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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-205654(P2020-205654A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】回転電機
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/33 20160101AFI20201127BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   H02K11/33
   H05K7/20 D
   H05K7/20 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-110748(P2019-110748)
(22)【出願日】2019年6月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】江口 悠
(72)【発明者】
【氏名】富田 陽紀
(72)【発明者】
【氏名】松田 瞬
【テーマコード(参考)】
5E322
5H611
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AB01
5E322AB07
5E322FA04
5H611AA09
5H611BB01
5H611BB06
5H611TT01
5H611UA04
(57)【要約】
【課題】発熱素子に対するヒートシンクの放熱効果を高くする。
【解決手段】回転電機10では、回路基板70におけるヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63に接地される部分が、非塗布部71として構成されており、非塗布部71には、レジストが塗布されていない。このため、レジストの膜厚バラツキの影響を受けることなく、回路基板70をヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63に接地させることができる。これにより、回路基板70に実装されたFET74と、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cと、の間の隙間G2を、極力小さく設定することができる。このため、FET74によって発生した熱をヒートシンク60に効率よく伝達することができる。以上により、FET74に対するヒートシンク60の放熱効果を高くすることができる。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向一方側端部が閉塞された有底筒状のハウジングを有するモータ部と、
前記ハウジングの開口部を閉塞すると共に、突状の接地部を有するヒートシンクと、
前記接地部に固定される共に、前記接地部に接地された部分がレジストを塗布していない非塗布部として構成されている基板と、
前記基板の前記ヒートシンクと対向する面に実装される発熱素子と、
前記ヒートシンクと前記発熱素子との間に設けられた伝熱部材と、
を備えた回転電機。
【請求項2】
前記接地部は、前記ヒートシンクの外周部において周方向に延在された第1接地部を有しており、
前記第1接地部に接地される前記非塗布部には、グランドパターンが形成され、
前記発熱素子が、前記基板の板厚方向から見て、前記第1接地部の内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記第1接地部の長手方向の長さが、前記ヒートシンクの周方向の全周の長さの1/2以上に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載されたモータ(回転電機)では、モータのハウジングの開口部にヒートシンクが設けられており、ヒートシンクに対してモータ部とは反対側に回路基板が設けられている。また、回路基板のヒートシンク側の面には、発熱素子が実装されており、発熱素子とヒートシンクとの間の隙間には、放熱グリスが介在されている。これにより、発熱素子によって発生した熱が、放熱グリスを介してヒートシンクに伝達されて、ヒートシンクから放熱されるようになっている。
【0003】
ところで、発熱素子に対するヒートシンクの放熱効果を高めるという観点からすると、発熱素子とヒートシンクとの間の隙間を極力小さくして、発熱素子によって発生した熱をヒートシンクに効率よく伝達することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−184542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、回路基板の表面には、一般に、回路基板を保護するためのレジストが塗布された保護膜が形成されている。このため、発熱素子とヒートシンクとの間の隙間を、保護膜の厚み寸法のバラツキを考慮した寸法に設定する必要がある。これにより、発熱素子とヒートシンクとの間の隙間が比較的大きくなり、発熱素子によって発生した熱のヒートシンクへの伝達効率が低下する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して、発熱素子に対するヒートシンクの放熱効果を高くすることができる回転電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、軸方向一方側端部が閉塞された有底筒状のハウジングを有するモータ部と、前記ハウジングの開口部を閉塞すると共に、突状の接地部を有するヒートシンクと、前記接地部に固定される共に、前記接地部に接地された部分がレジストを塗布していない非塗布部として構成されている基板と、前記基板の前記ヒートシンクと対向する面に実装される発熱素子と、前記ヒートシンクと前記発熱素子との間に設けられた伝熱部材と、を備えた回転電機である。
【0008】
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記接地部は、前記ヒートシンクの外周部において周方向に延在された第1接地部を有しており、前記第1接地部に接地される前記非塗布部には、グランドパターンが形成され、前記発熱素子が、前記基板の板厚方向から見て、前記第1接地部の内側に配置されていることを特徴とする回転電機である。
【0009】
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記第1接地部の長手方向の長さが、前記ヒートシンクの周方向の全周の長さの1/2以上に設定されていることを特徴とする回転電機である。
【発明の効果】
【0010】
上記構成の回転電機によれば、レジストの塗布厚のバラツキを考慮せずに発熱素子とヒートシンクとの間のクリアランスを設定できるので、伝熱部材の熱伝導経路をより短くすることができ、発熱素子に対するヒートシンクの放熱効果を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施の形態に係る回転電機を一部分解した状態で示す斜視図である。
