【解決手段】電線11の延び方向の前方端部に接続される端子12であって、電線11を挟持する挟持部を有する端子本体15と、前記電線11の延び方向に沿って前記端子本体15に対してスライド可能なスライド部16と、を備え、前記スライド部16前記挟持部を前記電線11に向けて加圧する加圧部を有し、前記端子本体15は折れ曲がった状態の金属板材により形成されており、前記挟持部は前記電線11に向かって突出し前記電線11に接触する保持突部を有し、前記保持突部は前記金属板材を折り重ねて形成されている端子12。
  前記挟持部の側縁の少なくとも1つには、前記電線の延び方向と交差する方向について幅狭に形成された易屈曲部が形成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の端子。
  前記端子本体には、前記加圧部が前記挟持部を加圧したときに前記挟持部と接触して、前記挟持部が過度に屈曲することを抑制する曲げ規制部が設けられている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の端子。
  前記端子本体には、前記挟持部の側縁から立ち上がって側壁が形成され、前記側壁には、前記電線の延びる方向の後端部に、前記電線の延びる方向の後方に向かって広がって傾斜する面取り部が形成されている、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の端子。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本開示の実施形態の説明]
  最初に本開示の実施態様が列挙されて説明される。
 
【0012】
(1)本開示は、電線の延び方向の前方端部に接続される端子であって、前記電線を挟持する挟持部を有する端子本体と、前記電線の延び方向に沿って前記端子本体に対してスライド可能なスライド部と、を備え、前記スライド部は前記挟持部を前記電線に向けて加圧する加圧部を有し、前記端子本体は折れ曲がった状態の金属板材により形成されており、前記挟持部は前記電線に向かって突出し前記電線に接触する保持突部を有し、前記保持突部は前記金属板材を折り重ねて形成されている。
 
【0013】
  金属板材を折り重ねることにより保持突部を形成することができるので、叩き出し加工等を別途行う場合に比べて、端子の製造コストを低減させることができる。
 
【0014】
(2)前記端子本体は複数の前記挟持部を有し、前記複数の挟持部のそれぞれは、前記保持突部を有し、前記複数の挟持部のそれぞれが有する前記保持突部は、前記電線の延び方向についてずれた位置に設けられていることが好ましい。
 
【0015】
  複数の挟持部によって挟まれた電線は、電線の延び方向についてずれた位置に設けられた保持突部によって、電線の延び方向と交差する方向に屈曲した状態で、複数の挟持部に挟持される。電線が屈曲されることにより、保持突部のエッジを電線に食い込ませることができる。これにより、電線と端子とを確実に電気的に接続することができる。
 
【0016】
(3)前記保持突部は、前記電線の延び方向に沿う側縁において前記金属板材を折り重ねて形成されることが好ましい。
 
【0017】
  例えば、挟持部は、電線の延び方向と交差する側縁(例えば、後縁)において前記金属板材を折り重ねて形成される構成の場合、電線が後方に引っ張られた際に、保持突部が電線と擦れ合うことにより、保持突部は後方にめくれることとなる。上記構成においては、保持突部は、挟持部の電線の延び方向に沿う側縁において折り重ねて形成されていることから、保持突部がめくれることを抑制できる。
 
【0018】
(4)前記保持突部は、前記電線の延び方向に交差する側縁において前記金属板材を折り重ねて形成されることが好ましい。
 
【0019】
  電線の延び方向に突出した金属板材を、例えば、キャリアとの連結部分に利用できるので、金属板材の電線の延び方向と交差する方向に連結部分を突出させる構成と比較して、歩留まりが良くなる。
 
【0020】
(5)前記挟持部は、前記電線の延び方向における前記保持突部の後方において、前記電線に向かって突出して設けられる後方受け部を備えることが好ましい。
 
【0021】
  電線が後方に引っ張られることにより、保持突部が電線と摺動し後方に力を受けた際に、後方受け部が保持突部に後方から接触することから、保持突部の後方への変位を抑制できる。
 
【0022】
(6)前記挟持部の側縁の少なくとも1つには、前記電線の延び方向と交差する方向について幅狭に形成された易屈曲部が形成されていることが好ましい。
 
【0023】
  挟持部を屈曲させたい位置に易屈曲部を設けることにより、挟持部を所望の位置で屈曲させることができる。これにより、挟持部によって確実に電線を挟持することができるので、端子と電線との電気的な接続信頼性を向上させることができる。
 
【0024】
(7)前記易屈曲部は、前記挟持部の一方の側縁に設けられた第1易屈曲部と、他方の側縁に設けられた第2易屈曲部と、を含み、前記第1易屈曲部と前記第2易屈曲部とは、前記電線の延び方向についてずれた位置に形成されていることが好ましい。
 
