【解決手段】1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを少なくとも99重量%含み、且つトリクロロプロパン、テトラクロロプロパン、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン以外のペンタクロロプロパン、ヘキサクロロプロパン、ヘプタクロロプロパン、ジクロロプロペン、トリクロロプロペン、テトラクロロプロペン、ペンタクロロプロペンおよびヘキサクロロプロペンからなる追加の化合物のリストから選択される少なくとも1つの化合物を含む組成物であって、該化合物が500ppm以下の重量含有量で組成物中に存在する組成物。
1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを少なくとも99重量%含み、且つトリクロロプロパン、テトラクロロプロパン、1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン以外のペンタクロロプロパン、ヘキサクロロプロパン、ヘプタクロロプロパン、ジクロロプロペン、トリクロロプロペン、テトラクロロプロペン、ペンタクロロプロペンおよびヘキサクロロプロペンからなる追加の化合物のリストから選択される少なくとも1つの化合物を含む組成物であって、前記化合物が500ppm以下の重量含有量で組成物中に存在する、組成物。
前記化合物が、250ppm以下、好ましくは150ppm以下、より具体的には100ppm以下、より具体的には50ppm以下、理想的には10ppm以下の重量含有量で組成物中に存在する請求項1に記載の組成物。
追加の化合物の前記リストから選択される複数の化合物を含み、前記複数の化合物の各々は、500ppm以下、好ましくは250ppm以下、好ましくは150ppm以下、より具体的には100ppm以下、より具体的には50ppm以下、理想的には10ppm以下の重量含有量で組成物中に存在する請求項1または2に記載の組成物。
追加の化合物の前記リストから選択される複数の化合物を含み、前記リストの化合物全ての総重量含有量は1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、好ましくは250ppm以下、好ましくは150ppm以下、より具体的には100ppm以下、より具体的には50ppm以下、理想的には10ppm以下である請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
少なくとも99.5重量%、好ましくは少なくとも99.8重量%、より特に好ましくは少なくとも99.9重量%の1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパンを含む請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
1,1,1,3−テトラクロロプロパン、3,3,3−トリクロロプロペンおよび1,1,3−トリクロロプロペンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含み、 組成物中のこれらの化合物の各々の重量含有量は100ppm以下、好ましくは50ppm以下であり、且つ場合により組成物中のこの群の化合物の総重量含有量は100ppm以下、好ましくは50ppm以下である請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
トリクロロプロペンおよびテトラクロロプロパンから選択される少なくとも1つの化合物を含み、組成物中のこれらの化合物の各々の重量含有量は250ppm以下、好ましくは150ppm以下であり、且つ場合により組成物中のトリクロロプロペンおよびテトラクロロプロパンの総重量含有量は250ppm以下、好ましくは150ppm以下である請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
ペンタクロロプロペンおよびヘキサクロロプロパンから選択される少なくとも1つの化合物を含み、組成物中のこれらの化合物の各々の重量含有量は50ppm以下、好ましくは10ppm以下であり、且つ場合により組成物中のペンタクロロプロペンおよびヘキサクロロプロパンの総重量含有量は50ppm以下、好ましくは10ppm以下である請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
ヘキサクロロプロペンおよびヘプタクロロプロパンから選択される少なくとも1つの化合物を含み、組成物中のこれらの化合物の各々の重量含有量は50ppm以下、好ましくは10ppm以下であり、且つ場合により組成物中のヘキサクロロプロペンおよびヘプタクロロプロパンの総重量含有量は50ppm以下、好ましくは10ppm以下である請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
ジクロロプロペンおよびトリクロロプロパンから選択される少なくとも1つの化合物を含み、組成物中のこれらの化合物の各々の重量含有量は50ppm以下、好ましくは10ppm以下であり、且つ場合により組成物中のジクロロプロペンおよびトリクロロプロパンの総重量含有量は50ppm以下、好ましくは10ppm以下である請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
1,1,3,3−テトラクロロプロペン、1,3,3,3−テトラクロロプロペン、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンおよび1,1,2,3,3−ペンタクロロプロパンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含み、組成物中のこれらの化合物の各々の重量含有量は500ppm以下、好ましくは300ppm以下であり、且つ場合により組成物中のこの群の化合物の総重量含有量は500ppm以下、好ましくは300ppm以下である請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、以下の説明において、より詳細に、非限定的に記載される。
【0026】
特に明記しない限り、示されている全ての含有量は重量含有量である。
【0027】
<命名法>
以下の表は、本発明に含まれる特定の数の化合物の命名法を与える。
【0029】
上記化合物が2つのシスおよびトランス異性体の形態で存在する場合、化合物の名称(例えば、F−1234ze)は、優先なしに、2つの形態の一方もしくは他方の形態または混合物を示す。よって、表示される最大含有量は、2つの考えられる形態に関する総含有量である。
