【解決手段】ユーザによりフリーハンドで入力された線の軌跡を示す軌跡データを取得する通信部31と、部屋の二次元の間取りを構成する複数種類の構成物それぞれの形状及び描かれ方の基準を示す基準データを記憶する記憶部32と、基準データに基づいて、軌跡データを、部屋の二次元の間取りを表す二次元の間取り画像データに変換すると共に、二次元の間取り画像データに基づいて、部屋の二次元の間取り画像を表示させるシステム制御部33と、を備える。
前記基準データは、前記構成物が前記フリーハンドにより描かれる場合の前記形状及び前記描かれ方の基準を示す基準データであることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
前記制御手段は、前記二次元の間取り画像を、当該二次元の間取り画像により前記二次元の間取りが示される前記部屋が含まれる不動産物件を示す物件情報と共に表示させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の表示制御装置。
前記取得手段は、前記フリーハンドで入力された各前記線の入力開始タイミング及び入力開始位置、並びに入力終了タイミング及び入力終了位置を示す入力詳細データを更に取得し、
前記変換手段は、前記基準データと、前記入力順序データと、前記入力詳細データと、に基づいて、前記軌跡データを前記二次元の間取り画像データに変換することを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
前記構成物の前記種類は、前記部屋を構成する壁、窓又は扉の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の表示制御装置。
前記間取りが示される前記部屋が含まれる不動産物件を示す物件情報に基づいて前記不動産物件を不動産物件データベースにおいて検索する検索手段を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の表示制御装置。
部屋の二次元の間取りを構成する複数種類の構成物それぞれの形状及び描かれ方の基準を示す基準データを記憶する記憶手段に接続されたコンピュータにより実行される表示制御方法であって、
ユーザによりフリーハンドで入力された線の軌跡を示す軌跡データを取得するステップと、
前記基準データに基づいて、前記軌跡データを、前記部屋の二次元の間取りを表す二次元の間取り画像データに変換するステップと、
前記二次元の間取り画像データに基づいて、前記部屋の二次元の間取り画像を表示させるステップと、
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来技術では、予め設定されて記録されているパーツを用いた間取りを三次元画像化することしかできず、結果として、ユーザの好みに広く且つ柔軟に対応した間取り画像を表示させることができないという問題点がある。
【0006】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、ユーザの好みに広く且つ柔軟に対応した間取り画像を表示させることが可能な表示制御装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ユーザによりフリーハンドで入力された線の軌跡を示す軌跡データを取得する取得手段と、部屋の二次元の間取りを構成する複数種類の構成物それぞれの形状及び描かれ方の基準を示す基準データを記憶する記憶手段と、前記基準データに基づいて、前記軌跡データを、前記部屋の二次元の間取りを表す二次元の間取り画像データに変換する変換手段と、前記二次元の間取り画像データに基づいて、前記部屋の二次元の間取り画像を表示させる制御手段と、を備える。
【0008】
この発明によれば、フリーハンドで入力された線から正確且つ簡単に二次元の間取り画像を表示させることができ、ユーザの好みに広く且つ柔軟に対応した間取り画像を表示させることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記基準データは、前記構成物が前記フリーハンドにより描かれる場合の前記形状及び前記描かれ方の基準を示す基準データであるように構成される。
【0010】
この発明によれば、より正確に二次元の間取り画像を表示させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の表示制御装置において、前記基準データは、前記基準を前記種類ごとに示す基準データであり、前記変換手段は、前記種類ごとの前記基準データに基づいて、前記軌跡データを前記種類ごとに前記二次元の間取り画像データに変換するように構成される。
【0012】
この発明によれば、部屋の二次元の間取りを構成する構成物の種類ごとに、正確且つ簡単に二次元の間取り画像を表示させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記制御手段は、前記二次元の間取り画像を、当該二次元の間取り画像により前記二次元の間取りが示される前記部屋が含まれる不動産物件を示す物件情報と共に表示させるように構成される。
【0014】
この発明によれば、部屋の状態をより具体的に認識させることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記取得手段は、前記フリーハンドで入力された複数の前記線の入力順序を示す入力順序データを更に取得し、前記変換手段は、前記基準データと、前記入力順序データと、に基づいて、前記軌跡データを前記二次元の間取り画像データに変換するように構成される。
【0016】
この発明によれば、軌跡データをより正確な当該二次元の間取り画像データに変換することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の表示制御装置において、前記取得手段は、前記フリーハンドで入力された各前記線の入力開始タイミング及び入力開始位置、並びに入力終了タイミング及び入力終了位置を示す入力詳細データを更に取得し、前記変換手段は、前記基準データと、前記入力順序データと、前記入力詳細データと、に基づいて、前記軌跡データを前記二次元の間取り画像データに変換するように構成される。
【0018】
この発明によれば、軌跡データを更に正確な二次元の間取り画像データに変換することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記取得手段は、既に表示されている前記部屋の二次元の間取り画像を修正するために前記フリーハンドで入力された線の軌跡を示す修正軌跡データを更に取得し、前記変換手段は、前記基準データに基づいて、前記取得した修正軌跡データを前記部屋の二次元の間取り画像データに変換し、前記制御手段は、前記修正軌跡データが変換された前記部屋の二次元の間取りデータに基づいて、当該修正軌跡データに対応した前記部屋の二次元の間取り画像を表示させるように構成される。
【0020】
