【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、改善されたAIOL方法および装置を提供する。多くの実施形態では、AIOLは、剛性部材および撓み可能部材がAIOLのチャンバを実質的に画定するように、剛性部材と、触覚構造体に連結された撓み可能部材とを備える光学構造体を備える。AIOLのチャンバは、撓み可能部材が調節可能な屈折力を有する流体レンズを提供するためにチャンバ流体の凸状に湾曲した表面を画定するように、眼の房水より大きい屈折率を有する流体を含む。撓み可能部材および剛性部材は、眼が近見に調節されるとき、撓み可能部材および流体レンズのプロファイルを凸状に湾曲したプロファイルに撓むために、触覚構造体に連結される。多くの実施形態では、水晶体嚢が内向きに移動し、眼が近見に調節されるとき、触覚構造体は、撓み可能部材に内向きの力をもたらすために剛性部材に対して回転する。触覚構造体は、水晶体嚢を受け取るように成形された湾曲した水晶体嚢係合部分を備え得る。触覚構造体は、水晶体嚢の力が変形可能部材の外側部分に増加した量の内向きの力を提供するためにてこ作用により増加し得るように、第1の領域で剛性部材、そして第1の領域と嚢係合部分との間の第2の領域で撓み可能部材に連結され得る。多くの実施形態では、撓み可能部材は、眼が調節されるとき、撓み可能部材の内側部分が、周辺部分の外側部分が内向きに移動するよりも多く剛性部材から離れて移動するように、撓み可能部材の外側部分の移動、内向きの移動を増幅するように構成される。この撓み可能部材の内側部分の移動の増幅および触覚部の嚢の力のてこ作用と連動した曲率の対応する増加は、改善されたAIOLの調節を提供することができる。
【0008】
多くの実施形態では、剛性部材、撓み可能部材、および回転触覚部の配置は、減少した量の流体がAIOLにより使用され、切開の大きさが減少し得るように、内向きの力により撓み可能部材を撓ませることができる。多くの実施形態では、剛性部材、撓み可能部材、および回転触覚部の配置は、レンズチャンバの流体圧なしで内向きの力により撓み可能部材を撓ませることができ、少なくともいくつかの実施形態では、この配置は、チャンバの負圧により撓み可能部材に凸状曲率を提供することができる。多くの実施形態では、撓み可能部材および剛性部材により少なくとも部分的に画定されたチャンバは、AIOLに含まれる流体の量および挿入プロファイルが減少し得るように、撓み可能部材の外側部分の下のチャンバの外側部分から流体を受け取る。
【0009】
光学構造体は、多くの方法のうちの1つまたは複数のものにおいて、増加した量の調節を提供するように構成されることができる。撓み可能部材は、内側光学部分と触覚部との間に曲率遷移部を提供するために、内側光学補正部分と、外側延長部分とを備え得る。反対に湾曲した外側部分は、内側部分内に屈折力変化を集中させるために、光学補正部分の直径を減少させることができる。眼が近見に調節される場合、内側部分は、チャンバの流体により屈折力を提供するために外側に凸状に湾曲した表面を備え、延長部は、内側部分の曲率とは反対である凹状曲率を有する。反対に湾曲した延長部は、撓み可能部材により提供される屈折力および曲率が増加するように、内側光学帯の大きさを減少させることができる。撓み可能部材の内側部分の外表面は、凸状に湾曲する、凹状に湾曲する、または遠見のために実質的に平坦であることができ、近見のための調節構成に撓ませられる場合、より正の曲率を有する。外側部分の外表面は、遠見のために凹状に湾曲するか、または実質的に平坦であってもよく、近見のための調節構成に撓ませられる場合、より負の曲率を有する。撓み可能部材の内側および外側部分の内表面は、同様に湾曲され得る。多くの実施形態では、撓み可能部材は、実質的に均一の厚さを有する。あるいは、外側部分は、内側部分に対して減少した厚さを有し得、内向きの力が触覚部により適用される場合、内側部分の凸状曲率を容易にするために凹状プロファイルを有する外表面を備え得る。外側部分は、内側部分が凸状曲率を有し、外側部分が凹状曲率を有する場合、外側部分の少なくとも一部分が収差を阻止するために瞳孔で覆われるように定寸されることができる。
【0010】
多くの実施形態では、剛性部材は、患者の遠見を治療するように構成された屈折力を有する平凸状レンズ等のレンズを備える。眼が調節される場合、湾曲可能な部分は、近見のためにさらなる屈折力を提供する。多くの実施形態では、剛性部材のレンズの直径は、眼に挿入されるときのAIOLの厚さプロファイルを減少させるために、剛性部材のレンズの直径が撓み可能部材の外側部分よりも小さく定寸されるように、撓み可能部材の内側部分の直径に対応する。
【0011】
多くの実施形態では、調節式IOLは、第1のレンズ構成要素と、第2のレンズ構成要素とを備え、それぞれ、ポリマーおよびポリマーを含む接着剤から構成される。代替として、または組み合わせて、第1の構成要素は、咬合継手、ねじ、取り付け具、または留め具等の機械的連結により第2の構成要素に固定されることができる。多くの実施形態では、ポリマーは、第1の構成要素、第2の構成要素、および接着剤が一緒に(例えば、同時に、または実質的に類似する速度で)膨張するように、水和され、水和により膨張することができる。一緒に膨張することにより、第1の構成要素、第2の構成要素、および接着剤の間の応力が、実質的に阻止されることができる。また、水和可能な接着剤は、構成要素を一緒に接着する前に、第1および第2の構成要素が剛性の完全に水和されない構成で機械加工されることを可能にする。剛性構成は、実質的に乾燥したポリマー等、完全に水和されないポリマーを含み得る。構成要素は、製造中の取り扱いを容易にするために、実質的に剛性構成で一緒に結合され、接着剤で結合された構成要素が、眼に挿入するために柔軟な水和された構成を備えるように、実質的に水和されることができる。ポリマーを含む接着剤は、増加した強度を提供するために、ポリマー材料自体に類似する化学結合により第1および第2のレンズ構成要素を一緒に結合することができる。
【0012】
第1の側面では、眼内レンズは、屈折力および触覚構造体を有する光学構造体を備える。光学構造体は、撓み可能部材と、剛性部材と、剛性部材および撓み可能部材により少なくとも部分的に画定される流体チャンバとを備える。触覚構造体は、眼の嚢と係合するための外側構造と、触覚構造体が剛性部材に対して回転するとき、撓み可能部材の曲率を増加させるように撓み可能部材に連結される内側構造とを有する。
【0013】
多くの実施形態では、撓み可能部材は、第2のプロファイルが第1のプロファイルよりも湾曲する、第1のプロファイルから第2のプロファイルに撓ませられる。チャンバは、チャンバが第1の構成にある撓み可能部材では第1の量の屈折力を有し、第2の構成にある撓み可能部材では第2の量の屈折力を有し、第2の量の屈折力が第1の量を超えるように、1.33超の屈折率を有する流体を含む。
【0014】
多くの実施形態では、撓み構造は、内側光学部分と、外側延長部分とを備える。剛性部材、触覚部材、および撓み可能部材は、内側光学部分が増加した曲率により剛性部材から離れて移動し、外側延長部が増加した屈折力を提供するために逆の曲率を有する剛性部材に向かって移動するように配置され得る。剛性部材から離れる内側光学部分の移動および剛性部材に向かう外側延長部分の移動は、流体の移動が減少し、AIOLの流体の容積が減少するように、外側延長部分の下のチャンバの外側部分から内側光学部分の下のチャンバの内側部分に流体を伝達させることができる。
【0015】
多くの実施形態では、回転は、触覚構造体の外周を通って延在する軸の周囲で生じる。眼内レンズが眼に設置されるとき、触覚構造体の外周は、例えば、眼の光学軸を横断する平面にあってもよい。
【0016】
多くの実施形態では、触覚構造体は、第1の位置の剛性部材に内端上で固定される片持ち触覚構造体を備え得る。触覚部は、内端から外端までの距離に延在する長さを有し得る。触覚構造体は厚さを有し、長さは厚さよりも大きくてもよい。撓み可能部材は、分離距離により第1の位置から分離される第2の位置で触覚構造体に連結され得る。長さは、触覚構造体が剛性部材に対して回転する場合、撓み可能部材の内側光学部分を剛性部材から分離するために、分離距離よりも大きくてもよい。
【0017】
多くの実施形態では、剛性部材は、1つまたは複数の凸状に湾曲した光学表面を備える。剛性部材は、剛性部材の外縁付近に位置する薄い部分まで延在し得る。薄い部分は、触覚部が眼の構造の圧力に応じて回転するとき、触覚構造体が半径方向の力により撓み可能部材を内向きに付勢するために回転する固定旋回構造体を画定し得る。
【0018】
多くの実施形態では、撓み可能部材は、内側光学部分と、触覚構造体に連結された外側弾性延長部とを備える。弾性延長部は、撓み可能部材の内側領域の厚さよりも薄い厚さを有し得る。弾性延長部は、弾性延長部が剛性部材から離れて撓み可能部材の内側光学部分を分離したとき、内側光学領域の曲率とは反対の曲率を有し得る。触覚構造体の内縁は、内側光学領域の直径を減少させるか、または内側光学領域の球状撓みにより剛性部材から離れて内側光学領域を付勢し、剛性部材に対する触覚構造体の回転に応じて剛性部材に向かって延長部を付勢するために、弾性延長部および内側光学領域の曲率を、互いに対して反対方向に撓む、のうちの1つまたは複数のものを行うために、変形可能部材の弾性延長部に半径方向の力を加えてもよい。
【0019】
多くの実施形態では、撓み可能部材の直径の減少は、第1の直径から、触覚構造体の回転に応じて第1の直径より小さい第2の直径に遷移することを含み、直径の減少は、光学構造体の屈折力を増加させるために、剛性部材から離れて内側光学部分を球状に撓ませ、流体で充填されたチャンバの形状をより凸状に湾曲したプロファイルに変更する。
【0020】
多くの実施形態では、流体で充填されたチャンバの凸状に湾曲したプロファイルは、光学構造体の屈折力を変更するために、増加した容積を有する。流体は、増加した容積に応じて周辺貯蔵部からチャンバ内に引き込まれ得る。
