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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-205337(P2020-205337A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】半導体モジュールおよび半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20201127BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20201127BHJP
   H01L 23/29 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   H01L25/04 C
   H01L23/36 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-112147(P2019-112147)
(22)【出願日】2019年6月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161562
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 朗
(72)【発明者】
【氏名】能川 玄之
(72)【発明者】
【氏名】白田 健人
(72)【発明者】
【氏名】西村 芳孝
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136BA03
5F136BB04
5F136DA08
5F136DA27
5F136DA41
5F136FA02
5F136FA03
5F136FA14
5F136FA16
5F136FA18
(57)【要約】
【課題】放熱性の低下を抑制して、信頼性の低下を防止することができる
【解決手段】この半導体モジュール(10)は、半導体素子(24)と、半導体素子(24)をおもて面に搭載された基板(20)と、基板(20)のおもて面と半導体素子(24)とを内包し、底面から基板(20)の裏面が延出するケース(11)とを備え、ケース外周側における基板(20)の前記ケース(11)底面からの延出量が、ケース中心における基板(20)のケース(11)底面からの延出量より小さい。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子と、
前記半導体素子がおもて面に搭載された基板と、
前記基板のおもて面と前記半導体素子とを内包し、底面から前記基板の裏面が延出するケースと、
を備え、
前記ケース外周側における前記基板の前記ケース底面からの延出量が、前記ケース中心における前記基板の前記ケース底面からの延出量より小さい、
半導体モジュール。
【請求項2】
前記基板は、前記ケース外周側における厚さが、前記ケース中心における厚さより薄い、
請求項1に記載の半導体モジュール。
【請求項3】
前記ケースは、平面視で前記基板と外周との間に締結部を有し、
前記締結部に近い第1端辺における前記基板の前記ケース底面からの延出量が、前記締結部から遠い第2端辺における延出量より小さい、
請求項1または2に記載の半導体モジュール。
【請求項4】
前記基板の延出量は、前記第2端辺から、前記第1端辺に向けて漸次減少している、
請求項3に記載の半導体モジュール。
【請求項5】
前記基板の裏面は、前記第1端辺を含む第1領域と、第1領域と境界を介して連続する、前記第2端辺)を含む第2領域とを備え、
前記第1領域の延出量は、前記境界から前記第1端辺向けて漸次減少し、
前記第2領域の延出量は、一定、または、前記境界から前記第2端辺向けて漸次減少している、
請求項3または4に記載の半導体モジュール。
【請求項6】
前記境界において、前記第1領域の延出量が前記第2領域より小さくなる段差を有する、
請請求項3乃至5のいずれかに記載の半導体モジュール。
【請求項7】
前記境界は、前記半導体素子が搭載される領域に対向した前記基板の裏面に位置する、
請求項5または6に記載の半導体モジュール。
【請求項8】
前記ケースは、平面視矩形状で、前記ケース長辺に沿って少なくとも2つの前記基板が並んで配置され、前記ケース短辺と前記基板との間に少なくとも1対の前記締結部を備え、
前記ケース短辺に相対する前記基板の端辺における前記延出量は、隣り合う基板に相対する前記基板の端辺における前記延出量より小さい、
請請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体モジュール。
【請求項9】
前記ケースは、平面視矩形状で、前記ケースの長辺および短辺に沿ってそれぞれ少なくとも2つの前記基板が並んで配置され、前記ケースの四隅に前記締結部を備え、
前記外周に相対する前記基板の端辺における前記延出量は、隣り合う基板に相対する前記基板の端辺における前記延出量より小さい、
