特開2020-59787(P2020-59787A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-59787(P2020-59787A)
(43)【公開日】2020年4月16日
(54)【発明の名称】ラミネート用印刷インキ
(51)【国際特許分類】
   C09D 11/106 20140101AFI20200319BHJP
   C09D 11/08 20060101ALI20200319BHJP
   B41M 1/10 20060101ALI20200319BHJP
   B41M 1/30 20060101ALI20200319BHJP
【FI】
   C09D11/106
   C09D11/08
   B41M1/10
   B41M1/30 D
   B41M1/30 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-190896(P2018-190896)
(22)【出願日】2018年10月9日
(71)【出願人】
【識別番号】310000244
【氏名又は名称】DICグラフィックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(72)【発明者】
【氏名】上島 英能
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 敏生
【テーマコード(参考)】
2H113
4J039
【Fターム(参考)】
2H113AA01
2H113AA03
2H113BA03
2H113BB08
2H113BB22
2H113BB32
2H113BC10
2H113CA25
2H113CA27
2H113DA22
2H113DA25
2H113DA47
2H113DA49
2H113DA50
2H113EA01
2H113EA10
2H113EA12
2H113EA19
4J039AB08
4J039AD01
4J039AD04
4J039AD05
4J039AD06
4J039AD08
4J039AF03
4J039BC02
4J039BC03
4J039BC04
4J039BC07
4J039BC08
4J039BC10
4J039BC11
4J039BC18
4J039BC21
4J039BC22
4J039BE01
4J039BE12
4J039CA04
4J039CA07
4J039EA43
4J039EA48
4J039FA02
4J039GA03
4J039GA09
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、フィルム基材への密着性、高速印刷でも非印刷部の汚れがなくハイライト転移性に優れる印刷適性、及びトレー容器用途で使用した際の成形性を兼備したラミネート用印刷インキに関する。
【解決手段】塩素化ポリオレフィン(A)と、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、及び塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)からなる群から選ばれる何れか1つ以上と、ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)、及び有機溶剤(D)とを含有するラミネート用印刷インキであって、前記ロジン(C1)及びロジン誘導体(C2)の酸価が90mgKOH/g以下である事を特徴とするラミネート用印刷インキ。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩素化ポリオレフィン(A)と、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、及び塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)からなる群から選ばれる何れか1つ以上と、ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)、及び有機溶剤(D)とを含有するラミネート用印刷インキであって、
前記ロジン(C1)及びロジン誘導体(C2)の酸価が90mgKOH/g以下であることを特徴とするラミネート用印刷インキ。
【請求項2】
ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)の総計がインキ全量の0.1〜5質量%である請求項1に記載のラミネート用印刷インキ。
【請求項3】
前記有機溶剤(D)が、芳香族炭化水素系溶剤を含有しない請求項1又は2に記載のラミネート用印刷インキ。
【請求項4】
プラスチックフィルムに、請求項1〜3の何れか1つに記載のラミネート用印刷インキを、グラビア印刷機を用いて印刷してなる印刷物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟包装用グラビアインキやフレキソインキとして使用可能なラミネート用印刷インキに関し、さらに詳しくはフィルム基材との密着性、成形性、及び印刷適性に優れるフィルム基材用ラミネート用印刷インキ、若しくはトレー容器用印刷インキに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、軟包装フィルムの被印刷体に美粧性、表面保護等の機能性を付与させる目的で、グラビアインキ、フレキソインキが広く用いられている。グラビア、フレキソ印刷される被印刷体が、包装材料の中でも特にプラスチックフィルムを基材としラミネート用インキとして使用する場合、フィルム基材の種類の多様化に応じた基材密着性、高速印刷でも非印刷物の汚れがなく、ハイライト転移性に優れる印刷適性等が要求される。 また、主に基材にポリプロピレンを使用した食品、電子部品、雑貨品等を小分け包装するトレー容器用途で使用する場合は、前記基材密着性、印刷適性に加え、プレス熱成の工程に対応する成形性も要求される。