【0021】
多くの実施形態では、触覚構造体は、指向される半径方向の力に応じて撓み可能部材の周辺部分を半径方向内向きに第1の距離だけ移動し、変形可能部材の内側領域は、第1の移動に対して第2の移動の増幅を提供し、球状プロファイルを有する撓み可能部材を成形するように、触覚構造体の回転に応じて、剛性部材から離れて第1の距離よりも大きい第2の距離だけ付勢され得る。撓み可能部材は、ひずみを阻止するために実質的に均一かつ一定した厚さを有し得る。
【0022】
本開示の別の側面では、患者の眼に調節を提供する方法は、眼の水晶体嚢内に眼内レンズを設置するステップを含む。眼内レンズは、光学構造体と、光学構造体の外側領域で光学構造体に連結される触覚構造体とを有し得る。眼内レンズの光学構造体の屈折力は、水晶体嚢の内向きの力に応じて、外側領域で触覚構造体を回転させることにより変更され得る。
【0023】
多くの実施形態では、触覚構造体は、触覚構造体の外周を通って延在する軸の周囲を回転する。眼内レンズが眼に設置されるとき、触覚構造体の外周は、例えば、眼の光学軸を横断する平面にあってもよい。多くの実施形態では、本方法は、触覚構造体の回転に応じて、触覚構造体の外縁に対して光学構造体の少なくとも一部分を前方に並進させることをさらに含み得る。光学構造体の少なくとも一部分の並進は、眼の屈折力を変更し得る。
【0024】
多くの実施形態では、光学構造体の少なくとも一部分は、触覚構造体の内縁に連結される外側領域と、内側領域と、触覚構造体と内側領域との間の旋回領域を備える撓み可能なプロファイル部材とを備え得る。触覚構造体の内縁は、その直径を減少させるか、または触覚力(haptic power)を変更するために、触覚構造体の回転に応じて剛性部材から離れて内側領域を撓ませるように、旋回領域で互いに対して外側および内側領域を旋回させるかのうちの1つまたは複数のものを行うために、撓み可能部材の外側領域に内向きの力を加えてもよい。撓み可能部材の直径の減少ならびに互いに対する撓み可能部材の外側および内側領域の旋回は、光学構造体の屈折力を変更するために流体で充填されたチャンバの形状または容積のうちの1つまたは複数のものを変更させ得る。触覚部の内縁は、内縁に指向される半径方向の力に応じて内縁に対して第1の距離だけ移動してもよく、撓み可能部材の内側領域は、触覚構造体の回転に応じて剛性部材から離れて第1の距離よりも大きい第2の距離だけ撓ませられ得る。
【0025】
本開示の別の側面では、眼内レンズが提供される。眼内レンズは、屈折力を有し、撓み可能部材と、剛性部材と、および撓み可能部材と剛性部材との間に少なくとも部分的に画定される流体チャンバとを備える、光学構造体を備え得る。眼内レンズは、剛性部材の周辺領域に連結され、第1の外部要素と、第2の外部要素と、第1の外部要素と第2の外部要素との間に少なくとも部分的に画定される流体貯蔵部とを備える、触覚構造体を備え得る。流体貯蔵部は、1つまたは複数のチャネルを備える流体チャンバと流体連通してもよい。触覚構造体は、周辺領域で回転するように構成され得、第2の外部要素は、屈折力を変更するために、水晶体嚢の内向きの力に応じて流体貯蔵部の容積を減少させるように、第1の外部要素に向かって内向きに撓むように構成され得る。多くの実施形態では、触覚構造体は、触覚構造体の外周を通って延在する軸の周囲を回転するように構成される。眼内レンズが眼に設置されるとき、触覚構造体の外周は、例えば、眼の光学軸を横断する平面にあってもよい。多くの実施形態では、第2の外部要素は、外側領域と、内側領域と、外側領域と内側領域との間の旋回領域とを有し得る。第2の外部要素の外側および内側領域は、第1の外部要素に向かって第2の外部要素を撓ませるように、旋回領域で互いに対して旋回され得る。多くの実施形態では、流体チャンバの容積は、屈折力を変更するために、流体貯蔵部の容積の減少に応じて増加し得る。流体で充填されたチャンバの形状は、屈折力を変更するために、レンズ流体チャンバの容積の増加に応じて変更され得る。流体で充填されたチャンバの形状変化は、剛性部材から離れる撓み可能部材の内側領域の撓みおよび撓み可能部材の曲率半径の減少を含み得る。多くの実施形態では、触覚構造体の内端は、触覚構造体の回転に応じて第1の距離を移動し得、撓み可能部材の内側領域は、屈折力を変更するために、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ剛性部材から離れて撓ませられ得る。流体チャンバの形状変化は、剛性部材の幾何学構造を実質的に撓んでいない状態にとどめてもよい。
【0026】
多くの実施形態では、撓み可能部材は、触覚構造体の内縁に連結された外側領域と、内側領域と、外側領域と内側領域との間の旋回領域とを備え得る。触覚構造体の内縁は、その直径を変更するか、または光学構造体の屈折力を変更するために、触覚構造体の回転に応じて剛性部材から離れて内側領域を撓ませるように、旋回領域で互いに対して外側および内側領域を旋回させるかのうちの1つまたは複数のものを行うために、撓み可能部材の外側領域に内向きの力を加えてもよい。撓み可能部材および剛性部材は、触覚構造体で支持され、第1の方向とは反対の第2の方向の触覚構造体の外端の回転に応じて第1の方向に一緒に並進してもよい。撓み可能部材は、光学構造体の後方部分に位置し、剛性部材は、眼の光学構造体の前方部分に位置し得る。撓み可能部材は、触覚構造体が水晶体嚢の内向きの力に応じて回転するとき、撓み可能部材の曲率を増加させるように剛性部材に対して後方に移動し得る。触覚構造体は、眼の屈折力が撓み可能部材の増加した曲率、剛性部材に対して後方への撓み可能部材の撓み、ならびに剛性部材および撓み可能部材の前方並進のそれぞれにより増加するように、剛性部材および撓み可能部材を前方に一緒に並進させてもよい。
【0027】
本開示のこの側面は、提供される眼内レンズを提供し、使用すること等により、患者の眼に調節を提供する方法も提供し得る。
【0028】
本開示の別の側面では、方法は、患者の眼に調節を提供するために提供される。本方法は、眼の水晶体嚢内に眼内レンズを設置するステップを含み得る。眼内レンズの光学構造体の周辺部分の眼内レンズの触覚構造体は、水晶体嚢の内向きの力に応じて回転され得る。回転は、触覚構造体の外周を通って延在する軸の周囲で生じ得る。光学構造体の部材は、眼の屈折力を変更するために、回転に応じてより湾曲したプロファイルに撓ませられ得る。光学構造体の流体チャンバの形状および容積は、屈折力を変更するために、回転に応じて変更され得る。流体チャンバの形状および容積は、曲率半径を増加させるために、光学構造体の前方または後方部材のうちの1つまたは複数のものを撓ませることにより変更され得る。光学構造体は、屈折力を変更するために、回転に応じて触覚構造体の外縁に対して前方向に並進され得る。多くの実施形態では、そのような分離、撓み、および並進の組み合わせは、屈折力を変更するために組み合わせられてもよい。
【0029】
本開示のまた別の側面では、患者の眼に調節を提供する方法が提供される。本方法は、眼の水晶体嚢内に眼内レンズを設置するステップを含み得る。眼内レンズは、光学構造体と、光学構造体の周辺領域に連結される触覚構造体とを備え得る。眼内レンズの光学構造体の屈折力は、水晶体嚢の内向きの力に応じて触覚構造体の流体貯蔵部の容積を減少させるために、周辺領域で眼内レンズの触覚構造体を回転させることにより変更されてもよい。眼内レンズの触覚構造体の回転は、触覚構造体の外周を通って延在する軸の周囲で生じ得る。眼内レンズが眼に設置されるとき、触覚構造体の外周は、例えば、眼の光学軸を横断する平面にあってもよい。触覚構造体の流体貯蔵部は、触覚構造体の第1と第2外側部材との間で少なくとも部分的に画定され得る。流体貯蔵部の容積は、内向きの力に応じて、第1の外側部材に向かって内向きに第2の外側部材を撓ませることにより減少させてもよい。光学構造体の屈折力の変化は、流体貯蔵部の容積の減少に応じて光学構造体の流体チャンバの容積を増加させるステップをさらに含み得る。光学構造体の屈折力の変更は、流体で充填されたチャンバの増加した容積に応じて流体で充填されたチャンバの形状を変更するステップをさらに含み得る。
【0030】
多くの実施形態では、流体で充填されたチャンバの形状の変更は、剛性部材から離れる光学構造体の撓み可能部材の内側領域の撓みおよび剛性部材に向かう撓み可能部材の曲率半径の減少を含む。流体で充填されたチャンバの形状は、剛性部材から離れて撓み可能部材の内側領域および外側領域を並進させることによってさらに変更され得る。触覚構造体の内縁は、触覚構造体の回転に応じて第1の距離を移動し得る。撓み可能部材の内側領域は、屈折力を変更するために、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ剛性部材から離れて撓ませられ得る。流体で充填されたチャンバの形状の変更は、剛性部材の幾何学構造を実質的に未変形にとどめてもよい。眼に設置されたとき、光学構造体の撓み可能部材は、光学構造体の後方部分に位置し、剛性部材は、光学構造体の前方部分に位置し得る。光学構造体の屈折力の変更は、触覚構造体が眼の屈折力を増加させるために水晶体嚢の内向きの力に応じて回転するとき、撓み可能部材の曲率を増加させるために、剛性部材に対して前方に撓み可能部材を移動させるステップを含み得る。剛性部材および撓み可能部材は、眼の屈折力を増加させるために、触覚構造体と一緒に前方に並進され得る。撓み可能部材の外周は、眼の屈折力を増加させるために、剛性部材の外周から離れて分離され得る。多くの実施形態では、そのような撓み、並進、および分離は、眼の屈折力を増加させるために組み合わせて使用することができる。
【0031】
