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特開2020-205170ワイヤーハーネスの製造方法及び製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-205170(P2020-205170A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】ワイヤーハーネスの製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   H01B 13/012 20060101AFI20201127BHJP
【FI】
   H01B13/012 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-111808(P2019-111808)
(22)【出願日】2019年6月17日
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】加藤 重人
(57)【要約】
【課題】簡易な装置によってワイヤーハーネスの組立工程の少なくとも一部を自動化できる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】ワイヤーハーネス10の製造方法は、ワイヤーハーネス10における分岐形成前の配線体11を結束してワイヤーハーネス10を製造する方法であって、調尺機構30における端末保持部32に一つの端末部16が保持された状態で、前記調尺機構30における保持部移動部34によって前記端末保持部32を所定の引出方向に移動させて前記一つの端末部16から一つの分岐箇所の位置まで測長する工程を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤーハーネスにおける分岐形成前の配線体を結束してワイヤーハーネスを製造する方法であって、
(a)前記配線体における複数の端末部が端末保持治具に並べられたものを用意する工程と、
(b)前記複数の端末部のうち一つの分岐箇所から分岐する一つの端末部を前記端末保持治具から調尺機構における端末保持部に移し替える工程と、
(c)前記調尺機構における保持部移動部によって前記端末保持部を所定の引出方向に移動させて前記一つの端末部から前記一つの分岐箇所の位置まで測長する工程と、
(d)前記一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部について前記工程(b)及び(c)が行われた状態で、前記一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部から延びる複数の電線を前記一つの分岐箇所で結束する工程と、
を備える、ワイヤーハーネスの製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
前記工程(c)において、前記端末保持部は、前記端末部における電線を把持している、ワイヤーハーネスの製造方法。
【請求項3】
ワイヤーハーネスにおける分岐形成前の配線体を結束してワイヤーハーネスを製造するための装置であって、
前記配線体における一つの端末部を保持する端末保持部と、前記端末保持部を所定の引出方向に沿って往復移動可能な保持部移動部とを含む調尺機構を備え、
前記調尺機構は、前記端末保持部に端末部が保持された状態で前記保持部移動部が前記端末保持部を前記引出方向に沿って移動させることによって端末部から分岐箇所の位置まで測長する、ワイヤーハーネスの製造装置。
【請求項4】
請求項3に記載のワイヤーハーネスの製造装置であって、
前記配線体における複数の端末部が並べられた端末保持治具から一つの端末部を取り外して前記端末保持部に移し替える移し替え機構をさらに備える、ワイヤーハーネスの製造装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載のワイヤーハーネスの製造装置であって、
前記調尺機構によって移動される端末部から延びる電線を結束可能なテープ巻機構をさらに備える、ワイヤーハーネスの製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載のワイヤーハーネスの製造装置であって、
一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部における調尺後の電線を集合させる枝線集合部をさらに備える、ワイヤーハーネスの製造装置。
【請求項7】
請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤーハーネスの製造装置であって、
前記端末保持部は、前記端末部においてコネクタから延出する電線を把持するチャックを有する、ワイヤーハーネスの製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイヤーハーネスの製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤーハーネスの製造工程は、例えば、回路形成工程と組立工程とに大別される。回路形成工程は、所定の長さにされた複数の電線の端部がそれぞれ所定のコネクタに接続されたりして、回路が形成される工程である。組立工程は、回路が形成された配線体が、車両などに搭載される形状に組み立てられる工程である。組立工程では、例えば、複数の電線が束ねられたり、配線体に分岐が形成されたり、外装部材が装着されたりする。
