(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-205728(P2020-205728A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】過電流保護装置
(51)【国際特許分類】
H02H 3/087 20060101AFI20201127BHJP
H02H 3/093 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
H02H3/087
H02H3/093
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-113498(P2019-113498)
(22)【出願日】2019年6月19日
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000143639
【氏名又は名称】株式会社今仙電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】杉江 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】瀬古口 智
(72)【発明者】
【氏名】安永 大輔
(72)【発明者】
【氏名】岩井 真典
【テーマコード(参考)】
5G004
【Fターム(参考)】
5G004AA04
5G004AB02
5G004BA03
5G004CA03
5G004DC01
5G004EA01
(57)【要約】
【課題】 レアショートに対する精度が高く、大型化しない過電流保護装置を提供する。
【解決手段】 過電流保護装置10は、過電流の検出を規定電流以上の負荷電流が規定時間以上流れることを負荷電流遮断条件とする過電流遮断条件規定部と、前記過電流遮断条件規定部が過電流を検出したとき、負荷への電流を遮断する過電流遮断部と、を有する過電流保護回路10と、過電流保護回路10が電流を遮断した場合に、過電流保護回路10を制御し電流の復帰制御を行うマイコン18と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷を過電流から保護する過電流保護装置であって、
規定電流以上の負荷電流が規定時間以上流れることを負荷電流遮断条件とする過電流遮断条件規定部と、
前記過電流遮断条件規定部が過電流を検出したとき、負荷への電流を遮断する過電流遮断部と、を有する遮断回路と、
前記遮断回路が電流を遮断した場合に、前記遮断回路を制御し電流の復帰制御を行う制御素子と、を備えることを特徴とする過電流保護装置。
【請求項2】
請求項1の過電流保護装置であって、
前記制御素子による前記復帰制御は、前記遮断回路による前記負荷側への電流の遮断、接続を繰り返した後、前記負荷側の電圧値が敷居値以上の場合に、電流の供給を復帰し、前記敷居値を下回る場合に、電流の遮断を継続することを特徴とする。
【請求項3】
請求項2の過電流保護装置であって、
前記遮断回路は、地絡状態のみならず、電流の突入時における過電流状態においても負荷への電流を遮断し、
前記制御素子による前記復帰制御は、前記遮断回路による前記負荷側への電流の遮断、接続を繰り返した後、前記負荷側の電圧値が敷居値を超える場合に、電流の突入時における過電流状態と判定して電流の供給を復帰し、前記敷居値を下回る場合に、地絡状態と判定して電流の遮断を継続することを特徴とする。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1の過電流保護装置であって、
前記過電流の検出する規定電流を、部分的短絡が生じたときの電流値以下に設定したことを特徴とする。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1の過電流保護装置であって、
前記制御素子は、動作状態と非動作状態とが切り換えられ、
前記制御素子は、動作状態中に前記遮断回路が電流を遮断した場合に、直ちに電流の復帰制御を行い、
