【課題】第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との位置合わせのために、上壁体部と下壁体部とを位置合わせして第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる貼り合わせ装置及び貼り合わせ方法を提供する。
【解決手段】上壁体部110と、下壁体部120と、上壁体部110と下壁体部120とを相対的に移動する駆動部と、上壁体部110と下壁体部120との位置情報に基づいて、上壁体部110と下壁体部120を位置合わせする制御部とを備えることにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを位置合わせして貼り合わせる貼り合わせ装置及び貼り合わせ方法に関する。
前記間隔調整部は、前記上壁体部と前記下壁体部とを組み合わせながら、前記第1の貼り合わせ部材と前記第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる請求項1に記載の貼り合わせ装置。
前記第1の支持部と前記第2の支持部との少なくとも一方は、それぞれに対応する前記第1の貼り合わせ部材又は前記第2の貼り合わせ部材に圧力を加えて、前記第1の貼り合わせ部材と前記第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる加圧部を備える請求項1に記載の貼り合わせ装置。
前記位置情報分析部は、前記マークパターンイメージにおいて前記複数の円軌跡マークの位置を測定して、前記上壁体部と前記下壁体部との少なくとも一方の回転中心を算出する請求項7に記載の貼り合わせ装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との位置合わせのために上壁体部と下壁体部とを位置合わせして、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる貼り合わせ装置及び貼り合わせ方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る貼り合わせ装置は、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる貼り合わせ装置において、第1の貼り合わせ部材が支持される第1の支持部を有する上壁体部と、第1の貼り合わせ部材と対向して第2の貼り合わせ部材が支持される第2の支持部を有し、上壁体部との組み合わせにより工程チャンバーを形成する下壁体部と、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得し、それぞれ取得された上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とから、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を算出する位置情報取得部と、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とを位置合わせするための制御情報を生成する制御部と、制御部から制御情報を引き渡されて、上壁体部と下壁体部との少なくとも一方の壁体部を他方の壁体部に対して相対的に移動する駆動部と、上壁体部と下壁体部との間隔を調整し、位置合わせされた状態で上壁体部と下壁体部とを組み合わせる間隔調整部とを備えていてもよい。
【0010】
位置情報取得部は、マークパターン付きパターン面を備え、上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設される上マークプレート及び下マークプレートと、上壁体部と下壁体部とをそれぞれ向くように配設され、それぞれに対向する上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影する上カメラ及び下カメラと、上カメラ及び下カメラが上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影したマークパターンイメージを分析して、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得し、それぞれ取得された上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とに基づいて、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を生成する位置情報分析部とを備えていてもよい。
【0011】
上カメラは第1の貼り合わせ部材の特徴点を撮影し、下カメラは第2の貼り合わせ部材の特徴点を撮影し、位置情報分析部は、第1の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第2の特徴点イメージとを分析して、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材の特徴点同士の間の相対位置情報を取得し、制御部は、取得された特徴点同士の間の相対位置情報を上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に反映して制御情報を生成してもよい。
【0012】
位置情報は、一つの平面の上に存在する第1の軸及び第2の軸に沿って決定される第1の軸の線形位置情報及び第2の軸の線形位置情報と、平面の傾き度合いを示す傾斜情報とを含んでいてもよい。
【0013】
間隔調整部は、上壁体部と下壁体部とを組み合わせながら、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせてもよい。
【0014】
第1の支持部と第2の支持部との少なくとも一方は、それぞれに対応する第1の貼り合わせ部材又は第2の貼り合わせ部材に圧力を加えて、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる加圧部を備えていてもよい。
【0015】
マークパターンは、複数のマークがマットリックス状に配列されたマークマットリックスと、該マークマットリックスの外側に配置され、一つの円軌跡に位置する複数の円軌跡マークとを含んでいてもよい。
【0016】
位置情報分析部は、マークパターンイメージにおいて複数の円軌跡マークの位置を測定して、上壁体部と下壁体部との少なくとも一方の回転中心を算出してもよい。
【0017】
上マークプレートは第1の支持部の外縁部に配置され、下マークプレートは第2の支持部の外縁部に配置されてもよい。
【0018】
上マークプレート及び下マークプレートはクォーツ製であり、マークパターンは印刷されて形成されてもよい。
【0019】
本発明の他の実施形態に係る貼り合わせ方法は、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる貼り合わせ方法において、(a)上壁体部の第1の支持部に第1の貼り合わせ部材を配設し、下壁体部の第2の支持部に第2の貼り合わせ部材を配設する過程と、(b)上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得し、それぞれ取得された上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とから、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を算出する過程と、(c)上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とを位置合わせする過程と、(d)位置合わせされた上壁体部と下壁体部との間隔を調整して、上壁体部と下壁体部とを組み合わせる過程とを含んでいてもよい。
【0020】
貼り合わせ方法は、マークパターン付きパターン面を含む上マークプレート及び下マークプレートを上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設する過程をさらに含み、(b)過程は、上壁体部と下壁体部とをそれぞれ向くように配設される上カメラ及び下カメラを用いて、それぞれに対向する上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影する過程と、上カメラ及び下カメラが上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影したマークパターンイメージを分析する過程と、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得する過程と、取得した上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とに基づいて、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を生成する過程とを含んでいてもよい。
【0021】
貼り合わせ方法は、上カメラ及び下カメラを用いて、第1の貼り合わせ部材の特徴点と、第2の貼り合わせ部材の特徴点とをそれぞれ撮影する過程と、第1の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第2の特徴点イメージとを分析して、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材の特徴点同士の間の相対位置情報を取得する過程とをさらに含み、(c)過程は、取得された特徴点同士の間の相対位置情報を上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に反映して行ってもよい。
【0022】
(b)過程は、一つの平面の上に存在する第1の軸及び第2の軸に沿って決定される第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報とを、上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出す過程と、平面の傾き度合いを示す傾斜情報を、上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出す過程とを含んでいてもよい。
【0023】
(d)過程の間に、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせてもよい。
【0024】
貼り合わせ方法は、(d)過程の後に、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる過程をさらに有してもよい。
【0025】
マークパターンは、複数のマークがマットリックス状に配列されたマークマットリックスと、マークマットリックスの外側に配置され、一つの円軌跡に位置する複数の円軌跡マークとを含み、マークパターンイメージを分析する過程は、マークパターンイメージにおいて複数の円軌跡マークの位置を測定する過程と、上壁体部と下壁体部との少なくとも一方の回転中心を算出する過程とを含んでいてもよい。
【0026】
(a)過程から(d)過程は、繰り返し行われ、貼り合わせ方法は、(a)過程を再度行う前に、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせ状態を確認する過程をさらに含み、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが位置合わせがなされた状態で貼り合わせられたことが確認された場合は、(b)過程を省略し、以前に算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を用いて(c)過程が行われ、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが位置ずれの状態で貼り合わせられたことが確認された場合は、(b)過程を行い、新たに算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を用いて(c)過程が行われてもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施形態に係る貼り合わせ装置は、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得して算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とを位置を合わせることにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを精度良く位置を合わせることができる。従って、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との間の位置合わせの誤差を生じることなく、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを精度良く貼り合わせることができる。
