特開2020-41964(P2020-41964A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2020041964-地震観測システム 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-41964(P2020-41964A)
(43)【公開日】2020年3月19日
(54)【発明の名称】地震観測システム
(51)【国際特許分類】
   G01V 1/20 20060101AFI20200225BHJP
【FI】
   G01V1/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-171198(P2018-171198)
(22)【出願日】2018年9月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(71)【出願人】
【識別番号】599105850
【氏名又は名称】株式会社中電シーティーアイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】三輪田 吾郎
(72)【発明者】
【氏名】青山 優也
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 元嗣
(72)【発明者】
【氏名】永坂 英明
【テーマコード(参考)】
2G105
【Fターム(参考)】
2G105AA03
2G105BB01
2G105EE02
2G105MM01
2G105NN04
(57)【要約】
【課題】コストの低減及び通信性能の向上を図る。
【解決手段】複数の層を有する構造物の地震観測システムであって、前記複数の層にそれぞれ設けられた地震センサと、前記地震センサから出力される信号を発信する発信機であって、前記構造物の層数未満の前記地震センサで構成されるグループ毎に設けられた単一の発信機と、前記信号を受信する受信機と、を備え、前記発信機は、前記グループの各地震センサと有線接続されており、且つ、前記受信機と有線接続されていない。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の層を有する構造物の地震観測システムであって、
前記複数の層にそれぞれ設けられた地震センサと、
前記地震センサから出力される信号を発信する発信機であって、前記構造物の層数未満の前記地震センサで構成されるグループ毎に設けられた単一の発信機と、
前記信号を受信する受信機と、
を備え、
前記発信機は、前記グループの各地震センサと有線接続されており、且つ、前記受信機と有線接続されていない、
ことを特徴とする地震観測システム。
【請求項2】
請求項1に記載の地震観測システムであって、
隣接する前記層の境界には貫通穴が設けられており、
前記グループにおいて異なる層に設置された前記地震センサと前記発信機は、前記貫通穴を通して配線された有線ケーブルで接続されている、
ことを特徴とする地震観測システム。
【請求項3】
請求項2に記載の地震観測システムであって、
前記構造物は、前記複数の層の重なり方向に沿った部位であって、各層の境界に前記貫通穴が設けられ、且つ、他の室と区画された部位を有し、
前記地震センサ及び前記発信機は、前記構造物の前記部位に設置されている、
ことを特徴とする地震観測システム。
【請求項4】
請求項3に記載の地震観測システムであって、
前記部位は、EPS部位又はPS部位である、
ことを特徴とする地震観測システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の地震観測システムであって、
前記受信機は、インターネット回線を介して、前記発信機から発信された前記信号を受信する、
ことを特徴とする地震観測システム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れかに記載の地震観測システムであって、
前記複数の層は防火区画された層である、
ことを特徴とする地震観測システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震観測システムに関する。
【背景技術】
【0002】
構造物(例えば建物)の地震観測システムとして、複数の層(階)に設置した複数の地震センサ(例えば加速度計)と、各地震センサとケーブルで接続されたデータ収録装置とを備え、地震センサから出力される信号に基づいて、地震動による建物の被害(損傷)状況を観測するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−254239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような地震観測システムでは、地震センサとデータ収録装置をケーブルで接続しているので、建物の階数が多いほど(すなわち高層になるほど)、ケーブルの配線距離が長くなり(必要ケーブル量が増え)、また配線工事に手間が掛かかる。このため、地震観測システムのコストが増大する要因となっていた。
【0005】
