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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-202985(P2020-202985A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/14 20060101AFI20201127BHJP
【FI】
   D06F39/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-112904(P2019-112904)
(22)【出願日】2019年6月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 大輔
(72)【発明者】
【氏名】池上 教久
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA01
3B165AA24
3B165AE01
3B165AE02
3B165BA32
3B165BA82
3B165BA83
3B165BA86
3B165CA01
3B165CA11
3B165CA15
3B165CA17
3B165GH01
(57)【要約】
【課題】ユーザ宅でドア開き方向を容易に変更することができるドラム式洗濯機やドラム式乾燥機などの電気機器を提供する。
【解決手段】ドラム式洗濯機1では、ヒンジの取付位置となる箇所に本体側ヒンジ用開口32およびドア側ヒンジ用開口34を左右対称に設け、ドアロックの取付位置となる箇所に本体側ドアロック用開口42およびドア側ドアロック用開口45を左右対称に設けている。ヒンジを設けない側の開口は、本体側ヒンジ用カバー部材33、ドア側第2ヒンジ用カバー部材36、本体側第2ドアロック用カバー部材44およびドア側第2ドアロック用カバー部材47などのカバー部材で内部を隠すようにしている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に設けられた洗濯物投入口を有する機器本体と前記洗濯物投入口を開閉するドアとを含んで構成され、当該ドアのドア開き方向を変更可能な電気機器であって、
前記ドアは、左右の何れかの一端側で上下2箇所のヒンジによって前記機器本体に対して回動自在に軸支されるものであり、
前記機器本体および前記ドアにおいて、ヒンジの取付位置となる箇所にヒンジ取付用開口が左右に設けられており、
前記ヒンジ取付用開口は、それぞれ上下に分離して設けられていることを特徴とする電気機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電気機器であって、
上側の前記ヒンジが前記洗濯物投入口の上端よりも上に位置する構成、および下側の前記ヒンジが前記洗濯物投入口の下端よりも下に位置する構成の少なくとも一方の構成を有することを特徴とする電気機器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電気機器であって、
前記ドアが前記機器本体から開放することを制限するドアロックを備えており、
前記ドアロックは、前記ドアに設けたドアフックと、前記機器本体に設けられ、前記ドアが前記洗濯物投入口を閉鎖した状態において前記ドアフックに対向する位置に配置されるドアロック装置とを有し、
前記機器本体および前記ドアにおいて、前記ドアロックの取付位置となる箇所にドアロック取付用開口が左右に設けられていることを特徴とする電気機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電気機器であって、
ヒンジを設けない側の前記ヒンジ取付用開口およびドアロックを設けない側のドアロック取付用開口には、目隠し用カバー部材が取り付けられ、
前記目隠し用カバー部材の少なくとも一部は、左右共通部品とされていることを特徴とする電気機器。
【請求項5】
請求項3または4に記載の電気機器であって、
前記ドアロック装置は、前記機器本体の上部付近に配置される電装回路と配線を介して接続されるものであり、
前記配線には、中間コネクタが設けられていることを特徴とする電気機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電気機器であって、
前記機器本体において、前記電装回路と前記配線との接続部分の前方に電装回路前開口が設けられており、
前記ヒンジ取付用開口が、前記配線の配置経路の近傍に設けられていることを特徴とする電気機器。
【請求項7】
請求項5に記載の電気機器であって、
前記電装回路から2本の前記配線が引き出されており、前記機器本体における左右両側のドアロック取付用開口のそれぞれに向けて前記配線が引き回されていることを特徴とする電気機器。
【請求項8】
請求項1から7の何れか1項に記載の電気機器であって、
前記ドアのヒンジ取付用開口に取り付けられる前記目隠し用カバー部材に取っ手が設けられていることを特徴とする電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア開き方向を変更可能なドラム式洗濯機やドラム式乾燥機などの電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
前開き型のドアを有するドラム式洗濯機では、設置箇所での周囲状況に合わせてドア開き方向(右開き/左開き)が選択される場合がある。このため、ドラム式洗濯機では、通常、右開きおよび左開きの2種類の製品がラインアップされて販売されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