この発明によれば、ユーザの好みに応じて部屋の二次元の間取り画像を簡単に修正することができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記取得手段は、一の前記線の入力と並行して当該入力された一の線の前記軌跡を示す一の前記軌跡データを取得し、前記変換手段は、一の前記軌跡データが取得される度に、前記基準データに基づいて、当該一の前記軌跡データを一の前記二次元の間取り画像データに変換し、前記制御手段は、一の前記軌跡データが一の前記二次元の間取り画像データに変換される度に、当該一の前記二次元の間取り画像データに基づいて、前記部屋の二次元の間取り画像を表示させるように構成される。
【0022】
この発明によれば、フリーハンドでの線の入力と並行して、リアルタイムに当該線に対応する部屋の二次元の間取り画像を表示することができる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記二次元の間取り画像データに基づいて、当該二次元の間取り画像データを三次元化した三次元モデルデータを生成する三次元モデル生成手段を更に備え、前記制御手段は、前記生成された三次元モデルデータに基づいて、前記部屋の三次元の間取り画像を表示させるように構成される。
【0024】
この発明によれば、フリーハンドで入力された線に基づき、部屋の三次元の間取り画像を簡易に表示させることができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の表示制御装置において、前記取得手段は、一の前記線の入力と並行して当該入力された一の線の前記軌跡を示す一の前記軌跡データを取得し、前記変換手段は、一の前記軌跡データが取得される度に、前記基準データに基づいて、当該一の前記軌跡データを一の前記二次元の間取り画像データに変換し、前記三次元モデル生成手段は、一の前記軌跡データが一の前記二次元の間取り画像データに変換される度に、当該二次元の間取り画像データを三次元化した一の前記三次元モデルデータを生成し、前記制御手段は、当該一の前記三次元モデルデータが生成される度に、当該一の前記三次元モデルデータに基づいて、前記部屋の三次元の間取り画像を表示させることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、フリーハンドでの線の入力と並行して、リアルタイムに当該線に対応する部屋の三次元の間取り画像を表示することができる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、請求項9又は請求項10に記載の表示制御装置において、前記取得手段は、既に表示されている前記部屋の三次元の間取り画像を修正するために前記フリーハンドで入力された線の軌跡を示す三次元修正軌跡データを更に取得し、前記変換手段は、前記基準データに基づいて、前記取得した三次元修正軌跡データを前記部屋の三次元の間取り画像データに変換し、前記制御手段は、前記三次元修正軌跡データが変換された前記部屋の三次元の間取りデータに基づいて、当該三次元修正軌跡データに対応した前記部屋の三次元の間取り画像を表示させるように構成される。
【0028】
この発明によれば、ユーザの好みに応じて部屋の三次元の間取り画像を簡単に修正することができる。
【0029】
請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記構成物の前記種類は、前記部屋を構成する壁、窓又は扉の少なくともいずれかであるように構成される。
【0030】
この発明によれば、当該壁等により構成される部屋の間取り画像を簡易に表示させることができる。
【0031】
請求項13に記載の発明は、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の表示制御装置において、前記間取りが示される前記部屋が含まれる不動産物件を示す物件情報に基づいて前記不動産物件を不動産物件データベースにおいて検索する検索手段を更に備える。
【0032】
この発明によれば、ユーザの好みに合った不動産物件を、具体的な間取りをイメージしつつ検索することができる。
【0033】
請求項14に記載の発明は、部屋の二次元の間取りを構成する複数種類の構成物それぞれの形状及び描かれ方の基準を示す基準データを記憶する記憶手段に接続されたコンピュータに、ユーザによりフリーハンドで入力された線の軌跡を示す軌跡データを取得するステップと、前記基準データに基づいて、前記軌跡データを、前記部屋の二次元の間取りを表す二次元の間取り画像データに変換するステップと、前記二次元の間取り画像データに基づいて、前記部屋の二次元の間取り画像を表示させるステップと、を実行させる。
【0034】
請求項15に記載の発明は、部屋の二次元の間取りを構成する複数種類の構成物それぞれの形状及び描かれ方の基準を示す基準データを記憶する記憶手段に接続されたコンピュータにより実行される表示制御方法であって、ユーザによりフリーハンドで入力された線の軌跡を示す軌跡データを取得するステップと、前記基準データに基づいて、前記軌跡データを、前記部屋の二次元の間取りを表す二次元の間取り画像データに変換するステップと、前記二次元の間取り画像データに基づいて、前記部屋の二次元の間取り画像を表示させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、フリーハンドで入力された線から正確且つ簡単に二次元の間取り画像を表示させることができ、ユーザの好みに広く且つ柔軟に対応した間取り画像を表示させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、不動産物件の間取り画像を表示するための間取り画像データを提供すると共に、当該不動産物件に関する物件情報をも提供する情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。なお、本実施形態の不動産は、例えば、建物及び土地などの不動産である。
【0038】
[1.情報提供システムの構成及び機能]
先ず、
図1を参照して、本発明の一実施形態の情報提供システムの構成及び機能について説明する。なお、
図1は、本実施形態の情報提供システムの概要構成の一例を示す図である。
【0039】
図1に示すように、本実施形態の情報提供システムSは、一般消費者端末1−1、一般消費者端末1−2、…、一般消費者端末1−n(nは自然数)、及び情報提供サーバ3(本発明における「表示制御装置」の一例)等を備えて構成されている。なお、以下の説明において、一般消費者端末1−1、一般消費者端末1−2、…、一般消費者端末1−nについて共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「一般消費者端末1」と称する。各一般消費者端末1は、それぞれ、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3と通信可能になっている。ネットワークNWは、例えば、電話用回線交換ネットワーク、及びインターネットに接続するためのデータ通信用パケット交換ネットワークを含む。
【0040】