図2】本実施の形態に係る回転電機を示す第2方向一方側から見た縦断面図である。
図3図2に示されるバスバーとコネクタとの接続状態を示す第1方向一方側から見た側面図である。
図4】(A)は、図1に示されるECUユニットを示す下側から見た下面図であり、(B)は、(A)のECUユニットを示す側面図である。
図5図4に示されるECUユニットを分解した、下側から見た分解斜視図である。
図6図4に示されるECUユニットを分解した、上側から見た分解斜視図である。
図7図5に示されるヒートシンクを下側から見た下面図である。
図8図6に示される回路基板の上側から見た平面図である。
図9図5に示されるコネクタを拡大して示す下側から見た下面図である。
図10図5に示されるコネクタを分解した、下側から見た分解斜視図である。
図11図4に示されるコネクタにおける接続端子の端子ホルダへの保持状態を示す断面図(図4の11−11線断面図)である。
図12図4に示されるコネクタにおける端子ホルダの位置決めピンが、ヒートシンクの第1位置決め孔内に嵌入された状態を示す斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本実施の形態に係る回転電機10について説明する。この回転電機10は、車両(自動車)のステアリング装置に適用される回転電機として構成されている。図1及び図2に示されるように、回転電機10は、全体として略円柱状に形成されている。また、回転電機10は、モータ部12と、モータ部12の回転を制御するためのECUユニット14と、を含んで構成されている。以下、回転電機10の各構成について説明する。
【0013】
なお、以下の説明では、回転電機10の軸方向一方側(図1及び図2の矢印A方向側)を回転電機10の下側とし、回転電機10の軸方向他方側(図1及び図2の矢印B方向側)を回転電機10の上側としている。そして、以下の説明において、上下の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、回転電機10の上下方向を示すものとする。
また、以下の説明では、上側から見た平面視で、上下方向に対して直交する方向を第1方向(図1及び図2の矢印C及び矢印Dを参照)とし、第1方向に対して直交する方向を第2方向(図1の矢印E及び矢印Fを参照)としている。
さらに、平面視で、回転電機10の軸線ALを通過し且つ第1方向に延在する架空線を第1基準線L1(図4及び図7参照)とし、回転電機10の軸線ALを通過し且つ第2方向に延在する架空線を第2基準線L2(図4及び図7参照)としている。
【0014】
(モータ部12について)
図1及び図2に示されるように、モータ部12は、3相交流のブラシレスモータとして構成されている。このモータ部12は、ハウジング20と、ハウジング20内に収容されたプレートホルダ24、回転軸28、ステータ34、ロータ40、及びバスバーユニット46と、を含んで構成されている。
【0015】
<ハウジング20について>
ハウジング20は、上側へ開放された略有底円筒状に形成されて、回転電機10の外郭を構成している。ハウジング20の下端部における外周部には、一対の取付片20Aが一体に形成されている。一対の取付片20Aは、ハウジング20の軸方向を板厚方向として配置されると共に、ハウジング20から第1方向一方側(図1及び図2の矢印C方向側)及び第1方向他方側(図1及び図2の矢印D方向側)へ突出されている。この取付片20Aには、取付孔20A1が貫通形成されている。そして、図示しないボルト等の締結部材が取付孔20A1内に挿入されて、当該締結部材によってハウジング20(すなわち、回転電機10)がステアリング装置に固定されている。
【0016】
ハウジング20の開口端部における外周部には、径方向外側へ張出された複数の(本実施の形態では、3箇所)の固定部20Bが形成されている。そして、1箇所の固定部20Bが、ハウジング20から第1方向一方側へ突出されており、3箇所の固定部20Bが、ハウジング20の周方向に等間隔毎に配置されている。固定部20Bには、後述するヒートシンク60を固定するためのネジ部20B1が貫通形成されており、ネジ部20B1の内周面には、雌ネジが形成されている。
【0017】
また、ハウジング20の底壁の中央部には、下側へ隆起された有底円筒状の固定筒部20Cが一体に形成されており、固定筒部20C内には、後述する回転軸28を支持するための第1ベアリング22が嵌入されている。固定筒部20Cの底壁には、後述する回転軸28を挿通させるための挿通孔20C1が貫通形成されており、第1ベアリング22の内部とハウジング20の外部とが挿通孔20C1によって連通されている。
【0018】
<プレートホルダ24について>
プレートホルダ24は、上下方向を板厚方向とした略円形プレート状に形成されて、ハウジング20の上下方向中間部内に嵌入されている。プレートホルダ24の中央部には、後述する回転軸28を挿通させるための挿通孔24Aが貫通形成されている。さらに、プレートホルダ24の中央部には、後述する回転軸28を支持するための第2ベアリング26が固定されており、第2ベアリング26と第1ベアリング22とが同軸上に配置されている。
【0019】
<回転軸28について>
回転軸28は、上下方向に延在された丸棒状に形成されて、ハウジング20の内部において、ハウジング20と同軸上に配置されている。そして、回転軸28の下端側の部分が、第1ベアリング22によって回転可能に支持されており、回転軸28の上端側の部分が、第2ベアリング26によって回転可能に支持されている。回転軸28の上端部は、プレートホルダ24に対して上側へ突出しており、当該上端部には、マグネット30が固定されている。一方、回転軸28の下端部は、ハウジング20の底壁に対して下側へ突出しており、当該下端部には、ステアリング装置に連結されるギヤ32が固定されている。
【0020】
<ステータ34について>
ステータ34は、ハウジング20の内部において、プレートホルダ24の下側に配置されると共に、回転軸28の径方向外側に配置されている。ステータ34は、磁性体によって構成されたステータコア36を有しており、ステータコア36は、円筒状に形成されて、ハウジング20の内部に嵌入されている。また、ステータコア36には、U相、V相、W相に対応する巻線38が巻き回されている。
【0021】
<ロータ40について>
ロータ40は、ロータコア42を有しており、ロータコア42は、上下方向を軸方向とした円筒状に形成されて、ステータ34の径方向内側に配置されている。そして、回転軸28がロータコア42の軸芯部に嵌入されて、ロータコア42(ロータ40)と回転軸28とが一体回転可能に構成されている。また、ロータコア42内には、複数のマグネット44(永久磁石)が固定されている。これにより、ステータ34のU相、V相、W相の巻線38に電流を流すことで、ロータ40及び回転軸28が軸線AL回りに一体回転するようになっている。
【0022】