【0030】
また、最後の2文字を有さない上記表の表記法を使用する、名称「F−220」は、総称的にヘプタクロロプロパン化合物の全てを示し、名称「F−230」は総称的にヘキサクロロプロパン化合物の全てを示し、以下同様である。
【0031】
<本発明による組成物>
本発明は、F−240dbに基づく組成物を提案する。F−240dbの含有率は99%以上である。
【0032】
特定の実施形態によれば、F−240dbの含有率は、99.1%以上、または99.2%以上、または99.3%以上、または99.4%以上、または99.5%以上、または99.6%以上、または99.7%以上、または99.8%以上、または99.9%以上である。
【0033】
本発明の組成物はまた、シリーズF−220、F−230、F−240(F−240dbを除く)、F−250、F−260、ならびにシリーズF−1210、F−1220、F−1230、F−1240およびF1250から構成される追加の化合物のリストから選択される少なくとも1つの化合物を含み、前記化合物は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在する。
【0034】
前記少なくとも1つの化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよい。
【0035】
例えば、前記少なくとも1つの化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0036】
一実施形態は、上記の追加の化合物のリストから選択される複数(2つ、3つ、4つまたは5つ以上)の化合物を含み、前記化合物の各々の含有量が500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下であるそのような組成物に関する。
【0037】
この複数の各化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在することができる。
【0038】
例えば、この複数の各化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0039】
一実施形態は、組成物中に場合により存在する追加の化合物のリストの化合物(F−240aa、F−1230xfおよびF1230xaを除き、これらは場合により、より多い量で存在し得る)の各々の含有量が、500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下であるそのような組成物に関する。
【0040】
追加の化合物のリストの各化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在することができる。
【0041】
例えば、追加の化合物のリストの各化合物(F−240aa、F−1230xfおよびF1230xaを除き、これらは場合により、より多い量で存在し得る)は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0042】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−220の1つ以上の化合物を含むことができ、各々は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−220の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0043】
シリーズF−220の化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−220の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0044】
例えば、シリーズF−220の化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0045】
例えば、組成物中のシリーズF−220の化合物の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0046】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−230の1つ以上の化合物を含むことができ、各々は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−230の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0047】
シリーズF−230の化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−230の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0048】
例えば、シリーズF−230の化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0049】
例えば、組成物中のシリーズF−230の化合物の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0050】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−240の1つ以上の化合物を含むことができ、各々(F−240dbおよびF−240aaを除き、これらもF−1234yfをもたらし得る)は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−240(F−240dbおよびF−240aaを除く)の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0051】
シリーズF−240の化合物(F−240dbおよびF−240aaを除く)は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−240の化合物(F−240dbおよびF−240aaを除く)の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0052】
例えば、シリーズF−240の化合物(F−240dbおよびF−240aaを除く)は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0053】
