【実施例】
【0019】
  次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、
図2乃至
図4を用いて説明する。なお以下に説明する実施例は、移動体の一例に相当する車両に搭載されたドライブレコーダにおける画像データ等の記録処理に対して実施形態を適用した場合の実施例である。
【0020】
  また、
図2は実施例に係るドライブレコーダの概要構成を示すブロック図であり、
図3は当該ドライブレコーダにおける表示画像データの記録処理を示すフローチャートであり、
図4は当該ドライブレコーダによる記録処理により記録される画像を例示する図である。このとき
図2では、
図1に示した実施形態に係る情報記録装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該情報記録装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0021】
  実施例に係るドライブレコーダは、当該ドライブレコーダが搭載されている車両の前方風景を撮影可能に、当該車両の室内に設置される。なお以下の説明において、実施例に係るドライブレコーダが用いられる車両を、単に「自車両」と称する。そして実施例に係るドライブレコーダDRは、
図2に示すように、操作ボタンやタッチパネル等からなる操作部11、種々の情報を出力するディスプレイ18及び必要な操作案内音声等を放音するスピーカ19を備えている。これらに加えて実施例に係るドライブレコーダDRは、CPU、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなり且つドライブレコーダDR全体を制御してその機能を発揮させる処理部9と、SSD(Solid State Drive)等からなる画像データ記録部10と、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)撮像素子等からなるカメラ12と、SSD等からなる地図データ記録部13と、GPS(Global Positioning Sensor)センサ14と、加速度センサ15と、マイク16と、車両インターフェース17と、例えば着脱式のSD(Secure Digital)カード等であるメモリSDと、上記カメラ12、地図データ記録部13、GPSセンサ14、加速度センサ15、マイク16及び車両インターフェース17と処理部9とを接続するインターフェース1と、により構成されている。また処理部9は、画像処理部3と、記録部4と、により構成されている。これら画像処理部3及び記録部4は、処理部9を構成する上記CPU等を含むハードウェアロジック回路により実現されてもよいし、後述する実施例に係る表示画像データの記録処理に相当するプログラムを当該CPUが読み出して実行することにより、ソフトウェア的に実現されるものであってもよい。
【0022】
  このとき、インターフェース1が実施形態に係る画像情報取得手段1の一例及び状態情報取得手段2の一例にそれぞれ相当し、画像処理部3が実施形態に係る表示用情報取得手段3の一例に相当する。また、記録部4が実施形態に係る記録手段4の一例に相当し、メモリSDが実施形態に係る記録手段SDの一例に相当する。そして
図2に破線で示すように、インターフェース1、画像処理部3及び記録部4により、実施形態に係る情報記録装置Sの一例を構成している。また、インターフェース1が本願に係る「規則情報取得手段」の一例に相当し、画像処理部3が本願に係る「状態検出手段」の一例及び「判定手段」の一例にそれぞれ相当する。
【0023】
  以上の構成において操作部11は、ドライブレコーダDRの一部に操作ボタンやタッチパネル等により構成されており、使用者による操作を受け付けて当該操作に対応する操作信号を処理部9に出力する。またディスプレイ18は、処理部9の制御の下、ドライブレコーダDRの機能として使用者に提示すべき情報を、例えば画像又はアイコン等を用いて表示する。更にスピーカ19は、処理部9の制御の下、ドライブレコーダDRの機能発揮のために必要な上記操作案内音声等を放音する。
【0024】