しかしながら、購入時では左開きの製品であったものの、引っ越しなどで設置箇所が変わると右開きが必要になる場合もある。このような場合のために、部品の付け替えや交換などにより、ユーザ宅でもサービスマンがドア開き方向を変更できるようにしたドラム式洗濯機が提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許4475317号公報
【特許文献2】特開2018−7827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、サービスマンがユーザ宅でドア開き方向を変更するような態様を考慮しておらず、大型部品の脱着を伴うため、サービスの提供が困難となる。また、特許文献2の技術では、ヒンジ機構が衣類取出口の外周部に設けられているため、ヒンジ機構の脱着による位置ずれなどで、ドアが衣類取出口に対してずれてしまい、密閉不良を起こすおそれがある。
【0006】
また、洗濯機では、運転中の安全性確保のためにドアロックが必要となる。ドア開き方向が変更されるのであれば、これに合わせてドアロック位置を変更できるような構造も必要である。特許文献2の技術は、ドアロック構造の変更については考慮しておらず、この点で実用化に適したものとは言えない。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザ宅でドア開き方向を容易に変更することができるドラム式洗濯機やドラム式乾燥機などの電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、前面に設けられた洗濯物投入口を有する機器本体と前記洗濯物投入口を開閉するドアとを含んで構成され、当該ドアのドア開き方向を変更可能な電気機器であって、前記ドアは、左右の何れかの一端側で上下2箇所のヒンジによって前記機器本体に対して回動自在に軸支されるものであり、前記機器本体および前記ドアにおいて、ヒンジの取付位置となる箇所にヒンジ取付用開口が左右に設けられており、前記ヒンジ取付用開口は、それぞれ上下に分離して設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電気機器は、ユーザ宅でドア開き方向を容易に変更することができる(サービスマンによるドア開き方向変更のサービスの提供が実現できる)といった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係るドラム式洗濯機のドアを閉じた状態の外観を示す斜視図である。
図2】実施の形態1に係るドラム式洗濯機のドアを開いた状態の外観を示す斜視図である。
図3】ドアが取り外された状態の洗濯機本体の正面図である。
図4】取り外されたドアの裏面図である。
図5】洗濯機本体の内部におけるドアロック装置と電装回路との接続構成を示す模式図である。
図6】洗濯機本体の内部におけるドアロック装置と電装回路との接続構成を示す模式図である。
図7】中間コネクタの防水構造を備えた本体側第1ドアロック用カバー部材の裏面図である。
図8】中間コネクタを保持する保持部の好適例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施の形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態1に係るドラム式洗濯機1のドア20を閉じた状態の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態1に係るドラム式洗濯機1のドア20を開いた状態の外観を示す斜視図である。尚、ドラム式洗濯機1は、洗濯と乾燥とを行うことができるドラム式洗濯乾燥機と、乾燥を行わず洗濯のみを行うドラム式洗濯機とを総称したものである。また、本発明は、洗濯物投入口を有する機器本体と洗濯物投入口を開閉するドアとを含んで構成される電気機器に適用されるものであるが、このような電気機器は、ドラム式洗濯機以外にドラム式乾燥機をも含むものである。
【0012】
ドラム式洗濯機1は、大略的には、洗濯機本体(機器本体)10とドア20とにより構成されており、洗濯機本体10はその前面に洗濯物投入口101を有している。ドア20は、洗濯機本体10の前面を開閉する略矩形形状の前開きドアとして設けられており、ドア20の内面側にはドア20の閉鎖時に洗濯物投入口101を液密で閉じるための突出閉止部201が設けられている。ドラム式洗濯機1におけるドア20は、ドア開き方向(右開きもしくは左開き)を自在に変更可能なものであるが、図2はドア20が左開きの状態を示している。尚、以下の説明中における左側および右側は、洗濯機本体10を正面から見ての左側および右側を示している。
【0013】
ドア20は、左右の何れかの一端側で上下2箇所のヒンジによって洗濯機本体10に対して回動自在に軸支されている。ドア20を軸支するヒンジは、洗濯機本体10側に上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30B(総称してヒンジアーム30と呼ぶ場合もある)を固定的に取り付け、このヒンジアーム30をヒンジ軸受としている。ヒンジアーム30の先端には、ドア20に備えられた上ヒンジピン31Aおよび下ヒンジピン31B(図4参照:総称してヒンジピン31と呼ぶ場合もある)が挿通させられる。
【0014】
また、ドラム式洗濯機1において、ヒンジと反対側の端部(ドア開放側端部)付近には、ドラム式洗濯機1のドア20をロックするためのドアロックが設けられる。このドアロックは、洗濯機本体10側に設けられるドアロック装置40と、ドア20側に設けられるドアフック41とによって構成される。詳細な図示は省略するが、ドアロック装置40は、ドア20の閉鎖状態を保持するためにドアフック41に係合する係合部と、ドラム式洗濯機1の運転中にドア20を開けられないようにロックするロック機構とを有する。ロック機構は、アクチュエータなどによって電気的に制御され、ドラム式洗濯機1の運転中にドアフック41を強固に保持して、ユーザや洗濯中の洗濯物がドア20を誤って開放しないようにする。さらに、ドア20において、ヒンジと反対側の端部(ドア開放側端部)には、ドア20の開放時にユーザが手を掛けるための取っ手50が設けられている。
