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特開2020-25618自動車内における上半身トレーニング具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-25618(P2020-25618A)
(43)【公開日】2020年2月20日
(54)【発明の名称】自動車内における上半身トレーニング具
(51)【国際特許分類】
   A63B 21/02 20060101AFI20200124BHJP
   A63B 23/02 20060101ALI20200124BHJP
   A63B 23/12 20060101ALI20200124BHJP
【FI】
   A63B21/02
   A63B23/02 Z
   A63B23/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-150599(P2018-150599)
(22)【出願日】2018年8月9日
(71)【出願人】
【識別番号】518285452
【氏名又は名称】藤本 公海
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】藤本 公海
(57)【要約】
【課題】自動車の運転席のヘッドレストの構造を利用して運転者が着座した状態で、例えば、信号待ちの僅かな時間でも、また渋滞時間でも簡便に上半身トレーニングが可能に構成した上半身トレーニング具を提供せんとするものである。
【解決手段】自動車のヘッドレストの支柱に係止する左右別個のフック部と、各フック部を連設した左右の伸縮バンドと、左右の伸縮バンドの中途にそれぞれに設けた左右バンド連結具とよりなることとした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のヘッドレストの支柱に係止する左右別個のフック部と、各フック部を連設した左右の伸縮バンドと、左右の伸縮バンドの中途にそれぞれに設けた左右バンド連結具とよりなる自動車内における上半身トレーニング具。
【請求項2】
左右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の鎖骨近傍に当接する位置に左右緩衝体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動車内における上半身トレーニング具。
【請求項3】
左右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の肩に当接する部位に肩押し部を突設して体位のひねり運動に基づき伸縮バンドの肩押し部が肩のつぼを押圧可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車内における上半身トレーニング具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車の運転中にシートのヘッドレストを利用して運転者の上半身をトレーニングできるトレーニング具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上半身或いは全身のトレーニング具としては多数の先願の特許出願がある。例えば、単に寝た状態で両肩から爪先に至る間をゴムチューブで連結して屈伸運動や足上げ運動を行うように構成した道具、椅子を利用して着座して特に上半身のトレーニングを行うように構成した運動具等がある(例えば、特許文献1乃至3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2008−536551号公報
【特許文献2】特開2009−219659号公報
【特許文献3】特開2015−6244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に、本発明に関連する運動具としては椅子に着座して行う上半身トレーニング具があるが、いずれも椅子に装置する構造が複雑であり、また、大容量のクッションやバンドを利用して椅子に装備するものであるためにコストもかかり、また運動のために余裕時間をもってトレーニングする必要があり、時間に追われるビジネスマンには不適な運動具であった。
【0005】
