【解決手段】電子部品は、積層型キャパシタ100に比べて長さと幅が小さいインターポーザ200を有し、インターポーザの長さ方向の一端部から積層型キャパシタの長さ方向の一端部までの距離をA、長さ方向他端部での同様の距離をA'と定義する場合、長さ方向のずれである△L=|A−A'|/2であり、積層型キャパシタの長さをLと定義するとき、△L/Lが0.100以下である。
前記キャパシタ本体は、互いに対向する第1及び第2面、第1及び第2面と連結し、互いに対向する第3及び第4面、第1及び第2面と連結し、且つ第3及び第4面と連結し、互いに対向する第5及び第6面を含み、複数の誘電体層及び前記誘電体層を挟んで前記第1及び第2面を連結する方向に交互に配置される複数の第1及び第2内部電極を含み、
前記第1及び第2内部電極の一端が第3及び第4面を通じてそれぞれ露出して前記一対の外部電極と接続する請求項1から6のいずれか一項に記載の電子部品。
前記積層型キャパシタから長さ方向に両側外部電極のバンド部の中心を結ぶ線をLcと、前記インターポーザの長さ方向の両面に形成された両溝に形成された連結部間の最短距離をLiと定義する場合、Lc≦Liである請求項8に記載の電子部品。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0024】
なお、同一思想の範囲内において機能が同一である構成要素に対しては同一の参照符号を用いて説明する。
【0025】
さらに、明細書全体において、ある構成要素を「含む」というのは、特に反対である記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。
【0026】
本発明の実施形態を明確に説明するために方向を定義すると、図面に表示されたX、Y及びZはそれぞれ、積層型キャパシタとインターポーザの長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。
【0027】
ここでZ方向は、本実施形態において、誘電体層が積層される積層方向と同一の概念で使用されることができる。
【0028】
図1は本発明の実施形態による電子部品を概略的に示す斜視図であり、
図2は
図1の分離斜視図であり、
図3(a)及び(b)は
図1における積層型キャパシタの第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【0029】
本実施形態の電子部品は、積層型キャパシタと、上記積層型キャパシタに比べて長さと幅が小さく形成されるインターポーザとを含み、上記積層型キャパシタは、キャパシタ本体と、上記キャパシタ本体の両端にそれぞれ形成される一対の外部電極とを含み、上記インターポーザは、両面にそれぞれ溝が形成されたインターポーザ本体と、上記インターポーザ本体の両端にそれぞれ形成される一対の外部端子とを含む。
【0030】
そして、上記インターポーザの長さ方向であるX方向の一端部から上記積層型キャパシタのX方向の一端部までの距離をA、上記インターポーザのX方向の他端部から上記積層型キャパシタのX方向の他端部までの距離をA'と定義する場合、X方向のずれである△Lは|A−A'|/2であり、上記積層型キャパシタの長さをLと定義する場合、△L/Lは0.100以下である。
【0031】
また、上記インターポーザの幅方向であるY方向の一端部から上記積層型キャパシタのY方向の一端部までの距離をB、上記インターポーザのY方向の他端部から上記積層型キャパシタのY方向の他端部までの距離をB'と定義する場合、Y方向のずれである△Wは|B−B'|/2であり、上記積層型キャパシタの幅をWと定義する場合、△W/Wは0.167以下である。
【0032】
図1〜
図3(b)を参照して、本実施形態の電子部品101に適用される積層型キャパシタ100の構造について説明する。
【0033】
本実施形態の積層型キャパシタ100は、キャパシタ本体110と、キャパシタ本体110のX方向の両端にそれぞれ形成される第1及び第2外部電極131、132とを含む。
【0034】
この際、積層型キャパシタ100は、X方向の長さが0.8mm以下であり、Y方向の幅が0.4mm以下であることができる。
【0035】
また、積層型キャパシタ100は、Z方向の厚さが0.7mm以下であることができる。
【0036】
キャパシタ本体110は、複数の誘電体層111をZ方向に積層した後、焼成したものであり、キャパシタ本体110の互いに隣接する誘電体層111間の境界は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難いほど一体化することができる。
