特開2020-42799(P2020-42799A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ネイバー コーポレーションの特許一覧 ▶ LINE株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000003
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000004
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000005
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000006
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000007
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000008
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000009
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000010
  • 特開2020042799-イヤーセット制御方法およびシステム 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-42799(P2020-42799A)
(43)【公開日】2020年3月19日
(54)【発明の名称】イヤーセット制御方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20200225BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20200225BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20200225BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20200225BHJP
   H04R 1/10 20060101ALI20200225BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20200225BHJP
【FI】
   G06F3/01 510
   G06F3/16 540
   G06F3/16 610
   G06F3/0488
   G06F3/0484 170
   H04R1/10 101A
   H04R3/00 310
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2019-150281(P2019-150281)
(22)【出願日】2019年8月20日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0109737
(32)【優先日】2018年9月13日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(71)【出願人】
【識別番号】501333021
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】李 侑映
(72)【発明者】
【氏名】李 泰鉉
【テーマコード(参考)】
5D220
5E555
【Fターム(参考)】
5D220AB08
5D220DD03
5E555AA04
5E555AA11
5E555BA06
5E555BA17
5E555BA88
5E555BB06
5E555BB17
5E555BC01
5E555CA15
5E555CA46
5E555CA47
5E555CB12
5E555CB14
5E555CB22
5E555CB56
5E555CB57
5E555CB76
5E555CC01
5E555DA23
5E555DA32
5E555DA33
5E555DD11
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】イヤーセットに含まれる限られた入力インタフェースによって多様な機能をより簡単に制御することができるイヤーセット制御方法およびシステムを提供する。
【解決手段】イヤーセット制御方法は、イヤーセットペアのうち第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識する段階510、第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されるかどうかを確認する段階520、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されなかった場合には、認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成し530、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識された場合には、認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第2制御信号を生成する段階540を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イヤーセット制御方法であって、
イヤーセットペアのうち第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識する段階、
第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されるかどうかを確認する段階、および
前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されなかった場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成し、前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識された場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第2制御信号を生成する段階
を含む、イヤーセット制御方法。
【請求項2】
前記第1制御信号は、音源制御に関連する第1音源制御信号を含み、
前記第2制御信号は、オーディオボリューム制御に関連する第1ボリューム制御信号を含む、
請求項1に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項3】
前記第2制御信号を生成する段階は、
前記さらに認識された第2種類のタッチジェスチャーの認識時間によって第2ボリューム制御信号をさらに生成する、
請求項2に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項4】
前記第1ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから1レベルだけ増加または減少させるための信号を含み、
前記第2ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから前記第2種類のタッチジェスチャーによって認識されるタッチ時間に応じて漸進的に増加または減少させるための信号を含む、
請求項3に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項5】
前記第1種類のタッチジェスチャーおよび前記第2種類のタッチジェスチャーは、前記タッチ領域で連続して認識されるタッチの時間に基づいて区分される、
請求項1に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項6】
前記イヤーセットペアのうち第2イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識する段階、
前記第2イヤーセットのタッチ領域に対して第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーが前記第2イヤーセットのタッチ領域に対してさらに認識されるかどうかを確認する段階、および
前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーが前記第2イヤーセットのタッチ領域に対してさらに認識されなかった場合には、前記第2イヤーセットのタッチ領域に対して認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第3制御信号を生成し、前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーが前記第2イヤーセットのタッチ領域に対してさらに認識された場合には、前記第2イヤーセットのタッチ領域に対して認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第4制御信号を生成する段階
をさらに含む、
請求項1に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項7】
前記第3制御信号は、音源制御に関する第2音源制御信号を含み、
前記第4制御信号は、オーディオボリューム制御に関する第3ボリューム制御信号を含む、
請求項6に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項8】
前記第4制御信号を生成する段階は、
前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーが前記第2イヤーセットのタッチ領域に対してさらに認識された場合、前記さらに認識された第2種類のタッチジェスチャーに対して第4ボリューム制御信号をさらに生成する、
請求項7に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項9】
前記第2制御信号および前記第4制御信号は、オーディオボリュームを互いに異なる方式によって制御するための信号である、
請求項6に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項10】
イヤーセット制御方法であって、