【0003】
特許文献1はワイヤーハーネスの製造工程のうち組立工程の自動化を図る技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−10796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では垂直多関節ロボットなどが用いられて組立工程の自動化が図られている。より簡易な装置によって組立工程の自動化が実現されることが望まれている。
【0006】
そこで、簡易な装置によってワイヤーハーネスの組立工程の少なくとも一部を自動化できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のワイヤーハーネスの製造方法は、ワイヤーハーネスにおける分岐形成前の配線体を結束してワイヤーハーネスを製造する方法であって、(a)前記配線体における複数の端末部が端末保持治具に並べられたものを用意する工程と、(b)前記複数の端末部のうち一つの分岐箇所から分岐する一つの端末部を前記端末保持治具から調尺機構における端末保持部に移し替える工程と、(c)前記調尺機構における保持部移動部によって前記端末保持部を所定の引出方向に移動させて前記一つの端末部から前記一つの分岐箇所の位置まで測長する工程と、(d)前記一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部について前記工程(b)及び(c)が行われた状態で、前記一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部から延びる複数の電線を前記一つの分岐箇所で結束する工程と、を備える、ワイヤーハーネスの製造方法である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、簡易な装置によってワイヤーハーネスの組立工程の少なくとも一部を自動化できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1はワイヤーハーネスを示す平面図である。
図2図2は実施形態にかかるワイヤーハーネスの製造装置を示す斜視図である。
図3図3は移し替え作業例を示す説明図である。
図4図4は測長作業例を示す説明図である。
図5図5は部分結束作業例を示す説明図である。
図6図6は部分結束作業例を示す説明図である。
図7図7は仮保持作業例を示す説明図である。
図8図8は測長作業例を示す説明図である。
図9図9は電線集合作業例を示す説明図である。
図10図10は部分結束作業例を示す説明図である。
図11図11は制御部による電線の結束処理例を示すフローチャートである。
図12図12は各分岐部分の結束処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0011】
本開示のワイヤーハーネスの製造方法は、次の通りである。
【0012】
(1)ワイヤーハーネスにおける分岐形成前の配線体を結束してワイヤーハーネスを製造する方法であって、(a)前記配線体における複数の端末部が端末保持治具に並べられたものを用意する工程と、(b)前記複数の端末部のうち一つの分岐箇所から分岐する一つの端末部を前記端末保持治具から調尺機構における端末保持部に移し替える工程と、(c)前記調尺機構における保持部移動部によって前記端末保持部を所定の引出方向に移動させて前記一つの端末部から前記一つの分岐箇所の位置まで測長する工程と、(d)前記一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部について前記工程(b)及び(c)が行われた状態で、前記一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部から延びる複数の電線を前記一つの分岐箇所で結束する工程と、を備える、ワイヤーハーネスの製造方法である。これにより、端末部から分岐箇所の位置までの測長を自動化できる。この際、当該測長にかかる装置は、引出方向に移動する簡素な装置とすることができる。
【0013】
(2)前記工程(c)において、前記端末保持部は、前記端末部における電線を把持していてもよい。これにより、端末保持部を引出方向に移動させて端末部を移動させる際、電線の端部に、コネクタから抜ける力がかかりにくい。
【0014】
(3)また、本開示のワイヤーハーネスの製造装置は、ワイヤーハーネスにおける分岐形成前の配線体を結束してワイヤーハーネスを製造するための装置であって、前記配線体における一つの端末部を保持する端末保持部と、前記端末保持部を所定の引出方向に沿って往復移動可能な保持部移動部とを含む調尺機構を備え、前記調尺機構は、前記端末保持部に端末部が保持された状態で前記保持部移動部が前記端末保持部を前記引出方向に沿って移動させることによって端末部から分岐箇所の位置まで測長する、ワイヤーハーネスの製造装置である。これにより、端末部から分岐箇所まで調尺機構によって測長される。分岐箇所を簡易に特定でき、分岐箇所を容易に結束できる。保持部移動部は端末保持部を所定の引出方向に移動させるため、調尺機構を簡易な構成とすることができる。
