(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-3136(P2020-3136A)
(43)【公開日】2020年1月9日
(54)【発明の名称】空気加熱装置における配管群の初期導入部近傍の低温腐食の防止方法及び装置
(51)【国際特許分類】
F28G 1/04 20060101AFI20191206BHJP
F28D 3/02 20060101ALI20191206BHJP
F23J 3/00 20060101ALI20191206BHJP
F27D 17/00 20060101ALI20191206BHJP
【FI】
F28G1/04
F28D3/02
F23J3/00 Z
F27D17/00 101A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-122984(P2018-122984)
(22)【出願日】2018年6月28日
(11)【特許番号】特許第6603759号(P6603759)
(45)【特許公報発行日】2019年11月6日
(71)【出願人】
【識別番号】591141267
【氏名又は名称】株式会社川崎技研
(74)【代理人】
【識別番号】100196760
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩司
(72)【発明者】
【氏名】小野 晃裕
【テーマコード(参考)】
3K261
3L103
4K056
【Fターム(参考)】
3K261GA01
3K261GA17
3L103AA12
3L103AA22
3L103AA23
3L103BB06
3L103CC27
3L103DD08
4K056AA19
4K056BB01
4K056CA20
4K056DA02
4K056DA22
4K056FA06
4K056FA27
(57)【要約】 (修正有)
【課題】空気加熱室内の結露の生じやすい部位に気流変化部体を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって、熱交換管表面の粉塵及び結露の除去・及び低温腐食を防止する空気加熱装置における除塵装置を提供する。
【解決手段】燃焼ガスが導入される空気加熱室と、その空気加熱室内に配置されて、所定の縦列間隔及び所定の横列間隔で配管された熱交換管2と、その熱交換管2に付着した塵を除去する除塵装置を備えた空気加熱装置の除塵装置であって、空気加熱室内に燃焼ガスの気流を変化させる金属チェーン40を配置し、金属チェーン40によって変化した気流によって熱交換管2に付着した塵の除去を行う構成とし、垂下した金属チェーン40を上下動させる手段を備えている。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼ガスが導入される空気加熱室と、その空気加熱室内に配置されて、所定の縦列間隔及び所定の横列間隔で配管された熱交換管と、その熱交換管に付着した塵を除去する除塵装置を備えた空気加熱装置の除塵装置であって、
空気加熱室内に燃焼ガスの気流を変化させる気流変化部材を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって熱交換管に付着した塵の除去を行う構成とした空気加熱装置における除塵装置。
【請求項2】
空気加熱室内の熱交換管の近傍に金属チェーンを配置したことを特徴とする請求項1記載の空気加熱装置における除塵装置。
【請求項3】
空気を導入する配管群の初期導入部近傍に沿って金属チェーンを垂下させたことを特徴とする請求項2記載の空気加熱装置における除塵装置。
【請求項4】
垂下した金属チェーンを上下動させる手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の空気加熱装置における除塵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気加熱装置における除塵装置に関し、特に、空気加熱室内の結露の生じやすい部位に気流変化部体を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって、熱交換管表面の粉塵及び結露の除去・及び低温腐食を防止する空気加熱装置における除塵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の空気加熱装置は、燃焼ガスを通過させる空気加熱室内に多数の熱交換管が一定の縦列間隔及び一定の横列間隔で配管された配管群が設けられ、この配管群を構成する各熱交換管内に流通させた空気を前記燃焼ガスの熱により加熱させるようになっている。