一般消費者端末1は、例えば不動産物件を購入したり借りたりする一般消費者(顧客。本発明における「ユーザ」の一例。)により使用されるクライアントである。各一般消費者端末1は、それぞれ、通信部11、記憶部12、システム制御部13、及び表示操作部14等を備え、これらの構成部分はバス15を介して電気的に接続されている。そして、上記各一般消費者端末1は、それぞれ、システム制御部13の制御によるブラウザ機能を有する。各一般消費者端末1は、それぞれ、ブラウザによる要求(リクエスト)に応じて物件情報サイトから提供されたページ(例えば、ウェブページやランディングページ)をディスプレイ上に表れた画面(例えば、ブラウザのウインドウ)に表示する。このようなページは、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)文書やXHTML文書等の構造化文書及び画像データ等により構成される。一般消費者端末1に提供されるページの例として、物件情報を掲載するためのページ(以下、「物件情報掲載ページ」という)や、不動産物件の間取り画像を作成して表示させるための後述する本実施形態のページ(以下、「間取り作成/表示ページ」という)などが挙げられる。なお、一般消費者端末1の例としては、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、スマートフォン、タブレット、及び携帯ゲーム機等が挙げられる。
【0041】
通信部11は、システム制御部13の制御の下、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3との間で通信を行う。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等から構成され、OS、及びアプリケーション等を格納する。表示操作部14は、例えば、液晶ディスプレイ等からなる上記ディスプレイと、当該ディスプレイの表示部の表面に重ねて設置されたタッチパネル等の操作部と、を備えている。表示操作部14のディスプレイには、情報提供サーバ3から提供された、上記物件情報掲載ページ、及び上記間取り作成/表示ページが表示される。一般消費者端末1を使用する一般消費者は、間取り作成/表示ページを用いて、自身が所望する不動産物件の二次元の間取り図又は三次元の間取り図を作成して表示させる。なお、以下の説明において、二次元の間取り図及び三次元の間取り図に共通の事項を説明する場合、これらを纏めて単に「間取り図」と称する。各間取り図の作成は、表示操作部14のタッチパネルを用いたフリーハンドでの線等の入力操作により行われる。このため、上記フリーハンドの入力操作のタッチパネル上における軌跡を示す軌跡データ(例えば、当該軌跡を構成するドットデータ)と、当該軌跡のタッチパネル上における入力開始位置及び入力終了位置、並びに入力開始タイミング及び入力終了タイミングをそれぞれ示す詳細データと、間取り作成/表示ページが表示されている一般消費者端末1を他の一般消費者端末1から識別するための端末識別データと、を含む間取り画像データ要求が、システム制御部13の制御により、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信される。なお、一の間取りを構成する一つの後述の構成物が、複数の線により構成される(描かれる)場合、上記詳細データとして、当該線の入力順序(即ち筆順)を示す筆順データが含まれている。そして、当該軌跡データ及び当該詳細データに対応して情報提供サーバ3において生成された間取り画像データが、ネットワークNWを介して一般消費者端末1に送信される。なお、以下の説明において、上記軌跡データ及び上記詳細データを纏めていう場合、単に「軌跡データ等」と称する。これにより、間取り画像データを受信した一般消費者端末1のシステム制御部13は、受信した間取り画像データに相当する間取り画像を、間取り作成/表示ページを用いて表示操作部14のディスプレイに表示する。その後、ディスプレイに表示されている間取り画像を観た一般消費者端末1のユーザ(一般消費者たるユーザ)が、例えば表示されている間取り画像により示される間取りの不動産物件を検索する旨の要求を、その検索条件と共に表示操作部14を介して入力すると、システム制御部13は、当該入力された検索要求を、当該検索条件が入力された一般消費者端末1を他の一般消費者端末1から識別するための端末識別データと共に、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信する。これにより、情報提供サーバ3は、当該検索要求に含まれている検索条件と、検索要求が送信される際に一般消費者端末1の表示操作部14に表示されていた間取り画像と、に基づいて、後述する物件情報データベース321において不動産物件を検索する。そして、物件情報提供サーバ3からは、当該検索結果としての物件情報を含む物件情報掲載ページが、ネットワークNWを介して、上記検索要求を送信した一般消費者端末1に送信される。このときには、上記検索要求と共に送信されてきた端末識別データが手掛かりとされる。そして、当該物件情報掲載ページを受信した一般消費者端末1のシステム制御部13は、当該物件情報掲載ページを、表示操作部14のディスプレイに表示する。なお、物件情報提供サーバ3による上述した間取り作成/表示ページを用いた間取り図の作成及び表示については、後ほど詳述する。
【0042】
情報提供サーバ3は、物件情報サイトを構成するサーバである。情報提供サーバ3は、通信部31、記憶部32、及びシステム制御部33等を備え、これらの構成部分はバス34を介して電気的に接続されている。なお、情報提供サーバ3は、1台のサーバコンピュータにより構成されてもよいし、複数台のサーバコンピュータにより構成されてもよい。ここで、通信部31は、本発明における「取得手段」の一例である。記憶部32は、本発明における「記憶手段」の一例である。
【0043】
通信部31は、システム制御部33の制御の下、ネットワークNWを介して各一般消費者端末1との間で通信を行う。記憶部32は、例えば、ハードディスクドライブ等から構成され、OS、及びアプリケーション等を格納する。また、記憶部32には、物件情報データベース(DB)321、及び本実施形態の基準データデータベース(DB)322等が構築されている。
図2は、物件情報データベース321に登録されている情報の一例を示す図であり、
図3は、基準データデータベース322に登録されている情報の一例を示す図である。なお、物件情報データベース321、及び基準データデータベース322は、それぞれ、情報提供サーバ3とは異なる他のサーバに備えられてもよい。
【0044】