本開示の別の側面では、眼内レンズは、後方部材、前方部材、および後方と前方部材との間の流体で充填されたチャンバを備える光学構造体を備える。眼内レンズは、流体で充填された触覚チャンバの中および外への流体の漏出を阻止するために、後方および前方部材の周辺領域を咬合する触覚構造体を含み得る。多くの実施形態では、咬合領域は、流体の漏出を阻止するために流体密な封止手段を備え得る。触覚構造体は、1つまたは複数の雄部材を有する第1の側面と、1つまたは複数の雌部材を有する第2の側面とを有し得る。1つまたは複数の雄部材は、周辺領域を咬合するために、1つまたは複数の雌部材によって受け取られる後方および前方部材の周辺領域を通過し得る。後方および前方部材の周辺領域は、1つまたは複数の部材が通過する1つまたは複数の開口部を有し得る。後方または前方部材のうちの1つまたは複数の周辺領域は、周辺領域を咬合するために、触覚構造体の1つまたは複数の雌部材によって受け取られる1つまたは複数の雄部材を有し得る。触覚構造体による後方および前方部材の周辺領域の咬合は、眼内レンズが光学構造体の屈折力を変更するために変形されるか、または送達構成に折り畳まれる、もしくは巻かれるかのうちの1つまたは複数の状態であるとき、維持され得る。
【0032】
本開示のまた別の側面では、眼内レンズが提供される。眼内レンズは、後方部材と、前方部材と、屈折力を提供する後方と前方部材との間の流体で充填されたチャンバとを備える、光学構造体を備える。眼内レンズは、光学構造体に連結された触覚構造体を備え得る。流体で充填されたチャンバの形状または容積のうちの1つまたは複数のものは、触覚構造体に加えられる半径方向の力に応じて変更されるように構成され得る。流体で充填されたチャンバの形状または容積のうちの1つまたは複数の変更は、流体で充填されたチャンバの屈折力を変更し得るが、後方および前方部材によって提供される屈折力を実質的に未変更にとどめる。
【0033】
本開示の別の側面では、患者の眼に調節を提供する方法が提供される。本方法は、眼の水晶体嚢内に眼内レンズを設置するステップを含み得る。流体で充填されたチャンバの屈折力を変更するために、眼内レンズの流体で充填されたチャンバの形状または容積のうちの1つまたは複数のものが変更され得るが、後方および前方部材によって提供される屈折力を実質的に未変更にとどめる。
【0034】
本開示のまた別の側面では、眼内レンズが提供される。眼内レンズは、眼に設置するための光学構造体を備え得る。
【0035】
本開示の別の側面では、方法が提供される。本方法は、眼に光学構造体を設置するステップを含み得る。
【0036】
多くの実施形態では、本明細書に記載される撓み可能な光学部材は、撓むが、部材が撓むときの光学収差を阻止するために、光学部材の厚さを実質的に維持する利点を有する。
【0037】
本開示の側面は、患者の眼の水晶体嚢内に移植するための眼内レンズを提供する。眼内レンズは、光学構造体および触覚構造体を備え得る。光学構造体は、周辺部分を有し得、平面部材と、周辺部分で平面部材に連結された平凸部材と、平面部材と平凸部材との間に画定される流体光学要素とを備え得る。流体光学要素は、平面部材および平凸部材を含む材料のいずれかまたは両方に類似する屈折率を有する流体を含み得る。触覚構造体は、光学構造体の周辺部分で平面部材と平凸部材を連結し得る。触覚構造体は、流体光学要素と流体連通する流体貯蔵部と、水晶体嚢に接続するための周辺構造とを備え得る。水晶体嚢の形状を変更することにより、平面部材の変形に対応して流体光学要素の容積または形状の変更のうちの1つまたは複数のものに流体光学要素の屈折力を修正させることができる。例えば、部材を撓ませ、対応して流体光学要素の屈折力を修正するために、水晶体嚢の形状を変更することにより、触覚構造体が平面状部材に機械的力を加えてもよい。そのような平面部材の変形は、いくつかの場合において、平面部材、平凸部材、またはその両方の屈折力に変更をもたらさない場合がある(すなわち、屈折力の変更は、単に、流体光学要素に対する形状または容積の変更のうちの1つまたは複数、および任意に、水晶体嚢内の眼内レンズの前方−後方位置に対する変更によりもたらされ得る)。
【0038】
触覚部周辺構造は、触覚周辺構造に対する半径方向に指向された力が流体光学要素の屈折力を修正するために平凸部材から離れて略平面部材を撓み得るように、光学構造体の略平面部材に固く連結され得る。平面部材は、平面部材の円形周辺部分に沿って構造体に固定され得る。平凸部材から離れる平面部材の撓みは、球状光学補正をもたらし得る。流体光学要素の屈折力の変更は、触覚構造体の流体貯蔵部から流体光学要素の中または外への流体の移動への応答を含み得る。
【0039】
触覚流体貯蔵部に課される力は、流体光学要素の屈折力を修正するために、触覚流体貯蔵部を変形させ得る。触覚流体貯蔵部に課される力は、触覚流体貯蔵部を可逆的に変形させるために、触覚流体貯蔵部から流体光学要素の中または外に流体を移動させ得る。
【0040】
多くの実施形態では、流体光学要素に対する容積の変更は、触覚流体貯蔵部の流体によってもたらされる。多くの実施形態では、流体光学要素の中または外への流体移動は、平凸部材を未変形にとどめる。平凸部材は剛性部材を備え得、平面部材は撓み可能部材を備え得る。これらの実施形態では、流体光学要素は、眼内レンズの屈折力の大部分を提供することができる。流体光学要素内および触覚構造体の流体貯蔵部内の流体は、1.33よりも大きいまたはそれに等しい屈折率を有し得る。
【0041】
流体光学要素および触覚構造体の流体貯蔵部内の流体は、シリコーン油等の油、または高分子量デキストラン等の溶液を含み得る。流体は、好適な屈折率で提供され得る。高分子量デキストランは、1.33超の好適な屈折率および眼の房水に類似する浸透圧で構成される。高分子量デキストランは、少なくとも40kDaの平均分子量を有し得、平均分子量は、約40kDa〜約2000kDaの範囲内であってもよく、中間範囲は、40kDa、70kDa、100kDa、1000kDa、または2000kDaのいずれかで定義される上限値および下限値を有する。高分子量デキストランは分子量の分布を有し得、分子量の分布は狭いまたは広くあることができる。屈折率は容積当たりのデキストランの重量に基づき、浸透圧は容積当たりの溶質粒子の数によって決定することができるため、平均分子量およびデキストランの量は、適切な屈折率および浸透圧を有するデキストラン溶液を構成するために使用されることができる。
【0042】
多くの実施形態では、触覚構造体は、患者の眼の水晶体嚢内の定位置に眼内レンズを配向するように構成される。多くの実施形態では、触覚構造体は、前方触覚構造体と、後方触覚構造体とを備え、前方触覚構造体および後方構造体は、それらの間に流体貯蔵部を画定するように一緒に連結される。多くの実施形態では、触覚構造体は、光学構造体の周辺領域に連結される環状構造を備える。触覚構造体は、光学構造体の周辺部分に連結され、それにわたって分布する複数のタブ構造を備え得る。
【0043】
周辺部分は複数の開口部を備え得、触覚構造体は複数の開口部を通して周辺部分に連結され得る。複数の開口部は、眼内レンズの光学軸に実質的に平行に配向され得る。代替として、または組み合わせて、複数の開口部は、眼内レンズの光学軸を横断して配向され得る。触覚構造体は、触覚構造体を周辺部分に連結するために、光学構造体の周辺部分の複数の開口部を通して設置するための1つまたは複数の支柱または他の構造を備え得る。代替として、または組み合わせて、光学構造体は、触覚構造体の開口部等の構造と嵌合するための支柱を備え得る。
【0044】
眼内レンズは、断面を減少させた送達構成に折り畳まれるのに十分に可撓であってもよい。眼内レンズの断面を減少させた送達構成は、レンズの光学軸に垂直な送達軸の周囲に眼内レンズを折り畳む、または巻くことによって達成され得る。代替として、または組み合わせて、眼内レンズの断面を減少させた送達構成は、送達管または開口部を通して眼内レンズを前進させることによって達成され得る。
【0045】
多くの実施形態では、平面部材は、眼内レンズが水晶体嚢内に設置される場合、平凸部材の後方である。
【0046】
本開示の別の側面は、患者の眼に調節を提供する方法を提供する。最初に、眼内レンズが提供され得る。提供された眼内レンズは、周辺部分および触覚構造体を有する光学構造体を備え得る。光学構造体は、平面部材と、周辺部分で平面部材連結された平凸部材と、平面部材と平凸部材との間に画定される流体光学要素とを備え得る。流体光学要素は、平面部材と平凸部材との間に含む材料のいずれかまたは両方に類似する屈折率を有する流体を含み得る。流体光学要素は、屈折力を有し得る。触覚構造体は、光学構造体の周辺部分で平面部材と平凸部材を一緒に連結してもよい。触覚構造体は、流体光学要素と流体連通する流体貯蔵部と、水晶体嚢に接続するための周辺構造とを備え得る。第2に、眼内レンズは、プロファイルが減少した構成に折り畳まれ得る。第3に、折り畳まれた眼内レンズは、患者の眼の水晶体嚢内に移植される。折り畳まれた眼内レンズは、水晶体嚢内に移植されると、プロファイルが減少した構成から動作構成に戻る。第4に、平面部材の変形に応じて、流体光学要素に対する容積または形状の変更のうちの1つまたは複数のものに流体光学要素の屈折力を修正させるために、光学構造体または触覚構造体のうちの1つまたは複数のものを作動させてもよい。
【0047】
光学構造体または触覚構造体のうちの1つまたは複数のものは、流体光学要素の屈折力を修正するために、平面部材を変形するように触覚構造体に力を半径方向に指向することにより作動され得る。触覚周辺構造は、光学構造体の略平面部材に固く連結され得る。流体光学要素の屈折力の変化は、触覚構造体の流体貯蔵部から流体光学要素の中または外への流体の移動を伴い得る。触覚流体チャンバから流体光学要素の中または外への流体の移動は、平面部材を撓ませるが、平凸部材を撓んでいない状態にとどめることができる。代替実施形態では、触覚流体チャンバから流体光学要素の中または外への流体の移動は、平面部材および任意に平凸部材も撓み得る。
【0048】