【0015】
ドラム式洗濯機1においてドア20のドア開き方向を変更するとき、ドア20を軸支するヒンジの取り付け位置が左右で入れ替えられる。また、ドア開き方向が変更されるとドア開放側端部が左右で入れ替わるため、ドアロック(ドアロック装置40、ドアフック41)および取っ手50も左右で入れ替える必要がある。以下、ドア20のドア開き方向を変更するためのドラム式洗濯機1の構成、およびドア開き方向を変更するときの作業手順について図3および図4を参照して説明する。
【0016】
図3は、ドア20が取り外された状態の洗濯機本体10の正面図である。図4は、洗濯機本体10から取り外されたドア20の裏面図である。尚、図3および図4ともに、ドア開き方向が左開きのものを図示している。
【0017】
図3に示すように、洗濯機本体10には、上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bが取付けられている。本実施の形態における上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bは、ネジなどによって前方から固定および離脱が可能となっている。このため、洗濯機本体10には、上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bを取付固定するためのヒンジ取付部(不図示)が設けられており、上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bはヒンジ取付部にネジ止め等で固定される。
【0018】
また、本実施の形態では、上ヒンジアーム30Aは、鉛直方向において、洗濯物投入口101よりも上方に位置している。また、下ヒンジアーム30Bは、鉛直方向において、洗濯物投入口101よりも下方に位置している。
【0019】
また、洗濯機本体10の前面には、上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bのそれぞれの取付箇所に、本体側上ヒンジ用開口32Aおよび本体側下ヒンジ用開口32B(総称して本体側ヒンジ用開口32と呼ぶ場合もある)が設けられている。本体側ヒンジ用開口32は、洗濯機本体10の左右両側に対称に設けられており、ヒンジアーム30は本体側ヒンジ用開口32の一方(左開きの場合は左側)において洗濯機本体10に取り付けられている。
【0020】
また、ヒンジアーム30が取り付けられない他方(左開きの場合は右側)の本体側ヒンジ用開口32には、本体側上ヒンジ用カバー部材33Aおよび本体側下ヒンジ用カバー部材33B(総称して本体側ヒンジ用カバー部材33と呼ぶ場合もある)が取り付けられ、本体側ヒンジ用カバー部材33によって洗濯機本体10の内部が隠されている。尚、詳細な図示は省略しているが、ヒンジアーム30が取り付けられる本体側ヒンジ用開口32においても、ヒンジアーム30の部分を除いて本体側ヒンジ用開口32を覆うようなカバー部材が取り付けられていることが好ましい。
【0021】
また、洗濯機本体10の前面において、洗濯物投入口101の左右両側には本体側ドアロック用開口42が対称に設けられ、ドアロック装置40は本体側ドアロック用開口42の一方(左開きの場合は右側)の内部に配置されている。また、ドアロック装置40が配置される本体側ドアロック用開口42には、本体側第1ドアロック用カバー部材43が取り付けられている。本体側第1ドアロック用カバー部材43には開口部431が形成されており、開口部431からドアロック装置40におけるドアフック挿入口401が露出している。さらに、ドアロック装置40が配置されていない本体側ドアロック用開口42には、本体側第2ドアロック用カバー部材44が取り付けられ、本体側第2ドアロック用カバー部材44によって洗濯機本体10の内部が隠されている。
【0022】
一方、図4に示すように、ドア20の裏面においては、上ヒンジピン31Aおよび下ヒンジピン31Bのそれぞれの配置箇所に、ドア側上ヒンジ用開口34Aおよびドア側下ヒンジ用開口34B(総称してドア側ヒンジ用開口34と呼ぶ場合もある)が設けられている。ドア側ヒンジ用開口34は、ドア20の左右両側に対称に設けられている。
【0023】
ヒンジアーム30が取り付けられる一方(左開きの場合は右側)のドア側ヒンジ用開口34では、ドア側上ヒンジ用開口34Aにドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aが取り付けられ、ドア側下ヒンジ用開口34Bにドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bが取り付けられる(ドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aおよびドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bを、総称してドア側第1ヒンジ用カバー部材35と呼ぶ場合もある)。ドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aには開口部351が形成されており、上ヒンジアーム30Aの先端をドア側上ヒンジ用開口34Aに通して、上ヒンジピン31Aに挿通した後に、開口部351に上ヒンジアーム30Aを通すようにしてドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aをドア側上ヒンジ用開口34Aに固定する。また、ドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bには切欠部352が形成されており、ドア側下ヒンジ用開口34Bに下ヒンジアーム30Bの先端を通して下ヒンジアーム30Bを下ヒンジピン31Bに挿通した後に、切欠部352に下ヒンジアーム30Bを通すようにしてドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bをドア側下ヒンジ用開口34Bに固定する。これにより、ドア20の上方への移動が規制され、ドアが上方へ抜けることがなくなる。
