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特開2020-204546システム同定方法、システム同定装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-204546(P2020-204546A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】システム同定方法、システム同定装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01M 15/02 20060101AFI20201127BHJP
   G01M 17/007 20060101ALI20201127BHJP
   G05B 13/02 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   G01M15/02
   G01M17/007 A
   G05B13/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-112564(P2019-112564)
(22)【出願日】2019年6月18日
(11)【特許番号】特許第6729765号(P6729765)
(45)【特許公報発行日】2020年7月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】秋山 岳夫
【テーマコード(参考)】
2G087
5H004
【Fターム(参考)】
2G087AA26
2G087BB01
2G087CC06
2G087DD11
2G087EE02
2G087FF16
2G087FF38
5H004GA30
5H004GB12
5H004HA10
5H004HB08
5H004KC35
5H004KC50
(57)【要約】
【課題】外乱によって変化しない共通パラメータと外乱によって変化する外乱可変パラメータとを区別して同定するシステム同定方法を提供すること。
【解決手段】システム同定方法は、実システムにおける周波数応答(ω,HR1),(ω,HR2)…,(ω,HRn)を、n組の異なる大きさの外乱の下で測定するステップ(S1)と、外乱によって変化しないi組(iは1以上の整数)の共通パラメータ及び外乱によって変化するj組の外乱可変パラメータを含むn組の機械モデルM1〜Mnにおける入力から出力までの周波数応答(ω,HM1),(ω,HM2)…,(ω,HMn)を算出するステップ(S3)と、計n組の評価関数F(HRk,HMk)の値及びその総和σFを算出するステップ(S4)と、総和σFが収束条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索するステップ(S3〜S6)と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実システムにおける入力から出力までの入出力特性を再現するモデルに含まれる複数のモデルパラメータの値をコンピュータによって同定するシステム同定方法であって、
前記実システムにおける入力から出力までの周波数応答を、n組(nは2以上の整数)の異なる大きさの外乱の下で測定するステップと、
外乱によって変化しないi組(iは1以上の整数)の共通パラメータ及び外乱によって変化するj組(jは1以上の整数)の外乱可変パラメータを含むn組のモデルにおける入力から出力までの周波数応答を算出するステップと、
k番目(kは1からnの間の整数)の外乱の下で測定された周波数応答とk番目のモデルの周波数応答との差に基づいて計n組の評価関数の値及びその総和を算出するステップと、
前記総和が所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索するステップと、を備えることを特徴とするシステム同定方法。
【請求項2】
前記探索するステップでは、前記総和が前記所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を非線形計画法に基づいて探索することを特徴とする請求項1に記載のシステム同定方法。
【請求項3】
前記所定条件は、i組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの微小変化に対する前記総和の変化量が所定値以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム同定方法。
【請求項4】
前記実システムは、供試体と、当該供試体と連結されたダイナモメータと、を備えるダイナモメータシステムであることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のシステム同定方法。
【請求項5】
前記モデルは、2つ以上の慣性体と、前記各慣性体を連結する1つ以上の軸体と、を含む多慣性系機械モデルであり、
