(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-65573(P2020-65573A)
(43)【公開日】2020年4月30日
(54)【発明の名称】カム遊び知育玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 31/08 20060101AFI20200403BHJP
【FI】
A63H31/08 E
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-198017(P2018-198017)
(22)【出願日】2018年10月21日
(11)【特許番号】特許第6537213号(P6537213)
(45)【特許公報発行日】2019年7月3日
(71)【出願人】
【識別番号】517312825
【氏名又は名称】小田切 祐佳
(74)【代理人】
【識別番号】100167818
【弁理士】
【氏名又は名称】蓑和田 登
(72)【発明者】
【氏名】小田切 祐佳
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BA08
2C150BB01
2C150CA02
2C150DA38
2C150EB41
2C150EC12
2C150EC15
2C150ED24
2C150ED38
2C150ED54
2C150FB47
(57)【要約】
【課題】子供の知育効果を図った知育玩具において、より身近で子供が興味を持ちやすい車のカムシャフト機構を採用したからくり機構部を組合せたカム遊び知育玩具を提供する。
【解決手段】カム遊び知育玩具1は、筐体部2と、筐体部2内に横架された略棒形状の部材であるカムシャフト3と、カムシャフト3を回転させるためのハンドル4と、カムシャフト3を回転可能に保持するための軸ホルダ部5と、カムシャフト3に螺合又は貫通する穴部を有してカムシャフト3に締結される様々な形状のカム部材6と、カムシャフト3の回転運動に連動するからくり機構部7と、を備え、カムシャフト3の外周面には、カム部材6の穴部の内表面に形成された雌ネジと螺合するための雄ネジ3aが形成されている。この構成により、より身近で子供が興味を持ちやすい車のカムシャフト機構を採用したからくり機構部7を組合せたカム遊び知育玩具1となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
子供の知育効果を図った知育玩具に、からくりに用いられるからくり機構部を組合せたカム遊び知育玩具であって、
前面及び後面が開口された箱体である筐体部と、
前記筐体部の左右側面板に形成された穴部に横架された略棒形状の部材であるカムシャフトと、
前記カムシャフトの一端側に、前記穴部を通して連結され、当該カムシャフトを回転させるためのハンドルと、
前記カムシャフトの他端側に、前記穴部を介して連結され、前記カムシャフトを回転可能に保持するための軸ホルダ部と、
前記カムシャフトに螺合又は貫通する穴部を有して前記カムシャフトに締結される様々な形状のカム部材と、
前記カムシャフトの回転運動に連動するからくり機構部と、を備え、
前記カムシャフトの外周面には、前記カム部材の穴部の内表面に形成された雌ネジと螺合するための雄ネジが形成されている、ことを特徴とするカム遊び知育玩具。
【請求項2】
前記筐体部の天面には、複数の穴部が形成され、
前記からくり機構部は、
前記カム部材の外周面が当接するときに回転、上下動、又は上下動しながら回転するように水平状に設けられた円盤状のカム受けと、
前記カム受けの上面の回転中心に取り付けられて、当該穴部を貫通して上側に延びる柱状の上下軸と、
前記上下軸の上端側に一体接続される多様な形状の軸部と、を備え、
前記軸部の上面には、ペグ棒を着脱可能に挿し込むための円形の穴部が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項3】
前記カム遊び知育玩具は、木製であり、
前記筐体部の一側面には、半透明な半透視面が設けられ、
前記ペグ棒の上端は、様々な種類の魚、愛らしい様々な動物の顔を模した人形ブロックが着脱可能に取り付けれられる、ことを特徴とする請求項2に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項4】
前記カム遊び知育玩具は、さらに、
上面視での中央部に向けて、その側方から前記上下軸を通すためのU字溝が形成された略四角板形状の部材であるユニットベースを備え、
当該ユニットベースには複数の貫通孔が設けられ、
前記筐体部の天板の穴部の周囲には、前記ユニットベースに設けられた貫通孔と嵌合する凸部が形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項5】
前記ベースユニットは、さらに、その上面に垂直状に設けられたストッパが形成された突起付きユニットベースであり、
前記軸部は、略六角柱形状を有し、その側面において、前記ストッパが嵌合されることで昇降だけする際に用いる第一空間、及び前記ストッパが所定空間を有して配置されることで昇降及び回転する際に用いる第二空間が形成された昇降回転軸である、ことを特徴とする請求項4記載のカム遊び知育玩具。
【請求項6】
前記ベースユニットは、その上面に支点となる柱部、及び当該支点に固定されて当該支点を中心に揺動するアーム部材が設けられた揺動ユニットベースであり、
前記軸部は、略円柱形状を有しており、前記上下軸が上下に動作する際に、前記アーム部材を下方から突き上げるための突き上げ軸である、ことを特徴とする請求項4記載のカム遊び知育玩具。
【請求項7】
前記軸部は、前記上下軸の上側に直接接続された略六角柱形状を有した簡易軸である、ことを特徴とする請求項4記載のカム遊び知育玩具。
【請求項8】
前記カム部材は、外周に円弧形状の円弧外周面、又は突起形状の外周突起部を備え、当該円弧外周面は前記カム受けに当接した状態で前記カム受けを回転又は上下動しながら回転させ、当該外周突起部は、前記カム受けに当接すると前記カム受けを上下動又は回転しながら上下動させる、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項9】
前記カム受けは、前記カム部材の円弧外周面がカム受けの回転中心の下側で当接するときにゆっくりとした上下動をし、前記カム部材の円弧外周面が前記カム受けの回転中心の下側以外で当接するときにゆっくりと上下動しながら回転し、
前記カム部材の外周突起部が前記カム受けの回転中心の下側で当接するときに細かく上下動をし、前記カム部材の外周突起部が前記カム受けの回転中心の下側以外で当接するときには回転しながら上下動する、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項10】