<バスバーユニット46について>
バスバーユニット46は、ステータ34の上側に配置されて、プレートホルダ24によって保持されている。バスバーユニット46は、ステータ34のU相、V相、W相の巻線38に対応する3本のバスバー48と、バスバー48を保持するためのバスバーホルダ50と、を含んで構成されている。そして、バスバー48の一端部が、ステータ34のU相、V相、W相の各巻線38に接続されている。図3にも示されるように、バスバー48の他端部は、バスバー端子部48Aとして構成されており、バスバー端子部48Aは、プレートホルダ24から上側へ突出されて、第2方向に並んで配置されている。また、バスバー端子部48Aは、第1方向を板厚方向とし且つ上下方向に延在された略長尺板状に形成されている。そして、バスバー端子部48Aが、後述するコネクタ80の接続端子86に接続されている。
【0023】
(ECUユニット14について)
図1図3に示されるように、ECUユニット14は、ハウジング20の開口端部に組付けられて、回転電機10の上端部を構成している。このECUユニット14は、ヒートシンク60と、モータ部12を制御するための「基板」としての回路基板70と、回路基板70に接続されたコネクタアッシー90と、を含んで構成されている。
【0024】
<ヒートシンク60について>
図1図7に示されるように、ヒートシンク60は、熱伝導性の高いアルミニウム合金等によって構成されている。ヒートシンク60は、上下方向を板厚方向とする略円盤状に形成されている。ヒートシンク60の上端部の外周部には、径方向外側へ張出されたフランジ部60Aが一体に形成されており、フランジ部60Aは、ヒートシンク60の周方向全周に亘って形成されている。そして、ヒートシンク60が、ハウジング20の開口部内に上側から嵌入され、フランジ部60Aが、ハウジング20の開口端面の上側に隣接して配置されている。これにより、ハウジング20の開口部がヒートシンク60によって閉塞されている。すなわち、ヒートシンク60が、ハウジング20の蓋部として構成されると共に、回転電機10の外郭の一部を構成している。
【0025】
また、フランジ部60Aには、ハウジング20のネジ部20B1に対応する位置において、径方向外側へ張出された3箇所の第1固定部60Bが一体に形成されている。この第1固定部60Bには、固定孔60B1が貫通形成されている。そして、固定ネジSC1が、固定孔60B1内に上側から挿入されて、ハウジング20のネジ部20B1に螺合されることで、ヒートシンク60がハウジング20に固定されている。
【0026】
また、フランジ部60Aの第1方向他方側の部分には、径方向外側へ張出された一対の第2固定部60Cが一体に形成されており、第2固定部60Cは、ヒートシンク60の周方向に並んで配置されている。この第2固定部60Cには、後述するコネクタアッシー90を固定するための第1固定ネジ部60C1が貫通形成されており、第1固定ネジ部60C1の内周面には、雌ネジが形成されている。
【0027】
ヒートシンク60の外周部における上下方向中間部には、シール溝60Dが形成されている。シール溝60Dは、ヒートシンク60の径方向外側へ開放されると共に、ヒートシンク60の周方向全周に亘って延在されている。このシール溝60D内には、リング状のOリングOLが収容されており、OリングOLは、ゴム等の弾性部材によって構成されている。そして、ヒートシンク60のハウジング20への固定状態では、OリングOLが、弾性変形して、シール溝60Dの内周面及びハウジング20の内周面に密着している。これにより、ヒートシンク60とハウジング20の開口端部との間が、OリングOLによってシールされて、ハウジング20内の気密性を確保するようになっている。
【0028】
図5及び図7に示されるように、ヒートシンク60の下面60Eの外周部には、後述する回路基板70を接地するための「接地部」としての第1接地部61が形成されている。第1接地部61は、ヒートシンク60の下面60Eから下側へ突出されると共に、ヒートシンク60の周方向に沿って延在されたリブ状に形成されている。また、第1接地部61の大半が、ヒートシンク60の第1方向一方側の外周部に形成されており、下側から見た下面視で、第1接地部61が、第1方向他方側へ開放された略C字形状(円弧状)に形成されている。すなわち、ヒートシンク60の下面60Eにおける外周部には、第1方向他方側の部分において、第1接地部61よりも上側へ一段下がった段差部62が形成されている。また、第1接地部61の長手方向両端部は、下面視で、第2基準線L2に対して第1方向他方側に配置されている(図7参照)。つまり、第1接地部61の長手方向の長さが、ヒートシンク60の周方向の全長の1/2以上に設定されている(本実施の形態では、第1接地部61の長手方向の長さが、ヒートシンク60の周方向の全長の略2/3に設定されている)。そして、段差部62が、下面視で第1方向一方側へ開放された円弧状に形成されている。
【0029】
また、第1接地部61は、ヒートシンク60の径方向内側へ張り出された3箇所の「基板固定部」としての第1基板固定部61A、第2基板固定部61B、及び第3基板固定部61Cを有しており、第1基板固定部61A〜第3基板固定部61Cの先端面(下面)が、第1接地部61の先端面(下面)と面一に配置されている。第1基板固定部61A、第2基板固定部61B、及び第3基板固定部61Cには、下側へ開放された凹状の第1基板固定ネジ部61A1、第2基板固定ネジ部61B1、及び第3基板固定ネジ部61C1が、それぞれ形成されている。そして、第1基板固定ネジ部61A1、第2基板固定ネジ部61B1、及び第3基板固定ネジ部61C1の内周面には、雌ネジが形成されている。
また、第1基板固定部61Aは、第1接地部61の長手方向一方側の端部に形成されて、第1基準線L1に対して第2方向一方側(図7の矢印E方向側)で且つ第2基準線L2に対して第1方向他方側に配置されている。第2基板固定部61Bは、第1接地部61の長手方向一方側の部分に形成されている。詳しくは、第2基板固定部61Bは、下面視で、第1基準線L1に対して第2方向一方側で且つ第2基準線L2に対して第1方向一方側に配置されている。第3基板固定部61Cは、第1接地部61の長手方向他方側の部分に形成されている。詳しくは、第3基板固定部61Cは、下面視で、第1基準線L1に対して第2方向他方側(図7の矢印F方向側)で且つ第2基準線L2に対して第1方向一方側に若干ずれて配置されている。
【0030】
さらに、ヒートシンク60の下面60Eには、後述する回路基板70を接地及び固定するための「接地部」としての第2接地部63が形成されている。第2接地部63は、下側へ突出された比較的高さの低い略円筒状に形成されており、第2接地部63の先端面(下面)が、第1接地部61の先端面(下面)と面一に配置されている。また、第2接地部63の内部には、第4基板固定ネジ部63Aが形成されており、第4基板固定ネジ部63Aの内側面には、雌ネジが形成されている。さらに、第2接地部63は、下面視で、第1基準線L1に対して第2方向他方側で且つ第2基準線L2に対して第1方向一方側の位置に配置されている。