前記共通パラメータは、前記慣性体の慣性モーメントを含み、
前記外乱可変パラメータは、前記軸体のばね剛性及び前記軸体のばね損失の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム同定方法。
【請求項6】
前記外乱は、前記供試体に作用する負荷トルクであることを特徴とする請求項4又は5に記載のシステム同定方法。
【請求項7】
実システムにおける入力から出力までの入出力特性を再現するモデルに含まれる複数のモデルパラメータの値を同定するシステム同定装置であって、
前記実システムにおける入力から出力までの周波数応答を、n組(nは2以上の整数)の異なる大きさの外乱の下で測定する実周波数応答測定手段と、
外乱によって変化しないi組(iは1以上の整数)の共通パラメータ及び外乱によって変化するj組(jは1以上の整数)の外乱可変パラメータを含むn組のモデルにおける入力から出力までの周波数応答を算出するモデル周波数応答算出手段と、
k番目(kは1からnの間の整数)の外乱の下で測定された周波数応答とk番目のモデルの周波数応答との差に基づいて計n組の評価関数の値及びその総和を算出する評価関数算出手段と、
前記総和が所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索する探索手段と、を備えることを特徴とするシステム同定装置。
【請求項8】
請求項1から6の何れかに記載のシステム同定方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム同定方法、システム同定装置、及びプログラムに関する。より詳しくは、実システムの入出力特性を再現するモデルに含まれる複数のモデルパラメータの値を同定するシステム同定方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
μ設計と呼称される制御器設計方法では、実システムの入出力特性を模したモデルである公称プラントに含まれるモデルパラメータに対し変動を与える摂動項が規定されたフィードバック制御系を定義し、このフィードバック制御系に対しロバスト安定性に関する設計条件を課し、この設計条件を満たすようにコンピュータによって制御器を設計する。このため、μ設計によって制御器を設計する場合、例えば特許文献1に示されるようなパラメータ推定方法を利用することにより、公称プラントに含まれるモデルパラメータの値をある程度の精度で事前に把握しておく必要がある。
【0003】
特許文献1に示されたパラメータ推定方法では、実システムを用いて実測したボード線図とモデルを用いて算出したボード線図とを、非線形計画法に基づいてフィッティングさせることによってモデルに含まれる複数のモデルパラメータの値を推定する。
【0004】
ところで、公称プラントに含まれる複数のモデルパラメータの中には、外乱によって変化しないものや外乱によって大きく変化するものがある。したがってこのような非線形性を有する実システムを制御対象とする制御器をμ設計に基づいて設計する場合、応答性の高い制御器を得るためには、外乱によって変化するモデルパラメータについてはその変動範囲に応じた適切な大きさの摂動として扱い、外乱によって変化しないモデルパラメータに対しては摂動なし又は微小な摂動として扱うことが好ましい。このため、事前にモデルパラメータの値を同定する際には、外乱によって変化しないモデルパラメータについては精度良く、また外乱によって変化するモデルパラメータについてはその変動範囲を精度良く推定することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4788627号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示されたパラメータ推定方法では、1つの実測ボード線図に基づいて全てのモデルパラメータの値を推定しているため、実システムが上述のような非線形性を有する場合、精度良くモデルパラメータを推定することができない。すなわち特許文献1のパラメータ推定方法では、ある外乱の下で測定された1つの実測ボード線図に基づいて、外乱によって変化するモデルパラメータと外乱によって変化しないモデルパラメータとを区別せずに推定するため、本来であれば外乱によらず一定となるべきモデルパラメータの推定値が外乱の大きさによってばらつく、という矛盾する結果が得られる。
【0007】