例えば、組成物中のシリーズF−240の化合物(F−240dbおよびF−240aaを除く)の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0054】
より詳細には、組成物中のF−240faの総含有量は、1から500ppmの間、有利には10から500ppmの間、好ましくは50から450ppmの間であることができる。
【0055】
F−240dbおよびF−240aaは、上で列挙した量より著しく高い量で存在し得る。例えば、F−240aaの総含有率は0.1%より大きくてもよい。
【0056】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−250の1つ以上の化合物を含むことができ、各々は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−250の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0057】
シリーズF−250の化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−250の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0058】
例えば、シリーズF−250の化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0059】
例えば、組成物中のシリーズF−250の化合物の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0060】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−260の1つ以上の化合物を含むことができ、各々は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−260の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0061】
シリーズF−260の化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−260の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0062】
例えば、シリーズF−260の化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0063】
例えば、組成物中のシリーズF−260の化合物の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0064】
本発明による組成物は、特にF−1210xaを、500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で含むことができる。
【0065】
F−1210xaは、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。
【0066】
例えば、F−1210xaは、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0067】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−1220の1つ以上の化合物を含むことができ、各々は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−1220の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0068】
シリーズF−1220の化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−1220の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0069】
例えば、シリーズF−1220の化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0070】
例えば、組成物中のシリーズF−1220の化合物の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0071】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−1230の1つ以上の化合物を含むことができ、各々(F−1230xfおよびF−1230xaを除き、これらはF−1234yfの前駆体である)は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−1230の化合物(F−1230xfおよびF−1230xaを除く)の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0072】
シリーズF−1230の化合物(F−1230xaおよびF−1230xfを除く)は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−1230(F−1230xaおよびF−1230xfを除く)の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0073】
例えば、シリーズF−1230の化合物(F−1230xaおよびF−1230xfを除く)は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0074】
例えば、組成物中のシリーズF−1230の化合物(F−1230xaおよびF−1230xfを除く)の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0075】
F−1230xfおよびF−1230xaは、上で列挙した量よりも著しく多い量で存在し得る。
【0076】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−1240の1つ以上の化合物を含むことができ、各々は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−1240の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0077】