【0024】
ヒンジアーム30が取り付けられない他方(左開きの場合は右側)のドア側ヒンジ用開口34には、ドア側第2上ヒンジ用カバー部材36Aおよびドア側第2下ヒンジ用カバー部材36B(総称してドア側第2ヒンジ用カバー部材36と呼ぶ場合もある)が取り付けられ、ドア側第2ヒンジ用カバー部材36によってドア20の内部が隠されている。また、ドア側第2上ヒンジ用カバー部材36Aには、取っ手50が形成されている。
【0025】
また、ドア20の裏面において、突出閉止部201の左右両側にはドア側ドアロック用開口45が対称に設けられ、ドアロック装置40と対向する一方のドア側ドアロック用開口45にはドア側第1ドアロック用カバー部材46が取り付けられている。ドア側ドアロック用開口45内にはドアフック41を固定するドアフック固定具(不図示)が設けられており、ドア側第1ドアロック用カバー部材46には、ドアフック41を挿通する開口が設けられている。さらに、ドアロック装置40と対向しない他方のドア側ドアロック用開口45には、ドア側第2ドアロック用カバー部材47が取り付けられ、ドア側第2ドアロック用カバー部材47によってドアフック固定具などのドア20の内部が隠されている。
【0026】
ドア20の開き方向を変更するに当たっては、最初にドア20を洗濯機本体10から取り外す。ドア20を洗濯機本体10から取り外すときは、ドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aおよびドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bをドア側上ヒンジ用開口34Aおよびドア側下ヒンジ用開口34Bから取り外す。これにより、ドア側ヒンジ用開口34内においてヒンジピン31が完全に露出し、ドア20を上方に持ち上げればヒンジアーム30とヒンジピン31との係合が外れるため、ドア20を洗濯機本体10から取り外すことができる。尚、ドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aおよびドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bを取り外さなければ、ドア20を持ち上げることができず、ヒンジアーム30とヒンジピン31との係合を外すこともできない。
【0027】
ドア20を外した後、洗濯機本体10では、ヒンジアーム30の位置交換のために、ヒンジアーム30と本体側ヒンジ用カバー部材33とを取り外す。これらは、洗濯機本体10にビスなどで取り付けられているため、ビスを外すことで取り外し可能である。
【0028】
本実施の形態1に係るドラム式洗濯機1では、ヒンジアーム30および本体側ヒンジ用カバー部材33は左右別部品として使用されるものである。このため、ヒンジアーム30および本体側ヒンジ用カバー部材33のそれぞれを左右別部品に交換し、交換した部品を用いてヒンジアーム30および本体側ヒンジ用カバー部材33の左右付け替えを行う。尚、交換する部品は、ドア開き方向の変更作業を行うサービスマンが持ってきてもよく、また、ユーザが別途入手・所有してもよい。
【0029】
また、ドアロックに関しては、本体側第1ドアロック用カバー部材43および本体側第2ドアロック用カバー部材44を取り外し、さらに、ドアロック装置40を取り外す。これらも、ビスを外すことで洗濯機本体10から容易に取り外し可能である。外したドアロック装置40は、取り付け位置を左右入れ替えて(このとき、ドアロック装置40の上下方向を逆にする)、再び洗濯機本体10に取り付けられる。尚、ドアロック装置40の付け替えに関しては、後述する実施の形態2,3でより詳細な説明を行う。
【0030】
本実施の形態1に係るドラム式洗濯機1では、本体側第1ドアロック用カバー部材43および本体側第2ドアロック用カバー部材44は左右共通部品として使用されるものである。尚、本体側第1ドアロック用カバー部材43および本体側第2ドアロック用カバー部材44は、単独では点対称形状ではないが、互いの外径形状が同じであるため、両方を入れ替えるときには左右共通化することができる。このため、本体側第1ドアロック用カバー部材43および本体側第2ドアロック用カバー部材44は、別部品に交換する必要はなく、それぞれを180度回転させる(上下反転させる)ことで左右付け替えを行う。尚、本体側第1ドアロック用カバー部材43および本体側第2ドアロック用カバー部材44についても本体側ヒンジ用カバー部材33と同様に、左右共通ではなく別部品とし、サービスマンが交換時に対応部品を持ってきて対応する形としてもよい。
【0031】
一方、洗濯機本体10から取り外されたドア20では、ドア側第2ヒンジ用カバー部材36、ドア側第1ドアロック用カバー部材46およびドア側第2ドアロック用カバー部材47が取り外される(ドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aおよびドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bについては、ドア20を外す際に既に取り外されている)。ドア側第1ヒンジ用カバー部材35およびドア側第2ヒンジ用カバー部材36が取り外された後は、ヒンジピン31の左右付け替えを行う。本実施の形態では、ドア側のヒンジピンやカバー部材も本体側と同様に左右別部品とし、別部品を持参したサービスマンにより付け替えを行うが、左右共通部品とすればより簡便にすることも可能である。
【0032】
