【実施例】
【0029】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0030】
本実施例は、対象者の心房細動の有無を検出する心房細動検出システム1であって、心臓の拍動間隔を測定する拍動間隔測定手段4と、この拍動間隔測定手段により測定した心臓の拍動間隔から、心臓の拍動間隔の時系列をR
nとしたとき式(1)で表される正規化拍動間隔DR(N)を算出する正規化拍動間隔演算手段8と、この正規化拍動間隔演算手段で算出された前記正規化拍動間隔データから心房細動に由来しない不要な期外収縮に関する正規化拍動間隔を除外する不要期外収縮除外手段9と、前記不要な期外収縮に関する正規化拍動間隔が除外された除外後正規化拍動間隔データのうち、その絶対値が正常拍動間隔閾値を超えた異常正規化拍動間隔の個数を積算する異常正規化拍動間隔積算手段10と、前記異常正規化拍動間隔の積算個数と正常積算個数閾値とを比較し前記異常正規化拍動間隔の積算個数が前記正常積算個数閾値を超えた場合に心房細動が発生したと判定する比較判定手段12とを備えたものである。
【0031】
具体的には、本実施例は、
図1に図示したように拍動間隔測定手段4が設けられた拍動間隔測定用のセンサ2と、正規化拍動間隔演算手段8と不要期外収縮除外手段9と異常正規化拍動間隔積算手段10と比較判定手段12とが設けられた解析器3とで構成されている。
【0032】
各部を具体的に説明する。
【0033】
センサ2には、拍動間隔測定手段4と、この拍動間隔測定手段4により随時測定される拍動間隔データを一時保存する拍動間隔保存手段5と、一時保存した拍動間隔データを解析器3の拍動間隔受信手段7へ送信する拍動間隔送信手段6とが設けられている。
【0034】
拍動間隔測定手段4は、例えばマイコン等を用いて電極から得た電圧の変化をもとにした心電図から一のR波とこれに隣り合う他のR波との間隔、または、一のS波とこれに隣り合う他のS波との間隔から拍動間隔を測定するように構成されている。従って、センサを小型化し電極を介して皮膚に貼り付ければ、センサを衣服の下に隠すことができ、日常生活に支障をきたすことなく測定を行うことができる。なお、拍動間隔測定手段4は、例えば赤外線の反射光から脈波を測定し、そのピーク間隔などから拍動間隔を測定するように構成しても良い。この場合、耳たぶや手首や腕などにクリップやバンドでセンサを固定するだけで良く、装着し易いものとなる。また、心音や脈音を捉え、これを電気的に処理することで拍動間隔を測定するように構成しても良い。この場合、聴診器や血圧計にセンサを内蔵可能となり、広く普及させることができる。
【0035】
拍動間隔測定手段4によって測定された拍動間隔データは、拍動間隔保存手段5へ逐次転送され一時保存される。検査のためセンサ2のみを被験者に適用する場合、一時保存する拍動間隔データは数日間と、長時間にわたる。この場合、拍動間隔保存手段5は、テープや半導体メモリ等を採用できる。ホルター心電計とは異なり、心電図波形を保存する必要がなく、拍動間隔保存手段5として半導体メモリを用いた場合、非常に小型で低消費電力のメモリを用いることができるので、小型かつ軽量で被検者の負担にならないセンサ2を構成することが可能となる。検査のため被験者の拍動間隔データをリアルタイムで心房細動か否か判定したい場合は、拍動間隔保存手段5は外部へ拍動間隔データを転送するためのバッファであるので、たとえば、拍動間隔測定手段4のために用いられるマイコン内のメモリでもよい。この場合は、センサ2をさらに小型かつ軽量化でき、被験者の負担を一層低減できる。
【0036】
拍動間隔保存手段5で一時保存された拍動間隔データは、拍動間隔送信手段6へ転送される。
【0037】