【0025】
  第1易屈曲部と第2易屈曲部とが、電線の延び方向についてずれた位置に設けられているので、第1易屈曲部と第2易屈曲部とが電線の延び方向について同じ位置に設けられている場合に比べて、挟持部が撓みにくくなっている。これにより、挟持部が振動等によって容易に撓むことが抑制されるので、挟持部が振動等によって意図されない時期に撓むことを抑制できる。
 
【0026】
(8)前記端子本体には、前記加圧部が前記挟持部を加圧したときに前記挟持部と接触して、前記挟持部が過度に屈曲することを抑制する曲げ規制部が設けられていることが好ましい。
 
【0027】
  曲げ規制部によって挟持部が過度に屈曲ことを抑制できるので、挟持部によって、適正な圧力で電線を挟持することができる。これにより、端子と電線との電気的な接続信頼性を向上させることができる。
 
【0028】
(9)前記端子本体には、前記挟持部の側縁から立ち上がって側壁が形成され、前記側壁には、前記電線の延びる方向の後端部に、前記電線の延びる方向の後方に向かって広がって傾斜する面取り部が形成されていることが好ましい。
 
【0029】
  電線の延び方向の後方から、電線が端子本体に挿入される際に面取り部によって端子本体の内方へと案内される。これにより、端子と電線との接続作業の効率を向上させることができる。
 
【0030】
(10)本開示にかかる端子付き電線は、上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の端子と、前記端子に接続される電線と、を備える。
 
【0031】
[本開示の実施形態の詳細]
  以下に、本開示の実施形態が説明される。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
 
【0032】
<実施形態1>
  本開示の実施形態1が
図1から
図9を参照しつつ説明される。本実施形態にかかる端子付き電線10は、電線11と、電線11に接続される端子12とを備える。以下の説明では、矢線Zの示す向きを上とし、矢線Yの示す向きを前とし、矢線Xの示す向きを左として説明する。なお、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材の符号を省略する場合がある。
 
【0033】
[電線11]
  
図1に示されるように、電線11は、前後方向(延び方向の一例)に延びて配されている。電線11は、芯線13の外周を絶縁性の合成樹脂からなる絶縁被覆14で包囲されている。本実施形態にかかる芯線13は、1本の金属線からなる。なお、芯線13は複数の金属細線が撚り合わされてなる撚線であってもよい。芯線13を構成する金属は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択できる。本実施形態にかかる芯線13は銅、または銅合金からなる。
 
【0034】
[端子12]
  
図1に示されるように、端子12は、金属製の端子本体15と、端子本体15に対して相対的にスライド移動可能なスライド部16と、を備える。
 
【0035】
[端子本体15]
  端子本体15は、金属板材を所定の形状にプレス加工することにより形成される。端子本体15を構成する金属は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択できる。本実施形態にかかる端子本体15は、銅、又は銅合金からなる。端子本体15の表面にはめっき層が形成されていてもよい。めっき層を構成する金属は、スズ、ニッケル、銀等必要に応じて任意の金属を適宜に選択できる。本実施形態にかかる端子本体15にはスズめっきが施されている。
 
【0036】
  図2に示されるように、端子本体15は、図示しない相手方端子が挿入可能な筒部17と、筒部17の後方に位置して電線11と接続される電線接続部20を有する。電線接続部20は後方に延出された上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bと、を備える。
 
【0037】
  図2に示すように、筒部17は前後方向に延びる角筒状をなしている。筒部17の前端は相手方端子が挿入可能に開口されている。筒部17の内部には、図示しない弾性接触片が配されている。筒部17内に挿入された相手方端子に、弾性接触片に弾性的に接触することにより、筒部17と相手方端子とが電気的に接続される。
 
【0038】
  図3に示されるように、筒部17の後方には角筒状をなす電線接続部20が設けられている。電線接続部20の上壁の後端部には上側挟持部18A(挟持部の一例)が後方に延びて設けられており、電線接続部20の下壁の後端部には下側挟持部18B(挟持部の一例)が後方に延びて設けられている。上側挟持部18Aと下側挟持部18Bは前後に延びた細長い形状をなしている。上側挟持部18Aと下側挟持部18Bの前後方向の長さ寸法は略同じに形成されている。電線接続部20には、上側挟持部18Aの左側縁30および下側挟持部18Bの左側縁32から立ち上がる左側壁34が形成されており、また、上側挟持部18Aの右側縁31および下側挟持部18Bの右側縁33から立ち上がる右側壁35が形成されている。
 
