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特開2020-47177車両における対象物特定装置、対象物特定システムおよび対象物特定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-47177(P2020-47177A)
(43)【公開日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】車両における対象物特定装置、対象物特定システムおよび対象物特定方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20200303BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20200303BHJP
【FI】
   G08G1/16 C
   G06T7/00 650A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-177091(P2018-177091)
(22)【出願日】2018年9月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前田 優
(72)【発明者】
【氏名】小栗 崇治
【テーマコード(参考)】
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL09
5L096BA04
5L096FA06
5L096JA16
(57)【要約】
【課題】複数の検出器を用いて対象物を特定する際に、一方の検出器からの検出結果が不十分である場合であっても対象物を特定すること。
【解決手段】車両500における対象物特定装置100が提供される。対象物特定装置100は、立体物と道路との道路境界線を検出可能な第1種の検出器221および第1種の検出器とは異なる第2種の検出器211から自車両の周囲における物標の情報を取得する取得部103と、第1種の検出器から取得された道路境界線情報と第2の検出器から取得された検出点情報とを相互補完的に用いて、自車両の周囲における対象物を特定する制御部101、Pr1とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(500)における対象物特定装置(100)であって、
立体物と道路との道路境界線を検出可能な第1種の検出器(221)および前記第1種の検出器とは異なる第2種の検出器(211)から自車両の周囲における物標の情報を取得する取得部(104)と、
前記第1種の検出器から取得された道路境界線情報と前記第2種の検出器から取得された検出点情報とを相互補完的に用いて、自車両の周囲における対象物を特定する制御部(101、Pr1)と、を備える、車両における対象物特定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記道路境界線情報と前記検出点情報のうち、信頼度の高い一方の情報を用いて他方の情報を補完して自車両の周囲における対象物を特定する、を備える、車両における対象物特定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記検出点情報が一定間隔の検出点列を示しており、前記道路境界線情報が道路境界線を断片的に示す場合に、前記検出点情報を信頼度の高い情報として用い、前記検出点列により形成される検出点列線と前記道路境界線とが少なくとも一部において重なる場合に、前記検出点列を用いて前記道路境界線を補完して、前記対象物を特定する、車両における対象物特定装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記道路境界線情報が道路境界線を連続的に示し、前記検出点情報が不均一な検出点列を示す場合に、前記道路境界線情報を信頼度の高い情報として用い、前記検出点列により形成される検出点列線と前記道路境界線とが少なくとも一部において重なる場合に、前記道路境界線を用いて前記検出点列を補完して、前記対象物を特定する、車両における対象物特定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記第1種の検出器と前記第2種の検出器のうち信頼度の高い検出器を決定し、決定された一方の検出器によって他方の検出器の欠落する情報を補完して、前記対象物を特定する、車両における対象物特定装置。
【請求項6】
請求項2から5のいずれかに記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記道路境界線を構成する特徴点の特性を用いて前記信頼度を決定する、車両における対象物特定装置。
【請求項7】
請求項2から6のいずれかに記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記検出点列を構成する検出点の特性を用いて前記信頼度を決定する、車両における対象物特定装置。
【請求項8】
車両(500)に搭載される対象物特定システム(10)であって、
請求項1から6のいずれか一項に記載の対象物特定装置(100)と、
前記第1種の検出器と、
前記第2種の検出器と、を備える、対象物特定システム。
【請求項9】
