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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-40118(P2020-40118A)
(43)【公開日】2020年3月19日
(54)【発明の名称】高速プレス搬送ロボット
(51)【国際特許分類】
   B21D 43/05 20060101AFI20200225BHJP
   B25J 9/02 20060101ALI20200225BHJP
   B21D 43/04 20060101ALI20200225BHJP
   B21D 43/18 20060101ALI20200225BHJP
【FI】
   B21D43/05 U
   B25J9/02 A
   B21D43/04 C
   B21D43/18 C
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-228044(P2018-228044)
(22)【出願日】2018年12月5日
(31)【優先権主張番号】201811040906.0
(32)【優先日】2018年9月7日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518432654
【氏名又は名称】済南昊中自動化有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】▲ほう▼ 玉新
(72)【発明者】
【氏名】李 駿
(72)【発明者】
【氏名】趙 西鵬
(72)【発明者】
【氏名】戦 青山
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS02
3C707FS02
3C707FT02
3C707FT11
3C707HS27
3C707HT02
3C707HT04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高速プレス搬送ロボットを提供する。
【解決手段】Y軸部分1、Z1軸部分2、Z2軸部分(ブーム)3、機械アーム5及びエンドエフェクタ部分7を含み、Z2軸部分(ブーム)がY軸部分に対して水平に運動すると、Z2軸部分(ブーム)がZ1軸部分に対して垂直に運動できるように、Z1軸部分がY軸部分に固定して接続され、Z2軸部分(ブーム)がそれぞれZ1軸部分及びY軸部分と回動可能に接続され、機械アームがZ2軸部分(ブーム)と回動可能に接続され、機械アームがZ2軸部分(ブーム)に対して回動可能であり、エンドエフェクタ部分が機械アームに固定して接続され、各軸部分の連動によって、板材がプレス機の間を高速、高負荷、平穏に輸送される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Y軸部分(1)、Z1軸部分(2)、Z2軸部分(3)、機械アーム及びエンドエフェクタ部分(7)を含み、前記Z1軸部分(2)がY軸部分(1)に固定して接続され、前記Z2軸部分(3)がそれぞれZ1軸部分(2)及びY軸部分(1)と回動可能に接続され、Z2軸部分(3)がY軸部分(1)に対して水平に運動すると同時に、Z2軸部分(3)がZ1軸部分(2)に対して垂直に運動可能であり、前記機械アームがZ2軸部分(3)と回動可能に接続され、前記エンドエフェクタ部分(7)が機械アームに固定して接続されている高速プレス搬送ロボット。
【請求項2】
前記Y軸部分(1)が第1の伝動軸(105)を含み、前記第1の伝動軸(105)には、Y軸ベース(101)内部の両側に取り付けられたタイミングプーリ(106)が設けられ、前記タイミングプーリ(106)に第1のタイミングベルト(107)が取り付けられ、前記第1のタイミングベルト(107)に第1のスライドベース(108)が設けられ、第1のスライドベース(108)は第1の回転座(109)と軸受を介して接続され、前記第1のタイミングベルト(107)の両側に対称の第1のリニアガイドレール(110)が設けられ、前記第1のスライドベース(108)には第1のリニアガイドレール(110)に対応する第1のスライダが設けられ、第1のスライドベース(108)が第1のリニアガイドレール(110)に沿って水平に運動可能であり、前記第1のリニアガイドレール(110)にガイドレールストッパが取り付けられ、前記第1の伝動軸(105)の外側にわたって第1のストッパ(111)が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項3】
前記第1の伝動軸(105)に2つのタイミングプーリ(106)が設けられ、互いに対称のタイミングプーリ(106)にそれぞれ第1のタイミングベルト(107)が取り付けられ、前記第1の伝動軸(105)の両端及び中間には全て軸受が取り付けられて支持されている
ことを特徴とする請求項2に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項4】
前記Z1軸部分(2)はZ1軸ベース(201)を含み、前記Z1軸ベース(201)の底部はY軸ベース(101)に固着され、前記Z1軸ベース(201)内の頂部に第2の伝動軸が取り付けられ、前記第2の伝動軸に第1の駆動プーリ(205)が設けられ、前記Z1軸ベース(201)内の底部に第1の従動プーリ(206)が設けられ、前記第1の駆動プーリ(205)と第1の従動プーリ(206)に第2のタイミングベルト(207)が取り付けられ、前記第2のタイミングベルト(207)に第2のスライドベース(208)が設けられ、前記第2のスライドベース(208)は第2の回転座(209)と軸受を介して接続され、前記第2のタイミングベルト(207)の両側に第2のリニアガイドレール(210)が設けられ、前記第2のスライドベース(208)には第2のリニアガイドレール(210)に対応する第2のスライダが設けられ、第2のスライドベース(208)が第2のリニアガイドレール(210)に沿って垂直に運動可能であり、前記第2のリニアガイドレール(210)にガイドレールストッパが取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項5】