【0039】
  図3に示されるように、上側挟持部18Aの下面には、後端部よりも前方の位置に、下方に突出する上側保持突部23Aが設けられている。上側保持突部23Aは、上側挟持部18Aの左側縁30から突出した部分が上側挟持部18Aの下面に密着して折り重ねられた状態で形成されている。上側挟持部18Aの右端部は、上側挟持部18Aの右側縁31から右方に突出しないように形成されている。
 
【0040】
  図3に示されるように、下側挟持部18Bの上面の後端部には、上方に突出する下側保持突部23Bが設けられている。下側保持突部23Bは、下側挟持部18Bの後端部から後方に突出した部分が下側挟持部18Bの上面に密着して折り重ねられた状態で形成されている。言い換えれば、下側保持突部23Bは、下側挟持部18Bの後縁18C(電線11の延び方向に交差する側縁)において、金属板材を折り重ねて形成されている。下側挟持部18Bのうち下側保持突部23Bが設けられた領域は、下側保持突部23Bによって補強されることにより撓みにくくなっている。
 
【0041】
  図2に示されるように、下側保持突部23Bと、上側保持突部23Aとは、前後方向についてずれた位置に設けられている。上側保持突部23Aの後端部と、下側保持突部23Bの前端部とは、前後方向についてやや離れて形成されている。上側保持突部23Aの後端部と、下側保持突部23Bの前端部との間隔は、芯線13の直径よりも小さく設定されている。これにより、上側保持突部23Aの後端部に形成されたエッジ50Aと、下側保持突部23Bの前端部に形成されたエッジ50Bとが、芯線13に食い込むようになっている。
 
【0042】
  上側挟持部18Aの下面、および下側挟持部18Bの上面が、芯線13の表面に形成された酸化被膜に食い込んで酸化被膜を剥がすことにより、芯線13の金属表面を露出させるようになっている。この金属表面と、上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bとが接触することにより、芯線13と端子本体15とが電気的に接続される。
 
【0043】
  また、上側保持突部23Aの下面、および下側保持突部23Bの上面が、芯線13の表面に形成された酸化被膜に食い込んで酸化被膜を剥がすことにより、芯線13の金属表面を露出させるようになっている。この金属表面と、上側保持突部23Aおよび下側保持突部23Bとが接触することにより、芯線13と端子本体15とが電気的に接続される。
 
【0044】
  更に、上側保持突部23Aの後端部に形成されたエッジ50Aと、下側保持突部23Bの前端部に形成されたエッジ50Bとが、芯線13に食い込むことにより、芯線13の表面に形成された酸化被膜が剥がされる。これにより、芯線13と端子本体15との電気的な接続がより確実になされる。
 
【0045】
  下側挟持部18Bの前端部には、下側挟持部18Bの左側縁32から右方に切り欠かれた左易屈曲部51が設けられており(
図3参照)、下側挟持部18Bの右側縁33から左方に切り欠かれた右易屈曲部52が設けられている(
図4参照)。左易屈曲部51と、右易屈曲部52とは、前後方向について同じ位置に設けられている。下側挟持部18Bのうち、左易屈曲部51と右易屈曲部52が設けられた部分は、他の部分と比べて、左右方向について幅狭に形成されている。これにより、下側挟持部18Bは、左易屈曲部51および右易屈強部を起点として屈曲するようになっている。
 
【0046】
[スライド部16]
  
図2に示されるように、スライド部16は、前後方向に延びる角筒状をなしている。スライド部16は、プレス加工、切削加工、鋳造等、公知の手法により所定の形状に形成される。スライド部16を構成する金属は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択できる。本実施形態にかかるスライド部16は、特に限定されないが、ステンレス鋼からなる。スライド部16の表面にはめっき層が形成されていてもよい。めっき層を構成する金属は、スズ、ニッケル、銀等必要に応じて任意の金属を適宜に選択できる。
 
【0047】
  図2に示されるように、スライド部16の上壁の前端部には、上方に突出する治具接触部46が形成されている。治具接触部46には後述する治具45が後方から接触するようになっている(
図5参照)。
 
【0048】
  図2に示されるように、スライド部16の後半部分には、スライド部16の上壁の下面に、下方に突出する上側加圧部25A(加圧部の一例)が設けられている。スライド部16の下壁の上面には、上方に突出する下側加圧部25B(加圧部の一例)が設けられている。上側加圧部25Aの前面および下側加圧部25Bの前面には傾斜面が形成されている。これにより、上側挟持部18Aの後端部および下側挟持部18Bの後端部が、それぞれ、上側加圧部25Aおよび下側加圧部25Bへとガイドされる。
 
