特開2020-203533(P2020-203533A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-203533(P2020-203533A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】車両用ドア
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/02 20060101AFI20201127BHJP
   B60J 1/10 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   B60R13/02 B
   B60J1/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-111258(P2019-111258)
(22)【出願日】2019年6月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】清水 陽祐
【テーマコード(参考)】
3D023
【Fターム(参考)】
3D023BA01
3D023BB08
3D023BC01
3D023BD03
3D023BE03
(57)【要約】
【課題】ドアの車内側のレイアウトの自由度を高めることができ、かつ、車両外部から見たときにおける車両内外の一体感得ることができる車両用ドアを提供する。
【解決手段】車両用ドアは、外装壁と、内装部材と、操作子と、を備えている。外装壁は、透過領域15を有する。内装部材は、外装壁の車室内側に取り付けられ、透過領域15に臨む車外側と車室内に臨む車内側を連通する視認窓16を有する。操作子は、内装部材に取り付けられ、車室内からドアを開閉操作する。視認窓16の下側縁部16Lには、車室内からの乗員の指掛けが可能な指掛け面が設けられている。操作子は、指掛け面の車内側の端部から乗員の指での操作が可能で、かつ、透過領域15を通して車外から視認可能な位置に配置されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透過領域を有する外装壁と、
前記外装壁の車室内側に取り付けられ、前記透過領域に臨む車外側と車室内に臨む車内側を連通する視認窓を有する内装部材と、
前記内装部材に取り付けられ、前記車室内からドアを開閉操作可能な操作子と、
を備え、
前記視認窓の下側縁部には、前記車室内からの乗員の指掛けが可能な指掛け面が設けられ、
前記操作子は、前記指掛け面の前記車内側の端部から乗員の指での操作が可能で、かつ、前記透過領域を通して車外から視認可能な位置に配置されていることを特徴とする車両用ドア。
【請求項2】
前記操作子は、前記指掛け面の前記車内側の端部に、乗員の手の第一指と第二指の間の指間部を当接させた状態において、前記第一指以外の指での操作が可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア。
【請求項3】
前記指掛け面は、前記車内側から前記車外側に向かって下方に傾斜する傾斜面であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ドア。
【請求項4】
前記視認窓の上側縁部の車外側の端部の高さは、前記指掛け面の前記車内側の端部の高さよりも低く形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用ドア。
【請求項5】
前記操作子は、前記指掛け面上の前記上側縁部の車内側の端部よりも低い位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用ドア。
【請求項6】
前記外装壁の車外側からドアを開閉操作可能なドア外部操作子を備え、
前記ドア外部操作子は、ドア本体の上部後方に設置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用ドア。
【請求項7】
前記ドア外部操作子は、前記ドア本体の後部から上方に延びるドアサッシュに一体に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の車両用ドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア開閉操作用の操作子を備えた車両用ドアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用ドアには、車室内からドアのラッチ機構を操作するため操作子(操作スイッチ)が備えられている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の車両用ドアは、ドアトリムの高さ方向の略中間位置に車体前後方向に沿って延びる略棒状の把持部が一体に設けられている。