前記Z1軸部分(2)は増速プーリ群(211)とバランスシリンダ(212)をさらに含み、前記増速プーリ群(211)は、そのベースがZ1軸ベース(201)の上端上に位置するように取り付けられ、前記第2のスライドベース(208)にワイヤロープが接続され、前記ワイヤロープが増速プーリ群(211)の固定シーブ溝に巻き込まれるとともに、バランスシリンダ(212)における可動シーブを巻回し、ワイヤロープの他端が増速プーリ群(211)のベースと接続されている
ことを特徴とする請求項4に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項6】
前記Z2軸部分(3)がZ2軸ベース(301)を含み、前記Z2軸ベース(301)内の頂部に第3の伝動軸が取り付けられ、前記第3の伝動軸に第2の駆動プーリ(305)が設けられ、前記Z2軸ベース(301)内の底部に第2の従動プーリが設けられ、前記第2の駆動プーリ(305)と第2の従動プーリに第3のタイミングベルト(306)が取り付けられ、前記第3のタイミングベルト(306)に第3のスライドベース(307)が設けられ、前記Z2軸ベース(301)の正面及び裏面の何れにも第3のリニアガイドレール(308)が設けられ、前記第3のリニアガイドレール(308)が第3のタイミングベルト(306)の両側に位置し、第3のスライドベース(307)がZ2軸ベース(301)の正面の第3のリニアガイドレール(308)に取り付けられ、第3のスライドベース(307)が第3のリニアガイドレール(308)に沿って直動可能であり、前記Z2軸ベース(301)の裏面の第3のリニアガイドレール(308)がY軸部分(1)と摺動可能に接続され、前記Z2軸ベース(301)の裏面が第2の回転座(209)と接続されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項7】
前記機械アームはD1軸部分(4)、E軸部分(5)及びD2軸部分(6)を含み、
前記D1軸部分(4)がZ2軸部分(3)と回動可能に接続され、
前記E軸部分(5)が駆動機構、内スリーブ(504)及び外スリーブ(503)を含み、前記外スリーブ(503)と内スリーブ(504)との間が軸受(505)を介して接続され、前記駆動機構の出力端が内スリーブ(504)の一端に固定して接続され、前記D1軸部分(4)が外スリーブ(503)に固定して接続され、
前記D2軸部分(6)がD2軸固定座(601)を含み、前記D2軸固定座(601)が内スリーブ(504)の他端に固定して接続され、前記D2軸固定座(601)内に第4の伝動軸が取り付けられ、前記第4の伝動軸に第3の駆動プーリ(604)が設けられ、前記D2軸固定座(601)内に第3の従動プーリ(605)が設けられ、前記第3の駆動プーリ(604)と第3の従動プーリ(605)に第4のタイミングベルト(606)が取り付けられ、前記第3の従動プーリ(605)の両端にはエンドエフェクタ部分(7)を接続する接続フランジ(610)が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項8】
前記D2軸固定座(601)内に張り装置がさらに設けられ、前記張り装置が揺動レバー(607)、張り車(608)及びプッシュロッド(609)を含み、前記揺動レバー(607)の一端がD2軸固定座(601)の内壁とヒンジ接続され、揺動レバー(607)の他端に張り車(608)が設けられ、前記プッシュロッド(609)の一端がD2軸固定座(601)の内壁に固定して接続され、プッシュロッド(609)の他端が揺動レバー(607)の中央の凹溝内に当接し、前記プッシュロッド(609)が調節ナットとねじ接続され、前記張り車(608)が第4のタイミングベルト(606)に密着する
ことを特徴とする請求項7に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項9】
前記エンドエフェクタ部分(7)は2つのエンドエフェクタを含み、各エンドエフェクタがそれぞれメインレバー(701)とサブレバー(703)を含み、前記メインレバー(701)に複数の接続具(702)が外装され、前記接続具(702)のそれぞれには互いに対称の2つのサブレバー(703)が接続され、サブレバー(703)がメインレバー(701)と垂直に設置され、サブレバー(703)の他端に吸引盤(704)が設けられ、前記メインレバー(701)の一端には機械アームに接続される接続フランジ(705)が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の高速プレス搬送ロボット。
【請求項10】
前記高速プレス搬送ロボットは吊り下げ部分(8)をさらに含み、前記吊り下げ部分(8)が接続ベース(801)、第1のリンク(802)、第2のリンク(803)、第3のリンク(804)、第4のリンク(805)、第5のリンク(806)、第6のリンク(807)、第1のトラニオンシート(808)、第2のトラニオンシート(809)、第3のトラニオンシート(810)及び第4のトラニオンシート(811)を含み、前記第1のリンク(802)と第2のリンク(803)との一端が接続ベース(801)の底部の1つの端部にヒンジ接続され、第1のリンク(802)と第2のリンク(803)との他端がそれぞれ第1のトラニオンシート(808)と第3のトラニオンシート(810)とにヒンジ接続され、前記第5のリンク(806)と第6のリンク(807)との一端が接続ベース(801)の底部のもう1つの端部にヒンジ接続され、第5のリンク(806)と第6のリンク(807)との他端が第2のトラニオンシート(809)と第4のトラニオンシート(811)とにヒンジ接続され、前記第3のリンク(804)と第4のリンク(805)との一端が接続ベース(801)の頂部にヒンジ接続され、第3のリンク(804)と第4のリンク(805)との他端がそれぞれ第1のトラニオンシート(808)と第2のトラニオンシート(809)とにヒンジ接続され、前記接続ベース(801)がY軸部分に固定して接続されている