【0028】
上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設される上マークプレート及び下マークプレートを上カメラ及び下カメラを用いてそれぞれ撮影し、撮影されたマークパターンイメージを分析することにより、高精細の上壁体部と下壁体部との位置情報を容易に取得することができる。
【0029】
また、上マークプレートを第1の支持部の外縁部に配置し、下マークプレートを第2の支持部の外縁部に配置することにより、上壁体部と下壁体部との組み合わせに際して干渉が起こることを防止できる。このため、上マークプレート及び下マークプレートを上壁体部と下壁体部とにそれぞれ固設することができ、上マークプレート及び下マークプレートの移動及び固設に伴って生じる組立て誤差、移動誤差及び振動の発生を防止できる。これにより、上壁体部と下壁体部との位置情報の精密度がなお一層向上する。
【0030】
一方、クォーツ製の上マークプレート及び下マークプレートにマークパターンを印刷して用いることにより、マークパターンの精細度が高くなる。また、高精細のマークパターンによりマークパターンイメージの解像度又は分解能が向上し、上壁体部と下壁体部との位置情報の精細度を最大化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態をより詳しく説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供される。本発明を説明するに当たって、同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付し、図面は、本発明の実施形態を正確に説明するために大きさが部分的に誇張されてもよく、図中、同一の符号は、同一の構成要素を示す。
【0033】
図1は本発明の一実施形態に係る貼り合わせ装置を示す概略斜視図であり、
図2は本発明の一実施形態に係る上壁体部と下壁体部との組み合わせ及び引き離しを説明する概念図であって、
図2(a)は上壁体部と下壁体部とが離れた状態を示し、
図2(b)は上壁体部と下壁体部とが組み合わせられた状態を示す。
【0034】
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る貼り合わせ装置100は、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせる貼り合わせ装置100において、第1の貼り合わせ部材11が支持される第1の支持部111を有する上壁体部110と、第1の貼り合わせ部材11と対向して第2の貼り合わせ部材12が支持される第2の支持部121とを備え、上壁体部110との組み合わせにより工程チャンバーを形成する下壁体部120と、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とをそれぞれ取得し、それぞれ取得された上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とから、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報を算出する位置情報取得部(図示せず)と、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部110と下壁体部120とを位置合わせするための制御情報を生成する制御部(図示せず)と、制御情報を制御部(図示せず)から引き渡されて、上壁体部110と下壁体部120との少なくとも一方の壁体部を他方の壁体部に対して相対的に移動する駆動部(図示せず)と、上壁体部110と下壁体部120との間隔を調整し、位置合わせされた状態で上壁体部110と下壁体部120とを組み合わせる間隔調整部(図示せず)とを備えていてもよい。
【0035】
上壁体部110は、第1の貼り合わせ部材11が支持される第1の支持部111を備えていてもよく、工程チャンバー又は真空チャンバーの上側部分をなす構成要素であってもよく、工程チャンバーの上壁をなす上壁部と、側壁の上側部分をなす側壁部とから構成されてもよい。ここで、上壁部は、全体に矩形状のプレート形状を呈してもよく、側壁部は、上壁部の周縁部分に沿って下側に折り曲げられて形成され、工程チャンバーの側壁をなしてもよい。このとき、側壁部は、上壁部と一体に形成されてもよく、別々に作製されて組み合わせられる構造を有してもよい。
【0036】
第1の支持部111は、第1の貼り合わせ部材11を支持してもよく、該第1の貼り合わせ部材11の取付け面(又は貼り合わせ面)を除く残りの面のうちの少なくとも一部(又は一部の面)を支持して第1の貼り合わせ部材11の取付け面を露出してもよい。第1の支持部111の構造は、特に限定されず、第1の貼り合わせ部材11の取付け面を露出しながら、第1の貼り合わせ部材11を安定的に支持できればよい。ここで、第1の貼り合わせ部材11は、ウィンドウガラス(Window glass)又はカバーガラス(Cover glass)を含んでいてもよい。
【0037】
下壁体部120は、第1の貼り合わせ部材11と対向して第2の貼り合わせ部材12を支持する第2の支持部121を備えていてもよく、工程チャンバーの下側部分をなす構成要素であって、上壁体部110と組み合わせられて工程チャンバーを形成してもよく、全体に四角筒状を呈してもよい。例えば、下壁体部120は、工程チャンバーの下壁をなす下壁部と、側壁の下側部分をなす側壁部とから構成されてもよい。
【0038】
第2の支持部121は、第2の貼り合わせ部材12を支持してもよく、第2の貼り合わせ部材12の取付け面を除く残りの面のうちの少なくとも一部を支持して第2の貼り合わせ部材12の取付け面を露出してもよい。第2の支持部121の構造は、特に限定されず、第2の貼り合わせ部材12の取付け面を露出しながら、第2の貼り合わせ部材12を安定的に支持できればよい。ここで、第2の貼り合わせ部材12は、ディスプレイパネル(Display panel)又はタッチスクリーンパネル(Touch Screen Panel)を備えていてもよく、フレキシブルな(flexible)ディスプレイパネルであってもよい。
【0039】
位置情報取得部(図示せず)は、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とをそれぞれ取得してもよく、それぞれ取得された上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とから、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報を算出してもよい。このようにして生成された上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報は、駆動部(図示せず)を制御する制御部(図示せず)に引き渡されてもよい。
【0040】
制御部(図示せず)は、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部110と下壁体部120との位置を合わせるための制御情報を生成してもよい。制御部(図示せず)は、制御情報を駆動部(図示せず)に引き渡して駆動部(図示せず)を制御してもよく、上壁体部110と下壁体部120との位置を合わせてもよい。すなわち、制御部(図示せず)は、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報に基づいて、いずれか一方の壁体部を相対的に移動して、上壁体部110と下壁体部120との位置を合わせるように駆動部(図示せず)を制御してもよい。制御部(図示せず)は、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とを引き渡され、貼り合わせ作業が行われるべき第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とがそれぞれ支持された上壁体部110と下壁体部120との位置を合わせるように制御情報を生成してもよい。ここで、制御部(図示せず)は、種々の方法で上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とを引き渡されてもよい。
【0041】
駆動部(図示せず)は、制御情報を制御部(図示せず)から引き渡されて上壁体部110と下壁体部120との少なくとも一方の壁体部を移動してもよく、少なくとも一方の壁体部を、水平状態に対して前後左右方向の水平駆動及び回転駆動で駆動してもよい。このとき、上壁体部110と下壁体部120とのいずれか一方の壁体部110又は120を、他方の壁体部120又は110に対して相対的に移動してもよい。例えば、上壁体部110を固定して、該上壁体部110を基準として下壁体部120を上壁体部110に対して相対的に移動してもよい。ここで、駆動部(図示せず)の具体的な構成は、一般に採用可能な構造を有してもよく、これについての詳細な説明は省略する。
【0042】
間隔調整部(図示せず)は、上壁体部110と下壁体部120との間隔を調整してもよい。ここで、間隔調整部(図示せず)は、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との貼り合わせのために、上壁体部110と下壁体部120とが互いの位置を合わされた状態で、上壁体部110と下壁体部120とを組み合わせてもよく、上壁体部110と下壁体部120とを引き離してもよい。例えば、間隔調整部(図示せず)は、昇降装置の形態に構成されて、上壁体部110及び下壁体部120の少なくとも一方を昇降させてもよく、これにより、上壁体部110と下壁体部120との間隔を調整してもよい。
【0043】
上壁体部110と下壁体部120とを組み合わせることにより工程チャンバーを形成してもよく、工程チャンバーの内部を真空引きして貼り合わせ工程を行ってもよい。間隔調整部(図示せず)による上壁体部110と下壁体部120との組み合わせによって、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とが接触してもよく、貼り合わされてもよい。一方、上壁体部110と下壁体部120とが組み合わせられた後、第1の支持部111及び第2の支持部121の少なくとも一方が昇降して、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせてもよい。
【0044】
第1の支持部111と第2の支持部121との少なくとも一方は、それと対応する第1の貼り合わせ部材11及び/又は第2の貼り合わせ部材12に圧力を加えて、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせる加圧部を備えていてもよい。加圧部は、第1の支持部111及び第2の支持部121の少なくとも一方を駆動することにより、それと対応する第1の貼り合わせ部材11及び/又は第2の貼り合わせ部材12を加圧して第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせてもよい。加圧部は、上壁体部110及び下壁体部120の少なくとも一方の昇降により、それと対応する第1の貼り合わせ部材11及び/又は第2の貼り合わせ部材12を加圧して、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせてもよい。
