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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-21473(P2020-21473A)
(43)【公開日】2020年2月6日
(54)【発明の名称】操作指示制御装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20200110BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20200110BHJP
【FI】
   G06F3/01 570
   H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-129789(P2019-129789)
(22)【出願日】2019年7月12日
(31)【優先権主張番号】特願2018-138215(P2018-138215)
(32)【優先日】2018年7月24日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】516388230
【氏名又は名称】株式会社tiwaki
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(74)【代理人】
【識別番号】100069578
【弁理士】
【氏名又は名称】藤川 忠司
(72)【発明者】
【氏名】阮 翔
(72)【発明者】
【氏名】中川 智博
(72)【発明者】
【氏名】綿末 太郎
(72)【発明者】
【氏名】福田 健二
【テーマコード(参考)】
5E555
5K048
【Fターム(参考)】
5E555AA04
5E555AA16
5E555AA71
5E555BA15
5E555BB29
5E555BB38
5E555BC01
5E555CA42
5E555CB10
5E555CB66
5E555CC01
5E555EA14
5E555EA22
5E555FA00
5K048AA04
5K048BA01
5K048DA02
5K048DB02
5K048DC01
5K048EB02
5K048FB15
(57)【要約】
【課題】プライバシーの確保をし、認識精度のばらつきを低減させることができる操作指示制御装置及びその方法を提供することを目的としている。
【解決手段】カメラ3にて撮像された撮像対象物Wに対して、所定位置を設定し、設定された所定位置に対して、使用者が、光照射装置2を用いて所定の光2aを照射し、該照射した所定の光2aにて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容を、スマート家電などの操作指示体に送出するようにしている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段にて撮像された所定対象物に対して、所定位置を設定する位置設定手段と、
前記位置設定手段にて設定された前記所定位置に対して、所定の光を照射する照射手段を用いて使用者が、該所定の光を照射し、該照射した所定の光にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容を所定の操作指示体に送出、又は、前記位置設定手段にて設定された前記所定位置に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容を所定の操作指示体に送出する操作指示手段と、を有してなる操作指示制御装置。
【請求項2】
撮像手段にて撮像された所定対象物に対して、所定位置を設定する位置設定手段と、
前記位置設定手段にて設定された前記所定位置に対して、所定の光を照射する照射手段を用いて使用者が、該所定の光を照射し、該照射した所定の光にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容を所定の操作指示装置に送出、又は、前記位置設定手段にて設定された前記所定位置に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容を所定の操作指示装置に送出する操作指示手段と、を有し、
前記所定の操作指示装置は、前記複数の操作指示内容の中から少なくとも一つの操作指示内容を所定の操作指示体に送出可能である操作指示制御装置。
【請求項3】
前記操作指示手段は、
前記照射手段を用いる使用者毎に、前記所定の動作が同一であっても、異なる操作指示内容を所定の操作指示体又は所定の操作指示装置に送出してなる請求項1又は2に記載の操作指示制御装置。
【請求項4】
前記操作指示手段は、
前記照射手段を用いる使用者毎に、同一の前記操作指示内容を前記所定の操作指示体又は前記所定の操作指示装置に送出するにあたって、異なる所定の動作を実施するようにしてなる請求項1又は2に記載の操作指示制御装置。
【請求項5】
撮像手段にて撮像された所定対象物に対して、所定位置を設定するステップと、
前記設定された前記所定位置に対して、所定の光を照射する照射手段を用いて使用者が、該所定の光を照射し、該照射した所定の光にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容を所定の操作指示体に送出、又は、前記設定された前記所定位置に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容を所定の操作指示体に送出するステップと、を含んでなる操作指示制御方法。
【請求項6】
撮像手段にて撮像された所定対象物に対して、所定位置を設定するステップと、
前記設定された前記所定位置に対して、所定の光を照射する照射手段を用いて使用者が、該所定の光を照射し、該照射した所定の光にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容を所定の操作指示装置に送出、又は、前記設定された前記所定位置に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容を所定の操作指示装置に送出するステップと、を含み、
前記所定の操作指示装置は、前記複数の操作指示内容の中から少なくとも一つの操作指示内容を所定の操作指示体に送出可能である操作指示制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の光を照射する照射手段を用いるか、又は、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を行うことによって、スマート家電などの操作指示体に対して操作内容を指示することができる操作指示制御装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発話者の音声での入力に応じて発呼処理を実行して、通信を開始する音声認識技術(例えば、特許文献1参照)や、撮像された画像に含まれる被写体の動作を認識し、認識した動作が予め設定された所定の動作であった場合に、その所定の動作に対応する処理を行うことが可能な動作認識技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−68920号公報
【特許文献2】特開2012−137989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発話者や被写体である人物の音声や動作を使用しなければならず、その人物のプライバシーが確保されていないという問題があった。また、上記のような音声認識や、動作認識では、使用する環境の影響を受け易いため、複雑な処理が必要となり、もって、認識精度にばらつきが生じる可能性があるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題に鑑み、プライバシーの確保をし、認識精度のばらつきを低減させることができる操作指示制御装置及びその方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1に係る操作指示制御装置は、撮像手段(例えば、図1図8に示すカメラ3)にて撮像された所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)に対して、所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)を設定する位置設定手段(例えば、図1図8に示すCPU40,図3に示すステップS2)と、
