【解決手段】 訪問者管理システムは、複数の訪問者を受け入れ可能な空間(オープンスペースなど)の受付スペースにおいて新規の訪問者の生体情報を取得する訪問者受付部と、LIDAR等の技術により空間内に探索光を連続的に照射し、探索光の反射光を検出することにより、空間内における移動物体を追跡する訪問者追跡部と、受付スペースにおいて検出された移動物体と、訪問者IDおよび生体情報を対応づけることにより、訪問者の空間内における位置を管理する訪問者管理部と、を備える。
移動物体と訪問者IDの対応づけに関する再確認条件が成立した場合、生体情報を取得可能な地点に前記移動物体が到達したとき前記移動物体に対応する訪問者から生体情報を再取得し、取得済みの生体情報と再取得した生体情報を比較することにより前記移動物体に対応する訪問者IDを特定する再確認処理部、を更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の訪問者管理システム。
前記訪問者管理部は、前記第1の空間と前記第2の空間の間に第3の空間が存在する場合において、前記第1の空間から前記移動物体が出たあとに前記第2の空間において新たな移動物体が検出されていないときには、前記第3の空間に前記移動物体が存在すると判定することを特徴とする請求項11に記載の訪問者管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態における訪問者管理システム100は、LIDAR(Light Detection And Ranging)による位置検出と、カメラによる顔画像からの特徴検出を組み合わせることにより、空間内における人物の動きを把握する。
【0013】
図1は、探索装置300の原理を説明するための模式図である。
本実施形態における探索装置300は、LIDARの原理に基づく。探索装置300は、探索対象空間306の天井に取り付けられ、探索対象空間306の内部にある静止物302や人間304(移動物体)の位置および形状を検出する。探索装置300は、短波長の電磁波、たとえば、近赤外線などの指向性のある探索光を探索対象空間306の内部に照射し、探索光の反射光を検出することにより、静止物302等を検出する。
【0014】
探索装置300は、探索光の照射方向を、水平方向および上下方向に移動させながら、探索光を連続的に照射することにより探索対象空間306の内部を走査する。探索光は不可視光であるため、探索装置300は人間304に「探索」を意識させずにその位置と形状を検出できる。また、反射光の検出履歴に基づいて、人間304等の移動物体の動きを計測できる。探索装置300は、高い検出精度を有するが、検出した物体が何であるかまでは関知しない。
【0015】
LIDARは、月面地図の作成など科学探査に多く使われてきた。今後は、車やロボットにおいて障害物や危険物を検出するために使われるものと期待されている。その一方、LIDARは探査対象物が何なのかまでは特定できないという弱点があるため、民生分野においては期待されるほど浸透していない。
以下、探索装置300が検出した物体の素性(IDなど)を特定することを「物体識別」とよぶ。探索装置300は、物体の位置や形状を検出できるが、物体識別機能は有さない。
【0016】
図2は、訪問者管理システム100のハードウェア構成を示す図である。
図2の探索対象空間306は、不特定多数の訪問者が入室可能なオープンスペースである。天井には探索装置300が設置される。探索装置300は常時回転しつつ、探索光の照射方向を上下動させる。訪問者は、入口312から入室し、出口314から退出する。出口314は、別の部屋に連結されてもよい(
図11等に関連して後述)。
【0017】
以下においては、新規に探索対象空間306に入室する訪問者を「入室者」、すでに入室している訪問者を「在室者」とよぶ。また、両者を区別しないときには、単に「訪問者」とよぶ。
【0018】
入口312にはカメラ308が設置され、入室者を撮影する。入口312の周辺には受付スペース310が形成され、入室者は受付スペース310にて顔画像の撮影を求められる。訪問者管理システム100は、探索装置300およびカメラ308と接続される。カメラ308は、入室者の顔画像を訪問者管理システム100に送信する。訪問者管理システム100は入室者に「訪問者ID(以下、「VID」とも表記する)」を付与する。受付に際しては、顔画像を取得するだけでなく、顔認証を行ってもよいが必須ではない。また、付与されるべき訪問者IDは、入室者に伝えてもよいし、伝えなくてもよい。
【0019】
訪問者管理システム100が訪問者IDを付与したとき、探索装置300は受付スペース310に存在する移動物体として入室者を検出する。訪問者管理システム100は、このとき入室者の訪問者IDとその位置を対応づけて登録する。入室者は、訪問者IDを付与されることで在室者となり、以後、探索対象空間306における位置を探索装置300により追跡される。
【0020】
たとえば、10:00に入室者が受付スペース310に現れたとする。訪問者管理システム100は、この入室者に訪問者ID=V03を付与したとする(以下、「訪問者(V03)」のように表記する)。探索装置300は、10:00に受付スペース310にて移動物体を検出し、以後、この移動物体の探索対象空間306における位置を追跡する。10:00に受付スペース310に現れた入室者(移動物体)の所在地点は探索装置300により追跡可能であり、また、この入室者の訪問者IDが「V03」であることは訪問者管理システム100により把握できる。訪問者管理システム100は、探索装置300が検出する移動物体と訪問者IDの対応づけを維持することにより、探索装置300の有さない物体識別機能を補う。顔画像の使い方については後述する。