本発明は、外乱によって変化しないモデルパラメータと外乱によって変化するモデルパラメータとを区別して同定するシステム同定方法、システム同定装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係るシステム同定方法は、実システム(例えば、後述のダイナモメータシステムS)における入力(例えば、後述のダイナモトルクT3)から出力(例えば、後述の軸トルク検出信号Tk2)までの入出力特性を再現するモデルに含まれる複数のモデルパラメータの値をコンピュータ(例えば、後述のシステム同定装置1)によって同定する方法であって、前記実システムにおける入力から出力までの周波数応答(例えば、後述のn組の周波数応答(ω,HR1),(ω,HR2),…,(ω,HRn))を、n組(nは2以上の整数)の異なる大きさの外乱の下で測定するステップ(例えば、後述の図5のS1)と、外乱によって変化しないi組(iは1以上の整数)の共通パラメータ(例えば、後述の共通パラメータ(J1,J2,J3,K2,Ck2))及び外乱によって変化するj組(jは1以上の整数)の外乱可変パラメータ(例えば、後述の外乱可変パラメータ(K1,Ck1))を含むn組のモデル(例えば、後述の機械モデルM1〜Mn)における入力から出力までの周波数応答(例えば、後述のn組の周波数応答(ω,HM1),(ω,HM2),…,(ω,HMn))を算出するステップ(例えば、後述の図5のS3)と、k番目(kは1からnの間の整数)の外乱の下で測定された周波数応答とk番目のモデルの周波数応答との差に基づいて計n組の評価関数(例えば、後述のn組の評価関数F(HRk,HMk))の値及びその総和(例えば、後述の総和σF)を算出するステップ(例えば、後述の図5のS4)と、前記総和が所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索するステップ(例えば、後述の図5のS3〜S6)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
(2)この場合、前記探索するステップでは、前記総和が前記所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を非線形計画法に基づいて探索することが好ましい。
【0010】
(3)この場合、前記所定条件は、i組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの微小変化に対する前記総和の変化量が所定値以下であることが好ましい。
【0011】
(4)この場合、前記実システムは、供試体(例えば、後述のエンジンE)と、当該供試体と連結されたダイナモメータ(例えば、後述のダイナモメータ3)と、を備えるダイナモメータシステム(例えば、後述のダイナモメータシステムS)であることが好ましい。
【0012】
(5)この場合、前記モデルは、2つ以上の慣性体(例えば、後述の慣性体I1,I2,I3)と、前記各慣性体を連結する1つ以上の軸体(例えば、後述の軸体A1,A2)と、を含む多慣性系機械モデル(例えば、後述の機械モデルM)であり、前記共通パラメータは、前記慣性体の慣性モーメント(例えば、後述の慣性モーメントJ1,J2,J3)を含み、前記外乱可変パラメータは、前記軸体のばね剛性(例えば、後述のばね剛性K1)及び前記軸体のばね損失(例えば、後述のばね損失Ck1)の少なくとも何れかを含むことが好ましい。
【0013】
(6)この場合、前記外乱は、前記供試体に作用する負荷トルクであることが好ましい。
【0014】
(7)本発明に係るシステム同定装置(例えば、後述のシステム同定装置1)は、実システム(例えば、後述のダイナモメータシステムS)における入力(例えば、後述のダイナモトルクT3)から出力(例えば、後述の軸トルク検出信号Tk2)までの入出力特性を再現するモデルに含まれる複数のモデルパラメータの値を同定するものであって、前記実システムにおける入力から出力までの周波数応答(例えば、後述のn組の周波数応答(ω,HR1),(ω,HR2),…,(ω,HRn))を、n組(nは2以上の整数)の異なる大きさの外乱の下で測定する実周波数応答測定手段(例えば、後述の図5のS1の処理の実行に係る手段)と、外乱によって変化しないi組(iは1以上の整数)の共通パラメータ(例えば、後述の共通パラメータ(J1,J2,J3,K2,Ck2))及び外乱によって変化するj組(jは1以上の整数)の外乱可変パラメータ(例えば、後述の外乱可変パラメータ(K1,Ck1))を含むn組のモデル(例えば、後述の機械モデルM1〜Mn)における入力から出力までの周波数応答(例えば、後述のn組の周波数応答(ω,HM1),(ω,HM2),…,(ω,HMn))を算出するモデル周波数応答算出手段(例えば、後述の図5のS3の実行に係る手段)と、k番目(kは1からnの間の整数)の外乱の下で測定された周波数応答とk番目のモデルの周波数応答との差に基づいて計n組の評価関数(例えば、後述のn組の評価関数F(HRk,HMk))の値及びその総和(例えば、後述の総和σF)を算出する評価関数算出手段(例えば、後述の図5のS4の実行に係る手段)と、前記総和が所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索する探索手段(例えば、後述の図5のS3〜S6の実行に係る手段)と、を備えることを特徴とする。
【0015】