【0003】
例えば、塩素化ポリプロピレンを主樹脂とする印刷インキは、その基材への密着性の高さ、原料コストが安価である事から、従来より使用されている(例えば、特許文献1〜6)。そして、顔料分散樹脂に、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂を用いることで、顔料分散性が向上したとされる(例えば、特許文献2)。
また、高い溶解性を有するトルエンを含有しない場合にも印刷適性が良好となるように検討されている(例えば、特許文献3〜5)。
更に、ハイライト転移性に影響を与える版詰まり性を改善したものとして特許文献6が挙げられているが、依然、版詰まりの改善は十分とは言えず、フィルム密着性、高速印刷でも非印刷部の汚れがなくハイライト転移性に優れる印刷適性、及びトレー容器用途で使用した際の成形性を兼備したラミネート用印刷インキの開発が望まれる。
【0004】
【特許文献1】特許第2506404号公報
【特許文献2】特開2002−294128号公報
【特許文献3】特開2006−57056号公報
【特許文献4】特許第4672335号公報
【特許文献5】特許第4672336号公報
【特許文献6】特開2016−188274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、フィルム基材への密着性、高速印刷でも非印刷部の汚れがなくハイライト転移性に優れる印刷適性、及びトレー容器用途で使用した際の成形性を兼備したラミネート用印刷インキに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のラミネート用印刷インキは、塩素化ポリオレフィン(A)と、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、及び塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)からなる群から選ばれる何れか1つ以上と、ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)、及び有機溶剤(D)とを含有するラミネート用印刷インキであって、前記ロジン(C1)及びロジン誘導体(C2)の酸価を特定する事で課題解決に有効であることを見出した。
【0007】
すなわち本発明は、本発明のラミネート用印刷インキは、塩素化ポリオレフィン(A)と、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、及び塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)からなる群から選ばれる何れか1つ以上と、ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)、及び有機溶剤(D)とを含有するラミネート用印刷インキであって、前記ロジン(C1)及びロジン誘導体(C2)の酸価が90mgKOH/g以下である事を特徴とするラミネート用印刷インキに関する。
【0008】
更に、本発明は、ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)の総計がインキ全量の0.1〜5質量%であるラミネート用印刷インキに関する。
【0009】
更に、本発明は、前記有機溶剤(D)が、芳香族炭化水素系溶剤を含有しないラミネート用印刷インキに関する。
【0010】
更に、本発明は、プラスチックフィルムに、該ラミネート用印刷インキを、グラビア印刷機を用いて印刷してなる印刷物に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、フィルム密着性、高速印刷でも非印刷部の汚れがなくハイライト転移性に優れる印刷適性、及びトレー容器用途で使用した際の成形性を兼備したラミネート用印刷インキ、及び該印刷インキを印刷してなる印刷物を提供する事が出来る。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明について詳細に説明する。なお以下の説明で用いる「インキ」とは全て「ラミネート用印刷インキ」を示す。また「部」とは全て「質量部」を、「%」は全て「質量%」を示す。
【0013】
本発明のラミネート用印刷インキは、塩素化ポリオレフィン(A)と、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、及び塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)からなる群から選ばれる何れか1つ以上と、ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)、及び有機溶剤(D)とを含有するラミネート用印刷インキであって、前記ロジン(C1)及びロジン誘導体(C2)の酸価が90mgKOH/g以下である事を特徴とする。
【0014】
本発明のラミネート用印刷インキで使用する塩素化ポリオレフィン(A)について説明する。前記塩素化ポリオレフィン(A)は、ポリオレフィンに塩素原子を導入し得られるが、前記ポリオレフィンとしては、特に制限はなく例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン系不飽和炭化水素の共重合体、又は単独重合体からなる樹脂を使用する事ができる。前記共重合体としては、プロピレン−α−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、ポリエチレン、ポリ−4−メチル−1ペンテン等が一例として挙げる事ができる。