【0021】
訪問者管理システム100には管理装置200が接続される。管理装置200は、管理者により使用される。管理者は、たとえば、オープンスペース(探索装置300)の受付担当者であってもよい。管理装置200は、ラップトップPCやタブレットなどの携帯型のコンピュータであってもよいし、受付デスクに設置される固定のコンピュータであってもよい。本実施形態の管理装置200はタブレット型であるとして説明する。
【0022】
管理装置200からは、在室者に対して連絡が可能である。詳細は後述するが、管理装置200のモニタには、各在室者の探索対象空間306における位置がグラフィカルに表示される。管理者は、連絡対象となる在室者(以下、「連絡対象者」とよぶ)に対して、音声にて連絡をする。探索対象空間306に取り付けられる指向性スピーカー(図示せず)は、連絡対象者に向けて音声を発生させる。訪問者管理システム100は、連絡対象者の所在地点に向けてスピーカーを動かすことで発音方向を制御する。指向性スピーカーは、可動性である必要はなく、超音波を使って指向性を実現する既知のパラメトリック・スピーカーであってもよい。
【0023】
このほかにも、訪問者管理システム100は、探索対象空間306に取り付けられる照明器具(図示せず)の照射方向を連絡対象者に向けることにより、連絡対象者に呼び出しを通知してもよい。1以上の照明器具を動かすことで照射方向を制御してもよいし、複数の照明器具のうち、連絡対象者の所在地点に対応する照明器具を選択的に点灯あるいは点滅させることで連絡対象者に連絡がある旨を通知してもよい。
また、訪問者管理システム100は、入室者だけでなく、在室者の訪問者IDの再確認を行うことがある(以下、「再確認処理」とよぶ)。再確認処理については後述する。
【0024】
図3は、訪問者管理システム100および管理装置200の機能ブロック図である。
訪問者管理システム100および管理装置200の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0025】
(訪問者管理システム100)
訪問者管理システム100は、ユーザインタフェース処理部102、データ処理部104、データ格納部106および通信部108を含む。
ユーザインタフェース処理部102は、入室者の受付および在室者の再確認に際し、訪問者からの受付端末(図示せず)を介した操作を受け付けるほか、受付端末に対する画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部108は、インターネット等の通信回線を介して管理装置200等との通信処理を担当する。データ格納部106は各種データを格納する。データ処理部104は、ユーザインタフェース処理部102、通信部108により取得されたデータおよびデータ格納部106に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部104は、通信部108およびデータ格納部106のインタフェースとしても機能する。
【0026】
ユーザインタフェース処理部102は、訪問者受付部110、追加情報取得部112および通知部114を含む。
訪問者受付部110は、受付スペース310において入室者を検出したとき、入室者の顔画像(生体情報)をカメラ308から取得する。追加情報取得部112は、入室者の「追加情報」を取得する。追加情報とは、入室時刻、訪問者の服装など、顔画像以外に訪問者を特定する上で有用な情報であればよい。追加情報の詳細は後述する。通知部114は、連絡対象者に対して各種通知を行う。
【0027】
データ処理部104は、訪問者追跡部116、訪問者管理部118、再確認処理部120、カメラ制御部122、スピーカー制御部124、位置画像表示部126および照明制御部130を含む。
訪問者追跡部116は、探索装置300から取得した探索データに基づいて、在室者の現在位置を特定する。訪問者管理部118は、探索装置300により検出される移動物体と訪問者IDを対応づける。再確認処理部120は、後述する再確認処理を実行する。カメラ制御部122は、カメラ308の撮影方向を制御する。スピーカー制御部124は、指向性スピーカーの発音方向を制御する。照明制御部130は、照明器具の照射方向を制御する。
【0028】
位置画像表示部126は、あらかじめ用意された探索対象空間306の見取り図である室内配置画像に対して、各訪問者の位置を示すマーカーを重ねることにより位置画像を生成する。位置画像は、管理装置200にて画面表示される。管理者は、位置画像により各在室者の所在を把握できる。位置画像については
図8等に関連して詳述する。なお、位置画像表示部126は、位置画像をウェブページとして生成して管理装置200に送信してもよいし、位置画像の生成に必要なデータセットのみを用意し、管理装置200において位置画像を最終的に生成してもよい。
【0029】
データ格納部106は、訪問者情報格納部132と移動履歴情報格納部134を含む。
訪問者情報格納部132は、訪問者情報を格納する。移動履歴情報格納部134は、移動履歴情報を格納する。訪問者情報および移動履歴情報の詳細は