車両(500)における対象物特定方法であって、
立体物と道路との境界線を検出可能な第1種の検出器(221)から自車両の周囲における物標の情報を取得し、
前記第1種の検出器とは異なる第2種の検出器(211)から自車両の周囲における物標の情報を取得し、
前記第1種の検出器から取得された道路境界線情報と前記第2種の検出器から取得された検出点情報とを相互補完的に用いて、自車両の周囲における対象物を特定すること、を備える、車両における対象物特定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は車両において用いられる車両周囲の対象物を特定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラおよびミリ波レーダといった複数の物標検出噐を用いて、車両の運転支援を実行する技術が知られている。これら技術では、例えば、各物標検出器の検出結果を融合するフュージョン処理によって対象物が特定され、特定された対象物に対する運転支援が実行される(例えば、引用文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−271788号公報
【0004】
しかしながら、フュージョン処理によって対象物が特定される技術では、物標検出器のいずれか一方からの検出結果が不十分な場合、例えば、検出結果の一部が欠落している場合、対象物を特定できなかったり、対象物の特定精度が低下したりするという問題がある。対象物を特定できなかったり、対象物の特定精度が低下する場合には、運転支援の実行精度の低下、あるいは、運転支援の実行の停止といった問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、複数の検出器を用いて対象物を特定する際に、一方の検出器からの検出結果が不十分である場合であっても対象物を特定できることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の態様として実現することが可能である。
【0007】
第1の態様は、車両における対象物特定装置を提供する。第1の態様に係る車両における対象物特定装置は、立体物と道路との道路境界線を検出可能な第1種の検出器および前記第1種の検出器とは異なる第2種の検出器から自車両の周囲における物標の情報を取得する取得部と、前記第1種の検出器から取得された道路境界線情報と前記第2種の検出器から取得された検出点情報とを相互補完的に用いて、自車両の周囲における対象物を特定する制御部と、を備える。
【0008】
第1の態様係る車両における対象物特定装置によれば、複数の検出器を用いて対象物を特定する際に、一方の検出器からの検出結果が不十分である場合であっても対象物を特定できる。
【0009】
第2の態様は、車両における対象物特定方法を提供する。第2の態様に係る車両における対象物特定方法によれば、立体物と道路との境界線を検出可能な第1種の検出器から自車両の周囲における物標の情報を取得し、前記第1種の検出器とは異なる第2種の検出器から自車両の周囲における物標の情報を取得し、前記第1種の検出器から取得された道路境界線情報と前記第2種の検出器から取得された検出点情報とを相互補完的に用いて、自車両の周囲における対象物を特定すること、を備える。
【0010】
第2の態様係る車両における対象物特定方法によれば、複数の検出器を用いて対象物を特定する際に、一方の検出器からの検出結果が不十分である場合であっても対象物を特定できる。なお、本開示は、車両における対象物特定プログラムまたは当該プログラムを記録するコンピュータ読み取り可能記録媒体としても実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の実施形態に係る対象物特定装置が搭載された車両の一例を示す説明図。
図2】第1の実施形態に係る対象物特定装置の機能的構成を示すブロック図。
図3】第1の実施形態に係る対象物特定装置によって実行される対象物特定処理の処理フローを示すフローチャート。
図4】車道を走行中の自車両と道路境界線およびガードレールとを示す説明図。
図5図4に示す状態にてカメラによって得られる道路境界線情報を概念的に示す説明図。
図6図4に示す状態にてミリ波レーダによって得られる検出点情報を概念的に示す説明図。
図7図5および図6に示す道路境界線情報および検出点情報をフュージョン処理して、検出点が補完された状態を概念的に示す説明図。
図8図4に示す状態にてカメラおよびミリ波レーダによって得られる道路境界線情報および検出点情報を重ね合わせて概念的に示す説明図。
図9図8に示す道路境界線情報および検出点情報をフュージョン処理して、道路境界線が補完された状態を概念的に示す説明図。
図10】第2の実施形態において用いられる信頼度と検出器との対応関係を示す説明図。
図11】第3の実施形態において実行される運転支援処理の処理フローを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示に係る車両における対象物特定装置、対象物特定システムおよび対象物特定方法について、いくつかの実施形態に基づいて以下説明する。
【0013】
第1の実施形態:
