【解決手段】サーバ101にて、編集部301は、管理端末104からの指示に基づいて、ページを編集するとともに、ページが適用されるべき適用地域を設定し、公開部302は、編集されたページに係る要求を閲覧端末103から受信すると、編集されたページを指定する応答を閲覧端末103へ送信することにより、編集されたページを公開し、推定部303は、閲覧端末103を用いている閲覧者が関心を抱いている関心地域を推定し、収集部304は、推定された関心地域と、公開されたページに設定された適用地域と、を表す統計を収集し、報告部305は、収集された統計に基づいて、公開されたページを再編集すべきか否かを管理端末104に報告する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施形態に係るサーバについて説明する。なお、以下に説明するサーバは、本発明の要旨を説明するためのものであり、本発明の技術的な範囲は、以下に説明する実施形態には限られない。また、各実施例にて説明する要素は、用途に応じて適宜省略することも可能である。このように、本発明の原理にしたがって構成されたサーバ、サービス方法、当該サーバを実現するためにコンピュータにて実行されるプログラム、ならびに、これらと均等な発明は、いずれも、本発明の範囲に含まれる。
【0012】
(サーバの各部が実現されるハードウェア)
本実施形態に係るサーバは、典型的には、プログラムをコンピュータが実行することによって実現される。
【0013】
ここで、コンピュータとしては、サーバコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のように、コンピュータとして製造、販売等されているものが典型的である。ただし、携帯電話、スマートフォン、タブレット型電話等のように、電話機として製造、販売等されているもの、携帯ゲーム機、家庭用エンターテインメント装置等のように、ゲーム機やマルチメディア端末として製造、販売等されているものを利用することも可能である。
【0014】
コンピュータにて実行されるプログラムや、当該プログラムにより参照される各種のデータは、当該コンピュータが通信可能に接続された他のサーバにより配布、販売することができるほか、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk ROM)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)などの非一時的(non-transitory)な情報記録媒体に記録した上で、当該情報記録媒体を配布、販売等することも可能である。
【0015】
プログラムは、コンピュータが有するハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、EEPROMなどの非一時的な情報記録媒体にインストールされる。すると、当該コンピュータにより、本実施形態における端末が実現されることになる。
【0016】
一般的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、コンピュータのOS(Operating System)による管理の下、情報記録媒体からRAM(Random Access Memory)へプログラムを読み出してから、当該プログラムに含まれるコードを解釈、実行する。ただし、携帯ゲーム機などでは、CPUがアクセス可能なメモリ空間内に情報記録媒体をマッピングできるようなアーキテクチャが採用されることがある。この場合には、プログラムのインストールや、RAMへの明示的なプログラムのロードは不要である。
【0017】
なお、プログラムの実行の過程で必要とされる各種情報は、CPUのレジスタやRAM、キャッシュ内に一時的(temporary)に記録しておくことができる。
【0018】
ユーザは、タッチスクリーン、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、ジョイスティック等のゲーム装置用コントローラ、タッチスクリーン等の入力装置を介して、コンピュータに対する各種の指示を与えることができる。
【0019】
コンピュータにおける処理の結果は、ディスプレイやタッチスクリーン等の表示装置に表示することができる。また、情報記録媒体に記録して、後日自身が利用したり、他の機器で参照することが可能である。
【0020】
タッチスクリーンを有するコンピュータでは、処理結果、ならびに、ユーザが操作可能なオブジェクト(ボタン、キー、リンク等。)がタッチスクリーンに表示される。ユーザは、タッチスクリーンに表示されたオブジェクトの上をタップしたり、フリックしたり、等の操作をすることによって、当該オブジェクトに対応付けられた希望する処理をコンピュータに入力することができる。なお、オブジェクトに対応付けられる処理は、操作の種類(タップ、フリック、ダブルタップ、…)に応じて適宜変更することも可能である。
【0021】
