特開2020-24492(P2020-24492A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-24492(P2020-24492A)
(43)【公開日】2020年2月13日
(54)【発明の名称】文字認識装置
(51)【国際特許分類】
   G06K 9/03 20060101AFI20200121BHJP
   G06K 9/20 20060101ALI20200121BHJP
【FI】
   G06K9/03 J
   G06K9/20 340C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-147518(P2018-147518)
(22)【出願日】2018年8月6日
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】山下 勉
【テーマコード(参考)】
5B029
5B064
【Fターム(参考)】
5B029AA01
5B029BB02
5B029BB04
5B029BB05
5B029BB06
5B029BB15
5B029CC21
5B029CC26
5B029CC28
5B029EE08
5B064AA01
5B064BA01
5B064CA08
5B064EA27
5B064FA02
5B064FA06
5B064FA07
(57)【要約】
【課題】誤認識した文字の存在を容易に知得可能な構成を提供する。
【解決手段】文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列(H1〜H3)が複数並んで配置される文字列群Wgは、他の文字列に含まれる文字同士が一方向に直交する方向に沿ってそれぞれ直交方向の文字列(V1〜V4)をなすように配置される。そして、画像データに含まれる文字列群Wgについて認識された複数の文字のうち上記直交方向の文字列を構成する文字数が当該直交方向の文字列ごとに計算され、この計算結果に基づいて誤認識した文字の有無が判定される。そして、誤認識した文字があると判定されると、当該誤認識した文字に関する情報が表示部23により画面表示されて報知される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列が複数並んで配置される文字列群について文字認識する文字認識装置であって、
前記文字列群は、他の文字列に含まれる文字同士が前記一方向に直交する方向に沿ってそれぞれ所定の列をなすように配置され、
前記文字列群が撮像された画像データを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記画像データに含まれる前記文字列群について文字認識処理を行う認識部と、
前記認識部により認識された複数の文字のうち前記所定の列を構成する文字数を当該所定の列ごとに計算する計算部と、
前記計算部の計算結果に基づいて誤認識した文字の有無を判定する誤認判定部と、
前記誤認判定部により誤認識した文字があると判定されると、当該誤認識した文字に関する情報を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする文字認識装置。
【請求項2】
前記誤認判定部は、前記認識部により認識された複数の文字が1つずつ割り当てられるように格子状に区画した各領域のうち、1つの領域内に複数存在する文字を前記誤認識した文字として判定することを特徴とする請求項1に記載の文字認識装置。
【請求項3】
前記文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなり、
前記所定の項目名と当該所定の項目名から特定される前記所定の文字列フォーマットとが関連付けられて記憶される記憶部と、
前記認識部により認識された前記文字列に前記所定の項目名が含まれている場合に、前記所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられて前記記憶部に記憶される前記所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態であるか否かについて判定する配列状態判定部と、
を備え、
前記報知部は、前記配列状態判定部により前記規定配列状態でないと判定される場合に、前記所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報を報知することを特徴とする請求項1又は2に記載の文字認識装置。
【請求項4】
前記配列状態判定部により前記規定配列状態でないと判定される場合に、前記所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字を当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字を設定する設定部を備え、
前記報知部は、前記所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報を報知する際に、前記設定部により設定された前記修正候補文字を報知することを特徴とする請求項3に記載の文字認識装置。
【請求項5】
文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列が複数並んで配置される文字列群について文字認識する文字認識装置であって、
前記文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなり、
前記文字列群が撮像された画像データを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記画像データに含まれる前記文字列群について文字認識処理を行う認識部と、
前記所定の項目名と当該所定の項目名から特定される前記所定の文字列フォーマットとが関連付けられて記憶される記憶部と、
前記認識部により認識された前記文字列に前記所定の項目名が含まれている場合に、前記所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられて前記記憶部に記憶される前記所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態であるか否かについて判定する配列状態判定部と、
前記配列状態判定部により前記規定配列状態でないと判定される場合に、前記所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする文字認識装置。
【請求項6】
前記配列状態判定部により前記規定配列状態でないと判定される場合に、前記所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字を当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字を設定する設定部を備え、
前記報知部は、前記所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報を報知する際に、前記設定部により設定された前記修正候補文字を報知することを特徴とする請求項5に記載の文字認識装置。
【請求項7】
文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列が複数並んで配置される文字列群について文字認識する文字認識装置であって、
前記文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字数で文字を配列してなり、
