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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-203701(P2020-203701A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】梱包箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/42 20060101AFI20201127BHJP
   B65D 5/02 20060101ALI20201127BHJP
   B65D 77/22 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   B65D5/42 C
   B65D5/02 K
   B65D77/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-112342(P2019-112342)
(22)【出願日】2019年6月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】角田 裕磨
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 信昌
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 毅
(72)【発明者】
【氏名】永▲崎▼ 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小崎 雄大
(72)【発明者】
【氏名】澤野 友祐
【テーマコード(参考)】
3E060
3E067
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA03
3E060BB03
3E060DA04
3E060EA06
3E067AA11
3E067AB53
3E067AC01
3E067BA05A
3E067BC06A
3E067BC07A
3E067EB27
3E067EE02
3E067EE03
3E067EE04
3E067EE22
3E067FA01
3E067FC01
3E067GD10
(57)【要約】
【課題】製品を収納する梱包箱を並べた場合において製品の識別を視覚的に容易に行うことができる梱包箱を得ること。
【解決手段】製品を収納する梱包箱20であって、複数の側面21a,21b,21c,21dのうち少なくとも一つの側面に製品を識別するための少なくとも一対の識別マーク31,32が配置される。一対の識別マーク31,32の一方と他方は、少なくとも一つの側面の一端と他端とに対称に配置される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を収納する梱包箱であって、
複数の側面のうち少なくとも一つの側面に前記製品を識別するための少なくとも一対の識別マークが配置され、
前記一対の識別マークの一方と他方は、
前記少なくとも一つの側面の一端と他端とに対称に配置される
ことを特徴とする梱包箱。
【請求項2】
前記一対の識別マークの一方と他方は、
左右対称に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の梱包箱。
【請求項3】
前記一対の識別マークの一方と他方は、
上下対称に配置される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の梱包箱。
【請求項4】
前記一対の識別マークは、
前記複数の側面の各々に配置される
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の梱包箱。
【請求項5】
前記複数の側面のうち隣接する2つの側面の一方の側面に配置された前記一対の識別マークのうちの一つと他方の側面に配置された前記一対の識別マークのうちの一つとが連続する
ことを特徴とする請求項2に記載の梱包箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品を収納する梱包箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製品を収納する梱包箱にバーコードを印刷または貼着させることで梱包箱に収納された製品の識別が行われている。例えば、特許文献1には、包装箱のうちバーコードが印刷または貼着される領域を凹部にすることでバーコードを読み取り易くする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平1−144366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、バーコードを読み取り易くすることはできるが、バーコードで製品の識別を行うためにはバーコードリーダなど専用の機器が必要となり、視覚的に製品の識別を行うことが難しい。例えば送風機または換気扇などの製品は、機種数などが多く、同一寸法で機能または化粧面が異なる製品が多いことから、工場または流通倉庫などにおいて種類の異なる製品を収納した梱包箱が誤って縦または横に並べられる可能性が高くなる。しかしながら、バーコードでは、視覚的に製品の識別を行うことが難しいことから、従来の梱包箱では、異なる機種の製品を収納した梱包箱が誤って並べられた場合、かかる誤りに気がつかない可能性が高い。