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の高速プレス搬送ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高速プレス自動化の分野に関し、特に高速プレス搬送ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の被覆カバーのプレス業界では、一つのワークの製造は、多くの場合、複数台のプレス機の連続プレス製造であるため、プレス機の間の板材の輸送は非常に重要であり、プレス製品の品質とプレス生産ライン全体の効率に直接影響している。
【0003】
伝統的な人工生産ラインについて、プレス機の間の板材の輸送は人力輸送を採用し、プレス機の間で少なくとも2人の労働者がプレス機の間の半製品を搬送する必要があり、人力搬送は板材の反り、衝突、位置ずれなどを招き、プレス製品の品質と効率に大きく影響している。このため、現在、ますます多くの自動車メーカーが伝統的な人力生産ラインの代わりにロボットプレス自動化ラインを採用している。ロボットプレス自動化ラインは、プレス機の間の板材の自動輸送を実現し、ロボットで人力を代替することを達成し、製品の品質及び安定性を保証することができる。現在、よく見られるロボット自動化ラインで使用されるABB、KUKA、FANUC、YASKAWAなどのプレス専用ロボットは、ロボット負荷が100kg、腕全長が3000mm、自動生産ラインタクトが8回/分に達し、製造の基本的なニーズを満たすことができる。
しかしながら、自動車業界の高速で高効率的な発展に伴い、自動車の年間生産量が増えつつあり、プレス機の間での板材の輸送がプレス自動化ラインの全体的なタクトタイムを制限し、現在よく見られるロボット自動化ラインの製造効率は既に効率的な製造のニーズを満たすことができなくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術の不足を解決し、高速プレス搬送ロボットを提供することを目的とする。
【0005】
本発明でその技術課題を解決するために採用している技術案は、
Y軸部分、Z1軸部分、Z2軸部分、機械アーム及びエンドエフェクタ部分を含み、前記Z1軸部分がY軸部分に固定して接続され、前記Z2軸部分がそれぞれZ1軸部分及びY軸部分と回動可能に接続され、Z2軸部分がY軸部分に対して水平に運動すると同時に、Z2軸部分がZ1軸部分に対して垂直に運動可能であり、前記機械アームがZ2軸部分と回動可能に接続され、前記エンドエフェクタ部分が機械アームに固定して接続されている高速プレス搬送ロボットである。
【0006】
好ましくは、前記Y軸部分が第1の伝動軸を含み、前記第1の伝動軸には、Y軸ベース内部の両側に取り付けられたタイミングプーリが設けられ、前記タイミングプーリに第1のタイミングベルトが取り付けられ、前記第1のタイミングベルトに第1のスライドベースが設けられ、第1のスライドベースは第1の回転座と軸受を介して接続され、前記第1のタイミングベルトの両側に対称の第1のリニアガイドレールが設けられ、前記第1のスライドベースには第1のリニアガイドレールに対応する第1のスライダが設けられ、第1のスライドベースが第1のリニアガイドレールに沿って水平に運動可能であり、前記第1のリニアガイドレールにガイドレールストッパが取り付けられ、前記第1の伝動軸の外側にわたって第1のストッパが設けられている。
【0007】
さらに、前記第1の伝動軸に2つのタイミングプーリが設けられ、互いに対称のタイミングプーリにそれぞれ第1のタイミングベルトが取り付けられ、前記第1の伝動軸の両端及び中間には全て軸受が取り付けられて支持されている。
【0008】
好ましくは、前記Z1軸部分がZ1軸ベースを含み、前記Z1軸ベースの底部がY軸ベースに固着され、前記Z1軸ベース内の頂部に第2の伝動軸が取り付けられ、前記第2の伝動軸に第1の駆動プーリが設けられ、前記Z1軸ベース内の底部に第1の従動プーリが設けられ、前記第1の駆動プーリと第1の従動プーリに第2のタイミングベルトが取り付けられ、前記第2のタイミングベルトに第2のスライドベースが設けられ、前記第2のスライドベースは第2の回転座と軸受を介して接続され、前記第2のタイミングベルトの両側に第2のリニアガイドレールが設けられ、前記第2のスライドベースには第2のリニアガイドレールに対応する第2のスライダが設けられ、第2のスライドベースが第2のリニアガイドレールに沿って垂直に運動可能であり、前記第2のリニアガイドレールにガイドレールストッパが取り付けられている。
【0009】
さらに、前記Z1軸部分は増速プーリ群とバランスシリンダをさらに含み、前記増速プーリ群は、そのベースがZ1軸ベースの上端上に位置するように取り付けられ、前記第2のスライドベースにワイヤロープが接続され、前記ワイヤロープが増速プーリ群の固定シーブ溝に巻き込まれるとともに、バランスシリンダにおける可動シーブを巻回し、ワイヤロープの他端が増速プーリ群のベースと接続されている。
【0010】