【0015】
(4)前記配線体における複数の端末部が並べられた端末保持治具から一つの端末部を取り外して前記端末保持部に移し替える移し替え機構をさらに備えていてもよい。これにより、端末保持治具から端末保持部への端末部の移し替え作業を自動化できる。
【0016】
(5)前記調尺機構によって移動される端末部から延びる電線を結束可能なテープ巻機構をさらに備えていてもよい。これにより、電線のテープ巻き作業を自動化できる。
【0017】
(6)一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部における調尺後の電線を集合させる枝線集合部をさらに備えていてもよい。これにより、分岐結束作業を自動化できる。
【0018】
(7)前記端末保持部は、前記端末部においてコネクタから延出する電線を把持するチャックを有していてもよい。これにより、保持部移動部によって端末保持部が移動された際、電線にコネクタから抜ける力がかかりにくい。
【0019】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤーハーネスの製造方法及び製造装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0020】
[実施形態]
以下、実施形態に係るワイヤーハーネスの製造方法及び製造装置について説明する。
【0021】
<ワイヤーハーネス>
まず製造対象となるワイヤーハーネスについて説明する。図1はワイヤーハーネス10を示す平面図である。
【0022】
図1に示すワイヤーハーネス10は、複数の電線12が分岐箇所P1、P2、P3で分岐した形状に形成されている。例えば粘着テープなどの結束部材によって複数の電線12のうち分岐箇所P1、P2、P3にかかる部分が結束されることによって、複数の電線12は分岐形状を維持している。
【0023】
複数の電線12の端部にはコネクタ14が設けられている。コネクタ14は、例えばコネクタハウジングに形成されたキャビティ(図示省略)に電線12の端部が収められることによって構成される。電線12の端部には通常、端子(図示省略)が設けられる。コネクタ14において端子は相手方コネクタにおける端子と接続可能に設けられる。
【0024】
本開示では、ワイヤーハーネス10において分岐部分が結束される前の状態を配線体11と称する。配線体11は回路形成工程後であって、組立工程前の状態である。配線体11において、複数の電線12の端部がコネクタ14に接続されてはいるものの、複数の電線12は分岐部分が結束されていない状態である。配線体11が組立工程を経て、ワイヤーハーネス10となる。
【0025】
また本開示では、コネクタ14及びコネクタ14から延出する電線12のうちコネクタ14に近い部分を端末部16と称する。
【0026】
<ワイヤーハーネスの製造装置>
次に実施形態にかかるワイヤーハーネスの製造装置について説明する。図2は実施形態にかかるワイヤーハーネスの製造装置20(以下、単に製造装置20と称する)を示す斜視図である。
【0027】
製造装置20は、ワイヤーハーネス10における分岐形成前の配線体11を結束してワイヤーハーネス10を製造する装置である。製造装置20は、端末保持治具22と調尺機構30と移し替え機構40とテープ巻機構50とを備える。製造装置20は、電線集合機構60(図9参照)をさらに備える。
【0028】
端末保持治具22は複数の保持部24を含む。複数の保持部24は並んで設けられる。各保持部24は端末部16を保持可能である。これにより、端末保持治具22によって複数の端末部16が並んだ状態に保持される。図2に示す例では、保持部24は、コネクタ14から延出する電線12を保持するように構成されている。
【0029】
具体的には、端末保持治具22は、弾性板25と支持板26とを有する。弾性板25及び支持板26は、一方に長い長尺に形成されている。弾性板25は、ゴムなどの弾性材料によって形成されている。支持板26は弾性板25よりも高剛性に形成されている。支持板26は、弾性板25を挟んで支持する。弾性板25には複数のスリット25hが形成されている。各スリット25hは、弾性板25における一方縁部から他方縁部に向けて延びるように形成されている。複数のスリット25hは弾性板25の長尺方向に並んで形成されている。支持板26には、複数の凹部26hが形成されている。各凹部26hは、支持板26における一方縁部から他方縁部に向けて凹むように形成されている。各凹部26hはスリット25hに対応する位置に形成されている。凹部26hは弾性板25のうちスリット25hが形成された部分周辺を露出させるように形成されている。コネクタ14から延出する電線12がスリット25hに差し込まれることによって端末部16が保持部24に保持される。つまり、端末保持治具22においてスリット25hが形成された部分が保持部24とされる。
【0030】
もちろん保持部24の構成は上記したものに限られない。例えば保持部は、コネクタハウジングを保持するように構成されていてもよい。保持部はコネクタハウジングを収容可能な箱状に形成されていてもよい。
【0031】
