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特開2020-202710モータコアの製造装置及びモータコアの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-202710(P2020-202710A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】モータコアの製造装置及びモータコアの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 15/02 20060101AFI20201120BHJP
【FI】
   H02K15/02 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-110017(P2019-110017)
(22)【出願日】2019年6月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 逸男
(72)【発明者】
【氏名】小泉 和則
(72)【発明者】
【氏名】諸國 昭雅
【テーマコード(参考)】
5H615
【Fターム(参考)】
5H615AA01
5H615BB01
5H615BB05
5H615PP01
5H615PP06
5H615SS03
5H615SS05
5H615SS10
(57)【要約】
【課題】モータコアの一部である薄板状の分割コアを正確に積層し、モータコアを効率よく作成することができる、モータコアの製造装置及びモータコアの製造方法を提供する。
【解決手段】モータコアの製造装置は、モータコアの一部である薄板状の分割コアを上下方向に積層した状態で収納する収納部を有し、収納部の底部から分割コアが落下して排出可能な収納装置と、回転テーブルが回転することにより、収納部の底部に対向する第1位置に落下した分割コアを第2位置まで移動させる回転装置と、を備える。回転装置の第2位置に配置された分割コアを搬送装置を介して積層装置まで搬送する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータコアの一部である薄板状の分割コアを上下方向に積層した状態で収納する収納部を有し、当該収納部の底部から前記分割コアが落下して排出可能な収納装置と、
上下方向に延びる中心軸を回転中心として回転可能で前記収納部の下側に配置される回転テーブルを有し、当該回転テーブルが回転することにより、前記収納部の底部に対向する第1位置に落下した前記分割コアを、前記第1位置に対して前記回転テーブルの周方向に離隔する第2位置まで移動させる回転装置と、を備える、
モータコアの製造装置。
【請求項2】
前記回転テーブルの上面には、前記分割コアを収容可能な収容溝が設けられ、
前記分割コアが前記回転テーブルの上面に落下する際には、前記収容溝は前記第1位置に配置されて当該収容溝に前記分割コアが落下して収容され、
前記収容溝に収容された前記分割コアの上面が、前記回転テーブルの回転によって前記第2位置で露出する、
請求項1に記載のモータコアの製造装置。
【請求項3】
前記収納部の底部と前記収容溝の底面との上下方向の距離は、前記分割コアの厚さと同一である、
請求項2に記載のモータコアの製造装置。
【請求項4】
前記収納装置は、前記回転テーブルの周囲に周方向に沿って複数設けられ、
前記分割コアは、平面視において第1方向の第1長さが、当該第1方向に直交する第2方向の第2長さよりも長く、
前記第1位置に落下した状態の前記分割コアは、前記第1方向が前記回転テーブルの前記中心軸に向いている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のモータコアの製造装置。
【請求項5】
収納装置の収納部に分割コアを上下方向に積層させる第1工程と、
前記収納部の底部の下側に配置された回転可能な回転テーブルにおける第1位置に、前記収納部の前記底部から前記分割コアを1枚ずつ落下させる第2工程と、
前記分割コアが載置された状態で前記回転テーブルを回転させ、前記第1位置とは周方向に離隔した第2位置まで前記分割コアを移動させる第3工程と、
を含む、
モータコアの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、モータコアの製造装置及びモータコアの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイレクトドライブモータのモータコアは、例えば、プレス加工で打ち抜いた電磁鋼板を上下方向に複数に積み重ねた積層体を有する(特許文献1参照)。特許文献1では、1枚の電磁鋼板は中央に貫通孔が設けられた円環状の形状を有し、貫通孔を打ち抜いた打抜き部分は廃棄される。また、モータコアの積層体は円筒形状を有する。そして、上側の外形用パンチと下側の外形用ダイとで円環状の電磁鋼板に打ち抜いた後、下ダイセットに設けた円筒状の収納部に電磁鋼板が1枚ずつ収納されて積層される。