シリーズF−1240の化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−1240の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0078】
例えば、シリーズF−1240の化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0079】
例えば、組成物中のシリーズF−1240の化合物の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0080】
本発明の組成物は、特に、シリーズF−1250の1つ以上の化合物を含むことができ、各々は組成物中に500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下の含有量で存在し、且つ組成物中のシリーズF−1250の化合物の総含有量は、好ましくは500ppm以下、または450ppm以下、または400ppm以下、または350ppm以下、または300ppm以下、または250ppm以下、または200ppm以下、または150ppm以下、または100ppm以下、または75ppm以下、または50ppm以下、または25ppm以下、または10ppm以下、または5ppm以下である。
【0081】
シリーズF−1250の化合物は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上の含有量で存在してもよいことに留意すべきである。同様に、組成物中のシリーズF−1250の化合物の総含有量は、1ppm以上、または2ppm以上、または3ppm以上、または5ppm以上であることができる。
【0082】
例えば、シリーズF−1250の化合物は、1から5ppmの含有量で、または5から10ppmの含有量で、または10から25ppmの含有量で、または25から50ppmの含有量で、または50から75ppmの含有量で、または75から100ppmの含有量で、または100から150ppmの含有量で、または150から200ppmの含有量で、または200から250ppmの含有量で、または250から300ppmの含有量で、または300から350ppmの含有量で、または350から400ppmの含有量で、または400から450ppmの含有量で、または450から500ppmの含有量で存在することができる。
【0083】
例えば、組成物中のシリーズF−1250の化合物の総含有量は、1から5ppm、または5から10ppm、または10から25ppm、または25から50ppm、または50から75ppm、または75から100ppm、または100から150ppm、または150から200ppm、または200から250ppm、または250から300ppm、または300から350ppm、または350から400ppm、または400から450ppm、または450から500ppmであることができる。
【0084】
亜慢性的に曝露されたラットにおいて心臓毒性を誘発したF−1243zfは、特に望ましくない不純物である。この影響の作用機序およびヒトに対する妥当性は現時点では確立されていないが、F−1234yf中のF−1243zfの最大許容含有量は非常に低いかもしれない。ところで、F−1243zfはF−1234yfと準共沸混合物を形成する。従って、これら2つの化合物は、標準蒸留によっては分離できない。
【0085】
その結果として、その中のF−1243zfの前駆体の存在を制限するように、本発明による組成物を調整することが望ましい。
【0086】
(フッ素化反応による)F−1243zfの考えられる前駆体は、F−1240za、F−1240zf、F−250fb(先の2つの化合物のうちの1つを経由)、F−250da(F−1240za経由)およびF−250db(F−1240zf経由)である。
【0087】
従って、本発明による有利な組成物は、
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、シリーズF−1240およびF−250の化合物の中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− シリーズF−1240およびF−250の化合物の中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、あるいは
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、F−1240za、F−1240zf、F−250fb、F−250daおよびF−250dbの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−1240za、F−1240zf、F−250fb、F−250daおよびF−250dbのうちの1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmである。
【0088】
F−1225yeも、亜慢性的に曝露されたラットにおいてある程度の毒性を示した。また、それは可燃性の物質である。従って、F−1234yfとの混合物(例えば、5ppm以下の含有量)中でその存在を制限することが望ましく、これを行うためには、F−240dbとの混合物中でその前駆体の存在を制限することが望ましい。
【0089】
(フッ素化反応による)F−1225yeの考えられる前駆体は、F−1220xd、F−230da(F−1220xd経由)およびF−230ab(F−1220xd経由)である。
【0090】
従って、本発明による有利な組成物は、
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、シリーズF−1220およびF−230の化合物の中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− シリーズF−1220およびF−230の化合物の中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、あるいは
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、F−1220xd、F−230daおよびF−230abの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−1220xd、F−230daおよびF−230abのうちの1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmである。
【0091】