好ましくは、前記Z2軸部分がZ2軸ベースを含み、前記Z2軸ベース内の頂部に第3の伝動軸が取り付けられ、前記第3の伝動軸に第2の駆動プーリが設けられ、前記Z2軸ベース内の底部に第2の従動プーリが設けられ、前記第2の駆動プーリと第2の従動プーリに第3のタイミングベルトが取り付けられ、前記第3のタイミングベルトに第3のスライドベースが設けられ、前記Z2軸ベースの正面及び裏面の何れにも第3のリニアガイドレールが設けられ、前記第3のリニアガイドレールが第3のタイミングベルトの両側に位置し、第3のスライドベースがZ2軸ベースの正面の第3のリニアガイドレールに取り付けられ、第3のスライドベースが第3のリニアガイドレールに沿って直動可能であり、前記Z2軸ベースの裏面の第3のリニアガイドレールがY軸部分と摺動可能に接続され、前記Z2軸ベースの裏面が第2の回転座と接続されている。
【0011】
好ましくは、前記機械アームはD1軸部分、E軸部分及びD2軸部分を含み、
前記D1軸部分がZ2軸部分と回動可能に接続され、
前記E軸部分が駆動機構、内スリーブ及び外スリーブを含み、前記外スリーブと内スリーブとの間が軸受を介して接続され、前記駆動機構の出力端が内スリーブの一端に固定して接続され、前記D1軸部分が外スリーブに固定して接続され、
前記D2軸部分がD2軸固定座を含み、前記D2軸固定座が内スリーブの他端に固定して接続され、前記D2軸固定座内に第4の伝動軸が取り付けられ、前記第4の伝動軸に第3の駆動プーリが設けられ、前記D2軸固定座内に第3の従動プーリが設けられ、前記第3の駆動プーリと第3の従動プーリに第4のタイミングベルトが取り付けられ、前記第3の従動プーリの両端にはエンドエフェクタ部分を接続する接続フランジが設けられている。
【0012】
さらに、前記D2軸固定座内に張り装置がさらに設けられ、前記張り装置が揺動レバー、張り車及びプッシュロッドを含み、前記揺動レバーの一端がD2軸固定座の内壁とヒンジ接続され、揺動レバーの他端に張り車が設けられ、前記プッシュロッドの一端がD2軸固定座の内壁に固定して接続され、プッシュロッドの他端が揺動レバーの中央の凹溝内に当接し、前記プッシュロッドが調節ナットとねじ接続され、前記張り車が第4のタイミングベルトに密着する。
【0013】
好ましくは、前記エンドエフェクタ部分は2つのエンドエフェクタを含み、各エンドエフェクタがそれぞれメインレバーとサブレバーを含み、前記メインレバーに複数の接続具が外装され、前記接続具のそれぞれには互いに対称の2つのサブレバーが接続され、サブレバーがメインレバーと垂直に設置され、サブレバーの他端に吸引盤が設けられ、前記メインレバーの一端に機械アームに接続される接続フランジが設けられている。
【0014】
好ましくは、前記搬送ロボットは吊り下げ部分をさらに含み、前記吊り下げ部分が接続ベース、第1のリンク、第2のリンク、第3のリンク、第4のリンク、第5のリンク、第6のリンク、第1のトラニオンシート、第2のトラニオンシート、第3のトラニオンシート及び第4のトラニオンシートを含み、前記第1のリンクと第2のリンクとの一端が接続ベースの底部の1つの端部にヒンジ接続され、第1のリンクと第2のリンクとの他端がそれぞれ第1のトラニオンシートと第3のトラニオンシートとにヒンジ接続され、前記第5のリンクと第6のリンクとの一端が接続ベースの底部のもう1つの端部にヒンジ接続され、第5のリンクと第6のリンクとの他端が第2のトラニオンシートと第4のトラニオンシートとにヒンジ接続され、前記第3のリンクと第4のリンクとの一端が接続ベースの頂部にヒンジ接続され、第3のリンクと第4のリンクとの他端がそれぞれ第1のトラニオンシートと第2のトラニオンシートとにヒンジ接続され、前記接続ベースがY軸部分に固定して接続されている。
本発明の有益な効果は、下記の通りである。
【0015】
(1)本発明に係る全体構造はブーム及びアームの連動した運動を採用して、物流方向の運動空間が狭く、プレス機のレイアウトがコンパクトで、板材の輸送距離が短く、現場面積を節約して、アーム端末の高速、平穏な往復揺動を実現して、高速ロボットの高速及び高効率、平穏な運転、コンパクトなレイアウトなどの特徴を目立たせ、プレス自動化業界の高レベル、高効率、高タクトに対する切実なニーズを満たしている。
【0016】
(2)本発明に係る吊り下げ部分は、6つのリンクがヒンジ接続される構造という固定方式を採用して、プレス機とロボットのそれぞれの運転時に発生する振動を弱め、共振の発生を避けることができ、高速プレス搬送ロボットの高速かつ安定な運転に有利である。また、リンクの長さを調整することで、多様な型式のプレス機の寸法の取り付け要求を満たすことができるだけでなく、高速ロボットの幾何公差を調整しやすくする。
【0017】
(3)本発明に係るブーム及びアームの主要部品の材質にアルミニウム合金を採用する場合は、運動部品の重量を軽減し、運動イナーシャを減らし、対応して全体の駆動エネルギー消費量を降下させ、運転コストを節約する。
【0018】
(4)本発明に係る各部品の運動軌跡は簡単で、運動学的分析によって軌跡曲線を最適化しやすく、異なる金型の軌跡を迅速に最適化でき、適応性が高く、取付後の調整作業が容易になる。
【0019】
(5)本発明に係るE軸部分の回転機能は、設計案が巧みで、構造強度が強く、重負荷材料の輸送に適用できるだけでなく、プレス機の間の材料が物流方向に傾斜して輸送されることを満足できる。
【0020】
(6)本発明に係るD2軸部分の回転運動によって、搬送板材を搬送過程で常に水平に保ち、空気抵抗を減少し、周囲の物体との干渉を防止する。D2軸部分伝動の設計において、タミングベルト伝動を採用し、精確な伝動を保証した場合、端末エンドエフェクタが材料を取る時に吸引盤と板材の接触衝撃を吸収し、減速機が直接抵抗することによる破損を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明を構成する一部の図は、本発明をさらに理解するために提供されている。図面において、
図1図1は、本発明に係る高速プレス搬送ロボットの概略構造図である。
図2図2は、本発明に係るY軸部分の概略構造図である。
図3図3は、本発明に係るZ1軸部分の概略構造図である。
図4図4は、本発明に係るZ2軸部分(ブーム)の概略構造図である。