前記文字列群は、複数の前記所定の項目名が既定の並びとなる所定の文字列群フォーマットにて、前記文字列が複数並んで配置してなり、
前記文字列群が撮像された画像データを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記画像データに含まれる前記文字列群について文字認識処理を行う認識部と、
前記所定の文字列群フォーマットに関する情報が記憶される記憶部と、
前記認識部により認識された前記文字列群が前記記憶部に記憶される前記所定の文字列群フォーマットにて前記文字列が複数並んで配置されている規定配置状態であるか否かについて判定する配置状態判定部と、
前記配置状態判定部により前記規定配置状態でないと判定される場合に、前記所定の文字列群フォーマットにて配置されていない文字に関する情報を報知する報知部と、
前記報知部による報知の後、前記認識部により認識された前記文字列群に誤認識した文字が含まれない場合に、当該文字列群の文字配置を特定可能な文字列群フォーマットを、新たな文字列群フォーマットとして前記記憶部に追加して記憶する際に指示される指示部と、
を備え、
前記指示部による指示に応じて、前記新たな文字列群フォーマットが前記記憶部に追加して記憶されることを特徴とする文字認識装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字認識装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
OCR技術を用いて認識された文字データの精度は、その文字が表示される表示媒体の状態や周囲環境等の条件に依存し、その条件によっては精度良く文字認識できない場合がある。このような問題に対して、従来では、例えば、認識対象の文字に関するフォーマットを予め設定し、そのフォーマットに従って文字認識することで、認識精度を向上させている。
【0003】
このような文字認識精度を向上させるための技術として、例えば、下記特許文献1に開示されるエラー判定装置が知られている。このエラー判定装置は、OHR(Over Head Reader)にセットされた伝票から文字認識された文字データ列を取得して、この文字列に含まれるフォーマット情報に応じて特定されるピリオドの数と取得した文字データ列に含まれるピリオドの数とを比較することで、読取エラーの有無を判定するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−182614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、撮像した文字の一部がかすれていると、その文字の認識に失敗してしまう場合がある。その場合、文字が認識できないとして失敗していると、読取エラーを報知することで、手入力等によりその文字を正しい文字に修正する機会を与えることができる。その一方で、かすれの程度やそのかすれ部位によっては異なる文字として誤認してしまう場合があり、このような場合には、読取エラーが報知されることもないため、正しい文字に修正する機会を与えることができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、誤認識した文字の存在を容易に知得可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列(H1〜H3)が複数並んで配置される文字列群(Wg)について文字認識する文字認識装置(10)であって、
前記文字列群は、他の文字列に含まれる文字同士が前記一方向に直交する方向に沿ってそれぞれ所定の列(V1〜V4)をなすように配置され、
前記文字列群が撮像された画像データを取得する取得部(30)と、
前記取得部により取得された前記画像データに含まれる前記文字列群について文字認識処理を行う認識部(21)と、
前記認識部により認識された複数の文字のうち前記所定の列を構成する文字数を当該所定の列ごとに計算する計算部(21)と、
前記計算部の計算結果に基づいて誤認識した文字の有無を判定する誤認判定部(21)と、
前記誤認判定部により誤認識した文字があると判定されると、当該誤認識した文字に関する情報を報知する報知部(23)と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項5に記載の発明は、
文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列(H1〜H3)が複数並んで配置される文字列群(Wg)について文字認識する文字認識装置(10)であって、
前記文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなり、
前記文字列群が撮像された画像データを取得する取得部(30)と、
前記取得部により取得された前記画像データに含まれる前記文字列群について文字認識処理を行う認識部(21)と、
前記所定の項目名と当該所定の項目名から特定される前記所定の文字列フォーマットとが関連付けられて記憶される記憶部(22)と、
前記認識部により認識された前記文字列に前記所定の項目名が含まれている場合に、前記所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられて前記記憶部に記憶される前記所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態であるか否かについて判定する配列状態判定部(21)と、
前記配列状態判定部により前記規定配列状態でないと判定される場合に、前記所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報を報知する報知部(23)と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項7に記載の発明は、
文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列(H1〜H3)が複数並んで配置される文字列群(Wg)について文字認識する文字認識装置(10)であって、
前記文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字数で文字を配列してなり、
前記文字列群は、複数の前記所定の項目名が既定の並びとなる所定の文字列群フォーマットにて、前記文字列が複数並んで配置してなり、
前記文字列群が撮像された画像データを取得する取得部(30)と、
前記取得部により取得された前記画像データに含まれる前記文字列群について文字認識処理を行う認識部(21)と、
前記所定の文字列群フォーマットに関する情報が記憶される記憶部(22)と、
前記認識部により認識された前記文字列群が前記記憶部に記憶される前記所定の文字列群フォーマットにて前記文字列が複数並んで配置されている規定配置状態であるか否かについて判定する配置状態判定部(21)と、
前記配置状態判定部により前記規定配置状態でないと判定される場合に、前記所定の文字列群フォーマットにて配置されていない文字に関する情報を報知する報知部(23)と、
前記報知部による報知の後、前記認識部により認識された前記文字列群に誤認識した文字が含まれない場合に、当該文字列群の文字配置を特定可能な文字列群フォーマットを、新たな文字列群フォーマットとして前記記憶部に追加して記憶する際に指示される指示部(24)と、
を備え、