【0015】
塩素化ポリオレフィン(A)の製造方法としては、四塩化炭素等の有機溶剤にポリオレフィンを溶解して塩素化する溶液塩素化法、ポリオレフィンを水性懸濁状態で塩素化する方法、ポリオレフィンを塊状状態で塩素化する方法等、いずれであってもよい。
また、塩素化ポリオレフィン(A)は、ポリオレフィンに、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体と塩素が導入された酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂としていても良い。
更に、前記酸変性塩素化ポリオレフィンの製造方法としては例えば、ポリオレフィンをα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体にて酸変性して酸変性ポリオレフィンを得た後に、クロロホルム等の塩素系溶媒に溶解した後に塩素ガスを吹き込み、酸変性ポリオレフィンに塩素を導入してもよい。
【0016】
前記α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸、無水ハイミック酸、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等を挙げる事が出来る。
【0017】
本発明のラミネート用印刷インキで使用する前記塩素化ポリオレフィン(A)は、塩素含有率が5〜50質量%の塩素化ポリオレフィンが好ましく用いられる。
前記塩素化ポリオレフィン(A)として代表的なものとして、塩素化ポリプロピレン樹脂を挙げる事ができる。前記塩素化ポリプロピレン樹脂としては塩素化度が30〜45%、重量平均分子量が5000〜50000であることが好ましい。
前記塩素化度とは、塩素化ポリプロピレン樹脂中の塩素原子の質量%である。塩素化度が30%未満では有機溶剤に対する溶解度が低下する傾向にあり、45%を越えるとフィルム基材との密着性が低下する傾向が生じ易い。また重量平均分子量が5000未満ではフィルム基材への密着性の効果が得られにくく、また50000を越えると溶解性、特にエステル系溶剤、アルコール系溶剤への溶解性が低下する傾向が生じ易い。
【0018】
本発明のラミネート用印刷インキではエチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)からなる群から選ばれる何れか1つ以上を使用する事ができる。
前記エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)は、エチレンから誘導される構成単位と、酢酸ビニルから誘導される構成単位とを特定量で含有する樹脂である。
前記エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)としては、酢酸ビニルの含有量が共重合体全体の20質量%以上50質量%以下のものが好ましい。酢酸ビニルの含有量が20質量%以上であれば、インキ皮膜の密着性、転移性を保持する傾向にあり、逆に、酢酸ビニルの含有量が50質量%以下であればインキのラミネート強度を保持する事ができる。
更に、酢酸ビニルの含有量が共重合体全体の30質量%以上40質量%以下であればより好ましい。
尚、酢酸ビニルから誘導される構成単位含有量は、JIS K7192:1999が規定する測定法に準じたものである。
【0019】
本発明で使用する塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)はさらに前記エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)に塩素原子が導入する事で塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)を得る事ができるものである。
【0020】
本発明のラミネート用印刷インキにおいては、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)の何れかを含有していればよく、またこれら2種、3種を併用してもよい。
特に本発明のラミネート用印刷インキにメチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤を使用する場合には、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)および塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)を併用すると、版詰まり性、ラミネート強度、接着性の観点からさらに好ましい。エチレン酢酸ビニル共重合体と塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体との比率は、固形分重量比で10/90〜40/60であるとより好ましい。
【0021】
本発明のラミネート用印刷インキには、版詰まりに見られるインキ転移性の向上目的にロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)を含有する事を必須とする。 前記ロジン(C1)としては、ロジン、水添ロジン、酸変性ロジン、エステルロジンが挙げられる。