F−1225zcは、様々な潜在的な毒性作用を有する別の化合物である。従って、F−1234yf中のその存在を制限することが望ましい。しかし、その沸点はF−1234yfの沸点に近く、標準蒸留による分離が困難である。
【0092】
結果として、その中のF−1225zcの前駆体の存在を制限するように、本発明による組成物を調整することが望ましい。
【0093】
(フッ素化反応による)F−1225zcの考えられる前駆体は、F−1220za、F−230fa(F−1220za経由)およびF−230da(F−1220za経由)である。
【0094】
従って、本発明による有利な組成物は、
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、F−1220za、F−230faおよびF−230daの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−1220za、F−230faおよびF−230daの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmである。
【0095】
より一般的には、それらの反応性のために、=CF
2基を有する分子も毒物学的影響の危険性を有すると考えられる。これは、F−1225zcに加えて、F−1234yc、F−1234zc、F−1225yc、F−1243zc、F−1243yc、F−1252zcおよびF−1216ycに関係する。これらの化合物の中で最も厄介なのは、F−1216yc、F−1243ycおよびF−1252zcである。これらの化合物の沸点は、F−1234yfの沸点に近いので、F−1234yfからこれらの化合物を分離することが困難だからである
【0096】
結果として、その中のF−1216ycの前駆体の存在を制限するように、本発明による組成物を調整することが望ましい。
【0097】
(フッ素化反応による)F−1216ycの考えられる前駆体は、F−1210xa、F−220da(F−1210xa経由)およびF−220aa(F−1210xa経由)である。
【0098】
従って、本発明による有利な組成物は、
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、シリーズF−1210およびF−220の化合物の中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− シリーズF−1210およびF−220の化合物の中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、あるいは
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、F−1210xa、F−220daおよびF−220aaの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−1210xa、F−220daおよびF−220aaのうちの1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmである。
【0099】
その中のF−1243ycの前駆体の存在を制限するように、本発明による組成物を調整することも望ましい。
【0100】
(フッ素化反応による)F−1243ycの考えられる前駆体は、F−1240xaおよびF−250ab(F−1240xaを経由)である。
【0101】
従って、本発明による有利な組成物は、
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、F−1240xaおよびF−250abの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−1240xaおよびF−250abの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmである。
【0102】
その中のF−1252zcの前駆体の存在を制限するように、本発明による組成物を調整することも望ましい。
【0103】
(フッ素化反応による)F−1252zcの考えられる前駆体は、F−1250za、F−260fb(F−1250zaを経由)およびF−260db(F−1250zaを経由)である。
【0104】
従って、本発明による有利な組成物は、
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、シリーズF−1250およびF−260の化合物の中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− シリーズF−1250およびF−260の化合物の中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、あるいは
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、F−1250za、F−260fbおよびF−260dbの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−1250za、F−260fbおよびF−260dbのうちの1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmである。
【0105】
また、F−1234zeは、F−1234yfとの混合物中に過度に大量に存在すべきでない物質である。例えば、F−1234yf中のF−1234zeの含有量は、500ppm以下のままであるべきである。ところで、F−1234zeの沸点はF−1234yfの沸点に近く、従来の蒸留による分離が困難である。この理由から、F−240dbとの混合物中のF−1234zeの前駆体の存在を制限することが望ましい。
【0106】
(フッ素化反応による)F−1234zeの考えられる前駆体は、F−1230za、F−1230zd、F−240faおよびF−240daである。
【0107】
従って、本発明による有利な組成物は、
− 500ppm以下、または400から500ppm、または300から400ppm、または200から300ppm、または100から200ppm、または100ppm以下、例えば、1から100ppmの含有量で、F−1230za、F−1230zd、F−240faおよびF−240daの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−1230za、F−1230zd、F−240faおよびF−240daの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は500ppm以下、または400から500ppm、または300から400ppm、または200から300ppm、または100から200ppm、または100ppm以下、例えば、1から100ppmである。