【0031】
また、ヒートシンク60の第1方向一方側の部分(詳しくは、第2基準線L2に対して第1方向他方側へ若干ずれた位置から第1方向一方側の部分)は、後述する回路基板70のFET74によって発生した熱を放熱するための放熱部65として構成されている。この放熱部65には、ヒートシンク60の下面60Eから下側へ突出された第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cが形成されている。第1放熱部65A〜第3放熱部65Cは、下面視で、それぞれ第1方向を長手方向とする略矩形状に形成されている。そして、第1放熱部65A〜第3放熱部65Cにおける下面60Eからの突出量が、第1接地部61における下面60Eからの突出量と比べて小さく設定されている。すなわち、第1放熱部65A〜第3放熱部65Cの下面が、第1接地部61の下面よりも上側に配置されている。
【0032】
また、第1放熱部65A〜第3放熱部65Cは、第2方向に所定の間隔を空けて並んで配置されている。具体的には、第1放熱部65Aは、下面視で、第3基板固定部61Cと第2接地部63との間に配置されている。換言すると、第3基板固定部61C、第1放熱部65A、及び第2接地部63が、第2方向一方側へこの順に並んで配置されている。
第2放熱部65B及び第3放熱部65Cは、下面視で、第2基板固定部61Bと第2接地部63との間の位置において、第2方向に並んで配置されている。換言すると、第2接地部63、第2放熱部65B、第3放熱部65C、及び第2基板固定部61Bが、第2方向一方側へこの順に並んで配置されている。
【0033】
また、ヒートシンク60の下面60Eには、後述する回路基板70のコネクタ80の位置を決めるための一対の位置決め部66,67が形成されている。位置決め部66,67は、ヒートシンク60の下面60Eから下側へ突出されており、位置決め部66,67における下面60Eからの突出量が、第1接地部61における下面60Eからの突出量と比べて小さく設定されている。また、位置決め部66,67は、ヒートシンク60の下面60Eにおける第1方向一方側の外周側に配置されると共に、第1接地部61の径方向内側に隣接して配置されている。具体的には、一対の位置決め部66,67が、下面視で第1基準線L1に対して第2方向に対称となる位置に配置されている。
【0034】
第2方向一方側の位置決め部66の下面には、下側へ開放された凹状の第1位置決め孔66Aが形成されており、第1位置決め孔66Aは、下面視で円形状に形成されている。一方、第2方向他方側の位置決め部67の下面には、下側へ開放された凹状の第2位置決め孔67Aが形成されており、第2位置決め孔67Aは、下面視で第2方向を長手方向とする略トラック形状に形成されている。そして、第2位置決め孔67Aの幅方向(第1方向)の寸法が、第1位置決め孔66Aの直径と一致する寸法に設定されている。
【0035】
ヒートシンク60の下面60Eには、放熱部65を除く部分(第1方向他方側部分)において、下側へ開放された凹部60Fが形成されており、凹部60Fは、下面視で、略6角形状に形成されている。この凹部60Fの第1方向他方側の部分には、後述するコネクタアッシー90のターミナル94を挿通させるための「挿通部」としてのターミナル挿通部60Gが貫通形成されている。ターミナル挿通部60Gは、下面視で、第1方向一方側へ開放された略V字形状に形成されている。また、ターミナル挿通部60Gは、下面視で、第1接地部61に対して第1方向他方側に配置されると共に、段差部62の径方向内側に配置されている。
【0036】
図6に示されるように、ヒートシンク60の上面には、第1方向一方側部分において、上側へ開放された肉逃げ60Hが形成されており、肉逃げ60Hは、平面視で略扇形状に形成されている。
【0037】
さらに、ヒートシンク60の上面には、肉逃げ60Hとターミナル挿通部60Gとの間の位置において、後述するコネクタアッシー90を固定するための複数(本実施の形態では、3箇所)の第2固定ネジ部60Jが形成されている。第2固定ネジ部60Jは、ヒートシンク60の上側へ開放された凹状に形成されており、第2固定ネジ部60Jの内周面には、雌ネジが形成されている。そして、3箇所の第2固定ネジ部60Jが、平面視で、第2方向に所定の間隔を空けて配置されている。
【0038】
<回路基板70について>
図1図8に示されるように、回路基板70は、上下方向を板厚方向とした円板状に形成されており、回路基板70の直径が、ヒートシンク60の直径よりも僅かに小さく設定されている。そして、回路基板70が、ヒートシンク60と同軸上に配置されると共に、ヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63の下側に隣接して配置されている。これにより、回路基板70の第1方向他方側の外周部とヒートシンク60の段差部62との間には、上下方向に隙間G1(図4(B)参照)が形成される構成になっている。
【0039】
また、回路基板70には、ヒートシンク60の第1基板固定ネジ部61A1〜第4基板固定ネジ部63Aに対応する位置において、4箇所の基板固定孔70A(図6及び図8参照)が貫通形成されている。そして、固定ネジSC2が基板固定孔70A内に下側から挿入されて第1基板固定ネジ部61A1〜第4基板固定ネジ部63Aに螺合されることで、回路基板70が、ヒートシンク60に固定されている。これにより、モータ部12が、回路基板70の板厚方向一方側(下側)に配置されている。
【0040】
ここで、回路基板70の上面(ヒートシンク60と上下方向に対向する対向面)におけるヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63に接地される部分は、レジストが塗布されてない非塗布部71として構成されている(図8にて、灰色で塗り潰された部分を参照)。また、回路基板70の非塗布部71には、グランドパターンが形成されており、グランドパターンが、ヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63に当接している。すなわち、回路基板70が、ヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63にグランド接地されている。
【0041】
また、回路基板70の上面は、ヒートシンク60の放熱部65と上下方向に対向配置される第1エリア70AR1(図8にて、ハッチングが施された部分を参照)と、ヒートシンク60の凹部60Fと上下方向に対向配置される第2エリア70AR2と、に区分けされている。そして、第1エリア70AR1には、主として回転電機10における電源系の電子部品が設けられており、第2エリア70AR2には、主として回転電機10における制御系の電子部品が設けられている。
【0042】