第1イヤーセットおよび第2イヤーセットにオーディオ信号を送信する段階、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに含まれる接近センサの出力値に基づき、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されているかどうかを決定する段階、および
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されていると決定された場合、前記オーディオ信号の送信を停止する段階
を含む、イヤーセット制御方法。
【請求項11】
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに含まれる接近センサの出力値の変化に基づき、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットのうちの少なくとも1つが前記利用者の耳と結合しているかどうかを決定する段階、および
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットのうちの少なくとも1つが前記利用者の耳と結合していると決定された場合、前記停止されていたオーディオ信号の送信を再開する段階
をさらに含む、請求項10に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項12】
前記オーディオ信号を送信する段階は、
現在再生中の音源のオーディオ信号を送信し、
前記オーディオ信号の送信を停止する段階は、
前記現在再生中の音源の再生を停止して前記オーディオ信号の送信を停止する、
請求項10に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項13】
前記オーディオ信号を送信する段階は、
現在接続中の電話呼によって伝達されるオーディオ信号を送信し、
前記オーディオ信号の送信を停止する段階は、
前記現在接続中の電話呼によって伝達されるオーディオ信号の送信を停止する、
請求項10に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項14】
イヤーセット制御方法であって、
第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの基本設定値を記録する段階、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を記録する段階、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識する段階、および
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに対して予め設定されたタッチジェスチャーが予め設定された時間範囲内に連続して認識された場合、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を前記基本設定値に基づいて変更する段階
を含む、イヤーセット制御方法。
【請求項15】
前記基本設定値は、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットのオーディオボリュームに対する基本値を含み、
前記現在設定値は、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットのオーディオボリュームに対する現在値を含む、
請求項14に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項16】
前記変更する段階は、
前記予め設定されたタッチジェスチャーが予め設定された時間範囲内に連続して認識されると同時に、前記現在設定値が予め設定された値の範囲を逸脱した場合、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を前記基本設定値に基づいて変更する、
請求項14に記載のイヤーセット制御方法。
【請求項17】
コンピュータと結合して請求項1乃至16のうちのいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項1乃至16のうちのいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムが記録されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
コンピュータ装置であって、
前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
イヤーセットペアのうち第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識し、
第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されるかどうかを確認し、
前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されなかった場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成し、前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識された場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第2制御信号を生成する、
コンピュータ装置。
【請求項20】
コンピュータ装置であって、
前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
第1イヤーセットおよび第2イヤーセットにオーディオ信号を送信し、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに含まれる接近センサの出力値に基づき、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されているかどうかを決定し、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されていると決定された場合、前記オーディオ信号の送信を停止する、
コンピュータ装置。
【請求項21】
コンピュータ装置であって、
前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの基本設定値を記録し、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を記録し、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識し、
前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに対して予め設定されたタッチジェスチャーが予め設定された時間範囲内に連続して認識された場合、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を前記基本設定値に基づいて変更する、
コンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、イヤーセット制御方法およびシステム、並びにコンピュータと結合して本発明の実施形態に係るイヤーセット制御方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムとその記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
イヤーセット(earset)とは、電話機に繋げることで手を使わずに通話することができるイヤホンとマイクを備えた機器であって、例えば、スマートフォンに繋げた場合、電話通話はもちろん、音楽のようなオーディオを受信して出力したり、物理的なボタンやセンサ、あるいは音声によってスマートフォンを制御するための多様な制御信号をスマートフォンに提供したりする。例えば、特許文献1は、イヤーカーネルマイクが内蔵されたブルートゥース(登録商標)イヤーセットを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2017−0030375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
イヤーセットに含まれる限られた入力インタフェース(一例として、イヤーセットに含まれるタッチセンサのタッチインタフェース)によって多様な機能をより簡単に制御することができるイヤーセット制御方法、イヤーセット制御方法を実行するコンピュータ装置、イヤーセット制御方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムおよびその記録媒体を提供する。
【0005】
ユーザのイヤーセット着用状況に応じてオーディオ信号の送信を制御することができるイヤーセット制御方法、イヤーセット制御方法を実行するコンピュータ装置、イヤーセット制御方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムおよびその記録媒体を提供する。
【0006】
イヤーセットの設定値を速やかに基本設定値に戻すことができるイヤーセット制御方法、イヤーセット制御方法を実行するコンピュータ装置、イヤーセット制御方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムおよびその記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
イヤーセットペアのうち第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識する段階、第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されるかどうかを確認する段階、および前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されなかった場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成し、前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識された場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第2制御信号を生成する段階を含む、イヤーセット制御方法を提供する。