前記位置設定手段(例えば、図1図8に示すCPU40,図3に示すステップS2)にて設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)を照射する照射手段(例えば、図1に示す光照射装置2,図8に示す光照射装置2A)を用いて使用者が、該所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)を照射し、該照射した所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容(例えば、図2に示す操作内容の項目TB3,図9に示す操作内容の項目TB3A,図10に示す操作内容の項目TB3B)を所定の操作指示体に送出、又は、前記位置設定手段(例えば、図1図8に示すCPU40,図3に示すステップS2)にて設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容(例えば、図2に示す操作内容の項目TB3,図9に示す操作内容の項目TB3A,図10に示す操作内容の項目TB3B)を所定の操作指示体に送出する操作指示手段(例えば、図1図8に示すCPU40,図4に示すステップS10〜ステップS13,図11に示すステップS20〜ステップS13)と、を有してなることを特徴としている。
【0008】
一方、請求項2に係る操作指示制御装置は、撮像手段(例えば、図12に示すカメラ3)にて撮像された所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)に対して、所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)を設定する位置設定手段(例えば、図12に示すCPU40,図3に示すステップS2)と、
前記位置設定手段(例えば、図12に示すCPU40,図3に示すステップS2)にて設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、所定の光(例えば、図12に示す光2a)を照射する照射手段(例えば、図12に示す光照射装置2)を用いて使用者が、該所定の光(例えば、図12に示す光2a)を照射し、該照射した所定の光(例えば、図12に示す光2a)にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容(例えば、図13に示す操作内容の項目TB3C)を所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出、又は、前記位置設定手段(例えば、図12に示すCPU40,図3に示すステップS2)にて設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容(例えば、図13に示す操作内容の項目TB3C)を所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出する操作指示手段(例えば、図12に示すCPU40,図14に示すステップS10〜ステップS30)と、を有し、
前記所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)は、前記複数の操作指示内容(例えば、図13に示す操作内容の項目TB3C)の中から少なくとも一つの操作指示内容を所定の操作指示体に送出可能であることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3に係る操作指示制御装置は、上記請求項1又は2に記載の操作指示制御装置において、前記操作指示手段(例えば、図8に示すCPU40,図11に示すステップS20〜ステップS13)は、
前記照射手段(例えば、図8に示す光照射装置2A)を用いる使用者毎に、前記所定の動作が同一であっても、異なる操作指示内容(例えば、図9に示す操作内容の項目TB3A)を所定の操作指示体又は所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出してなることを特徴としている。
【0010】
さらに、請求項4に係る操作指示制御装置は、上記請求項1又は2に記載の操作指示制御装置において、前記操作指示手段(例えば、図8に示すCPU40,図11に示すステップS20〜ステップS13)は、
前記照射手段(例えば、図8に示す光照射装置2A)を用いる使用者毎に、同一の前記操作指示内容を前記所定の操作指示体又は所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出するにあたって、異なる所定の動作を実施する(例えば、図10に示す動作内容の項目TB3B)ようにしてなることを特徴としている。
【0011】
一方、請求項5に係る操作指示制御方法は、撮像手段(例えば、図1図8に示すカメラ3)にて撮像された所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)に対して、所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)を設定するステップ(例えば、図3に示すステップS2)と、
前記設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)を照射する照射手段(例えば、図1に示す光照射装置2,図8に示す光照射装置2A)を用いて使用者が、該所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)を照射し、該照射した所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容(例えば、図2に示す操作内容の項目TB3,図9に示す操作内容の項目TB3A,図10に示す操作内容の項目TB3B)を所定の操作指示体に送出、又は、前記設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた操作指示内容(例えば、図2に示す操作内容の項目TB3,図9に示す操作内容の項目TB3A,図10に示す操作内容の項目TB3B)を所定の操作指示体に送出するステップ(例えば、図4に示すステップS10〜ステップS13,図11に示すステップS20〜ステップS13)と、を含んでなることを特徴としている。
【0012】
また一方、請求項6に係る操作指示制御方法は、撮像手段(例えば、図12に示すカメラ3)にて撮像された所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)に対して、所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)を設定するステップ(例えば、図3に示すステップS2)と、
前記設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、所定の光(例えば、図12に示す光2a)を照射する照射手段(例えば、図12に示す光照射装置2)を用いて使用者が、該所定の光(例えば、図12に示す光2a)を照射し、該照射した所定の光(例えば、図12に示す光2a)にて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容(例えば、図13に示す操作内容の項目TB3C)を所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出、又は、前記設定された前記所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて所定の動作を実施すると、該所定の動作に応じた複数の操作指示内容(例えば、図13に示す操作内容の項目TB3C)を所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出するステップ(例えば、図14に示すステップS10〜ステップS30)と、を含み、
前記所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)は、前記複数の操作指示内容(例えば、図13に示す操作内容の項目TB3C)の中から少なくとも一つの操作指示内容を所定の操作指示体に送出可能であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0014】