  次にカメラ12は、自車両の移動方向前方を含む周囲をその撮像範囲としている。そしてカメラ12は、当該撮像範囲内を撮像した周囲画像に相当する撮像データを生成し、インターフェース1を介して処理部9の画像処理部3に出力する。一方地図データ記録部13は、地図データとして、一般的な道路データや交差点データに加えて、各道路又は交差点等における交通規則又は交通規制の内容を示す規則データを記録している。なお以下の説明において、上記交通規則又は上記交通規制を、単に「交通規則等」と称する。そして地図データ記録部13は、画像処理部3からの要求に応じて、インターフェース1を介して当該規則データ等を当該画像処理部3に出力する。
【0025】
  一方GPSセンサ14は、図示しない航法衛星からの航法電波を受信した結果に基づいて、ドライブレコーダDRの現在位置を示す位置データを、インターフェース1を介して画像処理部3に出力する。ここで当該ドライブレコーダDRの現在位置は、換言すれば自車両の現在位置でもある。次に加速度センサ15は、自車両に印加される加速度を、例えば自車両の進行方向、左右方向及び鉛直方向についてそれぞれ検出し、その検出結果としての加速度データを、インターフェース1を介して画像処理部3に出力する。
【0026】
  他方マイク16は、自車両の例えば車内の音又は音声を集音し、その集音結果としての音声データを、インターフェース1を介して画像処理部3に出力する。このとき、マイク16が自車両の車外の音又は音声を集音できるものであってもよい。そして車両インターフェース17は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車内ネットワークを介して、自車両に備えられている装備品(特に電装品)の動作状態を示す状態データを取得し、インターフェース1を介して画像処理部3に出力する。このとき当該電装品には、例えば、自車両のクラクション、ウインカ、ワイパ、ブレーキ等が含まれる。なおウインカについては、右ウインカ及び左ウインカそれぞれの動作状態を示す状態データが、別個に取得される。次に画像データ記録部10には、上記交通規則等に対応する交通標識を表示するための標識画像データや、上記装備品それぞれの動作状態を示す状態画像データ等が予め記録されている。そして画像データ記録部10は、画像処理部3からの要求に応じて、当該標識画像データ及び当該状態画像データを出力する。
【0027】
  これらにより画像処理部3及び記録部4は、インターフェース1を介してそれぞれ取得された上記撮像データ及び上記状態データ等と、画像データ記録部10に記録されている標識画像データ及び状態画像データと、を用い、操作部11における操作の内容に基づいて、実施例に係る表示画像データの記録処理を行う。このとき記録部4は、画像処理部3から出力された表示画像データをメモリSDに記録する。この場合に記録部4は、当該表示画像データを汎用のフォーマットによりメモリSDに記録する。なお上記汎用のフォーマットとは、例えば、MP4(Moving Picture 4)フォーマット、AVI(Audio video Interleave)フォーマット又はMOVフォーマット等である。また画像処理部3及び記録部4は、上記表示画像データのメモリSDへの記録と並行して、対応する表示画像データに同期させて上記音声データをメモリSDに記録する。そしてメモリSDに記録された表示画像データ及び音声データ等は、例えば事故等の事後検証等時に、外部の図示しない再生装置等により表示又は再生される。
【0028】
  次に、上述した構成を備える実施例に係るドライブレコーダDRにおいて画像処理部3を中心として実行される、実施例に係る表示画像データの記録処理について、
図2乃至
図4を用いて説明する。
【0029】
  実施例に係る表示画像データの記録処理は、例えば、ドライブレコーダDRの電源スイッチがオンとされたタイミングで開始される。そして