請請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体モジュール。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体モジュールと、
前記半導体モジュールの底面に配置された放熱部材と、
前記半導体モジュールの底面に前記放熱部材を介して配置されるヒートシンクと、
前記半導体モジュールと前記ヒートシンクとを締結する締結部材と、
を備え、
前記半導体モジュールは、上面が凸に反った形状である半導体装置。
【請求項11】
請求項3に記載の半導体モジュールと、
前記半導体モジュールの底面に配置された放熱部材と、
前記半導体モジュールの底面に前記放熱部材を介して配置され、締結部を備えるヒートシンクと、
前記半導体モジュールの前記締結部と前記ヒートシンクの前記締結部とに配置され、前記半導体モジュールと前記ヒートシンクとを締結する締結部材と、
を備える半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体モジュールおよび半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体モジュールは、半導体素子と、半導体素子をおもて面に搭載した基板とを備える。基板の裏面は半導体モジュールから露出されている。例えば、特許文献1,2。半導体装置は、このような半導体モジュールに、ヒートシンク、放熱フィンや水冷ジャケット等の冷却器が取り付けられた構成をしている。冷却器は、半導体モジュールから露出した基板裏面に、熱伝導ペーストや熱伝導シートを介して取付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−200865号公報
【特許文献2】特開2018−174228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような半導体モジュールは、冷却器への取り付け時に基板の裏面と冷却器との間に大きな間隔が生じ、放熱性が低下することがあった。このため、半導体モジュールの動作時に生じる発熱を冷却器に放熱することが阻害され、半導体モジュールは過熱により、破壊してしまう恐れがあった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、基板の裏面と冷却器との間隔を抑制し、放熱性の低下を抑制する半導体モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点によれば、半導体素子と、前記半導体素子がおもて面に搭載された基板と、前記基板のおもて面と前記半導体素子とを内包し、底面から前記基板の裏面が延出するケースとを備え、前記ケース外周側における前記基板の前記ケース底面からの延出量が、前記ケース中心における前記基板の前記ケース底面からの延出量より小さい半導体モジュールが提供される。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、放熱性の低下を抑制して、信頼性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1の実施の形態の半導体モジュールの斜め上方向から見た斜視図である。
図2】本発明の第1の実施の形態の半導体モジュールの斜め下方向から見た斜視図である。
図3】本発明の第1の実施の形態の半導体モジュールの断面図である。
図4】本発明の第1の実施の形態の半導体モジュール内部の平面図である。
図5】本発明の第1の実施の形態の半導体モジュールの底面図である。
図6】本発明の第1の実施の形態の半導体モジュールの部分断面図である。
図7】本発明の第1の実施の形態の半導体装置の断面図である。
図8】本発明の第1の実施の形態の変形例の半導体モジュールの部分断面図である。
図9】本発明の第1の実施の形態の変形例の半導体モジュールの部分断面図である。
図10】本発明の第1の実施の形態の変形例の半導体モジュールの部分断面図である。
図11】本発明の第1の実施の形態の変形例の半導体モジュールの部分断面図である。
図12】本発明の第2の実施の形態の半導体モジュールの断面図である。
図13】本発明の第2の実施の形態の半導体装置の断面図である。
図14】本発明の第3の実施の形態の半導体モジュールの底面図である。
図15】本発明の第3の実施の形態の半導体モジュールの断面図である。
図16】本発明の第4の実施の形態の半導体モジュールの底面図である。
図17】本発明の第4の実施の形態の半導体モジュールの断面図である。
図18】本発明の第5の実施の形態の半導体モジュールの底面図である。
図19】本発明の第5の実施の形態の半導体モジュールの断面図である。
図20】比較例の半導体モジュールの断面図である。
図21】比較例の半導体装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各装置や各部材の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判定すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0010】
