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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-43320(P2020-43320A)
(43)【公開日】2020年3月19日
(54)【発明の名称】連結構造体内蔵基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20200225BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20200225BHJP
【FI】
   H05K3/46 Q
   H05K3/46 G
   H05K1/02 D
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2018-228859(P2018-228859)
(22)【出願日】2018年12月6日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0106862
(32)【優先日】2018年9月7日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リー、ドゥ ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン フン
(72)【発明者】
【氏名】チョ、テ ジェ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジン ウォン
【テーマコード(参考)】
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
5E316AA02
5E316AA12
5E316AA43
5E316AA60
5E316BB02
5E316BB03
5E316BB06
5E316CC02
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD02
5E316DD22
5E316DD34
5E316EE31
5E316FF04
5E316FF18
5E316FF45
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG19
5E316GG28
5E316HH40
5E316JJ02
5E316JJ13
5E316JJ15
5E316JJ28
5E338AA03
5E338AA16
5E338BB03
5E338BB22
5E338BB63
5E338BB75
5E338EE26
(57)【要約】      (修正有)
【課題】基板上に実装された電子部品を互いに電気的に連結する回路を含むインターコネクト連結構造体が内蔵され、信頼性が高く、コスト低減でき、パワーインテグリティ特性も改善する連結構造体内蔵基板を提供する。
【解決手段】複数の回路層122を含む回路部材125及び回路部材と並んで配置され、外部電極126Pを有する受動素子126を含む連結構造体120Aと、連結構造体を覆う絶縁層111b、絶縁層上に配置された配線層112b、絶縁層の少なくとも一部を貫通し、配線層を複数の回路層のうち最上側の回路層と電気的に連結する配線ビア113b及び絶縁層112aの少なくとも一部を貫通し、配線層112aを受動素子の外部電極と電気的に連結する配線ビア129を含むプリント回路基板110Aと、を含む。配線層と接する最上側の回路層の上面は、配線層と接する外部電極の上面と同一平面(Coplanar)をなす。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回路層を含む回路部材、及び前記回路部材と並んで配置され、外部電極を有する受動素子を含む連結構造体と、
前記連結構造体を覆う絶縁層、前記絶縁層上に配置された第1配線層、前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1配線層を前記複数の回路層のうち最上側の回路層と電気的に連結する第1配線ビア、及び前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1配線層を前記受動素子の外部電極と電気的に連結する第2配線ビアを含むプリント回路基板と、を含み、
前記第1配線ビアと接する前記最上側の回路層の上面は、前記第2配線ビアと接する前記外部電極の上面と同一平面(Coplanar)をなす、連結構造体内蔵基板。
【請求項2】
前記連結構造体は、前記回路部材及び前記受動素子のそれぞれの少なくとも一部を覆う補強層をさらに含む、請求項1に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項3】
前記回路部材は、前記受動素子が配置されるキャビティを有し、
前記補強層は、前記キャビティの少なくとも一部を満たす、請求項2に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項4】
前記補強層は、前記キャビティの少なくとも一部を満たし、前記受動素子の少なくとも一部を覆う第1補強層、及び前記回路部材及び前記第1補強層のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2補強層を含み、
前記第2補強層は、前記第1補強層より弾性係数が大きい、請求項3に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項5】
前記連結構造体は、前記補強層の下面上に配置されたバックサイド回路層、及び前記補強層の少なくとも一部を貫通し、前記バックサイド回路層を前記複数の回路層のうち最下側の回路層及び前記受動素子の外部電極とそれぞれ電気的に連結するバックサイド接続ビア層をさらに含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項6】
前記プリント回路基板内の前記連結構造体の下側には複数のパッドが配置され、
前記連結構造体は前記複数のパッド上に配置され、
前記バックサイド回路層は、前記複数のパッドと電気連結金属を介して連結される、請求項5に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項7】
前記プリント回路基板内の前記連結構造体の下側には金属層が配置され、
前記連結構造体は前記金属層上に配置され、
前記補強層の下面は、前記金属層に接着剤により付着される、請求項2から6のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項8】
連結構造体は、前記複数の回路層がそれぞれ配置された複数の絶縁層、及び前記複数の絶縁層をそれぞれ貫通し、前記複数の回路層を互いに電気的に連結する複数の接続ビア層をさらに含み、
前記複数の絶縁層のうち最上側の絶縁層の上面は、前記最上側の回路層の上面及び前記外部電極の上面と同一平面(Coplanar)をなす、請求項2から7のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項9】
前記複数の絶縁層はそれぞれ、感光性絶縁材料を含む、請求項8に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項10】
前記補強層は、前記複数の絶縁層のそれぞれより弾性係数が大きい、請求項8または9に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項11】
前記複数の回路層はそれぞれ、前記第1配線層より高密度に設計される、請求項8から10のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項12】
前記複数の接続ビア層のそれぞれの接続ビアは、前記第1及び第2配線ビアより高さが低く、ビア間のピッチが小さい、請求項11に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項13】
前記プリント回路基板は、前記第1配線層の下側に配置され、前記絶縁層で少なくとも一部が覆われた第2配線層、及び前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1及び第2配線層を電気的に連結する第3配線ビアをさらに含み、
前記第1及び第2配線ビアはそれぞれ、前記第3配線ビアと高さが異なる、請求項1から12のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項14】
前記プリント回路基板は、コア絶縁層、前記コア絶縁層の両面に配置されたコア配線層、前記コア絶縁層を貫通し、互いに異なる層に配置された前記コア配線層を電気的に連結するコア配線ビア層、前記コア絶縁層の上側にビルドアップされた複数の第1ビルドアップ絶縁層、前記複数の第1ビルドアップ絶縁層上にそれぞれ配置された複数の第1ビルドアップ配線層、前記複数の第1ビルドアップ絶縁層をそれぞれ貫通し、互いに異なる層に配置されたコア配線層と複数の第1ビルドアップ配線層を電気的に連結する複数の第1ビルドアップ配線ビア層、前記コア絶縁層の下側にビルドアップされた複数の第2ビルドアップ絶縁層、前記複数の第2ビルドアップ絶縁層上にそれぞれ配置された複数の第2ビルドアップ配線層、及び前記複数の第2ビルドアップ絶縁層をそれぞれ貫通し、互いに異なる層に配置されたコア配線層と複数の第2ビルドアップ配線層を電気的に連結する複数の第2ビルドアップ配線ビア層を含み、
前記複数の第1ビルドアップ絶縁層は前記絶縁層を含み、前記複数の第1ビルドアップ配線層は前記第1配線層を含み、前記複数の第1ビルドアップ配線ビア層は、前記第1及び第2配線ビアを含み、
前記コア絶縁層は、前記複数の第1ビルドアップ配線層又は前記複数の第2ビルドアップ配線層より厚さが厚く、
前記コア配線層は、前記コア絶縁層を貫通する貫通孔の壁面に配置された導電性物質及び前記貫通孔の導電性物質の間を充填するプラグ物質を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項15】
回路層を含む回路部材、及び前記回路部材と並んで配置され、外部電極を有する受動素子を含む連結構造体と、
前記連結構造体が内部に内蔵され、前記回路層と電気的に連結され、前記回路層より密度が低い配線層を含むプリント回路基板と、
