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特開2020-65584血流量プローブ、血流量センサ及び血流量測定器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-65584(P2020-65584A)
(43)【公開日】2020年4月30日
(54)【発明の名称】血流量プローブ、血流量センサ及び血流量測定器
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/06 20060101AFI20200403BHJP
   A61B 5/026 20060101ALI20200403BHJP
【FI】
   A61B8/06
   A61B5/026 140
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-198121(P2018-198121)
(22)【出願日】2018年10月22日
(11)【特許番号】特許第6592164号(P6592164)
(45)【特許公報発行日】2019年10月16日
(71)【出願人】
【識別番号】511212240
【氏名又は名称】束原 幸俊
(71)【出願人】
【識別番号】518199654
【氏名又は名称】谷 和雄
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷 和雄
【テーマコード(参考)】
4C017
4C601
【Fターム(参考)】
4C017AA11
4C017AC40
4C017FF05
4C601DD04
4C601EE12
4C601EE13
4C601EE17
4C601GD04
4C601JB38
4C601JB45
(57)【要約】
【課題】人体等の被検体の血管の血流量を測定する血流量プローブにおいて、血管を挟む血流量センサを交換可能とすることにより、一つの血流量プローブで広範囲の太さの血管の血流量を測定可能とする。
【解決手段】被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサ10と、該血流量センサ10からの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器20とを備える。血流量センサ10及び血流量測定器20は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタ13、23をそれぞれ備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブであって、
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備え、
前記血流量センサ及び前記血流量測定器は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタをそれぞれ備える血流量プローブ。
【請求項2】
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて、
前記血流量測定器にコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続された血流量センサ。
【請求項3】
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて、
前記血流量センサにコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続された血流量測定器。
【請求項4】
請求項2において、
被検体の血管の外周に置かれた状態で、受けた超音波を反射する反射板と、
該反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側から前記反射板に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射された超音波を受信する第1振動子と、
前記反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側に前記第1振動子と並んで位置し、前記反射板で反射させて前記第1振動子に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射される前記第1振動子が送信した超音波を受信する第2振動子とを備え、
前記反射板は、前記第1及び第2振動子との間に挟む血管の太さの違いに応じて前記第1及び第2振動子に対する距離を変更可能とされており、
前記第1及び第2振動子は、前記反射板との距離の変化に係わらず、前記第1又は第2振動子から送信された超音波が前記反射板で反射されて前記第2又は前記第1振動子にて受信されるように、前記反射板との距離に応じて超音波の送受信角度を変更する角度変更機構を備える血流量センサ。
【請求項5】
請求項1において、
前記血流量センサは、請求項4に記載の血流量センサとされた血流量プローブ。
【請求項6】
請求項3において、
所定の滅菌処理に耐えられる外装を備え、且つ所定の滅菌処理に耐えられる気密性又は水密性の少なくともいずれか一方を備えるように構成された血流量測定器。
【請求項7】
請求項1又は5において、
前記血流量センサと前記血流量測定器とが接続された状態で、前記血流量測定器を覆う滅菌袋を備える血流量プローブ。
【請求項8】
請求項1、5又は7において、
前記血流量センサと前記血流量測定器とは、両者間が離間された状態で機械的及び電気的に接続状態を維持する延長ケーブルを介して接続されている血流量プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体等の被検体の血流量を測定する血流量プローブ、並びに血流量プローブを構成する血流量センサ及び血流量測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