端末保持治具22は図示省略の保持具移動部によって移動可能に設けられている。かかる移動方向は、複数の端末部16が並ぶ方向である。端末保持治具22が保持具移動部によって移動されることによって、複数の保持部24のうち所定の保持部24を調尺機構30に対応する位置に位置させることができる。
【0032】
以下では、コネクタ14から延出する電線12がスリット25hに差し込まれる方向をx方向、端末保持治具22の移動方向をy方向、x方向及びy方向に直交する方向をz方向と称することがある。ここではz方向は鉛直方向である。もっともz方向は水平方向であってもよく、x方向又はy方向が鉛直方向であってもよい。
【0033】
調尺機構30は、端末部16から分岐箇所までを測長する部分である。調尺機構30は、端末保持部32及び保持部移動部34を含む。さらにここでは調尺機構30は、中間保持部36を含む。
【0034】
端末保持部32は端末部16を保持する。ここでは端末保持部32はチャック33を有する。チャック33はコネクタ14から延出する電線12を把持する。チャック33は、複数の把持爪33aと開閉駆動部33bとを有する。複数の把持爪33aは、コネクタ14から延出する電線12を把持可能に設けられている。開閉駆動部33bは複数の把持爪33aを開閉駆動する。開閉駆動部33bの駆動源は、特に限定されるものではなく、例えば、電気、空気圧などであってもよい。
【0035】
端末保持部32は、図示省略のコネクタ支持部を有していてもよい。コネクタ支持部は、チャック33がコネクタ14から延出する電線12を把持する状態で、コネクタ14を支持するように設けられていてもよい。これにより、チャック33からコネクタ14が垂れ下がることが抑制される。コネクタ支持部は例えばチャック33に取付けられていてもよい。
【0036】
もちろん端末保持部32の構成は上記したものに限られない。例えば端末保持部32は、コネクタを保持するコネクタ保持部であってもよい。
【0037】
保持部移動部34は、所定の引出方向に沿って端末保持部32を往復移動させる。図2に示す例では、当該引出方向は、z方向である。保持部移動部34は、例えば、直動シリンダ、ボールねじ、リニアアクチュエータなどの直進的に動作するアクチュエータである。保持部移動部34は、引出方向に沿った起点及び終点の間の任意の点に端末保持部32を位置させることが可能である。これにより、端末保持部32を保持部移動部34の動作領域における任意の点に位置決めでき、端末部16から分岐箇所までを測長できる。
【0038】
中間保持部36は、端末保持部32が保持部移動部34によって移動される際、端末部16よりも中間側の電線12を保持する。中間保持部36は、中間保持部36が電線12を保持した状態で端末保持部32が保持部移動部34によって移動される際、電線12が中間保持部36に対して摺動可能に電線12を保持する。これにより、電線12が中間保持部36によってしごかれつつ、中間保持部36から引き出されていく。図2に示す例では、中間保持部36はチャック37を有する。チャック37は、複数の把持爪37aと開閉駆動部37bとを有する。複数の把持爪37aは、電線12を把持可能に設けられている。開閉駆動部37bは複数の把持爪37aを開閉駆動する。開閉駆動部37bの駆動源は、特に限定されるものではなく、例えば、電気、空気圧などであってもよい。チャック37は、上記チャック33よりも把持力が弱いことによって、電線12が摺動可能とされる。換言すると、上記チャック33は電線12が摺動しないようにチャック37よりも強い力で電線12を把持可能である。もちろん中間保持部36はチャック37を有している必要はない。例えば、中間保持部36は、保持部24のように弾性板25にスリット25hが形成されたものであってもよい。
【0039】
保持部移動部34は、中間保持部36を移動させないように設けられている。つまり、中間保持部36と保持部移動部34とは独立して設けられている。このため、端末保持部32は、中間保持部36に対して接近離間移動する。
【0040】
移し替え機構40は、端末保持治具22から一つの端末部16を取り外して端末保持部32に移し替える。ここでは移し替え機構40は、端末保持治具22に保持された端末部16を端末保持部32が直接的に保持できるように設けられている。具体的には、上記保持部移動部34を第1保持部移動部34とした場合、第1保持部移動部34が移し替え機構40として使用される。さらに移し替え機構40は、第1保持部移動部34とは別に第2保持部移動部42が設けられている。
【0041】
第1保持部移動部34は、端末保持部32を端末保持治具22における一つの保持部24に対向する位置まで移動可能に設けられている。第2保持部移動部42は、第1保持部移動部34による移動方向とは交差する方向に端末保持部32を移動させる。図2に示す例では、第2保持部移動部42は、x方向に端末保持部32を移動させる。第2保持部移動部42は端末保持部32と共に第1保持部移動部34によって移動可能に設けられている。
【0042】
第1保持部移動部34は、第2保持部移動部42及び端末保持部32を端末保持治具22における一つの保持部24に対向する位置まで移動させる。この状態で、第2保持部移動部42が端末保持部32を当該一つの保持部24に保持された端末部16を直接的に保持可能な位置まで接近移動させる。そして、端末保持部32が当該一つの保持部24に保持された端末部16を直接的に保持する。この状態で、第2保持部移動部42が端末保持部32を端末保持治具22から離間移動させる。これにより、当該一つの端末部16が端末保持治具22から端末保持部32に移し替えられた状態となる。