図1に示すように、第1の実施形態に係る車両における対象物特定装置100は、車両500に搭載されて用いられる。対象物特定装置100は、少なくとも制御部および取得部を備えていれば良く、対象物特定システム10は、対象物特定装置100に加え、検出器としてのレーダECU21、ミリ波レーダ211、カメラECU22およびカメラ221を備えている。第1の実施形態における車両500は、運転支援を実現するために、回転角センサ23、車輪速度センサ24、ヨーレートセンサ25、運転支援装置31を備えている。車両500はさらに、車輪501、制動装置502、制動ライン503、ステアリングホイール504、フロントガラス510、フロントバンパ520およびリアバンパ521を備えている。車両500は、内燃機関および電動機の少なくとも一方を車両走行用の駆動力源として備えている。
【0014】
レーダECU21は、電波を射出して物標からの反射波を検出するミリ波レーダ211と接続されており、ミリ波レーダ211により取得された反射波を用いて検出点によって物標を表す検出信号を生成し、出力する。カメラECU22は、単眼のカメラ221と接続されており、カメラ221によって取得された撮像画像から物標形状を特定し、量子化を施して、ノード、すなわち、特徴点によって物標を示す検出信号を生成し、出力する。物標形状の特定は、機械学習を用いたセマンティック・セグメンテーションなどによって実行される。本実施形態においては、特定された物標の形状パターンを示す形状線、すなわち画素列に対して量子化処理が実行され、複数の離散的な特徴点が得られる。検出信号は、各特徴点に対応する画素データを含む信号である。各ECUは、演算部、記憶部および入出力部を備えるマイクロプロセッサである。なお、レーダECU21およびミリ波レーダ211は第2種の検出器に相当し、並びにカメラECU22およびカメラ221は第2種の検出器とは異なる第1種の検出器に相当する。第1種の検出器は、少なくとも特徴点の点列によって物標の形状を3次元的に認識可能な検出器であり撮像装置が該当する、撮像装置としては、カメラ221の他に、3Dライダーが用いられても良い。カメラ221は、2以上のカメラによって構成されるステレオカメラやマルチカメラであっても良い。第2種の検出器は、一般的に自車両と物標との間の距離を測距するための検出器であり、反射波を検出する。第2種の検出器としては、ミリ波レーダ211の他に、ライダー(LIDAR:レーザレーダ)や、音波を射出しその反射波を検出する超音波検出器が用いられても良い。
【0015】
車両500には、車両500の制動を実現するための制動装置502、車両500の操舵を実現するためのステアリングホイール504が備えられている。制動装置502は、各車輪501に備えられている。各制動装置502は、例えば、ディスクブレーキ、ドラムブレーキであり、運転者の制動ペダル操作に応じて制動ライン503を介して供給されるブレーキ液圧に応じた制動力で各車輪501を制動し、車両500の制動を実現する。制動ライン503には制動ペダル操作に応じたブレーキ液圧を発生させるブレーキピストンおよびブレーキ液ラインが含まれる。なお、制動ライン503としては、ブレーキ液ラインに代えて、制御信号線とし、各制動装置502に備えられているアクチュエータを作動させる構成が採用されても良い。ステアリングホイール504は、ステアリングロッド、操舵機構および転舵軸44を含む操舵装置42を介して前側の車輪501と接続されている。
【0016】
図2に示すように、対象物特定装置100は、制御部としての中央処理装置(CPU)101およびメモリ102、取得部としての入出力インタフェース103、並びにバス104を備えている。CPU101、メモリ102および入出力インタフェース103はバス104を介して双方向通信可能に接続されている。メモリ102は、自車両周囲の対象物を特定するための対象物特定プログラムPr1、自車両の運転支援を実行するための運転支援プログラムPr2を不揮発的且つ読み出し専用に格納するメモリ、例えばROMと、CPU101による読み書きが可能なメモリ、例えばRAMとを含んでいる。CPU101はメモリ102に格納されている対象物特定プログラムPr1を読み書き可能なメモリに展開して実行することによって制御部としての機能を実現する。なお、CPU101は、単体のCPUであっても良く、各プログラムを実行する複数のCPUであっても良く、あるいは、複数のプログラムを同時実行可能なマルチコアタイプのCPUであっても良い。
【0017】
入出力インタフェース103には、レーダECU21、カメラECU22、回転角センサ23、車輪速度センサ24およびヨーレートセンサ25、並びに運転支援装置31がそれぞれ制御信号線を介して接続されている。レーダECU21、カメラECU22、回転角センサ23、車輪速度センサ24、ヨーレートセンサ25からは、検出信号が入力され、運転支援装置31には、要求トルクに応じた指示する制御信号、制動レベルを指示する制御信号、操舵角を指示する制御信号が出力される。したがって、入出力インタフェース103は、各種センサによって検出された自車両の周囲における物標の情報を取得するための取得部として機能する。
【0018】
