(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-63601(P2020-63601A)
(43)【公開日】2020年4月23日
(54)【発明の名称】ブラインド用ヘッドレールのブラケットへの取付構造
(51)【国際特許分類】
E06B 9/323 20060101AFI20200331BHJP
A47H 1/144 20060101ALI20200331BHJP
【FI】
E06B9/323
A47H1/144
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-196029(P2018-196029)
(22)【出願日】2018年10月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000109923
【氏名又は名称】トーソー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085372
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100129229
【弁理士】
【氏名又は名称】村澤 彰
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 燎
(72)【発明者】
【氏名】武藤 智徳
【テーマコード(参考)】
2E043
2E182
【Fターム(参考)】
2E043DA01
2E182AA01
2E182AB03
2E182AC15
2E182DF17
2E182DF31
2E182DF42
2E182DF43
2E182DF46
2E182EE01
(57)【要約】
【課題】ゴムクッション(弾性材)を用いずにヘッドレールの横滑りを防止し、部品点数及び組付工数を低減する。
【解決手段】ヘッドレール11が、下部水平片11a、第1側片11b、第2側片11c、第1係止部11d及び第2係止部11eを備え、ブラケット12が、固定部材14、可動部材16、第1受け部14a、第2受け部16a及び弾性体17を備える。また、第1係止部が逆U字状に形成され、第1受け部の一側縁の中央が山型に突設され、第1係止部が第1受け部に係止していない状態で第1受け部の中央の幅が第1係止部の内幅より広く形成される。更に、第1係止部を第1受け部に係止した状態で、ヘッドレールを第1係止部の先端を中心に回転させて、第2係止部を第2受け部に係止したときに、第1受け部が第1係止部の内面に圧接されるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁、天井又は窓枠に沿って水平方向に延びる下部水平片とこの下部水平片の両側縁に起立した第1及び第2側片とを備えるヘッドレールがブラケットを介して前記壁、天井又は窓枠に取付けられ、前記ヘッドレールが、前記第1側片の上縁に沿って突設された第1係止部と、前記第2側片の上縁に沿って突設された第2係止部とを更に備え、前記ブラケットが、前記壁、天井又は窓枠に取付けられた固定部材と、この固定部材に前記ヘッドレールの幅方向に移動可能に取付けられた可動部材と、前記固定部材に設けられ前記第1係止部を受けて前記第1係止部が係止可能な第1受け部と、前記可動部材に設けられ前記第2係止部を受けて前記第2係止部が係止可能な第2受け部と、前記固定部材と前記可動部材との間に介装され前記第2受け部を前記第1受け部から離す方向に付勢する弾性体とを備えるブラインド用ヘッドレールのブラケットへの取付構造であって、
前記第1係止部が逆U字状に形成され、
前記第1受け部の一側縁の中央が山型に突設され、
前記第1係止部が前記第1受け部に係止していない状態で前記第1受け部の中央の幅が前記第1係止部の内幅より広く形成され、
前記第1係止部を前記第1受け部に係止した状態で、前記ヘッドレールを前記第1係止部の先端を中心に回転させて、前記第2係止部を前記第2受け部に係止したときに、前記第1受け部が前記第1係止部の内面に圧接されるように構成された