前記プリント回路基板上に互いに並べて実装され、前記配線層とそれぞれ電気連結金属を介して電気的に連結された複数の電子部品と、を含み、
前記複数の電子部品は、前記回路層を介して互いに電気的に連結される、連結構造体内蔵基板。
【請求項16】
前記複数の電子部品のうち少なくとも一つは、前記受動素子の直上に配置され、前記配線層を介して前記受動素子の外部電極と電気的に連結される、請求項15に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項17】
前記プリント回路基板は、前記連結構造体を覆う絶縁層をさらに含み、
前記配線層は前記絶縁層上に配置され、
前記配線層は、前記絶縁層の少なくとも一部を貫通する配線ビア層を介して前記回路部材の回路層及び前記受動素子の外部電極とそれぞれ電気的に連結される、請求項15または16に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項18】
前記プリント回路基板は、前記絶縁層上に配置され、前記配線層の少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の開口部を有する最外側絶縁層、及び前記最外側絶縁層の複数の開口部にそれぞれ配置され、前記露出した配線層とそれぞれ連結された複数のアンダーバンプ金属をさらに含み、
前記電気連結金属はそれぞれ、前記アンダーバンプ金属と連結される、請求項17に記載の連結構造体内蔵基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板上に配置された電子部品を電気的に連結することができる連結構造体がプリント回路基板内に内蔵された連結構造体内蔵基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、セット(Set)の高仕様化及びHBM(High Bandwidth Memory)の採用などにより、ダイツーダイの電気的連結のためのインターポーザ(Interposer)市場が成長しており、現在はインターポーザの材料としてシリコンが主流をなしている。但し、シリコン系インターポーザの場合、インターポーザ自体の材料コストが高い上、TSV(Through Silicon Via)の形成が複雑で、コストも高いという問題がある。
【0003】
これを解決するために、ダイツーダイの電気的連結が可能なシリコン系インターコネクトブリッジ(interconnect bridge)を含む基板が開発されている。但し、シリコン系インターコネクトブリッジの場合、ブリッジのシリコン材料と基板の有機材料の間のCTE(Coefficient of Thermal Expansion)ミスマッチによる信頼性問題があり、また、パワーインテグリティ(Power Integrity)特性が低下するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の様々な目的の一つは、基板上に実装された電子部品を互いに電気的に連結することができる回路を含むインターコネクト連結構造体が内蔵される一方で、信頼性問題を解決することができ、コスト低減も可能であり、また、パワーインテグリティ特性も改善することができる新たな形態の連結構造体内蔵基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明を通じて提案する様々な解決手段のうち一つは、高密度回路層を含む回路部材と受動部品が並んで配置された連結構造体をプリント回路基板内に内蔵することで、プリント回路基板上に実装された複数の電子部品を電気的に連結することである。
【0006】
例えば、一例による連結構造体内蔵基板は、複数の回路層を含む回路部材、及び上記回路部材と並んで配置され、外部電極を有する受動素子を含む連結構造体と、上記連結構造体を覆う絶縁層、上記絶縁層上に配置された第1配線層、上記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、上記第1配線層を上記複数の回路層のうち最上側の回路層と電気的に連結する第1配線ビア、及び上記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、上記第1配線層を上記受動素子の外部電極と電気的に連結する第2配線ビアを含むプリント回路基板と、を含み、上記第1配線ビアと接する上記最上側の回路層の上面は、上記第2配線ビアと接する上記外部電極の上面と同一平面(Coplanar)をなすことができる。
【0007】
又は、一例による連結構造体内蔵基板は、回路層を含む回路部材、及び上記回路部材と並んで配置され、外部電極を有する受動素子を含む連結構造体と、上記連結構造体が内部に内蔵され、上記回路層と電気的に連結され、上記回路層より密度が低い配線層を含むプリント回路基板と、上記プリント回路基板上に互いに並べて実装され、上記配線層とそれぞれ電気連結金属を介して電気的に連結された複数の電子部品と、を含み、上記複数の電子部品は、上記回路層を介して互いに電気的に連結されたものであることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明のいくつかの効果のうちの一効果は、プリント回路基板上に実装された電子部品を互いに電気的に連結することができる回路を含む連結構造体が内蔵される一方で、信頼性問題を解決することができ、コスト低減も可能であり、また、パワーインテグリティ特性も改善することができる新たな形態の連結構造体内蔵基板を提供することができることである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】BGAパッケージが電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示す断面図である。
図4】シリコンインターポーザパッケージがメインボードに実装された場合を概略的に示す断面図である。
図5】有機インターポーザパッケージがメインボードに実装された場合を概略的に示す断面図である。
図6】連結構造体内蔵基板の一例を概略的に示す断面図である。
図7】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図8】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図9】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図10】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図11】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図12】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図13】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図14】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図15】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図16】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図17】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図18】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図19】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図20】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図21】連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図22a図9図21の連結構造体内蔵基板に適用することができる連結構造体の他の例を概略的に示す断面図である。
図22b図9図21の連結構造体内蔵基板に適用することができる連結構造体の他の例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0011】
[電子機器]
図1は電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0012】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0013】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の形態のチップ関連部品が含まれ得ることは言うまでもない。また、これら部品1020が互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0014】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi−Fi(登録商標)(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(登録商標)(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の多数の無線又は有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030が、チップ関連部品1020とともに互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0015】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co−Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルター、MLCC(Multi−Layer Ceramic Condenser)などが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の様々な用途のために用いられる受動素子などが含まれ得る。また、その他の部品1040が、チップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030とともに互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0016】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されているか連結されていない他の部品を含むことができる。他の部品としては、例えば、カメラ1050、アンテナ1060、ディスプレイ1070、電池1080、オーディオコーデック(不図示)、ビデオコーデック(不図示)、電力増幅器(不図示)、羅針盤(不図示)、加速度計(不図示)、ジャイロスコープ(不図示)、スピーカー(不図示)、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)(不図示)、CD(compact disk)(不図示)、及びDVD(digital versatile disk)(不図示)などが挙げられる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の部品などが含まれ得ることは言うまでもない。