(8)本発明に係るプログラムは、(1)から(5)の何れかに記載のシステム同定方法の各ステップを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
(1)本発明のシステム同定方法では、実システムにおける入力から出力までの周波数応答を、n組の異なる大きさの外乱の下で測定し、外乱によって変化しないi組の共通パラメータ及び外乱によって変化するj組の外乱可変パラメータを含むn組のモデルにおける入力から出力までの周波数応答を算出し、k番目の外乱の下で測定された周波数応答とk番目のモデルの周波数応答との差に基づいて計n組の評価関数の値とその総和とを算出し、さらにこの総和が所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索する。よって本発明によれば、i組の共通パラメータについては、外乱の大きさによらない一定の値として精度良く同定できる。また本発明によれば、j組の外乱可変パラメータについては、n段階で変化する外乱の下での変動幅を同定できる。
【0017】
(2)本発明では、前記総和が前記所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を、非線形計画法に基づいて探索する。本発明によれば、精度良くi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を同定できる。
【0018】
(3)本発明では、i組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの微小変化に対する評価関数の総和の変化量が所定値以下となるようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索することにより、これら共通パラメータ及び外乱可変パラメータの値を同定する。これにより、各外乱の下で測定された周波数応答と各モデルの周波数応答とが最も一致するようにi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を同定できる。
【0019】
(4)本発明では、実システムを、供試体とこの供試体に連結されたダイナモメータとを備えるダイナモメータシステムとする。これにより、ダイナモメータシステムの入出力特性を再現する機械モデルに含まれる複数のモデルパラメータの値を精度良く同定することができる。
【0020】
(5)本発明では、実システムをダイナモメータシステムとし、その入出力特性を再現するモデルを2つ以上の慣性体及びこれら慣性体を連結する1つ以上の軸体とを含む多慣性系機械モデルとする。このような多慣性系機械モデルは、各慣性体の慣性モーメントや各軸体のばね剛性やばね損失をモデルパラメータとして含むが、これらモデルパラメータのうち、慣性モーメントは外乱によって変化しないが、ばね剛性やばね損失は外乱によって変化する。そこで本発明では、共通パラメータを慣性モーメントとし、外乱可変パラメータを軸体のばね剛性及びばね損失の少なくとも何れかとする。よって本発明によれば、慣性モーメントを精度良く同定でき、またばね剛性やばね損失の変動範囲を精度良く同定できる。
【0021】
(6)本発明では、外乱を、供試体に作用する負荷トルクとする。これにより、様々な負荷トルクの下で共通パラメータの値を精度良く同定でき、かつ変動する負荷トルクの下での外乱可変パラメータの値の変動範囲を精度良く同定できる。
【0022】
(7)本発明に係るシステム同定装置は、実システムにおける入力から出力までの周波数応答を、n組の異なる大きさの外乱の下で測定する実周波数応答測定手段と、外乱によって変化しないi組の共通パラメータ及び外乱によって変化するj組の外乱可変パラメータを含むn組のモデルにおける入力から出力までの周波数応答を算出するモデル周波数応答算出手段と、k番目の外乱の下で測定された周波数応答とk番目のモデルの周波数応答との差に基づいて計n組の評価関数の値とその総和とを算出する評価関数算出手段と、この総和が所定条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を探索する探索手段と、を備える。よって本発明によれば、i組の共通パラメータについては、外乱の大きさによらない一定の値として精度良く同定できる。また本発明によれば、j組の外乱可変パラメータについては、n段階で変化する外乱の下での変動幅を同定できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係るシステム同定装置と、このシステム同定装置によってモデル化するダイナモメータシステムの構成を示す図である。
図2】ダイナモメータシステムにおけるトルク電流指令信号から軸トルク検出信号までの入出力特性を再現する機械モデルを模式的に示す図である。
図3図2の機械モデルを伝達関数によって表したものである。
図4A】負荷トルクを小とした場合における小負荷機械モデルの伝達関数を示す図である。