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製品を収納する梱包箱を並べた場合において、製品の識別を視覚的に容易に行うことができる梱包箱を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、製品を収納する梱包箱であって、複数の側面のうち少なくとも一つの側面に製品を識別するための少なくとも一対の識別マークが配置される。一対の識別マークの一方と他方は、少なくとも一つの側面の一端と他端とに対称に配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、製品を収納する梱包箱を並べた場合において製品の識別を視覚的に容易に行うことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1にかかる換気扇の断面図
図2】実施の形態1にかかる換気扇のうち化粧グリルを省いた正面図
図3】実施の形態1にかかる換気扇を梱包箱に収納する様子を示す図
図4】実施の形態1にかかる梱包箱の展開図
図5】実施の形態1にかかる同一種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の一例を示す図
図6】実施の形態1にかかる同一種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の他の例を示す図
図7】実施の形態1にかかる識別マークを構成する構成要素候補の配置および数を説明するための図
図8】実施の形態1にかかる識別マークの構成の一例を示す図
図9】実施の形態1にかかる識別マークの構成の他の例を示す図
図10】実施の形態1にかかる識別マークの構成のさらに他の例を示す図
図11】実施の形態1にかかる識別マークを構成する構成要素候補の配置および数を説明するための図
図12】実施の形態1にかかる異なる種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の一例を示す図
図13】実施の形態1にかかる異なる種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の他の例を示す図
図14】実施の形態1にかかる異なる種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子のさらに他の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態にかかる梱包箱を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる換気扇の断面図である。図2は、実施の形態1にかかる換気扇のうち化粧グリルを省いた正面図である。図1に示す換気扇100は、室内外を連通させるダクト12にダクト接続枠8を挿入した上で運転することで、室内の空気を換気する。
【0011】
換気扇100は、換気扇ボディ2と、ダクト接続枠8と、多翼式送風機1とを備える。換気扇ボディ2は、室内に対向する面が開放されて形成される吸気口2bと、ダクト12に対向する面が開放されて形成される排気口2cとを有する。ダクト接続枠8は、換気扇ボディ2の排気口2cが形成されている側面から垂直に延び、排気口2cをダクト12に連通する位置まで延長する。ダクト12は、屋外まで延びており建物の屋外外壁に備えられたフードなどに連結され、住宅内の空気を換気する換気風路を形成している。
【0012】
多翼式送風機1は、換気する空気を流通させる換気駆動体である。換気扇ボディ2には多翼式送風機1が配置されるファンケーシング5が収納されている。かかるファンケーシング5は、下面が開放されて吸込口6が形成されており、多翼式送風機1の風路を形成する。
【0013】
換気扇100は、ファンケーシング5といった内部部品が室内から見えて見栄えが悪くならないようにする意匠部品である化粧グリル10を備える。化粧グリル10は、取付用のスプリング11を備えており、ファンケーシング5に取付けられているスプリング固定部7にスプリング11を引っ掛けることにより、換気扇ボディ2のフランジ2aに当接した状態で固定される。
【0014】
多翼式送風機1は、モータ3と、モータ3のシャフトに差込結合されるファン4とを備える。モータ3のシャフトの回転運動をファン4に伝えることでファン4が回転する。ファン4の回転によって、住宅内の空気が吸込口6からファンケーシング5の中に流入して排気口2cへ流出する風路が形成される。
【0015】
ダクト接続枠8の外形は、径の異なる段状に形成されている。これにより、ダクト12の径が異なった場合においても対応でき、かつ、テーピングなどの作業性を高めることができる。ダクト接続枠8内には、風圧にて開閉するシャッター9が設けられている。シャッター9は、換気扇100が運転時には風圧で開き、換気扇100が停止時にはシャッター9の自重でダクト接続枠8を閉鎖する構造を有している。このように、換気扇100にシャッター9を設けることで、換気扇100が停止時に屋外からの外風が室内に侵入することを防止することができる。
【0016】
図3は、実施の形態1にかかる換気扇を梱包箱に収納する様子を示す図である。図3に示すように、換気扇100は、説明書14および梱包グリル13と共に梱包箱20に収納される。梱包箱20の側面には、識別マーク31,32,33,34が印字または貼着されている。識別マーク31,32,33,34は、換気扇100を識別する識別マークであり、換気扇100の種類毎に異なるマークである。
【0017】