前記制御素子は、非動作状態中に前記遮断回路が電流を遮断した場合に、前記遮断回路による電流の遮断が継続され、動作状態に切り替わった後、電流の復帰制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷を過電流から保護する車両用の過電流保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の電子制御ユニット(ECU)等を介して電源に接続できる負荷やワイヤーハーネスを短絡等による過電流から保護するために、過電流が生じたときに負荷と電源との接続を機械的に遮断するヒューズを用いた過電流保護装置が従来から用いられている。
【0003】
特許文献1には、部品を交換することなく過電流を負荷から遮断することができるようにするため、負荷に過電流が流れたか否かをヒューズ特性と同等の過電流遮断特性を基づいて判断する過電流遮断装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−2300396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ヒューズは電流が大きいと短時間で溶断し、電流が小さいと比較的長時間で溶断する機能を有する。このため、ヒューズを用いた過電流保護装置では、レアショート(部分的短絡)等電流値が小さくヒューズがなかなか切れない場合、ハーネスが発熱し、重大事故に至る懸念があった。
【0006】
特許文献1では、負荷に過電流が流れたか否かをヒューズ特性と同等の形状の過電流遮断特性を基づいて判断するため、過電流保護装置が複雑になって形状が大型化、高価格化すると考えられる。
【0007】
本発明の目的は、レアショートに対する精度が高く、大型化しない過電流保護装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、負荷を過電流から保護する過電流保護装置であって、規定電流以上の負荷電流が規定時間以上流れることを負荷電流遮断条件とする過電流遮断条件規定部と、前記過電流遮断条件規定部が過電流を検出したとき、負荷への電流を遮断する過電流遮断部と、を有する遮断回路と、前記遮断回路が電流を遮断した場合に、前記遮断回路を制御し電流の復帰制御を行う制御素子と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の過電流保護装置は、過電流を検出する規定電流を、地絡状態のみならず、電流の突入時における過電流状態、部分的短絡(レアショート)が生じたときの電流値以下に設定することができる。このため、部分的短絡が生じたときにも迅速に電流を遮断し、ハーネスが発熱し、重大事故が生じることを防ぐことができる。そして、電流を遮断した場合に、制御素子が遮断回路を制御し電流の復帰制御を行うため、ヒューズの差し込み等で電装品のキャパシタにチャージする際に発生する瞬間的な過電流(電流の突入時における過電流状態)のために電流を遮断した場合、復帰動作を行い電流の復帰を行うことができる。過電流を検出する規定電流を、部分的短絡が生じたときの電流値以下の小電流に設定することができるため、過電流保護装置を小型化し低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る過電流保護装置の構成図
【
図2】実施形態の過電流保護装置のマイコンの制御フロー
【
図3】実施形態の過電流保護装置のタイミングチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、実施形態に係る過電流保護装置10の構成を示すブロック図である。
過電流保護装置10は、過電流保護回路12と制御素子を構成するマイコン18とを有する。過電流保護装置10はECU20内に配置されている。ECU20は、入力端子20iに加えられた24V電圧を、降圧回路22で12Vに降圧し、出力端子20oから出力する。ECU20の端子20bは12VのBatteryに接続されている。過電流保護装置10は、ECU20の入力端子20iと出力端子20oとの間に設けられている。過電流保護装置10は、出力端子20o側の地絡時に、過電流を検出し、出力端子20o側を遮断することで負荷を保護する。ただし、地絡のみならず、バッテリの端子が接続された時、ヒューズ挿入時等の突入電流が流れた際にも、一端遮断した後、マイコン18からの制御により復帰動作を行い、再度復帰する。実施形態の過電流保護回路12では、負荷電流の遮断素子としてFETが用いられている。
【0012】