【0003】
近年、二軸一体型のモータが開発され、モータコアが大型化し、電磁鋼板も大型化するため、電磁鋼板の貫通孔の内径が大きくなり貫通孔の打抜き部分の外径も大きくなって廃棄量も増大する。この廃棄量を低減するため、円環状の電磁鋼板に代えて、例えばモータコアの周方向に沿って複数に分割された分割コアを適用する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−38152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の円筒状の収納部に分割コアを収納しようとすると、それぞれの分割コアが斜めに積層され、収納部の内部で分割コアが崩れたり、同一枚数の分割コアを積層させた場合に積層体の高さが相違する可能性がある。
【0006】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、モータコアの一部である薄板状の分割コアを正確に積層し、モータコアを効率よく作成することができる、モータコアの製造装置及びモータコアの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本開示の一態様のモータコアの製造装置は、モータコアの一部である薄板状の分割コアを上下方向に積層した状態で収納する収納部を有し、当該収納部の底部から前記分割コアが落下して排出可能な収納装置と、上下方向に延びる中心軸を回転中心として回転可能で前記収納部の下側に配置される回転テーブルを有し、当該回転テーブルが回転することにより、前記収納部の底部に対向する第1位置に落下した前記分割コアを、前記第1位置に対して前記回転テーブルの周方向に離隔する第2位置まで移動させる回転装置と、を備える。
【0008】
前述した特許文献1のように、従来の円筒状の収納部に分割コアを1枚ずつ積層させようとすると、それぞれの分割コアが斜めに積層され、収納部の内部で分割コアが崩れたり、同一枚数を積層させても積層体の高さが相違する可能性がある。しかし、本開示によれば、収納部に分割コアを正確に積層することができ、モータコアを効率よく作成することができる。なお、従来のような円環状の電磁鋼板に代えて本開示の分割コアにすることにより、1個ずつの分割コアの向きを変えて配置した状態でプレス加工により分割コアを打ち抜くことが可能になるため、円環状の電磁鋼板と比較して、廃棄する部分の面積が小さくなって分割コアの歩留まりの向上を図ることができる。
【0009】
上記のモータコアの製造装置の望ましい態様として、前記回転テーブルの上面には、前記分割コアを収容可能な収容溝が設けられ、前記分割コアが前記回転テーブルの上面に落下する際には、前記収容溝は前記第1位置に配置されて当該収容溝に前記分割コアが落下して収容され、前記収容溝に収容された前記分割コアの上面が、前記回転テーブルの回転によって前記第2位置で露出する。
【0010】
これにより、分割コアを第1位置から第2位置まで迅速に移動させ、分割コアの搬送作業を効率的に行うことができる。
【0011】
上記のモータコアの製造装置の望ましい態様として、前記収納部の底部と前記収容溝の底面との上下方向の距離は、前記分割コアの厚さと同一である。
【0012】
分割コアが収容溝に収容された状態で回転テーブルが回転する際に、分割コアの上面が収納部の底部によって擦られるため、分割コアを平坦に矯正することができる。これにより、分割コアが第2位置に移動した状態で、搬送装置で分割コアを把持しやすくなって搬送作業をスムーズに行うことができる。
【0013】
上記のモータコアの製造装置の望ましい態様として、前記収納装置は、前記回転テーブルの周囲に周方向に沿って複数設けられ、前記分割コアは、平面視において第1方向の第1長さが、当該第1方向に直交する第2方向の第2長さよりも長く、前記第1位置に落下した状態の前記分割コアは、前記第1方向が前記回転テーブルの前記中心軸に向いている。
【0014】
これにより、より多くの収納装置を前記回転テーブルの周囲に配置することができる。つまり、回転テーブルの上に配置される収納部の周方向に沿った長さは、分割コアの第2方向が回転テーブルの中心軸に向いている場合よりも小さくなる。従って、前記回転テーブルの周囲に、より多くの収納装置を配置することができる。
【0015】