以下、識別マーク31,32,33,34が印字または貼着された梱包箱20について具体的に説明する。図4は、実施の形態1にかかる梱包箱の展開図である。実施の形態1にかかる梱包箱20は、図4に示すように、側壁部21、底壁部22、天壁部23、および糊しろ部27とを備える。
【0018】
側壁部21は、梱包箱20における側面21a,21b,21c,21dを形成する。底壁部22は、4つのフラップ22a,22b,22c,22dを有しており、これら4つのフラップ22a,22b,22c,22dが重なって構成される。底壁部22は、図3に示すように梱包テープ15によって固定される。天壁部23は、4つのフラップ23a,23b,23c,23dを有しており、これら4つのフラップ23a,23b,23c,23dが重なって構成される。天壁部23は、底壁部22と同様に、梱包テープ15によって固定される。梱包箱20には、梱包箱20を組み立てる際の折り曲げ処理によって稜線になる罫線24,25,26が形成されている。
【0019】
図4に示すように、梱包箱20の側面21a,21cの各々には、一対の識別マーク31,32と、一対の識別マーク33,34とが印字または貼着されている。側面21a,21cの各々において、一対の識別マーク31,32は、図4における左右方向の一端と他端とに対称に配置され、一対の識別マーク33,34は、図4における上下方向の一端と他端とに対称に配置されている。また、梱包箱20の側面21b,21dの各々には、一対の識別マーク31,32が印字または貼着されている。側面21b,21dの各々において、一対の識別マーク31,32は、図4における左右方向の一端と他端とに対称に配置されている。
【0020】
側面21aの識別マーク31と側面21bの識別マーク32とは罫線24を介して連続して形成されている。側面21bの識別マーク31と側面21cの識別マーク32とは罫線24を介して連続して形成されている。側面21aの識別マーク32と側面21dの識別マーク31とは罫線24を介して連続して形成されている。
【0021】
また、梱包箱20の側面21bには、2次元バーコード41が印字または貼着されている。同様に、梱包箱20の側面21dには、2次元バーコード42が印字または貼着されている。2次元バーコード41,42は、識別マーク31,32が隠れない位置に印字または貼着されている。また、2次元バーコード41,42は、互いに同じ2次元バーコードであるが、互いにコードが異なる2次元バーコードであってもよい。
【0022】
梱包箱20には、換気扇100の種類毎に異なる識別マーク31,32,33,34が印字または貼着される。例えば、梱包箱20には、換気扇100の型式毎に異なる識別マーク31,32,33,34が印字または貼着される。また、同一型式であっても製品仕様の変更が行われる換気扇100の梱包箱20には、換気扇100の製品仕様の変更の前と後とで異なる識別マーク31,32,33,34が印字または貼着される。また、同一型式または同一製品仕様であっても部品変更が行われる換気扇100の梱包箱20には、部品変更の前と後で異なる識別マーク31,32,33,34が印字または貼着される。
【0023】
図5は、実施の形態1にかかる同一種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の一例を示す図である。図6は、実施の形態1にかかる同一種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の他の例を示す図である。
【0024】
図5に示す例では、同一種類の換気扇100を収納した複数の梱包箱20を側面21aが同じ方向に向くように横および縦に並べた様子が示されている。図5に示すように、横方向に隣接する2つの梱包箱20の側面21a同士で、一方の識別マーク31と他方の識別マーク32とが2つの梱包箱20間の隙間を介して連続する。したがって、かかる識別マーク31,32によって横方向に隣接する2つの梱包箱20が互いに同一種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0025】
また、図5に示すように、縦方向に隣接する2つの梱包箱20の側面21a同士で、一方の識別マーク33と他方の識別マーク34とが2つの梱包箱20間の隙間を介して連続する。したがって、かかる識別マーク33,34によって縦方向に隣接する2つの梱包箱20が互いに同一種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0026】
また、図4に示すように、側面21aと側面21cとは、同じ位置に一対の識別マーク31,32および一対の識別マーク33,34が配置される。そのため、同一種類の換気扇100を収納した複数の梱包箱20を側面21cが同じ方向に向くように横に並べた場合、一対の識別マーク31,32および一対の識別マーク33,34によって同一種類の換気扇100が複数の梱包箱20に格納されていることを視覚的に容易に把握することができる。このことは、同一種類の換気扇100を収納した複数の梱包箱20を側面21aと側面21cとが混在して同じ方向に向くように並べた場合も同様である。
【0027】
図6に示す例では、同一種類の換気扇100を収納した複数の梱包箱20を側面21bが同じ方向に向くように横および縦に並べた様子が示されている。図6に示すように、横方向に隣接する2つの梱包箱20の側面21b同士で、一方の識別マーク31と他方の識別マーク32とが2つの梱包箱20間の隙間を介して連続する。したがって、かかる識別マーク31,32によって横方向に隣接する2つの梱包箱20が同一種類の換気扇100であることを視覚的に容易に把握することができる。
