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特開2020-42364情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-42364(P2020-42364A)
(43)【公開日】2020年3月19日
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20200225BHJP
   H04L 9/32 20060101ALI20200225BHJP
   G09C 1/00 20060101ALI20200225BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   H04L9/00 675Z
   G09C1/00 640D
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2018-167251(P2018-167251)
(22)【出願日】2018年9月6日
(71)【出願人】
【識別番号】518319366
【氏名又は名称】有限会社富士機工
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】吉田 恭隆
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 大祐
【テーマコード(参考)】
5J104
5L049
【Fターム(参考)】
5J104AA08
5J104LA01
5J104LA06
5J104NA02
5J104NA12
5J104NA37
5J104PA10
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】香料に関する香料情報をブロックチェーン2に出力することが可能な情報処理方法等を提供すること。
【解決手段】情報処理方法は、香料をブロックチェーン2に登録する登録者を特定する登録者識別情報を受け付け、前記登録者を通じて登録対象の香料を特定する香料識別情報及び前記香料に関する香料情報を受け付け、受け付けた前記登録者識別情報、前記香料識別情報及び前記香料情報を関連付けて前記ブロックチェーン2に出力する。これにより、香料に関する香料情報をブロックチェーン2に出力することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
香料をブロックチェーンに登録する登録者を特定する登録者識別情報を受け付け、
前記登録者を通じて登録対象の香料を特定する香料識別情報及び前記香料に関する香料情報を受け付け、
受け付けた前記登録者識別情報、前記香料識別情報及び前記香料情報を関連付けて前記ブロックチェーンに出力する
情報処理方法。
【請求項2】
前記香料情報は香料の香りの特性、取得地若しくは生産地、または取得者若しくは生産者の情報を含む
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
香料の譲渡人が前記香料の一部を分割して譲受人に譲渡する際に、分割後の香料を特定する分割香料識別情報を生成し、
香料の譲渡人を特定する譲渡人識別情報を受け付け、
譲受人を特定する譲受人識別情報を受け付け、
受け付けた前記譲渡人識別情報及び前記譲受人識別情報、並びに、前記分割香料識別情報及び分割された香料に関する分割香料情報を関連付けてブロックチェーンに出力する
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記分割香料情報は分割後の香料の量、または香料の保管状態を含む
請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記分割香料識別情報に対応する分割香料情報を閲覧するための閲覧用コードを生成する
請求項3又は4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記譲受人から前記譲渡人への仮想通貨の支払いを条件に、分割された香料の譲渡に関する処理を行うスマートコントラクトをブロックチェーンに出力する
請求項3から請求項5のいずれか一つに記載の情報処理方法。
【請求項7】
香料の譲渡人または譲受人による香料の加工に関する加工情報を受け付け、
受け付けた前記加工情報、及び、前記香料識別情報または分割後の香料を特定する分割香料識別情報を関連付けてブロックチェーンに出力する
請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記加工情報は加工処理内容、処理業者、使用溶媒、または加工後のグレードを含む
請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記香料識別情報または分割香料識別情報に対応する加工情報を閲覧するための閲覧用コードを生成する
請求項7又は8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記譲渡人または前記譲受人による加工処理後の香料の製品への使用状況を示す使用状況情報を受け付け、
受け付けた前記使用状況情報、及び、前記香料識別情報または前記分割香料識別情報を関連付けてブロックチェーンに出力する
請求項8又は9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記使用状況情報は香料の使用量、製造業者、製造条件または他に使用された材料を含む
請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記香料識別情報または分割香料識別情報に対応する使用状況情報を閲覧するための閲覧用コードを生成する
請求項10又は11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
譲渡人が全ての前記香料を譲受人に譲渡する場合、香料の譲渡人を特定する譲渡人識別情報及び譲受人を特定する譲受人識別情報を受け付け、
受け付けた前記譲渡人識別情報及び譲受人識別情報、並びに、前記香料識別情報及び前記香料情報を関連付けてブロックチェーンに出力する
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項14】
香料をブロックチェーンに登録する登録者を特定する登録者識別情報を受け付ける第1受付部と、
前記登録者を通じて登録対象の香料を特定する香料識別情報及び前記香料に関する香料情報を受け付ける第2受付部と、
受け付けた前記登録者識別情報、前記香料識別情報及び前記香料情報を関連付けて前記ブロックチェーンに出力する出力部と
を備える情報処理装置。
【請求項15】
コンピュータに、
香料をブロックチェーンに登録する登録者を特定する登録者識別情報を受け付け、
前記登録者を通じて登録対象の香料を特定する香料識別情報及び前記香料に関する香料情報を受け付け、
受け付けた前記登録者識別情報、前記香料識別情報及び前記香料情報を関連付けて前記ブロックチェーンに出力する
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
古来、香料が菓子類、飲料、酒、化粧品、日用品、医薬品、工業製品及び宗教等の分野における製品に用いられている。特許文献1には、香料を含む組成物構成製品に関することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−139418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、悪質な業者により天然香料と偽って合成香料を用いた製品が市場に投入される恐れがあるため、消費者が情報の真偽を容易に判別することができないという問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情によりなされたものであって、その目的とするところは、香料に関する香料情報をブロックチェーンに出力することが可能な情報処理方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理方法は、香料をブロックチェーンに登録する登録者を特定する登録者識別情報を受け付け、前記登録者を通じて登録対象の香料を特定する香料識別情報及び前記香料に関する香料情報を受け付け、受け付けた前記登録者識別情報、前記香料識別情報及び前記香料情報を関連付けて前記ブロックチェーンに出力する処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、香料に関する香料情報をブロックチェーンに出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ブロックチェーンを用いた竜涎香情報の登録処理のシステムの概要を示す説明図である。
図2】サーバの構成例を示すブロック図である。
図3】登録者DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図4】竜涎香情報DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図5】端末の構成例を示すブロック図である。
図6】竜涎香をブロックチェーンに出力する動作を説明する説明図である。
図7】竜涎香情報をブロックチェーンに出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図8】実施形態2のサーバの構成例を示すブロック図である。
図9】管理DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図10】譲渡人DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図11】譲受人DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図12】分割竜涎香情報DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図13】分割竜涎香をブロックチェーンに出力する動作を説明する説明図である。
図14】端末による分割竜涎香情報の入力のイメージ図である。
図15】分割竜涎香情報をブロックチェーンに出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図16】分割竜涎香の譲渡処理を行うスマートコントラクトの送信処理の動作を説明する説明図である。
図17】スマートコントラクトをブロックチェーンに出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図18】ウォレットアドレスの作成のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
図19】分割竜涎香が譲渡される際に仮想通貨の自動支払いの処理手順を示すフローチャートである。
図20】実施形態3のサーバの構成例を示すブロック図である。
図21】加工情報DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図22】加工情報をブロックチェーンに出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図23】実施形態4のサーバの構成例を示すブロック図である。
図24】使用状況情報DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図25】使用状況情報をブロックチェーンに出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図26】竜涎香に関する各種の情報の2次元コードの生成処理の動作を説明する説明図である。
図27】分割竜涎香情報の2次元コードを生成する際の処理手順を示すフローチャートである。
図28】竜涎香に関する全ての情報の2次元コードの生成処理の動作を説明する説明図である。
図29】竜涎香に関する全ての情報の2次元コードを生成する際の処理手順を示すフローチャートである。