上記の目的を達成するため、本開示の一態様のモータコアの製造方法は、収納装置の収納部に分割コアを上下方向に積層させる第1工程と、前記収納部の底部の下側に配置された回転可能な回転テーブルにおける第1位置に、前記収納部の前記底部から前記分割コアを1枚ずつ落下させる第2工程と、前記分割コアが載置された状態で前記回転テーブルを回転させ、前記第1位置とは周方向に離隔した第2位置まで前記分割コアを移動させる第3工程と、を含む。
【0016】
このように、収納部に分割コアを上下方向に積層し、収納部の底部から分割コアを1枚ずつ落下させる。このため、収納部に分割コアを正確に積層することができ、分割コアを収納部から効率的に取り出すこともできるので、モータコアを効率よく作成することができる。なお、従来の円筒状の収納部に分割コアを1枚ずつ積層させようとすると、それぞれの分割コアが斜めに積層され、収納部の内部で分割コアが崩れたり、同一枚数を積層させても積層体の高さが相違する可能性がある。しかし、本開示によれば、収納部に分割コアを正確に積層することができ、モータコアを効率よく作成することができる。また、従来のような円環状の電磁鋼板に代えて本開示の分割コアにすることにより、1個ずつの分割コアの向きを変えて配置した状態でプレス加工で打ち抜くことが可能になるため、円環状の電磁鋼板と比較して、廃棄する部分の面積が小さくなって分割コアの歩留まりの向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、モータコアの一部である薄板状の分割コアを正確に積層し、モータコアを効率よく作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、第1実施形態に係るモータコアの製造装置の一例を模式的に示す正面図である。
図2図2は、図1を上方から見た模式的な平面図である。
図3図3は、第1実施形態に係る収納装置の一例を模式的に示す側面図である。
図4図4は、モータコアの一例を模式的に示す平面図である。
図5図5は、分割コアの一例を模式的に示す平面図である。
図6図6は、2つの分割コアの配置例を模式的に示す平面図である。
図7図7は、回転テーブルと収納装置の下部を示す模式的な断面図である。
図8図8は、回転テーブルを上方から見た模式的な平面図である。
図9図9は、第2実施形態に係るモータコアの製造装置の一例を上方から見た模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0020】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態に係るモータコアの製造装置について説明する。図1は、第1実施形態に係るモータコアの製造装置の一例を模式的に示す正面図である。図2は、図1を上方から見た模式的な平面図である。図3は、第1実施形態に係る収納装置の一例を模式的に示す側面図である。図4は、モータコアの一例を模式的に示す平面図である。図5は、分割コアの一例を模式的に示す平面図である。図6は、2つの分割コアの配置例を模式的に示す平面図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、モータコアの製造装置100は、収納装置1と、回転装置2と、搬送装置3と、積層装置4と、ベースプレート5と、を備える。ベースプレート5は、平面視が矩形状に形成された平板であり、ベースプレート5の上に、収納装置1、回転装置2、搬送装置3及び積層装置4が搭載される。
【0022】
また、ベースプレート5の下部には、下方に向けて延びる複数の土台51(脚部)が設けられ、これらの土台51が床面FLの上に載置される。これにより、ベースプレート5を含む前記製造装置100が床面FLの上に設置される。なお、以下の説明において、図1に示すように、収納装置1、回転装置2、搬送装置3及び積層装置4が並ぶ左右方向をX方向とし、図1の手前側から奥側に向かう方向をY方向とし、上下方向をZ方向とする。ただし、これらのX方向、Y方向及びZ方向は一例であり、本発明はこれらの方向に限定されない。
【0023】
図1から図3に示すように、収納装置1は、支持部材11と、収納部12と、を有する。支持部材11は、X方向から見てL字状の形状を有する。支持部材11は、Z方向に延びる支持本体111と、支持本体111の下端に設けられる下端フランジ112と、を備える。下端フランジ112は、図3に示すように、支持本体111の下端で屈曲して図3の左側(−Y側)に延びる。下端フランジ112は、ボルトBL1を介してベースプレート5の上に固定される。
【0024】