前記筐体部の前記ハンドル側の側面には、さらに、前記カムシャフトの回転の減速時に使用される複数の雌ネジ部が形成され、
前記カム遊び知育玩具は、さらに、
丸ベルトを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の丸ベルト用溝部を有する略円柱形状の出力プーリと、
丸ベルトを巻回するために回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部を有する中間プーリと、
丸ベルトを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部を有するプーリーとハンドルとが一体形成されたプーリ付きハンドルとを備え、
前記カムシャフトの一端側には、前記穴部を通して、前記出力プーリが接続され、
前記雌ネジ部には、軸受けとなる棒状の支持体を貫通させることで、前記中間プーリ又は前記プーリ付きハンドルが回動可能に軸支される、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項11】
減速時には、前記出力プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記プーリ付きハンドルの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるように丸ベルトが巻回される、ことを特徴とする請求項10に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項12】
減速時には、前記中間プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記プーリ付きハンドルの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるよう丸ベルトが巻回され、且つ前記出力プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記中間プーリの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるように丸ベルトが巻回される、ことを特徴とする請求項10に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項13】
前記カム遊び知育玩具は、さらに、回転中心に雌ネジの穴部が形成された六角ナットを備え、
前記カム部材は、その穴部の内表面に雌ネジが形成され、前記カムシャフトの雄ネジに螺合されると共に、前記六角ナットと合わせて締め込むことで、前記カムシャフトの自由な位置に締結可能となる、ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項14】
前記カム部材は、上面視で中央部に形成された穴部の内表面に雌ネジを切らないで前記カムシャフトにそのまま挿通されると共に、前記六角ナットを両側から締め込むことで、前記カムシャフトの自由な位置に締結される、ことを特徴とする請求項13に記載のカム遊び知育玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子供の知育効果を図った知育玩具に、より身近で子供が興味を持ちやすいからくり機構部を組合せたカム遊び知育玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、各種の歯車、カムや糸などの仕掛けを組合せたからくり機構部を備え、ハンドルやモータなどの駆動力を利用して様々なユニークな動作を実現したからくり装置が知られている。例えば、茶運び人形はその典型例であり、駆動源の駆動力を仕掛け部品に伝えることでユニークな茶運び動作を実現する。また、例えば、からくり時計に使用されるからくり人形は、所定時になると、隠蔽された箇所から登場し、その際にオルゴール音が流れたり、照明によりライトアップされるものもある。
【0003】
このようなからくり装置の一例としては、例えば、腕部の複合的な腕振り動作と上体の多方向への傾斜運動とにより、実際の人間による演技動作に近いからくり動作が可能なからくり人形が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、赤ちゃんや児童などの知育効果を図った様々な「知育玩具」とよばれる玩具が広く普及している。この知育玩具とは、幼児や児童の知能的発達を促進する玩具、又は幼児や児童の学習の助けになる玩具の総称である。学校教育に用いられるいわゆる教材が知識を増やすために用いられるのに対し、この知育玩具は、考える事や表現する事を通じて、知能全般の発達を促す事を目的としている。
【0005】
ここで、「知育玩具」として主なものを幾つか記載する。例えば「プラステン」は穴の開いたリングを台にある棒に入れてゆくおもちゃであり、赤ちゃんが棒にリングを挿したり、抜いたりして遊べるようになっている。「ペグ挿し」は赤ちゃんが棒状のペグ棒を板状のボードへ挿し込んで遊ぶおもちゃであり、両手の器用さを養うことができると共に、色別や長さ別にペグ棒を指して遊ぶなど、使い方次第では脳を刺激する高度な遊びをすることが可能となる。また、「ネジまわしブロック」はボルトとナットのおもちゃであり、赤ちゃんの手先の器用さや集中力を養うことができる。ねじ構造の理解などの効果が得られる(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2915818号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】梅中伸介著「3歳までにやっておきたい育児法ベスト30」マルコ社,pp. 52-53, 2015年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のからくりおもちゃは、複雑な構造を有すると考えられているために、特に子供の知育玩具に応用されることはほとんどない。すなわち、従来のからくり玩具は、基本的にハンドルなどを子供が自ら回して動きを楽しむものであり、動きやからくりの機構を外から見ることはできても、組み替えや動きのアレンジ等を経験できないという問題がある。
【0009】
