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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-23029(P2020-23029A)
(43)【公開日】2020年2月13日
(54)【発明の名称】ロボット操作装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/06 20060101AFI20200121BHJP
【FI】
   B25J19/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-149400(P2018-149400)
(22)【出願日】2018年8月8日
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鵜野 智樹
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS12
3C707JU03
3C707JU14
3C707MS14
(57)【要約】
【課題】汎用の操作端末を用いることを可能にしつつ、ユーザが操作端末を用いてロボットを操作する際に非常停止スイッチから離れた位置へと移動することを抑制する。
【解決手段】ロボットコントローラ3は、非常停止用の信号ライン31が開放状態になるとロボット2の動作を強制停止する。携帯可能な操作端末10は、動作用信号を無線通信によりロボットコントローラ3に与える。非常停止スイッチ11は、ユーザによる操作に応じて信号ライン31を開放状態にする。接続部12は、非常停止スイッチ11と操作端末10とを有線で接続する。非常停止スイッチ11および操作端末10が接続部12を介して接続されていない状態では信号ライン31が開放状態となるように構成される。非常停止スイッチ11および操作端末10が接続部12を介して接続された状態において、操作端末10は、信号ライン31を閉鎖状態とすることが可能となるように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる入力操作に基づいてロボットを動作させるための動作用信号を出力してロボットコントローラに与えるロボット操作装置であって、
前記ロボットコントローラは、非常停止用の信号ラインが強制停止に対応した第1状態になると前記ロボットの動作を強制停止する構成であり、
前記入力操作に基づいて前記動作用信号を生成し、その動作用信号を無線通信により前記ロボットコントローラに与える携帯可能な操作端末と、
前記操作端末とは別体として設けられ、ユーザによる操作に応じて前記信号ラインを前記第1状態にする非常停止スイッチと、
前記非常停止スイッチと前記操作端末とを有線で接続する接続部と、
を備え、
前記非常停止スイッチおよび前記操作端末が前記接続部を介して接続されていない状態では、前記信号ラインが前記第1状態となるように構成されており、
前記非常停止スイッチおよび前記操作端末が前記接続部を介して接続された状態において、前記操作端末は、前記信号ラインを前記第1状態とは異なる第2状態とすることが可能となるように構成されているロボット操作装置。
【請求項2】
前記非常停止スイッチおよび前記操作端末が前記接続部を介して接続された状態において、前記操作端末は、前記信号ラインを通じてID信号を前記ロボットコントローラへと送信することが可能となるように構成されおり、
前記ロボットコントローラは、前記ID信号を受信すると前記操作端末から与えられる前記動作用信号の受付を許可するように構成されている請求項1に記載のロボット操作装置。
【請求項3】
前記ロボットコントローラは、前記信号ラインが前記第1状態となる時間が所定の判定時間以上継続すると前記ロボットの動作を強制停止する構成であり、
前記接続部は、そのオンオフに応じて前記信号ラインの状態を前記第1状態および前記第1状態とは異なる第2状態に変化させるスイッチング素子を備え、
前記操作端末は、前記スイッチング素子を前記判定時間よりも短い時間でオンオフすることにより前記ID信号の送信を行うようになっている請求項2に記載のロボット操作装置。
【請求項4】
前記操作端末は、前記非常停止スイッチおよび前記操作端末が前記接続部を介して接続された状態で最初に実行されるイニシャル処理の一部として前記信号ラインを通じた前記ID信号の送信を実行し、その後は、前記信号ラインを通じた前記ID信号の送信を実行しないようになっている請求項3に記載のロボット操作装置。
【請求項5】
前記非常停止スイッチおよび前記操作端末が前記接続部を介して接続されていない状態において前記非常停止スイッチに取り付けられることにより前記信号ラインを前記第2状態とする状態固定部を備える請求項1から4のいずれか一項に記載のロボット操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる入力操作に基づいてロボットを動作させるための動作用信号を出力してロボットコントローラに与えるロボット操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば産業用のロボットシステムにおいては、ロボットを手動により動作させることが可能となっている。このような動作は、例えば教示作業、つまりティーチングなどを行う際に利用される。この場合、ユーザは、ロボットを制御するロボットコントローラに接続される専用の教示端末であるティーチングペンダントなどを用いて、手動でロボットの操作を行うことになる。ティーチングペンダントを用いてロボットの動作についての教示作業を行うとき、作業者が危険な事態に陥ったりした場合にロボットを緊急に停止する必要がある。このような事情から、ティーチングペンダントでは、ロボットを緊急停止するための非常停止スイッチを備えることが必須となっている。
