【実施例】
【0040】
1.金ナノロッド懸濁液の合成(金ナノロッド懸濁液Aの作製)
濃度0.50Mのヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)水溶液5mLに濃度24mMの塩化金酸水溶液0.5mL、アセトン0.1mL、10mMの硝酸銀水溶液0.5mLを加えて反応溶液とした。この反応溶液に40mMのアスコルビン酸(AS)水溶液を0.5mL添加して化学還元を行った。AS水溶液を添加した直後に反応溶液はオレンジ色から透明な溶液に変化した。透明になった溶液を容量10mLのビーカーに入れ、UV照射器(高圧水銀ランプ)の紫外線を合成溶液に5分間照射した。光照射後、そのまま静置して1時間後に保存容器に移した。得られた懸濁液1gを10,000rpmで10分間遠心分離後、上清を除去、水1gで再分散し、金ナノロッド懸濁液Aを作製した。金ナノロッド懸濁液Aの金濃度は1.8mMであった。
【0041】
金ナノロッド懸濁液Aを水で20倍に希釈し、吸収スペクトル測定試料溶液とした。この希釈した金ナノロッド懸濁液Aの金濃度は0.09mMであった。この溶液の吸収スペクトルを
図2に示す。吸収スペクトルの測定は、株式会社島津製作所製の紫外可視近赤外分光光度計MPC3100UV−3100PCを用い、光路長:1cm及び測定波長:190−1300nmの条件下で行われた。
図2の吸収スペクトルにおいて、最大吸収波長は904nm、最大吸収波長における消光度は1.28である。
【0042】
金ナノロッド懸濁液Aの透過走査電子顕微鏡(STEM)像を
図3に示す。
図3に示される金ナノロッド懸濁液A中の金ナノ粒子の寸法は、平均で長軸45nm、短軸9nmであった。
【0043】
2.金ナノロッド懸濁液の表面処理
2−1.チオール基末端ポリエチレングリコール処理(金ナノロッド懸濁液Bの作製)
金ナノロッド懸濁液A 1gへ濃度0.05%の末端がチオール基で修飾されたポリエチレングリコールであるSUNBRIGHT ME−200SH(分子量:20,0000、NOF CORPORATION製)の水溶液を0.01g添加し、室温下で12時間静置した。得られた懸濁液を10,000rpmで3時間遠心分離後、上清を除去し、超純水1gで再分散した。得られた懸濁液を再度遠心分離後、上清を除去し、純水1gで再分散し、金ナノロッド懸濁液Bを作製した。
【0044】
2−2.ポリスチレンスルホン酸ナトリウム処理(金ナノロッド懸濁液Dの作製)
金ナノロッド懸濁液A 1gを10,000rpmで10分間遠心分離後、上清を除去し、超純水1gで再分散した。得られた金ナノロッド懸濁液Cを10,000rpmで再度10分間遠心分離後、上清を除去、0.5%のPoly(sodium−p−styrenslufonate)(PSSS)1gで再分散した。得られた懸濁液を15,000rpmで再度10分間遠心分離後、上清を除去、0.5%のPoly(sodium−p−styrenslufonate)(PSSS)1gで再分散した。上記の遠心分離とPSSS再分散操作を合計3回実施し、金ナノロッド懸濁液Dを作製した。
【0045】
2−3.チオール化2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC−SH)処理(金ナノロッド懸濁液Eの作製)
金ナノロッド懸濁液D 1gを15,000rpmで10分間遠心分離後、上清を除去し、10mM MPC−SH水溶液1gで再分散した。上記の遠心分離とMPC−SH水溶液での再分散操作を合計2回実施し、金ナノロッド懸濁液Eを作製した。
【0046】
3.(A)第四級アンモニウムカチオン及び/又は(B)金及び/又は銀のハロゲン化物の除去・低減
3−1.チオ硫酸ナトリウム水溶液を使用したヘキサデシルトリメチルアンモニウムカチオン(CTA
+)、臭化金および臭化銀除去、低減法
3−1−1.実施例1:金ナノロッド懸濁液B中のCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減(金ナノロッド懸濁液Fの作製)
金ナノロッド懸濁液B 1gを15,000rpmで30分間遠心分離後、上清を除去し、10mM チオ硫酸ナトリウム水溶液1gで再分散した。再分散後、直ちに上記条件で遠心分離後、上清を除去し、純水1gで再分散した。得られた懸濁液を上記条件で遠心分離後、上澄みを0.95g除去し、金ナノロッド懸濁液Fを作製した。
【0047】
3−1−2.実施例2:金ナノロッド懸濁液E中のCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減(金ナノロッド懸濁液Gの作製)
金ナノロッド懸濁液E 1gを15,000rpmで30分間遠心分離後、上清を除去し、10mM チオ硫酸ナトリウム水溶液1gで再分散した。再分散後、直ちに上記条件で遠心分離後、上清を除去、純水1gで再分散し、金ナノロッド懸濁液Gを作製した。
【0048】
3−2.実施例3:ジメチルスルホキシド(DMSO)を使用したCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減法(金ナノロッド懸濁液Hの作製)
金ナノロッド懸濁液B 1gを15,000rpmで30分間遠心分離後、上清を除去し、DMSO1gで再分散した。再分散後、直ちに上記条件で遠心分離後、上清を除去し、純水1gで再分散した。得られた懸濁液を上記条件で遠心分離後、上澄みを0.95g除去し、金ナノロッド懸濁液Hを作製した。