【0008】
第1イヤーセットおよび第2イヤーセットにオーディオ信号を送信する段階、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに含まれる接近センサの出力値に基づき、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されているかどうかを決定する段階、および前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されていると決定された場合、前記オーディオ信号の送信を停止する段階を含む、イヤーセット制御方法を提供する。
【0009】
第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの基本設定値を記録する段階、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を記録する段階、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識する段階、および前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに対して予め設定されたタッチジェスチャーが予め設定された時間範囲内に連続して認識された場合、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を前記基本設定値に基づいて変更する段階を含む、イヤーセット制御方法を提供する。
【0010】
コンピュータと結合して前記イヤーセット制御方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された、コンピュータプログラムを提供する。
【0011】
前記イヤーセット制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0012】
コンピュータ装置であって、前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサにより、イヤーセットペアのうち第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識し、第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されるかどうかを確認し、前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されなかった場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成し、前記予め設定された時間内に前記第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識された場合には、前記認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成する、コンピュータ装置を提供する。
【0013】
コンピュータ装置であって、前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサにより、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットにオーディオ信号を送信し、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに含まれる接近センサの出力値に基づいて前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されているかどうかを決定し、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されていると決定された場合、前記オーディオ信号の送信を停止する、コンピュータ装置を提供する。
【0014】
コンピュータ装置であって、前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサにより、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの基本設定値を記録し、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を記録し、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識し、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットそれぞれに対して予め設定されたタッチジェスチャーが予め設定された時間範囲内に連続して認識された場合、前記第1イヤーセットおよび前記第2イヤーセットの現在設定値を前記基本設定値に基づいて変更する、コンピュータ装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
イヤーセットに含まれる限られた入力インタフェース(一例として、イヤーセットに含まれるタッチセンサのタッチインタフェース)によって多様な機能をより簡単に制御することができる。例えば、同じタッチジェスチャーに対しても、これに続くタッチジェスチャーに応じて音源制御およびボリューム制御の互いに異なる制御が可能となる。
【0016】
ユーザのイヤーセット着用状況に応じてオーディオ信号の送信を制御することができる。例えば、ユーザの耳から両方のイヤーセットが外されている場合、自動で音源の再生を停止したり、電話通話のためのオーディオ信号の送信を停止したりすることが可能となる。
【0017】
イヤーセットの設定値を速やかに基本設定値に戻すことができる。例えば、オーディオのボリュームを操作する状況において、オーディオのボリュームが急激に大きくなったり、反対にオーディオのボリュームが急激に小さくなったりする場合、ユーザの簡単なタッチ操作によってオーディオボリュームを速やかに基本レベルに戻すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の例を示したブロック図である。
図2】本発明の一実施形態における、イヤーセットペアと電子機器の通信例を示した図である。
図3】本発明の一実施形態における、イヤーセットペアと電子機器の他の通信例を示した図である。
図4】本発明の一実施形態における、イヤーセット制御方法の一例を示したフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態における、イヤーセット制御方法の一例を示したフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態における、イヤーセット制御方法の他の例を示したフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態における、イヤーセットによるイヤーセット制御方法の例を示したフローチャートである。
図8】本発明の他の実施形態における、イヤーセット制御方法の例を示したフローチャートである。
図9】本発明のさらに他の実施形態における、イヤーセット制御方法の例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0020】
本発明の実施形態に係るイヤーセット制御方法は、以下で説明されるコンピュータ装置によって実現されてよい。このとき、コンピュータ装置においては、本発明の一実施形態に係るコンピュータプログラムがインストールされて実行されてよく、コンピュータ装置は、実行されるコンピュータプログラムの制御に従って本発明の実施形態に係るイヤーセット制御方法を実行してよい。上述したコンピュータプログラムは、コンピュータ装置と結合してイヤーセット制御方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の例を示したブロック図である。以下で説明される電子機器および/またはイヤーセットペアは、図1に示されたコンピュータ装置100によって実現されてよく、一実施形態に係るイヤーセット制御方法は、上述したように、図1に示されたコンピュータ装置100によって実現される電子機器および/またはイヤーセットペアによって実行されてよい。
【0022】
このようなコンピュータ装置100は、図1に示すように、メモリ110、プロセッサ120、通信インタフェース130、および入力/出力インタフェース140を含んでよい。メモリ110は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROMやディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ110とは区分される別の永続的記録装置としてコンピュータ装置100に含まれてもよい。また、メモリ110には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコードが記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ110とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からメモリ110にロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD−ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信インタフェース130を通じてメモリ110にロードされてもよい。例えば、ソフトウェア構成要素は、ネットワーク160を介して受信されたファイルによってインストールされるコンピュータプログラムに基づいて、コンピュータ装置100のメモリ110にロードされてよい。
【0023】
プロセッサ120は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ110または通信インタフェース130によって、プロセッサ120に提供されてよい。例えば、プロセッサ120は、メモリ110のような記録装置に記録されたプログラムコードに従って受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0024】