拍動間隔送信手段6は、拍動間隔保存手段5から受け取った拍動間隔データを解析器3に設けた拍動間隔受信手段7へ転送する。転送方法としては、電波や光を用いた無線や、USBやRS-232Cなどの有線接続を用いることができる。センサ2と解析器3との接続に無線接続を用いたとき、センサ2と解析器3とを物理的に分離でき、センサ2を取り付けられた被験者の負担が小さく、拍動間隔データをリアルタイムで心房細動か否か判定したい場合にも好適である。また、電話回線やインターネットなどの公衆回線を用いることも可能であり、この場合、被検者に対して遠隔で心房細動を検出することが可能となる。また、センサ2と解析器3との接続に有線接続を用いたとき、拍動間隔データを確実かつ高速に転送できるので、数日間、長時間にわたって拍動間隔保存手段5に保存された拍動間隔データを、拍動間隔送信手段6を介して拍動間隔受信手段7へ転送するのに好適である。
【0038】
解析器3には、拍動間隔受信手段7、正規化拍動間隔演算手段8、不要期外収縮除外手段9、異常正規化拍動間隔積算手段10、所定閾値保存手段11、比較判定手段12及び表示手段13が設けられている。解析器3は一連の演算,比較,表示を行う電子計算機や計測器であり、上記各手段を備えた専用の機器、パーソナルコンピュータ、タブレット型のコンピュータ、スマートフォン若しくは携帯電話等を採用することができる。
【0039】
拍動間隔受信手段7は、センサ2の拍動間隔送信手段6から拍動間隔データを受信し、正規化拍動間隔演算手段8へ転送する。
【0040】
正規化拍動間隔演算手段8は、下式(1)を用いた所定の方法で正規化拍動間隔DR(N)を随時算出し、不要期外収縮除外手段9へ正規化拍動間隔データを転送する。
【数24】
ここで、Nは1より大きい整数、添え字nは時系列を表し、
n−1はnに対して過去を意味する。
【0041】
不要期外収縮除外手段9は、正規化拍動間隔演算手段8で算出され転送された正規化拍動間隔データから、心房細動に由来しない期外収縮に関する正規化拍動間隔を除外した後、当該正規化拍動間隔が除外された除外後正規化拍動間隔データを異常正規化拍動間隔積算手段10へ転送する。不要期外収縮除外手段9は、後述する洞房ブロック除外手段と、間入性期外収縮除外手段と、連発心室性期外収縮除外手段と、二段脈除外手段のいずれか1つ以上を含むものである。本実施例においては、不要期外収縮除外手段9は、洞房ブロック除外手段,間入性期外収縮除外手段,連発心室性期外収縮除外手段及び二段脈除外手段を全て含んだ構成としている。
【0042】
異常正規化拍動間隔積算手段10は、所定閾値保存手段11に保存された異常正規化拍動間隔を判別するための正常拍動間隔閾値を参照し、所定拍数区間の正規化拍動間隔のうち、その絶対値が正常拍動間隔閾値を超えたものを異常正規化拍動間隔としてその数を積算し、所定拍数区間あたりの異常正規化拍動間隔数を比較判定手段12に転送する。
【0043】
比較判定手段12は、所定閾値保存手段11に保存された所定拍数区間あたりの正常積算個数閾値を参照し、所定拍数区間あたりの異常正規化拍動間隔数が正常積算個数閾値を超えた所定拍数区間を心房細動発生箇所として検出し、その結果を表示手段13に転送する。
【0044】
表示手段13は、心房細動が検出されたか否かを表示する。表示手段13としては、文字や画像などを表示するディスプレイを用いることができる。この場合、拍動間隔の時系列を時刻と共にグラフで表示し、どの時間の拍動間隔で心房細動が発生しているか分かり易く表示することができる。また、表示手段13として光や音や振動を用いることもできる。この場合、心房細動の発生を直ちに報知することができる。例えば、光としてはLED、音としてはブザー(スピーカー)やイヤフォン、振動としてはモータ(バイブレーター)を用いることができる。
【0045】