図2に例示するように、物件情報データベース321は、物件に関する物件情報と、当該物件情報を提供した仲介業者の仲介業者IDと、当該物件の物件IDとを対応付けて登録(記憶)する。仲介業者とは、上記一般消費者に対して不動産物件を紹介したり斡旋したりする業者である。仲介業者は、不動産物件自体を所有/管理する管理会社から不動産物件の内容を示す物件情報を取得し、これに基づいて、一般消費者に当該不動産物件を紹介等する。この仲介業者は、街で多く見かける不動産業者である。このような物件情報データベース321によって、多くの物件情報を仲介業者毎に区別して管理することができる。ここで、仲介業者IDは、仲介業者毎に一意に付与された識別情報である。物件IDは、仲介業者毎、且つ物件毎に一意に付与された識別情報である。つまり、同一の物件は、複数の異なる仲介業者により取り扱われることもあり、同一の物件であっても、取扱い仲介業者が異なれば物件IDは異なる。物件情報には、例えば、物件種別、物件名、所在地、交通、築年数、階数、専有面積、外観画像、間取り情報、及び取引情報等が含まれる(
図6参照)。物件種別は、個人住宅(戸建て)、集合住宅(マンション、又はアパート)、土地の別である。物件種別が集合住宅である場合の間取り情報には、各戸(各部屋)毎の所在階、部屋番号、間取り、及び部屋や設備等の画像等が含まれる。取引情報には、例えば、取引種別、及び取引条件が含まれる。取引種別は、賃貸物件、新築物件、中古物件の別である。賃貸物件の取引条件は、賃料、敷金、礼金、及び契約期間等である。新築物件、及び中古物件の取引条件は、売買価格、管理費、及び修繕積立金等である。仲介業者による物件情報の指定は、原則として必須である。
【0045】
基準データデータベース322は、本実施形態の間取り図の作成に用いられる基準データを登録(記憶)する。本実施形態の基準データは、各一般消費者端末1の表示操作部14における上記フリーハンドの入力操作により入力された線の軌跡に基づいて、不動産物件の二次元の間取りを示す間取り図を構成する構成物の画像を生成する際に用いられるデータである。この場合の二次元の間取り図とは、例えば、
図3(A)に例示するような、不動産物件の間取りを示す一般的な二次元の間取り
図FPである。また、当該間取り
図FPを構成する上記構成物とは、例えば、その間取りを構成する一つの部屋、一つの窓、一つの扉、一つのトイレ等である。そして、本実施形態の基準データは、上記二次元の間取り
図FPを構成する複数種類の構成物(上記部屋等)のそれぞれについて、それらが上記フリーハンドの入力操作により描かれる場合の描かれ方、及び形状の基準(即ち、当該筆順を含む描かれ方、及び当該形状の典型例)を示すデータである。実際に表示操作部14における上記フリーハンドの入力操作により入力された線の軌跡と、この基準データと、を比較することで、当該軌跡に最も近い描き方及び形状の基準データにより示される構成物が決定される。そして、上記実際にフリーハンドの入力操作により入力された線の軌跡が、当該決定された構成物の図面に変換される。
【0046】
ここで、本実施形態の基準データについて、具体的に
図3(B)を用いて例示しつつ説明する。なお、
図3(B)の「軌跡」欄において、「●(黒丸)」はフリーハンドの入力操作における始点を示し、矢印の先端は当該入力操作における終点を示している。本実施形態の基準データとして具体的には、
図3(B)に「部屋1」として例示されるように、「軌跡」欄に実線で示される閉じた形状の軌跡が入力された場合、その軌跡は、間取り
図FPを構成する一つの部屋の図面として、当該軌跡全体の幅及び奥行きを有する矩形の図面に変換される。また、
図3(B)に「部屋2」として例示されるように、「軌跡」欄に破線で示される上記構成物としての壁が表示されている状態で、その破線に接する閉じた形状の軌跡が、実線で示されるように入力された場合、その軌跡は、その壁に接した一つの部屋の図面として、当該軌跡全体の幅及び奥行きを有する部屋としての矩形の図面(破線で示される壁に接した矩形の図面)に変換される。また、
図3(B)に「窓」として例示されるように、「軌跡」欄に破線で例示される上記壁が表示されている状態で、その壁の一部を他の部分から区別する二本の軌跡が、実線で示されるように入力された場合、その軌跡により挟まれて区別された壁の部分は、その壁内に作られた引き戸式の窓として、当該特定された部分を間口とする引き戸式の窓の図面に変換される。また、
図3(B)に「扉」として例示されるように、「軌跡」欄に破線で示される上記壁が表示されている状態で、その壁の一部を始点として当該壁から略垂直方向に一旦離れ、その後略円形状を描いて元の壁に戻る軌跡が、実線で示されるように入力された場合、その軌跡は、その軌跡の始点と終点との間の壁を間口とする片開き式の扉の図面に変換される。また、
図3(B)に「トイレ」として例示されるように、「軌跡」欄に破線で例示される上記壁が表示されている状態で、その壁の一部を始点として当該壁から突出する略楕円形状を描いて元の壁に戻る軌跡が、実線で示されるように入力された場合、その軌跡は、その軌跡の始点と終点との間に設けられたトイレの図面に変換される。また、
図3(B)に「洗面室」として例示されるように、「軌跡」欄に破線で例示される上記壁が表示されている状態で、その壁に接するような略楕円形状の軌跡が、実線で示されるように入力された場合、その軌跡は、その軌跡全体の幅を有する洗面台の図面に変換される。また、
図3(B)に「キッチン」として例示されるように、「軌跡」欄に破線で例示される上記壁が表示されている状態で、その壁に接するように、略楕円形状の軌跡と、略矩形の軌跡と、それらを結ぶ線状の軌跡と、が実線で示されるように入力された場合、それらの軌跡は、その軌跡全体の幅を有するキッチンの図面に変換される。また、
図3(B)に「浴室」として例示されるように、「軌跡」欄に実線で示されるように略楕円形状の軌跡が二重となるように入力された場合、それらの軌跡は、その軌跡全体(外側の軌跡)の幅及び奥行きを有する浴槽の図面に変換される。最後に、
図3(B)に「出窓」として例示されるように、「軌跡」欄に破線で例示される上記壁が表示されている状態で、その壁の一部から外に出て、更に壁の他の部分に戻る一本の軌跡が、実線で示されるように入力された場合、その軌跡は、その軌跡により挟まれて区別された壁の部分の長さを間口とする出窓の図面に変換される。なお、不動産物件としての住宅やマンション等の間取り
図FPには、
図3(B)に例示する構成物以外にも様々な構成物の図面が含まれるが、これらについても、それを象徴的に表す軌跡により他の構成物と区別できるような基準データが、基準データデータベース322に登録されている。
【0047】
図4は、本実施形態のシステム制御部33の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部33は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),及びRAM(Random Access Memory)等から構成され、CPU(コンピュータ)がオペレーティングシステム上で動作するアプリケーションに従って各種処理を実行する。
図4に示すように、システム制御部33は、ページ提供部331、検索部332、間取り画像データ生成部333、表示制御部334、及び物件情報取得部335等として機能する。ここで、間取り画像データ生成部333は、本発明における「変換手段」及び「三次元モデル生成手段」の一例である。表示制御部334は、本発明における「制御手段」の一例である。物件情報取得部335は、本発明における「検索手段」の一例である。