この発明では、特に自動車の運転席のヘッドレストの構造を利用して運転者が着座した状態で、例えば、信号待ちの僅かな時間でも、また渋滞時間でも簡便に上半身トレーニングが可能に構成した上半身トレーニング具を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、自動車のヘッドレストの支柱に係止する左右別個のフック部と、各フック部を連設した左右の伸縮バンドと、左右の伸縮バンドの中途にそれぞれに設けた左右バンド連結具とよりなる自動車内における上半身トレーニング具に関する。
【0007】
また、右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の鎖骨近傍に当接する位置に左右緩衝体を設けたことを特徴とする。
【0008】
また、左右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の肩部に当接する位置に肩押し部を突設して体位の変化に基づき伸縮バンドの肩押し部が肩部のつぼを押圧することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、自動車のヘッドレストの支柱に係止する左右別個のフック部と、各フック部を連設した左右の伸縮バンドと、左右の伸縮バンドの中途にそれぞれに設けた左右バンド連結具とより構成したので、自動車に着座して使用できると共に、左右の肩や鎖骨部分のひねり運動及び上半身の前後屈伸運動等を左右の伸縮バンドの伸縮機能を利用して行うことができ、工夫次第で上半身にかかわる各部位のトレーニングも行うことができる効果がある。
【0010】
しかも、左右の伸縮バンドの中途はバンド連結具で連結されているので伸縮バンドの伸縮作用を体格の各部におけるトレーニングに充分に機能させることができる効果がある。
【0011】
更には、自動車シートに装着する機構も自動車のヘッドレストの支柱に係止する構造であるために簡便に装着でき全体の装着構造も簡単でコスト的にも有利となる効果がある。
【0012】
請求項2の発明によれば、左右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の鎖骨近傍に当接する位置に左右緩衝体を設けたことにより、上半身のひねり運動で負荷がかかる部分の緩衝を充分に行うことができ当該身体部位に無理な負荷を掛けるおそれを回避することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、左右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の肩に当接する部位に肩押し部を突設して体位のひねり運動に基づき伸縮バンドの肩押し部が肩のつぼを押圧可能にしたので、上半身のひねり運動の際に肩のつぼに肩押し部が当接して上半身のトレーニングと共に肩の血流を促進して肩凝りを解消することもできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の上半身トレーニング具が取り付けられた状態の自動車の運転席を示す外観斜視図である。
図2】本発明の上半身トレーニング具の構成を示す外観斜視図である。
図3】本発明の上半身トレーニング具の構成を示す背面図である。
図4】本発明の上半身トレーニング具の構成を示す側面図である。
図5】本発明の上半身トレーニング具の構成を示す部分側面図である。
図6】本発明の上半身トレーニング具の伸縮バンドを背面側からみた斜視図である。
図7】本発明の上半身トレーニング具を運転手が装着した状態を示す正面図である。
図8】本発明の上半身トレーニング具の使用状態を示す側面模式図である。
図9】本発明の上半身トレーニング具の使用状態を示す側面模式図である。
図10】本発明の上半身トレーニング具の使用状態を示す側面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この発明の要旨は、自動車のヘッドレストの支柱に係止する左右別個のフック部と、各フック部を連設した左右の伸縮バンドと、左右の伸縮バンドの中途にそれぞれに設けた左右バンド連結具とよりなる自動車内における上半身トレーニング具に関する。
【0016】
また、左右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の鎖骨近傍に当接する位置に左右緩衝体を設けたことを特徴とする。
【0017】
また、左右の伸縮バンドの中途部で着用時の着用者の型部に当接する位置に肩押し部を突設して体位の変化に基づき伸縮バンドの肩押し部が肩部のつぼを押圧することを特徴とする。
【0018】