前記指示部による指示に応じて、前記新たな文字列群フォーマットが前記記憶部に追加して記憶されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明では、文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列が複数並んで配置される文字列群は、他の文字列に含まれる文字同士が一方向に直交する方向に沿ってそれぞれ所定の列をなすように配置される。そして、取得部により取得された画像データに含まれる文字列群について認識部により認識された複数の文字のうち上記所定の列を構成する文字数が当該所定の列ごとに計算部により計算され、この計算部の計算結果に基づいて誤認識した文字の有無が誤認判定部により判定される。そして、誤認判定部により誤認識した文字があると判定されると、当該誤認識した文字に関する情報が報知部により報知される。
【0011】
これにより、例えば、上下部分がかすれた文字「0」が左右に並ぶ文字「1」及び文字「1」に誤認識されるように、部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合では、上記所定の列を構成する文字数が誤認識されていない本来の文字数と異なることになる。このため、上記所定の列を構成する文字数に応じて誤認識した文字の有無を判定することができ、誤認識した文字があると判定された場合にその誤認識した文字に関する情報が報知されることで、一部がかすれたために誤認識した文字の存在を容易に知得できるだけでなく、その誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を与えることができる。
【0012】
請求項2の発明では、誤認判定部にて、認識部により認識された複数の文字が1つずつ割り当てられるように格子状に区画した各領域のうち、1つの領域内に複数存在する文字が誤認識した文字として判定される。例えば、部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合では、その部分的にかすれた文字が存在すべき1つの領域内に2つの文字が存在することになるので、1つの領域内に複数存在する文字を誤認識した文字として判定することができる。
【0013】
請求項3の発明では、文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなり、所定の項目名と当該所定の項目名から特定される所定の文字列フォーマットとが関連付けられて記憶部に記憶される。そして、認識部により認識された文字列に所定の項目名が含まれている場合に、所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられて記憶部に記憶される所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態でないと配列状態判定部により判定されると、当該所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知部により報知される。
【0014】
上述のように、部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合では、所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられる所定の文字列フォーマットにて配列されていないことになる。このような場合には、配列状態判定部により規定配列状態でないと判定されて、当該所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知されることで、一部がかすれたために誤認識した文字の存在を容易かつより正確に知得することができる。
【0015】
請求項4の発明では、配列状態判定部により規定配列状態でないと判定される場合に、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字を当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字が設定部により設定される。そして、報知部により、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知される際に、設定部により設定された修正候補文字が報知される。
【0016】
このように、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字を当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字が報知されるので、その誤認識した文字を容易に正しい文字に修正することができる。
【0017】
請求項5の発明では、文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列が複数並んで配置される文字列群において、文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなる。そして、取得部により取得された画像データに含まれる文字列群について認識部により認識された文字列に所定の項目名が含まれている場合に、所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられて記憶部に記憶される所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態でないと配列状態判定部により判定されると、当該所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知部により報知される。
【0018】
これにより、例えば、上下部分がかすれた文字「0」が左右に並ぶ文字「1」及び文字「1」に誤認識されるように、部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合では、所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられる所定の文字列フォーマットにて配列されていないことになる。このような場合には、配列状態判定部により規定配列状態でないと判定されて、当該所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知されることで、一部がかすれたために誤認識した文字の存在を容易に知得できるだけでなく、その誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を与えることができる。
【0019】
請求項6の発明では、配列状態判定部により規定配列状態でないと判定される場合に、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字を当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字が設定部により設定される。そして、報知部により、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知される際に、設定部により設定された修正候補文字が報知される。
【0020】
このように、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字を当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字が報知されるので、その誤認識した文字を容易に正しい文字に修正することができる。