前記ロジンとしては、アビエチン酸、レボピマール酸、パルストリン酸、ネオアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、或いはジヒドロアビエチン酸など樹脂酸を主成分とするトール油ロジン、ガムロジン、ウッドロジンなどの未変性ロジンが挙げられる。
前記未変性ロジンを各々水素化したものが水添ロジンとして使用できる。
前記、酸変性ロジンとしては、ディールズ・アルダー付加反応によりロジンにフマル酸を付加したフマロピマール酸 マレイン酸を付加したマレオピマール酸等が挙げられる。
酸変性ロジン中でもマレイン酸ロジンが好ましい。
前記エステル化ロジンとしては、ロジンとグリセリンをエステル化反応させて得られるグリセリンエステルや、ペンタエリスリトールとエステル化して得られるペンタエリスリトールエステルを挙げる事ができる。
【0022】
前記ロジン誘導体(C2)としては、上記ロジン類に(無水)マレイン酸、フマル酸、アクリル酸などの不飽和カルボン酸を反応させた不飽和カルボン酸変性ロジンなどが使用できる。多価アルコールとしては、2価以上のアルコール性水酸基を有するものであればいずれも使用可能であって、具体的には、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトールなどが例示できる。
【0023】
本発明のラミネート用印刷インキで使用する前記ロジン(C1)、及びロジン誘導体(C2)としては、酸価90mgKOH/g以下である事を必須とする。前記酸価が90mgKOH/g以下であれば加熱時に凝集力が低下しにくく、インキ皮膜を強靭に保つため、成型時にデラミネーションが発生を抑制できる傾向にある。更に酸価50mgKOH/g以下であればより好ましい。反対に酸価90mgKOH/gを上回ると加熱時の凝集力が極端に低下し、変形したフィルムが元に戻ろうとする力に逆らえず、凝集破壊を生じ易く、特にオーバーラッパー用印刷インキとしては適応でない。
前記ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)の総計がインキ全量の0.1〜5質量%の範囲である事が好ましい。ロジン(C1)及び/又はロジン誘導体(C2)の総計を0.1質量%以上添加する事でインキ皮膜の密着性、転移性を保持する傾向にあり、総計を5質量%以下とする事でインキのラミネート強度を保持する事ができる。
また、ロジン(C1)、及びロジン誘導体(C2)の軟化点は、100〜170℃がこの好ましい。前記軟化点が100℃以上であれば、インキ塗膜が柔らかくなりブロッキング性が低下する傾向が抑制でき、軟化点が170℃以下であれば、溶剤に対する溶解性が低下する傾向を回避でき、インキの貯蔵安定性も保持される傾向となる。
【0024】
本発明のラミネート用印刷インキで使用する有機溶剤としては、特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独または2種以上を混合しても用いることができる。
【0025】
中でも塩素化ポリオレフィン(A)、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)、への溶解性の観点から、メチルシクロヘキサン/シクロヘキサン/メチルエチルケトン/酢酸エチルの混合液、又はトルエン/シクロヘキサン/メチルエチルケトンがより好ましい。また、乾燥調整のためにインキ全量の10質量%未満であればグリコールエーテル類を添加する事も出来る。
尚、印刷時の作業衛生性と包装材料の有害性の両面から、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤を使用しない事がより好ましい。
更に、臭気の観点からメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤の使用が敬遠される事がある。この際には、溶解性、インキ安定性の観点からエチレン酢酸ビニル共重合体(B1)や塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)よりも、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)を用いることが好ましい。
塩素化度は、5〜40の範囲のものが好ましい。この範囲にあると、顔料の分散性、ノンメチルシクロヘキサン溶剤に対する溶解性が良好となる。ここで、本発明における塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)の塩素化度とは、エチレン酢酸ビニル共重合体中の塩素原子の質量%である。
【0026】
本発明のラミネート用印刷インキで使用する顔料としては、着色顔料、白色顔料いずれでもよい。白色顔料を添加すれば、例えば裏刷りグラビア印刷を例に挙げれば、絵柄の背景に相当する白インキとしても使用することができる。
【0027】
本発明のラミネート用印刷インキに使用される着色顔料としては、一般のインキ、塗料、および記録剤などに使用されている有機顔料や染料を挙げることができる。有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、ジクトピロロピロール系、イソインドリン系などの顔料が挙げられる。
【0028】
カラーインデックス名としては、
C.I.Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、42、74、83;
C.I.Pigment Orange 16;
C.I.Pigment Red 5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、81、101;
C.I.Pigment Violet 19、23;