本発明の上半身トレーニング具は、基本的には何らかの固定部材にフック部を介して左右伸縮バンドを取りつけ引張ってトレーニングを行うという構成を技術主体としている。
【0019】
そして、この固定部材から環状の伸縮バンドを肩で引張ることにより引張応力が発生し、この引張応力によって生起する伸縮バンドの収縮負荷に抗して運転者が伸縮バンド引っ張って運動するという一連の応用力学を利用した上半身トレーニングが本発明の上半身トレーニング具の基本である。
【0020】
なお、不要時には雄雌クリップの離脱操作により左右バンド連結具を外してフリーとなった左右伸縮バンドを両肩から取外し、そのままフック部で支柱に係合吊下したままでもよいし、フック部から取外して別途保管してもよい。
【0021】
また、トレーニングに使用中に上半身の位置を適宜ずらして肩部分が伸縮バンドの肩押し部に当接するようにすれば運動しながら肩押し部によって肩つぼの刺激施術が可能となる。
【0022】
このように本発明は、車内の限られたスペースにおいて、運転席に簡単に設置して使用することができる構成を備え、信号待ちの僅かな時間や渋滞時間を活用して簡便に上半身トレーニングを可能にし、健康増進を図ることができる技術である。
【0023】
また、近年増加する災害時においては、車内泊を余儀なくされた避難生活者が本発明の上半身トレーニング具を使用することにより、上半身運動を手軽に行って血行改善をすることができ、長時間同じ姿勢でいることにより血流を悪化させて血栓ができ静脈を詰まらせてしまうことで生じる、いわゆる「エコノミークラス症候群」を回避できる技術であるとも言える。
【0024】
以下、この発明の実施例を図面に基づき詳説する。図1は上半身トレーニング具が取り付けられた状態の自動車の運転席を示す外観斜視図、図2は上半身トレーニング具の構成を示す外観斜視図、図3は上半身トレーニング具の構成を示す背面図、図4は上半身トレーニング具の構成を示す側面図、図5は上半身トレーニング具の構成を示す部分側面図、図6は上半身トレーニング具の伸縮バンドを背面側からみた部分斜視図、図7は上半身トレーニング具を運転手が装着した状態を示す正面図、図8乃至図10は上半身トレーニング具の使用状態を示す側面模式図である。
【0025】
図1中、符号100、100’は自動車のヘッドレストにおける支柱を表す。シートSの背もたれ部101の上端面から上下調整自在に2本の支柱100、100’を立設しその上端にヘッドレスト102を連設している。
【0026】
かかるヘッドレスト102の左右の支柱100、100’に係合自在に本件発明の上半身トレーニング具Aのフック部40、40’を係合している。トレーニング具Aを取り外す時にはこのフック部40、40’を利用して取外せばよい。
【0027】
本件発明の上半身トレーニング具の実施例について説明する。上半身トレーニング具Aは、図1及び図2に示すように機能主体となる左右の伸縮バンド10、10’と、左右の伸縮バンド10、10’の中途にそれぞれに設けた左右バンド連結具30とよりなる。
【0028】
左右の伸縮バンド10、10’は、環状に形成しており、一定幅員の帯状の弾性ゴム素材から構成している。
【0029】
また、必要に応じて左右伸縮バンド10、10’の長さ調整が可能な調整機構11を、左右伸縮バンド10、10’の中途に設けることも可能である。本実施例の伸縮バンド10は、図4及び図5に示すように両端部を調整機構11としての調節バックル12に掛け回して連結し、環状にしている。
【0030】
具体的には、調節バックル12は、後述する左右緩衝帯20、20’の下方位置で、左右緩衝帯20、20’に挿通した左右伸縮バンド10、10’の一端10aを掛け回し係合する上側調節バックル12aと、さらにその下方位置で上側調節バックル12aに掛け回した左右伸縮バンド10、10’の一端10aと、左右伸縮バンド10、10’の他端10bとを掛け回し係合する下側調節バックル12bとで構成している。
【0031】
上半身トレーニング具Aを着用する場合は、図7に示すように環状の左右の伸縮バンド10、10’中に運転者Pの左右の肩を挿入して左右の伸縮バンド10、10’の前面側が運転者の左右鎖骨近傍と当接するように構成している。
【0032】
すなわち、鎖骨鎖骨近傍と当接する左右伸縮バンド10、10’の前面側の中途部には、左右緩衝帯20、20’を位置調整自在に設けている。
【0033】
左右緩衝帯20、20’は、図2乃至図4に示すように正面視において中央狭幅とした細長ひょうたん状に形成した所定厚みを有するクッション板材であって、その板面を左右伸縮バンド10、10’の帯面と同一方向にして左右伸縮バンド10、10’を挿通可能に構成している。