【0028】
また、図4に示すように、側面21bと側面21dとは、同じ位置に一対の識別マーク31,32が配置される。そのため、同一種類の換気扇100を収納した複数の梱包箱20を側面21dが同じ方向に向くように横に並べた場合、識別マーク31,32によって横方向に隣接する2つの梱包箱20が互いに同一種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。このことは、同一種類の換気扇100を収納した複数の梱包箱20を側面21bと側面21dとが混在して同じ方向に向くように横に並べた場合も同様である。
【0029】
ここで、識別マーク31,32についてさらに具体的に説明する。図7は、実施の形態1にかかる識別マークを構成する構成要素候補の配置および数を説明するための図である。図7に示すように、識別マーク31の構成要素候補には、構成要素候補31a,31b,31c,31d,31eが含まれる。構成要素候補31a,31b,31c,31d,31eのうち隣接する構成要素候補間の距離D2,D3,D4,D5は、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。また、構成要素候補31aと罫線25との距離D1と距離D2,D3,D4,D5とは、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。
【0030】
識別マーク32の構成要素候補には、構成要素候補32a,32b,32c,32d,32eが含まれる。構成要素候補32a,32b,32c,32d,32eのうち隣接する構成要素候補間の距離D2,D3,D4,D5は、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。また、構成要素候補32aと罫線25との距離D1と距離D2,D3,D4,D5とは、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。
【0031】
構成要素候補31a,31b,31c,31d,31eと構成要素候補32a,32b,32c,32d,32eとは図7において罫線24に対して対称になる位置に配置される。また、構成要素候補31aと構成要素候補32aとは罫線24を介して連続する。構成要素候補31bと構成要素候補32bとは罫線24を介して連続する。構成要素候補31cと構成要素候補32cとは罫線24を介して連続する。構成要素候補31dと構成要素候補32dとは罫線24を介して連続する。構成要素候補31eと構成要素候補32eとは罫線24を介して連続する。
【0032】
識別マーク31は、構成要素候補31a,31b,31c,31d,31eのうち1以上の構成要素候補を構成要素として含む。例えば、図4に示す識別マーク31は、構成要素候補31a,31b,31c,31d,31eのうち2つの構成要素候補を構成要素として含む。同様に、識別マーク32は、構成要素候補32a,32b,32c,32d,32eのうち1以上の構成要素候補を構成要素として含む。例えば、図4に示す識別マーク32は、構成要素候補32a,32b,32c,32d,32eのうち2つの構成要素候補を構成要素として含む。
【0033】
識別マーク31,32の罫線25からの距離は、構成要素にする構成要素候補の数などによって変更することができる。図8は、実施の形態1にかかる識別マークの構成の一例を示す図であり、図9は、実施の形態1にかかる識別マークの構成の他の例を示す図である。図8に示す各識別マーク31,32は、1つの構成要素から構成されており、図8における上下方向において罫線25から各識別マーク31,32の中心位置までの距離は、距離D11である。また、図9に示す各識別マーク31,32は、2つの構成要素から構成されており、図9における上下方向において罫線25から各識別マーク31,32の中心位置までの距離は、距離D11である。このように、罫線25から各識別マーク31,32の中心位置まで距離を一定の距離D11にしつつ構成要素の数を増減させることで、換気扇100の種類毎に異なる識別マーク31,32を得ることができる。
【0034】
上述した識別マーク31,32の各々は、黒塗りされた一つの長方形であるが、各識別マーク31,32は、上述した例に限定されない。図10は、実施の形態1にかかる識別マークの構成のさらに他の例を示す図である。図10に示すように、識別マーク31は、黒塗りされた複数の長方形を各々含む2つの構成要素候補31a,31bから構成される。同様に、識別マーク32は、黒塗りされた複数の長方形を各々含む2つの構成要素候補32a,32bから構成される。なお、識別マーク31,32は、複数の長方形を含む1つの構成要素候補または複数の長方形を各々含む3以上の構成要素候補から構成されてもよい。
【0035】
次に、識別マーク33,34について説明する。図11は、実施の形態1にかかる識別マークを構成する構成要素候補の配置および数を説明するための図である。図11に示すように、識別マーク33の構成要素候補には、構成要素候補33a,33b,33c,33d,33eが含まれる。構成要素候補33a,33b,33c,33d,33eのうち隣接する構成要素候補間の距離D7,D8,D9,D10は、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。また、構成要素候補33aと罫線24との距離D6と距離D7,D8,D9,D10とは、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。
【0036】
