矩形状の撮像素子が基板に実装されている撮像素子組立体と、屈曲及び/又は湾曲可能で前記撮像素子に給電する回路基板と、を備え、前記回路基板は、前記撮像素子の一組の対向する二辺が存在している側にそれぞれ設けられ、前記撮像素子組立体に接続される第一接続部と、前記第一接続部から延伸している連結部と、前記連結部の延伸方向の一方の端部に設けられている第二接続部と、を備え、前記第一接続部と前記連結部の境界部で前記撮像素子組立体の高さ方向に屈曲し、前記連結部は、その延伸方向に交差する方向へ屈曲又は湾曲する撮像素子への給電装置。
前記連結部は、前記境界部が前記連結部の延伸方向の中間に位置するように延伸し、前記連結部の前記延伸方向の両端にそれぞれ前記第二接続部が配備されている請求項3記載の撮像素子への給電装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0011】
[第一実施形態]
図1(a)は本第一実施形態の撮像素子への給電装置1A(以下、「撮像素子への給電装置」を単に「給電装置」という)の展開図である。本第一実施形態では、給電装置1Aは、撮像素子組立体2と、2つの回路基板5、5とを備えている。撮像素子組立体2は、矩形状の撮像素子3が基板4に実装されているものである。回路基板5、5は、屈曲及び/又は湾曲可能で撮像素子3への給電を行う。なお、回路基板5、5を介して撮像素子3に対する給電が行われるだけでなく、撮像素子3への信号出力や、他デバイスへの信号入力も行われる。
【0012】
撮像素子組立体2は、本第一実施形態の給電装置1Aが採用されるカメラ装置、等における収容体(不図示)に収容されて、この収容体に対して、撮像素子3の面内方向への直進運動及び/又は撮像素子3の受光面に対する法線方向回りの回転運動をする。ここで、撮像素子3の面内方向とは、撮像素子3の受光面が伸びている方向である。
【0013】
本第一実施形態では、基板4は撮像素子3の形状に対応している矩形状である。撮像素子組立体2は、撮像素子3の各辺3a、3b、3c、3dに対応した各辺2a、2b、2c、2dを有する。
【0014】
回路基板5、5は、その一端が撮像素子組立体2に接続され、他端が、前記収容体に配備される給電部(不図示)に接続されている。前記給電部から給電を受けた回路基板5、5を介して撮像素子組立体2に実装されている撮像素子3に対する給電が行われる。
【0015】
回路基板5、5は、主としてFPCからなり、柔軟性を有するので屈曲及び/又は湾曲可能である。また、回路基板5、5は、所定の厚さと、幅を有し、撮像素子組立体2に接続されている一端と前記給電部に接続されている他端との間を延伸している。
【0016】
本第一実施形態では、回路基板5、5は、それぞれ、撮像素子組立体2に接続される第一接続部6、6と、前記第一接続部6、6から延伸している連結部8、8と、連結部8、8の延伸方向の一方の端部に設けられている第二接続部7、7とを備えている。
【0017】
本第一実施形態では、回路基板5、5は、いずれも、撮像素子3の一組の対向する二辺3a、3cが存在している側で、撮像素子組立体2の一組の対向する二辺2a、2cに接続されている。2つの回路基板5、5は、撮像素子組立体2に対して、対称に設けられることが望ましい。
【0018】
本第一実施形態では、第一接続部6、6は、撮像素子組立体2の一組の対向する二辺2a、2cにそれぞれ接続されている。例えば、撮像素子組立体2の一組の対向する二辺2a、2cの中央にそれぞれ第一接続部6、6が接続される構造を採用できる。
【0019】
2つの回路基板5、5はいずれも第一接続部6と連結部8の境界部9、9で撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲して(折り曲げて)いる。連結部8、8は、第二接続部7、7に向けて、撮像素子3の面内方向に延伸している。撮像素子組立体2の高さ方向の厚みは、連結部8、8の幅の大きさによって規定される。境界部9、9は、それぞれ連結部8、8が延伸する方向に平行に設けられている。
【0020】
次に、本第一実施形態の給電装置1Aの、展開図から立体的な形状に仕上げるまでの説明をする。以下、2つの回路基板5、5、第一接続部6、6、第二接続部7、7、連結部8、8、境界部9、9、境界部10、10は同じものなので、それぞれ1つのみを用いて説明することがある。
【0021】
図1(b)は、