【0017】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、携帯情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピューター(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0018】
図2は電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0019】
図面を参照すると、電子機器は、スマートフォン1100であることができる。例えば、スマートフォン1100の本体1101の内部には、メインボード1110が収容されており、メインボード1110には種々部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラ1130のようにメインボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されているか連結されていない他の部品が本体1101内に収容されている。部品1120の一部は、チップ関連部品であることができ、それらのうち一部は、連結構造体内蔵基板1121であることができる。連結構造体内蔵基板1121は、半導体チップが配置されるボールグリッドアレイ(BGA)基板などとして機能することができる。この場合、後述する様々な種類のインターポーザを省略することができる。一方、電子機器は、必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0020】
[有機インターポーザを含む半導体パッケージ]
一般に、半導体チップには、数多くの微細電気回路が集積されているが、それ自体が半導体完成品としての役割を果たすことができず、外部からの物理的又は化学的衝撃により破損する可能性がある。したがって、半導体チップ自体をそのまま用いるのではなく、半導体チップをパッケージングして、パッケージ状態で電子機器などに用いている。
【0021】
半導体パッケージングが必要な理由は、電気的連結という観点から、半導体チップと電子機器のメインボードの回路幅が異なるためである。具体的に、半導体チップは、接続パッドのサイズ及び接続パッド間の間隔が非常に微細であるのに対し、電子機器に用いられるメインボードは、部品実装パッドのサイズ及び部品実装パッド間の間隔が半導体チップのスケールより著しく大きい。したがって、半導体チップをこのようなメインボード上にそのまま付着することは困難であり、相互間の回路幅の差を緩和することができるパッケージング技術が求められる。
【0022】
以下では、図面を参照して、かかるパッケージング技術で製造される有機インターポーザを含む半導体パッケージについてより詳細に説明する。
【0023】
図3はBGAパッケージが電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示す断面図である。
【0024】
半導体チップのうちグラフィックスプロセッシングユニット(GPU:Graphics Processing Unit)のような特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)は、チップ一つ一つが非常に高価であるため、高収率でパッケージングを行うことが非常に重要である。このような目的のために、半導体チップを実装する前に何千個から数十万個の接続パッドを再配線することができるボールグリッドアレイ(BGA:Ball Grid Array)基板2210などをまず用意し、GPU2220などの高価な半導体チップを後続的にBGA基板2210上に表面実装技術(SMT:Surface Mounting Technology)などで実装及びパッケージングしてから最終的にメインボード2110上に実装している。
【0025】
一方、GPU2220の場合、高帯域幅メモリ(HBM:High Bandwidth Memory)のようなメモリ(Memory)との信号経路を最小化することが必要である。そのために、HBM2240のような半導体チップをインターポーザ2230上に実装した後にパッケージングし、これをGPU2220が実装されたパッケージ上にパッケージオンパッケージ(POP:Package on Package)の形態で積層して使用する方法が用いられている。但し、この場合、装置の厚さが厚くなりすぎるという問題があり、信号経路の最小化にも限界がある。
【0026】
図4はシリコンインターポーザパッケージがメインボードに実装された場合を概略的に示す断面図である。
【0027】
上述の問題点を解決するための方案として、シリコンインターポーザ2250上にGPU2220のような第1半導体チップと、HBM2240のような第2半導体チップを並べて(Side−by−Side)表面実装した後にパッケージングするインターポーザ技術を利用して有機インターポーザを含む半導体パッケージ2310を製造することを考慮してみることができる。この場合、インターポーザ2250を介して、数千個から数十万個の接続パッドを有するGPU2220とHBM2240を再配線することができることは言うまでもなく、これらを最小限の経路で電気的に連結することができる。また、かかる有機インターポーザを含む半導体パッケージ2310をさらにBGA基板2210などに実装して再配線すると、最終的にメインボード2110に実装することができる。但し、シリコンインターポーザ2250の場合、スルーシリコンビア(TSV:Through Silicon Via)などの形成が非常に難しい上、製造コストも非常に高いため、大面積化及び低コスト化に不利である。
【0028】
図5は有機インターポーザパッケージがメインボードに実装された場合を概略的に示す断面図である。
【0029】
上述の問題点を解決するための方案として、シリコンインターポーザ2250の代わりに有機インターポーザ2260を用いることを考慮してみることができる。例えば、有機インターポーザ2260上にGPU2220のような第1半導体チップと、HBM2240のような第2半導体チップを並べて表面実装した後にパッケージングするインターポーザ技術を利用して有機インターポーザを含む半導体パッケージ2320を製造することを考慮してみることができる。この場合、有機インターポーザ2260を介して、数千個から数十万個の接続パッドを有するGPU2220とHBM2240を再配線することができることは言うまでもなく、これらを最小限の経路で電気的に連結することができる。また、かかる有機インターポーザを含む半導体パッケージ2320をさらにBGA基板2210などに実装して再配線すると、最終的にメインボード2110に実装することができる。また、大面積化及び低コスト化に有利である。
【0030】
一方、かかる有機インターポーザを含む半導体パッケージ2320の場合、有機インターポーザ2260上にチップ2220、2240を実装した後、これをモールディングするパッケージ工程を行って製造する。これは、モールディング工程を行わないと、ハンドリングされなくてBGA基板2210などと連結することができないためであり、したがって、モールディングを通じて剛性を維持している。但し、モールディング工程を行う場合、上述のように、有機インターポーザ2260とチップ2220、2240のモールディング材との熱膨張係数(CTE)が不一致するなどの理由により、反りの発生、アンダーフィル樹脂の充填性悪化、ダイとモールディング材の間のクラックの発生などの問題が発生する可能性がある。
【0031】
[連結構造体内蔵基板]
以下では、プリント回路基板上に実装された電子部品を互いに電気的に連結することができる回路を含む連結構造体が内蔵される一方で、信頼性問題を解決することができ、コスト低減も可能であり、また、パワーインテグリティ特性も改善することができる新たな形態の連結構造体内蔵基板について図面を参照して説明する。
【0032】
以下で説明する連結構造体内蔵基板をBGA基板などで用いる場合、上述の別途のインターポーザは省略することができる。
【0033】
図6は連結構造体内蔵基板の一例を概略的に示す断面図である。
【0034】
図面を参照すると、一例による連結構造体内蔵基板100Aは、プリント回路基板110A、プリント回路基板110Aに内蔵された連結構造体120A、及びプリント回路基板110A上に配置され、連結構造体120Aを介して電気的に連結された第1及び第2電子部品130、140を含む。この際、連結構造体120Aは、複数の絶縁層121、複数の回路層122、及び複数の接続ビア層123を含み、キャビティ125hを有する回路部材125、キャビティ125h内に配置された受動素子126、及び回路部材125及び受動素子126のそれぞれの少なくとも一部を覆い、キャビティ125hの少なくとも一部を満たす補強層127を含む。
【0035】
一方、最近セットの高仕様化及びHBMの採用などにより、部品間の電気的連結のためのインターポーザ市場が成長しており、現在はインターポーザの材料としてシリコンが主流をなしている。但し、シリコン系インターポーザの場合、インターポーザ自体の材料コストが高い上、TSVの形成が複雑で、コストも高いという問題がある。これを解決するために、部品間の電気的連結が可能なシリコン系インターコネクトブリッジを含む基板が開発されている。但し、シリコン系インターコネクトブリッジの場合、ブリッジのシリコン材料と基板の有機材料の間のCTEミスマッチによる信頼性問題があり、また、受動素子をダイの電力端に近接して配置することが困難であるため、パワーインテグリティ特性が低下するという問題がある。