請求項1,5に係る発明によれば、使用者は、所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)を照射する照射手段(例えば、図1に示す光照射装置2,図8に示す光照射装置2A)を用いて、所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)の設定された所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、該所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)を照射し、該照射した所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)にて所定の動作を実施、又は、使用者は使用者の指、或いは、手だけを用いて、所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)の設定された所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、所定の動作を実施するだけで、所定の操作指示体に所定の操作を指示することができる。
【0015】
しかして、本発明によれば、音声認識や、動作認識のように、発話者や被写体である人物の音声や動作を使用する必要がないため、プライバシーを確保することができる。さらには、照射手段(例えば、図1に示す光照射装置2,図8に示す光照射装置2A)より照射される所定の光(例えば、図1図8に示す光2a)の動き、又は、使用者の指、或いは、手の動きを認識するだけで良いため、使用する環境の影響を受けにくく、もって、処理が簡便となり、認識精度のばらつきを低減させることができる。
【0016】
一方、請求項2,6に係る発明によれば、使用者は、所定の光(例えば、図12に示す光2a)を照射する照射手段(例えば、図12に示す光照射装置2)を用いて、所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)の設定された所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、該所定の光(例えば、図12に示す光2a)を照射し、該照射した所定の光(例えば、図12に示す光2a)にて所定の動作を実施するだけで、所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に複数の所定の操作を送出、又は、使用者は、所定対象物(例えば、図5(a)に示す撮像対象物W)の設定された所定位置(例えば、図5(b)に示す位置Ra〜Rc)に対して、使用者が使用者の指、或いは、手だけを用いて、所定の動作を実施するだけで、所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に複数の所定の操作を送出することができ、もって、所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)から、所定の操作指示体に少なくとも一つの所定の操作を指示することができる。
【0017】
しかして、本発明においても、音声認識や、動作認識のように、発話者や被写体である人物の音声や動作を使用する必要がないため、プライバシーを確保することができる。さらには、照射手段(例えば、図12に示す光照射装置2)より照射される所定の光(例えば、図12に示す光2a)の動き、又は、使用者の指、或いは、手の動きを認識するだけで良いため、使用する環境の影響を受けにくく、もって、処理が簡便となり、認識精度のばらつきを低減させることができる。
【0018】
また、請求項3に係る発明によれば、照射手段(例えば、図8に示す光照射装置2A)を用いる使用者毎に、所定の動作が同一であっても、異なる操作指示内容(例えば、図9に示す操作内容の項目TB3A)を所定の操作指示体又は所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出するようにしているから、使用者毎のカスタマイズが可能となる。また、何時どの使用者が、照射手段(例えば、図8に示す光照射装置2A)を用いたかのデータを保存することが可能となる。
【0019】
さらに、請求項4に係る発明によれば、照射手段(例えば、図8に示す光照射装置2A)を用いる使用者毎に、同一の操作指示内容を所定の操作指示体又は所定の操作指示装置(例えば、図12に示す操作指示装置5)に送出するにあたって、異なる所定の動作を実施する(例えば、図10に示す動作内容の項目TB3B)ようにしているから、使用者毎のカスタマイズが可能となる。また、何時どの使用者が、照射手段(例えば、図8に示す光照射装置2A)を用いたかのデータを保存することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る操作指示制御システムの第1実施形態を示す全体図である。
図2】同実施形態に係る操作指示内容関連情報登録データベースに格納されているテーブルを示す図である。
図3】同実施形態に係る操作指示内容関連情報登録データベースに情報を格納する際の制御手順を示すフローチャート図である。
図4】同実施形態に係る操作指示制御システムの制御手順を示すフローチャート図である。
図5】(a)は、同実施形態に係るカメラにて撮像された撮像対象物の一例を示す図、(b)は、(a)にて示す撮像対象物が表示部に表示され、所定の位置が設定されている例を示す図である。
図6】(a)は、図5(b)にて設定された位置Raに対して、使用者が光照射装置を用いて、光を照射し、その照射した光により生じた輝点にて、時計回りに円を2回描いている例を示す図、(b)は、図5(b)にて設定された位置Raに対して、使用者が光照射装置を用いて、光を照射し、その照射した光により生じた輝点にて、反時計回りに円を2回描いている例を示す図、(c)は、図5(b)にて設定された位置Raに対して、使用者が光照射装置を用いて、光を照射し、その照射した光により生じた輝点にて、三角形を描いている例を示す図である。
図7】(a)は、図5(b)にて設定された位置Rbに対して、使用者が光照射装置を用いて、光を照射し、その照射した光により生じた輝点にて、時計回りに円を2回描いている例を示す図、(b)は、図5(b)にて設定された位置Rcに対して、使用者が光照射装置を用いて、光を照射し、その照射した光により生じた輝点にて、反時計回りに円を2回描いている例を示す図である。
図8】本発明に係る操作指示制御システムの第2実施形態を示す全体図である。
図9】同実施形態に係る操作指示内容関連情報登録データベースに格納されているテーブルを示す図である。
図10図9とは異なるテーブルを示す図である。
図11】同実施形態に係る操作指示制御システムの制御手順を示すフローチャート図である。
図12】本発明に係る操作指示制御システムの第3実施形態を示す全体図である。
図13】同実施形態に係る操作指示内容関連情報登録データベースに格納されているテーブルを示す図である。
図14】同実施形態に係る操作指示制御システムの制御手順を示すフローチャート図である。
図15】(a)〜(b)は、同実施形態に係る操作指示装置の表示部に表示される、画面遷移を示す画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1実施形態>
以下、本発明に係る操作指示制御装置及びその方法に関する操作指示制御システムの第1実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0022】
<操作指示制御システムの説明>
図1に示すように、操作指示制御システム1は、光照射装置2と、カメラ3と、制御装置4と、で構成されている。なお、符号Wは、カメラ3にて撮像される撮像対象物を示すものである。
【0023】
光照射装置2は、レーザーポインタや、リング型ライト、腕時計型ライト、メガネ型ライト、ペン型ライト、懐中電灯などからなる装置であって、図1に示すように、カメラ3にて撮像される撮像対象物Wから離れた距離にいる使用者によって、撮像対象物Wに光2aを照射できるものである。なお、この光照射装置2から照射された光2aにより生じた輝点2bは、撮像対象物Wに重ね合わさることとなる。
【0024】
一方、カメラ3は、図1に示すように、撮像対象物Wを撮像できるものである。より詳しく説明すると、このカメラ3は、所定箇所に固定配置されているものであって、例えば、図5(a)に示すような、室内の一部である撮像対象物Wを撮像できるものである。そしてさらに、このカメラ3は、1秒間に30フレームを超えるフレームを連続的に撮像できるハイスピードカメラであって、図5に示すような、輝点2bの動きをぶれなく撮像できるものである。なお、このカメラ3にて撮像された撮像データは、図1に示すように、制御装置4に出力される。
【0025】