図1に示すように、収納部12は、支持本体111に対して、図1の左側(+X側)に配置される。収納部12は、Z方向に延び、モータコアの一部である分割コア200を収納する。収納部12の上端は、上方支持部113を介して支持部材11の上端に固定される。収納部12の下端は、下方支持部114を介して支持部材11の下端に固定される。収納部12については、更に詳しく後述する。
【0025】
ここで、モータコアの一部である分割コア200について説明する。図4に示すように、モータコア201は、平面視が全体として円環状の形状を有する。図5に示す分割コア200は、電磁鋼板からなる薄板状の部材である。モータコア201は、分割コア200を周方向に沿って複数配置することにより、平面視が全体として円環状の形状を有する。図5に示すように、分割コア200は、平面視において第1方向DR1の第1長さL1が、第1方向DR1に直交する第2方向DR2の第2長さL2よりも長い。分割コア200は、第1のティース210及び第2のティース220と、基部230と、を有する。
【0026】
第1のティース210及び第2のティース220は、ともに矩形状の形状を有する。第1のティース210と第2のティース220とは、第1方向DR1に離隔して一対に配置される。基部230は、第1方向DR1に沿って円弧状に延びている。基部230は、第1のティース210における第2方向DR2の端部と第2のティース220における第2方向DR2の端部とを第1方向DR1に連結する。基部230には、切欠部240が設けられる。切欠部240は、半円状の形状を有する。なお、第1のティース210と第2のティース220との間には、第1のティース210の側面211と第2のティース220の側面228と基部230とで囲まれる間隙250が設けられる。
【0027】
図1から図3に示すように、回転装置2は、第1基台21と、回転テーブル22と、を有する。第1基台21は、ベースプレート5の上に固定される。第1基台21の内部には、図示しないモータが設けられ、当該モータによって回転テーブル22が回転駆動する。モータは、例えばダイレクトドライブモータである。回転テーブル22は、平面視が円形の円盤形状を有する。回転テーブル22は、Z方向に延びる第1中心軸Ax1を中心として回転する。
【0028】
搬送装置3は、第2基台31と、本体部32と、エアシリンダ33と、搬送アーム34と、を有する。これらの第2基台31、本体部32、エアシリンダ33及び搬送アーム34は、Z方向に延びる。
【0029】
第2基台31は、ベースプレート5の上に固定される。第2基台31の内部には、図示しないモータが設けられ、当該モータによって本体部32、エアシリンダ33及び搬送アーム34が第2中心軸Ax2を中心として回転駆動する。モータは、例えばダイレクトドライブモータである。本体部32は、ボルトBL2を介して第2基台31に固定される。エアシリンダ33は、本体部32に固定される。
【0030】
搬送アーム34は、エアシリンダ33によって上下方向(Z方向)に移動可能となる。即ち、搬送アーム34の下端部には把持部35が設けられ、把持部35で、搬送対象となる分割コア200を把持する。また、エアシリンダ33によって搬送アーム34をZ方向に移動させることにより、把持部35の高さ位置を上下移動させることができる。また、第2基台31の内部のモータを回転駆動させて、分割コア200を把持した搬送アーム34を第2中心軸Ax2を中心として回転させることができる。
【0031】
積層装置4は、第3基台41と、本体部42と、を有する。これらの第3基台41及び本体部42は、Z方向に延びる。第3基台41は、ベースプレート5の上に固定される。第3基台41の内部には、図示しないモータが設けられ、当該モータによって本体部42が第3中心軸Ax3を中心として回転駆動する。モータは、例えばダイレクトドライブモータである。本体部42は、円筒状の形状を有する。本体部42の外周面に、周方向に沿って間隔をおいて複数の突起421(図2参照)が設けられる。突起421が分割コア200の間隙250に挿入されることにより、本体部42の外周に分割コア200が組み付けられる。1枚の分割コア200を組み付けたのち、本体部42が一定角度ずつ第3中心軸Ax3を中心として回転すると、本体部42の外周に上下方向に沿って分割コア200が積層される。
【0032】
図7は、回転テーブルと収納装置の下部を示す模式的な断面図である。図8は、回転テーブルを上方から見た模式的な平面図である。
【0033】
図7に示すように、収納部12を構成する第1壁121と第1壁121に対向する第2壁122との間には、Z方向(上下方向)に複数の分割コア200が積層される。図2に示すように、Z方向に延びる突起部123が設けられ、突起部123が分割コア200の間隙250に挿入されることにより、分割コア200が積層された状態で収納部12に収納される。