図4B】負荷トルクを中した場合における中負荷機械モデルの伝達関数を示す図である。
図4C】負荷トルクを大とした場合における大負荷機械モデルの伝達関数を示す図である。
図5】n組の機械モデルに含まれるi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値をシステム同定装置によって同定するシステム同定方法の具体的な手順を示すフローチャートである。
図6】比較例のシステム同定装置によって3段階の負荷トルク(小、中、大)の下で7組のモデルパラメータの値を同定した場合における同定結果を示す表である。
図7A】小負荷トルクの下で測定されたダイナモメータシステムにおける周波数応答(実線参照)及び比較例のシステム同定装置によって同定された機械モデルにおける周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
図7B】中負荷トルクの下で測定されたダイナモメータシステムにおける周波数応答(実線参照)及び比較例のシステム同定装置によって同定された機械モデルにおける周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
図7C】大負荷トルクの下で測定されたダイナモメータシステムにおける周波数応答(実線参照)及び比較例のシステム同定装置によって同定された機械モデルにおける周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
図8】本実施形態のシステム同定装置によって3段階の負荷トルク(小、中、大)の下で11組のモデルパラメータの値を同定した場合における同定結果を示す表である。
図9A】小負荷トルクの下で測定されたダイナモメータシステムにおける周波数応答(実線参照)及び本実施形態のシステム同定装置によって同定された小負荷機械モデルにおける周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
図9B】中負荷トルクの下で測定されたダイナモメータシステムにおける周波数応答(実線参照)及び本実施形態のシステム同定装置によって同定された中負荷機械モデルにおける周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
図9C】大負荷トルクの下で測定されたダイナモメータシステムにおける周波数応答(実線参照)及び本実施形態のシステム同定装置によって同定された大負荷機械モデルにおける周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るシステム同定装置1と、このシステム同定装置1によってモデル化する実システムとしてのダイナモメータシステムSの構成を示す図である。
【0025】
以下では、ダイナモメータシステムSは、車両用のエンジンEの各種性能を評価する際に用いられる所謂エンジンベンチシステムである場合について説明するが、本発明はこれに限らない。ダイナモメータシステムSは、車両用のドライブトレインの各種性能を評価する際に用いられる所謂ドライブトレインベンチシステムとしてもよい。ここで、ドライブトレインとは、エンジンやモータ等の車両用動力発生源で発生した駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達装置の総称をいい、車両に搭載された状態では動力発生源側に連結される入力軸と、駆動輪側に連結される出力軸と、を備える。
【0026】
システム同定装置1は、後に図5を参照して説明するシステム同定方法の各ステップを実行させるプログラムがインストールされたコンピュータである。システム同定装置1は、ダイナモメータシステムSの入出力特性を複数のモデルパラメータによって特徴付けられるモデルによってモデル化するとともに、これらモデルパラメータの値を同定する。
【0027】
ダイナモメータシステムSは、供試体としてのエンジンEと、このエンジンEの出力軸と略棒状の連結軸2を介して連結されたダイナモメータ3と、スロットルアクチュエータ4を介してエンジンEの出力を制御するエンジン制御装置5と、ダイナモメータ3に電力を供給するインバータ6と、インバータ6を介してダイナモメータ3の出力を制御するダイナモメータ制御装置7と、連結軸2に発生する捩れトルク(以下、「軸トルク」という)を検出する軸トルクセンサ8と、ダイナモメータ3の回転数(以下、「ダイナモ回転数」という)を検出する回転数センサ9と、を備える。
【0028】
ダイナモメータシステムSでは、エンジン制御装置5を用いてエンジンEの負荷トルクを制御しながら、ダイナモメータ制御装置7を用いて軸トルクやダイナモ回転数を制御することにより、エンジンEの耐久性、燃費、及び排気浄化性能を評価する試験が行われる。
【0029】