【0045】
例えば、上壁体部110と下壁体部120との組み合わせにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを接触させた後、流体(例えば、水又は空気等)を供給することにより加圧部を膨らませ、第1の貼り合わせ部材11及び第2の貼り合わせ部材12の少なくとも一方を加圧してもよい。また、加圧部が弾性を有し、上壁体部110と下壁体部120との組み合わせにより、加圧部が押圧されながらその弾性力を用いて、第1の貼り合わせ部材11及び第2の貼り合わせ部材12の少なくとも一方を加圧してもよい。
【0046】
一方、間隔調整部(図示せず)は、上壁体部110と下壁体部120とを組み合わせながら、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせてもよい。これにより、上壁体部110と下壁体部120とを組み合わせる駆動力を用いて、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを一度に貼り合わせることができるので、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との貼り合わせのための工程時間が短縮される。
【0047】
従来、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との特徴点(例えば、マーカー)を用いて第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との水平の位置合わせのみを行っていた。このため、上壁体部110と下壁体部120との位置合わせがなされなければ、上壁体部110と下壁体部120との間の傾斜誤差により第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とが平行にならなくなる。このように、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とが平行になっていない状態で、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせる場合は、第1の貼り合わせ部材11の取付け面と第2の貼り合わせ部材12の取付け面とが所定通りに対向できない。このため(又は向きが互いに異なるため)、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との互いの位置がずれた状態で貼り合わされてしまう。
【0048】
しかしながら、本発明においては、上壁体部110と下壁体部120との位置情報に基づいて、上壁体部110と下壁体部120とのいずれか一方の壁体部を他方の壁体部に対して相対的に移動して、上壁体部110と下壁体部120とを位置合わせすることにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との水平の位置合わせだけではなく、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを平行に(又は並ぶように)することができ、第1の貼り合わせ部材11の取付け面と第2の貼り合わせ部材12の取付け面とが対向することができる。これにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との位置を精度良く合わせることができる。すなわち、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との間の位置合わせに誤差を生じることがない。
【0049】
位置情報取得部(図示せず)は、マークパターン131付きパターン面を備え、上壁体部110と下壁体部120とにそれぞれ配設される上マークプレート130a及び下マークプレート130bと、上壁体部110と下壁体部120とをそれぞれ向くように配設され、それぞれに対向する上マークプレート130a及び下マークプレート130bをそれぞれ撮影する上カメラ140a及び下カメラ140bと、上カメラ140a及び下カメラ140bが上マークプレート130a及び下マークプレート130bをそれぞれ撮影したマークパターンイメージを分析して、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とをそれぞれ取得し、それぞれ取得された上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とに基づいて、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報を生成する位置情報分析部(図示せず)とをさらに備えていてもよい。
【0050】
上マークプレート130a及び下マークプレート130bは、マークパターン131付きパターン面を備えていてもよく、上壁体部110と下壁体部120とにそれぞれ配設されてもよい。上マークプレート130aは、マークパターン131付きパターン面が下側を向くように上壁体部110に配設されてもよく、上マークプレート130aのパターン面は、第1の貼り合わせ部材11の支持面と並んでいてもよく、また、平行であってもよい。例えば、上マークプレート130aは、上壁体部110の上壁部と並ぶように配設されてもよく、上壁体部110と係合されて支持されてもよい。
【0051】
下マークプレート130bは、パターン面が上側を向くように下壁体部120に配設されてもよく、下マークプレート130bのパターン面は、第2の貼り合わせ部材12の支持面と並んでいてもよい。例えば、下マークプレート130bは、下壁体部120の下壁部と並ぶように配設されてもよく、下壁体部120と係合されて支持されてもよい。
【0052】
上カメラ140a及び下カメラ140bは、上壁体部110と下壁体部120とをそれぞれ向くように配設され、それぞれに対向する上マークプレート130a及び下マークプレート130bをそれぞれ撮影してもよい。このとき、上カメラ140a及び下カメラ140bは、上側と下側とをそれぞれ向くように組み立てられてカメラ組立体をなしてもよく、上壁体部110と下壁体部120との間に配設されてもよい。
【0053】
上カメラ140aは、上壁体部110を向くように配設されてもよく、上マークプレート130aに対向してパターン面を向く方向(例えば、パターン面と垂直な方向)から上マークプレート130aを撮影することができ、上マークプレート130aのマークパターンイメージを得ることができる。
【0054】
下カメラ140bは、下壁体部120を向くように配設されてもよく、下マークプレート130bに対向してパターン面を向く方向から下マークプレート130bを撮影することができ、下マークプレート130bのマークパターンイメージを得ることができる。
【0055】
位置情報分析部(図示せず)は、上カメラ140aが上マークプレート130aを撮影した上マークプレート130aのマークパターンイメージと、下カメラ140bが下マークプレート130bを撮影した下マークプレート130bのマークパターンイメージとを分析して、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とをそれぞれ取得してもよい。位置情報分析部(図示せず)は、それぞれ取得された上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とに基づいて、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報を生成してもよい。上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度又は傾斜とに応じてマークパターンイメージにおけるマークパターン131の形状が異なる。このため、マークパターンイメージにおけるマークパターン131の形状を分析して上壁体部110と下壁体部120との位置ずれ(例えば、傾き)を知ることができる。これにより、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とを取得することができる。このようにして取得した上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報との差分を計算して、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報を算出することができる。
【0056】
本発明においては、上壁体部110と下壁体部120とにそれぞれ配設される上マークプレート130a及び下マークプレート130bを、上カメラ140a及び下カメラ140bを用いてそれぞれ撮影し、撮影されたマークパターンイメージを分析することにより、上壁体部110と下壁体部120との高精細の位置情報を容易に取得することができる。
【0057】
図3は本発明の一実施形態に係る第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との特徴点を説明するための概念図であり、
図3(a)は第1の貼り合わせ部材の特徴点を示し、
図3(b)は第2の貼り合わせ部材の特徴点を示し、
図3(c)は第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との特徴点同士の間の相対位置を示す。
【0058】
図3を参照すると、上カメラ140aは、第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aを撮影してもよく、下カメラ140bは、第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aを撮影してもよい。第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aを撮影した第1の特徴点のイメージと、第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aを撮影した第2の特徴点のイメージとを用いて、第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aと第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aとの互いの位置を比較する。これにより、第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aと第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aとの位置ずれ(又はねじれ)を確認することができる。
【0059】
ここで、特徴点は、マーカー(marker)であってもよく、貼り合わせ部材(第1の貼り合わせ部材及び第2の貼り合わせ部材の少なくとも一方)の頂点又は辺間の交点であってもよい。例えば、第1の貼り合わせ部材11は、ウィンドウガラス又はカバーガラスであってもよく、透明な部分と不透明な(又は黒色の)ベゼル(bezel)とを含んでいてもよい。第2の貼り合わせ部材12は、ディスプレイパネル又はタッチスクリーンパネルから透明に形成されてもよい。この場合、第1の貼り合わせ部材11及び第2の貼り合わせ部材12の少なくとも一方には、マーカーを表示することができないため、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とのそれぞれの辺間の交差点を特徴点とすることができる。このとき、マーカーがないため、マーカーを見て第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを位置合わせすることができない。従って、上壁体部110と下壁体部120とを位置合わせすることにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせることが重要である。本発明においては、上壁体部110と下壁体部120との互いの位置を合わせることにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との互いの位置合わせを行うことなく、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを貼り合わせることができる。