ミリ波レーダ211はミリ波を射出し、物標によって反射された反射波を受信することによって、車両500に対する物標の距離、相対速度および角度を検出するセンサである。本実施形態においては、下端部が道路に埋設されているガードレールの支柱を検出するために用いられる。本実施形態において、ミリ波レーダ211は、フロントバンパ520およびリアバンパ521に配置されている。ミリ波レーダ211から出力される未処理の検出信号は、レーダECU21において処理され、物標の1または複数の代表位置を示す検出点または検出点列からなる検出信号として対象物特定装置100に入力される。あるいは、レーダECU21を備えることなく未処理の受信波を示す信号が検出信号としてミリ波レーダ211から対象物特定装置100に入力されても良い。未処理の受信波が検出信号として用いられる場合には、対象物特定装置100において物標の位置および距離を特定するための信号処理が実行される。
【0019】
カメラ221は、CCD等の撮像素子を1つ備える撮像装置であり、可視光を受光することによって対象物の外形情報または形状情報を検出結果である画像データとして出力するセンサである。カメラ221から出力される画像データに対しては、カメラECU22によって、例えば、セマンティック・セグメンテーションを用いた対象物の分類処理が実施され、同一の対象物を示す画素を結合することで各対象物を示す画像領域がそれぞれ抽出される。本実施形態においては、カメラ221は、道路と道路近傍または道路上の立体物とをそれぞれ抽出し、道路と立体物との道路境界線を検出可能である。検出された道路境界線、すなわち画素列に対して量子化処理が実行され、道路境界線が離散的な特徴点で表されるフレーム画像が道路境界線情報として生成される。量子化処理は、例えば、セグメンテーションが施された画像データを鳥瞰変換し、自車両の前方中央を原点として予め定められた所定角度で走査した結果得られる複数の放射状の線と道路境界線との交点を特徴点点として抽出することにより実行される。各フレーム画像に含まれる特徴点、すなわち、画素には、例えば、画素値情報(R、G,B)、位置情報としての座標情報が関連付けられている。カメラECU22を別途備えることなく、カメラ221によって撮像された未処理の画像データが検出信号として対象物特定装置100に入力されても良い。この場合には、対象物特定装置100において物標のセグメンテーション処理、量子化処理が実行される。本実施形態において、カメラ221はフロントガラス510の上部中央に配置されている。カメラ221から出力される画素データは、モノクロの画素データであっても良い。この場合には、セグメンテーションに際して輝度値が用いられる。
【0020】
回転角センサ23は、ステアリングホイール504の操舵によりステアリンロッドに生じるねじれ量、すなわち、操舵トルク、を、ねじれ量に比例する電圧値として検出するトルクセンサであり、ステアリングホイール504の操舵角を検出する。本実施形態において、回転角センサ23は、ステアリングホイール504と操舵機構とを接続するステアリングロッドに備えられている。
【0021】
車輪速度センサ24は、車輪501の回転速度を検出するセンサであり、各車輪501に備えられている。車輪速度センサ24から出力される検出信号は、車輪速度に比例する電圧値または車輪速度に応じた間隔を示すパルス波である。車輪速度センサ24からの検出信号を用いることによって、車両速度、車両の走行距離等の情報を得ることができる。
【0022】
ヨーレートセンサ25は、車両500の回転角速度を検出するセンサである。ヨーレートセンサ25は、例えば、車両の中央部に配置されている。ヨーレートセンサ25から出力される検出信号は、回転方向と角速度に比例する電圧値である。
【0023】
運転支援装置31は、運転者によるアクセルペダル操作に応じて、または、運転者によるアクセルペダル操作とは無関係に内燃機関ICEの出力を制御し、運転者による制動ペダル操作とは無関係に制動装置502による制動を実現し、あるいは、運転者によるステアリングホイール504の操作とは無関係に操舵装置42による操舵を実現する。
【0024】
第1の実施形態に係る対象物特定装置100により実行される対象物特定処理について説明する。図3に示す処理ルーチンは、例えば、車両の制御システムの始動時から停止時まで、または、スタートスイッチがオンされてからスタートスイッチがオフされるまで、所定の時間間隔にて繰り返して実行される。CPU101が対象物特定プログラムPr1を実行することによって図3に示す対象物特定処理が実行される。自車両M0は、図4に示すように道路を走行中である。図4において、自車線と対向車線とはセンタラインCLによって区分されており、各車線の道路端部には、縁石SSが配置され、更には、支柱GPと支柱GPによって保持されているビームGFとによって構成されるガードレールGRが設置されている。
【0025】
CPU101は、入出力インタフェース103を介して、レーダECU21およびカメラECU22から入力される、自車両の周囲の物標を示す検出点情報および撮像画像を取得する(ステップS100)。カメラECU22において特徴点が抽出される場合には、特徴点を情報として含む道路境界線情報がCPU101に入力される。CPU101によって特徴点が抽出される場合には、撮像画像データがCPU101に入力され、道路境界線情報が生成される。道路境界線とは、車道と車道脇に位置する立体物と車道との境界線を意味する、立体物には、例えば、縁石、ガードレールのビーム、草木が含まれる。道路境界線には、この他にも、信号や渋滞にて形成される車列を構成する車両側面、道路に配置して道路工事に際して用いられるフェンスやバリアの面、道路端に形成される人垣を構成する人の胸や背中といった立体物と、道路とによって形成される境界線が含まれ得る。