図3(a)にその全体を示すように、実施例に係る表示画像データの記録処理において画像処理部3は、初めに、インターフェース1を介して上記撮像データ及び上記状態データ等をそれぞれ取得し、それらに基づいて、自車両前方の状況や自車両の現在位置等の状態等を検出する(ステップS10)。そして画像処理部3は、ステップS10で検出された状態等に基づいて、メモリSDに記録する表示画像データの生成処理等を行う(ステップS20)。そして画像処理部3は、記録部4を用いて、ステップS20で生成された表示画像データを、上記汎用のフォーマットによりメモリSDに記録する(ステップS30)。この場合に記録部4は、上記撮像データと、上記状態データ及び上記標識画像データと、を、表示画像データとして別個のレイヤとして記録するように構成してもよいし、又は、上記状態データ及び上記標識画像データを上記撮像データに埋め込んだ表示画像データを記録するように構成してもよい。その後画像処理部3は、ドライブレコーダDRの上記電源スイッチがオフとされる等により実施例に係る表示画像データの記録処理を修了するか否かを判定する(ステップS40)。ステップS40の判定において当該記録処理を終了する場合(ステップS40:YES)、画像処理部3は、そのまま当該処理を終了する。一方ステップS40の判定において、当該記録処理を継続する場合(ステップS40:NO)、画像処理部3は上記ステップS1に戻って、上述してきた各処理を繰り返す。なお画像処理部3は、上記ステップS10乃至ステップS30の処理を、予め設定された時間(例えば、1分乃至数分)ごとに、それ以前の表示画像データ等を消去しつつ、巡回的(サイクリック)に実行するように構成してもよい。
【0030】
  次に、上記ステップS10の状態等検出処理の詳細について、具体的に
図3(b)を用いて説明する。
【0031】
  図3(b)に示すように、ステップS10の状態等検出処理として画像処理部3は、初めに、カメラ12を用いたその撮像範囲内の撮像結果に対応する撮像データと、マイク16を用いた集音結果に対応する音声データと、を、インターフェース1を介してそれぞれ取得する(ステップS11)。次に画像処理部3は、ステップS11で取得した撮像データに基づいて、自車両の前方に他の車両が存在しているか否かを、例えば既定の画像解析法により検出する。なお以下の説明において、撮像データに映っている上記他の車両を、単に「他車両」と称する。これに加えて画像処理部3は、上記他車両におけるヘッドライト(前照灯)の点灯状況及び当該他車両の速度を、上記撮像データに基づいて検出する(ステップS12)。
【0032】
  次に画像処理部3は、地図データ記録部13からの上記規則データに基づいて、対応する道路データや交差点データが当該地図データ記録部13に記録されている道路や交差点についての交通規則等を検出する(ステップS13)。このとき画像処理部3は、GPSセンサ14からの上記位置データを用いて、自車両の前方にある道路や交差点についての交通規則等を検出してもよいし、現在時刻に適用される交通規則等を検出するようにしてもよい。更に画像処理部3は、ステップS12で検出した他車両の状態(例えばその速度等)と、ステップS13で検出した交通規則等と、に基づいて、それが移動中の道路について他車両が交通規則違反をしているか否かを検出する(ステップS14)。このステップS14として例えば画像処理部3は、一時停止が指定されている交差点に進入する速度が時速ゼロキロメートルより大きい有意の値である場合や、自車両の前方で交差する道路を移動する他車両がその道路についての最高速度より速い速度で移動している場合に、当該他車両が交通規則違反をしていると検出する。
【0033】
  次に画像処理部3は、上記位置データを用いて自車両の現在位置及び速度を検出すると共に、加速度センサ15からの上記加速度データに基づいて、自車両における急加速、急減速、及び急ハンドルの状態を検出する(ステップS15)。次に画像処理部3は、車両インターフェース17を介して取得した上記状態データに基づいて、自車両の上記電装品の動作状態を、当該電装品ごとに検出する(ステップS16)。その後画像処理部3は、
図3(a)に示すステップS20に移行する。
【0034】
  次に、上記ステップS20の表示画像データ生成処理の詳細について、具体的に
図3(c)を用いて説明する。
【0035】