【0049】
  図1に示されるように、スライド部16の側壁には、前後方向の前端部寄りの位置に、仮係止受け部26が開口されている。また、スライド部16の側壁には、仮係止受け部26よりも後方の位置に、本係止受け部27が開口されている。仮係止受け部26と、本係止受け部27は、端子本体15の左側壁34および右側壁35のそれぞれに設けられた係止突起28と弾性的に係止可能になっている。
 
【0050】
  端子本体15の係止突起28とスライド部16の仮係止受け部26とが係止した状態は、端子本体15に対してスライド部16が仮係止位置に保持された状態となっている(
図1参照)。この状態においては、スライド部16の上側加圧部25Aおよび下側加圧部25Bは、端子本体15の上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bの後端縁から後方に離間している。また、この状態においては、上側挟持部18Aと下側挟持部18Bとの間の間隔は、芯線13の直径よりも大きく設定されている。
 
【0051】
  端子本体15の係止突起28とスライド部16の本係止受け部27とが係止した状態は、端子本体15に対してスライド部16が本係止位置に係止された状態となっている(
図5参照)。この状態においては、スライド部16の上側加圧部25Aは、上側挟持部18Aの上方から上側挟持部18Aに接触している。また、スライド部16の下側加圧部25Bは、下側挟持部18Bの下方から下側挟持部18Bに接触している。
 
【0052】
  上記のように、スライド部16は、端子本体15のうち上側挟持部18Aと下側挟持部18Bとが設けられた領域に外嵌された状態で、上記した仮係止位置と、本係止位置との間を、前後方向にスライド移動可能になっている。
 
【0053】
  図2に示されるように、スライド部16が端子本体15に対して本係止位置で保持された状態では、上側加圧部25Aが上方から上側挟持部18Aを押圧することによって上側挟持部18Aが下方に屈曲するようになっている。また、下側加圧部25Bが下方から下側挟持部18Bを押圧することによって下側挟持部18Bが上方に屈曲するようになっている。これにより、上側挟持部18Aと下側挟持部18Bとの間の空間に、芯線13を前後方向(延び方向)に延びた状態で配し、且つ、スライド部16が端子本体15に対して本係止位置で保持した状態では、芯線13は、屈曲した上側挟持部18Aと下側挟持部18Bによって上下方向から挟持されるようになっている。すなわち、上側挟持部18Aは上側加圧部25Aに下方に押圧されることにより芯線13に上方から接触し、下側挟持部18Bは下側加圧部25Bに上方に押圧されることにより芯線13に下方から接触するようになっている。
 
【0054】
  図2に示されるように、スライド部16が端子本体15に対して本係止位置で保持された状態では、上側挟持部18Aの上側保持突部23Aが芯線13を上方から押圧し、下側挟持部18Bの下側保持突部23Bが芯線13を下方から押圧する。このように、芯線13は、上側保持突部23Aによって上方から押圧されるとともに、上側保持突部23Aと前後方向にずれた位置に配された下側保持突部23Bによって下方から押圧されることにより、上下方向(延び方向と交差する方向の一例)について屈曲した状態に保持される。芯線13は、側方から見て、クランク状に屈曲した状態で、上側保持突部23Aおよび下側保持突部23Bによって保持されている。また、上側保持突部23Aと、下側保持突部23Bとによっても、芯線13と端子12とが電気的に接続されるようになっている。
 
【0055】
  図5に示されるように、スライド部16の上壁の前端部には、治具接触部46が形成されている。治具接触部46に後方から治具45が接触して、この治具45によってスライド部16が前方に押されることにより、スライド部16が前方に移動可能になっている。なお、上記の治具45は、金型や、この金型を稼働させるための設備に比べて、比較的に小規模なものとなっている。このため、治具45に起因するコストの増大は抑制される。
 
【0056】
  図5に示されるように、スライド部16の後端部寄りの位置には、左右両側壁に、スライド部16の内方に突出する一対の誘い込み部47が設けられている。誘い込み部47は、後方から前方に向かうに従って幅狭に形成されている。誘い込み部47の内面に芯線13が摺接することにより、芯線13はスライド部16の内部へと案内される。
 
【0057】
[端子付き電線10の製造工程]
  続いて、本実施形態にかかる端子付き電線10の製造工程の例について説明する。端子付き電線10の製造工程は以下の記述に限定されない。
 
【0058】
  図6に示される形状に、金属板材40がプレス加工される。続いて、
図7に示されるように、上側保持突部23Aが上側挟持部18Aに重ねて折り重ねられるとともに、下側保持突部23Bが下側挟持部18Bに折り重ねられる。
 
【0059】
  図8に示されるように、端子本体15の上壁に相当する部分が折り曲げられる。その後、
図9に示されるように、端子本体15の左側壁34に相当する部分が折り曲げられる。最後に、端子本体15の右側壁35に相当する部分が折り曲げられることにより、端子本体15が形成される。
 