【0003】
ところで、最近、タッチ入力を行い得るスマートフォン、タブレット端末などの安価で携帯可能な操作端末(以下、スマートデバイスと呼ぶ)が普及しており、ロボットの教示作業時の表示および入力用のデバイスとして用いることが注目されている(例えば特許文献1参照)。この場合、スマートデバイスにロボットを操作するための入出力インターフェースとしてアプリケーションソフトを格納させる。そして、スマートデバイスのタッチパネル上での入力操作に基づいて、ロボットを動作させるための動作用信号を出力し、無線通信によりロボットコントローラに与える。ロボットコントローラは、その動作用信号に応じてロボットの関節や手先を動作させることを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6218973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ティーチングペンダントの場合、専用の教示端末であることから、非常停止スイッチを一体化した構成とすることが可能であった。しかし、汎用のスマートデバイスをロボット操作装置として用いる場合、非常停止スイッチを一体化することはできず、スマートデバイスとは別体として、非常停止スイッチを設ける必要がある。この場合、次のような問題が生じるおそれがある。
【0006】
すなわち、この場合、動作用信号が無線通信によりロボットコントローラへ与えられるようになっているため、ユーザは、比較的自由に移動することが可能である。そのため、ユーザは、操作に集中し過ぎた場合などに、スマートデバイスとは別体である非常停止スイッチから離れた位置へと移動する可能性がある。そうすると、ユーザは、非常停止スイッチを即座に操作することができない。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、汎用の操作端末を用いることを可能にしつつ、ユーザが操作端末を用いてロボットを操作する際に非常停止スイッチから離れた位置へと移動することを抑制することができるロボット操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載のロボット操作装置は、ユーザによる入力操作に基づいてロボットを動作させるための動作用信号を出力してロボットコントローラに与える。この場合、ロボットコントローラは、非常停止用の信号ラインが強制停止に対応した第1状態になるとロボットの動作を強制停止する構成となっている。上記ロボット操作装置は、入力操作に基づいて動作用信号を生成し、その動作用信号を無線通信によりロボットコントローラに与える操作端末と、ユーザによる操作に応じて信号ラインを第1状態にする非常停止スイッチと、を備える。
【0009】
上記構成では、操作端末は携帯可能な端末であり、また、非常停止スイッチは、操作端末とは別体として設けられる。したがって、上記構成では、操作端末として、汎用の操作端末を用いることができる。ただし、汎用の操作端末を用いる構成では、前述したように、ユーザが非常停止スイッチから離れた位置へと移動してしまうおそれがある。そこで、上記構成では、このような問題への対策として次のような工夫が施されている。
【0010】
すなわち、上記構成のロボット操作装置は、非常停止スイッチと操作端末とを有線で接続する接続部を備えている。そして、非常停止スイッチおよび操作端末が接続部を介して接続されていない状態(以下、非接続状態と呼ぶ)では、信号ラインが第1状態となるように構成されている。また、非常停止スイッチおよび操作端末が接続部を介して接続された状態(以下、接続状態と呼ぶ)において、操作端末は、信号ラインを第1状態とは異なる第2状態とすることが可能となる。
【0011】
上記構成によれば、非接続状態では、非常停止スイッチの操作状態に関係なくロボットの動作が強制停止された状態となる。そのため、非接続状態では、ユーザは、操作端末を用いてロボットの操作を行うことができない。一方、接続状態では、非常停止スイッチが操作されない限りロボットの動作が強制停止されることはない。そのため、接続状態では、ユーザは、操作端末を用いてロボットの操作を行うことが可能となる。
【0012】
このようなことから、上記構成では、ユーザは、操作端末を用いてロボットの操作を行う際、接続状態が維持される範囲でしか移動することはできず、その移動範囲は制約される。仮に、操作端末を用いてロボットの操作を行っていたユーザが、その操作に集中するあまり、上述した範囲を超えて移動した場合には、接続状態が維持できなくなり非接続状態となる。そうすると、ロボットコントローラによりロボットの動作が強制停止されるため、ユーザは、操作端末を用いたロボットの操作を行うことができなくなる。
【0013】
また、上記構成では、ユーザは、接続部を介して非常停止スイッチと操作端末とを有線で接続する必要があり、そのような接続作業を行う際、非常停止スイッチの存在を否が応でも認識することになる。仮に、非常停止スイッチと操作端末とが無線接続される構成である場合、ユーザは、このような接続作業を行う必要がないため、非常停止スイッチの存在を認識できない可能性があり、非常停止スイッチを自身の近くに置くという発想自体が欠如するおそれがある。
【0014】