光学構造体および触覚構造体のうちの1つまたは複数の作動は、流体光学要素の屈折力を修正するために、触覚流体貯蔵部を可逆的に変形するように触覚流体貯蔵部に力を課すことにより作動させてもよい。
【0049】
多くの実施形態では、光学構造体の周辺部分は、複数の開口部を備え、触覚構造体は、複数の開口部を通して光学構造体の周辺部分で後方および前方部材を一緒に連結する。周辺部分の複数の開口部に連結された触覚構造体は、眼内レンズが折り畳まれるとき、および眼内レンズの機能または動作中、略平面部材および平凸部材を一緒に連結されたままに維持してもよい。複数の開口部は、眼内レンズの光学軸に実質的に平行に配向され得る。複数の開口部は、眼内レンズの光学軸を横断して配向され得る。触覚構造体は、触覚構造体を周辺領域に連結するために、複数の開口部を通して設置するための1つまたは複数の支柱を備え得る。代替として、または組み合わせて、光学構造体の周辺部分は、触覚構造体の1つまたは複数の支柱が光学構造体と触覚構造体を一緒に連結するために通過することができる1つまたは複数の開口部を有し得る。
【0050】
眼内レンズは、レンズの光学軸に垂直な送達軸の周囲に眼内レンズを折り畳む、または巻くことによって、断面を減少させた送達構成に折り畳んでもよい。代替として、または組み合わせて、眼内レンズは、送達管または開口部を通して眼内レンズを前進させることによって断面を減少させた送達構成に折り畳んでもよい。
【0051】
折り畳まれた眼内レンズは、レンズ流体チャンバ内の流体を水晶体嚢に存在する流体と浸透平衡に到達させることにより水晶体嚢内に移植され得る。平面部材または平凸部材のうちの1つまたは複数のものは、浸透平衡が達せられるように透水性であってもよい。多くの実施形態では、多孔質の後方または前方部材は、40kDaを超える分子量を有する化合物に不透過である。
【0052】
多くの実施形態では、平面部材または平凸部材のうちの1つまたは複数のものは、実質的に屈折力を有していない。
【0053】
多くの実施形態では、平面部材は、眼内レンズが水晶体嚢内に設置される場合、平凸部材の後方である。
【0054】
別の側面では、実施形態は、調節式眼内レンズを製造する方法を提供する。ポリマーを含む第1のレンズ構成要素が提供される。ポリマーを含む第2のレンズ構成要素が提供される。第1のレンズ構成要素は、接着剤で第2のレンズ構成要素に結合される。接着剤は、ポリマーのプレポリマーを含み得る。
【0055】
多くの実施形態では、プレポリマーは、硬化されて、第1のレンズ構成要素と第2のレンズ構成要素との間に延在するポリマーにより、第1のレンズ構成要素を第2のレンズ構成要素に結合する。
【0056】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素および第2のレンズ構成要素はそれぞれ、第1のレンズ構成要素が第1のレンズ構成要素と第2のレンズ構成要素との間に延在するポリマーにより第2のレンズ構成要素に結合されるとき、剛性構成を有する。
【0057】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素、第2のレンズ構成要素、および硬化した接着剤が水和されて、水和された柔軟な調節式眼内レンズを提供する。
【0058】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素、第2のレンズ構成要素、および接着剤の水和は、移植されたときに、ポリマーの水和の量に対応する水和の量に、構成要素のそれぞれおよび接着剤のポリマーを完全に水和するステップを含む。
【0059】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素、第2のレンズ構成要素、および硬化された接着剤のそれぞれは、それぞれ、水和前に剛性構成、および水和されたときに柔軟な構成を備え、第1のレンズ構成要素、第2のレンズ構成要素、および硬化された接着剤のそれぞれは、接着剤と第1および第2の構成要素との間の接触面の応力を阻止するために、第1の構成から第2の構成に実質的に類似する量だけ拡張する。
【0060】
多くの実施形態は、ポリマー材料を提供するステップと、ポリマー材料から第1のレンズ構成要素および第2のレンズ構成要素を成形するステップとをさらに含む。
【0061】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素および第2のレンズ構成要素はそれぞれ、第1のレンズ構成要素および第2のレンズ構成要素を成形するために剛性である場合、旋盤にかけられる。
【0062】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素および第2のレンズ構成要素は成形される。
【0063】
多くの実施形態では、プレポリマーは、ポリマーのモノマー、オリゴマー、部分的に硬化されたモノマー、粒子、またはナノ粒子のうちの1つまたは複数のものを含む。
【0064】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素はディスク形状の構造を備え、第2の構成要素はディスク形状の構造を備え、第1の構成要素および第2の構成要素は、一緒に結合されたとき、チャンバの反対側のディスク形状の構造とともにチャンバを画定する。
【0065】
多くの実施形態では、第1の構成要素または第2の構成要素のうちの1つまたは複数のものは、反対側の構成要素を受け取るように定寸され、成形される溝を備え、接着剤は、溝に設置される。
【0066】
多くの実施形態では、第1の構成要素または第2の構成要素のうちの1つまたは複数のものは、第1のディスク構造を第2のディスク構造から分離し、チャンバの側壁を画定するために、ディスク構造と第2のディスク構造との間に延在する環状構造を備える。
【0067】
別の側面では、調節式眼内レンズは、第1のレンズ構成要素と、第2のレンズ構成要素と、接着剤とを備える。第1のレンズ構成要素は、ポリマー材料を含む。第2のレンズ構成要素は、ポリマー材料を含む。硬化した接着剤は、第1のレンズ構成要素を第2のレンズ構成要素に結合し、チャンバを画定するために、第1の構成要素と第2の構成要素の少なくとも一部分の間にポリマーを含む。
【0068】
多くの実施形態では、チャンバは、光学要素を備える。
【0069】
多くの実施形態は、チャンバ内に約1.336の眼の房水の屈折率よりも大きい屈折率を有する流体をさらに含み、第1の構成要素または第2の構成要素のうちの1つまたは複数のものは、調節式眼内レンズの屈折力を増加させるために変形するように構成される。
【0070】
多くの実施形態は、眼の水晶体嚢の壁と係合し、調節式眼内レンズの屈折力を増加させるために収縮する水晶体嚢の壁に応じて第1のレンズ構成要素または第2のレンズ構成要素のうちの1つまたは複数の曲率を増加させるための1つまたは複数の触覚部をさらに備える。
【0071】
多くの実施形態は、流体をさらに含み、流体は、溶液、油、シリコーン、油、高分子量分子の溶液、または高分子量デキストランのうちの1つまたは複数のものを含む。
【0072】
多くの実施形態は、接着剤を含むシームをさらに備え、シームは、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一部分に沿って円周方向に延在する。
【0073】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素は、第1のディスク形状の構造を備え、第2のレンズ構成要素は、チャンバの反対側に第2のディスク形状の構造を備え、環状構造は、第2のディスク形状の構造から第1のディスク形状の構造を分離し、チャンバを画定するために、第1のディスク形状の構造と第2のディスク形状の構造との間に延在する。
【0074】
多くの実施形態では、眼内レンズは、移植前は剛性構成を有し、移植されたときは柔軟な構成を有する。
【0075】
多くの実施形態では、第1のレンズ構成要素は、レンズ、メニスカス、メニスカスレンズ、平板のうちの1つまたは複数のものを備える第1のディスク形状の光学構造体を備え、第2のレンズ構成要素は、レンズ、メニスカス、メニスカスレンズ、または平板のうちの1つまたは複数のものを備える第2のディスク形状の光学構造体を備える。
【0076】
本開示のまた別の側面は、患者の眼の水晶体嚢内に移植するための眼内レンズを提供する。眼内レンズは、光学構造体と、触覚構造体とを備え得る。光学構造体は周辺部分を有し得、後方部材と、周辺部分で後方部材に連結された前方部材と、後方と前方部材との間に画定される流体光学要素とを備え得る。流体光学要素は、後方部材および前方部材を含む材料のいずれかまたは両方に類似する屈折率を有する流体を含み得る。流体光学要素は、屈折力を有し得る。触覚構造体は、光学構造体の周辺部分で後方と前方部材を連結してもよい。触覚構造体は、流体光学要素と流体連通する流体貯蔵部と、水晶体嚢に接続するための周辺構造とを備え得る。水晶体嚢の形状を変更することにより、後方または前方部材のうちの1つまたは複数の変形に応じて流体光学要素に容積または形状の変更のうちの1つまたは複数のものに流体光学要素の屈折力を修正させることができる。光学構造体の後方部材または前方部材のうちの1つまたは複数のものは、患者の眼の水晶体嚢に存在する水分が、眼内レンズがその中に設置されたときに水晶体嚢に存在する流体と浸透平衡を達成するために、そこを通って流体レンズチャンバの中または外に移動し得るように、透水性であってもよい。眼内レンズの様々な特徴は、本明細書に開示される多くの実施形態により、多くの方法でさらに構成され得る。
【0077】
本開示の別の側面では、移植可能な眼内レンズが提供される。眼内レンズは、流体チャンバと、流体チャンバ内に材料を有する光学構造体とを備え得る。材料は、完全に水和されない状態を有し得る。光学構造体の一部分は、眼に設置されたときに材料を完全に水和し、流体チャンバを拡張するために、流体チャンバに水を提供し、流体チャンバからの材料の漏出を阻止するように構成され得る。
