特開2020-20734(P2020-20734A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2020020734-火炎検出装置の検査装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-20734(P2020-20734A)
(43)【公開日】2020年2月6日
(54)【発明の名称】火炎検出装置の検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01J 1/00 20060101AFI20200110BHJP
   F23N 5/08 20060101ALI20200110BHJP
   G01M 11/00 20060101ALI20200110BHJP
   G01J 1/02 20060101ALI20200110BHJP
【FI】
   G01J1/00 B
   F23N5/08 Z
   G01M11/00 T
   G01J1/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-146648(P2018-146648)
(22)【出願日】2018年8月3日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】津村 佳宏
(72)【発明者】
【氏名】平井 美保子
【テーマコード(参考)】
2G065
2G086
3K005
【Fターム(参考)】
2G065AA04
2G065AB05
2G065AB27
2G065CA01
2G065DA02
2G065DA03
2G086EE12
3K005QA03
(57)【要約】
【課題】コストの上昇を招くことなくより簡便に火炎検出装置の検査ができるようにする。
【解決手段】第1光源102は、基台111の上に固定されて火炎検出装置121の検査のための第1検査光を、火炎検出装置121の光導入部に照射する。第2光源103は、基台111の上に配置されて火炎検出装置121の検査のための第2検査光を照射する。第1検査光は、第2検査光より低い光量とされている。ガイド機構104は、第1光源102と検査機器配置部101との間に、第2光源103を出し入れ可能とする。
【選択図】 図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の波長域の紫外線を検出する紫外線検出管と、前記紫外線検出管が検出する検出光を導入する光導入部に配置されて前記検出光を遮るためのシャッタとを備える火炎検出装置の検査装置であって、
基台の上に固定されて前記火炎検出装置を載置する検査機器配置部と、
前記基台の上に固定されて前記火炎検出装置の検査のための第1検査光を前記光導入部に照射する第1光源と、
前記基台の上に配置されて前記火炎検出装置の検査のための第2検査光を照射する第2光源と、
前記第2検査光を前記光導入部に照射するために、前記第1光源と前記検査機器配置部との間に前記第2光源を出し入れ可能とするガイド機構と
を備え、
前記第1検査光は、前記第2検査光より低い光量とされている
ことを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記光導入部に対する迷光を遮断するための遮光筒を備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記第1検査光の光路を開閉する第1シャッタを備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記第2検査光の光路を開閉する第2シャッタを備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記第1光源から出射される前記第1検査光の拡散を防止するための第1外筒を備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記第2光源から出射される前記第2検査光の拡散を防止するための第2外筒を備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記第1検査光の光量を調整するための第1フィルタを備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記第2検査光の光量を調整するための第2フィルタを備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の火炎検出装置の検査装置において、
前記基台の上に形成され、前記第1光源、前記第2光源、前記検査機器配置部、前記ガイド機構を収容する暗箱を備えることを特徴とする火炎検出装置の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火炎検出装置を検査する火炎検出装置の検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃焼炉、乾燥炉、およびボイラなどの燃焼装置は、燃焼室内の燃焼を制御するための燃焼制御装置として、バーナを点火するための点火装置、点火装置を介したバーナの点火制御、バーナの燃焼監視、およびバーナへの燃料の供給と停止を制御する安全遮断弁の制御を行うためのバーナ制御装置などを備えている。
【0003】
この中で、バーナ制御装置は、バーナの燃焼を監視するための火炎検出装置を備えている。火炎検出装置は、燃焼装置におけるバーナの火炎の有無を監視するものであり、紫外線検出管(以下、UVチューブと言う)と、自己診断用のシャッタとを備えている。UVチューブは、ガラス管内に設けられた一対の電極間に高電圧を印加した状態で、火炎から放射される紫外線が入射すると、電極間で放電が発生する放電管である。火炎による紫外線が検出されると、UVチューブから放電電流が得られる。
【0004】
例えば、火炎から放射される紫外線が入射されるとUVチューブから放電パルスが発生するので、この1回の放電パルスをトリガとしてタイマなどを一定時間ONとし、ON信号が連続して得られると、火炎有りとして火炎検出信号を出力する。
【0005】