以下、不要期外収縮除外手段9に含まれる洞房ブロック除外手段,間入性期外収縮除外手段,連発心室性期外収縮除外手段,及び,二段脈除外手段について詳述する。
【0046】
[洞房ブロック除外手段]
洞房ブロックは、洞結節が興奮しているにもかかわらず洞結節と周囲心房筋の間での電動途絶によって生じる。この洞房ブロックに関する正規化拍動間隔を除外する手段を、
図2の心電図を参照しながら説明する。
図2のビートABCおよびFGHは正常洞調律による。もし洞房ブロックがなかったら、洞調律に従ってビートDEがあったはずだが、ここでは洞房ブロックのためにビートがない。
図2の心電図ではビートCとFの拍動間隔R
nが含まれる正規化拍動間隔の絶対値が大きく、洞房ブロックが頻発すると心房細動検出において偽陽性の原因となる。洞房ブロックでは、洞結節の興奮がブロックされているだけなので、
図2の拍動間隔R
nは、正常洞調律による拍動間隔の整数倍にほぼ等しい。つまりR
nは、R
n−2、R
n−1、R
n+1若しくはR
n+2の夫々の整数倍にほぼ等しい。この特徴を利用して、下式(2)および(3),下式(4)および(5)若しくは下式(6)および(7)を満たす拍動間隔R
nを含む正規化拍動間隔DR(N)を除外すれば、心房細動検出に洞房ブロックによる偽陽性はなくなる。
【数25】
【数26】
【数27】
【数28】
【数29】
【数30】
【0047】
ただし、T
aおよびT
bはT
a>0およびT
b>0を満たす所定の閾値で、健常者の正規化拍動間隔の大きさは0.1よりも小さいことから、T
aおよびT
bはそれぞれ0.05以上0.15以下が好適である。
【0048】
また、mは整数で、m−1が洞結節の興奮をブロックした回数である。洞房ブロックが何回連続したか特定できないので、所定の最大値をMとしてm={2,3,4,5,…,M}のすべてを式(2)〜(7)に適用する。ただし、Mが大きいと血液を脳に運べないので、M=8程度が好適である。
図2は、ビートDとEをなすはずだった洞結節の興奮がブロックされているが、これはm=3の場合に相当する。
【0049】
[間入性期外収縮除外手段]
間入性期外収縮は、洞結節の興奮がブロックされず、正常洞調律の中に割り込んで生じる期外収縮である。間入性期外収縮に関する正規化拍動間隔を除外する手段を、
図3の心電図を参照しながら説明する。
図3のビートABDEは正常洞調律による。間入性期外収縮はビートCである。
図3の心電図ではビートBとCの拍動間隔R
nとビートCとDの拍動間隔R
n+1が含まれる正規化拍動間隔の絶対値が大きく、間入性期外収縮が頻発すると心房細動検出において偽陽性の原因となる。間入性期外収縮では、正常洞調律の中に割り込んで期外収縮が生じているので、
図3のR
n−1とR
n+2およびR
n+R
n+1はほぼ等しい。この特徴を利用して、下式(8),(9)および(10)を満たす拍動間隔R
n並びにR
n+1を含む正規化拍動間隔DR(N)を除外すれば、心房細動検出に間入性期外収縮による偽陽性はなくなる。
【数31】
【数32】
【数33】
【0050】
ただし、T
c、T
dおよびT
eはT
c>0、T
d>0およびT
e>0を満たす所定の閾値で、健常者の正規化拍動間隔の大きさは0.1よりも小さいことから、T
c、T
dおよびT
eはそれぞれ0.05以上0.15以下が好適である。
【0051】
[連発心室性期外収縮除外手段]
連発心室性期外収縮は、心室性期外収縮が連発する状態である。連発心室性期外収縮を除外する手段を、
図4の心電図を参照しながら説明する。
図4のビートABCHIは正常洞調律によるビートであり、ビートDEFGは連続した心室性期外収縮によるビートである。