C.I.Pigment Blue 23、15:1、15:3、15:4、17:1、18、27、29
C.I.Pigment Green 7、36、58、59;
C.I.Pigment Black 7;
C.I.Pigment White 4、6、18などが挙げられる。
【0029】
藍インキにはC.I.Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)、黄インキにはコスト・耐光性の点からC.I.Pigment Yellow83、紅インキにはC.I.Pigment Red 57:1を用いることが好ましい。墨インキにはカーボンブラック、金、銀インキにはアルミニウム、パールインキにはマイカ(雲母)を使用することがコストや着色力の点から好ましい。アルミニウムは粉末またはペースト状であるが、取扱い性および安全性の面からペースト状で使用するのが好ましく、リーフィングまたはノンリーフィングを使用するかは輝度感および濃度の点から適宜選択される。
【0030】
また、本発明のラミネート用印刷インキに使用される白色顔料としては、例えば、酸化チタン、硫化亜鉛、鉛白、亜鉛華、リトボン、アンチモンホワイト、塩基性硫酸鉛、塩基性ケイ酸鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、シリカ、等があげられる。
尚、前記顔料の平均粒径は、10〜400nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50〜350nm程度のものである。
また前記着色顔料の添加量としては、十分な画像濃度や印刷画像の耐光性を得るため、インキ全量の1〜20質量%の範囲で含有させることが好ましい。
【0031】
本発明のラミネート用印刷インキに必要に応じて併用される樹脂の例としては、前記塩素化ポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体ロジン以外の樹脂、例えば、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ケトン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール、石油樹脂などを挙げることができる。併用樹脂は、単独で、または2種以上を混合して用いることができる。併用樹脂の含有量は、インキの総質量に対して1〜25質量%が好ましく、更に好ましくは2〜15質量%である。
【0032】
本発明では更に必要に応じて、併用樹脂、体質顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、ワックス、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤なども含むこともできる。
【0033】
顔料を有機溶剤に安定に分散させるには、前記樹脂単独でも分散可能であるが、さらに顔料を安定に分散するため分散剤を併用することもできる。分散剤としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性、両イオン性などの界面活性剤を使用することができる。例えばポリエチレンイミンにポリエステル付加させた櫛型構造高分子化合物、あるいはα−オレフィンマレイン酸重合物のアルキルアミン誘導体などが挙げられる。具体的にはソルスパーズシリーズ(LUBRIZOL)、アジスパーシリーズ(味の素)、ホモゲノールシリーズ(花王)などを挙げることができる。またBYKシリーズ(ビックケミー)、EFKAシリーズ(EFKA)なども適宜使用できる。分散剤は、インキの保存安定性の観点からインキの総重量に対して0.05重量%以上、ラミネート適性の観点から5重量%以下でインキ中に含まれることが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜2重量%の範囲である。
【0034】
本発明のラミネート用印刷インキは、各樹脂、着色剤などを有機溶剤中に溶解及び/又は分散することにより製造することができる。具体的には、顔料を各樹脂により有機溶剤に分散させた顔料分散体を製造し、得られた顔料分散体に、必要に応じて他の化合物などを配合することによりインキを製造することができる。
【0035】
顔料分散体における顔料の粒度分布は、分散機の粉砕メディアのサイズ、粉砕メディアの充填率、分散処理時間、顔料分散体の吐出速度、顔料分散体の粘度などを適宜調節することにより、調整することができる。分散機としては、一般に使用される、例えば、ローラーミル、ボールミル、ペブルミル、アトライター、サンドミルなどを用いることができる。
インキ中に気泡や予期せずに粗大粒子などが含まれる場合は、印刷物品質を低下させるため、濾過などにより取り除くことが好ましい。濾過器は従来公知のものを使用することができる。
【0036】
前記方法で製造されたインキ粘度は、顔料の沈降を防ぎ、適度に分散させる観点から10mPa・s以上、インキ製造時や印刷時の作業性効率の観点から1000mPa・s以下の範囲であることが好ましい。尚、上記粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定された粘度である。
インキの粘度は、使用される原材料の種類や量、例えば各樹脂、着色剤、有機溶剤などを適宜選択することにより調整することができる。また、インキ中の顔料の粒度および粒度分布を調節することによりインキの粘度を調整することもできる。
【0037】