【0108】
上記を考慮に入れると、本発明による有利な組成物は、
− F−1240za、F−1240zf、F−250fb、F−250daおよびF−250dbの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、および
− F−1220za、F−230faおよびF−230daの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、および
− F−1210xa、F−220daおよびF−220aaの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、および
− F−1240xaおよびF−250abの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、および
− F−1250za、F−260fbおよびF−260dbの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、および
− F−1220xd、F−230daおよびF−230abの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmであり、および
− F−1230za、F−1230zd、F−240faおよびF−240daの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は500ppm以下、または400から500ppm、または300から400ppm、または200から300ppm、または100から200ppm、または100ppm以下、例えば、1から100ppmである。
【0109】
また、F−250fb、F−1240zaおよびF−1240zfは、上記で概説したように、F−240dbの製造における中間化合物であり得る。それらはさらに、F−1243zfおよびF−1243ycの前駆体である。結果として、本発明による有利な組成物は、
− 250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmの含有量で、F−250fb、F−1240zaおよびF−1240zfの中の少なくとも1つの化合物を含有し、あるいは
− F−250fb、F−1240zaおよびF−1240zfの中の1つ以上の化合物を含み、全てのこれらの化合物の総含有量は250ppm以下、または150から200ppm、または100から150ppm、または50から100ppm、または25から50ppm、または10から25ppm、または5から10ppm、または5ppm以下、例えば、1から5ppmである。
【0110】
<本発明の組成物の調製>
F−240dbの製造は、例えば、US8304589号から知られており、本明細書でこれに対する参照が明確になされる。この文献は、3段階の方法を提案している。即ち、
− F−250fbを生成するための四塩化炭素とエチレンとの反応;
− F−1240zaまたはF−1240zfを得るためのF−250fbの熱脱塩酸;および
− F−240dbを得るためのF−1240zaまたはF−1240zfへの塩素の添加。
【0111】
この方法の特定の変形は、US4650914号、US2009/0216055号、US2014/0206911号およびUS2013/0165705号にも記載されており、本明細書でこれらに対する参照が明確になされる。
【0112】
US3446859号(本明細書でこれに対する参照が明確になされる)に記載されるように、2段階法も想定することができる。
− F−1230xaを生成するための塩化メチルとテトラクロロエチレンとの反応;
− F−240dbを得るためのF−1230xaの塩酸化。
【0113】
ジクロロメタンとトリクロロエチレンとの反応によって1段階法も想定され得る。
【0114】
次いで、本発明による組成物は、上記の他の化合物に対してF−240dbの分離の1つ以上の工程を実施することによって得ることができる。
【0115】
これらの分離工程は、好ましくは、吸収/洗浄および蒸留によって実施することができる。標準的な蒸留の代わりにまたはそれと組み合わせて、抽出蒸留による分離、モレキュラーシーブ、アルミナもしくは活性炭上の物理化学的分離、または膜分離を想定することも可能である。
【0116】
第1の分離は、一般に、大気圧下または減圧下での蒸留(プレート付きカラム、充填物を有する付きカラム)を用いて行われる。選択される圧力は、760mmHg未満、優先的には450mmHg未満、より優先的には200mmHg未満である。本質的に、カラムの圧力により、所与の分離度に対する温度条件が決定される。F−240dbは、180℃未満、優先的には160℃未満、より優先的には130℃未満の温度で蒸留を行うことによって回収することができる。単純なカラムまたは蒸留トレインを使用することができる。選択した条件下で、蒸留後のF−240dbの純度は最低99.8%に達する。
【0117】
第2の分離は、ゼオライトまたは活性炭上の吸着を用いて行うことができる。
【0118】
F−240dbを精製する方法で使用することができるゼオライトまたは活性炭は、有利には3.4から11Å、好ましくは3.4から10Åの平均細孔径を有する。ゼオライトまたは活性炭が11Åより大きい平均細孔径を有する場合、F−240dbの吸着量が増加し、平均細孔径が3.4Å未満である場合、ゼオライトまたは活性炭の吸着能は低下する。
【0119】
ゼオライトは2以下のSi/Al比を有することが好ましい。ゼオライトのSi/Al比が2より大きい場合、ある種の不純物は選択的に吸着されない傾向がある。ゼオライトは、好ましくは、4Aモレキュラーシーブ、5Aモレキュラーシーブ、10Xモレキュラーシーブおよび13Xモレキュラーシーブからなる群から選択される少なくとも1つの要素である。これらのゼオライトを用いて、F−240db中の含水量を同時に減少させることもできる。
【0120】
ゼオライトおよび活性炭は、吸着剤を再生する目的で個々に使用することが好ましいが、それらは混合物として使用することもできる。混合物中のゼオライトおよび活性炭の割合は特に重要ではないが、より多くの量のゼオライトを使用することが好ましく、それによってF−240dbの含水量を減少させることができる。