これに対し、上記構成によれば、ユーザに対し、非常停止スイッチを自身の近くに置いた状態でロボットの操作を行うという本来あるべき姿を強く意識させることができる。その結果、ユーザが操作端末を用いてロボットの操作を行う際には、必ず、ユーザの付近に非常停止スイッチが存在することとなり、ユーザは、非常停止スイッチを即座に操作することが可能となる。このように、上記構成によれば、汎用の操作端末を用いることを可能にしつつ、ユーザが操作端末を用いてロボットを操作する際に非常停止スイッチから離れた位置へと移動することを抑制することができるという優れた効果が得られる。
【0015】
また、この場合、非接続状態では、信号ラインが第1状態となるように構成されているため、操作端末を用いてロボットの操作を行っていたユーザが、その操作に集中するあまり、接続状態が維持できなくなる位置まで移動すると、操作端末によるロボットの操作ができなくなるだけでなく、ロボットの動作が即座に強制停止されるため、安全性を一層高めることができる。
【0016】
請求項2に記載のロボット操作装置においては、非常停止スイッチおよび操作端末が接続部を介して接続された状態において、操作端末は、信号ラインを通じてID信号をロボットコントローラへと送信することが可能となるように構成されている。また、ロボットコントローラは、ID信号を受信すると操作端末から与えられる動作用信号の受付を許可するように構成されている。
【0017】
上記構成によれば、接続状態では、操作端末からロボットコントローラへとID信号が送信されることにより、ロボットコントローラは、その操作端末から与えられる動作用信号の受付を許可する。このような構成によれば、接続部を介して非常停止スイッチと接続された操作端末とは異なる別の操作端末から動作用信号が出力されていたとしても、ロボットコントローラがその別の操作端末による動作用信号の受付を誤って許可してしまいロボットが誤動作するといった不具合が生じるおそれがない。
【0018】
請求項3に記載のロボット操作装置においては、ロボットコントローラは、信号ラインが第1状態となる時間が所定の判定時間以上継続するとロボットの動作を強制停止する構成となっている。この場合、接続部は、そのオンオフに応じて信号ラインの状態を第1状態および第1状態とは異なる第2状態に変化させるスイッチング素子を備え、操作端末は、スイッチング素子を判定時間よりも短い時間でオンオフすることによりID信号の送信を行うようになっている。
【0019】
このようにすれば、操作端末からオンオフ可能なスイッチング素子を接続部に設けるだけで、汎用の操作端末から非常停止用の信号ラインを用いてID信号を送信可能とすることができる。なお、上記構成では、ID信号が送信される際、信号ラインが第1状態となる期間が生じるものの、上述したように判定時間よりも短い時間でスイッチング素子がオンオフされることから、ロボットコントローラにおいて強制停止として誤って認識されることはない。
【0020】
請求項4に記載のロボット操作装置においては、操作端末は、非常停止スイッチおよび操作端末が接続部を介して接続された状態で最初に実行されるイニシャル処理の一部として信号ラインを通じたID信号の送信を実行し、その後は、信号ラインを通じたID信号の送信を実行しないようになっている。
【0021】
このようにすれば、次のような効果が得られる。すなわち、請求項3記載の構成では、判定時間を、スイッチング素子のオンオフの時間に比べて十分に長い時間とすれば、ID信号送信時において強制停止として誤認識される可能性を極めて低くすることができる。しかしながら、判定時間をむやみに長くすると、非常停止スイッチが操作された際にロボットが強制停止されるまでの時間が長くなる可能性があり、その場合、安全性が低下するおそれがある。
【0022】
ただし、この場合、非常停止用の信号ラインを通じたID信号の送信は、ロボットが未だ動作を開始していないイニシャル処理の際にしか実行されることはない。そのため、次のような理由から、判定時間を比較的短い時間に設定しておくことが可能となる。すなわち、判定時間を短くすると、誤認識が生じる可能性が高まる。しかし、この場合、仮に、ロボットコントローラがイニシャル処理において実行されるID信号の送信時において強制停止として誤認識したとしても、そもそもロボットの動作は開始されていないため、意図せずに強制停止となっても問題が生じることはない。このように、上記構成によれば、判定時間を比較的短い時間に設定することが可能となるため、安全性を一層向上させることができる。
【0023】
請求項5に記載のロボット操作装置は、非常停止スイッチおよび操作端末が接続部を介して接続されていない状態において非常停止スイッチに取り付けられることにより信号ラインを第2状態とする状態固定部を備えている。このような構成によれば、操作端末を用いたロボットの手動操作を行わないとき、例えばロボットを自動で動作させる際、非常停止スイッチに対して状態固定部を取り付ければ、その非常停止スイッチを単体で機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1実施形態に係るロボットシステムの構成を模式的に示す図
図2】第1実施形態に係るロボットシステムの電気的構成を模式的に示す図
図3】第1実施形態に係るスイッチング素子のオンオフを制御する制御信号を模式的に示す図
図4】第1実施形態に係るロボットコントローラでの処理内容を模式的に示す図
図5】第2実施形態に係るロボットシステムの電気的構成を模式的に示す図