【0043】
もっとも、移し替え機構40は、端末保持治具22に保持された端末部16を端末保持部32が直接的に保持できるように設けられている必要はない。例えば、移し替え機構40は、端末保持部32とは別の機構が端末保持治具22から端末部16を取り外して、端末保持部32まで端末部16を移送するように設けられていてもよい。この場合、移し替え機構40は、端末保持部32とは別に設けられる移し替え用端末保持部と、移し替え用端末保持部を移動させる移し替え用保持部移動部とを有するように構成されていてもよい。移し替え用端末保持部は、例えばチャックなどであってもよい。移し替え用保持部移動部は、端末保持治具22に対応する位置と、端末保持部32に対応する位置との間で、移し替え用端末保持部を往復移動させる。
【0044】
テープ巻機構50は、調尺機構30によって移動される端末部16から延びる電線12を結束可能に設けられている。テープ巻機構50は、電線12を結束可能であれば特に限定されるものではない。ここではテープ巻機構50は、電線12の側方に位置する状態から電線12に接近して電線12を結束することができる。またテープ巻機構50は、電線12の結束後に電線12の側方に退避することができる。図2に示す例では、テープ巻機構50は、回転体52とベース54とベース移動部56とを含む。
【0045】
回転体52は円形の板に凹溝52hが設けられた形状に形成されている。凹溝52hは、円形の板の周方向に沿った一部分が中心にかけて凹むように形成されている。凹溝52hの開口から底に向けて電線12が挿通される。電線12は、凹溝52hの底側に位置することによって、回転体52の中心に位置する。粘着テープの一端部が貼り付けられた電線12が回転体52の中心に位置する状態で、回転体52が回転することによって粘着テープの他端側部分が電線12に巻き付けられる。
【0046】
ベース54は回転体52を回転可能に支持する。例えばベース54は、ベース板55と図示省略の複数の歯車とを有する。ベース板55には回転体52の凹溝52hに対応する凹溝55hが形成されている。複数の歯車は、回転体52の周方向に沿って相互に間隔をあけて設けられる。複数の歯車は、ベース板55に回転可能に支持されている。当該複数の歯車が回転体52の外周面に形成された歯車と噛み合うことによって、回転体52がベース54に回転可能に支持された状態となる。歯車は図示省略の駆動部によって回転駆動される。これにより回転体52が回転する。
【0047】
ベース移動部56はベース54を所定のベース移動方向に沿って移動させる。ベース移動方向は、上記引出方向と交差(ここでは直交)する方向である。これにより回転体52が電線12の側方から電線12に接近移動すること、及び電線12を結束後に電線12の側方に退避移動することができる。図2に示す例では、ベース54移動方向は、x方向であるが、y方向であってもよい。
【0048】
テープ巻機構50は、引出方向に沿って端末保持部32が移動する起点及び終点の間に位置し、引出方向には移動しないように構成されている。すなわちベース移動部56はベース54をz方向に移動しないように設けられている。ベース移動部56は、例えば、直動シリンダ、ボールねじ、リニアアクチュエータなどの直進的に動作するアクチュエータである。ここでは端末保持部32が引出方向に移動するため、端末部16から延びる電線12のうち任意の部分をテープ巻機構50が結束することができる。保持部移動部34によって端末保持部32が引出方向に移動することによって、電線12のうち結束が必要な部分がテープ巻機構50の前方に配置される。
【0049】
電線集合機構60は、一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部16における調尺後の電線12を集合させる。一つの分岐箇所から分岐する一つの端末部16について調尺が完了すると、次の端末部16の調尺を行うため、調尺が完了済みの端末部16は調尺機構30から仮保持部62(図7参照)に移される。そして一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部16について調尺が完了すると、電線集合機構60が一つの分岐箇所から分岐するすべての端末部16における調尺後の電線12を集合させる。これにより分岐結束作業を自動化できる。
【0050】
製造装置20における各部の動作は制御部70によって制御される。制御部70が予め記憶した作業プログラムに基づいて、製造装置20の動作制御を行う。この際、制御部70は、端末保持治具22に保持された端末部16を端末保持部32に移し替える作業を行うように、移し替え機構40を制御する。制御部70は、端末部16から分岐箇所までを測長するように調尺機構30を制御する。ここでは、端末部16から分岐箇所までの距離が制御部70に予め記憶されている。制御部70は、端末部16が保持された端末保持部32を予め記憶した所定距離だけ移動させるように保持部移動部34を制御する。制御部70は、分岐箇所を結束するようにテープ巻機構50を制御する。
【0051】