【0034】
図7に示すように、第1壁121の内周面124は、Z方向に延びており、下端部は、テーパ面125となっている。第2壁122の内周面126は、Z方向に延びており、下端部は、テーパ面127となっている。テーパ面125,127は、下方に向かうに従って径方向中央に近づく傾斜面である。即ち、テーパ下端同士128,129のX方向に沿った距離は、テーパ上端同士130,131のX方向に沿った距離よりも小さい。第1壁121の底面132と第2壁の底面133は、収納部12の底部となっている。収納部12の下方には、回転テーブル22が配置される。
【0035】
図8に示すように、回転テーブル22の上面221には、分割コア200が収容可能な収容溝222(第2溝225)が設けられる。径方向に延びる平面視が長方形状の第1溝223が回転テーブル22の上面221に設けられ、第1溝223の内方にL字部材224が嵌合される。このL字部材224と第1溝223で囲まれた第2溝225が収容溝222である。即ち、第2溝225である収容溝222は、平面視が長方形の形状を有する。収容溝222(第2溝225)は、分割コア200が収容可能な大きさを有する。
【0036】
図8に実線で示す収容溝222の位置が第1位置P1であり、二点鎖線で示す収容溝222の位置が第2位置P2である。第1位置P1において、分割コア200が落下して収容溝222に収容される。その後、回転テーブル22が第1中心軸Ax1を中心に回転して第2位置P2に位置した状態で、搬送装置3の把持部35で分割コア200を、例えば吸引等の手段で把持する。
【0037】
なお、収容溝222は、平面視で径方向に延びる長方形の形状を有する。即ち、第1位置P1において、収容溝222は、X方向の長さがY方向の長さよりも長い。収容溝222に収容された状態の分割コア200は、図5に示す第1方向DR1がX方向に相当し、図5に示す第2方向DR2がY方向に相当する。
【0038】
図7に示すように、第1壁121の底面132及び第2壁122の底面133と、回転テーブル22の上面221と、のZ方向に沿った第1距離はD1である。収容溝222の底面と、回転テーブル22の上面221とのZ方向に沿った第2距離はD2である。第2距離D2は、収容溝222の深さでもある。第1距離D1と第2距離D2とを併せた合計距離D0は、収容溝222の底面と、第1壁121の底面及び第2壁122の底面133とのZ方向に沿った距離である。
【0039】
ここで、分割コア200の厚さはT0である。厚さT0は、合計距離D0と同一である。従って、収容溝222に収容された状態における分割コア200の上面の高さ位置は、第1壁121の底面132及び第2壁122の底面133と同じ高さ位置である。
【0040】
次に、モータコアの製造方法を説明する。
まず、図1図2及び図7に示すように、第1工程では、収納装置1の収納部12に分割コア200を投入して上下方向に積層させる。この投入作業は、例えば作業者が行う。その際、Z方向に延びる突起部123が分割コア200の間隙250に挿入されることにより、分割コア200が積層された状態で収納部12に上下方向に沿って収納される。
【0041】
第2工程では、回転テーブル22における第1位置P1に、収納部12の排出口134から分割コア200を1枚ずつ落下させる。図7では、分割コア200が左右方向(径方向)にばらついた状態で収納され、下端部のテーパ面125,127によって径方向の位置が徐々に矯正され、収納部12の底部に設けた排出口134から分割コア200を1枚ずつ落下する。図8で説明したように、収納部12の底部に対向する回転テーブル22の位置が第1位置P1であり、この第1位置P1に収容溝222(第2溝225)を配置させる。
【0042】
これにより、収納部12の排出口134から分割コア200を1枚ずつ収容溝222に落下及び収容させる。このとき、収容溝222の長手方向は、回転テーブル22の第1中心軸Ax1に向いている。従って、収容溝222に収容された分割コア200の第1方向DR1も第1中心軸Ax1に向いている。
【0043】
なお、前述したように、収容溝222に入った分割コア200の上面の高さ位置は、第1壁121の底面132及び第2壁122の底面133と同じ高さ位置であるため、収容溝222に分割コア200が収容された状態でも、回転テーブル22は回転可能である。
【0044】
第3工程では、収容溝222に分割コア200が収容された状態で回転テーブル22を第1中心軸Ax1を中心に回転させ、第1位置P1とは周方向に離隔した第2位置P2(図8に二点鎖線で示す)まで収容溝222及び分割コア200を移動させる。