【0078】
本開示のまた別の側面では、患者の眼の水晶体嚢内に人工レンズを移植する方法が提供される。本方法は、眼の切開を通して完全に水和されない構成を備える眼内レンズを前進させるステップを含み得る。水晶体嚢からの水分は、眼内レンズを完全に水和するために、光学構造体の少なくとも一部分を通過し得る。多くの実施形態では、眼内レンズの光学構造体の流体チャンバ内の材料は、光学構造体の少なくとも一部分からの漏出することを阻止されるが、水晶体嚢からの水分は、材料を完全に水和するために通過してもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
眼内レンズであって、前記眼内レンズは、
屈折力を有する光学構造体であって、前記光学構造体は、撓み可能部材、剛性部材、ならびに前記剛性部材および前記撓み可能部材により少なくとも部分的に画定されるチャンバを備える、光学構造体と、
触覚構造体であって、前記触覚構造体は、眼の嚢と係合するための外側構造、および前記触覚構造体が前記剛性部材に対して回転するときに、前記撓み可能部材の曲率を増加させるように前記撓み可能部材に連結される内側構造を有する、触覚構造体と
を備える、眼内レンズ。
(項目2)
前記撓み可能部材は、第1のプロファイルから、第2のプロファイルに撓むように構成され、前記第2のプロファイルは、前記第1のプロファイルよりも湾曲しており、前記チャンバは、前記チャンバが前記第1の構成にある前記撓み可能部材では第1の量の屈折力を有し、前記第2の構成にある前記撓み可能部材では第2の量の屈折力を有するように、1.33超の屈折率を有する流体を含み、前記第2の量は、前記第1の量をよりも大きい、項目1に記載の眼内レンズ。
(項目3)
前記撓み可能構造体は、内側光学部分と、外側延長部分とを備える、項目1に記載の眼内レンズ。
(項目4)
前記剛性部材、前記触覚部材、および前記撓み可能部材は、前記内側光学部分が曲率の増加とともに前記剛性部材から離れて移動し、前記外側延長部が増加した屈折力を提供するために逆の曲率で前記剛性部材に向かって移動するように配置される、項目3に記載の眼内レンズ。
(項目5)
前記剛性部材から離れる前記内側光学部分の移動、および前記剛性部材に向かう前記外側延長部分の移動は、前記外側延長部分の下の前記チャンバの外側部分から前記内側光学部分の下の前記チャンバの内側部分に流体を伝達する、項目4に記載の眼内レンズ。
(項目6)
前記触覚構造体は、前記触覚構造体の外周を通って延在する軸の周囲を回転する、項目1に記載の眼内レンズ。
(項目7)
前記触覚構造体は、第1の位置で前記剛性部材に対して内端上に固定される片持ち触覚構造体を備え、前記触覚構造体は、前記内端から外端までの距離を延在する長さを有し、前記触覚構造体は、厚さを有し、前記長さが前記厚さより大きく、前記撓み可能部材が、分離距離によって前記第1の位置から分離される第2の位置で前記触覚構造体に連結され、前記触覚構造体が前記剛性部材に対して回転するとき、前記外側構造から前記第2の位置に機械的てこ作用を提供し、かつ前記撓み可能部材の内側光学部分を前記剛性部材から分離するために、前記長さが、前記分離距離より長い、項目1に記載の眼内レンズ。
(項目8)
前記剛性部材は、1つまたは複数の凸状に湾曲した光学表面を備え、前記剛性部材は、前記剛性部材の外縁付近に位置する薄い部分まで延在し、前記触覚部が前記眼の構造の圧力に応じて回転するとき、前記薄い部分が、前記触覚構造体が半径方向の力により前記撓み可能部材を内向きに付勢するために回転する固定旋回構造を画定する、項目7に記載の眼内レンズ。
(項目9)
前記撓み可能部材は、内側光学部分と、外側弾性延長部とを備え、前記外側弾性延長部は、前記触覚構造体に連結され、前記弾性延長部が、前記撓み可能部材の前記内側領域の厚さよりも薄い厚さを備え、前記弾性延長部が前記撓み可能部材の前記内側光学部分を前記剛性部材から分離したとき、前記弾性延長部は、前記内側光学領域の曲率と反対の曲率を備え、前記触覚構造体の内縁が、前記内側光学領域の球状撓みにより前記内側光学領域を前記剛性部材から離れる方へ付勢するため、および、前記剛性部材に対する前記触覚構造体の回転に応じて前記延長部を前記剛性部材に向かって付勢するために、前記内側光学領域の直径を減少させるか、または前記弾性延長部および前記内側光学領域の曲率を、互いに対して反対方向に撓ませるかのうちの1つまたは複数を行うために、前記撓み可能部材の前記弾性延長部に半径方向の力を加える、項目7に記載の眼内レンズ。
(項目10)
前記撓み可能部材の直径の減少は、前記触覚構造体の回転に応じて、第1の直径から、前記第1の直径より小さい第2の直径に遷移することを含み、前記直径の減少が、前記光学構造体の前記屈折力を増加させるために、前記剛性部材から離れて前記内側光学部分を球状に撓ませ、前記流体で充填されたチャンバの形状をより凸状に湾曲したプロファイルに変更する、項目9に記載の眼内レンズ。
(項目11)
前記流体で充填されたチャンバの前記凸状に湾曲したプロファイルは、前記光学構造体の前記屈折力を変更するために増加した容積を有し、流体が、前記増加した容積に応じて周辺貯蔵部から前記チャンバ内に引き込まれる、項目10に記載の眼内レンズ。
(項目12)
前記触覚構造体は、その上に指向される半径方向の力に応じて前記撓み可能部材の周辺部分を半径方向内向きに第1の距離だけ移動し、前記撓み可能部材の前記内側領域は、前記触覚構造体の前記回転に応じて、前記剛性部材から離れる方へ前記第1の距離よりも長い前記第2の距離だけ付勢され、それにより、前記第1の移動に対する第2の移動の増幅を提供し、球状プロファイルを有する前記撓み可能部材を成形し、前記撓み可能部材は、ひずみを阻止するために実質的に均一かつ一定した厚さを有する、項目9に記載の眼内レンズ。
(項目13)
患者の眼に調節を提供する方法であって、前記方法は、
前記眼の前記水晶体嚢内に眼内レンズを設置することであって、前記眼内レンズは、光学構造体および触覚構造体を有し、前記触覚構造体は、その外側領域で前記光学構造体に連結される、ことと、
前記水晶体嚢の内向きの力に応じて前記外側領域で前記触覚構造体を回転させることにより、前記眼内レンズの光学構造体の屈折力を変更することと
を含む、方法。
(項目14)
眼内レンズであって、前記眼内レンズは、
屈折力を有し、撓み可能部材、剛性部材、およびそれらの間に少なくとも部分的に画定される流体チャンバを備える、光学構造体と、
前記剛性部材の周辺領域に連結され、第1の外部要素、第2の外部要素、およびそれらの間に少なくとも部分的に画定される流体貯蔵部を備える触覚構造体であって、前記流体貯蔵部は、1つまたは複数のチャネルで前記流体チャンバと流体連通する、触覚構造体と を備え、前記触覚構造体は、前記周辺領域で回転するように構成され、前記第2の外部要素は、前記屈折力を変更するために、水晶体嚢の内向きの力に応じて前記流体貯蔵部の容積を減少させるように、前記第1の外部要素に向かって内向きに撓むように構成される、眼内レンズ。
(項目15)
前記触覚構造体は、前記触覚構造体の外周を通って延在する軸の周囲を回転するように構成される、項目14に記載の眼内レンズ。
(項目16)
前記第2の外部要素は、外側領域、内側領域、およびそれらの間の旋回領域を有し、前記第2の外部要素のその他および内側領域が、前記第1の外部要素に向かって前記第2の外部要素を撓ませるために前記旋回領域で互いに対して旋回する、項目14に記載の眼内レンズ。
(項目17)
前記流体チャンバの容積は、前記屈折力を変更するために、前記流体貯蔵部の前記容積の減少に応じて増加する、項目14に記載の眼内レンズ。
(項目18)
前記流体で充填されたチャンバの形状は、前記屈折力を変更するために、前記レンズ流体チャンバの前記容積の増加に応じて変化する、項目17に記載の眼内レンズ。
(項目19)
前記流体で充填されたチャンバの前記形状変化は、前記剛性部材から離れる前記撓み可能部材の内側領域の撓み、および前記剛性部材に向かう前記撓み可能部材の曲率半径の減少を含む、項目18に記載の眼内レンズ。
(項目20)
前記触覚構造体の内縁は、前記触覚構造体の前記回転に応じて第1の距離だけ移動し、前記撓み可能部材の前記内側領域が、前記屈折力を変更するために、前記第1の距離よりも長い第2の距離前記剛性部材から離れる方へ撓ませられる、項目18に記載の眼内レンズ。
(項目21)
前記流体で充填されたチャンバの前記形状変化は、剛性部材の幾何学構造を実質的に未変形にとどめる、項目18に記載の眼内レンズ。
(項目22)
前記撓み可能部材は、前記触覚構造体の内縁、内側領域、およびそれらの間の旋回領域に連結される外側領域を備え、
前記触覚構造体の前記内縁は、その直径を変更すること、または前記光学構造体の前記屈折力を変更するために、前記触覚構造体の回転に応じて前記剛性部材から離れて前記内側領域を撓ませるように、前記旋回領域で互いに対して前記外側および内側領域を旋回させることのうちの1つまたは複数を行うために、前記撓み可能部材の前記外側領域に内向きの力を加える、項目14に記載の眼内レンズ。
(項目23)
前記撓み可能部材および前記剛性部材は、触覚構造体で支持され、第1の方向とは反対の第2の方向の前記触覚構造体の前記外端の前記回転に応じて前記第1の方向に一緒に並進する、項目14に記載の眼内レンズ。
(項目24)
前記眼に設置されるとき、前記撓み可能部材は、前記光学構造体の後方部分に位置し、前記剛性部材は、前記光学構造体の前方部分に位置し、
前記触覚構造体が前記水晶体嚢の前記内向きの力に応じて回転するとき、前記撓み可能部材は、前記撓み可能部材の曲率を増加させるように前記剛性部材に対して後方に移動し、
前記触覚構造体は、前記眼の前記屈折力が、前記撓み可能部材の増加した曲率、前記剛性部材に対する前記撓み可能部材の前方移動、ならびに前記剛性部材および前記撓み可能部材の前方移動のそれぞれにより増加するように、前記剛性部材および前記撓み可能部材を前方に一緒に並進させる、項目23に記載の眼内レンズ。