【0036】
これに対し、一例による連結構造体内蔵基板100Aは、プリント回路基板110A内に、基本的に有機材料を含む絶縁層121をベースにし、かかる絶縁層121に回路層122が形成された連結構造体120Aが内蔵されるため、シリコン系インターコネクトブリッジとは異なり、プリント回路基板110A内に内蔵してもCTEミスマッチによる信頼性問題を解決することができる。特に、連結構造体120A内には、一つ以上の受動素子126が回路部材125と並んで配置される。例えば、連結構造体120Aは、回路部材125が一つ以上のキャビティ125hを有し、それぞれのキャビティ125hには受動素子126が配置される。受動素子126は、キャパシタ、インダクタなどの様々な種類であってもよい。このように、連結構造体120A内に様々な種類の受動素子126が内蔵され、これらは電子部品130、140の直下に配置されることができるため、電気的連結経路が非常に短い。例えば、受動素子126は、電子部品130、140の電力端に非常に近接して連結されることができる。したがって、パワーインテグリティ特性などを安定的に向上させることができる。
【0037】
さらに、連結構造体120Aは、回路部材125と受動素子126を補強層127で覆う形態を有する。この際、補強層127は、絶縁層121より弾性係数が大きい材料を含むことができる。したがって、連結構造体120Aに剛性を付与することにより、反りの制御も可能である。例えば、有機成分の回路部材125を単独で用いるのではなく、補強層127に封止して用いるため、トランスファー及び積層過程で変形することなく維持されることができ、大型パッケージ構造に適用されても、反りに対する問題を改善することができる。
【0038】
一方、プリント回路基板110Aは、連結構造体120Aを覆う絶縁層111b、絶縁層111b上に配置された配線層112b、及び絶縁層111bの少なくとも一部を貫通し、配線層112bを複数の回路層122のうち最上側の回路層及び受動素子126のそれぞれの外部電極126Pとそれぞれ電気的に連結する配線ビア層113bを含む。この際、複数の回路層122のうち、プリント回路基板110Aの配線ビア層113bと接する最上側の回路層の上面は、プリント回路基板110Aの配線ビア層113bと接する受動素子126のそれぞれの外部電極126Pの上面と同一平面(Coplanar)をなす。したがって、これらと接する配線ビア層113bの絶縁距離が一定であり、アンデュレーションなどが殆どない。その結果、連結構造体120Aが内蔵されているにも関わらず、プリント回路基板110A内の連結構造体120Aの上側に配線層112bと配線ビア層113bを容易に形成することができる。即ち、配線ビア層113bのうち、複数の回路層122のうちの最上側の回路層と連結される配線ビアと、受動素子126のそれぞれの外部電極126Pと連結される配線ビアは、高さ又は厚さが実質的に同一であることができる。
【0039】
一方、プリント回路基板110Aは、配線層112bの下側に配置され、絶縁層111bで少なくとも一部が覆われた配線層112bをさらに含む。この際、配線ビア層113bのうち、絶縁層111bの少なくとも一部を貫通し、互いに異なる層に形成された配線層112bを電気的に連結する配線ビアは、上述の配線ビア層113bのうち、複数の回路層122のうちの最上側の回路層と連結される配線ビア及び受動素子126のそれぞれの外部電極126Pと連結される配線ビアと高さが異なり得る。例えば、配線ビア層113bのうち、互いに異なる層に形成された配線層112bを電気的に連結する配線ビアの高さ又は厚さが、配線ビア層113bのうち、複数の回路層122のうちの最上側の回路層と連結される配線ビア及び受動素子126のそれぞれの外部電極126Pと連結される配線ビアの高さ又は厚さより大きくてもよい。但し、これと異なって、図8図9と、図12図13に示すように、配線ビア層113bのうち、互いに異なる層に形成された配線層112bを電気的に連結する配線ビアの高さ又は厚さが、配線ビア層113bのうち、複数の回路層122のうちの最上側の回路層と連結される配線ビア及び受動素子126のそれぞれの外部電極126Pと連結される配線ビアの高さ又は厚さより小さくてもよい。一方、ここで比較する配線ビアは、同一の配線層112bと接する(又は一体化された)配線ビア、例えば、電子部品130、140と連結される最上側の配線層112bと接する(又は一体化された)配線ビアとの比較を意味する。
【0040】
以下では、連結構造体内蔵基板のそれぞれの構成要素について図面を参照してより詳細に説明する。
【0041】
プリント回路基板110Aは、複数の配線層112a、112b、112c、及び複数の配線ビア層113a、113b、113cを含む通常のPCB(Printed Circuit Board)であることができる。例えば、プリント回路基板110Aは、コア絶縁層111a、コア絶縁層111aの両面に形成された第1配線層112a、コア絶縁層111aを貫通し、両側の第1配線層112aを電気的に連結する第1配線ビア層113a、コア絶縁層111aの上側にビルドアップされた一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111b、第1ビルドアップ絶縁層111b上にそれぞれ配置された一層以上の第2配線層112b、第1ビルドアップ絶縁層111bをそれぞれ貫通する一層以上の第2配線ビア層113b、コア絶縁層111aの下側にビルドアップされた一層以上の第2ビルドアップ絶縁層111c、第2ビルドアップ絶縁層111c上にそれぞれ配置された一層以上の第3配線層112c、第2ビルドアップ絶縁層111cをそれぞれ貫通する一層以上の第3配線ビア層113c、第1ビルドアップ絶縁層111b上に配置された第1最外側絶縁層111d、及び第2ビルドアップ絶縁層111c上に配置された第2最外側絶縁層111eを含むことができる。プリント回路基板110Aは、有機インターポーザ機能を含むFCB(Flip Chip Ball Grid Array)などとして機能することもできる。
【0042】
一方、必要に応じて、第1配線層112aは、コア配線層と命名されることができ、第2及び第3配線層112b、112cはそれぞれ、第1及び第2ビルドアップ配線層と命名されることができる。また、第1配線ビア層113aは、コア配線ビア層と命名されることができ、第2及び第3配線ビア層113b、113cは、第1及び第2ビルドアップ配線ビア層と命名されることができる。また、ビルドアップ絶縁層や最外側絶縁層は単に絶縁層と命名されることもできる。
【0043】
コア絶縁層111aは、プリント回路基板110Aのコア層として機能し、剛性を付与することができる。コア絶縁層111aの材料は特に限定されない。例えば、絶縁材料を用いることができるが、この際、絶縁材料としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーと混合されるか、又は無機フィラーとともにガラス繊維(Glass Fiber 、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えば、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)などを用いることができる。コア絶縁層111aは、CCL(Copper Clad Laminate)を介して導入されることができる。コア絶縁層111aは、ビルドアップ絶縁層111b、111cに比べて弾性係数が大きくてもよい。つまり、コア絶縁層111aは優れた剛性を有することができる。コア絶縁層111aは、ビルドアップ絶縁層111b、111cのそれぞれの層より厚さが厚くてもよい。
【0044】
ビルドアップ絶縁層111b、111cは、コア絶縁層111aを中心に両側にビルドアップのために導入されることができる。ビルドアップ絶縁層111b、111cの材料もまた、特に限定されない。例えば、絶縁材料を用いることができるが、この際、絶縁材料としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーと混合されるか、又は無機フィラーの芯材に含浸された樹脂、例えば、ABF(Ajinomoto Build−up Film)などを用いることができる。ビルドアップ絶縁層111b、111cは、コア絶縁層111aを基準に両側に同一にビルドアップされることができ、したがって、同一層数を有することができる。ビルドアップ絶縁層111b、111cの層数は特に限定されず、設計に応じて多様に変更されることができる。
【0045】
最外側絶縁層111d、111eは、プリント回路基板110Aの両側の最外側に配置され、プリント回路基板110Aの内部構成要素を保護することができる。最外側絶縁層111d、111eにはそれぞれ、配線層112b、112cの一部を露出させる開口部が複数個形成されることができる。最外側絶縁層111d、111eの材料は特に限定されない。例えば、絶縁材料を用いることができるが、この際、絶縁材料としては、半田レジスト(Solder Resist)を用いることができる。但し、これに限定されるものではなく、上述のプリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)などを用いることもできる。
【0046】
配線層112a、112b、112cは、該当層の設計デザインに応じてプリント回路基板110A内で様々な機能を果たす。例えば、グランド(GrouND:GND)パターン、パワー(PoWeR:PWR)パターン、信号(Signal:S)パターンなどを含むことができる。ここで、信号(S)パターンは、グランド(GND)パターン、パワー(PWR)パターンなどを除いた各種信号、例えば、データ信号などを含む。また、各種パッドを含むことができる。配線層112a、112b、112cの形成物質としては、それぞれ、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質、具体的には金属物質を用いることができる。
【0047】