【0037】
また、キャパシタ本体110は、複数の誘電体層111と、誘電体層111を挟んでY方向に交互に配置される、異なる極性を有する第1及び第2内部電極121、122とを含む。
【0038】
また、キャパシタ本体110は、キャパシタの容量形成に寄与する部分としてのアクティブ領域と、マージン部としてY方向にキャパシタ本体110の両側部とZ方向に上記アクティブ領域の上下部にそれぞれ設けられるカバー領域112、113とを含むことができる。
【0039】
このようなキャパシタ本体110は、その形状に特に制限はないが、立方体状であることができ、Z方向に互いに対向する第1及び第2面1、2と、第1及び第2面1、2と互いに連結し、X方向に互いに対向する第3及び第4面3、4と、第1及び第2面1、2と連結し、且つ第3及び第4面3、4と連結し、互いに対向する第5及び第6面5、6とを含むことができる。
【0040】
誘電体層111は、セラミック粉末、例えば、BaTiO
3系セラミック粉末などを含むことができる。
【0041】
上記BaTiO
3系セラミック粉末は、BaTiO
3にCaまたはZrなどが一部固溶された(Ba
1−xCa
x)TiO
3、Ba(Ti
1−yCa
y)O
3、(Ba
1−xCa
x)(Ti
1−yZr
y)O
3またはBa(Ti
1−yZr
y)O
3などであることができるが、これに限定されるものではない。
【0042】
また、誘電体層111には、上記セラミック粉末と共に、セラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤及び分散剤などがさらに添加されることができる。
【0043】
上記セラミック添加剤には、例えば、遷移金属酸化物または遷移金属炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)またはアルミニウム(Al)などが含まれることができる。
【0044】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性が印加される電極であり、誘電体層111上に形成されてZ方向に積層されることができ、一つの誘電体層111を挟んでキャパシタ本体110の内部にZ方向に沿って互いに対向するように交互に配置されることができる。
【0045】
この際、第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に絶縁されることができる。
【0046】
一方、本発明では、内部電極がZ方向に積層された構造を図示して説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、必要に応じて、内部電極がY方向に積層される構造にも適用することができる。
【0047】
このような第1及び第2内部電極121、122は、一端がキャパシタ本体110の第3及び第4面3、4を通じてそれぞれ露出することができる。
【0048】
このようにキャパシタ本体110の第3及び第4面3、4を通じて交互に露出する第1及び第2内部電極121、122の端部は、後述するキャパシタ本体110のX方向の両端部に配置される第1及び第2外部電極131、132とそれぞれ接続されて電気的に連結することができる。
【0049】
上記のような構成により、第1及び第2外部電極131、132に所定の電圧が印加されると、第1及び第2内部電極121、122の間に電荷が蓄積される。
【0050】
この際、積層型キャパシタ100の静電容量は、上記アクティブ領域においてZ方向に沿って互いに重畳する第1及び第2内部電極121、122のオーバーラップした面積と比例するようになる。
【0051】
また、第1及び第2内部電極121、122を形成する材料は、特に制限されず、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、パラジウム−銀(Pd−Ag)合金などの貴金属材料及びニッケル(Ni)及び銅(Cu)のいずれか一つ以上の物質からなる導電性ペーストを使用して形成することができる。
【0052】
この際、上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法などを使用することができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0053】
第1及び第2外部電極131、132には、互いに異なる極性の電圧が提供され、第1及び第2外部電極131、132は、キャパシタ本体110のX方向の両端部に配置され、第1及び第2内部電極121、122の露出する端部とそれぞれ接続されて電気的に連結されることができる。