図5、
図6に関連して後述する。データ格納部106は、このほかにも訪問者の顔画像から抽出される特徴情報を保存する。
【0030】
通信部108は、送信部136と受信部138を含む。
送信部136(管理通知部)は、各種情報を管理装置200に送信する。受信部138(通知受付部)は、管理装置200から各種情報を取得する。
【0031】
(管理装置200)
管理装置200は、ユーザインタフェース処理部202、データ処理部204、データ格納部206および通信部212を含む。
ユーザインタフェース処理部202は、管理者からの操作入力の受け付けおよび画像表示や音声出力など、管理者に対するユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部212は、訪問者管理システム100との通信処理を担当する。データ格納部206は各種データを格納する。データ処理部204は、ユーザインタフェース処理部202と通信部212により取得されたデータおよびデータ格納部206に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部204は、通信部212およびデータ格納部206のインタフェースとしても機能する。
【0032】
ユーザインタフェース処理部202は、各種情報を表示する表示部208と、管理者からの入力を受け付ける入力部210を含む。ここでいう入力は、操作入力だけでなく、管理者からの音声メッセージの入力も含まれる。
【0033】
図4は、訪問者の確認処理過程を示すフローチャートである。
まず、探索対象空間306の入室者は「登録者」と「未登録者」に大別される。登録者は、オープンスペース(探索対象空間306)を利用する正規会員であり、会員専用の訪問者IDを有しており、顔画像から既知の顔認識技術により抽出される顔の特徴情報がデータ格納部106に登録されている。
【0034】
未登録者は、訪問者IDを有しておらず、特徴情報も登録されていない。未登録者は、探索対象空間306に入室したときには、一時的な訪問者IDを付与される。また、受付時に得られた顔画像から特徴情報が抽出され、特徴情報はデータ格納部106に一時的に記録される。未登録者が出口314から退室したときには、訪問者IDは無効化され、データ格納部106に登録されている特徴情報も削除される。
【0035】
訪問者が受付スペース310に存在するとき、訪問者受付部110はカメラ308により訪問者の顔画像を取得する(S10)。訪問者受付部110は、顔画像から特徴情報を抽出する(S12)。訪問者管理部118は、データ格納部106に保存されている特徴情報のいずれかと、訪問者の特徴情報が一致するか否かを判定する(S14)。訪問者の特徴情報がいずれかの特徴情報と一致するときには(S14のY)、訪問者管理部118はその特徴情報に対応する訪問者IDを特定する(S18)。すなわち、入室者かつ登録者、在室者かつ登録者、在室者かつ未登録者のいずれかが受付スペース310に現れたときには、S18の処理が実行される。
【0036】
いずれの特徴情報とも一致しないとき(S14のN)、いいかえれば、未登録者の入室時においては、訪問者管理部118は一時的な訪問者IDを生成する(S20)。追加情報取得部112は、更に、追加情報を取得する(S22)。訪問者管理部118は、訪問者IDと特徴情報(生体情報)、追加情報を対応づける(S24)。以後、探索装置300は、この訪問者を移動物体として追跡する。この移動物体が誰に対応するかは、訪問者管理部118により管理される。
【0037】
図5は、訪問者情報140のデータ構造図である。
訪問者情報140は、訪問者情報格納部132に格納される。訪問者情報140は、訪問者ID(VID)と、訪問者の現在位置および追加情報を対応づける。
図5によれば、訪問者(V01)は、探索対象空間306の位置座標(010,428)に位置している。また、訪問者(V01)は、入室に際して、追加情報を訪問者管理システム100に提供する。訪問者(V01)は、受付スペース310の近くにある受付端末(図示せず)に追加情報を自ら入力してもよい。また、カメラ308から得られる撮像画像に基づいて、追加情報取得部112は訪問者(V01)の身体的特徴や衣服に関連する追加情報を取得してもよい。
【0038】
図5によれば、訪問者(V01)の名前は不明である。訪問者は名前などの個人特定情報を入室に際して追加情報として提供する必要はない。一方、訪問者(V03)のように追加情報として自らの名前を入力してもよい。訪問者(V01)は10:06に入室している。訪問者管理部118は、訪問者情報140を参照することにより、10:06に受付スペース310において検出されて以降、探索装置300により追跡され続けている移動物体が訪問者(V01)であると特定できる。
【0039】
追加情報の一部として、訪問者はその所属先を示す集団IDを設定できる。集団IDは、たとえば、訪問者が所属する企業を特定するIDであればよい。ロゴIDは、訪問者または訪問者が所属する集団に対応付けられるロゴマーク(画像)を特定する。ロゴマークの使い方については
図13に関連して後述する。訪問者管理部118は、撮影画像に基づいて訪問者の外見情報を取得する。外見情報は、たとえば、男性であるか女性であるか、背の高低、服の色、髪の色、アクセサリーなどである。訪問者管理部118は、既知の画像認識技術により撮影画像から外見情報を取得する。