図1(a)図示の状態から境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の上側(紙面手前)方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させた状態を表すものである。
図1(b)では、第二接続部7と連結部8の境界部10において、第二接続部7を連結部8に対して折り曲げ、第一接続部6と第二接続部7とが同一の平面上に位置するようにしている。
【0022】
図1(c)は、
図1(b)図示の状態で、連結部8を延伸方向と交差する方向に一回屈曲させる状態を説明するものである。
図1(d)は、
図1(c)の状態で、連結部8を延伸方向と交差する方向に更にもう一回屈曲させる状態を説明するものである。ここでは、連結部8を屈曲させているが、湾曲させても構わない。
【0023】
図2は、
図1(a)の展開図の状態から、
図1(b)、(c)、(d)の順で連結部8を屈曲させ、第二接続部7を撮像素子組立体2の下側の位置に折り込んだ状態の斜視図である。このとき、第二接続部7が、撮像素子組立体2の撮像素子3が実装されている面の反対側の面に対向して設けられ、第二接続部7は、カメラ装置等において撮像素子組立体2を収容している収容体に配備されている給電部に接続される。第二接続部7を介して撮像素子組立体2への給電が行われる。
【0024】
本第一実施形態では、回路基板5は、境界部9で撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲された後、連結部8は撮像素子組立体2の面内方向にのみ延伸する。そのため、撮像素子組立体2の高さ方向に相当する給電装置1Aの高さ方向の厚みを小さくすることができる。また、第二接続部7を撮像素子組立体2の下側に折り込んでいるので、給電装置1Aの幅方向の寸法も小さくすることができる。
【0025】
また、連結部8の長さを十分に長くとることができる。そこで、撮像素子組立体2が移動する際、回路基板5のばね性の影響を小さくできる。これによって、撮像素子組立体2に実装されている撮像素子3の前記収容体に対する移動を正確に行うことが可能になる。
【0026】
本第一実施形態では、
図1(a)図示の状態から境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の上側方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させていた。これに替えて、
図1(a)図示の状態から境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の下側方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させるようにすることもできる。
【0027】
なお、本第一実施形態では図示を省略しているが、連結部8に、その延伸する方向に切込みを設ける形態にすることができる。このようにすれば、回路基板5のばね性の影響をより小さくでき、撮像素子組立体2に実装されている撮像素子3の前記収容体に対する移動をより正確に行うことができるようになる。
【0028】
また、本第一実施形態において、上述したものと同一構成、構造の回路基板5、5が更に2つ備えられている形態にすることもできる。この場合、追加の2つの回路基板5、5は、撮像素子3の他の一組の対向する二辺3b、3dが存在している側で、撮像素子組立体2の他の一組の対向する二辺2b、2dにそれぞれ接続されている構造になる。また、本第一実施形態において、第一接続部6は、各辺の中央にそれぞれ接続されているが、中央でなくても構わない。
【0029】
また、2つ又は4つの回路基板5は、撮像素子組立体2の撮像素子3が設けられた側と反対側で1つの部品として一体に形成されても構わない。
【0030】
[第二実施形態]
図3、
図4を用いて本第二実施形態を説明する。第一実施形態と共通する構成、構造部分には共通する符号を付してその説明を省略する。
図3(a)が
図1(a)に対応している展開図である。
図3(b)は
図1(b)に対応し、
図3(c)は
図1(c)と(d)に対応している。
【0031】
本第二実施形態では、第一実施形態と同じく、