マウス、トラックパッド、タッチパッド、トラックボール、ジョイスティック等とディスプレイを有するコンピュータでは、処理結果、オブジェクトおよびカーソルがディスプレイに表示される。ユーザは、マウス等を介してカーソルをディスプレイ内で移動させ、マウスやトラックボールに備えられたボタンをクリックしたり、トラックパッドやタッチパッドの表面をタップしたり、等の操作をすることによって、カーソルが指し示すオブジェクトに対応付けられた処理を実行するよう、コンピュータに指示を出すことができる。なお、オブジェクトに対応付けられる処理は、操作の種類(左クリック、右クリック、シングルタップ、ダブルタップ、マルチタッチ、…)によって適宜変更することも可能である。
【0022】
また、本実施形態にでは、コンピュータをサーバとして利用するので、主として有線接続により、インターネットに接続される。ただし、コンピュータが、携帯電話回線などの無線回線、ならびに、無線LANのアクセスポイントを介して、インターネットに接続されるようにすることも可能である。各コンピュータは、インターネットを介して、処理の結果を配布、販売することができる。
【0023】
なお、汎用のコンピュータでプログラムを実行することにより本実施形態の端末を実現するのではなく、専用の電子回路を構築して本実施形態の端末を構成することも可能である。
【0024】
この態様においても、コンピュータに実行させる実行用プログラムと同様に記述をしたり、実行用プログラムを比較的簡単な手直しをして移行することによって得られる定義プログラムを利用することができる。
【0025】
定義プログラムは、一見実行用プログラムのように見えるが、実際には、定義プログラムに記載された処理を順次実行するのではなく、定義プログラムに記載された処理を実現する電子的な素子を配線したり、各素子における演算のタイミングチャート等を決定したりするための仕様定義として機能する。
【0026】
このような態様では、プログラムに定められる仕様を満たすような電子回路が、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成され、当該電子回路は、当該プログラムに定められた機能を果たす専用機器として機能して、本実施形態の端末を実現することができる。
【0027】
以下では、理解を容易にするため、コンピュータがプログラムを実行することによって、本実施形態に係る端末が実現される態様について説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施形態に係るサーバと他の機器との関係を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0029】
本図に示すように、本実施形態に係るサーバ101は、ウェブサーバとして機能し、インターネット102を介して、ウェブページを閲覧端末103に提供する。また、サーバ101から提供されるウェブページは、インターネット102を介して接続された管理端末104によって管理される。閲覧端末103や管理端末104は、デスクトップコンピュータやスマートフォンなど各種コンピュータ上でブラウザを動作させれば、実現することが可能である。
【0030】
サーバ101から提供されるウェブページは、閲覧端末103のブラウザによって表示される。
【0031】
また、管理端末104のブラウザを介してサーバ101へアクセスすることによって、サーバ101からインターネット102を介して公開されるウェブページの編集や設定をすることができる。
【0032】
(ウェブページの設定・編集)
図2は、管理端末のブラウザに表示される管理フォームの説明図である。本図に示す表示例は、管理端末104からサーバ101の所定のURLへアクセスした後に、ブラウザにて表示される管理フォームを示すものである。以下、本図を参照して説明する。
【0033】
本図に示すように、管理フォーム201には、メッセージ欄202、新規地域リストボックス203、新規作成ボタン204、および、編集リスト205が用意されている。
【0034】
メッセージ欄202には、サーバ101から管理端末104の管理者へ伝達すべき報告等、各種のメッセージが表示される。
【0035】
管理端末104の管理者は、新たな適用地域に対するウェブページを編集しようとする場合には、新規地域リストボックス203から適用地域を選択してから新規作成ボタン204を選択する。すると、当該適用地域に係るウェブページの編集フォームに遷移する。
【0036】
編集リスト205には、既にサーバ101から提供されているウェブページの適用地域が列挙されている。管理端末104の管理者が、列記された適用地域からいずれかを選択すると、ブラウザの表示は、当該適用地域に係るウェブページの詳細が編集可能な編集フォームに遷移する。
【0037】
図3は、管理端末のブラウザに表示される編集フォームの説明図である。
【0038】
