特開2020-216(P2020-216A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-216(P2020-216A)
(43)【公開日】2020年1月9日
(54)【発明の名称】調味炒め風味麺の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20191206BHJP
   A47J 37/06 20060101ALI20191206BHJP
【FI】
   A23L7/109 Z
   A47J37/06 306
   A23L7/109 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-133696(P2018-133696)
(22)【出願日】2018年6月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000151232
【氏名又は名称】シマダヤ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】森本 賢右
(72)【発明者】
【氏名】石川 正智
【テーマコード(参考)】
4B040
4B046
【Fターム(参考)】
4B040AC04
4B040AD04
4B040AE20
4B040JA02
4B040JA12
4B046LA01
4B046LB10
4B046LC17
4B046LG11
4B046LG60
4B046LP38
4B046LP41
4B046LP51
4B046LP69
4B046LP71
(57)【要約】      (修正有)
【課題】チルド及び冷凍で流通させる焼きそばや焼きうどんの加熱処理工程において、撹拌手段を用いないにも関わらず、焦げ目が片寄らず、炒め風味に富んだ麺類の製造方法の提供。
【解決手段】麺類蒸煮工程と、蒸煮麺に油脂及びレシチンを含む調味液を付着させる調味液付着工程と、調味液付着蒸煮麺を加熱された平板に接触させる平板加熱工程を有し、平板加熱工程が、加熱された第一の平板1上に調味液付着蒸煮麺を載置し、加熱された第二の平板2により押し付けながら加熱して水分の気化発泡を生じさせ、第二の平板と調味液付着蒸煮麺3の接触面で水分の気化発泡が生じている間に第二の平板による押し付けを終えて取り出すこと、第一の平板および第二の平板が鉄板であり、油を塗布すること、及び、フィルム包装後凍結することを含む、炒め風味に富んだ麺類の製造方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生麺または乾燥麺を蒸煮することで蒸煮麺とする、麺類蒸煮工程と、
該蒸煮麺に油脂及びレシチンを含む調味液を付着させ調味液付着蒸煮麺とする、調味液付着工程と、
該調味液付着蒸煮麺を加熱された平板に接触させる平板加熱工程と、
を有する調味炒め風味麺の製造方法であって、
該平板加熱工程が、加熱された第一の平板上に調味液付着蒸煮麺を載置し、加熱された第二の平板により押し付けながら加熱して水分の気化発泡を生じさせ、第二の平板と調味液付着蒸煮麺の接触面で水分の気化発泡が生じている間に第二の平板による押し付けを終えて取り出すことを特徴とする、調味炒め風味麺の製造方法。
【請求項2】
前記した第一の平板および第二の平板が鉄板で、加熱したそれら平板に油を塗布することを特徴とする、請求項1に記載の調味炒め風味麺の製造方法。
【請求項3】
前記した平板加熱工程により製出した調味炒め風味麺を、フィルム包装後凍結する請求項1または2に記載の冷凍調味炒め風味麺の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼きそばや焼きうどん等のように味付けされた麺類の製造方法であって、本来炒め調理によるところを、炒めに代わる加熱処理により量産を可能とする合理的な加熱処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
焼きそばや焼きうどん等の炒め調理は、加熱された鉄板上で、蒸煮された麺と共にソースや醤油などの調味料を混合撹拌しながら加熱することで、味ムラを無くすと共に加熱ムラをなくしてα化を均一にし、過剰な水分を飛ばすことで好ましい食感にするのに加え、調味料と一体化した固有の焼成風味(以下、炒め風味という。)を麺に付与することができる。
【0003】
しかし、そのような炒め麺類の加熱処理工程は、個食単位で連続処理する場合、撹拌装置を多数備える必要があって装置が複雑かつ大型になって洗浄やメンテナンスが大きな負担になる問題がある。逆に、大型の炒め装置で複数食分をまとめて処理する場合、撹拌に要する大きな力が麺の一部に強い摩擦を生じさせ麺が伸ばされ切れる等の不具合がある上に、その後、製品単位に人手によって取り分ける必要があって、不合理な製造を余儀なくされる問題がある。