以下の図面の記載では、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向を用いて、方向を示す場合がある。例えば、X軸方向及びY軸方向は、後述する半導体モジュール10の底面に平行な方向である。Z軸方向は、後述する半導体モジュール10の底面に垂直な方向である。X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに直交する。
【0011】
以下の説明において、Z軸の正方向を「上」と称し、Z軸の負方向を「下」と称する場合がある。「上」及び「下」は、必ずしも地面に対する鉛直方向を意味しない。つまり、「上」及び「下」の方向は、重力方向に限定されない。「上」及び「下」は、相対的な位置関係を特定する便宜的な表現に過ぎず、本発明の技術的思想を限定するものではない。例えば、紙面を180度回転すれば「上」が「下」に、「下」が「上」になることは勿論である。
【0012】
また、以下の説明において、おもて面、裏面、上面、底面という表現を用いて技術的事項を説明する場合がある。Z軸の正方向にある面をおもて面や上面と称し、Z軸の負方向にある面を裏面や底面と称することがある。また、以下の説明において、「側面」という用語は、おもて面と裏面を繋ぐ面を意味する。「平面視」とは、半導体モジュール10の底面の法線方向(すなわち、Z軸方向)から見ることを意味する。「断面視」とは、半導体モジュール10の底面に平行方向(すなわち、Z軸の垂直方向)から見ることを意味する。
【0013】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して、実施の形態について説明する。本実施の形態の半導体モジュールについて、図1〜7を用いて説明する。
【0014】
図1、2は、半導体モジュール10の外観であり、図1は、半導体モジュール10を斜め上方向から見たものであり、半導体モジュール10の上面と側面を示す。図2は、半導体モジュール10を斜め下方向から見たものであり、半導体モジュール10の底面と側面を示す。図1,2に示されるように、半導体モジュール10は、概略直方体形状を有している。半導体モジュール10の外形は、大方がケース11によって形成されている。半導体モジュール10の上面には、ケース11から外部接続端子13の先端が延出している。半導体モジュール10の底面には、ケース11から積層基板20の裏面が延出している。半導体モジュール10の底面の構造については、詳細を後述する。
【0015】
半導体モジュール10は、長手方向(X軸方向)の両端部近傍に、締結部14を備える。締結部14は、半導体モジュール10を上下方向(Z軸方向)に貫通する孔であってよい。締結部14は、半導体モジュール10の底面を後述する冷却器等と締結するためのねじ等からなる締結部材が配置される部分である。締結部14は、半導体モジュール10を構成するケース11の長手方向の両端部近傍に合計2箇所備えられている。締結部14の構造、位置及び数は、これに限らない。例えば、締結部14は、締結部材としてクランプが取り付けられる凹みであってもよい。例えば、締結部14は、半導体モジュール10を上から見たときの矩形の四隅にそれぞれあり、合計4箇所であってもよい。締結部14は、平面視で、後述する積層基板20の外側であって、半導体モジュール10の外縁に形成されることが好ましい。締結部14は、半導体モジュール10の外縁に形成されることで、冷却器等をしっかり固定することができ、積層基板20の外側にあることで、積層基板20への過剰な応力を抑えて、積層基板20の破損を抑制できる。
【0016】
図3は、図1の半導体モジュールのA−A断面を示す。図4は、図1の半導体モジュール10の内部を上方からみたものである。なお、図3,4では、主要部を模式的に示し、外部接続端子や内部の配線は示していない。
【0017】
図3,4のように、半導体モジュール10は、半導体素子24、積層基板20およびケース11を備える。ケース11は、半導体素子24、積層基板20のおもて面(Z軸方向正側に位置する面)と積層基板20の側面(XZ面およびYZ面)の一部とを内包し、半導体モジュール10の外形を構成する。ケース11は、半導体素子24と積層基板20のおもて面の封止を兼ねたモールド構造であってよい。このようなケース11は、例えば、熱硬化性樹脂を用いたモールド成形により形成されている。このような樹脂として、無機フィラーを混合したエポキシ樹脂等がある。
【0018】
また、例えば、ケース11は、内部に収納領域を備える枠状または箱状をなす筐体部と、収納領域に埋設された封止部とを有したものであってもよい。筐体部は、収納領域において、半導体素子24と積層基板20のおもて面を内包する。このようなケース11の筐体部は、例えば、熱可塑性樹脂を用いた射出成形により形成されている。このような熱可塑性樹脂として、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリブチレンサクシネート(PBS)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、または、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂等がある。なお、このようなケース11の封止部は、例えば、無機フィラーを混合したエポキシ樹脂やシリコーンゲル等がある。