【0021】
請求項7の発明では、文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列が複数並んで配置される文字列群において、文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字数で文字を配列してなり、文字列群は、複数の所定の項目名が既定の並びとなる所定の文字列群フォーマットにて、文字列が複数並んで配置してなる。そして、認識部により認識された文字列群が記憶部に記憶される所定の文字列群フォーマットにて文字列が複数並んで配置されている規定配置状態でないと配置状態判定部により判定されると、当該所定の文字列群フォーマットにて配置されていない文字に関する情報が報知部により報知される。さらに、報知部による報知の後、認識部により認識された文字列群に誤認識した文字が含まれない場合に、指示部による指示に応じて、当該文字列群の文字配置を特定可能な文字列群フォーマットが、新たな文字列群フォーマットとして記憶部に追加して記憶される。
【0022】
これにより、例えば、上下部分がかすれた文字「0」が左右に並ぶ文字「1」及び文字「1」に誤認識されるように、部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合では、所定の項目名の後に続く文字の文字数が異なるために、認識部により認識された文字列群が記憶部に記憶される所定の文字列群フォーマットにて配置されていないことになる。このような場合には、配置状態判定部により規定配置状態でないと判定されて、当該所定の文字列群フォーマットにて配置されていない文字に関する情報が報知されることで、一部がかすれたために誤認識した文字の存在を容易に知得できるだけでなく、その誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を与えることができる。特に、認識部により認識された文字列群に誤認識した文字が含まれない場合に、指示部による指示に応じて、当該文字列群の文字配置を特定可能な文字列群フォーマットが、新たな文字列群フォーマットとして記憶部に追加して記憶されることで、認識対象となる文字列群フォーマットを実際に認識した文字列群に合わせて追加登録でき、文字列群フォーマットの利用頻度を高めて、誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1実施形態に係る携帯端末の構成概要を示す説明図であり、図1(A)は平面図を示し、図1(B)は側面図を示す。
図2図1の携帯端末の電気的構成を概略的に示すブロック図である。
図3図3(A)は、第1実施形態において認識対象となる文字列群を説明する説明図であり、図3(B)は、図3(A)の文字列群に対して格子状に区画するための仮想的なグリッド線を引いた状態を説明する説明図である。
図4】文字の一部がかすれるように撮像した文字列群に対して格子状に区画するための仮想的なグリッド線を引いた状態を説明する説明図である。
図5】第1実施形態における読取処理の流れを例示するフローチャートである。
図6】第2実施形態における読取処理の流れを例示するフローチャートである。
図7】第2実施形態において所定の文字列フォーマットの別例を説明するための説明図である。
図8図8(A)は、第3実施形態において認識対象となる所定の文字列群フォーマットにて配置される文字列群を説明する説明図であり、図8(B)は、図8(A)の文字の一部がかすれるように撮像された状態を説明する説明図であり、図8(C)は、図8(A)とは異なる文字列群フォーマットにて配置される文字列群を説明する説明図である。
図9】第3実施形態における読取処理の流れを例示するフローチャートである。
図10】他の文字列フォーマット又は他の文字列群フォーマットにて配置される文字列群を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の文字認識装置を携帯端末に適用した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る携帯端末10は、ユーザによって携帯されて様々な場所で用いられる携帯型の情報読取端末であって、撮像した文字等を認識する文字認識機能として記号認識処理機能(OCR)や撮像した情報コードを読み取る情報コードリーダとしての機能など、撮像した光学的情報を光学的に読み取る機能(光学的情報読取手段)を有するように構成されている。
【0025】
図1(A),(B)に示すように、携帯端末10は、ABS樹脂等の合成樹脂材料により形成される上側ケース11a及び下側ケース11bが組み付けられて構成される長手状の筐体11によって外郭が形成されている。また、上側ケース11aには、所定の情報を入力する際に操作される操作部24のファンクションキー及びテンキーや、所定の情報を表示するための表示部23の表示画面等が配置されている。また、下側ケース11bには、下方に向けて開口する読取口12が形成されている。
【0026】
図2に示すように、携帯端末10の筐体11内には、携帯端末10全体を制御する制御部21が設けられている。この制御部21は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有し、記憶部22とともに情報処理装置を構成している。記憶部22には、後述する読取処理やデコード処理等を実行するための所定のプログラム等が制御部21により実行可能に予め格納されている。
【0027】
また、制御部21には、表示部23、操作部24、発光部25、ブザー26、バイブレータ27、通信部28などが接続されている。表示部23は、公知の液晶表示パネルとして構成されており、制御部21によって表示内容が制御されるようになっている。操作部24は、複数のファンクションキー及びテンキー等を有するように構成され、使用者のキー操作に応じて制御部21に対して操作信号を与える構成をなしており、制御部21は、操作部24からの操作信号を受けてこの操作信号の内容に応じた動作を行う。発光部25は、例えばLEDであって、制御部21からの信号に応じて点灯・点滅等するように構成されている。ブザー26は、公知のブザーによって構成されており、制御部21からの動作信号に応じて所定の音を発生させるように構成されている。バイブレータ27は、携帯機器に搭載される公知のバイブレータによって構成されており、制御部21からの駆動信号に応じて振動を発生させるように構成されている。通信部28は、サーバ等の外部機器との間で有線通信又は無線通信によりデータ通信を行うためのインタフェースとして構成されており、制御部21と協働して通信処理を行う構成をなしている。また、筐体11内には、電源部29が設けられており、この電源部29やバッテリ29aによって制御部21や各種電気部品に電力が供給されるようになっている。
【0028】
また、携帯端末10は、制御部21により制御されて、撮像した文字や情報コード等の光学的情報を光学的に読み取るための光学的情報読取部30を備えている。この光学的情報読取部30は、投光系を構成する照明部31や受光系を構成する結像レンズ32及び受光センサ33を備えるように構成されている。照明部31は、照明光Lfを発光可能な照明光源として機能するもので、例えば、赤色のLEDとこのLEDの出射側に設けられるレンズとから構成されている。
【0029】