その結果、従来のからくりおもちゃは、より身近で子供が興味を持ちやすいからくり機構部を取り入れて、子供の更なる知能的発達を図った知育要素が含まれていない観賞用のものがほとんどである。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、子供の知育効果を図った知育玩具において、より身近で子供が興味を持ちやすい車のカムシャフト機構を採用したからくり機構部を組合せたカム遊び知育玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は、子供の知育効果を図った知育玩具に、からくりに用いられるからくり機構部を組合せたカム遊び知育玩具であって、前面及び後面が開口された箱体である筐体部と、前記筐体部の左右側面板に形成された穴部に横架された略棒形状の部材であるカムシャフトと、前記カムシャフトの一端側に、前記穴部を通して連結され、当該カムシャフトを回転させるためのハンドルと、前記カムシャフトの他端側に、前記穴部を介して連結され、前記カムシャフトを回転可能に保持するための軸ホルダ部と、前記カムシャフトに螺合又は貫通する穴部を有して前記カムシャフトに締結される様々な形状のカム部材と、前記カムシャフトの回転運動に連動するからくり機構部と、を備え、前記カムシャフトの外周面には、前記カム部材の穴部の内表面に形成された雌ネジと螺合するための雄ネジが形成されていることを特徴とするカム遊び知育玩具である。
【0012】
このカム遊び知育玩具において、前記筐体部の天面には、複数の穴部が形成され、前記からくり機構部は、前記カム部材の外周面が当接するときに回転、上下動、又は上下動しながら回転するように水平状に設けられた円盤状のカム受けと、前記カム受けの上面の回転中心に取り付けられて、当該穴部を貫通して上側に延びる柱状の上下軸と、前記上下軸の上端側に一体接続される多様な形状の軸部と、を備え、前記軸部の上面には、ペグ棒を着脱可能に挿し込むための円形の穴部が形成されていることが好ましい。
【0013】
このカム遊び知育玩具において、前記カム遊び知育玩具は、木製であり、前記筐体部の一側面には、半透明な半透視面が設けられ、前記ペグ棒の上端は、様々な種類の魚、愛らしい様々な動物の顔を模した人形ブロックが着脱可能に取り付けれられることが好ましい。
【0014】
このカム遊び知育玩具において、前記カム遊び知育玩具は、さらに、上面視での中央部に向けて、その側方から前記上下軸を通すためのU字溝が形成された略四角板形状の部材であるユニットベースを備え、当該ユニットベースには複数の貫通孔が設けられ、前記筐体部の天板の穴部の周囲には、前記ユニットベースに設けられた貫通孔と嵌合する凸部が形成されていることが好ましい。
【0015】
このカム遊び知育玩具において、前記ベースユニットは、さらに、その上面に垂直状に設けられたストッパが形成された突起付きユニットベースであり、前記軸部は、略六角柱形状を有し、その側面において、前記ストッパが嵌合されることで昇降だけする際に用いる第一空間、及び前記ストッパが所定空間を有して配置されることで昇降及び回転する際に用いる第二空間が形成された昇降回転軸であることが好ましい。
【0016】
このカム遊び知育玩具において、前記ベースユニットは、その上面に支点となる柱部、及び当該支点に固定されて当該支点を中心に揺動するアーム部材が設けられた揺動ユニットベースであり、前記軸部は、略円柱形状を有しており、前記上下軸が上下に動作する際に、前記アーム部材を下方から突き上げるための突き上げ軸であることが好ましい。
【0017】
このカム遊び知育玩具において、前記軸部は、前記上下軸の上側に直接接続された略六角柱形状を有した簡易軸であることが好ましい。
【0018】
このカム遊び知育玩具において、前記カム部材は、外周に円弧形状の円弧外周面、又は突起形状の外周突起部を備え、当該円弧外周面は前記カム受けに当接した状態で前記カム受けを回転又は上下動しながら回転させ、当該外周突起部は、前記カム受けに当接すると前記カム受けを上下動又は回転しながら上下動させることが好ましい。
【0019】
このカム遊び知育玩具において、前記カム受けは、前記カム部材の円弧外周面がカム受けの回転中心の下側で当接するときにゆっくりとした上下動をし、前記カム部材の円弧外周面が前記カム受けの回転中心の下側以外で当接するときにゆっくりと上下動しながら回転し、前記カム部材の外周突起部が前記カム受けの回転中心の下側で当接するときに細かく上下動をし、前記カム部材の外周突起部が前記カム受けの回転中心の下側以外で当接するときには回転しながら上下動することが好ましい。
【0020】
このカム遊び知育玩具において、前記筐体部の前記ハンドル側の側面には、さらに、前記カムシャフトの回転の減速時に使用される複数の雌ネジ部が形成され、前記カム遊び知育玩具は、さらに、丸ベルトを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の丸ベルト用溝部を有する略円柱形状の出力プーリと、丸ベルトを巻回するために回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部を有する中間プーリと、丸ベルトを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部を有するプーリーとハンドルとが一体形成されたプーリ付きハンドルとを備え、前記カムシャフトの一端側には、前記穴部を通して、前記出力プーリが接続され、前記雌ネジ部には、軸受けとなる棒状の支持体を貫通させることで、前記中間プーリ又は前記プーリ付きハンドルが回動可能に軸支されることが好ましい。
【0021】
このカム遊び知育玩具において、減速時には、前記出力プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記プーリ付きハンドルの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるように丸ベルトが巻回されることが好ましい。
【0022】
このカム遊び知育玩具において、減速時には、前記中間プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記プーリ付きハンドルの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるよう丸ベルトが巻回され、且つ前記出力プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記中間プーリの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるように丸ベルトが巻回されることが好ましい。
【0023】
このカム遊び知育玩具において、前記カム遊び知育玩具は、さらに、回転中心に雌ネジの穴部が形成された六角ナットを備え、前記カム部材は、その穴部の内表面に雌ネジが形成され、前記カムシャフトの雄ネジに螺合されると共に、前記六角ナットと合わせて締め込むことで、前記カムシャフトの自由な位置に締結可能となることが好ましい。
【0024】