【0019】
半導体素子24は、積層基板20の導電板21のおもて面にはんだなどの接合部材25を介して、接合されている。半導体素子24は、その裏面が導電板21と電気的に接続され、そのおもて面が導電ワイヤなどの配線部材(図示せず)により別の導電板21(図示せず)や外部接続端子13に電気的に接続される。図3,4では、外部接続端子および半導体モジュール内部の導電ワイヤなどの配線部材を省略している。半導体素子24は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等のスイッチング素子を含んでいる。また、半導体素子24は、必要に応じて、SBD(Schottky Barrier Diode)、FWD(Free Wheeling Diode)等のダイオードを含んでいる。また、半導体素子24は、IGBTとFWDとを組み合わせた単一素子である、RC(Reverse Conducting)−IGBTを含んでもよい。半導体素子24は、シリコン半導体でもよいし、シリコンカーバイド半導体であってもよい。なお、図3,4では、半導体素子24が各積層基板に4つ含む場合を例に挙げて説明している。この場合に限らず、半導体素子24は、各積層基板上に別の個数や位置配置されていてもよい。
【0020】
積層基板20は、平面視で、矩形状の半導体モジュール10の長手方向(X軸方向)に2つ並んで配置されている。積層基板20は、平面視で、ケース11に取り囲まれている。ケース11は、それぞれのケース11短辺と積層基板20との間に締結部14を備え、一対の締結部14に挟まれた位置に積層基板20が設けられている。ケース11の締結部14と積層基板20の配置は、長辺方向(X軸)に左右対称であってよい。
【0021】
積層基板20は、絶縁板22と、絶縁板22のおもて面(Z軸正側の面)に形成された導電板21と、絶縁板22の裏面(Z軸負側の面)に形成された放熱板23とを有している。導電板21、絶縁板22と放熱板23は、概略板形状であり、積層基板20も板形状である。平面視で、絶縁板22の外形は、放熱板23の外形及び導電板21の外形より大きい。そのため、絶縁板22の縁部は、放熱板23及び導電板21より張り出している。放熱板23のおもて面(Z軸正側の面)は絶縁板22に接合されている。導電板21の裏面(Z軸負側の面)は絶縁板22に接合され、導電板21のおもて面(Z軸正側の面)ははんだ等の接合部材25を介して半導体素子24が配置される。絶縁板22、導電板21および半導体素子24は、ケース11に埋め込まれている。半導体モジュール10の底面には、ケース11から放熱板23の裏面が延出している。放熱板23は、厚さ方向に途中までケース11に埋め込まれ、側面(XZ面およびYZ面)の一部及び底面がケース11から延出している。そのため、半導体モジュール10の底面は、放熱板23とケース11との間で段差を有する。放熱板の裏面側の構造については、詳細を後述する。
【0022】
絶縁板22は、熱伝導性に優れた絶縁材である。絶縁板22は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素等の高熱伝導性のセラミックスにより構成されていることが好ましい。また、絶縁板22は、高熱伝導性のセラミックスを混合したエポキシ樹脂等の絶縁樹脂により構成されていることが好ましい。絶縁板22の厚さは、0.1mm以上、2mm以下が好ましい。放熱板23と導電板21とは、絶縁板22により電気的に絶縁されている。
【0023】
放熱板23は、熱伝導性に優れた導電材である。放熱板23は、銅、アルミニウム、または、少なくともこれらの一種を含む合金等により構成されていることが好ましい。また、放熱板23は、表面にニッケルなどのめっき膜が形成されていてもよい。放熱板23の厚さは、0.1mm以上、10mm以下が好ましい。
【0024】
導電板21は、導電材である。導電板21は、銅、アルミニウム、または、少なくともこれらの一種を含む合金等により構成されていることが好ましい。また、導電板21は、表面にニッケルなどのめっき膜が形成されていてもよい。導電板21の厚さは、0.1mm以上、10mm以下が好ましい。
【0025】
このような構成を有する積層基板20として、例えば、DCB(Direct Copper Bonding)基板、AMB(Active Metal Brazed)基板、あるいは金属ベース基板を用いることができる。積層基板20は、運転時に半導体素子24で発生した熱を放熱板23を介して、図示しない冷却器に伝導させることができる。
【0026】
放熱板23は、おもて面と裏面の間に側面を有する。放熱板23の側面は、板形状の放熱板の対抗する2つの主面の間に形成された全ての面を称する。図3では、放熱板23の側面は、放熱板23のおもて面及び裏面の端辺同士を結び、放熱板23のおもて面及び裏面(XY面)に対して垂直な面(YZ面)である。しかし、放熱板23の側面の方向は、これに限らない。放熱板23の側面は、曲面であってもよい。また、放熱板23の側面に窪みや突出があってもよい。この場合、側面に形成された窪みや突出における全ての面を側面と称する。