図5図5は、本発明に係る機械アームの概略構造図である。
図6図6は、本発明に係る機械アームの側面図である。
図7図7は、本発明に係るエンドエフェクタ部分の概略構造図である。
図8図8は、本発明に係る吊り下げ部分の概略構造図である。
図9図9は、本発明に係るプレス自動化ライン搬送システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例における図面を結び付けて、本発明の実施例における技術案を明確かつ十分に説明する。説明する実施例は本発明の全部の実施例ではなく、一部の実施例に過ぎないことが明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が進歩的な労力を払わずに取得した他の実施例の全ては、本発明の特許請求の範囲に属するべきである。
【0023】
図1〜7に示す高速プレス搬送ロボットは、Y軸部分1、Z1軸部分2、Z2軸部分3、機械アーム及びエンドエフェクタ部分7を含み、前記Z1軸部分2がY軸部分1に固定して接続され、前記Z2軸部分3がそれぞれZ1軸部分2及びY軸部分1と回動可能に接続され、Z2軸部分3がY軸部分1に対して水平に運動すると同時に、Z2軸部分3がZ1軸部分2に対して垂直に運動可能になり、前記機械アームがZ2軸部分3と回動可能に接続され、機械アームがZ2軸部分3に対して回動可能であり、前記エンドエフェクタ部分7が機械アームに固定して接続される。
【0024】
図2に示すように、前記Y軸部分1が第1のサーボモータ102、第1の減速機103、第1の減速機取付座104、Y軸ベース101及び第1の伝動軸105を含み、前記第1の減速機取付座104がY軸ベース101の両側に取り付けられており、前記第1の減速機103が第1の減速機取付座104に取り付けられており、前記第1のサーボモータ102が第1の減速機103と直連される。前記第1の減速機103の出力軸と第1の伝動軸105とはロックディスクの方式で接続され、この方式により大きなトルクを伝達できるだけでなく、着脱しやすい。前記第1の伝動軸105にタイミングプーリ106が設けられてY軸ベース101内に取り付けられており、前記タイミングプーリ106に第1のタイミングベルト107が取り付けられ、前記第1のタイミングベルト107に第1のスライドベース108が設けられており、第1のスライドベース108が第1の回転座109と軸受を介して接続され、1つの受動回転対偶を形成する。前記第1のタイミングベルト107の両側には対称の第1のリニアガイドレール110が設けられており、第1のリニアガイドレール110が第1のサーボモータ102の軸線方向と垂直に配置され、前記第1のスライドベース108には第1のリニアガイドレール110に対応する第1のスライダが設けられており、第1のスライドベース108が第1のリニアガイドレール110に沿って水平に往復運動可能であり、受動回転対偶は直動可能だけでなく、回転運動可能である。前記第1のリニアガイドレール110にガイドレールストッパが取り付けられており、前記第1の伝動軸105の外側にわたって第1のストッパ111が設けられている。
【0025】
好ましくは、前記第1の伝動軸105に2つのタイミングプーリ106が設けられてもよく、互いに対称のタイミングプーリ106にそれぞれ第1のタイミングベルト107が取り付けられており、前記第1の伝動軸105の両端及び中間には全て軸受が取り付けられて支持され、ロボットの運動部材による板材全体の輸送方向の輸送動力を受けるために用いられ、第1の伝動軸105の中間軸受の支持は、輸送動力の均一を避け、かつ、大きな輸送力を満足するために、両タイミングベルト伝動を採用する。
【0026】
動力源は2台の小パワーのダブルモータで駆動してもよく、1台の大パワーのモータで駆動してもよく、本実施例では、小パワーの2台の第1のサーボモータ102で駆動する。伝動及びテンションのための第1のタイミングベルト107が第1のスライドベース108の内側に取り付けられ、長ねじを調節することによって第1のタイミングベルト107の弛め・テンションを調節し、往復の隙間の誤差を減少する。Y軸部分1の第1のタイミングベルト107のベルト断裂検出スイッチが第1のスライドベース108に取り付けられており、第1の伝動軸105の外側にわたって第1のストッパ111が設けられており、第1のリニアガイドレール110にガイドレールストッパが実装され、検出スイッチにより第1のタイミングベルト107のベルト断裂が検出されると、ガイドレールストッパは即時に第1のリニアガイドレール110をロックさせ、第1のスライドベース108の移動を防止し、ベルト断裂した後の機器の破損を避ける。
【0027】
図3に示すように、前記Z1軸部分2はZ1軸ベース201を含み、前記Z1軸ベース201の底部がY軸ベース101における第1のサーボモータ102の中央に固着され、Z1軸ベース201が加工の位置決めストレートポートによりY軸部分1に固定されて取り付け精度が保証される。前記Z1軸ベース201の頂部の両側に第2の減速機取付座204が設けられており、前記第2の減速機取付座204に第2の減速機203が取り付けられ、前記第2の減速機203が第2のサーボモータ202と直連され、前記第2の減速機203の出力軸と第2の伝動軸とがロックディスクの方式で接続され、この方式により大きなトルクを伝達できるだけでなく、着脱しやすい。」前記第2の伝動軸には第1の駆動プーリ205が設けられており、前記Z1軸ベース201の底部に第1の従動プーリ206が設けられており、前記第1の駆動プーリ205と第1の従動プーリ206がともにZ1軸ベース201内に取り付けられており、前記第1の駆動プーリ205と第1の従動プーリ206に第2のタイミングベルト207が取り付けられており、前記第2のタイミングベルト207に第2のスライドベース208が設けられている。