【課題】包装箱がパウチ状の商品やカード状の商品を縦列状態で収容する箱の場合、商品の数が減ってくると包装箱内で商品が倒れ、商品の視認性が悪くなるだけではなく、店頭での見栄えも悪くなる。
【解決手段】蓋16は、折り線161を境に根元側に位置する基部と、折り線161を境に先側に位置するフラップ部とを含み、折り線161は、基部及びフラップ部を折り曲げた際にフラップ部の後辺から突出する円弧舌片16tを形成するための切込みを含んでいる。背板15には、基部を背板15の内面に対向するように折り畳み、かつ、フラップ部を基部から水平に前方に延びるように折り曲げた際に、円弧舌片16tを差し込むための下部切込みが形成されている。フラップ部を基部から水平に前方に延びるように折り曲げ、円弧舌片16tを下部切込みに挿入することによって、フラップ部が商品倒れ防止板として機能する。
四辺を有する底板と、前記底板の四辺からそれぞれ垂直に立ち上がり、隣接辺同士が接続されている前板、左側板、右側板及び背板と、前記背板の上辺に折り曲げ可能に連設され、箱の上面を覆うための蓋とを含み、前記蓋を閉めた状態において、商品を収容して運搬や保管が行える包装箱であって、
前記蓋には、2つ折りにするための折り線が形成されており、
前記蓋は、商品陳列時において、前記背板の上辺から上方へ立ち上がり、前記折り線に沿って折り畳まれたポップ態様、又は、前記背板の上辺から背板内面に対向するように折り畳まれ、かつ、前記折り線に沿って蓋の先側が前方へ折り返された倒れ防止態様に、選択使用することができることを特徴とする、商品陳列用包装箱。
前記蓋は、前記折り線を境に根元側に位置する基部と、前記折り線を境に先側に位置するフラップ部とを含み、前記折り線は、前記基部及びフラップ部を折り曲げた際に前記フラップ部の後辺から突出する円弧舌片を形成するための切込みを含んでおり、
前記背板には、前記蓋をポップ態様で使用する際に、前記フラップ部の先端辺を係止するための上部切込みと、
前記上部切込みよりも下方位置に、前記基部を前記背板の内面に対向するように折り畳み、かつ、前記フラップ部を前記基部から水平に前方に延びるように折り曲げた際に、前記円弧舌片を差し込むための下部切込みとが形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の商品陳列用包装箱。
前記基部を前記背板の内面に対向するように折り畳み、かつ、前記フラップ部を前記基部から水平に前方に延びるように折り曲げ、前記円弧舌片を前記下部切込みに挿入することによって、前記フラップ部が商品倒れ防止板として機能することを特徴とする、請求項2に記載の商品陳列用包装箱。
前記前板には、その下辺から所定長さ上方寄りの位置に左右方向に延びる基線が設けられ、当該基線に沿って折り曲げ可能に区画された前ポップが設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の商品陳列用包装箱。
前記前ポップは、前記基線から上方へ延びる第1ポップ部と、前記第1ポップ部から上方へ延びる第2ポップ部と、前記第1ポップ部及び第2ポップ部の境に形成された折り線と、前記第2ポップ部の上辺から円弧状に突出する差し込み用舌片とを含み、
前記基線に沿って、前記舌片を挿入可能な切込みが形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の商品陳列用包装箱。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
包装箱がパウチ状の商品やカード状の商品を縦列状態で収容する箱の場合、商品の数が減ってくると包装箱内で商品が倒れ、商品の視認性が悪くなるだけではなく、店頭での見栄えも悪くなる等の課題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、パウチ状又はカード状の厚みのうすい個包装商品を縦に整列状態で収容して運搬や保管を行え、かつ、開封して商品の陳列・展示に使用可能な包装箱を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、四辺を有する底板と、前記底板の四辺からそれぞれ垂直に立ち上がり、隣接辺同士が接続されている前板、左側板、右側板及び背板と、前記背板の上辺に折り曲げ可能に連設され、箱の上面を覆うための蓋とを含み、前記蓋を閉めた状態において、商品を収容して運搬や保管が行える包装箱であって、前記蓋には、2つ折りにするための折り線が形成されており、前記蓋は、商品陳列時において、前記背板の上辺から上方へ立ち上がり、前記折り線に沿って折り畳まれたポップ態様、又は、前記背板の上辺から背板内面に対向するように折り畳まれ、かつ、前記折り線に沿って蓋の先側が前方へ折り返された倒れ防止態様に、選択使用することができることを特徴とする、商品陳列用包装箱である。