他方、制御装置4は、CPU40と、マウスやキーボード、タッチパネル等にて外部から所定データを制御装置4に入力することができる入力部41と、制御装置4外に所定データを出力することができる出力部42と、所定のプログラム等を格納した書込み可能なフラッシュROM等からなるROM43と、作業領域やバッファメモリ等として機能するRAM44と、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部45と、無線LAN(例えばWifi(登録商標)),有線LAN,ダイヤルアップ等の通信手段で、図示しないスマート家電などの操作指示体に、ネットワークを介して接続が可能な通信部46と、図示しないスマート家電などの操作指示体への操作指示内容に必要な情報が格納されている操作指示内容関連情報登録データベース47と、で構成されている。なお、この操作指示体としては、エアコン、炊飯器、電子レンジなどのスマート家電や、PCやiphone(登録商標)等のスマートフォン等の情報処理端末や、自動車などのスマートビークル(Smart vehicle)や、ドローン(drone)、家庭用ロボットなど、ネットワークを介して接続が可能なものであれば、どのようなものでも良い。
【0026】
ところで、操作指示内容関連情報登録データベース47には、図2に示すテーブルTBLが格納されている。より具体的に説明すると、このテーブルTBLには、カメラ3にて撮像された撮像対象物Wに対して、設定された位置(TB1参照)が格納され、その設定された位置(TB1参照)に対して、使用者が光照射装置2を用いて動作する内容(TB2参照)が格納され、その動作内容に応じた、図示しないスマート家電などの操作指示体への操作内容(TB3参照)が格納されている。
【0027】
<操作指示内容関連情報登録データベースのテーブルの登録例の説明>
ここで、より詳しく上記内容(TB1〜TB3参照)をテーブルTBL(図2参照)に格納する方法を、図3を主に参照して具体的に説明する。
【0028】
上記のような方法を行うにあたっては、作業者が、図1に示す制御装置4の入力部41を用いて、図1に示すROM43内に格納されているプログラムの起動を指示する。これにより、制御装置4のCPU40(図1参照)は、図3に示すような処理を行う。以下、図3を参照して説明する。なお、図3に示すプログラムの処理内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
【0029】
まず、CPU40(図1参照)は、カメラ3にて撮像された撮像対象物Wの撮像データを取得する(ステップS1)。例えば、撮像対象物Wとして、図5(a)に示すような、室内のエアコンの温度を調整できるエアコン操作盤Waが設置され、現在の時刻を示す壁掛け時計Wbが設置され、電話Wcが設置されているような室内の一部を、所定箇所に固定配置されているカメラ3にて撮像される。これにより、カメラ3は、その撮像した撮像対象物W(図5(a)参照)の撮像データを制御装置4(図1参照)に出力する。これを受けて、CPU40(図1参照)は、入力部41(図1参照)を介して、その撮像データを取得することとなる。なお、エアコン操作盤Waにて温度調整等がされるエアコン(図示せず)は、通信部46(図1参照)と、ネットワークを介して接続が可能なものである。また、現在の時刻を示す壁掛け時計Wbは、今日の予定などを音声で通知する等が可能なスピーカ(図示せず)と接続されており、このスピーカ(図示せず)は、通信部46(図1参照)と、ネットワークを介して接続可能なものである。またさらに、電話Wcは、留守番電話の内容を再生等が可能なスピーカ(図示せず)と接続されており、このスピーカ(図示せず)は、通信部46(図1参照)と、ネットワークを介して接続可能なものである。
【0030】
次いで、CPU40(図1参照)は、取得した撮像データに対し、作業者に所定の位置を設定させるような指示内容を表示部45(図1参照)に表示させる(ステップS2)。具体的に説明すると、CPU40(図1参照)は、図5(b)に示すように、取得した撮像データ(撮像対象物W)を、表示部45に表示させる。これを受けて、作業者は、入力部41(図1参照)を用いて、エアコン操作盤Waの位置Raを設定し、さらに、壁掛け時計Wbの位置Rbを設定し、そしてさらに、電話Wcの位置Rcを設定することとなる。これにより、CPU40(図1参照)は、その設定された位置Ra〜Rcの位置座標を算出し、その算出した位置座標を、テーブルTBL(図2参照)の位置の項目(TB1参照)に格納することとなる。この点、より具体的に説明すると、図5(b)に示す左上隅を原点Oとした場合、CPU40(図1参照)は、位置Raの左上隅Pa1のX,Y座標位置が原点Oを基準とした際、どの座標位置にあるかをピクセル値等から算出(図2では、X座標を50,Y座標を1000としている)し、位置Raの右下隅Pa2のX,Y座標位置が原点Oを基準とした際、どの座標位置にあるかをピクセル値等から算出(図2では、X座標を200,Y座標を1200としている)する。これにより、テーブルTBL(図2参照)の位置の項目(TB1参照)に、(50,1000)−(200,1200)のように格納されることとなる。さらに、CPU40(図1参照)は、図5(b)に示す位置Rbの左上隅Pb1のX,Y座標位置が原点Oを基準とした際、どの座標位置にあるかをピクセル値等から算出(図2では、X座標を1000,Y座標を50としている)し、位置Rbの右下隅Pb2のX,Y座標位置が原点Oを基準とした際、どの座標位置にあるかをピクセル値等から算出(図2では、X座標を1200,Y座標を200としている)する。これにより、テーブルTBL(図2参照)の位置の項目(TB1参照)に、(1000,50)−(1200,200)のように格納されることとなる。またさらに、CPU40(図1参照)は、図5(b)に示す位置Rcの左上隅Pc1のX,Y座標位置が原点Oを基準とした際、どの座標位置にあるかをピクセル値等から算出(図2では、X座標を500,Y座標を1800としている)し、位置Rcの右下隅Pc2のX,Y座標位置が原点Oを基準とした際、どの座標位置にあるかをピクセル値等から算出(図2では、X座標を800,Y座標を2000としている)する。これにより、テーブルTBL(図2参照)の位置の項目(TB1参照)に、(500,1800)−(800,2000)のように格納されることとなる。
【0031】
次いで、CPU40(図1参照)は、作業者が設定した位置に対し、作業者に所定の動作内容及び所定の操作内容を設定させるような指示内容を表示部45(図1参照)に表示させる(ステップS3)。これを受けて、作業者は、入力部41(図1参照)を用いて、位置Ra〜Rcに対し、使用者が光照射装置2を用いてどのような動作をすれば、エアコンやスピーカに対しどのような操作内容を指示するのかの入力を行う。具体的には、図6(a)に示すように、位置Raに対し、使用者が光照射装置2を用いて、光2a(図1参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合に、エアコンの温度を上げるというような入力を、作業者は、入力部41(図1参照)を用いて行う。これにより、CPU40(図1参照)は、テーブルTBL(図2参照)の動作内容の項目(TB2参照)に、時計回りに円を2回描くと格納し、テーブルTBL(図2参照)の操作内容の項目(TB3参照)に、エアコンの温度を上げると格納することとなる。さらに、図6(b)に示すように、位置Raに対し、使用者が光照射装置2を用いて、光2a(図1参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、反時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合に、エアコンの温度を下げるというような入力を、作業者は、入力部41(図1参照)を用いて行う。これにより、CPU40(図1参照)は、テーブルTBL(図2参照)の動作内容の項目(TB2参照)に、反時計回りに円を2回描くと格納し、テーブルTBL(図2参照)の操作内容の項目(TB3参照)に、エアコンの温度を下げると格納することとなる。またさらに、図6(c)に示すように、位置Raに対し、使用者が光照射装置2を用いて、光2a(図1参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、三角形を描くような動作をさせた場合に、エアコンをOFFするというような入力を、作業者は、入力部41(図1参照)を用いて行う。これにより、CPU40(図1参照)は、テーブルTBL(図2参照)の動作内容の項目(TB2参照)に、三角形を描くと格納し、テーブルTBL(図2参照)の操作内容の項目(TB3参照)に、エアコンをOFFと格納することとなる。
【0032】