具体的には、図6図8に示されるように、複数の「発熱素子」としてのFET74が、回路基板70の第1エリア70AR1に設けられている(実装されている)。つまり、複数のFET74が、下面視で、第1接地部61の径方向内側に配置されている。複数のFET74は、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cに対応する位置に配置されている。詳しくは、回路基板70には、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cに対応する位置において、一対のFET74がそれぞれ配置されており、対を成すFET74が第1方向に並んで配置されている(図7参照)。これにより、複数のFET74が、第1基準線L1に対して第2方向一方側に配置された第1グループ(第2放熱部65B及び第3放熱部65Cに対応する4個のFET74のグループ)と、第1基準線L1に対して第2方向他方側に配置された第2グループ(第1放熱部65Aに対応する2個のFET74のグループ)と、にグループ分けされている。そして、ヒートシンク60の第2接地部63が、FET74の第1グループと第2グループとの間に配置されている。より詳しくは、FET74の第1グループが、第2接地部63と第2基板固定部61Bとの間に配置され、FET74の第2グループが、第3基板固定部61Cと第2接地部63との間に配置されている。
【0043】
また、回路基板70のヒートシンク60への固定状態では、FET74と、第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cと、の間に、上下方向において微小の隙間G2が形成されるように、第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cのヒートシンク60の下面60Eから突出量が設定されている(図12参照)。そして、当該隙間G2に、「伝熱部材」としての放熱用グリスGR(図12参照)が設けられている。これにより、FET74によって発生した熱が、放熱用グリスGRを介して、ヒートシンク60に伝達される構成になっている。
【0044】
一方、回路基板70の下面(一側面)の中央部には、磁気センサ72が設けられている(実装されている)。この磁気センサ72は、モータ部12の回転軸28におけるマグネット30の上側に近接して配置されており、磁気センサ72とマグネット30とが上下方向に対向配置されている(図2参照)。これにより、回転軸28の回転量(回転角度)を磁気センサ72によって検出する構成になっている。
【0045】
また、回路基板70には、ヒートシンク60の第1位置決め孔66A及び第2位置決め孔67Aに対応する位置において、一対の円形の基板側位置決め孔70B(図6参照)が貫通形成されている。この基板側位置決め孔70Bの直径寸法は、第1位置決め孔66Aの直径寸法と略同じに設定されている。
【0046】
さらに、図3図4及び図5に示されるように、回路基板70の下面には、第1方向一方側の部分(具体的には、前述したバスバー端子部48Aに対応する位置)において、回路基板70及びモータ部12(3本のバスバー48)を接続するためのコネクタ80が設けられている。以下、コネクタ80について説明する。
【0047】
図3図4図5、及び図9図12に示されるように、コネクタ80は、3個の接続端子86と、3個の接続端子86を保持するための端子ホルダ81と、を含んで構成されている。そして、バスバー48のバスバー端子部48Aを接続端子86に圧入して、モータ部12と接続端子86とが接続されている。つまり、コネクタ80が、所謂プレスフィットコネクタとして構成されている。
【0048】
[端子ホルダ81について]
端子ホルダ81は、樹脂材(絶縁材)によって構成されている。端子ホルダ81は、第1方向から見て、下側へ開放された略E字形ブロック状に形成されている。具体的には、端子ホルダ81は、端子ホルダ81の基端部(上端部)を構成するベース部82と、ベース部82から下側(モータ部12側)へ突出された3箇所の保持本体部83と、を含んで構成されている。
【0049】
ベース部82は、上下方向を板厚方向とし且つ第2方向を長手方向とする略矩形板状に形成されて、回路基板70の下面に接地されている。そして、下面視で、ベース部82の長手方向中央部が第1基準線L1と一致するように、ベース部82が回路基板70に対して配置されている(図4参照)。ベース部82には、一対の孔部82Aが貫通形成されており、孔部82Aは、下面視で第1基準線L1に対して第2方向に対称を成す位置に配置されている。この孔部82Aは、第1方向を長手方向とする略トラック状に形成されている。そして、第2方向他方側の孔部82A内に、固定ネジSC2の頭部が配置されている。
【0050】
また、ベース部82には、一対の孔部82Aに対応する位置において、第1方向一方側へ延出された一対の位置決め片82Bが一体に形成されている。この位置決め片82Bの先端部には、位置決めピン82Cがそれぞれ形成されており、位置決めピン82Cは、位置決め片82Bから上側(回路基板70側)へ突出されると共に、下側へ開放された有底円筒状に形成されている。また、位置決めピン82Cの直径が、回路基板70の基板側位置決め孔70B及びヒートシンク60の第1位置決め孔66Aの直径と略同じに設定されている。
【0051】
そして、第2方向一方側の位置決めピン82Cが、回路基板70の基板側位置決め孔70B内及びヒートシンク60の第1位置決め孔66A内に嵌入されている(図12参照)。また、第2方向他方側の位置決めピン82Cが、回路基板70の基板側位置決め孔70B内及びヒートシンク60の第2位置決め孔67A内に嵌入されている。これにより、ヒートシンク60に対する端子ホルダ81(すなわち、コネクタ80)の位置が、位置決めピン82Cによって決まるように構成されている。
【0052】
3箇所の保持本体部83は、ベース部82の長手方向両端部及び長手方向中央部から下側へそれぞれ突出されている。この保持本体部83は、下面視で、ベース部82の幅方向(第1方向)に沿って延在されている。また、保持本体部83は、保持本体部83の第1方向一方側端部を構成するホルダ部84と、保持本体部83の第1方向他方側部分を構成するカバー部85と、を含んで構成されている。
【0053】
ホルダ部84は、ベース部82から下側へ突出された略直方体ブロック状に形成されている。ホルダ部84には、保持本体部83の幅方向(第2方向)中央部において、一対の保持孔84A1,84A2が形成されており、保持孔84A1,84A2は、上下方向に貫通されている。すなわち、保持孔84A1,84A2は、ベース部82も貫通している。保持孔84A1,84A2は、下面視で、略矩形状に形成されると共に、第1方向に沿って並んで配置されている。また、第1方向他方側に配置された保持孔84A2は、ホルダ部84の第1方向他方側の端部に配置されており、ホルダ部84の第1方向他方側の端部では、保持孔84A2が、下面視で、第1方向他方側へ開放されている。さらに、保持孔84A1,84A2の第2方向の寸法が、後述する接続端子86の板厚よりも僅かに大きく設定されている。
【0054】