【0006】
請求項2記載の発明は、前記蓋は、前記折り線を境に根元側に位置する基部と、前記折り線を境に先側に位置するフラップ部とを含み、前記折り線は、前記基部及びフラップ部を折り曲げた際に前記フラップ部の後辺から突出する円弧舌片を形成するための切込みを含んでおり、前記背板には、前記蓋をポップ態様で使用する際に、前記フラップ部の先端辺を係止するための上部切込みと、前記上部切込みよりも下方位置に、前記基部を前記背板の内面に対向するように折り畳み、かつ、前記フラップ部を前記基部から水平に前方に延びるように折り曲げた際に、前記円弧舌片を差し込むための下部切込みとが形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の商品陳列用包装箱である。
【0007】
請求項3記載の発明は、前記基部を前記背板の内面に対向するように折り畳み、かつ、前記フラップ部を前記基部から水平に前方に延びるように折り曲げ、前記円弧舌片を前記下部切込みに挿入することによって、前記フラップ部が商品倒れ防止板として機能することを特徴とする、請求項2に記載の商品陳列用包装箱である。
請求項4記載の発明は、前記下部切込みは、上方または下方へゆるく凸湾曲するように左右方向へ延びる切込みであることを特徴とする、請求項2または3に記載の商品陳列用包装箱である。
【0008】
請求項5記載の発明は、前記左右側板には、前記前板の左右両側から、前記左側板及び前記右側板の各上辺後端部に向かってそれぞれ斜めに延びる左右一対のジッパーラインが形成されており、前記ジッパーラインを破断することによって、前記包装箱の左右前方側を露出させることができる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の商品陳列用包装箱である。
【0009】
請求項6記載の発明は、前記前板には、その下辺から所定長さ上方寄りの位置に左右方向に延びる基線が設けられ、当該基線に沿って折り曲げ可能に区画された前ポップが設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の商品陳列用包装箱である。
請求項7記載の発明は、前記前ポップは、前記基線から上方へ延びる第1ポップ部と、前記第1ポップ部から上方へ延びる第2ポップ部と、前記第1ポップ部及び第2ポップ部の境に形成された折り線と、前記第2ポップ部の上辺から円弧状に突出する差し込み用舌片とを含み、前記基線に沿って、前記舌片を挿入可能な切込みが形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の商品陳列用包装箱である。
【0010】
請求項8記載の発明は、前記前ポップは、前記前板に形成されており、前記基線を除く輪郭が破断線によって囲まれていることを特徴とする、請求項7に記載の商品陳列用包装箱である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、運搬、保管時は、直方体状の箱であるから、商品、特にパウチ状又はカード状の商品を効率的に収容できる。
また、本発明の包装箱は、前板の基線に沿って折り曲げ可能な前ポップが設けられ、かつ、蓋を後ポップとして利用できるから、収容した商品を見映え良く展示、陳列することができる。
【0012】
しかも、収容した商品の数が減ってきた場合は、蓋を商品の倒れ防止材として利用でき、収容された商品の整列状態が維持でき、商品の数が減っても最後まで商品を見映え良く展示、陳列することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、本発明の一実施形態に係る商品陳列用包装箱10の一例を示す斜視図である。また、
図2、
図3、
図4、
図5、
図6及び
図7は、それぞれ、商品陳列用包装箱10の正面図、右側面図、左側面図、背面図、平面図及び底面図であり、
図8は、商品陳列用包装箱10の展開図である。また、
図9は、蓋を開いた状態の商品陳列用包装箱10の斜視図である。
【0015】
まず、
図8の展開図を参照して、商品陳列用包装箱10の構成要素について説明する。