一方、図7(a)に示すように、位置Rbに対し、使用者が光照射装置2を用いて、光2a(図1参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合に、今日の予定を通知するというような入力を、作業者は、入力部41(図1参照)を用いて行う。これにより、CPU40(図1参照)は、テーブルTBL(図2参照)の動作内容の項目(TB2参照)に、時計回りに円を2回描くと格納し、テーブルTBL(図2参照)の操作内容の項目(TB3参照)に、今日の予定を通知すると格納することとなる。
【0033】
また一方、図7(b)に示すように、位置Rcに対し、使用者が光照射装置2を用いて、光2a(図1参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、反時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合に、留守電を再生するというような入力を、作業者は、入力部41(図1参照)を用いて行う。これにより、CPU40(図1参照)は、テーブルTBL(図2参照)の動作内容の項目(TB2参照)に、反時計回りに円を2回描くと格納し、テーブルTBL(図2参照)の操作内容の項目(TB3参照)に、留守電を再生すると格納することとなる。
【0034】
かくして、このようにして、テーブルTBL(図2参照)に格納されている内容(TB1〜TB3参照)が、テーブルTBL(図2参照)に格納されることとなる。
【0035】
なお、本実施形態においては、図1に示す制御装置4の入力部41を用いて上記のようなデータを入力する例を示したが、それに限らず、スマート家電などの操作指示体を提供しているメーカ等に参照API(Application Programming Interface)を提供して、ネットワークを介して外部から入力できるようにしても良い。この際、CPU40(図1参照)は、図1に示す制御装置4の通信部46より外部から入力されたデータを取得することとなる。これにより、操作指示内容関連情報登録データベース47(図1参照)に格納されているテーブルTBL(図2参照)に、上記の内容(TB1〜TB3参照)が格納されることとなる。
【0036】
<操作指示制御システムの一使用例の説明>
ここで、上記説明した操作指示制御システム1の一使用例を、図4を参照して説明する。なお、図4に示すプログラムの処理内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
【0037】
使用者は、この操作指示制御システム1を使用するにあたって、図1に示す制御装置4の入力部41を用いて、図1に示すROM43内に格納されているプログラムの起動を指示する。これにより、制御装置4のCPU40(図1参照)は、図4に示すような処理を行うこととなる。
【0038】
まず、CPU40(図1参照)は、カメラ3にて撮像された撮像対象物Wの撮像データを取得し、その撮像データのフレーム間の輝度の変化を確認する(ステップS10)。すなわち、使用者が、例えば、図6に示す位置Raに対し、光照射装置2を用いて、光2a(図1参照)を照射していた場合、光2aを照射する前のフレームの撮像データと、光2aを照射した後のフレームの撮像データとを比較すると、光2aを照射したことにより、その照射した光2aにより生じた輝点2bによって、フレーム間の輝度が変化しているため、輝点2bの位置が分かることとなる。さらには、その輝点2bの位置が変化すれば、輝点2b変化前のフレームの撮像データと、輝点2b変化後のフレームの撮像データとを比較すると、フレーム間の輝度が変化しているため、輝点2bの位置が変化したことが分かることとなる。それゆえ、CPU40(図1参照)は、その輝度の変化を、フレーム間で確認する。
【0039】
次いで、CPU40(図1参照)は、その輝度の変化を確認することで、光照射装置2を用いて照射した光2aにより生じた輝点2bの動作内容を確認する(ステップS11)。具体的には、使用者が、例えば、図6(a)に示す位置Raに対し、光照射装置2を用いて光2a(図1参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合、CPU40(図1参照)は、フレーム間で輝度の変化を確認しているから、フレーム毎の輝点2bのX,Y座標位置を、図5(b)に示す原点Oを基準とした際、どの座標位置にあるかをピクセル値等から算出することができ、もって、フレーム毎の輝点2bのX,Y座標位置を繋ぎ合わせることで、輝点2bが、図6(a)に示す位置Ra内で、時計回りに円を2回描くような動作をしたことが確認できることとなる。
【0040】
次いで、CPU40(図1参照)は、操作指示内容関連情報登録データベース47(図1参照)に格納されているテーブルTBL(図2参照)を読み出し、そのテーブルTBLから、上記ステップS11にて確認した内容に該当する箇所を検索し、操作内容の項目(TB3参照)より、操作内容を取得する(ステップS12)。具体的には、図6(a)に示す位置Raに対し、光照射装置2を用いて光2a(図1参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせたことが確認された場合、CPU40(図1参照)は、操作指示内容関連情報登録データベース47(図1参照)に格納されているテーブルTBL(図2参照)より、エアコンの温度を上げるというような操作内容を取得することとなる。
【0041】
次いで、CPU40(図1参照)は、その取得した操作内容を、通信部46(図1参照)を介して外部に送信する(ステップS13)。これにより、ネットワークを介して通信部46(図1参照)と接続されている、例えば、エアコン(図示せず)は、温度を上げる操作をすることとなる。
【0042】
しかして、以上説明した本実施形態によれば、使用者は、図示しないスマート家電などの操作指示体に対して、所定の操作を指示したい場合、光照射装置2を用いて、撮像対象物Wの位置Ra〜Rcに対して、光2aを照射し、その照射した光2aにて生じた輝点2bに所定の動作をさせるだけで、所定の操作を指示することができることなる。
【0043】
しかして、本実施形態によれば、音声認識や、動作認識のように、発話者や被写体である人物の音声や動作を使用する必要がないため、プライバシーを確保することができる。さらには、光2aにて生じた輝点2bの動きを認識するだけで良いため、使用する環境の影響を受けにくく、もって、処理が簡便となり、認識精度のばらつきを低減させることができる。
【0044】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る操作指示制御装置及びその方法に関する操作指示制御システムの第2実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0045】
第1実施形態と第2実施形態とで異なる点は、第1実施形態では、不特定の使用者が光照射装置2を用いる例を示したが、第2実施形態では、特定の使用者が光照射装置2を用いるという点が相違している。以下、この点につき、詳述することとする。
【0046】
<操作指示制御システムの説明>
図8に示すように、操作指示制御システム1Aは、光照射装置2Aと、カメラ3と、制御装置4と、で構成されている。
【0047】
光照射装置2Aは、レーザーポインタや、リング型ライト、腕時計型ライト、メガネ型ライト、ペン型ライト、懐中電灯などからなる装置であって、光照射装置2Aを使用する複数の使用者毎の識別子(例えば、ID)を登録できるものである。そして、これら使用者の識別子(例えば、ID)は、制御装置4からの指示に応じて、制御装置4に出力できるようになっている。
【0048】