  図3(c)に示すように、ステップS20の表示画像データ生成処理として画像処理部3は、初めに、ステップS11で取得した撮像データに対応する撮像範囲に映っている道路又は交差点についての交通標識を表示するための上記標識画像データと、ステップS16で検出された動作状態を示す上記状態画像データと、を画像データ記録部10から取得する(ステップS21)。次に画像処理部3は、ステップS21で取得した標識画像データについて、ステップS11で取得した撮像データに映っている道路等の状態に基づいて、表示上のその形状を変形させる(ステップS22)。より具体的に画像処理部3は、例えば自車両が移動中の道路(当該道路は、通常、カメラ12の撮像範囲内を手前から奥側に向かって延びるように映っている)の最高速度を示す交通標識を、自車両から正面視した状態で表示するようにする。また例えば、自車両が移動する道路に対して前方の交差点で交差する道路(通常当該交差道路は、カメラ12の撮像範囲内を左又は右から中央に向かって延びるように映っている)の最高速度を示す交通標識や一旦停止標識等は、その交差道路の位置及び自車両が移動する道路との関係に応じて、自車両から斜視した状態で表示するように変形する。
【0036】
  次に画像処理部3は、ステップS22で表示上の形状を変形させた各交通標識について、表示画像内の表示位置を調整した上で当該交通標識等に対応するシンボル画像を取得する(ステップS23)。より具体的に画像処理部3は、例えば、撮像範囲内に他車両が映っている場合は、当該他車両の表示画像内の表示位置を外して表示するように当該交通標識等の表示位置を調整し、当該交通標識等に対応するシンボル画像を取得する。その後画像処理部3は、ステップS23で表示位置が調整された交通標識等を含む表示画像データを、上記ステップS14で検出された交通規則の状態等に基づいて生成し、当該生成された表示画像データを記録部4に出力する(ステップS24)。その後画像処理部3は上記ステップS30に移行する。
【0037】
  次に、
図3を用いて説明した実施例に係る表示画像データの記録処理の結果としてメモリSDに記録される画像について、
図4を用いて説明する。
【0038】
  先ず
図4(a)に示すように、前方に十字交差点がある道路を自車両が移動している場合に対応する表示画像Gとしては、カメラ12で撮像された前方の画像に重畳して、移動中の道路に対応する車線表示L及び車線表示Rが表示される。また、前方の交差点に右から近付いて来る他車両Cが映っている場合(
図3(b)ステップS12参照)、当該他車両Cの存在及びその位置を示す車両表示23が表示される。また、自車両が移動する道路及び上記交差点で交差する道路について、それぞれの最高速度を示す交通標識に相当する交通標識表示20及び交通標識表示21と、当該交差する道路についての交通規則等を示す交通標識表示22(
図4(a)に例示する場合は、一旦停止標識の表示)が、それぞれの道路の位置に対応する表示画像G内の位置に表示される。またこのとき、交差する道路に対応する交通標識表示21及び交通標識表示22については、自車両から斜視した態様で表示される(
図3ステップS13、ステップS22及びステップS23参照)。
【0039】
  これらに加えて、自車両の速度を示す速度表示30が表示される。このとき、当該速度が、自車両が移動する道路における最高速度以下である場合は(
図3ステップS13及びステップS14参照)、速度表示30の枠30A及び引出線30Bが交通規則違反ではないことを示す色(例えば緑色)とされて表示される。なお、上記速度表示30並びに枠30A及び引出線30Bをそれぞれ表示するための各画像データは、画像データ記録部10に予め記録されている。
【0040】
  これに対し、他車両Cが撮像範囲内に存在する場合においては、当該他車両Cの速度を示す速度表示31が表示される。このとき、当該速度が、他車両が移動する道路における最高速度(
図4に例示する場合は時速30キロメートル)より速い場合(即ち、当該他車両が速度超過である場合。
図3ステップS13及びステップS14参照。)、速度表示31の枠31A及び引出線31Bが交通規則違反である旨を示す色(例えば赤色)とされて表示される。なお、上記速度表示31並びに枠31A及び引出線31Bをそれぞれ表示するための各画像データも、画像データ記録部10に予め記録されている。
【0041】
  次に、
図4(a)に例示する状態から自車両が更に移動して、他車両Cが右から進入しようとする上記交差点に接近した場合であって、当該他車両Cが一旦停止せずに当該交差点に進入している場合における表示画像Gについて、
図4(b)を用いて説明する。即ち当該場合には
図4(b)に例示するように、
図4(a)で示した車線表示L及び車線表示R並びに交通標識表示20、交通標識表示21及び交通標識表示22が、引き続き、それぞれの道路の位置に対応する表示画像G内の位置に表示される(