【0048】
ページ提供部331は、物件情報サイトにアクセスしたいずれかの一般消費者端末1からの要求に応じて、本実施形態の間取り作成/表示ページを、ネットワークNWを介して一般消費者端末1へ提供(送信)する。また、ページ提供部331は、物件情報サイトにアクセスしたいずれかの一般消費者端末1からの上記不動産物件の検索要求に応じて、上記物件情報掲載ページを、ネットワークNWを介して、当該検索要求を送信した一般消費者端末1へ提供する。
【0049】
図5は、本実施形態の間取り作成/表示ページの一例を示す図である。
図5では、上記軌跡を入力するための軌跡入力領域R10が、一般消費者端末1の表示操作部14のディスプレイの画面内に表示されている例を示している。
図5に示すように、本実施形態の間取り作成/表示ページには、入力領域R10、及び画像表示領域R20等が設けられている。入力領域R10には、軌跡入力領域100と、入力ボタン111と、送信ボタン112と、が設けられている。入力ボタン111は、一般消費者端末1のユーザが不動産物件の間取り図の作成を開始する際に操作される。この入力ボタン111が操作されることにより、間取り作成/表示ページが表示されている一般消費者端末1のシステム制御部13は、例えば、それまでに入力されていた軌跡データ等を初期化する。軌跡入力領域100は、間取り図の作成が所望される不動産物件を構成する構成物を示す線が、一つの構成物ごとに、表示操作部14のタッチパネルを用いてフリーハンドで入力される領域である。この軌跡入力領域100を用いて入力された線の軌跡(
図3(B)参照)に対応する軌跡データ等、及び間取り作成/表示ページが表示されている一般消費者端末1を他の一般消費者端末1から識別するための端末識別データを含む間取り画像データ要求は、一つの構成物を示す当該軌跡データ及び端末識別データが入力される度に、一般消費者端末1から、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信される。この軌跡データ等及び端末識別データの送信に当たって、システム制御部13は、送信ボタン112が操作されたタイミングで当該送信を行う。
【0050】
画像表示領域R20には、表示操作部14を用いた一般消費者のスクロール操作により間取り作成/表示ページがスクロールすることで画面に表示されることになる。画像表示領域R20には、表示領域200、修正ボタン201、三次元化ボタン202、及び物件検索ボタン203が含まれている。表示領域200は、情報提供サーバ3から一つの構成物ごとに送信されてきた上記間取り画像データに相当する間取り画像が表示される。間取り画像としては、初めに、軌跡入力領域100を用いて入力された線の軌跡に対応する二次元の間取り画像が表示される。修正ボタン201は、表示領域200に表示されている間取り画像を修正するための線又は点の入力が、例えば一つの構成物ごとに行われる際に、操作される。修正ボタン201が操作されたことが検出されると、システム制御部13は、表示領域200を用いた新たな(修正用の)フリーハンドでの線の入力を可能とする。修正用に入力された線の軌跡は、修正の上記軌跡データ等として、一つの構成物ごとに、ネットワークNWに送信され、情報提供サーバ3において対応する間取り画像データが修正される。修正後の間取り画像データは、上記端末識別データにより、再度、ネットワークNWを介して一般消費者端末1に送信され、対応する修正後の間取り画像が表示領域200に改めて表示される。
【0051】
三次元化ボタン202は、表示領域200に二次元の間取り画像が表示されている状態で、その間取り画像を三次元化した三次元モデルに相当する三次元の間取り画像を表示領域200に表示する際に操作される。三次元化ボタン202が操作されると、システム制御部13は、その操作に対応する三次元化要求を、三次元化ボタン202が操作された一般消費者端末1を他の一般消費者端末1から識別するための端末識別データと共に、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信する。そして、情報提供サーバ3から、当該三次元化に対応した三次元の間取り画像データが上記端末識別データに基づいて送信されてきたら、システム制御部13は、その三次元の間取り画像データに相当する三次元の間取り画像を表示領域200に表示する。
【0052】
物件検索ボタン203は、表示領域200に表示されている間取り画像に相当する間取りを有する不動産物件を検索する際に操作される。物件検索ボタン203が操作された後に、システム制御部13は、上記表示されている間取り画像に相当する間取り図の他に検索条件がある場合に、当該検索条件を入力させるための図示しない検索条件入力画面を表示操作部14のディスプレイに表示させ、当該検索条件を入力させる。この検索条件入力画面を用いて入力される上記検索条件は、例えば後ほど
図6を用いて説明する物件情報掲載ページ内の検索条件指定領域R1に表示される検索条件が該当する。そして、システム制御部13は、当該検索条件を含む上記検索要求を、当該システム制御部13が含まれている一般消費者端末1を他の一般消費者端末1から識別するための端末識別データと共に、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信する。その後、情報提供サーバ3から、当該検索要求に対応した物件情報掲載ページが送信されてきたら、システム制御部13は、それを表示操作部14のディスプレイに表示させる。
【0053】
図6は、本実施形態の物件情報が掲載された物件情報掲載ページの一例を示す図である。
図6は、上記検索要求に含まれていた検索条件により検索された賃貸物件の一覧が表示された例を示している。
図6に示すように、本実施形態の物件情報掲載ページには、検索条件指定領域R1、物件一覧表示領域R2、及び広告表示領域R3等が設けられている。検索条件指定領域R1は、物件の検索条件を指定するための領域である。物件一覧表示領域R2は、指定された検索条件により検索された物件の一覧を表示する領域である。物件一覧表示領域R2には、検索された物件毎に区切られた物件表示領域R2a、物件表示領域R2b、物件表示領域R2c、…、が、所定の表示順序で設けられている。一般消費者端末1が物件情報掲載ページを受信した時点では、
図6に示すように、表示順序が上位に設定された物件表示領域R2a、物件表示領域R2b、及び物件表示領域R2cが画面に表示される。そして、一般消費者のスクロール操作により物件情報掲載ページがスクロールすることで、表示順序が物件表示領域R2cより下位に設定された物件表示領域R2d以降が画面に表示されることになる。それぞれの物件表示領域には、物件情報中の物件情報の一部(例えば、物件名、物件種別、賃料、所在地、交通、専有面積、間取りなど)、及び詳細ページへのリンク文字やボタンなどが表示される(問合せボタンが表示される場合もある)。例えば、物件表示領域R2aに表示された物件名101及び“詳細を見る”102は、詳細ページへのリンク文字であり、このリンクがクリック又はタップされると、ページ提供部331により詳細ページが提供されることになる。詳細ページには、図示しないが、物件情報中の物件情報のほぼ全部、仲介業者情報、及び問合せボタンが表示される(資料請求ボタンが表示される場合もある)。更に、詳細ページには、図示しないが、その物件についての広告としてのパノラマ画像やスタッフコメントなどが表示される。広告表示領域R3は、選択に応じて物件の広告(例えば、詳細ページへのリンクが設定されたバナー広告)を表示するための領域である。このような広告表示領域R3は、物件情報掲載ページ以外にも、特定のサイト(物件情報サイトには限定されない)から提供されるページ(例えば、ブログページなど)にも設けられる場合もある。
