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特開2020-203947NS5A、NS5BまたはNS3阻害剤を使用する、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-203947(P2020-203947A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】NS5A、NS5BまたはNS3阻害剤を使用する、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20201127BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20201127BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20201127BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20201127BHJP
   A61K 45/06 20060101ALI20201127BHJP
   A61K 31/4184 20060101ALI20201127BHJP
   A61K 31/675 20060101ALI20201127BHJP
   A61K 38/06 20060101ALI20201127BHJP
   A61K 31/7072 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   A61K45/00
   A61P31/20
   A61P1/16
   A61P43/00 111
   A61P43/00 121
   A61K45/06
   A61K31/4184
   A61K31/675
   A61K38/06
   A61K31/7072
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】100
(21)【出願番号】特願2020-159362(P2020-159362)
(22)【出願日】2020年9月24日
(62)【分割の表示】特願2018-561567(P2018-561567)の分割
【原出願日】2017年5月11日
(31)【優先権主張番号】62/342,787
(32)【優先日】2016年5月27日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】アヌジ ガッガー
(72)【発明者】
【氏名】ジー. マニ スブラマニアン
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA01
4C084AA02
4C084AA17
4C084AA20
4C084AA24
4C084BA01
4C084BA15
4C084BA27
4C084MA02
4C084MA21
4C084MA22
4C084MA23
4C084MA35
4C084MA37
4C084MA41
4C084MA43
4C084MA52
4C084MA66
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA751
4C084ZA752
4C084ZB331
4C084ZB332
4C084ZC022
4C084ZC202
4C084ZC551
4C084ZC552
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC39
4C086DA38
4C086EA17
4C086GA07
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA21
4C086MA22
4C086MA23
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA75
4C086ZB33
4C086ZC02
4C086ZC55
4C086ZC75
(57)【要約】
【課題】NS5A、NS5BまたはNS3阻害剤を使用する、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法の提供。
【解決手段】NS5A阻害剤、NS5B阻害剤、NS3阻害剤またはそれらの組み合わせを投与することによって、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法が提供される。本発明は、例えば、有効量のNS5A阻害剤を投与することを含む、B型肝炎ウイルス感染の処置を必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス感染を処置するための方法を提供する。さらに、本発明は、有効量のNS5B阻害剤を投与することを含む、B型肝炎ウイルス感染の処置を必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス感染を処置するための方法もまた提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年5月27日に出願された米国仮出願第62/342,787号の、
米国特許法第119条(e)のもとの利益を主張し、その内容全体が参照によって本明細
書に組み込まれる。
【0002】
分野
本開示は、概して、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法、化合物および組成
物に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
世界中で、およそ4億人が慢性B型肝炎感染(HBV)を抱えて生活している。HBV
は、エンベロープを有する不完全二本鎖DNAウイルスである。HBVは、肝臓が冒され
る感染症である。感染の初期症状としては、嘔吐、黄疸、嗜眠、暗色尿および腹痛が挙げ
られ得る。慢性HBV感染は、肝硬変および肝臓がんをもたらし得る。現在利用可能な治
療は、ウイルスの複製を阻害することおよび肝臓の損傷を最小限にすることができる;し
かしながら、HBV感染を取り除くことができる現在利用可能な治療はない。
【0004】
HBV表面抗原(HBsAg)は、HBVエンベロープに位置するタンパク質である。
HBV表面抗原は、肝細胞タウロコール酸ナトリウム共輸送ポリペプチド(NTCP)レ
セプターに結合することによって、宿主細胞にHBVビリオンが侵入するのを可能にする
。HBsAgは、感染した細胞の免疫排除(immune elimitation)を
抑制する寛容原としても機能し得る。全HBsAgの喪失およびセロコンバージョンは、
慢性的に感染した患者では滅多に起こらない。ゆえに、HBsAgの分泌および/または
産生の阻害は、慢性HBV感染を含むHBV感染を処置するためのストラテジーになると
考えられている(Wieland,S.F.& F.V.Chisari,J.Viro
l.(2005),79,9369−80;Woltmanら、PLoS One(20
11),6,e15324;Op den Brouwら、Immunology(20
09b),126,280−89)。
B型肝炎(hepatits B)感染に対する有効な処置を開発する必要が残ってい
る。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Wieland,S.F.& F.V.Chisari,J.Virol.(2005),79,9369−80
【非特許文献2】Woltmanら、PLoS One(2011),6,e15324
【非特許文献3】Op den Brouwら、Immunology(2009b),126,280−89
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
要旨
患者が、ある特定のHCV非構造タンパク質の阻害剤(例えば、NS5A阻害剤、NS
5B阻害剤、NS3阻害剤またはそれらの組み合わせ)を投与されたとき、HBV表面抗
原(HBsAg)は減少し、それによって、患者のHBV感染が処置されることが、現在
、発見されている。ゆえに、1つの実施形態において、HBV感染の処置を必要とするヒ
トにおいてHBV感染を処置する方法が提供され、その方法は、有効量のNS5A阻害剤
をその患者に投与することを含む。1つの実施形態において、HBV感染の処置を必要と
するヒトにおいてHBV感染を処置する方法が提供され、その方法は、有効量のNS5B
阻害剤をその患者に投与することを含む。1つの実施形態において、HBV感染の処置を
必要とするヒトにおいてHBV感染を処置する方法が提供され、その方法は、有効量のN
S3阻害剤をその患者に投与することを含む。さらに別の実施形態において、患者は、有
効量のNS5A阻害剤とNS5B阻害剤の両方および必要に応じてNS3阻害剤を投与さ
れる。1つの実施形態において、患者は、逆転写酵素阻害剤などの別の抗HBV剤をさら
に投与される。1つの実施形態において、患者は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に共
感染している。1つの実施形態において、患者は、C型肝炎ウイルス(HCV)に共感染
していない。1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルまたはベルパタ
スビルである。1つの実施形態において、NS5B阻害剤は、ソホスブビルまたはメリシ
タビンである。1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルであり、NS
5B阻害剤は、ソホスブビルである。1つの実施形態において、NS3阻害剤は、ボキシ
ラプレビル(voxilaprevir)である。1つの実施形態において、抗HBV剤
は、テノホビルである。
【0007】
1つの実施形態において、患者は、ソホスブビルおよびボキシラプレビルと共に、レジ
パスビルまたはベルパタスビルのいずれかとの組み合わせを投与される。1つの実施形態
において、患者は、ソホスブビルおよびテノホビルと共に、レジパスビルまたはベルパタ
スビルのいずれかとの組み合わせを投与される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、8人の患者にレジパスビルとソホスブビルとの固定用量の組み合わせを投与した研究におけるHBsAgの減少を示している。
【0009】
図2図2は、レジパスビルとソホスブビルとの固定用量の組み合わせの投与後の4週目および8週目の時点におけるHBV DNAおよびHBsAGの変化を示している。
【0010】
図3図3は、レジパスビルとソホスブビルとの固定用量の組み合わせの投与後の様々な時点におけるHBsAgおよびHBV DNAの動態を示している。
【0011】
図4図4は、レジパスビル(ledispavir)とソホスブビルとの固定用量の組み合わせの投与後のHBsAgのベースラインからの変化を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
ここから、本開示のある特定の実施形態に対して詳細に言及するが、その実施形態の例
は、添付の説明、構造および式に例証される。本開示は、列挙される実施形態と併せて説
明されるが、それらは、本開示をそれらの実施形態に限定すると意図されていないと理解
される。むしろ、本開示は、本開示の範囲内に含まれ得るすべての代替物、改変および等
価物を包含すると意図されている。
I.方法
【0013】
上で述べたように、C型肝炎ウイルスにおけるある特定の非構造タンパク質の阻害剤の
投与は、HBV表面抗原を減少させ、それによってHBV感染患者を処置するのに有用で
あることが発見された。
【0014】
用語「処置」または「処置する」は、(i)疾患を予防すること、すなわち、疾患の臨
床症状を発症させなくすること;(ii)疾患を阻害すること、すなわち、臨床症状の発
生を停止すること;および/または(iii)疾患を軽減すること、すなわち、臨床症状
を後退させることの目的のための、HBVを有する哺乳動物(例えば、ヒト)への本開示
の化合物の任意の投与を意味すると理解されるべきである。
【0015】
ゆえに、1つの実施形態において、HBV感染の処置を必要とするヒトにおいてHBV
感染を処置する方法が提供され、その方法は、有効量のNS5A阻害剤をその患者に投与
することを含む。1つの実施形態において、HBV感染の処置を必要とするヒトにおいて
HBV感染を処置する方法が提供され、その方法は、有効量のNS5B阻害剤をその患者
に投与することを含む。1つの実施形態において、HBV感染の処置を必要とするヒトに
おいてHBV感染を処置する方法が提供され、その方法は、有効量のNS3阻害剤をその
患者に投与することを含む。1つの実施形態において、B型肝炎ウイルス感染の処置を必
要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス感染を処置するための方法が提供され、その方法
は、有効量のNS5A阻害剤および有効量のNS5B阻害剤ならびに必要に応じてNS3
阻害剤を投与することを含む。1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビ
ルまたはベルパタスビルである。1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパス
ビルである。1つの実施形態において、NS5B阻害剤は、ソホスブビルまたはメリシタ
ビンである。1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルであり、NS5
B阻害剤は、ソホスブビルである。この実施形態において、患者は、約90ミリグラムの
レジパスビルおよび約400ミリグラムのソホスブビルを投与される。ある特定の実施形
態において、それらの阻害剤は、共に投与される。他の実施形態において、それらの阻害
剤は、別々に投与される。
【0016】
1つの実施形態において、NS3阻害剤は、ボキシラプレビルである。
【0017】
1つの実施形態において、患者は、ソホスブビルおよびボキシラプレビルと共に、レジ
パスビルまたはベルパタスビルのいずれかとの組み合わせを投与される。
【0018】
1つの実施形態において、患者は、別の抗HBV剤をさらに投与される。1つの実施形
態において、患者は、NS5A阻害剤および抗HBV剤を投与される。1つの実施形態に
おいて、患者は、NS5B阻害剤および抗HBV剤を投与される。1つの実施形態におい
て、患者は、NS3阻害剤および抗HBV剤を投与される。1つの実施形態において、患
者は、NS5A阻害剤、NS5B阻害剤、抗HBV剤および必要に応じてNS3阻害剤を
投与される。1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルまたはベルパタ
スビルである。1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルである。1つ
の実施形態において、NS5B阻害剤は、ソホスブビルまたはメリシタビンである。1つ
の実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルであり、NS5B阻害剤は、ソホ
スブビルである。1つの実施形態において、抗HBV剤は、テノホビルアラフェナミドで
ある。1つの実施形態において、NS3阻害剤は、ボキシラプレビルである。1つの実施
形態において、患者は、レジパスビルまたはベルパタスビルのいずれかと、ソホスブビル
、ボキシラプレビルおよびテノホビルアラフェナミドとの組み合わせを投与される。1つ
の実施形態において、患者は、約90ミリグラムのレジパスビル、約400ミリグラムの
ソホスブビルおよび約25mgのテノホビルアラフェナミドを投与される。ある特定の実
施形態において、それらの阻害剤は、共に投与される。他の実施形態において、それらの
阻害剤は、別々に投与される。
【0019】
1つの実施形態において、患者は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に共感染している
。1つの実施形態において、患者は、C型肝炎ウイルス(HCV)に共感染していない。
【0020】
1つの実施形態において、上記阻害剤(複数可)は、HBsAGの産生または分泌を阻
害する。1つの実施形態において、上記阻害剤(複数可)は、HBV遺伝子発現を阻害す
る。1つの実施形態において、上記阻害剤(複数可)は、HBV感染の処置または予防に
有用である。1つの実施形態において、上記阻害剤(複数可)は、HBV DNA生成を
阻害する。1つの実施形態において、上記阻害剤(複数可)は、HBV DNA複製を阻
害する。
【0021】
1つの実施形態において、ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用する
ためのNS5A阻害剤を含む薬学的組成物である。1つの実施形態において、ヒトにおけ
るB型肝炎ウイルス感染の処置において有用な薬の調製において使用するためのNS5A
阻害剤を含む組成物である。1つの実施形態において、その組成物は、別の抗HBV剤を
さらに含む。
【0022】
1つの実施形態において、ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用する
ためのNS5B阻害剤を含む薬学的組成物である。1つの実施形態において、ヒトにおけ
るB型肝炎ウイルス感染の処置において有用な薬の調製において使用するためのNS5B
阻害剤を含む組成物である。1つの実施形態において、その組成物は、別の抗HBV剤を
さらに含む。
【0023】
1つの実施形態において、ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用する
ためのNS3阻害剤を含む薬学的組成物である。1つの実施形態において、ヒトにおける
B型肝炎ウイルス感染の処置において有用な薬の調製において使用するためのNS3阻害
剤を含む組成物である。1つの実施形態において、その組成物は、別の抗HBV剤をさら
に含む。
【0024】
1つの実施形態において、ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用する
ためのNS5A阻害剤およびNS5B阻害剤ならびに必要に応じてNS3阻害剤を含む薬
学的組成物である。1つの実施形態において、ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置
において有用な薬の調製において使用するためのNS5A阻害剤およびNS5B阻害剤な
らびに必要に応じてNS3阻害剤を含む組成物である。1つの実施形態において、その組
成物は、別の抗HBV剤をさらに含む。
II.化合物
【0025】
HCV遺伝子のタンパク質産物には、非構造タンパク質NS2、NS3、NS4Aおよ
びNS4B、ならびにNS5AおよびNS5Bが含まれる。HCV感染細胞では、NS5
Aは、ウイルスポリプロテインの一部として産生される。NS5Aは、そのポリプロテイ
ンから切断されると、膜に局在化し、その膜において、新しく合成されたウイルスRNA
に結合し、ウイルスRNA依存性RNAポリメラーゼNS5Bとの相互作用を部分的に介
してゲノム複製に関与する。NS5A阻害剤は、HCVによってコードされるNS5A遺
伝子産物を標的とする化合物である。NS3は、C型肝炎ウイルスポリプロテインの70
kDaの切断産物である、ウイルス非構造タンパク質である。それは、セリンプロテアー
ゼとして作用する。
【0026】
化合物または阻害剤という用語が、全体を通じて交換可能に使用されることに注意すべ
きである。
【0027】
HCV NS5Bポリメラーゼは、HCVの複製サイクルにおいて鋳型として働く一本
鎖ウイルスRNAから二本鎖RNAを合成するために必要である。HCV NS5Bポリ
メラーゼを阻害することによって、二本鎖HCV RNAの形成が妨げられる。NS5A
、NS5BおよびNS3化合物の両方の例が、下記に記載される。
A.NS5A阻害剤
【0028】
1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、PCT公開番号WO2010/1326
01(その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている化合物である。そ
のNS5A阻害剤は、米国特許第9,156,823号;US2013/0309196
(WO2013/173488);またはUS2014/0178336(またはWO2
014/100500)(これらのすべての全体が参照により援用される)に開示されて
いる化合物からも選択され得ることが企図される。
【0029】
1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、式Iの化合物(WO2010/1326
01に記載されている):
J−Y−J
式I
(式中、
Yは、−L−L−、−M−W−M−またはYであり;
Jは、T−P−、−P−Tまたは−Jであり;
Wは、結合または−W−であり;
Lは、−M−A−、−A−M−または−Lであり;
Tは、R9−Z−、−Z−R9または−Tであり;
R9は、E−V−または−V−Eまたは−R9であり;
各Aは、−Aから選択され;
各Mは、−Mから選択され;
各Pは、−Pから選択され;
各Zは、−Zから選択され;
各Vは、−Vから選択され;
各Eは、−Eから選択され;
各mは、1であり、
各nは、0、1、2、3、4、5、6、7、9または10であり;
各pは、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
各qは、0、1、2または3であり;
各rは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、
16、17、18、19または20であり;
各sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、1
5、16、17、18または21であり;
各tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11であり;
各uは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、10、11、12、13、14、15、
16、17、18または19であり;
各vは、0、1、2、3、4、5または6であり;
各wは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、1
5、16、17、18、19、20、21、22、23または24であり;
各xは、0、1、2、3、4、5、6または7であり;
各yは、0、1または2であり;
ここで、Pは、M、LまたはYに接続され;Aは、AまたはLに接続され;Mは、Pま
たはJに接続され;Zは、Pに接続され;Vは、Zに接続され;Wが結合であるとき、M
は、Mに接続され;
各Jは独立して、1つまたはそれを超える−N(RL7)C(=O)ORL7で置換さ
れ、かつオキソ、ハロ、−RL7、−ORL7、−SRL7、−CF、−CCl、−
OCF、−CN、−NO、−N(RL7)C(=O)RL7、−C(=O)RL7
−OC(=O)RL7、−C(O)ORL7、−C(=O)NRL7、−S(=O)R
、−S(=O)ORL7、−S(=O)L7、−OS(=O)ORL7、−S
(=O)NRL7、アルコキシアルキル、アリールアルコキシカルボニル、ハロ、ハロ
アルキル、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキルおよび(NR
)カルボニルから独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換
される、縮合二環式の飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり;
各RL7は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環であ
り;
およびRは、独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリ
ール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され;
各Lは、独立して、
【化1】

であり、
式中、
各RL2は、独立して、水素、アルケニル、アルコキシ、アルキル、ハロおよびハロアル
キルから選択され;
各aaは、独立して、1、2、3または4であり;
各Lは、独立して、
【化2】

であり、
式中、
各RL2は、独立して、水素、アルケニル、アルコキシ、アルキル、ハロおよびハロアル
キルから選択され;
各RL3は、独立して、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO
、ハロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シク
ロアルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから選択され、
ここで、アルキル、複素環およびシクロアルキルの各々は、1つまたはそれを超えるハロ
で必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
各bbは、0、1、2、3または4であり;各aaは、1、2、3または4であり;bb
とaaの合計は、1、2、3または4であり;
各Lは、独立して、
【化3】

であり、
式中、
に示されているフェニル環は、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボ
ニル、アルキル、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロア
ルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキル、(
NR)カルボニル、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO
、ハロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シ
クロアルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから独立して
選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され、ここで、アルキル、複素
環およびシクロアルキルの各々は、1つまたはそれを超えるハロで必要に応じて置換され

各RL4は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環であ
り;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
およびRは、独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリ
ール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され;
各Hは、1つまたはそれを超えるヘテロ原子を含む5員の飽和環、部分不飽和環または
芳香環であり、
各Lは独立して、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキル
、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロ
キシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキル、(NR)カ
ルボニル、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO、ハロアルコ
キシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シクロアルキル、
複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから独立して選択される1つ
またはそれを超える基で必要に応じて置換される、縮合二環式の飽和、部分不飽和または
芳香族の複素環式環系であり、ここで、アルキル、複素環およびシクロアルキルの各々は
、1つまたはそれを超えるハロで必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
およびRは、独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリ
ール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され;
各Lは独立して、オキソ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、
アルキル、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル
、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキル、(NR
)カルボニル、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO、ハ
ロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シクロア
ルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから独立して選択さ
れる1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換される、縮合三環式の飽和、部分不飽
和または芳香族の複素環式環系であり、ここで、アルキル、複素環およびシクロアルキル
の各々は、1つまたはそれを超えるハロで必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
およびRは、独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリ
ール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され;
各Lは独立して、オキソ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、
アルキル、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル
、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキル、(NR
)カルボニル、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO、ハ
ロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シクロア
ルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから独立して選択さ
れる1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換される、−CR=CR−縮合二環式の
飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり、ここで、アルキル、複素環および
シクロアルキルの各々は、1つまたはそれを超えるハロで必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
およびRは、独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリ
ール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され;
各Lは独立して、オキソ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、
アルキル、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル
、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキル、(NR
)カルボニル、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO、ハ
ロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シクロア
ルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから独立して選択さ
れる1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換される、−CR=CR−縮合三環式の
飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり、ここで、アルキル、複素環および
シクロアルキルの各々は、1つまたはそれを超えるハロで必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
およびRは、独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリ
ール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され;
各Lは、独立して、
【化4】

であり、
式中、
各H1.1は独立して、1つまたはそれを超えるRで必要に応じて置換される、縮合二
環式の飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり;
各Rは、独立して、ハロ、−RL7、−ORL7、−SRL7、−N(RL7、−
CF、−CCl、−OCF、−CN、−NO、−N(RL7)C(=O)RL7
、−C(=O)RL7、−OC(=O)RL7、−C(O)ORL7、−C(=O)NR
L7、−S(=O)RL7、−S(=O)ORL7、−S(=O)L7、−OS(
=O)ORL7および−S(=O)NRL7から選択され;
各RL7は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環であ
り;
各aaは、独立して、1、2、3または4であり;
各Lは独立して、オキソ、ハロ、−RL7、−ORL7、−SRL7、−CF、−C
Cl、−OCF、−CN、−NO、−N(RL7)C(=O)RL7、−C(=O
)RL7、−OC(=O)RL7、−C(O)ORL7、−C(=O)NRL7、−S(
=O)RL7、−S(=O)ORL7、−S(=O)L7、−OS(=O)OR
L7、−S(=O)NRL7、アルコキシアルキル、アリールアルコキシカルボニル、
ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキルおよ
び(NR)カルボニルから独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に
応じて置換される、縮合四環式の飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり;
各RL7は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環であ
り;
およびRは、各々独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、
アリール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロア
ルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され

各L10は独立して、オキソ、ハロ、−RL7、−ORL7、−SRL7、−CF、−
CCl、−OCF、−CN、−NO、−N(RL7)C(=O)RL7、−C(=
O)RL7、−OC(=O)RL7、−C(O)ORL7、−C(=O)NRL7、−S
(=O)RL7、−S(=O)ORL7、−S(=O)L7、−OS(=O)
L7、−S(=O)NRL7、アルコキシアルキル、アリールアルコキシカルボニル
、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキルお
よび(NR)カルボニルから独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要
に応じて置換される、縮合五環式の飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり

各RL7は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環であ
り;
およびRは、各々独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、
アリール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロア
ルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され

各L11は独立して、オキソ、ハロ、−RL7、−ORL7、−SRL7、−CF、−
CCl、−OCF、−CN、−NO、−N(RL7)C(=O)RL7、−C(=
O)RL7、−OC(=O)RL7、−C(O)ORL7、−C(=O)NRL7、−S
(=O)RL7、−S(=O)ORL7、−S(=O)L7、−OS(=O)
L7、−S(=O)NRL7、アルコキシアルキル、アリールアルコキシカルボニル
、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキルお
よび(NR)カルボニルから独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要
に応じて置換される、六環縮合(six-ring fused)の飽和、部分不飽和または芳香族の複
素環式環系であり;
各RL7は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環であ
り;
およびRは、各々独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、
アリール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロア
ルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され

各R9は、独立して、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アル
コキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニルアルキル、アリール、アリー
ルアルケニル、アリールアルコキシ、アリールアルキル、アリールオキシアルキル、シク
ロアルキル、(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルキル)アルキル、シクロアル
キルオキシアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテ
ロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシアルキル、ヒド
ロキシアルキル、−NR、(NR)アルケニル、(NR)アルキルお
よび(NR)カルボニルから選択され;
およびRは、独立して、水素、アルケニルオキシカルボニル、アルコキシアルキル
カルボニル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニ
ル、アリール、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールアルキルカ
ルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールスルホニル、シク
ロアルキル、シクロアルキルスルホニル、ホルミル、ハロアルコキシカルボニル、ヘテロ
シクリル、ヘテロシクリルアルコキシカルボニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシク
リルアルキルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルオキシカルボニル
、ヒドロキシアルキルカルボニル、(NR)アルキル、(NR)アルキルカ
ルボニル、(NR)カルボニル、(NR)スルホニル、−C(NCN)OR
’および−C(NCN)NRから選択され、ここで、R’は、アルキルおよび非置
換フェニルから選択され、上記アリールアルキル、上記アリールアルキルカルボニル、上
記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルアルキルカルボニルのアルキル部分
は、さらに、1つの−NR基で必要に応じて置換され;上記アリール、上記アリー
ルアルコキシカルボニル、上記アリールアルキル、上記アリールアルキルカルボニル、上
記アリールカルボニル、上記アリールオキシカルボニルおよび上記アリールスルホニルの
アリール部分、上記ヘテロシクリル、ならびに上記ヘテロシクリルアルコキシカルボニル
、上記ヘテロシクリルアルキル、上記ヘテロシクリルアルキルカルボニル、上記ヘテロシ
クリルカルボニルおよび上記ヘテロシクリルオキシカルボニルのヘテロシクリル部分は、
さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキルおよびニ
トロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて置換され;
およびRは、独立して、水素、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボ
ニル、非置換アリール、非置換アリールアルコキシカルボニル、非置換アリールアルキル
、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクリルおよび(NRX’Y’)カルボニルか
ら選択され、ここで、RX’およびRY’は、独立して、水素およびアルキルから選択さ
れ;
各R9は、独立して、−N(R9a)−NHC(=O)O−R9bであり、ここで、各
9aは、独立して、アリールアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール
、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルコキシ、ハロシクロアルキル、
(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルキル)アルコキシ、アルキルSOアルキ
ル、シクロアルキルアルキルSOアルキル、シアノアルキル、ハロアルキル、シクロア
ルキルアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルカルボニル
アルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルスルファニルアルキル、アリールア
ルコキシアルキルカルボニルアルキル(aryalkoxyalkylcarbonyl
alkyl)、カルボキシアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロ
シクリルカルボニルアルキル、ヒドロキシアルキル、NRRCOアルキルであり、ここで
、各Rは、独立して、水素およびアルキルから選択され;
アリールアルキルにおいて、そのアルキルは、最大3個のアリール基で置換され得、その
アリールアルキルのアルキル部分は、さらに、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、
ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシから独立して選択さ
れる1つまたは2つのさらなる基で必要に応じて置換され;
上記アリール部分は、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキ
ル、アルキルカルボニル、第2のアリール基、アリールアルコキシ、アリールアルキル、
アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、
ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル
、ニトロ、−NR、−(NR)アルキル、オキソおよび−P(O)OR
ら独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換され得、ここで、各Rは
、独立して、水素およびアルキルから選択され;上記アリールアルキルおよび上記ヘテロ
シクリルアルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記第2のアリール基、上記アリー
ルアルキルのアリール部分、上記アリールカルボニルのアリール部分、上記ヘテロシクリ
ル、ならびに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロ
シクリル部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロ
アルキルおよびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて
置換され;
上記ヘテロシクリルは、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アル
キル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ
、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、第2のヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアル
キル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、−NR
、(NR)アルキルおよびオキソから独立して選択される1、2、3、4また
は5個の置換基で置換され得、ここで、上記アリールアルキルおよび上記ヘテロシクリル
アルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記アリール、上記アリールアルキルのアリ
ール部分;上記アリールカルボニルのアリール部分、上記第2のヘテロシクリル基、なら
びに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロシクリル
部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル
およびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて置換され
;R9bは、独立して、H、アルキル、アリール、ハロアルキルまたはアリールアルキル
であり;
各R9は、独立して、−N(R9a)−NHC(=O)NR9bであり;ここで、各
9aは、独立して、アリールアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール
、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルコキシ、ハロシクロアルキル、
(シクロアルキル)アルケニル、(シクロアルキル)アルコキシ、アルキルSOアルキ
ル、シクロアルキルアルキルSOアルキル、シアノアルキル、ハロアルキル シクロア
ルキルアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルカルボニル
アルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルスルファニルアルキル、アリールア
ルコキシアルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ヘテロシクリルアルキル、
ヘテロシクリルカルボニルアルキル、ヒドロキシアルキル、NRRCOアルキルであり、
ここで、各Rは、独立して、水素およびアルキルから選択され;
アリールアルキルにおいて、そのアルキルは、最大3個のアリール基で置換され得、その
アリールアルキルのアルキル部分は、さらに、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、
ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシから独立して選択さ
れる1つまたは2つのさらなる基で必要に応じて置換され;
上記アリール部分は、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキ
ル、アルキルカルボニル、第2のアリール基、アリールアルコキシ、アリールアルキル、
アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、
ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル
、ニトロ、−NR、−(NR)アルキル、オキソおよび−P(O)OR
ら独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換され得、ここで、各Rは
、独立して、水素およびアルキルから選択され;上記アリールアルキルおよび上記ヘテロ
シクリルアルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記第2のアリール基、上記アリー
ルアルキルのアリール部分、上記アリールカルボニルのアリール部分、上記ヘテロシクリ
ル、ならびに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロ
シクリル部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロ
アルキルおよびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて
置換され;
上記ヘテロシクリルは、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アル
キル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ
、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、第2のヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアル
キル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、−NR
、(NR)アルキルおよびオキソから独立して選択される1、2、3、4また
は5個の置換基で置換され得、ここで、上記アリールアルキルおよび上記ヘテロシクリル
アルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記アリール、上記アリールアルキルのアリ
ール部分;上記アリールカルボニルのアリール部分、上記第2のヘテロシクリル基、なら
びに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロシクリル
部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル
およびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて置換され
;R9bは、独立して、H、アルキル、アリール、ハロアルキルまたはアリールアルキル
であり;
各R9は、独立して、−N(R9a)−NHC(=O)R9bであり、ここで、各R
は、独立して、アリールアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ア
リールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルコキシ、ハロシクロアルキル、(シ
クロアルキル)アルケニル、(シクロアルキル)アルコキシ、アルキルSOアルキル、
シクロアルキルアルキルSOアルキル、シアノアルキル、ハロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルカルボニルアル
キル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルスルファニルアルキル、アリールアルコ
キシアルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテ
ロシクリル、ヘテロシクリルカルボニルアルキル、ヒドロキシアルキル、NRRCOアル
キルであり、ここで、各Rは、独立して、水素およびアルキルから選択され;アリールア
ルキルにおいて、そのアルキルは、最大3個のアリール基で置換され得、そのアリールア
ルキルのアルキル部分は、さらに、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、ハロ、ハロ
アルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシから独立して選択される1つま
たは2つのさらなる基で必要に応じて置換され;
上記アリール部分は、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキ
ル、アルキルカルボニル、第2のアリール基、アリールアルコキシ、アリールアルキル、
アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、
ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル
、ニトロ、−NR、−(NR)アルキル、オキソおよび−P(O)OR
ら独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換され得、ここで、各Rは
、独立して、水素およびアルキルから選択され;上記アリールアルキルおよび上記ヘテロ
シクリルアルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記第2のアリール基、上記アリー
ルアルキルのアリール部分、上記アリールカルボニルのアリール部分、上記ヘテロシクリ
ル、ならびに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロ
シクリル部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロ
アルキルおよびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて
置換され;
上記ヘテロシクリルは、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アル
キル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ
、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、第2のヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアル
キル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、−NR
、−(NR)アルキルおよびオキソから独立して選択される1、2、3、4ま
たは5個の置換基で置換され得、ここで、上記アリールアルキルおよび上記ヘテロシクリ
ルアルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記アリール、上記アリールアルキルのア
リール部分;上記アリールカルボニルのアリール部分、上記第2のヘテロシクリル基、な
らびに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロシクリ
ル部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキ
ルおよびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて置換さ
れ;R9bは、独立して、H、アルキル、アリール、ハロアルキルまたはアリールアルキ
ルであり;
各Aは、独立して、
【化5】