過電流保護回路12とマイコン18との間には、オン−オフ要求ポート(Enable)14と、状態報告ポート(ステータス)16とが設けられている。オン−オフ要求ポート14は、マイコン18の出力ポートで、過電流保護回路12へ接続されている。過電流保護回路12へのオン−オフ動作の要求を意味する。オン−オフ要求ポート14がハイの時は、過電流保護回路12へのオン(接続)動作の要求である。オン−オフ要求ポート14がローの時は、過電流保護回路12へのオフ(遮断)動作の要求である。
【0013】
状態報告ポート(Status)16は、マイコン18の入力ポートで、過電流保護回路12から接続されている。過電流保護回路12からの接続状態、遮断状態の報告を意味する。状態報告ポート16がハイの時は、過電流保護回路12からの接続状態の報告である。状態報告ポート18がローの時は、過電流保護回路12からの遮断状態の報告である。
【0014】
ECU20の出力端子20o側に接続された負荷にはECUの瞬間的な電源喪失対応用のコンデンサ等の容量性負荷が含まれる。バッテリの端子が接続された時、ヒューズ挿入時等に突入電流が流れる。この突入電流は、地絡時に流れる電流と瞬時的には大きく変わらない。一方、部分的短絡(レアショート)が生じたときの電流は、地絡時に流れる電流よりも小さい。実施形態の過電流保護回路12は、地絡のみならず、バッテリの端子が接続された時、ヒューズ挿入時等の突入電流が流れた際、部分的短絡(レアショート)が生じたときの電流で供給電流の遮断を行う。そして、マイコンの復帰制御により、バッテリの端子が接続された時、ヒューズ挿入時等の突入電流が流れた際には、過電流保護回路12は接続状態に戻される。
【0015】
マイコン18の復帰動作は、オン−オフ要求ポート(Enable)14を1msローに、69msハイにするDuty制御にて、過電流保護装置10をオン/オフさせ、出力端子20o側に接続された負荷側のコンデンサを充電する。7周期後(490ms)後に、出力端子20o側の電圧が5V以上かを判断し、5V以上なら突入電流による遮断と判断し、追加で2周期Duty制御して、出力端子20o側の電圧を更に高めた後、オン−オフ要求ポート14をハイに固定し、過電流保護回路12を再接続させる。5Vの電圧は、「閾値値」の一例に相当する。
【0016】
一方、7周期後(490ms)後に、出力端子20o側の電圧が5V未満であれば、地絡と判断し、オン−オフ要求ポート14をローに固定し、過電流保護回路12を遮断させる。
【0017】
マイコン18は、省電力の非動作状態(スリープモード)と、動作状態とが切り換えされるように構成されている。マイコン18はイグニッションオフ中は、通常、非動作状態に維持され、イグニッションオン中は動作状態に維持される。そして、マイコン18は、動作状態中に過電流保護回路12が電流を遮断した場合に、直ちに電流の復帰制御を行う。マイコン18は、非動作状態中に過電流保護回路12が電流を遮断した場合に、過電流保護回路12による電流の遮断が継続され、動作状態に切り替わった後、電流の復帰制御を行う。このため、イグニッションオフ中等のマイコン18の非動作状態中においても、過電流保護回路12が単独で電流を遮断できる。そして、イグニッションオン等のマイコン18が動作状態に切り替わってから、過電流保護回路12を適切に制御することができる。
【0018】
実施形態の過電流保護装置10では、遮断素子が故障しないように設定された時間、電流での動作を繰り返すことで、遮断素子(FET)の発熱を抑制し、故障を防ぐことができる。それにより、追加の保護回路の設定が不要になり、通常使用時に近い電流容量の遮断素子を用いることが可能となり、レイアウトをコンパクトに収めることができる。
【0019】
図2は、マイコンの制御フローである。
バッテリが接続された場合(S11)、マイコン18は無条件で上述した過電流保護回路復帰制御を実行する(S12)。即ち、マイコン18の復帰動作は、オン−オフ要求ポート(Enable)14を1msローに、69msハイにするDuty制御にて、過電流保護回路12をオン/オフさせる。7周期後(490ms)後に、出力端の電圧に基づき、過電流保護回路12の遮断、接続を継続させる。
【0020】
