特開2020-203460(P2020-203460A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 梨木工業有限会社の特許一覧

<>
  • 特開2020203460-改良型テープ印字装置 図000003
  • 特開2020203460-改良型テープ印字装置 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-203460(P2020-203460A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】改良型テープ印字装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 15/16 20060101AFI20201127BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20201127BHJP
   B65H 23/188 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   B41J15/16
   B41J3/36 T
   B65H23/188
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-113441(P2019-113441)
(22)【出願日】2019年6月19日
(71)【出願人】
【識別番号】303002376
【氏名又は名称】梨木工業有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104330
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 誠二
(72)【発明者】
【氏名】梨木 仁
(72)【発明者】
【氏名】高橋 保行
(72)【発明者】
【氏名】三浦 修
【テーマコード(参考)】
2C055
2C060
3F105
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C060CA22
2C060CB01
3F105AA04
3F105AB07
3F105BA02
3F105CA09
3F105CB02
3F105CB08
(57)【要約】
【課題】高精度の建材割付テープの製作を可能にする印字装置を提供する。
【解決手段】駆動ローラと、印字前のロール状テープが装着される巻き出しローラと、テープを一定張力で巻き出すことができる制御機構を有し、巻き出しローラを駆動するサーボモータと、巻き出しローラの直上に配置されたテープ剥離時振動抑制ローラと、巻き取りローラと、エンコーダと、インクジェットノズルとを備え、テープを巻き出しローラからテープ剥離時振動抑制ローラ、エンコーダに基材面が接するように引き出し、駆動ローラに接着剤面を接触させ、巻き取りローラに装着された芯にテープの端部を固定した状態で駆動ローラを作動させて、テープを一定の張力を維持した状態で移送させつつ、インクを噴射させることによって、建材割付テープを製作する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建材割付テープを製作するための改良型テープ印字装置であって、
ステッピングモータによって駆動される駆動ローラと、
前記駆動ローラの直下に、外周が前記駆動ローラの外周に接するように配置された押さえローラと、
前記駆動ローラの一方の側に配置され、印字しようとするロール状テープが装着される巻き出しローラと、
テープを一定張力で巻き出すことができる制御機構を有し、前記巻き出しローラを駆動するサーボモータと、
前記巻き出しローラの直上に、外周が前記巻き出しローラに装着された前記ロール状テープの外周に接するように配置されたテープ剥離時振動抑制ローラと、
前記駆動ローラの他方の側に配置され、印字されたテープが巻き取られる巻き取りローラと、
前記巻き取りローラの回転軸に連結されたトルクモータと、
前記駆動ローラと前記巻き出しローラとの間に配置され、テープの送り量を測定するためのエンコーダと、
前記駆動ローラと前記エンコーダとの間に配置され、印字用インクを噴射するインクジェットノズルとを備え、
印字しようとするテープを前記巻き出しローラから前記テープ剥離時振動抑制ローラ、次いで前記エンコーダに基材面が接するように引き出し、前記駆動ローラに接着剤面を接触させ、前記巻き取りローラに装着された芯にテープの端部を固定した状態で前記駆動ローラを作動させることにより、テープを一定の張力を維持した状態で前記一方の側から前記他方の側に移送させつつ、所定の印字情報に基づいて前記インクジェットノズルからインクを噴射させることによって、建材割付テープを製作するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記巻き取りローラが、前記押さえローラの下方に配置されており、前記駆動ローラと前記押さえローラとの間を通された前記テープが、下方に向きを変えて前記巻き取りローラに至るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載された改良型テープ印字装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、テープ印字装置に関する。より詳細には、本発明は、良好な印字精度を有する改良型テープ印字装置に関する。本発明の印字装置によって製作されるテープは、建材の割付作業に用いられる建材割付テープである。