【0027】
図5は、図1の半導体モジュール10の底面を示す。図6は、放熱板23の延出部20bの形状を説明するための断面図である。図6のように、放熱板23は、ケース11に埋め込まれた埋込部20aと、ケース11の底面から外方(Z軸の負方向)に延出した延出部20bとを有する。基板(20)の延出部20bのケース(11)底面から下方(Z軸の負方向)に延出した長さを、「延出量」と称する。
【0028】
図5,6のように、2つの積層基板20は、長手方向に並び、2つ締結部14の間に位置し、より外側に締結部14がある。この時、2枚の積層基板の外側の端辺が締結部14に近い第1端辺20cで、2枚の積層基板に挟まれた端辺が締結部14から遠い第2端辺20dである。締結部14に近い側の第1端辺20cにおける延出量E1は、締結部14から遠い第2端辺20dにおける延出量E2より小さい。好ましくは、E1/E2は、0.3以上、0.9以下である。より好ましくは、E1/E2は、0.5以上、0.8以下である。小さすぎると半導体モジュール10を後述するヒートシンクに締結した時に、半導体モジュール10の中心側で、放熱板23とヒートシンクとの隙間が大きくなり、放熱性が阻害される。大きすぎると、半導体モジュール10をヒートシンクに締結した時に、半導体モジュール10の外周側で、放熱板23とヒートシンクとの隙間が大きくなり、放熱性が阻害される。
【0029】
放熱板23の裏面は、締結部に近い第1端辺20cを含む第1領域20eと、締結部から遠い第2端辺20dを含む第2領域20fとを有する。第1領域20eと第2領域20fは、境界20gを挟んで隣接していてよい。第1領域20eにおける延出量は、第2領域20fにおける延出量より小さい。第1端辺20cにおける延出量E1は、境界20gにおける延出量E3より小さい。第2端辺20dにおける延出量E2は、境界20gにおける延出量E3と同じである。好ましくは、E1/E3は、0.3以上、0.9以下である。より好ましくは、E1/E3は、0.5以上、0.8以下である。小さすぎると半導体モジュール10を後述するヒートシンクに締結した時に、半導体モジュール10の中心側で、放熱板23とヒートシンクとの隙間が大きくなり、放熱性が阻害される。大きすぎると、半導体モジュール10をヒートシンクに締結した時に、半導体モジュール10の外周側で、放熱板23とヒートシンクとの隙間が大きくなり、放熱性が阻害される。第1端辺20cと第2端辺20dの間の境界20gの位置は、第1端辺20cから第2端辺20dまでの長さをd1、第1端辺から境界20gまでの長さをd2とした時に、好ましくは、d2/d1は、0.1以上、1.0以下である。より好ましくは、d2/d1は、0.2以上、0.8以下である。小さすぎると半導体モジュール10を後述するヒートシンクに締結した時に、第1端辺20cに過剰な応力が加わり、半導体モジュール10が破壊されやすくなる。
【0030】
第1領域20eの底面は、ケース底面に対して傾斜した面であってよく、第1領域20eの延出量は、境界20gから第1端辺20c向けて漸次減少していてよい。第2領域20fの延出量は、境界20gから第2端辺(20d)まで一定であってよい。基板(20)の放熱板23は、前記第1端辺(20c)における厚さが、前記第2端辺(20d)における厚さより薄くてよい。このように、複数の積層基板が並んで配置され、その外側に締結部が配置された場合、半導体モジュール10の外形を構成するケース外周側に位置し、締結部14に相対する第1端辺20cの延出量が、ケース中心側に位置し、隣り合う積層基板20に相対する第2端辺20cにおける延出量より小さい。
【0031】
本実施の形態の半導体モジュール10の製造方法について説明する。まず、積層基板20を準備する。次に、積層基板20に、半導体素子24、及びワイヤや外部接続端子等の配線部材(図示せず)を実装する。次に、実装された積層基板20、及び接続部材31を成形金型内にセットし、樹脂成形を行う。最後に、樹脂成形体を金型から取り出し、バリ取り等の表面処理を行うことで、半導体モジュール10が製造される。
【0032】
第1領域20eの延出量が第2領域20fの延出量より小さい半導体モジュール10を製造するには、例えば、積層基板20の準備工程において、あらかじめ第1領域20eの厚さが薄い積層基板20を用いることができる。また、樹脂成形工程において、実装された積層基板20を金型にセットする時に、第1領域20eの延出量を、第2領域20fの延出量より小さく設定することができる。また、表面処理工程において、成形体の底面から延出した第1領域20eを研磨することができる。または、放熱板23裏面の研磨時に、第1領域20eを、第2領域20fよりも多く削ることができる。あらかじめ第1領域20eの厚さが薄い積層基板20を用いることや、放熱板23裏面の研磨時に、第1領域20eを、第2領域20fよりも多く削ることで、前記第1端辺(20c)における基板の厚さが、前記第2端辺(20d)における基板の厚さより薄い半導体モジュール10を製造することができる。