ことを特徴とするブラインド用ヘッドレールのブラケットへの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横型ブラインド、プリーツスクリーン、ローマンシェード等のブラインドに用いられるヘッドレールをブラケットに取付ける構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ブラケット本体と、このブラケット本体に対し摺動可能に設けられる支持部材と、この支持部材を付勢する付勢手段とを有し、付勢手段の付勢力によりブラケット本体及び支持部材にヘッドボックスを弾性的に保持するヘッドボックスの取付ブラケットが開示されている(例えば、特許文献1(請求項1及び2、段落[0018]〜[0020]、[0023]、[0032]、
図1〜
図3)参照。)。このヘッドボックスの取付ブラケットでは、支持部材の摺動方向の軌道上におけるブラケット本体及び支持部材の少なくともいずれかに、付勢手段の付勢力によってヘッドボックスに圧接可能とした弾性材が設けられる。また、弾性材は、ヘッドボックスを取付ブラケットに固定する所定の摩擦係数を有するゴムである。具体的には、ブラケット本体の上辺と受け部との間に、スライドブロック(支持部材)が支持され、スライドブロックの後端部には、ブラケット本体の前部に設けられる掛止片と対向して断面L字鉤状の掛止部が形成される。この掛止部に、板状のクッションゴム(弾性材)が左右にわたって取付けられる。また、ブラケット本体の垂下辺とスライドブロックとの間には、コイルスプリング(付勢手段)が設けられ、このコイルスプリングの弾性力に抗して、スライドブロックを押圧可能に構成される。
【0003】
このように構成されたヘッドボックスの取付ブラケットでは、ヘッドボックスがコイルスプリング(付勢手段)により弾性的に保持される状態では、掛止部に取付けられているクッションゴム(弾性材)とヘッドボックスの掛け部との摩擦抵抗によって、ヘッドボックスは取付ブラケットに対し確実に固定される。この結果、ヘッドボックスの横滑りを防止して確実な固定状態を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−106269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の特許文献1に示されたヘッドボックスの取付ブラケットでは、ヘッドボックスの横滑りを防止するために、ゴムクッション(弾性材)をスライドブロックの後端部の掛止部に取付けなければならず、部品点数及び組付工数が増大する不具合があった。
【0006】
本発明の目的は、ゴムクッション(弾性材)を用いずにヘッドレールの横滑りを防止でき、部品点数及び組付工数を低減できる、ブラインド用ヘッドレールのブラケットへの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、
図1及び
図2に示すように、壁13、天井又は窓枠に沿って水平方向に延びる下部水平片11aとこの下部水平片11aの両側縁に起立した第1及び第2側片11b,11cとを備えるヘッドレール11がブラケット12を介して壁13、天井又は窓枠に取付けられ、ヘッドレール11が、第1側片11bの上縁に沿って突設された第1係止部11dと、第2側片11cの上縁に沿って突設された第2係止部11eとを更に備え、ブラケット12が、壁13、天井又は窓枠に取付けられた固定部材14と、この固定部材14にヘッドレール11の幅方向に移動可能に取付けられた可動部材16と、固定部材14に設けられ第1係止部11dを受けて第1係止部11dが係止可能な第1受け部14aと、可動部材16に設けられ第2係止部11eを受けて第2係止部11eが係止可能な第2受け部16aと、固定部材14と可動部材16との間に介装され第2受け部16aを第1受け部14aから離す方向に付勢する弾性体17とを備えるブラインド用ヘッドレール11のブラケット12への取付構造であって、第1係止部11dが逆U字状に形成され、第1受け部14aの一側縁の中央が山型に突設され、第1係止部11dが第1受け部14aに係止していない状態で第1受け部14aの中央の幅が第1係止部11dの内幅より広く形成され、第1係止部11dを第1受け部14aに係止した状態で、ヘッドレール11を第1係止部11dの先端を中心に回転させて、第2係止部11eを第2受け部16aに係止したときに、第1受け部14aが第1係止部11dの内面に圧接されるように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1の観点のブラインド用ヘッドレールのブラケットへの取付構造では、第1係止部を逆U字状に形成し、第1受け部の一側縁の中央を山型に突設し、第1係止部が第1受け部に係止していない状態で第1受け部の中央の幅を第1係止部の内幅より広く形成したので、第1係止部を第1受け部に係止した状態で、ヘッドレールを第1係止部の先端を中心に回転させて、第2係止部を第2受け部に係止したときに、第1受け部が第1係止部の内面に圧接される。