本実施例では、編集フォーム251として、ある適用地域に係るある業務の宣伝を行うためのウェブページに掲載される情報を入力するためのフォームを想定している。編集フォーム251において、適用地域ラベル252に、設定された適用地域の名称が記載され、適用地域マップ253には、適用された適用地域周辺の地図が表示される。
【0039】
さらに、編集フォーム251では、ウェブページのタイトル欄254a、概要説明文欄254b、地域説明文欄254c、担当者名欄254d、担当者電話番号欄254eにテキストを入力することができる。さらに、紹介画像をアップロードするためのアップロードボタン255、設定された適用地域に居住等する顧客から収集されたコメントを表示するか否かを設定するためのチェックボックス256が用意されている。
【0040】
編集が完了したら、管理端末104の管理者は、完了ボタン257を選択する。すると、サーバ101は、編集フォーム251に対して入力、アップロードならびに設定された種々の情報を整形することによって、当該適用地域に結び付けられたウェブページをインターネット102上で公開する。
【0041】
なお、上記の編集フォーム251は、あくまで一例であり、本発明は、ブラウザを用いてウェブページを編集するための種々の技術に適用することが可能である。以下、本実施形態に係るサーバ101の構成についてさらに説明する。
【0042】
(サーバ)
図4は、本実施形態に係るサーバの構成を示す説明図である。本図に示すように、サーバ101は、編集部301、公開部302、推定部303、収集部304、報告部305を備える。これら各部は、コンピュータがサーバ101用のプログラムを実行することによって実現される。
【0043】
編集部301は、上述した通り、管理端末104からの指示に基づいて、ウェブページを編集するとともに、ウェブページが適用されるべき適用地域を設定する。
【0044】
一方、公開部302は、インターネット102を介して編集・設定されたウェブページを公開する。すなわち、ウェブページに係る要求を閲覧端末103から受信すると、当該ウェブページを指定する応答を閲覧端末103へ送信することにより、編集されたウェブページを公開する。これにより、一般的なウェブサーバの機能を提供していることになる。
【0045】
さらに、推定部303は、閲覧端末103を用いている閲覧者が関心を抱いている関心地域を推定する。関心地域の推定手法としては、以下のようなものがある。
【0046】
最も単純には、閲覧端末103に割り当てられたIPアドレスに基づいて、関心地域を推定するものである。この際には、IPアドレスから閲覧端末103の所在を推定するには、種々のジオロケーションAPIを利用すれば良い。
【0047】
このほか、閲覧端末103から受信した要求に係るリファラ情報により、関心地域を推定することもできる。閲覧端末103の利用者が検索エンジンを利用して当該適用地域に係るウェブページに遷移した場合には、遷移前に当該利用者が閲覧していた検索結果ページの情報をリファラ情報から得ることができる。
【0048】
そこで、リファラ情報そのもの、あるいは、当該リファラに示される当該検索結果ページの内容に、以下のような情報が掲載されている場合には、利用者は、当該地域に関心がある、と推定することができる。
(a)利用者が検索エンジンに与えた地域名。
(b)検索エンジンが取得あるいは推定した利用者の所在情報。
(c)検索結果に頻出する地域名。
【0049】
ついで、収集部304は、推定された関心地域と、公開されたウェブページに設定された適用地域と、を表す統計を収集する。
【0050】
さらに、報告部305は、収集された統計に基づいて、公開されたウェブページを再編集すべきか否かを管理端末104に報告する。
【0051】
たとえば、適用地域Xが設定されたウェブページAを要求した閲覧者の関心地域として収集された地域が、他の地域Y, Z, …ばかりであり、適用地域Xが少なければ、ウェブページAが適用地域Xにマッチしていないことになるので、対策が必要となる。
【0052】
そこで、報告部305は、
収集された統計により、公開されたウェブページについて推定された関心地域の頻度分布を求め、
求められた頻度分布の所定上位に、公開されたウェブページに設定された適用地域が含まれていなければ、
公開されたウェブページを再編集すべき旨を報告する
ように構成することができる。
【0053】
報告部305による報告は、典型的には、一定期間おき(たとえば毎月)、あるいは、一定数アクセスがあるごとに行うこととするのが好ましい。
【0054】
報告部305による報告は、管理者に対して電子メールやSMS等を介して行うこととしても良いが、管理フォーム201を利用することもできる。
図5は、管理端末のブラウザに表示される報告が付された管理フォームの説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0055】
本図に示すように、再編集すべき適用地域については、編集リスト205にて警告マーク211が表示されているほか、メッセージ欄202に、報告の内容が文章にて掲載される。
【0056】