であり、
式中、
各RA3は、独立して、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アル
キル、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル、ヒ
ドロキシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキルおよび(NR
)カルボニルから選択され;RおよびRは、各々独立して、水素、アルケニル、
アルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボ
ニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリル
アルキルからなる群より選択され;各
bbは、独立して、0、1、2、3または4であるか;または
各Aは、独立して、1、2または3個の窒素原子を含む6員複素芳香族環であり、その
環は、1、2、3または4個のRA3基で必要に応じて置換され;
各Aは、独立して、
【化6】

であり、
式中、
各RA1は、独立して、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO
、ハロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シク
ロアルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから選択され、
ここで、アルキル、複素環およびシクロアルキルの各々は、1つまたはそれを超えるハロ
で必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
各ccは、独立して、1、2、3または4であり、
各Aは、独立して、
【化7】

であり、
式中、
各RA1は、独立して、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO
、ハロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シク
ロアルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル、(複素環)アルキルから選択され、
ここで、アルキル、複素環およびシクロアルキルの各々は、1つまたはそれを超えるハロ
で必要に応じて置換され;
各RA3は、独立して、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アル
キル、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル、ヒ
ドロキシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキルおよび(NR
)カルボニルから選択され;RおよびRは、各々独立して、水素、アルケニル、
アルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボ
ニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリル
アルキルからなる群より選択され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
およびRは、独立して、水素、アルケニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリ
ール、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群より選択され;
各bbは、0、1、2、3または4であり;各ccは、1、2、3または4であり;bb
とccの合計は、1、2、3または4であり;
各Aは、独立して、1、2または3個の窒素原子を含む6員複素芳香族環であり、その
環は、1つまたはそれを超えるRA1基で置換され、その環は、1つまたはそれを超える
A3基で必要に応じて置換され;
各Aは、独立して、
【化8】

であり、
式中、
各Hは、独立して、フェニル環または6員複素芳香族環であり、そのHは、RA1
よびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Aは、独立して、
【化9】

であり、
式中、
各Hは、独立して、フェニル環または6員複素芳香族環であり、そのHは、RA1
よびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
しないが;但し、少なくとも1つのXは存在し、各Rは、独立して、Hまたはアルキル
から選択され;
各Aは、独立して、
【化10】

であり、
式中、
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、アレニル、アルキニルであるか、または存在しないが;但し、少な
くとも1つのXは存在し、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Aは、独立して、
【化11】

であり、
式中、
各Hは、独立して、5員複素芳香族環であり、そのHは、RA1およびRA3から独
立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず;各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Aは、独立して、
【化12】

であり、
式中、
各Hは、独立して、5員複素芳香族環であり、そのHは、RA1およびRA3から独
立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Hは、独立して、フェニル環であり、それは、RA1およびRA3から独立して選択
される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Aは、独立して、
【化13】

であり、
式中、
各Hは、独立して、5員複素芳香族環であり、そのHは、RA1およびRA3から独
立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A10は、独立して、
【化14】

であり、
式中、
各Hは、独立して、フェニル環であり、それは、RA1およびRA3から独立して選択
される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Hは、独立して、6員複素芳香族環であり、それは、RA1およびRA3から独立し
て選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A11は、独立して、
【化15】

であり、
式中、
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各H10は、独立して、アリールに必要に応じて縮合される炭素数5〜15の不飽和、部
分不飽和または飽和の二環式環系であり、そのH10は、オキソ、アルコキシ、アルコキ
シアルキル、アルコキシカルボニル、アルキル、アリールアルコキシカルボニル、カルボ
キシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、−NR
、(NR)アルキルおよび(NR)カルボニル、シアノ、ニトロ、SOR
、SO、−アルキルSO、ハロアルコキシ、シアノアルキル、NRSO
、シクロアルキル、(ハロ)シクロアルキル、複素環、(シクロアルキル)アルキル
および(複素環)アルキルから独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応
じて置換され、ここで、アルキル、複素環およびシクロアルキルの各々は、1つまたはそ
れを超えるハロで必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され、
各A12は、独立して、
【化16】

であり、
式中、
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各H11は独立して、アリールに必要に応じて縮合される、1つまたはそれを超えるヘテ
ロ原子を含む炭素数5〜15の不飽和、部分不飽和または飽和の二環式環系であり、その
11は、オキソ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキル
、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロ
キシ、ヒドロキシアルキル、−NR、(NR)アルキルおよび(NR
)カルボニル、シアノ、ニトロ、SOR、SO、−アルキルSO、ハロア
ルコキシ、シアノアルキル、NRSO、シクロアルキル、(ハロ)シクロアルキ
ル、複素環、(シクロアルキル)アルキルおよび(複素環)アルキルから独立して選択さ
れる1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され、ここで、アルキル、複素環およ
びシクロアルキルの各々は、1つまたはそれを超えるハロで必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、アリールおよびアリールアルキルか
ら選択され;
各A13は、独立して、
【化17】

であり、
式中、
各H12は、独立して、縮合芳香族二環式炭素環(fused aromatic bicyclic carbocycle
)であり、それは、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える
基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A14は、独立して、
【化18】

であり、
式中、
各H13は、独立して、環系に少なくとも1つのヘテロ原子を含む縮合芳香族二環式複素
環(fusedaromatic bicyclic heterocycle)であり、その環系は、RA1およびRA3
から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A15は、独立して、
【化19】

であり、
式中、
各H14は、独立して、不飽和、部分不飽和または飽和の縮合三環式炭素環であり、それ
は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必
要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A16は、独立して、
【化20】

であり、
式中、
各H15は、独立して、環系に少なくとも1つのヘテロ原子を含む不飽和、部分不飽和ま
たは飽和の縮合三環式複素環であり、その環系は、RA1およびRA3から独立して選択
される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A17は、独立して、
【化21】

であり、
式中、
各H16は、独立して、縮合二環式炭素環式環系であり、ここで、一方の環は、芳香族で
あり、もう一方の環は、部分的または完全に飽和しており、その環系は、オキソ、RA1
およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され

各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A18は、独立して、
【化22】

であり、
式中、
各H17は、独立して、少なくとも1つのヘテロ原子を含む縮合二環式環系であり、ここ
で、一方の環は、芳香族であり、もう一方の環は、部分的または完全に飽和しており、そ
の環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える
基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各A21は、独立して、
【化23】

であり、
式中、
各H40は、独立して、反芳香族の単環式または縮合炭素環式環系であり、その炭素環式
環系は、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に
応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、−X−であり:
式中、
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化24】

であり、
式中、
各H20は、独立して、縮合芳香族二環式炭素環であり、それは、RA1およびRA3
ら独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化25】

であり、
式中、
各H21は、独立して、縮合二環式炭素環式環系であり、ここで、一方の環は、芳香族で
あり、もう一方の環は、部分的または完全に飽和しており、その環系は、オキソ、RA1
およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され

各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化26】

であり、
式中、
各H22は、独立して、環系に少なくとも1つのヘテロ原子を含む縮合芳香族二環式複素
環であり、その環系は、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超
える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化27】

であり、
式中、
各H23は、独立して、少なくとも1つのヘテロ原子を含む縮合二環式環系であり、ここ
で、一方の環は、芳香族であり、もう一方の環は、部分的または完全に飽和しており、そ
の環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える
基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化28】

であり、
式中、
各H24は、独立して、不飽和、部分不飽和または飽和の縮合三環式炭素環であり、それ
は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必
要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化29】

であり、
式中、
各H26は、独立して、炭素数5〜15の不飽和、部分不飽和または飽和の二環式環系で
あり、その環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれ
を超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化30】

であり、
式中、
各H27は、独立して、環系に少なくとも1つのヘテロ原子を含む、不飽和、部分不飽和
または飽和の縮合三環式複素環であり、その環系は、RA1およびRA3から独立して選
択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各Wは、独立して、
【化31】

であり、
式中、
各H29は、独立して、1つまたはそれを超えるヘテロ原子を含む、炭素数5〜15の不
飽和、部分不飽和または飽和の二環式環系であり;
各Xは、独立して、O、NR、SO、SO、C(=O)、NRC(=O)、C(=O
)NR、CR=CR、NRC(=O)NR、アレニル、アルキニルであるか、または存在
せず、各Rは、独立して、Hまたはアルキルから選択され;
各W10は、独立して、−H30=C=H31−であり、
ここで、−H30およびH31の各々は、独立して、1つまたはそれを超えるヘテロ原子
を含む6員の飽和複素環式環であり、その環は、オキソで必要に応じて置換され;
各W11は、独立して、−H32=C=H33−であり、
ここで、−H32およびH33の各々は、独立して、1つまたはそれを超えるヘテロ原子
を含む5員の飽和複素環式環であり、その環は、オキソで必要に応じて置換され;
各W12は、独立して、反芳香族の単環式または縮合炭素環式環系であり、その炭素環式
環系は、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に
応じて置換され;
各W13は、独立して、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超
える基で必要に応じて置換されるフェニル環であり;
各W14は、独立して、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超
える基で必要に応じて置換される5または6員のヘテロアリール環であり;
各W15は、独立して、不飽和、部分不飽和または飽和の縮合四環式炭素環式環であり、
その環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超え
る基で必要に応じて置換され;
各W16は独立して、環系に少なくとも1つのヘテロ原子を含む、不飽和、部分不飽和ま
たは飽和の縮合四環式複素環であり、その環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立
して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各W17は、独立して、不飽和、部分不飽和または飽和の縮合五環式炭素環式環系であり
、その環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超
える基で必要に応じて置換され;
各W18は独立して、環系に少なくとも1つのヘテロ原子を含む、不飽和、部分不飽和ま
たは飽和の縮合五環式複素環であり、その環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立
して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各W19は、独立して、不飽和、部分不飽和または飽和の縮合六環式炭素環式環系であり
、その環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを超
える基で必要に応じて置換され;
各W20は独立して、環系に少なくとも1つのヘテロ原子を含む、不飽和、部分不飽和ま
たは飽和の縮合六環式複素環であり、その環系は、オキソ、RA1およびRA3から独立
して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Mは独立して、1つまたはそれを超えるアルコキシカルボニル、アルキル、アリール
アルコキシカルボニル、カルボキシ、ハロアルキル、(NR)カルボニルおよびト
リアルキルシリルアルコキシアルキルで必要に応じて置換される5員ヘテロアリール基で
あり;
各Mは、独立して、−C(=O)NH−、−C(=O)NH−C(R−、−NH
C(=O)−、−C(RNHC(=O)−、−NHC(=O)NR−、−NHC
(=O)O−から選択され;ここで、各Rは、独立して、Hおよびアルキルから選択さ
れ;
各Mは、独立して、6員複素芳香族環であり、それは、RA1およびRA3から独立し
て選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Mは、独立して、
【化32】

であり;
各Mは、独立して、
【化33】

であり;
各Mは、独立して、
【化34】

であり、
ここで、−−−で示される結合は、Pに対して定義される環に縮合され;
各Mは、独立して、5〜15個の原子を含む二環式架橋環系であり、ここで、それらの
原子の少なくとも1つは、ヘテロ原子であり;
各Mは、独立して、ピリド−ジ−イルであり;
各Mは独立して、1つまたはそれを超えるヘテロ原子を含みかつ1つまたは2つのオキ
ソで必要に応じて置換される、部分的に飽和または飽和の5員環であり;
各Mは、独立して、1つまたはそれを超えるRP11で必要に応じて置換される縮合二
環式の飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり;
各M10は独立して、少なくとも1つのアルコキシ、シクロアルキル、シアノ、アルキル
スルホニル、アリールスルホニル、NR、(NR)スルホニル、ヘテロシク
リルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ハロアルコキシ、アルコキシアルコキシ、
ハロアルコキシアルキルオキシ、シクロアルコキシアルコキシ、アリールオキシアルコキ
シ、ヘテロアリールオキシアルコキシ、ヘテロシクリルオキシアルキルオキシ、(NR
)アルコキシ、シアノアルコキシ、シクロアルコキシ、ヘテロシクリル、アルコキシ
アルキル、シクロアルコキシアルキル、(NR)アルキルで置換された5員ヘテロ
アリール基であり、ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、
アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニル
オキシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコ
キシアルキルおよびスルホニルアルキルであり;ここで、その5員環はまた、1つまたは
それを超えるアルコキシカルボニル、アルキル、アリールアルコキシカルボニル、カルボ
キシ、ハロアルキルおよび(NR)カルボニルで必要に応じて置換され;
各M11は独立して、1つまたはそれを超えるオキソ、ハロ、−RM7、−ORM7、−
SRM7、−N(RM7、−CF、−CCl、−OCF、−CN、−NO
−N(RM7)C(=O)RM7、−C(=O)RM7、−OC(=O)RM7、−C(
O)ORM7、−C(=O)NRM7、−S(=O)RM7、−S(=O)ORM7
−S(=O)M7、−OS(=O)ORM7または−S(=O)NRM7で必要
に応じて置換される、縮合三環式の飽和、部分不飽和または芳香族の複素環式環系であり
;各RM7は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環で
あり;
各M12は独立して、1つまたはそれを超えるオキソ ハロ、−RM7、−ORM7、−
SRM7、−N(RM7、−CF、−CCl、−OCF、−CN、−NO
−N(RM7)C(=O)RM7、−C(=O)RM7、−OC(=O)RM7、−C(
O)ORM7、−C(=O)NRM7、−S(=O)RM7、−S(=O)ORM7
−S(=O)M7、−OS(=O)ORM7または−S(=O)NRM7で必要
に応じて置換される、縮合五環式、六環式または七環式の部分不飽和または芳香族の複素
環式環系であり;
各RM7は、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環であ
り;
各Pは、独立して、
【化35】

であり、
式中、
Xは、O、S、S(O)、SO、CH、CHRP10およびC(RP10から選
択されるが;但し、pnまたはpmが、0であるとき、Xは、CH、CHRP10およ
びC(RP10から選択され;
各RP10は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒド
ロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、
隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つ
または2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
P5およびRP6の各々は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロ
アルキル、ヒドロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、
必要に応じて、隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜
6員環は、1つまたは2つのアルキル基で必要に応じて置換され;RPaおよびRPb
、各々独立して、H、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであるか;またはR
およびRPbは、それらが結合している(attached)原子と一緒になって、複素環を形
成し;
pqおよびpsは、独立して、0、1、2、3または4であり;
pmおよびpnは、独立して、0、1または2であり;
poおよびppは、独立して、1、2または3であり;
P7およびRP8は、各々独立して、水素、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキ
ル、ハロアルキルおよび(NRPaPb)アルキルから選択されるか;またはRP7
よびRP8は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、NRPz、0およびSか
ら選択される1つまたは2つのヘテロ原子を必要に応じて含む5または6員飽和環を形成
し;ここで、RPzは、水素およびアルキルから選択され;
P9は、水素およびアルキルから選択され;
各Pは、独立して、
【化36】

であり、
式中、
Xは、O、S、S(O)、SO、CH、CHRP10およびC(RP10から選
択されるが;但し、pnが、0であるとき、Xは、CH、CHRP10およびC(R
10から選択され;
各RP10は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒド
ロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、
隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つ
または2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
少なくとも1つのRP11は、独立して、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホ
ニル、(NR)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニ
ル、ハロアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキシアルキルオキシ、シク
ロアルキルオキシアルキルオキシ(cycloalkyoxyalkyloxy)、アリ
ールオキシアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルオキシ(heteroary
loxyakyloxy)、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NRア)ルキ
ルオキシ、シアノアルコキシ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、オ
キソ、ヘテロシクリル、−NRhh、(NRhh)アルキル、(NRhh
カルボニルから選択され、ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシア
ミノ、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ(heterocy
clyoxy)、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハ
ロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミ
ノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキルであり;2つのR基が存
在するとき、それらは、それらが結合している原子と一緒になって、4〜15員複素環式
環を形成し得;ここで、各Rhhは、独立して、アリール、アリールアルキル、複素環、
ヘテロシクリルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアル
キル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアル
キル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル、(NR)スルホニル、ヘ
テロアリールスルホニル、−S(=O)、−C(=O)R、−C(=O)NR
であり;残りのRP11は、独立して、RP5、シアノ、アルキルスルホニル、アリ
ールスルホニル、(NR)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリー
ルスルホニル、ハロアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキシアルキルオ
キシ、シクロアルキルオキシアルキルオキシ、アリールオキシアルキルオキシ、ヘテロア
リールオキシアルキルオキシ、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NR)アル
キルオキシ、シアノアルコキシ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、
オキソ、ヘテロシクリルから選択され;ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、
アルコキシアミノ、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アル
ケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノア
ルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキ
ルアミノアルキル、スルホニルアルキルであり;2つのR基が存在するとき、それらは
、それらが結合している原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
psは、1、2、3または4であり;
pnは、0、1または2であり;
各Pは、独立して、
【化37】

であり、
式中、
各RP12は、独立して、RP5、RP11、C(=O)OR、シアノ、アルキルスル
ホニル、アリールスルホニル、(NR)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、
ヘテロアリールスルホニル、ハロアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキ
シアルキルオキシ、シクロアルキルオキシアルキルオキシ、アリールオキシアルキルオキ
シ、ヘテロアリールオキシアルキルオキシ、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NR
)アルキルオキシ、シアノアルコキシ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアル
キルオキシ、オキソ、ヘテロシクリルから選択され;ここで、各Rは、独立して、−H
、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリル
オキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキ
ル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキ
ル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキルであり;2つのR基が存在すると
き、それらは、それらが結合している原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成
し得;
psは、1、2、3または4であり;
pnは、0、1または2であり;
各Pは、独立して、以下の式の環:
【化38】

であり、
式中、
その環は、1つまたはそれを超えるオキソ基で置換され;
各RP13は、独立して、RP5、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、
(NR)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ハ
ロアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキシアルキルオキシ、シクロアル
キルオキシアルキルオキシ、アリールオキシアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシアル
キルオキシ、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NR)アルキルオキシ、シア
ノアルコキシ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、オキソ、ヘテロシ
クリルから選択され;ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ
、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニ
ルオキシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアル
コキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル
、スルホニルアルキルであり;2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結合し
ている原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
psは、0、1、2、3または4であり;
pnは、0、1または2であり;
各Pは、独立して、以下の式の環:
【化39】

であり、
式中、
その環は、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシおよび−
NRPaPbから独立して選択される1つまたはそれを超える基RP14で必要に応じ
て置換され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、隣接する炭素原子とともに縮合3
〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つまたは2つのアルキル基で必要に
応じて置換され;同じ炭素に結合している2つの基RP14は、それらが結合している炭
素と一緒になるとき、3〜6員の炭素環式または複素環式環を形成し得;
pnは、0、1または2であり;
各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリールアルキル
、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコ
キシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキ
ル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル、−S(
=O)NR、−S(=O)、C(=O)R、C(=O)OR、−C(
=O)NRであり;各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、ア
リール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオ
キシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキ
シアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ス
ルホニルアルキルであるか;または2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結
合している原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
各Pは、独立して、以下の式の環:
【化40】

であり、
式中、
その環は、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシおよび−
NRPaPbから独立して選択される1つまたはそれを超える基RP15で必要に応じ
て置換され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、隣接する炭素原子とともに縮合3
〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つまたは2つのアルキル基で必要に
応じて置換され;同じ炭素に結合している2つの基RP15は、それらが結合している炭
素と一緒になるとき、3〜6員の炭素環式または複素環式環を形成し得;
pnは、0、1または2であり;
Zは、O、S、S(=O)、S(=O)またはNRであり;
各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリールアルキル
、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコ
キシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキ
ル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル、−S(
=O)NR、−S(=O)、C(=O)R、C(=O)OR、−C(
=O)NRであり;各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、ア
リール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオ
キシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキ
シアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ス
ルホニルアルキルであるか;または2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結
合している原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
各Pは、独立して、以下の式の環:
【化41】

であり、
式中、
その環は、1つまたはそれを超えるオキソで置換され、かつアルコキシ、アルキル、アリ
ール、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシおよび−NRPaPbから独立して選択される
1つまたはそれを超える基RP16で必要に応じて置換され、ここで、そのアルキルは、
必要に応じて、隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜
6員環は、1つまたは2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
Zは、O、S、S(=O)、S(=O)またはNRであり;
pnは、0、1または2であり;
各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリールアルキル
、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコ
キシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキ
ル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル、−S(
=O)NR、−S(=O)、C(=O)R、C(=O)OR、−C(
=O)NRであり;各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、ア
リール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオ
キシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキ
シアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ス
ルホニルアルキルであるか;または2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結
合している原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
各Pは、1つのN結合および1つのC結合を介して式IIの化合物の残りの部分に結合
される5〜15員の架橋二環式複素環式環であり;ここで、その環は、RP6およびR
11から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Pは、独立して、以下の式の環:
【化42】

であり、
式中、
psは、2、3、4、5または6であり;
pnは、0、1または2であり;
各RP13は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒド
ロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、
隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つ
または2つのアルキル基で必要に応じて置換され;少なくとも1つの場合において、同じ
炭素に結合している2つの基RP13は、それらが結合している炭素と一緒になり、4〜
6員複素環式環を形成し;
各P10は、独立して、
【化43】

であり、
式中、
Xは、O、S、S(O)、SO、CH、CHRP10およびC(RP10から選
択されるが;但し、pnまたはpmが、0であるとき、Xは、CH、CHRP10およ
びC(RP10から選択され;
各RP10は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒド
ロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、
隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つ
または2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
各RP5およびRP6は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアル
キル、ヒドロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要
に応じて、隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員
環は、1つまたは2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
pqおよびpsは、独立して、0、1、2、3または4であり;
pmおよびpnは、独立して、0、1または2であり;
poおよびppは、独立して、1、2または3であり;
各P11は、独立して、
【化44】

であり、
式中、
Xは、O、S、S(O)、SO、CH、CHRP10およびC(RP10から選
択されるが;但し、pnまたはpmが、0であるとき、Xは、CH、CHRP10およ
びC(RP10から選択され;
各RP10は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒド
ロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、
隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つ
または2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
P5およびRP6の各々は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロ
アルキル、ヒドロキシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、
必要に応じて、隣接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜
6員環は、1つまたは2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
pqおよびpsは、独立して、0、1、2、3または4であり;
pmおよびpnは、独立して、0、1または2であり;
poおよびppは、独立して、1、2または3であり;
各P12は、独立して、
【化45】

であり、
式中、
各RP6は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒドロ
キシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、隣
接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つま
たは2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
pqは、独立して、0、1、2、3または4であり;
pmは、独立して、0、1または2であり;
ppは、独立して、1、2または3であり;
psは、1、2、3または4であり;
P11は、独立して、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、(NR
)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ハロアルコキ
シ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキシアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ
アルキルオキシ、アリールオキシアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルオキシ
、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NR)アルキルオキシ、シアノアルコキ
シ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、オキソ、ヘテロシクリル、−
NRhh、(NRhh)アルキル、(NRhh)カルボニルから選択され、
ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリール
アルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル
、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミ
ノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル
であり;2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結合している原子と一緒にな
って、4〜15員複素環式環を形成し得;ここで、各Rhhは、独立して、アリール、ア
リールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニル、アル
コキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアル
キル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル、(N
)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、−S(=O)、−C(=O)
、−C(=O)NRであり;残りのRP11は、独立して、RP5、シアノ、
アルキルスルホニル、アリールスルホニル、(NR)スルホニル、ヘテロシクリル
スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ハロアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、
ハロアルコキシアルキルオキシ、シクロアルキルオキシアルキルオキシ、アリールオキシ
アルキルオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルオキシ、ヘテロシクロオキシアルキルオ
キシ、(NR)アルキルオキシ、シアノアルコキシ、シアノシクロアルキルオキシ
、シクロアルキルオキシ、オキソ、ヘテロシクリルから選択され;ここで、各Rは、独
立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘ
テロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコキシアルキル
、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキル
アミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキルであり;2つのR
が存在するとき、それらは、それらが結合している原子と一緒になって、4〜15員複素
環式環を形成し得;
各P13は、独立して、
【化46】

であり、
式中、
Xは、O、S、S(O)、SOまたはNRから選択され;
各RP6は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒドロ
キシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、隣
接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つま
たは2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
pqは、独立して、0、1、2、3または4であり;
pmおよびpnは、独立して、0、1または2であるが、pnとpmの合計は、0より大
きく;
ppは、独立して、1、2または3であり;
psは、1、2、3または4であり;
各RP11は、独立して、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、(NR
)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ハロアルコ
キシ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキシアルキルオキシ、シクロアルキルオキ
シアルキルオキシ、アリールオキシアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルオキ
シ、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NR)アルキルオキシ、シアノアルコ
キシ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、オキソ、ヘテロシクリル、
−NRhh、(NRhh)アルキル、(NRhh)カルボニルから選択され
、ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリー
ルアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニ
ル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、ア
ミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキ
ルであり;2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結合している原子と一緒に
なって、4〜15員複素環式環を形成し得;ここで、各Rhhは、独立して、アリール、
アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニル、ア
ルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノア
ルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル、(
NR)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、−S(=O)、−C(=O
)R、−C(=O)NR、RP5、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスル
ホニル、(NR)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホ
ニル、ハロアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキシアルキルオキシ、シ
クロアルキルオキシアルキルオキシ、アリールオキシアルキルオキシ、ヘテロアリールオ
キシアルキルオキシ、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NR)アルキルオキ
シ、シアノアルコキシ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、オキソ、
ヘテロシクリルであり;ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミ
ノ、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケ
ニルオキシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロア
ルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキ
ル、スルホニルアルキルであり;2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結合
している原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
各P14は、独立して、
【化47】