配線ビア層113a、113b、113cは、互いに異なる層に形成された配線層112a、112b、112cを電気的に連結させる。その結果、プリント回路基板110A内に電気経路を形成させる。配線ビア層113a、113b、113cのそれぞれは、複数の配線ビアを含むことができる。配線ビア層113a、113b、113cのそれぞれの配線ビアは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質、具体的には金属物質を含むことができる。配線ビア層113a、113b、113cは、該当層の設計デザインに応じてプリント回路基板110A内で様々な機能を果たす。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。配線ビア層113a、113b、113cのそれぞれの配線ビアは、導電性物質で充填された充填型(filled type)のビアであってもよく、ビアの壁面に沿って導電性物質が配置された等角型(conformal type)のビアであってもよい。第1配線ビア層113aの配線ビアはそれぞれ、砂時計、円柱などの形状を有することができ、第2及び第3配線ビア層113b、113cのそれぞれの配線ビアは、互いに反対方向のテーパ形状を有することができる。
【0048】
プリント回路基板110Aは、電子部品130、140が配置される最外側に第1最外側絶縁層111dに形成された複数の開口部を介してそれぞれ少なくとも一部が露出する複数の第1パッド112bPを含むことができる。一例において、複数の第1パッド112bPは第2配線層112bの一部であることができる。複数の第1パッド112bPは、第2配線ビア層113bの複数の配線ビアを介して連結構造体120Aの回路部材125の回路層122及び/又は受動素子126のそれぞれの外部電極126Pと電気的に連結されることができる。複数の第1パッド112bPは、複数の第1電気連結金属150を介して電子部品130、140と電気的に連結されることができる。かかる経路に沿って、電子部品130、140は連結構造体120Aの直上に配置されて、連結構造体120Aの回路部材125の回路層122及び/又は受動素子126のそれぞれの外部電極126Pと電気的に連結されることができる。
【0049】
プリント回路基板110Aは、内部に内蔵された複数の第2パッド112aPを含むことができる。一例において、複数の第2パッド112aPは第1配線層112aの一部であることができる。但し、連結構造体120Aがコア絶縁層111aではなく第1ビルドアップ絶縁層111b上に配置される場合には、第2配線層112bの一部であることもできる。複数の第2パッド112aPは、第2電気連結金属160を介して連結構造体120Aのバックサイド回路層128と電気的に連結されることができる。即ち、連結構造体120Aは、プリント回路基板110Aの電子部品130、140が実装される上側だけでなく、下側にも電気的に連結されることができる。
【0050】
連結構造体120Aは、プリント回路基板110Aのコア絶縁層111a上に配置されて、第1ビルドアップ絶縁層111bによって埋め込まれることができる。連結構造体120Aの固定のために、必要に応じてエポキシ樹脂のようなアンダーフィル樹脂170がコア絶縁層111a上に形成されることができる。一例では、連結構造体120Aが一つ以上のキャビティ125hを有する回路部材125、キャビティ125h内にそれぞれ配置された一つ以上の受動素子126、及び回路部材125及び受動素子126のそれぞれの少なくとも一部を覆い、キャビティ125hの少なくとも一部を満たす補強層127を含む。また、連結構造体120Aは、補強層127上に配置されたバックサイド回路層128、及び補強層127の少なくとも一部を貫通し、バックサイド回路層128を回路部材125の回路層122及び受動素子126の外部電極126Pと電気的に連結するバックサイド接続ビア層129を含む。
【0051】
回路部材125は、プリント回路基板110A上に並べて実装された電子部品130、140を互いに電気的に連結する。つまり、電子部品130、140は、回路部材125の回路層122などを介して互いに電気的に連結される。回路部材125は、複数の絶縁層121、複数の絶縁層121にそれぞれ配置された複数の回路層122、及び複数の絶縁層をそれぞれ貫通し、複数の回路層122を互いに電気的に連結する複数の接続ビア層123を含む。キャビティ125hはそれぞれ、複数の絶縁層121の少なくとも一部を貫通することができる。例えば、キャビティ125hはそれぞれ、複数の絶縁層121をすべて貫通することができる。
【0052】
絶縁層121は絶縁材料を含むことができる。この際、絶縁材料は、PID(Photo Image−able Dielectric)であることができる。絶縁層121の層数は特に制限されず、設計に応じて多様に変更されることができる。絶縁層121のそれぞれの層は、互いに境界が区別されることもあり、区別されないこともある。
【0053】
回路層122は、実質的に電子部品130、140を互いに電気的に連結する。回路層122は、該当層の設計に応じて様々な機能を果たすことができるが、少なくとも信号パターンと信号パッドを含む。回路層122は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質、具体的には金属物質を用いることができる。回路層122の層数も特に制限されず、設計に応じて多様に変更されることができる。
【0054】
接続ビア層123は、互いに異なる層に形成された回路層122を電気的に連結させる。その結果、回路部材125内に電気経路を形成させる。接続ビア層123のそれぞれは、複数の接続ビアを含むことができる。接続ビア層123のそれぞれの接続ビアは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質、具体的に金属物質を含むことができる。接続ビア層123は、該当層の設計デザインに応じて様々な機能を果たすことができるが、少なくとも信号ビアを含む。接続ビア層123のそれぞれの接続ビアは、導電性物質で充填された充填型(filled type)のビアであってもよく、ビアの壁面に沿って導電性物質が配置された等角型(conformal type)のビアであってもよい。接続ビア層123のそれぞれの接続ビアは、互いに同一方向のテーパー形状を有することができる。
【0055】
絶縁層121の材料としてPIDを用いる場合、絶縁層121の厚さを最小化することができ、フォトビア孔を形成することができるため、回路層122と接続ビア層123を容易に高密度に設計することができる。例えば、回路層122と接続ビア層123は、プリント回路基板110Aの配線層112a、112b、112cと配線ビア層113a、113bより高密度に設計することができる。具体的に、回路層122のそれぞれの厚さは、配線層112a、112b、112cそれぞれの厚さより薄くてもよく、上/下間隔がより狭くてもよい。また、接続ビア層123のそれぞれの接続ビアのサイズは、配線ビア層113a、113b、113cのそれぞれの配線ビアのサイズより小さくてもよく、高さ又は厚さもより薄くてもよい。また、よりファインピッチ(Fine Pitch)でビア間ピッチがより狭くてもよい。絶縁層121の絶縁材料として他の物質を用いる場合でも、回路層122と接続ビア層123はプリント回路基板110Aの配線層112a、112b、112cと配線ビア層113a、113bより高密度に設計することが好ましい。
【0056】
受動素子126は、一つ又は複数個であることができる。それぞれの受動素子126は、互いに同一であるか、又は異なり得る。受動素子126はそれぞれ、回路部材125のキャビティ125hに配置されることができる。必要に応じては、複数の受動素子126が一つのキャビティ125hに配置されることもできる。受動素子126は、キャパシタ、インダクタなどの公知の受動素子であることができる。受動素子126はそれぞれ、外部電極126Pを有することができる。つまり、受動素子126は、それぞれが独立したチップ型部品であることができる。電子部品130、140の少なくとも一つは、少なくとも一つの受動素子126の直上に配置されることが好ましく、電子部品130、140のそれぞれの直下に受動素子126の少なくとも一つ以上が配置されることが好ましい。かかる配置により、最小限の電気経路を提供することができ、電源供給安定性などを図ることができる。
【0057】
補強層127は、キャビティ125hのそれぞれの少なくとも一部を満たし、回路部材125と受動素子126のそれぞれの少なくとも一部を覆う。補強層127は、回路部材125と受動素子126を保護することができ、特に、連結構造体120Aに剛性を付与することができる。即ち、回路部材125の絶縁層121は、高密度設計に適した材料を使用し、その代わりに問題となる剛性は補強層127を介して実現することができる。つまり、補強層127は、絶縁層121に比べて弾性係数が大きい材料を含むことができる。補強層127の材料としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーと混合された材料、例えば、ABFなどを用いることができる。
【0058】
バックサイド回路層128とバックサイド接続ビア層129は、連結構造体120Aがプリント回路基板110Aの下側にも電気的に連結されるようにする。つまり、連結構造体120Aの回路部材125の回路層122と受動素子126の外部電極126Pがプリント回路基板110Aの下側の配線層112a、112cと電気的に連結されるようにする。バックサイド回路層128は、第2電気連結金属160を介してプリント回路基板110Aの第2パッド112aPと電気的に連結されることができる。バックサイド回路層128とバックサイド接続ビア層129は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質、具体的に金属物質を含むことができる。これらも設計に応じて様々な機能を果たすことができる。バックサイド接続ビア層129の接続ビアは、導電性物質で充填された充填型(filled type)のビアであってもよく、ビアの壁面に沿って導電性物質が配置された等角型(conformal type)のビアであってもよい。また、接続ビア層123の接続ビアと同一方向のテーパー形状を有することができる。バックサイド回路層128とバックサイド接続ビア層129の厚さ、大きさ、ピッチなどは、回路層122と接続ビア層123の厚さ、大きさ、ピッチなどより大きくてもよい。つまり、相対的に低密度に形成されることができる。
【0059】