カバー部85は、下面視で第1方向一方側へ開放された略U字形柱状に形成されると共に、第2方向を厚み方向とする略偏平状に形成されている。具体的には、カバー部85は、第2方向を板厚方向とする一対の第1側壁85Aと、一対の第1側壁85Aの第1方向他方側の端部を連結する第2側壁85Bと、を含んで構成されている。そして、カバー部85のベース部82からの突出量が、ホルダ部84のベース部82からの突出量と比べて大幅に大きくなっている。また、一対の第1側壁85Aの基端部における第1方向一方側端部が、ホルダ部84に接続されている。そして、カバー部85の内部が、後述する接続端子86を収容するための収容部85Cとして構成されている。
【0055】
一対の第1側壁85Aの先端部(下端部)には、第1方向中間部において、ガイド溝85Dがそれぞれ形成されている。ガイド溝85Dは、上下方向に延在されたスリット状に形成されると共に、第2方向に貫通されている。ガイド溝85Dの開口端部には、一対の傾斜部85Eが形成されており、傾斜部85Eは、下側(ガイド溝85Dの開口側)へ向かうに従い互いに離間する方向(ガイド溝85Dの幅方向外側)へ傾斜されている。また、ガイド溝85Dの溝幅は、バスバー端子部48Aの板厚よりも僅かに大きく設定されており、後述する接続端子86とバスバー端子部48Aとの接続状態では、バスバー端子部48Aがガイド溝85D内に挿入されるようになっている。
【0056】
一対の第1側壁85Aの内周面には、一対のガイドリブ85Fがそれぞれ形成されている。ガイドリブ85Fは、ガイド溝85Dに対して第1方向一方側及び他方側にそれぞれ配置されると共に、ベース部82から下側へ延出されている。そして、第2方向において対向して配置されたガイドリブ85Fが組を成しており、組を成すガイドリブ85Fの第2方向の離間距離が、後述する接続端子86の板厚と略一致するように設定されている。また、ガイドリブ85Fの先端部には、傾斜面85Gが形成されており、傾斜面85Gは、下側へ向かうに従い第1側壁85A側へ傾斜している。
【0057】
さらに、カバー部85の収容部85C内には、ホルダ部84における第1方向他方側に配置された保持孔84A2との境界部分において、支持突起部85H(図11参照)が設けられている。支持突起部85Hは、ベース部82から下側へ突出されており、支持突起部85Hのベース部82からの突出量が、ホルダ部84のベース部82からの突出量と比べて小さくなっている。また、支持突起部85Hは、第2方向から見た断面視で、略台形状に形成されている。
【0058】
[接続端子86について]
図10及び図11に示されるように、接続端子86は、金属の板材によって構成されている。また、接続端子86は、第2方向を板厚方向として配置されて、端子ホルダ81における3箇所の保持本体部83にそれぞれ保持されている。接続端子86は、第2方向から見て、略クランク形板状に形成されている。具体的には、接続端子86は、接続端子86の一端部(第1方向一方側の端部)を構成する端子固定部87と、接続端子86の他端部(第1方向他方側の端部)を構成する端子接続部88と、端子固定部87及び端子接続部88を連結する連結部89と、を含んで構成されている。
【0059】
端子固定部87は、第2方向から見て、上側(回路基板70側)へ開放された略逆U字形板状に形成されている。具体的には、端子固定部87は、端子固定部87の下端部を構成する基部87Aと、基部87Aから上側へ延出された一対のターミナル部87B1,87B2と、を含んで構成されている。基部87Aは、略矩形板状に形成されて、端子ホルダ81のホルダ部84の下側に隣接して配置されている。一対のターミナル部87B1,87B2は、端子ホルダ81のホルダ部84における一対の保持孔84A1,84A2に対応して、第1方向に並んで配置されている。
【0060】
また、第1方向一方側に配置されたターミナル部87B1の基端部(下端部)には、複数(本実施の形態では、4箇所)の突起部87Cが一体に形成されている。具体的には、2箇所の突起部87Cが、ターミナル部87B1の基端部から第1方向一方側へ突出されると共に、上下方向に並んで配置されている。また、他の2箇所の突起部87Cが、ターミナル部87B1の基端部から第1方向他方側へ突出されると共に、上下方向に並んで配置されている。この突起部87Cは、第2方向から見て、略楔形状に形成されている。そして、突起部87Cが端子ホルダ81の保持孔84A1の内周面に食い込むように、ターミナル部87B1が、保持孔84A1内に下側から嵌入されている。これにより、ターミナル部87B1(すなわち、接続端子86)が端子ホルダ81に保持されている。
【0061】
また、第1方向他方側に配置されたターミナル部87B2の基端側の部分にも、複数(本実施の形態では、2箇所)の突起部87Cが一体に形成されており、突起部87Cは、ターミナル部87B2から第1方向一方側及び第2方向他方側へ突出されている。そして、突起部87Cが端子ホルダ81の保持孔84A2の内周面に食い込むように、ターミナル部87B2が、保持孔84A2内に下側から嵌入されている。これにより、ターミナル部87B2(すなわち、接続端子86)が端子ホルダ81に保持されている。
【0062】
さらに、ターミナル部87B1,87B2の基端側の部分には、第2方向一方側へ突出された突出部87D(図10参照)がそれぞれ形成されており、突出部87Dは、半抜き加工等によって成形されている。そして、突出部87Dが、端子ホルダ81の保持孔84A1,84A2の内周面を圧接した状態で、ターミナル部87B1,87B2が、保持孔84A1,84A2内に嵌入されている。
【0063】
また、一対のターミナル部87B1,87B2の先端部(上端部)は、端子ホルダ81よりも上側(回路基板70側)へ突出し、回路基板70の端子孔70C内に挿入されて、回路基板70に半田付けによって固定されている(図11参照)。なお、図11では、便宜上、一対のターミナル部87B1,87B2と回路基板70とを固定する、半田を図示省略している。
【0064】
端子接続部88は、第2方向から見て、下側(モータ部12側)へ開放された略U字形板状に形成されている。すなわち、端子接続部88には、下側へ開放された圧入溝88Aが形成されている。そして、圧入溝88Aの開口側の溝幅が、端子ホルダ81のガイド溝85Dの溝幅よりも大きく設定されている。一方、圧入溝88Aの底部側の溝幅は、圧入溝88Aの底部へ向かうに従い小さくなるように設定されている。
【0065】
圧入溝88Aの開口端部には、端子圧入部88Bが、それぞれ形成されている。端子圧入部88Bは、第2方向一方側へ屈曲されると共に、第2方向から見て、圧入溝88Aの溝幅方向内側へ凸となる略半円状に形成されている。そして、第1方向における一対の端子圧入部88Bの間の距離が、バスバー端子部48Aの板厚よりも若干短く設定されている。
【0066】