であり、
式中、
その環は、1つまたはそれを超えるオキソ基で置換され;
Xは、NRであり;
各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール、アリールアルキル
、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルコ
キシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアルキル、アミノアルキ
ル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルホニルアルキル、−S(
=O)NR、−S(=O)、C(=O)R、C(=O)OR、−C(
=O)NRであり;各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、ア
リール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオ
キシ、アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキ
シアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ス
ルホニルアルキルであるか;または2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結
合している原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
各RP6は、独立して、アルコキシ、アルキル、アリール、ハロ、ハロアルキル、ヒドロ
キシおよび−NRPaPbから選択され、ここで、そのアルキルは、必要に応じて、隣
接する炭素原子とともに縮合3〜6員環を形成し得、ここで、その3〜6員環は、1つま
たは2つのアルキル基で必要に応じて置換され;
pqは、独立して、0、1、2、3または4であり;
pmは、独立して、0、1または2であり;
psは、1、2、3または4であり;
P11は、独立して、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、(NR
)スルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ハロアルコキ
シ、アルコキシアルキルオキシ、ハロアルコキシアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ
アルキルオキシ、アリールオキシアルキルオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルオキシ
、ヘテロシクロオキシアルキルオキシ、(NR)アルキルオキシ、シアノアルコキ
シ、シアノシクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、オキソ、ヘテロシクリルから
選択され;ここで、各Rは、独立して、−H、アルキル、アルコキシアミノ、アリール
、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクリルオキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、
アルキニル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシアル
キル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキルまたはスル
ホニルアルキルであり;2つのR基が存在するとき、それらは、それらが結合している
原子と一緒になって、4〜15員複素環式環を形成し得;
各P15は、
【化48】

であり、
これは、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルキルスルファニル、アルキ
ルスルファニルアルキル、シアノアルキルおよびシクロアルキルアルキルから独立して選
択される1つまたは2つの基で置換され、
各P16は、
【化49】

であり、
これは、メチレンで置換され;
各P17は、
【化50】

であり、
これは、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルケニルおよびシ
クロアルキルアルキニルから独立して選択される1つまたは2つの基で置換され、
各P18は、
【化51】

であり、
これは、ハロ、アルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シクロアルキルおよびシ
クロアルキルアルキルから独立して選択される1つまたは2つの基で必要に応じて置換さ
れ;
各P19は、
【化52】

であり、
ここで、各RP19aは、独立して、Hおよびハロから選択され;各RP19bは、独立
して、ハロから選択され;
各−Z−は、−C(=O)−または−C(=S)−であり;
各−Z−は、独立して、結合または−C(RZ1−であり;ここで、各RZ1は、
独立して、H、アルキル、ハロアルキルまたはハロであり;
各−Z−は、独立して、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを
超える基で必要に応じて置換される飽和または部分不飽和の(C−C)シクロアルキ
ルであり;
各−Z−は、独立して、RA1およびRA3から独立して選択される1つまたはそれを
超える基で必要に応じて置換される飽和、部分不飽和または芳香族の4〜8員の複素環式
環またはヘテロアリール環であり;
各−Z−は、独立して、
【化53】

であり、
ここで、各RZ4は、独立して、H、アルキル、シアノ、アリールまたはヘテロアリール
であり;
各−Z−は、独立して、
【化54】

であり、
ここで、各RZ5は、独立して、H、アルキル、シアノ、アリールまたはヘテロアリール
であるか;または2つのRZ5は、それらが結合している窒素と一緒になって、1つまた
はそれを超えるオキソ、ならびにRA1およびRA3から独立して選択される1つまたは
それを超える基で必要に応じて置換される、4〜8員複素環式環を形成し;
各−Z−は、独立して、−C(RZ1)−であり、炭素環式Pに二重結合し;ここで、
Z1は、独立して、H、アルキル、ハロアルキルまたはハロであり;
各Eは、独立して、−NREcEdであり、ここで、
EcおよびREdは、各々独立して、水素、アルケニルオキシカルボニル、アルコキシ
アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキル
スルホニル、アリール、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールア
ルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールスルホニ
ル、シクロアルキル、シクロアルキルスルホニル、ホルミル、ハロアルコキシカルボニル
、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルコキシカルボニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘ
テロシクリルアルキルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルオキシカ
ルボニル、ヒドロキシアルキルカルボニル、(NR)アルキル、(NR)ア
ルキルカルボニル、(NR)カルボニル、(NR)スルホニル、−C(NC
N)OR’および−C(NCN)NRから選択され、ここで、R’は、アルキルお
よび非置換フェニルから選択され、上記アリールアルキル、上記アリールアルキルカルボ
ニル、上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルアルキルカルボニルのアル
キル部分は、さらに、1つの−NR基で必要に応じて置換され;ここで、上記アリ
ール、上記アリールアルコキシカルボニル、上記アリールアルキル、上記アリールアルキ
ルカルボニル、上記アリールカルボニル、上記アリールオキシカルボニルおよび上記アリ
ールスルホニルのアリール部分、上記ヘテロシクリル、ならびに上記ヘテロシクリルアル
コキシカルボニル、上記ヘテロシクリルアルキル、上記ヘテロシクリルアルキルカルボニ
ル、上記ヘテロシクリルカルボニルおよび上記ヘテロシクリルオキシカルボニルのヘテロ
シクリル部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロ
アルキルおよびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて
置換され;
各Eは、独立して、−OC(=O)NREeEfであり、ここで、各REeおよびR
Efは、各々独立して、水素、アルケニルオキシカルボニル、アルコキシアルキルカルボ
ニル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、ア
リール、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニ
ル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールスルホニル、シクロアル
キル、シクロアルキルスルホニル、ホルミル、ハロアルコキシカルボニル、ヘテロシクリ
ル、ヘテロシクリルアルコキシカルボニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルア
ルキルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルオキシカルボニル、ヒド
ロキシアルキルカルボニル、(NR)アルキル、(NR)アルキルカルボニ
ル、(NR)カルボニル、(NR)スルホニル、−C(NCN)OR’およ
び−C(NCN)NRから選択され、ここで、R’は、アルキルおよび非置換フェ
ニルから選択され、上記アリールアルキル、上記アリールアルキルカルボニル、上記ヘテ
ロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルアルキルカルボニルのアルキル部分は、さ
らに、1つの−NR基で必要に応じて置換され;ここで、上記アリール、上記アリ
ールアルコキシカルボニル、上記アリールアルキル、上記アリールアルキルカルボニル、
上記アリールカルボニル、上記アリールオキシカルボニルおよび上記アリールスルホニル
のアリール部分、上記ヘテロシクリル、ならびに上記ヘテロシクリルアルコキシカルボニ
ル、上記ヘテロシクリルアルキル、上記ヘテロシクリルアルキルカルボニル、上記ヘテロ
シクリルカルボニルおよび上記ヘテロシクリルオキシカルボニルのヘテロシクリル部分は
、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキルおよび
ニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて置換されるか;
またはREeおよびREfは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、複素環を
形成し;
各Eは、独立して、−NRであり、ここで、Rは、ハロアルキルであり、R
は、H、アルキル、アルコキシカルボニルまたはハロアルキルであり;
各Eは、独立して、−NREcE3aであり、ここで、RE3aは、(C−C
シクロアルキルオキシカルボニルであり;
各Eは、独立して、−OC(=O)ORE4aであり、ここで、RE4aは、シクロア
ルキル、アリールまたはアルキルであり;
各Eは、独立して、−NREcS(=O)ORE5aであり、ここで、RE5aは、
シクロアルキル、アリールまたはアルキルであり;
各Eは、独立して、−NREcS(=O)E6aであり、ここで、RE6aは、シ
クロアルキル、アリールまたはアルキルであり;
各Eは、独立して、−NREcORE7aであり、ここで、RE7aは、シクロアルキ
ル、アリール、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはヘテロアリール
であり;
各Vは、独立して、H、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、CO、シクロアル
キルアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルカルボニルア
ルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルスルファニルアルキル、アリールアル
コキシアルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ヘ
テロシクリルカルボニルアルキル、ヒドロキシアルキル、NRRCOアルキルであり、こ
こで、各Rは、独立して、水素およびアルキルから選択され;
アリールアルキルにおいて、そのアルキルは、最大3個のアリール基で置換され得、その
アリールアルキルのアルキル部分は、さらに、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ(
alkyocarbonyloxy)、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシ
クリル、ヒドロキシから独立して選択される1つまたは2つのさらなる基で必要に応じて
置換され;
上記アリール部分は、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキ
ル、アルキルカルボニル、第2のアリール基、アリールアルコキシ、アリールアルキル、
アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、
ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル
、ニトロ、−NR、−(NR)アルキル、オキソおよび−P(O)OR
ら独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換され得、ここで、各Rは
、独立して、水素およびアルキルから選択され;上記アリールアルキルおよび上記ヘテロ
シクリルアルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記第2のアリール基、上記アリー
ルアルキルのアリール部分、上記アリールカルボニルのアリール部分、上記ヘテロシクリ
ル、ならびに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロ
シクリル部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロ
アルキルおよびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて
置換され;
上記ヘテロシクリルは、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アル
キル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ
、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、第2のヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアル
キル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、−NR
、(NR)アルキルおよびオキソから独立して選択される1、2、3、4また
は5個の置換基で置換され得、ここで、上記アリールアルキルおよび上記ヘテロシクリル
アルキルのアルキル部分は、非置換であり、上記アリール、上記アリールアルキルのアリ
ール部分;上記アリールカルボニルのアリール部分、上記第2のヘテロシクリル基、なら
びに上記ヘテロシクリルアルキルおよび上記ヘテロシクリルカルボニルのヘテロシクリル
部分は、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル
およびニトロから独立して選択される1、2または3個の置換基で必要に応じて置換され

各Vは、独立して、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル
、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシおよびNRVaVbC(=O)O−から独立し
て選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換されるシアノアルキルであり
;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよびアルキルから選択され

各Vは、独立して、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル
、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシおよびNRVaVbC(=O)O−から独立し
て選択される1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換されるハロアルキルであり;
VaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよびアルキルから選択され;
各Vは、独立して、アルキルであり、それは、1つまたはそれを超えるオキソで置換さ
れ、かつシクロアルキル、ハロ、アリール、アルケニルおよびシアノから独立して選択さ
れる1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
各Vは、独立して、ハロアルコキシアルキルであり、それは、シクロアルキル、アルコ
キシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシおよび
NRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要
に応じて置換され;ここで、RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルお
よびアルキルから選択され;
各Vは、独立して、アルキルスルホニルアルキルであり、それは、シクロアルキル、ア
ルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシお
よびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基で
必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよび
アルキルから選択され;
各Vは、独立して、アリールスルホニルアルキルであり、それは、シクロアルキル、ア
ルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシお
よびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基で
必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよび
アルキルから選択され;
各Vは、独立して、ヘテロシクロスルホニルアルキルであり、それは、シクロアルキル
、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキ
シおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える
基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルお
よびアルキルから選択され;
各Vは、独立して、スピロシクロアルキルであり、それは、シクロアルキル、アルコキ
シ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシおよびN
VaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必要に
応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよびアルキ
ルから選択され;
各Vは、独立して、スピロシクロアルキルアルキルであり、それは、シクロアルキル、
アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシ
およびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基
で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよ
びアルキルから選択され;
各V10は、独立して、縮合二環式シクロアルキルであり、それは、シクロアルキル、ア
ルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシお
よびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基で
必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよび
アルキルから選択され;
各V11は、独立して、縮合二環式シクロアルキルアルキルであり、それは、シクロアル
キル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒド
ロキシおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超
える基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニ
ルおよびアルキルから選択され;
各V12は、独立して、架橋二環式シクロアルキルであり、それは、シクロアルキル、ア
ルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシお
よびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基で
必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよび
アルキルから選択され;
各V13は、独立して、架橋二環式シクロアルキルアルキルであり、それは、シクロアル
キル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒド
ロキシおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超
える基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニ
ルおよびアルキルから選択され;
各V14は、独立して、アリールオキシアルキルであり、それは、シクロアルキル、アル
コキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシおよ
びNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基で必
要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよびア
ルキルから選択され;
各V15は、独立して、アリールアルコキシアルキルであり、それは、シクロアルキル、
アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシ
およびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基
で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよ
びアルキルから選択され;
各V16は、独立して、シクロアルキルオキシアルキルであり、それは、シクロアルキル
、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキ
シおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える
基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルお
よびアルキルから選択され;
各V17は、独立して、シクロアルキルアルキルオキシアルキルであり、それは、シクロ
アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、
ヒドロキシおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれ
を超える基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アル
ケニルおよびアルキルから選択され;
各V18は、独立して、ヘテロシクロオキシアルキルであり、それは、シクロアルキル、
アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキシ
およびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える基
で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルおよ
びアルキルから選択され;
各V19は、独立して、ヘテロシクロアルキルオキシアルキルであり、それは、シクロア
ルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒ
ドロキシおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを
超える基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケ
ニルおよびアルキルから選択され;
各V20は、独立して、ヘテロアリールオキシアルキルであり、それは、シクロアルキル
、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、ヒドロキ
シおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれを超える
基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アルケニルお
よびアルキルから選択され;
各V21は、独立して、ヘテロアリールアルキルオキシアルキルであり、それは、シクロ
アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルケニル、複素環、ヘテロアリール、
ヒドロキシおよびNRVaVbC(=O)O−から独立して選択される1つまたはそれ
を超える基で必要に応じて置換され;RVaおよびRVbは、各々独立して、水素、アル
ケニルおよびアルキルから選択され;
各V22は、独立して、シクロアルケニルアルキルであり;
各V23は、独立して、アリールアルキルであり、ここで、そのアリールは、シクロアル
キル、アルケニル、シクロアルキルアルキル、シアノアルキル、シクロアルコキシ、ヒド
ロキシアルコキシ、−C(=O)NR、S(=O)NR、アルキルスルフ
ァニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルファニル、ハロアルキルスルホニル、ア
ルキルスルホニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルファニル、アリ
ールスルホニル、アルコキシアルコキシ、アルキニル、アリールオキシ、ヘテロアリール
オキシ、アルキルスルホニルアミノから独立して選択される1つまたはそれを超える基で
置換され;
およびRは、独立して、水素、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボ
ニル、非置換アリール、非置換アリールアルコキシカルボニル、非置換アリールアルキル
、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクリルおよび(NRX’Y’)カルボニルか
ら選択され、ここで、RX’およびRY’は、独立して、水素およびアルキルから選択さ
れ;
各V24は、独立して、ヘテロシクロアルキルであり、ここで、その複素環は、シクロア
ルキル、アルケニル、シクロアルキルアルキル、シアノアルキル、シクロアルコキシ、ヒ
ドロキシアルコキシ、−C(=O)NR、S(=O)NR、アルキルスル
ファニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルファニル、ハロアルキルスルホニル、
アルキルスルホニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルファニル、ア
リールスルホニル、アルコキシアルキルオキシ(alkoxyalkyoxy)、アルキ
ニル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルスルホニルアミノ(alkyl
fulfonylamino)から独立して選択される1つまたはそれを超える基で置換
され;
およびRは、独立して、水素、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボ
ニル、非置換アリール、非置換アリールアルコキシカルボニル、非置換アリールアルキル
、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクリルおよび(NRX’Y’)カルボニルか
ら選択され、ここで、RX’およびRY’は、独立して、水素およびアルキルから選択さ
れ;
各Tは、独立して、スピロ、分枝または縮合ビシクロアルキルであり;
各Tは、独立して、アリールであり;
各Tは、独立して、ヘテロアリールであり;
各Tは、独立して、アリールアルキルであり;
各Tは、独立して、ハロアルキルであり;
各Tは、独立して、ヘテロアリールアルキルであり;
各Tは、独立して、複素環であり;
各Tは、独立して、ヘテロシクロアルキルである)
またはその薬学的に許容され得る塩もしくはプロドラッグである。
【0030】
1つの実施形態において、式Iの化合物は、式Ia:
【化55】

(式中、
各Vは、独立して、アルキルであり;
Lは、ベンゾイミダゾリルであり;
Mは、5員ヘテロアリール環であり;
各Pは、独立して、
【化56】

から選択され;
R”’は、水素またはメチルである);またはその薬学的に許容され得る塩もしくはプロ
ドラッグである。
【0031】
1つの実施形態において、式IまたはIaの化合物は、
【化57】

またはその薬学的に許容され得る塩である。この化合物は、レジパスビルとしても知られ
る。
【0032】
1つの実施形態において、NS5A阻害剤は、PCT公開番号WO2013/0750
29(その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている化合物である。1
つの実施形態において、NS5A阻害剤は、式IIの化合物:
1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b
II
(式中、
1aは、
【化58】

であり、W1aは、ハロ、アルキル、ハロアルキルまたはシアノから独立して選択される
1つまたはそれを超える基で必要に応じて置換され;
は、−O−CH−または−CH−O−であり;
は、−CH−CH−または−CH=CH−であり;
1aは、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニ
ル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であるか;または一緒になっ
たE1a−V1aは、R9aであり;
1bは、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニ
ル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であるか;または一緒になっ
たE1b−V1bは、R9bであり;
1aおよびV1bは、各々独立して、
【化59】

から選択され、
1aは、
【化60】

から選択され;
1bは、
【化61】

から選択され;
9aおよびR9bは、各々独立して、
【化62】

である)
またはその薬学的に許容され得る塩もしくはプロドラッグである。
【0033】
1つの実施形態において、式IIの化合物は、
【化63】

またはその薬学的に許容され得る塩である。この化合物は、ベルパタスビルとしても知ら
れる。
B.NS5B阻害剤
【0034】
1つの実施形態において、NS5B阻害剤は、PCT公開番号WO2008/1216
34(その全体が参照により援用される)に見られる化合物である。さらなるNS5B阻
害剤は、米国特許第7,429,572号、WO2011/123645、WO2010
/135569、米国特許第8,841,275号、米国特許第8,716,262号、
米国特許第8,551,973号、米国特許第8,173,621号(これらのすべての
全体が参照により援用される)に見られ得る。1つの実施形態において、NS5B阻害剤
は、式IIIの化合物(WO2008/121634に記載されている):
【化64】

(式中、
(a)Rは、水素、n−アルキル;分枝アルキル;シクロアルキル;またはアリールで
あり、そのアリールには、フェニルまたはナフチルが含まれるがこれらに限定されず、こ
こで、フェニルまたはナフチルは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6
ルキニル、C1−6アルコキシ、F、Cl、Br、I、ニトロ、シアノ、C1−6ハロア
ルキル、−N(R1’、C1−6アシルアミノ、−NHSO1−6アルキル、−
SON(R1’、COR1”および−SO1−6アルキルのうちの少なくとも
1つで必要に応じて置換され;(R1’は、独立して、水素またはアルキルであり、その
アルキルには、C1−20アルキル、C1−10アルキルまたはC1−6アルキルが含ま
れるが、これらに限定されず、R1”は、−OR’または−N(R1’である);
(b)Rは、水素、C1−10アルキルであり、R3aまたはR3bおよびRは、一
緒になって、隣接しているNおよびC原子を含む環式環C(O)CR3a3bNHR
を形成するように(CHであり、ここで、nは、2〜4であり、R、R3aおよ
びR3b
(c)R3aおよびR3bは、(i)独立して、水素、C1−10アルキル、シクロアル
キル、−(CH(NR3’、C1−6ヒドロキシアルキル、−CHSH、−
(CHS(O)Me、−(CHNHC(=NH)NH、(1H−インド
ール−3−イル)メチル、(1H−イミダゾール−4−イル)メチル、−(CH
OR3”、アリールおよびアリールC1−3アルキルから選択される(前記アリール基は
、ヒドロキシル、C1−10アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびシ
アノから選択される基で必要に応じて置換される)か;(ii)R3aとR3bの両方が
、C1−6アルキルであるか;(iii)R3aおよびR3bは、一緒になって、スピロ
環を形成するように(CHであるか;(iv)R3aは、水素であり、R3bおよ
びRは、一緒になって、隣接しているNおよびC原子を含む環式環を形成するように(
CHであるか、(v)R3bは、水素であり、R3aおよびRは、一緒になって
、隣接しているNおよびC原子を含む環式環を形成するように(CHである(ここ
で、cは、1〜6であり、dは、0〜2であり、eは、0〜3であり、fは、2〜5であ
り、nは、2〜4であり、R3’は、独立して、水素またはC1−6アルキルであり、R
3”は、−OR’または−N(R3’)である)か;(vi)R3aは、Hであり、
3bは、H、CH、CHCH、CH(CH、CHCH(CH、C
H(CH)CHCH、CHPh、CH−インドール−3−イル、−CHCH
SCH、CHCOH、CHC(O)NH、CHCHCOOH、CH
C(O)NH、CHCHCHCHNH、−CHCHCHNHC(
NH)NH、CH−イミダゾール−4−イル、CHOH、CH(OH)CH、C
((4’−OH)−Ph)、CHSHまたは低級シクロアルキルであるか;または
(viii)R3aは、CH、−CHCH、CH(CH、CHCH(CH
、CH(CH)CHCH、CHPh、CH−インドール−3−イル、−
CHCHSCH、CHCOH、CHC(O)NH、CHCHCOOH
、CHCHC(O)NH、CHCHCHCHNH、−CHCHCH
NHC(NH)NH、CH−イミダゾール−4−イル、CHOH、CH(OH)
CH、CH((4’−OH)−Ph)、CHSHまたは低級シクロアルキルであり
、R3bは、Hであり(ここで、R3’は、独立して、水素またはアルキルであり、その
アルキルには、C1−20アルキル、C1−10アルキルまたはC1−6アルキルが含ま
れるが、これらに限定されず、R3”は、−OR’または−N(R3’)である);
(d)Rは、水素、C1−10アルキル、低級アルキル、アルコキシ、ジ(低級アルキ
ル)−アミノもしくはハロゲンで必要に応じて置換されるC1−10アルキル、C1−1
ハロアルキル、C3−10シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロヘテロア
ルキル、アミノアシル、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリ
ジニル)、置換アリールまたは置換ヘテロアリールであり;
(e)Rは、H、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル
低級アルキル、すなわち、−(CHOH(ここで、pは、1〜6である)(ヒドロ
キシルメチル(CHOH)を含む)、CHF、N、CHCN、CHNH、C
NHCH、CHN(CH、アルキン(必要に応じて置換される)またはハ
ロゲン(F、Cl、BrまたはIを含む)であるが、但し、XがOHであるとき、塩基は
、シトシンであり、Rは、Hであり、Rは、Nであることはできず、XがOHであ
るとき、Rは、CHまたはCHFであり、Bは、プリン塩基であり、Rは、Hで
あることができず;
(f)Rは、H、CH、CHF、CHF、CF、FまたはCNであり;
(g)Xは、H、OH、F、OMe、ハロゲン、NHまたはNであり;
(h)Yは、OH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、
ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、OC(O)O(C1−4アルキル)
、OC(O)O(C1−4アルキル)、OC(O)O(C2−4アルキニル)、OC(O
)O(C2−4アルケニル)、OC1−10ハロアルキル、O(アミノアシル)、O(C
1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、S(C1−4
アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニ
ル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル
)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキ
ル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)
1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケ
ニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C
−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−1
アシル)であり、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニルおよびビニルは、N
、CN、1〜3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4
ルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(
O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(
2−4アルケニル)、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4
アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4
ルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−
アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C
2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキ
ル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH
(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(
1−4アルキル)、N(C1−4アシル)によって必要に応じて置換され;
その塩基は、以下の構造:
【化65】

によって表される天然に存在するかまたは改変されたプリンもしくはピリミジン塩基であ
り、
式中、
Zは、NまたはCR12であり;
、R,R、R10およびR11は、独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、
OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’、C−Cの低級アルキル、C
−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル
、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級ア
ルキニル(例えば、C≡CH)、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級ア
ルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I
)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’
CH=CHCOHまたはCH=CHCOR’であり、
ここで、R’は、必要に応じて置換されるアルキル(これには、必要に応じて置換される
1−20アルキル、必要に応じて置換されるC1−10アルキル、必要に応じて置換さ
れる低級アルキルが含まれるが、これらに限定されない);必要に応じて置換されるシク
ロアルキル;C−Cの必要に応じて置換されるアルキニル、C−Cの必要に応じ
て置換される低級アルケニル、または必要に応じて置換されるアシル(これには、C(O
)アルキル、C(O)(C1−20アルキル)、C(O)(C1−10アルキル)または
C(O)(低級アルキル)が含まれるが、これらに限定されない)であるか、あるいは、
NR’の場合、各R’は、少なくとも2つの炭素原子を含む複素環を形成するように結
合された少なくとも1つのC原子を含み;
12は、H、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、
NH、NHR’、NR’、C−CのNO低級アルキル、C−Cのハロゲン
化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハ
ロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C
のハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ
、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、CO
’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOHまたはCH=CHC
R’であるが;但し、塩基が、R11が水素である構造cによって表されるとき、R
12は、(i)−C≡C−H、(ii)−C=CHまたは(iii)−NOではない

である。
【0035】
1つの実施形態において、式IIIの化合物は、
【化66】

あるいはその薬学的に許容され得る塩またはジアステレオマーもしくはジアステレオマー
の混合物である。
【0036】
1つの実施形態において、NS5B阻害剤は、ソホスブビルである。
【0037】
別の実施形態において、NS5B阻害剤は、メリシタビン、またはPCT公開番号WO
2007/065829(参照により本明細書中に援用される)に記載されている他の化
合物である。
C.NS3阻害剤
【0038】
1つの実施形態において、NS3阻害剤は、PCT公開番号WO2014/00828
5(その全体が参照により援用される)に見られる化合物である。さらなるNS3阻害剤
は、WO2006/020276、WO2007/009109、WO2008/005
565、WO2009/005676、WO2009/005677およびWO2014
/008285(これらのすべての全体が参照により援用される)に見られ得る。1つの
実施形態において、NS3阻害剤は、式IVの化合物(WO2014/008285に記
載されている):
【化67】

あるいはその立体異性体もしくは立体異性体の混合物または薬学的に許容され得る塩であ
り、
式中、
Jは、J、J、J、J、J、J、J、JまたはJであり;
【化68】

は、T、T、T、T、T、T、T、T、T、T10、T11、T12
、T13またはT14であり;
Lは、L、L、L、L、L、L、L、L、LまたはL10であり;
Xは、−O−、−CH−、−OC(O)−、−C(O)O−、−C(O)−、−SO
−、−S(O)−、−N(R16)−、−S−、=N−O−または結合であり;
Aは、−C(O)−、−S(O)−、6〜10員アリーレン、5〜10員ヘテロアリー
レンまたは4〜10員ヘテロシクレンであり、ここで、前記アリーレン、ヘテロシクレン
またはヘテロアリーレンのいずれかが、1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
Mは、結合、C−Cアルキレン、−O−または−N(R16)−であり;
は、HまたはFであり;
、RおよびRは、各々独立して、HまたはZから選択され;
Qは、Q、Q、Q、Q、Q、QまたはQであり;
Eは、E、E、E、E、EまたはEであり;
Gは、−COH、−CONHSO、テトラゾリル、−CONHP(O)(R16
、−P(O)(OH)(R16)および−P(O)(R16であり;
【化69】