一方、連結構造体120Aは、公知のキャリアを用いて形成することができる。例えば、まず、キャリア上にめっき工程で回路層122を形成し、PID塗布及び硬化などで絶縁層121を形成し、フォトリソグラフィ方法で絶縁層121を貫通するビア孔を形成した後、めっきで再び回路層122と接続ビア層123を形成し、このような過程を繰り返して回路部材125を形成することができる。回路部材125の回路層122と接続ビア層123は、一部領域にのみ形成し、一部領域には、絶縁層121のみ積層しておくことができる。一方、露出した回路層122を用いて回路の異常有無を確認する電気検査を行うことができる。つまり、回路層122は、電気検査のための回路パターンを含むこともできる。次に、回路部材125の回路層122と接続ビア層123を形成していない領域にフォトリソグラフィ方法やレーザードリルなどで一つ以上のキャビティ125hを形成し、それぞれのキャビティ125hに受動素子126を配置することができる。次に、補強層127を用いて回路部材125と受動素子126のそれぞれの少なくとも一部を覆い、キャビティ125hの少なくとも一部を満たすことができる。補強層127は、ABFなどをラミネートした後、硬化する方法で形成することができる。さらに、補強層127の少なくとも一部を貫通するバックサイド接続ビア層129のためのビア孔をレーザードリル及び/又は機械的ドリルなどを用いて形成し、めっき工程でバックサイド接続ビア層129とバックサイド回路層128を形成することができる。一連の過程により、連結構造体120Aが形成されることができる。
【0060】
電子部品130、140はそれぞれ、半導体チップであることができる。この際、半導体チップはそれぞれ、数百〜数百万個以上の素子が一つのチップに集積化されている集積回路(IC:Integrated Circuit)を含むことができる。この際、集積回路は、例えば、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのプロセッサチップ、具体的には、アプリケーションプロセッサ(AP:Application Processor)であることができるが、これに限定されるものではなく、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリ、HBM(High Bandwidth Memory)などのメモリチップや、アナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップ、又はPMIC(Power Management IC)のような他の種類であってもよいことは言うまでもない。制限されない例として、第1電子部品130は、APなどのプロセッサチップを含むことができ、第2電子部品140は、HBMなどのメモリチップを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0061】
電子部品130、140はそれぞれ、活性ウエハをベースに形成されたものであってもよく、この場合、それぞれの本体をなす母材としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム砒素(GaAs)などが用いられることができる。本体には、様々な回路が形成されていることができる。それぞれの本体には、電子部品130、140を他の構成要素と電気的に連結させるための接続パッドが形成されることができ、接続パッドは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)などの導電性物質を含むことができる。電子部品130、140はそれぞれ、ベアダイ(bare die)であってもよく、この場合、接続パッド上にバンプ130b、140bが配置されて第1電気連結金属150を介してプリント回路基板110Aに実装されることができる。即ち、第1電気連結金属150を介してプリント回路基板110Aの連結構造体120A上に配置された第2配線層112bと電気的に連結されることができ、結果的に連結構造体120A上の第2配線ビア層113bを介して連結構造体120Aと電気的に連結されることができる。電子部品130、140はそれぞれ、パッケージ化されたダイ(packaged die)であってもよく、この場合、接続パッド上に別途の絶縁層と再配線層がさらに形成されることができ、バンプ130b、140bは再配線層と連結されることができる。
【0062】
第1電気連結金属150はそれぞれ、低融点金属、例えば、スズ(Sn)−アルミニウム(Al)−銅(Cu)などの半田(solder)などで形成されることができるが、これは一例に過ぎず、材料が特にこれに限定されるものではない。第1電気連結金属150は、ランド(land)、ボール(ball)、ピン(pin)などであってもよい。第1電気連結金属150は、多重層又は単一層で形成されることができる。多重層で形成される場合には、銅ピラー(pillar)及び半田を含むことができ、単一層で形成される場合には、スズ−銀半田又は銅を含むことができるが、これも一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0063】
第2電気連結金属160はそれぞれ、低融点金属を含むペースト、例えば、スズ(Sn)−アルミニウム(Al)−銅(Cu)などの半田(solder)を含むペーストで形成されることができるが、これは一例に過ぎず、材料が特にこれに限定されるものではない。これ以外にも、他の公知の導電性ペーストを用いることもできる。
【0064】
図7は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0065】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100Bは、一例による連結構造体内蔵基板100Aにおいて、プリント回路基板110Aの代わりにプリント回路基板110Bが配置され、プリント回路基板110Bは、コア絶縁層111aと第1配線ビア層113aが省略され、第1配線層112aの層数が減少する。即ち、プリント回路基板110Bは、コアレス工法により製造されるコアレス基板であることができる。一方、図面には、第1ビルドアップ絶縁層111bの下側に第2ビルドアップ絶縁層111cがビルドアップされたコアレス構造が示されているが、これと異なって、第1ビルドアップ絶縁層111bのみをより多くビルドアップしたコアレス構造に変形することもできる。この場合、第1配線ビア層113aのみが存在するため、配線ビアのテーパー方向がすべて同一であることができる。又は、第1ビルドアップ絶縁層111bと第2ビルドアップ絶縁層111cの数を異なるようにすることもできる。例えば、第2ビルドアップ絶縁層111cを一層のみで実現し、残りは第1ビルドアップ絶縁層111bをより多くビルドアップするように変形することもできる。この場合、最下側の配線ビアのテーパー方向のみが反対方向であることができる。その他の説明は、図6などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0066】
図8は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0067】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100Cは、一例による連結構造体内蔵基板100Aにおいて、プリント回路基板110Aの代わりにプリント回路基板110Cが配置され、プリント回路基板110Cの第1ビルドアップ絶縁層111bにキャビティ111bhが形成され、キャビティ111bhに連結構造体120Aが配置される。これは、キャビティ111bhが形成された一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bを積層し、連結構造体120Aをキャビティ111bhに配置した後、一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bをさらに積層することにより実現することができる。又は、一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bを積層し、その後にキャビティ111bhを加工し、連結構造体120Aをキャビティ111bhに配置した後、一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bをさらに積層することにより実現することができる。その他の説明は、図6及び図7などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0068】
図9は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0069】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100Dは、他の一例による連結構造体内蔵基板100Cにおいて、プリント回路基板110Cの代わりにプリント回路基板110Dが配置され、プリント回路基板110Dは、コア絶縁層111aと第1配線ビア層113aが省略され、第1配線層112aの層数が減少する。即ち、プリント回路基板110Dはコアレス工法により製造されるコアレス基板であることができる。その他の説明は、図6図8などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0070】
図10は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0071】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100Eは、一例による連結構造体内蔵基板100Aにおいて、プリント回路基板110Aの代わりにプリント回路基板110Eが配置され、プリント回路基板110Eには、連結構造体120Aの代わりにバックサイド回路層128とバックサイド接続ビア層129が省略された連結構造体120Bが内蔵される。プリント回路基板110Bは、内部に内蔵された金属層112aMを含み、金属層112aMは、コア絶縁層111aに配置されることができるが、これに限定されるものではなく、第1ビルドアップ絶縁層111bのいずれかに配置されることもできる。連結構造体120Bは、金属層112aM上に配置されてプリント回路基板110B内に内蔵される。例えば、連結構造体120Bは、電子部品130、140と向かい合う側の反対側面である補強層127の下面が接着剤165を介して金属層112aMに付着されることができる。金属層112aMは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質、具体的には金属物質を含むことができる。接着剤165は、公知の導電性ペーストや半田ペーストなどであることができる。その他の説明は、図6図9などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0072】