【0034】
左右緩衝帯20、20’の全周縁には、強度向上のための縁取部23、23’を形成している。
【0035】
縁取部23、23’は、縁かがり加工により形成されたものであってもよく、本実施例では、左右緩衝帯20、20を周縁を被覆するナイロン生地を周縁に沿って表裏面で縫着形成している。
【0036】
また、左右緩衝帯20、20’の裏面には、左右緩衝帯20、20’の長手方向に沿って複数の当接凸部22、22’を突出形成している。なお、当接凸部22、22’は、内部にコットンなどの不織布やスポンジを緩衝材として収納して形成している。
【0037】
当接凸部22、22’は、左右緩衝帯20、20’の裏面において、左右緩衝帯20、20’の長手方向に沿って一定間隔を隔てて略ボタン状に複数突出すると共に左右緩衝帯20、20’裏面の上下部よりも中央部で小さくするなるように形成している。
【0038】
当接凸部22、22’は、図3に示すように左右緩衝帯20、20’の裏面上下部で左右緩衝帯20、20’の幅方向に沿って幅広形成した正面視矩形状の上下凸部22a、22b、22a’、22b’と、左右緩衝帯20、20’の裏面中央部で左右緩衝帯20、20’の長手方向に沿って複数並列した正面視略正方形状の中央凸部22c、22c’とで構成している。
【0039】
すなわち、中央凸部22c、22c’は略半球ドーム状の小ブロック体とすると共に上下凸部22a、22b、22a’、22b’は略蒲鉾ドーム状で中央凸部22c、22c’よりも大きい幅広ブロック体とし、図4に示すようにそれぞれの突出形状によりなす側面視半円弧の接線方向を左右緩衝帯20、20’の長手方向に沿うようにして左右緩衝帯20、20’の裏面に形成している。
【0040】
また、中央凸部22c、22c’は、上下凸部22a、22b、22a’、22b’の肉厚よりも肉薄となるように形成している。
【0041】
具体的には、側面視において、図4に示すように中央凸部22c、22c’の突出高さh1を上下凸部22a、22b、22a’、22b’の突出高さh2よりも低くなるようにしている。
【0042】
このような構成により、上半身トレーニング具Aと運転者の身体接触部位である左右鎖骨近傍の胸部や肩部において、上半身トレーニング具Aの左右伸縮バンド10の収縮に伴う上半身トレーニング具Aから身体接触部位へ集中する応力を、当接凸部22、22’にて運転者の鎖骨近傍に線接触又は点接触させることにより分散させて緩衝機能を果たすことを確実としている。
【0043】
特に、左右緩衝帯20、20’を細長ひょうたん状とすると共にその裏面に形成した当接凸部22、22’を大小異なる上下凸部22a、22b、22a’、22b’と中央凸部22c、22c’で構成しているために、左右伸縮バンド10、10’から左右緩衝帯20、20’へ伝わる左右異なるねじり応力に応じた左右緩衝帯20、20’の立体的な形態変形を可能としている。
【0044】
すなわち、上半身トレーニング具Aを使用した際に左右伸縮バンド10、10’から伝わる弾性応力に応じて、左右緩衝帯20、20’がそれぞれ中央部を中心に湾曲変形したりねじれ変形すること可能とし、運転者の左右鎖骨近傍の胸部や肩部の形状にフィットした形態変形を行うことを可能としている。
【0045】
また、左右緩衝帯20、20’の表側には、図2及び図4に示すように伸縮バンド10、10’を挿通するためのバンド保持片21、21’を設けており、バンド保持片21、21’を介して左右緩衝帯20、20’を伸縮バンド面に沿ってスライドさせながら左右緩衝帯20、20’の位置調整を可能に構成している。
【0046】
左右緩衝帯20、20’の表側に形成した伸縮バンド挿通用のバンド保持片21、21’は、一定間隔を隔てた上下部に二個設けている。
【0047】
バンド保持片21は、図2に示すように、略扁平長方形状であって、略同形同大の上下2つの上側片21aと下側片21bとからなり、互いに係合可能に構成している。
【0048】
上側片21aは、一側縁端を固定端として左右緩衝帯20、20’の表側外側縁に縫着している。一方で、下側片21bは、上側片21aに対向するように他側縁端を固定端として左右緩衝帯20、20’の表側内側縁に縫着している。さらに、下側片21bの上面と上側片21aの下面には、係合手段として互いに面当接して係合する雌雄面ファスナを設けている。
【0049】
