の導電体3と、ベース部材4と、弾性部材5と、シート部材6とを備えている。シート部材6は、シート7及び第2の導電体8を有している。なお、シート7及び第2の導電体8を別部材として構成し、シート7及び第2の導電体8によるシート部材6としなくてもよい。この電気接続構造体1は、かしめにより第1の導電体3と第2の導電体8とを電気的に接続するものである。
【0014】
図1及び
図2に示すかしめ部品2は、かしめ後の形状を示している。このかしめ部品2は、
図2に示すように、かしめにより第1の導電体3及びシート部材6を弾性部材5が介在する状態で挟持する為の部品である。なお、本実施形態におけるかしめ部品2は、導電性を有している。例えば、このかしめ部品2として図示するようなリベットを用いることができる。このかしめ部品2は、具体的には、
図1に示すように、円筒又は円柱状に形成された軸部21と、その軸部21の両端に設けられた軸部21よりも大径の頭部22及び脚部23とを有している。例えば、脚部23は、かしめによる塑性変形によって形成される。このかしめ部品2は、頭部22及び脚部23間の挟持部によって
図1に示す第1の導電体3から第2の導電体8までの各部材を挟持する。なお、かしめ部品2の形状、構造、種類、各部材を挟持する構造等は一例であり、図示したものに限定されるわけではない。
【0015】
第1の導電体3は、導電性を有する部材(例えば、金属板による金属端子)で構成されている。この第1の導電体3は、一端側に挿通孔31を有しており、例えば、
図1に示すように、かしめ部品2によりベース部材4に対して固定された際に他端側の端子部32がベース部材4から板バネ状に突出するように屈曲した形状を有している。なお、第1の導電体3の材質や形状は、特に限定されるものではない。例えば、第1の導電体3は、前述した金属端子に限らず、基板上に配置された導体パターン等であってもよい。また、剛体に限らず、導電性フィルム等の弾性体(例えば、柔軟性、可撓性、伸縮性等を有するもの)で構成してもよい。この第1の導電体3は、
図2に示すように、かしめ部品2の挟持部において、外側に位置する一方の面がかしめ部品2の頭部22と当接し、他方の面がベース部材4及び弾性部材5と当接している。
【0016】
ベース部材4は、樹脂(例えば、プラスチック)、ラバー、布、紙等により形成された絶縁性を有する薄板部材である。このように、ベース部材4は、剛体に限らず、弾性体(例えば、柔軟性、可撓性、伸縮性等を有するもの)で構成することができる。ベース部材4の材質は、特に限定されるものではない。図示するように、ベース部材4は、後述する弾性部材5が嵌入される嵌入孔41を有している。このベース部材4は、一方の面が第1の導電体3と当接し、他方の面がシート部材6のシート7と当接している。
【0017】
弾性部材5は、ゴム等の弾性体によって構成されている。なお、弾性部材5の材質、形状等は、特に限定されるものではない。具体的には、弾性部材5は、Oリング、ラバーチューブ、コイルスプリング等で構成することができる。なお、弾性部材5は、絶縁性を有するものであってもよいし、導電性を有するものであってもよい。
図2に示すように、弾性部材5は、かしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及びシート部材6間に設けられるものである。詳述すると、弾性部材5は、第1の導電体3及びシート部材6間を連接する状態で設けられる。この弾性部材5は、具体的には、1つの部品で構成される。より具体的には、弾性部材5は、
図1に示すように円筒状に構成される。この円筒外径は、
図2に示すように、前述したベース部材4の嵌入孔41に嵌入される大きさで構成され、円筒内径は、前述したかしめ部品2の軸部21が挿通される大きさで構成される。そして、弾性部材5は、かしめ部品2の頭部22側に位置する一端部が第1の導電体3と当接し、脚部23側に位置する他端部がシート部材6のシート7と当接している。
【0018】
図3は、弾性部材5の寸法例について説明する為の断面図である。前述したように、電気接続構造体1において、弾性部材5は、第1の導電体3及びシート部材6間を連接する(
図2参照)。この弾性部材5は、電気接続構造体1における第1の導電体3及びシート7間に対応する寸法L2(
図3参照)が、該第1の導電体3及びシート7間の寸法L1(
図2参照)よりも大きい(L2>L1)構成を有している。つまり、電気接続構造体1に組み込まれる前の自然状態における第1の導電体3及びシート7間に対応する寸法L2は、組み込み後の寸法L1よりも大きい構成となっている。