【0060】
位置情報分析部(図示せず)は、第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aを撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aを撮影した第2の特徴点イメージとを分析して、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との特徴点同士の間の相対位置情報を取得してもよい。制御部(図示せず)は、取得された特徴点同士の間の相対位置情報を上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報に反映して制御情報を生成してもよい。位置情報分析部(図示せず)は、第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aを撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aを撮影した第2の特徴点イメージとを分析してもよい。これにより、第1の貼り合わせ部材11の特徴点の位置情報と、第2の貼り合わせ部材12の特徴点の位置情報とを知ることができる。従って、第1の貼り合わせ部材11の特徴点の位置情報と、第2の貼り合わせ部材12の特徴点の位置情報との差分を計算することにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との特徴点同士の間の相対位置情報を取得することができる。
【0061】
ここで、第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aと第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aとは、それぞれ複数であってもよく、複数の第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aがなす平面と、複数の第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aがなす平面との、互いにねじれ度合いを計算してもよい。これにより、複数の第1の貼り合わせ部材11の特徴点11aがなす平面と、複数の第2の貼り合わせ部材12の特徴点12aがなす平面との互いにねじれ度合いを示す回転位置情報(例えば、θ値)を取得することができる。ここで、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との特徴点同士の間の相対位置情報は、回転位置情報を含んでいてもよい。このとき、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との互いのねじれ度合いを正確に計算できるように、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とのそれぞれは、各頂点又は辺ごとに一つずつ、併せて4個の特徴点11a又は12aを有することが好ましい。
【0062】
制御部(図示せず)は、取得された特徴点同士の間の相対位置情報を、上壁体部110と下壁体部120との間の相対位置情報に反映して制御情報を生成してもよく、生成された制御情報を用いて駆動部(図示せず)を制御してもよい。例えば、制御部(図示せず)は、いずれか一方の壁体部を相対的に移動して、上壁体部110と下壁体部120、及び第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とが、それぞれ位置合わせされるように駆動部(図示せず)を制御してもよい。第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との間に位置合わせの誤差を生じないように、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを精度良く貼り合わせるには、上壁体部110と下壁体部120との互いの位置を合わせすることにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12とを平行にするだけではなく、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との位置合わせ(又は水平の位置合わせ)を行うことも必要である。これにより、取得された第1の貼り合わせ部材11の特徴点と第2の貼り合わせ部材12の特徴点との間の相対位置情報を反映して、いずれか一方の壁体部を相対的に移動することができる。これにより、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との位置合わせを精度良く行うことができる。その結果、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との間の位置合わせに誤差を生じることがない。
【0063】
図4は本発明の一実施形態に係るマークパターンイメージにおけるマークパターンの形状の変化及びねじれを説明するための概念図であって、
図4(a)はカメラの光軸とパターン面とが垂直である状態を示し、
図4(b)はカメラの光軸に対してパターン面が傾いた状態を示す。
【0064】
図4を参照すると、位置情報分析部(図示せず)は、マークパターンイメージに写されたマークパターン131の形状の変化及びねじれを測定して、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とを取得してもよい。位置情報分析部(図示せず)は、マークパターンイメージに写されたマークパターン131の形状の変化及びねじれを測定してもよい。これにより、上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とを取得することができる。上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸とパターン面とが垂直である状態でマークパターンイメージが撮影される場合は、
図4(a)に示すように、マークパターンイメージにおいて、マークパターン131が元の形状の通りに2次元平面(2D平面)にスムーズに写される。しかしながら、上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸に対して、パターン面が傾いた状態でマークパターンイメージが撮影される場合は、
図4(b)に示すように、マークパターンイメージにおいて、マークパターン131が元の形状の通りに写されず、マークパターン131の形状が異なってしまう。
【0065】
上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度とに応じて、マークパターンイメージにおけるマークパターン131の形状が異なってくる。これにより、マークパターンイメージに写されたマークパターン131の形状の変化及びねじれを測定して、上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度とを計算することができる。計算された上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度、及び上マークプレート130a及び下マークプレート130bの少なくとも一方の位置座標に基づいて、基準軸に対する上壁体部110の位置情報と下壁体部120の位置情報とを取得することができる。
【0066】
位置情報は、一つの平面の上に存在する第1の軸及び第2の軸に沿って決定される、第1の軸の線形位置情報、第2の軸の線形位置情報、及び平面の傾き度合いを示す傾斜情報を含んでいてもよい。上壁体部110と下壁体部120とのそれぞれに対して、第1の軸の線形位置情報(例えば、第1の軸座標値)、第2の軸の線形位置情報(例えば、第2の軸座標値)及び傾斜情報(例えば、φ値)を取り出してもよい。このようにして取り出されたそれぞれの第1の軸の線形位置情報、第2の軸の線形位置情報及び傾斜情報を用いて、上壁体部110と下壁体部120との位置情報を取得することができる。第1の軸の線形位置情報、第2の軸の線形位置情報及び傾斜情報を用いて、いずれか一方の壁体部を第1の軸の方向及び第2の軸の方向に線形移動させる。その後、上壁体部110の第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報、及び下壁体部120の第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報によって決定される平面のねじれ度合いが調整されるように、いずれか一方の壁体部を回転して、上壁体部110と下壁体部120とを位置合わせしてもよい。ここで、第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報とは、方向情報と距離情報とを含んでいてもよい。一方、平面の傾斜を調整して、上壁体部110と下壁体部120とが互いに平行となるように傾斜情報を用いて、いずれか一方の壁体部をチルト(tilting)してもよい。
【0067】
位置情報は、平面のねじれ度合いを示す回転位置情報(例えば、θ値)をさらに含んでいてもよく、上壁体部110の第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報、及び下壁体部120の第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報により算出されてもよい。このとき、複数の上マークプレート130a及び複数の下マークプレート130bを用いて、複数の上マークプレート130aがなす平面と、複数の下マークプレート130bがなす平面とのねじれ度合いを計算して回転位置情報を算出してもよい。ここで、上壁体部110と下壁体部120とのねじれ度合いを正確に計算できるように、上マークプレート130a及び下マークプレート130bのそれぞれは、上壁体部110と下壁体部120とのそれぞれの各頂点又は辺ごとに、一つずつ合計で4個ずつであることが好ましい。
【0068】
例えば、駆動部(図示せず)は、x軸、y軸及びθの方向の3軸の方向にいずれか一方の壁体部を相対的に移動してもよく、いずれか一方の壁体部が、x軸、y軸の方向はもとより、θの方向にも他方の壁体部に対して位置合わせが行われてもよい。駆動部(図示せず)は、上壁体部110と下壁体部120とが位置合わせされていない場合は、いずれか一方の壁体部をx、y及びθの方向に微調整しながら、上壁体部110と下壁体部120との位置を合わせする位置合わせ作業を行ってもよい。このようにして、位置合わせ作業が終わった後には、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との水平移動又は回転移動が行われなくてもよく、位置合わせの位置がねじれる可能性がないことがある。駆動部(図示せず)は、第1の軸駆動部、第2の軸駆動部及び軸回転部を備えていてもよい。第1の軸駆動部は、いずれか一方の壁体部を第1の軸の方向に線形移動させて、その一方の壁体部を第1の軸の方向に位置合わせしてもよい。また、第2の軸駆動部は、いずれか一方の壁体部を第2の軸の方向に移動して、その一方の壁体部を第2の軸の方向に位置合わせしてもよい。軸回転部は、いずれか一方の壁体部をθの方向に回転して、上壁体部110と下壁体部120とがθの方向にねじれないように位置合わせしてもよい。
【0069】
一方、駆動部(図示せず)は、いずれか一方の壁体部をφの方向に相対的に移動してもよく、チルト部をさらに備えていてもよい。いずれか一方の壁体部をφの方向に相対移動又は回転して、その一方の壁体部をチルトしてもよく、上壁体部110と下壁体部120と(すなわち、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材)を平行にしてもよい。