図30】実施形態6のサーバの構成例を示すブロック図である。
図31】実施形態6の管理DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図32】精油情報DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図33】精油が譲渡された際の精油に関する情報をブロックチェーンに出力する動作を説明する説明図である。
図34】精油が譲渡された際の精油に関する情報をブロックチェーンに出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0010】
(実施形態1)
実施形態1は、香料をブロックチェーンに登録する形態に関する。香料は、アイスランドモス(アイスランド苔、Iceland moss)、アカヤジオウ(Akayajio)、アケビ(Akebia)、アサ(麻、Hemp)、アサフェチダ(Asafetida)、アジアンタム(Maidenhair fern)、アジョワン(Ajowan)、アズキ(小豆、Red beans)、アスパラサスリネアリス(ルイボス、ロオイボス、Rooibos)、アップルミント(Apple mint)、アーティチョーク(チョウセンアザミ、Artichoke)、アニス(Anise)、アボカド(Avocado)、アマ(Flax)、アマチャ(甘茶、Amacha)、アマチャヅル(Amachazuru)、アミガサユリ(Amigasayuri)、アミリス(Amyris)、アーモンド(Almond)、アリタソウ(Aritaso)、アルカンナ(Alkanet)、アルテミシア(Artemisia)、アルニカ(Arnica)、アルファルファ(Alfalfa)、アロエ(Aloe)、アロニア(Chokeberry)、アンゴスツラ(Angostura)、アンゴラウィード(Angola weed)、アンズ(アプリコット、Apricot)、アンズタケ(Anzutake、Chanterelle)、アンゼリカ(アンゲリカ、Angelica)、アンバー(Amber)、アンバーグリス(竜涎香、Ambergris)、アンブレット(Ambrette)、イカ(Squid)、イカリソウ(Ikariso)、イグサ(Rush)、イースト(酵母、Yeasts)、イタドリ(Itadori)、イチゴ(ストロベリー、Strawberry)、イチゴノキ(ストロベリーツリー、Strawberry tree)、イチジク(フィグ、Fig)、イチョウ(Ginkgo、Gingko)、イヌゴマ(ベトニー、Betony)、イノコヅチ(Inokozuchi)、イランイラン(Ylang-ylang)、イワオウギ(Iwaohgi)、インペラトリア(Imperatoria)、インモルテル(Immortelle、Everlasting flower)、ウィンターグリーン(Wintergreen)、ウォータークレス(オランダガラシ、Water 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ash)、セキショウ(Sekisho)、セージ(Sage)、ゼドアリー(Zedoary)、セネガ(Senega)、ゼラニウム(Geranium)、セロリー(Celery)、センキュウ(Senkyu)、センタウリア(Centaury)、センダン(Sendan)、セントジョーンズウォルト(セイヨウオトギリソウ、St.John's wort)、センナ(Senna)、ソース(Sauces)、ダイオウ(ルバーブ、Rhubarb)、ダイズ(大豆、Soybeans)、タイム(タチジャコウソウ、Thyme)、タケノコ(Bamboo shoot)、タコ(Octopus)、タデ(Tade、Water pepper)、ダバナ(Davana)、タマゴ(エッグ、Egg)、タマゴタケ(Royal agaric)、タマネギ(オニオン、Onion)、タマリンド(Tamarind)、ダミアナ(Damiana)、タモギタケ(ヒメヒラタケ、Tamogitake)、タラゴン(エストラゴン、Tarragon)、タラノキ(Tara、Angelica tree)、タンジー(ヨモギギク、Tansy)、タンジェリン(マンダリン、Tangerine、Mandarin)、タンポポ(ダンデリオン、Dandelion)、チェリモラ(チェリモヤ、Cherimoya)、チェリーローレル(Cherry laurel)、チェリーワイルド(Wild cherry)、チガヤ(Chigaya)、チコリ(Chicory)、チーズ(Cheese)、チチタケ(Chichitake)、チャイブ(Chive)、チャービル(Chervil)、チャンパカ(Champac)、チュベローズ(月下香、Tuberose)、チョウセンゴミン(Chosengomishi)、チラータ(Chirata)、ツクシ(Tsukushi、Fern-ally)、ツケモノ(漬物、Pickled products)、ツタ(Ivy)、ツバキ(カメリア、Camellia)、ツユクサ(Tsuyukusa)、ツリガネニンジン(Tsuriganeninjin)、ツルドクダミ(Tsurudokudami)、ディアタング(リアトリス、Deertongue)、ティスル(キバナアザミ、Thistle)、ディタニー(Dittany)、ディルイ(ノンド、Dill)、デーツ(ナツメヤシ、Date palm)、テンダイウヤク(Lindera root)、テンマ(Tenma)、テンリョウチャ(Tenryocha)、トウガラシ(カプシカム、Capsicum)、トウキ(Toki)、ドウショクブツタンパクシツ(動植物蛋白質、Proteins)、ドウショクブツユシ(動植物油脂、Oil and fats)、トウミツ(糖蜜、モラセス、Molasses)、トウモロコシ(コーン、Maize)、ドクダミ(Dokudami)、トチュウ(Tochu)、ドッ




ググラス(Dog grass、Couch grass)、トマト(Tomato)、ドラゴンブラッド(Doragon's blood)、ドリアン(Durian)、トリュフ(Truffle)、トルーバルサム(Tolu balsam)、トンカ(トンコ、Tonka beans)、ナギナタコウジュ(Naginatakoju)、ナシ(ペア、Pear)、ナスターシャム(Common nasturtium)、ナッツ(Nut)、ナットウ(納豆、Natto)、ナツメ(Jujube)、ナツメグ(ニクヅク、メース、Nutmeg、Mace)、ナデシコ(Nadeshiko)、ナメコ(Nameko)、ナラタケ(Naratake)、ナンテン(Nanten)、ニアウリ(Ti-tree)、ニュウサンキンバイヨウエキ(乳酸菌培養液、Cultured lactic acid bacteria solution)、ニレ(エルム、Elm)、ニンジン(キャロット、Carrot)、ニンニク(ガーリック、Garlic)、ネズミモチ(Nezumimochi)、ネットル(イラクサ、Nettle)、ネムノキ(Nemunoki、Silk tree)、ノットグラス(ニワヤナギ、Knotgrass)、ノリ(海苔、Nori、Laver)、バイオレット(スミレ、Violet)、パイナップル(Pineapple)、ハイビスカス(ローゼルHibiscus、Roselle)、麦芽(モルト、Malt)、ハコベ(Hakobe、Common chickweed)、バシクルモン(Basikurumon)、バジル(メボウキ、Basil)、ハス(Lotus)、ハスカップ(Hasukappu)、パースニップ(アメリカボウフウ、Parsnip)、パセリ(オランダゼリ、Parsley)、バター(Butter)、バターオイル(Butter oil)、バターミルク(Butter milk)、バーチ(カバノキ、Birch)、ハチミツ(ハネー、Honey)、パチュリー(パチョリ、Patchouli)、ハッカ(Corn-mint、Japanese mint)、バックビーン(Buckbeans)、ハッコウシュ(発酵酒、Fermented alcoholic beverages)、ハッコウニュウ(発酵乳、Fermented milk)、ハッコウミエキ(発酵味液、Fermented seasoning solution)、パッションフルーツ(クダモノトケイソウ、Passion fruit)、ハツタケ(Hatsutake)、バッファローベリー(Buffaloberry)、ハトムギ(Job's tears)、ハナスゲ(Hanasuge)、バナナ(Banana)、バニラ(ワニラ、Vanilla)、ハネーサックル(スイカズラ、Honeysuckle)、パパイヤ(Papaya)、バーベリー(メギ、Barberry)、ハマゴウ(Hamago)、ハマスゲ(Hamasuge)、ハマナス(Hamanasu、Rugosa rose)、ハマボウフウ(Hamabofu)、ハマメリス(Winter bloom)、バラ(ローズ、Rose)、パルマローザ(Palmarosa)、パンダナ(Pandanus)、バンレイシ(シャカトウ、Sugar apple、Sweet sop)、ヒキオコシ(Hikiokoshi)、ヒシ(Hishi、Water chestnut)、ピスタチオ(Pistachio)、ヒソップ(ヤナギハッカ、Hyssop)、ヒッコリー(Hickory)、ピーナッツ(ラッカセイ、Peanut)、ヒノキ(Hinoki)、ヒバ(Hiba)、ピプシシワ(Common popsissewa)、ヒマワリ(Sunflower)、ヒメハギ(Himehagi)、ヒヤシンス(Hyacinth)、ヒヨドリバナ(Eupatorium)、ヒラタケ(Hiratake)、ビワ(Biwa、Loquat)、ピンピネラ(Burnet)、ビンロウ(Areca nut、Betel nut)、フェイジョア(Feijoa、Pineapple guava)、フェネグリーク(コロハ、Fenugreek)、フェンネル(ショウウイキョウ、Fennel)、フジバカマ(Fujibakama)、フジモドキ(Fujimodoki)、フスマ(Bran)、フーゼル油(Fusel oil)、プチグレイン(Petitgrain)、ブチュ(ブッコ、Buchu)、ブドウ(グレープ、Grape)、ブドウサケカス(ブドウ酒粕、Wine lees)、フトモモ(Rose apple)、ブナ(Beech)、ブナハリタケ(Bunaharitake)、ブラックキャラウェイ(ニジェラ、Black caraway、Nigella)、ブラックベリー(Blackberry)、プラム(スモモ、Plum)、ブリオニア(Bryonia)、プリックリーアッシュ(アメリカサンショウ、Prickly ash)、プリムローズ(サクラソウ、Primrose)、プルネラ(ウツボグサ、Prunella、Self-heal)、ブルーベリー(Blueberry)、ブレッドフルーツ(パンノキ、Breadfruit)、ヘイ(Hay)、ベイ(Bay)、ヘーゼルナッツ(ハシバミ、Hazelnut)、ヘザー(ヒース、Heather)、ベチバー(ベチベルソウ、Vetiver)、ベーテル(キンマ、Betel)、ベニノキ(Annatto)、ベニバナ(サフラワー、Safflower)、ペニーロイヤル(メグサハッカ、Pennyroyal)、ペパーミント(セイヨウハッカ、Peppermint)、ヘビ(Snake)、ペピーノ(Pepino)、ペプトン(Peptone)、ペリトリー(Pellitory)、ベルガモット(Bergamot)、ベルガモットミント(Bergamot mint)、ペルーバルサム(Peru balsam)、ベルベナ(バーベナ、ベルベイン、Verbena、Vervain)、ベロニカ(Veronica)、ベンゾイン(安息香、Benzoin)、ヘンナ(Henna)、ボアドローズ(ローズウッド、Rosewood)、ホアハウンド(ニガハッカ、Hoarhound)、ホウ(Haw)、ホウキタケ(Houkitake)、ホウショウ(芳樟、Houshou)、ボウフウ(Saposhinikovia root)、ホエイ(Whey)、ホオノキ(Honoki)、ホースミント(ヤグルマハッカ、Horsemint)、ホースラディッシュ(セイヨウワサビ、ワサビダイコン、Horseradish)、ボタン(Moutan bark)、ホップ(Hop)、ポピー(Poppy)、ポプラ(Poplar)、ポポー(Papaw)、ホホバ(Jojoba)、ホヤ(Sea