また、ドア20側のドアロックに関しては、ドア側第1ドアロック用カバー部材46とドア側第2ドアロック用カバー部材47を付け替えることにより、ドア20のドアフック41の位置を変更できる。さらに、ドア側第2上ヒンジ用カバー部材36Aには取っ手50が設けられているため、ドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aとドア側第2上ヒンジ用カバー部材36Aとの左右付け替えにより、取っ手50の位置を変更できる。
【0033】
ドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aおよびドア側第1下ヒンジ用カバー部材35B以外のカバー部材が取り付けられたドア20は、再び洗濯機本体10に取り付けられる。このとき、ドア側上ヒンジ用開口34Aおよびドア側下ヒンジ用開口34Bにヒンジアーム30の先端を挿入し、ヒンジアーム30の先端にヒンジピン31を上から差し込むようにしてドア20が取り付けられる。ドア20を洗濯機本体10に取り付けた後は、最後にドア側第1上ヒンジ用カバー部材35Aおよびドア側第1下ヒンジ用カバー部材35Bを取り付けることで、ドア開き方向の変更作業が終了する。
【0034】
尚、上記説明において例示したドラム式洗濯機1では、ドア開き方向を変更する際に交換が必要な左右別部品とした各種部品も、その形状を工夫することで、左右共通部品とすることが可能である。言いかえれば、左右対称に設けられた開口を覆うカバー部材は、これら全てを左右共通部品とすることも可能であるが、例えばデザイン的な理由などから一部のカバー部材は左右別部品とされていてもよい。
【0035】
以上のように、本実施の形態1に係るドラム式洗濯機1では、ヒンジの取付位置となる箇所に、本体側ヒンジ用開口32およびドア側ヒンジ用開口34(ヒンジ取付用開口)を左右対称に設け、ヒンジを設けない側のヒンジ取付用開口は本体側ヒンジ用カバー部材33およびドア側第2ヒンジ用カバー部材36(目隠し用カバー部材)で内部を隠すようにしている。
【0036】
また、ヒンジ取付用開口はそれぞれ上下に分離して設けられている。このように、ヒンジ取付用開口をそれぞれ上下に分離して設けたことで、これらの開口自身が面積の小さなものとなり、洗濯機本体10の前面に大きな開口を設けなくてもよくなるため、洗濯機本体10の前面の強度および意匠性が向上できる。このようなドラム式洗濯機1では、洗濯機本体10の前面を形成するパネル部品やドア20そのものなどの大型部品は、ドア開き方向に関わらず部品を共通化することができる。これにより、サービスマンがユーザ宅でドア開き方向を変更するような場合に、大きな交換部品を持ってくる必要はなく、ドア開き方向を変更するサービスが提供しやすくなる(このようなサービスが実現可能となる)。
【0037】
また、ヒンジ取付用開口をそれぞれ上下に分離して設けたことで、洗濯機本体10の前面の強度および意匠性を犠牲にせずに上下のヒンジ間の距離を長く設定することが可能となり、ヒンジの脱着による位置ずれが発生したとしても、ドアと洗濯機本体との位置ずれを小さくできるため、ドアの密閉不良を抑制できる。加えて、ヒンジ取付用開口の目隠し用カバー部材を小型化することができる。
【0038】
これにより、サービスマンがユーザ宅でドア開き方向を変更するような場合に、大きな交換部品を持ってくる必要はなく、ドア開き方向を変更するサービスが提供しやすくなる。
【0039】
また、ユーザ宅でドア開き方向を変更するような場合には、十分に広い作業スペースが確保できないことも想定される。このような場合でも、取り外し必要な部品が小型化されていれば、狭いスペースでの作業が容易となる。
【0040】
また、ヒンジ取付用開口およびドアロック取付用開口を左右対称に設けることで、目隠し用カバー部材を左右共通部品としやすくなるため、左右共通部品を増やすことでドア開き方向を変更する際の交換部品を少なくでき、コスト面でも有利となる。
【0041】
また、本実施の形態1に係るドラム式洗濯機1では、上ヒンジアーム30Aは、鉛直方向において、洗濯物投入口101よりも上方に位置している。また、下ヒンジアーム30Bは、鉛直方向において、洗濯物投入口101よりも下方に位置している。このため、鉛直方向において洗濯物投入口101を挟んで上ヒンジアーム30Aと下ヒンジアーム30Bとを配置することができ、上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bの脱着によってヒンジアーム位置が若干ずれた場合であっても、ドア20の閉鎖時の洗濯物投入口101に対するドア20の突出閉止部201の位置ずれを最小限に留めることができる。さらに、上ヒンジアーム30Aと下ヒンジアーム30Bとの距離を大きくすることができるので、上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bの脱着によるヒンジアームの位置ずれ量に対して、ドア20の閉鎖時の洗濯物投入口101に対するドア20の突出閉止部201の位置ずれ量を最小限に留めることができる。
【0042】
また、上ヒンジアーム30Aおよび下ヒンジアーム30Bは、鉛直方向において洗濯物投入口101に重ならないように配置できるため、洗濯機本体10の左右に設けた上ヒンジアーム30Aまたは下ヒンジアーム30Bを固定するためのヒンジ取付部同士を、洗濯機本体10の左右に渡って橋渡しされた補強部材に設けることができる。従って、洗濯物投入口101に干渉せずにヒンジ取付部の強度を向上することができる。尚、上ヒンジアーム30Aが鉛直方向において洗濯物投入口101よりも上方に位置する構成、および、下ヒンジアーム30Bが鉛直方向において洗濯物投入口101よりも下方に位置する構成の少なくとも一方の構成が実施されていてもよい。
【0043】
〔実施の形態2〕
本実施の形態2では、ドアロック装置40の付け替えをより簡単にするための一構成例について図5を参照して説明する。図5は、洗濯機本体10の内部におけるドアロック装置40と電装回路60との接続構成を示す模式図である。