また、地震センサとデータ収録装置との間の通信を無線で行うようにすることも考えられるが、無線は有線と比べて通信性能(速度や安定性)が劣るため、データ通信量が多い場合などにおいて、通信に時間がかかるという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、コストの低減、及び、通信性能の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため、本発明の地震観測システムは、複数の層を有する構造物の地震観測システムであって、前記複数の層にそれぞれ設けられた地震センサと、前記地震センサから出力される信号を発信する発信機であって、前記構造物の層数未満の前記地震センサで構成されるグループ毎に設けられた単一の発信機と、前記信号を受信する受信機と、を備え、前記発信機は、前記グループの各地震センサと有線接続されており、且つ、前記受信機と有線接続されていないことを特徴とする。
このような地震観測システムによれば、コストの低減、及び、通信性能の向上を図ることができる。
【0008】
かかる地震観測システムであって、隣接する前記層の境界には貫通穴が設けられており、前記グループにおいて異なる層に設置された前記地震センサと前記発信機は、前記貫通穴を通して配線された有線ケーブルで接続されていることが望ましい。
このような地震観測システムによれば、異なる層に設置された地震センサと発信機との間で確実に通信を行うことができる。
【0009】
かかる地震観測システムであって、前記構造物は、前記複数の層の重なり方向に沿った部位であって、各層の境界に前記貫通穴が設けられ、且つ、他の室と区画された部位を有し、前記地震センサ及び前記発信機は、前記構造物の前記部位に設置されていることが望ましい。
このような地震観測システムによれば、室を区画する壁に有線ケーブルの配線用の穴を設けなくてもよい。
【0010】
かかる地震観測システムであって、前記部位は、EPS部位又はPS部位であることが望ましい。
このような地震観測システムによれば、EPS部位又はPS部位に設けられた貫通穴を有線ケーブルの配線に利用することができ、よりコストの低減を図ることができる。
【0011】
かかる地震観測システムであって、前記受信機は、インターネット回線を介して、前記発信機から発信された前記信号を受信することが望ましい。
このような地震観測システムによれば、有線接続されていない発信機と受信機との間で通信(無線通信)を行うことができる。
【0012】
かかる地震観測システムであって、前記複数の層は防火区画された層であってもよい。
このような地震観測システムによれば、地震センサと発信機との間の通信を無線で行う場合と比べて、通信性能をより顕著に向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コストの低減及び通信性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1比較例の地震観測システムの構成を示す図である。
図2】第2比較例の地震観測システムの構成を示す図である。
図3】第1実施形態の地震観測システムの構成を示す図である。
図4】第2実施形態の地震観測システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の地震観測システムについて説明する前に、まず比較例について説明する。
【0016】
===比較例===
<<第1比較例>>
図1は、第1比較例の地震観測システムの構成を示す図である。
【0017】
図1に示す地震観測システムは、地震センサ200と、データ収録装置300と、有線ケーブル400と、外部サーバ500とを備えている。なお、地震センサ200とデータ収録装置300は建物10の内部に設けられており、外部サーバ500は建物10の外部に設けられている。
【0018】
建物10は、10階(+PHF室)建ての建物である。また、建物10は、エレベータシャフト12とEPS室14(EPS部位に相当)を備えており、エレベータシャフト12を除いて、各階の室などが防火区画されている。例えば、建物10の上下に隣接する階(層)は床11で防火区画されている。なお、エレベータシャフト12は、エレベータ(不図示)が昇降するための縦(上下)に長い空間である。EPS室14は、建物10において電気設備の幹線(ケーブル・配管配線)などを上下方向(層の重なり方向)に通すために他の室と区画された小空間の部位である。EPS室14の床11(層の境界)には上下に貫通する貫通穴(ここでは不図示)が形成されており、この貫通穴に上記幹線(配線等)が通されている。また、PHF室は、屋上に造られた階段室・昇降機塔などの室のことである。
【0019】
地震センサ200は、建物10の各階にそれぞれ設けられている。そして、地震センサ200は、その設置位置(階)における地震時の加速度を検出して出力する。なお、地震センサ200は、EPS室14以外の室(ここではEPS室14と隣接する室)に設置されている。
【0020】
データ収録装置300は、建物10の最下層(1階)のEPS室14内に設置されており、有線ケーブル400によって各階の地震センサ200と通信可能に接続されている。また、データ収録装置300は、記憶部及びCPU(演算処理部)などを有している。記憶部はデータ等を記憶する部位であり、例えば、ハードディスクやメモリなどで構成されている。また、記憶部には、各地震センサ200により検出された検出データ等を用いて建物10の応答計算を行う応答計算プログラムや、応答値に基づいて建物10の被害レベルを判定する判定プログラムなどが予め記憶されている。CPUは、プログラムに基づいて各種の演算を行う。
【0021】
そして、データ収録装置300は、複数の地震センサ200から検出データ(信号)を受け取って記録するとともに、上記のプログラム等を用いて、検出データを分析し、その分析結果から、建物10の被災評価を行う。また、データ収録装置300は、これらのデータを外部サーバ500に送信(発信)する。