図6】第3実施形態に係るロボットシステムの電気的構成を模式的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1図4を参照して説明する。
図1に示すロボットシステム1は、例えば一般的な産業用ロボットシステムであり、ロボット2、ロボットコントローラ3およびロボット操作装置4を備えている。
【0026】
ロボット2は、いわゆる6軸の垂直多関節型ロボットであり、ベース5、ショルダ6、第1アーム7、第2アーム8、手首9などを備えている。ロボットコントローラ3は、ロボット2を制御するものであり、ロボット2のベース5の内部に設けられている。ロボット操作装置4は、ユーザによる入力操作に基づいてロボット2を動作させるための動作用信号を出力してロボットコントローラ3に与えるもので、携帯可能な操作端末10、非常停止スイッチ11、接続部12などを備えている。
【0027】
操作端末10は、例えばスマートフォン、タブレット端末などの汎用のモバイル操作端末である。操作端末10は、表示および入力のためのタッチパネル部13を備えている。操作端末10は、ロボットコントローラ3との間で無線通信を行うことが可能となっている。この場合の通信方式としては、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)など、種々の方式を採用することができる。
【0028】
操作端末10には、ロボット2を操作するためのアプリケーションが格納されている。操作端末10では、上記アプリケーションが実行されることにより、専用の教示装置と同様の機能が実現されるようになっている。これにより、操作端末10は、ユーザによるタッチパネル部13に対する入力操作に基づいてロボット2を動作させるための動作用信号を生成し、その動作用信号を無線通信によりロボットコントローラ3に与える。
【0029】
非常停止スイッチ11は、押圧操作可能な操作ボタン14を備えた構成であり、接続ケーブル15を介してロボットコントローラ3に接続されている。この場合、ロボットコントローラ3は、非常停止用の信号ラインが強制停止に対応した開放状態、つまりオープンになると、ロボット2の動作を強制停止する構成となっている。上記信号ラインは、ロボットコントローラ3から接続ケーブル15を介して非常停止スイッチ11へ延長されている。
【0030】
非常停止スイッチ11は、操作ボタン14の操作に応じて上記信号ラインを開放状態にするようになっている。これにより、非常停止スイッチ11の操作ボタン14が押圧操作されると、ロボットコントローラ3によりロボット2の動作が強制停止される。なお、本実施形態では、非常停止用の信号ラインの状態として、開放状態が強制停止に対応した第1状態に相当し、閉鎖状態、つまりクローズが第1状態とは異なる第2状態に相当する。
【0031】
接続部12は、操作端末10と非常停止スイッチ11とを有線で接続するものであり、第1ケーブルユニット16および第2ケーブルユニット17を備えている。第1ケーブルユニット16は、接続ケーブル18、接続ケーブル18の両端に設けられたコネクタ19、20などを備えている。第2ケーブルユニット17は、接続ケーブル21、接続ケーブル21の両端に設けられたコネクタ22、23などを備えている。
【0032】
第1ケーブルユニット16のコネクタ19は、非常停止スイッチ11に設けられたコネクタ24に接続することができる。第1ケーブルユニット16のコネクタ20は、第2ケーブルユニット17のコネクタ22に接続することができる。第2ケーブルユニット17のコネクタ23は、操作端末10に設けられたコネクタ25に接続することができる。コネクタ25は、操作端末10と外部機器との間でデータ通信を行うために操作端末10に通常備えられたものであり、例えば通信機能を有する給電ポートである。
【0033】
上記構成によれば、コネクタ19とコネクタ24とが接続され、コネクタ20とコネクタ22とが接続され、コネクタ23とコネクタ25とが接続されることにより、操作端末10および非常停止スイッチ11が機械的および電気的に接続される。この場合、コネクタ20、22は、マグネットコネクタであり、これらの接続時はマグネットの磁力で接続状態が保持されるようになっている。
【0034】
マグネットコネクタの磁力の強さは、例えば操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続された状態(以下、接続状態と呼ぶ)において、操作端末10が持ち上げられることにより非常停止スイッチ11が宙吊りの状態になったとしても接続状態が保持される程度の強さとなっている。また、この場合、接続ケーブル18、21の長さは、各ケーブルがたるみなく延びた状態において操作端末10と非常停止スイッチ11との間の距離が所定距離以下となるような長さに設定されている。なお、上記所定距離は、操作端末10を所持したユーザが非常停止スイッチ11を即座に操作することができる任意の距離となっている。
【0035】
上記構成では、接続状態において、操作端末10は、非常停止用の信号ラインを第2状態とすること、および非常停止用の信号ラインを通じて操作対象とするロボット2に対応したID信号をロボットコントローラ3へと送信することが可能となっている。なお、本実施形態では、ID信号は、ロボット2に固有に割り当てられたIDを表す信号となっている。この場合、操作端末10は、接続状態になると、接続状態で最初に実行されるイニシャル処理の一部として非常停止用の信号ラインを通じたID信号の送信を実行し、その後は、非常停止用の信号ラインを通じたID信号の送信を実行しない。
【0036】