【0045】
搬送装置3を介して、第4工程では、第2位置P2に配置される分割コア200を積層装置4まで搬送する。即ち、搬送アーム34の下端部の把持部35で、搬送対象となる分割コア200を把持したのち、エアシリンダ33によって搬送アーム34を上方に移動させたのち、搬送アーム34を第2中心軸Ax2を中心に旋回させて分割コア200を積層装置4まで搬送する。積層装置4では、本体部42の外周面に設けられた突起421に分割コア200の間隙250を挿入されることにより、本体部42の外周に分割コア200が組み付けられる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態に係るモータコアの製造装置1は、モータコア201の一部である薄板状の分割コア200を上下方向に積層した状態で収納する収納部12を有し、収納部12の底部(底面132、底面133)から分割コア200が落下して排出可能な収納装置1と、回転テーブル22が回転することにより、収納部12の底部に対向する第1位置P1に落下した分割コア200を第2位置P2まで移動させる回転装置2と、を備える。
【0047】
本実施形態によれば、収納部12に分割コア200を正確に積層することができ、モータコア201を効率よく作成することができる。以下、具体的に説明する。前述した特許文献1のように、従来の円筒状の収納部に本実施形態の分割コア200を1枚ずつ積層させようとすると、それぞれの分割コア200が斜めに積層され、収納部の内部で分割コア200が崩れる可能性がある。また、分割コア200を同一枚数分だけ上下に積層させても積層体の高さが相違する可能性がある。しかし、本実施形態では、分割コア200を上下方向に積層した状態で収納する収納部12を備えるため、収納部12に分割コア200を正確に積層することができ、引いては、モータコア201を効率よく作成することができる。
【0048】
なお、従来のような円環状の電磁鋼板に代えて本実施形態の分割コア200にすることにより、1個ずつの分割コア200の向きを変えて配置した状態でプレス加工によって打ち抜くことが可能になる。例えば、図6には、図5での位置に配置された分割コア200と、図5での位置とは上下反対の位置に配置された分割コア200Aと、が配置されている。分割コア200Aは二点鎖線で示す。即ち、分割コア200は、図6での左右方向に延びる基部230と、図6での下方向に延びる第1のティース210及び第2のティース220と、を有する。分割コア200Aは、図6での左右方向に延びる基部230Aと、図6での上方向に延びる第1のティース210A及び第2のティース220Aと、を有する。分割コア200の間隙250に、分割コア200Aの第2のティース220Aが挿入された状態で配置される。また、分割コア200Aの間隙250Aに、分割コア200の第2のティース220が挿入された状態で配置される。このように、分割コア200,200Aを上下反対にして組み合わせる配置とすることで、プレス加工によって電磁鋼板を打ち抜く場合に、廃棄する部分の面積が小さくなって歩留まりが向上する。
【0049】
回転テーブル22の上面221には、分割コア200を収容可能な収容溝222が設けられる。第1位置P1において、収容溝222に分割コア200が落下して収容され、分割コア200が、回転テーブル22の回転によって第2位置P2に移動した状態で分割コア200の上面が露出する。
【0050】
これにより、分割コア200を第1位置P1から第2位置P2まで迅速に移動させ、分割コア200の搬送作業を効率的に行うことができる。
【0051】
収納部12の底部(底面132、底面133)と収容溝222の底面との上下方向の距離D0は、分割コア200の厚さT0と同一である。
【0052】
分割コア200が収容溝222に収容された状態で回転テーブル22が回転する際に、分割コア200の上面が収納部12の底部によって擦られるため、分割コア200を平坦に矯正することができる。これにより、分割コア200が第2位置P2に移動した状態で、搬送装置3で分割コア200を把持しやすくなって搬送作業をスムーズに行うことができる。
【0053】
モータコアの製造方法は、収納装置1の収納部12に分割コア200を上下方向に積層させる第1工程と、収納部12の底部の下側に配置された回転可能な回転テーブル22における第1位置P1に、収納部12の底部から分割コア200を1枚ずつ落下させる第2工程と、回転テーブル22を回転させ第2位置P2まで分割コア200を移動させる第3工程と、搬送装置3を介して、第2位置P2に配置される分割コア200を積層装置4まで搬送する第4工程と、を含む。