前記第2のスライドベース208は第2の回転座209と軸受を介して接続され、1つの受動回転対偶を形成し、前記第2のタイミングベルト207の両側に第2のリニアガイドレール210が設けられており、第2のリニアガイドレール210が第2のサーボモータ202の軸線方向と垂直に配置され、前記第2のスライドベース208には第2のリニアガイドレール210に対応する第2のスライダが設けられており、第2のスライドベース208が第2のリニアガイドレール210に沿って垂直に運動可能である。このように、この受動回転対偶は直動可能だけでなく、回転運動可能であり、前記第2のリニアガイドレール210にガイドレールストッパが取り付けられている。前記Z1軸部分2は増速プーリ群211とバランスシリンダ212をさらに含み、前記増速プーリ群211は、そのベースがZ1軸ベース201の上端上に位置するように取り付けられており、前記第2のスライドベース208にワイヤロープが接続され、前記ワイヤロープが増速プーリ群211の固定シーブ溝に巻き込まれるとともに、バランスシリンダ212における可動シーブを巻回し、ワイヤロープの他端が増速プーリ群211のベースと接続される。
【0028】
動力源は2台の小パワーのダブルモータで駆動してもよく、1台の大パワーのモータで駆動してもよく、本実施例では、小パワーの2台の第2のサーボモータ202で駆動する。第2のタイミングベルト207の弛め・テンションを適宜にし、伝動システムの安定性を保証するように、第2のタイミングベルト207のテンションは第2のスライドベース208内側の長ねじを調節することによって実現される。
【0029】
前記第2のリニアガイドレール210にガイドレールストッパが取り付けられており、第2のタイミングベルト207がベルト断裂した、またはバランスシリンダ212でワイヤロープが突然に断裂したとき、ガイドレールストッパは即時にガイドレールをロックさせ、第2のスライドベース208の移動を防止し、ベルト断裂した後の機器の破損を避ける。バランスシリンダ212は増速プーリ群211により高速プレス搬送ロボット11(図9参照)の運動部分の全体な重量をバランスさせることによって、Z1軸部分2の駆動電力を減少し、動作エネルギー消費量を減らす。バランスシリンダ212は吊り下げ部分8(図1参照)に固定され、ワイヤロープの一端が第2のスライドベース208に固定され、他端が増速プーリ群211のベースに固定され、増速プーリ群211を増速させることによって、Z1軸部分2の第2のスライドベース208の上下運動の速度をバランスシリンダ212の運動速度の2倍に等しくさせ、シリンダ速度を半分に減少させるとともに、増速プーリ群211によりシリンダの運動距離をZ1軸部分2の第2のスライドベース208の運動距離の半分に等しくさせると、シリンダの取り付け空間を減少させるだけでなく、シリンダの運動速度をも降下させる。
【0030】
図4に示すように、Z2軸部分3が高速プレス搬送ロボット11に対して、ロボットのアームに相当し、前記Z2軸部分3がZ2軸ベース301を含み、Z2軸ベース301が運動部分の質量を軽減するために、アルミニウム板で接続されてなり、このようにして、Z1軸部分2、Y軸部分1の電力配置を減少する。前記Z2軸ベース301の頂部の両側に第3の減速機取付座304が設けられており、前記第3の減速機取付座304に第3の減速機303が取り付けられており、前記第3の減速機303が第3のサーボモータ302と直結される。前記第3の減速機303の出力軸と第3の伝動軸とはロックディスクの方式で接続され、この方式により大きなトルクを伝達できるだけでなく、着脱しやすい。前記第3の伝動軸に第2の駆動プーリ305が設けられており、前記Z2軸ベース301の底部に第2の従動プーリが設けられており、前記第2の駆動プーリ305と第2の従動プーリがともにZ2軸ベース301内に取り付けられており、前記第2の駆動プーリ305と第2の従動プーリに第3のタイミングベルト306が取り付けられ、前記第3のタイミングベルト306に第3のスライドベース307が設けられている。前記Z2軸ベース301の正面及び裏面の何れにも第3のリニアガイドレール308が設けられており、前記第3のリニアガイドレール308が第3のタイミングベルト306の両側に位置し、前記第3のスライドベース307には第3のリニアガイドレール308に対応する第3のスライダが設けられている。第3のスライドベース307はZ2軸ベース301の正面の第3のリニアガイドレール308に取り付けられており、第3のスライドベース307は第3のリニアガイドレール308に沿って直動可能である。第3のスライドベース307の運動の安全性を防護するために、前記Z2軸ベース301の底部の両側にダンパ309が設けられており、Z2軸ベース301の頂部の両側に第2のストッパ310が設けられている。前記Y軸部分1の第1の回転座109には第3のリニアガイドレール308に対応する第4のスライダが設けられており、前記Z2軸部分3とY軸部分1とがZ2軸ベース301の裏面の第3のリニアガイドレール308を介して第4のスライダと摺動可能に接続されることによって、Z2軸ベース301がY軸部分1の第1のスライドベース108に沿って直動可能であるだけでなく、Y軸部分1の第1のスライドベース108の周りを回動可能である。また、前記Z2軸ベース301の裏面がZ1軸部分2の第2の回転座209に接続されることによって、Z2軸部分3がZ1軸部分2の第2のリニアガイドレール210に沿って上下直動可能であるだけでなく、Z1軸部分2の第2の回転座209の周りを回動可能である。このようにして、Z2軸部分3がY軸部分1とZ1軸部分2から形成される平面内で運動することが保証される。
【0031】
本実施例では、ダブルモータ駆動を採用し、対称的に配置して取り付けられ、重心を対称面に保ち、Z2軸部分3が往復して揺動する際の応力の不均一による、Z2軸部分3が揺動する際の駆動及び安定な運転への影響を避ける。人員の死傷及び機器の破損から第3のスライドベース307が運動する安全性の防護のために、第3のスライドベース307が取り付け時又は異常運転時に第3のリニアガイドレール308から脱離することを防止するために、Z2軸ベース301に第2のストッパ310とダンパ309が取り付けられている。