【0070】
上カメラ140a及び下カメラ140bは移動可能に設置されて、上壁体部110と下壁体部120との組み合わせに際して、上壁体部110と下壁体部120との間の空間から逸脱してもよい。上カメラ140a及び下カメラ140bは移動可能に設置され、上マークプレート130a及び下マークプレート130bの少なくとも一方が複数形成される場合は、上カメラ140a及び下カメラ140bが移動しながら、上マークプレート130a及び下マークプレート130bのうち複数のマークプレートを撮影してもよい。また、上カメラ140a及び下カメラ140bは、上壁体部110と下壁体部120との組み合わせに際して干渉しないように移動して、上壁体部110と下壁体部120との間の空間から逸脱(又は離脱)してもよい。この場合、上カメラ140a及び下カメラ140bが上壁体部110と下壁体部120との組み合わせに際して干渉しない。これにより、上壁体部110と下壁体部120との組み合わせにより、内部の真空引きをスムーズに行うことができ、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との貼り合わせがスムーズに行われる。
【0071】
なお、上マークプレート130a及び下マークプレート130bの少なくとも一方が複数形成されなければ、複数の軸(例えば、第1の軸と第2の軸)に対する位置合わせが行われないため、上マークプレート130a及び下マークプレート130bを複数形成することが好ましい。
【0072】
マークパターン131は、複数のマーク131aがマットリックス状に配列されたマークマットリックスと、マークマットリックスの外側に配置され、一つの円軌跡に位置する複数の円軌跡マーク131bとを備えていてもよい。マークマットリックスは、同一形状の複数のマーク131aがマットリックス状に配列されてもよく、複数のマーク131aの間に、第1の方向の間隔が同一であり、且つ、第1の方向と交差する第2の方向の間隔が同一であってもよい。マークマットリックスを含むマークパターン131を撮影してマークパターンイメージを取得すれば、取得されたマークパターンイメージにおけるマーク131aの形状の変化及びねじれを測定して、上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度とを計算してもよい。また、計算された上カメラ140a及び下カメラ140bの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度、及び上マークプレート130a及び下マークプレート130bの少なくとも一方の位置座標に基づいて、基準軸に対する上壁体部110と下壁体部120との位置情報を取得してもよい。これにより、上壁体部110と下壁体部120との位置ずれを算出することができる。
【0073】
また、取得されたマークパターンイメージにおけるマーク131aの大きさ又は間隔を測定して、上カメラ140a及び下カメラ140bのうち、取得されたマークパターンイメージを撮影したカメラの倍率及び分解能を計算してもよい。これにより、第1の特徴点イメージと第2の特徴点イメージとにおいて、第1の貼り合わせ部材11の特徴点と第2の貼り合わせ部材12の特徴点との位置に差が出る場合は、位置合わせのために、実際に移動すべき距離を算出することができる。
【0074】
一方、複数のマーク131aがマットリックス状に配列されたマークマットリックスを分析すれば、平面の方程式をなす座標を取得することができ、変換行列を得ることができる。
【0075】
図5は本発明の一実施形態に係る円軌跡マークを説明するための概念図である。
【0076】
図5を参照すると、複数の円軌跡マーク131bは、マークマットリックスの外側に配置されてもよく、一つの円軌跡に位置してもよい。上マークプレート130aと下マークプレート130bのうち、同一のマークプレート130a又は130bに形成された複数の円軌跡マーク131bを互いにつなぐと、一つの円を形成することができる。このようにして形成される円の中心を用いて、上壁体部110と下壁体部120とのうち、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心を取り出すことができる。このとき、複数の円軌跡マーク131bが形成する円の中心は、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心と同一であることが好ましい。この場合、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転に伴う傾斜の変化が、同一のマークプレートの傾斜の変化に適切に反映することが可能であり、θの方向を円滑に算出することができる。
【0077】
位置情報分析部(図示せず)は、マークパターンイメージにおける複数の円軌跡マーク131bの位置を測定して、上壁体部110と下壁体部120との少なくとも一方の回転中心を算出してもよい。このため、位置情報は、平面の回転中心の位置情報をさらに含むことができ、いずれか一方の壁体部をθの方向に回転したり、φの方向にチルトしたりする場合に用いることができる。複数の円軌跡マーク131bが形成する円の中心が、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心と同一である場合は、複数の円軌跡マーク131bが形成する円の中心を同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心として取り出してもよい。複数の円軌跡マーク131bが形成する円の中心が、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心とは異なる場合は、複数の円軌跡マーク131bが形成する円の中心と同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心との位置の差を用いて、上壁体部110と下壁体部120との少なくとも一方の壁体部の回転中心を算出してもよい。少なくとも一方の壁体部が回転中心を中心として回転すれば、複数の円軌跡マーク131bが形成する円の中心と同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心との位置の差が変化することがある。これを反映して、たとえ少なくとも一方の壁体部が回転中心を中心として回転したとしても、上壁体部110と下壁体部120との少なくとも一方の壁体部の回転中心を算出することができる。このため、少なくとも一方の壁体部の回転中心を用いて、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転に伴う傾斜の変化を計算することができ、θの方向を適切に算出することができる。さらに、上壁体部110と下壁体部120との回転中心を位置合わせ(又は整合)して、いずれか一方の壁体部をθの方向に回転するか若しくはφ方向にチルトするか、又はこれらの回転及びチルトの両方を行ってもよい。
【0078】
上マークプレート130aは、第1の支持部111の外縁部に配置されてもよく、下マークプレート130bは、第2の支持部121の外縁部に配置されてもよい。これにより、上壁体部110と下壁体部120との組み合わせに際して干渉が起こることを防止でき、従って、第1の貼り合わせ部材11と第2の貼り合わせ部材12との貼り合わせ工程において相互に干渉が起こることを防止することができる。これにより、上マークプレート130a及び下マークプレート130bを、上壁体部110と下壁体部120とにそれぞれ固設することができる。これにより、上マークプレート130a及び下マークプレート130bの移動及び固設に伴って生じる組立て誤差、移動誤差及び振動の発生を防止することができ、誤差の発生を抑えて、上壁体部110と下壁体部120との位置情報の精細度をより一層向上することができる。また、上マークプレート130a及び下マークプレート130bが、上壁体部110と下壁体部120とにそれぞれ固設されることにより、連続した貼り合わせ工程を行う間に、上マークプレート130a及び下マークプレート130bをそれぞれリアルタイムで撮影し、上壁体部110と下壁体部120との位置情報を新たに(又は再び)取得して更新することができる。
【0079】
上マークプレート130a及び下マークプレート130bはクォーツ(quartz)製であってもよく、マークパターン131は印刷されて形成されてもよい。金属(metal)素材を用いる場合は、上マークプレート130a及び下マークプレート130bの撮影の際に光が反射されて、鮮明なマークパターンイメージを得られなくなる虞がある。また、プレートを加工することにより孔を形成して、マークパターン131を形成する場合は、加工の誤差によって、マークパターン131の精細度が低くなってしまうという問題がある。
【0080】
しかしながら、本発明においては、クォーツ製の上マークプレート130a及び下マークプレート130bにマークパターン131をインキ等で印刷して用いることにより、マークパターン131の精細度が高くなる。また、高精細度のマークパターン131により、マークパターンイメージの解像度(又は分解能)が向上し、上壁体部110と下壁体部120との位置情報の精細度を最大化することもできる。印刷によりマークパターン131を形成する場合は、印刷の精細度が高いので、マークパターン131の精細度が向上し、クォーツ素材に印刷が行われる場合は、印刷がさらに好適に行われ、マークパターン131の剥離が生じない。また、印刷の場合は、マークパターン131の色を容易に調整することができ、マークパターン131の色を黒色にする場合は、マークパターン131が光を吸収してマークパターン131の視認性がより一層向上する。また、マークパターン131が印刷された部分においては光が吸収される一方、マークパターン131が印刷されていない部分においては透明であり、光が透過されるので、マークパターンイメージにおけるマークパターン131の境界が明確(鮮明)となる。
【0081】
図6は本発明の他の実施形態に係る貼り合わせ方法を示す手順図である。
【0082】
図6に基づいて、本発明の他の実施形態に係る貼り合わせ方法を詳述する。但し、本発明の一実施形態に係る貼り合わせ装置に関連して、上述した部分と重複する事項は省略する。
【0083】
本発明の他の実施形態に係る貼り合わせ方法は、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる貼り合わせ方法において、(a)上壁体部の第1の支持部に第1の貼り合わせ部材を配設し、下壁体部の第2の支持部に第2の貼り合わせ部材を配設する過程(S100)と、(b)上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得し、それぞれ取得された上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とから、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を算出する過程(S200)と、(c)上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とを位置合わせする過程(S300)と、(d)位置合わせされた上壁体部と下壁体部との間隔を調整して、上壁体部と下壁体部とを組み合わせる過程(S400)とを含んでいてもよい。
【0084】
まず、上壁体部の第1の支持部に第1の貼り合わせ部材を配設し、下壁体部の第2の支持部に第2の貼り合わせ部材を配設する(S100)。第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせるために、第1の貼り合わせ部材を上壁体部の第1の支持部に配設(又は支持)してもよく、第2の貼り合わせ部材を下壁体部の第2の支持部に配設してもよい。このとき、第1の貼り合わせ部材を先に支持してもよく、これとは逆に、第2の貼り合わせ部材を先に支持してもよい。また、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材を同時に支持してもよい。