【0004】
そこで、蒸煮した麺類を個食単位で加熱処理する技術の開示には、特許文献1(特開平7−203886)がある。特許文献1には、α化した麺類を閉鎖可能な耐熱性容器に充填した後、耐熱性容器を閉鎖し耐熱性容器の表面を加熱焼成してα化した麺類に焦げ目をつける技術の開示がある。
【0005】
その効果は、麺の表面にカリカリとして歯ざわりが良く、かつ香ばしい焦げ目があって、それと同時に麺の内部がふっくらとしていて食感が良好な焦げ目付き麺類を製造できる、とある。そして、実施例のいずれの閉鎖可能な耐熱性容器もその深さは20mmが確保されている。
【0006】
すなわち、麺塊を20mm以下に圧縮することなく加熱容器内面に接する麺塊の表面と麺塊の内部とでは焼成の程度に自ずと差が生じ、麺の表面にカリカリとして歯ざわりが良く、かつ香ばしい焦げ目があって、それと同時に麺の内部がふっくらとしていて食感が良好、という効果が得られるものと推定できる。
【0007】
一方、炒め麺類の加熱処理工程を省略する製造方法では、例えば、特許文献2がある。しかし、特許文献2の冷凍焼きそば、焼きうどん等の製造方法では、炒めた風味を付与するためには調味液に風味原料を配合する等の工夫が必要で、それでも本格的な炒めた風味を付与するには至らない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−203886
【特許文献2】特開平2−9353
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、チルド及び冷凍で流通させる炒め麺類の製品、例えば焼きそばや焼きうどん等で、炒め麺類の加熱処理工程において、撹拌手段を用いないにも関わらず、焦げ目が麺塊の一部に片寄ることなく、かつ、炒め風味に富んだ、炒め麺類の製造方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは、個食単位で実施可能な加熱処理を鋭意検討したところ、極めてシンプルな手段による短時間の加熱処理でありながら、思いがけず本格的な炒め風味が得られ、かつ、食感に影響するような焦げ目が付かない条件の存在を知り得て本発明を完成した。
【0011】
すなわち本発明の手段1は、生麺または乾燥麺を蒸煮することで蒸煮麺とする、麺類蒸煮工程と、該蒸煮麺に油脂及びレシチンを含む調味液を付着させ調味液付着蒸煮麺とする、調味液付着工程と、該調味液付着蒸煮麺を加熱された平板に接触させる平板加熱工程と、を有する調味炒め風味麺の製造方法であって、該平板加熱工程が、加熱された第一の平板上に調味液付着蒸煮麺を載置し、加熱された第二の平板により押し付けながら加熱して水分の気化発泡を生じさせ、第二の平板と調味液付着蒸煮麺の接触面で水分の気化発泡が生じている間に第二の平板による押し付けを終えて取り出すことを特徴とする、調味炒め風味麺の製造方法に関する。
【0012】
本発明に適した生麺とは、うどん、中華麺、きしめん、ほうとう、ビーフン、パスタ、乾燥麺とは、春雨、ビーフン、スパゲッティ、マカロニ、その他のショートパスタ等、原料や形状で制限されず、炒め調理によりメニューが完成する麺類であれば何でも利用できる。製麺方法は麺帯を成形して回転式の切刃で細断する方法や麺線の形状に押し出し成型する方法などいずれでもよく、加水率も自由にできる。
【0013】
麺類蒸煮工程における蒸煮とは、熱水中に浸漬し潜行させる茹でや、蒸気を充満させた蒸し機中に滞留もしくは通過させる蒸しを指すが、喫食可能な程度に澱粉質がα化し含水率が高まれば良い。目的とする製品の食味性に合わせ、茹でであれば温度と時間を蒸しであれば時間と散水回数を設定し蒸煮麺とする。
【0014】
製出した蒸煮麺は、必要に応じ冷却水で冷やしても良い。冷却水の接触により澱粉質をゲル化させると共に麺表面の付着を防止することで調味液付着工程への移行時間を長く取ることができる。
【0015】
調味液付着工程における調味液とは、食塩、糖、アミノ酸、核酸、蛋白分解物、有機酸等を含む天然由来および工業的に得られた調味料や食品添加物の他に、麺のほぐれ性改善を目的とし油脂を混合する。適する油脂は、調味料と共に乳化混合する為、常温で液状であるサラダ油、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、紅花油、オリーブ油、ゴマ油などが適しているが、加温調製する場合はラード、ヘッド、パーム脂なども使用することができる。
【0016】
本発明に適したレシチンの由来原料は卵黄、大豆いずれでも良いが、大豆油精製の副産物として生産される大豆レシチンが食品用途で多数製品化されている。中でも、乳化力の高い酵素分解レシチンが適している。レシチンは、調味液付着工程で油脂と共に着味液に混合する際は、乳化剤として機能し、平板加熱工程では鉄板からの焦げ付き防止剤として機能する。レシチンの蒸煮麺に対する配合量は、リン脂質の総量として0.005〜0.2重量%、望ましくは0.01〜0.05重量%が良い。