すなわち、バンド保持片21は、左右緩衝帯20、20’の表側の上下部において、扁平略矩形状のナイロン生地からなる上下側片21a、21b、21a’、21b’を2枚、互い違いに上下に重なるように、それぞれ対向する一側縁基部で左右緩衝帯20、20’の左右側縁部に縫着するとともに互いの当接面に面ファスナを設けて構成している。
【0050】
このような構成により、左右伸縮バンド10、10’の上方位置で同バンドを被覆するように下側片21bを配置し、さらにその上方位置の上側片21aを下側片21bに対して上方から面ファスナを介して締め付けるように係合し、バンド保持片21の底面(下側片21bの下面)と左右緩衝帯20の上面とを左右伸縮バンド10、10’の表裏帯面に密着させ、左右緩衝帯20の本体とバンド保持片21との間に左右伸縮バンド10、10’を挟持することを可能としている。
【0051】
また、バンド保持片21の上下側片21a、21bにおける係合位置を左右方向にずらして左右緩衝帯20、20’の本体とバンド保持片21との間に隙間空間を設けることにより、左右伸縮バンド10、10’と左右緩衝帯20、20’との接触割合を調節し、上半身トレーニング具Aによる負荷調節機能を果たすことも可能である。
【0052】
また、左右の左右緩衝帯20、20’は、それぞれ上下二個設けたバンド保持片21、21’間で露出した左右伸縮バンド10、10’を覆うように左右緩衝帯20、20’の上下中途部に介設した左右バンド連結具30により一体に連結している。
【0053】
すなわち、左右バンド連結具30は前面中途部に設けた雄雌クリップ32、32’を介して着脱可能に構成しており、雄雌クリップ32、32’の脱着操作により運転者Pは左右伸縮バンド10、10’を両肩に装着固定したり取外したりすることができる。
【0054】
具体的には、左右バンド連結具30は、基端で左右緩衝帯20、20’の表面中央部に貼着される帯状ベルト31、31’と、帯状ベルト31、31’の先端に設けられた雄雌クリップ32、32’とにより構成している。
【0055】
このような構成により運転者Pの両肩は環状の左右伸縮バンド10、10’の伸縮機能と胸元の前面における左右バンド連結具30とにより肩を中心とした上半身に上半身トレーニング具Aの確実な装着を可能としている。
【0056】
かかる構成の左右伸縮バンド10、10’の所定位置には、図6に示すように支柱挿入開口部41、41’を弾性機能で開閉可能に構成した環体からなるフック部40、40’を連設しており、このフック部40、40’により左右伸縮バンド10、10’をヘッドレスト支柱100、100’に取外し自在に連結することができる。
【0057】
また、フック部40、40’は、図4及び図6に示すように、その基部で回転軸42を介して回転可能な左右伸縮バンド10、10’を挟持するバックル43と連結している。
【0058】
このような構成により、ヘッドレスト支柱100、100’に上半身トレーニング具Aを装着して使用した際には、左右伸縮バンド10、10’の弾性変形に伴いフック部40、40’を介してヘッドレスト支柱100、100’に負荷される偏奇ねじれ応力に対応してバックル43の回転させて、同偏奇ねじれ応力を解消することができる。
【0059】
すなわち、左右伸縮バンド10、10’が中途で偏奇ねじれを生起することなく、従って、上半身トレーニング具Aの使用状態において、左右緩衝帯20、20’の帯面を運転者の左右鎖骨近傍面に常時面当接させた左右緩衝帯20、20’のフィット形態を保持することができる。
【0060】
また、左右の伸縮バンド10、10’の内側面中途部には、図3乃至図6に示すように着用時の着用者の肩に当接する位置に肩押し部50、50’を突設し、トレーニング中での体位の変化に基づき伸縮バンド10、10’の肩押し部50、50’が肩部のつぼを押圧可能に構成することができる。
【0061】
すなわち、伸縮バンド10、10’の内側面中途部に山型や半円弧型のシリコン製やゴム製の肩押し部50、50’を突設しておくものであり、トレーニング中に上半身をずらしながら当接位置を調整することにより肩こり等の治療施術が可能となる。
【0062】
なお、この肩押し部50、50’は、伸縮バンド10、10’の帯面に対して繰り返し貼着可能な接着剤などの固定手段により取り外し可能に構成することもできる。
【0063】
他の固定手段としては、例えば、互いに係合可能な雌雄ボタンをそれぞれ肩押し部50、50の底面及び伸縮バンド10、10’の帯面に設けたり、肩押し部50、50’の下底面中央に固定ピンを垂設すると共に伸縮バンド10、10’に固定ピンを挿入する固定ピン挿入孔を設けて構成することとしてもよい。
【0064】