【0044】
洗濯機本体10の内部には、ドアロック装置40と配線61を介して接続された電装回路60が備えられており、ドアロック装置40のロック機構は電装回路60によって制御される。また、配線61の途中には中間コネクタ62が設けられている。
【0045】
本実施の形態2に係るドラム式洗濯機1では、電装回路60は洗濯機本体10における上部中央付近に配置されており、配線61は電装回路60の中央付近(すなわち洗濯機本体10の幅方向中央付近)から下方に延設されている。また、本実施の形態2に係る洗濯機本体10は、本体側ヒンジ用開口32および本体側ドアロック用開口42以外に、電装回路前開口63を有している。通常、電装回路前開口63にはカバー部材(図示省略)が取り付けられているが、電装回路前開口63におけるカバー部材を外したときには電装回路60と配線61との接続部分が露出する。尚、図5は、本体側ヒンジ用開口32および本体側ドアロック用開口42からは本体側ヒンジ用カバー部材33、ドア側第1ドアロック用カバー部材46およびドア側第2ドアロック用カバー部材47が取り外され、かつ、電装回路前開口63からもカバー部材が取り外された状態を示している。また、本体側ヒンジ用開口32においては、ヒンジアーム30も取り外されているものとする。
【0046】
ドアロック装置40の取付位置を変更する作業においては、図5に示す状態から、最初に中間コネクタ62のコネクタ接続を解除する。この解除作業は、本体側ドアロック用開口42内で行うことができる。そして、中間コネクタ62の解除により、ドアロック装置40を洗濯機本体10から一旦外し、取り付け箇所を左右入れ替えて付け替えることが可能となる。
【0047】
中間コネクタ62を外された配線61は、作業者(例えばサービスマン)が電装回路前開口63に手(もしくは指)を入れて配線61を引き出し、さらに、左右方向を入れ替えて洗濯機本体10内に配線61を引き回すことができる。その後、取り付け箇所を左右入れ替えられたドアロック装置40に対して中間コネクタ62を再度接続し、ドアロック装置40の付け替え作業が完成する。
【0048】
尚、作業者による上記作業が容易に行えるように、配線61の配置経路は本体側ヒンジ用開口32の近傍を通るものとされている。また、電装回路前開口63および本体側ヒンジ用開口32は、作業者による上記作業が容易に行える程度の面積を有していることが望ましい。尚、本体側ヒンジ用開口32がある程度の面積を有しているなど、本体側ヒンジ用開口32からの作業だけで配線61の左右入れ替え作業が可能であれば、電装回路前開口63およびカバー部材は設けなくてもよい。この場合は、作業者(例えばサービスマン)が本体側ヒンジ用開口32に手指や治具を入れて、配線61を手繰り寄せるようにすればよい。
【0049】
尚、本構成では、ドアロック装置4の付け替え時には、ドアロック装置40の上下方向が逆にされる。すなわち、図5の構成では、ドアロック装置40と配線61との接続箇所はドアロック装置40の上側にあるが、ドアロック装置40の上下方向が逆になると下側となる。このため、ドアロック装置40と配線61との接続箇所がドアロック装置40の下側にある場合、必要な配線61の長さは上側にある場合と比べて長くなる。このため、実際の配線61は、ドアロック装置40の上下逆転にも対応できる十分な長さを有しているものとする(図5では、図の簡略化のため配線61を短めに記載している)。
【0050】
以上のように、本実施の形態2に係るドラム式洗濯機1では、電装回路60とドアロック装置40とを繋ぐ配線61に中間コネクタ62が設けられている。このため、中間コネクタ62のコネクタ接続を解除することで、ドアロック装置40の取付位置を変更する作業を、配線61との接続を無くした状態で容易に行うことができる。
【0051】
また、電装回路60は洗濯機本体10における上部付近に配置されており、電装回路60とドアロック装置40とを繋ぐ配線61の配置経路付近には、複数の開口(電装回路前開口63、本体側ヒンジ用開口32および本体側ドアロック用開口42)が設けられている。このため、洗濯機本体10内での配線61の引き回し作業を、これら複数の開口を介して行うことができる。それぞれの開口は面積の小さなものとすることができ、これらの開口に取り付けられるカバー部材も小型化することができる。すなわち、配線61の引き回し作業のために、洗濯機本体10の前面を覆う大きなパネル部材(前板やリング飾り)などを取り外す必要がなく、大きなパネル部材などを交換部品として用意する必要もなくなる。
【0052】
〔実施の形態3〕
本実施の形態3では、ドアロック装置40の付け替えをより簡単にするための他の構成例について図6を参照して説明する。図6は、洗濯機本体10の内部におけるドアロック装置40と電装回路60との接続構成を示す模式図である。
【0053】
図6に示す洗濯機本体10では、電装回路60から2本の配線61(配線61Aおよび61B)が引き出されており、一方の配線(例えば配線61A)が右側の本体側ドアロック用開口42に向かって引き回され、他方の配線(例えば配線61B)が左側の本体側ドアロック用開口42に向かって引き回されている。尚、“電装回路60から2本の配線61が引き出されている”とは、電装回路60から引き出された1本の配線61が、途中で2本の配線61Aおよび61Bに分岐される構成をも含むものとする。
【0054】
配線61Aおよび61Bのそれぞれの先端には、中間コネクタ62における回路側コネクタ621が接続されている。また、ドアロック装置40側の配線61の先端には、中間コネクタ62におけるドアロック側コネクタ622が接続されている。
【0055】