【0040】
訪問者情報140により、誰がどこにいるかを把握できる。訪問者情報は、送信部136により管理装置200に提供される。管理者は、連絡対象者の訪問者IDを指定する。スピーカー制御部124は指向性スピーカーの発音方向を連絡対象者に向ける。このような制御により、管理者は音声メッセージを連絡対象者に伝えることができる。あるいは、照明制御部130は、照明器具の照射方向を連絡対象者に向けてもよいし、複数の照明器具のうち連絡対象者の位置に対応する照明器具を点滅させることで連絡がある旨を連絡対象者に伝えてもよい。連絡対象者を照射した上で、室内に設置される大型ディスプレイに連絡内容を表示させてもよい。
【0041】
図6は、移動履歴情報150のデータ構造図である。
移動履歴情報150は移動履歴情報格納部134に格納される。移動履歴情報150は、在室者ごとの移動履歴を示す。
図6は、在室者(V01)の移動履歴を示す。
図6の移動履歴情報150によれば、在室者(V01)は10:06:01において(x,y)=(000,000)に位置している。この位置座標は受付スペース310の内部に対応する。探索装置300は、探索対象空間306の内部に探索光を連続的に照射する。その結果、10:06:02において訪問者(V01)を(x,y)=(001,001)にて再検出している。これらの探索データにより、在室者(V01)の移動履歴を把握できる。
【0042】
まとめると、訪問者が受付スペース310に現れたとき、探索装置300はこの訪問者を移動物体として位置検出し、以後、この移動物体の位置の変化(移動履歴)を高頻度にて連続照射される探索光により追跡する。一方、訪問者管理部118は、訪問者が受付スペース310に現れたときに、この訪問者の訪問者IDを特定することで、移動履歴と訪問者IDを対応づける。このような制御方法によれば、受付スペース310にて受付を行い、訪問者IDを付与された訪問者の動きを探索装置300にて追跡できる。
【0043】
図7は、再確認処理を説明するための模式図である。
入室者は、受付スペース310において訪問者IDを付与され、または、訪問者IDを特定されたあと、探索装置300により追跡される。訪問者管理部118は、在室者の刻々と変化する位置情報と訪問者IDを移動履歴情報150に対応づけて管理することで、移動履歴情報を生成する。このような制御を可能とするためには、探索装置300が移動物体(訪問者)を見失うことなく追跡し続ける必要がある。探索装置300が移動物体を一時的に見失ってしまうと、訪問者管理部118は訪問者と移動物体の対応づけができなくなってしまう。このような事態が発生した場合には、訪問者IDと移動物体の再度の対応づけ(再確認)が必要となる。
【0044】
本実施形態においては、所定の「再確認条件」が成立したとき、再確認処理部120は移動物体(在室者)と訪問者IDを対応づけるための再確認処理を実行する。たとえば、在室者が机や観葉植物などの物陰に移動したとき、探索装置300は在室者を一時的に検出できなくなる。在室者がパーティションの後ろに隠れ、しばらくして出てきたときには、探索装置300は、パーティションの陰から出てきた移動物体(在室者)が以前見失った移動物体(在室者)なのか、それとも別の移動物体(在室者)なのかわからなくなる。
【0045】
在室者Cと在室者Dが交錯したときにも、2人の在室者(移動物体)のどちらが在室者Cでどちらが在室者Dなのかわからなくなるかもしれない。また、受付から所定時間、たとえば、1時間が経過したときには、移動物体と訪問者IDの対応づけを念のために再確認した方がいいかもしれない。このように再確認条件は任意に設定可能である。
【0046】
再確認処理部120は、在室者ごとに再確認条件の成否を判定する。カメラ308は、通常、入口312に現れる入室者を撮影するために外側に向けられている(
図2参照)。いずれかの在室者について再確認条件が成立したとき、再確認処理部120はカメラ308を探索対象空間306の内側に向けるようカメラ制御部122に指示する。カメラ308の移動により、探索対象空間306の内部に再確認スペース316が形成される。
図7においては、訪問者(V03)について再確認条件が成立したとする。
【0047】
訪問者(V03)に対応する移動物体について訪問者IDとの対応づけができなくなったときでも、探索装置300はこの移動物体を追跡しつづける。訪問者管理部118は、訪問者ID不明の移動物体(以下、「不明物体」とよぶ)としてその移動履歴を管理しつづける。不明物体が再確認スペース316に来たとき、再確認処理部120はこの不明物体(在室者)の顔画像を取得する。訪問者管理部118は、受付時に登録した1以上の在室者の顔画像と、新たに取得した顔画像を比較することにより、不明物体が訪問者(V03)であることを再確認する。このような制御方法により、訪問者IDとの対応づけができなくなった不明物体であっても、その不明物体がたまたま再確認スペース316に入ってきたチャンスをとらえて再確認処理を実行できる。
【0048】