【0032】
図5と6に示すように、前記機械アームはD1軸部分4、E軸部分5及びD2軸部分6を含み、
前記D1軸部分4が第4のサーボモータ401、第4の減速機403及び第4の減速機取付座402を含み、前記第4のサーボモータ401が第4の減速機403と直連され、前記第4の減速機403が前記第4の減速機取付座402に固定して接続されるとともに、Z2軸部分3の第3のスライドベース307と接続され、第4の減速機403がZ2軸部分3の第3のスライドベース307に取り付けられており、第4のサーボモータ401が第4の減速機403の回動を駆動し、第4の減速機403の出力端が固定されると、第4の減速機403が第4の減速機取付座402の回動を駆動し、D1軸部分4全体を揺動させ、アームの往復揺動機能を実現する。第4の減速機取付座402はアルミニウムの材質で加工されてなり、強度の要求を満足する場合に、ロボットの前段の運動部材の重量を軽減し、駆動電力を減少し、運転エネルギー消費量を節約した。
【0033】
前記E軸部分5が駆動機構を含み、前記駆動機構が第5のサーボモータ501と第5の減速機502を含み、前記第5のサーボモータ501と第5の減速機502がともに第4の減速機取付座402内に取り付けられており、前記第5のサーボモータ501が第5の減速機502と直結され、前記第5の減速機502の出力端が内スリーブ504の一端に固定して接続され、前記第4の減速機取付座402が外スリーブ503に固定して接続され、前記外スリーブ503と内スリーブ504との間が、軸受505を介して接続され、E軸部分5の第5の減速機502がD1軸部分4の第4の減速機取付座402内に取り付けられており、D1軸部分4に対して回転運動し、駆動の第5のサーボモータ501が第4の減速機取付座402内に内蔵され、前段の寸法を減少し、ロボット前段がプレス機9内へ入る際の干渉を避ける。E軸部分5の回転機能により、プレス機9の間の板材が物流方向に傾斜して輸送されるという機能を満足し、外スリーブ503とD1軸部分4の第4の減速機取付座402とが嵌合して固定され、内スリーブ504が第5の減速機502の出力軸に接続され、回転運動し、内外スリーブの間に軸受505が介在され、アーム前段の応力を強めることによって、高速プレス搬送ロボット11の負荷を保証する。
【0034】
前記D2軸部分6がD2軸固定座601を含み、前記D2軸固定座601が内スリーブ504の他端に固定して接続され、前記D2軸固定座601の一方側に第6の減速機603が設けられており、前記第6の減速機603が第6のサーボモータ602と直結され、前記第6の減速機603の出力軸が第4の伝動軸にカップリングを介して接続され、前記第4の伝動軸に第3の駆動プーリ604が設けられており、前記D2軸固定座601に第3の従動プーリ605が設けられており、前記第3の駆動プーリ604と第3の従動プーリ605がともにD2軸固定座601内に取り付けられており、前記第3の駆動プーリ604と第3の従動プーリ605に第4のタイミングベルト606が取り付けられており、前記第3の従動プーリ605の両端にエンドエフェクタ部分7を接続する接続フランジ610が設けられている。前記D2軸固定座601内に張り装置がさらに設けられており、前記張り装置が揺動レバー607、張り車608及びプッシュロッド609を含み、前記揺動レバー607の一端がD2軸固定座601の内壁とヒンジ接続され、揺動レバー607の他端に張り車608が設けられており、前記プッシュロッド609の一端がD2軸固定座601の内壁に固定して接続され、プッシュロッド609の他端が揺動レバー607の中央の凹溝内に当接し、前記プッシュロッド609が調節ナットとねじ接続され、前記張り車608が第4のタイミングベルト606に密着する。
【0035】
第6の減速機603がD2軸固定座601に取り付けられており、第6のサーボモータ602が第6の減速機603を介して第3の駆動プーリ604を駆動し、第4のタイミングベルト606を介して第3の従動プーリ605を駆動し、その中央位置にテンションのために張り車608が設けられており、張り車608が揺動レバー607の一端に取り付けられており、揺動レバー607の他端がヒンジ接続でD2軸固定座601に固定され、プッシュロッド609の距離を調節することによって、さらに第4のタイミングベルト606に対するテンションを実現し、外側から操作すると、調節しやすくなり、ここに第4のタイミングベルト606伝動を採用し、精確な伝動を保証する場合に、端末エンドエフェクタ部分7が材料を取る時に吸引盤704と板材の接触衝撃を抵抗し、第6の減速機603が直接抵抗することによる破損を避けることができる。本実施例において、D2軸部分6の回転作用は板材を輸送過程で水平に保つように用いられ、さらに空気抵抗を減少し、板材と周囲の物体との干渉を防止する。第3の従動プーリ605には接続フランジ610が取り付けられており、端末エンドエフェクタ部分7の接続方式に応じて交換することができるので、端末エンドエフェクタ部分7の接続が容易になる。
【0036】
本実施例において、前記第4の減速機403と第4の減速機取付座402はRV減速機とRV減速機取付座であり、RV減速機は小寸法で、軽重量の特徴を有し、D1軸部分4の外形全体の寸法を小さくし、重量を減少する。
【0037】