ドアロック装置40の取付位置を変更する作業においては、図6に示す状態から、最初に中間コネクタ62(右側の回路側コネクタ621およびドアロック側コネクタ622)のコネクタ接続を解除する。この解除作業は、本体側ドアロック用開口42内で行うことができる。そして、中間コネクタ62の解除により、ドアロック装置40を洗濯機本体10から一旦外し、取り付け箇所を左右入れ替えて付け替えることが可能となる。そして、取り付け箇所を左右入れ替えられたドアロック装置40に対して中間コネクタ62(左側の回路側コネクタ621およびドアロック側コネクタ622)を再度接続し、ドアロック装置40の付け替え作業が完成する。尚、ドアロック装置40が接続されない側の配線61では、回路側コネクタ621を保護するための保護キャップ64を被せるようにしてもよい。
【0056】
以上のように、本実施の形態3に係るドラム式洗濯機1では、電装回路60から引き出される配線61を2本とし、左右両側の本体側ドアロック用開口42に向けて予め配線61を引き回しておくことで、配線61の引き回し方向を変更する作業が省略できる。その結果、ドアロック装置40の取付位置を変更する作業を、より簡単に行うことができる。
【0057】
〔実施の形態4〕
実施の形態2,3に係る洗濯機本体10では、ドアロック装置40の付け替え作業を簡単なものとするために、電装回路60とドアロック装置40とを繋ぐ配線61に中間コネクタ62を設けた構成としている。この場合、中間コネクタ62に水が掛かることがないように、中間コネクタ62に対して防水対策を取る必要がある。
【0058】
中間コネクタ62の防水対策としては、中間コネクタ62とその両端の配線61とを防水シートなどで包み、中間コネクタ62の両端で防水シートをテープや紐などで縛って閉じることが考えられる。しかしながら、本実施の形態4では、中間コネクタ62の他の好適な防水構造について図7を参照して説明する。図7は、中間コネクタ62の防水構造を備えた本体側第1ドアロック用カバー部材43の裏面図である。
【0059】
図7に示すように、本体側第1ドアロック用カバー部材43の裏面には、中間コネクタ62の保持部70が設けられている。保持部70は、互いに平行となるように上下方向(鉛直方向)に対向配置された2枚の板状のリブ部材71および72によって構成されており、これらの2枚のリブ部材71および72の間に中間コネクタ62を狭持するようにして保持することができる。尚、図7ではドアロック装置40の図示を省略しているため、図示された中間コネクタ62は回路側コネクタ621のみとされている(実際には回路側コネクタ621とドアロック側コネクタ622とが接続された状態で中間コネクタ62が保持される)。また、リブ部材71および72の何れか一方(図7ではリブ部材72)には、中間コネクタ62を確実に保持するための保持爪73が設けられていてもよい。
【0060】
リブ部材71および72は、平面視において中間コネクタ62よりも広い面積を有するものとされており、保持部70に保持される中間コネクタ62は、その上面がリブ部材71または72によって完全に覆われる。すなわち、中間コネクタ62を保持部70に保持させることで、リブ部材71または72が中間コネクタ62に対する庇となり、中間コネクタ62に上方から水が掛かることを防止できる。
【0061】
尚、上記説明では、保持部70を本体側第1ドアロック用カバー部材43の裏面に設ける場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ドアロック装置40は洗濯機本体10内のフレーム部材にビスなどを用いて固定されるが、保持部70は、ドアロック装置40と同じフレーム部材において設けられていてもよい。但し、フレーム部材の表面側はドア20の上方の隙間などから浸入した水が伝いやすいため、保持部70をフレーム部材に設けた場合は、浸入した水がフレーム部材および保持部70の庇を伝って中間コネクタ62に到達するおそれもある。このため、本体側第1ドアロック用カバー部材43がフレーム部材と離間して配置されている場合は、保持部70を本体側第1ドアロック用カバー部材43の裏面に設ける方がより好ましい。このとき、保持部70もフレーム部材と離間していることが好ましい。
【0062】
また、中間コネクタ62を保持部70で保持する本構成では、図8に示すように、配線61の長さに余裕を持たせ、中間コネクタ62から左右に延びる配線61を下方で弛ませるようにすることが好ましい。このように、配線61に弛み部分を設けることで、配線61をつたって流れる水が中間コネクタ62に到達することも防止できる。尚、この場合、保持部70の下方近傍に突起状の係止部74を設け、係止部74に配線61を引っ掛けることで、配線61に確実に弛み部分が設けられるようにしてもよい。
【0063】
また、上記説明では、保持部70を本体側第1ドアロック用カバー部材43の裏面に設けることを説明したが、実施の形態3に係る洗濯機本体10において保持部70を設ける場合には、本体側第2ドアロック用カバー部材44にも保持部70を設けることが好ましい。この場合は、ドアロック装置40が接続されない側の配線61においても、本体側第2ドアロック用カバー部材44に設けられた保持部70によって回路側コネクタ621を保持することができる。
【0064】
以上のように、本実施の形態に係るドラム式洗濯機は、前面に設けられた洗濯物投入口を有する洗濯機本体と前記洗濯物投入口を開閉するドアとを含んで構成され、当該ドアのドア開き方向を変更可能なドラム式洗濯機であって、前記ドアは、左右の何れかの一端側で上下2箇所のヒンジによって前記洗濯機本体に対して回動自在に軸支されるものであり、前記洗濯機本体および前記ドアにおいて、ヒンジの取付位置となる箇所にヒンジ取付用開口が左右に設けられており、前記ヒンジ取付用開口は、それぞれ上下に分離して設けられていることを特徴としている。
【0065】