【0060】
  公知の手法によりスライド部16が形成される。
 
【0061】
  端子本体15に対して、後方からスライド部16が組み付けられる。端子本体15の係止突起28に後方からスライド部16の前端縁が当接し、スライド部16の側壁が拡開変形する。更にスライド部16が前方に押し込まれると、スライド部16の側壁が復帰変形し、端子本体15の係止突起28に、スライド部16の仮係止受け部26が係止する。これにより、端子本体15に対してスライド部16が仮係止位置に保持される。これにより端子12が得られる(
図5参照)。
 
【0062】
  公知の手法で絶縁被覆14が皮剥ぎ加工されることにより電線11の芯線13が露出される。芯線13の前端部が、スライド部16の後端部からスライド部16の内部へと導入される。芯線13はスライド部16の誘い込み部47と当接することにより、スライド部16へと案内される。更に電線11が前方に押し込まれると、芯線13の前端部は端子本体15の内部へと進入して上側挟持部18Aと下側挟持部18Bとの間の空間内に至る。
 
【0063】
  端子本体15に対してスライド部16が仮係止位置に保持された状態では、上側挟持部18Aと下側挟持部18Bとの間隔は、芯線13の外径寸法よりも大きく設定されている。
 
【0064】
  次に、
図5に示すように、治具45を後方から治具接触部46に当接させて、スライド部16を前方にスライド移動させる。スライド部16は端子本体15に対して相対的に前方に移動させられる。このとき、端子本体15の係止突起28と、スライド部16の仮係止受け部26との係止が外れ、スライド部16の側壁が係止突起28に乗り上げて拡開変形する。
 
【0065】
  スライド部16が前方に移動させられると、スライド部16の側壁が復帰変形して端子本体15の係止突起28と、スライド部16の本係止受け部27とが弾性的に係止する。これによりスライド部16が端子本体15に対して本係止位置に保持される。
 
【0066】
  スライド部16が端子本体15に対して本係止位置に保持された状態で、スライド部16の上側加圧部25Aが、端子本体15の上側挟持部18Aに上方から当接して下方へと押圧する。また、スライド部16の下側加圧部25Bが、端子本体15の下側挟持部18Bに下方から当接して上方へと押圧する。これにより、芯線13が、上側挟持部18Aと下側挟持部18Bに上下から挟持される(
図2参照)。
 
【0067】
  図2に示されるように、上側挟持部18Aの下面と、下側挟持部18Bの上面とに芯線13が挟まれることにより、芯線13の表面に形成された酸化被膜が剥がされ、芯線13を構成する金属表面が露出する。この金属表面と、上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bが接触することにより、電線11と端子12とが電気的に接続される。
 
【0068】
  芯線13が上側挟持部18Aと下側挟持部18Bに上下から挟持された状態においては、芯線13は、上側挟持部18Aの上側保持突部23Aと、下側挟持部18Bの下側保持突部23Bとに挟まれることにより、前後方向に延びた状態で、且つ、上下方向に屈曲した状態で保持される。これにより、芯線13を強固に保持することができるので、電線11に引っ張り力が作用した場合に、電線11と端子12との保持力を高めることができる。これにより、端子付き電線10が完成する。
 
【0069】
[本実施形態の作用効果]
  続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態は、電線11の延び方向の前方端部に接続される端子12であって、電線11を挟持する上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bを有する端子本体15と、電線11の延び方向に沿って端子本体15に対してスライド可能なスライド部16と、を備え、スライド部16は、それぞれ、上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bを電線11に向けて加圧する上側加圧部25Aおよび下側加圧部25Bを有し、端子本体15は折れ曲がった状態の金属板材により形成されており、上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bは、それぞれ、電線11に向かって突出し電線11の芯線13に接触する上側保持突部23Aおよび下側保持突部23Bを有し、上側保持突部23Aは金属板材を折り重ねて形成されている。
 
【0070】
  また本実施形態にかかる端子付き電線10は、端子12と、端子12に接続された電線11とを備える。
 
【0071】
  金属板材を折り重ねることにより上側保持突部23Aおよび下側保持突部23Bを形成することができるので、叩き出し加工等を別途行う場合に比べて、端子12の製造コストを低減させることができる。
 
【0072】
  本実施形態によれば、端子本体15は上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bを有し、上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bのそれぞれは、上側保持突部23Aおよび下側保持突部23Bを有し、上側保持突部23Aと下側保持突部23Bとは、電線11の延び方向についてずれた位置に設けられている。
 