上述したように、在室者Cと在室者Dが交錯したとき、在室者Cおよび在室者Dのそれぞれについて、再確認処理部120は再確認条件を成立させる。探索装置300は、2つの不明物体(在室者Cと在室者D)の追跡を続ける。ここで、在室者Dの再確認処理が実行されたとき、再確認処理部120は在室者Cについては再確認処理をしなくても在室者Cの再確認ができたものとして扱ってもよい。具体的には、在室者Cと在室者Dが同地点かつ同時点において再確認条件を成立させたとき、再確認処理部120は2つの不明物体が在室者C、Dのいずれかであるというペア情報を記憶しておく。そして、在室者Dについて再確認処理がなされたときには、もう一方の不明物体を在室者Cとして自動的に特定すればよい。ここでいう同地点とは、在室者Cと在室者Dの距離が所定値以内であることとしてもよい。また、同時点とは、在室者Cの再確認条件成立時刻と在室者Dの再確認条件成立時刻の差が所定値以内であることとしてもよい。
【0049】
カメラ308は、通常、入室者の受付に備えて探索対象空間306の外側に向けられている。再確認条件が成立したときには、再確認処理部120はカメラ308を探索対象空間306の内側に向けることにより、不明物体の速やかな再確認を優先している。
【0050】
再確認処理部120は、不明物体を積極的に再確認スペース316に誘導してもよい。たとえば、スピーカー制御部124は、指向性スピーカーの発音方向を不明物体に向けて、通知部114は不明物体に対して再確認スペース316に行くように不明物体(連絡対象者)に誘導メッセージを報知してもよい。誘導メッセージは定型文として自動的に報知されてもよい。
【0051】
図8は、位置情報画面220の画面図である。
位置情報画面220は、管理装置200に表示される。送信部136は、探索対象空間306の見取り図である室内配置画像224を管理装置200に送信する。また、送信部136は、在室者の位置情報および追加情報も管理装置200に送信する。位置画像表示部126は、室内配置画像224に在室者を示すマーカー222を重ねて位置情報画面220を生成し、管理装置200に表示させる。
【0052】
管理装置200の表示部208は、マーカー222のそばに、マーカー222に対応する在室者の追加情報を表示させる。上述したように、在室者は名前等を訪問者管理システム100に通知していない可能性もあるが、カメラ308により外見情報など在室者を特定する上で有効な追加情報を取得できる。
【0053】
たとえば、探索対象空間306が大きな会場の場合、在室者Eが同行していた在室者Fを見失ってしまうこともある。このときには、在室者Eは在室者Fに関する追加情報を管理者に伝えればよい。たとえば、男性であること、背が特に高いこと、メガネをかけていること、11:00前後に入室したこと、などである。管理者はこれらの追加情報に基づいて連絡対象者に対応するマーカー222を選択する。選択された在室者の訪問者IDは管理装置200から訪問者管理システム100に送信される。
【0054】
訪問者管理部118は、訪問者IDに対応する位置情報を訪問者情報140に基づいて特定する。スピーカー制御部124は指向性スピーカーの発音方向を位置情報に応じて制御する。このあと、管理者は指向性スピーカーから呼び出しメッセージを伝えることで、連絡対象者である在室者Fに在室者Eが探している旨を伝えることができる。指向性スピーカーを使うことにより、他の在室者をわずらわせずに連絡対象者だけに必要なメッセージを伝えることができる。照明器具による連絡についても同様である。
【0055】
図9は、移動履歴画面230の画面図である。
在室者の移動履歴は移動履歴情報150により管理されている。送信部136は、移動履歴情報150を管理装置200に送信する。管理者は移動履歴画面230においてマーカー222を選択し、移動履歴表示を指示することもできる。このとき、管理装置200の表示部208はスライダー232を表示させる。管理者はスライダー232を操作すると、在室者に対応するマーカー222がその移動履歴に沿って動く。このため、管理者は移動履歴画面230により、各在室者が入室後にどのように動いたかを把握できる。
【0056】
マーカー222(在室者)の移動履歴は、マーカー222を室内配置画像224の上で自動的に移動させることにより表現してもよいし、マーカー222(在室者)の移動履歴を経路線により示してもよい。早送りや巻き戻し、スロー再生などを実行してもよい。移動履歴画面230によればパーティなどで誰と誰が会話したと思われるか、会場のどこに人が集まりやすいか、誰の周りに人が集まりやすいか、など有益な情報を得ることができる。また、このような情報を参考にすれば、探索対象空間306における在室者の動きや出会いを活発にするためには、室内をどのようにレイアウトすべきか分析する上でも有用である。
【0057】
図10は、2つの探索装置300の連携による訪問者の追跡方法を説明するための模式図である。
図10においては、第1探索対象空間306Aと第2探索対象空間306Bが隣接している。第1探索対象空間306A内の物体は、第1探索装置300Aにより検出される。第2探索装置300B内の物体は、第2探索装置300Bにより検出される。第1探索対象空間306Aの第1出口314Aは、第2探索対象空間306Bの第2入口312Bと連通している。
【0058】
訪問者追跡部116は、第1探索装置300Aからの探索データに基づいて第1探索対象空間306Aにおける移動物体の位置検出を行う第1追跡部と、第2探索装置300Bからの探索データに基づいて第2探索対象空間306Bにおける移動物体の位置検出を行う第2追跡部を備える。
【0059】
図10において、訪問者(V06)は、第1入口312Aから第1探索対象空間306Aに入室し、第1探索装置300Aにより追跡される。訪問者(V06)が第1出口314Aから出るとき、第1探索装置300Aは訪問者(V06)を見失う。第1追跡部は、見失った移動物体の訪問者ID=V06を一時記憶する。