【0054】
次に、システム制御部33の検索部332は、上記間取り作成/表示ページ(
図5参照)を用いて一般消費者端末1から送信されてきた上記間取り画像データ要求に含まれている上記軌跡データ等に基づいて、基準データデータベース322内を検索し、当該軌跡データ等に対応した構成物の基準データ(
図3参照)を特定する。より具体的に、例えば、
図3(B)に「部屋1」として示されている軌跡を示す軌跡データ等が送信されてきた場合、検索部332は、当該軌跡データ等に基づいて基準データデータベース322内を検索し、当該「部屋1」の基準データを特定する。これにより、間取り画像データ生成部333は、検索部332からの基準データの特定情報に基づき、当該特定された基準データを基準データデータベース322から読み出して、当該基準データに対応する間取り図に相当する間取り画像データを生成する。例えば、
図3(B)に「部屋1」として示されている基準データを読み出した場合、間取り画像データ生成部333は、それに対応する一つの部屋の図面として、上記軌跡データ等により示される軌跡全体の幅及び奥行きを有する矩形の図面に相当する間取り画像データを生成する。なお、一般消費者端末1から、上記修正ボタン201の操作に対応した上記軌跡データ等が新たに送信されてきた場合、検索部332は、当該新たに送信されてきた軌跡データ等に基づいて基準データデータベース322内を検索して対応する基準データを特定し、更に、間取り画像データ生成部333は、特定された基準データを基準データデータベース322から読み出して、それに対応する間取り図に相当する間取り画像データを新たに生成する。
【0055】
ここで、一般消費者端末1からの上記三次元ボタン202の操作に対応した要求に基づき、間取り画像データ生成部333は、基準データに対応した二次元の間取り画像データに対応する(即ち、当該二次元の間取り画像を三次元化した)三次元モデルを示す三次元間取り画像データを生成する。この、三次元の間取り画像データの生成については、後ほど
図7及び
図8を用いて詳述する。その後、表示制御部334は、間取り画像データ生成部333により生成された間取り画像データを、間取り画像データ要求を送信してきた一般消費者端末1に、上記端末識別データに基づいて送信する。これにより、間取り画像データが送信された一般消費者端末1では、当該間取り画像データに対応する間取り画像(即ち、二次元の間取り画像又は三次元の間取り画像)を、上記間取り作成/表示ページの画像表示領域R20を用いて表示する。物件情報取得部335は、上記間取り画像が表示されている一般消費者端末1から上記物件検索ボタン203の操作に対応した検索要求が送信されてきたら、当該検索要求に含まれている検索条件を用いて物件情報データベース321内を検索し、その検索結果に相当する物件情報をページ提供部331に出力させる。これにより、ページ提供部331は、出力された物件情報を含む上記物件情報提供ページ(
図6参照)を、上記検索要求を送信してきた一般消費者端末1に、上記端末識別データに基づいて送信する。そして、当該物件情報提供ページが送信された一般消費者端末1では、それを表示操作部14のディスプレイに表示する。
【0056】
次に、間取り画像データ生成部333による三次元の間取り画像データの生成について、具体的に
図7及び
図8を用いて説明する。なお、
図7及び
図8は、本実施形態の三次元間取り画像データの作成処理を例示する図である。
【0057】
間取り画像データ生成部333は、先ず、一般消費者端末1から送信されてきた上記軌跡データ等と上記基準データとに基づいて二次元の間取り画像データを生成し、それを一般消費者端末1に送信して、対応する二次元の間取り画像を表示させる。ここで、当該表示された二次元の間取り画像の間取り図が、例えば
図7(A)に示す間取り
図FPであったとする。
図7(A)に例示する間取り
図FPは、
図3(A)に例示した間取り
図FPにおける左下の部屋RM1(即ち、ベランダに面した左側の部屋)の間取り図である。
図7(A)に示す間取り
図FPでは、一つの部屋RM1が壁W1乃至壁W4により構成されており、壁W1には引き戸SD1があり、壁W2には引き戸SD2があり、壁3には窓WDがある。
図7(A)に例示する間取り
図FPの間取り図画像が表示されている一般消費者端末1から上記三次元要求が送信されてくると、間取り画像データ生成部333は、間取り
図FPの間取り図画像を三次元化した三次元モデルを生成し、それに基づいて、
図7(B)に例示する三次元の間取り画像に相当する三次元の間取り画像データを生成する。より具体的に、間取り画像データ生成部333は、
図7(A)に示す壁W1乃至壁W4の位置及び長さに基づいて、例えば家屋としての標準的な天井高さを、部屋RM1としての床面からの天井高さと決定し、その天井高さをもった三次元モデル、即ち床面、天井面及び壁面からなる三次元モデルを生成することで、
図7(B)に例示する三次元の間取り画像に相当する三次元の間取り画像データを生成する。また、間取り画像データ生成部333は、引き戸SD1、引き戸SD2、及び窓WDの当該三次元の間取り画像における水平方向のそれぞれの位置及び間口は、
図7(A)に例示する間取り
図FPに対応した位置及び間口とする。更に、間取り画像データ生成部333は、引き戸SD1、引き戸SD2、及び窓WDの当該三次元の間取り画像における鉛直方向の位置及び高さについては、引き戸SD1及び引き戸SD2、並びに窓WDそれぞれとしての標準的な位置及び高さとする。その後、表示制御部334は、間取り画像データ生成部333により生成された三次元の間取り画像データを、上記三次元化要求を送信してきた一般消費者端末1に対して、端末識別データに基づいてネットワークNWを介して送信し、それに対応する三次元の間取り図画像(
図7(B)参照)を表示させる。
【0058】
そして、上記修正ボタン201の操作に対応して、
図7(B)に例示する三次元の間取り画像に相当する三次元の間取りから、例えば窓WDを床からの窓とする旨の修正の軌跡データ等が送信されてきたら、間取り画像データ生成部333は、
図7(B)に例示する三次元の間取り画像における窓WDを床からの窓とする修正を行い、
図7(C)に例示する窓WDDを有する部屋RM1’の三次元の間取り画像に相当する間取り画像データを生成する。その後、表示制御部334は、上記修正された間取り画像データを、上記修正の軌跡データ等を送信してきた一般消費者端末1にネットワークNWを介して送信し、当該修正後の間取り画像データに相当する三次元の間取り画像(