この結果、ヘッドレールの横滑りを防止できる。また、ヘッドレールの横滑りを防止するために、ゴムクッション(弾性材)を用いずに済むので、部品点数及び組付工数を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明実施形態のヘッドレールをブラケットに取付けた状態を示す断面構成図である。
【
図2】そのヘッドレールをブラケットに取付ける過程を示す断面構成図である。
【
図3】そのブラケットの固定部材に可動部材を取付ける前の状態を示す分解斜視図である。
【
図4】そのブラケットの固定部材に可動部材を取付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ヘッドレール11は、この実施の形態では、横型ブラインドに用いられ、ブラケット12を介して部屋の壁13に取付けられる。ヘッドレール11は、壁に沿って水平に延びて設けられた下部水平片11aと、この下部水平片11aの両側に起立し互いに平行にかつ壁13と平行に延びて設けられた第1及び第2側片11b,11cと、第1側片11bの上縁に沿って突設された第1係止部11dと、第2側片11cの上縁に沿って突設された第2係止部11eとを備える。第1係止部11dは第1側片11bの上縁にヘッドレール11の内方に湾曲して形成され、第2係止部11eは第2側片11cの上縁にヘッドレール11の内方に湾曲して形成される。即ち、第1及び第2係止部11d,11eはそれぞれ略逆U字状に湾曲して形成される。また、ヘッドレール11は金属製であって、例えば鋼板のプレス加工やアルミニウム合金の押出し加工又は引抜き加工等により形成される。なお、第1側片11bと第2側片11cは面対称に形成され、第1係止部11dと第2係止部11eは面対称に形成される。これによりヘッドレール11は左右反転してもブラケット12に取付け可能に構成される。この実施の形態では、室内側に位置する側片を第1側片11bとし、窓側に位置する側片を第2側片11cという。
【0011】
一方、ブラケット12は、壁13に取付けられた固定部材14と、この固定部材14にヘッドレール11の幅方向に移動可能に取付けられた可動部材16と、固定部材14に設けられ第1係止部11dを受けて第1係止部11dが係止可能な第1受け部14aと、可動部材16に設けられ第2係止部11eを受けて第2係止部11eが係止可能な第2受け部16aと、固定部材14と可動部材16との間に介装され第2受け部16aを第1受け部14aから離す方向に付勢する圧縮コイルばね17とを備える(
図1及び
図2)。固定部材14を形成する材料としては、鋼板、プラスチック、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料又はプラスチック材料が挙げられ、可動部材16を形成する材料としては、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリカーボネート等のプラスチック材料が挙げられる。
【0012】
上記固定部材14は、ビス18により壁13に取付けられる(
図1及び
図2)。また、固定部材14は、壁13に密着しビス18を挿通可能な通孔14cが形成された基部14bと、基部14bの上端に基部14bと一体的に設けられ壁13から離れる方向に水平に延びて設けられ可動部材16を保持可能な保持部14dとを有する。保持部14dは、天板14eと、この天板14eの両側に垂設された一対の側板14f,14fとを有する(
図3及び
図4)。一対の側板14f,14fの先端には、ヘッドレール11のブラケット12への取付け時に略逆U字状の第1係止部11dを受けて第1係止部11dが係止可能な上記第1受け部14a,14aがそれぞれ形成される(
図1〜
図4)。これらの第1受け部14a,14aは、一対の側板14f,14fの先端に基部14bから離れる方向に斜め下方にそれぞれ突設された一対の第1腕部14g,14gと、これらの第1腕部14g,14gの先端に基部14bから離れる方向に水平にそれぞれ突設された一対の第1水平部14h,14hと、これらの第1水平部14h,14hの先端から上方にそれぞれ起立する一対の起立部14i,14iとからなる(