このような空気加熱装置では、燃焼ガスに含まれた粉塵が配管群を構成する熱交換管に付着し、熱交換効率を低下させてしまうという問題あった。
従来、熱交換管に付着した粉塵を除去するための除塵装置としては、例えば、配管群の縦列間隔内を上下方向に通るように垂直部材(紐状体)を設け、この垂直部材を熱交換管の延長方向に往復移動させることにより、熱交換管の側面側に付着した粉塵を掻き取って除去するようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また、都市ごみ等の廃棄物を焼却する焼却炉から排出された高温の排ガスの熱を回収する廃棄物焼却プラントに於いては、排ガス中に含まれる水蒸気及び硫黄成分が露点温度以下になっている金属表面で凝縮し、硫酸水溶液による低温腐食を引き起こすという問題があった。
この低温腐食を防止するために、熱交換器の熱交換管の鉄皮温度が露点温度以上になるように制御運転が行われている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−241886号公報
【特許文献2】特開2011−237137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のように、配管群の縦列間隔内を上下方向に通るように垂直部材を設けたものでは、垂直部材が熱交換管の延長方向に往復移動することによって熱交換管の側面側に付着した粉塵を除去できるが、熱交換管の上面側や下面側に付着した粉塵を除去することができない。
また、特許文献2の技術のように、制御運転するのみでは、空気加熱装置内に温度差が存在するため、露点温度以下となる部位が発生し、十分に低温腐食を防止できないという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、空気加熱室内の結露の生じやすい部位に気流変化部体を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって、熱交換管表面の粉塵及び結露の除去・及び低温腐食を防止する空気加熱装置における除塵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための手段として請求項1記載の発明では、燃焼ガスが導入される空気加熱室と、その空気加熱室内に配置されて、所定の縦列間隔及び所定の横列間隔で配管された熱交換管と、その熱交換管に付着した塵を除去する除塵装置を備えた空気加熱装置の除塵装置であって、空気加熱室内に燃焼ガスの気流を変化させる気流変化部材を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって熱交換管に付着した塵の除去を行う構成とした。
【0007】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の空気加熱装置における除塵装置において、空気加熱室内の熱交換管の近傍に金属チェーンを配置したことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の空気加熱装置における除塵装置において、空気を導入する配管群の初期導入部近傍に沿って金属チェーンを垂下させたことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明では、請求項3記載の空気加熱装置における除塵装置において、垂下した金属チェーンを上下動させる手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明請求項1記載の空気加熱装置における除塵装置では、空気加熱室内に燃焼ガスの気流を変化させる気流変化部材を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって熱交換管に付着した塵の除去を行う構成としたので、燃焼ガスの気流または風圧を利用して除塵を行うことができる。
【0011】
請求項2記載の空気加熱装置における除塵装置では、空気加熱室内の熱交換管の近傍に金属チェーンを配置したので、金属チェーンの入り組んだ形状に燃焼ガスが反射し、多方向から熱交換管に気流が吹き付けられる。
【0012】
請求項3記載の空気加熱装置における除塵装置では、空気を導入する配管群の初期導入部の近傍に沿って金属チェーンを垂下させたので、低温腐食が発生しやすい部位を効果的に除塵することができる。
【0013】