図3(b)と(c)に示すように、回路基板5は、境界部9で撮像素子組立体2の上側(紙面手前)方向に向けて折り曲げられて、撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲している。境界部9は、連結部8の延伸方向と平行に設けられている。一方の連結部8は、撮像素子組立体2の辺2dに沿って延伸し、撮像素子組立体2の辺2dと辺2cとの角部に対応する箇所で延伸方向と直交する方向に折り曲げられ、辺2cに沿って延伸している。また、他方の連結部8は、撮像素子組立体2の辺2bに沿って延伸し、撮像素子組立体2の辺2bと辺2aとの角部に対応する箇所で延伸方向と直交する方向に折り曲げられ、辺2aに沿って延伸している。
【0032】
第二接続部7は、
図3(c)及び
図4図示のように、撮像素子組立体2の下側の位置に折り込まれることなく、連結部8と面一に形成されている。このとき、第二接続部7は、撮像素子組立体2に対して外側から囲む内側を向いた面に向いて、収容体に配備されている給電部に接続される。
【0033】
即ち、本第二実施形態では、第二接続部7は、第一接続部6、6が接続される辺2b、2dと隣接する辺2a、2cに対応する位置に設けられている。そのとき、連結部8、8の長さをより長く確保できるように、一方の第一接続部6と第二接続部7の組は辺2bと辺2aが形成する角部から、他方の第一接続部6と第二接続部7の組は辺2dと辺2cが形成する角部から、それぞれ、離れた位置に設けられている。
【0034】
[第三実施形態]
図5、
図6を用いて本第三実施形態を説明する。本第三実施形態は、第一実施形態と第二実施形態を組み合わせたような構成であり、第一実施形態と共通する構成、構造部分には共通する符号を付してその説明を省略する。
図5(a)が
図1(a)に対応している展開図である。
図5(b)は
図1(b)に対応していて、
図5(c)、(d)が
図1(c)、(d)に対応する。
【0035】
本第三実施形態は、第一実施形態と同じく、境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の上側方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させている。境界部9は、連結部8の延伸方向と平行に設けられている。
【0036】
図5(c)に示すように、撮像素子組立体2の辺2dで接続された一方の回路基板5は、辺2dに沿って延伸している連結部8を、辺2dと辺2aとの角部に対応する箇所でほぼ180度に折り曲げている。さらに、一方の回路基板5は、辺2dに沿って延伸している連結部8を、辺2dと辺2cとの角部に対応する箇所で90度に折り曲げている。
【0037】
また、撮像素子組立体2の辺2bで接続された他方の回路基板5は、辺2bに沿って延伸している連結部8を、辺2bと辺2cとの角部に対応する箇所でほぼ180度に折り曲げている。さらに、他方の回路基板5は、辺2bに沿って延伸している連結部8を、辺2bと辺2aとの角部に対応する箇所で90度に折り曲げている。
【0038】
さらに、
図5(d)図示のように、一方の回路基板5は、辺2cに沿って延伸している連結部8を、辺2cと辺2bとの角部に対応する箇所、辺2cと辺2dとの角部に対応する箇所でそれぞれほぼ180度に折り曲げている。また、他方の回路基板5は、辺2aに沿って延伸している連結部8を、辺2aと辺2dとの角部に対応する箇所、辺2aと辺2bとの角部に対応する箇所でそれぞれほぼ180度に折り曲げている。
【0039】
そして、
図5(d)及び
図6図示のように、第二接続部7は、第二実施形態と同様に、連結部8と面一に形成されている。
【0040】
本第三実施形態では、第一実施形態及び第二実施形態よりもさらに連結部8の長さを長くできると共に第二実施形態と同等の小ささを有する給電装置1Aとなっている。
【0041】
[第四実施形態]
図7を用いて本第四実施形態を説明する。第一実施形態と共通する構成、構造部分には共通する符号を付してその説明を省略する。
【0042】
図7(a)、(b)は、それぞれ第一実施形態の
図1(d)、即ち完成している状態に対応している図である。
【0043】
図7(a)では、境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の上側(紙面手前)方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させ、連結部8をその延伸方向と交差する方向へ湾曲させている。また、第二接続部7と連結部8の境界部10において、第二接続部7を連結部8に対して折り曲げて外側に向くようにして、第一接続部6と第二接続部7とが同一の平面上に位置するようにしている。