【背景技術】
【0002】
建築物のデザインや建材の多様性が増大するのに伴い、建築物の屋根や外壁に定尺幅の建材を用いて現場施工する事例が大半を占めるようになってきている。現在、建材等の貼付工事では、一般的に、現場において墨入れによって寸法出し(「割付」と称する)が行われている。
【0003】
墨入れによる現場での割付作業は、手間がかかるとともに、不正確になりがちであるという課題があるため、本発明者は、正確かつ迅速な作業の遂行を可能にする建材割付テープを製作するためのテープ印字装置を提案した(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4577777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたテープ印字装置は、幸いにも好評を博したが、作業現場から、より高精度の建材割付テープに対する要請が高まってきた。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みて開発されたものであって、高精度の建材割付テープの製作を可能にする改良型テープ印字装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
建材割付テープは、割付作業時に建築物の下地に貼付する必要があるため、裏面に感圧接着剤が塗布された粘着テープであるのが好ましい。また、テープ自体の伸びが大きいと、正確な寸法を割り出すことができないため、伸び率の小さい材料を使用する必要がある。本発明者は、以上の条件を満たす材料として、裏面に感圧接着剤を塗布したフィラメントテープが好ましいと結論づけた。
【0008】
一方、建材割付テープを製作するには、芯にロール状に巻かれたテープを引き出しつつテープに印字し、印字したテープを別の芯にロール状に巻き付ける必要がある。すなわち、裏面に感圧接着剤が塗布されたテープを一方の芯から他方の芯に移送しなければならない。
【0009】
本発明者は、種々の検討の結果、高精度の建材割付テープを製作するには、テープを一方の芯から他方の芯に移送する際に、テープに作用する張力を一定に維持した状態で印字する必要があることを見出した。また、テープを一方の芯から他方の芯に移送する際にテープの接着剤面がロール状テープから剥離するが、この剥離時に発生する微小な振動を極力抑制することも、テープの印字精度に好ましい影響を与えるものと予測される。本発明者は、改良型テープ印字装置を下記のように構成することにより、これらの課題を克服し、高精度の建材割付テープの製作を可能にした。
【0010】
本願請求項1に記載の改良型テープ印字装置は、ステッピングモータによって駆動される駆動ローラと、前記駆動ローラの直下に、外周が前記駆動ローラの外周に接するように配置された押さえローラと、前記駆動ローラの一方の側に配置され、印字しようとするロール状テープが装着される巻き出しローラと、テープを一定張力で巻き出すことができる制御機構を有し、前記巻き出しローラを駆動するサーボモータと、前記巻き出しローラの直上に、外周が前記巻き出しローラに装着された前記ロール状テープの外周に接するように配置されたテープ剥離時振動抑制ローラと、前記駆動ローラの他方の側に配置され、印字されたテープが巻き取られる巻き取りローラと、前記巻き取りローラの回転軸に連結されたトルクモータと、前記駆動ローラと前記巻き出しローラとの間に配置され、テープの送り量を測定するためのエンコーダと、前記駆動ローラと前記エンコーダとの間に配置され、印字用インクを噴射するインクジェットノズルとを備え、印字しようとするテープを前記巻き出しローラから前記テープ剥離時振動抑制ローラ、次いで前記エンコーダに基材面が接するように引き出し、前記駆動ローラに接着剤面を接触させ、前記巻き取りローラに装着された芯にテープの端部を固定した状態で前記駆動ローラを作動させることにより、テープを一定の張力を維持した状態で前記一方の側から前記他方の側に移送させつつ、所定の印字情報に基づいて前記インクジェットノズルからインクを噴射させることによって、建材割付テープを製作するように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
本願請求項2に記載の改良型テープ印字装置は、前記請求項1の装置において、前記巻き取りローラが、前記押さえローラの下方に配置されており、前記駆動ローラと前記押さえローラとの間を通された前記テープが、下方に向きを変えて前記巻き取りローラに至るように構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の装置によれば、テープに作用する張力を一定に維持し、かつ、微小な振動の発生を極力回避した移送状態で印字するので、高精度の印字が可能になる。また、駆動ローラとテープを加圧状態で挟み込むように押さえローラを配置することにより、駆動ローラへの接着剤の付着を極力回避しつつ、駆動ローラによる駆動摩擦力を良好に確保することができる。さらに、巻き取りローラを押さえローラの下方に配置し、テープを下方に向きを変えて巻き取りローラに至るように構成することにより、テープの基材面と押さえローラとを出来るだけ多く接触させ、かつ、駆動ローラからの駆動力を押さえローラにも伝達させて、テープの基材面の側でもテープの駆動摩擦力を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の好ましい実施の形態に係る改良型テープ印字装置を示した全体図である。