【0026】
CPU101は、道路境界線情報の信頼度が高いか否か、すなわち、道路境界線情報が信頼度を有しているか否かを判定する(ステップS102)。CPU101は、例えば、道路境界線情報が道路境界線を連続的に示しているか否か、すなわち、特徴点が連続的な点列を形成しているか否かを判定し、特徴点が連続的な点を形成していると判定した場合には、道路境界線情報の信頼度が高いと判定する。より具体的には、注目する道路境界線を形成する特徴点が規則的に距離を保って直線形状または曲線形状を成している場合に特徴点が連続的な点列を形成していると判定される。信頼度は、道路境界線情報に含まれる特徴点の特性が予め定められた条件を満たし、直線または曲線の道路境界線として用いるに足りる場合に高いと判定され、予め定められた条件には、上記の例示以外に、あるいは、上記の例示に加えて、
(1)注目する道路境界線を形成する特徴点が規則的に距離を保って直線形状または曲線形状を成しており、直線形状または曲線形状を成している特徴点の数が基準値よりも多い、すなわち、特徴点が隣接していること、
(2)特徴点に対応する画素値のRGB値が近いこと、
(3)特徴点が同一の物標に対応する画像領域に存在すること、
(4)特徴点が同一位置にて時間的に継続して得られること、
の少なくともいずれか一つが含まれる。
【0027】
(1)の条件は、量子化処理により得られた各特徴点が等間隔にて直線形状または曲線形状を成していることや、直線形上または曲線形状を成している特徴点の数が基準値よりも多くなる基準等間隔距離にて各特徴点が位置していることを意味する。これらの場合には信頼度は高く、道路境界線が良好に識別され得ると判断される。これに対して、等間隔に位置する特徴点であっても、互いに基準等間隔距離よりも離間している場合、には信頼度は低く、道路境界線は良好に識別され得ないと判断される。
(2)の条件は、隣接する各特徴点の色彩値や輝度が近似していることを意味する。すなわち、隣接する各特徴点が同一の物標に対応することを意味し、この場合には信頼度は高く、道路境界線として良好に識別され得ると判断される。
(3)の条件は、隣接する各特徴点が一の物標が位置すると判定された画像領域内に存在することを意味する。この場合には信頼度は高く、道路境界線として良好に識別され得ると判断される。
(4)の条件は、経時的に取得される複数画像フレームにおいて、各特徴点が同一位置に位置し続けることを意味する。すなわち、道路境界線は移動物ではないため、時間が経過しても任意の位置に存在する各特徴点は同一位置に存在するはずである。この場合には信頼度は高く、道路境界線として良好に識別され得ると判断される。なお、同一位置には、完全位置のみなならず、一般的に許容される誤差の範囲内の位置も含まれ得る。
【0028】
CPU101は、道路境界線情報の信頼度が高いと判定すると(ステップS102:Yes)、検出点情報の信頼度が高いか否か、すなわち、検出点情報が信頼度を有しているか否かを判定する(ステップS104)。CPU101は、例えば、検出点情報が一定間隔の検出点列を示しているか否か、すなわち、検出点が均一間隔の検出点列を形成し、検出点が均一間隔の検出点列を形成していると判定した場合には、検出点情報の信頼度が高いと判定する。より具体的には、注目する検出点群が規則的に距離を保って直線形状または曲線形状を成している場合に、検出点が均一間隔の検出点列を形成していると判定される。信頼度は、検出点情報に含まれる検出点の特性が予め定められた条件を満たし、本実施形態においては、ガードレールの支柱として用いるに足りるか否かにより判定される。なお、検出点情報は、自車両のミリ波レーダ211に対して非平行な部位を持つ物標、すなわち、反射波が自車両に返ってくる部位を持つ物標から得ることができる。したがって、検出点情報に含まれる検出点としては、この他に、信号や渋滞にて形成される車列を構成する車両の角部、道路に配置して道路工事に際して用いられるフェンスやバリアの支柱や角部、道路端に形成される人垣を構成する人の端部などに対応する検出点が含まれ得る。図5に示す例では、道路境界線BLは良好に識別されている。なお、道路境界線情報は、リンクにより結合することによって道路境界線を形成する離散的な特徴点、すなわちノードの情報であるが、説明を簡単にするため、本実施形態における説明および図面上では特徴点列が結合されている線として説明する。
【0029】
予め定められた条件には、上記の例示以外に、あるいは、上記の例示に加えて、
(5)検出点群が規則的に距離を保って直線形状または曲線形状を成しており、直線形上または曲線形状を成している特徴点の数が基準値よりも多いこと、すなわち、検出点が大きく離間していないこと、
(6)各検出点の信号強度が近似していること、
(7)各検出点の相対速度が近いこと、
(8)各検出点が同一位置にて時間的に継続して得られること、
の少なくともいずれか一つが含まれる。
【0030】