請求項4記載の空気加熱装置における除塵装置では、垂下した金属チェーンを上下動させる手段を備えたので、金属チェーンの位置変化に伴い、風圧が変化しながら多方向から燃焼ガスが吹き付け、金属チェーンの周囲全体を効果的に除塵する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】熱交換管・リンクフレーム・除塵装置を示す側面図である。
【
図2】熱交換管・リンクフレーム・除塵装置を示す正面図である。
【
図3】空気加熱装置における除塵装置の平面図である。
【
図4】熱交換管とロッドの配置状態を示す斜視図である。
【
図5】除塵装置の上部アーム部の拡大正面図である。
【
図6】除塵装置の下部アーム部の拡大正面図である。
【
図7】除塵装置の上部アーム部の拡大側面図である。
【
図8】除塵装置の下部アーム部の拡大側面図である。
【
図9】チェーン上下アームの作動状態を示す説明図である。
【
図10】金属チェーンの取付け状態を示す説明図である。
【
図11】空気加熱装置を備えた焼却施設の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施例の空気加熱装置1は、
図11に示すように、ごみ焼却施設としてのストーカ炉80に設けた排ガス冷却・排ガス処理系81の途中に組み込まれている。
前記ストーカ炉80は、ごみピット82に貯留したごみをごみホッパ83に投入し、燃焼装置下部より空気を供給して、火格子(ストーカ)上で乾燥・加熱し、攪拌・移動させ、燃焼させるようになっている。
【0016】
前記ストーカ炉80で燃焼に伴って生じた燃焼排ガスは、再燃焼室84、燃焼ガス冷却室85、空気加熱室86、減温塔87、集塵装置88が設けられ、これらの燃焼ガスを順に通過させ、誘引送風機89を経たのち最終的に排気ガスとして煙突90から外気へ放出させるようになっている。
【0017】
前記空気加熱装置1は、
図1〜
図10で示すように、多数の熱交換管2が一定の縦列間隔及び一定の横列間隔で配管された配管群11、12、13,14,15,16が空気加熱室86内に設けられている。
この実施例では、空気加熱室86内に第1配管群11、第2配管群12、第3配管群1 3、第4配管群14、第5配管群15、第6配管群16とが上下方向に6段に設けられている。
前記第1配管群11〜第6管群16は、それぞれ上下に隣接すると共に、縦列間隔及び横列間隔が同一に形成され、第1配管群11〜第6配管群16を構成する各熱交換管2の管径・管長も同一に形成されている。
【0018】
又、
図1で示すように、第1配管群11を構成する各熱交換管2の一端口(右端口)を覆うように送風導入ダクト20が設けられ、第1配管群11を構成する各熱交換管2の他端口(左端口) 及び第2配管群 12を構成する各熱交換管2の他端口(左端口)を跨って覆うように第2連通ダクト21が設けられ、第2配管群12を構成する各熱交換管2の一端口(右端口)及び第3配管群13を構成する各熱交換管2の一端口(右端口)を跨って覆うように第2連通ダクト22が設けられ、第3配管群13を構成する各熱交換管2の他端口(左端口) 及び第4配管群14を構成する各熱交換管2の他端口(左端口)を跨って覆うように第3連通ダクト23が設けられ、第4配管群14を構成する各熱交換管2の一端口(右端口)及び第5配管群15を構成する各熱交換管2の一端口(右端口)を跨って覆うように第4連通ダクト24が設けられ、第5配管群15を構成する各熱交換管2の他端口(左端口)及び第6配管群16を構成する各熱交換管2の他端口(左端口)を跨って覆うように第5連通ダクト25が設けられ、第6配管群16を構成する各熱交換管2の他端口(右端口)を覆うように排出ダクト26が設けられている。
【0019】
そして、前記送風導入ダクト20に送風機から空気を供給して、その空気を、第1配管群11→第1連通ダクト21→第2配管群12→第2連通ダクト22→第3配管群13→第3連通ダクト23→第4配管群14→第4連通ダクト24→第5配管群15→第5連通ダクト25→第6配管群16→排出ダクト26の順に流通させるようになっている。
【0020】
前記空気加熱室86内には、前記再燃焼室84によって燃焼された後の燃焼ガスが前記燃焼ガス冷却室85を経て下方から上方に向けて流動するように導入されるもので、この燃焼ガスの熱との熱交換によって前記空気加熱装置1を流通する空気を加熱、その加熱空気を前記ストーカ炉80の燃焼空気として利用している。
なお、前記空気加熱室86を通過した燃焼ガスは、空気加熱装置1に供給した空気との熱交換、その後減温塔87による水噴霧により排ガス温度が低下するため、後続の集塵装置88へは、温度が低下した状態で燃焼ガスを供給することができる。