【0017】
更に、乳化状態を安定化する為に乳化剤、増粘剤を添加しても良い。適する乳化剤には、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ、シュガーエステル、適する増粘剤には、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、アセチル化澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉が適している。乳化混合された調味液は蒸煮麺に添加して混ぜ合わせ調味液付着蒸煮麺とする。
【0018】
平板加熱工程で用いる第一及び第二の平板は、スクレーパで掻き取る都合から加熱面には凹凸がなくスクレーパが密着できるよう平らな形状が良い。平板加熱工程で用いる第一の平板は調味液が周辺に流れ出ないことが求められるが、面積を広めにとり平板加熱工程の前半を水平に維持すれば、単純に平な形状が良い。本発明では、第一の平板が平らであることで、調味液の液だまりを避け、薄く拡がることで加熱による濃縮焼成がムラなくできて良い。
【0019】
いずれの平板も、200℃を超える温度に加熱する際の耐熱性と、効率的に加熱焼成を終えるための伝熱性が必要で、スクレーパとの摩擦に耐える耐摩耗性、更に焦げ付き難い剥離性を備えることができれば、材質は金属でも陶磁器でもそれらの表面にセラミックやフッ素樹脂等のコーティング加工したものでも利用できる。材質の特性で剥離し難い場合は平板に油を塗布すると良い。平板の厚さは、蓄熱し速やかに加熱開始する場合は材質の熱容量を考慮し厚めが良い。また、追加熱により焼成処理を継続する場合は伝熱性を高めるため薄めの板が良い。
【0020】
平板の加熱手段は、ガスバーナーによる直火でも電熱線加熱でも良いが、高周波による誘導加熱と磁性のある金属板の組み合わせが効率的で排熱も少なく作業環境への影響が軽微で良い。
【0021】
本発明では、調味液付着蒸煮麺の押し付けにあたり、第一、第二の平板を予め麺の焼成処理可能な温度に加熱してから調味液付着蒸煮麺を載置する。いずれも、好ましい加熱温度は200〜250℃、望ましくは220〜240℃が良い。材質や厚みの条件によって熱容量が不足する場合は、焼成途中で追加熱する。そして、調味液付着蒸煮麺に第二の平板を上から押し付け、第二の平板接触部位でジュージューと活発に水分が気化発泡する、10秒〜60秒、望ましくは20秒〜40秒の間に、第二の平板による押し付けを終えて平板加熱工程を終える。
【0022】
第二の平板による押し付けを終える方法は、第二の平板を開く方向に移動しても、第一の平板を下方に移動してもどちらでも良い。また、平板の付着面にスクレーパを摺動して麺を擦り落しても良い。
【0023】
本発明の手段1によれば、蒸煮直後の蒸煮麺は物性が強靭であること、更に、調味液を付着させることで麺塊としたときの流動性が高まること、これらにより平板加熱工程の押し付けにより、隙間で生じる周囲360度の水平方向に、麺が潰されることなく変形展開する作用を奏する。
【0024】
そして、水平方向に変形展開することで、調味液付着蒸煮麺の加熱面積を拡大すると共に、上下からの圧迫状態により上面に存在する空隙を減らし上面での加熱効率を高める作用を奏する。また、第二の平板による押し付け状態を保持することで、平板と接触する部位が固定され加熱が集中し炒め風味成分の生成を促進する作用を奏する。更に、調味液付着蒸煮麺の平板接触部位で活発に発砲する間に平板を開くことで、水分の気化発泡による剥離作用を奏する。
【0025】
本発明の手段2は、前記した第一の平板および第二の平板が鉄板で、加熱したそれらの平板に油を塗布することを特徴とする、手段1の調味炒め風味麺の製造方法に関する。
【0026】
手段2に用いる鉄板はステンレス鋼を含まない。一般構造用圧延鋼材SS400や冷間圧延鋼板SPCC等の安価に入手し易いもので良い。なお、表面の硬度を上げるために焼き入れ等の表面処理を行っても良い。それら鉄鋼板の厚さは、4〜15mm、望ましくは10〜13mmが良く、厚くすることで熱容量を増やすと共に加熱ムラを防ぐことができる。熱容量か遊離した鉄イオンの影響か原因は定かではないが、鉄板にすることでアルミや銅にはない本格感のある炒め風味を付与することができる。
鉄板に油を塗布する手段は油を含ませたローラーを接触回転させる方法でも、定量噴霧する方法でも自由にできる。
【0027】
また、本発明は、前記した第一の平板と第二の平板が、共にスチールベルトで、上下の挟み込みコンベアとして循環させ、前記した平板加熱工程の後に、該スチールベルトを介して冷却する、調味炒め風味麺冷却工程を有する調味炒め風味麺の製造方法。とすることもできる。