は、U、U、U、U、U、UまたはUであり;
は、ハロゲンであり;
は、−OHであり、Rは、Hであり;
は、−NR1718であり、Rは、Hであり;
は、C−Cアルキルであり;
は、1〜4個のZ基で置換されたC−Cアルキルであり;
は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換されるC−Cカルボシクリルであり;
は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換される、C−C10アリール、5〜10
員ヘテロアリールまたは4〜10員ヘテロシクリルであり;
は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換されるC−Cアルコキシであり、R
は、Hであり;
は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換されるC−Cカルボシクリルオキシで
あり、Rは、Hであり;
は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−Cカルボシクリレ
ンであり;
は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−Cカルボシクレン
(carcbocyclene)であり、ここで、前記カルボシクリレンは、1〜4個の
−Cアルキル基で置換され;
は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−Cカルボシクレン
であり、ここで、前記カルボシクリレンは、1〜4個のハロゲン原子で置換され、前記カ
ルボシクリレンは、1〜4個のC−Cアルキル基で必要に応じて置換され;
は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−Cカルボシクレン
であり、ここで、前記カルボシクリレンは、C−Cアルキル基で必要に応じて置換さ
れ、ここで、前記アルキル基は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合される4〜10員ヘテロシクレン
であり;
は、炭素原子を介してLに結合され、N原子を介してMに結合される、4〜10員ヘ
テロシクレンであり、ここで、前記ヘテロシクレンは、1〜4個のZ基で必要に応じて
置換され;
は、炭素原子を介してMに結合され、N原子を介してLに結合される、4〜10員ヘ
テロシクレンであり、ここで、前記ヘテロシクレンは、1〜4個のZ基で必要に応じて
置換され;
は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合される4〜10員ヘテロシクレン
であり、ここで、前記ヘテロシクレンは、1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−C12スピロ二環式
カルボシクリレンであり、ここで、前記スピロ二環式カルボシクリレンは、1〜4個のZ
基で必要に応じて置換され;
10は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−C12縮合二環式
カルボシクリレンであり、ここで、前記縮合二環式カルボシクリレンは、1〜4個のZ
基で必要に応じて置換され;
11は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−C12架橋二環式
カルボシクリレンであり、ここで、前記架橋二環式カルボシクリレンは、1〜4個のZ
基で必要に応じて置換され;
12は、2つの隣接しない炭素を介してLおよびMに結合されるC−Cカルボシク
レン(carbocylene)であり、ここで、前記カルボシクレンは、1〜4個のZ基で必要
に応じて置換され;
13は、2つの隣接する原子を介してLおよびMに結合される5〜8員の縮合、架橋ま
たはスピロ二環式ヘテロシクレンであり、ここで、前記ヘテロシクレンは、1〜4個のZ
基で必要に応じて置換され;
14は、2つの隣接する炭素を介してLおよびMに結合されるC−Cカルボシクリ
レンであり、ここで、前記カルボシクリレンは、1〜4個のZ基で必要に応じて置換さ
れ;
は、C−CアルキレンまたはC−Cアルケニレンであり;
は、C−CアルキレンまたはC−Cアルケニレンであり、ここで、前記C
−Cアルキレンは、1〜4個のハロゲンで置換されるか、または前記C−Cアルケ
ニレンは、1〜4個のハロゲンで置換され;
は、C−CアルキレンまたはC−Cアルケニレンであり、ここで、前記C
−Cアルキレンは、1〜4個のZ基で置換されるか、または前記C−Cアルケニ
レンは、1〜4個のZ基で置換され、ここで、各々は、1〜4個のハロゲンで必要に応
じて置換され;
は、一緒になってスピロC−Cカルボシクリル基を形成する2つのジェミナルC
−Cアルキル基で置換された、C−CアルキレンまたはC−Cアルケニレン
であり、ここで、Lは、1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
は、O、SまたはN原子によって
【化70】

に接続される、2〜8員ヘテロアルキレンまたは4〜8員ヘテロアルケニレンであり、前
記ヘテロアルキレンまたはヘテロアルケニレンは、1〜4個のZ基で必要に応じて置換
され;
は、炭素原子によって
【化71】

に接続される、2〜8員ヘテロアルキレンまたは5〜8員ヘテロアルケニレンであり、前
記ヘテロアルキレンまたはヘテロアルケニレンは、1〜4個のハロゲン原子で置換され、
かつ1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
は、炭素原子によって
【化72】

に接続される、2〜8員ヘテロアルキレンまたは4〜8員ヘテロアルケニレンであり、前
記ヘテロアルキレンまたはヘテロアルケニレンは、1〜4個のZ基で必要に応じて置換
され;
は、L8A−L8B−L8Cであり、ここで、L8AおよびL8Cは、各々独立して
、C−Cアルキレン、C−Cヘテロアルキレン、C−Cアルケニレンまたは
結合から選択され、L8Bは、N、OまたはSから選択される0〜3個のヘテロ原子を含
む3〜6員の飽和環または不飽和環であり、ここで、L8AおよびL8Cは、2つの異な
る環原子においてL8Bに接続し、L8Bは、1〜4個のZ基で必要に応じて置換され

は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換されるC−Cアルキニレンであり;
10は、一緒になってスピロ4〜8員ヘテロシクリル基を形成する2つのジェミナルZ
基で置換された、C−CアルキレンまたはC−Cアルケニレンであり、ここで
、L10は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
は、1〜4個のW基で必要に応じて置換されるC−C14員アリーレンであり;
は、1〜4個のW基で必要に応じて置換されるC−C員カルボシクリレンであり

は、CまたはNから選択される1つまたはそれを超える環原子上に位置する1〜4個
のW基で必要に応じて置換される4〜14員ヘテロシクレンであり;
は、N、OまたはSから独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む5
または6員の単環式ヘテロアリーレンであり、ここで、前記ヘテロアリーレンは、Cまた
はNから選択される1つまたはそれを超える環原子上に位置する1〜4個のW基で必要に
応じて置換され;
は、N、OまたはSから独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子環原子を
含む8、9または10員の縮合二環式ヘテロアリーレンであり、ここで、前記ヘテロアリ
ーレンは、CまたはNから選択される1つまたはそれを超える環原子上に位置する1〜4
個のW基で必要に応じて置換され;
は、N、OまたはSから独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子環原
子を含む11〜14員の縮合三環式ヘテロアリーレンであり、ここで、前記ヘテロアリー
レンは、CまたはNから選択される1つまたはそれを超える環原子上に位置する1〜4個
のW基で必要に応じて置換され;
は、N、OまたはSから独立して選択される4個のヘテロ原子環原子を含む8〜10
員縮合二環式ヘテロアリーレンであり、ここで、前記ヘテロアリールは、CまたはNから
選択される1つまたはそれを超える環原子上に位置する1〜2個のW基で必要に応じて置
換され;
Wは、独立して、W、W、W、W、W、WまたはWであり;
は、オキソ、ハロゲン、−OR、C−Cアルキル、−CN、−CF、−SR
、−C(O)、−C(O)N(R、−C(O)R、−N(R)C(O
)R、−SO(C−Cアルキル)、−S(O)(C−Cアルキル)、C
カルボシクリル、C−Cシクロアルコキシ、C−Cハロアルキル、−N(R
、−NR(C−Cアルキル)O(C−Cアルキル)、ハロ(C−C
アルコキシ)、−NRSO、−SON(R、−NHCOOR、−NH
CONHR、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシ
クリルまたは−O(4〜10員ヘテロシクリル)であり、ここで、前記Wアルキル、カ
ルボシクリル、シクロアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、ヘテロア
リールまたはヘテロシクリルは、1〜4個のZ1c基で必要に応じて置換され;
各Rは、独立して、H、C−C10アリールまたはC−Cアルキルから選択され
、ここで、前記アリールまたはアルキルは、ハロゲン原子、C−Cアルキル、C
10アリール、C−Cカルボシクリル、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘ
テロシクリル、ハロ(C−Cアルコキシ)、−OH、−O(C−Cアルキル)、
−SH、−S(C−Cアルキル)、−NH、−NH(C−Cアルキル)、−N
(C−Cアルキル)、−C(O)(C−Cアルキル)、−SON(C−C
アルキル)、−NHCOO(C−Cアルキル)、−NHCO(C−Cアルキ
ル)、−NHCONH(C−Cアルキル)、−CO(C−Cアルキル)または
−C(O)N(C−Cアルキル)から独立して選択される1〜4個の置換基で必要
に応じて置換され;
は、5〜14員ヘテロアリールまたはC−C10アリールで置換されたC−C
アルコキシであり;ここで、前記ヘテロアリールまたはアリールは、1〜4個のZ基で
置換され;
は、C−C10アリール、C−Cカルボシクリル、C−Cアルキル、C
−Cハロアルキル、4〜10員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリールで置換
されたC−Cアルキニルであり;ここで、前記アリール、カルボシクリル、アルキル
、ハロアルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールは、1〜4個のZ基で必要に応
じて置換され;
は、−SFであり;
は、−O(C−Cアルキル)OR22であり、ここで、R22は、C−C10
アリール、5〜14員ヘテロアリールまたは4〜10員ヘテロシクリルであり、前記アリ
ール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、1〜4個のZ基で必要に応じて置換さ
れ;
は、−O(C−Cアルキル)NR1622であり、ここで、R22は、C
10アリール、5〜14員ヘテロアリールまたは4〜10員ヘテロシクリルであり、前
記アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、1〜4個のZ基で必要に応じて
置換され;
は、−O(5〜14員ヘテロアリール)であり;ここで、前記−O(5〜14員ヘテ
ロアリール)は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
は、C−Cアルケニルであり;
は、C−Cアルキルであり;
は、C−Cハロアルキルであり;
は、C−Cハロアルケニルであり;
は、C−Cカルボシクリルであり;
は、−OCH、−OCD、−OCFまたは−OCFHで置換されたC−C
アルキルであり;
は、H、C−Cアルキル、C−Cカルボシクリル、C−C10アリール、
5〜6員ヘテロアリールまたは5〜6員ヘテロシクリルであり、ここで、QがHでない
とき、前記Qは、ハロゲン、−OR、−SR、−N(R、C−C10アリ
ール、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、−C
N、−CF、−SO(C−Cアルキル)、−S(O)(C−Cアルキル)、
−NRSO、−SONR1718、−NHCOOR16、−NHCOZ
−NHCONHR16、−CO、−C(O)Rまたは−CON(Rから独
立して選択される1〜3個の置換基で必要に応じて置換され;
は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換されるC−C10スピロ二環式カルボシ
クリルであり;
は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換されるC−C10縮合二環式カルボシク
リルであり;
は、1〜4個のZ基で必要に応じて置換されるC−C10架橋二環式カルボシク
リルであり;
は、N、OまたはSから選択される1つのヘテロ原子を有する4員ヘテロシクリルで
あり、ここで、Qは、アルキルまたは1〜4個のZ基で必要に応じて置換され;
は、C−Cアルキル、C−Cカルボシクリル、C−C10アリール、5〜
6員ヘテロアリールまたは5〜6員ヘテロシクリルであり、ここで、Qは、1つのオキ
ソ基、およびハロゲン、−OR、−SR、−N(R、C−C10アリール、
−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、−NO
−CN、−CF、−SO(C−Cアルキル)、−S(O)(C−Cアルキル
)、−NRSO、−SONR1718、−NHCOOR16、−NHCOZ
、−NHCONHR16、−CO、−C(O)Rまたは−CON(R
ら独立して選択される0〜3個の置換基で置換され;
は、C−Cカルボシクリルであり、ここで、Qは、4〜8個のF原子で置換さ
れ、Qの各炭素は、0〜2個のF原子で置換され;
各Zは、独立して、オキソ、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、
−Cアルキニル、C−Cカルボシクリル、C−C10二環式カルボシクリル
、C−Cハロアルキル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、4〜1
0員ヘテロシクリル、−CN、−C(O)R16、−C(O)OR16、−C(O)NR
1718、−NR1718、−NR16C(O)R16、−NR16C(O)NR
18、−NR16S(O)16、−NR16S(O)NR1718、−NR
16S(O)OR16、−OR16、−OC(O)R16、−OC(O)NR17
、−SR16、−S(O)R16、−S(O)16または−S(O)NR17
18であり、ここで、Zの任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル
、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、1〜4個のZ1a基で必要に応じ
て置換され;
各Z1aは、独立して、オキソ、ハロゲン、C−Cアルケニル、C−Cアルキニ
ル、C−Cカルボシクリル、C−C10二環式カルボシクリル、C−Cハロア
ルキル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクリル
、−CN、−C(O)R16、−C(O)OR16、−C(O)NR1718、−NR
1718、−NR16C(O)R16、−NR16C(O)OR16、−NR16C(
O)NR1718、−NR16S(O)16、−NR16S(O)NR17
、−NR16S(O)OR16、−OR16、−OC(O)R16、−OC(O)N
1718、−SR16、−S(O)R16、−S(O)16または−S(O)
NR1718であり、ここで、Z1aの任意のアルケニル、アルキニル、カルボシクリ
ル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、1〜4個のZ1c基で必要に応
じて置換され;
各R16は、独立して、H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C
ルキニル、C−Cカルボシクリル、C−C10二環式カルボシクリル、C−C
アリール、5〜14員ヘテロアリールまたは4〜10員ヘテロシクリルであり、ここで
、R16の任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、アリール、ヘテ
ロアリールまたはヘテロシクリルは、1〜4個のZ1c基で必要に応じて置換され;
各Z1cは、独立して、オキソ、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cカルボシク
リル、C−C10二環式カルボシクリル、C−Cハロアルキル、C−C10アリ
ール、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクリル、−CN、−C(O)(C
−Cアルキル)、−C(O)O(C−Cアルキル)、−C(O)N(C−C
アルキル)、−NH、−NH(C−Cアルキル)、−N(C−Cアルキル)
、−NHC(O)O(C−Cアルキル)、−NHC(O)(C−Cアルキル)
、−NHC(O)NH(C−Cアルキル)、−OH、−O(C−Cアルキル)、
−Cシクロアルコキシ、C−C10二環式カルボシクリルオキシ、−S(C
アルキル)または−S(O)N(C−Cアルキル)であり、ここで、Z1c
の任意のアルキル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたは
シクロアルコキシ部分は、1〜4個のハロゲン原子またはC−Cアルコキシ基で必要
に応じて置換され;
17およびR18は、各々独立して、H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル
、C−Cアルキニル、C−Cカルボシクリル、C−C10二環式カルボシクリ
ル、−C(O)R16、−C(O)OR16、C−C10アリール、5〜14員ヘテロ
アリールまたは4〜10員ヘテロシクリルであり、ここで、R17またはR18の任意の
アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールまたは
ヘテロシクリルは、1〜4個のZ1c基で必要に応じて置換されるか、またはR17およ
びR18は、それらが結合している窒素と一緒になって、4〜7員ヘテロシクリル基を形
成し、ここで、前記4〜7員ヘテロシクリル基は、1〜4個のZ1c基で必要に応じて置
換され;
各Zは、独立して、C−Cアルキル、C−Cカルボシクリル、C−C10
環式カルボシクリル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘ
テロシクリル、−NR1718または−OR16であり、ここで、Zの任意のアルキ
ル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル部分は、1〜4個
のZ2a基で必要に応じて置換され;
各Z2aは、独立して、オキソ、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルキニル
、C−Cカルボシクリル、C−C10二環式カルボシクリル、C−Cハロアル
キル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクリル、
−(C−Cアルキニル)アリール、−(C−Cアルキニル)ヘテロアリール、−
CN、−C(O)(C−Cアルキル)、−C(O)O(C−Cアルキル)、−C
(O)N(C−Cアルキル)、−NH、−NH(C−Cアルキル)、−N(
−Cアルキル)、−NHC(O)O(C−Cアルキル)、−NHC(O)(
−Cアルキル)、−NHC(O)NH(C−Cアルキル)、−OH、−O(C
−Cアルキル)、ハロ(C−Cアルコキシ)、C−Cシクロアルコキシ、−
S(C−Cアルキル)または−SON(C−Cアルキル)であり;ここで、
2aの任意のアルキル、アルキニル、カルボシクリル、シクロアルコキシ、アリール、
ヘテロアリールまたはヘテロシクリル部分は、1〜4個のハロゲンまたはC−Cアル
コキシ基で必要に応じて置換され;
各Zは、独立して、オキソ、ハロゲン、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル
、C−Cカルボシクリル、C−C10二環式カルボシクリル、C−Cハロアル
キル、C−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクリル、
−CN、−C(O)OR16、−C(O)NR1718、−NR1718、−NR
C(O)NR1718、−OR16、−SR16または−SO16であり;ここ
で、Zの任意のアルケニル、アルキニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール
またはヘテロシクリル部分は、1〜4個のハロゲンで必要に応じて置換され;
各Zは、独立して、オキソ、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C
カルボシクリル、C−C10二環式カルボシクリル、C−Cハロアルキル、C
−C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクリル、−CN、−
C(O)OR16、−C(O)NR1718、−NR1718、−NR16C(O)
NR1718、−OR16、−SR16または−SO16であり、ここで、Z
任意のアルケニル、アルキニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテ
ロシクリル部分は、1〜4個のハロゲンで必要に応じて置換される。
【0039】
1つの実施形態において、式IVの化合物は、
【化73】

またはその薬学的に許容され得る塩である。この化合物は、ボキシラプレビルとしても知
られる。
D.抗HBV剤の例
【0040】
抗HBV剤は、HBVの感染、遺伝子発現、DNA産生またはDNA複製を阻害する化
合物であり得る。1つの実施形態において、抗HBV剤は、HBV逆転写酵素阻害剤であ
る。1つの実施形態(embodmient)において、抗HBV剤は、ヌクレオシドア
ナログである。抗HBV剤の非限定的な例としては、テノホビルアラフェナミド、テノホ
ビル、ラミブジン、アデホビル(adefovir)、テルビブジンおよびエンテカビル
が挙げられる。
【0041】
テノホビル、またはテノホビルジソプロキシルは、ヌクレオチドアナログ逆転写酵素阻
害剤(NtRTI)である。テノホビルは、ウイルスの逆転写酵素を選択的に阻害する。
テノホビルは、成長中のDNA鎖に組み込まれると、DNA転写の早すぎる終結を引き起
こし、ウイルスの複製を妨げる。テノホビルは、ビス{[(イソプロポキシカルボニル)
オキシ]メチル}({[(2R)−1−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)−2−
プロパニル]オキシ}メチル)ホスホネートという化学名および以下の構造:
【化74】

を有する。
【0042】
テノホビルは、VireadTMという商品名で市販されている。成人および≧12歳
(≧35kg)の小児患者における推奨用量は、毎日1回、食事とは無関係に経口摂取す
る1つの300mg錠剤である。
【0043】
テノホビルアラフェナミドは、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤であり、テノホビルのプ
ロドラッグである。テノホビルアラフェナミドは、イソプロピル(2S)−2−[[[(
1R)−2−(6−アミノプリン−9−イル)−1−メチル−エトキシ]メチル−フェノ
キシ−ホスホリル]アミノ]プロパノエートという化学名および以下の構造:
【化75】

を有する。
【0044】
テノホビルアラフェナミドは、VemlidyTMという商品名で市販されている。成
人における推奨用量は、毎日1回、食事とともに経口摂取する1つの25mg錠剤である
【0045】
ラミブジンは、シチジンのアナログである。ラミブジンは、B型肝炎ウイルスの逆転写
酵素を阻害し得る。ラミブジンは、リン酸化されると、ウイルスDNAへの組み込みにつ
いて競合する活性な代謝産物となる。組み込まれたヌクレオシドアナログには3’−OH
基が存在しないため、DNA鎖の伸長に不可欠な5’と3’とのホスホジエステル結合の
形成が妨げられ、ゆえに、ウイルスDNAの成長が終結する。ラミブジンは、4−アミノ
−1−[(2R,5S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イ
ル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンという化学名および以下の構造:
【化76】

を有する。
【0046】
ラミブジンは、EpivirTMという商品名で市販されている。HBV患者における
推奨用量は、毎日1回の1つの100mg錠剤である。
【0047】
アデホビルは、逆転写酵素阻害剤である。アデホビルは、{[2−(6−アミノ−9H
−プリン−9−イル)エトキシ]メチル}ホスホン酸という化学名および以下の構造:
【化77】

を有する。
【0048】
アデホビルは、HepseraTMという商品名で市販されている。推奨用量は、毎日
(dayly)1回、食事とは無関係に経口摂取する10mgである。
【0049】
テルビブジンは、合成チミジンβ−L−ヌクレオシドアナログである。テルビブジンは
、チミジンのL−異性体である。テルビブジンは、鎖終止に至らせることによって、B型
肝炎ウイルス(HBV)のDNA複製を損なう。テルビブジンは、糖部分および塩基部分
の位置に関してのみ、天然のヌクレオチドと異なり、天然のデオキシヌクレオシドの右旋
性の配置に対して左旋性の配置をとる。テルビブジンは、1−[(2S,4R,5S)−
4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルテトラヒドロフラン−2−イル]−5−メチル−
1H−ピリミジン−2,4−ジオンという化学名および以下の構造(sturcture
):
【化78】

を有する。
【0050】
テルビブジンの推奨用量(recommemded dose)は、食事を伴うかまた
は伴わない毎日1回の600mgである。
【0051】
エンテカビルは、ヌクレオシドアナログであり、より詳細には、ウイルスの複製プロセ
スにおいて逆転写、DNA複製および転写を阻害するデオキシグアノシンアナログである
。エンテカビルは、HBVの増殖する能力および新しい細胞に感染する能力を低下させる
ことによって、血液中のHBV量を減少させる。エンテカビルは、2−アミノ−9−[(
1S,3R,4S)−4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2−メチリデンシク
ロペンチル]−1H−プリン−6−オンという化学名および以下の構造:
【化79】

を有する。
【0052】
エンテカビルは、BaracludeTMという商品名で市販されている。慢性HVB
感染を有する成人におけるエンテカビルの推奨用量は、毎日0.5mgまたは1mgであ
る。
E.代替化合物
【0053】
すべての異性体(立体異性体、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む)および
ラセミ混合物、互変異性体、同位体、塩、薬学的に許容され得る塩、多形、偽多形、プロ
ドラッグならびに代謝産物が、本開示によって包含されることに注意すべきである。
【0054】
用語「立体異性体」は、本明細書中で使用されるとき、立体化学的な定義のことを指し
、本明細書中で用いられる慣習は、概して、S.P.Parker,Ed.,McGra
w−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984
)McGraw−Hill Book Company,New York;およびEl
iel,E.and Wilen,S.,Stereochemistry of Or
ganic Compounds(1994)John Wiley & Sons,I
nc.,New Yorkに従う。
【0055】
用語「キラル」とは、鏡像パートナーと重ね合わせることができない特性を有する分子
のことを指し、一方、用語「アキラル」とは、鏡像パートナーと重ね合わせることができ
る分子のことを指す。
【0056】
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。異性体には、立体異性体、エ
ナンチオマーおよびジアステレオマーが含まれる。
【0057】
「ジアステレオマー」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが互いの鏡像ではない立
体異性体である。
【0058】
「エナンチオマー」は、互いの重ね合わせることができない鏡像である、立体異性体の
対である。エナンチオマー対の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。用語「(±)
」は、ラセミ混合物を示すために必要に応じて使用される。
【0059】
用語「立体異性体」とは、同一の化学組成を有するが、原子または基の空間内の配置が
異なる化合物のことを指す。
【0060】
本明細書中に開示される化合物は、キラル中心、例えば、キラル炭素原子を有し得る。
したがって、そのような化合物には、エナンチオマー、ジアステレオマーおよびアトロプ
異性体を含むすべての立体異性体のラセミ混合物が含まれる。さらに、本明細書中に開示
される化合物には、任意のまたはすべての不斉キラル原子において、濃縮されたまたは分
割された光学異性体が含まれる。換言すれば、描写から明らかなキラル中心は、キラル異
性体またはラセミ混合物として提供される。
【0061】
ラセミ混合物とジアステレオ異性混合物の両方、ならびに鏡像異性またはジアステレオ
異性のパートナーを実質的に含まない単離または合成された個々の光学異性体はすべて、
本開示の範囲内である。ラセミ混合物は、周知の手法(例えば、光学活性な補助剤、例え
ば、酸または塩基を用いて形成されたジアステレオ異性塩の分離の後の、光学活性な物質
への変換)によって、それらの個別の実質的に光学的に純粋な異性体に分離され得る。所
望の出発物質の適切な立体異性体から始める立体特異的反応を用いても、所望の光学異性
体を合成できる。
【0062】
本明細書中に開示される化合物に対して、結合が非立体化学的様式(例えば、平ら)で
描かれているとき、その結合に結合している原子には、あらゆる立体化学的可能性が含ま
れることが理解されるべきである。結合が立体化学的様式(例えば、太線、太線の楔形、
破線または破線の楔形)で描かれているとき、その立体化学的な結合に結合している原子
は、別段述べられない限り、示されているとおりの立体化学を有することも理解されるべ
きである。
【0063】
したがって、1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、50%超の
単一のエナンチオマーである。別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は
、少なくとも80%の単一のエナンチオマーである。別の実施形態において、本明細書中
に開示される化合物は、少なくとも90%の単一のエナンチオマーである。別の実施形態
において、本明細書中に開示される化合物は、少なくとも98%の単一のエナンチオマー
である。別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、少なくとも99%の
単一のエナンチオマーである。別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は
、50%超の単一のジアステレオマーである。別の実施形態において、本明細書中に開示
される化合物は、少なくとも80%の単一のジアステレオマーである。別の実施形態にお
いて、本明細書中に開示される化合物は、少なくとも90%の単一のジアステレオマーで
ある。別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、少なくとも98%の単
一のジアステレオマーである。別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は
、少なくとも99%の単一のジアステレオマーである。
【0064】
本明細書中に開示される化合物は、ある特定の場合では、互変異性体としても存在し得
る。ただ1つの非局在化共鳴構造しか描かれていないかもしれないが、そのような形態の
すべてが、本開示の範囲内であると企図される。例えば、エン−アミン互変異性体(ene-
amine tautomer)は、プリン、ピリミジン、イミダゾール、グアニジン、アミジンおよび
テトラゾール系の場合に存在でき、考えられるそれらのすべての互変異性体が本開示の範
囲内である。
【0065】
本開示は、1つまたはそれを超える同位体(例えば、ジュウテリウム(HまたはD)
であるがこれに限定されない)が天然に存在する同位体比を超えて任意またはすべての原
子において濃縮され得る任意の特許請求される化合物も含むことが当業者によって理解さ
れる。非限定的な例として、−CH基は、−CDによって置き換えられ得る。
【0066】
ラジカル、置換基および範囲について下記に列挙される特定の値は、単なる例証的なも
のであり;それらは、他の定義された値、またはそれらのラジカルおよび置換基に対して
定義された範囲内の他の値を排除しない。
【0067】
本明細書中に開示される化合物の薬学的に許容され得る塩の例としては、適切な塩基(
例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウ
ム)、アンモニウムおよびNX(ここで、Xは、C−Cアルキルである))から
得られる塩が挙げられる。窒素原子またはアミノ基の薬学的に許容され得る塩としては、
例えば、有機カルボン酸(例えば、酢酸、安息香酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、マレイン
酸、マロン酸、リンゴ酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸およびコハク酸);有機スルホ
ン酸(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−ト
ルエンスルホン酸);および無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸およびス
ルファミン酸)の塩が挙げられる。ヒドロキシ基の化合物の薬学的に許容され得る塩とし
ては、好適な陽イオン(例えば、NaおよびNX(ここで、各Xは、HまたはC
−Cアルキル基から独立して選択される))と組み合わされる前記化合物の陰イオンが
挙げられる。
【0068】
治療的に使用する場合、本明細書中に開示される化合物の活性成分の塩は、通常、薬学
的に許容され得、すなわち、生理的に許容され得る酸または塩基から得られる塩であり得
る。しかしながら、薬学的に許容され得ない酸または塩基の塩も、例えば、本明細書中に
記載される化合物または本明細書中に開示される立体異性体または立体異性体の混合物ま
たは別の化合物の調製または精製において使用され得る。生理的に許容され得る酸または
塩基から得られるか否かに関わらず、すべての塩が、本開示の範囲内である。
【0069】
金属塩は、通常、金属水酸化物を本明細書中に開示される化合物と反応させることによ
って、調製される。このように調製される金属塩の例は、Li、NaおよびKを含
む塩である。それほど可溶性でない金属塩は、好適な金属化合物を加えることによって、
より可溶性の塩の溶液から沈殿し得る。
【0070】
さらに、塩は、アミンなどの塩基中心に、ある特定の有機酸および無機酸、例えば、H
Cl、HBr、HSO、HPOまたは有機スルホン酸を酸付加することによって
、形成され得る。
【0071】
最後に、本明細書中の組成物は、本明細書中に開示される化合物を、非イオン化の形態
ならびに双性イオンの形態で、および水和物におけるような化学量論的量の水と組み合わ
された状態で、含むことが理解されるべきである。
【0072】
本明細書中に記載される化合物およびそれらの薬学的に許容され得る塩は、種々の多形
または偽多形として存在し得る。本明細書中で使用されるとき、結晶多形性は、結晶性化
合物が、異なる結晶構造で存在できることを意味する。結晶多形性は、結晶充填が異なる
こと(充填多形性)または同じ分子の異なる配座異性体の間で充填が異なること(配座多
形性)に起因し得る。本明細書中で使用されるとき、結晶偽多形性は、化合物の水和物ま
たは溶媒和物が、異なる結晶構造で存在できることを意味する。本開示の偽多形は、結晶
充填が異なること(充填偽多形性)または同じ分子の異なる配座異性体の間で充填が異な
ること(配座偽多形性)に起因して存在し得る。本開示は、本明細書中に記載される化合
物およびそれらの薬学的に許容され得る塩の多形および偽多形のすべてを含む。
【0073】
本明細書中に記載される化合物およびそれらの薬学的に許容され得る塩は、非晶質固体
としても存在し得る。本明細書中で使用されるとき、非晶質固体は、その固体における原
子の位置の長距離秩序が存在しない固体である。この定義は、結晶サイズが2ナノメート
ルまたはそれ未満であるときも同様に適用される。溶媒を含む添加物を用いることにより
、本開示の非晶質形態が形成され得る。本開示は、本明細書中に記載される化合物および
それらの薬学的に許容され得る塩の非晶質形態のすべてを含む。
【0074】
治療的に使用する場合、本開示の化合物の活性成分の塩は、生理的に許容され得、すな
わち、生理的に許容され得る酸または塩基から得られる塩であり得る。しかしながら、生
理的に許容され得ない酸または塩基の塩も、例えば、生理的に許容され得る化合物の調製
または精製において使用され得る。生理的に許容され得る酸または塩基から得られるか否
かに関わらず、すべての塩が、本開示の範囲内である。
【0075】
最後に、本明細書中の組成物は、本開示の化合物を、非イオン化の形態ならびに双性イ
オンの形態で、および水和物におけるような化学量論的量の水と組み合わされた状態で、
含むことが理解されるべきである。
【0076】
本明細書中に記載される化合物は、キラル中心、例えば、キラル炭素原子またはキラル
リン原子を有し得る。したがって、本開示の化合物には、エナンチオマー、ジアステレオ
マーおよびアトロプ異性体を含むすべての立体異性体のラセミ混合物が含まれる。さらに
、本開示の化合物には、任意のまたはすべての不斉キラル原子において、濃縮されたまた
は分割された光学異性体が含まれる。換言すれば、描写から明らかなキラル中心は、キラ
ル異性体またはラセミ混合物として提供される。ラセミ混合物とジアステレオ異性混合物
の両方、ならびに鏡像異性またはジアステレオ異性のパートナーを実質的に含まない単離
または合成された個々の光学異性体はすべて、本開示の範囲内である。ラセミ混合物は、
周知の手法(例えば、光学活性な補助剤、例えば、酸または塩基を用いて形成されたジア
ステレオ異性塩の分離の後の、光学活性な物質への変換)によって、それらの個別の実質
的に光学的に純粋な異性体に分離される。ほとんどの場合、所望の出発物質の適切な立体
異性体から始める立体特異的反応を用いても、所望の光学異性体が合成される。
【0077】
「プロドラッグ」とは、生体系に投与されたとき、自発的な化学反応(複数可)、酵素
によって触媒される化学反応(複数可)、光分解および/もしくは代謝化学反応(複数可
)の結果として原薬、すなわち活性成分を生成する任意の化合物のことを指す。したがっ
て、プロドラッグは、治療的に活性な化合物の共有結合的に修飾されたアナログまたは潜
在型の形態である。プロドラッグの非限定的な例としては、エステル部分、四級アンモニ
ウム部分、グリコール部分などが挙げられる。
【0078】
本明細書中に記載される化合物のインビボ代謝産物も、そのような産物が従来技術と比
べて新規でありかつ自明でない限り、本開示の範囲内に入る。そのような産物は、例えば
、主に酵素プロセスに起因する、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、
エステル化などに起因し得る。したがって、本開示は、哺乳動物と本開示の化合物を、そ
れらの代謝産物を得るのに十分な期間にわたって接触させることを含むプロセスによって
生成される新規でありかつ自明でない化合物を包含する。そのような産物は、代表的には
、本開示の放射標識された(例えば、14CまたはH)化合物を調製し、それを検出可
能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で動物(例えば、ラット、マウス、モルモッ
ト、サルまたはヒト)に非経口的に投与し、代謝が生じるのに十分な時間(代表的には約
30秒から30時間)経過させ、その変換産物を尿、血液または他の生物学的サンプルか
ら単離することによって、同定される。これらの産物は、標識されているので、容易に単
離される(他のものは、代謝産物に残存しているエピトープに結合できる抗体を使用する
ことによって単離される)。代謝産物の構造は、従来の形式、例えば、MSまたはNMR
解析によって決定される。一般に、代謝産物の解析は、当業者に周知の従来の薬物代謝研
究と同じように行われる。本開示の化合物自体が抗B型肝炎ウイルス活性を有しなくても
、変換産物は、別段インビボで見出されない限り、本開示の化合物の治療的投与に対する
診断アッセイにおいて有用である。
【0079】
代替消化管分泌物において化合物の安定性を判定するための処方および方法が、公知で
ある。化合物は、保護された基の約50モルパーセント未満しか、代替腸液または代替胃
液中の37℃での1時間にわたるインキュベーションにおいて脱保護されない場合、消化
管において安定であると本明細書中で定義される。それらの化合物は、消化管に対して安
定であるからというだけで、インビボで加水分解され得ないことを意味するのではない。
本開示のプロドラッグは、通常、消化系において安定であり得るが、消化性内腔、肝臓も
しくは他の代謝器官においてまたは細胞全般において、親薬物に実質的に加水分解され得
る。
【0080】
上記の両方の阻害剤に対して、本明細書中に記載される化合物が、同じ指定の基のうち
の1つより多い基、例えば、「R」または「R」で置換されるときはいつでも、それら
の基が、同じであっても異なってもよいこと、すなわち、各基が独立して選択されること
が理解されるだろう。波線
【化80】