図3及び
図4)。そして、ヘッドレール11の第1係止部11dがブラケット12の固定部材14の第1受け部14aに係止したときに、第1係止部11dの先端が第1水平部14hの上面に当接して、第1係止部11dが第1起立部14iを包むように構成される。これにより固定部材14の第1受け部14aがヘッドレール11の第1係止部11dにより隠されて室内側から見えず、見栄えを向上できるようになっている(
図1)。
【0013】
本発明の特徴ある構成は、第1受け部14aの一側縁の中央は山型に突設され、第1係止部11dが第1受け部14aに係止していない状態で第1受け部14aの中央の幅が第1係止部11dの内幅より広く形成されたところにある(
図1及び
図2)。具体的には、第1起立部14iの両側縁のうち壁13とは反対側の一側縁の高さ方向の中央が山型に突設される。そして、
図2(a)に示すように、上記第1起立部14iの高さ方向の中央の幅をBとし、ヘッドレール11の逆U字状に湾曲する第1係止部11dの内幅をbとするとき、B>bとなるように第1起立部14i及び第1係止部11dがそれぞれ形成される。これにより、第1係止部11dを第1受け部14aに係止した状態で、ヘッドレール11を第1係止部11dの先端を中心に回転させて、第2係止部11eを第2受け部16aに係止したときに、第1受け部14aが第1係止部11dの内面に圧接されるように構成される(
図1及び
図2)。
【0014】
一対の側板14f,14fの下面には、可動部材16を受ける一対の第1底板14j,14j及び一対の第2底板14k,14kがそれぞれ設けられる(
図3及び
図4)。一対の第1底板14j,14jは、一対の第1腕部14g,14gの近傍であってこれらの第1腕部14g,14gより基部14b側で一対の側板14f,14fの一部をそれぞれ内方に折曲げることにより互いに近付く方向に延びて設けられる。また、一対の第2底板14k,14kは、基部14bの一部を保持部14d側に折曲げることにより一対の側板14f,14fの下縁に位置するように設けられる。そして、一対の第1底板14j,14jの互いに対向する内側縁は、所定の間隔をあけて平行にそれぞれ設けられ、一対の第2底板14k,14kの互いに対向する内側縁は、所定の間隔をあけて平行にそれぞれ設けられる。なお、
図1〜
図3中の符号14mは、圧縮コイルばね17の一端を受けるために天板14eから突設されたばね受け片である。この実施の形態では、ばね受け片14mは天板14eの左部及び右部の一部を下方にそれぞれ折曲げることにより2つ形成され、これらのばね受け片14mは2つの圧縮コイルばね17の一端をそれぞれ受けるようになっている。
【0015】
一方、可動部材16は、固定部材14の保持部14dの天板14e、一対の側板14f,14f、一対の第1底板14j,14j及び一対の第2底板14k,14kにより囲まれた部分に収容される基体16bと、基体16bの下面に下方に突設された第2腕部16cと、第2腕部16cの下端に設けられ第2係止部11eが係止可能な上記第2受け部16aとを有する(
図3及び
図4)。上記第2腕部16cの幅は、固定部材14の一対の第1底板14j,14jの内側縁間の距離より小さく形成されるとともに、固定部材14の一対の第2底板14k,14kの内側縁間の距離より小さく形成される。また、第2受け部16aは第2腕部16cの下端に壁に向って先細りに突設される(
図1及び
図2)。即ち、第2受け部16aは、水平な上面と、壁13に向うに従って上方に傾斜する下面とを有する。そして、ヘッドレール11の略逆U字状に湾曲する第2係止部11eの先端が可動部材16の第2受け部16aの水平な上面に載ることにより、第2係止部11eが第2受け部16aに係止するように構成される。
【0016】
更に、可動部材16の基体16bの左上面及び右上面には、一対の圧縮コイルばね17を収容可能な一対のばね収容部(図示せず)がそれぞれ形成される。これらのばね収容部の両端面のうち壁13に近い端面は、可動部材16に形成されたばね受け板16dにより閉止され、壁から離れた端面は開放される(
図1及び
図2)。そして、一対のばね収容部には一対の圧縮コイルばね17がそれぞれ収容される。これらの圧縮コイルばね17の一端は固定部材14のばね受け片14mに圧接され、圧縮コイルばね17の他端は上記ばね受け板16dの内面に圧接される。これにより圧縮コイルばね17は第2受け部16aを第1受け部14aから離す方向に可動部材16を固定部材14に対して付勢するように構成される。