図4では心室性期外収縮がm回連続で発生していることを示している。ここで、mは整数であり、所定の最大値をMとしてm={2,3,4,5,…,M}である。長時間にわたって心拍数150以上の心室性期外収縮が30秒以上連続すると突然死もあり得るのでMは100以上とするのが好適である。
図4の心電図ではビートCとDの拍動間隔R
nとビートGとHの拍動間隔R
n+mが含まれる正規化拍動間隔の絶対値が大きく、連発心室性期外収縮が頻発すると、心房細動検出において偽陽性の原因となる。また、連発心室性期外収縮発生中の拍動間隔R
n+1、R
n+2などは、心房細動判定に加える必要がない。連発心室性期外収縮では、期外収縮が始まる直前のビートCと期外収縮のビートDの拍動間隔R
nと、連続した最後の期外収縮のビートGと正常洞調律ビートHの拍動間隔R
n+mの和R
n+(R
n+m)と、正常洞調律の拍動間隔R
n−1などの2倍がほぼ等しく、拍動間隔R
nが正常洞調律による拍動間隔よりもかなり小さい。また、期外収縮ビート間の拍動間隔R
n+1やR
n+2などはほぼ等しい。この特徴を利用して、下式(11),(12),(13),(14)および(15)若しくは下式(12),(13),(14),(16)および(17)を満たす拍動間隔R
n、R
n+1、…R
n+mを含む正規化拍動間隔DR(N)を除外すれば、心房細動検出に連発心室性期外収縮による偽陽性はなくなる。
【数34】
【数35】
【数36】
【数37】
【数38】
【数39】
【数40】
【0052】
ただし、T
f、T
g、T
h、T
iおよびT
jはT
f>0、T
g>0、T
h>0、T
i>0およびT
j>0を満たす所定の閾値で健常者の正規化拍動間隔の大きさは0.1よりも小さいことと心室性期外収縮の性質から、T
f、T
g、T
hおよびT
iはそれぞれ0.05以上0.15以下が好適であり、また式(15)と式(17)は2つの拍動間隔を合計して考えているのでT
jは0.1以上0.3以下が好適である。
【0053】
[二段脈除外手段]
二段脈は、正常洞調律と心室性期外収縮が交互に起こる状態である。二段脈を除外する手段を、
図5の心電図を参照しながら説明する。
図5は、m/2+1回の二段脈が出現していて、ビートBDFGIは正常洞調律であるが、それらの間に心室性期外収縮によるビートCEHがある。心室性期外収縮によるビート、たとえばCは、本来あるはずの正常洞調律によるビートC’よりも早期に出現するが、正常洞調律によるビートBと心室性期外収縮によるビートCの拍動間隔R
nと、同様の関係にあるビートDとEの拍動間隔R
n+2と、ビートGとHの拍動間隔R
n+mはほぼ等しい。また、心室性期外収縮によるビートCと正常洞調律によるビートDの拍動間隔R
n+1と、同様の関係にあるビートEとFの拍動間隔R
n+3と、ビートHとIの拍動間隔R
n+m+1もほぼ等しい。これらの特徴を利用して、下式(18),(19),(20),(21),(22)および(23)を満たす拍動間隔R
n、R
n+1、…R
n+3+jを含む正規化拍動間隔DR(N)を除外すれば、心房細動検出に二段脈による偽陽性はなくなる。
【数41】
【数42】
【数43】
【数44】
【数45】
【数46】
【0054】
ここで、jは整数であり、j={0,1,…,m−2}で、連続で発生した二段脈の回数はmを2の倍数としてm/2+1回である。また、T
k、T
l、T
m、T
nおよびT
pはT
k>0、T
l>0、T
m>0、T
n>0およびT
p>0を満たす所定の閾値で、健常者の正規化拍動間隔の大きさは0.1よりも小さいことと心室性期外収縮の性質から、T
k、T
l、T
m、T
nおよびT
pはそれぞれ0.05以上0.15以下が好適である。
【0055】
本実施例は上述のように構成したから、所定の個数(多くとも20程度)の正規化拍動間隔DR(N)のうち、その絶対値が所定の正常拍動間隔閾値を超えたものを異常正規化拍動間隔としてカウントし、この異常正規化拍動間隔のカウント数が所定の正常積算個数閾値を超えた時に心房細動と判定することで、対象者が心房細動か否かを検出することができる。