図11は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0073】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100Fは、他の一例による連結構造体内蔵基板100Eにおいて、プリント回路基板110Eの代わりにプリント回路基板110Fが配置され、プリント回路基板110Fは、コア絶縁層111aと第1配線ビア層113aが省略され、第1配線層112aの層数が減少する。即ち、プリント回路基板110Bは、コアレス工法により製造されるコアレス基板であることができる。その他の説明は、図6図10などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0074】
図12は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0075】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100Gは、他の一例による連結構造体内蔵基板100Eにおいて、プリント回路基板110Eの代わりにプリント回路基板110Gが配置され、プリント回路基板110Gの第1ビルドアップ絶縁層111bにキャビティ111bhが形成され、キャビティ111bhに連結構造体120Bが配置される。これは、キャビティ111bhが形成された一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bを積層し、連結構造体120Bをキャビティ111bhに配置した後、一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bをさらに積層することにより実現することができる。又は、一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bを積層し、その後にキャビティ111bhを加工し、連結構造体120Bをキャビティ111bhに配置した後、一層以上の第1ビルドアップ絶縁層111bをさらに積層することにより実現することができる。その他の説明は、図6及び図11などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0076】
図13は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0077】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100Hは、他の一例による連結構造体内蔵基板100Gにおいて、プリント回路基板110Gの代わりにプリント回路基板110Hが配置され、プリント回路基板110Hは、コア絶縁層111aと第1配線ビア層113aが省略され、第1配線層112aの層数が減少する。即ち、プリント回路基板110Hは、コアレス工法により製造されるコアレス基板であることができる。その他の説明は、図6図12などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0078】
図14は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0079】
図15は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0080】
図16は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0081】
図17は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0082】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100I、100J、100K、100Lはそれぞれ、他の一例による連結構造体内蔵基板100A、100C、100E、100Gにおいて、プリント回路基板110A、110C、110E、110Gの代わりにプリント回路基板110I、110J、110K、110Lが配置される。プリント回路基板110I、110J、110K、110Lは、コア絶縁層111aの厚さがさらに厚く、より多くの層数のビルドアップ絶縁層111b、111cと、配線層112b、112c、及び配線ビア層113b、113cを含む。コア絶縁層111aの厚さは、第1ビルドアップ絶縁層111bの全厚さ及び/又は第2ビルドアップ絶縁層111cの全厚さより厚くてもよい。コア絶縁層111aの厚さが非常に厚いため、第1配線ビア層113aは、垂直の円柱状の貫通孔の壁面に沿って等角形態で導電性物質113a1をめっきで形成した、PHT(Plated Through Hole)であることができる。この際、導電性物質113a1の間の貫通孔の空間はプラグ物質113a2で充填されることができる。プラグ物質113a2は、絶縁材や導電性インクのような公知のプラグ材を採用することができる。一方、プリント回路基板110I、110J、110K、110Lは、連結構造体120A、120Bがコア絶縁層111aではなく第1ビルドアップ絶縁層111b上に配置される。即ち、第2配線層112bのいずれか一層が連結構造体120Aの実装のためのパッド112bP'を含むか、又は金属層112bMが第1ビルドアップ絶縁層111bのいずれか一層上に配置される。一方、プリント回路基板110I、110J、110K、110Lは、電子部品130、140との連結のための第1電気連結金属150がアンダーバンプ金属155を介して上述の第1パッド112bPと連結されることができる。即ち、最外側絶縁層111dの複数の第1パッド112bPをそれぞれ露出させる複数の開口部にそれぞれ複数のアンダーバンプ金属155が形成されることができ、第1電気連結金属150はそれぞれ、アンダーバンプ金属155と連結されることができる。これにより、優れた信頼性を確保することができる。その他の説明は、図6図13などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0083】
図18は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0084】
図19は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0085】
図20は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0086】
図21は連結構造体内蔵基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0087】
図面を参照すると、他の一例による連結構造体内蔵基板100M、100N、100O、100Pはそれぞれ、他の一例による連結構造体内蔵基板100I、100J、100K、100Lにおいて、プリント回路基板110I、110J、110K、110Lの代わりにプリント回路基板110M、110N、110O、110Pが配置される。プリント回路基板110M、110N、110O、110Pはそれぞれ、連結構造体120A、120Bが複数層の第1ビルドアップ絶縁層111bではなく、一つの層の第1ビルドアップ絶縁層111bに埋め込まれるか、又は連結構造体120A、120Bが配置されるキャビティ112bhが複数層の第1ビルドアップ絶縁層111bではなく、一つの層の第1ビルドアップ絶縁層111bを貫通する。その他の説明は、図6図17などを参照して説明した内容と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0088】
図22a及び図22bは、図9図21の連結構造体内蔵基板に適用することができる連結構造体の他の例を概略的に示す断面図である。
【0089】
図面を参照すると、補強層127は、必要に応じて複数の補強層127a、127bで構成されることができる。例えば、キャビティ125hのそれぞれの少なくとも一部を満たし、受動素子126のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1補強層127a、及び回路部材125と第1補強層のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2補強層127bを含むことができる。第1及び第2補強層127a、127bは、互いに異なる材料を含むため、境界を区別することができる。第2補強層127bは第1補強層127aに比べて剛性に優れる。つまり、第2補強層127bは、第1補強層127aに比べて弾性係数が大きくてもよい。制限されない一例として、第1補強層127aは、ABFやPIDなどであることができ、第2補強層127bは、プリプレグ又は無機材料系であることができる。必要に応じては、第2補強層127bの一部は、剛性補強のために金属であってもよく、この場合には、絶縁材料を適切に配置して回路層122や外部電極126Pとの電気的絶縁を図ることが好ましい。
【0090】
本発明において下側、下部、下面などは、便宜上図面の断面を基準に有機インターポーザを含む半導体パッケージの実装面に向かう方向を意味するように用いられ、上側、上部、上面などは、その反対方向として用いられた。但し、これは説明の便宜上方向を定義したもので、本発明の特許請求の範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されないことは言うまでもない。
【0091】
本発明において「連結される」というのは、直接的に連結された場合だけでなく、接着剤などを通じて間接的に連結された場合を含む概念である。なお、「電気的に連結される」というのは、物理的に連結された場合と、連結されていない場合をともに含む概念である。さらに、第1、第2などの表現は、一つの構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるもので、該当する構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、本発明の範囲を外れずに、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、類似して第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0092】