【0060】
訪問者(V06)は、第2入口312Bから第2探索対象空間306Bに入室し、第2探索装置300Bは入室した移動物体(訪問者(V06))を新たに検出する。第2追跡部は、第1探索装置300Aが第1出口314Aにおいて見失った訪問者(V06)が、第2探索装置300Bの第2入口312Bにおいて新たに検出された移動物体であると判定する。訪問者管理部118は、第2探索対象空間306Bにおいて新たに検出された移動物体と訪問者ID=V06を対応付ける。訪問者IDをリレーすることにより、複数の探索装置300を連携させながら訪問者を追跡し続けることができる。
【0061】
図11は、探索装置300の探索対象範囲外に訪問者が位置するときの訪問者の追跡方法を説明するための模式図である。
図11は、屈曲している廊下における訪問者の追跡を想定している。
図11においては、第3探索装置300Cが第3探索対象空間306Cを担当し、第4探索装置300Dが第4探索対象空間306Dを担当する。第3探索対象空間306Cと第4探索対象空間306Dの間にある探索不能空間320は、第3探索装置300Cおよび第4探索装置300Dのいずれからも探索できない死角である。
【0062】
探索不能空間320にも探索装置300を設置してもよいが、探索装置300を多数設置することは設置コストがかかってしまう。本実施形態においては、第3探索装置300Cが第3探索対象空間306Cから訪問者(V07)を見失い、かつ、第4探索装置300Dが第4探索対象空間306Dにおいて新たな移動物体を検出していないときには、訪問者追跡部116はこの訪問者(V07)は探索不能空間320に存在すると判定する。
【0063】
訪問者(V07)の正確な位置を常に追跡する必要がない場合もある。たとえば、訪問者(V07)が屋内のどこにいるのかわからなくなるという事態だけ避けたいという場合も考えられる。このような場合には、探索不能空間320に訪問者(V07)が存在することだけを把握できればよい。
【0064】
図12は、訪問者が集団からはぐれたことを検出する方法を説明するための模式図である。
オフィスや工場、庭園など、引率者が多数の訪問者をまとめて案内することも多い。引率者は、集団から一部の訪問者がはぐれないように気を使う必要がある。また、引率者がいない場合であっても、集団から一部の訪問者がはぐれて迷子になってしまうのを防ぎたい場合もある。
【0065】
本実施形態における訪問者管理システム100は、集団を「集団ID」によって管理し、集団から訪問者がはぐれたときに管理装置200に警告することもできる。訪問者管理部118は、同一の集団IDを付与された複数の訪問者の位置情報をまとめて管理し、いずれかの訪問者が「離脱条件」を満たしたとき、離脱条件を満たした訪問者(以下、「離脱者」とよぶ)の訪問者IDを管理装置200に通知する。
【0066】
離脱条件とは、訪問者が集団からはぐれたときに成立する条件であればよい。具体的には、集団のうちのリーダーとして設定される訪問者から所定値以上離れたときに離脱条件が成立するとしてもよい。2人の訪問者により形成される集団の場合、2人が所定値以上離れたときに離脱条件が成立するとしてもよい。3人以上の集団の場合、2者間の距離を測定し、そのうちのいずれかの距離が所定値以上となったときに離脱条件が成立するとしてもよい。
【0067】
管理者は、離脱者に対して、指向性スピーカー等によりはぐれている旨を警告してもよい。管理者は、集団のリーダー、あるいは、引率者に対して訪問者の一部が集団からはぐれていることを通知してもよい。
【0068】
図12においては、訪問者(V17)から訪問者(V21)の5人を含む集団において、訪問者(V21)が残りの4人からはぐれている。たとえば、訪問者管理部118は、訪問者(V21)と他の4人との距離をそれぞれ計算し、4種類の距離のいずれかが所定値以上となったとき訪問者(V21)について離脱条件が成立したと判定してもよい。
【0069】
図13は、訪問者のロゴマークを大型ディスプレイ330に表示させたときの模式図である。
探索対象空間306の壁面には大型ディスプレイ330が設置される。大型ディスプレイ330の近くには紹介スペース332が設定される。訪問者管理部118は、紹介スペース332に存在する訪問者のロゴマークを大型ディスプレイ330に表示させる。複数の訪問者が紹介スペース332に存在するときには複数の訪問者それぞれに対応するロゴマークを大型ディスプレイ330に表示させる。
【0070】
紹介スペース332は、たとえば、会場に設営される舞台である。このような制御方法によれば、紹介スペース332(壇上)にて訪問者を紹介するとき、訪問者に対応するロゴマーク、たとえば、企業ロゴマークが大型ディスプレイ330に表示されるため、訪問者の素性を他の訪問者がひと目で確認できる。紹介スペース332にいる訪問者にとっても自社をアピールできるメリットがある。大型ディスプレイ330に表示させるロゴマークは企業のロゴマークである必要はなく、個人用のロゴマークであってもよい。また、ロゴマークに限らず、撮影画像、キャラクタなどの任意の静止画像であってもよいし、ショートムービーであってもよい。更に、追加情報取得部112は、ロゴマークなどの画像に限らず、テーマソングなど、個人に追加情報としてあらかじめ対応づけられる音楽を流してもよい。