squirt)、ボルドー(Boldo)、ボロニア(Boronia)、マイタケ(Maitake)、マグウォルト(Mugwort)、マシュマロー(ウスベニタチアオイ、Marshmallow)、マジョラム(マヨラナ、Marjoram)、マスティック(Mastic)、マソイ(Massoi)、マタタビ(Matatabi、Silver vine)、マチコ(Matico)、マツ(パイン、Pine)、マツオウジ(Matsuoji)、マッシュルーム(Mushroom)、マツタケ(Matsutake)、マツブサ(Matusbusa)、マツホド(Matsuhodo)、マテチャ(マテ、Mate tea)、マメ(Beans)、マリーゴールド(Marigold)、マルバダイオウ(食用ダイオウ、Garden rhubarb、Edible rhubarb)、マルメロ(クインス、Quince)、マレイン(Mullein)、マロー(ゼニアオイ、Mallow)、マンゴー(Mango)、マンゴスチン(Mangosteen)、マンナノキ(Manna ash)、ミカン(Mikan)、ミシマサイコ(Mishimasaiko)、ミソ(味噌Miso、Soybean paste)、ミツマタ(Mitsumata)、ミツロウ(オウロウ、 ビースワックス 、ベース、ワックス、Bees wax)、ミート(肉、Meat)、ミモザ(Mimosa)、ミョウガ(Myoga)、ミルク(Milk)、ミルテ(Myrtle)、ミルフォイル(セイヨウノコギリソウ、Milfoil)、ミルラ(没薬、Myrrh)、ミロバラン(Myrobalan)、ムカゴニンジン(スキレット、Skirret)、ムギチャ(ムギ茶、Roasted barley)、ムスク(Musk)、ムラサキ(Murasaki、Gromwell)、メスキート(Mesquite)、メドウスィート(シモツケソウ、Meadowsweet)、メハジキ(Mehajiki)、メープル(サトウカエデ、Maple)、メリッサ(バーム、Melissa、Balm)、メリロット(Melilot)、メロン(Melon)、モウセンゴケ(Sundew)、モニリアバイヨウエキ(モニリア培養液、Cultured Moniliaceae solution)、モミノキ(ファー、Fir)、モモ(ピーチ、Peach)、モロヘイヤ(Jew's mallow)、ヤクチ(Yakuchi)、ヤドリギ(Mistletoe)、ヤマブシタケ(Yamabushi take)、ヤマモモ(Chinese bayberry)、ユーカリ(Eucalyptus)、ユキノシタ(Yukinoshita)、ユズ(Yuzu)、ユッカ(Yucca)、ユリ(リリー、Lily)、ヨウサイ(葉菜、Leaf vegetables)、ヨロイザク(Yoroigusa)、ライオンズフート(Lion's foot)、ライチ(Litchi)、ライフエバーラスティングフラワー(Life-everlasting flower)、ライム(Lime)、ライラック(リラ、Lilac)、ラカンカ(Rakanka、Lo han kuo)、ラカンショウ(Long-leaved podocarp)、ラズベリー(Raspberry)、ラタニア(Rhatany)、ラディッシュ(ハツカダイコン、Radish)、ラブダナム(システ、Labdanum、Ciste)、ラベンダー(Lavender)、ラングウォルト(Lungwort)、ラングモス(Lungmoss)、ランブータン(Ramboutan)、リキュール(Liqueur)、リーク(Leek)、リツェア(タイワンヤマクロモジ、Litsea)、リナロエ(Linaloe)、リュウガン(Longan)、リュウゼツラン(Century plant)、リョウフンソウ(Ryofunso)、リョクチャ(緑茶、Green tea)、リンゴ(アップル、Apple)、リンデン(ボダイジュ、Linden)、リンドウ(Gentian)、ルー(ヘンルーダ、Rue)、ルリジサ(Borage)、レセダ(モクセイソウ、Reseda)、レモン(Lemon)、レモングラス(Lemongrass)、レンギョウ(Rengyo)、レンゲ(Renge)、レンブ(Wax jambu、Mankil)、ローズマリー(マンネンロウ、Rosemary)、ロベージ(Lovage)、ローレル(ゲッケイジュ、Laurel)、ロンゴザ(Longose)、ワサビ(Wasabi)、ワスレナグサ(Forger me not、Mouse ears)、ワタフジウツギ(Watafujiutsugi)、ワームウッド(ニガヨモギ、Wormwood)、ワームシード(Wormseed)、ワラビ(Warabi、Eagle fern)、ワレモコウ(Waremoko、Garden burnet)を含む。
【0011】
なお、本実施形態では、香料の一つの種類の竜涎香の例を説明するが、他の香料にも適用可能である。図1は、ブロックチェーンを用いた竜涎香情報の登録処理のシステムの概要を示す説明図である。本実施形態のシステムは、情報処理装置1、ブロックチェーン2及び情報処理端末3を含み、インターネット等のネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0012】
情報処理装置1は、香料に関する香料情報又は分割された香料情報、譲渡に関する管理情報等種々の情報処理、情報記憶及び情報の送受信を行う情報処理装置であり、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータ等である。本実施形態において情報処理装置1はサーバ装置であるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。
【0013】
ブロックチェーン2は、複数のノードにより構成され、分散型台帳技術又は分散型ネットワークである。ブロックチェーン2は、ブロックと呼ばれるデータの単位を一定時間ごとに生成し、鎖のように連結していくことによりデータを保管する。ブロックチェーン2は、ピアツーピア(Peer to Peer)ネットワークと分散型タイムスタンプサーバーの使用により自律的に管理される。鎖状に保存することによって、ブロック内のデータを一度記憶した場合、該データを遡及的に変更することができない。なお、ブロックチェーン2は、パブリック型、プライベート型のいずれであっても良い。
【0014】
情報処理端末3は、香料に対する香料情報の受付、送信又は閲覧を行う端末装置である。情報処理端末3は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末3を端末3と読み替える。
【0015】
続いて、ブロックチェーン2上への竜涎香情報の登録の流れを説明する。サーバ1は、竜涎香をブロックチェーン2に登録する登録者を特定する登録者識別情報を端末3から受け付けて記憶する。登録者識別情報は、例えば竜涎香をブロックチェーン2に登録する登録者を特定するための登録者ID、氏名等を含む。サーバ1は、登録者を通じて竜涎香を特定する竜涎香識別情報(香料識別情報)及び当該竜涎香に関する竜涎香情報(香料情報)を端末3から受け付けて記憶する。竜涎香識別情報は、例えば竜涎香を識別するための竜涎香IDであっても良い。竜涎香情報は、竜涎香の香りの特性、取得地若しくは生産地、または取得者若しくは生産者の情報を含む。なお、本実施形態では、端末3が登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報をサーバ1に送信したが、これに限るものではない。例えば、サーバ1は登録者の入力による登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報を直接に受け付けても良い。
【0016】
サーバ1は、受け付けた竜涎香情報のハッシュ値を算出し、受け付けた登録者識別情報、竜涎香識別情報及び算出した竜涎香情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に送信する。なお、ハッシュ値に関しては後述する。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報のハッシュ値を受信して記録する。なお、本実施形態では、竜涎香情報のハッシュ値がブロックチェーン2に出力されたが、これに限るものではない。例えば、竜涎香情報そのものがブロックチェーン2に出力されても良い。なお、本実施形態では、サーバ1は登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報のハッシュ値をブロックチェーン2に送信したが、これに限るものではない。例えば、端末3は登録者識別情報、竜涎香識別情報及び当該竜涎香識別情報に対応する竜涎香情報を受け付け、竜涎香情報のハッシュ値を算出する。端末3は、受け付けた登録者識別情報、竜涎香識別情報、及び算出した竜涎香情報のハッシュ値をブロックチェーン2に送信しても良い。
【0017】
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読み取り部16及び大容量記憶部17を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0018】
制御部11はCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理装置を含み、記憶部12に記憶された制御プログラム1Pを読み出して実行することにより、サーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また制御プログラム1Pには、例えばイーサリアムのGeth(Go-Ethereum)、Mist Wallet等のスマートコントラクトの生成・実行、仮想通貨の送金、アカウントの作成、マイニング等の処理を実行するプログラムが含まれる。また、制御部11は、ハッシュ値算出部11a及び電子署名作成部11bを含む。ハッシュ値算出部11aは、暗号学的ハッシュ関数を用いて各種情報のハッシュ値を算出する処理を行う。電子署名作成部11bは、偽造又は改ざんを防止するため、公開鍵暗号方式に基づくデジタル認証用の署名を生成する。なお、図2では制御部11を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
【0019】
記憶部12はRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ素子を含み、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1P又はデータ等を記憶している。また、記憶部12は、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。通信部13は通信に関する処理を行うための処理回路等を含み、ネットワークNを介して、ブロックチェーン2等との間で情報の送受信を行う。
【0020】
入力部14は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン等の入力デバイスであり、受け付けた操作情報を制御部11へ出力する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等であり、制御部11の指示に従い各種情報を表示する。
【0021】
読み取り部16は、CD(Compact Disc)−ROM又はDVD(Digital Versatile Disc)−ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読み取り部16を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、大容量記憶部17に記憶しても良い。また、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御部11が制御プログラム1Pをダウンロードし、大容量記憶部17に記憶しても良い。さらにまた、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでも良い。
【0022】