【0044】
図7(b)では、境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の上側方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させ、連結部8をその延伸方向と交差する方向へ二回屈曲させている。また、境界部10において、第二接続部7を連結部8に対して折り曲げて外側に向くようにして、第一接続部6と第二接続部7とが同一の平面上に位置するようにしている。
【0045】
このとき、第二接続部7は、撮像素子組立体2の外側に位置している撮像素子組立体2と平行な面に向くことになる。例えば、上述した収容体において、撮像素子組立体2の辺2a、2cに対応するこの収容体の内壁面から内側に向けて突出する突出部を形成し、この突出部の上側又は下側を向いた撮像素子組立体2と平行な面に第二接続部7を取り付けてもよい。第二接続部7はこの面に設けられる給電部に接続できるので、製造するのが容易である。
【0046】
[第五実施形態]
図8を用いて本第五実施形態を説明する。第一実施形態と共通する構成、構造部分には共通する符号を付してその説明を省略する。
【0047】
図8(a)は、第一実施形態の
図1(a)に対応している展開図である。
図8(b)が
図1(b)に対応し、
図8(c)が
図1(d)に対応する。
【0048】
本第五実施形態では、連結部8は、第一接続部6と連結部8の境界部9が連結部8の延伸方向の中間に位置するように延伸している。境界部9は、連結部8の延伸方向に平行に設けられている。そして、連結部8の延伸方向の両端にそれぞれ第二接続部7、7が配備されている。
【0049】
図8(b)に示すように、
図8(a)図示の状態から境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の上側(紙面手前)方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させる。そして、
図8(c)に示すように、境界部9から左右に延伸するそれぞれの連結部8、8をその延伸方向と交差する方向へ湾曲させる。さらに、境界部10において第二接続部7を連結部8に対して折り曲げて2つの第二接続部7を合わせる。2つの第二接続部7は離して設けてもよい。第二接続部7は、第一接続部6と第二接続部7とが同一の平面上に位置するようにして、第一実施形態のように内側に向けて折り込んでもよいし、第四実施形態のように外側に向けて折り込んでもよい。また、第二実施形態のように、第二接続部7は境界部10で折らなくてもよい。
【0050】
本第五実施形態の給電装置1Bでは、1つの回路基板5は撮像素子組立体2に対して線対称に設けられるので、撮像素子組立体2に均等に力が働く。そのため、撮像素子組立体2を前記面内方向に移動させる際、撮像素子組立体2に対して前記面内方向の移動に不必要な回転力が加わりにくい。したがって、撮像素子組立体2に実装されている撮像素子3の前記収容体に対する移動をより正確に行うことができる。
【0051】
[第六実施形態]
図9を用いて本第六実施形態を説明する。実施形態1と共通する構成、構造部分には共通する符号を付してその説明を省略する。
【0052】
図9(a)は、第一実施形態の
図1(a)に対応している展開図である。
図9(b)は、回路基板5を折り曲げた給電装置1Cを
図9(a)と同じ方向から見た図、
図9(c)は
図9(b)を側面から見た図である。本第六実施形態では、回路基板5、5は、撮像素子3の一組の対向する二辺3a、3cに対応する撮像素子組立体2の辺2a、2cにそれぞれ接続されている。連結部8、8は、辺2a、2cと直交する方向に延伸している。境界部9は、連結部8が延伸する方向と直角に設けられている。
【0053】
図9(b)、(c)図示のように、第一接続部6と連結部8との境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の上側方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させる。更に、連結部8の延伸方向と交差する方向に、連結部8を撮像素子組立体2の下側方向に向けて折り曲げることで回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させる。更に、再度、連結部8を撮像素子組立体2の上側方向に向けて折り曲げる。これによって、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させている。