受光センサ33は、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子を二次元に配列したエリアセンサとして構成されるものであり、略方形状の受光領域として受光面33aを有するように構成されている。この受光センサ33は、結像レンズ32を介して入射する入射光を受光可能に図略のプリント配線板に実装されている。結像レンズ32は、外部から読取口12を介して入射する入射光を集光して受光センサ33の受光面33aに像を結像するように機能するものである。受光センサ33はこの像に応じた受光信号を制御部21に出力し、この受光信号から得られる画像データは、撮像した文字を認識するための文字認識処理や撮像した情報コードをデコードするためのデコード処理に用いられるようになっている。なお、図2では、照明部31から照射された照明光LfがラベルR等に付された情報コードCにて反射した後、この反射光Lrが結像レンズ32で集光されて、受光センサ33の受光面33aにコード像を結像させている状態を例示している。また、光学的情報読取部30には、受光センサ33からの信号を増幅する増幅回路や、その増幅された信号をデジタル信号に変換するAD変換回路等が設けられているがこれらの回路については図示を省略している。なお、光学的情報読取部30は、画像データを取得する「取得部」の一例に相当し得る。
【0030】
次に、撮像した画像データに含まれる文字列群Wgを認識する読取処理について、図3及び図4を参照して詳述する。
本実施形態における読取処理では、文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列が複数並んで配置される文字列群Wgを、文字認識対象の1つとする。特に、文字列群Wgは、他の文字列に含まれる文字同士が上記一方向に直交する方向に沿ってそれぞれ所定の列(以下、直交方向の文字列ともいう)をなすように配置されている。
【0031】
具体的には、図3(A)に例示するように、文字列群Wgは、1列目の項目名「管理番号」の後に九桁の数字が配列される文字列H1と、2列目の項目名「種類」の後に四桁の数字が配列される文字列H2と、3列目の項目名「発送日」の後に八桁の数字が配列される文字列H3とが並んで配置されるように、所定のラベルRに印字されている。
【0032】
また、文字列群Wgは、各項目名の後に同じサイズの文字が等間隔で配列されるように印字されている。すなわち、各項目名の後に続く少なくとも一部の文字は、図3(B)に例示するように、仮想的なグリッド線Gを引くことで格子状に区画した各領域に対して1つずつ割り当てられるような状態(以下、格子状配置状態ともいう)にて配置されることとなる。
【0033】
このため、文字列群Wgにおいて、文字列H1の「管理番号」の後に配列される1番目の文字「5」と、文字列H2の「種類」の後に配列される1番目の文字「1」と、文字列H3の「発送日」の後に配列される1番目の文字「2」とが、上記一方向に直交する方向に沿う直交方向の文字列として文字列V1をなすように配置される。同様に、各項目名の後に配列されるそれぞれの2番目の文字が文字列V2をなすように配置され、各項目名の後に配列されるそれぞれの3番目の文字が文字列V3をなすように配置され、各項目名の後に配列されるそれぞれの4番目の文字が文字列V4をなすように配置される。
【0034】
このような文字列群Wgを撮像して文字認識する際、撮像した文字の一部がかすれていると、その文字の認識に失敗してしまう場合がある。例えば、図4に例示するように、文字列H1に含まれる2つの文字「0」の上下部分がかすれていると、この文字が左右に並ぶ文字「1」及び文字「1」に誤認識される場合がある。
【0035】
その一方で、上述のような文字列群Wgでは、他の文字列に含まれる文字同士が直交方向の文字列V1〜V4をなすように配置されているため、かすれが生じていない文字列群Wgでは、各文字列V1〜V4の文字数が等しく3になる。これに対して、部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合では、その誤認識された文字を含む直交方向の文字列の文字数が3と異なる値となる。
【0036】
そこで、本実施形態における読取処理では、撮像した文字列群Wgから認識した複数の文字に誤認識した文字が含まれているか否かについて、上述した直交方向の文字列を構成する文字数に応じて判定する。
【0037】
以下、本実施形態において、撮像した文字列群Wgに対して文字認識を行う際に制御部21にて実行される読取処理について、図5に示すフローチャートを参照して詳述する。
操作部24に対して撮像した文字を読み取るための所定の操作がなされることで、制御部21にて読取処理が開始される。まず、図5のステップS101に示す撮像処理がなされ、光学的情報読取部30を利用して読取口12を介した画像が撮像される。次に、ステップS103に示す文字認識処理にて撮像画像に含まれる各文字をOCR技術等を用いて認識するための処理がなされ、文字認識が成功するまでステップS105の判定処理にてNoと判定されて、上記ステップS101からの処理が繰り返される。なお、上記文字認識処理を行う制御部21は、「認識部」の一例に相当し得る。
【0038】
そして、文字認識が成功すると(S105でYes)、ステップS107の判定処理にて、認識した複数の文字の少なくとも一部が格子状配置状態であるか否かについて判定される。ここで、文字列群Wgと異なる文字を撮像してその認識に成功していることから格子状配置状態でないと判定される場合には(S107でNo)、ステップS115に示す表示処理がなされ、認識した文字が表示部23の表示画面に表示されて、本読取処理が終了する。
【0039】
一方、読取口12が所定のラベルRに印字された文字列群Wgに向けられた状態で撮像されていることで、認識した複数の文字の少なくとも一部が格子状配置状態であると判定されると(S107でYes)、ステップS109に示す文字数計算処理がなされる。この処理では、図3(B)に例示するように、格子状配置状態の各文字に対して仮想的なグリッド線Gを引いて格子状に区画した状態で直交方向の文字列(V1〜V4等)を構成する文字数がその列ごとに計算される。なお、上記文字数計算処理を行う制御部21は、「計算部」の一例に相当し得る。
【0040】
続いて、ステップS111の判定処理にて、それぞれ計算された文字数が文字列群Wgを構成する文字列の数と同数であるか否かについて判定される。ここで、図3(B)に例示するように、直交方向の文字列(V1〜V4等)を構成するそれぞれの文字数が文字列群Wgを構成する文字列H1〜H3の数である「3」に対して同数と計算されていると(S111でYes)、誤認識している文字は無いとして、認識した文字が表示部23の表示画面に表示される(S115)。なお、上記ステップS111の判定処理を行う制御部21は、「誤認判定部」の一例に相当し得る。
【0041】
一方、図4に例示するように、文字列H1に含まれる2つの文字「0」の上下部分がかすれているために、直交方向の文字列V2,V4の文字数が「2」と計算されて、文字列群Wgを構成する文字列H1〜H3の数と同数でないと判定されると(S111でNo)、ステップS113に示す報知表示処理がなされる。この処理では、認識した文字が表示部23の表示画面に表示されるとともに、誤認識した文字に関する情報として、表示した文字に誤認識した文字が含まれていることが強調表示されて報知される。この報知を見たユーザは、誤認識した文字の存在を容易に知得でき、文字列群Wgと見比べることで、その誤認識した文字を正しい文字に修正することができる。なお、表示部23は、「報知部」の一例に相当し得る。
【0042】