(5)の条件は、各検出点が等間隔にて直線形状または曲線形状を成していることや、直線形上または曲線形状を成している検出点の数が支柱として適当な基準値よりも多くなる基準間隔にて各検出点が位置していることを意味する。これらの場合には信頼度は高く、検出点が良好に識別され得ると判断される。これに対して、等間隔に位置する検出点であっても、互いに支柱として適当な距離よりも離間している場合には信頼度は低く、検出点は良好に識別され得ないと判断される。
(6)の条件は、隣接する各検出点の信号強度値が近似していることを意味する。すなわち、各検出点が同一種の物標、すなわち、支柱に対応することを意味し、この場合には信頼度は高く、支柱を示す検出点として良好に識別され得ると判断される。
(7)の条件は、各検出点が同一種の物標、すなわち、支柱に対応することを意味し、この場合には信頼度は高く、支柱を示す検出点として良好に識別され得ると判断される。
(8)の条件は、経時的に取得される検出点情報フレームにおいて、各検出点が同一位置に位置し続けることを意味する。すなわち、支柱は移動物ではないため、時間が経過しても任意の位置に存在する各検出点は同一位置に存在するはずである。この場合には信頼度は高く、支柱を示す検出点として良好に識別され得ると判断される。なお、同一位置には、完全位置のみなならず、一般的に許容される誤差の範囲内の位置も含まれ得る。
【0031】
CPU101は、検出点情報の信頼度が高いと判定すると(ステップS104:Yes)、道路境界線情報と検出点情報とを用いて対象物を特定する(ステップS106)。具体的には、CPU101は、特徴点と検出点とを用いてデータフュージョン処理、すなわち、データの統合処理または結合処理を実行する。データフュージョン処理において、CPU101は、レーダECU21から入力された支柱を示す各検出点の位置座標と、カメラECU22から入力された道路境界線を示す各特徴点の位置座標とを対応付ける。道路境界線情報および検出点情報の双方が良好である場合には、いずれの情報も欠落していないので、CPU101は、補完処理を実行することなく対象物としてガードレールを精度良く特定することができる。CPU101は、対象物の特定結果を出力して(ステップS108)、本処理ルーチンを終了する。
【0032】
CPU101は、検出点情報の信頼度が高くないと判定すると(ステップS104:No)、道路境界線情報を用いて検出点情報、すなわち検出点を補完する(ステップS110)。すなわち、信頼度の高い一方の情報を用いて他方の情報が補完される。図6に示す例では、支柱に対応する検出点DPのうち、一つの非検出点LPが検出されていない。上記(5)の条件として、ガードレールにおいて支柱が配置されるべき一般的な間隔が基準間隔d1として用いられる場合、非検出点LPの近接する検出点DP間の距離d2は基準間隔d1よりも長いので、CPU101は、検出点情報の信頼度は高くないと判定する。道路境界線情報を用いる検出点の補完は、例えば、図7に示すように、道路境界線BLと検出点DPとをフュージョン処理により重畳し、道路境界線BLと検出点DPとが少なくとも一部において重なる場合に、道路境界線BL上において非検出点LPに隣接する検出点DPから基準間隔d1の位置に仮想的な補完検出点SPを設定する。この結果、CPU101は、対象物としてガードレールを精度良く特定することができる。CPU101は、対象物の特定結果を出力して(ステップS108)、本処理ルーチンを終了する。なお、道路境界線BLと検出点DPとが重畳できない場合、すなわち、道路境界線BLと検出点DPとが少なくとも一部において重ならない場合には、道路境界線情報を用いた検出点の補完を実行し得ないので、対象物は不定とされる。
【0033】
ステップS102において、道路境界線情報の信頼度が高くない場合(ステップS102:No)について以下説明する。CPU101は、検出点情報を用いて検出点が良好に識別されるか否かを判定する(ステップS112)。CPU101は、検出点情報の信頼度が高いと判定すると(ステップS112:Yes)、検出点情報を用いて道路境界線情報、すなわち、道路境界線を補完する(ステップS114)。図8に示す例では、図7と同様に、道路境界線と検出点とは既に重畳された状態にて示されている。図8において、道路境界線BLは不連続であり、道路境界線の欠落部分LLが存在する。CPU101は、図9に示すように、道路境界線BLと検出点DPとをフュージョン処理により重畳し、道路境界線BLと検出点DPとが少なくとも一部において重なる場合に、欠落部分LLの両端に位置する検出点DPを用いて、その間に仮想的な補完道路境界線SLを設定する。この結果、CPU101は、対象物としてガードレールを精度良く特定することができる。CPU101は、対象物の特定結果を出力して(ステップS108)、本処理ルーチンを終了する。なお、図8の例においても、道路境界線BLと検出点DPとが重畳できない場合、すなわち、道路境界線BLと検出点DPとが少なくとも一部において重ならない場合には、検出点情報を用いた道路境界線の補完を実行し得ないので、対象物は不定とされる。
【0034】
ステップS110において、検出点情報の信頼度が高くない場合(ステップS112:No)について以下説明する。この場合、検出点情報および道路境界線情報のいずれも信頼度が低いので、相互補完的に欠落する情報、すなわち、非検出点LPおよび欠落部分LLを補完しても、対象物としてガードレールを精度良く特定することができない。したがって、CPU101は、対象物は不定であると判定し(ステップS116)、対象物の特定結果を出力して(ステップS108)、本処理ルーチンを終了する。