なお、操作端末10は、イニシャル処理の一部として非常停止用の信号ラインを通じたID信号の送信を実行した後、無線通信を介したID信号の送信を定期的に実行するようにしてもよい。また、操作端末10は、イニシャル処理の一部として非常停止用の信号ラインを通じたID信号の送信を実行した後、定期的に実行される処理の一部として非常停止用の信号ラインを通じたID信号の送信を実行するようにしてもよい。
【0037】
以下、このようなID信号の送信を実現するための具体的な電気的構成について、図2を参照して説明する。図2に示すように、ロボットコントローラ3は、非常停止用の信号ラインとして、2つの信号ライン31、32を備えている。信号ライン31は、端子P1および端子P2に接続されている。信号ライン32は、端子P3および端子P4に接続されている。ロボットコントローラ3は、端子P1およびP2の信号レベルをモニタすることにより、信号ライン31の状態(オープン/クローズ)を判断する。また、ロボットコントローラ3は、端子P3およびP4の信号レベルをモニタすることにより、信号ライン32の状態(オープン/クローズ)を判断する。
【0038】
詳細は後述するが、接続状態では、非常停止スイッチ11が操作されない限り、信号ライン31、32は、いずれも略常時クローズとなっている。ロボットコントローラ3は、信号ライン31、32のうち少なくとも一方がオープンとなる時間が所定の判定時間(例えば数m秒)以上継続すると非常停止スイッチ11が操作されたと判断してロボット2の動作を強制停止する構成となっている。このように、本実施形態では、非常停止用の信号ラインは、2重系となっており、これにより安全性が一層高められるようになっている。
【0039】
非常停止スイッチ11は、ロボットコントローラ3から接続ケーブル15を介して延長された信号ライン31、32のそれぞれに直列に介在するように設けられた接点33、34を備えている。接点33、34は、いずれも常閉型の接点であり、操作ボタン14が操作されると開放されるようになっている。信号ライン31、32は、非常停止スイッチ11から第1ケーブルユニット16を介して第2ケーブルユニット17へと延長されている。
【0040】
信号ライン32は、第2ケーブルユニット17において短絡されている。第2ケーブルユニット17は、信号ライン31に直列に介在するように設けられたスイッチング素子35を備えている。スイッチング素子35としては、バイポーラトランジスタ、MOSFET、フォトカプラなど、様々なものを採用することができる。スイッチング素子35のオンオフは、操作端末10から与えられる制御信号Saにより制御される。具体的には、スイッチング素子35は、ハイレベル(例えば5V)の制御信号Saが与えられるとオンするとともに、ロウレベル(例えば0V)の制御信号Saが与えられるとオフするようになっている。
【0041】
操作端末10は、ID信号を送信しない通常時には、ハイレベルの制御信号Saを出力し、スイッチング素子35をオンする。これにより、通常時、信号ライン31は、第2ケーブルユニット17において短絡される。また、操作端末10は、ID信号を送信するID送信時、図3に示すように、ハイレベルの状態およびロウレベルの状態が交互に繰り返される制御信号Saを出力し、スイッチング素子35をオンオフする。これにより、ID送信時、スイッチング素子35のオンオフに応じて、信号ライン31の状態がオープンおよびクローズに変化する。なお、この場合、操作端末10は、スイッチング素子35を判定時間よりも短い時間で、より具体的にはスイッチング素子35がオフされる時間が判定時間未満となるようにオンオフする。
【0042】
操作端末10は、このように信号ライン31の状態を変化させることにより、ID信号の送信を行う。具体的には、操作端末10は、信号ライン31をオープンにすることで「0」を表すとともに、信号ライン31をクローズにすることで「1」を表す、といった具合で、所定ビット数のデジタル値を表すID信号を送信するシリアル通信を行う。ロボットコントローラ3は、ID送信時における信号ライン31の状態に基づいて、操作端末10から送信されたID信号を受信(認識)する。ロボットコントローラ3は、制御対象のロボット2に対応したID信号を受信すると、操作端末10から無線通信を介して与えられる動作用信号の受付を許可する。
【0043】
上記構成によれば、接続状態において、操作端末10は、信号ライン31を通じて操作対象とするロボット2に対応したID信号をロボットコントローラ3へと送信することが可能となる。また、上記構成によれば、操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続されていない状態(以下、非接続状態と呼ぶ)では、操作端末10からロボットコントローラ3へのID信号の送信が不可能になるとともに、信号ライン31がオープンとなる。
【0044】
次に、上記構成の作用について、ロボットコントローラ3での処理を主体に説明する。ロボットコントローラ3は、電源が投入されて起動すると、図4に示すような内容の処理を繰り返し実行する。まず、ステップS101では、非常停止用の信号ラインがオープンであるか否かが判断される。具体的には、ステップS101では、信号ライン31、32のうち少なくとも一方がオープンとなる時間が判定時間以上継続したか否かが判断される。ここで、信号ライン31、32のうち少なくとも一方がオープンとなる時間が判定時間以上継続した場合、ステップS101で「YES」となり、ステップS102へ進む。
【0045】