通信インタフェース130は、ネットワーク160を介してコンピュータ装置100が他の電子機器(一例として、上述した記録装置)と互いに通信するための機能を提供してよい。一例として、コンピュータ装置100のプロセッサ120がメモリ110のような記録装置に記録されたプログラムコードに従って生成した要求や命令、データ、ファイルなどが、通信インタフェース130の制御に従ってネットワーク160を介して他の装置に伝達されてよい。これとは逆に、他の装置からの信号や命令、データ、ファイルなどが、ネットワーク160を介してコンピュータ装置100の通信インタフェース130を通じてコンピュータ装置100に受信されてよい。通信インタフェース130を通じて受信された信号や命令、データなどは、プロセッサ120やメモリ110に伝達されてよく、ファイルなどは、コンピュータ装置100がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。
【0025】
入力/出力インタフェース140は、入力/出力装置150とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、マイク、キーボード、またはマウスなどの装置を含んでよく、出力装置は、ディスプレイ、スピーカなどのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース140は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置150は、コンピュータ装置100と1つの装置で構成されてもよい。
【0026】
また、他の実施形態において、コンピュータ装置100は、図1の構成要素よりも少ないか多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、コンピュータ装置100は、上述した入力/出力装置150のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバやGPS(Global Positioning System)などのような他の構成要素をさらに含んでもよい。
【0027】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク160が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網)を利用する通信方式だけでなく、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)やNFC(Near Field Communication)のような近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク160は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク160は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター−バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0028】
一方、実施形態によって、イヤーセットペアのうちの少なくとも1つの場合には、図1とは異なる構成要素を含んでもよい。例えば、以下で図4を参照しながら説明するが、イヤーセット機器400は、図4の構成要素410〜470を含むように実現されてもよい。
【0029】
図2は、本発明の一実施形態における、イヤーセットペアと電子機器の通信例を示した図である。一般的に、スマートフォンは、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、ジグビー(Zigbee)(登録商標)、Wi−Fiなどのような近距離無線通信プロトコルを利用してイヤーセットや無線スピーカのような周辺機器と通信する。図2の実施形態でも、電子機器210がこのような近距離無線通信プロトコルを利用してイヤーセットペアと通信する例について説明している。ただし、電子機器210は、1つの近距離無線通信プロトコル(一例として、ブルートゥース4.1)の利用によって一度に1つの機器(図2の実施形態では、第1イヤーセット機器220)としか通信できない場合がある。言い換えれば、電子機器210が、1つの近距離無線通信プロトコルによって2つ以上の機器とは同時に通信できない場合が考えられる。本実施形態において、電子機器210は、1つの近距離無線通信プロトコルを利用して1つの機器である第1イヤーセット機器220と通信してよく、第2イヤーセット機器230とは第1イヤーセット機器220との中継によって通信してよい。このため、第1イヤーセット機器220と第2イヤーセット機器230は、互いに近距離無線通信を行ってよい。例えば、第2イヤーセット機器230は、第2イヤーセット機器230に含まれるマイクに入力された音声を、第1イヤーセット機器220を経て電子機器210に送信してよい。これとは逆に、電子機器210から送信された制御信号は、第1イヤーセット機器220を経て第2イヤーセット機器230に送信されてよい。このような音声の中継通信のために、一例として、TWS(True Wireless Stereo)方式が利用されてよい。
【0030】
図3は本発明の一実施形態における、イヤーセットペアと電子機器の他の通信例を示した図である。図2の実施形態とは異なり、電子機器210は、1つの近距離無線通信プロトコルを利用して第1イヤーセット機器220と第2イヤーセット機器230の両方を同時に通信することもある。例えば、ブルートゥース5.0のような近距離無線通信プロトコルは、スマートフォンが同時に2つの機器とブルートゥース接続および通信することができる技術を提供する。図3の実施形態は、このように同時に複数の機器と通信可能な近距離無線通信プロトコルを活用して第1イヤーセット機器220と第2イヤーセット機器230の両方と同時に通信してもよい。
【0031】
図4は、本発明の一実施形態における、イヤーセット機器の内部構成の例を示したブロック図である。本実施形態に係るイヤーセット機器400は、上述した図2および図3を参照しながら説明した第1イヤーセット機器220および/または第2イヤーセット機器230に対応してよい。このようなイヤーセット機器400は、制御部410、スピーカ420、マイク430、タッチセンサ440、接近センサ450、LED460、および通信部470を備えてよい。実施形態によって、イヤーセット機器400は、図4を参照しながら説明する構成要素410〜470のうちの少なくとも1つを含まなくてもよいし(一例として、LED460)、他の構成要素(一例として、加速度センサや重力センサなど)をさらに含んでもよい。
【0032】
制御部410は、スピーカ420、マイク430、タッチセンサ440、接近センサ450、LED460、および通信部470を制御するための電子回路および/またはチップセット(chip set)の形態で実現されてよい。
【0033】
スピーカ420は、オーディオ信号を出力するための構成要素であってよい。例えば、電子機器210が送信するオーディオ信号が、イヤーセット機器400のスピーカ420から出力されてよい。
【0034】
マイク430は、周辺のオーディオ信号の入力を受けるための構成要素であってよい。例えば、ユーザの音声命令がマイク430に入力され、通信部470を経て電子機器210に送信されてよい。
【0035】
タッチセンサ440は、ユーザのタッチ命令の入力を受け取るための構成要素であってよい。例えば、タッチセンサ440のためにイヤーセット機器400の外部に提供されるタッチ領域で認識される多様なタッチジェスチャーに従って、イヤーセット機器400の制御と音源再生、音源停止、アシスタント(assistant)の呼び出し、翻訳機能の呼び出し、ボリューム制御などのような多様な制御が処理されてよい。例えば、多様なタッチジェスチャーは、タップ(tap)、ホールド(hold)、ベリーロング(very long)などに分類されるタッチジェスチャーとこれらの組み合わせによって構成されてよい。このようなタッチジェスチャーは、一例として、タッチ時間に応じて分類されてよい。より具体的な例として、タップタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから1秒未満の時間内にタッチが解除された場合に認識されてよい。ホールドタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから一定の時間(例えば、3秒)未満の時間内にタッチが解除された場合に認識されてよい。ベリーロングタッチジェスチャーは、タッチが一定の時間(例えば、5秒)以上維持される場合に認識されてよい。
【0036】
接近センサ450は、イヤーセット機器400がユーザの耳に着用されているかどうかを感知するための構成要素であってよい。例えば、接近センサ450を、イヤーセット機器400のボディーとユーザの耳に挿入される部分との間に配置することにより、イヤーセット機器400がユーザの耳に着用されているかどうかを効果的に感知してよい。
【0037】
LED(Light Emitting Diode)460は、イヤーセット機器400に関する多様な通知を提供するための構成要素であってよい。例えば、イヤーセット機器400は、LED460から出力する光のカラーや出力時間、周期などに基づいて多様な通知をユーザに提供してよい。
【0038】
通信部470は、上述したように、電子機器210や他のイヤーセット機器(一例として、第2イヤーセット機器230)との通信のための構成要素であってよい。
【0039】
図5は、本発明の一実施形態における、イヤーセット制御方法の一例を示したフローチャートである。本実施形態に係るイヤーセット制御方法は、一例として、上述した電子機器210を実現するコンピュータ装置100によって実行されてよい。例えば、コンピュータ装置100のプロセッサ120は、メモリ110に含まれるオペレーティングシステムのコードと少なくとも1つのプログラムのコードとによる制御命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサ120は、コンピュータ装置100に記録されたコードが提供する制御命令に従ってコンピュータ装置100が図5の方法に含まれる段階510〜段階540を実行するようにコンピュータ装置100を制御してよい。ここで、上述した少なくとも1つのプログラムは、イヤーセットの制御のためにコンピュータ装置100にインストール(install)されたアプリケーションであってよい。
【0040】