大容量記憶部17は、例えばハードディスク等を含む大容量の記憶装置である。大容量記憶部17は、登録者DB171及び竜涎香DB172を含む。登録者DB171は、竜涎香をブロックチェーン2に登録する登録者の識別情報を記憶している。登録者は例えば調香師であっても良い。竜涎香DB172は、竜涎香に関する竜涎香情報を記憶している。竜涎香情報は、例えば竜涎香の取得者、登録者、取得地、捕鯨有無、グレード、鑑定方法、鑑定者、カラストンビ有無、ガスデータ、香り、竜涎香の画像及び当該竜涎香に対する注意事項を含む。
【0023】
なお、本実施形態において記憶部12及び大容量記憶部17は一体の記憶装置として構成されていても良い。また、大容量記憶部17は複数の記憶装置により構成されていても良い。更にまた、大容量記憶部17はサーバ1に接続された外部記憶装置であっても良い。また、サーバ1は一台の情報処理装置であるものとして説明するが、複数台により分散して処理させても良い。
【0024】
図3は、登録者DB171のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。登録者DB171は、登録者ID列、登録者氏名列、公開鍵列及び秘密鍵列を含む。登録者ID列は、各登録者を識別するために、一意に特定される登録者のIDを記憶している。登録者氏名列は、登録者の氏名を記憶している。公開鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開する鍵のデータを記憶している。秘密鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開しない鍵のデータを記憶している。
【0025】
図4は、竜涎香情報DB172のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。竜涎香情報DB172は、竜涎香ID列、取得者列、登録者ID列、取得地列、捕鯨有無列、グレード列、鑑定列、カラストンビ有無列、ガスデータ列、香り列、画像列及び注意事項列を含む。竜涎香ID列は、各竜涎香を識別するために、一意に特定される竜涎香のIDを記憶している。竜涎香IDは、複数桁の数字を用いて自動的に採番しても良く、または年度、グレード、取得地等の情報が識別可能な番号を用いて設定しても良い。取得者列は、取得者ID列及び取得者氏名列を含む。取得者ID列は、各取得者を識別するために、一意に特定される取得者のIDを記憶している。取得者氏名列は、取得者の氏名を記憶している。登録者ID列は、登録者を特定する登録者IDを記憶している。取得地列は、竜涎香の取得地の住所又は経緯度を記憶している。
【0026】
捕鯨有無列は、法律上の規制に応じて、竜涎香が拾われたか又は鯨の殺害により竜涎香が取得されたか情報を記憶している。グレード列は、竜涎香のグレード情報を記憶している。グレードは、例えばホワイト、ゴールド、イエロー、ブラウン、グレー又はブラックの色である。鑑定列は、鑑定者列及び鑑定方法列を含む。鑑定者列は、竜涎香を鑑定する鑑定者情報を記憶している。鑑定者情報は、例えば調香師としての登録者ID、竜涎香鑑定資格者ID又はガスクロ等の機種、型式番号等である。鑑定方法列は、竜涎香を鑑定するための方法を記憶している。鑑定方法は、例えば官能検査、GC−MS(ガスクロマトグラフィー質量分析法)、分光光度計、ブラックライト鑑別又はTG−DTA−MS(Thermogravimetry-Differential Thermal Analysis and Mass Spectrometry)等である。カラストンビ有無列は、竜涎香の中にカラストンビが含まれるか否かの情報を記憶している。
【0027】
ガスデータ列は、計測機器により計測された竜涎香の含有成分及び含有量の情報を記憶している。例えば、竜涎香の含有成分は、(+)-アンブレイン、(+)-アンブロックス、(-)-アンブロックス、3a-epi-(-)-アンブロックス、9b-epi-(-)-アンブロックス、α-アンブリノール、β-アンブリノール、α-イオノンエポキシド、β-イオノンエポキシド、β-イオノン、γ-イオノン、アンブレノライド、ジヒドロ-β-イオノン、ジヒドロ-γ-イオノン、ジヒドロ-γ-イオノール、ジヒドロアクチニジオライド、ジヒドロロリオライド、オクタヒドロ-5,5,8α-トリメチル-2-メチレンナフチルアセトアルデヒド、オクタヒドロ-2,5,8α-テトラメチルナフチルアセトアルデヒド、2-(2,2-ジメチル-6-メチレンシクロヘキシル)アセトアルデヒド、2-(2,2-ジメチル-6-メチレンシクロヘキシル)エチルアセテート、2-(2,2-ジメチル-6-メチレンシクロヘキシル)エタノール、(3,3-ジメチル-1-シクロヘキシル)メタノール、2,2,6-トリメチル-2-ヒドロキシシクロヘキサノン、8α,13-エポキシ-14,15,16-トリノブロアブド-12-エン、12-エポキシ-8α-12-エポキシ-13,14,15,16-タータノルラブダン、13-エポキシ-8α,13-エポキシ-14-15-16-トリノルラブダン、2-メチル-4-(2-メチレン-6,6-ジメチル-シクロヘキシル)-2-ブタナール、24-メチル-5β-コレスタノ-3α-オール、β-シクロシトラール、4-オキソ-β-シクロシトラール、4-オキソ-β-イオノール、4-オキソ-β-イオノン、γ-コロナール、スクラレオライドである。
【0028】
香り列は、竜涎香に関する香りの情報を記憶している。香りの情報は、調香師が官能検査の結果として、自身が感じた香りについての見解を示すものである。画像列は、竜涎香に関する画像の情報を記憶している。本実施形態では、画像列は、画像のファイルのパスを記憶しているが、これに限るものではない。例えば、画像列は、画像のバイナリデータを記憶しても良い。注意事項列は、竜涎香に対する保管及び扱い等の注意事項を記憶している。
【0029】
なお、上述した各DBの記憶形態は一例であり、データ間の関係が維持されていれば、他の記憶形態であっても良い。
【0030】
図5は、端末3の構成例を示すブロック図である。端末3は、制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、表示部35及び撮影部36を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0031】
制御部31はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部32に記憶された制御プログラム3Pを読み出して実行することにより、端末3に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また、制御部31は、ハッシュ値算出部31a及び電子署名作成部31bを含む。ハッシュ値算出部31aは、暗号学的ハッシュ関数を用いて、ウォレットアドレス等を算出する処理を行う。また制御プログラム3Pには、例えばイーサリアムのGeth(Go-Ethereum)、Mist Wallet等のスマートコントラクトの生成・実行、仮想通貨の送金、アカウントの作成、マイニング等の処理を実行するプログラムが含まれる。電子署名作成部31bは、偽造又は改ざんを防止するため、公開鍵暗号方式に基づくデジタル認証用の署名を生成する。なお、図5では制御部31を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。記憶部32はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部31が処理を実行するために必要な制御プログラム3P又はデータ等を記憶している。また、記憶部32は、制御部31が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0032】
通信部33は通信に関する処理を行うための処理回路等を含み、ネットワークNを介して、サーバ1及びブロックチェーン2等と情報の送受信を行う。入力部34は、キーボード又はマウスである。表示部35は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部31の指示に従い各種情報を表示する。また、入力部34は表示部35と一体化したタッチパネルでも良い。撮影部36は、例えばCCDカメラ、CMOSカメラ等の撮影装置である。なお、撮影部36は端末3の中に内蔵せず、外部で直接に端末3と接続し、撮影可能な構成としても良い。
【0033】
図6は、竜涎香をブロックチェーン2に出力する動作を説明する説明図である。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、竜涎香をブロックチェーン2に登録する登録者を特定する登録者識別情報を端末3から受け付け、大容量記憶部17の登録者DB171に記憶する。具体的には、制御部11は、受け付けた登録者ID、登録者氏名、公開鍵及び秘密鍵を一つのレコードとして登録者DB171に記憶する。なお、本実施形態では、制御部11は通信部13により登録者IDを受け付けたが、これに限るものではない。例えば、制御部11は、ユニークな登録者IDを振っても良い。
【0034】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、登録者を通じて登録対象の竜涎香を特定する竜涎香識別情報及び当該竜涎香識別情報に対応する竜涎香情報を端末3から受け付け、大容量記憶部17の竜涎香情報DB172に記憶する。具体的には、制御部11は、竜涎香ID、取得者、登録者ID、取得地、捕鯨有無、グレード、鑑定、カラストンビ有無、ガスデータ、香り、画像及び注意事項を一つのレコードとして竜涎香DB172に記憶する。なお、本実施形態では、制御部11は通信部13により竜涎香IDを受け付けたが、これに限るものではない。例えば、制御部11は、ユニークな竜涎香IDを振っても良い。
【0035】
なお、本実施形態では、端末3から送信された登録者識別情報、竜涎香識別情報及び当該竜涎香識別情報に対応する竜涎香情報が通信部13により受け付けられたが、これに限るものではない。例えば、サーバ1の制御部11は、入力部14により登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報を直接に受け付けても良い。または、USB(Universal Serial Bus)等の可搬型記憶媒体又は図示しない外部装置により登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報がサーバ1に転送されても良い。
【0036】
サーバ1のハッシュ値算出部11aは、受け付けた竜涎香情報に対する暗号学的ハッシュ関数を用いて竜涎香情報のハッシュ値を算出する。制御部11は、通信部13を介して、受け付けた登録者識別情報、竜涎香識別情報及び算出した竜涎香情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に出力する。ブロックチェーン2の各ノードは、サーバ1から送信された登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報のハッシュ値を受信して記録する。なお、各ノードはマイニングが完了してから、登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報のハッシュ値を分散台帳として関連付けて記憶しても良い。
【0037】
図7は、竜涎香情報をブロックチェーン2に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、竜涎香をブロックチェーン2に登録する登録者を特定する登録者識別情報を受け付ける(ステップS101)。制御部11は、受け付けた登録者識別情報を大容量記憶部17の登録者DB171に記憶する(ステップS102)。制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、竜涎香識別情報及び当該竜涎香識別情報に対応する竜涎香情報を受け付ける(ステップS103)。制御部11は、受け付けた竜涎香識別情報及び当該竜涎香識別情報に対応する竜涎香情報を大容量記憶部17の竜涎香情報DB172に記憶する(ステップS104)。