【0049】
3−3.実施例4:クエン酸三ナトリウム水溶液を使用したCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減法(金ナノロッド懸濁液Iの作製)
金ナノロッド懸濁液B 1gを15,000rpmで30分間遠心分離後、上清を除去し、10mM クエン酸三ナトリウム水溶液1gで再分散した。再分散後、直ちに上記条件で遠心分離後、上清を除去し、純水1gで再分散した。得られた懸濁液を上記条件で遠心分離後、上澄みを0.95g除去し、金ナノロッド懸濁液Iを作製した。
【0050】
3−4.クエン酸のDMSO溶液を使用したCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減法3−4−1.実施例5:クエン酸濃度が2mMのDMSO溶液を使用した懸濁液B中のCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減(金ナノロッド懸濁液Jの作製)
金ナノロッド懸濁液B 1gを15,000rpmで30分間遠心分離後、上清を除去し、クエン酸濃度が2mMのDMSO溶液1gで再分散した。再分散後、直ちに上記条件で遠心分離後、上清を除去し、純水1gで再分散した。上記の遠心分離と純水での再分散操作を合計2回実施した。得られた懸濁液を上記条件で遠心分離後、上澄みを0.95g除去し、金ナノロッド懸濁液Jを作製した。
【0051】
3−4−2.実施例6:クエン酸濃度が10mMのDMSO溶液を使用した懸濁液B中のCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減(金ナノロッド懸濁液Kの作製)
実施例5のクエン酸濃度を10mMとして、同様に実施し、金ナノロッド懸濁液Kを作製した。
【0052】
3−4−3.実施例7:クエン酸濃度が100mMのDMSO溶液を使用した懸濁液B中のCTA
+、臭化金および臭化銀除去、低減(金ナノロッド懸濁液Lの作製)
実施例5のクエン酸濃度を100mMとして、同様に実施し、金ナノロッド懸濁液Lを作製した。
【0053】
4.比較例
4−1.比較例1:金ナノロッド合成(金ナノロッド懸濁液Aの作製)
金ナノロッドの合成液である懸濁液Aを比較例1とした。
【0054】
4−2.比較例2:金ナノロッド懸濁液Aの超純水洗浄(金ナノロッド懸濁液Cの作製) 2−2で作製した金ナノロッド懸濁液A 1gを10,000rpmで10分間遠心分離後、上清を除去、超純水1gで再分散して作製した懸濁液Cを比較例2とした。
【0055】
4−3.比較例3:金ナノロッド懸濁液Aのチオール基末端ポリエチレングリコール処理(金ナノロッド懸濁液Bの作製)
2−1で作製した金ナノロッド懸濁液Bを比較例3とした。
【0056】
4−4.比較例4:金ナノロッド懸濁液Dのチオール基末端2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC−SH)処理(金ナノロッド懸濁液Eの作製)
2−3で作製した金ナノロッド懸濁液Eを比較例4とした。
【0057】
4−5.比較例5:金ナノロッド懸濁液Aのホスファチジルコリン修飾(金ナノロッド懸濁液Mの作製)
金ナノロッド懸濁液A 1gに濃度10mMのL-α-ホスファチジルコリン(ナカライテスク株式会社製)が溶解したクロロホルム溶液0.5mLを注入、振とうして均一にした後、二層に分離するまで静置した。上澄み液を取り出し、濃度10mMのホスファチジルコリンが溶解したクロロホルム溶液0.5mLへ注入した。この操作を二回繰り返した。得られた金ナノロッド懸濁液を6,200rpm(2000×g)、10分で遠心分離し、上澄み液を除去後、超純水60μLで再分散し、金ナノロッド懸濁液Mを作製した。
金ナノロッド懸濁液Mを比較例5とした。
【0058】
作製した懸濁液を以下の表1にまとめた。
【表1】
【0059】
5.ヘキサデシルトリメチルアンモニウムカチオン(CTA
+)、臭化金および臭化銀の測定
5−1.試料調製
実施例、比較例で調製した各種金ナノロッド懸濁液の吸収特性を紫外可視近赤外分光光度計で測定し、最大吸収波長における消光度が0.2になるように濃度を調整した。濃度調整した金ナノロッド懸濁液1mLをサンプルチューブに移し、懸濁液中の金ナノロッドを遠心分離によってサンプルチューブ下部に落とした。金ナノロッドを除去しないように上澄み液を980μL除去し、懸濁液を20μLに濃縮した。
【0060】
5−2.表面支援レーザー脱離イオン化質量分析法(SALDI−MS)用測定プレートの調製
キャリブレーション試料にはα−シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸(CHCA)とアンジオテンシンIIを用いた。測定試料には、上述の20μLに濃縮した懸濁液の内から5μLを試料プレート上に滴下したものを用いた。
【0061】
5−3.SALDI−MS測定
MALDI−TOF質量分析計を用いて、試料プレート上に滴下した金ナノロッド試料中をラスタースキャン方式で複数箇所測定した。得られたデータを平均化し、マススペクトルを得た。
【0062】
装置:MALDI−TOF質量分析計 (AXIMA−CFR plus,Shimadzu Inc.)