したがって、管理者は、ブラウザにて定期的に管理フォーム201を表示することで、すでに公開済みのウェブページが、設定された適用地域に合わせて検索されているか否かを確認することができ、問題がある場合には、当該ウェブページを編集して対策をとることができるようになる。
【0057】
(処理の流れ)
図6は、サーバにて実行される処理の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照して説明する。
【0058】
本処理は、サーバ101を実現するためのコンピュータが、サーバ用プログラムを実行することによって実現される。
【0059】
本処理が開始されると、サーバ101は、任意の端末から何らかの要求が到着しているか調べる(ステップS351)。
【0060】
管理フォーム201を求める管理要求が到着していれば(ステップS351;管理)、要求の送信元は、管理端末104ということになる。ここで、当該要求に係る管理者に対する報告がなければ(ステップS352;No)、サーバ101は、たとえば
図2に示すような、報告のない通常の管理フォーム201を生成し(ステップS354)、報告があれば(ステップS352;Yes)、サーバ101は、たとえば
図5に示すような、報告を含む管理フォーム201を生成する(ステップS353)。
【0061】
そして、サーバ101は、生成された管理フォーム201を要求送信元の端末へ送信し(ステップS355)、制御をステップS351へ戻す。
【0062】
さて、管理端末104のブラウザにて表示された管理フォーム201にて、新規地域リストボックス203から適用地域を選択し新規作成ボタン204を選択する、もしくは、編集リスト205からいずれかの適用地域を選択すると、管理端末104から適用地域を指定する編集要求がサーバ101へ送信される。
【0063】
したがって、サーバ101に編集要求が到着していれば(ステップS351;編集)、編集要求の送信元の端末は管理端末104である。ここで、編集要求に指定された適用地域に係るウェブページが既に作成済であれば(ステップS356;Yes)、サーバ101は、当該適用地域に係る当該作成済みのウェブページに係る情報が各欄に充填された編集フォーム251を生成し(ステップS357)、当該指定された適用地域に係るウェブページが未だ作成されていなければ(ステップS356;No)、サーバ101は、当該適用地域に係る各情報が空欄になっている編集フォーム251を生成する(ステップS358)。
【0064】
そして、サーバ101は、生成された編集フォーム251を編集要求の送信元の端末へ送信し(ステップS359)、制御をステップS351へ戻す。
【0065】
管理端末104にて編集フォーム251の各欄への入力が行われ、完了ボタン257が選択されると、管理端末104からサーバ101へ、編集ページの各欄に入力された情報をともなう完了要求が送信される。
【0066】
したがって、サーバ101に完了要求が到着していれば(ステップS351;完了)、完了要求の送信元の端末は、管理端末104である。サーバ101は、完了要求に指定された情報を保存し(ステップS360)、保存された情報に基づいてウェブページを生成して(ステップS361)、制御をステップS351へ戻す。
【0067】
サーバ101にて生成されたウェブページに係る閲覧要求が端末から到着していれば(ステップS351;閲覧)、閲覧要求の送信元の端末は、閲覧端末103に相当する。サーバ101は、当該閲覧要求に係るウェブページを当該端末へ送信する(ステップS362)。
【0068】
さらに、サーバ101は、当該端末の閲覧者が関心を抱いている関心地域を推定して(ステップS363)、推定された関心地域と、当該端末へ提供したウェブページに設定された適用地域と、を対応付けてデータベースに記録し(ステップS364)、制御をステップS351に戻す。
【0069】
上記以外の要求が到着していれば(ステップS351;その他)、サーバ101は、到着した要求に対応する処理を実行して(ステップS365)、制御をステップS351に戻す。
【0070】
要求が到着していなければ(ステップS351;なし)、サーバ101は、記録検査をすべきか否かを判定する(ステップS366)。すべきであれば(ステップS366;Yes)、データベースに記録された関心地域と適用地域の分布から、再編集を行うべきウェブページに係る適用地域を探す(ステップS367)。
【0071】
再編集を行うべきウェブページの適用地域が見付かれば(ステップS368;Yes)、管理者宛の報告を作成して保存し(ステップS369)、制御をステップS351に戻す。
【0072】
記録検査をする必要がない(ステップS366;No)、あるいは、再編集すべき適用地域がない(ステップS368;No)のであれば、サーバ101は、必要であれば他の処理を実行してから(ステップS370)、制御をステップS351に戻す。
【0073】
なお、各報告は、ステップS355にて管理フォーム201を生成する際に参照されてから一定期間経過すると、消去することとしても良い(図示せず)。