【0071】
<総括>
以上、実施形態に基づいて、訪問者管理システム100を説明した。
本実施形態によれば、LIDARの優れた物体検出能力と、入室時に得られる個人特定情報とを結びつけることができる。本実施形態においては、訪問者はIDカード等の身分証明書を携行する必要はない。訪問者が受付スペース310において顔画像を撮影するだけで、訪問者管理システム100は訪問者の位置を把握できる。なお、入室に際して訪問者の身分証明を必要とする場合には、登録者の顔画像に基づいて訪問者を顔認証すればよい。訪問者受付部110は、顔認証の結果に基づいて、入室可否を判定すればよい。
【0072】
受付スペース310においては、追加情報取得部112は訪問者の追加情報を取得できる。たとえば、服装や背の高さ、男女の別など、訪問者を特定可能な情報としてはいろいろなものが考えられる。たとえば、探索対象空間306内に赤い服を着ている訪問者が一人しかいないときには、「赤い服でお越しのお客様」のように名前に基づかずに連絡対象者に連絡をすることが可能となる。病院の待合室など、呼び出しに際して名前を呼んで欲しくない場合も多い。匿名希望の訪問者が多く集まる場所に訪問者管理システム100を導入すれば、匿名で連絡対象者を呼び出せるため、訪問者のプライバシーに配慮した呼び出しが可能となる。もちろん、音声や照明に限らず、管理者は、「赤い服を来ている訪問者」の場所を管理装置200により把握できるため、直接、連絡対象者に近づいて声をかけてもよい。
【0073】
登録者については、訪問者IDとあらかじめ追加情報を対応づけておけばよい。たとえば、集団ID等については、登録者ごとにあらかじめ追加情報を登録しておけばよい。未登録者については、受付スペース310において追加情報の入力を要求してもよい。
【0074】
本実施形態によれば、集団から訪問者がはぐれたときに管理者に警告することができる。これにより、団体旅行における引率者の負担を軽減できる。引率者が管理者として管理装置200を携行していれば、引率者は誰がどこにいるかを適切に把握できる。たとえば、集団行動から自由行動に変更したときには、離脱条件の検出をオフにし、集合時間になったときには離脱条件の検出をオンにしてもよい。デパートなどでの迷子を防ぐ上でも有用であると考えられる。また、移動履歴情報を参照することにより、迷子になった子どもの動きを把握することで親を見つけやすくなる。
【0075】
探索装置300が一時的に移動物体を見失うときなど、再確認条件が成立したときには、再確認処理部120は再確認スペース316にて在室者の顔画像を再取得する。そして、登録済みの顔画像と再取得した顔画像を比較することで、訪問者IDを再特定できる。このような制御により、探索装置300では個人を特定できないという欠点をさりげなく補うことができる。
【0076】
探索対象空間306の内部に多数のカメラ308を配置すれば、カメラ308により各在室者の位置を把握できるかもしれない。しかし、多数のカメラ308により、三点測量などで在室者の位置を検出する方法は計算負荷が大きい。また、多数のカメラ308を設置した場合、在室者は「監視されている」という心理的負担を感じてしまう。これに対して、本実施形態における探索装置300は、カメラ308に比べると在室者に対する心理的負担が小さく、また、カメラ308よりも検出範囲が広いため設置数量を抑制できるというメリットがある。
【0077】
訪問者管理システム100は、訪問者の身分・素性を特定する必要がない。訪問者は、探索対象空間306に入室するときに名前や所属などの身分証明を求められることがないため、気軽に探索対象空間306を利用できる。その一方、管理者は、必要に応じて、連絡対象者を見つけ出すことができるため、会場運営にともなう管理負担も軽減される。
【0078】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0079】
[変形例]
本実施形態においては、受付に際して顔画像を取得するとして説明した。変形例として顔画像のような生体情報すら取得しない構成も考えられる。訪問者は、入室に際してみずから訪問者IDを入力する。あるいは、訪問者が受付スペース310に入ったときに、訪問者管理部118は自動的に訪問者IDを付与してもよい。たとえば、「10:32に入室した移動物体の訪問者ID」として対応づけておけば、在室者の位置を把握できる。また、在室者の再確認が必要になったときには、在室者に訪問者IDの再入力を求めればよい。
【0080】
10:32に入室した訪問者の訪問者IDが「V10」であるとする。以後、探索装置300は訪問者(V10)を追跡するが、10:43に見失ったとする。そして、10:46に移動物体を再検出するが、この移動物体が先に見失った訪問者(V10)にあたるのかは確証がもてない。この場合、不明物体(訪問者)が10:52に訪問者ID=V10を地点Aにて再入力すれば、以後、10:52に地点Aに存在していた移動物体と訪問者(V10)を再度対応づけることができる。
【0081】
訪問者管理システム100は、レストランや病院、ホテルラウンジ、空港待合室などさまざまな会場において適用可能であると考えられる。フードコートにおいては、通常、来客はカウンターで食事を注文したとき呼出ブザーを与えられる。店舗スタッフは、食事ができあがると、呼出ブザーを鳴らす。来客は呼出ブザーが鳴ったとき、カウンターに食事を取りにいく。
【0082】