このカム遊び知育玩具において、前記カム部材は、上面視で中央部に形成された穴部の内表面に雌ネジを切らないで前記カムシャフトにそのまま挿通されると共に、前記六角ナットを両側から締め込むことで、前記カムシャフトの自由な位置に締結されることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係るカム遊び知育玩具は、筐体部と、筐体部内に横架された略棒形状の部材であるカムシャフトと、カムシャフトの一端側に連結されてカムシャフトを回転させるためのハンドルと、カムシャフトの他端側に連結されてカムシャフトを回転可能に保持するための軸ホルダ部と、カムシャフトに螺合又は貫通する穴部を有してカムシャフトに締結される様々な形状のカム部材と、カムシャフトの回転運動に連動するからくり機構部と、を備え、カムシャフトの外周面にはカム部材の穴部の内表面に形成された雌ネジと螺合するための雄ネジが形成される。この構成により、本願発明に係るカム遊び知育玩具は、より身近で子供が興味を持ちやすいからくり機構部を取り入れ、このカム遊び知育玩具で遊ぶ子供の更なる知育効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】(a)本発明の実施の形態に係るカム遊び知育玩具の正面側の斜視写真図、(b)同上カム遊び知育玩具の背面側の斜視写真図、(c)同上カム遊び知育玩具の天面側の斜視写真図、(d)同上カム遊び知育玩具を分解した背面側の斜視写真図である。
【
図2】(a)同上カム遊び知育玩具の上面図、(b)同上カム遊び知育玩具の正面視からの説明図、(c)同上カム遊び知育玩具の右側面図である。
【
図3】(a)及び(b)同上カム遊び知育玩具を分解した状態の一例を示す参考写真図である。
【
図4】(a)及び(b)同上カム遊び知育玩具に使用するユニットベースの参考写真図である。
【
図5】(a)及び(b)同上カム遊び知育玩具の参考写真図である。
【
図6】(a)乃至(d)同上ユニットベースの筐体部天面への取り付け方向を説明するための図である。
【
図7】(a)及び(b)同上カム遊び知育玩具に備わる軸部の取り付けを説明するための図、(c)乃至(e)同上カム遊び知育玩具のA−A線断面図である。
【
図8】(a)乃至(c)同上ユニットベースの筐体部天面への取り付けを説明するための図、(d)及び(e)同上軸部の筐体部天面への取り付けを説明するための図である。
【
図9】(a)乃至(c)同上カム遊び知育玩具に備わるハンドルの減速時の状態を示す斜視写真図、(d)同上ハンドルの取り付けに使用される樹脂製のブッシュを示す参考写真図である。
【
図10】(a)及び(c)同上ハンドルの1/2減速時の状態を示す説明図である。
【
図11】(a)及び(c)同上ハンドルの1/4減速時の状態を示す説明図である。
【
図12】(a)乃至(c)同上カム遊び知育玩具に備わるカム部材の締結状態の違いを説明するためのの参考図である。
【
図13】(a)乃至(h)同上カム部材の様々な形状、及び各カム部材のカム受けに対する動作を説明するための図である。
【
図14】(a)及び(b)同上カム遊び知育玩具に備わる組合せ用のカム部材を説明するための参考写真図である。
【
図15】(a)乃至(c)同上組合せ用のカム部材の締結状態の違いを説明するためのの参考図である。
【
図16】(a)乃至(g)同上組合せ用のカム部材の様々な形状、及び各カム部材のカム受けに対する動作を説明するための図である。
【
図17】(a)同上組合せ用のカム部材を使用した場合のカム遊び知育玩具の正面側の斜視写真図、(b)同上カム遊び知育玩具の背面側の斜視写真図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施の形態に係るカム遊び知育玩具について図面を参照して説明する。
図1は、主として木材を用いて組み立てられたカム遊び知育玩具1の写真図を示している。このカム遊び知育玩具1は、子供の知育効果を図った知育玩具に、からくりに用いられるからくり機構部を組合せた木製の知育玩具である。ここでは、より身近で子供が興味を持ちやすいからくり機構部(具体的には車のエンジンバルブ開閉機構に用いられるカムシャフト)を組合せたものである。
【0028】
本実施の形態に係るカム遊び知育玩具1のカムシャフトでは、色々な形状のカム部品から選んで組み替えることができ、さらに箱上のからくり機構部も自由に組み替えることができる。また、ハンドルの減速が可能となっており、より幅広い動きを作り出すことができ、箱上の船や魚たちも付け替えて遊ぶことができる。
【0029】
なお、本実施の形態における知育玩具とは、略円筒形状のペグ棒を所定の穴部に挿し込む「ペグ挿し」と呼ばれるものや、ボルトとナットのおもちゃである「ネジまわしブロック」である。「ペグ挿し」では、子供が穴に棒を挿したり、ねじったりする動作をするために、手先、指先を思い通りに動かすための訓練になる。同時に、子供が手先を器用に動かしながら、物の仕組みを理解することにも繋がる。さらに、子供が穴にどのような向きで棒を挿せば挿さるのか、どの方向にネジを回せばネジが取れるのかなどを実際に体感しながら学ぶことができる。「ネジまわしブロック」では子供の手先の器用さや集中力を養うことができると共に、ねじ構造の理解などの効果が得られる。カム遊び知育玩具1では、木のネジを主に使用していることを特徴としているため、手先の器用さや集中力も同時に養える玩具になっている。
【0030】
<全体構造の説明>
最初に、本実施の形態に係るカム遊び知育玩具1の構造に関して
図1〜
図5を参照しながら説明する。カム遊び知育玩具1は、木製であるために、子供でも怪我をすることなく人形やパーツの脱着が可能となり、動きやデザインの多様性を生み出すことが可能となる。なお、カム遊び知育玩具1の大きさは、例えば、正面視において、幅が43cm、奥行き13cm、高さ33cm程度の大きさである。
【0031】
カム遊び知育玩具1は、
図1及び
図2に示すように、筐体部2、カムシャフト3、ハンドル4、軸ホルダ部5、カム部材6、及びこの筐体部2の天面に設けられたからくり機構部7で構成されている。なお、以下の説明においては、
図1(a)に示す筐体部2の半透視面側を正面として説明する。
【0032】
筐体部2は、
図1(c)などに示すように、前面及び後面が開口された箱体であり、天板21、右側面板22、左側面板23、及び底板24の4つの板状部材が、その側面に形成された凹凸部(例えばアリ溝組と呼ばれる木組み)で締結されている。また、筐体部2の前面(一側面)には、アクリル板などの半透明な半透視面25が設けられる。この半透視面25により、カム遊び知育玩具1で遊ぶ子供が、筐体部2の内部(カムシャフト機構)の動きを半透視できる。
【0033】
カムシャフト3は、
図1(d)に示すように、筐体部2の左右側面板22,23に形成された穴部2a,2bに横架された略棒形状の部材であり、長さは筐体部2内の左右幅と略同じとなっている。また、カムシャフト3の外周面にはネジ山が形成され、雄ネジ3aとなっている。筐体部2の天板21にはからくり機構部7が設けられ、このからくり機構部7は、カムシャフト3(すなわちハンドル4)の回転運動に連動する。