なお、部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識される他の場合としては、例えば、「H」や「M」の中央部がかすれることで左右に並ぶ文字「1」及び文字「1」に誤認識される場合や、「B」の上下部分がかすれることで、左右に並ぶ文字「1」及び文字「3」に誤認識される場合、「8」の中央部がかすれることで上下に並ぶ文字「0」及び文字「0」に誤認識される場合等が想定される。
【0043】
以上説明したように、本実施形態に係る携帯端末10では、文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列(H1〜H3)が複数並んで配置される文字列群Wgは、他の文字列に含まれる文字同士が一方向に直交する方向に沿ってそれぞれ直交方向の文字列(V1〜V4:所定の列)をなすように配置される。そして、画像データに含まれる文字列群Wgについて認識された複数の文字のうち上記直交方向の文字列を構成する文字数が当該直交方向の文字列ごとに計算され、この計算結果に基づいて誤認識した文字の有無が判定される。そして、誤認識した文字があると判定されると、当該誤認識した文字に関する情報が表示部23により画面表示されて報知される。
【0044】
これにより、上述したように部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合であっても、直交方向の文字列を構成する文字数に応じて誤認識した文字の有無を判定することができ、誤認識した文字があると判定された場合にその誤認識した文字に関する情報が報知されることで、一部がかすれたために誤認識した文字の存在を容易に知得できるだけでなく、その誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を与えることができる。
【0045】
なお、本実施形態における読取処理では、上記ステップS111の判定処理において、格子状配置状態の各文字に対して仮想的なグリッド線Gを引いて格子状に区画した各領域のうち、1つの領域内に複数存在する文字が誤認識した文字として判定されてもよい。例えば、図4の例では、文字列H1において、直交方向の文字列V2を構成する文字が配置されるべき領域と直交方向の文字列V4を構成する文字が配置されるべき領域とに、それぞれ2つの文字が存在するため、これらの文字を誤認識した文字として判定することができる。
【0046】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る携帯端末について、図面を参照して説明する。
本第2実施形態では、文字列群を構成する各文字列は、項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなる点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0047】
本実施形態では、各文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなる。すなわち、図3(A)を例に説明すると、項目名「管理番号」の後には九桁の数字が配列され、項目名「種類」の後には四桁の数字が配列され、項目名「発送日」の後には八桁の数字が配列されることが、それぞれ所定の文字列フォーマットとして予め決まっている。そして、このように予め決められた各文字列フォーマットに関する情報は、当該文字列フォーマットを特定可能な項目名に関連付けられて記憶部22に予め記憶されている。なお、各項目名の後には、所定数の数字が配列されることに限らず、例えば、英字のみが配列されてもよいし、数字や英字等が所定の順番にて混合するように配列されてもよい。また、「発送日」のように日時等に関連する項目であれば、例えば、所定数の数字と「/」や「.」等を所定の文字列フォーマットに含めることができる。
【0048】
このため、図3(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、項目名「管理番号」の後に並ぶ複数の文字が九桁の数字と認識される場合には、記憶部22に記憶される文字列フォーマットにて配列されている状態(以下、規定配列状態ともいう)であるとして、誤認識した文字は無いと判定することができる。その一方で、図3(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、例えば、項目名「管理番号」の後に並ぶ複数の文字が九桁よりも多い桁数の数字と認識される場合には、規定配列状態でないとして、その文字列に誤認識した文字が含まれていると判定することができる。また、図3(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、例えば、項目名「管理番号」の後に並ぶ複数の文字に英字が含まれるように認識される場合にも、規定配列状態でないとして、その文字列に誤認識した文字が含まれていると判定することができる。
【0049】
以下、本実施形態において、撮像した文字列群Wgに対して文字認識を行う際に制御部21にて実行される読取処理について、図6に示すフローチャートを参照して詳述する。
上記第1実施形態と同様に、文字列群Wgを撮像して(図6のS201)、その画像データについて文字認識を行い(S203)、その文字認識が成功すると(S205でYes)、ステップS207の判定処理にて、記憶部22に予め記憶されている項目名が認識されているか否かについて判定される。ここで、文字列群Wgと異なる文字を撮像してその認識に成功していることから記憶部22に予め記憶されている項目名が認識されていないと判定される場合には(S207でNo)、ステップS213に示す表示処理がなされ、認識した文字が表示部23の表示画面に表示されて、本読取処理が終了する。
【0050】
一方、読取口12が所定のラベルRに印字された文字列群Wgに向けられた状態で撮像されていると、記憶部22に予め記憶されている項目名が認識されていると判定される(S207でYes)。この場合には、ステップS209の判定処理にて、各文字列が規定配列状態であるか否かについて判定される。ここで、項目名の後に並ぶ複数の文字が当該項目名に関連付けられて記憶部22に記憶される所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態である場合には(S209でYes)、誤認識している文字は無いとして、認識した文字が表示部23の表示画面に表示される(S213)。なお、上記ステップS209の判定処理を行う制御部21は、「配列状態判定部」の一例に相当し得る。
【0051】
一方、図3(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、例えば、図4からわかるように、項目名「管理番号」の後に並ぶ複数の文字の文字数が多くなるように誤認される場合には、規定配列状態でないと判定される(S209でNo)。この場合には、ステップS211に示す報知表示処理がなされ、認識した文字が表示部23の表示画面に表示されるとともに、誤認識した文字に関する情報として、規定配列状態でないと判定された文字列に誤認識した文字が含まれていることが強調表示されて報知される。
【0052】