一方、制御装置4の操作指示内容関連情報登録データベース47には、図9に示すテーブルTBLAが格納されている。このテーブルTBLAには、光照射装置2Aを使用する使用者ID(TB0A参照)が格納され、この使用者ID(TB0A参照)に対応する、カメラ3(図8参照)にて撮像された撮像対象物Wに対して、設定された位置(TB1A参照)が格納され、その設定された位置(TB1A参照)に対して、この使用者ID(TB0A参照)に対応する使用者が光照射装置2を用いて動作する動作内容(TB2A参照)が格納され、その動作内容に応じた、図示しないスマート家電などの操作指示体への操作内容(TB3A参照)が格納されている。具体的に説明すると、使用者ID「x0001」であるAさん(TB0A参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図9では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1A参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2A参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を上げるという操作内容(TB3A参照)が格納されている。さらに、使用者ID「x0001」であるAさん(TB0A参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図9では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1A参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、反時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2A参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を下げるという操作内容(TB3A参照)が格納されている。そしてさらに、使用者ID「x0001」であるAさん(TB0A参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図9では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1A参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、三角形を描くような動作をさせた場合(TB2A参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンをOFFするという操作内容(TB3A参照)が格納されている。
【0049】
一方、使用者ID「x0002」であるBさん(TB0A参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図9では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1A参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2A参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を下げるという操作内容(TB3A参照)が格納されている。さらに、使用者ID「x0002」であるBさん(TB0A参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図9では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1A参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、反時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2A参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を上げるという操作内容(TB3A参照)が格納されている。そしてさらに、使用者ID「x0002」であるBさん(TB0A参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図9では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1A参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、三角形を描くような動作をさせた場合(TB2A参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンをONするという操作内容(TB3A参照)が格納されている。
【0050】
しかして、このように、動作内容が同一であっても、使用者毎に、操作内容を異なるようにしておけば、使用者毎のカスタマイズが可能となる。また、制御装置4にRTC(リアルタイムクロック)を内蔵させておけば、何時どの使用者が、光照射装置2Aを用いたかをROM43内に記憶させておくことが可能となる。これにより、何時どの使用者が、光照射装置2を用いたかを確認することが可能となる。
【0051】
また一方、同一の操作内容であっても、使用者毎に、動作内容を異なるようにしておくこともできる。すなわち、制御装置4の操作指示内容関連情報登録データベース47に、図10に示すテーブルTBLBを格納する。このテーブルTBLBには、光照射装置2Aを使用する使用者ID(TB0B参照)が格納され、この使用者ID(TB0B参照)に対応する、カメラ3(図8参照)にて撮像された撮像対象物Wに対して、設定された位置(TB1B参照)が格納され、その設定された位置(TB1B参照)に対して、この使用者ID(TB0B参照)に対応する使用者が光照射装置2Aを用いて動作する内容(TB2B参照)が格納され、その動作内容に応じた、図示しないスマート家電などの操作指示体への操作内容(TB3B参照)が格納されている。具体的に説明すると、使用者ID「x0001」であるAさん(TB0B参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図10では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1B参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2B参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を上げるという操作内容(TB3B参照)が格納されている。さらに、使用者ID「x0001」であるAさん(TB0B参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図10では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1B参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、反時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2B参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を下げるという操作内容(TB3B参照)が格納されている。そしてさらに、使用者ID「x0001」であるAさん(TB0B参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図10では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1B参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、三角形を描くような動作をさせた場合(TB2B参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンをOFFするという操作内容(TB3B参照)が格納されている。
【0052】
一方、使用者ID「x0002」であるBさん(TB0B参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図10では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1B参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、反時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2B参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を上げるという操作内容(TB3B参照)が格納されている。さらに、使用者ID「x0002」であるBさん(TB0B参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図10では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1B参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2B参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度を下げるという操作内容(TB3B参照)が格納されている。そしてさらに、使用者ID「x0002」であるBさん(TB0B参照)が、図5(b)に示す位置Ra(図10では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1B参照)に対し、光照射装置2Aを用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、四角形描くような動作をさせた場合(TB2B参照)、ネットワークを介して通信部46(図8参照)と接続されているエアコンの温度をOFFという操作内容(TB3B参照)が格納されている。