【0019】
これにより、
図2に示すかしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及びシート部材6は、弾性部材5の反力によってそれぞれかしめ部品2の頭部22及び脚部23に押し付けられた状態となる。つまり、弾性部材5によって第1の導電体3がかしめ部品2の頭部22に押圧された状態となるとともにシート部材6がかしめ部品2の脚部23に押圧された状態となる。
【0020】
シート7は、布、ラバー、紙、樹脂(例えば、プラスチック)等により形成された絶縁性を有するシート状の部材である。このように、シート7は、弾性体(例えば、柔軟性、可撓性、伸縮性等を有するもの)に限らず、剛体で構成してもよく、シート7の材質は、特に限定されるものではない。図示するように、シート7は、前述したかしめ部品2の軸部21が挿通される挿通孔71を有している。このシート7は、一方の面がベース部材4及び弾性部材5と当接し、他方の面が第2の導電体8と当接している。
【0021】
第2の導電体8は、導電性を有する部材(例えば、導電性フィルム)で構成されている。この第2の導電体8は、前述したかしめ部品2の軸部21が挿通される挿通孔81を有している。なお、第2の導電体8の材質や形状は、特に限定されるものではない。例えば、第2の導電体8は、前述した導電性フィルムに限らず、導電性繊維等であってもよい。また、第2の導電体8は、弾性体(例えば、柔軟性、可撓性、伸縮性等を有するもの)に限らず、金属端子や基板上に配置された導体パターン等の剛体であってもよい。
【0022】
「電気接続構造体の形成」
電気接続構造体1は、例えば、以下のようにして形成することができる。まず、ベース部材4の嵌入孔41に弾性部材5を嵌入させる。その一方で、シート7の表面に第2の導電体8を形成し、シート7及び第2の導電体8に挿通孔71及び挿通孔81をそれぞれ形成することでシート部材6を形成する。なお、前述したように、シート7及び第2の導電体8は、別部材として個別に形成してもよい。
【0023】
そして、例えば、かしめ前、つまり、
図1に示す脚部23をかしめにより形成する前に、かしめ部品2の軸部21を第1の導電体3の挿通孔31と、ベース部材4の嵌入孔41に嵌入させた弾性部材5の筒部と、シート7の挿通孔71と、第2の導電体8の挿通孔81とに順次、挿通させた後、かしめ部品2をかしめて脚部23を形成し、第1の導電体3及びシート部材6をかしめ固定する。
【0024】
これにより、
図2に示すように、対向配置された第1の導電体3とシート部材6とがかしめ部品2によって挟持されることになる。なお、かしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及びシート部材6間は、第1の導電体3及びシート部材6間に設けた弾性部材5によって連接される。そして、かしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及び第2の導電体8にそれぞれ設けられた接点C1及び接点C2を介して第1の導電体3と第2の導電体8とが電気的に接続されることになる。詳述すると、かしめ部品2の挟持部に位置する第1の導電体3が有する接点C1がかしめ部品2の頭部22に当接して、かしめ部品2と導通する。一方、シート部材6は、第1の導電体3と対向する面とは反対側の面に第2の導電体8を有している為、かしめ部品2の挟持部に位置する第2の導電体8が有する接点C2がかしめ部品2の脚部23に当接して、かしめ部品2と導通する。これにより、第1の導電体3と第2の導電体8とが、かしめ部品2を介して電気的に接続される。
【0025】
以上説明したように、この電気接続構造体1では、かしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及びシート部材6間に反力を有する弾性部材5を介在させている。その為、かしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及び第2の導電体8にそれぞれ設けられている接点C1及び接点C2の接触信頼性がベース部材4やシート7の形状変化等の影響を受けにくくすることができる。よって、接触信頼性を向上させることができる。例えば、第1の導電体3及び第2の導電体8間に剛体部品を有していない場合であっても接点C1における第1の導電体3とかしめ部品2の頭部22及び接点C2における第2の導電体8とかしめ部品2の脚部23の双方の接触圧を十分に保つことができ、接触信頼性を確保することができる。したがって、第1の導電体3及び第2の導電体8間に剛体部品を設ける必要がなくなる。