【0022】
有線ケーブル400は、導電性を有するケーブルであり、地震センサ200毎に(すなわち、各階の地震センサ200に対応して)設けられている。有線ケーブル400の一端は地震センサ200に接続され、他端はデータ収録装置300に接続されている。
【0023】
外部サーバ500は、データ収録装置300と通信可能に接続(ここでは有線接続)されている。そして、外部サーバ500は、データ収録装置300との間でデータ(信号)の送受信を行う。
【0024】
また、外部サーバ500は、記憶部及びCPU(演算処理部)などを有しており、データ収録装置300から受信したデータ(建物10の各種データ)を記憶したり、データに基づいて建物10の被災評価の結果を診断したりする。なお、この例では、データ収録装置300で建物10の被災評価を行なうこととしているが、これには限られず、外部サーバ500で建物10の被災評価を行ってもよい。
【0025】
この第1比較例の場合、各階の地震センサ200と、データ収録装置300との間に、それぞれ、有線ケーブル400が必要になる。よって、建物10の階数が多いほど(すなわち建物10が高層になるほど、)、有線ケーブル400の配線距離が長くなり(必要ケーブル量が増え)、また配線工事に手間が掛かかる。例えば、図1(第1比較例)の場合、10階の地震センサ200とデータ収録装置300とを接続するために長い有線ケーブル400が必要になる。また、この長い有線ケーブル400を1階と10階との間に配線させるには手間がかかる。さらに、下層階の床11の貫通穴には、各階への有線ケーブル400が通されることになるため、EPS室14に形成されている貫通穴にこれらの有線ケーブル400が全て収まらないおそれがある。この場合、貫通穴を別途設けなくてはならない。
このように、第1比較例の地震観測システムでは、コストが増大するおそれがある。
【0026】
<<第2比較例>>
図2は、第2比較例の地震観測システムの構成を示す図である。なお、建物10の構成は、図1と同じである。
【0027】
第2比較例の地震観測システムは、子機20と親機30と外部サーバ50を備えている。
【0028】
子機20は、第1比較例の地震センサ200と同様の機能(地震時の加速度を検出して出力する機能)に加え、センサによる検出結果(データ)を有線や無線で送受信する通信機能を有している。ここでは、子機20は無線でデータを送信している。子機20は、各階にそれぞれ配置されている。
【0029】
親機30は、第1比較例のデータ収録装置300と同様の機能に加え、子機20から出力されたデータ(信号)を有線や無線で送受信する通信機能を有している。また、親機30は、建物10の層数(階数)未満の子機20で構成されるグループ毎に設けられている。この例では4つのグループが設けられており、親機30はグループ毎に1台(合計4台)配置されている。この4台の親機30を上から順に30A、30B、30C、30Dとする。このようにグループ毎に親機30を設けることにより、1台の親機30に子機20からの通信が集中しないようにできる。
【0030】
外部サーバ50は、建物10の外部に設けられており、インターネット回線等を介して各親機30(親機30A、30B、30C、30D)と通信を行う(親機30から無線でデータを受信する)。なお、外部サーバ50の構成は、無線による通信が可能であることを除き、第1比較例の外部サーバ500と同様である。
【0031】
この第2比較例の場合、建物10の防火区画された床11や壁が無線通信の障害となるため、異なる階に設置された子機20と親機30と間におけるデータの送受信が困難になるおそれがある。また、無線は有線と比べて通信速度が劣るため、例えば、子機20と親機30との間のデータ通信量が多い場合などにおいて、第1比較例よりも通信に時間がかかる(通信速度が遅くなる)おそれがある。
【0032】
===第1実施形態===
<<地震観測システムの構成について>>
図3は、第1実施形態の地震観測システムの構成を示す図である。前述の比較例と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
【0033】
本実施形態の地震観測システムは、子機20と、親機30と、有線ケーブル40と、外部サーバ50とを備えている。
【0034】
子機20(地震センサに相当)は、第2比較例と同様に建物10の各階にそれぞれ(合計10台)配置されている。
【0035】
親機30(発信機に相当)は、第2比較例と同じくグループ毎(2台又は3台の子機20毎)に設けられている。ただし、本実施形態では、子機20と親機30は、後述する有線ケーブル40によって接続(有線接続)されている。例えば、親機30のうち最も上(9階)に設置された親機30Aは、8階から10階の子機20(3台の子機20)と有線接続されている。また、例えば、親機30のうち最も下(1階)に設置された親機30Dは、1階と2階の子機20(2台の子機20)と有線接続されている。また、本実施形態の親機30は、wifiなどの無線通信機能を有している。
【0036】
各親機30は、同じグループに属する各子機20から出力されたデータ(信号)を、それぞれ、有線ケーブル40を介して受け取る(受信する)。そして、各親機30は、受信したデータ等を、インターネット回線を介して外部サーバ50に送信(発信)する