【0034】
ハンドル4は、カムシャフト3の一端側に、右側面板22に形成された穴部2aを介して連結され、カムシャフト3を回転させるための部材となる。具体的には、ハンドル4は、
図2や
図5(b)に示すように、取っ手部4aと、円盤部材4bと、ネジ受け部4cとから構成される。ネジ受け部4cには内表面に雌ネジが切ってあるために、雄ネジ3aであるカムシャフト3の一端側を容易に取り付け・取り外しすることが可能となっている。
【0035】
軸ホルダ部5は、カムシャフト3の他端側に、左側面板23に形成された穴部2bを介して連結され、カムシャフト3を回転可能に保持する。なお、通常であれば穴部2a,2bとハンドル4のネジ受け部4c及び軸ホルダ部5との間には、
図9(d)に示すようなフランジ付き円筒形状の樹脂製のブッシュ8が一体に用いられている。これにより、ハンドル4及び軸ホルダ部5の回転時の摺動性をよりスムーズにしている。
【0036】
カム部材6は、
図5などに示すように、いわゆる車のエンジン機構のカムシャフトに一体化されている偏心カムのような部材であって、カムシャフト3に螺合又は貫通する穴部6aを有してカムシャフト3に締結される様々な形状の部材となる。そして、当然にハンドル4の回転運動に連動して回転する。
【0037】
筐体部2の天板21には、
図1(c)に示すように、後述する上下棒が貫通する上面視で円形の複数(本実施の形態では3つ)の穴部2i〜2kが左右方向に沿って形成されている。そして、筐体部2の底面24には、
図1(b)に示すように、穴部2i〜2kに対応する位置に、カム軸の組立時の目印となるマーキング部26が形成(本実施の形態においては3か所)されている。このマーキング部26により、後述するカム受け81の回転中心線を確認することができる。
【0038】
天板21には、2か所において穴部2mが設けられ、ここに船体部10の底面に設けられた凸状の木ダボを嵌合する。このことで、側面視からからくり機構部7を目隠しすることができ、子供には人形が動いているだけに見えて、からくり機構部7に対しての子供のより一層の興味を惹くことができる。
【0039】
<からくり機構部の説明>
次に、カム遊び知育玩具1の天板21に設けられるからくり機構部7の構造に関して
図2〜
図5などを参照しながら説明する。このからくり機構部7は、
図5などに示すように、カム受け81と、上下軸82と、軸部83とを備えている。
【0040】
カム受け81は、カム部材6の外周面が当接するときに回転、上下動、又は上下動しながら回転(回転しながら上下動)するように水平状に設けられた円盤状の部材である。上下軸82は、カム受け81の上面の回転中心に取り付けられて(螺合されて)、筐体部2の天面21に形成された穴部2i〜2kを貫通して上側に延びる柱状の部材である。軸部83は、上下軸82の上端側に一体接続(螺合)される多様な形状の部材である。また、軸部83の上面には、ペグ棒9を着脱可能に取り付けるための円形の穴部(人形取り付けよう雌ネジ)が形成されている。ペグ棒9の上端には、様々な種類の魚、キリン、ウサギ、ペンギン、パンダやゾウなどの愛らしい様々な動物の顔などを模した人形ブロック84が着脱可能に取り付けられる。
【0041】
<ユニットベースの説明>
次に、カム遊び知育玩具1の天板21に載置されるユニットベース11に関して
図4〜6などを参照しながら説明する。
【0042】
本実施の形態に係るカム遊び知育玩具1は、3種類のユニットベース11A〜11Cを有している。
図4(a)に示すユニットベース11Aは、少なくとも、上面視での中央部に向けて、その側方から上下軸82を通すためのU字溝11aが形成された略四角板形状の部材である。そして、軸部83の下面がユニットベース11上に載置される。
【0043】
ユニットベース11には複数の貫通孔11bが設けられ、筐体部2の天板21の穴部2i〜2kの周囲には、ユニットベース11に設けられた貫通孔11bと嵌合する凸部2lが形成されている。そして、凸部2lと貫通孔11bとが嵌合することでユニットベース11を筐体部2の天面21に固定できる。また、
図2及び
図6に示すように、筐体部2の天面21及びユニットベース11Cには磁石Mが埋め込まれてあり、これら磁石Mが互いに吸引することによりユニットベース11Cの取り付け方向が
図6(a),(b)に示す2つに限定されることとなる。
【0044】
図4(b)に示すベースユニット11Bは、ユニットベース11Aの構造に加えて、その上面に垂直状に設けられたストッパ11cが形成されている。
【0045】
図5(a)や
図8(a)に示すベースユニット11Cは、ユニットベース11Aの構造に加えて、その上面に支点となる柱部11Ca、及び支点に固定されて支点を中心に揺動するアーム部材11Cbが設けられた揺動ユニットベースである。この場合、
図8(b)に示すように、軸部83は、略円柱形状を有しており、上下軸82が上下に動作する際に、アーム部材11Cbを下方から突き上げるための突き上げ軸となる。
【0046】
<各種の軸部の説明>
次に、カム遊び知育玩具1に係るからくり機構部7の軸部83の構造に関して
図3,
図7,
図8などを参照しながら説明する。
【0047】
図3及び
図7に示す軸部83は、略六角柱形状を有している。この軸部83は、その側面において、ユニットベースのストッパ11cが嵌合されることで昇降だけする際に用いる第一空間83a、及びストッパ11cが所定空間を有して配置されることで昇降及び回転する際に用いる第二空間83bが形成された昇降回転軸となる。
【0048】
すなわち、
図7(c)に示すように、第二空間83bにストッパ11cを配置することで軸部83が上下動したり左右方向に回転するキョロキョロ動作を実現する。また、
図7(d)に示すように、第一空間83aがストッパ11cに嵌合することで軸部83が上下動するだけになる。さらに、
図7(e)に示すように、ストッパ11cのないユニットベース11Aを用いることで軸部83の回転動作が実現可能となる。
【0049】
その他、
図8(d),(e)に示すように、軸部83は、上下軸82の上側に直接接続された略六角柱形状を有した簡易軸とすることもできる。この簡易軸の場合には、回転、上下動、キョロキョロなどの動作は可能であるが、ストッパ11cがないために上下動にも依らず回転動作したり、キョロキョロ動作であるのに一方方向にのみ多く回転するなど精度がラフになる可能性がある。
【0050】
<減速時の説明>
次に、カム遊び知育玩具1のハンドル4の減速時の操作に関して
図9〜
図11を参照しながら説明する。
【0051】
図9に示すように、筐体部2の右側面板22には、さらに、カムシャフト3の回転の減速時に使用される穴部たる雌ネジ部22a,22b(本実施の形態においては2か所)が形成されている。また、カム遊び知育玩具1は、さらに、出力プーリ12、中間プーリ13、及びプーリ付きハンドル14を備えている。なお、この減速時には、ハンドル4を出力プーリ12に付け替える必要性がある。