【0026】
第1の導電体3及びシート部材6間に弾性部材5を連接させる構成によって、第1の導電体3及び第2の導電体8の双方の接触信頼性を向上させているので、弾性部材5を1つの部品で構成することができる。したがって、第1の導電体3と第2の導電体8とで別個に接触信頼性を向上させるための部材を設ける必要がない。つまり、部品点数が削減でき、組立工数の増大を抑制することができる。
【0027】
<2.第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係る電気接続構造体1Aの構成例を示す断面図である。図示するように、電気接続構造体1Aは、前述した電気接続構造体1のかしめ部品2、弾性部材5及びシート部材6に替えて、かしめ部品2A、弾性部材5A及びシート部材6Aを有する点が第1実施形態とは相違する。なお、本実施形態におけるかしめ部品2Aは、導電性を有していてもいなくてもよい点が、第1実施形態におけるかしめ部品2とは相違する。また、本実施形態おける弾性部材5Aは、導電性を有するものである点が第1実施形態における弾性部材5とは相違する。他の点については、第1実施形態と同様である。
【0028】
図4に示すように、シート部材6Aは、前述したシート7及び第2の導電体8を有する点については、第1実施形態におけるシート部材6と同様である。但し、電気接続構造体1Aにおいては、シート部材6Aにおけるシート7及び第2の導電体8の配置が第1実施形態におけるシート部材6とは相違する。具体的には、
図2に示すように、第1実施形態に係る電気接続構造体1では、第2の導電体8をシート7に対してかしめ部品2の脚部23側に配置し、第2の導電体8がシート7及び脚部23間に介在する構成とした。これに対し、
図4に示すように、本実施形態に係る電気接続構造体1Aでは、第2の導電体8をシート7に対してかしめ部品2Aの脚部23A側ではなく頭部22A側に配置し、第2の導電体8がシート7及び弾性部材5A間に介在する構成としている。つまり、本実施形態のシート部材6Aは、シート7に対する第2の導電体8の位置が第1実施形態のシート部材6とは反対となるように構成されている。
【0029】
つまり、この電気接続構造体1Aでは、第1実施形態と同様に、対向配置された第1の導電体3とシート部材6Aとがかしめ部品2Aによって挟持されることになる。また、かしめ部品2Aの挟持部における第1の導電体3及びシート部材6A間は、第1の導電体3及びシート部材6A間に設けた弾性部材5Aによって連接される。そして、かしめ部品2Aの挟持部における第1の導電体3及び第2の導電体8にそれぞれ設けられた接点C3、C4を介して第1の導電体3と第2の導電体8とが電気的に接続されることになる。詳述すると、かしめ部品2Aの挟持部に位置する第1の導電体3が有する接点C3が弾性部材5Aの一端部に当接して、弾性部材5Aと導通する。一方、シート部材6Aは、第1の導電体3と対向する面に第2の導電体8を有している為、かしめ部品2Aの挟持部に位置する第2の導電体8が有する接点C4が弾性部材5Aの他端部に当接して、弾性部材5Aと導通する。これにより、第1の導電体3と第2の導電体8とが、弾性部材5Aを介して電気的に接続される。
【0030】
以上説明したように、この電気接続構造体1Aでは、第1実施形態に係る電気接続構造体1と同様に、接触信頼性の向上、部品点数の削減及び組立工数の増大の抑制を実現することができる。
【0031】
また、導電性を有するもので弾性部材5Aを構成することによって、弾性部材5Aを介して第1の導電体3と第2の導電体8とを電気的に接続することができるようになるので、第2の導電体8の導体面の向きの自由度を向上させることができる。
【0032】
<3.第3実施形態>
図5及び
図6は、第3実施形態に係る電気コネクタ10の構成例を示す斜視図である。
図5は、電気コネクタ10の表側の構成を表し、
図6は、電気コネクタ10の裏側の構成を表している。図示する電気コネクタ10は、該電気コネクタ10の取り付け対象である被取付部材としてのシート部材6とともに第1実施形態に係る電気接続構造体1を形成可能なものである。
【0033】