そして、マイコン18はイグニッションがオンされたかを判断する(S14)。イグニッションがオンされているときは(S14:Yes)、状態報告ポート(Status)16がロー、即ち、過電流保護回路12が遮断状態かが判断される(S16)。状態報告ポート(Status)16がハイ、即ち、過電流保護回路12が接続状態の間は(S16:No)、“1”に移行し、S14での判断に戻る。
【0021】
他方、状態報告ポート(Status)16がロー、即ち、過電流保護回路12が遮断状態の場合(S16:Yes)、上述した過電流保護回路復帰制御が実行される(S18)。即ち、マイコン18の復帰動作は、オン−オフ要求ポート(Enable)14を1msローに、69msハイにするDuty制御にて、過電流保護回路12をオン/オフさせる。復帰制御が完了する7周期(490ms)前は(S20:No)、S18に戻り復帰制御を継続する。そして、復帰制御が完了する7周期後(490ms)後に(S20:Yes)、出力端子20o側の電圧が5V以上かを判断し(S22)、5V以上なら突入電流による遮断と判断し(S22:Yes)、オン−オフ要求ポート(Enable)14をハイにし(S24)、過電流保護回路12を接続状態にして、“1”に移行し、S14での判断に戻る。
【0022】
一方、出力端子20o側の電圧が5V以未満の場合(S22:No)、地絡判断し、オン−オフ要求ポート(Enable)14をローにし(S26)、過電流保護回路12を遮断状態にして、地絡故障を記録し(S28)、処理を終了する。これは、リセットが成されるまで継続する。
【0023】
上述されたイグニッションがオンされたかの判断で(S14)、バッテリが接続された状態から5s経過してイグニッションがオフにされているときは(S14:No)、“2”に移行し、スリープ処理が実行される(S30)。ECU20がスリープモードにされる(S32)。これに伴い、マイコン18が省電力の非動作状態(スリープモード)に切り換えられる。そして、バスに繋がっているユニットからCAN(ECU(Electronic Control Unit)間での通信に用いられる通信プロトコル)が受信されたかが判断される(S34)。CANが受信されない限り(S34:No)、“2”に移行し、S30でのスリープ処理が継続される。
【0024】
一方、CANが受信されると(S34:Yes)、ECU20が起動し(S36)、PCMから特定信号が受信されたか判断される(S38)。PCMから特定信号が受信されたときには(S38:Yes)、“1”に移行し、S14での判断に戻る。PCMから特定信号が受信されなかったときには(S38:No)、状態報告ポート(Status)16が立ち下がり、即ち、過電流保護回路12が遮断状態に移行したか判断される(S40)。状態報告ポート16が立ち下がらない間は(S40:No)、S30でのスリープ処理に戻る。
【0025】
他方、状態報告ポート(Status)16が立ち下がり、即ち、過電流保護回路12が遮断状態に移行した場合(S40:Yes)、上述した過電流保護回路復帰制御が実行される(S42)。即ち、マイコン18の復帰動作は、オン−オフ要求ポート(Enable)14を1msローに、69msハイにするDuty制御にて、過電流保護回路12をオン/オフさせる。復帰制御が完了する7周期後(490ms)までは(S44:No)、イグニッションがオンされたかを判断し(S46)、イグニッションがオンされた場合には、“1”に移行し、S14での判断に戻る。復帰制御が完了する7周期後(490ms)後に(S44:Yes)、マイコン18は、出力端子20o側の電圧が5V以上かを判断し(S48)、5V以上なら突入電流による遮断と判断し(S22:Yes)、オン−オフ要求ポート(Enable)14をハイにし(S50)、過電流保護回路12を接続状態にして、“2”に移行し、S30でのスリープ処理に戻る。
【0026】
一方、出力端子20o側の電圧が5V以未満の場合(S48:No)、マイコン18は、オン−オフ要求ポート(Enable)14をローにし(S60)、過電流保護回路12を遮断状態にして、“2”に移行し、S30でのスリープ処理に戻る。ただし、イグニッションのオフ中は復帰処理は再実施されない。
【0027】
図3は、実施形態の過電流保護装置のタイミングチャートである。