また、端子接続部88は、端子ホルダ81の収容部85C内に収容されて、端子接続部88の全体が、端子ホルダ81のカバー部85によって覆われている。端子接続部88の収容部85C内への収容状態では、端子接続部88の下端が、端子ホルダ81の傾斜部85Eよりも上側に配置されると共に、第1方向において、端子ホルダ81のガイド溝85Dと端子接続部88の圧入溝88Aとが一致する位置に配置されている。具体的には、第2方向から見て、一対の端子圧入部88Bの一部(円弧状の頂部)が、端子ホルダ81の傾斜部85Eよりも上側の位置に配置されると共に、ガイド溝85Dの溝幅方向内側に突出するように配置されている。これにより、バスバー48のバスバー端子部48Aが一対の端子圧入部88Bの間に圧入されて、端子圧入部88Bがバスバー端子部48Aに圧接されるようになっている。
【0067】
また、この収容状態では、端子接続部88が、端子ホルダ81のガイドリブ85Fによって第2方向に挟持されると共に、端子ホルダ81のベース部82(つまり、回路基板70)に対して下側に離間して配置されている。すなわち、端子接続部88とベース部82との間には、隙間が形成されており、端子接続部88が、上下方向に相対変位可能に端子ホルダ81に保持されている。
【0068】
連結部89は、第2方向を板厚方向とした略矩形板状に形成されて、端子固定部87における他方のターミナル部87B2の基端部と端子接続部88の上端部とを連結している。すなわち、接続端子86は、端子接続部88における端子圧入部88Bを除いて、屈曲部を有しない平板状に形成されている。また、連結部89は、圧入溝88Aよりも上側(回路基板70側)に配置されると共に、端子ホルダ81の収容部85C内に収容されている。すなわち、連結部89と圧入溝88Aとが上下方向にずれて配置されている。
【0069】
さらに、連結部89の端子固定部87側の部分が、端子ホルダ81の支持突起部85Hに対して下側に隣接して配置されて、支持突起部85Hに当接している。換言すると、支持突起部85Hが、連結部89の端子固定部87側の部分を回路基板70側から支持している。これにより、バスバー48の端子接続部88への圧入時に、上向きの圧入荷重が端子接続部88に作用したときには、支持突起部85Hによって当該圧入荷重を受けるように構成されている。また、所定値以上の圧入荷重が連結部89に入力されたときには、連結部89が、支持突起部85Hとの当接部位を起点に撓み変形して、端子接続部88が回路基板70側へ変位するように構成されている。
【0070】
<コネクタアッシー90について>
図1図6に示されるように、コネクタアッシー90は、モールド部91を有しており、モールド部91は、樹脂材(絶縁材)によって構成されている。モールド部91は、モールドベース92と、3箇所の第1コネクタ部93A、第2コネクタ部93B、及び第3コネクタ部93Cと、を含んで構成されている。モールドベース92は、上下方向を板厚方向としたプレート状に形成されている。そして、モールドベース92が、ヒートシンク60における第1方向他方側の部分の上側に隣接して配置されて、ヒートシンク60のターミナル挿通部60Gを閉塞している。換言すると、ヒートシンク60における放熱部65(第1方向一方側の部分)が、モールドベース92(モールド部91)によって覆われておらず、回転電機10の外部に露出されている。
【0071】
モールドベース92には、ヒートシンク60の第1固定ネジ部60C1及び第2固定ネジ部60Jに対応する位置において、5箇所の固定孔92Aが貫通形成されている。そして、固定ネジSC3が、固定孔92A内に挿入され、第1固定ネジ部60C1及び第2固定ネジ部60Jに螺合されることで、モールドベース92(すなわち、コネクタアッシー90)がヒートシンク60に固定されている。
【0072】
第1コネクタ部93A、第2コネクタ部93B、及び第3コネクタ部93Cは、それぞれ筒状に形成されて、モールドベース92の第1方向他方側の端部から下側へ延出されている。また、第1コネクタ部93A、第2コネクタ部93B、及び第3コネクタ部93Cは、ハウジング20の上端部の径方向外側に配置されると共に、ハウジング20の周方向に並んで配置されている。すなわち、第1コネクタ部93A〜第3コネクタ部93Cは、下側へ開放された筒状に形成されている。
【0073】
また、平面視で、モールドベース92(コネクタアッシー90)と回路基板70のFET74とがラップしないように、モールドベース92が回路基板70に対して配置されている(図8参照)。換言すると、ヒートシンク60における放熱部65が、モールドベース92(モールド部91)によって覆われておらず、回転電機10の外部に露出されている(図1参照)。
【0074】
また、コネクタアッシー90は、回路基板70と車両の制御部とを接続するための複数のターミナル94を有しており、ターミナル94は、モールド部91に一体に形成されている。具体的には、ターミナル94の長手方向中間部が、ヒートシンク60のターミナル挿通部60G内を挿通して、ターミナル94の一端部が、回路基板70に半田付けされている。これにより、ターミナル94の一端部の回路基板70への半田付け状態を、ヒートシンク60の段差部62と回路基板70との間の隙間G1から、視認できるように構成されている(図4(B)参照)。また、ターミナル94の他端部が、第1コネクタ部93A、第2コネクタ部93B、及び第3コネクタ部93Cの内部にそれぞれ配置されている。そして、車両側の外部コネクタが、第1コネクタ部93A〜第3コネクタ部93Cに接続されている。これにより、車両側から回路基板70に電流が供給されると共に、制御信号が出力されて、モータ部12が、回路基板70の制御によって駆動する構成になっている。
【0075】
(作用効果)
次に、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
【0076】
上記のように構成された回転電機10では、ヒートシンク60の下側に回路基板70が隣接して配置されており、ヒートシンク60の下面60Eには、下側へ突出された第1接地部61及び第2接地部63が形成されている。そして、回路基板70が、ヒートシンク60の第1接地部61の先端面及び第2接地部63の先端面に接地されて、固定ネジSC2によってヒートシンク60に固定されている。また、回路基板70の上面には、複数のFET74が実装されており、FET74が、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cに近接して配置されている。具体的には、FET74と、第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cと、の間には、微小の隙間G2が形成されており、隙間G2には、放熱用グリスGRが介在されている。このため、FET74によって発生した熱が、放熱用グリスGRを介して、第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cからヒートシンク60に伝達される。そして、ヒートシンク60に伝達された熱が、放熱部65から回転電機10の外部へ放熱される。
【0077】