【0054】
第1外部電極131は、第1頭部131aと第1バンド部131bとを含むことができる。
【0055】
第1頭部131aは、キャパシタ本体110の第3面3に配置され、第1内部電極121のうちキャパシタ本体110の第3面3を通じて外部に露出する端部と接触して、第1内部電極121と第1外部電極131とを互いに電気的に連結する役割を果たす。
【0056】
第1バンド部131bは、第1頭部131aから本体110の第1面1の一部まで延長する部分として、インターポーザ200の第1外部端子220と接続されて電気的に連結する役割を果たす。
【0057】
この際、第1バンド部131bは、固着強度の向上などのために、第1頭部131aから本体110の第2、第5及び第6面2、5、6の一部までさらに延長することができる。
【0058】
第2外部電極132は、第2頭部132aと第2バンド部132bとを含むことができる。
【0059】
第2頭部132aは、キャパシタ本体110の第4面4に配置され、第2内部電極122のうちキャパシタ本体110の第4面4を通じて外部に露出する端部と接触して、第2内部電極122と第2外部電極132とを互いに電気的に連結する役割を果たす。
【0060】
第2バンド部132bは、第2頭部132aから本体110の第1面1の一部まで延長する部分として、インターポーザ200の第2外部端子230と接続されて電気的に連結する役割を果たす。
【0061】
この際、第2バンド部132bは、固定強度の向上などのために、第2頭部132aから本体110の第2、第5及び第6面2、5、6の一部までさらに延長することができる。
【0062】
一方、第1及び第2外部電極131、132は、めっき層をさらに含むことができる。
【0063】
上記めっき層は、第1及び第2ニッケル(Ni)めっき層と、上記第1及び第2ニッケルめっき層をそれぞれカバーする第1及び第2スズ(Sn)めっき層とを含むことができる。
【0064】
本実施形態のインターポーザ200は、インターポーザ本体210と、インターポーザ本体210のX方向の両端部にそれぞれ形成される第1及び第2外部端子220、230とを含む。
【0065】
この際、インターポーザ200は、X方向の長さとY方向の幅がそれぞれ、積層型キャパシタの長さ及び幅に比べて小さく形成されることができる。
【0066】
インターポーザ本体210は、絶縁体からなることができる。
【0067】
この際、インターポーザ本体210は、X方向の両面にそれぞれ溝が形成される。
【0068】
第1及び第2外部端子220、230には、互いに異なる極性の電圧が提供され、第1及び第2外部端子220、230は、第1及び第2外部電極131、132の第1及び第2バンド部131b、132bとそれぞれ接続され、電気的及び機械的に連結されることができる。
【0069】
第1外部端子220は、第1接合部222、第1実装部221及び第1連結部223を含む。
【0070】
第1接合部222は、インターポーザ本体210の上面に形成される部分として、一端がインターポーザ本体210のX方向の一面を通じて露出し、第1外部電極131の第1バンド部131bと接続する部分である。
【0071】
第1実装部221は、インターポーザ本体210の下面に第1接合部221とZ方向に向き合って形成される部分として、基板を実装する時に端子の役割を果たすことができる。
【0072】
第1連結部223は、インターポーザ本体210のX方向の一端面に形成された溝に形成され、第1接合部222の端部と第1実装部221の端部とを接合する役割を果たす。
【0073】
この際、第1接合部222と第1バンド部131bとの間には、第1導電性接着部321が配置され、第1接合部222と第1バンド部131bとを互いに接合することができる。
【0074】
このような第1導電性接着部321は、高融点ハンダなどからなることができる。
【0075】
第2外部端子230は、第2接合部232、第2実装部231及び第2連結部233を含む。
【0076】
第2接合部232は、インターポーザ本体210の上面に形成される部分として、一端がインターポーザ本体210のX方向の他面を通じて露出し、第2外部電極132の第2バンド部132bと接続する部分である。
【0077】
第2実装部231は、インターポーザ本体210の下面に第2接合部231とZ方向に向き合って形成される部分として、基板を実装する時に端子の役割を果たすことができる。
【0078】