は、隣接する部分構造、基、部分または原子への共有結合による結合の部位を示す。
【0081】
本明細書中に記載される化合物を構成する選択された置換基は、再帰的な程度に存在す
る。この文脈において、「再帰的置換基」は、ある置換基が、それ自体の別の場合を列挙
し得ることを意味する。そのような置換基の再帰的な性質が原因で、理論的には、多数の
化合物が、任意の所与の実施形態に存在し得る。例えば、Rは、R置換基を含む。R
は、Rであり得る。Rは、Zであり得る。Zは、Zであり得、Zは、Rであり
得るか、またはRを含む置換基を含み得る。あるいは、Zは、Rを含む置換基を含
み得るZであり得る。医薬品化学の当業者は、そのような置換基の総数が、意図される
化合物の所望の特性によって合理的に限定されることを理解する。そのような特性として
は、物理的特性(例えば、分子量、溶解度またはlogP)、適用特性(例えば、意図さ
れる標的に対する活性)および実用的特性(例えば、合成の容易さ)が例として挙げられ
るが、これらに限定されない。
【0082】
例としてであって限定でないが、ある特定の実施形態において、ZおよびRは、再
帰的置換基である。代表的には、各再帰的置換基は、所与の実施形態において、独立して
、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、
6、5、4、3、2、1または0回存在し得る。より代表的には、各再帰的置換基は、所
与の実施形態において、独立して、12回またはそれより少なく存在し得る。さらにより
代表的には、各再帰的置換基は、所与の実施形態において、独立して、3回またはそれよ
り少なく存在し得る。例えば、所与の実施形態において、Zは、0〜8回存在し得、R
は、0〜6回存在し得る。さらにより代表的には、Zは、所与の実施形態において、
0〜6回存在し得、Rは、所与の実施形態において0〜4回存在し得る。
【0083】
再帰的置換基は、本開示の意図される態様である。医薬品化学の当業者は、そのような
置換基の汎用性を理解する。再帰的置換基が、本開示の実施形態において存在する程度ま
で、上に示されたように総数が決定される。
【0084】
本開示の化合物は、当業者に公知の方法によって、または本明細書に引用される刊行物
における例に基づいて、調製され得る。
III.定義
【0085】
別段述べられない限り、本明細書中で使用される以下の用語および句は、以下の意味を
有すると意図される:
【0086】
環式基(例えば、シクロアルキル、カルボシクリル、二環式カルボシクリル、ヘテロア
リール、ヘテロシクリル)が、数字または数字の範囲によって限定されるとき、その数字
は、その環式基を構成している原子(任意のヘテロ原子を含む)の数のことを指す。ゆえ
に、例えば、4〜8員ヘテロシクリル基は、4、5、6、7または8個の環原子を有する
【0087】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの不飽和部位、例えば、(sp)炭素−(sp
)炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖のヒドロカルビルのことを指す。例えば、ア
ルケニル基は、2〜8個の炭素原子を有し得る(すなわち、C−Cアルケニル)か、
または2〜6個の炭素原子を有し得る(すなわち、C−Cアルケニル)。好適なアル
ケニル基の例としては、エチレンまたはビニル(−CH=CH)およびアリル(−CH
CH=CH)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
「アルケニレン」とは、親アルケンの同じ炭素原子または2つの異なる炭素原子から2
つの水素原子を除去することによって得られる2つの一価ラジカル中心を有するアルケン
のことを指す。例示的なアルケニレンラジカルとしては、1,2−エテニレン(−CH=
CH−)またはプロパ−1−エニレン(−CHCH=CH−)が挙げられるが、これら
に限定されない。
【0089】
「アルコキシ」は、RO−であり、ここで、Rは、本明細書中で定義されるようなアル
キルである。アルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシおよびプロポキ
シが挙げられる。
【0090】
「アルキル」とは、飽和の直鎖または分枝鎖のヒドロカルビルラジカルのことを指す。
例えば、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を有し得る(すなわち、(C−C)アル
キル)か、または1〜6個の炭素原子を有し得る(すなわち、(C−Cアルキル)か
、または1〜4個の炭素原子を有し得る。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
「アルキレン」とは、親アルカンの同じ炭素原子または2つの異なる炭素原子から2つ
の水素原子を除去することによって得られる2つの一価ラジカル中心を有するアルキルの
ことを指す。アルキレンラジカルの例としては、メチレン(−CH−)、エチレン(−
CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)およびブチレン(−CH
CHCH−)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0092】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの不飽和部位、例えば、(sp)炭素−(sp)
炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素のことを指す。例えば、アルキニル基
は、2〜8個の炭素原子を有し得る(C−Cアルキン)か、または2〜6個の炭素原
子を有し得る(C−Cアルキニル)。アルキニル基の例としては、アセチレニル(−
C≡CH)およびプロパルギル(−CHC≡CH)基が挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0093】
「アルキニレン」とは、親アルキンの同じ炭素原子または2つの異なる炭素原子から2
つの水素原子を除去することによって得られる2つの一価ラジカル中心を有するアルキニ
ルのことを指す。代表的なアルキニレンラジカルとしては、アセチレン(−C≡C−)、
プロパルギレン(−CHC≡C−)および1−ペンチニレン(−CHCHCH
≡C−)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0094】
「アリール」とは、単一の全炭素芳香環(single all carbon aromatic ring)または
多重縮合全炭素環系(multiple condensed all carbon ring system)(例えば、縮合多
環式環系)のことを指し、ここで、それらの環の少なくとも1つは、芳香族である。例え
ば、アリール基は、6〜20個の炭素原子、6〜14個の炭素原子または6〜12個の炭
素原子を有し得る。上で定義されたような多重縮合環系の接着点は、その環の芳香族部分
またはカルボシクリル部分を含むその環系の任意の位置であり得ることが理解されるべき
である。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチルおよびイ
ンダニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0095】
「アリーレン」とは、親アリールの2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去す
ることによって得られる2つの一価ラジカル中心を有する本明細書中で定義されるような
アリールのことを指す。代表的なアリーレンラジカルとしては、フェニレン、例えば、
【化81】

およびナフチレン、例えば、
【化82】

が挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
「二環式カルボシクリル」とは、環炭素を介して結合されている5〜14員の飽和また
は部分不飽和の二環式の縮合、架橋またはスピロ環炭化水素のことを指す。スピロ二環式
カルボシクリルにおいて、それらの2つの環は、共通する単一の炭素原子を共有する。縮
合二環式カルボシクリルにおいて、それらの2つの環は、共通する2つの隣接した炭素原
子を共有する。架橋二環式カルボシクリルにおいて、それらの2つの環は、共通する3つ
またはそれを超える隣接しない炭素原子を共有する。二環式カルボシクリル基の例として
は、2つのカルボシクリル環が1つの共通の原子を共有するスピロ二環式カルボシクリル

【化83】

、2つのカルボシクリル環が2つの共通の原子を共有する縮合二環式カルボシクリル基
【化84】

および2つのカルボシクリル環が3つまたはそれを超える(例えば、3、4、5または6
個の)共通の原子を共有する架橋二環式カルボシクリル基
【化85】

が挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】
「二環式カルボシクリレン」とは、親二環式カルボシクリルの同じ炭素原子または2つ
の異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することによって得られる、2つの一価ラジ
カル中心を有する上で定義されたような二環式カルボシクリルのことを指す。二環式カル
ボシクリレン基の例としては、2つのカルボシクリル環が1つの共通の原子を共有するス
ピロ二環式カルボシクリレン基
【化86】

、2つのカルボシクリル環が2つの共通の原子を共有する縮合二環式カルボシクリレン基
【化87】

および2つのカルボシクリル環が3つまたはそれを超える(例えば、3、4、5または6
個の)共通の原子を共有する架橋二環式カルボシクリレン基
【化88】

が挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
「カルボシクリルオキシ」は、Rが本明細書中で定義されるようなカルボシクリルであ
るRO−である。
【0099】
「二環式カルボシクリルオキシ」は、Rが本明細書中で定義されるような二環式カルボ
シクリルであるRO−である。
【0100】
「カルボシクリル」および「炭素環」とは、環炭素を介して結合される、1つの飽和ま
たは部分不飽和の環構造を含むヒドロカルビル基のことを指す。様々な実施形態において
、カルボシクリルとは、飽和または部分不飽和のC−C12環式部分のことを指し、そ
の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シ
クロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。
【0101】
「カルボシクリレン」(ならびに「カルボシクレン」)とは、親カルボシクリルの同じ
炭素原子または2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することによって得られ
る2つの一価ラジカル中心を有する本明細書中で定義されるようなカルボシクリルのこと
を指す。カルボシクレンの例としては、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペン
チレンおよびシクロへキシレンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0102】
「カルボシクリルアルキル」とは、環炭素またはアルキル炭素を介して結合される、ア
ルキル基に結合された1つの飽和または部分不飽和の環構造を含むヒドロカルビル基のこ
とを指す。様々な実施形態において、カルボシクリルアルキルとは、飽和または部分不飽
和のC−C12カルボシクリルアルキル部分のことを指し、その例としては、シクロプ
ロピルアルキル、シクロブチルアルキル、シクロプロピルエチルおよびシクロプロピルプ
ロピルが挙げられる。
【0103】
「カルボシクリルアルキレン」とは、親シクロアルキルアルキルの同じ炭素原子または
2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することによって得られる2つの一価ラ
ジカル中心を有する本明細書中で定義されるようなカルボシクリルアルキルのことを指す
。シクロアルキレンの例としては、シクロプロピルメチレンおよびシクロプロピルメチレ
ンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
「シクロアルキル」とは、環炭素を介して結合される、1つの飽和環構造を含むヒドロ
カルビル基のことを指す。様々な実施形態において、シクロアルキルとは、飽和C−C
12環式部分のことを指し、その例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。
【0105】
「シクロアルコキシ」は、Rが本明細書中で定義されるようなシクロアルキルであるR
O−である。
【0106】
「直接結合」とは、2つの原子の間の共有結合のことを指す。
【0107】
「ハロ」または「ハロゲン」とは、クロロ(−Cl)、ブロモ(−Br)、フルオロ(
−F)またはヨード(−I)のことを指す。
【0108】
「ハロアルケニル」とは、1つまたはそれを超えるハロゲン原子で置換された本明細書
中で定義されるようなアルケニル基のことを指す。
【0109】
「ハロアルコキシ」とは、1つまたはそれを超えるハロゲン原子で置換された本明細書
中で定義されるようなアルコキシのことを指す。
【0110】
「ハロアルキル」とは、アルキル基の1つまたはそれを超える水素原子がハロゲン原子
で置き換えられたアルキル基のことを指す。ハロアルキル基の例としては、−CF、−
CHF、−CFHおよび−CHCFが挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
「ハロアルキレン」とは、1つまたはそれを超えるハロゲン原子で置換された本明細書
中で定義されるようなアルキレン基のことを指す。
【0112】
「ヘテロアルキル」とは、1つまたはそれを超える炭素原子が酸素、硫黄または窒素原
子で置き換えられた本明細書中で定義されるようなアルキル基のことを指す。
【0113】
「ヘテロアルキレン」とは、1つまたはそれを超える炭素原子が酸素、硫黄または窒素
原子で置き換えられた本明細書中で定義されるようなアルキレン基のことを指す。
【0114】
「ヘテロアルケニル」とは、1つまたはそれを超える炭素原子が酸素、硫黄または窒素
原子で置き換えられた本明細書中で定義されるようなアルケニル基のことを指す。
【0115】
「ヘテロアルケニレン」とは、親ヘテロアルケニル基の同じ原子または2つの異なる原
子から2つの水素原子を除去することによって得られる2つの一価ラジカル中心を有する
上で定義されたようなヘテロアルケニル基のことを指す。
【0116】
「ヘテロアリール」とは、環に炭素以外の少なくとも1つの原子を有する単一の芳香環
のことを指し、ここで、その原子は、酸素、窒素および硫黄からなる群より選択され;こ
の用語には、少なくとも1つのそのような芳香環を有する多重縮合環系も含まれる。例え
ば、ヘテロアリールには、各環に最大6個の原子を有する単環式、二環式または三環式の
環が含まれ、ここで、少なくとも1つの環は、芳香族であり、酸素、窒素および硫黄から
なる群より選択される1〜4個のヘテロ原子をその環に含む。多重縮合環系の環は、結合
価の必要条件により許容されるとき、縮合結合、スピロ結合および架橋結合を介して互い
に接続され得る。ヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、チエニル、フラニ
ル、ピリミジル、イミダゾリル、ピラニル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、
イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、ピリダジニル、ピラジニ
ル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル
、ジベンゾチオフェニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキ
サゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソインドリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、チア
ナフテニルおよびピラジニルが挙げられる。ヘテロアリールの結合は、芳香環を介して生
じ得るか、または、ヘテロアリールが、二環式または三環式であり、かつそれらの環の1
つが、芳香族でないかまたはヘテロ原子を含まない場合、非芳香環またはヘテロ原子を含
まない環を介して生じ得る。「ヘテロアリール」は、任意の窒素含有ヘテロアリールのN
−オキシド誘導体を含むとも理解される。
【0117】
「ヘテロアリーレン」とは、同じ炭素原子もしくは2つの異なる炭素原子から2つの水
素原子を除去することによって得られるか、または1つの炭素原子から1つの水素を除去
し、親ヘテロアリール基の1つの窒素原子から1つの水素原子を除去することによって得
られる、2つの一価ラジカル中心を有する上で定義されたようなヘテロアリールのことを
指す。ヘテロアリーレン基の非限定的な例は、
【化89】

である。
【0118】
「ヘテロシクリル」とは、2〜14個の環炭素原子ならびに環炭素原子に加えて、窒素
、酸素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子の飽和または部分不飽和の単環式
、二環式または三環式の基のことを指す。二環式または三環式のヘテロシクリル基は、縮
合環、架橋環またはスピロ環の接続性を有し得る。様々な実施形態において、複素環式基
は、炭素またはヘテロ原子を介して別の部分に結合される。ヘテロシクリルの例としては
、アゼチジニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、オキセタニル、テトラヒドロピ
ラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロイソキノリニル、1,4−ジオキサニ
ル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジ
ヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジ
ヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリ
ル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒ
ドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジ
ヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル
、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニ
ル、メチレンジオキシベンゾイル、クロマニル、ジヒドロピラノキノキサリニル、テトラ
ヒドロキノキサリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロピラノキノリニルおよびテト
ラヒドロチエニルならびにそれらのN−オキシドが挙げられるが、これらに限定されない
。スピロ二環式ヘテロシクリル基とは、二環式ヘテロシクリル基のことを指し、ここで、
その二環式ヘテロシクリル基の2つの環は、1つの共通の原子を共有している。縮合二環
式ヘテロシクリル基とは、二環式ヘテロシクリル基のことを指し、ここで、その二環式ヘ
テロシクリル基の2つの環は、2つの共通の原子を共有している。架橋二環式ヘテロシク
リル基とは、二環式ヘテロシクリル基のことを指し、ここで、その二環式ヘテロシクリル
基の2つの環は、3つまたはそれを超える(例えば、3、4、5または6個の)共通の原
子を共有している。
【0119】
「ヘテロシクレン」とは、炭素およびヘテロ原子または親複素環の2個のヘテロ原子を
介して、同じ炭素原子または2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することに
よって得られる2つの一価ラジカル中心を有する本明細書中で定義されるようなヘテロシ
クリルのことを指す。
【0120】
用語「必要に応じて置換される」とは、すべての置換基が水素である部分のことを指す
か、または当該部分の1つもしくはそれを超える水素が水素以外の置換基によって置き換
えられている部分のことを指し;つまり、必要に応じて置換される部分は、置換されるか
または非置換である。
IV.薬学的組成物
【0121】
ある特定の実施形態において、上記化合物は、薬学的組成物として投与される。本開示
の化合物は、通常の慣例を踏まえて選択される従来のキャリアおよび賦形剤とともに製剤
化され得る。錠剤は、賦形剤、滑剤、充填剤、結合剤などを含み得る。水性製剤は、滅菌
の形態で調製され、経口投与以外による送達が意図されるとき、一般に等張性であり得る
。すべての製剤が、“Handbook of Pharmaceutical Exc
ipients”(1986)に示されている賦形剤などの賦形剤を必要に応じて含み得
る。賦形剤としては、アスコルビン酸および他の酸化防止剤、キレート剤、例えば、ED
TA、炭水化物、例えば、デキストラン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシア
ルキルメチルセルロース、ステアリン酸などが挙げられる。製剤のpHは、約3〜約11
の範囲であるが、通常、約7〜10である。いくつかの実施形態において、製剤のpHは
、約2〜約5の範囲であるが、通常、約3〜4である。
【0122】
活性成分は、単独で投与されることが可能であるが、薬学的組成物として提供されるこ
とが好ましい場合がある。動物とヒトの両方において使用するための本開示の製剤は、上
で定義されたような少なくとも1つの活性成分を、それらのための1つまたはそれを超え
る許容され得るキャリアおよび必要に応じて他の治療成分、特に、本明細書中で論じられ
るようなさらなる治療成分とともに含む。キャリア(複数可)は、その製剤の他の成分と
適合性でありかつそのレシピエントにとって生理的に無害であるという意味において「許
容され得る」ものでなければならない。
【0123】
上記製剤には、前述の投与経路に適した製剤が含まれる。それらの製剤は、単位剤形と
して好都合に提供され得、薬学分野で周知の任意の方法によって調製され得る。手法およ
び製剤は、通常、Remington’s Pharmaceutical Scien
ces(Mack Publishing Co.,Easton,PA)に見られる。
そのような方法は、1つまたはそれを超える副成分を構成するキャリアと活性成分を合わ
せる工程を含む。一般に、それらの製剤は、液体キャリアもしくは微粉化された固体キャ
リアまたはその両方と活性成分を均一かつ完全に合わせ、次いで、必要であれば、生成物
を成形することによって、調製される。
【0124】
経口投与に適した本開示の製剤は、不連続の単位、例えば、各々が所定量の活性成分を
含む、カプセル剤、カシェ剤もしくは錠剤;散剤・粉剤(powder)もしくは顆粒剤;水性
液体もしくは非水性液体における液剤もしくは懸濁剤;または水中油型液体エマルジョン
もしくは油中水型液体エマルジョンとして提供され得る。活性成分は、ボーラス、舐剤ま
たはペーストとしても投与され得る。
【0125】
錠剤は、必要に応じて1つまたはそれを超える副成分とともに、圧縮または成形によっ
て作製される。圧縮錠は、必要に応じて結合剤、滑沢剤、不活性な希釈剤、保存剤、界面
活性剤または分散剤と混合された自由流動性の形態(例えば、粉末または顆粒)の活性成
分を好適な機械において圧縮することによって調製され得る。成形錠は、不活性な液体希
釈剤で湿らせた粉末状の活性成分の混合物を好適な機械において成形することによって作
製され得る。それらの錠剤は、必要に応じて、コーティングされ得るかまたは刻み目がつ
けられ得、必要に応じて、そこから活性成分が遅延放出または制御放出されるように製剤
化される。
【0126】
眼または他の外部組織、例えば、口および皮膚の感染症の場合、上記製剤は、好ましく
は、例えば、0.075〜20%w/w(0.1%〜20%の範囲内の0.1%w/wき
ざみ、例えば、0.6%w/w、0.7%w/wなどの活性成分を含む)、好ましくは、
0.2〜15%w/w、最も好ましくは、0.5〜10%w/wの量で活性成分(複数可
)を含む局所軟膏または局所クリームとして適用される。軟膏として製剤化されるとき、
活性成分は、パラフィン系軟膏基剤または水混和性軟膏基剤とともに使用され得る。ある
いは、活性成分は、水中油型クリーム基剤とともにクリームとして製剤化され得る。
【0127】
所望であれば、クリーム基剤の水相は、例えば、少なくとも30%w/wの多価アルコ
ール、すなわち、2つまたはそれを超えるヒドロキシル基を有するアルコール、例えば、
プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセ
ロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を含む)ならびにそれらの混合物を
含んでもよい。局所製剤は、望ましくは、皮膚または他の患部を通る活性成分の吸収また
は浸透を高める化合物を含み得る。そのような皮膚浸透促進剤の例としては、ジメチルス
ルホキシドおよび関連アナログが挙げられる。
【0128】
本開示のエマルジョンの油相は、公知の様式で公知の成分から構成され得る。その相は
、乳化剤(emulsifier)(別名乳化剤(emulgent)として知られる)
だけを含み得るが、望ましくは、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪もしくは油または脂肪
と油の両方との混合物を含む。好ましくは、親水性乳化剤が、安定剤として作用する親油
性乳化剤とともに含められる。油と脂肪の両方を含めることも好ましい。総合して、乳化
剤(複数可)は、安定剤(複数可)を伴ってまたは伴わずに、いわゆる乳化ろうを構成し
、そのろうは、油および脂肪とともに、クリーム製剤の油性分散相を形成するいわゆる乳
化軟膏基剤を構成する。
【0129】
本開示の製剤において使用するのに適した乳化剤およびエマルジョン安定剤としては、
Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、
ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリンおよびラウリ
ル硫酸ナトリウムが挙げられる。本開示の製剤において使用するのに適したさらなる乳化
剤およびエマルジョン安定剤としては、Tween(登録商標)80が挙げられる。
【0130】
製剤にとって好適な油または脂肪の選択は、所望の化粧品特性の達成に基づく。クリー
ムは、好ましくは、チューブまたは他の容器からの漏出を回避するのに適した稠性を有す
る、べとべとせず着色しない洗い流せる製品であるべきである。直鎖または分枝鎖の一塩
基性または二塩基性アルキルエステル、例えば、ジ−イソアジペート、ステアリン酸イソ
セチル、ココナツ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル
、オレイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2
−エチルヘキシル、またはCrodamol CAPとして知られる分枝鎖エステルの混
合物が使用され得、最後の3つが好ましいエステルである。これらは、必要とされる特性
に応じて単独でまたは組み合わせて使用され得る。あるいは、高融点脂質、例えば、白色
軟パラフィンおよび/もしくは流動パラフィンまたは他の鉱油が使用される。
【0131】
本開示に係る薬学的組成物は、1つまたはそれを超える薬学的に許容され得るキャリア
または賦形剤および必要に応じて他の治療薬とともに、本開示に係る組み合わせを含む。
活性成分を含む薬学的組成物は、意図される投与方法に適した任意の形態であり得る。経
口用途で使用されるとき、例えば、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ、水性もしくは油性の懸
濁液、分散性の散剤・粉剤もしくは顆粒剤、エマルジョン、硬もしくは軟カプセル、シロ
ップ剤またはエリキシル剤が、調製され得る。経口使用が意図されている組成物は、薬学
的組成物を製造するための当該分野で公知の任意の方法に従って調製され得、そのような
組成物は、美味な調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤を含む
1つまたはそれを超える作用物質を含み得る。錠剤の製造に適した無毒性の薬学的に許容
され得る賦形剤と混合された状態で活性成分を含む錠剤が、許容され得る。これらの賦形
剤は、例えば、不活性な希釈剤(例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクト
ース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム);造粒剤および崩壊剤(例えば、トウ
モロコシデンプンまたはアルギン酸);結合剤(例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカ
シア);および滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルク
)であり得る。錠剤は、コーティングされなくてもよいし、消化管における崩壊および吸
着を遅らせることによってより長い期間にわたって持続作用を提供するマイクロカプセル
化をはじめとした公知の手法によってコーティングされてもよい。例えば、モノステアリ
ン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの徐放性材料が、単独でまたはワッ
クスとともに使用され得る。
【0132】
経口使用のための製剤は、活性成分が不活性な固体希釈剤、例えば、リン酸カルシウム
もしくはカオリンと混合された硬ゼラチンカプセル、または活性成分が水もしくは油性媒
体、例えば、ラッカセイ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合された軟ゼラチン
カプセルとしても提供され得る。
【0133】
本開示の水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合された状態で、活性な
材料を含む。そのような賦形剤としては、懸濁化剤(例えば、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydrox
ypropyl methylcelluose)、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル
ピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴム)および分散剤または湿潤剤(例えば
、天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との
縮合物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族ア
ルコールとの縮合物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシ
ドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から得られる部分エステルとの縮合物(例えば、モ
ノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が挙げられる。水性懸濁液は、1つまたは
それを超える保存剤(例えば、p−ヒドロキシ−安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ−
安息香酸n−プロピル)、1つまたはそれを超える着色剤、1つまたはそれを超える香味
剤および1つまたはそれを超える甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン)も含み
得る。懸濁化剤のさらなる非限定的な例としては、シクロデキストリンおよびCapti
sol(=スルホブチルエーテルベータ−シクロデキストリン;SEB−ベータ−CD)
が挙げられる。
【0134】
油性懸濁液は、植物油(例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油またはやし油)または
鉱油(例えば、流動パラフィン)に活性成分を懸濁することによって製剤化され得る。経
口懸濁液は、増粘剤(例えば、蜜ろう、固形パラフィンまたはセチルアルコール)を含み
得る。甘味剤(例えば、上に示されたもの)および香味剤が、美味な経口調製物を提供す
るために加えられ得る。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を加えるこ
とによって保護され得る。
【0135】
水を加えることによる水性懸濁液の調製に適した本開示の分散性の散剤および顆粒剤は
、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1つまたはそれを超える保存剤と混合された状態
で活性成分を提供する。好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上に開示されたも
のによって例証される。さらなる賦形剤、例えば、甘味剤、香味剤および着色剤も、存在
し得る。
【0136】
本開示の薬学的組成物は、水中油型エマルジョンの形態でもあり得る。油相は、植物油
(例えば、オリーブ油または落花生油)、鉱油(例えば、流動パラフィン)またはこれら
の混合物であり得る。好適な乳化剤としては、天然に存在するゴム(例えば、アラビアゴ
ムおよびトラガカントゴム)、天然に存在するホスファチド(例えば、ダイズレシチン)
、脂肪酸およびヘキシトール無水物から得られるエステルまたは部分エステル(例えば、
モノオレイン酸ソルビタン)ならびにこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合
物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が挙げられる。上記エマル
ジョンは、甘味剤および香味剤も含み得る。シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤(
例えば、グリセロール、ソルビトールまたはスクロース)とともに製剤化され得る。その
ような製剤は、粘滑剤、保存剤、香味剤または着色剤も含み得る。
【0137】
本開示の薬学的組成物は、滅菌の注射可能な調製物(例えば、滅菌の注射可能な水性ま
たは油性の懸濁液)の形態であり得る。この懸濁液は、上で述べた好適な分散剤または湿
潤剤および懸濁化剤を用いて公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌の注射可能な調製
物はまた、無毒性の非経口的に許容され得る希釈剤もしくは溶媒における滅菌の注射可能
な溶液もしくは懸濁液(例えば、1,3−ブタン−ジオールにおける溶液)であり得るか
、または凍結乾燥粉末として調製され得る。使用され得る許容され得るビヒクルおよび溶
媒には、水、リンガー溶液および等張性塩化ナトリウム溶液が含まれる。さらに、滅菌の
固定油も、溶媒または懸濁媒として慣習的に使用され得る。この目的のために、合成モノ
グリセリドまたは合成ジグリセリドを含む任意の無刺激の固定油が使用され得る。さらに
、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製において同様に使用され得る。使用され得る
許容され得るビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液、等張性塩化ナトリウム溶液お
よび高張性塩化ナトリウム溶液が含まれる。
【0138】
単一剤形を作製するためにキャリア材料と組み合わされ得る活性成分の量は、処置され
る宿主および特定の投与様式に応じて変動し得る。例えば、ヒトへの経口投与が意図され
た持効性製剤は、全組成物の約5〜約95%(重量:重量)で変動し得る適切かつ好都合
な量のキャリア材料とともに混合されるおよそ1〜1000mgの活性材料を含み得る。
薬学的組成物は、投与するための容易に計測可能な量を提供するように調製され得る。例
えば、静脈内注入が意図された水溶液は、好適な体積の注入が約30mL/時の速度で生
じ得るために、溶液1ミリリットルあたり約3〜500μgの活性成分を含み得る。
【0139】
眼への局所投与に適した製剤には、点眼剤も含まれ、ここで、活性成分は、好適なキャ
リア、特に、活性成分のための水性溶媒に溶解または懸濁される。活性成分は、好ましく
は、0.5〜20%、好都合には0.5〜10%、特に約1.5%w/wの濃度でそのよ
うな製剤に存在する。
【0140】
口腔における局所投与に適した製剤としては、風味をつけた基剤、通常、スクロースお
よびアカシアまたはトラガント中に活性成分を含むロゼンジ;ゼラチンおよびグリセリン
またはスクロースおよびアカシアなどの不活性な基剤中に活性成分を含むトローチ;およ
び好適な液体キャリア中に活性成分を含むうがい薬が挙げられる。
【0141】
直腸投与用の製剤は、例えば、カカオバターまたはサリチレートを含む好適な基剤を含
む坐剤として提供され得る。
【0142】
肺内投与または経鼻投与に適した製剤は、例えば、0.1〜500ミクロン(例えば、
0.5、1、30、35など)の範囲内の粒径を有し、それは、肺胞嚢に到達するように
、鼻道を通る急速吸入または口腔を通る吸入によって投与される。好適な製剤としては、
活性成分の水性または油性の溶液が挙げられる。エアロゾル投与または乾燥粉末投与に適
した製剤は、従来の方法に従って調製され得、下記に記載されるようなB型肝炎ウイルス
感染症の処置または予防において使用される本明細書のこれまでの化合物などの他の治療
薬とともに送達され得る。
【0143】
膣投与に適した製剤は、活性成分に加えて、当該分野で適切であると公知のキャリアを
含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレー製剤
として提供され得る。
【0144】
非経口投与に適した製剤としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、ならびに意図される
レシピエントの血液と製剤を等張性にする溶質を含み得る水性および非水性の滅菌の注射
液;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の滅菌の懸濁液が挙げら
れる。
【0145】
製剤は、単位用量用または複数用量用の容器、例えば、密封されたアンプルおよびバイ
アルの中に提供され、滅菌の液体キャリア、例えば、注射用水を使用直前に加えるだけで
済むフリーズドライされた(凍結乾燥された)状態で保存され得る。即時注射液および懸
濁液は、先に記載された種類の滅菌の散剤・粉剤、顆粒剤および錠剤から調製される。好
ましい単位投与量製剤は、本明細書中の上で列挙されたような1日量もしくは1日量未満
の単位用量またはその適切な分割量の活性成分を含む製剤である。
【0146】
上で特に述べた成分に加えて、本開示の製剤は、当該製剤のタイプを考慮して当該分野
における従来の他の作用物質を含んでもよいことが理解されるべきであり、例えば、経口
投与に適した作用物質としては、香味剤が挙げられ得る。
【0147】
本開示はさらに、上で定義されたような少なくとも1つの活性成分をそれに対する動物
用キャリアとともに含む動物用組成物を提供する。
【0148】
動物用キャリアは、組成物を投与する目的のために有用な材料であって、不活性である
かまたは獣医学分野において許容され得かつ活性成分と適合する、固体、液体または気体
の材料であり得る。これらの動物用組成物は、経口的に、非経口的に、または他の任意の
所望の経路によって投与され得る。
【0149】
本開示の化合物は、活性成分の放出が、低い投与頻度を可能にするように、または所与
の活性成分の薬物動態学的プロファイルもしくは毒性プロファイルを改善するように、制
御され、調節される、活性成分として本開示の1つまたはそれを超える化合物を含む制御
放出薬学的組成物(「制御放出製剤」)を提供するために使用される。
【0150】
上記阻害剤は、共製剤として投与され得る。共製剤化の方法は、当該分野で公知である
。例えば、レジパスビルとソホスブビルとの共製剤は、WO2014/12098に十分
に記載されている。1つの実施形態において、薬学的組成物は、
a)有効量のレジパスビル(ここで、そのレジパスビルは、実質的に非晶質である)およ