以上説明したように、本実施形態に係る携帯端末10では、文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列(H1〜H3)が複数並んで配置される文字列群Wgにおいて、各文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字列フォーマットにて文字を配列してなる。そして、画像データに含まれる文字列群Wgについて認識された文字列に所定の項目名が含まれている場合に、所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられて記憶部22に記憶される所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態でないと判定されると、当該所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が表示部23により画面表示されて報知される。
【0053】
これにより、上述したように部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合であっても、所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられる所定の文字列フォーマットにて配列されていないとして規定配列状態でないと判定されて、当該所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知されることで、一部がかすれたために誤認識した文字の存在を容易に知得できるだけでなく、その誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を与えることができる。
【0054】
なお、所定の文字列フォーマットには、図7に例示するように、所定の項目名の後に続く複数の文字の下方に設けられる罫線が含められてもよいし、所定の記号やマークなどの装飾情報が含められてもよい。
【0055】
なお、図3(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、例えば、項目名「管理番号」の後に並ぶ複数の文字に英字「O(オー)」が含まれるために規定配列状態でないと判定される場合には、その英字は、数字「0(ゼロ)」を誤認している可能性が高い。このような場合には、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字である英字「O(オー)」を、当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字である数字「0(ゼロ)」を設定し、このように設定された修正候補文字を、ステップS211に示す報知表示処理にてさらに表示して報知するようにしてもよい。なお、上述のように修正候補文字を設定する制御部21は、「設定部」の一例に相当し得る。
【0056】
このように、所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字を当該所定の文字列フォーマットに基づいて修正する際の修正候補文字が報知されるので、その誤認識した文字を容易に正しい文字に修正することができる。
【0057】
なお、所定の項目名の後に続く複数の文字が当該所定の項目名に関連付けられて記憶部22に記憶される所定の文字列フォーマットにて配列されている規定配列状態でないと判定されることで、当該所定の文字列フォーマットにて配列されていない文字に関する情報が報知される構成や修正候補文字が報知される構成は、他の実施形態にも適用することができる。
【0058】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る携帯端末について、図面を参照して説明する。
本第3実施形態では、所定の文字列群フォーマットにて文字列が複数並んで配置される文字列群が文字認識対象となる点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0059】
本実施形態では、文字列群Wgを構成する各文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字数で文字を配列してなることから、文字列群Wgは、複数の所定の項目名が既定の並びとなる所定の文字列群フォーマットにて、文字列が複数並んで配置して構成される。すなわち、図8(A)を例に説明すると、項目名「管理番号」の後には九桁の数字が罫線に沿って配列され、項目名「種類」の後には四桁の数字が罫線に沿って配列され、項目名「発送日」の後には八桁の数字が罫線無しで配列されることが所定の文字列群フォーマットとして予め決まっている。そして、このように予め決められた文字列群フォーマットに関する情報は、所定のフォーマット番号等に関連付けられて、記憶部22に予め記憶されている。なお、上記第2実施形態と同様に、各項目名の後には、所定数の数字が配列されることに限らず、例えば、英字のみが配列されてもよいし、数字や英字等が所定の順番にて混合するように配列されてもよい。また、「発送日」のように日にちに関連する項目であれば、例えば、所定数の数字と「/」や「.」等を所定の文字列フォーマットに含めることができる。また、所定の文字列群フォーマットには、所定の記号やマークなどの装飾情報が含められてもよい。
【0060】
このため、図8(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、項目名「管理番号」の後には九桁の数字が罫線に沿って配列され、項目名「種類」の後には四桁の数字が罫線に沿って配列され、項目名「発送日」の後には八桁の数字が罫線無しで配列されている各文字列の配置状態(以下、規定配置状態ともいう)であるとして、誤認識した文字は無いと判定することができる。その一方で、図8(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、例えば、項目名「管理番号」の後に並ぶ複数の文字が九桁よりも多い桁数の数字が罫線に沿って配列される配置状態と認識される場合には、規定配置状態でないとして、その文字列群(文字列)に誤認識した文字が含まれていると判定することができる。また、図8(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、例えば、項目名「管理番号」の後に並ぶ複数の文字に「英字」が含まれる配置状態が認識される場合にも、規定配置状態でないとして、その文字列群(文字列)に誤認識した文字が含まれていると判定することができる。
【0061】
以下、本実施形態において、撮像した文字列群Wgに対して文字認識を行う際に制御部21にて実行される読取処理について、図9に示すフローチャートを参照して詳述する。
上記第1実施形態と同様に、文字列群Wgを撮像して(図9のS301)、その画像データについて文字認識を行い(S303)、その文字認識が成功すると(S305でYes)、ステップS307の判定処理にて、記憶部22に予め記憶されている項目名が認識されているか否かについて判定される。ここで、文字列群Wgと異なる文字を撮像してその認識に成功していることから記憶部22に予め記憶されている項目名が認識されていないと判定される場合には(S307でNo)、ステップS317に示す表示処理がなされ、認識した文字が表示部23の表示画面に表示されて、本読取処理が終了する。
【0062】