制御部70は、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置等がバスラインを介して相互接続されたコンピュータによって構成されている。ROMは基本プログラム等を格納しており、RAMはCPUが所定の手順に従った処理を行う際の作業領域として供される。外部記憶装置は、フラッシュメモリ或はハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置によって構成されている。外部記憶装置には、OS(オペレーションシステム)、作業指示データ、加工プログラム等が格納されている。作業指示データは、どの端末部16をどのくらいの距離だけ移動させるか、どの端末部16にどのような加工を施すか、どの端末部16から作業するかといった情報を含む。加工プログラムは、保持部移動部34を動作させるプログラム、移し替え機構40を動作させるプログラム、テープ巻機構50を動作させるプログラム、電線集合機構60を動作させるプログラム等を含む。加工プログラムに記述された手順に従って、主制御部としてのCPUが演算処理を行うことにより、製造装置20の動作制御がなされる。例えば、制御部70からの制御信号が入出力インターフェースを介して製造装置20に与えられ、製造装置20が動作制御される。
【0052】
<ワイヤーハーネスの製造方法>
次に実施形態にかかるワイヤーハーネスの製造方法について説明する。図3は移し替え作業例を示す説明図である。図4は測長作業例を示す説明図である。図5及び図6は部分結束作業例を示す説明図である。図7は仮保持作業例を示す説明図である。図8は測長作業例を示す説明図である。図9は電線集合作業例を示す説明図である。図10は部分結束作業例を示す説明図である。
【0053】
ワイヤーハーネスの製造方法は、ワイヤーハーネス10における分岐形成前の配線体11を結束してワイヤーハーネス10を製造する方法である。ここでは上記製造装置20を用いてワイヤーハーネス10を製造する方法を例にとり説明する。以下では分岐箇所P1において結束される例を用いて説明する。
【0054】
まず、配線体11における複数の端末部16が端末保持治具22に並べられたものを用意する(工程(a))。複数の端末部16を並んだ状態に保持する端末保持治具22は、製造装置20に対する所定の位置に位置している。工程(a)が終わった状態は例えば図2に示す状態となる。
【0055】
端末保持治具22における各保持部24に端末部16を保持させて、複数の端末部16を並べる作業は人手によって行われてもよいし、自動で行われてもよい。端末保持治具22における各保持部24に端末部16を保持させる作業が行われる位置は、特に限定されるものではない。例えば端末保持治具22が、製造装置20に対する所定の位置に位置する状態で、複数の端末部16が端末保持治具22に保持されてもよい。また例えば、端末保持治具22が別の作業ステーションに位置する状態、つまり製造装置20に対する所定の位置とは離れた位置に位置する状態で、複数の端末部16が端末保持治具22に保持されてもよい。この場合、製造装置20に対する所定の位置までの端末保持治具22の移動は、人手で行われてもよいし、自動で行われてもよい。
【0056】
次に、複数の端末部16のうち一つの分岐箇所P1から分岐する一つの端末部16を端末保持治具22から端末保持部32に移し替える(工程(b))。ここではまず分岐箇所P1から分岐する端末部16a、16bのうち端末部16aを移し替え機構40が端末保持治具22から端末保持部32に移し替える。具体的には、端末保持治具22が製造装置20に対する所定の位置に位置した状態で、端末部16aが移し替えを行うための所定位置に位置するように、制御部70は保持具移動部を動作して端末保持治具22を移動する。この状態で、端末保持部32が端末部16aを保持できる位置に位置するように、制御部70は移し替え機構40を動作させて端末保持部32を端末保持治具22に向けて接近移動させる。端末保持部32が端末部16を保持できる位置に位置する状態で、制御部70は端末保持部32を動作させて端末部16aを保持させる。端末保持部32が端末部16aを保持した状態で、端末保持部32が測長のための初期位置に位置するように、制御部70は移し替え機構40を動作させて、端末保持部32を端末保持治具22から離間移動させる。以上より、端末部16aが端末保持治具22から取り外されて、端末保持部32に移し替えられた状態となる。工程(b)が終わった状態は例えば図3に示す状態となる。
【0057】
なお、端末保持部32が測長のための初期位置に位置する際、端末部16aから延びる電線12は、中間保持部36に保持される。具体的には、端末保持部32が測長のための初期位置に向けて移動する際、端末部16aから延びる電線12が中間保持部に保持可能な位置に引き出される。この状態で、制御部70はチャック37を駆動し、チャック37が電線12を保持する。
【0058】
次に保持部移動部34によって端末保持部32を所定の引出方向に移動させて一つの端末部16から一つの分岐箇所P1の位置まで測長する(工程(c))。ここでは端末保持部32が測長のための初期位置に位置する状態で、制御部70が保持部移動部34を動作させて端末保持部32を所定の引出方向に移動させる。このとき制御部70は、作業指示データを参照して端末部16aを保持する端末保持部32の移動距離を取得する。工程(c)が終わった状態は例えば図4に示す状態となる。