【0056】
この際、不要期外収縮除外手段により、心房細動に由来しない所定の期外収縮に関する正規化拍動間隔が除外された除外後正規化拍動間隔データから心房細動が発生したか否かを判定することができるから、心房細動に由来しない期外収縮の影響を小さくして可及的に偽陽性の検出を抑制することが可能となる。
【0057】
また、正規化拍動間隔DR(N)は、対象者の拍動間隔から算出することができ、よって、発作性の心房細動の検出に通常用いられるホルター心電計や12誘導心電計等の比較的大型で電極位置が厳密に指定される専門的な装置を用いる必要がなく、例えば胸に貼り付ける心拍計やリストバンド型の脈波計など安価で小型の測定器を用いて拍動間隔から正規化拍動間隔DR(N)を求め、上記手法によって偽陽性の検出を抑制して心房細動か否かを良好に検出することができる。
【0058】
よって、本実施例は、心房細動に由来しない期外収縮に関する正規化拍動間隔を除外して偽陽性の検出を抑制できる実用的なものとなる。
【0059】
本実施例の効果を裏付ける実験例について説明する。
【0060】
洞房ブロックが多発している拍動間隔データ(洞房ブロック多発データ)と二段脈が含まれる拍動間隔データ(二段脈発生データ)について、本実施例の不要期外収縮除外手段の効果を調べた。表1に示す通り、洞房ブロック多発データの拍動間隔の測定時間は670170秒、取得した拍動間隔数は500199個、二段脈発生データの拍動間隔の測定時間は431858秒、取得した拍動間隔数は454621個である。
【0061】
【表1】
【0062】
まず、本実施例の不要期外収縮除外手段なしの場合として、拍動間隔データのうち360msより小さい拍動間隔とその時間的に前後25拍と、3000msより大きい拍動間隔とその時間的に前後25拍を除外した後に、正規化拍動間隔DR(2)を計算し、さらに連続した正規化拍動間隔DR(2)のうち特許文献1の請求項3の方法で心室性期外収縮を、特許文献1の請求項6の方法で心房性期外収縮を除外し、連続する20個の正規化拍動間隔DR(2)のうち、絶対値が0.1より大きいものが7個以上のときに心房細動と判定した。ただし、特許文献1の請求項3および特許文献1の請求項6の式(2)、式(3)、式(5)、式(6)のパラメータはT
p=0.1、T
N=0.05、T
A=0.05、T
N=0.1、M=2、K=2である。この条件で、心房細動と判定された区間は、洞房ブロック多発データと二段脈発生データでいずれも118区間だった。心房細動と判定された洞房ブロックの拍動間隔データと二段脈の拍動間隔データをそれぞれ
図6と
図7に示す。いずれも、拍動間隔がランダムである心房細動の拍動間隔データとは異なり、偽陽性だったといえる。
【0063】
次に、前述の条件に加えて、本実施例の不要期外収縮除外手段を適用した。不要期外収縮除外手段は、洞房ブロック除外手段、間入性期外収縮除外手段、連発心室性期外収縮除外手段および二段脈除外手段を含んでいる。パラメータT
a、T
b、T
c、T
d、T
e、T
f、T
g、T
h、T
i、T
j、T
k、T
l、T
m、T
n、T
pはすべて0.1である。
【0064】
その結果、心房細動と判定された区間は、洞房ブロック多発データと二段脈発生データでそれぞれ2区間と4区間であり、偽陽性と思われる区間が大幅に減少した。これらの区間の1つを
図8に示す。破線内の拍動間隔データはランダムであり心房細動の特徴を示している。従って、この区間は偽陽性ではない。
【0065】
以上から、前記不要期外収縮除外手段により心房細動検出時の偽陽性の検出(誤検出)を大幅に抑制できることが確認できた。