【0053】
しかして、このように、同一の操作内容であっても、使用者毎に、動作内容を異なるようにしておけば、使用者毎のカスタマイズが可能となる。また、制御装置4にRTC(リアルタイムクロック)を内蔵させておけば、何時どの使用者が、光照射装置2Aを用いたかをROM43内に記憶させておくことが可能となる。これにより、何時どの使用者が、光照射装置2を用いたかを確認することが可能となる。
【0054】
なお、上記説明したテーブルTBLA(図9参照),テーブルTBLB(図10参照)に格納されている内容を格納する方法は、使用者毎に、図3に示す処理を行えばよいため、説明は省略することとする。
【0055】
かくして、上記説明した操作指示制御システム1Aを使用するにあたっては、使用者が、図8に示す制御装置4の入力部41を用いて、図8に示すROM43内に格納されているプログラムの起動を指示する。これにより、制御装置4のCPU40(図8参照)は、図11に示すような処理を行う。以下、図11を参照して説明する。なお、図11に示すプログラムの処理内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
【0056】
まず、CPU40(図1参照)は、光照射装置2Aより、光照射装置2Aを使用する使用者の識別子(例えば、ID)を取得する(ステップS20)。具体的に説明すると、使用者(例えば、Aさん)は、光照射装置2Aを使用するにあたって、登録しておいた自身の識別子(例えば、ID)を読み出し、現在の使用者(例えば、Aさん)を光照射装置2Aに認識させておく。これにより、CPU40(図1参照)が、光照射装置2Aより、光照射装置2Aを使用する使用者の識別子(例えば、ID)を取得するようにすれば、光照射装置2Aを使用している現在の使用者(例えば、Aさん)が判別できることとなる。
【0057】
次いで、CPU40(図1参照)は、上述したステップS10及びステップS11の処理を行う。
【0058】
次いで、CPU40(図1参照)は、操作指示内容関連情報登録データベース47(図1参照)に格納されているテーブルTBLA(図9参照)、又は、テーブルTBLB(図10参照)を読み出し、そのテーブルTBLA、又は、テーブルTBLBから、取得した使用者の識別子(例えば、ID)に対する、上記ステップS11にて確認した内容に該当する箇所を検索し、操作内容の項目(TB3A,TB3B参照)より、操作内容を取得する(ステップS22)。具体的には、使用者ID「x0001」であるAさん(TB0A参照)が、図6(a)に示す位置Raに対し、光照射装置2を用いて光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせたことが確認された場合、CPU40(図1参照)は、操作指示内容関連情報登録データベース47(図1参照)に格納されているテーブルTBLA(図9参照)又は、テーブルTBLB(図10参照)より、エアコンの温度を上げるというような操作内容を取得することとなる。
【0059】
次いで、CPU40(図1参照)は、その取得した操作内容を、通信部46(図1参照)を介して外部に送信する(ステップS13)。これにより、ネットワークを介して通信部46(図1参照)と接続されている、例えば、エアコン(図示せず)は、温度を上げる操作をすることとなる。
【0060】
しかして、以上説明した本実施形態においても、特定の使用者は、図示しないスマート家電などの操作指示体に対して、所定の操作を指示したい場合、光照射装置2を用いて、撮像対象物Wの位置Ra〜Rcに対して、光2aを照射し、その照射した光2aにて生じた輝点2bに所定の動作をさせるだけで、所定の操作を指示することができる。
【0061】
しかして、本実施形態においても、音声認識や、動作認識のように、発話者や被写体である人物の音声や動作を使用する必要がないため、プライバシーを確保することができる。さらには、光2aにて生じた輝点2bの動きを認識するだけで良いため、使用する環境の影響を受けにくく、もって、処理が簡便となり、認識精度のばらつきを低減させることができる。
【0062】
<第3実施形態>
次に、本発明に係る操作指示制御装置及びその方法に関する操作指示制御システムの第3実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0063】
第1実施形態と第3実施形態とで異なる点は、第1実施形態では、図示しないスマート家電などの操作指示体に対して、操作指示内容を送信するようにしていたが、第3実施形態では、複数の操作指示内容を操作指示装置に送信するという点が相違している。以下、この点につき、詳述することとする。
【0064】
<操作指示制御システムの説明>
図12に示すように、操作指示制御システム1Bは、光照射装置2と、カメラ3と、制御装置4と、操作指示装置5とで構成されている。
【0065】
操作指示装置5は、iphone(登録商標)等のスマートフォンや携帯電話、あるいは、ウェアラブルデバイスや、PC等からなるもので、通信部46(図12参照)と、ネットワークを介して接続可能なものであり、種々の画像を表示できる表示部50を備えているものである。そして、この操作装置装置5は、ネットワークを介して、図示しないスマート家電などの操作指示体と接続可能なものである。
【0066】
一方、制御装置4の操作指示内容関連情報登録データベース47には、図13に示すテーブルTBLCが格納されている。このテーブルTBLCには、カメラ3にて撮像された撮像対象物Wに対して、設定された位置(TB1参照)が格納され、その設定された位置(TB1参照)に対して、使用者が光照射装置2を用いて動作する内容(TB2参照)が格納され、その動作内容に応じた、図示しないスマート家電などの操作指示体への複数の操作内容(TB3C参照)が格納されている。具体的に説明すると、図5(b)に示す位置Ra(図13では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1参照)に対し、光照射装置2を用いて、光2a(図12参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2参照)、操作装置装置5とネットワークを介して接続されているエアコンの温度を上げるという操作内容、エアコンの温度を下げるという操作内容(TB3C参照)が格納されている。さらに、図5(b)に示す位置Ra(図13では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1参照)に対し、光照射装置2を用いて、光2a(図12参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、反時計回りに円を2回描くような動作をさせた場合(TB2参照)、操作装置装置5とネットワークを介して接続されているエアコンの湿度を上げるという操作内容、エアコンの湿度を下げるという操作内容(TB3C参照)が格納されている。そしてさらに、図5(b)に示す位置Ra(図13では、(50,1000)−(200,1200)としている)(TB1参照)に対し、光照射装置2を用いて、光2a(図8参照)を照射し、その照射した光2aにより生じた輝点2bを、三角形を描くような動作をさせた場合(TB2参照)、操作装置装置5とネットワークを介して接続されているエアコンをONするという操作内容、エアコンをOFFするという操作内容(TB3C参照)が格納されている。
【0067】
しかして、このように、第3実施形態においては、一つの動作内容に対して、複数の操作内容が格納されている。なお、本実施形態においては、2つの操作内容しか例示していないが、勿論、一つの動作内容に対して、3つ以上の操作内容が格納されていても良い。
【0068】
ところで、上記説明したテーブルTBLC(図13参照)に格納されている内容を格納する方法は、図3に示す処理のうち、ステップS1〜ステップS2の処理は同一であり、ステップS3にて複数の操作内容を入力する点が相違するだけでそれ以外は同一であるため、説明は省略することとする。
【0069】
かくして、上記説明した操作指示制御システム1Bを使用するにあたっては、使用者が、図12に示す制御装置4の入力部41を用いて、図12に示すROM43内に格納されているプログラムの起動を指示する。これにより、制御装置4のCPU40(図12参照)は、図14に示すような処理を行う。以下、図14を参照して説明する。なお、図14に示すプログラムの処理内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