具体的には、シート部材6は、電子機器としての衣類型ウェアラブル装置における導電パターンが配された衣類の生地(図中においては、図示を容易とする為、一部を抜粋した表示としている)である。例えば、この電気コネクタ10は、対になる相手側の電気コネクタ(図示略)と嵌合され、前述した衣類に設けられているセンサと、該相手側の電気コネクタに取り付けられている、センサの制御(例えば、電源制御、センサ制御、通信制御等)等を行う制御装置(図示略)とを電気的に接続する為に用いることができる。なお、本実施形態では、電気コネクタ10として4極のもの(4端子コネクタ)を例示しているが、電気コネクタ10の極数は、これに限ったものではない。また、端子の並びも図示した2行2列のものに限らない。つまり、電気コネクタ10及びシート部材6によって形成される電気接続構造体1の数及び並びは、
図5及び
図6に示すものに限らない。
【0034】
図7は、第3実施形態に係る電気コネクタ10の構成例を示す正面図、平面図、底面図及び右側面図であり、
図8は、
図7にて破線で示した部分の断面図である。
図7及び
図8に示すように、電気コネクタ10は、4つのかしめ部品2と、4つの電気コンタクトとしての第1の導電体3と、ハウジングとしてのベース部材4と、4つの弾性部材5(
図8参照)とを有している。一方、シート部材6は、シート7と、4つの導電パターンとしての第2の導電体8とを有している。
【0035】
なお、ベース部材4及びシート7には、電気接続構造体1の並びに対応して4つの嵌入孔41(
図1参照)及び挿通孔71(
図1参照)がそれぞれ形成されている。
【0036】
例えば、このように構成された電気コネクタ10は、4つの第1の導電体3の各端子部32(
図1参照)が前述した対になる相手側の電気コネクタ(図示略)の端子部とそれぞれ当接して電気的に接続される。
【0037】
このように、電気コネクタ10は、シート部材6とともに第1実施形態において説明した電気接続構造体1を形成可能な構成を有する。つまり、第1の導電体3と、第2の導電体8を有するシート部材6とを挟持するかしめ部品2と、かしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及びシート部材6間に設けられる、第1の導電体3及びシート部材6間を連接する弾性部材5とを備え、かしめ部品2の挟持部における第1の導電体3及び第2の導電体8にそれぞれ設けられた接点C1及び接点C2(
図2参照)を介して第1の導電体3と第2の導電体8とを電気的に接続可能な構成を有している。この為、第1実施形態の場合と同様に、接触信頼性の向上、部品点数が削減及び組立工数の増大の抑制を実現することができる。
【0038】
「応用例」
本発明は、前述した電気接続構造体1、1Aを備える電気装置として実現することができる。電気接続構造体1、1Aを備える電気装置としては、電気接続構造体1、1Aを備える電気装置の全て、例えば、衣類型ウェアラブル装置等のウェアラブル装置、IoT機器、コンピュータ機器、オーディオ/ビジュアル機器、モバイル機器、調理機器、車載装置、照明機器、空調機器等を挙げることができる。
【0039】
<4.変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について具体的に説明したが、本発明の内容は前述した各実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
【0040】
例えば、前述した電気接続構造体1、1Aでは、弾性部材5、5A及び第1の導電体3と、第1の導電体3及びかしめ部品2、2Aとをそれぞれ直接的に接する構成について例示したが、これに限らず、弾性部材5、5A及び第1の導電体3と、第1の導電体3及びかしめ部品2とを、ワッシャ等の接触姿勢安定用の部材を介在させて接する構成であってもよい。同様に、弾性部材5、5A及びシート部材6、6Aと、シート部材6、6A及びかしめ部品2、2Aとをそれぞれ直接的に接する構成について例示したが、これに限らず、弾性部材5、5A及びシート部材6、6Aと、シート部材6、6A及びかしめ部品2、2Aとを、ワッシャ等の接触姿勢安定用の部材を介在させて接する構成であってもよい。すなわち、弾性部材5、5Aは、かしめ部品2、2Aの挟持部における第1の導電体3及びシート部材6、6A間を、接触姿勢安定用の部材を介して間接的に連接する構成であってもよい。
【0041】
また、例えば、前述した電気接続構造体1、1Aでは、ベース部材4及びシート7を共に有する構成について例示したが、これに限らず、ベース部材4及びシート7の少なくともいずれか一方を有していない構成であってもよい。
【0042】
さらに、例えば、前述した電気コネクタ10は、電気接続構造体1を構成し得るものであったが、電気接続構造体1Aを構成し得るものであってもよい。