【0074】
以上説明したように、本実施形態によれば、サーバ101にて管理されているウェブページが適用地域に適切に結び付けられていなければ、ウェブページの再編集を促すことにより、ウェブページの内容・設定を適切かつ効果的に保つことができるようになる。
【0075】
(管理端末による閲覧)
上記実施形態では、閲覧端末103からのアクセス統計に基づいて、適用地域が設定されたウェブページに問題がないかをチェックしていたが、本実施形態では、管理端末104を用いることで、より積極的に検査を行う。
【0076】
管理端末104としては、管理者が利用するデスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォンなど、種々の機器が想定可能である。
【0077】
図7は、適用地域が設定されたウェブページを管理端末を用いてチェックする処理の手順を示す図である。以下、本図を参照して説明する。一般に、ウェブページにアクセスしただけでは、当該アクセス元は閲覧端末103として取り扱われるが、管理フォーム201や編集フォーム251にアクセスした場合には、当該アクセス元は、管理端末104である、と識別することが可能である。アクセス元から管理フォーム201を求める要求が送られると(401)、サーバ101は、管理フォーム201をアクセス元である管理端末104へ送る(402)。
【0078】
図8は、管理端末のブラウザに表示される現在位置に基づく検査が可能な管理フォームの説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0079】
本実施形態に係る管理フォーム201では、推定された管理端末104の所在位置が編集リスト205の中のいずれかに該当する場合には、その旨をあらわす位置マーク212が表示される。したがって、この位置マーク212が付された地域について、検索エンジンにおける順位の検査が可能となる。
【0080】
また、管理者が効果を確認したキーワードを入力するキーワード欄501と、検査ボタン502が用意されている。管理者は、たとえば、ウェブページにて宣伝している事業の業種名などをキーワード欄501に入力して、検査ボタン502を選択する。
【0081】
検査ボタン502には、以下の処理を管理端末104のブラウザにて行うブラウザスクリプトが対応付けられている。
【0082】
まず、管理端末104のブラウザは、外部の検索エンジンに対してキーワード欄501にて入力されたキーワードを与えて検索を実行させ(403)、検索結果を取得する(404)。
【0083】
なお、告知の効果を確認するためのキーワードがあらかじめ定められている場合には、明示的なキーワード欄501は省略してもよい。この場合は、管理者が検査ボタン502を選択するだけで、あらかじめ定められたキーワードを外部の検索エンジンに検索させることになる。
【0084】
検索結果が得られると、管理端末104のブラウザは、取得された検索結果を、サーバ101へ転送する(405)。
【0085】
なお、検索を実際に行う検索エンジンと、管理フォーム201を管理するサーバ101と、は、一般には異なるドメインにあるため、同一生成元ポリシーの制約を受けるおそれがある。
【0086】
この場合には、キーワード欄501および検査ボタン502を管理フォーム201に組み込む際に検索エンジン側の開発者登録をし、CORS(Cross-Origin Resource Sharing)の機能を利用することで、制約を回避することができる。また、管理端末104のブラウザに専用のブラウザプラグインを導入することで、この制限を回避することもできる。
【0087】
そして、検査ボタン502の選択による処理を終了する。なお、実施態様によっては、検索結果を管理フォーム201内のフレームに挿入したり、ブラウザの新たなタブやウィンドウで表示することも可能である。
【0088】
すると、サーバ101は、管理端末104から転送された検索結果を受信すると、管理端末104に割り当てられたIPアドレスに基づいて、管理端末104が所在する所在地域を推定する(406)。
【0089】
そして、推定された所在地域が設定されたウェブページをサーバ101が公開していれば、以下の検査を行う(407)。
【0090】
すなわち、管理端末104から転送された検索結果から、当該サーバ101にて管理されているウェブページを抽出し、抽出されたウェブページに設定されている適用地域を取得する。
【0091】
管理端末104の所在地域は、閲覧端末103の閲覧者の関心地域に相当すると考えられるので、取得された適用地域においては、最上位に位置すべきものである。したがって、推定された所在地域の順位が、取得された適用地域のいずれかよりも下位にあれば、いずれかのウェブページの適用地域の設定もしくは内容に問題がある可能性がある。このような問題は、ある適用地域用の既存のウェブページの内容を参考に、別の適用地域用の新規のウェブページを、コピーアンドペーストを実行して作成した場合などに生じやすい。