商品陳列用包装箱10は、所定形状に型抜きされた板紙ブランクが組み立てられて作られる。板紙ブランクには、構成要素として、長方形状の前板12、前板12の左辺に連設された長方形状の左側板13、前板12の右辺に連設された長方形状の右側板14、右側板14の右辺に連設された長方形状の背板15、背板15の上辺15uに連設された蓋16、左側板13の下辺に連設された主底板11M、前板12の下辺に連設された補助底板11S、右側板14の下辺に連設された主底板11M、背板15の下辺に連設された補助底板11S、左側板13の上辺に連設された左フラップ19L、右側板14の上辺に連設された右フラップ19R、左側板13の左辺に連設されたのり付け片20を有している。
【0016】
主底板11M,11Mには、それぞれ、補助底板11S,11Sと貼り合わせるためののり付領域111,111が備えられている。
蓋16は、基部16B及びフラップ部16Fを有しており、その境界部に、円弧舌片16tを形成するための切込み162が入れられている。切込み162の左右には折り線161が示されている。蓋16のフラップ部16Fの先端には、折り曲げ可能なフラップ18が設けられている。
【0017】
背板15には、上部切込み151及び下部切込み152が形成されている。なお、前板12、左側板13及び右側板14に設けられた構成要素に関しては、後に詳しく説明することにする。構成要素の名称のみ述べると、17L,17Rはジッパーライン、17FL,17FRは前ジッパー、21は前ポップを示している。
図1〜
図9を参照して、商品陳列用包装箱10は、四辺を有する底板11と、底板11の四辺からそれぞれ垂直に立ち上がり、隣接辺同士が接続されている前板12、左側板13、右側板14及び背板15を備えている。さらに、背板15の上辺15uには、蓋16が連設されていて、蓋16によって包装箱10の上開口が閉じられる。
【0018】
図7に示すように、底板11は、主底板11Mののり付領域111に補助底板11Sが貼り合わされ、貼り合わされた一対の主底板11M及び補助底板11Sが組み合わされることによって形成されている。
商品陳列用包装箱10は、
図9に示すように、蓋16を開けた状態で、上開口から例えばパウチに入った複数個の商品(以下「パウチ商品」という。)Gを立てた状態で縦列させて収容することができる。複数個のパウチ商品Gを収容後、蓋16を閉じ、パウチ商品Gの運搬や保管を行うための包装箱として使用できる。
【0019】
商品陳列用包装箱10は、また、例えば小売店の陳列台や陳列棚等に載置され、開封して、パウチ商品Gの展示・陳列箱としても使用できる。
商品陳列用包装箱10は、商品の展示・陳列を行うために、以下の構成要素を備えている。
まず、
図1及び
図2を参照して、前板12には、前ポップ21が設けられている。前ポップ21は、前板12に形成された左破断線211、右破断線212及び上破断線213によって囲まれている。これら3つの破断線211,212,213を破断することにより、前ポップ21は基線214を中心に前板12の下部領域12Dに対して折り曲げ可能となる。なお、この基線214は、前板12の下辺から所定長さ上方寄りの位置に、左右方向に延びるように形成されている。
【0020】
前ポップ21は、略正方形状の下面部21d及び上面部21uが水平方向に延びる折り線215で繋がった紙板体で、上面部21uの上辺には、円弧状に突出形成された差込舌片21tが設けられている。
前ポップ21は、破断線211,212,213を破断して前板12から切り離し、折り線215に沿って上面部21uの裏面が下面部21dの裏面と対向するように折り畳み、差込舌片21tを基線214に沿って、基線214の長さ方向中央部に形成された切込み216に挿入することによって、活用可能となる。(
図10を参照)
なお、前ポップ21には、通常、下面部21d及び上面部21uの各表面に予めPOP広告が印刷されているのが好ましい。前ポップ21を上記の活用可能な状態にすることによって、前ポップ21に描かれたPOP広告付きの商品陳列用包装箱10となる。
【0021】
次に、
図1及び
図3を参照して、右側板14には前方から後方に向かって斜め上方へ延びるジッパーライン17Rが形成されている。ジッパーライン17Rは、右側板14の板面上に所定の幅を空けて形成された一対の短い切込みが、僅かの隙間を隔ててライン状に延びるように、多数対配列されて構成されている。ジッパーライン17Rは、右側板14の前方から後方に向かって破断することができ、それによって、右側板14は、上部前部領域14Aと下部後部領域14Bとに分離される。
【0022】
図4を参照して、左側板13にも、前方から後方に向かって斜め上方へ延びるジッパーライン17Lが形成されている。左側板13のジッパーライン17Lは、右側板14に形成されたジッパーライン17Rと面対称に形成されている。ジッパーライン17Lは、左側板13の前方から後方に向かって破断することができ、それによって、左側板13は、上部前部領域13Aと下部後部領域13Bとに分離される。