【0052】
出力プーリ12は、丸ベルトBを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の丸ベルト用溝部12aを有する略円柱形状のプーリである。中間プーリ13は、丸ベルトBを巻回するために回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部13aを有するプーリである。プーリ付きハンドル14は、丸ベルトBを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部14aを有するプーリーとハンドルとが一体形成されたものである。そして、
図9や
図10に示すように、カムシャフト11の一端側には、穴部2aを通して、出力プーリ12が接続される。また、筐体部2の右側面板22の雌ネジ部22a及び22bには、軸受けとなる棒状の支持体13b,14bを貫通させることで、中間プーリ13又はプーリ付きハンドル14が回動可能に軸支される。
【0053】
次に、ハンドル4の1/2減速時の場合に関して説明する。この場合、
図10に示すように、出力プーリ12の丸ベルト用溝部12aの回転径は、プーリ付きハンドル14の丸ベルト用溝部14aの回転径より大きくなる(すなわち、約2倍)ように丸ベルトBが巻回される。この構成により、丸ベルトBを1つ用いてハンドル2回転に付き出力プーリ1回転となり、1/2減速を実現できる。
【0054】
次に、ハンドル4の1/4減速時の場合に関して説明する。この場合、
図11に示すように、中間プーリ13の丸ベルト用溝部13aの回転径は、プーリ付きハンドル14の丸ベルト用溝部14aの回転径より大きくなる(すなわち、約2倍)よう丸ベルトBが巻回される。また、出力プーリ12の丸ベルト用溝部12aの回転径は、中間プーリ13の丸ベルト用溝部13aの回転径より大きくなる(すなわち、約2倍)ように丸ベルトBが巻回される。この構成により、丸ベルトBを2つ用いてハンドル4回転に付き出力プーリ1回転となり、1/4減速を実現できる。
【0055】
このように、カム遊び知育玩具1ではプーリー&ベルト機構によりハンドル4の減速ができるため、カムの動きの幅をより広げることが可能である。なお、上述した1/2減速や1/4減速は例示であり、その他の回転径にすることでその他の比率の減速も実現可能であることは言うまでもない。
【0056】
<カム部材とカム受けの配置>
次に、カム遊び知育玩具1のカムシャフト3に取り付けられる複数のカム部材6とカム受け81との配置により生じるからくり機構部7のからくり動作の違いに関して
図12,
図13などを参照しながら説明する。
図12に示すように、カム部材6は、回転中心に雌ネジ6dを有した穴部が形成された六角ナット6bと締め合うことによりカムシャフト3の自由な位置に締結可能となっている。
【0057】
図13に示すように、カム部材6は、外周に円弧形状の円弧外周面、又は突起形状の外周突起部を備えた様々な形状を有する。基本的には、円弧外周面はカム受け81に当接した状態でカム受け81を回転させ、外周突起部は、カム受け81に当接するとカム受け81を上下動させる。
【0058】
ここで、カム部材6とカム受け81との配置の違いによる動作の違いが生じてくる。すなわち、カム受け81は、
図12(a)に示すようにカム部材6の円弧外周面がカム受け81の回転中心の下側で当接するときにゆっくりとした上下動をし、
図12(b)に示すようにカム部材6の円弧外周面がカム受け81の回転中心の下側以外で当接するときにゆっくりと上下動しながら回転する。すなわち、カム受け81を回転させたい場合には、カム部材6をカム受け81の回転中心の下側よりずらす(オフセットする)必要性がある。
【0059】
また、
図12(c)に示すように2つの偏心したカム部材6の偏心側の位相を180度異なる方向に、且つカム受け81の回転中心に対称に配置されることでカム受け81の回転方向が交互に行ったり来たりするキョロキョロ動作を実現することができる。
【0060】
図示していないが、カム部材6の外周突起部がカム受け81の回転中心の下側で当接するときに細かく上下動をし、カム部材6の外周突起部がカム受け81の回転中心の下側以外で当接するときにはゆっくりと回転しながら上下動する。この構成により、カム遊び知育玩具1では、ペグ棒9の上端に取り付けされた人形ブロック84の魚や動物の顔が、回転したり、上下動したり、揺動したり、回転しながら上下動したりするからくり機能を実現している。この人形ブロック84の動作は非常に愛嬌があり、カム遊び知育玩具1で遊ぶ子供の興味を惹くことができ、更なる知育効果を図ることができる。なお、ここで用いる「揺動」とは、上下軸82の上下動を、からくり機構部7で人形ブロック84が揺れながら動くことへ動作変換することを意味している。
【0061】
なお、
図13には、異なる形状の各カム部材6に対応して実現できる
図12の動きの詳細を記載した。ここでのMAX上昇ライン及びMAX下降ラインは、カム部材6の回転に伴って変動するカム受け81の最大上昇ライン及び最大下降ラインを示している。
【0062】
<組合せカム部材の説明>
次に、組合せカムと呼ばれるカム部材6に関して
図14〜
図16を参照しながら説明する。
図14に示すように、組合せカムのカム部材6は、上面視で中央部に形成された穴部の内表面に雌ネジを切らないでカムシャフト3にそのまま挿通されると共に、六角ナット6bを両側から締め込むことで、カムシャフト3の自由な位置に締結される。具体的には、
図15に示すように、カム部材6を数枚、円柱形状のスペーサ6cなども組合せて両側から六角ナット6bで締め込むことでカムシャフト3に固定される。そして、上述した減速と合わせて使うことでより多様な動きを創り出すことができる。
図15(a)はカム部材6を3枚と六角ナット6bを2枚使用して上下動又は揺動する場合、
図15(b)はカム部材6を2枚と六角ナット6bを2枚使用して回転する場合、
図15(c)はカム部材6を2枚とスペーサ7bを2枚と六角ナット6bを2枚使用してキョロキョロ動作をする場合を示す。
【0063】
また、
図16において、組合せカムの形状と各カム部材6の使用時のカム受け81の動作を説明している。同図に示すように、組合せカムとして使用できるカム部材6には突起状のものや、1/4回転、半回転、3/4回転時に使用できるものがある。
【0064】
本実施の形態に係るカム遊び知育玩具1では、これらの多種多様な組合せカム部材6を用いることで、子供が自分の頭の中で想像した動きをカム部材6とカムシャフト3とを組合せることで創作することが可能となる。特に、ハンドル4の減速時においては、カムシャフト3を通常よりゆっくりと回転できるために、子供が思い描いた動きを実現し易く、様々な動物の動きを自ら創り出すことができる。