長尺な把持部の前部寄り領域には、ドアのラッチ機構を操作するための静電容量式の操作スイッチが内蔵されている。把持部のうちの操作スイッチの内蔵された領域は、ラッチ機構解除部とされている。把持部のラッチ機構解除部よりも後方側領域は、ドアを開閉操作するときに乗員が把持する把持領域(ドア開閉領域)とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6019763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の車両用ドアは、長尺な把持部がドアトリムに一体に設けられ、その把持部の一部にラッチ解除用の操作子(操作スイッチ)が配置されている。この車両用ドアの場合、操作子を操作し易い好適位置に配置できるものの、ドアトリムにラッチ解除操作用の専用の指掛け部(把持部上のラッチ機構解除部)を特別に設ける必要がある。このため、上記の車両用ドアでは、専用の指掛け部がドアの車内側の多くのスペースを占有することになり、ドアの車内側のレイアウトの自由度が低くなる。また、上記の車両用ドアでは、車両外部から見たときに車室内が外装壁によって完全に遮断されるため、車両外部から見たときにおける車両内外の一体感を得にくい。
【0006】
そこで本発明は、ドアの車内側のレイアウトの自由度を高めることができ、かつ、車両外部から見たときにおける車両内外の一体感得ることができる車両用ドアを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る車両用ドアは、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る車両用ドアは、透過領域(例えば、実施形態の透過領域15)を有する外装壁(例えば、実施形態のドアパネル11)と、前記外装壁の車室内側に取り付けられ、前記透過領域に臨む車外側と車室内に臨む車内側を連通する視認窓(例えば、実施形態の視認窓16)を有する内装部材(例えば、実施形態のドアトリム12)と、前記内装部材に取り付けられ、前記車室内からドアを開閉操作可能な操作子(例えば、実施形態の操作スイッチ30)と、を備え、前記視認窓の下側縁部(例えば、実施形態の下側縁部16L)には、前記車室内からの乗員の指掛けが可能な指掛け面(例えば、実施形態の下側傾斜面17)が設けられ、前記操作子は、前記指掛け面の前記車内側の端部から乗員の指での操作が可能で、かつ、前記透過領域を通して車外から視認可能な位置に配置されていることを特徴とする。
【0008】
上記の構成により、車室内の乗員は、視認窓と外装壁の透過領域を通して車外を視認することができる。また、車室内の乗員が降車時等にドアを開操作する場合には、視認窓の下側縁部の指掛け面に指を掛け、その指で操作子を操作することができる。上記の構成の場合、ドアの内装部材には、操作子を配置するだけのために指掛け部を設ける必要がないため、ドアの車内側のレイアウトの自由度が高まる。
さらに、操作子が外装壁の透過領域を通して車外から視認可能な位置に配置されているため、操作子や、その操作子を操作する車内の人の指先を車外から視認することができる。
【0009】
前記操作子は、前記指掛け面の前記車内側の端部に、乗員の手の第一指(例えば、実施形態の第一指f1)と第二指(例えば、実施形態の第二指f2)の間の指間部(例えば、実施形態の指間部h1)を当接させた状態において、前記第一指以外の指での操作が可能な位置に配置されることが望ましい。
【0010】
この場合、乗員が指間部を指掛け面の車内側の端部に当接させた状態において、第一指以外の指で操作子を容易に操作することができる。したがって、本構成を採用した場合には、シートに着座した乗員が指掛け面上に自然に指先を載せ置き、その状態で容易に操作子の操作を行うことができる。
【0011】
前記指掛け面は、前記車内側から前記車外側に向かって下方に傾斜する傾斜面であることが望ましい。
【0012】
この場合、車室内の乗員が指で操作子をより容易に操作できるようになるとともに、指掛け面が遮蔽面となって車外側から車内が見えにくくなる。この結果、車内のプライバシーが守られ易くなる。
【0013】
前記視認窓の上側縁部(例えば、実施形態の上側縁部16U)の車外側の端部(例えば、実施形態の車外側の端部UE1)の高さは、前記指掛け面の前記車内側の端部(例えば、実施形態の車内側の端部LE2)の高さよりも低く形成されることが望ましい。
【0014】
この場合、車外の人の目線の高さが視認窓の上側縁部の車外側の端部よりも低くならない限り、車内の様子は傾斜した指掛け面によって遮られて見えなくなる。
【0015】
前記操作子は、前記指掛け面上の前記上側縁部の車内側の端部よりも低い位置に配置されるようにしても良い。
【0016】
この場合、操作子や、その操作子を操作する乗員の指を、車外から外装壁の透過領域を通してより確実に視認できるようになる。このため、車外から見たときにおける車両の内外の一体感をより確実に得ることができるとともに、車外のドアの近くにいる人がドアが開かれるのを早期に察知することができる。