【0038】
サーバ1のハッシュ値算出部11aは、竜涎香情報に対する暗号学的ハッシュ関数を用いて竜涎香情報のハッシュ値を算出する(ステップS105)。制御部11は、通信部13を介して、受け付けた登録者識別情報、竜涎香識別情報、及び算出した竜涎香情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に送信する(ステップS106)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報のハッシュ値を受信し(ステップS201)、記録する(ステップS202)。具体的には、ブロックチェーン2を構成する複数のノードそれぞれが、登録者識別情報、竜涎香識別情報及び竜涎香情報のハッシュ値を記憶する。なお、マイニング処理は実行しても良く、又は実行しなくても良い。
【0039】
本実施形態によると、香料に関する香料情報をブロックチェーン2に記録することにより、香料情報の改ざんが難しく、香料情報の信頼性を向上することが可能となる。
【0040】
(実施形態2)
実施形態2は、譲渡された分割香料の登録及び支払いを行う形態に関する。なお、実施形態1と重複する内容については説明を省略する。香料の譲渡人が香料の一部を分割して譲受人に譲渡することができる。譲渡人は、例えば香料の所有者である。譲受人は、香料の譲受先である。また、分割された香料に対する分割香料情報、譲渡人及び譲受人に関する識別情報をブロックチェーン2に出力することができる。なお、本実施形態では、香料の一つの種類の竜涎香の例を説明するが、他の香料にも適用可能である。
【0041】
図8は、実施形態2のサーバ1の構成例を示すブロック図である。図2と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17は、管理DB173、譲渡人DB174、譲受人DB175及び分割竜涎香情報DB176を含む。
【0042】
管理DB173は、竜涎香又は分割された竜涎香に対する譲渡情報等を記憶している。譲渡人DB174は、竜涎香の所有者に関するID及び氏名等の識別情報を記憶している。譲受人DB175は、竜涎香の譲受先のID及び氏名等の識別情報を記憶している。分割竜涎香情報DB176は、分割された竜涎香に関する分割竜涎香情報を記憶している。分割竜涎香情報は、分割後の竜涎香の量、または竜涎香の保管状態を含む。
【0043】
図9は、管理DB173のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。管理DB173は、竜涎香ID列、分割竜涎香ID列、譲渡人ID列、譲受人ID列及び譲渡日時列を含む。竜涎香ID列は、登録者による登録対象の竜涎香を特定する竜涎香IDを記憶している。分割竜涎香ID列は、分割後の竜涎香を特定する分割竜涎香IDを記憶している。譲渡人ID列は、竜涎香の所有者IDを記憶している。譲受人ID列は、竜涎香の譲受先IDを記憶している。譲渡日時列は、竜涎香が譲渡された日時情報を記憶している。
【0044】
図10は、譲渡人DB174のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。譲渡人DB174は、譲渡人ID列、譲渡人氏名列、公開鍵列及び秘密鍵列を含む。譲渡人ID列は、各譲渡人を識別するために、一意に特定される譲渡人のIDを記憶している。譲渡人氏名列は、譲渡人の氏名を記憶している。公開鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開する鍵のデータを記憶している。秘密鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開しない鍵のデータを記憶している。なお、秘密鍵は譲渡人の端末で管理しても良い。
【0045】
図11は、譲受人DB175のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。譲受人DB175は、譲受人ID列、譲受人氏名列、公開鍵列及び秘密鍵列を含む。譲受人ID列は、各譲受人を識別するために、一意に特定される譲受人のIDを記憶している。譲受人氏名列は、譲受人の氏名を記憶している。公開鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開する鍵のデータを記憶している。秘密鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開しない鍵のデータを記憶している。なお、秘密鍵は譲受人の端末で管理しても良い。
【0046】
図12は、分割竜涎香情報DB176のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。分割竜涎香情報DB176は、分割竜涎香ID列、竜涎香ID列、分割データ列、保管状態列及び写真列を含む。分割竜涎香ID列は、各分割された竜涎香を識別するために、一意に特定される分割後の竜涎香のIDを記憶している。竜涎香ID列は、分割された竜涎香の親竜涎香のIDを記憶している。なお、本実施形態では、分割竜涎香IDが竜涎香IDと枝番号から構成されるが、これに限るものではない。例えば、分割竜涎香IDが竜涎香IDと分割日時情報から構成されても良い。分割データ列は、質量列及び価格列を含む。質量列は、分割された竜涎香の質量情報を記憶している。価格列は、分割された竜涎香の価格情報を記憶している。
【0047】
保管状態列は、真空度列、窒素雰囲気列、紫外線照射列、オゾン添加列及び湿度列を含む。真空度列は、分割された竜涎香に対する保管の真空度のデータを記憶している。窒素雰囲気列は、窒素気体を充満させた状況の有無の情報を記憶している。紫外線照射列は、分割された竜涎香に対する紫外線照射の有無の情報を記憶している。オゾン添加列は、分割された竜涎香に対するオゾン添加の有無の情報を記憶している。湿度列は、分割された竜涎香に対する保管の湿度のデータを記憶している。写真列は、分割された竜涎香の写真ファイルのパスを記憶している。
【0048】
図13は、分割竜涎香をブロックチェーン2に出力する動作を説明する説明図である。竜涎香の譲渡人が竜涎香の一部を分割して譲受人に譲渡する際に、サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、譲渡人又は譲受人の端末3から分割後の竜涎香に関する分割竜涎香情報を受け付ける。
【0049】
制御部11は、受け付けた分割竜涎香情報に応じて、分割後の竜涎香を特定する分割竜涎香識別情報を生成する。分割竜涎香識別情報は、例えば分割された竜涎香のID及び親竜涎香のID等を含む。本実施形態で分割竜涎香IDの生成方法に関しては、制御部11は分割竜涎香に対する新たな枝番号を振って、親竜涎香IDの後ろに下線により親竜涎香IDと枝番号を連結したが、これに限るものではない。例えば、親竜涎香IDと関係なく、制御部11は分割された竜涎香に応じて独自のIDを振っても良い。更にまた、端末3の制御部31は、入力部34により分割竜涎香IDを受け付け、通信部33により受け付けた分割竜涎香IDをサーバ1に送信しても良い。
【0050】
制御部11は、受け付けた分割竜涎香情報、及び生成した分割竜涎香識別情報を大容量記憶部17の分割竜涎香情報DB176に記憶する。具体的には、制御部11は、分割竜涎香ID、竜涎香ID、分割データ、保管状態及び写真を一つのレコードとして分割竜涎香情報DB176に記憶する。
【0051】
制御部11は、通信部13を介して、譲渡人の端末3から竜涎香の譲渡人を特定する譲渡人識別情報を受け付ける。譲渡人識別情報は、例えば譲渡人ID、譲渡人氏名、公開鍵及び秘密鍵を含む。制御部11は、受け付けた譲渡人識別情報を大容量記憶部17の譲渡人DB174に記憶する。具体的には、制御部11は、譲渡人ID、譲渡人氏名、公開鍵及び秘密鍵を一つのレコードとして譲渡人DB174に記憶する。
【0052】
制御部11は、通信部13を介して、譲受人の端末3から竜涎香の譲受人を特定する譲受人識別情報を受け付ける。譲受人識別情報は、例えば譲受人ID、譲受人氏名、公開鍵及び秘密鍵を含む。制御部11は、受け付けた譲受人識別情報を大容量記憶部17の譲受人DB175に記憶する。具体的には、制御部11は、譲受人ID、譲受人氏名、公開鍵及び秘密鍵を一つのレコードとして譲受人DB175に記憶する。
【0053】
制御部11は、受け付けた譲渡人識別情報、譲受人識別情報及び分割竜涎香識別情報を関連付けて大容量記憶部17の管理DB173に記憶する。具体的には、制御部11は、受け付けた竜涎香ID、分割竜涎香ID、譲渡人ID、譲受人ID及び譲渡日時を一つのレコードとして管理DB173に記憶する。
【0054】
なお、本実施形態では、サーバ1の制御部11は通信部13を介して、端末3から譲渡人ID、譲受人IDを受信して受け付けたが、これに限るものではない。例えば、制御部11は、ユニークな譲渡人ID、譲受人IDを振っても良い。更にまた、サーバ1の制御部11は、入力部14により譲渡人ID、譲受人IDを直接に受け付けても良い。
【0055】
なお、本実施形態では、分割竜涎香識別情報、当該分割竜涎香識別情報に対応する分割竜涎香情報、譲渡人識別情報及び譲受人識別情報が、通信部13により端末3から受信されたが、これに限るものではない。例えば、サーバ1の入力部14により直接に上述した各種の情報が受け付けられても良い。更にまた、USB(Universal Serial Bus)等の可搬型記憶媒体又は図示しない外部装置により上述した各種の情報がサーバ1に転送されても良い。
【0056】
サーバ1のハッシュ値算出部11aは、受け付けた分割竜涎香情報に対する暗号学的ハッシュ関数を用いて分割竜涎香情報のハッシュ値を算出する。制御部11は、生成した分割竜涎香識別情報、受け付けた譲渡人識別情報及び譲受人識別情報、並びに、算出した分割竜涎香情報のハッシュ値を通信部13によりブロックチェーン2に出力する。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された分割竜涎香識別情報、譲渡人識別情報、譲受人識別情報及び分割竜涎香情報のハッシュ値を記録する。
【0057】
図14は、端末3による分割竜涎香情報の入力のイメージ図である。端末3の制御部31は、入力部34により分割竜涎香情報を受け付けることができる。図示のように、分割竜涎香情報の入力画面上では、竜涎香IDの入力欄14a、分割竜涎香IDの入力欄14b、質量の入力欄14c、価格の入力欄14d、真空度の入力欄14e、窒素雰囲気のコンボボックス14f、紫外線照射のコンボボックス14g、オゾン添加のコンボボックス14h、湿度の入力欄14i、写真の表示欄14j、写真の選択ボタン14k及び情報の送信ボタン14lを有する。なお、分割竜涎香情報の入力方式に関しては、上述した表示形式に限らず、例えば、選択項が設定されたリストボックスであっても良い。
【0058】
端末3の制御部31は、入力部34により分割竜涎香情報に関するそれぞれの入力欄、コンボボックスまたはボタンからそれぞれの分割竜涎香情報を受け付ける。制御部31は、入力部34により「送信」ボタンのタップイベントを受け付けた場合、受け付けた分割竜涎香情報を通信部33によりサーバ1に送信する。
【0059】
図15は、分割竜涎香情報をブロックチェーン2に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、分割された竜涎香に関する分割竜涎香情報を受け付け(ステップS111)、分割後の竜涎香を特定する分割竜涎香識別情報を生成する(ステップS112)。制御部11は、受け付けた分割竜涎香情報、及び生成した分割竜涎香識別情報を大容量記憶部17の分割竜涎香情報DB176に記憶する(ステップS113)。
【0060】