ステップS102では、ユーザにより非常停止スイッチ11が操作されたと判断され、ロボット2の動作が強制停止される。ステップS102の実行後は、本処理が終了となる。一方、信号ライン31、32のうち少なくとも一方がオープンとなる時間が判定時間未満である場合、ステップS101で「NO」となり、ステップS103へ進む。ステップS103では、制御対象となるロボット2に対応したID信号を受信したか否かが判断される。
【0046】
ここで、上記ID信号を受信した場合、ステップS103で「YES」となり、ステップS104へ進む。ステップS104では、操作端末10と非常停止スイッチ11とが接続された接続状態であると判断され、操作端末10から送信される動作用信号の受付が許可される。一方、上記ID信号を受信していない場合、ステップS103で「NO」となり、ステップS105へ進む。ステップS105では、操作端末10と非常停止スイッチ11とが接続されていない非接続状態であると判断され、操作端末10から送信される動作用信号の受付が禁止される。ステップS104またはS105の実行後は、本処理が終了となる。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば次のような効果が得られる。
上記構成では、操作端末10は携帯可能な端末であり、また、非常停止スイッチ11は、操作端末10とは別体として設けられる。したがって、上記構成では、操作端末10として、スマートフォンやタブレット端末などの汎用のモバイル操作端末を用いることができる。ただし、このような汎用の操作端末を用いる構成では、従来技術における課題として既に説明したように、ユーザが非常停止スイッチ11から離れた位置へと移動してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、このような問題への対策として次のような工夫が施されている。
【0048】
すなわち、上記構成のロボット操作装置4は、操作端末10と非常停止スイッチ11とを有線で接続する接続部12を備えている。そして、操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続されていない非接続状態では、非常停止用の信号ライン31がオープンとなるように構成されている。また、操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続された接続状態において、操作端末10は、非常停止用の信号ライン31をクローズとすることが可能となる。
【0049】
上記構成によれば、非接続状態では、非常停止スイッチ11の操作状態に関係なくロボット2の動作が強制停止された状態となる。そのため、非接続状態では、ユーザは、操作端末10を用いてロボット2の操作を行うことができない。一方、接続状態では、非常停止スイッチ11が操作されない限りロボット2の動作が強制停止されることはない。そのため、接続状態では、ユーザは、操作端末10を用いてロボット2の操作を行うことが可能となる。
【0050】
このような構成によれば、ユーザは、教示作業を行う場合、予め接続部12を介して操作端末10および非常停止スイッチ11を接続しておくことで、操作端末10を用いてロボット2の操作を行うことができる。つまり、上記構成では、ユーザは、予め接続部12を介して操作端末10および非常停止スイッチ11を有線で接続する必要があり、そのような接続作業を行う際、非常停止スイッチ11の存在を否が応でも認識することになる。仮に、操作端末10および非常停止スイッチ11が無線接続される構成である場合、ユーザは、このような接続作業を行う必要がないため、非常停止スイッチ11の存在を認識できない可能性があり、非常停止スイッチ11を自身の近くに置くという発想自体が欠如するおそれがある。
【0051】
これに対し、上記構成によれば、ユーザに対し、非常停止スイッチ11を自身の近くに置いた状態でロボット2の操作を行うという本来あるべき姿を強く意識させることができる。その結果、ユーザが操作端末10を用いてロボット2の操作を行う際には、ユーザの付近に非常停止スイッチ11が存在することとなり、ユーザは、非常停止スイッチ11を即座に操作することが可能となる。
【0052】
そして、上記構成では、ユーザは、操作端末10を用いてロボット2の操作を行う際、接続状態が維持される範囲でしか移動することはできず、その移動範囲は制約される。仮に、操作端末10を用いてロボット2の操作を行っていたユーザが、その操作に集中するあまり、上述した範囲を超えて移動した場合には、接続状態が維持できなくなり非接続状態となる。そうすると、ロボットコントローラ3によりロボット2の動作が強制停止されるため、ユーザは、操作端末10を用いたロボット2の操作を行うことができなくなる。
【0053】
したがって、上記構成によれば、ユーザが操作端末10を用いてロボット2の操作を行う際には、必ず、ユーザの付近に非常停止スイッチ11が存在することとなり、ユーザは、非常停止スイッチ11を即座に操作することが可能となる。このように、本実施形態によれば、操作端末10として汎用の操作端末を用いることを可能にしつつ、ユーザが操作端末10を用いてロボット2を操作する際に非常停止スイッチ11から離れた位置へと移動することを抑制することができるという優れた効果が得られる。
【0054】