軸トルクセンサ8は、連結軸2における軸トルクに応じた軸トルク検出信号を生成し、これをダイナモメータ制御装置7及びシステム同定装置1へ送信する。回転数センサ9は、例えばエンコーダであり、ダイナモメータ3のダイナモ回転数に応じた回転数検出信号を生成し、これをダイナモメータ制御装置7及びシステム同定装置1へ送信する。
【0030】
エンジン制御装置5は、スロットルアクチュエータ2を介してエンジンEの負荷トルクを制御する。ダイナモメータ制御装置7は、エンジン制御装置5によるエンジンEの負荷トルクの制御下において、軸トルク検出信号及び回転数検出信号に基づいてダイナモメータ3に対するトルク電流指令信号を生成する。インバータ3は、ダイナモメータ制御装置7によって生成されたトルク電流指令信号に基づいてダイナモメータ3に電力を供給する。
【0031】
以上のようなダイナモメータシステムSにおいて、入力はダイナモメータ制御装置7によるトルク電流指令信号に比例したダイナモトルクよって構成され、出力は軸トルクセンサ8による軸トルク検出信号によって構成され、外乱はエンジン制御装置5によって制御されるエンジンEの負荷トルクによって構成される。
【0032】
システム同定装置1は、ダイナモメータシステムSにおけるトルク電流指令信号から軸トルク検出信号までの入出力特性を、以下で説明するような機械モデルでモデル化するとともに、この機械モデルに含まれる複数のモデルパラメータの値を同定する。
【0033】
図2は、ダイナモメータシステムSの機械モデルMを模式的に示す図である。また図3は、この機械モデルMを伝達関数によって表したものである。
【0034】
システム同定装置1では、ダイナモメータシステムSにおける入出力特性を、2つ以上の慣性体と、各慣性体を連結する1つ以上の軸体と、を含む多慣性系機械モデルによってモデル化する。より具体的には、システム同定装置1は、供試体であるエンジンにはクラッチが含まれていることを考慮して、ダイナモメータシステムSにおける入出力特性を、3つの慣性体である第1慣性体I1、第2慣性体I2、及び第3慣性体I3と、これら3つの慣性体I1,I2,I3を連結する2つの軸体である第1軸体A1、及び第2軸体A2と、を含む3慣性系機械モデルMによってモデル化する(図2参照)。図2及び図3に示す3慣性系機械モデルMにおいて、ダイナモトルクT3は第3慣性体I3に入力され、軸トルク検出信号Tk2は第2軸体A2から出力される。
【0035】
以下では、第1慣性体I1の慣性モーメントは“J1”とし、第2慣性体I2の慣性モーメントは“J2”とし、第3慣性体I3の慣性モーメントは“J3”とする。第1慣性体I1と第2慣性体I2とは第1軸体A1によって連結され、第2慣性体I2と第3慣性体I3とは第2軸体A2によって連結される。以下では、第1軸体A1のばね剛性を“K1”とし、第1軸体A1のばね損失を“Ck1”とし、第2軸体A2のばね剛性を“K2”とし、第2軸体A2のばね損失を“Ck2”とする。
【0036】
以上のようにシステム同定装置1では、ダイナモメータシステムSにおける入出力特性を、合計7種のモデルパラメータ(J1,J2,J3,K1,K2,Ck1,Ck2)によってモデル化する。またこのような3慣性系機械モデルMにおいて、第1軸体A1はエンジンEに含まれるクラッチを考慮して導入されたものである。このため、第1軸体A1のばね剛性K1及びばね損失Ck1は、エンジンEの負荷トルクによって変化し得る。そこでシステム同定装置1では、これら7種のモデルパラメータのうち、ばね剛性K1及びばね損失Ck1の2組のモデルパラメータは負荷トルクによって変化する外乱可変パラメータとして扱い、慣性モーメントJ1,J2,J3、ばね剛性K2、及びばね損失Ck2の5組のモデルパラメータは負荷トルクによって変化しない共通パラメータとして扱う。なお以下では、共通モデルパラメータの数をi(iは、一般的には1以上の整数であり、本実施形態の例では5である)とし、外乱可変パラメータの数をj(jは、一般的には1以上の整数であり、本実施形態の例では2である)とする。
【0037】
またシステム同定装置1では、負荷トルクの大きさをn段階(nは、2以上の整数)に分けるとともに、n組の機械モデルM1,…,Mnを定義する。以下では、nを3とし、負荷トルクの大きさを、小、中、大の3段階に分けた場合について説明する。
【0038】
図4Aは負荷トルクを小とした場合における小負荷機械モデルM1の伝達関数を示す図であり、図4Bは負荷トルクを中とした場合における中負荷機械モデルM2の伝達関数を示す図であり、図4Cは負荷トルクを大とした場合における大負荷機械モデルM3の伝達関数を示す図である。
【0039】
図4A図4Cに示すように、3組の機械モデルM1〜M3の伝達関数の構造は同じである。また負荷トルクによって変化しない5組の共通パラメータ(J1,J2,J3,K2,Ck2)については、3つの機械モデルM1,M2,M3で共通のモデルパラメータとして定義される。また負荷トルクによって変化する2組の外乱可変パラメータ(K1,Ck1)については、3つの機械モデルM1,M2,M3で独立したモデルパラメータ(K1_1,Ck1_1,K1_2,Ck1_2,K1_3,Ck1_3)として定義される。以上より、システム同定装置1では、ダイナモメータシステムSの入出力特性を、合計11(=i+j×n)のモデルパラメータを含むn組の機械モデルによってモデル化する。