【0028】
加熱する2枚の平板に、スチールベルトを採用することで、平板の厚さを1mm以下に薄くして熱伝導性を大幅に高めると共に、加熱後の連続急冷により炒め風味の劣化を防ぐことができる。そして、平板加熱工程から冷却工程まで連続処理することができ、より合理的に製造を行うことができる。
【0029】
本発明の手段3は、前記した平板加熱工程により製出した調味炒め風味麺を、フィルム包装後凍結する冷凍調味炒め風味麺の製造方法に関する。
本発明はチルド流通にも適するが、手段3によれば、蒸煮麺による調味液の吸収を最適な状態に調理再現できると共に、調味炒め風味麺の炒め風味の劣化を抑制し長期保存に適している。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、平板間の隙間を固定にせず、第二の平板を押し付けることで、調味液付着蒸煮麺の量が変動した場合でも圧迫状態を一定にでき、蒸煮麺上面における加熱を効果的に行うことができる。そして、加熱面積を拡大することで、平板に接する部分がカリカリとした食感となるような焦げ目を付ける程に加熱しなくとも、炒め風味豊かな調味炒め風味麺を得ることができる。更に、加熱する平板を鉄板に限定することで、より本格感のある炒め風味を得ることができる。
その結果、本格的な風味の炒め麺類製品を顧客に提供できると共に、調理麺市場の拡大に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の加熱処理工程を実施する、第二の平板が開いた状態
図2】本発明の第二の平板が調味液付着蒸煮麺を押し付けた状態
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0032】
(蒸煮麺の調製)
定法により得た焼きそば用生麺100gを、1分蒸した後散水し、更に1分蒸した後に散水し、最後に2分蒸した後、15℃の冷却水に30秒浸漬して水を切り、水分59%の蒸し麺150〜160gを得た。
【0033】
(調味液の調製と添加)
市販の中濃ソース375gに市販の焼きそば用粉末ソース200g、水360g、大豆油165g、大豆レシチン製剤(サンレシチンB−11 太陽化学株式会社)5gをミキサーで均一に混合し乳化安定させた。この調味液を蒸し麺144gに対し32g添加、全体に行き渡るように混合した。また、表1に示した比較区1の調味液は大豆レシチン製剤を除いた内容で混合し、他は同様とした。
【0034】
(平板塗布油の調製)
対照区および実施区1〜3は、大豆油7gを上下の平板に半量ずつ塗布した。また、表1に示した比較区1の平板塗布油は、実施区1〜3調味液に添加した大豆レシチン製剤相当量(蒸し麺144gあたり大豆レシチン製剤0.21g)を大豆油7gと混合して上下の平板に半量ずつ塗布した。なお、油の塗布は平板の加熱後から調味液付着蒸煮麺を載せる間に行った。
【0035】
(加熱処理)
実施例1に用いた加熱処理装置は、火力2.5kwのIHヒーターを上下向い合いに配置、その間の其々の発熱位置に上下開閉可能な鉄製平板を設け、温度調整機能を備えた。鉄製平板の材質は上下共 一般構造用圧延鋼材SS400で、平面サイズは20×20cm、厚さ6mmとし、上下の隙間が6mmになるまで押し付けた。
加熱処理の条件は表1の各区分の通りとした。なお、加熱処理後の剥離性は表2の判定基準で評価記録した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
(官能評価サンプル)
加熱処理後の調味蒸煮麺は、耐熱性フィルム(材質NY/LLPE)袋に充填し、脱気後ヒートシールし、−30℃で凍結、二日後に沸騰水中で8分間袋ごと加熱して官能評価に供した。
【0039】
(官能評価方法)
官能評価の項目(炒め風味)は、加熱処理によって発現した炒め風味や焦げ臭を、専門パネラー4名により表3の基準で採点し、平均点とした。
【0040】
【表3】
【0041】
(結 果)
表4に示したように、実施区2はレシチンを調味液に混合乳化することで、レシチンを鉄製平板に塗布した比較区1に比べ焦げ付きは軽度で剥離性に優れていた。また、実験区3は炒めた対照区に比べ、加熱温度で20℃低く、処理時間が15秒短かったのに関わらず、炒め風味は同等で剥離性は優れ、本発明の特長を示していた。
【0042】
【表4】
【符号の説明】
【0043】
1 本発明の平板加熱工程で用いる第一の平板
1a 第一の平板を加熱する加熱装置
1b 第一の平板の中心温度を測定する温度センサー
2 本発明の平板加熱工程で用いる第二の平板
2a 第二の平板を加熱する加熱装置
2b 第二の平板の中心温度を測定する温度センサー
2c 第二の平板を上げ下げする取っ手
3 調味液付着蒸煮麺
3a 第二の平板を押し付けられた加熱中の調味液付着蒸煮麺
図1
図2