第2連結部233は、インターポーザ本体210のX方向の他端面に形成された溝に形成され、第2接合部232の端部と第2実装部231の端部とを連結する役割を果たす。
【0079】
この際、第2接合部232と第2バンド部132bとの間には、第2導電性接着部322が配置され、第2接合部232と第2実装部231とを互いに接合することができる。
【0080】
このような第2導電性接着部322は、高融点ハンダなどからなることができる。
【0081】
また、第1及び第2外部端子220、230の表面には、必要に応じて、めっき層がさらに形成されることができる。
【0082】
上記めっき層は、ニッケルめっき層と、上記ニッケルめっき層をカバーするスズめっき層とを含むことができる。
【0083】
電子部品101がハンダを通じて基板に実装された状態で、電子部品101に形成された第1及び第2外部電極131、132に極性の異なる電圧が印加されれば、誘電体層111の逆圧電効果(Inverse piezoelectric effect)により、キャパシタ本体110はZ方向に膨張及び収縮をすることになる。
【0084】
そこで、第1及び第2外部電極131、132の両端部は、ポアソン効果(Poisson effect)によってキャパシタ本体110のZ方向の膨張及び収縮とは逆に収縮及び膨張をするようになり、このような収縮と膨張は振動を発生させる。
【0085】
そして、上記振動は、第1及び第2外部電極131、132と第1及び第2外部端子220、230を通じて基板に伝達され、これにより基板から音響が放射されてアコースティックノイズになる。
【0086】
本実施形態のインターポーザ200は、積層型キャパシタ100の実装方向の第1面側に付着して、積層型キャパシタ100の振動が基板に伝達されることを防ぐ役割を果たし、積層型キャパシタ100のアコースティックノイズを減少させることができる。
実験例1
【0087】
一般的に、振動音を低減するためにインターポーザが使用される積層型キャパシタのサイズは、1005〜1608である。
【0088】
しかし、電子機器の高性能化及び小型化の流れにつれて、小型の積層型キャパシタの必要性が益々増加しており、これにより0804以下の小型サイズの積層型キャパシタでも振動音を効果的に低減する必要性が増加している。
【0089】
一方、積層型キャパシタのサイズが小さくなるほど積層型キャパシタとインターポーザを接合する時の精度の管理が重要になる。
【0090】
これは、接合精度が一定水準から外れると、積層型キャパシタのバランスが崩れながら、振動音が急激に増加するためである。
【0091】
本実験は、0804以下の小型サイズの積層型キャパシタをインターポーザに接合する時に、振動音が急激に増加しない接合ズレの限界を確認するためのものである。
【0092】
本実験で使用された積層型キャパシタは、X方向の長さが0.6mmであり、Y方向の幅が0.3mmであり、2.2uFの電気的特性を有する。
【0093】
また、インターポーザは、X方向の長さが0.6mmであり、Y方向の幅が0.34mmであり、Z方向の厚さが0.06mmのものである。
【0094】
積層型キャパシタの下面にインターポーザをハンダで接合して電子部品のサンプルを製造し、各サンプル別に積層型キャパシタとインターポーザのX方向及びY方向のずれを測定して分類した後、それぞれのアコースティックノイズを測定した。
【0096】
図4を参照すると、インターポーザ200の長さ方向であるX方向の一端部から積層型キャパシタ100のX方向の一端部までの距離をA、インターポーザ200のX方向の他端部から積層型キャパシタ100のX方向の他端部までの距離をA'と定義する場合、X方向のずれである△Lは、|A−A'|/2を通じて求めることができる。
【0097】
この際、
図5のように、インターポーザ200が積層型キャパシタ100の外周から外れた場合、A'は負の値をとる。また、
図4のLは、積層型キャパシタ100のX方向の長さを示す。
【0098】
一方、一部のサンプルにおいて、幅方向であるY方向のずれが共に発生したが、その値が0.01mm以下と非常に小さいため、本実験におけるY方向のずれは、アコースティックノイズに直接的な影響を与えないものとみなす。
【0099】
表1及び
図9を参照すると、X方向のずれは、後述するY方向のずれよりアコースティックノイズに及ぼす影響がさらに大きいことが分かる。
【0100】
また、△L/Lが0.100以下のサンプル1−11の場合、アコースティックノイズが21.8dB〜23.3dBと大きな変動を表さなかったが、△L/Lが0.100を超えるサンプル12の場合、アコースティックノイズが25.9dBと大幅な上昇を表し、その後、サンプル20まで△L/Lが増加する度にアコースティックノイズも大幅に上昇して、最大38.9dBまで上昇することが確認できる。