図7に示すように、前記エンドエフェクタ部分7は2つのエンドエフェクタを含み、各エンドエフェクタがそれぞれメインレバー701とサブレバー703を含み、前記メインレバー701に2つの接続具702が外装され、前記接続具702のそれぞれにも互いに対称の2つのサブレバー703が接続されており、サブレバー703がメインレバー701と垂直に配置され、サブレバー703の他端に吸引盤704が設けられており、前記メインレバー701の一端には接続フランジ610に接続される接続フランジ705が設けられている。接続フランジ705はエンドエフェクタの取り付けに用いられ、エンドエフェクタの自動化交換を容易にするために、快速交換装置に変更してもよく、接続具702を介してサブレバー703をメインレバー701に取り付け、板材の形状及び重量に基づいてサブレバー703の配置を調整し、吸引盤704が板材を吸い取るためにサブレバー703に取り付けられており、さらに、1つの金型(図9の符号参照)で2つのワークを成形する中心距離が変化する板材の輸送に対して、エンドエフェクタの両端には、駆動のためのシリンダ又はサーボモータが取り付けられている。
【0038】
図8に示すように、前記搬送ロボットは吊り下げ部分8をさらに含み、前記吊り下げ部分8が接続ベース801、第1のリンク802、第2のリンク803、第3のリンク804、第4のリンク805、第5のリンク806、第6のリンク807、第1のトラニオンシート808、第2のトラニオンシート809、第3のトラニオンシート810及び第4のトラニオンシート811を含み、前記接続ベース801が三角形を呈し、前記第1のリンク802、第2のリンク803、第3のリンク804、第4のリンク805、第5のリンク806及び第6のリンク807の両端にそれぞれイヤリング継手が設けられているとともに、正逆ワイヤの構造を採用し、前記第1のリンク802と第2のリンク803との一端のイヤリング継手が接続ベース801底部の一つの端部にヒンジ接続され、第1のリンク802と第2のリンク803との他端のイヤリング継手がそれぞれ第1のトラニオンシート808と第3のトラニオンシート810とにヒンジ接続され、前記第5のリンク806と第6のリンク807との一端のイヤリング継手が接続ベース801底部のもう1つの端部にヒンジ接続され、第5のリンク806と第6のリンク807との他端のイヤリング継手が第2のトラニオンシート809と第4のトラニオンシート811とにヒンジ接続され、前記第3のリンク804と第4のリンク805との一端のイヤリング継手が接続ベース801の頂部にヒンジ接続され、第3のリンク804と第4のリンク805との他端のイヤリング継手がそれぞれ第1のトラニオンシート808と第2のトラニオンシート809とにヒンジ接続され、前記接続ベース801に複数の接続ジャケット812が設けられており、前記接続ジャケット812に雄ねじが設けられており、接続ベース801にマッチングする雌ねじが設けられており、前記接続ジャケット812がロックナットを貫通して接続ベース801とねじ接続され、前記接続ジャケット812内部の貫通孔をねじが貫通し、前記接続ベース801とY軸ベース101とが接続ジャケット812内部のねじを介して固定して接続される。
【0039】
前記高速プレス搬送ロボット11はY軸部分1とZ1軸部分2によりZ2軸部分3(ブーム)の揺動を駆動し、アーム部分がZ2軸部分3(ブーム)で直動及び回転運動し、各軸部分の連動により、プレス機9の間での板材の高速、高負荷、平穏な輸送を図る。
【0040】
上記実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者にとって、依然として上記各実施例に記載の技術案を変更する、又は、そのうちの一部の構成要件に対して均等的な置換を行うことが可能であり、本発明の思想及び原則の範囲内で行われる一切の変更、均等的な置換、改善などは、本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1:Y軸部分、101:Y軸ベース、102:第1のサーボモータ、103:第1の減速機、104:第1の減速機取付座、105:第1の伝動軸、106:タイミングプーリ、107:第1のタイミングベルト、108:第1のスライドベース、109:第1の回転座、110:第1のリニアガイドレール、111:第1のストッパ、2:Z1軸部分、201:Z1軸ベース、202:第2のサーボモータ、203:第2の減速機、204:第2の減速機取付座、205:第1の駆動プーリ、206:第1の従動プーリ、207:第2のタイミングベルト、208:第2のスライドベース、209:第2の回転座、210:第2のリニアガイドレール、211:増速プーリ群、212:バランスシリンダ、 3:Z2軸部分、301:Z2軸ベース、302:第3のサーボモータ、303:第3の減速機、304:第3の減速機取付座、305:第2の駆動プーリ、306:第3のタイミングベルト、307:第3のスライドベース、308:第3のリニアガイドレール、309:ダンパ、310:第2のストッパ、4:D1軸部分、401:第4のサーボモータ、402:第4の減速機取付座、403:第4の減速機、5:E軸部分、501:第5のサーボモータ、502:第5の減速機、503:外スリーブ、504:内スリーブ、505:軸受、6:D2軸部分、601:D2軸固定座、602:第6のサーボモータ、603:第6の減速機、604:第3の駆動プーリ、605:第3の従動プーリ、606:第4のタイミングベルト、607:揺動レバー、608:張り車、609:プッシュロッド、610:接続フランジ、7:エンドエフェクタ部分、701:メインレバー、702:接続具、703:サブレバー、704:吸引盤、705:接続フランジ、8:吊り下げ部分、801:接続ベース、802:第1のリンク、803:第2のリンク、804:第3のリンク、805:第4のリンク、806:第5のリンク、807:第6のリンク、808:第1のトラニオンシート、809:第2のトラニオンシート、810:第3のトラニオンシート、811:第4のトラニオンシート、812:接続ジャケット、9:プレス機、10:プレス金型、11:高速プレス搬送ロボット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9