b)有効量のソホスブビル(ここで、そのソホスブビルは、実質的に結晶性である)
を含み、さらにここで、その組成物は、予想外の特性を示す。
【0151】
1つの実施形態において、レジパスビルは、薬学的に許容され得るポリマーによって形
成されるポリマーマトリックス内に分散されたレジパスビルを含む固体分散体として製剤
化される。1つの実施形態において、そのポリマーは、コポビドンである。1つの実施形
態において、その固体分散体におけるレジパスビルとコポビドンとの重量比は、約1:1
である。
【0152】
1つの実施形態において、薬学的組成物は、
a)約40%w/wのソホスブビル、および
b)約18%w/wの、レジパスビルを含む固体分散体
を含む。
【0153】
1つの実施形態において、薬学的組成物は、
a)約5〜約25%w/wラクトース一水和物、
b)約5〜約25%w/w微結晶性セルロース、
c)約1〜約10%w/wクロスカルメロースナトリウム、
d)約0.5〜約3%w/wコロイド状二酸化ケイ素、および
e)約0.1〜約3%w/wステアリン酸マグネシウム
をさらに含む。
【0154】
本明細書中に記載される方法において、約90mgのレジパスビルおよび約400mg
のソホスブビルを含む本明細書中に記載される薬学的組成物を含む薬学的剤形も有用であ
る。1つの実施形態において、薬学的剤形(pharmaceutical dosag
e)は、コポビドンのポリマーマトリックス内に固体分散体として製剤化されたレジパス
ビルを含む。1つの実施形態において、コポビドンの量は、約90mgである。1つの実
施形態において、薬学的剤形は、
(a)約165mgのラクトース一水和物;
(b)約180mgの微結晶性セルロース;
(c)約50mgのクロスカルメロースナトリウム;
(d)約10mgのコロイド状二酸化ケイ素;および
(e)約15mgのステアリン酸マグネシウム
をさらに含む。
【0155】
1つの実施形態において、組成物(compsoition)、共製剤または薬学的剤
形は、別の抗HBV剤をさらに含む。1つの実施形態において、その抗HBV剤は、テノ
ホビルアラフェナミド、テノホビル、ラミブジン、アデホビル、テルビブジンまたはエン
テカビルから選択される。1つの実施形態において、その抗HBV剤は、テノホビルアラ
フェナミドである。1つの実施形態において、そのテノホビルアラフェナミドは、25m
gの量で存在する。1つの実施形態において、テノホビルアラフェナミドは、25mg未
満の(less tha)量、例えば、20mgまたは15mgで存在する。1つの実施
形態において、薬学的剤形は、フィルムコーティングを含む錠剤の形態である。
V.投与経路
【0156】
本開示の1つまたはそれを超える化合物(本明細書中で活性成分と称される)は、処置
されるべき状態にとって適切な任意の経路によって投与される。好適な経路としては、経
口、直腸、経鼻、肺、局所(頬側および舌下を含む)、膣および非経口(皮下、筋肉内、
静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。ある特定の実施形態にお
いて、本明細書中に開示される化合物は、静脈内注射によって投与される。好ましい経路
は、例えば、レシピエントの状態によって変化し得ることが認識される。本開示の化合物
の利点は、それらが経口的に生物学的に利用可能であり、経口的に投与され得る点である
【0157】
活性成分の有効量は、少なくとも、処置されている状態の性質、毒性、化合物が予防的
に使用されるのか(低用量)または活動性のウイルス感染に対して使用されるのか、送達
方法および薬学的組成物に依存し、従来の用量漸増研究を用いて臨床医によって決定され
得る。活性成分の有効量は、約0.0001〜約100mg/kg体重/日;代表的には
、約0.01〜約10mg/kg体重/日;より代表的には、約0.01〜約5mg/k
g体重/日;最も代表的には、約0.05〜約0.5mg/kg体重/日であると予想さ
れ得る。例えば、およそ70kgの体重の成人に対する候補1日量は、1mg〜1000
mg、好ましくは、5mg〜500mgの範囲であり得、単回投与または複数回投与の形
をとり得る。
【0158】
B型肝炎ウイルス感染を処置するための本開示の方法において、本開示の化合物は、B
型肝炎ウイルス感染に罹患しているヒトと接触し得るヒトまたはすでにB型肝炎ウイルス
感染に罹患しているヒトに対して任意の時間に投与され得る。いくつかの実施形態におい
て、本開示の化合物は、B型肝炎ウイルス感染に罹患しているヒトと接触するヒトに予防
的に投与され得る。いくつかの実施形態において、本開示の化合物の投与は、B型肝炎ウ
イルス感染の検査で陽性であるがまだB型肝炎ウイルス感染の症状を示していないヒトへ
の投与であり得る。いくつかの実施形態において、本開示の化合物の投与は、B型肝炎ウ
イルス感染の症状の始めにおけるヒトへの投与であり得る。
【0159】
活性成分の有効量は、少なくとも、処置されている状態の性質、毒性、化合物が予防的
に使用されるのか(低用量)または活動性のウイルス感染に対して使用されるのか、送達
方法および薬学的組成物に依存し、従来の用量漸増研究を用いて臨床医によって決定され
得る。活性成分の有効量は、約0.0001〜約100mg/kg体重/日;代表的には
、約0.01〜約10mg/kg体重/日;より代表的には、約0.01〜約5mg/k
g体重/日;最も代表的には、約0.05〜約0.5mg/kg体重/日であると予想さ
れ得る。例えば、およそ70kgの体重の成人に対する候補1日量は、1mg〜1000
mg、好ましくは、5mg〜500mgの範囲であり得、単回投与または複数回投与の形
をとり得る。
【0160】
B型肝炎ウイルス感染を処置するための本開示の化合物の有効量は、その用量が、予防
的に使用されるのかまたはB型肝炎ウイルス感染にすでに罹患しているヒトを処置するた
めに使用されるのかに依存し得る。さらに、その用量は、B型肝炎ウイルス感染に罹患し
ているヒトが、B型肝炎ウイルス感染の症状をまだ示していないのかまたはその症状をす
でに示しているのかに依存し得る。B型肝炎ウイルス感染の検査で陽性を示したヒトを処
置するため、およびB型肝炎ウイルス感染の症状を示しているヒトに対しては、予防的処
置を受けるヒトと比べて、高用量が必要であり得る。
【0161】
本開示の化合物の投与のための任意の好適な期間が、企図される。例えば、投与は、2
、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、7
0、80または90日間を含む1日間〜100日間にわたり得る。投与は、2、3、4、
5、6、7、8、9、10、11、12、13または14週間を含む1週間〜15週間に
わたり得る。より長い投与期間も企図される。投与のための時間は、化合物が予防的に投
与されるのか、またはB型肝炎ウイルス感染に罹患しているヒトを処置するために投与さ
れるのかに依存し得る。例えば、予防的投与は、そのヒトがB型肝炎ウイルス感染に罹患
している他のヒトと定期的に接触する期間、およびB型肝炎ウイルス感染に罹患している
ヒトと最後に接触した後の好適な期間にわたり得る。B型肝炎ウイルス感染にすでに罹患
しているヒトに対しては、投与期間は、その患者を処置するために必要な任意の長さの時
間、およびB型肝炎ウイルス感染が再発しないことを確実にするためにB型肝炎ウイルス
感染の検査で陰性を示した後の好適な時間にわたり得る。
【0162】
様々な方法において、レジパスビルまたは別のNS5A阻害剤は、約10mg/日〜約
200mg/日の範囲の量で投与される。例えば、その化合物の量は、約30mg/日、
約45mg/日、約60mg/日、約90mg/日、約120mg/日、約135mg/
日、約150mg/日または約180mg/日であり得る。いくつかの方法において、レ
ジパスビルは、約90mg/日で投与される。様々な方法において、NS5A阻害剤は、
約50mg/日〜約800mg/日の範囲の量で投与される。例えば、その阻害剤の量は
、約100mg/日、約200mg/日または約400mg/日であり得る。
【0163】
様々な方法において、ソホスブビルまたは別のNS5B阻害剤は、約10mg/日〜約
1000mg/日の範囲の量で投与される。例えば、ソホスブビルの量は、約100mg
/日、約200mg/日、約300mg/日、約400mg/日、約500mg/日、約
600mg/日、約700mg/日、約800mg/日であり得る。いくつかの方法にお
いて、ソホスブビルは、約400mg/日で投与される。
【0164】
様々な方法において、抗HBV剤は、約10mg/日〜約1000mg/日の範囲の量
で投与される。例えば、テノホビルアラフェナミドの量は、約5mg/日、約10mg/
日、約15mg/日、約20mg/日、約25mg/日であり得る。
VI.併用療法
【0165】
ある特定の実施形態において、HBV感染を有するかまたは有するリスクがあるヒトに
おいてHBV感染を処置または予防するための方法が提供され、その方法は、治療有効量
の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、治療有効量の1
つまたはそれを超える(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、1〜3つ
、または1〜4つの)さらなる治療薬と組み合わせてそのヒトに投与することを含む。1
つの実施形態において、HBV感染を有するかまたは有するリスクがあるヒトにおいてH
BV感染を処置するための方法が提供され、その方法は、治療有効量の本明細書中に開示
される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、治療有効量の1つまたはそれを超え
る(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、1〜3つ、または1〜4つの
)さらなる治療薬と組み合わせてそのヒトに投与することを含む。
【0166】
ある特定の実施形態において、本開示は、HBV感染を処置するための方法を提供し、
その方法は、それを必要とする患者に、治療有効量の本明細書中に開示される化合物また
はその薬学的に許容され得る塩を、治療有効量の、HBV感染の処置に適した1つまたは
それを超える(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、1〜3つ、または
1〜4つの)さらなる治療薬と組み合わせて投与することを含む。
【0167】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容
され得る塩は、1、2、3、4つまたはそれを超えるさらなる治療薬と併用される。ある
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得
る塩は、2つのさらなる治療薬と併用される。他の実施形態において、本明細書中に開示
される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、3つのさらなる治療薬と併用される
。さらなる実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容さ
れ得る塩は、4つのさらなる治療薬と併用される。それらの1、2、3、4つまたはそれ
を超えるさらなる治療薬は、同じクラスの治療薬から選択される異なる治療薬であり得、
ならびに/またはそれらは、異なるクラスの治療薬から選択され得る。
HBV併用療法の投与
【0168】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物が、上に記載されたよう
な1つまたはそれを超えるさらなる治療薬と併用されるとき、その組成物の構成要素は、
同時のレジメンまたは逐次的レジメンとして投与される。逐次的に投与されるとき、その
組み合わせは、2回またはそれを超える投与で投与され得る。
【0169】
本明細書中に開示される化合物と1つまたはそれを超えるさらなる治療薬との共投与は
、一般に、治療有効量の各作用物質が患者の体内に存在するような、本明細書中に開示さ
れる化合物と1つまたはそれを超えるさらなる治療薬との同時投与または逐次投与のこと
を指す。
【0170】
共投与には、単位投与量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬の投与の前または後
の単位投与量の本明細書中に開示される化合物の投与が含まれる。本明細書中に開示され
る化合物は、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬の投与の数秒以内、数分以内または
数時間以内に投与され得る。例えば、いくつかの実施形態において、単位用量の本明細書
中に開示される化合物が、最初に投与され、その後、数秒以内または数分以内に、単位用
量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬が投与される。あるいは、他の実施形態にお
いて、単位用量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬が、最初に投与され、その後、
数秒以内または数分以内に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。い
くつかの実施形態において、単位用量の本明細書中に開示される化合物が、最初に投与さ
れ、その後、数時間(例えば、1〜12時間)後に、単位用量の1つまたはそれを超える
さらなる治療薬が投与される。他の実施形態において、単位用量の1つまたはそれを超え
るさらなる治療薬が、最初に投与され、その後、数時間(例えば、1〜12時間)の期間
の後に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。
【0171】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、患者への同時投与の
ために単位剤形で、例えば、経口投与用の固形剤形として、1つまたはそれを超えるさら
なる治療薬と組み合わされる。
【0172】
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、HBVを処置するために有用な1
つまたはそれを超える他の化合物を必要に応じて含み得る錠剤として製剤化される。ある
特定の実施形態において、その錠剤は、HBVを処置するための別の活性成分を含み得る
【0173】
ある特定の実施形態において、そのような錠剤は、毎日1回の投薬に適している。
HBV併用療法
【0174】
上記の実施形態において、さらなる治療薬は、抗HBV剤であり得る。例えば、そのさ
らなる治療薬は、HBV併用薬、HBVを処置するための他の薬物、3−ジオキシゲナー
ゼ(IDO)阻害剤、ウイルスのmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド
、アポリポタンパク質A1モジュレーター、アルギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ
球アテニュエーター阻害剤、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモ
カインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD160阻害剤、CD305阻害剤、CD
4アゴニストおよびモジュレーター、HBcAgを標的とする化合物、B型肝炎コア抗原
(HBcAg)を標的とする化合物、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、
シクロフィリン阻害剤、サイトカイン、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi
4)阻害剤、DNAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼモジュレーター、エピジェ
ネティックモディファイヤー、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、遺伝子モディフ
ァイヤーまたは遺伝子エディター、HBsAg阻害剤、HBsAg分泌または集合の阻害
剤、HBV抗体、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HBV RN
Ase阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大
エンベロープタンパク質モジュレーター、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、
B型肝炎構造タンパク質モジュレーター、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型
肝炎表面抗原(HBsAg)分泌または集合の阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、
B型肝炎ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵
素阻害剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAP阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴ
ニスト、免疫グロブリンアゴニスト、免疫グロブリンGモジュレーター、免疫調節物質、
インドールアミン−2、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、インターフェロンアゴ
ニスト、インターフェロンアルファ1リガンド、インターフェロンアルファ2リガンド、
インターフェロンアルファ5リガンドモジュレーター、インターフェロンアルファリガン
ド、インターフェロンアルファリガンドモジュレーター、インターフェロンアルファレセ
プターリガンド、インターフェロンベータリガンド、インターフェロンリガンド、インタ
ーフェロンレセプターモジュレーター、インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤
、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、KDM5阻害剤、KDM1
阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球
活性化遺伝子3阻害剤、リンフォトキシンベータレセプター活性化物質、マイクロRNA
(miRNA)遺伝子治療剤、Axlのモジュレーター、B7−H3のモジュレーター、
B7−H4のモジュレーター、CD160のモジュレーター、CD161のモジュレータ
ー、CD27のモジュレーター、CD47のモジュレーター、CD70のモジュレーター
、GITRのモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、ICOSのモジュレーター
、Merのモジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、NKG2Dのモジュレーター
、OX40のモジュレーター、SIRPアルファのモジュレーター、TIGITのモジュ
レーター、Tim−4のモジュレーター、Tyroのモジュレーター、Na+−タウロコ
ール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4
阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質モジュレーター、
PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、ペプチジルプロ
リルイソメラーゼ阻害剤、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤
、組換えスカベンジャーレセプターA(SRA)タンパク質、組換えサイモシンアルファ
−1、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害
剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害剤、低分子干渉RNA(siRNA)、低分子合成
ヘアピンRNA(sshRNA)、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Sr
cチロシンキナーゼ阻害剤、インターフェロン遺伝子刺激物質(STING)アゴニスト
、NOD1の刺激物質、T細胞表面糖タンパク質CD28阻害剤、T細胞表面糖タンパク
質CD8モジュレーター、サイモシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Ti
m−3阻害剤、TLR−3アゴニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、
TLR9遺伝子刺激物質、toll様レセプター(TLR)モジュレーター、ウイルスリ
ボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレア
ーゼ(TALEN)、ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。
【0175】
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、HBVを処置するために有用な1
つまたはそれを超える他の化合物を必要に応じて含み得る錠剤として製剤化される。ある
特定の実施形態において、その錠剤は、HBVを処置するための別の活性成分(例えば、
3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、アポリポタンパク質A1モジュレーター、アル
ギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ球アテニュエーター阻害剤、ブルトンチロシンキ
ナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD
160阻害剤、CD305阻害剤、CD4アゴニストおよびモジュレーター、HBcAg
を標的とする化合物、B型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的とする化合物、コアタンパ
ク質アロステリックモジュレーター、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、
シクロフィリン阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、D
NAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼモジュレーター、エピジェネティックモデ
ィファイヤー、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、HBsAg阻害剤、HBsAg
分泌または集合の阻害剤、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HB
V RNAse阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大エンベロ
ープタンパク質モジュレーター、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、B型肝炎
構造タンパク質モジュレーター、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎表面
抗原(HBsAg)分泌または集合の阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、B型肝炎
ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵素阻害剤
、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAP阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴニスト、
免疫調節物質、インドールアミン−2阻害剤、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、
インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストン
デメチラーゼ阻害剤、KDM1阻害剤、KDM5阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプタ
ーサブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、リンフォトキシ
ンベータレセプター活性化物質、Axlのモジュレーター、B7−H3のモジュレーター
、B7−H4のモジュレーター、CD160のモジュレーター、CD161のモジュレー
ター、CD27のモジュレーター、CD47のモジュレーター、CD70のモジュレータ
ー、GITRのモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、ICOSのモジュレータ
ー、Merのモジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、NKG2Dのモジュレータ
ー、OX40のモジュレーター、SIRPアルファのモジュレーター、TIGITのモジ
ュレーター、Tim−4のモジュレーター、Tyroのモジュレーター、Na+−タウロ
コール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞レセプター2B
4阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質モジュレーター
、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、ペプチジルプロリルイソメラーゼ阻害剤、ホスフ
ァチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺
激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害
剤、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、イ
ンターフェロン遺伝子刺激物質(STING)アゴニスト、NOD1の刺激物質、T細胞
表面糖タンパク質CD28阻害剤、T細胞表面糖タンパク質CD8モジュレーター、サイ
モシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Tim−3阻害剤、TLR−3アゴ
ニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、TLR9遺伝子刺激物質、to
ll様レセプター(TLR)モジュレーター、ウイルスリボヌクレオチドレダクターゼ阻
害剤およびそれらの組み合わせ)を含み得る。
HBV併用薬
【0176】
HBVを処置するための併用薬の例としては、TRUVADA(登録商標)(フマル酸
テノホビルジソプロキシルおよびエムトリシタビン(emtricitabine));
ABX−203、ラミブジンおよびPEG−IFN−アルファ;ABX−203アデホビ
ルおよびPEG−IFNアルファ;ならびにINO−1800(INO−9112および
RG7944)が挙げられる。
他のHBV薬
【0177】
HBVを処置するための他の薬物の例としては、アルファ−ヒドロキシトロポロン、ア
ムドキソビル(amdoxovir)、ベータ−ヒドロキシシトシンヌクレオシド、CC
C−0975、エルブシタビン(elvucitabine)、エゼチミブ、シクロスポ
リンA、ゲンチオピクリン(ゲンチオピクロシド)、JNJ−56136379、ニタゾ
キサニド(nitazoxanide)、ビリナパント(birinapant)、NO
V−205(モリキサン(molixan)、BAM−205)、オリゴチド(olig
otide)、ミボチレート(mivotilate)、フェロン(feron)、GS
T−HG−131、レバミゾール、Ka Shu Ning、アロフェロン(allof
eron)、WS−007、Y−101(Ti Fen Tai)、rSIFN−co、
PEG−IIFNm、KW−3、BP−Inter−014、オレアノール酸、HepB
−nRNA、cTP−5(rTP−5)、HSK−II−2、HEISCO−106−1
、HEISCO−106、Hepbarna、IBPB−006IA、Hepuyinf
en、DasKloster0014−01、ISA−204、Jiangantai(
Ganxikang)、MIV−210、OB−AI−004、PF−06、ピクロシド
、DasKloster−0039、ヘプランタイ(hepulantai)、IMB−
2613、TCM−800B、還元型グルタチオン、RO−6864018、RG−78
34、UB−551およびZH−2N、ならびにUS2015/0210210682(
Roche)、US2016/0122344(Roche)、WO201517316
4およびWO2016023877に開示されている化合物が挙げられる。
HBVワクチン
【0178】
HBVワクチンには、予防ワクチンと治療ワクチンの両方が含まれる。HBV予防ワク
チンの例としては、Vaxelis、Hexaxim、Heplisav、Mosqui
rix、DTwP−HBVワクチン、Bio−Hep−B、D/T/P/HBV/M(L
BVP−0101;LBVW−0101)、DTwP−Hepb−Hib−IPVワクチ
ン、Heberpenta L、DTwP−HepB−Hib、V−419、CVI−H
BV−001、Tetrabhay、B型肝炎予防ワクチン(Advax Super
D)、Hepatrol−07、GSK−223192A、ENGERIX B(登録商
標)、組換えB型肝炎ワクチン(筋肉内、Kangtai Biological Pr
oducts)、組換えB型肝炎ワクチン(Hansenual polymorpha
酵母、筋肉内、Hualan Biological Engineering)、組換
えB型肝炎表面抗原ワクチン、Bimmugen、Euforavac、Eutrava
c、anrix−DTaP−IPV−Hep B、HBAI−20、Infanrix−
DTaP−IPV−Hep B−Hib、Pentabio Vaksin DTP−H
B−Hib、Comvac4、Twinrix、Euvax−B、Tritanrix
HB、Infanrix Hep B、Comvax、DTP−Hib−HBVワクチン
、DTP−HBVワクチン、Yi Tai、Heberbiovac HB、Triva
c HB、GerVax、DTwP−Hep B−Hibワクチン、Bilive、He
pavax−Gene、SUPERVAX、Comvac5、Shanvac−B、He
bsulin、Recombivax HB、Revac B mcf、Revac B
+、Fendrix、DTwP−HepB−Hib、DNA−001、Shan6、rh
HBsAGワクチンおよびDTaP−rHB−Hibワクチンが挙げられる。
【0179】
HBV治療ワクチンの例としては、HBsAG−HBIG複合体、ARB−1598、
Bio−Hep−B、NASVAC、abi−HB(静脈内)、ABX−203、Tet
rabhay、GX−110E、GS−4774、ペプチドワクチン(イプシロンPA−
44)、Hepatrol−07、NASVAC(NASTERAP)、IMP−321
、BEVAC、Revac B mcf、Revac B+、MGN−1333、KW−
2、CVI−HBV−002、AltraHepB、VGX−6200、FP−02、F
P−02.2、TG−1050、NU−500、HBVax、im/TriGrid/抗
原ワクチン、Mega−CD40L−アジュバントワクチン、HepB−v、RG794
4(INO−1800)、組換えVLPベースの治療ワクチン(HBV感染,VLP B
iotech)、AdTG−17909、AdTG−17910 AdTG−18202
、ChronVac−B、TG−1050およびLm HBVが挙げられる。
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤
【0180】
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤の例としては、アデホビル(HEPSERA(登録
商標))、エムトリシタビン(EMTRIVA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソ
プロキシル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テ
ノホビルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビル
アラフェナミド、テノホビルジピボキシル、フマル酸テノホビルジピボキシル、テノホビ
ルオクタデシルオキシエチルエステル、CMX−157、ベシホビル(besifovi
r)、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、エンテカビルマレエート、テ
ルビブジン(TYZEKA(登録商標))、プラデホビル(pradefovir)、ク
レブジン、リバビリン、ラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))、ホスファジ
ド(phosphazide)、ファムシクロビル、フソリン(fusolin)、メタ
カビル(metacavir)、SNC−019754、FMCA、AGX−1009、
AR−II−04−26、HIP−1302、アスパラギン酸テノホビルジソプロキシル
(tenofovirdisoproxil aspartate)、オロト酸テノホビルジソプロキシルおよびHS−
10234が挙げられる。
免疫調節物質
【0181】
免疫調節物質の例としては、リンタトリモド(rintatolimod)、イミドー
ル塩酸塩、インガロン(ingaron)、dermaVir、プラケニル(ヒドロキシ
クロロキン)、プロロイキン(proleukin)、ヒドロキシ尿素、ミコフェノール
酸モフェチル(MPA)およびそのエステル誘導体ミコフェノール酸モフェチル(MMF
)、WF−10、リバビリン、IL−12、INO−9112、ポリマーポリエチレンイ
ミン(PEI)、Gepon、VGV−1、MOR−22、BMS−936559、RO
−7011785、RO−6871765ならびにIR−103が挙げられる。
Toll様レセプター(TLR)モジュレーター
【0182】
TLRモジュレーターとしては、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5
、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12およ
びTLR13のモジュレーターが挙げられる。TLR3モジュレーターの例としては、リ
ンタトリモド、ポリ−ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RI
BOXXIM(登録商標)、IPH−33、MCT−465、MCT−475およびND
−1.1が挙げられる。
【0183】
TLR7モジュレーターの例としては、GS−9620、GSK−2245035、イ
ミキモド、レシキモド、DSR−6434、DSP−3025、IMO−4200、MC
T−465、MEDI−9197、3M−051、SB−9922、3M−052、Li
mtop、TMX−30X、TMX−202、RG−7863、RG−7795、ならび
にUS20100143301(Gilead Sciences)、US201100
98248(Gilead Sciences)およびUS20090047249(G
ilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
【0184】
TLR8モジュレーターの例としては、モトリモド(motolimod)、レシキモ
ド、3M−051、3M−052、MCT−465、IMO−4200、VTX−763
、VTX−1463、ならびにUS20140045849(Janssen)、US2
0140073642(Janssen)、WO2014/056953(Jansse
n)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(
Janssen)、US20140350031(Janssen)、WO2014/0
23813(Janssen)、US20080234251(Array Bioph
arma)、US20080306050(Array Biopharma)、US2
0100029585(Ventirx Pharma)、US20110092485
(Ventirx Pharma)、US20110118235(Ventirx P
harma)、US20120082658(Ventirx Pharma)、US2
0120219615(Ventirx Pharma)、US20140066432
(Ventirx Pharma)、US20140088085(Ventirx P
harma)、US20140275167(Novira Therapeutics
)およびUS20130251673(Novira Therapeutics)に開
示されている化合物が挙げられる。
【0185】
TLR9モジュレーターの例としては、BB−001、BB−006、CYT−003
、IMO−2055、IMO−2125、IMO−3100、IMO−8400、IR−
103、IMO−9200、アガトリモド(agatolimod)、DIMS−905
4、DV−1079、DV−1179、AZD−1419、レフトリモド(leftol
imod)(MGN−1703)、リテニモド(litenimod)およびCYT−0
03−QbG10が挙げられる。
インターフェロンアルファレセプターリガンド
【0186】
インターフェロンアルファレセプターリガンドの例としては、インターフェロンアルフ
ァ−2b(INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(
PEGASYS(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−1b、インターフェ
ロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、Veldona、Infradure
、Roferon−A、YPEG−インターフェロンアルファ−2a(YPEG−rhI
FNアルファ−2a)、P−1101、Algeron、Alfarona、Ingar
on(インターフェロンガンマ)、rSIFN−co(組換えスーパー化合物インターフ
ェロン)、Yペグインターフェロンアルファ−2b(YPEG−rhIFNアルファ−2
b)、MOR−22、ペグインターフェロンアルファ−2b(PEG−INTRON(登
録商標))、Bioferon、Novaferon、Inmutag(Inferon
)、MULTIFERON(登録商標)、インターフェロンアルファ−n1(HUMOF
ERON(登録商標))、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))
、Shaferon、インターフェロンアルファ−2b(Axxo)、Alfafero
ne、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、イン
ターフェロン−アルファ2(CJ)、Laferonum、VIPEG、BLAUFER
ON−A、BLAUFERON−B、Intermax Alpha、Realdiro
n、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B PDferon−B
、インターフェロンアルファ−2b(IFN、Laboratorios Biopro
farma)、アルファインターフェロナ2b(alfainterferona 2b)、Kalfero
n、Pegnano、Feronsure、PegiHep、インターフェロンアルファ
2b(Zydus−Cadila)、インターフェロンアルファ2a、Optipeg
A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2b(Am
ega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ロペグインターフェロ
ンアルファ−2b、rHSA−IFNアルファ−2a(組換えヒト血清アルブミンインタ
ーフェロン(intereferon)アルファ2a融合タンパク質)、rHSA−IF
Nアルファ2b、組換えヒトインターフェロンアルファ−(1b、2a、2b)、ペグイ
ンターフェロンアルファ−2b(Amega)、ペグインターフェロンアルファ−2a、
Reaferon−EC、Proquiferon、Uniferon、Urifron
、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of
Biological Products)、Anterferon、Shanfero
n、Layfferon、Shang Sheng Lei Tai、INTEFEN、
SINOGEN、Fukangtai、Pegstat、rHSA−IFNアルファ−2
bおよびInterapo(Interapa)が挙げられる。
ヒアルロニダーゼ阻害剤
【0187】
ヒアルロニダーゼ阻害剤の例としては、アストドリマー(astodrimer)が挙
げられる。
B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤
【0188】
HBsAg阻害剤の例としては、HBF−0259、PBHBV−001、PBHBV
−2−15、PBHBV−2−1、REP−9AC、REP−9C、REP−9、REP
−2139、REP−2139−Ca、REP−2165、REP−2055、REP−
2163、REP−2165、REP−2053、REP−2031およびREP−00
6およびREP−9AC’が挙げられる。
【0189】
HBsAg分泌阻害剤の例としては、BM601が挙げられる。
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤
【0190】
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤の例としては、AGEN−
2041、AGEN−1884、イピリムマブ(ipilumimab)、ベラタセプト
(belatacept)、PSI−001、PRS−010、Probody mAb
、トレメリムマブ(tremelimumab)およびJHL−1155が挙げられる。
シクロフィリン阻害剤
【0191】
シクロフィリン阻害剤の例としては、CPI−431−32、EDP−494、OCB
−030、SCY−635、NVP−015、NVP−018、NVP−019、STG
−175、ならびにUS8513184(Gilead Sciences)、US20
140030221(Gilead Sciences)、US20130344030
(Gilead Sciences)およびUS20130344029(Gilead
Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
HBVウイルス侵入阻害剤
【0192】
HBVウイルス侵入阻害剤の例としては、Myrcludex Bが挙げられる。
ウイルスのmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド
【0193】
ウイルスのmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの例としては、IS
IS−HBVRx、IONIS−HBVRx、IONIS−GSK6−LRx、GSK−
3389404が挙げられる。
低分子干渉RNA(siRNA)およびddRNAi
【0194】
siRNAの例としては、TKM−HBV(TKM−HepB)、ALN−HBV、S
R−008、HepB−nRNA、およびARC−520、ARC−521、ARB−1
740、ARB−1467が挙げられる。
【0195】
DNA指向性RNA干渉(ddRNAi)の例としては、BB−HB−331が挙げら
れる。
エンドヌクレアーゼモジュレーター
【0196】
エンドヌクレアーゼモジュレーターの例としては、PGN−514が挙げられる。
リボヌクレオチド(Ribonucelotide)レダクターゼ阻害剤
【0197】
リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤の例としては、Trimidoxが挙げられる