段階510において、コンピュータ装置100は、イヤーセットペアのうち第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識してよい。一例として、イヤーセットペアは、図2および図3を参照しながら説明した第1イヤーセット機器220および第2イヤーセット機器230に対応してよく、第1イヤーセットは、一例として、第1イヤーセット機器220に対応してよい。タッチジェスチャーの認識は、上述したように、第1イヤーセットに含まれるタッチセンサを利用して処理されてよい。例えば、第1イヤーセットのタッチセンサによって認識されたセンシング値は、コンピュータ装置100に送信されてよく、コンピュータ装置100は、送信されたセンシング値に基づいて第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識してよい。実施形態によっては、第1イヤーセットが、タッチセンサにより認識されたセンシング値に基づいてタッチジェスチャーを認識し、認識されたタッチジェスチャーの種類に関する情報をコンピュータ装置100に送信することも考えられる。このようなタッチジェスチャーの認識は、以下で説明する他の実施形態でも同一または類似するように適用されてよい。
【0041】
段階520において、コンピュータ装置100は、第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されるかどうかを確認してよい。このとき、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーが認識されなかった場合には段階530が、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーが認識された場合には段階540がそれぞれ実行されてよい。例えば、第1種類のタッチジェスチャーは上述したタップタッチジェスチャーであってよく、第2種類のタッチジェスチャーはホールドタッチジェスチャーであってよいが、これに限定されることはない。
【0042】
段階530において、コンピュータ装置100は、認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成してよい。一例として、第1制御信号は、音源制御に関連する第1音源制御信号を含んでよい。
【0043】
段階540において、コンピュータ装置100は、認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第2制御信号を生成してよい。一例として、第2制御信号は、オーディオボリューム制御に関連する第1ボリューム制御信号を含んでよい。
【0044】
例えば、コンピュータ装置100は、タップタッチジェスチャーだけが認識された場合、タップタッチジェスチャーの認識に対する応答として第1音源制御信号(一例として、音楽の再生開始のための制御信号)を生成してよい。タップタッチジェスチャーが入力されてから一定の時間以内にホールドタッチジェスチャーが入力された場合には、タップタッチジェスチャーの認識に対する応答として第1ボリューム制御信号(一例として、オーディオボリュームのレベルを1だけ増加させるための制御信号)を生成してよい。この場合、同じタップタッチジェスチャーが、追加でホールドタッチジェスチャーが入力されるかどうかに応じて、音楽の再生開始およびボリュームの増加のような互いに異なる制御信号のうちの1つを生成するのに利用されてよい。この場合、タッチジェスチャーの種類は、タッチ領域で連続して認識されるタッチの時間に基づいて区分されてよい。タップタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから1秒未満の時間内にタッチが解除された場合に認識され、ホールドタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから3秒未満の時間内にタッチが解除された場合に認識され、ベリーロングタッチジェスチャーは、タッチが5秒以上維持される場合に認識されることは、該当の実施形態で説明したとおりである。
【0045】
このとき、コンピュータ装置100は、段階540において、さらに認識された第2種類のタッチジェスチャーに対して第2ボリューム制御信号をさらに生成してもよい。例えば、第1ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから1レベルだけ増加または減少させるための信号を含んでよく、第2ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを、現在のレベルから第2種類のタッチジェスチャーによって認識されるタッチ時間に応じて漸進的に増加または減少させるための信号を含んでよい。より具体的な例として、タップタッチジェスチャーが認識されてから予め設定された時間内にホールドタッチジェスチャーが認識された場合、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから1レベルだけ増加または減少させてよく、ホールドタッチジェスチャーが維持されることによりタッチが認識される時間に応じて、オーディオボリュームレベルを漸進的に増加(一例として、200msあたり1レベルずつ増加)または減少させてよい。
【0046】
一方、2つのイヤーセットのペアの互いに異なるイヤーセットは、同じタッチジェスチャーであっても互いに異なるイヤーセット制御を行うように実現されてよい。例えば、左側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーは、音源(一例として、音楽)の再生開始を制御するために利用され、右側イヤーセットに対する同じタップタッチジェスチャーは、音源の再生終了を制御するために利用されてよい。他の例として、左側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーおよびホールドタッチジェスチャーは、オーディオボリュームの減少を制御するために利用され、右側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーおよびホールドタッチジェスチャーは、オーディオボリュームの増加を制御するために利用されてよい。また他の例として、右側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、音声認識のためのアシスタントの呼び出しを制御するために利用され、音声認識中に認識される左側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、音声認識の終了を制御するために利用されてよい。さらに他の例として、左側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、翻訳機能の呼び出しを制御するために利用され、翻訳機能の提供中に認識される右側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、提供中の翻訳機能の終了を制御するために利用されてよい。
【0047】
電子機器210で電話呼値を受信中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーは、受信中の電話呼に対する通話接続の制御のために利用されてもよく、ホールドタッチジェスチャーは、受信中の電話呼に対する通話拒絶の制御のために利用されてもよい。また、電子機器210で通話接続中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットに対する連続する2度のタップタッチジェスチャーは、接続中の通話終了の制御のために利用されてもよい。また他の例として、音源再生中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットに対する連続する2度または3度のタップタッチジェスチャーは、再生する音源変更の制御のために利用されてもよい。
【0048】
さらに他の実施形態として、電子機器210で音源再生中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットで認識されるベリーロングタッチジェスチャーは、音源と共に外部音を聞くための制御に利用されてよい。例えば、外部音を聞くということは、上述したマイク430に入力される周辺音をスピーカ420から再生中の音源のオーディオと共に出力する機能であってよい。
【0049】
図6は、本発明の一実施形態における、イヤーセット制御方法の他の例を示したフローチャートである。図6の方法に含まれる段階610〜段階640は、コンピュータ装置100によって図5の段階510〜段階540と並列に実行されてよい。
【0050】
段階610において、コンピュータ装置100は、イヤーセットペアのうち第2イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識してよい。図5の段階510では、コンピュータ装置100が第1イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識するが、コンピュータ装置100は、このような動作と並列に、第2イヤーセットのタッチ領域に対するタッチジェスチャーも認識してよい。
【0051】
段階620において、コンピュータ装置100は、第2イヤーセットのタッチ領域に対して第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーが第2イヤーセットのタッチ領域に対してさらに認識されるかどうかを確認してよい。図5を参照しながら上述したように、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットだけでなく、第2イヤーセットで認識されるタッチジェスチャーをさらに活用してよい。例えば、第1種類のタッチジェスチャーはタップタッチジェスチャーであってよく、第2種類のタッチジェスチャーはホールドタッチジェスチャーであってよいが、これに限定されることはない。
【0052】
段階630において、コンピュータ装置100は、第2イヤーセットのタッチ領域に対して認識された第1種類のタッチジェスチャーに対し、第3制御信号を生成してよい。一例として、第3制御信号は、音源制御に関連する第2音源制御信号を含んでよい。
【0053】
段階640において、コンピュータ装置100は、第2イヤーセットのタッチ領域に対して認識された第1種類のタッチジェスチャーに対し、第4制御信号を生成してよい。一例として、第4制御信号は、オーディオボリューム制御に関連する第3ボリューム制御信号を含んでよい。
【0054】