【0035】
以上説明した第1の実施形態に係る対象物特定装置100によれば、CPU101は、検出点情報および道路境界線情報を相互補完的に用いて、自車両M0の周囲の対象物を特定するので、複数の検出器を用いて対象物を特定する際に、一方の検出器からの検出結果が不十分である場合であっても対象物を特定することができる。より具体的には、検出点情報、すなわち、検出点情報の信頼度が低い場合には、道路境界線情報を用いて検出点が補完され、道路境界線、すなわち、道路境界線情報の信頼度が低い場合には、検出点情報を用いて道路境界線が補完される。したがって、従来は対象物を特定できない状況、あるいは、対象物の特定精度または信頼度が低い状況であっても、対象物を特定することができ、また、対象物の特定精度を向上させることができる。対象物の特定機会並びに特定精度を増大させることによって、運転支援の実行機会の増大並びに実行精度の向上を図ることができる。
【0036】
第1の実施形態においては、説明を容易にするために、道路境界線情報および検出点情報のいずれか一方の信頼度が低い場合について説明したが、道路境界線情報および検出点情報の双方に重複しない信頼度の低い部分が含まれる場合には、上記説明と同様にして一方で他方を補完して対象物を特定することができる。すなわち、道路境界線情報および検出点情報とを相互補完的に用いて自車両の周囲における対象物が特定され得る。
【0037】
第2の実施形態:
第1の実施形態においては、図3に示す処理ルーチンの実行時に検出点情報および道路境界線情報の信頼度を用いて相互補完的に自車両M0の周囲の対象物が特定されている。これに対して、第2の実施形態においては、予めミリ波レーダ211およびカメラ221のいずれの検出器の信頼度が高いかを決定しておき、信頼度が高い検出器からの検出結果を用いて対象物の特定が実行される。なお、第2の実施形態に係る対象物特定装置の構成は、第1の実施形態に係る対象物特定装置100の構成と同様であるから、同一の符号を付して各構成に対する説明を省略する。
【0038】
ミリ波レーダ211およびカメラ221のいずれの検出結果の信頼度が高いかの決定は、例えば、車両500の始動後に順次、CPU101に入力される検出結果としての検出点情報および道路境界線情報を用いて既述の信頼度の指標を用いて決定される。CPU101は、図10に示すように、ミリ波レーダ211およびカメラ221と信頼度とを対応付けてメモリ102に格納する。ミリ波レーダ211およびカメラ221、すなわち、ミリ波レーダ211およびカメラ221から出力される検出結果の信頼度の決定は、車両500の走行中に任意の時間にわたって実行され得るので、信頼度の指標の全てを用いて実行することが可能となり、また、対象物を特定する各タイミングにて動的に信頼度を決定する場合よりも長い時間にわたる検出結果を用いて実行することが可能となる。この結果、過渡的な検出条件の影響を低減し、各検出器の信頼度の判定精度を向上させることが可能となり、ひいては、対象物の特定精度を向上させることができる。CPU101は、信頼度の高い検出器からの検出結果を基準、すなわち、正しい検出結果として用いて、他方の検出器からの検出結果を補完して、対象物の特定処理を実行する。なお、ミリ波レーダ211およびカメラ221の双方の信頼度が高い場合には、補完処理は実行されない。
【0039】
第2の実施形態に係る対象物特定装置100によれば、予め基準とする検出器を決定するので、ミリ波レーダ211およびカメラ221のいずれの検出結果によって他方の検出結果を補完するかの判定を実行することなく、検出点情報および道路境界線情報を相互補完的に用いて、自車両M0の周囲の対象物を特定することができる。したがって、対象物特定処理の負荷を軽減し、また、対象物特定処理に要する時間を低減することができる。さらに、検出器の信頼度は、検出条件のみならず、例えば、受光面の汚れや、検出軸のずれ、経年変化といった検出器の状態にも依存するので、検出器の状態を反映した信頼度を得て、基準とすべき検出器を決定することができる。
【0040】
第2の実施形態において実行される信頼度の高い検出器からの検出結果を基準とする処理は、第1の実施形態とは独立して実行されても良く、あるいは、第1の実施形態と組み合わせて実行されても良い。第1の実施形態とは独立して実行される場合には、各検出器の状態を反映した信頼度に基づく対象物の特定処理が可能となる。第1の実施形態と組み合わせて用いられる場合には、例えば、初期状態として基準となる検出器が決定され、更に、車両500の走行中に随時入力される検出結果を用いて動的な信頼度が決定され得る。この結果、各検出器の状態のみならず、動的に変化する検出条件を反映して決定された信頼度を用いて対象物を特定することが可能となり、更に、対象物の特定精度を向上させることができる。あるいは、車両500の走行中に随時入力される検出結果を用いて決定された信頼度に加えて、第2の実施形態により得られる予め決定されている検出器の信頼度が付加的情報として用いられても良い。この場合には、動的に変化する検出条件を反映して決定された信頼度のみならず、各検出器の状態を考慮して対象物を特定することが可能となり、更に、対象物の特定精度を向上させることができる。