【0059】
ここでは端末部16aの測長時に端末部16aの電線12を結束している。具体的には、図4に示す測長後の状態にあるときに、図5に示すように制御部70がベース移動部56を動作させて回転体52を電線12に向けて接近移動させる。そして、凹溝52h内に電線12が収まった状態で、制御部70は回転体52を回転駆動して電線12を結束する。電線12の結束完了後に、図6に示すように制御部70はベース移動部56を動作させて回転体52を電線12から退避移動させる。端末部16aから延びる電線12には部分結束部Taが形成されている。
【0060】
またここでは端末部16aの測長後に端末部16aは、図7に示すように、次の端末部16を測長するときに邪魔とならない位置に仮保持される。例えば、中間保持部36より端末部16側部分が曲げられて仮保持部62に保持される。
【0061】
端末部16aについて測長が終了したら、端末部16bについても工程(b)、工程(c)を行い、測長する。具体的には、制御部70は保持具移動部を動作させて端末部16bを保持する保持部24を移し替え用の所定位置に移動させる。この状態で、制御部70は移し替え機構40を動作させて端末部16bを端末保持治具22から端末保持部32に移し替える。そして、制御部70は保持部移動部34を動作させて端末保持部32を引出方向に移動させる。このとき制御部70は、作業指示データを参照して端末部16bにかかる移動距離を取得する。これにより、端末部16bについても端末部16bから分岐箇所P1の位置までが測長された状態となる。端末部16bについての測長が終わると、図8に示す状態となる。なお図8に示す例では、端末部16bから延びる電線12についても端末部16aから延びる電線12と同様に結束された状態となっている。テープ巻機構50による端末部16bから延びる電線12の結束動作は、テープ巻機構50による端末部16aから延びる電線12の結束動作と同様であるため、詳細については省略する。端末部16bから延びる電線12には部分結束部Tbが形成されている。
【0062】
次に、一つの分岐箇所P1から分岐するすべての端末部16a、16bについて工程(b)及び(c)が行われた状態で、一つの分岐箇所P1から分岐するすべての端末部16a、16bから延びる複数の電線12を一つの分岐箇所P1で結束する(工程(d))。ここではまず制御部70は、電線集合機構60を動作させて、端末部16a、16bから延びる電線12を結束可能な状態に集合させる。例えば、電線集合機構60は、端末部16a、16bのうち分岐箇所P1に対応する部分(ここでは結束済みの部分)又はその近傍をテープ巻機構50に対応する位置に集める。次に制御部70は、テープ巻機構50を動作させて端末部16a、16bから延びる電線12が一つの束となるように結束する。テープ巻機構50による端末部16a、16bから延びる電線12の結束動作は、テープ巻機構50による端末部16aから延びる電線12の結束動作と同様であるため、詳細については省略する。端末部16a、16bから延びる電線12には分岐結束部Tが形成されている。
【0063】
図10に示す例では、分岐結束部Tは、部分結束部Ta、Tbの位置に設けられている。もちろん分岐結束部Tは、部分結束部Ta、Tbとは電線12の長手方向に離れた位置に設けられていてもよい。
【0064】
以上より、分岐箇所P1が結束されて分岐が形成された状態となる。他の分岐箇所P2、P3においても分岐形成作業が行われることによって、配線体11に分岐形状が形成されて、図1に示すワイヤーハーネス10となる。なお他の分岐箇所P2、P3においても分岐箇所P1と同様に上記製造方法及び製造装置20によって分岐形成作業が行われてもよい。分岐箇所P2、P3においては、上記製造方法及び製造装置20以外の方法で分岐形成作業が行われてもよい。
【0065】
<全体的な作業処理例>
図11は制御部70による電線12の結束処理例を示すフローチャートである。図12は各分岐箇所の結束処理例を示すフローチャートである。電線12の結束処理が行われるにあたって、上記したように、各分岐箇所P1、P2、P3を加工する順番、また各分岐箇所P1、P2、P3における端末部16を加工する順番が特定されているとする。また上記工程(a)が済んでいるものとする。
【0066】
まずステップS1において、m=1に設定される(初期設定)。
【0067】
次ステップS2において、m番目の分岐箇所の形成処理が行われる。
【0068】
具体的には、まずステップS21において、n=1に設定される(初期設定)。
【0069】
次ステップS22において移し替え作業が行われる。制御部70は、m番目の分岐箇所におけるn番目の端末部16を端末保持治具22から端末保持部32に移し替えるよう製造装置20に指示を与える。端末部16の移し替え作業は上記工程(b)のように行われる。
【0070】
次ステップS23において測長作業が行われる。制御部70は、m番目の分岐箇所におけるn番目の端末部16を測長するよう製造装置20に指示を与える。端末部16の測長作業は上記工程(c)のように行われる。
【0071】
次ステップS24において、n=N(端末部16の総数)か否かを判定する。n=Nでなければ、m番目の分岐箇所におけるすべての端末部16の測長作業が終了していないため、ステップS25において、nに1を加算し、ステップS22に戻る。n=Nであれば、m番目の分岐箇所におけるすべての端末部16の測長作業が終了しているため、ステップS26に進む。