また、伸縮バンド10、10’は、例えば、上記ボタンや固定ピン挿入孔などの肩押し部固定部を幅方向中央線に沿って所定間隔を隔てて複数形成することにより、運転者の肩部に適合する伸縮バンド10、10’上における肩押し部50、50’固定位置を選択することができ、しかも複数の肩押し部50、50’を固定することができる。
【0065】
本発明の上半身トレーニング具Aは上記のように構成されており、使用に際しては図4で示したようにまず運転者Pが運転席に着座してヘッドレスト102の左右の支柱100、100’に本件発明の上半身トレーニング具Aのフック部40、40’を係合する。
【0066】
次いで、上半身トレーニング具Aを着用する場合は環状の左右の伸縮バンド10、10’中に運転者Pの左右の肩を挿入し、図7に示すように左右の伸縮バンド10、10’の前面で左右緩衝帯20、20’を運転者の鎖骨近傍に当接させる。
【0067】
なお、この際にバンド保持片21、21’を介して左右緩衝帯20、20’を伸縮バンド10、10’面に沿ってスライドさせながら左右緩衝帯20、20’の位置調整を行う。
【0068】
次いで、左右緩衝帯20、20’の中途部に介設した左右バンド連結具30の雄雌クリップ32、32’を係合して左右伸縮バンド10、10’を運転者Pの上半身に固定する。これで本件発明の上半身トレーニング具Aの装着が、図7及び図8に示すように完了する。
【0069】
この状態で運転者Pは、自動車走行時以外、すなわち、信号での一時停止中や渋滞停車中等において、図9及び図10に示すように上半身を左右にひねりながら前方向或いは斜め方向に屈伸運動をすれば上半身の腕や肩や胸や腰等の筋肉の屈伸トレーニングが行える。
【0070】
更には、自動車内でのトレーニングに限らず、オフイスでの着座したデスクワークにおいて椅子の背もたれ上端部にフック部40を介して左右伸縮バンド10、10’を取りつけて同じようなトレーニングをすることも可能である。
【0071】
また、車中でも必ずしも運転席での運転者のトレーニング以外で助手席での同乗者のトレーニングにも使用することが可能である。
【0072】
基本的には、この本発明の上半身トレーニング具Aは何らかの固定部材にフック部40、40’を介して左右伸縮バンド10、10’を取りつけ引張ってトレーニングを行うという構成を技術主体としている。
【0073】
そして、この固定部材から環状の伸縮バンド10、10’を肩で引張ることにより引張応力が発生し、この引張応力によって生起する伸縮バンド10、10’の収縮負荷に抗して運転者が伸縮バンド引っ張って運動するという一連の応用力学を利用した上半身トレーニングが本件発明の上半身トレーニング具Aの基本である。
【0074】
なお、不要時には雄雌クリップ32、32’の離脱操作により左右バンド連結具30を外してフリーとなった左右伸縮バンド10、10’を両肩から取外し、そのままフック部40、40’でヘッドレスト支柱100、100’に係合吊下したままでもよいし、フック部40、40’から取外して別途保管してもよい。
【0075】
また、トレーニングに使用中に上半身の位置を適宜ずらして肩部分が伸縮バンド10、10’の肩押し部50、50’に当接するようにすれば運動しながら肩押し部によって肩つぼの刺激施術が可能となる。
【0076】
このように、本発明によれば自動車の運転席のヘッドレストの構造を利用して運転者が着座した状態で、例えば、信号待ちの僅かな時間でも、また渋滞時間でも簡便に上半身トレーニングが可能に構成した上半身トレーニング具を提供することができる。
【0077】
すなわち、本発明は、車内の限られたスペースにおいて、運転席に簡単に設置して使用することができる構成を備え、信号待ちの僅かな時間や渋滞時間を活用して簡便に上半身トレーニングを可能にし、健康増進を図ることができる効果がある。
【0078】
また、近年増加する災害時においては、車内泊を余儀なくされた避難生活者が本発明の上半身トレーニング具を使用することにより、上半身運動を手軽に行って血行改善をすることができ、長時間同じ姿勢でいることにより血流を悪化させて血栓ができ静脈を詰まらせてしまうことで生じる、いわゆる「エコノミークラス症候群」を回避できる効果がある。
【符号の説明】
【0079】
A 上半身トレーニング具
10、10’ 左右伸縮バンド
20、20’ 左右緩衝帯
30 左右バンド連結具
40 フック部
100 ヘッドレスト支柱
図1
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図10