識別マーク34の構成要素候補には、構成要素候補34a,34b,34c,34d,34eが含まれる。構成要素候補34a,34b,34c,34d,34eのうち隣接する構成要素候補間の距離D7,D8,D9,D10は、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。また、構成要素候補34aと罫線24との距離D6と距離D7,D8,D9,D10とは、互いに異なる距離であってもよく一部または全部が同じ距離であってもよい。
【0037】
構成要素候補33a,33b,33c,33d,33eは、一端が罫線25の位置にあり、構成要素候補34a,34b,34c,34d,34eは、一端が罫線26の位置にある。構成要素候補33a,33b,33c,33d,33eと構成要素候補34a,34b,34c,34d,34eとは図11において上下対称になる位置に配置される。
【0038】
識別マーク33は、構成要素候補33a,33b,33c,33d,33eのうち1以上の構成要素候補を構成要素として含む。例えば、図4に示す識別マーク33は、構成要素候補33a,33b,33c,33d,33eのうち2つの構成要素候補を構成要素として含む。同様に、識別マーク34は、構成要素候補34a,34b,34c,34d,34eのうち1以上の構成要素候補を構成要素として含む。例えば、識別マーク34は、構成要素候補34a,34b,34c,34d,34eのうち2つの構成要素候補を構成要素として含む。
【0039】
また、識別マーク33,34は、図9および図10に示す識別マーク31,32と同様の方法で構成することができる。例えば、識別マーク33,34は、罫線24から各識別マーク33,34の中心位置まで距離を一定の距離にしつつ構成要素の数を増減させることで、換気扇100の種類毎に異なる識別マーク33,34を得ることができる。
【0040】
上述した識別マーク33,34の各々は、黒塗りされた一つの長方形であるが、かかる例に限定されない。例えば、識別マーク33,34は、識別マーク31,32と同様に、黒塗りされた複数の長方形を各々含む1以上の構成要素候補を構成要素として含んでもよい。また、識別マーク31,32,33,34の形状は、上述した形状に限定されず、隣接する梱包箱20間で収納されている製品の種類が同一か異なるかを識別できる形状であればよい。
【0041】
次に、異なる種類の製品を収納した梱包箱20が横および縦に並べられた場合について説明する。図12は、実施の形態1にかかる異なる種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の一例を示す図である。図13は、実施の形態1にかかる異なる種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子の他の例を示す図である。図14は、実施の形態1にかかる異なる種類の換気扇を収納した複数の梱包箱を横および縦に並べた様子のさらに他の例を示す図である。
【0042】
なお、図12図14では、説明の便宜上、互いに異なる種類の換気扇100を収納した梱包箱20の一方を梱包箱20Aとし他方を梱包箱20Bとする。図12および図13に示す例では、梱包箱20Aと梱包箱20Bとは識別マーク31,32,33,34の位置が互いに異なる。
【0043】
図12に示す例では、複数の梱包箱20A,20Bを側面21aが同じ方向に向くように横および縦に並べた様子が示されており、梱包箱20Aと梱包箱20Bとは識別マーク31,32,33,34の位置が互いに異なる。図12に示すように、横方向に隣接する中段の2つの梱包箱20A,20Bの側面21a同士で、一方の識別マーク31と他方の識別マーク32とが図12における上下方向でずれている。したがって、識別マーク31,32によって横方向に隣接する2つの梱包箱20A,20Bが互いに異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0044】
また、図12に示すように、図12における右列において縦方向に隣接する2つの梱包箱20A,20Bの側面21a同士で、一方の識別マーク33と他方の識別マーク34とが図12における左右方向でずれている。したがって、識別マーク33,34によって縦方向に隣接する2つの梱包箱20A,20Bが互いに異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0045】
また、図13に示す例では、複数の梱包箱20A,20Bを側面21bが同じ方向に向くように横および縦に並べた様子が示されている。また、図13に示すように、横方向に隣接する中段の2つの梱包箱20A,20Bの側面21b同士で、一方の識別マーク31と他方の識別マーク32とが図13における上下方向でずれている。したがって、識別マーク31,32によって横方向に隣接する2つの梱包箱20A,20Bが互いに異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0046】
また、図14に示す例では、複数の梱包箱20A,20Bを側面21aが同じ方向に向くように横および縦に並べた様子が示されている。また、図14に示す例では、梱包箱20Aと梱包箱20Bとは識別マーク31,32が図14における上下方向の中心位置は同じであるが構成要素の数が異なる。また、梱包箱20Aと梱包箱20Bとは識別マーク33,34が図14における左右方向の中心位置は同じであるが構成要素の数が異なる。
【0047】