【0072】
ステップS26において、m番目の分岐箇所を結束する。分岐箇所の結束作業は、上記工程(d)のように行われる。ステップS26が完了することによって、m番目の分岐箇所の形成処理にかかるステップS2が完了する。
【0073】
次ステップS3において、m=M(分岐箇所の総数)か否かを判定する。m=Mでなければ、すべての分岐箇所の形成作業が終了していないため、ステップS4において、mに1を加算し、ステップS2に戻る。m=Mであれば、すべての分岐箇所における分岐形成作業が終了しているため、処理を終了する。
【0074】
なおここでいうすべての分岐箇所は、ワイヤーハーネス10において上記製造方法及び製造装置20を用いた分岐形成作業が行われるすべての分岐箇所を言い、必ずしもワイヤーハーネス10におけるすべての分岐箇所P1、P2、P3を指すとは限らない。つまり、ワイヤーハーネス10におけるすべての分岐箇所P1、P2、P3において上記製造方法及び製造装置20を用いた分岐形成作業が行われる必要はなく、一部の分岐箇所のみにおいて上記製造方法及び製造装置20を用いた分岐形成作業が行われてもよい。
【0075】
<効果等>
以上のように構成されたワイヤーハーネスの製造方法及び製造装置20によると、端末部16から分岐箇所まで調尺機構30によって測長される。これにより、端末部16から分岐箇所の位置までの測長を自動化できる。また分岐箇所を容易に特定でき、分岐箇所を容易に結束できる。保持部移動部34は端末保持部32を所定の引出方向に移動させるため、調尺機構30を簡易な構成とすることができる。また調尺機構30によって測長された端末部16については、従来の組立図板への布線作業が不要となる。
【0076】
また移し替え機構40が設けられているため、端末保持治具22から端末保持部32への端末部16の移し替え作業を自動化できる。またテープ巻機構50が設けられているため、電線12のテープ巻き作業を自動化できる。
【0077】
端末保持部32は、端末部16においてコネクタ14から延出する電線12を把持するチャック33を有するため、保持部移動部34によって端末保持部32が移動された際、電線12の端部にコネクタ14から抜ける力がかかりにくい。
【0078】
[変形例]
実施形態において、上記工程(a)から工程(d)のうち工程(c)以外の工程(a)、工程(b)、工程(d)についても自動化されているものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。上記工程(a)、工程(b)、工程(d)のうち一部又は全部は、自動化されず、人手で行われてもよい。この場合、製造装置20において対応する機構は省略されてもよい。例えば、工程(b)が人手で行われる場合、製造装置20において、移し替え機構40は省略されてもよい。また例えば、工程(d)が人手で行われる場合、製造装置20において、テープ巻機構50は省略されてもよい。
【0079】
実施形態では工程(c)において、測長時に端末部16から延びる電線12が部分的に結束されるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。例えば、測長された電線12が、結束箇所を結束可能な態様で仮保持されていれば、測長時に端末部16から延びる電線12が部分的に結束されていなくてもよい。
【0080】
このほか工程(c)において、測長のために端末部16が移動されているときに、テープ巻機構50が当該端末部16から延びる電線12を結束してもよい。この場合、部分結束部は、当該端末部16から延びる電線12に粘着テープがらせん状に巻かれた状態となる。また工程(c)において測長のために端末部16が移動されているとき、または移動完了後であって端末保持部32から端末部が外される前に、チューブ又はクランプなどのワイヤーハーネス10を構成する他の部品が取付けられてもよい。当該部品取付作業は人手で行われてもよいし、自動化されてもよい。部品取付作業が自動化されている場合、製造装置20は当該チューブ又はクランプなどの部品を取り付けるための部品取付機構をさらに備えていてもよい。
【0081】
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0082】
10 ワイヤーハーネス
11 配線体
12 電線
14 コネクタ
16、16a、16b 端末部
20 ワイヤーハーネスの製造装置
22 端末保持治具
24 保持部
25 弾性板
25h スリット
26 支持版
26h 凹溝
30 調尺機構
32 端末保持部
33 チャック
33a 把持爪
33b 開閉駆動部
34 保持部移動部(第1保持部移動部)
36 中間保持部
37 チャック
37a 把持爪
37b 開閉駆動部
40 移し替え機構
42 第2保持部移動部
50 テープ巻機構
52 回転体
52h 凹溝
54 ベース
55 ベース板
55h 凹溝
56 ベース移動部
60 電線集合機構
62 仮保持部
70 制御部
P1、P2、P3 分岐箇所
Ta、Tb 部分結束部
T 分岐結束部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12