基材として利用可能なプラスチックフィルムとしては、ポリプロピレン(PP)が中心となり使用されているが、特に限定は無く、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸、ポリ(エチレンサクシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエステル系樹脂に代表される生分解性樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂またはそれらの混合物等の熱可塑性樹脂よりなるフィルムやこれらの積層体が挙げられるが、中でも、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンからなるフィルムが好適に使用できる。
これらのフィルムは、未延伸フィルムでも延伸フィルムでも良く、その製法も限定されるものではない。また、基材フィルムの厚さも特に限定されるものではないが、通常は1〜500μmの範囲であればよい。
また、フィルムの印刷面には、コロナ放電処理がされていれば更に基材密着性を向上させる事ができ好ましい。また、シリカ、アルミナ等が蒸着されていてもよい。
また印刷方法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷などの既知の版を使用する印刷方式で印刷できるが、特にグラビア印刷方式で印刷することが好ましい。グラビア印刷に用いられるシリンダーは、彫刻タイプ、腐食タイプ等公知のものが用いられる。
【0038】
また、本発明のラミネート用印刷インキは、練肉配合のベースインキの時点で、25℃でその粘度が離合社製ザーンカップ#4にて5〜30秒であればよく、より好ましくは6〜20秒、更に好ましくは8〜18秒である。ミリパスカル秒で粘度を示すと、25℃にて、50〜400(mPa・s)の範囲であればよく、より好ましくは50〜240(mPa・s)の範囲であればよく、更に好ましくは80〜220(mPa・s)の範囲である。
前記連肉配合のベースインキを適宜混合溶剤を用い印刷用インキに希釈・調整した際の粘度は、25℃で離合社製ザーンカップ#3にて13〜18秒の範囲、60〜100(mPa・s)の範囲が好ましい。
【実施例】
【0039】
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。以下、「部」及び「%」は、いずれも質量基準によるものとする。
尚、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定した。
【0040】
(エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)の樹脂溶液の調整)
エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)の樹脂溶液として、三井・デュポン ポリケミカル社製エバフレックスEV40W;酢酸ビニルから誘導される構成単位含有量41%に酢酸エチル/メチルエチルケトン/メチルシクロヘキサン=20/20/40の質量比率で加え、固形分20%になる様に溶解した樹脂溶液(B1L)を作製した。
【0041】
(塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)の樹脂溶液の調整)
塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)の樹脂溶液として、沾州北方塑料化工社製CEVA B−3(塩素化度30〜40)に酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル/メチルエチルケトン=20/20/40の質量比率で加え、固形分20%になる様に溶解した樹脂溶液(B2L)を作製した。
【0042】
(塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体(B3)溶液の調整)
塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体であるRaloflex MP−45(BASF社製)20部、酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル/メチルシクロヘキサン=20/20/40で混合した混合溶剤80部を加えて十分攪拌し、固形分20%の塩化ビニルとイソブチルビニルエーテルの共重合体の樹脂溶液(B3L)を作製した。
【0043】
(混合溶剤Iの調整)
ベースインキの練肉と、練肉後のインキ作製で使用する混合溶剤Iとして、質量比率で酢酸ノルマルプロピル/メチルエチルケトン/メチルシクロヘキサン=25/25/50で混合した混合溶剤Iを作製した。
【0044】
〔調整例1:藍顔料分散体(G1)の作製〕
藍顔料Fastogen BlueFA5380(DIC社製)10部、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)の樹脂溶液(B1L)15部、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)の樹脂溶液(B2L)10部、混合溶液Iを15部加えマイティーミル(株式会社井上製作所製)にて練肉し、まずは藍顔料分散体(G1)を作製した。
【0045】
〔調整例2:藍顔料分散体(G2)の作製〕
藍顔料Fastogen BlueFA5380(DIC社製)10部、エチレン酢酸ビニル共重合体(B1)の樹脂溶液(B1L)25部、混合溶液Iを15部加え、調整例1と同様にマイティーミルにて練肉し、藍顔料分散体(G2)を作製した。
【0046】
〔調整例3:ロジン溶液(R1)の作製〕