一方、読取口12が所定のラベルRに印字された文字列群Wgに向けられた状態で撮像されていると、記憶部22に予め記憶されている項目名が認識されていると判定される(S307でYes)。この場合には、ステップS309の判定処理にて、撮像した文字列群Wgが規定配置状態であるか否かについて判定される。ここで、撮像した文字列群Wgが記憶部22に記憶される所定の文字列群フォーマットにて配列されていることから、規定配置状態であると判定される場合には(S309でYes)、誤認識している文字は無いとして、認識した文字が表示部23の表示画面に表示される(S317)。なお、上記ステップS309の判定処理を行う制御部21は、「配置状態判定部」の一例に相当し得る。
【0063】
一方、図8(A)に例示する文字列群Wgを認識する際に、図8(B)に例示するように部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるために文字数が多く誤認されると、規定配置状態でないと判定される(S309でNo)。この場合には、ステップS311に示す報知表示処理がなされ、認識した文字が表示部23の表示画面に表示されるとともに、誤認識した文字に関する情報として、規定配置状態でないと判定された原因となる文字列や文字等が強調表示されて報知される。
【0064】
また、図8(C)に例示する文字列群Wgのように、文字列群フォーマットが記憶部22に登録されていない一方で、当該文字列群Wgを構成する文字列の項目名の少なくともいずれか1つが記憶部22に予め記憶されている場合にその文字列群Wgが認識されても、ステップS307にてYesと判定される。この場合にも、ステップS309にてNoと判定されて、ステップS311に示す報知表示処理にて、規定配置状態でないと判定された原因となる文字列や文字等が強調表示されて報知される。なお、図8(C)に示す文字列群Wgから特定される文字列群フォーマットは、図8(A)に示す文字列群Wgから特定される文字列群フォーマットに対して、項目名「種類」の後に五桁の数字が配列される点が異なる。
【0065】
上述のように報知表示処理がなされた後、ステップS313に示す判定処理にて、登録指示がされたか否かについて判定される。本実施形態では、ユーザによる指示に応じて読み取った文字列群の文字配置を特定可能な文字列群フォーマットを、新たな文字列群フォーマットとして記憶部22に追加して記憶することができる。すなわち、規定配置状態でないと判定される文字列群Wgであって認識された文字列群に誤認識した文字が含まれない場合、ユーザにより登録指示のための所定の操作が操作部24に対してなされると(S313でYes)、ステップS315の登録処理にて、その文字列群フォーマットが新たな文字列群フォーマットとして記憶部22に追加して記憶される。
【0066】
例えば、上述したように、図8(A)に示す文字列群から特定される文字列群フォーマットが登録され、図8(C)に示す文字列群から特定される文字列群フォーマットが登録されていない状態で、図8(C)に示す文字列群を誤認することなく認識できた場合に、ユーザによる操作部24の操作に応じて、図8(C)に示す文字列群から特定される文字列群フォーマットを登録することができる。このように登録された文字列群フォーマットは、以降の読取処理において、ステップS309における規定配置状態であるか否かについての判定基準となり、文字列群フォーマットの利用頻度を高めることができる。なお、操作部24は、「指示部」の一例に相当し得る。
【0067】
以上説明したように、本実施形態に係る携帯端末10では、文字を規定間隔にて一方向に沿うように配列されてなる文字列(H1〜H3)が複数並んで配置される文字列群Wgにおいて、文字列は、それぞれ所定の項目名の後に所定の文字数で文字を配列してなり、文字列群Wgは、複数の所定の項目名が既定の並びとなる所定の文字列群フォーマットにて、文字列が複数並んで配置してなる。そして、認識された文字列群Wgが記憶部22に記憶される所定の文字列群フォーマットにて文字列が複数並んで配置されている規定配置状態でないと判定されると、当該所定の文字列群フォーマットにて配置されていない文字に関する情報が表示部23により画面表示されて報知される。さらに、この報知の後、認識された文字列群Wgに誤認識した文字が含まれない場合に、ユーザの操作に基づく指示に応じて、当該文字列群Wgの文字配置を特定可能な文字列群フォーマットが、新たな文字列群フォーマットとして記憶部22に追加して記憶される。
【0068】
これにより、上述のように部分的にかすれた1つの文字が2つの文字に誤認識されるような場合であっても、規定配置状態でないと判定されて、当該所定の文字列群フォーマットにて配置されていない文字に関する情報が報知されることで、一部がかすれたために誤認識した文字の存在を容易に知得できるだけでなく、その誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を与えることができる。特に、認識された文字列群Wgに誤認識した文字が含まれない場合に、ユーザによる指示に応じて、当該文字列群Wgの文字配置を特定可能な文字列群フォーマットが、新たな文字列群フォーマットとして記憶部22に追加して記憶されることで、認識対象となる文字列群フォーマットを実際に認識した文字列群Wgに合わせて追加登録でき、文字列群フォーマットの利用頻度を高めて、誤認識した文字を正しい文字に修正する機会を増やすことができる。
【0069】
なお、誤認識した文字が含まれておらず文字列群フォーマットが登録されていない文字列群Wgが所定回数以上読み取られると、ユーザによる操作を要することなく、登録指示があったとして、その文字列群フォーマットが新たな文字列群フォーマットとして記憶部22に追加して記憶されてもよい。すなわち、文字列群フォーマットの登録に関して学習機能を持たせることができる。
【0070】
また、上記ステップS309の判定処理では、複数の文字列群フォーマットが記憶部22に記憶されている場合、複数の文字列群フォーマットのうち認識頻度の高い文字列群フォーマットから順に、認識した文字列群の配置状態と比較されてもよい。
【0071】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)認識対象となる文字列群Wgは、項目名が「管理番号」「種類」「発送日」となる3つの文字列から構成されることに限らず、例えば、2つの文字列、具体的には、図10に例示するように、1列目の項目名「管理番号」の後に九桁の数字が罫線に沿って配列される文字列H1と、2列目の項目名「発送日」の後に八桁の数字が罫線無しで配列される文字列H2とが並んで配置されるように構成されてもよい。また、認識対象となる文字列群Wgは、4つ以上の文字列から構成されてもよい。また、項目名は、「管理番号」「種類」「発送日」に限らず、他の項目名であってもよい。
【0072】
(2)本発明は、携帯端末として構成される文字認識装置に適用されることに限らず、据置型の情報読取端末等として構成される文字認識装置に適用されてもよい。また、本発明は、文字や情報コード等の光学的情報を光学的に読み取る機能を有する文字認識装置に適用されることに限らず、文字認識専用の文字認識装置に適用されてもよいし、さらに他の機能を有する文字認識装置に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0073】
10…携帯端末(文字認識装置)
21…制御部(認識部,計算部,誤認判定部,設定部,配列状態判定部,配置状態判定部)
22…記憶部
23…表示部(報知部)
24…操作部(指示部)
30…光学的情報読取部(取得部)
V1〜V4…直交方向の文字列(所定の列)
Wg…文字列群
H1〜H3…文字列
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10