【0033】
半導体装置30について、図7を用いて説明する。図7は、半導体装置30の断面図を示す。半導体装置30は、半導体モジュール10、放熱部材31、ヒートシンク32と締結部材34を備える。放熱部材31は、半導体モジュール10の底面とヒートシンク32の上面との間に配置される。放熱部材31は、平面視で、少なくとも放熱板23の裏面にあればよい。半導体モジュール10の底面の全面に渡って配置されてもよい。放熱部材31の厚さは、好ましくは、10μm以上、400μm以下であり、更に好ましくは、20μm以上、100μm以下である。放熱部材31は、例えば、柔軟性を有するグリスや樹脂に、高熱伝導のフィラーを混合させたペースト状の熱伝導グリスであってもよい。また、熱伝導部材41は、例えば、高熱伝導のフィラーを分散させたシート状の樹脂からなる熱伝導シートであってもよい。ヒートシンク32は、放熱フィン、水冷ジャケット等でよい。また、ヒートシンク32は、そのおもて面が平坦、または半導体モジュール10側にやや凸に湾曲していてよい。ヒートシンク32は、ねじ穴などの締結部33を備えていてよい。締結部材34は、ねじまたはクランプでよい。
【0034】
半導体装置30は、締結部材34により半導体モジュール10がヒートシンク32に押さえ付けられた構造をしている。例えば、ねじからなる締結部材34の頭部座面がケース11の締結部14のおもて面に当接し、締結部材34の胴部がケース11を貫通し、ヒートシンクのねじ穴から構成される締結部33に締め込まれていてよい。そうして、半導体モジュール10の放熱板23の底面は、放熱部材31を介して、ヒートシンク32のおもて面に密着されている。締結部材34により半導体モジュール10をヒートシンク32に押さえ付けることにより、半導体モジュール10は、締結部材34の近傍においてヒートシンク32に近づき、締結部から離れた部分でヒートシンクから浮き上がろうとする。この時、半導体モジュール10の締結部材34に近い第1端辺の延出量が締結部材34から遠い第2端辺の延出量より小さいことで、ヒートシンク32からの浮き上がりが緩和される。そのため、半導体モジュール10の放熱板23とヒートシンク32との間隔が大きくなるのを抑制し、放熱性の低下を抑制する半導体モジュールを提供することすることができる。また、締結部材34により半導体モジュール10をヒートシンク32に押さえ付けた時に、半導体モジュール10は、適度に上面が凸に反った形状になることで、第1端辺20cに過剰な応力が加わることを抑制し、半導体モジュール10が破壊されるのを防止する。
(第1の実施の形態の変形例)
【0035】
図8〜11は、放熱板23の延出部20bの変形例を説明するための断面図である。図8〜11は、締結部14に近い第1端辺20cと、締結部14から遠い第2端辺20dとを備える。また、第1端辺20cを含む第1領域20eと、第2端辺20dを含む第2領域20fとがあり、第1領域20eと第2領域20fは、境界20gを挟んで隣接している。第1端辺20cにおける延出量は、境界20gおよび第2端辺20dの延出量より小さい。
【0036】
図8のように、第1領域20eにおける延出量は、境界20gから第1端辺20cに向けて下に凸の曲面を有して漸次減少していてよい。第2領域20fにおける延出量は、一定であってよい。
【0037】
図9のように、境界20gにおいて、第1領域20e延出量が第2領域20fより小さくなる段差を有してもよい。この時、第1領域20eおよび第2領域20fにおける延出量は、一定であってよい。また、図10のように、第1端辺20cに向けて延出量が小さくなる複数の段差を有していてもよい。第1領域20eにおよび第2領域20fにおける延出量は、一定であってよい。
【0038】
図11のように、第1領域20eにおける延出量は、境界20gから第1端辺20cに向けて漸次減少し、第2領域20fにおける延出量も、境界20gから第2端辺20dに向けて漸次減少していてよい。ただし、この時も、第1端辺20cにおける延出量E1は、境界20gにおける延出量E3および第2端辺20dにおける延出量E2より小さい。好ましくは、E1/E3は、0.3以上、0.9以下である。より好ましくは、E1/E3は、0.5以上、0.8以下である。また、第2端辺20dにおける延出量E2は、境界20gにおける延出量E3より小さくてよい。好ましくは、E2/E3は、0.6以上、0.9以下である。より好ましくは、E2/E3は、0.7以上、0.8以下である。
【0039】
変形例の半導体モジュールにおいても、ヒートシンク32からの浮き上がりが緩和される。そのため、半導体モジュール10の放熱板23とヒートシンク32との間隔が大きくなるのを抑制し、放熱性の低下を抑制する半導体モジュールを提供することすることができる。
(第1の実施の形態の比較例)
【0040】