図5の説明と同じように、コンピュータ装置100は、第2イヤーセットのタッチ領域でタップタッチジェスチャーだけが認識された場合、タップタッチジェスチャーの認識に対する応答として第2音源制御信号(一例として、音楽の再生終了のための制御信号)を生成してよい。タップタッチジェスチャーが認識されてから一定の時間以内にホールドタッチジェスチャーが認識された場合には、タップタッチジェスチャーの認識に対する応答として第3ボリューム制御信号(一例として、オーディオボリュームのレベルを1だけ減少させるための制御信号)を生成してよい。この場合、同じタップタッチジェスチャーが、追加でホールドタッチジェスチャーが認識されるかに応じて音楽の再生終了およびボリュームの減少のような互いに異なる制御信号のうちの1つを生成するのに利用されてよい。上述したように、タッチジェスチャーの種類は、タッチ領域で連続して認識されるタッチの時間に基づいて区分されてよい。タップタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから1秒未満の時間内にタッチが解除された場合に認識されてよく、ホールドタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから3秒未満の時間内にタッチが解除された場合に認識されてよく、ベリーロングタッチジェスチャーは、タッチが5秒以上維持される場合に認識されてよいことは、該当の実施形態で説明したとおりである。
【0055】
このとき、コンピュータ装置100は、段階640において、さらに認識された第2種類のタッチジェスチャーに対して第4ボリューム制御信号をさらに生成してもよい。例えば、図5を参照しながら説明した第1ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから1レベルだけ増加させるための信号を含んでよく、第2ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを、現在のレベルから第2種類のタッチジェスチャーによって認識されるタッチ時間に応じて漸進的に増加させるための信号を含んでよい。これとは逆に、図6を参照しながら説明した第3ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから1レベルだけ減少させるための信号を含んでよく、第4ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを、現在のレベルから第2種類のタッチジェスチャーによって認識されるタッチ時間に応じて漸進的に減少させるための信号を含んでよい。より具体的な例として、第2イヤーセットでタップタッチジェスチャーが認識されてから予め設定された時間内にホールドタッチジェスチャーが認識された場合、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから1レベルだけ減少させてよく、ホールドタッチジェスチャーの維持によってタッチが認識される時間に応じて、オーディオボリュームレベルを漸進的に減少(一例として、200msあたり1レベルずつ減少)させてよい。
【0056】
上述したように、2つのイヤーセットのペアの互いに異なるイヤーセットは、同じタッチジェスチャーであっても互いに異なるイヤーセット制御を行うように実現されてよい。例えば、左側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーは、音源(一例として、音楽)の再生開始を制御するために利用され、右側イヤーセットに対する同じタップタッチジェスチャーは、音源の再生終了を制御するために利用されてよい。他の例として、左側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーおよびホールドタッチジェスチャーは、オーディオボリュームの減少を制御するために利用され、右側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーおよびホールドタッチジェスチャーは、オーディオボリュームの増加を制御するために利用されてよい。また他の例として、右側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、音声認識のためのアシスタントの呼び出しを制御するために利用され、音声認識中に認識される左側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、音声認識の終了を制御するために利用されてよい。さらに他の例として、左側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、翻訳機能の呼び出しを制御するために利用され、翻訳機能の提供中に認識された右側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、提供中の翻訳機能の終了を制御するために利用されてよい。
【0057】
図7は、本発明の一実施形態における、イヤーセットのイヤーセット制御方法の例を示したフローチャートである。本実施形態に係るイヤーセット制御方法は、一例として、上述したイヤーセット機器400によって実行されてよい。例えば、イヤーセット機器400の制御部410は、制御部410を構成する電子回路および/または制御部410に含まれるチップセットに埋め込まれた(embed)プログラムの制御に従って、図7の方法に含まれる段階710〜段階740を実行するようにイヤーセット機器400を制御してよい。
【0058】
段階710において、イヤーセット機器400は、イヤーセット機器400に含まれるタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識してよい。例えば、イヤーセット機器400は、イヤーセット機器400に含まれるタッチセンサ440によってタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識してよい。
【0059】
段階720において、イヤーセット機器400は、第1種類のタッチジェスチャーの認識に応答し、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーがさらに認識されるかどうかを確認してよい。このとき、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーが認識されなかった場合には段階730が、予め設定された時間内に第2種類のタッチジェスチャーが認識された場合には段階740が、それぞれ実行されてよい。例えば、第1種類のタッチジェスチャーは上述したタップタッチジェスチャーであってよく、第2種類のタッチジェスチャーはホールドタッチジェスチャーであってよいが、これに限定されることはない。
【0060】
段階730において、イヤーセット機器400は、認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第1制御信号を生成してよい。一例として、第1制御信号は、音源制御に関連する第1音源制御信号を含んでよい。図5の実施形態では、第1制御信号がスマートフォンのような電子機器210を実現するコンピュータ装置100によって生成されたが、図7の実施形態では、第1制御信号がイヤーセット機器400によって生成されてよく、イヤーセット機器400に含まれる通信部470を介して電子機器210に送信されてよい。例えば、電子機器210は、イヤーセット機器400から送信される第1音源制御信号に従って現在再生中の音源を制御してよい。
【0061】
段階740において、イヤーセット機器400は、認識された第1種類のタッチジェスチャーに対して第2制御信号を生成してよい。一例として、第2制御信号は、オーディオボリューム制御に関連する第1ボリューム制御信号を含んでよい。図5の実施形態では、第2制御信号がスマートフォンのような電子機器210を実現するコンピュータ装置100によって生成されたが、図7の実施形態では、第2制御信号がイヤーセット機器400によって生成されてよく、イヤーセット機器400に含まれる通信部470を介して電子機器210に送信されてよい。例えば、電子機器210は、イヤーセット機器400から送信される第1ボリューム制御信号に従って、イヤーセット機器400で現在提供されているオーディオのボリュームを制御してよい。他の実施形態として、イヤーセット機器400が、生成された第1ボリューム制御信号に従ってイヤーセット機器400自体のオーディオボリュームを制御することが考えられてもよい。
【0062】
イヤーセット機器400は、タップタッチジェスチャーだけが認識された場合、タップタッチジェスチャーの認識に対する応答として第1音源制御信号(一例として、音楽の再生開始のための制御信号)を生成してよい。タップタッチジェスチャーが入力されてから一定の時間以内にホールドタッチジェスチャーが入力された場合には、タップタッチジェスチャーの認識に対する応答として第1ボリューム制御信号(一例として、オーディオボリュームのレベルを1だけ増加させるための制御信号)を生成してよい。この場合、同じタップタッチジェスチャーが、追加でホールドタッチジェスチャーが入力されるかに応じて音楽の再生開始およびボリュームの増加のような互いに異なる制御信号のうちの1つを生成するのに利用されてよい。この場合、タッチジェスチャーの種類は、タッチ領域で連続して認識されるタッチの時間に基づいて区分されてよい。タップタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから1秒未満の時間内にタッチが解除された場合に認識され、ホールドタッチジェスチャーは、タッチ領域にタッチが発生してから3秒未満の時間内にタッチが解除された場合に認識され、ベリーロングタッチジェスチャーは、タッチが5秒以上維持される場合に認識されることは、該当の実施形態で説明したとおりである。
【0063】
このとき、イヤーセット機器400は、段階740において、さらに認識された第2種類のタッチジェスチャーに対して第2ボリューム制御信号をさらに生成してもよい。例えば、第1ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを現在のレベルから1レベルだけ増加または減少させるための信号を含んでよく、第2ボリューム制御信号は、オーディオボリュームレベルを、現在のレベルから第2種類のタッチジェスチャーによって認識されるタッチ時間に応じて漸進的に増加または減少させるための信号を含んでよい。より具体的な例として、タップタッチジェスチャーが認識されてから予め設定された時間内にホールドタッチジェスチャーが認識された場合、オーディオボリュームレベルが現在のレベルから1レベルだけ増加または減少されてよく、ホールドタッチジェスチャーの維持によってタッチが認識される時間に応じて、オーディオボリュームレベルを漸進的に増加(一例として、200msあたり1レベルずつ増加)または減少させてよい。