【0041】
第3の実施形態:
第1または第2の実施形態において出力される特定結果を用いる応用例について説明する。第3の実施形態においては、CPU101が運転支援プログラムPr2を実行することによって、対象物の特定結果を用いて運転支援処理が実行される。図11に示すフローチャートは、図3に示すフローチャートと同様にして繰り返し実行される。
【0042】
CPU101は、対象物の特定結果を取得する(ステップS200)。CPU101は、特定結果が対象物を特定できているか否か判定し(ステップS202)、特定できている場合には(ステップS202:Yes)、運転支援処理を実行して(ステップS204)本処理ルーチンを終了する。運転支援処理は、CPU101が、運転支援装置31に対して制動支援制御信号、操舵支援制御信号および出力制御信号の少なくともいずれかを出力することによって、実現される。CPU101は、対象物が特定できていない場合、すなわち、不定とされている場合には(ステップS202:No)、運転支援処理を実行せず(ステップS206)本処理ルーチンを終了する。
【0043】
第1および第2の実施形態に係る対象物特定装置100によれば、対象物を特定できる機会を増大することが可能となり、また、対象物の特定精度を向上させることができるので、第3の実施形態による運転支援の実行機会の増大または運転支援の処理制度の向上を図ることができる。
【0044】
他の実施形態:
(1)上記各実施形態においては、CPU101が対象物特定プログラムPr1を実行することによって、ソフトウェア的に自車両の周囲における対象物を特定する制御部が実現されているが、予めプログラムされた集積回路またはディスクリート回路によってハードウェア的に実現されても良い。
【0045】
以上、実施形態、変形例に基づき本開示について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本開示の理解を容易にするためのものであり、本開示を限定するものではない。本開示は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本開示にはその等価物が含まれる。たとえば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。例えば、上記第1の態様に係る車両における対象物特定装置を適用例1とし、
適用例2:適用例1に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記道路境界線情報と前記検出点情報のうち、信頼度の高い一方の情報を用いて他方の情報を補完して自車両の周囲における対象物を特定する、を備える、車両における対象物特定装置。
適用例3:適用例2に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記検出点情報が一定間隔の検出点列を示しており、前記道路境界線情報が道路境界線を断片的に示す場合に、前記検出点情報を信頼度の高い情報として用い、前記検出点列により形成される検出点列線と前記道路境界線とが少なくとも一部において重なる場合に、前記検出点列を用いて前記道路境界線を補完して、前記対象物を特定する、車両における対象物特定装置。
適用例4:適用例2または3に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記道路境界線情報が道路境界線を連続的に示し、前記検出点情報が不均一な検出点列を示す場合に、前記道路境界線情報を信頼度の高い情報として用い、前記検出点列により形成される検出点列線と前記道路境界線とが少なくとも一部において重なる場合に、前記道路境界線を用いて前記検出点列を補完して、前記対象物を特定する、車両における対象物特定装置。
適用例5:適用例1に記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記第1種の検出器と前記第2種の検出器のうち信頼度の高い検出器を決定し、決定された一方の検出器によって他方の検出器の欠落する情報を補完して、前記対象物を特定する、車両における対象物特定装置。
適用例6:適用例2から5のいずれかに記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記道路境界線を構成する特徴点の特性を用いて前記信頼度を決定する、車両における対象物特定装置。
適用例7:適用例2から6のいずれかに記載の車両における対象物特定装置において、
前記制御部は、前記検出点列を構成する検出点の特性を用いて前記信頼度を決定する、車両における対象物特定装置。
適用例8:車両に搭載される対象物特定システムであって、
適用例1から6のいずれか一項に記載の対象物特定装置と、
前記第1種の検出器と、
前記第2種の検出器と、を備える、対象物特定システム。
【符号の説明】
【0046】
10…対象物特定システム、21…レーダECU、ミリ波レーダ211、22…カメラECU、221…カメラ、31…運転支援装置、100…対象物特定装置、101…CPU、102…メモリ、103…入出力インタフェース、104…バス、500…車両、Pr1…対象物特定プログラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11