【0121】
液相中でF−240dbをゼオライトおよび/または活性炭で処理するために、バッチ法または連続法を用いることができる。工業的には、F−240dbを固定床に連続的に通すことにある方法が好ましい。液体時空速度(LSTV)は、除去すべき不純物の含有量および処理すべきF−240dbの量に応じて適切に選択することができる。一般に、空間速度は1から50h
−1であることが好ましい。工業的には、精製方法は、2つの吸着塔を交互に使用することができる。
【0122】
F−240dbの処理温度は、0℃から120℃、好ましくは20℃から80℃である。処理温度が120℃よりも高い場合、装置の加熱のために設備のコストが上昇し、処理温度が0℃未満である場合には、冷却設備が必要になることがある。圧力は0から3MPa、好ましくは0から1MPaである。圧力が3MPaより大きい場合、装置の耐圧性に関する要件のために経済的実行可能性が低下することがある。
【0123】
活性炭またはゼオライトへの吸着に加えて、またはこれらの技術の代替として、膜分離技術を実施することもできる。膜分離は、低圧または減圧下で行われる連続法に従って、気相で行うことができる。選択される圧力は、5バール未満、優先的には2バール未満、より優先的には大気圧未満である。膜の選択は、F−240dbから分離される不純物の性質(溶解度、拡散性および透過性の違い)に依存する。膜分離は、250℃未満、優先的には230℃未満、より優先的には180℃未満の、選択された圧力に依存する温度で行われる。
【0124】
不純物を含むF−240dbが、液相中でゼオライトおよび/または活性炭と接触して配置され、および/または上記の条件下で気相中で膜上で精製される場合、F−240dbは、99.9%より大きい純度で得ることができる。
【0125】
<F−1234yfの製造>
本発明による組成物は、1つ以上のフッ素化工程を介して、所望の仕様を有するF−1234yfを製造するために使用することができる。
【0126】
フッ素化は、好ましくは、HFを用いた気相での触媒フッ素化である。
【0127】
使用される触媒は、例えば、遷移金属酸化物を含む金属またはそのような金属の誘導体もしくはハロゲン化物もしくはオキシハロゲン化物に基づくことができる。挙げることができる例には、FeCl
3、オキシフッ化クロム、酸化クロム(場合によりフッ素化処理を施したもの)、フッ化クロム、およびそれらの混合物が含まれる。他の考えられる触媒は、木炭上に担持された触媒、アンチモン系触媒、アルミニウム系触媒(例えば、AlF
3およびAl
2O
3、オキシフッ化アルミナおよびフッ化アルミナ)である。
【0128】
オキシフッ化クロム、フッ化アルミニウムまたはオキシフッ化アルミニウム、またはCr、Ni、Fe、Zn、Ti、V、Zr、Mo、Ge、Sn、Pb、Mg、Sb等の金属を含む担持または非担持触媒を一般に使用することができる。
【0129】
これに関しては、WO2007/079431号(7頁1から5行および28から32行)、EP939071号(段落[0022])、WO2008/054781号(9頁22行から10頁34行)およびWO2008/040969号(請求項1)を参照することができ、これらの文献に対する参照が明確になされる。
【0130】
触媒は、特に好ましくはクロムに基づき、より具体的にはクロムを含む混合触媒である。
【0131】
一実施形態によれば、クロムおよびニッケルを含む混合触媒が使用される。Cr/Niモル比(金属元素に基づく)は、一般に0.5から5、例えば、0.7から2、例えば、約1である。触媒は、クロム0.5から20重量%およびニッケル0.5から20重量%、好ましくは各々2重量%から10重量%を含むことができる。
【0132】
金属は、金属形態または誘導体、例えば、酸化物、ハロゲン化物またはオキシハロゲン化物の形態で存在してもよい。これらの誘導体は、好ましくは、触媒金属の活性化によって得られる。
【0133】
担体は、好ましくは、アルミニウム、例えば、アルミナ、活性アルミナまたはアルミニウム誘導体、例えば、US4902838号に記載されたハロゲン化アルミニウムおよびオキシハロゲン化アルミニウム等で構成されているか、または上述の活性化方法によって得られる。
【0134】
触媒は、活性化されているかまたは活性化されていない担体上に、活性化または非活性化形態のクロムおよびニッケルを含むことができる。
【0135】
WO2009/118628号(特に4頁30行から7頁16行)を参照することができ、本明細書でこれに対する参照が明確になされる。
【0136】
別の好ましい実施形態は、クロムと、MgおよびZnから選択される少なくとも1つの元素とを含む混合触媒に基づく。MgまたはZn/Crの原子比は0.01から5であることが好ましい。
【0137】
その使用の前に、触媒は好ましくは空気、酸素もしくは塩素および/またはHFで活性化される。
【0138】
例えば、触媒は、空気または酸素およびHFで、100から500℃、好ましくは250から500℃、より具体的には300から400℃の温度で活性化することが好ましい。活性化時間は、好ましくは1から200時間、より具体的には1から50時間である。
【0139】
この活性化の後に、酸化剤、HFおよび有機化合物の存在下での最終フッ素化活性化工程を行うことができる。
【0140】
HF/有機化合物のモル比は好ましくは2から40であり、酸化剤/有機化合物のモル比は好ましくは0.04から25である。最終活性化温度は好ましくは300から400℃であり、その持続時間は好ましくは6から100時間である。
【0141】
気相フッ素化反応は、
− 1:1から150:1、好ましくは3:1から100:1、特に好ましくは5:1から50:1のHF/塩素化合物のモル比;
− 1から100秒、好ましくは1から50秒、より具体的には2から40秒の接触時間(触媒の体積を総流入流で割って、操作温度と圧力に調整したもの);
− 0.1から50バール、好ましくは0.3から15バールの範囲の絶対圧;
− 100から500℃、好ましくは200から450℃、より具体的には250から400℃の温度(触媒床の温度)で行うことができる。
【0142】
反応工程の持続時間は、典型的には10から2000時間、好ましくは50から500時間、より特に好ましくは70から300時間である。
【0143】
酸化剤、好ましくは酸素が、場合によりフッ素化反応の間に添加されてもよい。酸素/有機化合物のモル比は0.005から2、好ましくは0.01から1.5であってもよい。酸素は、純粋な形態で、または空気、または酸素/窒素混合物の形態で導入されてもよい。酸素は塩素で置換されていてもよい。