【0040】
図5は、n組の機械モデルに含まれるi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値をシステム同定装置1によって同定するシステム同定方法の具体的な手順を示すフローチャートである。
【0041】
初めにS1では、システム同定装置1は、実システムであるダイナモメータシステムSにおけるダイナモトルクT3から軸トルク検出信号Tk2までのn組の周波数応答(ω,HR1),(ω,HR2),…,(ω,HRn)を、n段階の異なる大きさの負荷トルクの下で測定し、S2に移る。より具体的には、システム同定装置1は、エンジン制御装置5を用いてエンジンEの負荷トルクを予め定められた大きさで維持しながら、ダイナモメータ制御装置7を用いてダイナモメータ3を所定の加振周波数の下で加振運転することによって、ダイナモトルクT3から軸トルク検出信号Tk2までの周波数応答を測定する。これにより、n段階の異なる大きさの負荷トルクの下でのn組の周波数応答(ω,HR1),(ω,HR2),…,(ω,HRn)を測定する。
【0042】
次にS2では、システム同定装置1は、i組の共通パラメータ(J1,J2,…)及びj×n組の外乱可変パラメータ(K1_1,Ck1_1,…)を所定の初期値に設定し、S3に移る。
【0043】
S3では、システム同定装置1は、n組の機械モデルM1〜MnにおけるダイナモトルクT3から軸トルク検出信号Tk2までの周波数応答(ω,HM1),(ω,HM2),…,(ω,HMn)を算出し、S4に移る。
【0044】
S4では、システム同定装置1は、下記式(1−1)に示すように、k番目(kは、1からnの間の整数)の負荷トルクの下で測定された周波数応答HRkとk番目の機械モデルMkにおけるダイナモトルクT3から軸トルク検出信号Tk2までの周波数応答HMkとの差に基づいて合計n組の評価関数F(HRk,HMk)の値を算出し、さらに下記式(1−2)に示すように、n組の評価関数F(HRk,HMk)の総和σを算出し、S5に移る。
【数1】
【0045】
S5では、システム同定装置1は、S4で算出した総和σFが所定の収束条件を満たしたか否かを判定する。ここで収束条件とは、i組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの微小変化に対する上記総和σFの変化量が0の近傍に設定された所定値以下であること、である。
【0046】
S5における判定結果がNOである場合、システム同定装置1は、非線形計画法に基づいて、i組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を変化させた後、S3に移り、n組の機械モデルM1〜Mnにおける周波数応答(ω,HM1),(ω,HM2),…,(ω,HMn)を算出する。S5における判定結果がYESである場合、システム同定装置1は、i組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値の同定を終了する。以上のように、システム同定装置1は、S3〜S6の処理を繰り返し実行することにより、総和σFが収束条件を満たすようなi組の共通パラメータ及びj×n組の外乱可変パラメータの値を非線形計画法に基づいて探索する。
【0047】
次に、図2及び図3に示す3慣性系機械モデルに含まれるモデルパラメータの同定結果について、比較例のシステム同定装置と本実施形態のシステム同定装置1とで比較する。
【0048】
ここで比較例のシステム同定装置とは、本願出願人による特許第4788627号に示されているシステム同定装置をいう。すなわち、比較例のシステム同定装置は、機械モデルに含まれるモデルパラメータを、負荷トルクによって変化しない共通パラメータと、負荷トルクによって変化する外乱可変パラメータとに分けない点において、本実施形態のシステム同定装置1と異なる。
【0049】
図6は、比較例のシステム同定装置によって3段階の負荷トルク(小、中、大)の下で7組のモデルパラメータ(J1,J2,J3,K1,K2,Ck1,Ck2)の値を同定した場合における同定結果を示す表である。
図7A図7Cは、3段階の負荷トルク(小、中、大)の下で測定されたダイナモメータシステムSにおける周波数応答(実線参照)及び比較例のシステム同定装置によって同定された機械モデルにおける周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
【0050】