【0101】
従って、アコースティックノイズの低減効果が期待できるX方向の接合ずれの限界は、△L/Lが0.100以下である。
【0103】
図6を参照すると、インターポーザ200の幅方向であるY方向の一端部から積層型キャパシタ100のY方向の一端部までの距離をB、インターポーザ200のY方向の他端部から積層型キャパシタ100のY方向の他端部までの距離をB'と定義する場合、Y方向のずれである△Wは、|B−B'|/2を通じて求めることができる。
【0104】
この際、
図7のように、インターポーザ200が積層型キャパシタ100の外周から外れた場合、B'は負の値をとる。また、
図6のWは、積層型キャパシタ100のY方向の幅を示す。
【0105】
一方、一部のサンプルにおいて、長さ方向であるX方向のずれが共に発生したが、その値が0.01mm以下と非常に小さいため、本実験におけるX方向のずれは、アコースティックノイズに直接的な影響を与えないものとみなす。
【0106】
表2及び
図9を参照すると、△W/Wが0.167以下のサンプル21−31の場合、アコースティックノイズが21.8dB〜22.5dBと大きな変動を表さなかったが、△W/Wが0.167を超えるサンプル32の場合、アコースティックノイズが24.8dBと大幅な上昇を表し、その後、サンプル40まで△W/Wが増加する度にアコースティックノイズも大幅に上昇して、最大31.6dBまで上昇することが確認できる。
【0107】
従って、アコースティックノイズの低減効果が期待できるY方向の接合ずれの限界は、△W/Wが0.167以下である。
実験例2
【0108】
接合ずれは、ハンダリフロー(reflow)時に、ハンダの表面エネルギーを利用した自己整列(Self−alignment)現象によって一定部分が改善可能である。
【0109】
このような自己整列現象は、インターポーザのX方向の最短長さと積層型キャパシタの外部電極の中心点間の距離との一定範囲内で起こり、一定範囲から外れると、重さのバランスが崩れて逆に接合ずれが大きくなる。本実験は、この範囲を証明するためのものである。
【0110】
本実験に使用された積層型キャパシタ100は、X方向の長さが0.6mmであり、Y方向の幅が0.3mmであり、2.2uFの電気的特性を有する。
【0111】
また、インターポーザ200は、X方向の長さが0.6mmであり、Y方向の幅が0.34mmであり、Z方向の厚さが0.06mmである。
【0112】
そして、
図8の積層型キャパシタ100において、X方向に第1及び第2外部電極131、132の第1及び第2バンド部131b、132bの中心部分Cを結ぶ線をLcと、
図2において、インターポーザ本体210のX方向の両面に形成された両溝に形成された第1及び第2連結部223、233間の最短距離をLiと定義する。
【0113】
この際、積層型キャパシタ100は、Lcを0.58mmに固定し、インターポーザ200は、Liが0.52mm〜0.62mmの範囲で多様に変更されるように製作する。
【0114】
本実験は、上記のように設けられた積層型キャパシタ100とインターポーザ200とを接合し、設備の座標を任意に約60μm外して接合しリフローした後、積層型キャパシタ100のX方向ずれを測定したものである、この際、X方向ずれが60μm以上の場合をX方向ずれNGと分類する。
【0116】
表3を参照すると、Lc<Liのサンプル1及び2の場合、全てのサンプルにおいて接合ずれが60μm未満で発生し、X方向の接合ずれの不良が全く発生しなかった。
【0117】
また、Lc=Liのサンプル3の場合、X方向の接合ずれの不良が4%発生した。
【0118】
そして、Lc>Liのサンプル4−6の場合、多くのサンプルにおいて接合ずれが60μm以上で発生し、X方向の接合ずれの不良が36%以上と大きく発生した。
【0119】
従って、重さのバランスが崩れることを防止して、自己整列によってX方向の接合ずれの不良が改善できるLcとLiの関係は、Lc≦Liであることが確認できる。
【0120】
本発明は、上述の実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定される。
【0121】
従って、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者によって多様な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属するといえる。