(項目25)
患者の眼に調節を提供する方法であって、前記方法は、
前記眼の水晶体嚢内に眼内レンズを設置することと、
前記水晶体嚢の内向きの力に応じて前記眼内レンズの光学構造体の周辺部分で前記眼内レンズの触覚構造体を回転させることであって、前記回転が、前記触覚構造体の外周を通して延在する軸の周囲に生じる、ことと、
前記眼の屈折力を変更するために、前記回転に応じて前記光学構造体の部材をより湾曲したプロファイルに撓ませることと、
前記屈折力を変更するために、前記回転に応じて前記光学構造体の流体チャンバの形状および容積を変更することであって、前記流体チャンバの形状および容積が、曲率半径を増加させるために、前方部材および後方部材のうちの1つまたは複数を撓ませることにより変更される、ことと、
前記屈折力を変更するために、前記回転に応じて前記触覚構造体の外縁に対して前方方向に前記光学構造体を並進させることと
を含む、方法。
(項目26)
患者の眼に調節を提供する方法であって、前記方法は、
前記眼の水晶体嚢内に眼内レンズを設置することであって、前記眼内レンズは、光学構造体、および前記光学構造体の周辺領域に連結される触覚構造体を備える、ことと、
前記水晶体嚢の内向きの力に応じて前記触覚構造体の流体貯蔵部の容積を減少させるために、前記周辺領域で前記眼内レンズの触覚構造体を回転させることにより、前記眼内レンズの光学構造体の屈折力を変更することと
を含む、方法。
(項目27)
眼内レンズであって、前記眼内レンズは、
後方部材、前方部材、およびそれらの間の流体で充填されたチャンバを備える光学構造体と、
前記流体で充填された触覚チャンバの中および外への流体の漏出を阻止するために、前記後方部材および前方部材の周辺領域を咬合する触覚構造体と
を備える、眼内レンズ。
(項目28)
前記咬合領域は、前記流体の漏出を阻止するために流体密な封止手段を備え、前記触覚構造体が、1つまたは複数の雄部材を有する第1の側面と、1つまたは複数の雌部材を有する第2の側面とを有し、前記1つまたは複数の雄部材は、前記周辺領域を咬合するように前記1つまたは複数の雌部材によって受け取られる前記後方部材および前方部材の前記周辺領域を通過する、項目27に記載の眼内レンズ。
(項目29)
前記後方部材および前方部材の前記周辺領域は、前記1つまたは複数の部材が通過する1つまたは複数の開口部を有する、項目28に記載の眼内レンズ。
(項目30)
前記後方部材または前方部材のうちの1つまたは複数の前記周辺領域は、前記周辺領域を咬合するように、前記触覚構造体の1つまたは複数の雌部材によって受け取られる1つまたは複数の雄部材を有する、項目27に記載の眼内レンズ。
(項目31)
前記眼内レンズが、前記光学構造体の屈折力を変更するために変形されるか、または送達構成に折り畳まれる、もしくは巻かれるかのうちの1つまたは複数の状態であるとき、前記触覚構造体による前記後方および前方部材の前記周辺領域の前記咬合が、維持される、項目27に記載の眼内レンズ。
(項目32)
眼内レンズであって、前記眼内レンズは、
後方部材、前方部材、および屈折力を提供する、それらの間の流体で充填されたチャンバを備える光学構造体と、
前記光学構造体に連結された触覚構造体と
を備え、前記流体で充填されたチャンバの形状または容積のうちの1つまたは複数は、前記触覚構造体に加えられる半径方向の力に応じて変更されるように構成され、
前記流体で充填されたチャンバの形状または容積のうちの1つまたは複数の前記変更が、前記流体で充填されたチャンバの前記屈折力を変更するが、前記後方部材および前方部材によって提供される屈折力を実質的に未変更にとどめる、眼内レンズ。
(項目33)
患者の眼に調節を提供する方法であって、前記方法は、
前記眼の水晶体嚢内に眼内レンズを設置することと、
流体で充填されたチャンバの屈折力を変更するために前記眼内レンズの前記流体で充填されたチャンバの形状または容積のうちの1つまたは複数を変更するが、前記後方部材および前方部材によって提供される屈折力を実質的に未変更にとどめることと
を含む、方法。
(項目34)
調節式眼内レンズを製造する方法であって、前記方法は、
ポリマーを含む第1のレンズ構成要素を提供することと、
前記ポリマーを含む第2のレンズ構成要素を提供することと、
接着剤で、前記第1のレンズ構成要素を前記第2のレンズ構成要素に結合することと
を含む、方法。
(項目35)
前記接着剤は、前記ポリマーのプレポリマーを含む、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記接着剤は、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、ジエチレングリコールジメタクリレート(DEGDMA)、トリエチレングリコールトリメタクリレート(TEGDMA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、またはメチルメタクリレート(MMA)のうちの少なくとも1つを含む、項目34に記載の方法。
(項目37)
前記プレポリマーは、硬化されて、前記第1のレンズ構成要素と前記第2のレンズ構成要素との間に延在する前記ポリマーにより、前記第1のレンズ構成要素を前記第2のレンズ構成要素に結合する、項目35に記載の方法。
(項目38)
前記第1のレンズ構成要素が、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間に延在する前記ポリマーにより前記第2のレンズ構成要素に結合される場合、前記第1のレンズ構成要素および前記第2のレンズ構成要素がそれぞれ、剛性構成を備える、項目37に記載の方法。
(項目39)
水和された柔軟な調節式眼内レンズを提供するために、前記第1のレンズ構成要素、前記第2のレンズ構成要素、および前記硬化された接着剤を水和することをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記第1のレンズ構成要素、前記第2のレンズ構成要素、および前記接着剤を水和することは、移植されたときの前記ポリマーの水和量に対応する水和量に、前記構成要素のそれぞれおよび前記接着剤の前記ポリマーを完全に水和することを含む、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記第1のレンズ構成要素、前記第2のレンズ構成要素、および前記硬化された接着剤のそれぞれは、それぞれ、水和前に剛性構成を備え、水和されたときに柔軟な構成を備え、前記第1のレンズ構成要素、前記第2のレンズ構成要素、および前記硬化された接着剤のそれぞれが、前記接着剤と前記第1および第2の構成要素との間の接触面の応力を阻止するために、前記第1の構成から前記第2の構成に実質的に同様の量拡張する、項目35に記載の方法。
(項目42)
前記ポリマー材料を提供することと、前記ポリマー材料から前記第1のレンズ構成要素および前記第2のレンズ構成要素を成形することとをさらに含む、項目35に記載の方法。
(項目43)
前記第1のレンズ構成要素および前記第2のレンズ構成要素はそれぞれ、前記第1のレンズ構成要素および前記第2のレンズ構成要素を成形するために剛性である場合、旋盤にかけられる、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記第1のレンズ構成要素および前記第2のレンズ構成要素は、成形される、項目42に記載の方法。
(項目45)
前記プレポリマーは、前記ポリマーのモノマー、オリゴマー、部分的に硬化されたモノマー、粒子、またはナノ粒子のうちの1つまたは複数を含む、項目35に記載の方法。
(項目46)
前記第1のレンズ構成要素は、ディスク形状の構造を備え、前記第2の構成要素は、ディスク形状の構造を備え、前記第1の構成要素および前記第2の構成要素が、一緒に結合されたとき、チャンバを、前記チャンバの反対側の前記ディスク形状の構造により画定する、項目35に記載の方法。
(項目47)
前記第1の構成要素または前記第2の構成要素のうちの1つまたは複数は、反対側の構成要素を受け取るようにサイズを合わせられて成形される溝を備え、前記接着剤が、前記溝に設置される、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記第1の構成要素または前記第2の構成要素のうちの1つまたは複数は、前記第1のディスク構造を前記第2のディスク構造から分離し、前記チャンバの側壁を画定するために、前記ディスク構造と前記第2のディスク構造との間に延在する環状構造を備える、項目46に記載の方法。
(項目49)
調節式眼内レンズであって、前記調節式眼内レンズは、
ポリマー材料を含む第1のレンズ構成要素と、
前記ポリマー材料を含む第2のレンズ構成要素と、
前記第1のレンズ構成要素を前記第2のレンズ構成要素に結合し、チャンバを画定するために、前記第1の構成要素の少なくとも一部分と前記第2の構成要素との間に前記ポリマーを含む硬化した接着剤と
を備える、調節式眼内レンズ。
(項目50)
前記チャンバは、光学要素を備える、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目51)
約1.336の眼の房水の屈折率より大きい屈折率を有する流体をチャンバ内にさらに含み、前記第1の構成要素または前記第2の構成要素のうちの1つまたは複数が、調節式眼内レンズの屈折力を増加させるために変形するように構成される、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目52)
前記眼の水晶体嚢の壁と係合し、前記調節式眼内レンズの屈折力を増加させるために前記水晶体嚢の前記壁が収縮するのに応じて前記第1のレンズ構成要素又は前記第2のレンズ構成要素のうちの1つまたは複数の曲率を増加させるための1つまたは複数の触覚部をさらに備える、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目53)