制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、竜涎香の譲渡人を特定する譲渡人識別情報を受け付け(ステップS114)、受け付けた譲渡人識別情報を大容量記憶部17の譲渡人DB174に記憶する(ステップS115)。制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、竜涎香の譲受人を特定する譲受人識別情報を受け付け(ステップS116)、受け付けた譲受人識別情報を大容量記憶部17の譲受人DB175に記憶する(ステップS117)。制御部11は、分割竜涎香に関する譲渡等の管理情報を大容量記憶部17の管理DB173に記憶する(ステップS118)。
【0061】
サーバ1のハッシュ値算出部11aは、受け付けた分割竜涎香情報に対する暗号学的ハッシュ関数を用いて分割竜涎香情報のハッシュ値を算出する(ステップS119)。制御部11は、通信部13を介して、生成した分割竜涎香識別情報、当該分割竜涎香識別情報に対応する分割竜涎香情報のハッシュ値、受け付けた譲渡人識別情報及び譲受人識別情報を関連付けてブロックチェーン2に送信する(ステップS120)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された分割竜涎香識別情報、分割竜涎香情報のハッシュ値、譲渡人識別情報及び譲受人識別情報を受信し(ステップS211)、記録する(ステップS212)。
【0062】
続いて、譲受人が譲渡された竜涎香に対する対価を譲渡人に支払う処理を説明する。譲受人は、法定通貨又は仮想通貨で譲渡人に支払うことが可能となる。以下では、譲受人から譲渡人への仮想通貨の支払いを条件に、分割された竜涎香の譲渡に関する処理を行うスマートコントラクトをブロックチェーン2に出力する処理を説明する。スマートコントラクトは、事前に執行条件及び契約内容の定義がプログラム化されてトランザクションに組み込まれ、執行条件及び契約内容に合致した取引が発生した場合、自動的に契約が履行される仕組みである。トランザクションは、ブロックチェーン2における取引記録であり、ブロックチェーン2の参加者間での各種の情報及び価値の移転を記録している。
【0063】
図16は、分割竜涎香の譲渡処理を行うスマートコントラクトの送信処理の動作を説明する説明図である。図16Aは、スマートコントラクトをブロックチェーン2に出力する動作を説明する説明図である。サーバ1の制御部11は、分割された竜涎香の譲渡を行うための必要な執行条件が記述されたスマートコントラクトのコードを生成する。制御部11は、生成したスマートコントラクトのコードを含むトランザクションをブロックチェーン2に送信する。ブロックチェーン2は、受信したスマートコントラクトを含むトランザクションを記録する。
【0064】
スマートコントラクトのコードの内容は、本実施形態では、分割された竜涎香が譲渡される場合、譲受人のウォレットアドレスから譲渡人のウォレットアドレスに仮想通貨を支払う契約をコードで定義している。ウォレットアドレスは、取引ごとに作成された仮想通貨用の口座番号であり、文字列又はQRコード(登録商標)として表示する。ウォレットアドレスは、ブロックチェーン2で利用されている公開鍵暗号を基にして、数学的に導出されたアドレスである。また、送信元と送信先のウォレットアドレスは、ブロックチェーン2に記録され、ブロックチェーン2のシステムが維持し続ける限り改ざんされない。
【0065】
ウォレットアドレスは計算で生成されるため、オンライン又はオフラインでも作成することが可能となる。サーバ1のハッシュ値算出部11a及び電子署名作成部11bによりウォレットアドレスを作成しても良く、また所有者により手渡しても良い。更にまた、サーバ1の制御部11は、図示しない外部で直接にサーバ1と接続している撮影装置を介して、譲渡人及び譲受人のウォレットアドレスのQRコードを識別し、ウォレットアドレスを抽出しても良い。
【0066】
なお、本実施形態では、単一のスマートコントラクトが単一のトランザクションに含まれたが、これに限るものではない。例えば、連携された複数のスマートコントラクトが単一又は複数のトランザクションに含まれても良い。
【0067】
図16Bは、スマートコントラクトのコードを含むトランザクションのイメージ図である。トランザクションは、スマートコントラクトのコード、譲渡人及び譲受人識別情報、分割竜涎香識別情報、分割竜涎香情報のハッシュ値、並びに、譲渡人及び譲受人の電子署名を含む。ブロックチェーン2は、分割された竜涎香の譲渡に関する執行条件に合致した場合、契約内容上で決められた仮想通貨量を譲受人のウォレットアドレスから譲渡人のウォレットアドレスに支払う。
【0068】
図16Cは、分割竜涎香の譲渡の際に仮想通貨を自動支払う動作を説明する説明図である。サーバ1の制御部11は、サーバ1の入力部14により分割竜涎香の譲渡指示を受け取った場合、通信部13は、予め定義された契約履行の条件に合致するトリガーをブロックチェーン2に送信する。スマートコントラクトは、ブロックチェーン2に契約及び合意の内容が取引中に変更されない仕組みであるため、ブロックチェーン2の外部情報をトリガーにしてスマートコントラクトを発動させる。これにより、予め定義された契約履行の条件に合致するか否かとの判断処理は、ブロックチェーン2の外部情報を参照することが必要である。
【0069】
本実施形態では、分割竜涎香が譲渡される場合、譲渡に関連する情報をブロックチェーン2に取り込んで、予め定義された契約履行の条件に合意形成する。ブロックチェーン2は、形成した合意に応じて、自動的に仮想通貨量を譲受人のウォレットアドレスから譲渡人のウォレットアドレスに支払う契約を履行することができる。スマートコントラクトは、ブロックチェーン2の外部情報を直接に参照することができないため、外部情報をブロックチェーン2内部に提供するサービス又はサーバ等により実現することができる。例えば、サーバ1は信頼できる情報を提供するオラクルシステム(Oracle System)と連携しても良く、またサーバ1で類似の機能を実装しても良い。
【0070】
ブロックチェーン2は、スマートコントラクトを発動させるトリガーを受け付け、予め定義された契約履行の条件に基づき、スマートコントラクト処理を自動的に実行させる。これにより、ブロックチェーン2は、スマートコントラクトコードに記述された譲受人のウォレットアドレスから譲渡人のウォレットアドレス宛とし事前に定義された支払う仮想通貨量を送信する。譲渡人はブロックチェーン2の経由で仮想通貨量を受け取り、契約が自動的に解除される。
【0071】
なお、譲受人が譲渡人に銀行口座を経由して法定通貨で支払っても良い。この場合、サーバ1が銀行API(Application Programming Interface)を用いて、譲渡された竜涎香に対する入金を確認した場合、サーバ1は譲渡に関する情報をブロックチェーン2に出力する。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された譲渡に関する情報を受信し、受信した譲渡に関する情報に基づき、スマートコントラクトで定義された執行条件及び契約内容に合致するか否かを判断する。ブロックチェーン2は、受信した譲渡に関する情報が執行条件及び契約内容に合致したと判断した場合、スマートコントラクト処理を起動して実行する。スマートコントラクト処理を実行することにより、取引内容をブロックチェーン2の複数のノードそれぞれに記録し、契約を履行することができる。又は、ブロックチェーン2が直接に銀行APIと通信しても良い。例えば、ブロックチェーン2が譲渡された竜涎香に対する入金を確認した場合、ブロックチェーン2は入金の金額に基づき、スマートコントラクトで定義された執行条件及び契約内容に合致するか否かを判断する。なお、執行条件及び契約内容に合致した取引が発生した場合、スマートコントラクトの実行及び取引内容の記録に関しては、上述した処理と同様であるため説明を省略する。
【0072】
図17は、スマートコントラクトをブロックチェーン2に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1のハッシュ値算出部11a及び電子署名作成部11bは、分割竜涎香の譲渡人の電子署名を含むウォレットアドレスを作成する(ステップS131)。ハッシュ値算出部11a及び電子署名作成部11bは、分割竜涎香の譲受人の電子署名を含むウォレットアドレスを作成する(ステップS132)。なお、ウォレットアドレスの作成処理のサブルーチンに関しては後述する。制御部11は、分割竜涎香の譲渡の条件、譲渡人及び譲受人のウォレットアドレス等が記述されたスマートコントラクトのコードを作成する(ステップS133)。制御部11は、通信部13を介して、作成したスマートコントラクトのコード、譲渡人及び譲受人識別情報、分割竜涎香識別情報、分割竜涎香情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に送信する(ステップS134)。
【0073】
ブロックチェーン2は、サーバ1から送信されたスマートコントラクトのコード、譲渡人及び譲受人識別情報、分割竜涎香識別情報、分割竜涎香情報のハッシュ値を受信する(ステップS231)。ブロックチェーン2は、受信したスマートコントラクトのコード、譲渡人及び譲受人識別情報、分割竜涎香識別情報、分割竜涎香情報のハッシュ値を記録する(ステップS232)。
【0074】
図18は、ウォレットアドレスの作成のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の電子署名作成部11bは、疑似乱数列生成法により秘密鍵を生成する(ステップSa01)。疑似乱数列生成法は、模擬乱数列を生成するアルゴリズムであり、例えば暗号学的ハッシュ関数を用いて疑似乱数列を生成することが可能となる。サーバ1の電子署名作成部11bは、生成した秘密鍵を利用して公開鍵を生成する(ステップSa02)。例えば、ECDSA(Elliptic Curve Digital Signature Algorithm)又はシュノア署名(Schnorr Signature)方式により秘密鍵から公開鍵を生成しても良い。制御部11は、生成した公開鍵及び秘密鍵を大容量記憶部17に記憶する(ステップSa03)。例えば、譲渡人のウォレットアドレスが作成される場合、制御部11は生成した公開鍵及び秘密鍵を大容量記憶部17の譲渡人DB174に一つのレコードとして記憶する。ハッシュ値算出部11aは、公開鍵を暗号学的ハッシュ関数に通しハッシュ値を算出し取得する(ステップSa04)。制御部11は、取得したハッシュ値のエンコーディング処理を行い(ステップSa05)、ウォレットアドレスを生成し返却する(ステップSa06)。なお、ウォレットアドレスの作成処理に関しては、上述した処理方式に限らず、他のアルゴリズムを用いてウォレットアドレスを生成しても良い。
【0075】
図19は、分割竜涎香が譲渡される際に仮想通貨の自動支払いの処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、入力部14により分割竜涎香を譲渡する指令を受け付ける(ステップS135)。なお、譲渡の指令に関しては、上述した方式に限るものではない。例えば制御部11は、通信部13により図示しない外部装置から譲渡の指令を受信しても良い。制御部11は、通信部13を介して、仮想通貨量を自動的に支払うスマートコントラクトの発動トリガーをブロックチェーン2に送信する(ステップS136)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信されたスマートコントラクトの発動トリガーを受信し(ステップS233)、スマートコントラクト処理を実行する(ステップS234)。スマートコントラクト処理の実行により、譲受人のウォレットアドレスから譲渡人のウォレットアドレスに自動的に仮想通貨を支払う契約を履行することができる。
【0076】
本実施形態によると、分割竜涎香が譲渡される場合、譲渡に関する情報をブロックチェーン2に出力することにより、取引情報は過去の取引履歴と連鎖して保存されているため、取引情報の改ざんが難しく、信頼性が高い取引を実現することが可能となる。
【0077】
本実施形態によると、スマートコントラクトを活用することにより、契約履行の条件に合致する場合、契約が自動的に履行されるため、不正な取引を防ぐことができる。また、取引に第三者が介入しないため、決済期間を短縮することが可能となる。