【0017】
車両用ドアは、さらに、前記外装壁の車外側からドアを開閉操作可能なドア外部操作子(例えば、実施形態の外部操作スイッチ40)を備え、前記ドア外部操作子は、ドア本体(例えば、実施形態のドア本体10a)の上部後方に設置されるようにしても良い。
【0018】
前記ドア外部操作子は、前記ドア本体の後部から上方に延びるドアサッシュ(例えば、実施形態のドアサッシュ10b)に一体に設けられるようにしても良い。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、ドアトリムの視認窓の下側縁部に指掛け面が設けられ、指掛け面の車内側の端部から乗員の指での操作が可能な位置に操作子が配置されているため、車内側に専用の指掛け部を設けることなく、操作子を操作し易い好適位置に配置することができる。また、本発明では、外装壁の透過領域を通して車外から視認可能な位置に操作子が配置されているため、車両外部から見たときにおける車両内外の一体感を得ることができる。したがって、本発明を採用した場合には、ドアの車内側のレイアウトの自由度を高めることができるとともに車両外部から見たときにおける車両内外の一体感得ることができる。
また、ドア外部操作子を、ドア本体の上部後方に設置した場合には、車両内外の一体感が高まり、デザインもスマートになる。特に、オープンカーでは、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態の車両の左側面図。
図2】実施形態のサイドドアを車外側から見た正面図。
図3】実施形態のサイドドアを車内側から見た正面図。
図4図2のIV−IV線に沿う断面図。
図5図2のIV−IV線に沿う断面図。
図6】実施形態のサイドドアを車内側から見た斜視図。
図7】他の実施形態の車両の左側面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前後や上下、左右については、特別に断らない限り、車両についての前後や上下、左右を意味するものとする。また、図面の適所には、車両の上方を指す矢印UPと、車両の前方を指す矢印FRと、車両の左側方を指す矢印LHが記されている。
【0022】
図1は、本実施形態の車両1の左側面を示す図である。車両1の前側のサイドドア10が本実施形態の車両用ドアを構成している。サイドドア10は、車体側部のドア開口2の前部側のフロントピラー3に開閉可能に取り付けられている。
図1中の符号20は、後側のサイドドアであり、符号w1とw2は、車両1の前輪と後輪である。また、13は、前側のサイドドア10のドア本体10aに昇降可能に装備された昇降ガラスである。昇降ガラス13は、ドア本体10aから上方に突設されたドアサッシュ10bによって昇降を案内される。ドア本体10aの後部から上方に延びるドアサッシュ10bの後壁の下端外面には、ドアの外部からドアの開閉を操作するための外部操作スイッチ40(ドア外部操作子)が取り付けられている。
【0023】
図2は、前側のサイドドア10を車外側から見た図であり、図3は、前側のサイドドア10を車内側から見た図である。また、図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。
サイドドア10は、外装壁であるドアパネル11と、ドアパネル11の車室内側に取り付けられた内装部材であるドアトリム12と、を備えている。本実施形態では、ドアパネル11は、ほぼ全域が透過性の樹脂パネルによって形成されている。一方、ドアトリム12は、非透過性の樹脂材料によって形成されている。なお、ドアトリム12は、樹脂材料に非透過性の塗料を塗布したものであっても良い。また、ドアトリム12は、単一の樹脂部品であっても、複数の樹脂部品を組み合わせたものでも良い。本実施形態では、ドアパネル11のほぼ全域が透過性の樹脂パネルによって形成されているため、サイドドア10の車外側からは、ドアトリム12の車外側の塗装面がドアパネル11を透過して見える。
【0024】
ドアトリム12には、ドアパネル11に臨む車外側と、車室内に臨む車内側とを連通する視認窓16が形成されている。視認窓16は、サイドドア10のドアウェスト部から下方に所定距離離間した位置に車体前後方向に略沿うよう形成されている。本実施形態では、ドアパネル11のほぼ全域が透過性の樹脂パネルによって構成されているため、視認窓16の車外側は、ドアパネル11の透過領域15に臨んでいる。
なお、本実施形態では、ドアパネル11の全域が透過性の樹脂パネルによって形成されているが、視認窓16の車外側の端縁が臨む領域のみを透過性の材料によって形成しても良い。
【0025】
図5は、図4中の一部の仮想線を省いた図4と同様の断面図である。