流体をさらに含み、前記流体が、溶液、油、シリコーン、油、高分子量分子の溶液、または高分子量デキストランのうちの1つまたは複数のものを含む、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目54)
前記接着剤を含むシームをさらに備え、前記シームが、前記第1の構成要素および前記第2の構成要素の少なくとも一部分に沿って円周方向に延在する、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目55)
前記第1のレンズ構成要素は、第1のディスク形状の構造を備え、前記第2のレンズ構成要素は、前記チャンバの反対側に第2のディスク形状の構造を備え、環状構造が、前記第2のディスク形状の構造から前記第1のディスク形状の構造を分離し、前記チャンバを画定するように、前記第1のディスク形状の構造と前記第2のディスク形状の構造との間に延在する、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目56)
前記眼内レンズは、移植前に剛性構成を備え、移植されたときに柔軟な構成を備える、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目57)
前記第1のレンズ構成要素は、レンズ、メニスカス、メニスカスレンズ、平板、平坦部のうちの1つまたは複数のものを備える第1のディスク形状の光学構造体を備え、前記第2のレンズ構成要素は、レンズ、メニスカス、メニスカスレンズ、平板、または平板のうちの1つまたは複数のものを備える第2のディスク形状の光学構造体を備える、項目49に記載の調節式眼内レンズ。
(項目58)
患者の眼の水晶体嚢内に移植するための眼内レンズであって、前記眼内レンズは、
周辺部分を有する光学構造体であって、前記光学構造体は、
平面部材、
前記周辺部分で前記平面部材に連結される平凸部材、および
前記平面部材と平凸部材との間に画定される流体光学要素であって、前記流体光学要素は、前記平面部材および平凸部材を構成する材料のいずれか、または両方に類似する屈折率を有する流体を含み、前記流体光学要素は、屈折力を有する、流体光学要素
を備える、光学構造体と、
前記光学構造体の前記周辺部分で前記平面部材および平凸部材を一緒に連結する触覚構造体であって、前記触覚構造体は、
前記流体光学要素と流体連通する流体貯蔵部、および
前記水晶体嚢に接触するための周辺構造
を備える、触覚構造体と
を備え、前記水晶体嚢の形状を変化させることにより、前記平面部材の変形に対応して前記流体光学要素の容積または形状変化のうちの1つまたは複数に前記流体光学要素の前記屈折力を修正させる、眼内レンズ。
(項目59)
前記触覚周辺構造は、前記触覚周辺構造に対して半径方向に指向される力が前記流体光学要素の前記屈折力を修正するために前記平凸部材から離れて前記平面部材を撓ませるように、前記光学構造体の前記略平面部材に固く連結され、前記平面部材が、前記平面部材の円形周辺部分に沿った構造に固定され、前記平凸部材から離れた前記平面部材の撓みが、球状光学補正を提供する、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目60)
前記流体光学要素の前記屈折力の変化は、前記触覚構造体の前記流体貯蔵部から前記流体光学要素の中または外への流体の移動に応答することを含む、項目59に記載の眼内レンズ。
(項目61)
前記触覚流体貯蔵部に課される力は、前記流体光学要素の前記屈折力を修正するように、前記触覚流体貯蔵部を可逆的に変形させる、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目62)
前記触覚流体貯蔵部に課される前記力は、前記触覚流体貯蔵部を変形させるために、前記触覚流体貯蔵部から前記流体光学要素の中または外に流体を移動させる、項目61に記載の眼内レンズ。
(項目63)
前記流体光学要素に対する容積変化は、前記触覚流体貯蔵部の流体によってもたらされる、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目64)
前記流体光学要素の中または外への流体の移動は、前記平凸部材を未変形にとどめ、前記平凸部材は、剛性部材を備え、前記平面部材は、撓み可能部材を備える、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目65)
前記流体光学要素内および前記触覚構造体の前記流体貯蔵部内の前記流体は、1.33よりも大きいまたは等しい屈折率を有する、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目66)
前記平面部材または平凸部材のうちの1つまたは複数は、ポリマー材料を含む、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目67)
前記ポリマー材料は、PMMAコポリマーを含む、項目66に記載の眼内レンズ。
(項目68)
前記ポリマー材料は、透水性である、項目66に記載の眼内レンズ。
(項目69)
前記ポリマー材料は、親水性である、項目66に記載の眼内レンズ。
(項目70)
前記患者の眼の前記水晶体嚢に存在する水分は、前記眼内レンズがその中に設置されたとき、前記水晶体嚢に存在する流体と浸透平衡を達成するように、前記ポリマー材料を通して前記流体光学要素の中または外に移動する、項目68または69に記載の眼内レンズ。
(項目71)
前記ポリマー材料は、シリコーン油に不透過性である、項目68に記載の眼内レンズ。
(項目72)
前記ポリマー材料は、40kDa超の分子量を有する化合物に不透過性である、項目68に記載の眼内レンズ。
(項目73)
前記流体光学要素および前記触覚構造体の前記流体貯蔵部内の前記流体は、高分子量デキストランを含む、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目74)
前記高分子量デキストランは、少なくとも40kDaの分子量を有する、項目73に記載の眼内レンズ。
(項目75)
前記触覚構造体は、前記患者の眼の前記水晶体嚢内の定位置に前記眼内レンズを配向するように構成される、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目76)
前記触覚構造体は、前方触覚構造体と、後方触覚構造体とを備え、前記前方触覚構造体および前記後方構造が、それらの間に前記流体貯蔵部を画定するように一緒に連結される、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目77)
前記触覚構造体は、前記光学構造体の前記周辺領域に連結される環状構造を備える、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目78)
前記触覚構造体は、前記光学構造体の前記周辺部分に連結され、それにわたって分布する複数のタブ構造を備える、項目77に記載の眼内レンズ。
(項目79)
前記周辺部分は、複数の開口部を備え、前記触覚構造体が、前記複数の開口部を通して前記周辺部分に連結される、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目80)
前記複数の開口部は、前記眼内レンズの前記光学軸に実質的に平行に配向される、項目79に記載の眼内レンズ。
(項目81)
前記複数の開口部は、前記眼内レンズの前記光学軸を横断して配向される、項目79に記載の眼内レンズ。
(項目82)
前記触覚構造体は、前記触覚構造体を前記周辺部分に連結するために、前記複数の開口部を通して設置するための1つまたは複数の支柱を備える、項目79に記載の眼内レンズ。
(項目83)
前記眼内レンズは、断面を減少させた送達構成に折り畳まれるのに十分に可撓である、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目84)
前記眼内レンズの前記断面を減少させた送達構成は、前記レンズの光学軸に垂直な送達軸の周囲に前記眼内レンズを折り畳む、または巻くことによって達成される、項目83に記載の眼内レンズ。
(項目85)
前記眼内レンズの前記断面を減少させた送達構成は、送達管または開口部を通して前記眼内レンズを前進させることによって達成される、項目83に記載の眼内レンズ。
(項目86)
前記略平面部材は、前記平凸部材の後方である、項目58に記載の眼内レンズ。
(項目87)
患者の眼に調節を提供する方法であって、前記方法は、
(i)眼内レンズを提供することであって、前記眼内レンズは、
(a)周辺部分を有する光学構造体であって、前記光学構造体は、
平面部材、
前記周辺部分で前記略平面部材に連結される平凸部材、および
前記平面部材と平凸部材との間に画定される流体光学要素であって、前記流体光学要素は、略平面部材と平凸部材との間を構成する材料のいずれか、または両方に類似する屈折率を有する流体を含み、前記流体光学要素は、屈折力を有する、流体光学要素
を備える、光学構造体と、
(b)前記光学構造体の前記周辺部分で前記平面部材および平凸部材を一緒に連結する触覚構造体であって、前記触覚構造体は、
前記流体光学要素と流体連通する流体貯蔵部、および
前記水晶体嚢に接触するための周辺構造
を備える、触覚構造体と
を備える、ことと、
(ii)前記眼内レンズを、プロファイルを減少させた構成に折り畳むことと、
(iii)前記折り畳まれた眼内レンズを、前記患者の眼の水晶体嚢内に移植することであって、前記折り畳まれた眼内レンズが、前記水晶体嚢内に移植されたときに、前記プロファイルが減少した構成から動作構成に戻る、ことと、
(iv)前記流体光学要素の前記屈折力を修正するために、前記略平面部材の変形に対応して前記流体光学要素に容積または形状変化のうちの1つまたは複数を生じさせるように、前記光学構造体または前記触覚構造体のうちの1つまたは複数を作動させることと