上記の構成によれば、左右のヒンジ取付用開口をそれぞれ上下に分離して設けたことで、これらの開口自身が面積の小さなものとなり、洗濯機本体の前面やドアの背面に大きな開口を設けなくてもよくなるため、洗濯機本体の前面の強度および意匠性が向上できる。また、洗濯機本体の前面を形成するパネル部品やドアそのものなどの大型部品は、ドア開き方向に関わらず部品を共通化することができる。これにより、サービスマンがユーザ宅でドア開き方向を変更するような場合に、大きな交換部品を持ってくる必要はなく、ドア開き方向を変更するサービスが提供しやすくなる(このようなサービスが実現可能となる)。
【0066】
また、上記ドラム式洗濯機では、上側の前記ヒンジが前記洗濯物投入口の上端よりも上に位置する構成、および下側の前記ヒンジが前記洗濯物投入口の下端よりも下に位置する構成の少なくとも一方の構成を有する構成とすることができる。
【0067】
上記の構成によれば、上側のヒンジと下側のヒンジとの距離を大きくすることができるため、ヒンジの脱着による位置ずれが発生したとしても、ドアと洗濯機本体との位置ずれを小さくできるため、ドアの密閉不良を抑制できる。また、洗濯機本体のヒンジ取付部が上下方向において洗濯物投入口と重ならないようにできるため、左右のヒンジ取付部を橋渡しする補強部材を設けることが可能となり、ヒンジ取付部の強度を向上することができる。
【0068】
また、上記ドラム式洗濯機では、前記ドアが前記洗濯機本体から開放することを制限するドアロックを備えており、前記ドアロックは、前記ドアに設けたドアフックと、前記洗濯機本体に設けられ、前記ドアが前記洗濯物投入口を閉鎖した状態において前記ドアフックに対向する位置に配置されるドアロック装置とを有し、前記洗濯機本体および前記ドアにおいて、前記ドアロックの取付位置となる箇所にドアロック取付用開口が左右に設けられている構成とすることができる。
【0069】
また、上記ドラム式洗濯機では、ヒンジを設けない側の前記ヒンジ取付用開口およびドアロックを設けない側のドアロック取付用開口には、目隠し用カバー部材が取り付けられ、前記目隠し用カバー部材の少なくとも一部は、左右共通部品とされている構成とすることができる。
【0070】
上記の構成によれば、ヒンジ取付用開口およびドアロック取付用開口に取り付けられる目隠し用カバー部材の少なくとも一部を左右共通部品とすることで、ドア開き方向を変更する際の交換部品を少なくでき、コスト面でも有利となる。
【0071】
また、上記ドラム式洗濯機では、前記ドアロック装置は、前記洗濯機本体の上部付近に配置される電装回路と配線を介して接続されるものであり、前記配線には、中間コネクタが設けられている
上記の構成によれば、電装回路とドアロック装置とを繋ぐ配線に中間コネクタが設けられているため、中間コネクタのコネクタ接続を解除することで、ドアロック装置の取付位置を変更する作業を、配線との接続を無くした状態で容易に行うことができる。
【0072】
また、上記ドラム式洗濯機では、前記洗濯機本体において、前記電装回路と前記配線との接続部分の前方に電装回路前開口が設けられており、前記ヒンジ取付用開口が、前記配線の配置経路の近傍に設けられている構成とすることができる。
【0073】
上記の構成によれば、電装回路とドアロック装置とを繋ぐ配線の配置経路付近に、複数の開口(電装回路前開口、ヒンジ取付用開口およびドアロック取付用開口)が設けられることになる。このため、洗濯機本体内での配線の引き回し作業を、これら複数の開口を介して容易に行うことができる。
【0074】
また、上記ドラム式洗濯機では、前記電装回路から2本の前記配線が引き出されており、前記洗濯機本体における左右両側のドアロック取付用開口のそれぞれに向けて前記配線が引き回されている構成とすることができる。
【0075】
上記の構成によれば、左右両側のドアロック取付用開口のそれぞれに向けて予め配線を引き回しておくことで、配線の引き回し方向を変更する作業が省略できる。その結果、ドアロック装置の取付位置を変更する作業を、より簡単に行うことができる。
【0076】
また、上記ドラム式洗濯機は、前記ドアのヒンジ取付用開口に取り付けられる前記目隠し用カバー部材に取っ手が設けられている構成とすることができる。
【0077】
上記の構成によれば、ドアのヒンジ取付用開口に取り付けられる目隠し用カバー部材の位置を変更する作業によって、同時に取っ手の位置を変更することができる
今回開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0078】
1 ドラム式洗濯機(電気機器)
10 洗濯機本体(機器本体)
101 洗濯物投入口
20 ドア
201 突出閉止部
30A 上ヒンジアーム
30B 下ヒンジアーム
31A 上ヒンジピン
31B 下ヒンジピン
32A 本体側上ヒンジ用開口(ヒンジ取付用開口)
32B 本体側下ヒンジ用開口(ヒンジ取付用開口)
33A 本体側上ヒンジ用カバー部材(目隠し用カバー部材)
33B 本体側下ヒンジ用カバー部材(目隠し用カバー部材)
34A ドア側上ヒンジ用開口(ヒンジ取付用開口)
34B ドア側下ヒンジ用開口(ヒンジ取付用開口)
35A ドア側第1上ヒンジ用カバー部材
35B ドア側第1下ヒンジ用カバー部材
36A ドア側第2上ヒンジ用カバー部材(目隠し用カバー部材)
36B ドア側第2下ヒンジ用カバー部材(目隠し用カバー部材)
40 ドアロック装置(ドアロック)
41 ドアフック(ドアロック)
42 本体側ドアロック用開口(ドアロック取付用開口)
43 本体側第1ドアロック用カバー部材
44 本体側第2ドアロック用カバー部材(目隠し用カバー部材)
45 ドア側ドアロック用開口(ドアロック取付用開口)
46 ドア側第1ドアロック用カバー部材
47 ドア側第2ドアロック用カバー部材(目隠し用カバー部材)
50 取っ手
60 電装回路
61 配線
62 中間コネクタ
621 回路側コネクタ
622 ドアロック側コネクタ
63 電装回路前開口
70 保持部
71,72 リブ部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8