訪問者管理システム100によれば、店舗スタッフは、来客がどの席にいるかを把握できるため、店舗スタッフが来客の席に食事を運べばよい。店舗スタッフは、どの来客がどの席に座ったかを目視確認する必要がなくなるため、呼出ブザーというシステムを来客に強いる必要がなくなる。
【0083】
レストランでも、通常、店舗スタッフは来客を席に案内し、席番号を確認しておく必要がある。訪問者管理システム100によれば、案内や席番号の確認は不要となる。来客は、自由に席を選び、探索装置300が着席を検出したときに店舗スタッフが席にうかがえばよい。来客がそのあと席を移ったとしても、探索装置300により追跡できるので適切に配膳できる。
【0084】
会場の壁面に大型ディスプレイを設置し、訪問者管理システム100はこの大型ディスプレイに位置情報画面220を表示してもよい。入室者は、位置情報画面220を見ることにより、誰がどこにいるかを見つけやすい。たとえば、大きなパーティ会場で目的の人がどこにいるかを把握できる。
【0085】
本実施形態においては、オープンスペースを前提として説明したが、訪問者管理システム100は在室者が着席することを予定される会場にも適用可能である。各席には固定電話が設置されている場合、探索装置300により在室者を検出し、連絡対象者の固定電話番号を管理者に通知すればよい。この場合には、管理者は、適切な固定電話を選んで連絡対象者と通話できる。
【0086】
2人の訪問者が交差したときでも、訪問者管理部118が2人を見失うとは限らない。たとえば、大柄な訪問者Gと小柄な訪問者Hが交差したときには、2人がすれ違った後でも、訪問者管理部118は2つの移動物体のどちらが訪問者Gでどちらが訪問者Hであるかを把握できる。LIDARは移動物体の位置だけでなく、大きさなど形状に関する情報もある程度は取得できるためである。
【0087】
移動物体と訪問者IDの対応づけの確実さを示す指標値として「識別率」を設定してもよい。訪問者管理部118は、時間経過にともなって識別率を徐々に低下させ、識別率が閾値以下となったとき再確認条件を成立させてもよい。また、2人の訪問者が交差したときや所定値以上近づいたときには識別率を低下させるとしてもよい。このように訪問者管理部118は、外的事象および時間経過に応じて識別率を低下させればよい。再確認処理が行われたときには識別率を100(%)に戻せばよい。
【0088】
訪問者管理システム100は、ゲームセンターにも応用可能である。たとえば、人気のあるゲーム機A1をプレイヤが予約したとする。ゲーム機A1においてプレイが終わるごとに、訪問者管理システム100の待機人数管理部(不図示)は待機人数を更新する。通知部114は待機プレイヤに対して待機人数を通知してもよい。訪問者管理システム100によれば、ゲームセンターにいるプレイヤの位置を追跡できるため、待機プレイヤは別のゲーム機A2で遊びながら、ゲーム機A1の待機人数を随時知ることができる。待機プレイヤは、ゲーム機A1が空くのを待ちつつ別のゲーム機A2で遊ぶことができるため、ゲームセンターの収益性にも貢献すると考えられる。
【0089】
ゲームセンターへの入店に際して、入館者の顔画像を取得することにより、有名プレイヤの来店を検出してもよい。訪問者管理部118は、入館者の顔画像と有名プレイヤのあらかじめ登録されている顔画像を比較することにより、有名プレイヤの来店を検出する。この有名プレイヤが、対戦型のゲーム機A3に着席したときには、あらかじめ登録しているプレイヤに「有名プレイヤと対戦できるチャンス」である旨を通知してもよい。このように、訪問者管理システム100を導入することにより「有名プレイヤとの対戦機会を通知してもらえるサービス」を提供可能となる。
【0090】
ゲーム機にIDカードを入力してもよい。このIDカードに登録されているプレイヤIDを訪問者IDとして利用すればよい。このような態様によれば、プレイヤがゲーム機に着席するごとに再確認処理を実行できる。IDカードに限らず、ゲーム機に顔画像を撮影する機能を搭載することで再確認処理を実行してもよい。
【0091】
本実施形態においては、在室者が紹介スペース332に入るときに大型ディスプレイ330にロゴマークを表示させるとして説明した。変形例として紹介スペース332などの特定の場所に入ることをロゴマーク表示の条件とする必要はない。たとえば、管理者が複数の在室者のいずれかを管理装置200により選択し、選択した在室者のロゴマークを大型ディスプレイ330に表示させてもよい。あるいは、ロゴマークを表示させるべき在室者を訪問者管理部118がランダムに選択してもよい。訪問者管理システム100と大型ディスプレイ330が導入される会場に来れば、他の訪問者に対して自社を宣伝してもらえるため、企業交流を深める上でも有用である。また、セミナー会場でこのようなロゴマークを表示すれば、企業宣伝というメリットを受けられるためセミナーの受講率が高まると考えられる。また、受講率が高いセミナーほどロゴマーク表示による企業宣伝価値が高まるため好循環が期待できる。
【0092】
本実施形態においては、顔画像を受付時に取得するとして説明したが、顔画像以外にも指紋、掌紋、虹彩など、他の既知の生体情報を用いてもよい。
【0093】
本実施形態における探索装置300は、LIDARの原理に基づくとして説明したが、LIDARに限らず、可視光または不可視光を探索光として連続的に照射し、その反射光から空間内にある移動物体の位置を検出できる装置であればよい。