【0021】
空気加熱装置1には、各配管群を構成する熱交換管に付着した粉塵を除去するための除塵装置が設けられている。
この除塵装置は熱交換管上を往復動するスライド体と、そのスライド体を往復駆動するスライド駆動手段と、空気を導入する配管群の初期導入部の近傍に沿って配置された金属チェーン40と、その金属チェーン40を吊り下げるチェーン取付ロッド41と、そのチェーン取付ロッド41を上下させるチェーン上下アーム42を備えている。
【0022】
前記スライド体は金属製丸棒状のロッド30から構成されている。
このロッド30は熱交換管2と直交する方向にかけ渡されている。そして、水平方向に並列した熱交換管2の各段の上に配置されている。
ロッドはそれぞれの水平段に所定間隔をおいて4本挿通されている(
図3参照)。
ロッドは自重により熱交換管上に載置されており、そのため熱交換管の上側に接した状態とされている。
【0023】
スライド駆動手段は電動シリンダ31と、その電動シリンダによって所定のストロークを往復するピストン32と、そのピストン32の往復動によって回動する回動軸33と、その回動軸33から突設されたアーム34と、そのアーム34に連結されたリンクフレーム35を備えている。
ピストン32はエアーシリンダ、油圧シリンダによる駆動機構とすることも可能である。
電動シリンダ31、ピストン32、回動軸33、アーム34は空気加熱装置1の上部及び下部にそれぞれ配置されている。
【0024】
前記回動軸33は空気加熱装置内の配管群の上側と下側に配管群と直交方向にかけ渡されている。本実施例では上側及び下側にそれぞれ4本の回動軸33が配置されている。
【0025】
前記回動軸33からは、それぞれ配管群へ向かって3か所にアーム34が突設されている。すなわち、配管群の左右両端に位置する部位と、配管群の中央に位置する部位にアーム34が突設されている。
回動軸から突設されたアーム34はその先端がリンクフレーム35に連結されており、ピストン32の往復動を受けてその回転動力をリンクフレーム35に伝達する。
なお、上方の4本の回動軸のうち空気導入口側の回動軸からは後述するチェーン上下アーム42が突設されている。
【0026】
リンクフレーム35は配管群の上下へかけて垂直方向に配設されており、配管群の左右側面と中央の3か所に配置されている。すなわち、配管群の左右側面と中央の3か所に設けられた一連のリンクフレーム35が4本の回動軸33にそれぞれ備えられて、4連リンクフレーム35のスライド機構を構成している。
リンクフレーム35の上端及び下端はアーム34に連結されており、アーム34の回動に伴って上下動しながら水平方向にスライドする。
リンクフレーム35の上端はアーム34に軸支されているが、下端は長孔36を介してアーム34に連結されている(
図8参照)。このためアーム34が長孔36をスライドしてリンクフレーム35の上下動を許容する。
【0027】
リンクフレーム35の中央には長さ方向にわたって長孔37が形成されている。この長孔37はL型の長鋼材を繋ぎ合わせて中央に長い隙間を形成したものである(
図4参照)。
この長孔37を介してロッド30が連結されており、ロッド30の両端は抜けないようにナット38留めされ、ロッド30は上下動可能な状態で長孔37に挟まれている。
このため、ロッド30は鉛直方向に遊動可能とされ、ロッド30の自重が熱交換管2の上に掛かり、ロッド30が熱交換管2の上に接した状態とされている。
なお、長孔37の形成方法としては、長鋼材に切削加工を施して長孔を形成することも可能である。
【0028】
本実施例では気流変化部材として金属チェーン40を採用している。
金属チェーン40は楕円形の金属環を直列につなぎ合わせて形成した長尺物であり、第1配管群の縦列間隔内を上下方向に通過して垂下配置されている(
図9、
図10参照)。
金属チェーンの下端にはシャックルを介して錘43が付けられ、風圧に抗する重量が付与されている。
本実施例では左右の縦列7本の配管群に対して、その縦列間隔内にそれぞれ6本の金属チェーン40が通過配置されている。
この金属チェーン40は空気が導入される第1配管群11の初期導入部の近傍に沿って配置されている。つまり、空気入口部分の空気加熱室86内の壁面に近接した位置に吊り下げられている。
金属チェーン40と熱交換管2及び壁面との距離は数cm程度の距離を置いて配置されるが、この距離については装置の規模等に応じて適宜設定される。
この金属チェーン40が配置される部位は空気が導入されるところであるために、熱交換管2及び壁面が常に低温状態にあり、低温腐食が発生しやすい部位である。