【0073】
  上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bによって挟まれた電線11の芯線13は、電線11の延び方向についてずれた位置に設けられた上側保持突部23Aおよび下側保持突部23Bによって、電線11の延び方向と交差する方向に屈曲した状態で、上側挟持部18Aおよび下側挟持部18Bに挟持される。電線11の芯線13が屈曲されることにより、上側保持突部23Aおよび下側保持突部23Bのエッジ50A、50Bを電線11の芯線13に食い込ませることができる。これにより、電線11と端子12とを確実に電気的に接続することができる。端子本体15は金属板材をプレス加工することにより形成されているので、エッジ50A,50Bは切り立った形状に形成されている。これにより、エッジ50A、50Bが芯線13にさらに食い込みやすくなっている。
 
【0074】
  また、下側挟持部18Bは、前記電線11の延び方向に交差する側縁である後縁18Cにおいて金属板材を折り重ねて形成される下側保持突部23Bを有する。
 
【0075】
  電線11の延び方向に突出した金属板材を、例えば、キャリアとの連結部分に利用できるので、金属板材の電線の延び方向と交差する方向に連結部分を突出させる構成(
図16参照)と比較して、歩留まりが良くなる。
 
【0076】
  本実施形態によれば、下側挟持部18Bの左側縁32および右側縁33には、それぞれ、左右方向(電線11の延び方向と交差する方向)について幅狭に形成された左易屈曲部51および右易屈曲部52が形成されている。
 
【0077】
  下側挟持部18Bを屈曲させたい位置に、左易屈曲部51および右易屈曲部52を設けることにより、下側挟持部18Bを所望の位置で屈曲させることができる。これにより、上側挟持部18Aと下側挟持部18Bとによって確実に電線11を挟持することができるので、端子12と電線11との電気的な接続信頼性を向上させることができる。
 
【0078】
  本実施形態によれば、上側挟持部18Aは、上側挟持部18Aの左側縁30から折り重ねて形成された上側保持突部23Aを有する。
 
【0079】
  上側挟持部18Aのうち屈曲させたくない部位に上側保持突部23Aを設けることにより、上側挟持部18Aが意図されない位置で屈曲することを抑制できる。この上側保持突部23Aを、金属板材を折り重ねて形成するので、製造コストの上昇を抑制できる。
 
【0080】
<実施形態2>
  次に、本開示の実施形態2にかかる端子62、および端子付き電線60について、
図10から
図12を参照しつつ説明される。
 
【0081】
  図10に示されるように、端子本体65に設けられた上側挟持部68Aの左側縁30には、上側保持突部73Aが形成されている。上側保持突部73Aは、上側挟持部68Aの左側縁30から張り出すとともに上側挟持部68Aの下面に密着して折り重ねられている。上側挟持部68Aのうち上側保持突部73Aが設けられた領域は、上側保持突部73Aによって補強されることにより撓みにくくなっている。
 
【0082】
  図10に示されるように、電線接続部80の左側壁34は、上側保持突部73Aが形成された領域において、前方から後方に向かうに従って上下方向の高さが低く形成されている。電線接続部80の左側壁34の上端縁には、前後方向について、上側挟持部68Aの左易屈曲部81と、下側挟持部68Bの左易屈曲部81との間の領域に、斜め下後方に傾斜する左規制部83(曲げ規制部の一例)が形成されている。
 
【0083】
  図11に示されるように、電線接続部80の右側壁35は、上側保持突部73Aが形成された領域において、前方から後方に向かうに従って上下方向の高さが低く形成されている。電線挟持部の右側壁35の後端縁には、前後方向について、上側挟持部68Aの右易屈曲部82と、下側挟持部68Bの右易屈曲部82との間の領域に、斜め下後方に傾斜する右規制部84(曲げ規制部の一例)が形成されている。
 
【0084】
  図12に示されるように、電線接続部80に対してスライド部16が本係止位置に移動した状態で、スライド部16の上側加圧部25Aに下方へ押圧された上側挟持部68Aの上側保持突部73Aの右側縁に、右規制部84が下方から接触することにより、上側挟持部68Aが下方に過度撓みすることが抑制されるようになっている。詳細には図示しないが、上側挟持部68Aの左側縁に、左規制部83が下方から接触することにより、上側挟持部68Aが下方に過度撓みすることが抑制されるようになっている。
 
【0085】
  図10に示されるように、電線接続部80の右側壁35の後端部には、斜め右後方に傾斜する面取り部85が形成されている。面取り部85により、金属板材をプレス加工する際に形成される、いわゆるバリが除去されるようになっている。電線接続部80の左側壁34の後端部にも面取り部85が形成されている。
 