図中(A)はバッテリのオン/オフを示している。(B)はイグニッションのオン/オフを示している。(C)はECU(Electronic Control Unit)間での通信に用いられるCANの受信/未受信を示している。(D)はECUのWakeUP(起動)/Sleep(休眠)/ShutDown(停止)を示している。(E)は過電流保護回路の地絡/突入/正常を示している。(F)は復帰制御の動作/未動作を示している。(G)は状態報告ポート(Status)のハイ/ローを示している。(H)はマイコン内で使用する地絡/正常フラグを示している。
【0028】
タイミングチャート中で、[1]〜[8]は以下の状態を示している。
[1]では、イグニッションがオンの間(S14:Yes)、過電流保護回路12の状態報告ポート(Status)16がタイミングt1で立ち下がった場合(S16:Yes)、復帰制御が実行される(S18)。
[2]では、バッテリがタイミングt2でリセットされた場合(S11)、地絡している、地絡していないに関わらず、復帰制御が実行される(S12)。
[3]では、イグニッションのオフ中に、過電流保護回路12の状態報告ポート(Status)16がタイミングt3で立ち下がった場合(S40:Yes)、復帰制御が実行される(S42)。
[4]では、スリープ中に、過電流保護回路12の状態報告ポート(Status)16がタイミングt4で立ち下がった場合(S40:Yes)、次回の起動時(タイミングt4B)に復帰制御が実行される(S42)。また、復帰処理が完了するまではスリープしない(S46:No)。
【0029】
[5]では、CANでのWakeUP(起動)のとき、過電流保護回路12の状態報告ポート(Status)16がタイミングt5で立ち下がった場合(S40:Yes)、即時復帰制御が実行される(S42)。復帰処理が完了するまではスリープしない(S46:No)。
[6]では、スリープ中の地絡にて、復帰制御が実行されたとき、再度、イグニッションがオンされるまでは復帰制御が行われない(S48−S30)。
[7]では、タイミングt7のイグニッションオン時に過電流保護装置10の状態報告ポート(Status)16がロー場合(S16:Yes)、復帰制御が実行される(S18)。
[8]では、復帰動作中にタイミングt8でイグニッションがオンされた場合、再度復帰制御が実行される(S44、S46)
【0030】
ヒューズの代わりに、電子回路で過電流保護装置を形成する場合、電装品の容量にチャージするための突入電流が流れると、短時間に大電流を流す必要があり、FETのような遮断素子を使用すると、大きな容量を確保する必要があるため、素子数を増やし、レイアウトを確保する必要がある。これに対して、実施形態の過電流保護装置10では、電装品の容量性負荷へのチャージをマイコン18が過電流保護回路12を遮断−接続-遮断を繰り返すことで、発熱を抑制しつつ分割的に行う。また、電流がハーネスを加熱させない値に設定できる。実施形態の過電流保護装置10は、電流を適切に設定できるため、ハーネスの発熱を抑制でき、ハーネスを保護することが可能である。
【0031】
実施形態の過電流保護装置10は、過電流を検出する規定電流を、地絡状態のみならず、電流の突入時における過電流状態、部分的短絡(レアショート)が生じたときの電流値以下に設定することができる。このため、部分的短絡が生じたときにも迅速に電流を遮断し、ハーネスを保護することができ、ハーネスが発熱し、重大事故が生じることを防ぐことができる。そして、電流を遮断した場合に、制御素子が遮断回路を制御し電流の復帰制御を行うため、ヒューズの差し込み等で電装品のキャパシタにチャージする際に発生する瞬間的な過電流のため(電流の突入時における過電流状態)に電流を遮断した場合、復帰動作を行い電流の復帰を行うことができる。過電流を検出する規定電流を、部分的短絡が生じたときの電流値以下の小電流に設定することができるため、過電流保護装置を小型化し低コストで提供することができる。また、修理や故障調査のためにヒューズを抜き差ししても、過電流保護装置10が誤判断せず、ノイズに強い特性を実現できる。例えば、ヒューズ特性と同等の形状の過電流遮断特性を過電流保護装置が備えるためには、大電流を流し得るように、大容量のFET等のスイッチング素子が必要になるが、本実施形態の過電流保護装置では小容量のFETで電流を遮断できる。
【符号の説明】
【0032】
10 過電流保護装置
12 過電流保護回路
14 オン−オフ要求ポート
16 状態報告ポート
18 マイコン