【0017】
なお、
図3中の符号16eは、可動部材16の基体16bの両側部のうち壁13に近い部分に形成された一対の凹部である。また、
図1〜
図4中の符号16fは、可動部材16の基体16bの幅方向中央かつ長手方向中央に長手方向に延びて形成された長孔である。更に、
図1〜
図4中の符号16gは、可動部材16の両端のうち壁13とは反対側の端面に設けられた操作部である。上記一対の凹部16eは、可動部材16を固定部材14の下方から固定部材に挿入するときに、固定部材14の一対の第1底板14jを回避するために形成される。そして、一対の凹部16eにより一対の第1底板14jを回避して、可動部材16を固定部材14に挿入した後に、可動部材16を固定部材14の基部14bに近付ける方向に移動させる。これにより、可動部材16の固定部材14への取付け時における可動部材16のばね受け板16dと固定部材14のばね受け片14mとの干渉を回避できる。また、上記長孔16fは、可動部材16を固定部材14に取付けた後に、圧縮コイルばね17を基体16bのばね収容部に収容するために形成される。更に、上記操作部16gは、ヘッドレール11をブラケット12から取外すときに、第2受け部16aを第1受け部14aに近付けるために、即ち可動部材16を圧縮コイルばね17の弾性力に抗して室内側に移動させるために、指を掛けることができる形状になっている。
【0018】
このように構成されたヘッドレール11のブラケット12への取付手順を説明する。先ず、
図2(a)に示すように、ヘッドレール11の第1係止部11dをブラケット12の固定部材14の第1受け部14aに係止する。このときヘッドレール11の第2係止部11eはブラケット12の可動部材16の第2受け部16aに係止しておらず、ヘッドレール11が斜めに傾いている状態であるため、第1受け部14aが第1係止部11dの内面に圧接されていない。次いで、ヘッドレール11を第1係止部11dの先端を中心に
図2(a)の一点鎖線矢印で示す方向に回転させると、第2係止部11eの略逆U字状の湾曲面が、第2受け部16aの上方に傾斜する下面に当接する(
図2(b))。次に、ヘッドレール11を
図2(b)の二点鎖線矢印で示す方向に更に回転させると、ブラケット12の可動部材16が圧縮コイルばね17の弾性力に抗して
図2(b)の破線矢印で示す方向に移動し、第2係止部11eの先端が第2受け部16aの水平な上面に載って、第2係止部11eが第2受け部16aに係止する(
図1)。このとき、第1受け部14aの第1起立部14iの高さ方向の中央の幅Bが、略逆U字状に湾曲する第1係止部11dの内幅bより広く形成されているので(
図2(a))、ヘッドレール11がブラケット12に対して
図2(a)の一点鎖線矢印で示す方向に回転し、更に
図2(b)の二点鎖線矢印で示す方向に回転するに従って、第1受け部14aの第1起立部14iが略逆U字状に湾曲する第1係止部11dを押し広げて、
図1の拡大図に示すように第1起立部14iが第1係止部11dに係止する。この結果、第1係止部11dの弾性復元力により第1受け部14aの第1起立部14iが第1係止部11dの内面に圧接されるので(
図1)、ヘッドレール11の横滑りを防止できる。また、ゴムクッション(弾性材)を用いずに、ヘッドレール11の横滑りを防止できるため、部品点数及び組付工数を低減できる。
【0019】
なお、上記実施の形態では、横型ブラインド用のヘッドレールを挙げたが、本発明はプリーツスクリーン用のヘッドレールや、ローマンシェード用のヘッドレール等にも適用できる。また、上記実施の形態では、ヘッドレールをブラケットを介して壁に取付けたが、ヘッドレールをブラケットを介して天井又は窓枠に取付けてもよい。更に、上記実施の形態では、弾性体として圧縮コイルばねを用いたが、第2受け部を第1受け部から離す方向に可動部材を固定部材に対して付勢することができれば、引っ張りコイルばね、ゴム又はその他の弾性体を用いてもよい。
【符号の説明】
【0020】
11 ヘッドレール
11a 下部水平片
11b 第1側片
11c 第2側片
11d 第1係止部
11e 第2係止部
12 ブラケット
13 壁
14 固定部材
14a 第1受け部
16 可動部材
16a 第2受け部
17 圧縮コイルばね(弾性体)