図6に示すように、比較例のシステム同定装置では、7組のモデルパラメータ(J1,J2,J3,K1,K2,Ck1,Ck2)の値を負荷トルクによって変化するものと変化しないものとに区別せずに同定することから、本来であれば負荷トルクによって変化するはずのない慣性モーメントJ1,J2,J3、慣性モーメントの和(J1+J2+J3)、ばね剛性K2、及びばね損失Ck2が負荷トルクの大きさによって変化する。
【0051】
図8は、本実施形態のシステム同定装置1によって3段階の負荷トルク(小、中、大)の下で11組のモデルパラメータ(J1,J2,J3,K1_1,K1_2,K1_3,K2,Ck1_1,Ck1_2,Ck1_3,Ck2)の値を同定した場合における同定結果を示す表である。
図9A図9Cは、3段階の負荷トルク(小、中、大)の下で測定されたダイナモメータシステムSにおける周波数応答(実線参照)及び本実施形態のシステム同定装置1によって同定された機械モデルM1,M2,M3における周波数応答(破線参照)をプロットしたボード線図である。
【0052】
図8に示すように、本実施形態のシステム同定装置1では、7組のモデルパラメータ(J1,J2,J3,K1,K2,Ck1,Ck2)を、負荷トルクによって変化しない共通パラメータ(J1,J2,J3,K2,Ck2)と、負荷トルクによって変化する外乱可変パラメータ(K1,Ck1)と、に分けて扱う。このため、慣性モーメントJ1,J2,J3、慣性モーメントの和(J1+J2+J3)、ばね剛性K2、及びばね損失Ck2の値については、負荷トルクの大きさによらず一定の値で同定され、エンジンEのクラッチの特性に起因するばね剛性K1及びばね損失Ck1の値については、負荷トルクの大きさに応じて変化するように同定される。
【0053】
ところで、図9A図9C図7A図7Cとを比較して明らかなように、ボード線図の合致度は、本実施形態のシステム同定装置1よりも比較例のシステム同定装置の方が高い。より具体的には、例えば図9Cに示すように、本実施形態のシステム同定装置1によれば、負荷トルクを大とした場合における第2共振点が実測よりもやや低くなっている。これは以下のような理由による。
【0054】
まず比較例のシステム同定装置では、各負荷トルクにおける3つのボード線図が合致するように7組のモデルパラメータ(J1,J2,J3,K1,K2,Ck1,Ck2)の値を全て独立して同定する。すなわち、比較例のシステム同定装置では、3つのボード線図が合致するように、実質的に計21組のモデルパラメータを独立して調整している。これに対し本実施形態のシステム同定装置では、各負荷トルクでボード線図が合致するように5組の共通パラメータ(J1,J2,J3,K2,Ck2)の値を共通して調整し、6組の外乱可変パラメータ(K1_1,K1_2,K1_3,Ck1_1,Ck1_2,Ck1_3)の値を独立して調整している。すなわち、本実施形態のシステム同定装置では、3つのボード線図が合致するように、実質的に計11組のモデルパラメータの値を独立して調整している。以上のように、本実施形態のシステム同定装置1では、比較例のシステム同定装置よりも実質的に独立して値を調整できるモデルパラメータの数が少ない。このためボード線図の合致度は、比較例のシステム同定装置よりも本実施形態のシステム同定装置1の方が低くなると考えられる。
【0055】
以上のように、ボード線図の合致度のみを比較すれば、本実施形態のシステム同定装置1よりも比較例のシステム同定装置の方が高いといえる。しかしながら比較例のシステム同定装置では、各負荷トルクでのボード線図が合致するように、本来であれば負荷トルクによって変化するはずのない共通パラメータ(J1,J2,J3,K2,Ck2)の値を調整していることから、これら共通パラメータ(J1,J2,J3,K2,Ck2)の値の同定精度及び外乱可変パラメータ(K1,Ck1)の値の負荷トルクに対する変動幅の同定精度は、比較例のシステム同定装置よりも本実施形態のシステム同定装置1の方が高いといえる。
【0056】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
【0057】
例えば上記実施形態では、システム同定装置1は、エンジンベンチシステムであるダイナモメータシステムSを複数のモデルパラメータを含む3慣性系機械モデルによってモデル化するとともに、これらモデルパラメータの値を同定する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。システム同定装置によってモデル化する実システムは、2慣性系以上の多慣性系機械モデルによってモデル化できるものであればよく、例えば上述のようにドライブトレインシステムであってもよい。
【符号の説明】
【0058】
S…ダイナモメータシステム(実システム)
E…エンジン(供試体)
1…システム同定装置
2…連結軸
3…ダイナモメータ
7…ダイナモメータ制御装置
8…軸トルクセンサ
J1,J2,J3,K2,Ck2…共通パラメータ
K1,Ck1…外乱可変パラメータ

図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図9C