【0023】
なお、本実施形態では、ジッパーライン17R,17Lを形成する所定の幅を空けて形成された一対の短い切込み(いわゆるミシン目と称される切込み)は、「く」の字形又は「へ」の字形を例示したが、これに代えて「Y」の字形や「・(ドット)」形等の任意の形状を採用することができる。
図1及び
図2を参照して、前板12には、前ポップ21の左右両側であって、基線214の左右へ延びるように前ジッパー17FL及び17FRが形成されている。前ジッパー17FL及び17FRは、それぞれ、左側板13のジッパーライン17Lの前端及び右側板14のジッパーライン17Rの前端と繋がっている。
【0024】
前ポップ21を、前述した活用可能な態様に折り畳むと共に、前ジッパー17FL及びジッパーライン17Lを破断し、かつ、前ジッパー17FR及びジッパーライン17Rを破断することによって、前板12(より詳しくは、前ポップ21の左右及び上部を囲っていた前板12の門状部分)並びに左側板13の上部前部領域13A及び右側板14の上部前部領域14Aを取り外し、商品陳列用包装箱10の前方及び上方部分を開放することにより、商品陳列用包装箱10を開封できる。
【0025】
図10は、商品陳列用包装箱10を開封して、パウチ商品Gの展示・陳列箱とした状態の一例を示す斜視図である。
図10に示す商品陳列用包装箱10は、前ポップ21が活用態様にされると共に、前述した前ジッパー17FL,17FR、ジッパーライン17L,17Rが破断されて商品陳列用包装箱10の前板12の上方部並びに左側板13及び右側板14の前方上部が除去されている。また、蓋16は、基部16Bが背板15の上辺15uから垂直上方へ伸び上がるように立設され、折り線161に沿って折り畳まれて、基部16Bの裏面にフラップ部16Fの裏面が対向する状態とされている。そして、フラップ部16Fの先端に連設されているフラップ18がフラップ部16Fから直線状に伸ばされ、背板15の上方位置に山形に形成された上部切込み151に差し込まれて係止されている。これにより、蓋16は、フラップ部16Fの表面が前方から確実に視認できる状態となり、後ポップとして機能する。蓋16のフラップ部16Fの表面には、予めPOP広告を印刷しておくことが好ましい。
【0026】
また、開封された商品陳列用包装箱10において、パウチ商品Gは立設して多数個収容されており、パウチ商品Gは、縦に整列した状態で陳列されている。
図11は、
図10に示す使用態様の商品陳列用包装箱10を、パウチ商品Gの倒れ防止機能を発揮する使用態様に変形する手順を示す図解的な側面断面図である。
商品陳列用包装箱10に収容されたパウチ商品Gの数が減り、例えば半数以下になったとき、商品陳列用包装箱10の使用態様が
図10に示す開封時と同じ態様であった場合、商品陳列用包装箱10に収容されたパウチ商品Gは立った状態で整列することができず、前方や後方へ傾いて収容状態が乱れ、陳列の見映えが悪くなる事態が生じることがある。
【0027】
そこで、商品陳列用包装箱10において、蓋16を後ポップとして使用する態様から、蓋16を商品の倒れ防止材として使用する態様に変更する。
その手順は、
図11(A)に示すように、蓋16が後ポップとして立ち上がっている折り畳み状態から、
図11(B)に示すように、一旦、蓋16を最初の蓋16の状態に戻す。ついで、
図11(C)に示すように、蓋16の中央を折り線161に沿って谷折れに折りつつ、蓋16の基部16Bの裏面が背板15の内面に対向するように、蓋16を背板15の上辺15uを中心に折り畳む。また、蓋16のフラップ部16Fから後方へ突出する円弧舌片16tを、背板15に形成された下部切込み152に差し込む(
図11(D))。
【0028】
図12及び
図13は、倒れ防止態様にした商品陳列用包装箱10の斜視図及び平面図である。また、
図14は、倒れ防止態様にした商品陳列用包装箱10の図解的な側面断面図である。
図12〜
図14を参照して、蓋16は、基部16Bが背板15の上辺15uに沿って下方へ折り畳まれ、背板15の内面に当接している。また、蓋16のフラップ部16Fは、折り線161に沿って、基部16Bに対して谷折れになるように折り曲げられ、包装箱10内でほぼ水平にされている。そして、フラップ部16Fから後方へ突出する円弧舌片16tは、背板15の上下方向で上方寄りの位置に形成された下部切込み152に差し込まれ、背板15の背面から後方へ突出している。
【0029】
下部切込み152はわずかに上向きに凸湾曲した小さな曲率を有する円弧状の切込みである。このため、下部切込み152に差し込まれた円弧舌片16tの根元には、上方向へ押し上げる力が加わり、フラップ部16Fは前方へほぼ水平に保たれた状態となる。