【0070】
図14に示すように、CPU40(図12参照)、上記説明したステップS10〜ステップS12の処理を行う。
【0071】
次いで、CPU40(図12参照)は、その取得した操作内容(例えば、エアコンの温度を上げる、エアコンの温度を下げるという操作内容)を、通信部46(図12参照)を介して操作指示装置5に送信する(ステップS30)。これを受けて、操作指示装置5は、図15(a)に示すように、表示部50に、送信されてきた操作内容を表示させる。具体的には、取得した操作内容が、エアコンの温度を上げる、エアコンの温度を下げるという操作内容であった場合、表示部50に、エアコンの温度を上げる、エアコンの温度を下げるという内容が表示され、何れかの操作を使用者に選択させることとなる。これを受けて、使用者が、エアコンの温度を下げるという内容を操作指示装置5のタッチパネル等の入力部(図示せず)を用いて選択すると、図15(b)に示すように、表示部50に、エアコンの温度を下げるが選択されましたと表示され、もって、操作指示装置5とネットワークを介して接続されているエアコンにエアコンの温度を下げるという操作内容が送信されることとなる。これにより、ネットワークを介して操作指示装置5と接続されている、エアコンは、温度を下げる操作をすることとなる。
【0072】
なお、本実施形態においては、一つの操作内容を選択できる例を示したが、二つ以上の操作内容を選択できるようにしても良い。
【0073】
しかして、以上説明した本実施形態においても、使用者は、図示しないスマート家電などの操作指示体に対して、所定の操作を指示したい場合、光照射装置2を用いて、撮像対象物Wの位置Ra〜Rcに対して、光2aを照射し、その照射した光2aにて生じた輝点2bに所定の動作をさせるだけで、操作指示装置5に複数の操作内容を送信することができ、もって、操作指示装置5から、図示しないスマート家電などの操作指示体に対して、少なくとも一つの所定の操作を指示することができる。
【0074】
しかして、本実施形態においても、音声認識や、動作認識のように、発話者や被写体である人物の音声や動作を使用する必要がないため、プライバシーを確保することができる。さらには、光2aにて生じた輝点2bの動きを認識するだけで良いため、使用する環境の影響を受けにくく、もって、処理が簡便となり、認識精度のばらつきを低減させることができる。
【0075】
なお、第1実施形態〜第3実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、第1実施形態〜第3実施形態においては、理解を容易にするために、図6(a)に示すように、位置Ra内で、輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせた例を示したが、予め誤差範囲を設定しておき、位置Ra外で、輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作をさせたとしても、予め設定された誤差範囲内であれば、操作指示内容関連情報登録データベース47(図1図8図12参照)に格納されているテーブルTBL(図2参照)、TBLA(図9参照)、TBLB(図10参照)、TBLC(図13参照)から、上記ステップS11にて確認した内容に該当する箇所を検索し、操作内容の項目(TB3、TB3A、TB3B、TB3C参照)より、操作内容を取得するようにしても良い。
【0076】
一方、第1実施形態〜第3実施形態において示した位置Ra〜Rcの設定方法は、あくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、第1実施形態〜第3実施形態においては、位置Ra〜Rcを手動で設定する例を示したが、自動で設定するようにしても良い。例えば、操作指示内容関連情報登録データベース47(図1図8図12参照)に格納されているテーブルTBL(図2参照)、TBLA(図9参照)、TBLB(図10参照)、TBLC(図13参照)に、位置Ra内にあるエアコン操作盤Waの模様及び/又は画像、位置Rb内にある壁掛け時計Wbの模様及び/又は画像、位置Rc内にある電話Wcの模様及び/又は画像を格納しておいても良い。この際、CPU40(図1図8図12参照)は、カメラ3にて撮像された撮像対象物Wの撮像データから、輝点2bが動作した範囲にある模様及び/又は画像を抽出し、テーブルTBL(図2参照)、TBLA(図9参照)、TBLB(図10参照)、TBLC(図13参照)に予め格納されている模様及び/又は画像に、その抽出した模様及び/又は画像に近似するものがあるかを検索し、近似するものがあれば、操作内容の項目(TB3、TB3A、TB3B、TB3C参照)より、その近似する模様及び/又は画像に対応する操作内容を取得するようにすることとなる。このようにすれば、エアコン操作盤Waや、壁掛け時計Wbなどが移動しても、位置Ra〜Rcを自動で設定することができ、作業効率を図ることができる。なお、近似する模様及び/又は画像が複数存在した場合は、輝点2bが動作した範囲の位置に最も近似する位置に対応する模様及び/又は画像を選択するようにすれば良い。
【0077】
一方、第1実施形態〜第3実施形態においては、輝点2bを、時計回りに円を2回描くような動作、又は、反時計回りに円を2回描くような動作等を例示したが、それに限らず、一定時間、位置Ra〜Rc内に輝点2bを待機させておくような処理でも良い。
【0078】
他方、第1実施形態〜第3実施形態においては、光照射装置2,2Aを用いて所定の動作を行う例を示したが、それに限らず、使用者の指、或いは、手だけを用いた所定の動作によるものでも良い。例えば、使用者が、位置Ra内にあるエアコン操作盤Waを指でタッチする動作をすれば、エアコンの温度を上げたり、使用者が、位置Ra内にあるエアコン操作盤Waに対して、指、或いは、手を用いて、円を描く動作をすれば、温度を下げたり等するようにすれば良い。そのため、第1実施形態〜第3実施形態において説明した光照射装置2,2Aを用いた認識を、使用者の指、或いは、手だけを用いた所定の動作の認識に変更するだけで良い。具体的には、カメラ3にて撮像された撮像対象物Wの撮像データを取得し、その撮像データのフレーム間の使用者の指、或いは、手の変化を確認するようにすれば、使用者の指、或いは、手の動作を認識できることとなる。しかして、このようにすれば、使用者の顔を認識する必要がないため、プライバシーを確保することができる。さらには、使用者の指、或いは、手の動きを認識するだけで良いため、使用する環境の影響を受けにくく、もって、処理が簡便となり、認識精度のばらつきを低減させることができる。
【0079】
一方、第1実施形態〜第3実施形態においては、カメラ3にて撮像された撮像対象物Wのうち実在するものを対象として位置Ra〜Rcを設定するようにしたが、プロジェクターを用いて、所定の画像を投影させ、その投影させた画像に対して位置を設定するようにしても良い。このようにすれば、タッチパネルを設置できない場所でも、バーチャルなタッチパネルを実現することができる。
【0080】
また一方、第1実施形態〜第3実施形態においては、制御装置4を一台で構築する例を示したが、勿論、処理を分散させ複数台で構築しても良い。
【0081】
また、第1実施形態〜第3実施形態においては、カメラ3を一台で構築する例を示したが、勿論、複数台用いても良い。
【0082】
さらに、第1実施形態〜第3実施形態の構成を適宜選択して、又は、適宜組み合わせて実施することも可能である。例えば、第2実施形態の内容を第3実施形態に組み合わせることも可能である。
【0083】
ところで、このような操作指示制御システムは、様々な用途に適用することができる。例えば、プレゼンテーションや、在庫管理に適用することができる。また、ロボットに光照射装置2,2Aを備えさせ、巡回ロボット等に適用することができる。さらには、手術中の医師の頭に光照射装置2,2Aを装着させれば、医療行為にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0084】
1,1A,1B 操作指示制御システム
2,2A 光照射装置(照射手段)
2a 光
2b 輝点
3 カメラ(撮像手段)
4 制御装置
5 操作指示装置
40 CPU(位置設定手段、操作指示手段)
W 撮像対象物(所定対象物)
TBL,TBLA,TBLB,TBLC テーブル
Ra〜Rc 位置


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15