図7(C)参照)を表示させる。
【0059】
一方、上記修正ボタン201の操作に対応して、
図8(A)に例示する三次元の間取り画像に相当する三次元の間取りから、例えば窓WDの幅を拡げる旨の修正の軌跡データ等が送信されてきたら、間取り画像データ生成部333は、
図8(A)に例示する三次元の間取り画像(間取り画像としては
図7(B)に例示する間取り画像と同一である)における窓WDの幅を当該軌跡データ等により示される幅まで拡げる修正を行い、
図8(B)に例示する部屋RM1”の三次元の間取り画像に相当する間取り画像データを生成する。その後、表示制御部334は、上記修正された間取り画像データを、上記修正の軌跡データ等を送信してきた一般消費者端末1にネットワークNWを介して送信し、当該修正後の間取り画像データに相当する三次元の間取り画像(
図8(B)参照)を表示させる。これに加えて、間取り画像データ生成部333は、元の部屋RM1の二次元の間取り
図FP(
図3(A)又は
図7(A)参照)における窓WDも、
図8(C)に例示する間取り
図FPの窓WDWのようにその幅が拡げる修正が施される。
【0060】
[2.情報提供システムSの動作]
次に、
図9を参照して、本実施形態の情報提供システムSの動作について説明する。
図9は、本実施形態の情報提供システムの動作例を示すシーケンス図である。
【0061】
図9に示すように、本実施形態の間取り画像データ及び物件情報の提供においては、例えば一般消費者端末1におけるユーザの操作に応じて物件情報サイトにアクセスしてログインが完了した後、上記間取り作成/表示ページを送信する旨の要求が、一般消費者端末1からネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信される(ステップS1)。そして、情報提供サーバ3のページ提供部331は、当該要求に対応して
図5に例示する間取り作成/表示ページを、ネットワークNWを介して一般消費者端末1に提供する(ステップS2)。次いで、間取り作成/表示ページが送信された一般消費者端末1のシステム制御部13は、受信した間取り作成/表示ページを表示操作部14のディスプレイに表示する(ステップS3)。
【0062】
次いで、表示されている間取り作成/表示ページの軌跡入力領域100を用いて、間取り図の作成が所望される不動産物件を構成する構成物を示す線が、一つの構成物についてフリーハンドで入力されると(ステップS4)、当該線の軌跡に相当する軌跡データ等が、一般消費者端末1の端末識別データと共にネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信される(ステップS5)。次いで、情報提供サーバ3の検索部332は、受信した軌跡データ等に基づいて基準データデータベース322内を検索して対応する基準データを特定する(ステップS6)。次いで、間取り画像データ生成部333は、特定された基準データを基準データデータベース322から読み出して、それに対応する間取り図に相当する二次元の間取り画像データを生成する(ステップS7)。次いで、表示制御部334は、生成された二次元の間取り画像データを、ステップS5で軌跡データ等と共に送信されてきた端末識別データに基づき、当該端末識別データにより識別される一般消費者端末1に送信する(ステップS8)。次いで、二次元の間取り画像データが送信された一般消費者端末1のシステム制御部13は、受信した二次元の間取り画像データに相当する一つの構成物についての二次元の間取り
図FPの間取り画像(
図3(A)又は
図7(A)参照)を、表示操作部14のディスプレイに表示された間取り作成/表示ページの表示領域200に表示する(ステップS9)。次いで、システム制御部13は、間取り作成/表示ページの修正ボタン201が操作されたか否かを、例えば予め設定された時間だけ監視する(ステップS10)。ステップS10の判定において修正ボタン201が操作された場合(ステップS10:YES)、表示領域200に表示されている二次元の間取り図を修正すべく、システム制御部13は、上記ステップS4に戻って、当該修正用の線等の入力を待機する。修正用の線等が入力された場合、その後は、当該修正用の線等に相当する軌跡の軌跡データ等を対象として、上記ステップS4以降が繰り返される。
【0063】
一方、ステップS10の判定において、修正ボタン201の操作がない場合(ステップS10:NO)、次いで、システム制御部13は、間取り作成/表示ページの三次元化ボタン202が操作されたか否かを、例えば予め設定された時間だけ監視する(ステップS11)。ステップS11の判定において三次元化ボタン202が操作されない場合(ステップS11:NO)、システム制御部13は、後述するステップS16に移行する。他方、ステップS11の判定において三次元化ボタン202が操作された場合(ステップS11:YES)、表示領域200に表示されている二次元の間取り
図FPを三次元化すべく、システム制御部13は、上記三次元化要求を、端末識別データと共にネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信する(ステップS12)。次いで、当該三次元化要求を受信した情報提供サーバ3の間取り画像データ生成部333は、表示領域200に表示されている二次元の間取り
図FPの間取り画像データに基づき、例えば
図7を用いて説明した方法により、当該二次元の間取り画像を三次元化した三次元モデルに相当する三次元の間取り画像データを生成する(ステップS13)。次いで、表示制御部334は、生成された三次元の間取り画像データを、ステップS12で三次元化要求と共に送信されてきた端末識別データに基づき、当該端末識別データにより識別される一般消費者端末1に送信する(ステップS14)。次いで、三次元の間取り画像データが送信された一般消費者端末1のシステム制御部13は、受信した三次元の間取り画像データに相当する三次元の間取り図の間取り画像(
図7(B)又は
図8(A)参照)を、上記間取り作成/表示ページの表示領域200に表示する(ステップS15)。次いで、システム制御部13は、間取り作成/表示ページの物件検索ボタン203が操作されたか否かを、例えば予め設定された時間だけ監視する(ステップS16)。ステップS16の判定において物件検索ボタン203が操作されない場合(ステップS16:NO)、次の構成物についての二次元の間取り図を生成すべく、システム制御部13は、上記ステップS4に戻って、当該新たな構成物を示す線等の入力を待機する。新たな線等が入力された場合、その後は、当該新たな線等に相当する軌跡の軌跡データ等を対象として、上記ステップS4以降が繰り返される。
【0064】
他方、ステップS16の判定において、物件検索ボタン203が操作された場合(ステップS16:YES)、次いで、システム制御部13は、上記検索条件を含む上記検索要求を、ネットワークNWを介して情報提供サーバ3に送信する(ステップS17)。次いで、当該検索要求を受信した情報提供サーバ3の物件情報取得部335は、当該検索要求に含まれている検索条件を用いて物件情報データベース321内を検索し、その検索結果に相当する物件情報をページ提供部331に出力させる(ステップS18)。次いで、ページ提供部331は、出力された物件情報を含む上記物件情報提供ページ(