また、1つの操作端末10により複数のロボット2の操作を行うようにすることも考えられる。この場合、ユーザは、操作対象のロボット2を切り替える場合には、切替先のロボット2に対応した非常停止スイッチ11と操作端末10とを接続部12を介して接続することになる。そのため、上記構成によれば、1つの操作端末10により複数のロボット2の操作を行うようにする場合でも、ユーザが操作端末10を用いてロボット2の操作を行う際には、必ず、ユーザの付近に操作対象のロボット2に対応する非常停止スイッチ11が存在することとなり、ユーザは、非常停止スイッチ11を即座に操作することが可能となる。
【0055】
本実施形態では、操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続されていない非接続状態では、信号ライン31がオープンとなるように構成されている。このような構成によれば、操作端末10を用いてロボット2の操作を行っていたユーザが、その操作に集中するあまり、接続状態が維持できなくなる位置まで移動すると、操作端末10によるロボット2の操作ができなくなるだけでなく、ロボットコントローラ3によってロボット2の動作が即座に強制停止されるため、安全性を一層高めることができる。
【0056】
本実施形態では、操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続された接続状態において、操作端末10は、非常停止用の信号ライン31を通じてID信号をロボットコントローラ3へと送信することが可能となるように構成されている。また、ロボットコントローラ3は、ID信号を受信すると操作端末10から与えられる動作用信号の受付を許可するように構成されている。
【0057】
上記構成によれば、接続状態では、操作端末10からロボットコントローラ3へとID信号が送信されることにより、ロボットコントローラ3は、その操作端末10から与えられる動作用信号の受付を許可する。このような構成によれば、接続部12を介して非常停止スイッチ11と接続された操作端末10とは異なる別の操作端末から動作用信号が出力されていたとしても、ロボットコントローラ3がその別の操作端末による動作用信号の受付を誤って許可してしまいロボット2が誤動作するといった不具合が生じるおそれがない。
【0058】
本実施形態では、ロボットコントローラ3は、信号ライン31、32のうち少なくとも一方がオープンとなる時間が判定時間以上継続するとロボット2の動作を強制停止する構成となっている。この場合、接続部12は、そのオンオフに応じて信号ライン31の状態をオープンおよびクローズに変化させるスイッチング素子35を備え、操作端末10は、スイッチング素子35を判定時間よりも短い時間でオンオフすることによりID信号の送信を行うようになっている。
【0059】
このようにすれば、操作端末10からオンオフ可能なスイッチング素子35を接続部12に設けるだけで、汎用の操作端末から非常停止用の信号ライン31を用いてID信号を送信可能とすることができる。なお、上記構成では、ID信号が送信される際、信号ライン31がオープンとなる期間が生じるものの、上述したように判定時間よりも短い時間でスイッチング素子35がオンオフされることから、ロボットコントローラ3において強制停止として誤って認識されることはない。
【0060】
しかも、本実施形態では、操作端末10は、イニシャル処理の一部として非常停止用の信号ライン31を通じたID信号の送信を実行し、その後は、そのようなID信号の送信を実行しないようになっている。また、ロボットコントローラ3は、イニシャル処理において操作端末10からID信号が送信されて、そのID信号による操作端末10の認証が完了するまで(ID信号を受信するまで)は、その操作端末10から送信される動作用信号の受付を許可しないようになっている。
【0061】
このようにすれば、次のような効果が得られる。すなわち、上記構成では、ロボットコントローラ3における判定時間を、操作端末10によるスイッチング素子35のオンオフの時間に比べて十分に長い時間とすれば、ID信号送信時において強制停止として誤認識される可能性を極めて低くすることができる。しかしながら、判定時間をむやみに長くすると、非常停止スイッチ11が操作された際にロボット2が強制停止されるまでの時間が長くなる可能性があり、その場合、安全性が低下するおそれがある。
【0062】
ただし、本実施形態では、非常停止用の信号ライン31を通じたID信号の送信は、ロボット2が未だ動作を開始していないイニシャル処理の際にしか実行されることはない。そのため、次のような理由から、判定時間を比較的短い時間に設定しておくことが可能となる。すなわち、判定時間を短くすると、誤認識が生じる可能性が高まる。しかし、この場合、仮に、ロボットコントローラ3がイニシャル処理において実行されるID信号の送信時において強制停止として誤認識したとしても、そもそもロボット2の動作は開始されていないため、意図せずに強制停止となっても問題が生じることはない。このように、本実施形態によれば、判定時間を比較的短い時間に設定することが可能となるため、安全性を一層向上させることができる。
【0063】
本実施形態では、接続部12を構成する接続ケーブル18、21の長さは、各ケーブルがたるみなく延びた状態において操作端末10と非常停止スイッチ11との間の距離が、操作端末10を所持したユーザが非常停止スイッチ11を即座に操作することができる所定距離となるような長さに設定されている。このようにすれば、ユーザが操作端末10を用いてロボット2を手動操作する際におけるユーザと非常停止スイッチ11との相対位置を、確実に前述したような位置、つまりユーザが非常停止スイッチ11を即座に操作することが可能な位置とすることができる。
【0064】