有線ケーブル40は、有線ケーブル400と同様の導電性を有するケーブルであり、子機20と親機30とを接続するケーブルである。本実施形態では、グループに属する各子機20と親機30がそれぞれ有線ケーブル40によって接続(有線接続)されている。なお、設置階の異なる子機20と親機30とを接続する際には、床11に貫通穴11aを設けて、当該貫通穴11aに有線ケーブ40を通している。例えば、図3の最も上のグループ(8階〜10階の子機20で構成されるグループ)の場合、9階と10階の床11に貫通穴11aを形成している。そして、10階の床11の貫通穴11aを介して、10階の子機20と9階の親機30Aとを有線ケーブル40で接続している。また、9階の床11の貫通穴11aを介して、8階の子機20と9階の親機30Aとを有線ケーブル40で接続している。他のグループについても同様であるので説明を省略する。
【0037】
本実施形態ではグループ毎に、子機20と親機30を有線ケーブル40で接続しているので、有線ケーブル40の全体の配線長は、第1比較例の有線ケーブル400の全体の配線長と比べて短くなる。これにより必要ケーブル量を減らすことができ、また、配線工事の手間を低減できる。
【0038】
また、本実施形態では、グループの各子機20と親機30を有線ケーブル40で直接接続しているので、第2比較例(無線による通信)と比べて、通信の速度や安定性を向上させることができる。
【0039】
外部サーバ50(受信機に相当)は、第2比較例と同様に、インターネット回線など介して、各親機30(親機30A、30B、30C、30D)から発信される信号を受信する。そして受信した信号(データ)に基づいて建物10の被災の評価や診断を行う。
【0040】
以上説明したように、本実施形態では、建物10の階数(層数)未満の子機20で構成されるグループ毎に単一の親機30(親機30A〜30D)が設けられており、グループに属する各子機20と親機30は、有線ケーブル40で接続(有線接続)されている。また、親機30と外部サーバ50は有線接続されておらず、インターネット回線を介して無線通信を行う。これにより、第1比較例と比べて、有線ケーブル40の配線長を短く(ケーブル量を低減)することができ、また、配線工事が簡易になるので、コストの低減を図ることができる。また、第2比較例と比べて、子機20と親機30との間の通信の速度や安定性(通信性能)を向上させることができる。特に、本実施形態のように各層が防火区画されている場合、通信性能をより顕著に向上させることができる。
【0041】
===第2実施形態===
図4は、第2実施形態の地震観測システムの構成を示す図である。第1実施形態(図3)と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
【0042】
第2実施形態では、子機20及び親機30をEPS室14に設置している。なお、各階のEPS室14の境界(2階〜10階の床11)には電気配線等のために貫通穴11aが予め設けられている。また、第2実施形態においても、グループに属する各子機20と親機30は有線ケーブル40で接続されている。この第2実施形態の場合、EPS室14の貫通穴11aを利用して有線ケーブル40を配線することができるので、有線ケーブル40配線用の新たな貫通穴を床11に設ける必要がない。よって、よりコストの低減を図ることができる。
【0043】
なお、子機20と親機30の何れか一方をEPS室14の外に設置してもよい。例えば、図1(第1比較例)のように、子機20をEPS室14の外に設置し、親機30をEPS室14内に設置してもよい。あるいは、子機20をEPS室14内に設置し、親機30をEPS室の外に設置してもよい。但し、これらの場合、EPS室14と周りの室とを区画する壁に有線ケーブル40を通すための穴(貫通穴)を設ける必要がある。これに対し、本実施形態のように子機20と親機30をEPS室14に設置すると、壁に穴を設けなくてもよい。
【0044】
===その他の実施形態について===
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0045】
<子機20について>
前述の実施形態では、子機20は、地震センサの機能と、無線による通信機能とを有していたが、無線通信の機能は無くてもよい。つまり、子機20が地震センサ200であってもよい。
【0046】
<親機30について>
前述の実施形態では、親機30は、子機20から無線で出力された信号を受信する機能を備えていたが、無線で受信する機能は無くてもよい。
【0047】
また、前述の実施形態では、親機30は、グループに属する複数台(3台又は2台)の子機20と有線接続されていたが、これには限られない。例えば、グループに子機20が1台であってもよい。そして、グループにおいて親機30と子機20とが一対一に接続(有線接続)されていてもよい。
【0048】
<EPS室14(EPS部位)について>
第2実施形態では、子機20及び親機30をEPS室14(EPS部位)に設置していたが、給水・排水設備やガス管などの配管スペース(PS室:PS部位に相当)に設置してもよい。この場合においてもいても床11に新たに貫通穴を設けることなく有線ケーブル40を配線することが可能である。また、電話回線を収容するMDF室、MDF室から分岐された配線を収容するIDF室、および、変圧器、配電盤を収容する電気室等に、子機20や親機30を設置してもよい。
【符号の説明】
【0049】
10 建物(構造物)
11 床
11a 貫通穴
12 エレベータシャフト
14 EPS室(EPS部位)
20 子機(地震センサ)
30 親機(発信機)
40 有線ケーブル
50 外部サーバ(受信機)
200 地震センサ
300 データ収録装置
400 有線ケーブル
500 外部サーバ
図1
図2
図3
図4