図6参照)を、上記検索要求を送信してきた一般消費者端末1に、上記端末識別データに基づいて送信する(ステップS19)。次いで、当該物件情報提供ページが送信された一般消費者端末1のシステム制御部13は、その物件情報掲載ページを表示操作部14のディスプレイに表示する(ステップS20)。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の情報提供システムSによれば、フリーハンドで入力された構成物の線の軌跡を示す軌跡データ等を、基準データに基づいて二次元の間取り画像データに変換し、それに基づいて部屋の二次元の間取り画像を表示させるので(
図9ステップS1乃至ステップS9参照)、フリーハンドで入力された線から正確且つ簡単に二次元の間取り画像を表示させることができ、ユーザの好みに広く且つ柔軟に対応した間取り画像を表示させることができる。
【0066】
また、基準データが、間取りの構成物がフリーハンドにより描かれる場合の形状及び描かれ方の基準を示す基準データであるので(
図3(B)参照)、より正確に二次元の間取り画像を表示させることができる。
【0067】
更に、基準データが構成物の種類ごとの基準データであり(
図3(B)参照)、当該種類ごとの基準データに基づいて、軌跡データ等を当該種類ごとに二次元の間取り画像データに変換するので、部屋の二次元の間取りを構成する構成物の種類ごとに、正確且つ簡単に二次元の間取り画像を表示させることができる。
【0068】
更にまた、軌跡データ等として上記筆順データが含まれている場合は、軌跡データをより正確な二次元の間取り画像データに変換することができる。
【0069】
また、フリーハンドでの各線の入力開始タイミング等を示す詳細データと、基準データと、に基づいて、軌跡データを二次元の間取り画像データに変換するので、軌跡データを更に正確な二次元の間取り画像データに変換することができる。
【0070】
また、基準データに基づいて、修正用の軌跡データ等を部屋の二次元の間取り画像データに変換し、当該部屋の二次元の間取りデータに基づいて、修正用の軌跡データ等に対応した部屋の二次元の間取り画像を修正表示させるので(
図9ステップS10:YES参照)、ユーザの好みに応じて部屋の二次元の間取り画像を簡単に修正することができる。
【0071】
更に、一の線の入力と並行して一の軌跡データが取得される度に、当該一の軌跡データを一の二次元の間取り画像データに変換し、一の軌跡データが一の二次元の間取り画像データに変換される度に、当該一の二次元の間取り画像データに基づいて部屋の二次元の間取り画像を表示させるので(
図9ステップS1乃至ステップS9参照)、フリーハンドでの線の入力と並行して、リアルタイムに当該線に対応する部屋の二次元の間取り画像を表示することができる。
【0072】
更にまた、二次元の間取り画像データに基づいて三次元モデルのデータを生成し、その三次元モデルのデータに基づいて部屋の三次元の間取り画像を表示させるので(
図9ステップS13及びステップS15、並びに
図7(B)及び
図8(A)参照)、フリーハンドで入力された線に基づき、部屋の三次元の間取り画像を簡易に表示させることができる。
【0073】
また、上記三次元の間取り画像の表示においても、一の軌跡データが取得される度に、それを一の二次元の間取り画像データに変換すると共に対応する一の三次元モデルデータを生成し、当該一の三次元モデルデータが生成される度に、部屋の三次元の間取り画像を表示させるので(
図7(B)及び
図8(A)参照)、フリーハンドでの線の入力と並行して、リアルタイムに当該線に対応する部屋の三次元の間取り画像を表示することができる。
【0074】
更に、基準データが対応している不動産物件の構成物の種類が、壁、窓又は扉等であるので、当該壁等により構成される部屋の間取り画像を簡易に表示させることができる。
【0075】
更にまた、間取りが示される部屋が含まれる不動産物件を示す物件情報に基づいて当該不動産物件を検索するので(
図9ステップS18乃至ステップS19、並びに
図6参照)、ユーザの好みに合った不動産物件を、具体的な間取りをイメージしつつ検索することができる。
【0076】
なお、上述した本実施形態の情報提供システムSでは、間取り作成/表示ページの画像表示領域R20には、二次元又は三次元の間取り画像を表示する構成としたが、これに加えて、当該間取り画像に相当する間取り(部屋)を含む不動産物件のうち、例えば近くにある不動産物件や人気のある不動産物件を示す物件情報を合わせて表示するように構成してもよい。この場合は、二次元の間取り画像を、それに対応する部屋が含まれる不動産物件を示す物件情報と共に表示させるので、部屋の状態をより具体的に認識させることができる。
【0077】
また、上述した本実施形態の情報提供システムSの動作に加えて、三次元の間取り画像を表示した後に、二次元の間取り画像の場合(
図9ステップS10参照)と同様に、その三次元の間取り画像を修正する修正ボタン201の操作を、例えば
図9のステップS15の後に受け付ける場合(
図7(C)、
図8(B)、及び
図8(C)参照)には、基準データに基づいて、三次元の間取り画像を修正するための軌跡データ等を部屋の三次元の間取り画像データに変換し、当該部屋の三次元の間取りデータに基づいて、三次元修正軌跡データに対応した部屋の三次元の間取り画像を修正表示させるように構成することで、ユーザの好みに応じて部屋の三次元の間取り画像を簡単に修正することができる。
【0078】
更に、上述した本実施形態の情報提供システムSの動作では、二次元の間取り画像を一旦表示した(
図9ステップS9参照)後に、対応する三次元の間取り画像を表示する(
図9ステップS15)構成としたが、これ以外に、二次元の間取り画像を表示することなく、初めから三次元の間取り画像を表示するように構成してもよい。
【0079】
更にまた、本実施形態の間取り作成/表示ページを用いたフリーハンドの入力操作において、誤って入力された線がある場合(より具体的には、例えば、間取り図を構成する線が、間取り図の一部としては不適切な程度に突出して入力されてしまった場合等)には、その線の軌跡データ等を情報提供サーバ3に送信する前に、システム制御部13が当該入力操作を取り消し(つまり、対応する軌跡データ等を削除し)、再度の入力操作を喚起させる表示をするように構成してもよい。
【0080】
また、
図9に示すシーケンス図に相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いは、インターネット等のネットワークから取得して記録しておき、これらを汎用のマイクロコンピュータで読み出して実行することにより、その処理中にネットワークにアクセスすることなく、当該マイクロコンピュータを本実施形態のシステム制御部13及びシステム制御部33を機能させることも可能である。