【0086】
  上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
 
【0087】
[本実施形態の作用効果]
  続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態によれば、上側挟持部68Aは、上側挟持部68Aの左側縁30から折り重ねて形成された上側保持突部73Aを有する。
 
【0088】
  上側挟持部68Aのうち屈曲させたくない部位に上側保持突部73Aを設けることにより、上側挟持部68Aが意図されない位置で屈曲することを抑制できる。この上側保持突部73Aを、金属板材を折り重ねて形成するので、製造コストの上昇を抑制できる。
 
【0089】
  本実施形態によれば、端子本体65の左側壁34および右側壁35には、それぞれ、上側加圧部25Aが上側挟持部68Aを加圧したときに上側挟持部68Aと接触して、上側挟持部68Aが過度に屈曲することを抑制する左規制部83および右規制部84が設けられている。
 
【0090】
  左規制部83および右規制部84によって上側挟持部68Aが過度に屈曲することを抑制できるので、上側挟持部68Aによって、適正な圧力で電線を挟持することができる。これにより、端子62と電線11との電気的な接続信頼性を向上させることができる。
 
【0091】
  本実施形態によれば、端子本体65には上側挟持部68Aの左側縁30および右側縁31からからそれぞれ立ち上がって左側壁34および右側壁35が形成され、左側壁34および右側壁35の後端部に、後方に向かって、端子本体65の内側から外側へ広がって傾斜する面取り部85が形成されている。
 
【0092】
  電線11の延び方向の後方から、電線11の芯線13が端子本体65に挿入される際に面取り部85によって端子本体65の内方へと案内される。これにより、端子62と電線11との接続作業の効率を向上させることができる。また、金属板材をプレス加工する際に発生するバリを除去することができるので、バリと芯線13とが干渉することを抑制できる。
 
【0093】
<実施形態3>
  続いて、本開示の実施形態3にかかる端子本体95について、
図13から
図14を参照しつつ説明される。
図13に示されるように、本実施形態に係る端子本体95に設けられた上側挟持部18Aは、左側縁30に凹状に設けられた上側第1易屈曲部96(第1易屈曲部の一例)と、右側縁31に凹状に設けられた上側第2易屈曲部97(第2易屈曲部の一例)と、を有する。上側第1易屈曲部96は、上側第2易屈曲部97よりも後方に形成されている。これにより、上側第1易屈曲部96と上側第2易屈曲部97とは前後方向にずれて形成されている。
 
【0094】
  図14に示されるように、下側挟持部18Bは、左側縁32に設けられた下側第1易屈曲部98(第1易屈曲部の一例)と、右側縁33に設けられた下側第2易屈曲部99(第2易屈曲部の一例)と、を有する。下側第1易屈曲部98は、下側第2易屈曲部99よりも後方に形成されている。これにより、下側第1易屈曲部98と下側第2易屈曲部99とは前後方向にずれて形成されている。
 
【0095】
  上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
 
【0096】
  本実施形態によれば、上側挟持部18Aの左側縁30には上側第1易屈曲部96が設けられており、上側挟持部18Aの右側縁31には上側第2易屈曲部97が設けられており、上側第1易屈曲部96と上側第2易屈曲部97とは、前後方向(電線11の延び方向)についてずれた位置に形成されている。
 
【0097】
  上側第1易屈曲部96と上側第2易屈曲部97とが、前後方向ついてずれた位置に設けられているので、上側第1易屈曲部96と上側第2易屈曲部97とが前後方向について同じ位置に設けられている場合に比べて、上側挟持部18Aが撓みにくくなっている。これにより、上側挟持部18Aが振動等によって容易に撓むことが抑制されるので、上側挟持部18Aが意図されない時期に撓むことを抑制できる。
 
【0098】
  また、本実施形態によれば、下側挟持部18Bの左側縁32には下側第1易屈曲部98が設けられており、下側挟持部18Bの右側縁33には下側第2易屈曲部99が設けられており、下側第1易屈曲部98と下側第2易屈曲部99とは、前後方向(電線11の延び方向)についてずれた位置に形成されている。
 
【0099】
  下側第1易屈曲部98と下側第2易屈曲部99とが、前後方向ついてずれた位置に設けられているので、下側第1易屈曲部98と下側第2易屈曲部99とが前後方向について同じ位置に設けられている場合に比べて、下側挟持部18Bが撓みにくくなっている。これにより、下側挟持部18Bが振動等によって容易に撓むことが抑制されるので、下側挟持部18Bが意図されない時期に撓むことを抑制できる。
 
【0100】
<実施形態4>
[端子本体105]
  続いて、本開示の実施形態4にかかる端子本体105について、
図15から
図20を参照しつつ説明される。
図15に示されるように、下側挟持部118Bの下面における後部には、上方に突出する下側保持突部123Bが設けられている。
 