視認窓16は、車内側から車外側に向かって開口面積が拡大するように形成されている。図4図5に示すように、視認窓16の下側縁部16Lには、車内側から車外側に向かって下方に傾斜する下側傾斜面17が形成されている。同様に、視認窓16の上側縁部16Uにも、車内側から車外側に向かって下方に傾斜する上側傾斜面18が形成されている。下側傾斜面17と上側傾斜面18の上下方向の離間幅w(図5参照)は、車内側から車外側に向かって拡大している。
【0026】
また、図5に示すように、視認窓16の下側傾斜面17(下側縁部16L)の車内側の端部LE2は、上側傾斜面18(上側縁部16U)の車内側の端部UE2に対して、車内側に所定量dだけ突出するようにオフセットしている。また、図1図3に示すように下側傾斜面17(下側縁部16L)と上側傾斜面18(上側縁部16U)の車外側の端部LE1,UL1の上下方向の離間幅は、車両1の後方側から前方側に向かって次第に拡大している。
【0027】
下側傾斜面17(下側縁部16L)は、全域が連続した湾曲面によって形成されている。また、視認窓16の上側傾斜面18(上側縁部16U)の車外側の端部UE1は、下側傾斜面17(下側縁部16L)の車内側の端部LE2の高さよりも低く形成されている。このため、図4に示すように、サイドドア10を見る車外の人の視線Soの高さが、上側傾斜面18の車外側の端部UE1よりも高い場合には、車外の人からは下側傾斜面17が見え、車室内の様子は下側傾斜面17に隠れて見えることがない。
【0028】
視認窓16の下側傾斜面17の上面の車内側の端部UE2に近接した位置には、ドア開閉用の操作スイッチ30(操作子)が取り付けられている。操作スイッチ30は、例えば、接触式のスイッチであり、乗員が指先で触れることによってサイドドア10の図示しないラッチ機構を解除操作可能とされている。なお、外部操作スイッチ40も同様の構造のものを採用することができる。
【0029】
視認窓16の下側縁部16Lと上側縁部16Uの間の隙間には、車室内の乗員が指先を挿入できるようになっている。例えば、シートに着座した乗員が、手Hの第一指f1をドアトリム12の視認窓16の下方の車内壁12Lに当接させた状態で、乗員の手Hの残余の指を視認窓16の下側傾斜面17の上に掛けることができる。このとき、視認窓16の下側傾斜面17の端部LE2が、上側傾斜面18の端部UE2よりも車内側にオフセットしているため、乗員は手の指(第一指f1)を下側傾斜面17の上に容易に載せ置くことができる。本実施形態の場合、下側傾斜面17の上部領域が、車室内からの乗員の指掛けが可能な指掛け面を構成している。
【0030】
操作スイッチ30は、図4に示すように、下側傾斜面17の車内側の端部LE2に乗員の手Hの第一指f1と第二指f2の間の指間部h1を当接させた状態において、そのまま第二指f2以下の指(第一指f1以外の指)での操作が可能な位置に配置されている。また、操作スイッチ30は、下側傾斜面17上の視認窓16の上側縁部16U(上側傾斜面18)の車外側の端部LE2よりも低い位置に配置されている。このため、サイドドア10を車外から見る人は、ドアパネル11の透過領域15を通して、操作スイッチ30や、その操作スイッチ30を操作する乗員の指先の動きをより確実に視認することができる。
【0031】
図6は、車室内のシートに着座した乗員が視認窓16を通して車外を見たときのイメージを示す図である。
図4中の視線Siで示すように、シートに着座した乗員が車室内から視認窓16を覗き込むと、図6に示すように、視認窓16とドアパネル11の透過領域15を通して車外の側方を視認することができる。このとき、視認窓16の下側縁部16L(下側傾斜面17)は、車内側から車外側に向かって下方に傾斜しているため、乗員の下方側の視界を大きく遮ることがない。このため、車室内の乗員は、ドア本体10aの上方の窓と、視認窓16を通して車外側方の広い範囲を視認できることから、車外と一体の開放感を感じることができる。
【0032】
一方、車両外部の通行人等がサイドドア10の透過領域15を通して車内を覗き込もうとすると、図1図2に示すように、透過領域15から視認窓16の下側傾斜面17のみが見え、通行人等からの車内の視認は下側傾斜面17によって遮られる。この結果、車内の乗員のプライバシーは守られる。
【0033】
以上のように、本実施形態のサイドドア10(車両用ドア)は、ドアトリム12(内装部材)の視認窓16の下側縁部16Lに、指掛け面を成す下側傾斜面17が設けられ、下側傾斜面17の車内側の端部EU2から乗員の指での操作が可能な位置に操作スイッチ30(操作子)が配置されている。このため、サイドドア10の車内側に専用の指掛け部を設けることなく、操作スイッチ30を操作し易い好適位置に配置することができる。また、本実施形態のサイドドア10は、操作スイッチ30がドアパネル11の透過領域を通して車外から視認可能な位置に配置されているため、操作スイッチ30や、操作スイッチ30を操作する車内の人の指先を車外から視認することができる。したがって、本構成を採用した場合には、サイドドア10の車内側のレイアウトの自由度を高めることができるとともに、車両外部から見たときにおける車両内外の一体感得ることができる。