HBV E抗原阻害剤
【0198】
HBV E抗原阻害剤の例としては、オウゴニンが挙げられる。
共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤
【0199】
cccDNA阻害剤の例としては、BSBI−25およびCHR−101が挙げられる

ファルネソイドXレセプターアゴニスト
【0200】
EYP−001などのファルネソイドXレセプターアゴニストの例。
HBV抗体
【0201】
B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体の例としては、GC−1102、
XTL−17、XTL−19、KN−003、IV Hepabulin SNおよび完
全ヒトモノクローナル抗体治療(B型肝炎ウイルス感染、Humabs BioMed)
が挙げられる。
【0202】
モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含むHBV抗体の例としては、Zut
ectra、Shang Sheng Gan Di、Uman Big(B型肝炎超免
疫)、Omri−Hep−B、Nabi−HB、Hepatect CP、HepaGa
m B、igantibe、Niuliva、CT−P24、B型肝炎免疫グロブリン(
静脈内、pH4、HBV感染、Shanghai RAAS Blood Produc
ts)およびFovepta(BT−088)が挙げられる。
【0203】
HBC−34などの完全ヒトモノクローナル抗体。
CCR2ケモカインアンタゴニスト
【0204】
CCR2ケモカインアンタゴニストの例としては、プロパゲルマニウムが挙げられる。
サイモシンアゴニスト
【0205】
サイモシンアゴニストの例としては、Thymalfasin、組換えサイモシンアル
ファ1(GeneScience)が挙げられる。
サイトカイン
【0206】
サイトカインの例としては、組換えIL−7、CYT−107、インターロイキン−2
(IL−2,Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen
Neptunus)、IL−15、IL−21、IL−24およびセルモロイキンが挙げ
られる。
核タンパク質モジュレーター
【0207】
核タンパク質モジュレーターは、HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤であり
得る。核タンパク質モジュレーターの例としては、AT−130、GLS4、NVR−1
221、NVR−3778、BAY 41−4109、メシル酸モルホチアジン(mor
phothiadine mesilate)、JNJ−379およびDVR−23が挙
げられる。AB−423などのキャプシド集合阻害剤。
【0208】
キャプシド阻害剤の例としては、US20140275167(Novira The
rapeutics)、US20130251673(Novira Therapeu
tics)、US20140343032(Roche)、WO2014037480(
Roche)、US20130267517(Roche)、WO2014131847
(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO201403
3170(Janssen)およびWO2014033167(Janssen)、WO
2015/059212(Janssen)、WO2015118057(Jansse
n)、WO2015011281(Janssen)、WO2014184365(Ja
nssen)、WO2014184350(Janssen)、WO201416188
8(Janssen)、WO2013096744(Novira)、US201502
25355(Novira)、US20140178337(Novira)、US20
150315159(Novira)、US20150197533(Novira)、
US20150274652(Novira)、US20150259324(Novi
ra)、US20150132258(Novira)、US9181288(Novi
ra)、WO2014184350(Janssen)、WO2013144129(R
oche)に開示されている化合物が挙げられる。
レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質
【0209】
レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質の例としては、SB−9200、SB−40、
SB−44、ORI−7246、ORI−9350、ORI−7537、ORI−902
0、ORI−9198およびORI−7170、RGT−100が挙げられる。
NOD2刺激物質
【0210】
NOD2の刺激物質の例としては、SB−9200が挙げられる。
ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤
【0211】
PI3K阻害剤の例としては、イデラリシブ、ACP−319、AZD−8186、A
ZD−8835、ブパルリシブ、CDZ−173、CLR−457、ピクチリシブ、ネラ
チニブ、リゴセルチブ、リゴセルチブナトリウム、EN−3342、TGR−1202、
アルペリシブ(alpelisib)、デュベリシブ、IPI−549、UCB−585
7、タセリシブ(taselisib)、XL−765、ゲダトリシブ(gedatol
isib)、ME−401、VS−5584、コパンリシブ(copanlisib)、
CAIオロテート、ペリホシン、RG−7666、GSK−2636771、DS−74
23、パヌリシブ(panulisib)、GSK−2269557、GSK−2126
458、CUDC−907、PQR−309、INCB−40093、ピララリシブ(p
ilaralisib)、BAY−1082439、プキチニブメシレート(puqui
tinib mesylate)、SAR−245409、AMG−319、RP−65
30、ZSTK−474、MLN−1117、SF−1126、RV−1729、ソノリ
シブ(sonolisib)、LY−3023414、SAR−260301、TAK−
117、HMPL−689、テナリシブ(tenalisib)、ボクスタリシブ(vo
xtalisib)およびCLR−1401が挙げられる。
インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤
【0212】
IDO阻害剤の例としては、エパカドスタット(INCB24360)、レスミノスタ
ット(4SC−201)、インドキシモド(indoximod)、F−001287、
SN−35837、NLG−919、GDC−0919、GBV−1028、GBV−1
012、NKTR−218、およびUS20100015178(Incyte)に開示
されている化合物が挙げられる。
PD−1阻害剤
【0213】
PD−1阻害剤の例としては、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ(pid
ilizumab)、BGB−108、SHR−1210、PDR−001、PF−06
801591、IBI−308、GB−226、STI−1110およびmDX−400
が挙げられる。
PD−L1阻害剤
【0214】
PD−L1阻害剤の例としては、アテゾリズマブ、アベルマブ、AMP−224、ME
DI−0680、RG−7446、GX−P2、デュルバルマブ、KY−1003、KD
−033、MSB−0010718C、TSR−042、ALN−PDL、STI−A1
014、CX−072およびBMS−936559が挙げられる。
組換えサイモシンアルファ−1
【0215】
組換えサイモシンアルファ−1の例としては、NL−004およびペグ化サイモシンア
ルファ−1が挙げられる。
ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤
【0216】
BTK阻害剤の例としては、ABBV−105、アカラブルチニブ(ACP−196)
、ARQ−531、BMS−986142、ダサチニブ(dasatinib)、イブル
チニブ、GDC−0853、PRN−1008、SNS−062、ONO−4059、B
GB−3111、ML−319、MSC−2364447、RDX−022、X−022
、AC−058、RG−7845、スペブルチニブ(spebrutinib)、TAS
−5315、TP−0158、TP−4207、HM−71224、KBP−7536、
M−2951、TAK−020、AC−0025、ならびにUS20140330015
(Ono Pharmaceutical)、US20130079327(Ono P
harmaceutical)およびUS20130217880(Ono Pharm
aceutical)に開示されている化合物が挙げられる。
KDM阻害剤
【0217】
KDM5阻害剤の例としては、WO2016057924(Genentech/Co
nstellation Pharmaceuticals)、US2014/0275
092(Genentech/Constellation Pharmaceutic
als)、US20140371195(Epitherapeutics)およびUS
20140371214(Epitherapeutics)、US2016/0102
096(Epitherapeutics)、US2014/0194469(Quan
ticel)、US2014/0171432、US2014/0213591(Qua
nticel)、US2016/0039808(Quanticel)、WO2014
151945(Quanticel)、WO2014164708(Quanticel
)に開示されている化合物が挙げられる。
【0218】
KDM1阻害剤の例としては、US9186337B2(Oryzon Genomi
cs)に開示されている化合物、およびGSK−2879552、RG−6016、OR
Y−2001が挙げられる。
HBV複製阻害剤
【0219】
B型肝炎ウイルス複製阻害剤の例としては、イソチアフルジン、IQP−HBV、RM
−5038およびXingantieが挙げられる。
アルギナーゼ阻害剤
【0220】
アルギナーゼ阻害剤の例としては、CB−1158、C−201およびレスミノスタッ
トが挙げられる。
HBV併用療法
【0221】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩を、1つまたはそれを超える(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2
つ、または1〜3つ、または1〜4つの)さらなる治療薬および薬学的に許容され得るキ
ャリア、希釈剤または賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物が提供される。
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤併用療法
【0222】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤と併用される。別の特定の実施形態におい
て、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、HBV DN
Aポリメラーゼ阻害剤、および以下からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる
治療薬と併用される:免疫調節物質、TLRモジュレーター、インターフェロンアルファ
レセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、H
BsAg分泌または集合の阻害剤、HBcAgを標的とする化合物、シクロフィリン阻害
剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、ウイルスのmRNA
を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、
エンドヌクレアーゼモジュレーター、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎
ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤
、cccDNA阻害剤、sshRNA、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV
抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療的タンパク質(例えば、DARTs(登
録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登
録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含むHB
V抗体、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核
タンパク質モジュレーター(HBVコアまたはキャプシドタンパク質モジュレーター)、
レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、NOD2
の刺激物質、NOD1の刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3
K阻害剤、リンフォトキシンベータレセプター活性化物質、ナチュラルキラー細胞レセプ
ター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性Tリ
ンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様
レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リン
パ球アテニュエーター阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、
PEG−インターフェロンラムダ、組換えサイモシンアルファ−1、BTK阻害剤、TI
GITのモジュレーター、CD47のモジュレーター、SIRPアルファのモジュレータ
ー、ICOSのモジュレーター、CD27のモジュレーター、CD70のモジュレーター
、OX40のモジュレーター、エピジェネティックモディファイヤー、NKG2Dのモジ
ュレーター、Tim−4のモジュレーター、B7−H4のモジュレーター、B7−H3の
モジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、GITRのモジュレーター、CD160
のモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、CD161のモジュレーター、Axl
のモジュレーター、Merのモジュレーター、Tyroのモジュレーター、遺伝子モディ
ファイヤーまたは遺伝子エディター、例えば、CRISPR(CRISPR Cas9を
含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALEN)、IAP
阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤、IDO阻害剤ならびにB型肝炎ウイルス複製
阻害剤。
【0223】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容
され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLRモジ
ュレーター、HBsAg阻害剤、HBsAg分泌または集合の阻害剤、HBV治療ワクチ
ン、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体および二重特異性抗体および「
抗体様」治療的タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登
録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商
標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含むHBV抗体、シクロフィリン阻害剤、レ
チノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻
害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびN
OD2の刺激物質からなる群より選択される1つまたは2つのさらなる治療薬、ならびに
HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型
肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤
、sshRNA、KDM5阻害剤および核タンパク質モジュレーター(HBVコアまたは
キャプシドタンパク質モジュレーター)からなる群より選択される1つまたは2つのさら
なる治療薬と併用される。
【0224】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容
され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLRモジ
ュレーター、HBsAg阻害剤、HBV治療ワクチン、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標
的とするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療的タンパク質(例えば、
DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、
XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗
体)を含むHBV抗体、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質
、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナー
ゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択
される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0225】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容
され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤
、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を
標的とするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNA、KDM5
阻害剤および核タンパク質モジュレーター(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害
剤)からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
HBV薬物併用療法
【0226】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキ
シル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビ
ルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフ
ェナミド、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZE
KA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群
より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLRモジュレーター、
インターフェロンアルファレセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−
7、HBsAg阻害剤、HBsAg分泌または集合の阻害剤、HBcAgを標的とする化
合物、シクロフィリン阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻
害剤、ウイルスのmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、
miRNA遺伝子治療剤、エンドヌクレアーゼモジュレーター、リボヌクレオチドレダク
ターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナ
ーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、sshRNA、B型肝炎ウイルスの表
面抗原を標的とするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療的タンパク質
(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登
録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体および
TCR様抗体)を含むHBV抗体、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴ
ニスト、サイトカイン、核タンパク質モジュレーター(HBVコアまたはキャプシドタン
パク質モジュレーター)、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプ
ターの刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、IDO阻害剤、組換えサイ
モシンアルファ−1、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リ
ンフォトキシンベータレセプター活性化物質、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻
害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、ipi4阻害剤、CD137
阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−
3阻害剤、B−およびT−リンパ球アテニュエーター阻害剤、エピジェネティックモディ
ファイヤー、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インター
フェロンLambd、BTK阻害剤、TIGITのモジュレーター、CD47のモジュレ
ーター、SIRPアルファのモジュレーター、ICOSのモジュレーター、CD27のモ
ジュレーター、CD70のモジュレーター、OX40のモジュレーター、NKG2Dのモ
ジュレーター、Tim−4のモジュレーター、B7−H4のモジュレーター、B7−H3
のモジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、GITRのモジュレーター、CD16
0のモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、CD161のモジュレーター、Ax
lのモジュレーター、Merのモジュレーター、Tyroのモジュレーター、遺伝子モデ
ィファイヤーまたは遺伝子エディター、例えば、CRISPR(CRISPR Cas9
を含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALEN)、IA
P阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる
群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0227】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキ
シル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビ
ルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフ
ェナミド、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZE
KA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群
より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにペグインターフェロンアルファ−2b(
PEG−INTRON(登録商標))、MULTIFERON(登録商標)、インターフ
ェロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、インターフェロンアルファ−2b(
INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(PEGAS
YS(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(HUMOFERON(登録商標
))、リバビリン、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))、Bi
oferon、Ingaron、Inmutag(Inferon)、Algeron、
Roferon−A、Oligotide、Zutectra、Shaferon、イン
ターフェロンアルファ−2b(AXXO)、Alfaferone、インターフェロンア
ルファ−2b(BioGeneric Pharma)、Feron、インターフェロン
−アルファ2(CJ)、BEVAC、Laferonum、VIPEG、BLAUFER
ON−B、BLAUFERON−A、Intermax Alpha、Realdiro
n、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B、インターフェロンア
ルファ−2b(IFN,Laboratorios Bioprofarma)、アルフ
ァインターフェロナ2b、Kalferon、Pegnano、Feronsure、P
egiHep、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、Opti
peg A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2
b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ペグインター
フェロンアルファ−2b(Amega)、Reaferon−EC、Proquifer
on、Uniferon、Urifron、インターフェロンアルファ−2b(Chan
gchun Institute of Biological Products)、
Anterferon、Shanferon、MOR−22、インターロイキン−2(I
L−2,Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Ne
ptunus)、Layfferon、Ka Shu Ning、Shang Shen
g Lei Tai、INTEFEN、SINOGEN、Fukangtai、Allo
feronおよびセルモロイキンからなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治
療薬と併用される。
【0228】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキ
シル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビ
ルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフ
ェナミド、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZE
KA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群
より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLRモジュレーター、
HBsAg阻害剤、HBsAg分泌または集合の阻害剤、HBV治療ワクチン、B型肝炎
ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療
的タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、B
ITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab
誘導体またはTCR様抗体)を含むHBV抗体、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘
導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、P
I3K阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激
物質からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0229】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキ
シル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビ
ルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフ
ェナミド、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZE
KA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群
より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻
害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするH
BV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNA、KDM5阻害剤および
核タンパク質モジュレーター(HBVコアまたはキャプシドタンパク質モジュレーター)
からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0230】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキ
シル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビ
ルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフ
ェナミド、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZE
KA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群
より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLRモジュレーター、HBsA
g阻害剤、HBsAg分泌または集合の阻害剤、HBV治療ワクチン、B型肝炎ウイルス
の表面抗原を標的とするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療的タンパ
ク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES
(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体ま
たはTCR様抗体)を含むHBV抗体、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝
子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害
剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質から
なる群より選択される1、2または3個のさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入
阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面
抗原を標的とするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNA、K
DM5阻害剤および核タンパク質モジュレーター(HBVコアまたはキャプシドタンパク
質モジュレーター)からなる群より選択される1つまたは2つのさらなる治療薬と併用さ
れる。
【0231】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキ
シル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビ
ルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフ
ェナミド、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZE
KA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群
より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLRモジュレーター、HBsA
g阻害剤、HBsAg分泌または集合の阻害剤、HBV治療ワクチン、B型肝炎ウイルス
の表面抗原を標的とするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療的タンパ
ク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES
(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体ま
たはTCR様抗体)を含むHBV抗体、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝
子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害
剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質から
なる群より選択される1つまたは2つのさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入阻
害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗
原を標的とするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNA、KD
M5阻害剤および核タンパク質モジュレーター(HBVコアまたはキャプシドタンパク質
モジュレーター)からなる群より選択される1つまたは2つのさらなる治療薬と併用され
る。
【0232】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキ
シル(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビ
ルジソプロキシル、フマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフ
ェナミド、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZE
KA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群