図2図1の印字装置が組み込まれた建材割付テープ製作システムの全体を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る改良型テープ印字装置について詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る改良型テープ印字装置を示した全体図である。
【0015】
図1において参照符号TAは印字前のロール状テープ、TBは印字後の巻き取られたロール状テープを示している。ロール状テープは、円筒形の芯にロール状に巻き付けられたものであり、一般的に透明なフィラメントテープで形成され、裏面に感圧接着剤が塗布されている。なお、以下において、テープの表面を基材面t1、テープの裏面を接着剤面t2図1において破線で表示)という。
【0016】
図1において全体として参照符号10で示される本発明の好ましい実施の形態に係る改良型テープ印字装置は、テープを巻き出し側から巻き取り側(図1において左側から右側)に移送させるための駆動ローラ12と、駆動ローラ12の回転軸に連結されたステッピングモータ14とを備えている。ステッピングモータ14を作動させることにより、テープを一定速度で移送させることができる。
【0017】
駆動ローラ12の下方には、外周が駆動ローラ12の外周に接するように、押さえローラ16が配置されており、駆動ローラ12と押さえローラ16との間を、接着剤面t2が駆動ローラ12の側に位置する状態でテープが上流側から下流側に移送されるようになっている。なお、駆動ローラ12の下方に配置するとは、駆動ローラ12の中心と押さえローラ16の中心がほぼ同じ直線上に位置することを意味する。押さえローラ16を配置することにより、接着剤面t2を駆動ローラ12に確実に接触させることができ、これにより駆動ローラ12への接着剤の付着を極力回避しつつ、駆動ローラ12による駆動摩擦力の確保を期待できる。すなわち、通常、良好な剥離性を有するテフロン(登録商標)樹脂などで駆動ローラ12の表面を形成するが、長時間テープを移送すると、テフロン(登録商標)樹脂表面が削られて、駆動ローラ12に接着剤が絡みつきがちになる。このような事態を回避するため、接着剤面t2だけでなく基材面t1と押さえローラ16をできるだけ接触させるとともに、テープの移送に伴い押さえローラ16も転動することにより、駆動ローラ12への接着剤の絡みつきを極力回避するようになっている。
【0018】
押さえローラ16は、押さえローラ付勢機構18により、一定の力で駆動ローラ12に向かって上向きに押し付けられている。押さえローラ付勢機構18としては、市販されているガスダンパ、コイルばね等を用いてよい。なお、図示される構成では、駆動ローラ12と押さえローラ16との間を通されたテープが、下方に向きを変えて、後述する巻き取りローラ28に至るようになっており、これにより、テープの基材面t1と押さえローラ16とを出来るだけ多く接触させるとともに、駆動ローラ12からの駆動力を押さえローラ16にも伝達させて、テープの基材面t1の側でもテープの駆動摩擦力を確保することが期待できる。
【0019】
駆動ローラ12の上流側には、印字前のロール状テープTAが装着される巻き出しローラ20が配置され、巻き出しローラ20の回転軸には、サーボモータ22が連結されている。サーボモータ22としては、テープを一定張力で巻き出すことができる制御機構を有する型式のサーボモータ(例えば、オリエンタルモーター株式会社製のサーボモータNXシリーズ)が用いられる。サーボモータ22が制御機構を有することにより、テープの一定張力での巻き出しが可能になる。すなわち、ロール状テープTAは巻き出されるにつれて径が徐々に減少し、これに伴いテープを剥がすのに要する反力が変化する。テープの一定張力での巻き出しを可能にするには、このような反力を一定にする必要があるが、反力を一定にするには、回転軸のトルクをロール状テープTAの径に合わせて変化させる必要がある。本発明では、前記制御機構によりその時点時点での巻き出し径に応じてトルクを変化させ、これによりテープに作用する張力を一定に維持することを可能にした。
【0020】
なお、サーボモータ22の軸心に、巻き出しローラ20の回転軸を直接連結するのが好ましい。これは、カップリング等を用いて連結した場合に心ずれ等が生ずることがあり、心ずれ等が生ずると負荷変動が発生するおそれがあるため、このような事態の招来を回避するためである。
【0021】
巻き出しローラ20の直上には、外周がロール状テープTAの外周に接するように、テープ剥離時振動抑制ローラ24が配置されている。なお、巻き出しローラ20の直上に配置するとは、巻き出しローラ20の中心とテープ剥離時振動抑制ローラ24の中心がほぼ同じ直線上に位置することを意味する。ロール状テープTAの巻き出し時にテープの接着剤面t2がロール状テープTAから剥離する際にテープに微小な振動が発生するが、テープ剥離時振動抑制ローラ24は、このような振動を抑制する役目を果たす。
【0022】
テープ剥離時振動抑制ローラ24は、テープ剥離時振動抑制ローラ付勢機構26により、一定の力で巻き出しローラ20に向かって下向きに押し付けられている。テープ剥離時振動抑制ローラ付勢機構26は、一端がピン26aで回転可能に支持され、他端がテープ剥離時振動抑制ローラ24の回転軸24aに取り付けられたアームによって構成されており、ロール状テープTAの径が徐々に減少するにつれて、アームに下方の力(図1で白抜き矢印で図示)が作用し、これによりテープ剥離時振動抑制ローラ24がロール状テープTAに押し付けられるようになっている。テープ剥離時振動抑制ローラ24をロール状テープTAに向かって下向きに押し付けることにより、テープの微小な振動の発生をより確実に減少させることができる。