【0034】
また、本実施形態のサイドドア10は、視認窓16の下側傾斜面17のうちの、車内側の端部LE2に乗員の手の指間部h1を当接させた状態で、第一指f1以外の指での操作が可能な位置に操作スイッチ30が配置されている。したがって、本構成を採用した場合には、シートに着座した乗員が視認窓16の下側傾斜面17(指掛け面)の上に自然に指先を載せ置き、その状態で容易に操作スイッチ30の操作を行うことができる。
【0035】
また、本実施形態のサイドドア10においては、指掛け面を成す下側傾斜面17が、車内側から車外側に向かって下方に傾斜している。このため、車室内の乗員が指で操作スイッチ30をより容易に操作できるうえ、下側傾斜面17が遮蔽面となって車外側から車内を見えにくくすることができる。したがって、本構成を採用した場合には、操作スイッチ30の操作性を高めることができるとともに、車室内のプライバシーを守ることができる。
【0036】
特に、本実施形態のサイドドア10は、視認窓16の上側縁部16Uの車外側の端部UE1の高さが、下側傾斜面17(指掛け面)の車内側の端部LE2の高さよりも低く形成されている。このため、車外の人の目線の高さが視認窓16の上側縁部16Uの車外側の端部UE1よりも低くならない限り、車内の様子を下側傾斜面17(指掛け面)によって確実に遮ることができる。したがって、本構成を採用した場合には、車室内のプライバシーをより確実に守ることができる。
【0037】
また、本実施形態のサイドドア10は、操作スイッチ30が、視認窓16の下側傾斜面17上の上側縁部16Uのうちの、車内側の端部UE2よりも低い位置に配置されている。このため、本構成を採用した場合には、操作スイッチ30や、操作スイッチ30を操作する乗員の指の動きを、ドアパネル11の透過領域15を通して車外からより確実に視認することができる。したがって、サイドドア10を車外から見たときにおける車両の内外の一体感をより確実に得ることができるとともに、車外のサイドドア10の近くにいる人がサイドドア10が開かれるのを早期に察知することができる。
【0038】
また、本実施形態のサイドドア10は、サイドドア10を外部から開閉操作するための外部操作スイッチ40が、ドア本体10aの後部から上方に延びるドアサッシュ10bの縦壁の下端(ドア本体10aの上部後方)に一体に設けられている。このため、外部操作スイッチ40がドアパネル11の透過領域15やその近傍部を占有することがない。したがって、本構成を採用した場合には、車両内外の一体感を高め、デザインもスマートにすることができる。
【0039】
なお、上記の実施形態では、車内からの視認が可能な透過領域15がサイドドア10のみに形成されているが、図1図2中の符号15Aに示すように、サイドドア10の前方のフロントピラー3にも透過領域を拡大しても良い。この場合、視認窓16も同様にフロントピラー3側に拡大する。
【0040】
図7は、他の実施形態の車両101の左側面を示す図である。
図7に示す車両101は、ルーフを手動や自動で開閉できるオープンカーである。
本実施形態の車両101にも、上記の実施形態と同様のサイドドア10の構造が採用されている。図7には、上記の実施形態と共通部分に同一符号が付されている。上記の実施形態と共通部分については説明を省力する。
【0041】
本実施形態の車両101は、ドア本体10aについては、上記の実施形態と同様の構造とされている。ただし、車両101は、オープンカーであるため、ドアサッシュを備えていない。このため、サイドドア10を外部から開閉操作するための外部操作スイッチ40は、ドア本体10aの上部後方の上辺部に設けられている。このため、本実施形態の場合にも、外部操作スイッチ40がドアパネル11の透過領域15やその近傍部を占有することがない。したがって、本実施形態の車両101は、車両内外の一体感を高め、デザインをスマートにすることができるが、ルーフを開いて走行可能なオープンカーであることから、その効果は特に大きい。
【0042】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0043】
10,110…サイドドア(車両用ドア)
10a…ドア本体
10b…ドアサッシュ
11…ドアパネル(外装壁)
12…ドアトリム(内装部材)
15…透過領域
16…視認窓
16L…下側縁部
16U…上側縁部
17…下側傾斜面(指掛け面)
30…操作スイッチ
40…ドア外部操作子
LE2…車内側の端部
UE1…車外側の端部
UE2…車内側の端部
f1…第一指
f2…第二指
h1…指間部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7