【0144】
フッ素化から得られた生成物流は、精製された形態のF−1234yfを回収し、存在する他の化合物(HCl、未反応HF、未反応F−240db、および他の有機化合物)を分離するために、適切な処理(蒸留、洗浄等)を受けることができる。1つ以上の流れがリサイクルされる場合がある。
【0145】
例えば、参照が明確になされているWO2012/098421号およびWO2012/098422号に記載されているように、触媒再生工程も想定することができる。
【0146】
2工程におけるF−1234yfの製造もまた想定され得る。即ち、F−1233xfを製造するためのF−240dbに基づく組成物の第1のフッ素化、続いてF−1234yfを生成するためのF−1233xfのフッ素化である。これらの工程を実施するために、同一の反応器または連続した反応器を使用することができる。この種の方法は、WO2013/088195号に特に記載されており、これに対する参照が明確になされる。
【0147】
得られたF−1234yfの流れは、好ましくは、
− 500ppm未満、または250ppm未満、または200ppm未満、または150ppm未満、または100ppm未満、または50ppm未満、または25ppm未満、または10ppm未満、または5ppm未満のF−1243zf;および/または
− 500ppm未満、または250ppm未満、または200ppm未満、または150ppm未満、または100ppm未満、または50ppm未満、または25ppm未満、または10ppm未満、または5ppm未満のF−1225zc;および/または
− 500ppm未満、または250ppm未満、または200ppm未満、または150ppm未満、または100ppm未満、または50ppm未満、または25ppm未満、または10ppm未満、または5ppm未満のF−1216yc;および/または
− 500ppm未満、または250ppm未満、または200ppm未満、または150ppm未満、または100ppm未満、または50ppm未満、または25ppm未満、または10ppm未満、または5ppm未満のF−1243yc;および/または
− 500ppm未満、または250ppm未満、または200ppm未満、または150ppm未満、または100ppm未満、または50ppm未満、または25ppm未満、または10ppm未満、または5ppm未満のF−1252zc;および/または
− 500ppm未満、または250ppm未満、または200ppm未満、または150ppm未満、または100ppm未満、または50ppm未満、または25ppm未満、または10ppm未満、または5ppm未満のF−1225ye;および/または
− 500ppm未満、または250ppm未満、または200ppm未満、または150ppm未満、または100ppm未満、または50ppm未満、または25ppm未満、または10ppm未満、または5ppm未満のF−1234zeを含む。
【0148】
好ましくは、これらの含有量は、生成物流を精製する工程なしに(またはあらゆる精製工程の前の)フッ素化の終了時に得られる。
【実施例】
【0149】
以下の例は、F−1234yfを得るためのF−240dbに基づく組成物のフッ素化反応を比較して例示する。
【0150】
使用した触媒(50mL)は、酸化クロムに基づくバルク触媒である。
【0151】
活性化は以下の工程を含む。
− 大気圧下、約275℃の温度の窒素気流下で120時間乾燥させる工程;
− 窒素とフッ化水素酸の混合物下に、約275℃の温度で活性化し、41時間にわたって徐々に窒素を減少させる第1の工程。次いで、純粋なHF下の段階を、温度を350℃まで上昇させながら41時間観察する。
− フッ素化反応を行う前に350℃で101時間空気で活性化する第2の工程。
【0152】
[例1]
この例では、高純度(99.95%より高いF−240dbの含有率)のF−240dbを含有する組成物を用いてフッ素化反応を実施する。
【0153】
反応条件は以下の通りである。
− HF/F240dbモル比:20;
− 酸素/F−240dbモル比:0.2;
− 接触時間:10秒;
− 圧力:大気圧;
− 温度:350℃。
【0154】
これらの条件下で125時間後、反応器を出るガス流を、洗浄後、ガスクロマトグラフィーによって分析する。F−240dbの変換率は100%である。流れの分析を以下の表に報告する(モル%での値)。
【0155】
【表2】
【0156】
この予備反応工程の終了時に、生成物をSulzer型の充填カラムでの蒸留により分離する。得られたF−1234yfは非常に純度が高い(99.95%を超える純度)。
【0157】
[例2]
この例では、99.43%のF−240dbおよび0.57%のF−250fbを含む組成物を用いてフッ素化反応を実施する。
【0158】
反応条件は以下の通りである。
− HF/塩素化有機物モル比:20;
− 酸素/塩素化有機物モル比:0.2;
− 接触時間:10秒;
− 圧力:大気圧;
− 温度:350℃。
【0159】
これらの条件下で51時間後、反応器を出るガス流を、洗浄後、ガスクロマトグラフィーによって分析する。F−240dbおよびF−250fbの変換率は100%である。流れの分析を以下の表に報告する(モル%での値)。
【0160】
【表3】
【0161】
この予備反応工程の終了時に、生成物をSulzer型の充填カラムでの蒸留により分離する。得られた結果は、F−1243zfおよびF−1234yfは蒸留によって分離されないことを示す。
【0162】
工業的には、そのような出発物質の使用は、500ppmを超えるF−1243zfを含有するF−1234yfの流れの生成をもたらすであろう。
【0163】
[例3]
この例では、99.62%のF−240dbおよび0.38%のF−230faを含む組成物についてフッ素化反応を実施する。
【0164】
反応条件は例2と同じである。
【0165】
これらの条件下で62時間後、反応器を出るガス流を、洗浄後、ガスクロマトグラフィーによって分析する。F−240dbおよびF−230faの変換率は100%である。流れの分析を以下の表に報告する(モル%での値)。
【0166】
【表4】
【0167】
この予備反応工程の終了時に、生成物をSulzer型の充填カラムで蒸留により分離する。得られた結果は、F−1225zcおよびF−1234yfは蒸留によってほとんど分離されないことを示す。
【0168】
工業的には、そのような出発物質の使用は、500ppmを超えるF−1225zcを含有するF−1234yfの流れの生成をもたらすであろう。