【0085】
次に、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得し、それぞれ取得された上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とから、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を算出する(S200)。上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とを位置合わせするために、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得してもよい。その後、それぞれ取得された上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とから、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を算出してもよい。
【0086】
一方、(a)過程(S100)よりも先に(b)過程(S200)を行ってもよく、(a)過程(S100)と(b)過程(S200)を同時に行ってもよい。
【0087】
次に、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とを位置合わせする(S300)。上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とのいずれか一方の壁体部を他方の壁体部に対して相対的に移動して、上壁体部と下壁体部とを位置合わせしてもよい。これにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との水平の位置合わせを行うことができるだけではなく、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを平行にすることができる。その結果、第1の貼り合わせ部材の取付け面と第2の貼り合わせ部材の取付け面とが対向することができる。これにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを精度良く位置合わせすることができ、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との間の位置合わせの誤差を生じなくなる。
【0088】
上述のように、位置合わせされた上壁体部と下壁体部との間隔を調整して上壁体部と下壁体部とを組み合わせてもよい(S400)。互いの位置を合わされた上壁体部と下壁体部とを組み合わせて、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせのための工程チャンバーを形成してもよく、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせてもよい。ここで、上壁体部と下壁体部との間隔の調整がなされた上壁体部と下壁体部との組み合わせにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが貼り合わせられてもよい。また、上壁体部と下壁体部とを組み合わせて工程チャンバーを形成した後、第1の支持部及び第2の支持部の少なくとも一方の昇降により別途の貼り合わせ工程を行って、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせてもよい。
【0089】
(d)過程(S400)の間に、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせてもよい。これにより、上壁体部と下壁体部とを組み合わせる駆動力によって、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを一度に貼り合わせることができるので、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせのための工程時間を短縮することができる。
【0090】
また、(d)過程(S400)の後に、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせる過程(S450)をさらに含んでいてもよい。
【0091】
すなわち、(d)過程(S400)の後に、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせてもよい(S450)。第1の支持部及び第2の支持部の少なくとも一方の駆動によって、この駆動に対応する第1の貼り合わせ部材及び第2の貼り合わせ部材を加圧して、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせてもよい。
【0092】
例えば、上壁体部と下壁体部との組み合わせにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを接触させた後、流体(例えば、水又は空気等)を供給することにより加圧部等を膨らませて、第1の貼り合わせ部材及び第2の貼り合わせ部材の少なくとも一方を加圧してもよい。
【0093】
本発明に係る貼り合わせ方法は、マークパターン付きパターン面を含む上マークプレート及び下マークプレートを、上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設する過程(S150)をさらに含んでいてもよい。また、(b)過程(S200)は、上壁体部と下壁体部とをそれぞれ向くように配設される上カメラ及び下カメラを用いて、それぞれに対向する上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影する過程(S210)と、上カメラ及び下カメラが上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影したマークパターンイメージを分析する過程(S220)と、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得する過程(S230)と、取得した上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とに基づいて、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を生成する過程(S240)とを含んでいてもよい。
【0094】
従って、マークパターン付きパターン面を含む上マークプレート及び下マークプレートを上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設してもよい(S150)。上壁体部と下壁体部との位置情報を容易に取得できるように、上マークプレート及び下マークプレートを、上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設してもよい。
【0095】
それぞれ配設する過程(S150)の後に、上壁体部と下壁体部とをそれぞれ向くように配設される上カメラ及び下カメラを用いて、それぞれに対向する上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影してもよい(S210)。上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影したマークパターンイメージを分析するために、上カメラ及び下カメラを用いて、それぞれに対向する上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影してもよい。
【0096】
上カメラ及び下カメラが、上マークプレート及び下マークプレートをそれぞれ撮影したマークパターンイメージを分析してもよい(S220)。上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設される上マークプレート及び下マークプレートを、上カメラ及び下カメラを用いてそれぞれ撮影し、撮影されたマークパターンイメージを分析することにより、上壁体部と下壁体部との高精細度の位置情報を容易に取得することができる。
【0097】
次に、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれに取得してもよい(S230)。マークパターンイメージを分析して、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得してもよく、取得した上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とに基づいて、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を計算してもよい。上カメラ及び下カメラの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度又は傾斜とに応じて、マークパターンイメージにおけるマークパターンの形状が異なってくる。これにより、マークパターンイメージにおけるマークパターンの形状を分析して、上壁体部と下壁体部との位置ずれ(例えば、傾き)を知ることができる。これにより、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とを取得することができる。
【0098】
次に、取得した上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とに基づいて、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を生成してもよい(S240)。このようにして取得した上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報との差分を計算して、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を算出してもよい。
【0099】
本発明に係る貼り合わせ方法は、上カメラ及び下カメラを用いて、第1の貼り合わせ部材の特徴点と、第2の貼り合わせ部材の特徴点とをそれぞれ撮影する過程(S250)と、第1の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第2の特徴点イメージとを分析して、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材の特徴点同士の間の相対位置情報を取得する過程(S260)とをさらに含んでいてもよい。また、(c)過程(S300)は、取得された特徴点同士の間の相対位置情報を上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に反映して行ってもよい。
【0100】
上カメラ及び下カメラを用いて、第1の貼り合わせ部材の特徴点と、第2の貼り合わせ部材の特徴点とをそれぞれ撮影してもよい(S250)。すなわち、第1の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第2の特徴点イメージとを用いて、第1の貼り合わせ部材の特徴点の位置と、第2の貼り合わせ部材の特徴点の位置とを比較するために、第1の貼り合わせ部材の特徴点と、第2の貼り合わせ部材の特徴点とをそれぞれ撮影してもよい。
【0101】
次に、第1の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第2の特徴点イメージとを分析して、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との特徴点同士の間の相対位置情報を取得してもよい(S260)。第1の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第1の特徴点イメージと、第2の貼り合わせ部材の特徴点を撮影した第2の特徴点イメージとを分析して、第1の貼り合わせ部材の特徴点の位置と、第2の貼り合わせ部材の特徴点の位置とを比較することにより、第1の貼り合わせ部材の特徴点と第2の貼り合わせ部材の特徴点との位置ずれを確認することができる。