図14に示すように、横方向に隣接する中段の2つの梱包箱20A,20Bの側面21a同士で、一方の識別マーク31の構成要素の数と他方の識別マーク32の構成要素の数とが異なる。したがって、識別マーク31,32によって横方向に隣接する2つの梱包箱20A,20Bが互いに異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0048】
また、図14に示すように、図14における右列において縦方向に隣接する2つの梱包箱20A,20Bの側面21a同士で、一方の識別マーク33の構成要素の数と他方の識別マーク34の構成要素の数とが異なる。したがって、識別マーク33,34によって縦方向に隣接する2つの梱包箱20A,20Bが互いに異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0049】
図14において、梱包箱20Aに収納される換気扇100と梱包箱20Bに収納される換気扇100とは、例えば、製品の型名は同じであるが、換気扇100の部品または仕様が変更されていることを示している。例えば、梱包箱20Aに収納される換気扇100は、梱包箱20Bに収納される換気扇100から部品または仕様が変更されている。これにより、同一型式で部品または仕様が変更された換気扇100が誤って混入していないかを容易に把握することができる。
【0050】
なお、上述した例では、換気扇100の型式毎に識別マーク31,32,33,34の形状を異なるものとしたが、形状のみならず模様または色を変更することができる。例えば、識別マーク31,32,33,34の形状を換気扇100の型式毎に変更しつつ、換気扇100から部品または仕様の変更毎に模様または色を変えることもできる。また、識別マーク31,32,33,34の模様または色を換気扇100の型式毎に変更しつつ、換気扇100から部品または仕様の変更毎に形状を変えることもできる。
【0051】
また、上述した例では、一対の識別マーク33,34は、側面21aと側面21bに配置されるが、側面21bと側面21dにも配置することができ、また、1つの側面のみに配置することもできる。また、上述した例では、一対の識別マーク31,32は、全ての側面に配置されるが、一対の識別マーク31,32は、一部の側面のみに配置してもよい。
【0052】
また、上述した例では、梱包箱20に換気扇100が収納されるが、梱包箱20は、換気扇100のうち多翼式送風機1を収納する梱包箱であってもよく、換気扇100および多翼式送風機1以外の製品を収納する梱包箱であってもよい。
【0053】
以上のように、実施の形態1にかかる梱包箱20は、製品を収納する梱包箱であって、複数の側面21a,21b,21c,21dのうち少なくとも一つの側面に製品を識別するための一対の識別マーク31,32および一対の識別マーク33,34が配置される。一対の識別マーク31,32の一方と他方は、側面の一端と他端とに対称に配置される。また、一対の識別マーク33,34の一方と他方は、側面の一端と他端とに対称に配置される。これにより、梱包箱20を並べた場合に、隣接する梱包箱20が互いに同一または異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0054】
また、一対の識別マーク31,32の一方と他方は、左右対称に配置される。これにより、梱包箱20を横に並べた場合に、隣接する梱包箱20が互いに同一または異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0055】
また、一対の識別マーク33,34の一方と他方は、上下対称に配置される。これにより、梱包箱20を縦に並べた場合に、隣接する梱包箱20が互いに同一または異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0056】
一対の識別マーク31,32は、複数の側面21a,21b,21c,21dの各々に配置される。これにより、どの側面から見ても隣接する梱包箱20が互いに同一または異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0057】
また、複数の側面21a,21b,21c,21dのうち隣接する2つの側面の一方の側面に配置された一対の識別マーク31,32のうちの一つと他方の側面に配置された一対の識別マーク31,32のうちの一つとが連続する。これにより、梱包箱20が互いに同一または異なる種類の換気扇100を収納していることを視覚的にさらに容易に把握することができる。
【0058】
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 多翼式送風機、2 換気扇ボディ、2a フランジ、2b 吸気口、2c 排気口、3 モータ、4 ファン、5 ファンケーシング、6 吸込口、7 スプリング固定部、8 ダクト接続枠、9 シャッター、10 化粧グリル、11 スプリング、12 ダクト、13 梱包グリル、14 説明書、20,20A,20B 梱包箱、21 側壁部、21a,21b,21c,21d 側面、22 底壁部、22a,22b,22c,22d,23a,23b,23c,23d フラップ、23 天壁部、24,25,26 罫線、27 糊しろ部、31,32,33,34 識別マーク、31a,31b,31c,31d,31e,32a,32b,32c,32d,32e,33a,33b,33c,33d,33e,34a,34b,34c,34d,34e 構成要素候補、41,42 2次元バーコード、100 換気扇。
図1
図2
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