【0101】
  下側保持突部123Bは、下側挟持部118Bの前後方向(すなわち、電線11の延び方向。なお、端子本体105への電線11の接続構造は、実施形態1と同様の構成のため、本実施形態においては、電線11の図示は省略されている。)に沿う左側縁(側縁)132から突出した部分が、下側挟持部118Bの上面に密着して折り重ねられた形状をなしている。下側挟持部118Bの右端部は、下側挟持部118Bの右側縁133から右方に突出しないように設けられている。
 
【0102】
[端子本体105の製造工程]
  続いて、本実施形態にかかる端子本体105の製造工程の例について説明する。端子本体105の製造工程は以下の記述に限定されない。
 
【0103】
  図16に示される形状に、金属板材140がプレス加工される。
図16に示される金属板材140の形状は、複数の曲げ加工前の端子本体105Aが連結部154を介してキャリアCに接続されている状態の形状である。端子本体105Aは、切断位置Pの位置で切断されキャリアCおよび連結部154と分離される。これにより、端子本体105Aは、
図17に示される形状となる。
 
【0104】
  続いて、
図18に示されるように、上側保持突部23Aが上側挟持部18Aに重ねて折り重ねられるとともに、下側保持突部123Bが下側挟持部118Bに折り重ねられる。
 
【0105】
  図19に示されるように、端子本体105の上壁に相当する部分が折り曲げられる。その後、
図20に示されるように、端子本体105の左側壁34に相当する部分が折り曲げられる。最後に、端子本体105の右側壁35に相当する部分が折り曲げられる。以上により、端子本体105が形成される。
 
【0106】
  上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
 
【0107】
  本実施形態によれば、例えば、実施形態1のように、下側挟持部18Bは、電線11の延び方向と交差する側縁(例えば、後縁18C)において前記金属板材を折り重ねて形成される構成の場合、電線11が後方に引っ張られた際に、下側保持突部23Bが電線11と擦れ合うことにより、下側保持突部23Bは後方にめくれることとなる。上記構成においては、下側保持突部123Bは、下側挟持部118Bの電線11の延び方向に沿う左側縁132において折り重ねて形成されていることから、下側保持突部123Bがめくれることを抑制できる。
 
【0108】
<実施形態5>
[端子本体205]
  続いて、本開示の実施形態4にかかる端子本体205について、
図21、
図22を参照しつつ説明される。
 
【0109】
[後方受け部253]
  下側挟持部218Bは、後方受け部253を備えている。後方受け部253は、下側保持突部(保持突部)223Bの前後方向(すなわち、電線11の延び方向。なお、端子本体105への電線11の接続構造は、実施形態1と同様の構成のため、本実施形態においては、電線11の図示は省略されている。)における後方において、電線11に向けて突出して設けられている。後方受け部253は、下側保持突部223Bの後端から後方に突出した部分が上方に折り曲げられることで形成されている。
 
【0110】
  後方受け部253と下側保持突部223Bとは、前後方向において互いに対向しているとともに、密着に近い状態で近接している。後方受け部253の先端部の上端位置は、下側保持突部223Bの上端位置と同じか、やや低い位置となっている。これにより、電線11の芯線13が、上側挟持部18Aと下側挟持部218Bとの間に挿入されるときに、芯線13が後方受け部253の先端部に干渉しないようになっている。
 
【0111】
  例えば、電線11が後方に引っ張られた際に、下側保持突部223Bが電線11と摺動し、下側保持突部223Bも電線11につられて後方に引っ張られると、
図22に示すように、下側保持突部223Bは後方に力Fを受ける。このような場合において、後方受け部253は、下側保持突部223Bに後方から接触する。
 
【0112】
  上記以外の構成については、実施形態4と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
 
【0113】
  本実施形態によれば、電線11が後方に引っ張られることにより、下側保持突部223Bが電線11と摺動し後方に力Fを受けた際に、後方受け部253が下側保持突部に223B後方から接触することから、下側保持突部223Bの後方への変位を抑制できる。
 
【0114】
<他の実施形態>
  本開示は上記記述および図面によって説明された実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に開示された技術の技術的範囲に含まれる。
 
【0115】
(1)端子12は、1つ、または3つ以上の挟持部を有する構成としてもよい。
 
【0116】
(2)端子12は、雄タブを有する雄端子でもよい。
 
【0117】
  (3)実施形態4における下側保持突部123Bは、下側挟持部118Bの左側縁132から突出して設けられる構成としたが、これに限られることはなく、例えば、下側保持突部は、下側挟持部の右側縁から突出して設けられる構成としても良い。