【0078】
(実施形態3)
実施形態3は、香料の加工に関する加工情報の登録を行う形態に関する。なお、実施形態1及び実施形態2と重複する内容については説明を省略する。譲渡人又は譲受人による香料の加工に関する加工情報をブロックチェーン2に出力することができる。なお、本実施形態では、香料の一つの種類の竜涎香の例を説明するが、他の香料にも適用可能である。
【0079】
図20は、実施形態3のサーバ1の構成例を示すブロック図である。図8と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17は、加工情報DB177を含む。加工情報DB177は、譲渡人又は譲受人による竜涎香の加工に関する加工情報を記憶している。加工情報は、竜涎香又は分割された竜涎香に対する加工処理内容、処理業者、使用溶媒または加工後のグレードを含む。
【0080】
図21は、加工情報DB177のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。加工情報DB177は、竜涎香ID列、分割竜涎香ID列、加工処理内容列、処理業者列、使用溶媒列、加工後のグレード列及び注意事項列を含む。竜涎香ID列は、竜涎香のIDを記憶している。分割竜涎香ID列は、分割された竜涎香のIDを記憶している。加工処理内容列は、加工方法列、熟成期間列及び蒸留温度列を含む。加工方法列は、竜涎香又は分割された竜涎香に対して、溶媒を用いて加工する際の採用方法を記憶している。例えば、加工方法はエタノール溶解法、ヘキサン溶解法又はオイル溶解法等である。熟成期間列は、竜涎香又は分割された竜涎香に対する加工の熟成期間を記憶している。蒸留温度列は、竜涎香又は分割された竜涎香に対する加工の蒸留温度のデータを記憶している。処理業者列は、処理業者の名称を記憶している。
【0081】
使用溶媒列は、溶剤列、濃度列、溶剤番号列及び溶剤メーカー列を含む。溶剤列は、竜涎香又は分割された竜涎香を加工する際に使用の溶剤情報を記憶している。溶剤は、例えば石油由来、バイオエタノール又はオリーブオイル等である。濃度列は、使用した溶剤の濃度のデータを記憶している。溶剤番号列は、竜涎香又は分割された竜涎香を加工する際に使用の溶剤の製造又は出荷の番号を記憶している。溶剤メーカー列は、竜涎香又は分割された竜涎香を加工する際に使用の溶剤のメーカー情報を記憶している。
【0082】
加工後のグレード列は、加工された竜涎香又は加工された分割竜涎香のグレードに関する情報を記憶している。例えば、色又はグレード判別の根拠となるデータ等が記憶されても良い。注意事項列は、竜涎香又は分割竜涎香に対する加工前後の注意事項を記憶している。
【0083】
図22は、加工情報をブロックチェーン2に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、竜涎香の譲渡人又は譲受人による竜涎香の加工に関する加工情報を受け付ける(ステップS141)。制御部11は、受け付けた加工情報を大容量記憶部17の加工情報DB177に記憶する(ステップS142)。具体的には、制御部11は、竜涎香に対する竜涎香ID、分割竜涎香ID、加工処理内容、処理業者、使用溶媒、加工後のグレード、注意事項を一つのレコードとして加工情報DB177に記憶する。サーバ1のハッシュ値算出部11aは、加工情報に対する暗号学的ハッシュ関数を用いて加工情報のハッシュ値を算出する(ステップS143)。
【0084】
制御部11は、通信部13を介して、竜涎香識別情報又は分割竜涎香識別情報、及び竜涎香識別情報又は分割竜涎香識別情報に対応する加工情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に送信する(ステップS144)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された竜涎香識別情報又は分割竜涎香識別情報、及び加工情報のハッシュ値を受信し(ステップS241)、記録する(ステップS242)。
【0085】
なお、本実施形態では、サーバ1が加工に関する加工情報をブロックチェーン2に出力する例を示したが、これに限るものではない。例えば、端末3を通じて直接にブロックチェーン2に出力しても良い。
【0086】
本実施形態によると、香料の加工に関する加工情報をブロックチェーン2に出力することが可能となる。
【0087】
(実施形態4)
実施形態4は、加工処理後の香料の製品への使用状況情報の登録を行う形態に関する。なお、実施形態1〜実施形態3と重複する内容については説明を省略する。譲渡人又は譲受人による加工処理後の香料の製品(シャンプー、香水等)への使用状況を示す使用状況情報をブロックチェーン2に出力することができる。なお、本実施形態では、香料の一つの種類の竜涎香の例を説明するが、他の香料にも適用可能である。
【0088】
図23は、実施形態4のサーバ1の構成例を示すブロック図である。図20と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17は、使用状況情報DB178を含む。使用状況情報DB178は、譲渡人又は譲受人による加工処理後の竜涎香の製品への使用状況を示す使用情報を記憶している。使用状況情報は、竜涎香の使用量、製造業者、製造条件または他に使用された材料を含む。
【0089】
図24は、使用状況情報DB178のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。使用情報DB178は、竜涎香ID列、分割竜涎香ID列、使用量列、製造業者列、製造条件列及び他に使用された材料列を含む。竜涎香ID列は、竜涎香のIDを記憶している。分割竜涎香ID列、分割された竜涎香のIDを記憶している。使用量列は、製品を製造する際の使用した竜涎香の量を記憶している。製造業者列は、竜涎香又は分割された竜涎香を使用して製品を製造する業者の名称を記憶している。製造条件列は、竜涎香又は分割された竜涎香を使用して製品を製造する際の製造条件を記憶している。他に使用された材料列は、製品を製造する際に竜涎香以外の材料情報を記憶している。
【0090】
図25は、使用状況情報をブロックチェーン2に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、竜涎香の譲渡人又は譲受人による加工処理後の竜涎香の製品への使用状況を示す使用状況情報を受け付ける(ステップS151)。制御部11は、受け付けた使用状況情報を大容量記憶部17の使用状況情報DB178に記憶する(ステップS152)。具体的には、制御部11は、竜涎香に対する竜涎香ID、分割竜涎香ID、使用量、製造業者、製造条件、他に使用された材料を一つのレコードとして使用状況情報DB178に記憶する。サーバ1のハッシュ値算出部11aは、使用状況情報に対する暗号学的ハッシュ関数を用いて使用状況情報のハッシュ値を算出する(ステップS153)。
【0091】
制御部11は、通信部13を介して、竜涎香識別情報又は分割竜涎香識別情報、及び竜涎香識別情報又は分割竜涎香識別情報に対応する使用状況情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に送信する(ステップS154)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された竜涎香識別情報又は分割竜涎香識別情報、及び使用状況情報のハッシュ値を受信し(ステップS251)、記録する(ステップS252)。
【0092】
なお、本実施形態では、サーバ1が加工処理後の香料の製品への使用状況情報をブロックチェーン2に出力する例を示したが、これに限るものではない。例えば、端末3を通じて直接にブロックチェーン2に出力しても良い。
【0093】
本実施形態によると、加工処理後の香料の製品への使用状況情報をブロックチェーン2に出力することが可能となる。
【0094】
(実施形態5)
実施形態5は、香料に関する各種の情報を閲覧するための閲覧用コードを生成する形態に関する。閲覧用コードは、例えば、2次元コード、バーコード等であっても良い。また、ICタグ(Integrated Circuit Tag)、RFタグ(Radio Frequency Tag)、又はRFID(Radio Frequency Identifier)チップ(マイクロチップ)等に記憶された閲覧用コードをRFリーダーで読み取る形態であっても良い。なお、本実施形態では、閲覧用コードが2次元コードである例を説明する。2次元コードは、横方向にしか情報を持たない1次元コードに対し、水平方向と垂直方向に情報を持つ表示方式のコードである。代表的な2次元コードは、例えばQRコード、DataMatrix(登録商標)又はVeriCode(登録商標)である。香料に関する各種の情報が2次元コードの中に埋め込まれることにより、香料に関する各種の情報を閲覧することが可能となる。実施形態1〜実施形態4と重複する内容については説明を省略する。なお、本実施形態では、香料の一つの種類の竜涎香の例を説明するが、他の香料にも適用可能である。
【0095】
図26は、竜涎香に関する各種の情報の2次元コードの生成処理の動作を説明する説明図である。サーバ1の制御部11は、大容量記憶部17から竜涎香に関する情報を読み込み、読み込んだ情報に基づき、2次元コード生成ライブラリー等を用いて2次元コードを生成することが可能となる。2次元コード生成ライブラリーは、例えばQRコードを出力するjQueryライブラリー(jquery.qrcode.js)である。なお、2次元コード生成に関しては、制御部11は、2次元コード生成ライブラリーを利用せず、2次元コードの生成アルゴリズムに基づいて2次元コードを生成しても良い。
【0096】
サーバの制御部11は、竜涎香に対する初期登録の竜涎香情報、分割された竜涎香に関する分割竜涎香情報、譲渡人又は譲受人による竜涎香の加工に関する加工情報、及び譲渡人又は譲受人による加工処理後の竜涎香の製品への使用状況情報を閲覧するためのそれぞれの2次元コードを生成することができる。
【0097】
続いて、分割竜涎香情報の2次元コードを生成する処理の例を説明する。制御部11は、大容量記憶部17の竜涎香情報DB172、譲渡人DB174、譲受人DB175及び分割竜涎香情報DB176から分割竜涎香に関する情報を読み込む。なお、分割竜涎香に関する情報の取得に関しては、上述した方式に限らず、サーバ1はブロックチェーン2に問い合わせて取得しても良い。具体的には、ブロックチェーン2に問い合わせの際に、分割竜涎香に関する情報そのものがブロックチェーン2に記録された場合、ブロックチェーン2は、当該分割竜涎香に関する情報を読み込んでサーバ1に送信する。分割竜涎香に関する情報のハッシュ値がブロックチェーン2に記録された場合、ブロックチェーン2は、当該分割竜涎香に関する情報のハッシュ値を読み込んでサーバ1に送信する。サーバ1は、ブロックチェーン2から送信された分割竜涎香に関する情報のハッシュ値を、予め記憶された分割竜涎香に関する情報のハッシュ値と比較する。両者のハッシュ値が一致した場合、サーバ1は、大容量記憶部17から分割竜涎香に関する情報のハッシュ値に対応する分割竜涎香に関する情報を取得する。
【0098】
制御部11は、読み込んだ分割竜涎香に関する情報を2次元コード生成ライブラリーにより2次元コード生成処理を行う。制御部11は、生成した分割竜涎香情報の2次元コードを表示部15に出力する。端末3の制御部31は、撮影部36を介して、サーバ1の制御部11が生成した分割竜涎香情報の2次元コードを読み込むことにより、分割竜涎香情報を閲覧することが可能となる。なお、印刷した2次元コードを配布しても良い。
【0099】
図27は、分割竜涎香情報の2次元コードを生成する際の処理手順を示すフローチャートである。制御部11は、大容量記憶部17の竜涎香情報DB172、譲渡人DB174、譲受人DB175及び分割竜涎香情報DB176から分割竜涎香情報を読み込む(ステップS161)。制御部11は、読み込んだ分割竜涎香情報に基づき、2次元コード生成ライブラリーにより分割竜涎香情報の2次元コードを生成する(ステップS162)。制御部11は、生成した分割竜涎香情報の2次元コードを表示部15に出力する(ステップS163)。