【0065】
以上の説明により、本実施の形態に係るカム遊び知育玩具1は、子供の知育効果を図った知育玩具に、からくりおもちゃに用いられるからくり機構部7を組合せた知育玩具である。このカム遊び知育玩具1は、前面及び後面が開口された箱体である筐体部2と、筐体部2の左右側面板22,23に形成された穴部2a,2bに横架された略棒形状の部材であるカムシャフト3と、カムシャフト3の一端側に穴部2aを通して連結されてカムシャフト3を回転させるためのハンドル4と、カムシャフト3の他端側に穴部2bを介して連結されてカムシャフト3を回転可能に保持するための軸ホルダ部5と、カムシャフト3に螺合又は貫通する穴部を有してカムシャフト3に締結される様々な形状のカム部材6と、カムシャフト3の回転運動に連動するからくり機構部7と、を備え、カムシャフト3の外周面には、カム部材6の穴部の内表面に形成された雌ネジ6dと螺合するための雄ネジ3aが形成されている。
【0066】
この構成により、カム遊び知育玩具1は、より身近で子供が興味を持ちやすいからくり機構部(エンジン機構)を組合せ、その結果、子供の更なる知能的発達を図ることができる。また、カム遊び知育玩具1は、なぜ魚は回るのか、なぜナット同士を合わせると固定されるのか、等「なぜ」がたくさんある玩具であるため、子供の考える力を養う効果も奏する。
【0067】
具体的には、カム遊び知育玩具1は、からくり機構部を知育玩具(ペグ挿しやネジまわし)に取り入れているため、子供が興味を持ちやすく、メカニカルを学びながら、知育としての効果をも得られる。さらに、子供が普段、目にすることができないカムシャフト機構やプーリーを、玩具を遊ぶ中で動作する機能を実際に見ることができ、メカニカルを身近に感じて、より一層メカニカルへの関心が高まり、物の仕組みの理解力を高める効果をも奏する。また、カムシャフト機構やプーリーだけでなく、実際の機械に使われている「ダブルナット」、「ストッパ」、「ポカよけ」、「位置決め」など様々な実践的要素が組み込まれており、将来的なメカニカルエンジニアの育成にも貢献できる。
【0068】
カム遊び知育玩具1は、ネジ回しで子供の手先の器用さや集中力を上げると共に、ハンドル4の動きに連動して人形ブロック84が踊りだすためにワーキングメモリーを鍛えるという相乗効果も生じる。
【0069】
すなわち、カム遊び知育玩具1は、普段は目にすることが難しい車の内部機構を多く取り入れており、機構を組み替えたり動きを見ることによって、機械技術を身近に体験することができる。また、子供が遊ぶ知育玩具として、もっと機械を身近に感じ、学べる要素を多く取り入れて、人々の生活空間へ取り入れることができる知育玩具(機械技術×知育玩具×インテリアの3要素を掛け合わせた玩具)となる。
【0070】
なお、本発明は、上記実施の形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態においてはカム遊び知育玩具1を子供用の知育玩具として説明したが、インテリアとして長く生活空間へ取り入れられるデザインを有しているため、大人の鑑賞用おもちゃやインテリアなどにも応用できる。
【符号の説明】
【0071】
1 カム遊び知育玩具
2 筐体部
2a,2b,2i,2j,2k 穴部
2l 凸部
3 カムシャフト
3a 雄ネジ
4 ハンドル
5 軸ホルダ部
6 カム部材
6a 穴部
6b 六角ナット
6c スペーサー
6d 雌ネジ
7 からくり機構部
9 ペグ棒
10 船体部
11,11A,11B,11C ユニットベース
11a U字溝
11b 貫通孔
11c ストッパ
12 出力プーリ
13 中間プーリ
14 プーリー付ハンドル
21 天板
22 右側面板
22a,22b 雌ネジ部
23 左側面板
24 底板
25 半透視面
26 マーキング部
81 カム受け
82 上下軸
83 軸部
83a 第一空間
83b 第二空間
84 人形ブロック
M 磁石
B 丸ベルト
【手続補正書】
【提出日】2019年3月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
子供の知育効果を図った知育玩具に、からくりに用いられるからくり機構部を組合せたカム遊び知育玩具であって、
前面及び後面が開口された箱体である筐体部と、
前記筐体部の左右側面板に形成された穴部に横架された略棒形状の部材であるカムシャフトと、
前記カムシャフトの一端側に、前記穴部を通して連結され、当該カムシャフトを回転させるためのハンドルと、
前記カムシャフトの他端側に、前記穴部を介して連結され、前記カムシャフトを回転可能に保持するための軸ホルダ部と、
前記カムシャフトに螺合又は貫通する穴部を有して前記カムシャフトに締結される様々な形状のカム部材と、
前記カムシャフトの回転運動に連動するからくり機構部と、を備え、
前記カムシャフトの外周面には、前記カム部材の穴部の内表面に形成された雌ネジと螺合するための雄ネジが形成され、
前記筐体部の天面には、複数の穴部が形成され、
前記からくり機構部は、
前記カム部材の外周面が当接するときに回転、上下動、又は上下動しながら回転するように水平状に設けられた円盤状のカム受けと、
前記カム受けの上面の回転中心に取り付けられて、当該穴部を貫通して上側に延びる柱状の上下軸と、
前記上下軸の上端側に一体接続される多様な形状の軸部と、を備え、
前記軸部の上面には、ペグ棒を着脱可能に挿し込むための円形の穴部が形成され、
前記カム遊び知育玩具は、さらに、
上面視での中央部に向けて、その側方から前記上下軸を通すためのU字溝が形成された略四角板形状の部材であるユニットベースを備え、
当該ユニットベースには複数の貫通孔が設けられ、
前記筐体部の天板の穴部の周囲には、前記ユニットベースに設けられた貫通孔と嵌合する凸部が形成されている、ことを特徴とするカム遊び知育玩具。
【請求項2】
前記カム遊び知育玩具は、木製であり、
前記筐体部の一側面には、半透明な半透視面が設けられ、
前記ペグ棒の上端は、様々な種類の魚、愛らしい様々な動物の顔を模した人形ブロックが着脱可能に取り付けれられる、ことを特徴とする請求項1に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項3】
前記ベースユニットは、さらに、その上面に垂直状に設けられたストッパが形成された突起付きユニットベースであり、
前記軸部は、略六角柱形状を有し、その側面において、前記ストッパが嵌合されることで昇降だけする際に用いる第一空間、及び前記ストッパが所定空間を有して配置されることで昇降及び回転する際に用いる第二空間が形成された昇降回転軸である、ことを特徴とする請求項1記載のカム遊び知育玩具。
【請求項4】
前記ベースユニットは、その上面に支点となる柱部、及び当該支点に固定されて当該支点を中心に揺動するアーム部材が設けられた揺動ユニットベースであり、