本実施形態では、接続部12を構成するコネクタ20、22は、マグネットコネクタであり、これらの接続時はマグネットの磁力で接続状態が保持されるようになっている。そして、マグネットコネクタの磁力の強さは、接続状態において、操作端末10が持ち上げられることにより非常停止スイッチ11が宙吊りの状態になったとしても接続状態が保持される程度の強さとなっている。このようにすれば、ユーザが非常停止スイッチ11の近く場所にいる場合には接続状態を確実に維持しつつ、ユーザが非常停止スイッチ11から離れた場所へと移動しようとすると接続状態から非接続状態へと容易に変化させることができる。
【0065】
(第2実施形態)
以下、第1実施形態に対し接続部の構成が変更された第2実施形態について図5を参照して説明する。
図5に示すように、本実施形態の第2ケーブルユニット41は、第1実施形態の第1ケーブルユニット17が備える構成に加え、信号ライン32に直列に介在するように設けられたスイッチング素子42を備えている。
【0066】
スイッチング素子42は、スイッチング素子35と同様の構成であり、そのオンオフは、操作端末10から与えられる制御信号Saにより制御される。このような構成によれば、操作端末10は、信号ライン31、32の状態を変化させることにより、ID信号の送信を行う。この場合、ロボットコントローラ3は、信号ライン31、32の状態に基づいて、操作端末10から送信されたID信号を受信する。つまり、本実施形態では、操作端末10からロボットコントローラ3に対するID信号の送信経路が二重化されている。
【0067】
以上説明した本実施形態の構成によれば、接続状態において、操作端末10は、信号ライン31、32を通じて操作対象とするロボット2に対応したID信号をロボットコントローラ3へと送信することが可能となるため、第1実施形態と同様の作用および効果が得られる。さらに、本実施形態では、ID信号の送信経路が二重化されているため、ID信号の送信に関する信頼性が向上するという効果が得られる。
【0068】
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について図6を参照して説明する。
第1実施形態の構成において、操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続されていない非接続状態では、非常停止用の信号ライン31がオープンとなるため、非常停止スイッチ11が機能しない状態となる。したがって、操作端末10を用いたロボット2の操作を行うことなくロボット2を自動で動作させるときでも、接続部12を介して操作端末10および非常停止スイッチ11を接続しなければ、非常停止スイッチ11を機能させることができなかった。
【0069】
そこで、本実施形態では、図6に示すように、非接続状態において非常停止スイッチ11に取り付けられることにより信号ライン31、32をクローズとする状態固定部に相当するダミーコネクタ51を設けるようにした。ダミーコネクタ51は、第2ケーブルユニット17に代えて用いられるものであり、第1ケーブルユニット16のコネクタ20に接続することができる。コネクタ20とダミーコネクタ51が接続された状態では、信号ライン31、32は、ダミーコネクタ51において短絡される。
【0070】
以上説明した本実施形態の構成によれば、操作端末10を用いたロボット2の手動操作を行わないとき、例えばロボット2を自動で動作させる際、ダミーコネクタ51を第1ケーブルユニット16のコネクタ20に取り付ければ、信号ライン31、32がクローズとなるため、非常停止スイッチ11を単体で機能させることができる。
【0071】
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形、組み合わせ、あるいは拡張することができる。
上記実施形態で示した数値などは例示であり、それに限定されるものではない。
本発明は、一般的な産業用ロボットシステムであるロボットシステム1に用いられるものに限らず、ユーザによる入力操作に基づいてロボットを動作させるための動作用信号を出力してロボットコントローラに与えるロボット操作装置全般に適用することができる。
【0072】
操作端末10からロボットコントローラ3へと送信するID信号としては、操作端末10に固有に割り当てられたIDを表す信号でもよい。この場合、ロボットコントローラ3は、ID信号を受信すると、そのID信号に対応した操作端末10から与えられる動作用信号の受付を許可する構成とすればよい。
【0073】
上記構成では、操作端末10および非常停止スイッチ11が接続部12を介して接続された接続状態において、操作端末10は、非常停止用の信号ライン31を第2状態であるクローズにするとともに、信号ライン31を通じてID信号を送信するようになっていたが、ID信号の送信は必要に応じて実施すればよい。
【0074】
ロボットコントローラ3は、信号ライン31、32に断線などの異常が生じていないかどうかを確認するために信号ライン31、32にパルス信号を与えるパルス診断を行う構成とされる場合がある。このような構成の場合、操作端末10から送信するID信号が、パルス診断におけるパルス信号と重複することがないように、その送信タイミングなどを調整すればよい。
【符号の説明】
【0075】
2…ロボット、3…ロボットコントローラ、4…ロボット操作装置、10…操作端末、11…非常停止スイッチ、12…接続部、31、32…信号ライン、31、42…スイッチング素子、51…ダミーコネクタ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6