【0023】
駆動ローラ12の下流側には、印字されたテープTBが巻き取られる巻き取りローラ28が配置され、巻き取りローラ28の回転軸には、トルクモータ30が連結されている。トルクモータ30を用いるのは、一定張力で巻き取る用途に適しているからである。
【0024】
巻き出しローラ20と駆動ローラ12との間には、テープの送り量を測定するためのエンコーダ32が配置されている。エンコーダ32は、テープの正確な位置情報を後述する制御ボード38に提供する役目を果たす。
【0025】
また、巻き出しローラ20と駆動ローラ12との間には、印字用インクを噴射するインクジェットノズル34が配置されている。インクジェットノズル34には、プリンタ36(図2参照)が接続されている。プリンタ36として、市販のインクジェットプリンタを利用してよいが、印字開始パルスにより印刷タイミングを制御できる機能、通信により印刷内容の変更を常に実施できる機能、エンコーダ32からのパルス入力と印刷ドットをリンクできる機能を少なくとも有する型式のものであることが必要である。
【0026】
図2は、本発明の改良型テープ印字装置10が組み込まれた建材割付テープ製作システムの全体を示した模式図である。図2において、参照符号38、40は、制御ボード、コンピュータをそれぞれ示している。改良型テープ印字装置10が、プリンタ36及び制御ボード38にそれぞれ接続されており、制御ボード38が、プリンタ36及びコンピュータ40にそれぞれ接続されている。コンピュータ40には、テープに印字するためのアプリケーション・プログラムがインストールされている。制御ボード38は、コンピュータ40から送信されたデータを受信し、印字に必要なデータを内部メモリに記憶し、プリンタ用データについてはプリンタ36に送信する役目を果たす。また、この建材割付テープ製作システムでは、テープの印字位置をエンコーダ32からのパルス信号によって判断するが、制御ボード38は、エンコーダからのパルス信号に基づいて、印字タイミング処理を行うように構成されている。
【0027】
図1および図2を参照して、以上のように構成された改良型テープ印字装置10の使用について説明する。まず、印字しようとするデータ及び他の所要のデータ(例えば、所望のトルク値など)を制御ボード38及びコンピュータ40に入力する。一方、印字しようとするテープTAを巻き出しローラ20に装着し、テープ剥離時振動抑制ローラ24、次いでエンコーダ32に基材面t1 が接するようにしてテープを引き出し、駆動ローラ12と押さえローラ16との間の隙間を通して、巻き取りローラ28に装着された芯にテープの端部を固定する。そして、建材割付テープ製作システムを作動させる。
【0028】
すると、コンピュータ40から制御ボード38に送られたデータに基づいて、ステッピングモータ14が作動して、駆動ローラ12を図1において反時計回りの方向に回転させ、これによりテープが左方から右方に一定速度で移送される。その際、押さえローラ16により、テープが駆動ローラ12に押し付けられているので、テープの接着剤面t2に駆動ローラ12の駆動力が確実に伝達され、テープの円滑な移送が確保される。
【0029】
巻き出しローラ20に装着されたロール状テープTAは、巻き出されるにつれて径が減少する。ロール状テープTAの径が減少すると、テープを剥がすのに要する反力が変化するが、サーボモータ22が所望のトルクを保持するようにフィードバック制御されるので、トルク(従って、テープに作用する張力)は一定値を維持する。
【0030】
また、巻き出しローラ20の直上にテープ剥離時振動抑制ローラ24が下向きに押し付けられるように配置されているので、テープの接着剤面t2 がロール状テープTAから剥離する際に発生する微小な振動が極力抑制される。
【0031】
このような状態で巻き出されるので、テープは、一定の張力を維持し、微小な振動の発生を極力回避した状態で左方から右方に移送される。そして、制御ボード38は、エンコーダ32からのテープの位置情報(パルス信号)に基づいて、印字タイミング処理を行うように構成されており、プリンタ36のインクジェットノズル34からテープの接着剤面t2 にインクが噴射されて所定の情報が印字される。
【0032】
印字されたテープは、トルクモータ30によって駆動される巻き取りローラ28に巻き取られた後、現場に出荷され、所要の割付作業に供される。
【0033】
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0034】
たとえば、添付図面において図示された各構成要素の細部は、単なる例示的なものにすぎず、本願発明の原理に適合するものであれば、各構成要素の細部を修正してもよい。
【符号の説明】
【0035】
10 改良型テープ印字装置
12 駆動ローラ
14 ステッピングモータ
16 押さえローラ
18 押さえローラ付勢機構
20 巻き出しローラ
22 サーボモータ
24 テープ剥離時振動抑制ローラ
26 テープ剥離時振動抑制ローラ付勢機構
28 巻き取りローラ
30 トルクモータ
32 エンコーダ
34 インクジェットノズル
36 プリンタ
38 制御ボード
40 コンピュータ
A 印字前のロール状テープ
B 印字後の巻き取られたロール状テープ
1 テープの基材面(表面)
2 テープの接着剤面(裏面)
図1
図2