【0029】
チェーン取付けロッド41は、空気加熱室86の壁面に固定された係止金具44に係止され、第1配管群11の空気入口上方に水平方向に掛け渡されている。
チェーン取付けロッド41にはシャックルを介して左右にそれぞれ6本の金属チェーン40が取り付けられている。
前記係止金具44は空気加熱室内の壁面の2箇所に設けられて、チェーン取付けロッド41の左右2箇所を係止している。
係止金具44はU字型の上下スライド孔45を有しており、このスライド孔45をチェーン取付けロッド41が上下動できるよう係止されている。
本実施例ではチェーン取付けロッド41が5cm程度、スライド孔を上下する。
【0030】
チェーン上下アーム42は空気導入部側の回動軸の両端及び中央の3箇所に突設されている。
チェーン取付けロッド42は回動軸33とほぼ同一高さに平行に配置されており、チェーン上下アーム42は回動軸33の回転に伴って直下から水平位置まで略90度回転する。
チェーン上下アーム42が水平方向に達すると、チェーン上下アーム42の先端部分が、チェーン取付けロッド41に接触して、チェーン取付けロッド41の下側を持ち上げるように機能する。
チェーン取付けロッド41の上下動は、上述したスライド駆動機構と連動しており、回動軸33の回動・リンクフレーム35の移動と連動して、チェーン上下アーム42の先端部分がチェーン取付けロッド41を持ち上げる。
【0031】
次に本発明の作用を説明する。
電動シリンダ31を作動させると同期して上下のピストン32がスライドし、これに伴い4本の回動軸33が回動する。
回動軸33にはそれぞれアーム34が突設されているので、このアーム34がリンクフレーム35をスライドさせる。
このとき、アーム34は円弧を描いて回動するので、この回動軌跡に従ってリンクフレーム35が上下動しながらスライドする。
リンクフレーム35には長孔37を介してロッド30が連結されているので、ロッド30は熱交換管2の上に載った状態でスライドし、ロッド30の自重により粉塵が掻きとられるように除去される。
熱交換管2の水平段には各4本のロッド30が配置されているので、それぞれ4本のロッド30が所定の領域をスライドして効率的に粉塵を除去する。
リンクフレーム35自体が上下動しながらスライド体(ロッド30)をスライドさせるので、スライド体(ロッド30)とスライド駆動手段の連結部分の粉塵も除去され、スライド体(ロッド30)の自重が熱交換管上に掛かった状態が維持される。
ロッド30はリンクフレーム35に挟まれた状態とされているが、固定されてはいないため、ロッド30の装着取り付けが容易であり、装置の長期運転や熱によっても歪みを生じにくく、取り付け位置誤差修正等の手間が省略される。
【0032】
空気加熱室86の作動中は、空気が送風導入ダクト20から第1配管群11の各熱交換管2の左端口から導入されるため、入口部分の熱交換管及び壁面が低温となる。
空気加熱室86内では露点以下になると水蒸気が結露し、排気ガス中の硫黄成分と反応して硫酸水溶液を発生するおそれがある。
本実施例では、空気の初期導入部の近傍に沿って金属チェーンを垂下させているので、空気加熱室86内を通過する燃焼ガスが金属チェーン40に反射し、多様な角度から気流を吹き付け、熱交換管2の周囲及び壁面の粉塵と結露を除去する。
また、金属チェーン40はスライド駆動手段と連動し、ロッド30が熱交換管上を除塵すると同時に、チェーン上下アーム42が金属チェーン40を上下させるので、風圧が変化しながら多方向から燃焼ガスを吹き付け、第1配管群11の空気入口周囲全体を効果的に除塵する。
【0033】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲における設定変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例ではスライド体としてロッド30を採用したが、スライド体の形状は特に限定されるものではなく、他の形状を採用することも可能である。
また、スライド体は設けない場合であっても本発明に含まれる。すなわち気流変化部材(金属チェーン40)を設ける構成であれば本発明に含まれる。
また、前記実施例では気流変化部材として金属チェーン40を採用したが、気流変化部材としてはこの他、金属片あるいは金属片をつなぎ合わせて長尺状としたものを使用することもできる。さらに、気流変化部材として気流ガスを反射あるいは変化させる機能を有するものを採用する構成であれば本発明に含まれる。