図20、21に第1の実施の形態に対する比較例を示す。図20は、比較例の半導体モジュール110の断面図である。半導体モジュール110は、半導体モジュール110の底面の構造を除き、第1の実施の形態の半導体モジュール10(図3参照)と同様の構成をしている。図20のように、比較例の放熱板123は、ケース11の底面から外方(Z軸の負方向)に延出している。積層基板120および放熱板123の厚さは一定であり、ケース11底面からの延出量は一定である。そのため締結部14に近い端辺の延出量と、締結部114から遠い端辺の延出量は同じである。図20では、長手方向に2枚の積層基板120が並び、2つの積層基板120より外側に締結部14がある。この時、2枚の積層基板120の外側の端辺が締結部14に近い端辺で、2枚の積層基板120に挟まれた端辺が締結部14から遠い端辺である。2枚の積層基板の外側の端辺の延出量は、2枚の積層基板に挟まれた半導体モジュール110中心側の端辺の延出量と同じである。
【0041】
図21は、比較例の半導体装置130の断面図を示す。比較例の半導体装置130は、第1の実施の形態と異なる構造の半導体モジュール110と、第1の実施の形態と同様の放熱部材31、ヒートシンク32と締結部材34を備える(図6参照)。比較例の半導体装置130は、ケース11底面からの放熱板123の延出量が一定の半導体モジュール110を用いたものである。ケースの締結部の底面と放熱板123の締結部34側の端辺とがヒートシンク32のおもて面に近接するために、放熱板123底面とヒートシンクとの間隔はケース締結部から離れるほど大きくなっている。この例では、半導体モジュール110は、ヒートシンクのおもて面に対して逆V字形状になり、2つの締結部材34の中心付近における放熱板123とヒートシンクとの間隔が大きくなっている。そのため、このような半導体装置130は、半導体モジュール110の放熱性の低下をまねく恐れがある。また、締結部材34により半導体モジュール10をヒートシンク32に押さえ付けた時に、第1端辺20cに過剰な応力が加わり、半導体モジュール10が破壊される恐れがある。
【0042】
本実施の形態の半導体モジュール10は、締結部材34に近い第1端辺の延出量が締結部材34から遠い第2端辺の延出量より小さい。そのため、半導体モジュール10の放熱板23とヒートシンク32との間隔が大きくなるのを抑制する。このような半導体装置130は、半導体モジュールの放熱性の低下を抑制することができる。
【0043】
(第2の実施の形態)
図12に本実施形態の半導体モジュール10、図13に半導体装置30の模式的な断面図を示す。本実施形態の半導体モジュール10は、底面の構造を除き、第1の実施の形態の半導体モジュール10(図3参照)と同様の構成をしている。図12のように、本実施形態の放熱板23は、ケース11の底面から外方(Z軸の負方向)に延出している。放熱板23は、ケース11に埋め込まれた埋込部20aと、ケース11の底面から外方(Z軸の負方向)に延出した延出部20bとを有する。ケースの外周側で締結部14に近い端辺20cの延出量は、ケースの中心側で締結部14に遠い第2端辺20dの延出量より小さい。本実施の形態の放熱板23底面は、連続的な傾斜を有し、断続的に傾斜が変化する境界がない。延出量は、第2端辺20dから第1端辺20cまで漸次減少している。
【0044】
図13のように、半導体装置30は、第1の実施の形態と異なる構造の半導体モジュール10と、第1の実施の形態と同様の放熱部材31、ヒートシンク32と締結部材34を備える(図6参照)。本実施の形態の半導体モジュール10は、前記のようにその延出量が、第2端辺20dから第1端辺20cまで漸次減少している。半導体装置30は、締結部材34により半導体モジュール10がヒートシンク32に押さえ付けられた構造をしている。締結部材34により半導体モジュール10をヒートシンク32に押さえ付けることにより、半導体モジュール10は、締結部材34の近傍においてヒートシンク32に近づき、締結部から離れた部分でヒートシンクから浮き上がろうとする。この時、半導体モジュール10の締結部材34に近い第1端辺の延出量が締結部材34から遠い第2端辺の延出量より小さいことで、ヒートシンク32からの浮き上がりが緩和される。そのため、半導体モジュール10の放熱板23とヒートシンク32との間隔が大きくなるのを抑制し、放熱性の低下を抑制する半導体モジュールを提供することすることができる。また、締結部材34により半導体モジュール10をヒートシンク32に押さえ付けた時に、半導体モジュール10は、適度に上面が凸に反った形状になることで、第1端辺20cに過剰な応力が加わることを抑制し、半導体モジュール10が破壊されるのを防止することができる。
【0045】
(第3の実施の形態)
図14に本実施形態の半導体モジュール10の底面図を示す。図15に、半導体モジュール10のA−A断面図を示す。図14のように、本実施形態の半導体モジュール10は、平面視矩形状のケースで、ケースの長辺および短辺に沿ってそれぞれ2つの平面視矩形状の積層基板20が並んで配置され、ケース11の底面から外方(Z軸の負方向)に4つの積層基板20が延出している。また、底面の四隅の各々に締結部14を備える。ケース四隅に近い基板20のケース11底面からの延出量が、ケース11中心側の基板20のケース11底面からの延出量より小さい。
【0046】