【0100】
なお、本実施形態では、分割竜涎香情報の2次元コードの生成処理の例を説明したが、竜涎香情報、加工情報又は使用状況情報の2次元コードの生成処理は、分割竜涎香情報の2次元コードの生成処理と同様であるため説明を省略する。
【0101】
また、上述した2次元コードの生成処理については、段階別に竜涎香に関する情報の2次元コードの生成処理であるが、これに限るものではない。サーバ1の制御部11は、ブロックチェーン2上で記録されたトランザクション又は大容量記憶部17から、竜涎香に関する全ての情報の2次元コードを生成することができる。本実施形態では、竜涎香に関する全ての情報は竜涎香情報、分割竜涎香情報、竜涎香の加工に関する加工情報、及び加工処理後の香料の製品への使用状況情報を含む。
【0102】
図28は、竜涎香に関する全ての情報の2次元コードの生成処理の動作を説明する説明図である。サーバ1の制御部11は、通信部13により竜涎香IDまたは分割竜涎香ID等の識別情報をブロックチェーン2に送信し、竜涎香に関する全ての情報を問い合わせする。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された識別情報に基づき、ブロックチェーン2を構成する複数のノードから竜涎香に関する全ての情報を取得してサーバ1に送信する。
【0103】
サーバ1の制御部11は、受信した竜涎香に関する全ての情報に基づき、2次元コード生成ライブラリーにより竜涎香に関する全ての情報の2次元コードを生成する。端末3の制御部31は、撮影部36を介して、サーバ1の制御部11が生成した竜涎香に関する全ての情報の2次元コードを読み込むことにより、竜涎香情報、分割竜涎香情報、加工情報及び使用状況情報を閲覧することが可能となる。
【0104】
図28の例では、竜涎香ID0001、分割竜涎香ID0001_01に関する全ての情報が表示されている。竜涎香情報、分割竜涎香情報、加工情報及び使用状況情報が順次に画面上で表示される。なお、上述した順次に限らず、任意の順次であっても良い。竜涎香情報、分割竜涎香情報、加工情報及び使用状況情報が1ページに収められない場合、ドラッグにより表示ページが切り替えられても良い。竜涎香情報は、例えば竜涎香ID、取得者、登録者ID、取得地等を含む。分割竜涎香情報は、例えば分割竜涎香ID、質量、価格、真空度等を含む。加工情報は、例えば加工方法、熟成期間、蒸留温度、処理業者、溶剤等を含む。使用状況情報は、例えば製品、使用量、製造業者等を含む。
【0105】
図29は、竜涎香に関する全ての情報の2次元コードを生成する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、入力部14または通信部13を介して、竜涎香IDまたは分割竜涎香IDをブロックチェーン2に送信する(ステップS171)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された竜涎香IDまたは分割竜涎香IDを受信する(ステップS271)。ブロックチェーン2は、受信した竜涎香IDまたは分割竜涎香IDに基づき、複数のノードから竜涎香に関する全ての情報を取得し(ステップS272)、サーバ1に送信する(ステップS273)。
【0106】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ブロックチェーン2から送信された竜涎香に関する全ての情報を受信する(ステップS172)。制御部11は、受信した竜涎香に関する全ての情報に基づいて2次元コードを生成し(ステップS173)、生成した2次元コードを表示部15に出力する(ステップS174)。
【0107】
本実施形態によると、香料に関する各種の情報の閲覧用コードを生成することにより、香料の各処理の段階に対する処理内容及び保管状態等情報を閲覧することが可能となる。
【0108】
本実施形態によると、香料に関する全ての情報の閲覧用コードを生成することにより、一回の問い合わせで、香料に関する香料情報から、当該香料を用いた製品までの一連の情報を閲覧することが可能となる。
【0109】
(実施形態6)
実施形態6は、譲渡人が全ての香料を譲受人に譲渡する形態に関する。実施形態1及び実施形態2と重複する内容については説明を省略する。なお、本実施形態では、香料の一つの種類の精油の例を説明するが、他の香料にも適用可能である。
【0110】
図30は、実施形態6のサーバ1の構成例を示すブロック図である。図8と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17は、精油情報DB179を含む。
【0111】
図31は、実施形態6の管理DB173のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。なお、図9と重複する内容については説明を省略する。管理DB173は、精油ID列を含む。精油ID列は、登録者による登録対象の精油を特定する精油IDを記憶している。
【0112】
図32は、精油情報DB179のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。精油情報DB179は、精油ID列、栽培者列、登録者ID列、名称列、学名列、科名列、生産量列、販売価格列及び栽培地列を含む。精油ID列は、各精油を識別するために、一意に特定される精油のIDを記憶している。栽培者列は、栽培者ID列及び栽培者氏名列を含む。栽培者ID列は、精油が抽出された植物の各栽培者を識別するために、一意に特定される栽培者のIDを記憶している。栽培者氏名列は、精油が抽出された植物の栽培者の氏名を記憶している。登録者ID列は、登録者を特定する登録者IDを記憶している。
【0113】
名称列は、精油が抽出された植物の名称を記憶している。学名列は、精油が抽出された植物の学名を記憶している。科名列は、精油が抽出された植物の所属科の名称を記憶している。生産量列は、精油の生産量のデータを記憶している。販売価格列は、精油の販売価格を記憶している。栽培地列は、精油が抽出された植物の栽培地の情報を記憶している。例えば、栽培地情報は、住所又は経緯度を含んでも良い。
【0114】
なお、上述した各DBの記憶形態は一例であり、データ間の関係が維持されていれば、他の記憶形態であっても良い。
【0115】
図33は、精油が譲渡された際の精油に関する情報をブロックチェーン2に出力する動作を説明する説明図である。制御部11は、入力部14または通信部13を介して精油識別情報及び当該精油識別情報に対応する精油情報を受け付ける。制御部11は、受け付けた精油識別情報及び精油情報を大容量記憶部17の精油情報DB179に記憶する。具体的には、制御部11は、受け付けた精油ID、栽培者、登録者ID、名称、学名、科名、生産量、販売価格及び栽培地を一つのレコードとして精油情報DB179に記憶する。
【0116】
制御部11は、入力部14により精油の譲渡人を特定する譲渡人識別情報、及び精油の譲受人を特定する譲受人識別情報を受け付け、大容量記憶部17に記憶する。なお、譲渡人識別情報及び譲受人識別情報の記憶方法に関しては、実施形態2と同様であるため説明を省略する。
【0117】
制御部11は、受け付けた譲渡人識別情報、譲受人識別情報及び精油識別情報を関連付けて大容量記憶部17の管理DB173に記憶する。具体的には、制御部11は、受け付けた精油ID、譲渡人ID、譲受人ID及び譲渡日時を一つのレコードとして管理DB173に記憶する。
【0118】
なお、本実施形態では、精油識別情報、当該精油識別情報に対応する精油情報、譲渡人識別情報及び譲受人識別情報が入力部14により受け付けられたが、これに限るものではない。例えば、USB(Universal Serial Bus)等の可搬型記憶媒体、端末3又は図示しない外部装置により精油識別情報、精油情報、譲渡人識別情報及び譲受人識別情報がサーバ1に転送されても良い。
【0119】
サーバ1のハッシュ値算出部11aは、受け付けた精油情報に対する暗号学的ハッシュ関数を用いて精油情報のハッシュ値を算出する。制御部11は、通信部13により受け付けた精油識別情報、譲渡人識別情報及び譲受人識別情報、並びに、算出した精油情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に出力する。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された精油識別情報、譲渡人識別情報、譲受人識別情報及び精油情報のハッシュ値を受信して記録する。
【0120】
図34は、精油が譲渡された際の精油に関する情報をブロックチェーン2に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、精油識別情報及び当該精油識別情報に対応する精油情報を受け付ける(ステップS171)。制御部11は、受け付けた精油識別情報及び当該精油識別情報に対応する精油情報を大容量記憶部17の精油情報DB179に記憶する(ステップS172)。
【0121】
制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、精油の譲渡人を特定する譲渡人識別情報を受け付け(ステップS173)、受け付けた譲渡人識別情報を大容量記憶部17の譲渡人DB174に記憶する(ステップS174)。制御部11は、入力部14又は通信部13を介して、精油の譲受人を特定する譲受人識別情報を受け付け(ステップS175)、受け付けた譲受人識別情報を大容量記憶部17の譲受人DB175に記憶する(ステップS176)。
【0122】
制御部11は、通信部13を介して、受け付けた精油識別情報、譲渡人識別情報及び譲受人識別情報、並びに、生成した精油情報のハッシュ値を関連付けてブロックチェーン2に送信する(ステップS178)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信された精油識別情報、譲渡人識別情報、譲受人識別情報及び精油情報のハッシュ値を受信し(ステップS271)、記録する(ステップS272)。
【0123】
なお、本実施形態では、精油の全てを譲渡人から譲受人へ譲渡する例を示したが、精油の分割、加工、製品への使用、支払いに関する処理は他の実施形態と同様である。
【0124】
本実施形態によると、譲渡人が全ての香料が譲受人に譲渡した際に、香料及び譲渡に関する情報をブロックチェーン2に出力することにより、取引情報がブロックチェーン2記録されるため、取引情報の改ざんが難しくなる。
【0125】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0126】
1 情報処理装置(サーバ)
11 制御部
11a ハッシュ値算出部
11b 電子署名作成部
12 記憶部
13 通信部
14 入力部
15 表示部
16 読み取り部
17 大容量記憶部
1a 可搬型記憶媒体
1b 半導体メモリ
1P 制御プログラム
2 ブロックチェーン
3 情報処理端末(端末)
31 制御部
31a ハッシュ値算出部
31b 電子署名作成部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 表示部
36 撮影部
3P 制御プログラム
14a 竜涎香IDの入力欄
14b 分割竜涎香IDの入力欄
14c 質量の入力欄
14d 価格の入力欄
14e 真空度の入力欄
14f 窒素雰囲気のコンボボックス
14g 紫外線照射のコンボボックス
14h オゾン添加のコンボボックス
14i 湿度の入力欄
14j 写真の表示欄
14k 写真の選択ボタン
14l 情報の送信ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図13
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図15
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図30
図31
図32
図33
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