【0102】
すなわち、第1の特徴点イメージと第2の特徴点イメージとを分析して、基準軸に対する第1の貼り合わせ部材の特徴点の位置情報と、第2の貼り合わせ部材の特徴点の位置情報とを知ることができる。従って、第1の貼り合わせ部材の特徴点の位置と第2の貼り合わせ部材の特徴点の位置との差分により、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との特徴点同士の間の相対位置情報を取得することができる。
【0103】
(c)過程(S300)は、取得された特徴点同士の間の相対位置情報を、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に反映して行ってもよい。第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との間に位置合わせの誤差を生じさせることなく、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを精度良く貼り合わせるには、上壁体部と下壁体部との位置を合わせることにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを平行にするだけではなく、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との水平の位置合わせを行うことも必要である。これにより、取得された第1の貼り合わせ部材の特徴点と、第2の貼り合わせ部材の特徴点との間の相対位置情報を反映して、いずれか一方の壁体部を相対的に移動することができる。これにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを精度良く位置合わせすることができ、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との間の位置合わせの誤差を生じることがない。
【0104】
(b)過程(S200)は、一つの平面の上に存在する第1の軸及び第2の軸に沿って決定される第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報とを、上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出す過程(S225)と、平面の傾き度合いを示す傾斜情報を上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出す過程(S226)とを含んでいてもよい。
【0105】
従って、一つの平面の上に存在する第1の軸及び第2の軸に沿って決定される第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報とを、上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出してもよい(S225)。このようにして取り出された第1の軸の線形位置情報と第2の軸の線形位置情報とを用いて、上壁体部と下壁体部との位置情報を取得することができる。
【0106】
また、平面の傾き度合いを示す傾斜情報を上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出してもよい(S226)。平面の傾き度合いを示す傾斜情報を上壁体部と下壁体部との位置情報として取得してもよい。
【0107】
一方、(b)過程(S200)は、平面のねじれ度合いを示す回転位置情報を、上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出す過程(S227)をさらに含んでいてもよい。
【0108】
平面のねじれ度合いを示す回転位置情報を、上壁体部と下壁体部とのそれぞれに対して取り出してもよい(S227)。このようにして取り出された平面のねじれ度合いを示す回転位置情報をも、上壁体部と下壁体部との位置情報として取得してもよい。
【0109】
このような第1の軸の線形位置情報、第2の軸の線形位置情報及び傾斜情報を用いて、いずれか一方の壁体部を第1の軸の方向及び第2の軸の方向に線形移動させる。その後、第1の軸の線形位置情報、第2の軸の線形位置情報及び傾斜情報により決定される平面のねじれ度合いが調整されるように、いずれか一方の壁体部を回転して、上壁体部と下壁体部とを位置合わせしてもよい。このとき、回転位置情報を用いて、いずれか一方の壁体部を回転してもよい。また、傾斜情報を用いて、平面の傾斜が調整されるように、いずれか一方の壁体部をチルトしてもよい。
【0110】
一方、(c)過程(S300)は、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、いずれか一方の壁体部の移動方向と移動距離を計算する過程(S310)と、計算された移動方向と移動距離とを用いて、その一方の壁体部を相対的に移動する過程(S320)とを含んでいてもよい。
【0111】
従って、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、いずれか一方の壁体部の移動方向と移動距離とを計算してもよい(S310)。マークパターンイメージを分析した上壁体部と下壁体部との位置情報に基づいて、いずれか一方の壁体部の移動方向と移動距離とを計算することもできる。さらに、いずれか一方の壁体部をどのような方向にどれくらいの距離だけ相対的に移動しなければならないかを知ることもできる。すなわち、上壁体部と下壁体部との位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を計算し、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、いずれか一方の壁体部の移動方向と移動距離を計算することができる。
【0112】
また、計算された移動方向と移動距離とを用いて、いずれか一方の壁体部を相対的に移動してもよい(S320)。これにより、上壁体部と下壁体部との位置を合わせることができる。上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、いずれか一方の壁体部の移動方向と移動距離とを計算する。計算された移動方向と移動距離とを用いて、その一方の壁体部を相対的に移動することにより、上壁体部と下壁体部とを位置合わせすることができる。
【0113】
いずれか一方の壁体部を相対的に移動する過程(S320)は、x軸、y軸及びθの方向の3軸の方向に、いずれか一方の壁体部を相対的に移動して行ってもよい。いずれか一方の壁体部をx軸、y軸及びθの方向の3軸の方向に相対的に移動してもよく、いずれか一方の壁体部が、x、y軸の方向はもとより、θの方向にも他方の壁体部に対して位置合わせを行ってもよい。上壁体部と下壁体部とが位置合わせされていない場合は、いずれか一方の壁体部をx、y及びθの方向に微調整しながら、上壁体部と下壁体部とを位置合わせする位置合わせ作業を行ってもよい。このようにして位置合わせ作業が終わった後には、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材の水平移動又は回転移動が行われず、位置合わせの位置がねじれる可能性もなくなる。
【0114】
一方、いずれか一方の壁体部を相対的に移動する過程(S320)においては、いずれか一方の壁体部をφの方向に相対的な移動を行ってもよい。また、いずれか一方の壁体部をφの方向に相対的に移動して、その一方の壁体部をチルトしてもよく、これにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを平行にしてもよい。
【0115】
本発明の貼り合わせ方法は、上壁体部と下壁体部との間の空間から逸脱するように、上カメラ及び下カメラを移動する過程(S270)をさらに含んでいてもよい。
【0116】
従って、上壁体部と下壁体部とを組み合わせる前に、上壁体部と下壁体部との間の空間から逸脱するように、上カメラ及び下カメラを移動してもよい(S270)。上カメラ及び下カメラが上壁体部と下壁体部との間の空間から逸脱する場合は、上カメラ及び下カメラが上壁体部と下壁体部との組み合わせに際して干渉を起こさない。その結果、上壁体部と下壁体部との組み合わせによって、内部の真空引きをスムーズに行えるので、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせをスムーズに行うことができる。
【0117】
マークパターンは、複数のマークがマットリックス状に配列されたマークマットリックスと、該マークマットリックスの外側に配置され、一つの円軌跡に位置する複数の円軌跡マークとを備えていてもよい。マークマットリックスは、同一の形状の複数のマークがマットリックス状に配列されてもよく、複数のマークの間に、第1の方向の間隔が同一であり、且つ第1の方向と交差する第2の方向の間隔が同一であってもよい。マークマットリックスが含まれたマークパターンを撮影してマークパターンイメージを取得すれば、取得されたマークパターンイメージにおけるマークの形状の変化及びねじれを測定して、上カメラ及び下カメラの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度とを計算することができる。計算された上カメラ及び下カメラの少なくとも一方の光軸とパターン面の角度、及び上マークプレート及び下マークプレートの少なくとも一方の位置座標に基づいて、基準軸に対する上壁体部と下壁体部との位置情報を取得することができる。これにより、上壁体部と下壁体部との位置ずれを算出することができる。
【0118】
複数の円軌跡マークは、マークマットリックスの外側に配置されてもよく、一つの円軌跡に位置してもよい。上マークプレートと下マークプレートとのうち、同一のマークプレートに形成された複数の円軌跡マークを互いにつなぐと、一つの円を形成できる。このようにして形成される円の中心を用いて、上壁体部と下壁体部とのうち、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心を取り出すことができる。このとき、複数の円軌跡マークが形成する円の中心は、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心と同一であることが好ましい。この場合、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転に伴う傾斜の変化が、同一のマークプレートの傾斜の変化に適切に反映することが可能であり、θの方向を好適に算出することができる。
【0119】
マークパターンイメージを分析する過程(S220)は、マークパターンイメージにおける複数の円軌跡マークの位置を測定する過程(S221)と、上壁体部と下壁体部との少なくとも一方の回転中心を算出する過程(S222)とを含んでいてもよい。
【0120】
従って、マークパターンイメージにおける複数の円軌跡マークの位置を測定してもよい(S221)。複数の円軌跡マークが形成する円の中心を知るために、マークパターンイメージにおける複数の円軌跡マークの位置を測定してもよい。マークパターンイメージにおける複数の円軌跡マークの位置を測定することにより、複数の円軌跡マークが形成する円の中心を確認することができる。
【0121】