を含む、方法。
(項目88)
患者の眼の水晶体嚢内に移植するための眼内レンズであって、前記眼内レンズは、
周辺部分を有する光学構造体であって、前記光学構造体は、
後方部材、
前記周辺部分で前記後方部材に連結される前方部材、および
前記後方部材と前方部材との間に画定される流体光学要素であって、前記流体光学要素は、前記後方部材および前記前方部材に類似する屈折率を有する流体を含み、前記流体光学要素は、屈折力を有する、流体光学要素
を備える、光学構造体と、
前記光学構造体の前記周辺部分で前記後方および前方部材に連結される触覚構造体であって、前記触覚構造体は、
前記流体光学要素と流体連通する流体貯蔵部、および
前記水晶体嚢に接触するための周辺構造
を備える、触覚構造体と
を備え、前記水晶体嚢の形状変化が、前記流体光学要素の前記屈折力を修正するために、前記後方または前方部材のうちの1つまたは複数の変形に対応して、前記流体光学要素に容積および形状変化のうちの1つまたは複数を生じさせ、
前記後方部材または前記前方部材のうちの1つまたは複数のものが、前記患者の眼の水分が、前記眼内レンズがその中に設置されたときに前記水晶体嚢に存在する流体と浸透平衡を達成するように流体レンズチャンバの中または外に移動することができるように、透水性である、眼内レンズ。
(項目89)
前記光学構造体の前記後方部材または前記前方部材のうちの1つまたは複数のものは、平凸プロファイルを備える、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目90)
前記光学構造体の前記後方部材または前記前方部材のうちの1つまたは複数のものは、平面プロファイルを備える、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目91)
前記光学構造体の前記後方部材または前方部材のうちの1つまたは複数のものは、屈折力を有していない、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目92)
前記レンズ流体チャンバの中または外への流体移動は、前記後方部材または前方部材のうちの1つまたは複数のものを未変形にとどめる、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目93)
前記触覚周辺構造は、前記後方部材または前記前方部材のうちの1つまたは複数のものに固く連結され、それによって、前記触覚周辺構造に対して半径方向に指向される力が、前記流体光学要素の前記屈折力を修正するために、前記後方部材または前記前方部材のうちの前記1つまたは複数のものを変形する、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目94)
前記流体光学要素の前記屈折力の変化は、前記触覚構造体の前記流体貯蔵部から前記流体光学要素の中または外への流体の移動により生じる、項目93に記載の眼内レンズ。
(項目95)
前記触覚流体貯蔵部に課される力は、前記流体光学要素の前記屈折力を修正するように、前記触覚流体貯蔵部を可逆的に変形させる、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目96)
前記触覚流体貯蔵部に課される前記力は、前記触覚流体貯蔵部を変形させるために、前記触覚流体貯蔵部から前記流体光学要素の中または外に流体を移動させる、項目95に記載の眼内レンズ。
(項目97)
前記流体光学要素の中または外への流体移動は、前記平凸部材を撓んでいない状態にとどめる、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目98)
前記流体光学要素内および前記触覚構造体の前記流体貯蔵部内の前記流体は、前記眼の流体と平衡化される場合、1.33よりも大きいまたは等しい屈折率を有する、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目99)
前記略平面部材または前記平凸部材のうちの1つまたは複数のものは、ポリマー材料を含む、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目100)
前記ポリマー材料は、PMMAコポリマーを含む、項目99に記載の眼内レンズ。
(項目101)
前記ポリマー材料は、透水性である、項目99に記載の眼内レンズ。
(項目102)
前記ポリマー材料は、親水性である、項目99に記載の眼内レンズ。
(項目103)
前記ポリマー材料は、前記眼内レンズがその中に設置されたとき、前記水晶体嚢に存在する流体と浸透平衡を達成するために、前記患者の眼の前記水晶体嚢に存在する水分を、前記流体光学要素の中または外に移動させることができる、項目101または102に記載の眼内レンズ。
(項目104)
前記ポリマー材料は、シリコーン油に不透過性である、項目99に記載の眼内レンズ。
(項目105)
前記ポリマー材料は、40kDa超の分子量を有する化合物に不透過性である、項目99に記載の眼内レンズ。
(項目106)
前記流体光学要素および前記触覚構造体の前記流体貯蔵部内の前記流体は、高分子量デキストランを含む、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目107)
前記高分子量デキストランは、少なくとも40kDaの分子量を有する、項目106に記載の眼内レンズ。
(項目108)
前記触覚構造体は、前記患者の眼の前記水晶体嚢内の定位置に前記眼内レンズを配向するように構成される、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目109)
前記触覚構造体は、前方触覚構造体と、後方触覚構造体とを備え、前記前方触覚構造体および前記後方構造体は、それらの間に前記流体貯蔵部を画定するように一緒に連結される、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目110)
前記触覚構造体は、前記光学構造体の前記周辺領域に連結される環状構造を備える、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目111)
前記触覚構造体は、前記光学構造体の前記周辺部分に連結され、それにわたって分布する複数のタブ構造を備える、項目110に記載の眼内レンズ。
(項目112)
前記周辺部分は、複数の開口部を備え、前記触覚構造体が、前記複数の開口部を通して前記周辺部分に連結される、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目113)
前記複数の開口部は、前記眼内レンズの前記光学軸に平行に配向される、項目112に記載の眼内レンズ。
(項目114)
前記複数の開口部は、前記眼内レンズの前記光学軸を横断して配向される、項目112に記載の眼内レンズ。
(項目115)
前記触覚構造体は、前記触覚構造体を前記周辺部分に連結するために、前記複数の開口部を通して設置するための1つまたは複数の支柱を備える、項目112に記載の眼内レンズ。
(項目116)
前記眼内レンズは、断面を減少させた送達構成に折り畳まれるのに十分に可撓である、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目117)
前記眼内レンズの前記断面を減少させた送達構成は、前記レンズの光学軸に垂直な送達軸の周囲に前記眼内レンズを折り畳む、または巻くことによって達成される、項目116に記載の眼内レンズ。
(項目118)
前記眼内レンズの前記断面を減少させた送達構成は、送達管または開口部を通して前記眼内レンズを前進させることによって達成される、項目116に記載の眼内レンズ。
(項目119)
前記略平面部材は、前記平凸部材の後方である、項目88に記載の眼内レンズ。
(項目120)
移植可能な眼内レンズであって、前記移植可能な眼内レンズは、
流体チャンバを有する光学構造体と、
前記流体チャンバ内の材料であって、前記材料は、完全に水和されていない状態を有する、材料と
を備え、前記光学構造体の少なくとも一部分は、眼に設置されたときに前記材料を完全に水和し、前記流体チャンバを拡張するために、前記流体チャンバに水を提供し、前記流体チャンバからの前記材料の漏出を阻止するように構成される、移植可能な眼内レンズ。
(項目121)
患者の眼の水晶体嚢内に人工レンズを移植する方法であって、前記方法は、
完全に水和されていない構成を備える眼内レンズを前記眼の切開を通して前進させることを含み、
前記眼内レンズを完全に水和するために前記光学構造体の少なくとも一部分を通して前記水晶体嚢からの水分を通過させる、方法。
(項目122)
前記眼内レンズの光学構造体の流体チャンバ内の材料は、前記光学構造体の少なくとも一部分からの漏出を阻止されるが、前記水晶体嚢からの水分が、前記材料を完全に水和するために通過する、項目121に記載の方法。
(項目123)
眼内レンズであって、前記眼内レンズは、
屈折力を有する光学構造体であって、前記光学構造体は、撓み可能部材、剛性部材、ならびに前記剛性部材および前記撓み可能部材により少なくとも部分的に画定されるチャンバを備える、光学構造体と、
触覚構造体であって、前記触覚構造体は、眼の嚢と係合するための外側構造、および前記触覚構造体が前記剛性部材を内向きに付勢するとき、前記撓み可能部材の曲率を増加させるように、前記撓み可能部材に連結される内側構造を有する、触覚構造体と
を備える、眼内レンズ。
【0079】
(参照による組み込み)
本明細書に記述される全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が参照により組み込まれるように具体的かつ個々に示されるかのように同程度に参照により本明細書に組み込まれる。