【0064】
一方、2つのイヤーセットのペアの互いに異なるイヤーセットは、同じタッチジェスチャーであっても互いに異なるイヤーセット制御を行うように実現されてよい。例えば、左側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーは、音源(一例として、音楽)の再生開始を制御するために利用され、右側イヤーセットに対する同じタップタッチジェスチャーは、音源の再生終了を制御するために利用されてよい。他の例として、左側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーおよびホールドタッチジェスチャーは、オーディオボリュームの減少を制御するために利用され、右側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーおよびホールドタッチジェスチャーは、オーディオボリュームの増加を制御するために利用されてよい。また他の例として、右側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、音声認識のためのアシスタントの呼び出しを制御するために利用され、音声認識中に認識される左側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、音声認識の終了を制御するために利用されてよい。さらに他の例として、左側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、翻訳機能の呼び出しを制御するために利用され、翻訳機能の提供中に認識された右側イヤーセットに対するホールドタッチジェスチャーは、提供中の翻訳機能の終了を制御するために利用されてよい。
【0065】
電子機器210で電話呼値を受信中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットに対するタップタッチジェスチャーが受信中の電話呼に対する通話接続の制御のために利用されてもよく、ホールドタッチジェスチャーが受信中の電話呼に対する通話拒絶の制御のために利用されてもよい。また、電子機器210で通話が接続中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットに対する連続する2度のタップタッチジェスチャーが接続中の通話終了の制御のために利用されてもよい。また他の例として、音源が再生中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットに対する連続する2度または3度のタップタッチジェスチャーが再生する音源変更の制御のために利用されてもよい。
【0066】
さらに他の実施形態として、電子機器210で音源再生中の場合、左側イヤーセットまたは右側イヤーセットで認識されるベリーロングタッチジェスチャーは、音源と共に外部音を聞くための制御に利用されてよい。例えば、外部音を聞くということは、上述したマイク430に入力される周辺音をスピーカ420から再生中の音源のオーディオと共に出力する機能であってよい。
【0067】
図7の実施形態は、イヤーセットペアのうち第1イヤーセットを考慮した場合について説明したものである。第2イヤーセットの場合には、第1イヤーセットの制御信号(第1、2制御信号)とは異なる制御信号(第3、4制御信号)を生成してよい。
【0068】
図8は、本発明の他の実施形態における、イヤーセット制御方法の例を示したフローチャートである。本実施形態に係るイヤーセット制御方法は、一例として、上述した電子機器210を実現するコンピュータ装置100によって実行されてよい。例えば、コンピュータ装置100のプロセッサ120は、メモリ110に含まれるオペレーティングシステムのコードと少なくとも1つのプログラムのコードとによる制御命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサ120は、コンピュータ装置100に記録されたコードが提供する制御命令に従ってコンピュータ装置100が図8の方法に含まれる段階810〜段階850を実行するようにコンピュータ装置100を制御してよい。ここで、上述した少なくとも1つのプログラムは、イヤーセットの制御のためにコンピュータ装置100にインストール(install)されたアプリケーションであってよい。
【0069】
段階810において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットにオーディオ信号を送信してよい。ここで、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットは、上述した第1イヤーセット機器220および第2イヤーセット機器230に対応してよい。オーディオ信号は、音源の再生によるオーディオ信号または電話通話の接続によるオーディオ信号を含んでよい。このとき、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が、利用者の耳に着用されている状態であると仮定する。
【0070】
段階820において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれに含まれる接近センサの出力値に基づいて、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されているかどうかを決定してよい。ここで、近接センサは、図4を参照しながら説明した接近センサ450に対応してよい。上述したように、接近センサ450は、イヤーセット機器400がユーザの耳に着用されているかどうかを感知するための構成要素であってよい。例えば、接近センサ450は、イヤーセット機器400のボディーとユーザの耳に挿入される部分との間に配置されることにより、イヤーセット機器400がユーザの耳に着用されているかどうかを効果的に感知してよい。このとき、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されている場合には段階830が実行されてよく、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されておらず結合している場合には段階810が繰り返し実行されてよい。
【0071】
段階830において、コンピュータ装置100は、オーディオ信号の送信を停止してよい。言い換えれば、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットのうちのどちらか1つが利用者の耳から外されている場合は、利用者が外部の音を聞くため、または他人と会話するために、1つのイヤーセットをしばらく耳から外している場合である確率が高く、明示上な音源再生の停止や電話通話の停止を意味する場合でない確率が高い。この反面、利用者がイヤーセットの両方を耳から外している場合は、今はオーディオ信号を聞くことを望まないという明示上な意図の表れである可能性が高い。したがって、コンピュータ装置100は、利用者の耳から第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が外されている場合には、オーディオ信号の送信を停止してよい。電話通話中にオーディオ信号の送信を停止するということは、イヤーセットを利用した電話通話からコンピュータ装置100を利用した電話通話に切り換えることを意味してよい。また、音源再生中にオーディオ信号の送信を停止するということは、音源の再生を停止するか、またはコンピュータ装置100を利用した音源の再生に切り換えることを意味してよい。
【0072】
段階840において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれに含まれる接近センサの出力値の変化に基づき、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットのうちの少なくとも1つが利用者の耳と結合しているかどうかを決定してよい。第1イヤーセットおよび第2イヤーセットのうちの少なくとも1つが利用者の耳と結合している場合には段階810を実行し、停止中であったオーディオ信号の送信が再開されてよい。段階840において、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットのうちの少なくとも1つが利用者の耳と結合していない場合、コンピュータ装置100は段階850を実行してよい。
【0073】
段階850において、コンピュータ装置100は、予め設定された時間が経過したかどうかを決定してよい。ここで、予め設定された時間の経過とは、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外された時点から予め設定された時間が経過したことを意味してよい。例えば、コンピュータ装置100は、段階820において、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外された時刻を記録しておいてよく、段階850において、現在時刻と記録しておいた時刻とを比較することによって、予め設定された時間が経過したかどうかを決定してよい。コンピュータ装置100は、段階850において、予め設定された時間が経過した場合、言い換えれば、予め設定された時間以上に第1イヤーセットおよび/または第2イヤーセットが利用者の耳に結合されなかった場合、図8の方法を終了させてよい。また、コンピュータ装置100は、予め設定された時間が経過していない場合には、段階840に戻って、第1イヤーセットおよび/または第2イヤーセットが利用者の耳と結合しているかどうかをモニタリングしてよい。
【0074】