より選択される第1のさらなる治療薬;ならびに免疫調節物質、TLR7モジュレーター
、TLR8モジュレーター、HBsAg阻害剤、HBsAg分泌または集合の阻害剤、H
BV治療ワクチン、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体および二重特異
性抗体および「抗体様」治療的タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOB
ODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、Tand
Abs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含むHBV抗体、シクロフィ
リン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物
質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO
阻害剤、NOD2の刺激物質 HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害
剤、cccDNA阻害剤、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNA、KDM
5阻害剤および核タンパク質モジュレーター(HBVコアまたはキャプシドタンパク質モ
ジュレーター)からなる群より選択される1、2、3または4個のさらなる治療薬と併用
される。
【0233】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの
任意の化合物)は、任意の投与量の式Iの化合物(例えば、10mg〜1000mgの化
合物)において、1つまたはそれを超える(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもし
くは2つ、1〜3つ、または1〜4つの)さらなる治療薬と併用され得る。ある特定の実
施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、
5〜30mgのフマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフェナ
ミドまたはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明
細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、5〜10;5〜15;
5〜20;5〜25;25〜30;20〜30;15〜30;または10〜30mgのフ
マル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフェナミドまたはテノホ
ビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示され
る化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、10mgのフマル酸テノホビルアラフェ
ナミド、ヘミフマル酸テノホビルアラフェナミドまたはテノホビルアラフェナミドと併用
される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的
に許容され得る塩は、25mgのフマル酸テノホビルアラフェナミド、ヘミフマル酸テノ
ホビルアラフェナミドまたはテノホビルアラフェナミドと併用される。本明細書中に開示
されるような化合物(例えば、式Iの化合物)は、投与量の組み合わせがそれぞれ明確か
つ個別に列挙されている場合と同じ任意の投与量の化合物(例えば、50mg〜500m
gの化合物)において、本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0234】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容
され得る塩は、100〜400mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、ヘミフマル酸
テノホビルジソプロキシルまたはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実
施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、
100〜150;100〜200、100〜250;100〜300;100〜350;
150〜200;150〜250;150〜300;150〜350;150〜400;
200〜250;200〜300;200〜350;200〜400;250〜350;
250〜400;350〜400または300〜400mgのフマル酸テノホビルジソプ
ロキシル、ヘミフマル酸テノホビルジソプロキシルまたはテノホビルジソプロキシルと併
用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学
的に許容され得る塩は、300mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、ヘミフマル酸
テノホビルジソプロキシルまたはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実
施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、
250mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、ヘミフマル酸テノホビルジソプロキシ
ルまたはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細
書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、150mgのフマル酸テ
ノホビルジソプロキシル、ヘミフマル酸テノホビルジソプロキシルまたはテノホビルジソ
プロキシルと併用される。本明細書中に開示されるような化合物(例えば、NS5Aまた
はNS5Bの阻害剤)は、投与量の組み合わせがそれぞれ明確かつ個別に列挙されている
場合と同じ任意の投与量の化合物(例えば、50mg〜500mgの化合物)において、
本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0235】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され
得る塩を、1つまたはそれを超える(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1もしくは2つ
、または1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と組み合わせて含むキットが、提供
される。
【実施例】
【0236】
VII.実施例
実施例1:抗ウイルス活性
本開示の別の態様は、ウイルス感染症を阻害する方法に関し、その方法は、そのような
阻害を必要とすると疑われるサンプルまたは被験体を本開示の組成物で処置するステップ
を含む。
【0237】
本開示の文脈において、ウイルスを含むと疑われるサンプルとしては、天然または人工
の材料、例えば、生体;組織培養物または細胞培養物;生物学的サンプル、例えば、生物
学的材料サンプル(血液、血清、尿、脳脊髄液、涙、痰、唾液、組織サンプルなど);研
究室サンプル;食品、水または大気サンプル;生体産物(bioproduct)サンプ
ル、例えば、細胞、特に、所望の糖タンパク質を合成する組換え細胞の抽出物;などが挙
げられる。代表的には、そのサンプルは、ウイルス感染を誘導する生物、しばしば、腫瘍
ウイルスなどの病原性生物を含むと疑われる。サンプルは、水および有機溶媒\水混合物
を含む任意の媒体中に含まれ得る。サンプルには、ヒトなどの生体および細胞培養物など
の人工の材料が含まれる。
【0238】
所望であれば、組成物を適用した後の本開示の化合物の抗ウイルス活性を、そのような
活性を検出する直接法および間接法をはじめとした任意の方法によって観察できる。その
ような活性を測定する定量的、定性的および半定量的な方法がすべて企図される。代表的
には、上に記載されたスクリーニング方法のうちの1つが適用されるが、しかしながら、
生体の生理学的特性の観察などの他の任意の方法も適用可能である。
【0239】
本開示の化合物の抗ウイルス活性は、公知の標準的なスクリーニングプロトコルを用い
て計測され得る。
実施例2:細胞ベースの抗HCV活性の評価
【0240】
NS5A、NS5BまたはNS3を阻害する化合物の能力を評価するために、以下のプ
ロトコルが使用され得る。
細胞ベースのNS5Aアッセイ
【0241】
ウミシイタケルシフェラーゼ(RLuc)に基づくHCVレプリコンレポーターアッセ
イを用いて、抗ウイルス効力(EC50)を測定する。遺伝子型1および2a JFH−
1に対してアッセイを行うために、安定したHCV 1a RLucレプリコン細胞(R
Lucレポーターをコードするジシストロニックな遺伝子型1a H77レプリコンを有
する)、安定したHCV 1b RLucレプリコン細胞(RLucレポーターをコード
するジシストロニックな遺伝子型1b Con1レプリコンを有する)または安定したH
CV 2a JFH−1 Rlucレプリコン細胞(RLucレポーターをコードするジ
シストロニックな遺伝子型2a JFH−1レプリコンを有し;NS5AにL31が存在
する)を、EC50アッセイに向けて384ウェルプレートに分注する。遺伝子型2a(
NS5AにM31が存在する)または遺伝子型2bに対するアッセイを行うために、それ
ぞれ、RLuc−NeoレポーターをコードするNS5Aキメラ遺伝子型2a JFH−
1レプリコンおよび遺伝子型2a J6株NS5A遺伝子または遺伝子型2b MD2b
−1株NS5A遺伝子(両方にM31が存在する)を、Huh−Lunet細胞に一過性
にトランスフェクトするか、または安定に複製するレプリコン細胞(複数可)として確立
する。いずれかの細胞を、EC50アッセイに向けて384ウェルプレートに分注する。
遺伝子型3および遺伝子型4に対するアッセイを行うために、それぞれPi−RLucレ
ポーターをコードするNS5Aキメラ遺伝子型1b Con1レプリコンおよび遺伝子型
3a S52株NS5A遺伝子または遺伝子型4a ED43株NS5A遺伝子を、Hu
h−Lunet細胞に一過性にトランスフェクトし、続いてその細胞を384ウェルプレ
ートに分注する。化合物を、10mMの濃度でDMSOに溶解し、手作業でまたは自動ピ
ペッティング装置を用いて、DMSOで希釈する。3倍段階希釈した化合物を、手作業で
細胞培養培地と混合し、播種された細胞に加えるか、または自動装置を用いてその細胞に
直接加える。DMSOを、ネガティブ(溶媒;阻害なし)コントロールとして使用し、プ
ロテアーゼ阻害剤ITMN−191を、ポジティブコントロールとして>100×EC
の濃度で含める。72時間後、細胞を溶解し、ウミシイタケルシフェラーゼ活性を、製
造者(Promega−Madison,WI)が推奨するように定量する。非線形回帰
を行って、EC50値を計算した。
【0242】
抵抗性変異体に対する抗ウイルス効力(EC50)を求めるために、遺伝子型1a N
S5AにおけるM28T、Q30R、Q30H、L31MおよびY93Cならびに遺伝子
型1b NS5AにおけるY93Hを含む抵抗性変異を、個別に部位特異的変異誘発によ
って1a Pi−Rlucまたは1b Pi−Rlucレプリコンに導入する。各抵抗性
変異体のレプリコンRNAを、Huh−7由来のcured−51細胞に一過性にトラン
スフェクトし、これらのトランスフェクトされた細胞において、抗ウイルス効力を上に記
載されたように測定する。
細胞ベースのNS5Bアッセイ
【0243】
各化合物(100μMから段階希釈したもの)を、Huh7(2×10細胞/ウェル
)、HepG2(2×10細胞/ウェル)、B×PC3(2×10細胞/ウェル)ま
たはCEM(5×10細胞/ウェル)細胞に加え、37℃で8日間インキュベートする
。培地のみのコントロールを用いて、最小の吸光度値および無処置細胞を測定する。成長
期間の終わりに、CellTiter 96 Aqueous One Solutio
n Cell Proliferation Assayキット(Promega)から
のMTS色素を各ウェルに加え、プレートをさらに2時間インキュベートする。培地のみ
のコントロールウェルをブランクとして使用して、Victor3プレートリーダー(P
erkin Elmer)で490nmの吸光度を読み出す。細胞および試験化合物を含
むウェルにおける吸光度を無処置細胞コントロールのウェルと比較することによって、5
0%阻害値(CC50)を求める。
【0244】
50mM Hepes緩衝液(pH7.5)中に様々な濃度の試験化合物、1μMの4
種すべての天然リボヌクレオチド、[α−32P]UTP、20ng/μLの遺伝子型1
b(−)IRES RNA鋳型、1単位/μLのSUPERase・In(Ambion
,Austin,Tex.)、40ng/μLの野生型またはS282T NS5B遺伝
子型1b、1mM MgCl、0.75mM MnClおよび2mM DTTを含む
20μL混合物において、HCV NS5B反応を行う。27℃で30分間インキュベー
トした後、80μLの停止液(12.5mM EDTA、2.25M NaClおよび2
25mMクエン酸ナトリウム)を加えることによって、その反応をクエンチする。ドット
ブロット装置を用いて、クエンチされた反応混合物をHybond N+膜(GE He
althcare,Piscataway,N.J.)に通すことによって、放射性RN
A産物を未反応の基質から分離する。RNA産物は、その膜上に保持され、遊離ヌクレオ
チドは、洗い流される。その膜を、0.6M NaClおよび60mMクエン酸ナトリウ
ムを含む溶液で4回洗浄する。その膜を水に続いてエタノールでリンスした後、その膜を
ホスホルスクリーン(phosphorscreen)に曝露し、ホスホイメージャー(
phosphorimager)を用いて、産物を可視化し、定量する。GraFitプログラムバージ
ョン5(Erithacus Software,Horley,Surrey,UK)
を用いて、IC50値を計算する。すべての反応を2つ組で行い、結果をIC50±標準
誤差として報告する。
細胞ベースのNS3アッセイ
安定したサブゲノムHCVレプリコン細胞株と一過性にトランスフェクトされたHCV
レプリコン細胞の両方において、抗ウイルス効力(EC50)を測定する。最大半量有効
濃度(EC50)という用語は、ベースラインと特定の曝露時間後の最大値との中間の反
応を誘導する薬物の濃度のことを指す。
【0245】
遺伝子型1a、1b、2a、3aおよび4aに対する安定したサブゲノムHCVレプリ
コンを、Lohmannらが記載しているように(Lohmann V,Korner
F,Koch Jら、Replication of subgenomic hepa
titis C virus RNAs in a hepatoma cell li
ne,Science 1999;285:119−3)、Huh−7由来細胞において
確立する。安定した各細胞株は、選択可能なネオマイシン耐性遺伝子に続いてEMCV
IRESおよびHCVのNS3−NS5Bコード領域に融合されたヒト化ウミシイタケル
シフェラーゼ(hRLuc)レポーター遺伝子をコードするバイシストロニックなHCV
レプリコンを含む。HCVレプリコンを恒常的に発現している細胞の選択は、選択抗生物
質ネオマイシン(G418)の存在下において達成される。細胞内のHCV複製レベルに
対するマーカーとして、ルシフェラーゼ活性を計測する。
【0246】
遺伝子型1aの安定したレプリコンは、H77 HCV株に由来し、適応変異P149
6LおよびS2204Iを含んだ。遺伝子型1bの安定したレプリコンは、Con1 H
CV株に由来し、適応変異E1202G、T1280IおよびK1846Tを含んだ。遺
伝子型2aの安定したレプリコンは、JFH−1 HCV株に由来し、適応変異を必要と
しない。遺伝子型3aの安定したレプリコンは、S52 HCV株に由来し、適応変異P
1121L、A1198TおよびS2210I(遺伝子型1におけるS2204Iと等価
)を含んだ。遺伝子型4aの安定したレプリコンは、ED43 HCV株に由来し、適応
変異Q1691RおよびS2204Iを含んだ。すべてのレプリコン細胞株を、Huh−
7由来細胞において増殖し、10%ウシ胎児血清(FBS)および0.5mg/ml G
418が補充されたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で維持した。
【0247】
一過性にトランスフェクトされたHCVレプリコンを、遺伝子型1a、1b、3a、お
よび遺伝子型1bにおけるNS3/4aプロテアーゼ阻害剤抵抗性バリアントD168A
または遺伝子型1aにおけるR155Kに対して確立する。一過性にトランスフェクトさ
れたレプリコンは、バイシストロニックな(biscistronic)サブゲノムレプ
リコンでもあるが、安定したレプリコンに存在するネオマイシン選択マーカーを含まない
。これらのレプリコンは、ポリオウイルスIRESに続いて、hRLucレポーター遺伝
子、EMCV IRESおよび最後にHCVのNS3−NS5Bコード領域をコードする
。遺伝子型1a(H77)および1b(Con1)野生型レプリコンは、上に列挙された
ような、同じ株に由来し、同じ適応変異を含む。遺伝子型3a一過性レプリコンは、上記
のようなS52 HCV株に由来するが、わずかに異なる適応変異P1112L、K16
15EおよびS2210Iを含む。詳細には、安定した遺伝子型3aレプリコンのプロテ
アーゼドメインにおける第2の適応変異A1198T(A166T)が、複製効率に影響
せずに、NS3ヘリカーゼにおけるK1615E(K583E)で置き換えられている。
プロテアーゼドメインに位置するA166Tの除去は、プロテアーゼドメインを標的とす
る阻害剤に対するこのバリアントの影響を最小限にし、遺伝子型3aに関して野生型によ
り近いプロテアーゼドメインに相当する。NS3/4プロテアーゼ阻害剤変異をコードす
る抵抗性レプリコンは、部位特異的変異誘発によって1bまたは1a野生型NS3遺伝子
に導入される。すべての一過性レプリコンからインビトロで転写されたRNAを、エレク
トロポレーションによって、未処置のHuh−7由来細胞株にトランスフェクトする。細
胞内のHCV複製レベルに対するマーカーとして、ルシフェラーゼ活性を計測する。
【0248】
EC50アッセイを行うために、各HCVレプリコンからの細胞を384ウェルプレー
トに分注する。化合物(複数可)を、10mMの濃度でDMSOに溶解し、自動ピペッテ
ィング装置を用いてDMSOで希釈する。3倍段階希釈した化合物を、自動装置を用いて
その細胞に直接加える。DMSOを、ネガティブ(溶媒;阻害なし)コントロールとして
使用し、プロテアーゼ阻害剤;NS5A阻害剤およびヌクレオシド阻害剤を含む3つのH
CV阻害剤の組み合わせを、ポジティブコントロール(100%阻害)として>100×
EC50の濃度で使用する。72時間後、細胞を溶解し、ウミシイタケルシフェラーゼ活
性を、製造者(Promega−Madison,WI)が推奨するように定量する。非
線形回帰を行って、EC50値を計算する。
実施例3.B型肝炎表面抗原の減少
【0249】
本明細書中に記載される阻害剤を、以下のプロトコルに基づいて、B型肝炎表面抗原(
HBsAg)を減少させる能力について試験する。
HBV細胞株
【0250】
恒常的にHBVを発現している細胞株であるHepG2.2.15細胞(Acsら、P
roc Natl Acad Sci USA,84,(1987),4641−4)を
、10%ウシ胎児血清(Invitrogen)および200mg/Lという最終濃度の
G418(Invitrogen)が補充されたDMEM+Glutamax−I培地(
Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)中で培養し、37℃、5%C
において維持する。
HBsAgアッセイ
【0251】
HepG2.2.15細胞を、2つ組で白色96ウェルプレートに1.5×10細胞/
ウェルで播種する。それらの細胞を、DMSOで3倍段階希釈した化合物で処理する。す
べてのウェルにおけるDMSOの最終濃度は1%であり、薬物なしのコントロールとして
DMSOを使用する。
【0252】
HBsAg化学発光イムノアッセイ(CLIA)キット(Autobio Diagn
ostics Co.,Zhengzhou,China,カタログ番号:CL0310
−2)を使用して、分泌されたHBV抗原のレベルを半定量的に計測する。検出のために
、50μLウェル培養上清を使用し、HBsAg化学発光イムノアッセイ(CLIA)キ
ット(Autobio Diagnostics Co.,Zhengzhou,Chi
na,カタログ番号:C1.0310−2)を用いてHBsAgを定量する。50μLの
上清をCLIAアッセイプレートに移し、50μLの酵素結合体試薬を各ウェルに加える
。それらのプレートを密封し、室温で1時間、静かに撹拌する。上清−酵素−混合物を廃
棄し、ウェルを300μLのPBSで6回洗浄する。吸収性ティッシュペーパー上にCL
IAプレートの表を下にして置く(plating)ことによって、残留液体を除去する
。25μLの基質AおよびBを各ウェルに加えた。10分間のインキュベーションの後、
ルミノメーター(Mithras LB 940 Multimode Micropl
ate Reader)を用いて、輝度を計測する。用量反応曲線を作成し、E−Wor
kBook Suite(ID Business Solutions Ltd.,G
uildford,UK)を使用することによって、IC50値を外挿する。IC50
、薬物なしのコントロールと比べてHBsAgの分泌が50%減少したときの化合物濃度
(または条件培地log希釈度)として定義される。
実施例4.HBV DNAアッセイ
【0253】
HBV DNAアッセイを用いて、HBV DNA複製の阻害における試験化合物の活
性を評価してもよい。このアッセイは、リアルタイムqPCR(Taq an)を使用し
て、細胞外のHBV DNAコピー数を直接計測する。HepG2.2.15細胞を96
ウェルマイクロタイタープレートにプレーティングする。翌日、HepG2.2.15細
胞を洗浄し、培地を、様々な濃度の試験化合物を3つ組で含む完全培地に置き換える。3
TCをポジティブコントロールとして使用し、ネガティブコントロール(ウイルスコント
ロール,VC)として培地のみを細胞に加える。3日後、培養培地を、適切に希釈された
薬物を含む新鮮培地で置き換える。試験化合物の最初の投与の6日後に、細胞培養上清を
回収し、プロナーゼで処理し、次いで、リアルタイムqPCR/TaqManアッセイに
おいて使用して、HBV DNAコピー数を測定する。HBV DNAレベルの減少から
抗ウイルス活性を計算する(IC50)。
実施例5.患者におけるHBVの減少
【0254】
当該分野で公知の種々のプロトコル(例えば、Kimら、“HBsAg level
and clinical course in patients with chr
onic hepatitis B treated with nucleoside
analogue:five years of follow−up data,”
Clin.Mol Hepatol.,2013,19(4),409−416またはL
eeら、“Quantitative hepatitis B surface an
tigen and hepatitis B e entigen titers i
n prediction of treatment response to en
tecavir,Hepatology,2011,53,1486−1493)に従っ
て、ヒト患者において有効性を試験してもよい。
【0255】
さらに、Architect HBsAg定量キットも、Abbott Labora
toriesからの購入で利用可能である。このアッセイ方法を下で説明する。
方法
【0256】
ARCHITECT HBsAgアッセイは、ヒト血清中のHBsAgを定量測定する
ためのChemiflexと称される、化学発光微小粒子イムノアッセイ(CMIA)技
術を、柔軟なアッセイプロトコルで用いる2工程イムノアッセイである。第1の工程では
、サンプルおよび抗HBsでコーティングされた常磁性微小粒子を合わせる。サンプル中
に存在するHBsAgは、抗HBsでコーティングされた微小粒子に結合する。洗浄後、
第2の工程において、アクリジニウムで標識された抗HBs結合体を加える。もう1回の
洗浄サイクルの後、Pre−trigger溶液およびTrigger溶液を反応混合物
に加える。得られた化学発光反応物を、相対光単位(RLU)として計測する。サンプル
中のHBsAgの量と、ARCHITECT i System opticsによって
検出されたRLUとの間に、直接の関係が存在する。
【0257】
検体中のB型肝炎表面抗原の濃度を、先に作成されたARCHITECT HBsAg
検量線を用いて求める。検体の濃度が、0.05IU/mLを超えるかまたはそれに等し
い場合、その検体は、HBsAgに対して反応性であると考えられる。
検体
【0258】
ヒト血清において試験を行う。0.35mLという最小体積が必要である。検体を、ド
ライアイス上で凍結した状態でCovanceに発送し、それは、−70Cで90日間安
定である。周囲での安定性は、3日間であり、冷蔵保管での安定性は、7日間である。B
型肝炎表面Ag定量的試験は、5日間のTATを要し、GenevaおよびSingap
ore CCLS施設において行われる。
試薬
【0259】
ARCHITECT HBsAg Quantitative Reagentキット
アッセイは、Abbott Ireland Diagnostic Division
,Irelandによって製造されている。
較正
【0260】
Abbott Laboratoriesは、2つのHBsAgキャリブレーターを提
供している。2点較正を、6ヶ月ごとに1回行い、ロット番号の変更があったときまたは
主要なシステムの部品を交換したときはいつでも行う。
アッセイ内精度
【0261】
製造者は、HBsAg定量に対するアッセイ内精度が4.1〜7.8%CVと予想され
ると述べている。CCLSに対して許容され得る限界は、6.9%CV未満またはそれに
等しい。以下は、単一のランにおいて試験され、変動係数を評価する、2つの品質管理に
よって決定されたアッセイ内精度を示している(Statement of Claim
s Summary Report,2014年5月):
【表1】

アッセイ内精度
【0262】
製造者は、HBsAg定量に対するアッセイ間精度値が6.2〜9.2%と予想される
と述べている。CCLSに対して許容され得る限界は、9.1%CV未満またはそれに等
しい。以下は、品質管理材料の解析によって決定されたアッセイ間精度を示している(2
014年5月):
【表2】

精度
【0263】
精度は、検証プロセスにおいて重要なパラメータである。ある特定のアッセイに対して
、精度は、College of American Pathologists(CA
P)および他の供給源(例えば、National Institute of Sta
ndards and Technology(NIST)および他の供給者)から入手
可能な、標準的な検証済み参照材料(SVRM)または主要な参照材料を用いて評価され
る。他の場合、CAPまたは他の精度管理試験(PT)提供者などの機関から得られるP
Tの結果を用いて、精度を確立する。この実施例は、商業的供給源から提供されたアッセ
イ済み品質管理サンプルまたは資格のある参照研究室もしくは別の研究室との分割検体研
究を用いることによっても、精度の提示を確立し得る。
報告可能な範囲
【0264】
HBsAg定量アッセイに対する報告可能な範囲は、0.05〜125000.00I
U/mLである。分析的計測範囲は、0.05〜250.00IU/mLである。250
.00IU/mLを超えるHBsAg濃度を有するサンプルは、1:500という最大希
釈度まで希釈され、報告上限を125000.00IU/mLまで広げる。
特異性および感度
【0265】
上記アッセイは、黄疸(ビリルビン<342μmol/Lまたは<20mg/dL)、
溶血(Hgb<0.311mmol/Lまたは<0.5g/dL)、脂肪血症(トリグリ
セリド<33.87mmol/Lまたは<3000mg/dL)およびタンパク質<12
g/dLによって影響されない。ビオチン投与(すなわち>5mg/日)による治療を受
けている患者において、最後のビオチン投与の少なくとも8時間後までサンプルを採取す
るべきでない。
結果
全体的な特異性および感度
【0266】
6つの臨床箇所において、ARCHITECT HBsAgを用いて試験された642
9個の血清および血漿検体の結果から、全体的な特異性および感度を推定した。HBVセ
ロコンバージョンパネルは、同じ個体からの複数の出血(bleed)を含んだので、それら
のパネルの結果は、この計算から除外した。これらの検体が一度だけ現れるように、マッ
チした血清/血漿対からの血漿検体だけを使用した。
【0267】
全体的な特異性は、95%信頼区間が99.74%〜99.94%である、99.87
%(6001/6009)と推定された。全体的な感度は、95%信頼区間が98.29
%〜99.94%である、99.52%(418/420)と推定された。
HBsAg変異体検出
【0268】
HBsAg変異体の罹病性を、ARCHITECT HBsAgアッセイを用いて評価
した。最も優勢なHBsAg変異体であるGly→Arg145変異体(HBsAgのア
ミノ酸145位におけるグリシン[GLY]からアルギニン[ARG]への変異)が、野
生型HBsAg30の検出に等価な感度で、ARCHITECT HBsAgアッセイに
おいて容易に検出された。
【0269】
図1に見られるように、レジパスビル(90mg)とソホスブビル(400mg)との
固定用量の併用を毎日1回投与した後、患者は、HBsAgの減少を示した。このデータ
は、慢性HCVおよび慢性HBVの共感染を有する成人における、レジパスビル/ソホス
ブビルの固定用量の併用の安全性および有効性を評価する臨床試験に基づいて観察された
。これらの患者は、12週間にわたって投薬を受け、慢性遺伝子型1または2HCVおよ
びHBVに罹患していた。
【0270】
上記組み合わせの投与後に取得されたさらなるデータは、図2〜4に見られる。図2
示されているように、8週目において、患者は、4週目よりも顕著なHBsAgの減少を
示した。処置期間にわたるHBsAg減少の全体的な傾向は、図3から明らかであり、一
方、平均HBV DNA量の減少のばらつきは、より大きい。各個別の患者におけるHB
sAgの変化が図4にプロットされており、すべての患者のHBsAgレベルが一様に経
時的に減少していることがわかる。
【0271】
上記の本明細書に引用されたすべての刊行物、特許および特許文書は、個別に参照によ
り援用されるかのように、本明細書中に参照により援用される。
【0272】
本開示は、様々な特定の好ましい実施形態および手法に関して説明されてきた。しかし
ながら、当業者は、本開示の真意および範囲内のままで、多くのバリエーションおよび改
変が行われ得ることを理解するだろう。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
有効量のNS5A阻害剤を投与することを含む、B型肝炎ウイルス感染の処置を必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス感染を処置するための方法。
(項目2)
有効量のNS5B阻害剤を投与することを含む、B型肝炎ウイルス感染の処置を必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス感染を処置するための方法。
(項目3)
有効量のNS3阻害剤を投与することを含む、B型肝炎ウイルス感染の処置を必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス感染を処置するための方法。
(項目4)
有効量のNS5A阻害剤および有効量のNS5B阻害剤ならびに必要に応じてNS3阻害剤を投与することを含む、B型肝炎ウイルス感染の処置を必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス感染を処置するための方法。
(項目5)
前記NS5A阻害剤が、レジパスビルである、項目1または4に記載の方法。
(項目6)
前記ヒトが、約90ミリグラムのレジパスビルを投与される、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記NS5B阻害剤が、ソホスブビルである、項目2、4または5に記載の方法。
(項目8)
前記ヒトが、約400ミリグラムのソホスブビルを投与される、項目2〜6のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
前記NS3阻害剤が、ボキシラプレビルである、項目3〜8のいずれか1項に記載の方法。
(項目10)
前記NS5A阻害剤およびNS5B阻害剤ならびに必要に応じて前記NS3阻害剤が、共に投与される、項目3〜9のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
前記NS5A阻害剤およびNS5B阻害剤ならびに必要に応じて前記NS3阻害剤が別々に投与される、項目3〜6のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
有効量の逆転写酵素阻害剤を前記ヒトに投与することをさらに含む、項目1〜11のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
前記逆転写酵素阻害剤が、テノホビルアラフェナミドである、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記ヒトが、約25mgのテノホビルアラフェナミドを投与される、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記ヒトが、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に共感染している、先行するいずれかの項目に記載の方法。
(項目16)
前記ヒトが、C型肝炎ウイルス(HCV)に共感染していない、先行するいずれかの項目に記載の方法。
(項目17)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用するためのNS5A阻害剤を含む薬学的組成物。
(項目18)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において有用な薬の調製において使用するためのNS5A阻害剤を含む組成物。
(項目19)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用するためのNS5B阻害剤を含む薬学的組成物。
(項目20)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において有用な薬の調製において使用するためのNS5B阻害剤を含む組成物。
(項目21)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用するためのNS3阻害剤を含む薬学的組成物。
(項目22)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において有用な薬の調製において使用するためのNS3阻害剤を含む組成物。
(項目23)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において使用するためのNS5A阻害剤およびNS5B阻害剤ならびに必要に応じてNS3阻害剤を含む薬学的組成物。
(項目24)
ヒトにおけるB型肝炎ウイルス感染の処置において有用な薬の調製において使用するためのNS5A阻害剤およびNS5B阻害剤ならびに必要に応じてNS3阻害剤を含む組成物。
図1
図2
図3
図4