図3ステップS13、ステップS22及びステップS23参照)。このとき、他車両Cが進入してくる道路についての交通標識表示21(表示画像Gの右側に表示されている)及び交通標識表示22については、他車両Cの画像に重ならないように、その表示位置が調整されて表示される(
図3ステップS23参照)。
【0042】
  これらに加えて、他車両Cが一旦停止を怠って進入して来ていることが検出された場合(
図3ステップS12、ステップS13及びステップS14参照)、その旨を示す警告表示32が、交通規則違反である旨を示す色(例えば赤色)の枠32A及び引出線32Bと共に表示される。なお、上記警告表示32並びに枠32A及び引出線32Bをそれぞれ表示するための各画像データも、画像データ記録部10に予め記録されている。更に
図4(b)に示す場合は、他車両Cの交差点への進入に伴って自車両のクラクションが鳴動されたことが検出されている場合(
図3ステップS16参照)、その旨を示すクラクション表示Kが、当該クラクションが鳴動されたタイミングの表示画像G内の例えば下辺の位置に表示される。
【0043】
  なお、
図4(b)に例示する場合に限らず、自車両のウインカが動作していることが検出されている場合(
図3ステップS16参照)、その旨を示すウインカ表示WL及びウインカ表示WRが、当該ウインカが動作したタイミングの表示画像G内の例えば下辺の位置に、左右別に表示される。また同様に、自車両のヘッドライトが点灯されていることが検出されている場合(
図3ステップS16参照)、その旨を示すヘッドライト表示LTが、当該ヘッドライトが点灯されている間に、継続して表示画像G内の例えば下辺の位置に表示される。
【0044】
  また、上記クラクション表示K、上記ウインカ表示WL及び上記ウインカ表示WR並びに上記ヘッドライト表示LTについては、自車両の前方の状況の認識の妨げとならず、且つ他の交通標識表示20等や警告表示32と重ならない表示画面G内の位置に表示される(
図3ステップS23)。更に、上記クラクション表示K、上記ウインカ表示WL及び上記ウインカ表示WR並びに上記ヘッドライト表示LTをそれぞれ表示するための各画像データも、画像データ記録部10に予め記録されている。
【0045】
  以上それぞれ説明したように、実施例に係る動作によれば、自車両からその前方を含む周囲を撮像した周囲画像と、自車両の装備品の動作状態と、に基づき、周囲画像の撮像時刻における装備品の動作状態を示すクラクション表示K等を周囲画像と共に表示するための表示画像データをメモリSDに記録するので、自車両の周囲の状況等を事後的に確認する場合等において、装備品の動作状態と共に当該状況等を確認等することが可能な表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0046】
  また、対応する周囲画像内の位置にクラクション表示K等を埋め込んで表示画像データを生成する場合は、装備品の動作状態と周囲の状況等とを容易に対応付けて確認可能に表示するための表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0047】
  更に、自車両の周囲又はその移動に関連する交通規則の内容を示す交通標識表示20等を周囲画像内の対応する位置に表示するための表示画像データを記録するので、装備品の動作状態と、関連する交通規則の内容を含む周囲の状況等と、を容易に対応付けて確認可能に表示するための表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0048】
  更にまた、自車両が移動する道路に関連する交通規則の内容を示す交通標識表示20を表示する場合には当該交通標識表示20を自車両から正面視した態様で表示し、交差する道路に関連する交通規則の内容を示す交通標識表示21及び交通標識表示22を表示する場合には当該交通標識表示21及び交通標識表示22を自車両から斜視した態様で表示する(
図4参照)。よって、自車両が移動する道路に関連する交通規則と、交差する道路に関連する交通規則と、を区別して視認し易い状態で表示するための表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0049】