本発明で用いられた「一例」という表現は、互いに同一の実施例を意味せず、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されるものである。しかしながら、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明であると理解されることができる。
【0093】
本発明で用いられた用語は、一例を説明するために説明されたものであるだけで、本発明を限定しようとする意図ではない。この際、単数の表現は文脈上明確に異なる意味でない限り、複数を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22a
図22b
【手続補正書】
【提出日】2019年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回路層を含む回路部材、及び前記回路部材と並んで配置され、外部電極を有する受動素子を含む連結構造体と、
前記連結構造体を覆う絶縁層、前記絶縁層上に配置された第1配線層、前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1配線層を前記複数の回路層のうち最上側の回路層と電気的に連結する第1配線ビア、及び前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1配線層を前記受動素子の外部電極と電気的に連結する第2配線ビアを含むプリント回路基板と、を含み、
前記第1配線ビアと接する前記最上側の回路層の上面は、前記第2配線ビアと接する前記外部電極の上面と同一平面(Coplanar)をなす、連結構造体内蔵基板。
【請求項2】
前記プリント回路基板上に互いに並べて実装され、前記第1配線層とそれぞれ前記第1配線ビアを介して電気的に連結された複数の電子部品をさらに含み、
前記複数の電子部品は、前記回路層を介して互いに電気的に連結される、請求項1に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項3】
前記絶縁層は、前記連結構造体の一面および側面のそれぞれの少なくとも一部を覆う、請求項1または2に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項4】
前記連結構造体は、前記回路部材及び前記受動素子のそれぞれの少なくとも一部を覆う補強層をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項5】
前記回路部材は、前記受動素子が配置されるキャビティを有し、
前記補強層は、前記キャビティの少なくとも一部を満たす、請求項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項6】
前記補強層は、前記キャビティの少なくとも一部を満たし、前記受動素子の少なくとも一部を覆う第1補強層、及び前記回路部材及び前記第1補強層のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2補強層を含み、
前記第2補強層は、前記第1補強層より弾性係数が大きい、請求項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項7】
前記連結構造体は、前記補強層の下面上に配置されたバックサイド回路層、及び前記補強層の少なくとも一部を貫通し、前記バックサイド回路層を前記複数の回路層のうち最下側の回路層及び前記受動素子の外部電極とそれぞれ電気的に連結するバックサイド接続ビア層をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項8】
前記プリント回路基板内の前記連結構造体の下側には複数のパッドが配置され、
前記連結構造体は前記複数のパッド上に配置され、
前記バックサイド回路層は、前記複数のパッドと電気連結金属を介して連結される、請求項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項9】
前記プリント回路基板内の前記連結構造体の下側には金属層が配置され、
前記連結構造体は前記金属層上に配置され、
前記補強層の下面は、前記金属層に接着剤により付着される、請求項からのいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項10】
連結構造体は、前記複数の回路層がそれぞれ配置された複数の絶縁層、及び前記複数の絶縁層をそれぞれ貫通し、前記複数の回路層を互いに電気的に連結する複数の接続ビア層をさらに含み、
前記複数の絶縁層のうち最上側の絶縁層の上面は、前記最上側の回路層の上面及び前記外部電極の上面と同一平面(Coplanar)をなす、請求項からのいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項11】
前記複数の絶縁層はそれぞれ、感光性絶縁材料を含む、請求項10に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項12】
前記補強層は、前記複数の絶縁層のそれぞれより弾性係数が大きい、請求項10または11に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項13】
前記複数の回路層はそれぞれ、前記第1配線層より高密度に設計される、請求項10から12のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項14】
前記複数の接続ビア層のそれぞれの接続ビアは、前記第1及び第2配線ビアより高さが低く、ビア間のピッチが小さい、請求項13に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項15】
前記プリント回路基板は、前記第1配線層の下側に配置され、前記絶縁層で少なくとも一部が覆われた第2配線層、及び前記絶縁層の少なくとも一部を貫通し、前記第1及び第2配線層を電気的に連結する第3配線ビアをさらに含み、
前記第1及び第2配線ビアはそれぞれ、前記第3配線ビアと高さが異なる、請求項1から14のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項16】
前記プリント回路基板は、コア絶縁層、前記コア絶縁層の両面に配置されたコア配線層、前記コア絶縁層を貫通し、互いに異なる層に配置された前記コア配線層を電気的に連結するコア配線ビア層、前記コア絶縁層の上側にビルドアップされた複数の第1ビルドアップ絶縁層、前記複数の第1ビルドアップ絶縁層上にそれぞれ配置された複数の第1ビルドアップ配線層、前記複数の第1ビルドアップ絶縁層をそれぞれ貫通し、互いに異なる層に配置されたコア配線層と複数の第1ビルドアップ配線層を電気的に連結する複数の第1ビルドアップ配線ビア層、前記コア絶縁層の下側にビルドアップされた複数の第2ビルドアップ絶縁層、前記複数の第2ビルドアップ絶縁層上にそれぞれ配置された複数の第2ビルドアップ配線層、及び前記複数の第2ビルドアップ絶縁層をそれぞれ貫通し、互いに異なる層に配置されたコア配線層と複数の第2ビルドアップ配線層を電気的に連結する複数の第2ビルドアップ配線ビア層を含み、
前記複数の第1ビルドアップ絶縁層は前記絶縁層を含み、前記複数の第1ビルドアップ配線層は前記第1配線層を含み、前記複数の第1ビルドアップ配線ビア層は、前記第1及び第2配線ビアを含み、
前記コア絶縁層は、前記複数の第1ビルドアップ配線層又は前記複数の第2ビルドアップ配線層より厚さが厚く、
前記コア配線層は、前記コア絶縁層を貫通する貫通孔の壁面に配置された導電性物質及び前記貫通孔の導電性物質の間を充填するプラグ物質を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項17】
回路層を含む回路部材、及び前記回路部材と並んで配置され、外部電極を有する受動素子を含む連結構造体と、
前記連結構造体が内部に内蔵され、前記回路層と電気的に連結され、前記回路層より密度が低い配線層を含むプリント回路基板と、
前記プリント回路基板上に互いに並べて実装され、前記配線層とそれぞれ電気連結金属を介して電気的に連結された複数の電子部品と、を含み、
前記複数の電子部品は、前記回路層を介して互いに電気的に連結される、連結構造体内蔵基板。
【請求項18】
前記複数の電子部品のうち少なくとも一つは、前記受動素子の直上に配置され、前記配線層を介して前記受動素子の外部電極と電気的に連結される、請求項17に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項19】
前記プリント回路基板は、前記連結構造体を覆う絶縁層をさらに含み、
前記配線層は前記絶縁層上に配置され、
前記配線層は、前記絶縁層の少なくとも一部を貫通する配線ビア層を介して前記回路部材の回路層及び前記受動素子の外部電極とそれぞれ電気的に連結される、請求項17または18に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項20】
前記配線ビア層と接する最上側の前記回路層の上面は、前記配線ビア層と接する前記外部電極の上面と同一平面(Coplanar)をなす、請求項19に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項21】
前記絶縁層は、前記連結構造体の一面および側面のそれぞれの少なくとも一部を覆う、請求項19または20に記載の連結構造体内蔵基板。
【請求項22】
前記プリント回路基板は、前記絶縁層上に配置され、前記配線層の少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の開口部を有する最外側絶縁層、及び前記最外側絶縁層の複数の開口部にそれぞれ配置され、前記露出した配線層とそれぞれ連結された複数のアンダーバンプ金属をさらに含み、
前記電気連結金属はそれぞれ、前記アンダーバンプ金属と連結される、請求項19から21のいずれか一項に記載の連結構造体内蔵基板。