積層基板の短辺(Y軸に平行な辺)において、ケース11の外周に相対する第1端辺20c1での延出量は、第1端辺20c1の対辺で、ケース11の中心側で隣り合う基板に相対する第2端辺20d1での延出量より、小さい。積層基板の長辺(X軸に平行な辺)において、ケース11の外周に相対する第1端辺20c2の延出量の平均値は、第1端辺20c1の対辺で、ケース11の中心側で隣り合う基板に相対する第2端辺20d2の延出量の平均値より小さい。詳細には、積層基板の長辺において、延出量が一定な第2領域20fがケース11の中心側にあり、第2領域20fより延出量が小さい第1領域20eがケース11の外周側にある。積層基板の長辺において、ケース11の外周に相対する第1端辺20c2での第1領域20eの割合は、ケースの中心側で隣り合う基板に相対する前記基板の第2端辺20d2での第1領域20eの割合より、大きい。
【0047】
第1領域20eと第2領域20fとの境界20gは、平面視矩形状のケース11の対角線と交差する。好ましくは、それぞれの境界20gとケース11の対角線は、60°以上120°以下で交差する。境界20gは、直線あるいはケース外周に向かって凸な湾曲形状であってもよい。境界20gが、ケース外周に向かって凸な湾曲形状であることで、ヒートシンクからの浮き上がりがより緩和され易くなる。
【0048】
このような半導体モジュール10においても、ヒートシンクからの浮き上がりが緩和される。そのため、半導体モジュール10の放熱板とヒートシンクとの間隔が大きくなるのを抑制することができる。
【0049】
(第4の実施の形態)
図17に本実施形態の半導体モジュール10の底面図を示す。図18に、半導体モジュール10のA−A断面図を示す。図17に示すように、本実施形態の半導体モジュール10は、ケース11の底面から外方(Z軸の負方向)に1つの積層基板20が延出している。積層基板20は、ケース11の底面の中心から片側にずれた位置で延出している。底面の四隅の各々に締結部14を備える。締結部14に近い側に第1端辺20cがあり、締結部14から遠い側に第2端辺20dがある。この時、第1端辺20cにおける延出量が、第2端辺における延出量より小さい。また、放熱板23の裏面は、締結部に近い第1端辺20cを含む第1領域20eと、締結部から遠い第2端辺20dを含む第2領域20fとがある。第1領域20eと第2領域20fは、境界20gを挟んで隣接している。第1領域20eにおける延出量は、第2領域20fとの境界20gを除いて、第2領域20fにおける延出量より小さい。第1領域20eの底面は、傾斜面であってよく、第1領域20eの延出量は、第2領域20fとの境界20gから第1端辺20c向けて漸次減少していてよい。第2領域20fの延出量は、一定であってよい。
【0050】
このような半導体モジュール10においても、ヒートシンクからの浮き上がりが緩和される。そのため、半導体モジュール10の放熱板とヒートシンクとの間隔が大きくなるのを抑制することができる。
【0051】
(第5の実施の形態)
図18に本実施形態の半導体モジュール10の底面図を示す。図19に、半導体モジュール10のA−A断面図を示す。図17に示すように、本実施形態の半導体モジュール10は、平面矩形状のケース11の底面から外方(Z軸の負方向)に1つの積層基板20が延出している。の積層基板20は、ケース11の底面の中心位置で延出している。半導体モジュール10は、長手方向(X軸方向)の両端部近傍に、締結部14を備える。締結部14に近いケース11外周側における積層基板20のケース11底面からの延出量が、ケース11中心における積層基板20のケース11底面からの延出量より小さい。積層基板20の底面は、下(Z軸の負方向)に凸に湾曲していて良い。積層基板は平面矩形状であり、積層基板20の放熱板23の厚さは、基板長辺方向(X軸方向)において、中央が厚く、端部が薄い。
【0052】
放熱板23の裏面は、基板長辺方向(X軸方向)において、2つの端部側にそれぞれ第1領域20e、中央部に第2領域20fがある。第1領域20eにおける延出量は、第2領域20fにおける延出量より小さい。第1領域20eの底面は、傾斜面であってよく、第1領域20eの延出量は、第2領域20fとの境界20gから第1端辺20c向けて漸次減少していてよい。第2領域20fの延出量は、一定であってよい。
【0053】
このような半導体モジュール10においても、ヒートシンクからの浮き上がりが緩和される。そのため、半導体モジュール10の放熱板とヒートシンクとの間隔が大きくなるのを抑制することができる。
【符号の説明】
【0054】
10 半導体モジュール
11 ケース
13 外部接続端子
14 締結部
20 積層基板
20a 埋込部
20b 延出部
20c 第1端辺
20d 第2端辺
20e 第1領域
20f 第2領域
20g 境界
21 導電性板
22 絶縁板
23 放熱板
24 半導体素子
25 接合部材
30 半導体装置
31 放熱部材
32 ヒートシンク
33 締結部
110 半導体モジュール
120 積層基板
123 放熱板
130 半導体装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21