【0054】
更に、第二接続部7と連結部8の境界部10において、第二接続部7を連結部8に対して折り曲げ、第一接続部6と第二接続部7とが同一の平面上に位置するようにした。
【0055】
本第六実施形態では、連結部8は、撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲あるいは、湾曲している。この場合、屈曲あるいは湾曲させることで形成される連結部8の撮像素子組立体2における高さ方向の寸法が、連結部8の幅以下であるようにすることが望ましい。これによって、給電装置1Cの撮像素子組立体2の高さ方向の厚みをより小さくすることができる。
【0056】
図10の給電装置1Cは、
図9の給電装置1Cにおいて、さらに連結部8の延伸する方向に切込み11を設けたものである。切込み11は幅を持たせてもよい。前述のように、回路基板5のばね性の影響をより小さくでき、撮像素子組立体2に実装されている撮像素子3の移動をより正確に行うことができるようになる。
【0057】
[第七実施形態]
図11を用いて本第七実施形態を説明する。第一実施形態と共通する構成、構造部分には共通する符号を付してその説明を省略する。本第七実施形態は、第五実施形態と第六実施形態を組み合わせたような形態である。
【0058】
図11(a)は、第一実施形態の
図1(a)に対応している展開図である。
図11(b)は、
図1(b)に対応しており、
図11(c)は
図1(d)に対応し、
図11(d)は、
図11(c)を側面から見た図である。
【0059】
本第七実施形態では、境界部9は、第一接続部6の幅方向の両端に設けられている。連結部8は、対応する境界部9と交差する方向にそれぞれ延伸する。連結部8の第一接続部6とは反対側に第二接続部7が設けられる。境界部10は、境界部9と平行に設けられている
図11(b)に示すように、境界部9で連結部8を撮像素子組立体2の下側方向に向けて折り曲げることで、回路基板5を撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲させる。更に、
図11(c)及び
図11(d)に示すように、連結部8を湾曲させている。そして、第二接続部7を外側に向けて屈曲させている。
【0060】
本第七実施形態では、連結部8は、撮像素子組立体2の高さ方向に湾曲している。この場合、第六実施形態と同様に、湾曲させることで形成される連結部8の撮像素子組立体2における高さ方向の寸法が、連結部8の幅以下であるようにすることが望ましい。これによって、給電装置1Dの撮像素子組立体2の高さ方向の厚みをより小さくすることができる。
【0061】
[カメラ装置の実施形態]
本実施形態のカメラ装置には、上述した第一から第七実施形態の撮像素子への給電装置1A〜1Dが採用されている。
【0062】
給電装置1A〜1Dは、矩形状の撮像素子3が基板4に実装されている撮像素子組立体2と、屈曲及び/又は湾曲可能で撮像素子3への給電を行う回路基板5とを備えている。回路基板5は、撮像素子組立体2に接続される第一接続部6と、第一接続部6から延伸している連結部8と、連結部8の延伸方向の一方の端部に設けられている第二接続部7とを備えている。第二接続部7は、第一から第七実施形態の給電装置1A〜1Dが採用されている本実施形態のカメラ装置における給電部に接続される。
【0063】
ここで、回路基板5は、第一接続部6と連結部8の境界部9で撮像素子組立体2の高さ方向に屈曲し、撮像素子3の面内方向に延伸し、当該延伸方向に交差する方向へ屈曲又は湾曲する構造になっている。
【0064】
このため、撮像素子組立体2の高さ方向における給電装置1A〜1Dの厚みは、連結部8の幅によって規定される大きさに収まっている。
【0065】
そこで、この給電装置1A〜1Dが採用されているカメラ装置の厚さを比較的小さくすることが可能になり、厚さが薄いカメラ装置を提供することができる。
【0066】
[電子機器の実施形態]
本実施形態の電子機器は、上述した実施形態のカメラ装置を備えている。
【0067】
そこで、スマートフォン等の電子機器において厚さが薄いものを提供することができる。
【0068】
以上、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。