モード:ポジティブイオンモード
(ヘキサデシルトリメチルアンモニウムカチオン測定時に設定)
ネガティブイオンモード
(臭化金および臭化銀測定時に設定)
スキャンモード:Raster scan
Width:1000um
Height:1000um
Spacing:100um
Points:121
レーザーパワー(LP):任意
例)LP 5:レーザー光強度3.4mJ/cm
2
LP25:レーザー光強度19mJ/cm
2
LP50:レーザー光強度39mJ/cm
2
Profile:121
Shots:5
Optimize for:1000
Mass Range:10−2000
【0063】
5−4.SALDI‐MS測定結果
5−4−1.ヘキサデシルトリメチルアンモニウムカチオン(CTA
+)測定結果
SALDI‐MS測定により得られた各懸濁液のヘキサデシルトリメチルアンモニウムカチオン(m/z 284)由来のピーク強度を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
比較例1〜5で作製した金ナノロッド懸濁液を、3.4mJ/cm
2のレーザー光強度で測定した場合、強い強度でCTA
+のピークが検出され、金ナノロッド上にCTA
+が存在していることが確認された。特に、比較例1及び2で作製した金ナノロッド懸濁液については、検出強度はMALDI装置の最大ピーク検出強度(2000mV)以上となり、正確なピーク強度の算出はできなかった。一例として、
図4に、比較例4の懸濁液Eの測定スペクトルを示す。懸濁液EにおけるCTA
+の検出強度は1200mVであった。一方、実施例1〜7で作製した金ナノロッド懸濁液を、3.4mJ/cm
2のレーザー光強度で測定した場合、CTA
+のピークはまったく検出されなかった(1mV以下)。一例として、
図5に、実施例2の懸濁液Gの測定スペクトルを示す。これらの結果より、実施例では、金ナノロッドの表面上のCTA
+が低減されており、当該金ナノロッドの表面上には、CTA
+が実質的に存在していないことがわかった。実施例の金ナノロッドは、細胞毒性を有さないことが期待できる。更に、実施例3〜7の金ナノロッド懸濁液については、39mJ/cm
2という比較的強いレーザー光で測定しても、CTA
+のピークが1000mVを下回っており、ジメチルスルホキシド処理及び/又はクエン酸溶液処理によれば、極めて高い効率でCTA
+を除去できることがわかった。
【0066】
5−4−2.臭化金(AuBr
2-)および臭化銀(AgBr
2-)測定結果
比較例2の懸濁液Cをレーザー光強度3.4mJ/cm
2で測定した場合、臭化金(AuBr
2-:m/z 356.7)および臭化銀(AgBr
2-:m/z 266.7)の検出強度はいずれも1500mV/cm
2であった(
図6)。一方、実施例2の懸濁液Gをレーザー光強度3.4mJ/cm
2で測定した場合、臭化金(AuBr
2-:m/z 356付近)および臭化銀(AgBr
2-:m/z 267付近)のピークは検出できず(1mV以下)、レーザー光強度を23mJ/cm
2まで上げて測定しても、臭化金および臭化銀は検出されなかった(
図7)。これらの結果より、本発明の懸濁液Gにおいては、金ナノロッドの表面上の臭化金及び臭化銀が低減されており、当該金ナノロッドの表面上には、臭化金及び臭化銀が実質的に存在していないことがわかった。
【0067】
6.細胞毒性試験
6−1.試料調製
6−1−1.金ナノロッド懸濁液Kの濃度調整
株式会社島津製作所製の紫外可視近赤外分光光度計MPC3100UV−3100PCを用い、光路長:1cm及び測定波長:190−1300nmの条件下で吸収スペクトルを測定した場合に、100倍希釈液の最大吸収波長における消光度が0.495になるように、金ナノロッド懸濁液Kを超純水で希釈して、金濃度を調整した。金濃度が0.09mM(17.7ppm)である金ナノロッド懸濁液Aの消光度の測定値が1.28であったことから、100倍希釈前の金ナノロッド懸濁液Kの金濃度は、688ppmと算出される。