また、上壁体部と下壁体部との少なくとも一方の回転中心を算出してもよい(S222)。複数の円軌跡マークが形成する円の中心が、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心と同一である場合は、複数の円軌跡マークが形成する円の中心を同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心として取り出してもよい。複数の円軌跡マークが形成する円の中心が、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心とは異なる場合は、複数の円軌跡マークが形成する円の中心と、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心との位置を差を用いて、上壁体部と下壁体部との少なくとも一方の壁体部の回転中心を算出してもよい。少なくとも一方の壁体部が回転中心を中心として回転すれば、複数の円軌跡マークが形成する円の中心と、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転中心との位置差が変化することがある。これを反映して、たとえ少なくとも一方の壁体部が回転中心を中心として回転したとしても、上壁体部と下壁体部との少なくとも一方の壁体部の回転中心を算出することができる。このため、少なくとも一方の壁体部の回転中心を用いて、同一のマークプレートが配設された壁体部の回転に伴う傾斜の変化を計算することができるので、θの方向を適切に算出することができる。
【0122】
本発明の貼り合わせ方法は、上壁体部と下壁体部との間隔を調整して、上壁体部と下壁体部とを引き離す過程(S500)と、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが貼り合わされてなる、貼り合わせ組立体を搬出する過程(S600)とをさらに含んでいてもよい。
【0123】
従って、上壁体部と下壁体部との間隔を調整して、上壁体部と下壁体部とを引き離してもよい(S500)。第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが貼り合わせられた後に、上壁体部と下壁体部との間隔を調整して、上壁体部と下壁体部とを引き離してもよい。
【0124】
また、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが貼り合わされた、貼り合わせ組立体を搬出してもよい(S600)。新たな(又は他の)第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを貼り合わせるために、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが貼り合わされた、貼り合わせ組立体を上壁体部又は下壁体部から搬出してもよい。
【0125】
(a)過程(S100)から(d)過程(S400)は、繰り返し行われてもよい。これにより、貼り合わせ工程を連続して行うことができ、貼り合わせ組立体を連続して製造することができる。
【0126】
本発明に係る貼り合わせ方法は、(a)過程(S100)を再度行う前に、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせ状態を確認する過程(S700)をさらに含んでいてもよい。ここで、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との位置合わせがなされた状態で貼り合わせられたことが確認された場合は、(b)過程(S200)を省略し、以前に算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を用いて、(c)過程(S300)が行われてもよく、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが位置ずれの状態で貼り合わせられたことが確認された場合は、(b)過程(S200)を行い、新たに算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を用いて、(c)過程(S300)が行われてもよい。
【0127】
従って、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせ状態を確認してもよい(S700)。すなわち、貼り合わせ組立体の貼り合わせ状態を確認してもよい。長時間に亘っての工程により、上壁体部と下壁体部との位置が変化してしまうと、上壁体部と下壁体部との位置情報(すなわち、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報)を変更する必要がある。このため、連続して貼り合わせ工程を行う間に、貼り合わせ組立体における第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせ状態を確認して、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが位置ずれの状態で貼り合わせられたことが確認された場合は、(b)過程(S200)を再度行ってもよい。これにより、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報をリアルタイムで新たに算出して更新することができるので、貼り合わせ工程を連続して行うことができる。
【0128】
これに対し、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との位置合わせがなされた状態で貼り合わせられたことが確認された場合は、(b)過程(S200)を省略し、以前に算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を用いて、(c)過程(S300)を行ってもよい。また、後続する第1の貼り合わせ部材と後続する第2の貼り合わせ部材との貼り合わせに際して、(b)過程(S200)を省略してもよい。従って、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を再度算出し直す必要はなく、連続した貼り合わせ工程を行ってもよい。
【0129】
なお、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とが位置ずれの状態で貼り合わせられたことが確認された場合は、(b)過程(S200)を再度行い、新たに算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を用いて、(c)過程(S300)を行ってもよい。また、後続する第1の貼り合わせ部材と後続する第2の貼り合わせ部材との貼り合わせに際して、(b)過程(S200)を再度行って、後続する第1の貼り合わせ部材と後続する第2の貼り合わせ部材との位置が互いに合うように、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を更新してもよい。
【0130】
すなわち、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報が算出された後は、(a)過程(S100)、それぞれ撮影する過程(S250)、特徴点同士の間の相対位置情報を取得する過程(S260)、(c)過程(S300)、(d)過程(S400)、上壁体部と下壁体部とを引き離す過程(S500)、及び貼り合わせ組立体を搬出する過程(S600)を順次繰り返し行って、貼り合わせ組立体を連続して製造してもよい。上マークプレート及び下マークプレートを上壁体部と下壁体部とにそれぞれ固設して、一度の上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を算出した後に、(a)過程(S100)、それぞれ撮影する過程(S250)、特徴点同士の間の相対位置情報を取得する過程(S260)、(c)過程(S300)、(d)過程(S400)、上壁体部と下壁体部とを引き離す過程(S500)及び貼り合わせ組立体を搬出する過程(S600)を順次繰り返し行って、貼り合わせ工程を連続して行ってもよい。これにより、貼り合わせ組立体を連続して製造することができるので、貼り合わせ組立体の生産量の増大が可能となる。
【0131】
換言すれば、周期的に又は直ちに、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせ状態を確認して、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせ状態が不良であるときには、上カメラ及び下カメラの校正(calibration)を直ちに実行及び適用してもよい。これにより、上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報を更新することができる。
【0132】
一方、本発明の貼り合わせ方法は、上カメラ及び下カメラの締め付け状態及びねじの緩み状態の少なくとも一方を確認(チェック)する過程(S710)をさらに含んでいてもよい。長時間に亘っての工程により上カメラ及び下カメラのねじの緩み等、締め付け状態の不良が生じることがあり、周期的に又は直ちに、上カメラ及び下カメラの締め付け状態及びねじの緩み状態の少なくとも一方をチェックしてもよい。これにより、上カメラ及び下カメラの締め付け状態及びねじの緩み状態の少なくとも一方をメンテナンス(maintenance)することができる。その結果、上カメラ及び下カメラの締め付け状態及びねじの緩み状態の少なくとも一方の不良を通じて、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との貼り合わせ状態の不良を間接的に確認することもできる。
【0133】
このように、本発明においては、上壁体部の位置情報と下壁体部の位置情報とをそれぞれ取得して算出された上壁体部と下壁体部との間の相対位置情報に基づいて、上壁体部と下壁体部とのいずれか一方の壁体部を他方の壁体部に対して相対的に移動して、上壁体部と下壁体部との位置を合わせすることにより、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを精度良く位置合わせすることができる。また、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材との間の位置合わせの誤差を生じることなく、第1の貼り合わせ部材と第2の貼り合わせ部材とを精度良く貼り合わせることができる。上壁体部と下壁体部とにそれぞれ配設される上マークプレート及び下マークプレートを上カメラ及び下カメラを用いてそれぞれ撮影し、撮影されたマークパターンイメージを分析することにより、高精細度の上壁体部と下壁体部の位置情報を容易に取得することができる。また、上マークプレートを第1の支持部の外縁部に配置し、下マークプレートを第2の支持部の外縁部に配置することにより、上壁体部と下壁体部との組み合わせに際して、両者の互いの干渉を防止することができる。これにより、上マークプレート及び下マークプレートを上壁体部と下壁体部とにそれぞれ固設できるので、上マークプレート及び下マークプレートの移動及び固設に伴って生じる組立て誤差、移動誤差及び振動の発生を防止することができる。従って、上壁体部と下壁体部との位置情報の精細度がより一層向上する。一方、クォーツ製の上マークプレート及び下マークプレートにそれぞれマークパターンを印刷して用いることにより、マークパターンの精細度が高くなる。この高精細度のマークパターンによって、マークパターンイメージの解像度(又は分解能)が向上するので、上壁体部と下壁体部との位置情報の精細度を最大化することもできる。
【0134】
上記の説明の欄において用いた「〜の上に」という言い回しの意味は、直接的に接触する場合と、直接的に接触はしないものの、上部又は下部に対向して位置する場合とを網羅し、上面又は下面の全体に対向して位置することも可能であれば、部分的に対向して位置することも可能であり、位置上に離れて対向するか、又は上面若しくは下面に直接的に接触するという意味として用いられる。
【0135】
以上、本発明の好適な実施形態について特定の用語を用いて説明され且つ示されたが、これらの用語は、単に本発明を明確に説明するためのものに過ぎず、本発明の実施形態及び記述された用語は、特許請求の範囲の技術的思想及び範囲から逸脱することなく、種々の変更及び変化が加えられるということは明らかである。これらの変形された実施形態は、本発明の思想及び範囲から個別的に理解されてはならず、本発明の特許請求の範囲内に属するものといえるべきである。