そして、前記実施例ではスライド駆動手段に連動して気流変化部材(金属チェーン40)が上下動する構成としたが、気流変化部材(金属チェーン40)を上下動させる構成としては他の機構を採用する場合であっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
1 空気加熱装置
2 熱交換管
11 第1配管群
12 第2配管群
13 第3配管群
14 第4配管群
15 第5配管群
16 第6配管群
20 送風導入ダクト
21 第1連通ダクト
22 第2連通ダクト
23 第3連通ダクト
24 第4連通ダクト
25 第5連通ダクト
26 排出ダクト
30 ロッド
31 電動シリンダ
32 ピストン
33 回動軸
34 アーム
35 リンクフレーム
36 長孔
37 長孔
38 ナット
40 金属チェーン
41 チェーン取付ロッド
42 チェーン上下アーム
43 錘
44 係止金具
45 スライド孔
80 ストーカ炉
81 排ガス処理系
82 ごみピット
83 ごみポッパ
84 再燃焼室
85 燃焼ガス冷却室
86 空気加熱室
87 減温塔
88 集塵装置
89 誘引送風機
90 煙突
【手続補正書】
【提出日】2019年8月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼ガスが導入される空気加熱室と、その空気加熱室内に配置されて、所定の縦列間隔及び所定の横列間隔で配管された熱交換管を備えた空気加熱装置において、
空気加熱室内の空気を導入する配管群の初期導入部近傍にのみ沿って金属チェーンを垂下させ、
垂下した金属チェーンを上下動させながら、金属チェーンに反射して変化する気流を利用して配管群の初期導入部近傍の除塵、結露の除去及び低温腐食を防止する空気加熱装置における配管群の初期導入部近傍の低温腐食の防止方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法に使用する装置であって、
空気加熱室内の空気を導入する配管群の初期導入部近傍に沿って垂下させた金属チェーン、
その金属チェーンを上下動させる手段を備えたことを特徴とする空気加熱装置における配管群の初期導入部近傍の低温腐食の防止装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は
空気加熱装置における配管群の初期導入部近傍の低温腐食の防止方法及び装置に関し、特に、空気加熱室内の結露の生じやすい部位に気流変化部体を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって、熱交換管表面の粉塵及び結露の除去・及び低温腐食を防止する
空気加熱装置における配管群の初期導入部近傍の低温腐食の防止方法及び装置に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
前記目的を達成するための手段として請求項1記載の発明では、燃焼ガスが導入される空気加熱室と、その空気加熱室内に配置されて、所定の縦列間隔及び所定の横列間隔で配管された熱交換管を
備えた空気加熱装置において、空気加熱室内の空気を導入する配管群の初期導入部近傍にのみ沿って金属チェーンを垂下させ、垂下した金属チェーンを上下動させながら、金属チェーンに反射して変化する気流を利用して配管群の初期導入部近傍の除塵、結露の除去及び低温腐食を防止する方法とした。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
請求項2記載の発明では、
請求項1記載の方法に使用する装置であって、空気加熱室内の空気を導入する配管群の初期導入部近傍に沿って垂下させた金属チェーン、その金属チェーンを上下動させる手段を備えたことを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明では、空気加熱室内の熱交換管の近傍に金属チェーンを配置したので、金属チェーンの入り組んだ形状に燃焼ガスが反射し、多方向から熱交換管に気流が吹き付けられる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明では、空気を導入する配管群の初期導入部の近傍に沿って金属チェーンを垂下させたので、低温腐食が発生しやすい部位を効果的に除塵することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明では、垂下した金属チェーンを上下動させる手段を備えたので、金属チェーンの位置変化に伴い、風圧が変化しながら多方向から燃焼ガスが吹き付け、金属チェーンの周囲全体を効果的に除塵する。