前記軸部は、略円柱形状を有しており、前記上下軸が上下に動作する際に、前記アーム部材を下方から突き上げるための突き上げ軸である、ことを特徴とする請求項1記載のカム遊び知育玩具。
【請求項5】
前記軸部は、前記上下軸の上側に直接接続された略六角柱形状を有した簡易軸である、ことを特徴とする請求項1記載のカム遊び知育玩具。
【請求項6】
前記カム部材は、外周に円弧形状の円弧外周面、又は突起形状の外周突起部を備え、当該円弧外周面は前記カム受けに当接した状態で前記カム受けを回転又は上下動しながら回転させ、当該外周突起部は、前記カム受けに当接すると前記カム受けを上下動又は回転しながら上下動させる、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項7】
前記カム受けは、前記カム部材の円弧外周面がカム受けの回転中心の下側で当接するときにゆっくりとした上下動をし、前記カム部材の円弧外周面が前記カム受けの回転中心の下側以外で当接するときにゆっくりと上下動しながら回転し、
前記カム部材の外周突起部が前記カム受けの回転中心の下側で当接するときに細かく上下動をし、前記カム部材の外周突起部が前記カム受けの回転中心の下側以外で当接するときには回転しながら上下動する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項8】
前記筐体部の前記ハンドル側の側面には、さらに、前記カムシャフトの回転の減速時に使用される複数の雌ネジ部が形成され、
前記カム遊び知育玩具は、さらに、
丸ベルトを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の丸ベルト用溝部を有する略円柱形状の出力プーリと、
丸ベルトを巻回するために回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部を有する中間プーリと、
丸ベルトを巻回するためにその回転方向に沿って形成された複数の回転径の異なる丸ベルト用溝部を有するプーリーとハンドルとが一体形成されたプーリ付きハンドルとを備え、
前記カムシャフトの一端側には、前記穴部を通して、前記出力プーリが接続され、
前記雌ネジ部には、軸受けとなる棒状の支持体を貫通させることで、前記中間プーリ又は前記プーリ付きハンドルが回動可能に軸支される、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項9】
減速時には、前記出力プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記プーリ付きハンドルの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるように丸ベルトが巻回される、ことを特徴とする請求項8に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項10】
減速時には、前記中間プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記プーリ付きハンドルの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるよう丸ベルトが巻回され、且つ前記出力プーリの丸ベルト用溝部の回転径は、前記中間プーリの丸ベルト用溝部の回転径より大きくなるように丸ベルトが巻回される、ことを特徴とする請求項8に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項11】
前記カム遊び知育玩具は、さらに、回転中心に雌ネジの穴部が形成された六角ナットを備え、
前記カム部材は、その穴部の内表面に雌ネジが形成され、前記カムシャフトの雄ネジに螺合されると共に、前記六角ナットと合わせて締め込むことで、前記カムシャフトの自由な位置に締結可能となる、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【請求項12】
前記カム遊び知育玩具は、さらに、回転中心に雌ネジの穴部が形成された六角ナットを備え、
前記カム部材は、上面視で中央部に形成された穴部の内表面に雌ネジを切らないで前記カムシャフトにそのまま挿通されると共に、前記六角ナットを両側から締め込むことで、前記カムシャフトの自由な位置に締結される、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のカム遊び知育玩具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は、子供の知育効果を図った知育玩具に、からくりに用いられるからくり機構部を組合せたカム遊び知育玩具であって、前面及び後面が開口された箱体である筐体部と、前記筐体部の左右側面板に形成された穴部に横架された略棒形状の部材であるカムシャフトと、前記カムシャフトの一端側に、前記穴部を通して連結され、当該カムシャフトを回転させるためのハンドルと、前記カムシャフトの他端側に、前記穴部を介して連結され、前記カムシャフトを回転可能に保持するための軸ホルダ部と、前記カムシャフトに螺合又は貫通する穴部を有して前記カムシャフトに締結される様々な形状のカム部材と、前記カムシャフトの回転運動に連動するからくり機構部と、を備え、前記カムシャフトの外周面には、前記カム部材の穴部の内表面に形成された雌ネジと螺合するための雄ネジが形成され
、前記筐体部の天面には、複数の穴部が形成され、前記からくり機構部は、前記カム部材の外周面が当接するときに回転、上下動、又は上下動しながら回転するように水平状に設けられた円盤状のカム受けと、前記カム受けの上面の回転中心に取り付けられて、当該穴部を貫通して上側に延びる柱状の上下軸と、前記上下軸の上端側に一体接続される多様な形状の軸部と、を備え、前記軸部の上面には、ペグ棒を着脱可能に挿し込むための円形の穴部が形成され、前記カム遊び知育玩具は、さらに、上面視での中央部に向けて、その側方から前記上下軸を通すためのU字溝が形成された略四角板形状の部材であるユニットベースを備え、当該ユニットベースには複数の貫通孔が設けられ、前記筐体部の天板の穴部の周囲には、前記ユニットベースに設けられた貫通孔と嵌合する凸部が形成されていることを特徴とするカム遊び知育玩具である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
このカム遊び知育玩具において、
前記カム遊び知育玩具は、さらに、回転中心に雌ネジの穴部が形成された六角ナットを備え、前記カム部材は、上面視で中央部に形成された穴部の内表面に雌ネジを切らないで前記カムシャフトにそのまま挿通されると共に、前記六角ナットを両側から締め込むことで、前記カムシャフトの自由な位置に締結されることが好ましい。