シャッタは、UVチューブの故障を自己診断するために設けられている(特許文献1,特許文献2参照)。例えば、火炎が有ってUVチューブから放電パルスが得られている状態でシャッタを閉じたとき放電パルスが無くなるか、あるいは火炎が無い状態でシャッタを開けたとき、放電パルスが得られるかなどの診断を行うことにより、UVチューブの異常を知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2659492号公報
【特許文献2】特開平05−026433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述した火炎検出装置の製品検査では、当然ながら、シャッタおよびUVチューブの検査を実施している。シャッタは、例えば、開閉機構が、与えた開閉信号に対して円滑に開閉するか否か、閉信号に対して光を遮断しているか否かを検査する。また、UVチューブは、例えば設定されている波長の紫外線に対して、規定されている感度が得られているか否かを検査する。
【0008】
上述したシャッタの検査では、大きな光量の検査光を照射し、開閉機構の閉信号による制御状態で、UVチューブから放電電流が得られるか否かを確認する。閉信号による制御状態では、シャッタが正常であれば、閉じている状態でUVチューブから放電電流が得られないはずである。従って、閉信号による制御状態で、UVチューブから放電電流が得られた場合、シャッタに異常があるものと判断できる。なお、この検査では、UVチューブには異常が無いことが前提となる。また、UVチューブの検査では、小さな光量の検査光(紫外光)を照射している。
【0009】
上述したシャッタの検査では、例えば、シャッタの閉状態においてわずかな隙間が存在する異常の場合、小さな光量では、この状態が判断できない場合がある。このため、大きな光量で検査を実施している。一方、UVチューブの検査では、光量が大きいと正確な感度の検査ができないため、小さな光量で実施している。これらの光量の差は3000:1程度になる。このため、シャッタの検査と、UVチューブの検査とは、各々異なる光源を用いている。
【0010】
また、検出波長が異なる2種類のUVチューブがあり、これらが対応する火炎検出装置に正しく装着されているか否かを判定する検査もある。この検査では、異なる波長の2つの光源を用いることになる。
【0011】
上述したように、従来の火炎検出装置の検査では、2つの異なる光源による2つの検査装置を用いることになり、検査が煩雑になるという問題があった。また、2種類のUVチューブに対する検査では、分光器を用いることもできるが、分光器は高額であり、検査のためのコストが上昇するという問題があった。
【0012】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、コストの上昇を招くことなくより簡便に火炎検出装置の検査ができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る火炎検出装置の検査装置は、所定の波長域の紫外線を検出する紫外線検出管と、紫外線検出管が検出する検出光を導入する光導入部に配置されて検出光を遮るためのシャッタとを備える火炎検出装置の検査装置であって、基台の上に固定されて火炎検出装置を載置する検査機器配置部と、基台の上に固定されて火炎検出装置の検査のための第1検査光を光導入部に照射する第1光源と、基台の上に配置されて火炎検出装置の検査のための第2検査光を照射する第2光源と、第2検査光を光導入部に照射するために、第1光源と検査機器配置部との間に第2光源を出し入れ可能とするガイド機構とを備え、第1検査光は、第2検査光より低い光量とされている。
【0014】
上記火炎検出装置の検査装置において、光導入部に対する迷光を遮断するための遮光筒を備えるようにするとよい。
【0015】
上記検査装置において、第1検査光の光路を開閉する第1シャッタを備えるようにするとよい。同様に、第2検査光の光路を開閉する第2シャッタを備えるようにしてもよい。
【0016】
上記火炎検出装置の検査装置において、第1光源から出射される第1検査光の拡散を防止するための第1外筒を備えるようにするとよい。同様に、第2光源から出射される第2検査光の拡散を防止するための第2外筒を備えるようにするとよい。
【0017】
上記火炎検出装置の検査装置において、第1検査光の光量を調整するための第1フィルタを備えるようにしてもよい。同様に、第2検査光の光量を調整するための第2フィルタを備えるようにしてもよい。
【0018】
上記火炎検出装置の検査装置において、基台の上に形成され、第1光源、第2光源、検査機器配置部、ガイド機構を収容する暗箱を備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、第1光源と第2光源を設け、第1光源と検査機器配置部との間に第2光源を出し入れ可能とするガイド機構を備えるようにしたので、コストの上昇を招くことなくより簡便に火炎検出装置の検査ができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A図1Aは、本発明の実施の形態における検査装置の構成を示す平面図である。
図1B図1Bは、本発明の実施の形態における検査装置の構成を示す側面図である。
図2図2は、本発明の実施の形態における検査装置の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態おける火炎検出装置の検査装置について図1A図1Bを参照して説明する。この検査装置は、検査機器配置部101、第1光源102、第2光源103、ガイド機構104を備える。検査対象となる火炎検出装置121は、所定の波長域の紫外線を検出する紫外線検出管122と、紫外線検出管(UVチューブ)122が検出する検出光を導入する光導入部に配置されて検出光を遮るためのシャッタ123とを備える。シャッタ123の外側部分が、火炎検出装置121の光導入部となる。
【0022】