よって、フラップ部16Fの前端から下方へ垂下するフラップ18が、収容されたパウチ商品Gの最後列の背面を支持し、パウチ商品Gの倒れを防止できる。
【0030】
この実施形態では、下部切込み152を、わずかに上向きに凸湾曲した小さな曲率の円弧状とした。しかし、係る形態に代えて、直線状の形態や、下部切込み152を、わずかに下向きに凸湾曲した小さな曲率の円弧状の形態としてもよい。
要するに、フラップ部16Fを前方に向かって略水平に突出する状態を保つ構成であればよい。
【0031】
なお、下部切込み152がわずかに上向き、もしくは下向きに凸湾曲した小さな曲率の円弧状の形態である場合、下部切込み152に円弧舌片16tを差し込んだ状態で、円弧舌片16tを介してフラップ部16Fに左右方向に下向き又は上向きのたわみ力が加わり、フラップ部16Fの略水平方向の突出形態を保持しやすくなるため、より好ましい。
図15は、本発明の他の実施形態に係る商品陳列用包装箱10Aの斜視図であり、商品陳列用包装箱10Aを開封して、展示・陳列箱とした状態の一例を示す斜視図である。また、
図16は、商品陳列用包装箱10Aの展開図である。
【0032】
商品陳列用包装箱10Aが、先に説明した商品陳列用包装箱10と異なる点は、前ポップ21の両側に、前板12の一部12L,12Rが存在する点である。前板12の一部12L,12Rを残すために、ジッパーライン17L,17R及び前ジッパー17FL,17FRを設ける位置が、やや上寄りの位置とされている。
その余の点については、商品陳列用包装箱10Aは、商品陳列用包装箱10と同じ構成であり、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複した説明は省略する。
【0033】
図17は、本発明のさらに他の実施形態に係る商品陳列用包装箱10Bの斜視図であり、商品陳列用包装箱10Bを開封して、展示・陳列箱とした状態の一例を示す斜視図である。また、
図18は、商品陳列用包装箱10Bの展開図である。
商品陳列用包装箱10Bが、先に説明した商品陳列用包装箱10Aと異なる点は、前ポップ21の構成に関する点である。
【0034】
図18を参照して説明すると、商品陳列用包装箱10Bは、前板12の中央部に、正面視が縦長長方形状のくり抜き窓31が形成されており、前ポップ21は、前板12の一部によって作られる構成となっていない。前板12の下辺には、補助底板11s、一対の接続板32及び前ポップ21が連設されている。補助底板11sと一対の接続板32及び前ポップ21とは分離可能になっている。
【0035】
商品陳列用包装箱10Bが組み立てられた状態では、左側板13の下辺に連設された主底板11Mののり付領域111に、補助底板11sが貼り合わされる。一対の接続板32及びポップ板21は、前板12の下辺に沿って折り曲げられ、底板11の内底面に沿って延ばされた状態である。
図17を参照して、商品陳列用包装箱10Bを開封して、展示・陳列箱とする場合には、前板12の窓31をくり抜き、前ジッパー17FL,17FR及びジッパーライン17L,17Rを破断して、箱の上部前部を除去して開放する。そして、一対の接続板32が前板12の下部内面に対向するように、前板12の下辺に沿って一対の接続板32を折り畳み、窓31の下辺から前方へ突出するように、前ポップ21を折り出す。前ポップ21には、その根元に段部33が形成されているから、この段部33が窓31の両側部に係止され、前ポップ21は前方へ突出した状態が保たれる。
【0036】
その余の構成については、商品陳列用包装箱10Bは、商品陳列用包装箱10及び10Aと同じであるから、同一構成要素には同一の参照符号を付して重複した説明は省略する。
図19は、本発明の他の実施形態に係る商品陳列用包装箱10Cの斜視図であり、商品陳列用包装箱10Cを開封して、展示・陳列箱とした状態の一例を示す斜視図である。また、
図20は、商品陳列用包装箱10Cの展開図である。
【0037】
商品陳列用包装箱10Cが、先に説明した商品陳列用包装箱10と異なる点は、前ポップ21が前板12の全幅を用いて形成されている点である。このため、前板12には、前ジッパー17FL,17FRが設けられていない。
その余の点については、商品陳列用包装箱10Cは、商品陳列用包装箱10と同じ構成であり、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複した説明は省略する。
【0038】
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において、種々の変更が可能である。