【0068】
6−1−2.金ナノロッド懸濁液K含有培地懸濁液の調製
濃度5%のNewborn Calf Serum(NBCS)含有ダルベッコ改変イーグル培地(5% NBCS/DMEM培地)で金濃度688ppmの金ナノロッド懸濁液Kを希釈し、金濃度69ppm、34ppm、17ppm、8.6ppm、4.3ppm、2.2ppm、1.1ppm又は0.54ppmの金ナノロッド懸濁液K含有培地懸濁液を調製した。
【0069】
6−1−3.陽性対照群の調製
ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を5% NBCS/DMEM培地で溶解し、SLS濃度200μg/mL、100μg/mL、50μg/mL、25μg/mL、13μg/mL、6.3μg/mL、3.1μg/mL又は1.6μg/mLの陽性対照群を調製した。
【0070】
6−2.ニュートラルレッド法による細胞毒性試験
マウス全胎児由来のBALB/3T3 clone A31(BALB/3T3)細胞(ヒューマンサイエンス振興財団研究資源バンク製)を96ウェルプレートに1ウェルあたり3×10
3細胞/100μL、ブランクには10% NBCS/DMEM培地を1ウェルあたり100μL添加した。陽性対照試験用と金ナノロッド試験用の2プレートを作製し、CO
2インキュベータ中(37℃、5% CO
2)で24時間培養した。
【0071】
播種翌日、各ウェルから培地を除去し、各濃度の金ナノロッド懸濁液K含有培地懸濁液100μL、陽性対照群100μL、陰性対照群として5% NBCS/DMEM培地100μL、ブランク用に5% NBCS/DMEM培地100μLを所定の位置に添加した(1プレート当たり、金ナノロッド懸濁液K含有培地懸濁液又は陽性対照群は各濃度についてn=6、陰性対照群はn=12、ブランクはn=12で実施)。48時間後、試験液を除き、各ウェルを温めたりん酸緩衝生理食塩水PBS(−)250μLで洗浄した。1ウェルあたり250μLのニュートラルレッド(NR)溶液を添加し、更に3時間培養して生細胞にNRを取り込ませた。NR取り込み終了後、NR溶液を除き、温めたPBS(−)250μLで洗浄した。抽出液を1ウェルあたり100μL添加し、室温下でプレートを20分間振盪し、ウェル内の色を均一にしてから、マイクロプレートリーダー(BIO−RAD、Model 680)を使用して540nmの吸光度を測定した。
【0072】
6−3.評価
<細胞生存率の算出>
ブランクの吸光度の平均値をバックグラウンドとし、金ナノロッド懸濁液K含有培地懸濁液及び陽性対照群の各試験試料における吸光度(測定値からバックグラウンドの値を差し引いた値)について各濃度での平均値(n=6)を求め、それの陰性対照群の吸光度(測定値からバックグラウンドの値を差し引いた値)の平均値(n=12)に対する割合を、細胞生存率(%)として算出した。
細胞生存率(%)=(試験試料吸光度
540÷陰性対照吸光度
540)×100
試験試料吸光度
540:(試験試料の吸光度−バックグラウンドの値)の平均値
(n=6)
陰性対照吸光度
540:(陰性対照の吸光度−バックグラウンドの値)の平均値
(n=12)
ただし、細胞生存率がマイナスの値を示した場合は、細胞生存率を0とした。
【0073】
6−4.試験結果
6−4−1.陽性対照試験結果
陽性対照試験結果を表3に示す。
【0074】
【表3】
※4.陰性対照群
【0075】
6−4−2.金ナノロッド懸濁液K試験結果
金ナノロッド懸濁液K試験結果を表4に示す。
【0076】
【表4】
※5.陰性対照群
【0077】
BALB/3T3細胞を用いるニュートラルレッド法による細胞毒性試験において、金ナノロッド懸濁液Kには細胞毒性はないことが示された。このように、本発明の金ナノ粒子は、第四級アンモニウムが除去されたことによって、細胞毒性が十分に低くなり、生体への適用など医療分野への応用が可能になったと言える。