検査機器配置部101は、検査対象の火炎検出装置121を載置する台であり、基台111の上に固定されている。第1光源102は、基台111の上に固定されて火炎検出装置121の検査のための第1検査光を、火炎検出装置121の光導入部に照射する。第1光源102は、例えば、支持部113により基台111の上に支持・固定されている。第1光源102が照射する第1検査光の光路上に、火炎検出装置121の光導入部が配置されるように、検査機器配置部101の上に火炎検出装置121が載置される。
【0023】
第2光源103は、基台111の上に配置されて火炎検出装置121の検査のための第2検査光を照射する。第1検査光は、第2検査光より低い光量とされている。例えば、第1検査光の光量は、第2検査光の光量の1/3000程度とされている。
【0024】
ガイド機構104は、第1光源102と検査機器配置部101との間に、第2光源103を出し入れ可能とする。ガイド機構104は、例えば、レールやレールの上で第2光源103を移動可能に支持する移動機構を備えるよく知られた搬送装置から構成されている。ガイド機構104により、第2光源103を移動することで、第1光源102の第1検査光による第1検査状態(図1A)と、第2光源103の第2検査光による第2検査状態(図2)とを入れ替える。ガイド機構104は、例えば、支持台114により基台111の上に支持・固定されている。
【0025】
第1検査状態では、図1Aに示すように、第1光源102と検査機器配置部101との間の光路上に、第2光源103がない状態とする。この状態では、第1検査光の光路上に、火炎検出装置121の光導入部が配置された状態となる。一方、第2検査状態では、第1光源102と検査機器配置部101との間の光路上の検査位置に、ガイド機構104により第2光源103を移動させて配置し、図2に示すように、第2検査光の光路上に、火炎検出装置121の光導入部が配置される状態とする。
【0026】
上述したように、実施の形態における検査装置によれば、ガイド機構104により、第2光源103を検査位置に出し入れするので、2つの検査装置を必要とせず、コストの上昇を招くことなくより簡便に火炎検出装置の検査ができるようになる。
【0027】
なお、光源に用いる紫外線ランプは、一般には、通電直後には所期の性能が得られず、所定の光量などに安定するまでに、一定の時間を要する。このため、第1検査光や第2検査光のオンオフは、紫外線ランプに対する電源のオンオフで行うことは、現実的ではない。第1検査光および第2検査光のオンオフは、第1シャッタ106および第2シャッタ107により行えばよい。第1シャッタ106は、第1検査光の光路を開閉する。第2シャッタ107は、第2検査光の光路を開閉する。
【0028】
なお、第1光源102、第2光源103は、例えば、よく知られた紫外線ランプを用いた光源である。例えば、第1光源102は、第1検査光の光量を調整するための第1フィルタ(不図示)を備える。第1フィルタにより、用いられている紫外線ランプの光量を、所定の値に調整して第1検査光とする。また、第2光源103も、第2検査光の光量を調整するための第2フィルタ(不図示)を備えるようにしてもよい。第2フィルタにより、用いられている紫外線ランプの光量を、所定の値に調整して第2検査光とする。各々のフィルタを適宜に設定することで、例えば、同一の紫外線ランプを、第1光源102、第2光源103の両者に適用することが可能となる。第1フィルタ,第2フィルタは、例えば、よく知られたフロスト型拡散板(シグマ光機株式会社製)と、NDフィルタとを組み合わせて用いればよい。
【0029】
ところで、検査において、第1検査光の光路の光軸方向以外より、火炎検出装置121の光導入部に光(迷光)が入射すると、正確な検査の実施が阻害されることになる。このため、光導入部に対する迷光を遮断するための遮光筒105を備えるようにしてもよい。遮光筒105は、例えば、火炎検出装置121の光導入部の前段部に配置して用いればよい。遮光筒105は、例えば、円筒形状とされ、支持部115により基台111の上に支持・固定されている。
【0030】
また、第1光源102から出射される第1検査光の拡散を防止するための第1外筒108、および第2光源103から出射される第2検査光の拡散を防止するための第2外筒109を備えるようにしてもよい。第1外筒108は、例えば円筒形状とされ、第1光源102の第1検査光の出射側に、光軸と第1外筒108の中心軸とが一致する状態に取り付ければよい。同様に、第2外筒109は、例えば円筒形状とされ、第2光源103の第2検査光の出射側に、光軸と第2外筒109の中心軸とが一致する状態に取り付ければよい。
【0031】
各光源からの光の拡散は、前述した迷光の発生源となる可能性がある。これに対し、上述したように、第1外筒108、第2外筒109を設け、各光源からの光の拡散を防止することで、前述した迷光の発生が抑制できるようになる。
【0032】
上述したように、第1外筒108を設ける場合、第1シャッタ106は、例えば、第1外筒108の先端部に設ければよい。また、第2外筒109を設ける場合、第2シャッタ107は、例えば、第2外筒109の先端部に設ければよい。
【0033】
また、基台111の上に暗箱112を配置し、暗箱112の内部に、第1光源102、第2光源103、検査機器配置部101、ガイド機構104が収容されるようにしてもよい。このようにすることで、火炎検出装置121の光導入部に対する不要な迷光の入射が、より防げるようになる。暗箱112の内側側面は、黒色のマット仕上げとし、光の反射などが防止できる構成とする。なお、暗箱ではなく、暗室内に検査装置を配置して用いるようにしてもよい。
【0034】
以上に説明したように、本発明によれば、第1光源と第2光源を設け、第1光源と検査機器配置部との間に第2光源を出し入れ可能とするガイド機構を備えるようにしたので、コストの上昇を招くことなくより簡便に火炎検出装置の検査ができるようになる。
【0035】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
【符号の説明】
【0036】
101…検査機器配置部、102…第1光源、103…第2光源、104…ガイド機構、105…遮光筒、106…第1シャッタ、107…第2シャッタ、108…第1外筒、109…第2外筒、111…基台、112…暗箱、113…支持部、114…支持台、115…支持部、121…火炎検出装置、122…紫外線検出管、123…シャッタ。
図1A
図1B
図2