  また、周囲画像に映った他車両Cの状態を示す車両表示23及び警告表示32等を対応する位置に表示するための表示画像データを記録するので(
図4参照)、装備品の動作状態と、他車両Cの状態を含む周囲の状況等と、を容易に対応付けて確認可能に表示するための表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0050】
  更に、他車両Cの状態が交通規則に違反する状態であるか否かを判定し(
図3ステップS14参照)、交通規則に違反すると判定された状態を示す速度表示31(枠31A及び引出線31B)並びに警告表示32(枠32A及び引出線32B)を、交通規則に違反しないと判定された状態を示す表示(例えば、枠30A及び引出線30Bを含む速度表示30)に対して識別可能にそれぞれ表示するので、装備品の動作状態と、他車両Cの状態が交通規則に違反するか否かを含む周囲の状況等と、を容易に対応付けて確認可能に表示するための表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0051】
  更にまた、自車両の周囲を自車両から撮像した動画像を周囲画像として取得する場合は、自車両の周囲の状況等を事後的に確認する場合等において、装備品の動作状態と共に動画像として当該状況等を確認等することが可能な表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0052】
  また、動作状態が検出される自車両の装備品が、クラクション、ライト、ウインカ又はワイパの少なくともいずれかであるその電装品であるので、自車両の周囲の状況等を事後的に確認する場合等において、クラクション等の電装品の動作状態と共に当該状況等を確認等することが可能となるように表示画像データをメモリSDに記録することができる。
【0053】
  更に、メモリSDへの表示画像データの記録が汎用のフォーマットを用いて行われるので、表示画像データ自体の再生又は表示における汎用性を高めることができる。
【0054】
  なお上述した実施例におけるクラクション表示K等に加えて、ワイパの動作状態を示すワイパ表示を表示画面G内に表示させてもよい。この場合は、雨天時に発生した事故等の事後検証に有益な表示画像データをメモリSDに記録することができる。更に上記撮像データに基づいて検出された(
図3ステップS12参照)、上記他車両におけるヘッドライトの点灯状況を示す表示を表示画面G内に表示させてもよい。この場合は、当該他車両のヘッドライトの点灯状態をも、上記事後検証に使用可能にメモリSDに記録することができる。
【0055】
  また、表示画像データのメモリSDへの記録を開始するタイミングについては、例えば、周囲画像内に映っているいずれかの他車両の状態が交通規則に違反すると判定されたタイミングから(
図3ステップ14参照)、それまでに撮像されて一時的に画像処理部3内のROM等に記録されていた表示画像Gに相当する表示画像データのメモリSDへの記録を開始するように構成してもよい。この場合には、事後的な確認等のために最小限必要な表示画像データを記録することで、メモリSDを節約しつつ、必要な表示画像データを記録することができる。更に、当該記録開始タイミングの他の例としては、加速度センサ15からの上記加速度データにより、自車両の急減速、急加速、または急ハンドルが検出されたタイミングから、画像処理部3内の上記ROM等に記録されていた表示画像Gに相当する表示画像データのメモリSDへの記録を開始するように構成してもよい。
【0056】
  更にまた上述した実施例では、標識画像データ等が予め画像データ記録部10に記録されており、これらを取得して表示画像データを生成する場合に対説明したが、これ以外に、必要の都度交通標識表示20等を生成して周囲画像に重畳するように構成してもよい。
【0057】
  また上述した実施例では、車両に搭載されたドライブレコーダDRに対して実施形態を適用した場合について説明したが、これ以外に、自動二輪車や自転車に搭載されたドライブレコーダに対して実施形態を適用することも可能である。
【0058】
  更に、
図3にそれぞれ示したフローチャートに相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施例に係る画像処理部3として機能させることも可能である。