ロジン(C1)としてマレイン酸ロジンであるマルキードN0.5(酸価25mgKOH/g以下、荒川化学工業株式会社製)50部とイソプロピアルコール50部を加え十分攪拌し、ロジン溶液(R1)を作製した。
【0047】
〔調整例4:ロジン溶液(R2)の作製〕
ロジン(C1)としてマレイン酸ロジンであるマルキード3302(酸価90〜110mgKOH/g、荒川化学工業株式会社製)50部とイソプロピアルコール50部を加え十分攪拌し、ロジン溶液(R2)を作製した。
【0048】
〔調整例5:ロジン溶液(R3)の作製〕
ロジン誘導体(C2)であるパインクリスタルKR−140(酸価130〜160mgKOH/g、荒川化学工業株式会社製)50部とエチルアルコール50部を加え十分攪拌し、ロジン溶液(R3)を作製した。
【0049】
〔調整例6:ロジン溶液(R4)の作製〕
ロジン誘導体(C2)であるパインクリスタルKE−604(酸価230mgKOH/g、荒川化学工業株式会社製)50部とイソプロピルアルコール50部を加え十分攪拌し、ロジン溶液(R4)を作製した。
【0050】
〔実施例1〕
藍顔料分散体(G1)50部、ロジン溶液(R1)1部、塩素化ポリオレフィン(A)としてスーパークロンSC360T(塩素化度31、固形分60%(酢酸エチル溶剤使用)、CAS No.68442−33−1、塩素化ポリプロピレン、日本製紙株式会社製)10部、塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体(B2)の樹脂溶液(B2L)10部、混合溶剤Iを29部の計100部を加え攪拌し藍インキを作製した。
【0051】
〔実施例2〜7〕
実施例2〜7についても、表1、2に示す配合に基付き、実施例1と同様の手順にて藍インキを作製した。尚、実施例4、7については、塩素化ポリオレフィン(A)であるスーパークロンE(塩素化度29.5、固形分20%(トルエン使用)、CAS No.68442−33−1、塩素化ポリプロピレン、日本製紙株式会社製)10部を、混合溶剤Iの他にトルエンを所定量添加した。
【0052】
〔比較例1〜4〕
比較例1〜4についても、表2に示す配合に基付き、実施例1と同様の手順にて藍インキを作製した。
【0053】
作製した実施例1〜7、及び比較例1〜4の藍インキを使用し、下記の手順に従って評価試験を行った。
【0054】
〔評価項目1:フィルムへの密着性〕
表1〜2に記載の藍インキの粘度をメチルシクロヘキサン/メチルエチルケトン/エタノール=40/40/20でザーンカップ#3(離合社製)で16秒(25℃)に調整し、版深22μmグラビア版を備えたグラビア校正機により、二軸延伸ポリプロピレンフィルムV(以下、OPPフィルム、東洋紡績株式会社製 P2161 厚さ20μm)のコロナ処理面側に印刷し、作製した印刷物を1日放置後、印刷面にセロハンテープ(ニチバン製12mm幅)を貼り付け、これを急速に剥がしたときの印刷皮膜の外観の状態を次の5段階で目視判定した。

5:印刷皮膜が全く剥がれなかった。
4:印刷皮膜の70%以上〜90%未満がフィルムに残った。
3:印刷皮膜の50%以上〜70%未満がフィルムに残った。
2:印刷皮膜の30%以上〜50%未満がフィルムに残った。
1:印刷皮膜が30%未満しか残らなかった。
【0055】
〔評価項目2:転移性〕
表1〜3に記載の藍インキを、前記混合溶剤Iで離合社製ザーンカップNo3を使用し16秒になるように希釈した。それを、版深度25μmを有するレーザーグラビア版を取り付けたMD型グラビア印刷機(富士機械株式会社製)を用いて、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリプロピレンフィルムV(東洋紡績株式会社製 P2161 厚さ20μm)の処理面に印刷を行った。
転移性は、グラビア版の円周600mmφで200m/minの印刷速度した際のハイライト印刷部分(網点面積10%未満)におけるカスレの面積の割合を評価するカスレ試験と、非印刷部の汚れ具合を目視評価した。 評価3以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:カスレが全くなく、非印刷部の汚れもない。
4:カスレが少し見られる 、若しくは非印刷部に汚れが少しみられる。
3:カスレが少し見られ 、且つ非印刷部に汚れが少し見られる。
2:カスレが見られ 、且つ非印刷部に汚れが見られる。
1:カスレが多く見られ、且つ非印刷部にも汚れが多く見られる。
【0056】
〔評価項目3:成形性〕
前記二軸延伸ポリプロピレンフィルムV(以下、OPPフィルム、東洋紡績株式会社製 P2161 厚さ20μm)で作製した印刷物を、OPPシートと熱ラミネートを行った。その貼りあわせたシート(30cm×30cm)を160℃にてプレス熱成型を行い、デラミネーションの有無、発生サイズを目視評価した。 評価4以上が実用範囲である。
(評価基準)
5:デラミが全くみられない。
4:全長5mm未満のデラミが僅かに見られる。
3:全長5mm以上〜1cm未満のデラミが見られる。
2:全長1cm以上〜2cm未満のデラミが見られる。
1:全長3cm以上のデラミが多数見られる。
【0057】
各藍インキの配合、及び評価結果を表1、2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
以上の結果から、本発明のラミネート印刷インキはフィルム密着性、転移性に優れ、成形性をも兼備する結果となった。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明のラミネート印刷インキは、各種グラビア印刷物として、食品包材・サニタリー・コスメ・電子部品等工業製品向け用途に幅広く展開され得る。