ここで、回路基板70におけるヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63に接地される部分は、非塗布部71として構成されており、非塗布部71には、レジストが塗布されていない。このため、レジストの膜厚バラツキの影響を受けることなく、回路基板70をヒートシンク60の第1接地部61及び第2接地部63に接地させることができる。これにより、回路基板70に実装されたFET74と、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cと、の間の隙間G2を、極力小さく設定することができる。すなわち、仮に、回路基板70の非塗布部71にレジストを塗布した比較例と比べて、上記隙間G2を小さく設定することができると共に、第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cに対してFET74をより接近した位置に配置することができる。これにより、放熱用グリスGRにおける熱伝導経路を短くすることができる。このため、上記比較例と比べて、FET74によって発生した熱をヒートシンク60に効率よく伝達することができる。以上により、FET74に対するヒートシンク60の放熱効果を高くすることができる。
【0078】
また、回路基板70の非塗布部71には、グランドパターンが形成されている。このため、回路基板70が、ヒートシンク60の第1接地部61にグランド接地される。また、第1接地部61は、ヒートシンク60の外周部に形成されると共に、周方向に延在された略円弧状に形成されている。そして、回路基板70のFET74が、下面視で、ヒートシンク60の第1接地部61の径方向内側に配置されている。このため、第1接地部61によってFET74を囲むような配置構成にすることができる。これにより、第1接地部61が、FET74に対する電気的ノイズを遮蔽するシールド部として機能する。その結果、例えば、FET74からの輻射ノイズ等を低減することができる。したがって、回転電機10の信頼性を向上することができる。
【0079】
また、ヒートシンク60の第1接地部61の長手方向の長さが、ヒートシンク60の周方向の全周の長さの1/2以上に設定されている。このため、FET74によって回路基板70の半分以上の部分を囲むことができる。したがって、FET74を含む回路基板70に実装される電子部品に対する第1接地部61のシールド効果を高めることができる。
【0080】
また、ヒートシンク60の下面における第1方向他方側の外周部には、第1接地部61の先端面(下面)に対して上側へ一段下がった段差部62が形成されており、段差部62は、回路基板70に対して上側へ離間して配置されている。これにより、段差部62と回路基板70との間には、隙間G1が形成されている。また、ヒートシンク60では、コネクタアッシー90のターミナル94を挿通させるターミナル挿通部60Gが、段差部62の径方向内側に配置されている。これにより、コネクタアッシー90のターミナル94が、段差部62と回路基板70との間の隙間G1から視認可能に構成されている。このため、コネクタアッシー90をヒートシンク60に組付けたときの、ターミナル94と回路基板70との半田付け状態を、隙間G1から確認することができる。よって、コネクタアッシー90をヒートシンク60に組付けるときの作業性を向上することができる。
【0081】
また、ヒートシンク60では、第2接地部63が、下面視で、第1放熱部65Aと第2放熱部65Bとの間に配置されている。このため、ECUユニット14では、第2接地部63が、下面視で、FET74の第1グループとFET74の第2グループとの間に配置されている。そして、回路基板70が、固定ネジSC2によって第2接地部63に固定されている。
これにより、例えば、回路基板70がヒートシンク60から離間する方向に反った場合でも、回路基板70の反りを矯正して、回路基板70をヒートシンク60に固定させることができる。よって、FET74と、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cと、の間の隙間G2が大きくなることを抑制することができる。
また、例えば、回路基板70がヒートシンク60側に反った場合でも、回路基板70が第2接地部63に当接する。このため、回路基板70のヒートシンク60側への変位を抑制することができる。よって、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cと、の間の隙間G2を確保することができる。
以上により、FET74に対するヒートシンク60の放熱効果の安定化を図ることができる。
【0082】
また、ECUユニット14では、FET74の第1グループが、第2接地部63と第2基板固定部61Bとの間に配置され、FET74の第2グループが、第3基板固定部61Cと第2接地部63との間に配置されている。すなわち、回路基板70が、FET74の第1グループに対して第2方向両側の部位において、ヒートシンク60に固定され、FET74の第2グループに対して第2方向両側の部位において、ヒートシンク60に固定されている。このため、FET74と、ヒートシンク60の第1放熱部65A、第2放熱部65B、及び第3放熱部65Cと、の間の隙間G2をより一層安定化させることができる。したがって、FET74に対するヒートシンク60の放熱効果の安定化を効果的に図ることができる。
【0083】
また、回路基板70の上面は、第1エリア70AR1と第2エリア70AR2とに区分けされており、第1エリア70AR1には、主として回転電機10における電源系の電子部品が設けられ、第2エリア70AR2には、主として回転電機10における制御系の電子部品が設けられている。そして、ヒートシンク60には、第2エリア70AR2と上下方向に対向する部位において、第2エリア70AR2側に開放された凹部60Fが形成されている。このため、回路基板70において、比較的高さの高い制御系の電子部品を、第2エリア70AR2に配置することができる。
【0084】
なお、本実施の形態では、ヒートシンク60の下面60Eの外周部が、第1接地部61及び段差部62によって構成されているが、ヒートシンク60の下面60Eの外周部を、第1接地部61のみによって構成してもよい。すなわち、回路基板70の外周部全体を第1接地部61に接地する構成にしてもよい。この場合には、第1接地部61におけるFET74等の電子部品に対するシール効果を一層高くすることができる。
【0085】
また、本実施の形態では、ヒートシンク60の第1接地部61の長手方向の長さが、ヒートシンク60の周方向の全周の長さの1/2以上に設定されているが、第1接地部61の長手方向の長さを、ヒートシンク60の周方向の全周の長さの1/2未満に設定してもよい。
【符号の説明】
【0086】
10 回転電機
12 モータ部
20 ハウジング
60 ヒートシンク
61 第1接地部(接地部)
70 回路基板(基板)
71 非塗布部
GR 放熱用グリス(伝熱部材)
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