このように、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されてから第1イヤーセットおよび/または第2イヤーセットが利用者の耳に再び結合されるということは、ユーザがしばらく停止していたイヤーセットの使用を再開しようとする意図の表れである可能性が高い。したがって、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットのうちの少なくとも1つが利用者の耳に結合された場合、停止中であったオーディオ信号の送信を再開し、イヤーセットを利用した音源の出力または電話通話の接続を続けてよい。また、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの両方が利用者の耳から外されてから予め設定された時間が経過するまで利用者の耳に第1イヤーセットおよび/または第2イヤーセットが結合されない場合には、音源の出力や電話通話の接続を終了してよい。
【0075】
一実施形態として、段階810において、オーディオ信号を送信するということは、現在再生中の音源のオーディオ信号を送信することを意味してよい。この場合、段階830において、オーディオ信号の送信を停止するということは、現在再生中の音源の再生を停止してオーディオ信号の送信を停止することを意味してよい。実施形態によっては、段階830において、オーディオ信号の送信を停止するということは、イヤーセットを利用した音源の再生を、コンピュータ装置100を利用した音源の再生に変換することを意味してもよい。
【0076】
他の実施形態として、段階810において、オーディオ信号を送信するということは、現在接続中の電話呼によって伝達されるオーディオ信号を送信することを意味してよい。この場合、段階830において、オーディオ信号の送信を停止するということは、現在接続中の電話呼によって伝達されるオーディオ信号の送信を停止することを意味してよい。実施形態によって、段階830において、オーディオ信号の送信を停止するということは、電話通話を終了することを意味してもよい。
【0077】
図9は、本発明のさらに他の実施形態に係るイヤーセット制御方法の例を示したフローチャートである。本実施形態に係るイヤーセット制御方法は、一例として、上述した電子機器210を実現するコンピュータ装置100によって実行されてよい。例えば、コンピュータ装置100のプロセッサ120は、メモリ110に含まれるオペレーティングシステムのコードと少なくとも1つのプログラムのコードとによる制御命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサ120は、コンピュータ装置100に記録されたコードが提供する制御命令に従って、コンピュータ装置100が図9の方法に含まれる段階910〜段階940を実行するようにコンピュータ装置100を制御してよい。ここで、上述した少なくとも1つのプログラムは、イヤーセットの制御のためにコンピュータ装置100にインストール(install)されたアプリケーションであってよい。
【0078】
段階910において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの基本設定値を記録してよい。ここで、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットは、上述した第1イヤーセット機器220および第2イヤーセット機器230に対応してよい。基本設定値は、特に限定されるものではないが、一例として、オーディオボリュームに対する基本値を含んでよい。例えば、1から15のレベルで表現されるオーディオボリュームに対する基本設定値が7に予め設定されてよく、コンピュータ装置100は、予め設定された基本設定値として7を記録して管理してよい。
【0079】
段階920において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの現在設定値を記録してよい。例えば、現在設定値は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットのオーディオボリュームに対する現在値を含んでよい。現在設定値が10である場合、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットから出力されるオーディオ信号のオーディオボリュームは、10に対応する大きさであってよい。
【0080】
段階930において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識してよい。タッチジェスチャーの認識は、上述したように、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれに含まれるタッチセンサを利用して処理されてよい。第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれのタッチセンサによって認識されたセンシング値が、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれまたは第1イヤーセットおよび第2イヤーセットのうちの1つの中継によってコンピュータ装置100に送信されてよく、コンピュータ装置100は、送信されたセンシング値に基づいて第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれのタッチ領域に対するタッチジェスチャーを認識してよい。
【0081】
段階940において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれに対して予め設定されたタッチジェスチャーが予め設定された時間範囲内に連続して認識された場合、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの現在設定値を基本設定値に基づいて変更してよい。例えば、予め設定されたタッチジェスチャーは、2度の連続するタップタッチジェスチャーであってよい。このとき、コンピュータ装置100は、一定の時間範囲内に連続して2つのイヤーセットでそれぞれ2度の連続するタップタッチジェスチャーが認識された場合、現在設定値を基本設定値に変更してよい。
【0082】
図5および図6を参照しながら、タップタッチジェスチャーに続くホールドタッチジェスチャーによるタッチ時間に応じてオーディオボリュームのレベルを漸進的に増加または減少させる実施形態について説明した。この場合、利用者の操作未熟や操作ミスによってオーディオボリュームが急激に増加したり急激に減少したりする状況が利用者に提供されることがある。オーディオボリュームの急激な増加は利用者に混乱を与え、一部の場合には利用者の聴覚に異常をもたらす場合もある。このような事態を解決するために、本実施形態において、コンピュータ装置100は、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットそれぞれに対して予め設定されたタッチジェスチャーが、予め設定された時間範囲内に連続して認識された場合、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの現在設定値を基本設定値に基づいて変更することにより、オーディオボリュームを基本設定値に速やかに変更させるように制御することができる。より具体的な実施形態として、コンピュータ装置100は、予め設定されたタッチジェスチャーが予め設定された時間範囲内に連続して認識されると同時に、現在設定値が予め設定された値の範囲を逸脱した場合、第1イヤーセットおよび第2イヤーセットの現在設定値を基本設定値に基づいて変更してよい。このとき、予め設定された値の範囲は、オーディオボリュームの最大値およびオーディオボリュームの最小値のうちの少なくとも1つに基づいて決定されてよい。
【0083】
以上では、オーディオボリュームを基本設定値に速やかに変更する実施形態について説明したが、オーディオボリュームの他にも、多様な設定を基本設定値に変更するために図9の実施形態が活用されてよいことは、以上の説明から容易に理解することができるであろう。
【0084】
このように、本発明の実施形態によると、イヤーセットに含まれる限られた入力インタフェース(一例として、イヤーセットに含まれるタッチセンサのタッチインタフェース)によって、多様な機能をより簡単に制御することができる。例えば、同じタッチジェスチャーに対しても、続くタッチジェスチャーに応じて音源制御およびボリューム制御の互いに異なる制御が可能となる。また、ユーザのイヤーセット着用状況に応じてオーディオ信号の送信を制御することができる。例えば、ユーザがイヤーセットの両方を耳から外した場合、自動で音源の再生を停止したり、電話通話のためのオーディオ信号の送信を停止したりしてよい。さらに、イヤーセットの設定値を速かに基本設定値に戻すことができる。例えば、オーディオボリュームレベルを操作する状況において、オーディオボリュームレベルが急激に極めて高くなったり、反対にオーディオボリュームレベルが急激に極めて低くなったりする場合、ユーザによる簡単なタッチ操作によってオーディオボリュームを速かに基本レベルに戻すことが可能となる。
【0085】
上述したシステムまたは装置は、ハードウェア構成要素、またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0086】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0087】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含んでよい。媒体は、コンピュータ実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD−ROMおよびDVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。プログラム命令の例には、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0088】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合または組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって代替されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0089】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0090】
400:イヤーセット機器
410:制御部
420:スピーカ
430:マイク
440:タッチセンサ
450:接近センサ
460:LED
470:通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9