【0054】
このように、本実施形態では、収納部12に分割コア200を上下方向に積層し、収納部12の底部から分割コア200を1枚ずつ落下させる。このため、収納部12に分割コア200を正確に積層することができ、分割コア200を収納部12から効率的に取り出すこともでき、モータコア201を効率よく作成することができる。
【0055】
[第2実施形態]
次いで、第2実施形態に係るモータコアの製造装置について説明する。ただし、前述した第1実施形態と同一の構造部位には、同一符号を付けて説明を省略する。図9は、第2実施形態に係るモータコアの製造装置の一例を上方から見た模式的な平面図である。
【0056】
図9に示すように、本実施形態に係る収納装置1A,1B,1C,1D,1Eは、回転テーブル22の周囲に周方向に沿って5つ(複数)設けられる。以下に詳述する。
【0057】
本実施形態に係るモータコアの製造装置100Aは、収納装置と、回転装置2と、搬送装置3と、積層装置4と、ベースプレート5と、を備える。
【0058】
収納装置は、第1の収納装置1Aと、第2の収納装置1Bと、第3の収納装置1Cと、第4の収納装置1Dと、第5の収納装置1Eと、を有する。それぞれの収納装置1A,1B,1C,1D,1Eは、同一の構成を有し、第1実施形態で説明した支持部材11と、収納部12と、を有する。第1の収納装置1Aは、第1中心軸Ax1を基準として図9の上側(+Y側)に配置される。第5の収納装置1Eは、第1中心軸Ax1を基準として図9の下側(−Y側)に配置される。第3の収納装置1Cは、第1中心軸Ax1を基準として図9の右側(−X側)に配置される。
【0059】
第2の収納装置1Bは、第1の収納装置1Aと第3の収納装置1Cとの間に配置される。詳細には、第1中心軸Ax1を中心とする周方向において、第1の収納装置1Aから時計回りに45°の位置に配置される。換言すると、第3の収納装置1Cから反時計回りに45°の位置に配置される。
【0060】
第4の収納装置1Dは、第3の収納装置1Cと第5の収納装置1Eとの間に配置される。詳細には、第1中心軸Ax1を中心とする周方向において、第3の収納装置1Cから時計回りに45°の位置に配置される。換言すると、第5の収納装置1Eから反時計回りに45°の位置に配置される。
【0061】
収納装置1A,1B,1C,1D,1Eにおいて、収納部12に分割コア200が収納されているが、分割コア200の第1方向DR1は、第1中心軸Ax1に向いた状態である。このように、回転テーブル22の周囲に周方向に沿って等間隔をおいて5つの収納装置1A,1B,1C,1D,1Eが配置されている。
【0062】
以上説明したように、本実施形態に係るモータコアの製造装置においては、収納装置(第1の収納装置1A、第2の収納装置1B、第3の収納装置1C、第4の収納装置1D及び第5の収納装置1E)は、回転テーブル22の周囲に周方向に沿って5つ(複数)設けられる。分割コア200は、平面視において第1方向DR1の第1長さL1が第2方向DR2の第2長さL2よりも長く、第1位置P1に落下した状態の分割コアは、前記第1方向が前記回転テーブルの前記中心軸に向いている。
【0063】
これにより、より多くの収納装置を回転テーブル22の周囲に配置することができる。つまり、回転テーブル22の上に配置される収納部12の周方向の長さは、分割コア200の第2方向DR2が回転テーブル22の第1中心軸Ax1に向いている場合よりも小さくなる。従って、回転テーブル22の周囲に、より多くの収納装置を配置することができる。
【0064】
以上、実施形態を説明したが、前述した内容により実施形態が限定されるものではない。例えば、搬送装置3においては、エアシリンダ33の代わりにボールネジを用いてもよい。また、第2実施形態で、回転テーブル22の周囲に配置する収納装置の数を5つとしたが、特に5つに限定されない。さらに、実施形態では、複数の収納装置を周方向に等間隔な間隔をおいて配置したが、等間隔に配置することに限定されない。
【符号の説明】
【0065】
1 収納装置
1A 第1の収納装置(収納装置)
1B 第2の収納装置(収納装置)
1C 第3の収納装置(収納装置)
1D 第4の収納装置(収納装置)
1E 第5の収納装置(収納装置)
2 回転装置
12 収納部
22 回転テーブル
100 モータコアの製造装置
200,200A 分割コア
201 モータコア
222 収容溝(第2溝)
Ax1 第1中心軸(中心軸)
DR1 第1方向
DR2 第2方向
L1 第1長さ
L2 第2長さ
P1 第1位置
P2 第2位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9