【0092】
そこで、このような場合には、サーバ101は、
管理フォーム201の編集リスト205にて、所在地域が適用地域として設定されたウェブページに警告マーク211等を用いて示し、
メッセージ欄202等にて、所在地域が適用地域として設定されたウェブページよりも上位であった適用地域を、示す
等により、推定された所在地域が適用地域として設定されたウェブページの内容を再編集すべき旨を報告する(408)。
【0093】
当該報告は、管理端末104のブラウザにより表示されている管理フォーム201を、サーバ101からのプッシュ通知等によって動的に更新することとしても良いし、管理端末104のブラウザで管理フォーム201をリロードすることによって表示されることとしても良い。
【0094】
本実施形態によれば、サーバ101にて管理されている各適用地域のウェブページ同士が適用地域に適切に結び付けられていなければ、ウェブページの再編集を促すことにより、ウェブページの内容・設定を適切かつ効果的に保つことができるようになる。
【0095】
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態に係るサーバは、
管理端末からの指示に基づいて、ページを編集するとともに、前記ページが適用されるべき適用地域を設定する編集部、
前記編集されたページに係る要求を閲覧端末から受信すると、前記編集されたページを指定する応答を前記閲覧端末へ送信することにより、前記編集されたページを公開する公開部、
前記閲覧端末を用いている閲覧者が関心を抱いている関心地域を推定する推定部、
前記推定された関心地域と、前記公開されたページに設定された適用地域と、を表す統計を収集する収集部、
前記収集された統計に基づいて、前記公開されたページを再編集すべきか否かを前記管理端末に報告する報告部
を備える。
【0096】
また、本実施形態に係るサーバにおいて、
前記推定部は、前記閲覧端末に割り当てられたIPアドレスに基づいて、前記関心地域を推定する
ように構成することができる。
【0097】
また、本実施形態に係るサーバにおいて、前記報告部は、
前記管理端末に割り当てられたIPアドレスに基づいて、前記管理端末が所在する所在地域を推定し、
前記管理端末から検索エンジンに対して所望キーワードを検索させ、
前記検索させた結果において、前記推定された所在地域が前記適用地域として設定されて前記公開されたページの順位が、前記サーバにて公開される他のページの順位よりも低ければ、前記公開されたページを再編集すべき旨を報告する
ように構成することができる。
【0098】
また、本実施形態に係るサーバにおいて、前記推定部は、前記要求に係るリファラ、もしくは、当該リファラに示される他のページの内容に基づいて、前記関心地域を推定する
ように構成することができる。
【0099】
また、本実施形態に係るサーバにおいて、前記報告部は、
前記収集された統計により、前記公開されたページについて推定された関心地域の頻度分布を求め、
前記求められた頻度分布の所定上位に、前記公開されたページに設定された適用地域が含まれていなければ、
前記公開されたページを再編集すべき旨を報告する
ように構成することができる。
【0100】
本実施形態に係るサービス方法は、サーバが、
管理端末からの指示に基づいて、ページを編集し、前記指示に基づいて、前記ページが適用されるべき適用地域を設定し、
前記編集されたページに係る要求を閲覧端末から受信すると、前記編集されたページを指定する応答を前記閲覧端末へ送信することにより、前記編集されたページを公開し、
前記閲覧端末を用いている閲覧者が関心を抱いている関心地域を推定し、
前記推定された関心地域と、前記公開されたページに設定された適用地域と、を表す統計を収集し、
前記収集された統計に基づいて、前記公開されたページを再編集すべきか否かを前記管理端末に報告する。
【0101】
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータを、
管理端末からの指示に基づいて、ページを編集するとともに、前記ページが適用されるべき適用地域を設定する編集部、
前記編集されたページに係る要求を閲覧端末から受信すると、前記編集されたページを指定する応答を前記閲覧端末へ送信することにより、前記編集されたページを公開する公開部、
前記閲覧端末を用いている閲覧者が関心を抱いている関心地域を推定する推定部、
前記推定された関心地域と、前記公開されたページに設定された適用地域と、を表す統計を収集する収集部、
前記収集された統計に基づいて、前記公開されたページを再編集すべきか否かを前記管理端末に報告する報告部
として機能させる。
【0102】
当該プログラムは、非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0103】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。