血流量測定装置は、患者(被検体)の血管の血流量を測定する血流量プローブと、血流量プローブによって測定された血流量を表示する表示器とを備えて構成されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2915343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量を計測する血流量プローブの場合、血管を挟むヘッドが血管の太さ毎に異なるため、血管の太さ毎に多種類の血流量プローブを用意する必要がある。
【0005】
本発明の課題は、人体等の被検体の血管の血流量を測定する血流量プローブにおいて、血管を挟む血流量センサを交換可能とすることにより、一つの血流量プローブで広範囲の太さの血管の血流量を測定可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明は、被検体の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブであって、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える。前記血流量センサ及び前記血流量測定器は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタをそれぞれ備える。
【0007】
第1発明によれば、血流量センサと血流量測定器とを切り離し可能に接続して血流量プローブが構成されている。そのため、血流量測定器は共通として血流量センサを必要に応じて交換可能とすることができる。従って、血流量センサを使い捨てとして、使用後の洗浄と滅菌が必要な血流量センサの洗浄及び滅菌作業を不要とすることができる。また、被検者の血管サイズに合わせて血流量センサを交換して、血流量測定器を共通に使用することができる。
【0008】
第2発明は、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて、前記血流量センサは、前記血流量測定器にコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続されている。
【0009】
第2発明によれば、血流量センサは、血流量測定器に対して切り離し可能に接続されて血流量プローブが構成される。そのため、血流量プローブとして使用するに際し、血流量測定器は共通として血流量センサを必要に応じて交換可能とすることができる。従って、血流量センサを使い捨てとして、使用後の洗浄と滅菌が必要な血流量センサの洗浄及び滅菌作業を不要とすることができる。また、被検者の血管サイズに合わせて血流量センサを交換して、血流量測定器を共通に使用することができる。
【0010】
第3発明は、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて、前記血流量測定器は、前記血流量センサにコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続されている。
【0011】
第3発明によれば、血流量測定器は、血流量センサを切り離し可能に接続して血流量プローブが構成される。そのため、血流量プローブとして使用するに際し、血流量測定器は共通として血流量センサを必要に応じて交換可能とすることができる。従って、血流量センサを使い捨てとして、使用後の洗浄と滅菌が必要な血流量センサの洗浄及び滅菌作業を不要とすることができる。また、被検者の血管サイズに合わせて血流量センサを交換して、血流量測定器を共通に使用することができる。
【0012】
第4発明は、上記第2発明の血流量センサにおいて、被検体の血管の外周に置かれた状態で、受けた超音波を反射する反射板と、該反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側から前記反射板に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射された超音波を受信する第1振動子と、前記反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側に前記第1振動子と並んで位置し、前記反射板で反射させて前記第1振動子に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射される前記第1振動子が送信した超音波を受信する第2振動子とを備える。前記反射板は、前記第1及び第2振動子との間に挟む血管の太さの違いに応じて前記第1及び第2振動子に対する距離を変更可能とされており、前記第1及び第2振動子は、前記反射板との距離の変化に係わらず、前記第1又は第2振動子から送信された超音波が前記反射板で反射されて前記第2又は前記第1振動子にて受信されるように、前記反射板との距離に応じて超音波の送受信角度を変更する角度変更機構を備える。
【0013】
第5発明は、上記第1発明の血流量プローブにおいて、前記血流量センサは、上記第4発明に記載の血流量センサとされている。
【0014】
第4及び第5発明によれば、血管を挟んで第1及び第2振動子に対して対向配置された反射板が血管の太さに応じて移動可能とされ、同時に第1及び第2振動子は、反射板の移動に応じて超音波の送受信角度が変更可能とされる。そのため、血管の太さに応じて反射板を移動することにより、一つの血流量プローブにより太さの異なる血管の血流量を測定することができる。
【0015】
第6発明は、上記第3発明の血流量測定器において、所定の滅菌処理に耐えられる外装を備え、且つ所定の滅菌処理に耐えられる気密性又は水密性の少なくともいずれか一方を備えるように構成されている。
【0016】
第6発明によれば、血流量測定器が滅菌処理に耐えられるように構成されているため、滅菌処理を施して繰り返し使用することができる。
【0017】
第7発明は、上記第1又は第5発明の血流量プローブにおいて、前記血流量センサと前記血流量測定器とが接続された状態で、前記血流量測定器を覆う滅菌袋を備える。
【0018】
第7発明によれば、血流量測定器に血流量センサが接続された状態で、血流量測定器には滅菌袋が被せられる。そのため、血流量センサが滅菌され、若しくは新品に交換される一方、血流量測定器は滅菌されなくても、血流量測定器は、滅菌袋により滅菌状態が維持され、血流量プローブとして滅菌状態で使用することができる。
【0019】
第8発明は、上記第1、第5又は第7発明の血流量プローブにおいて、前記血流量センサと前記血流量測定器とは、両者間が離間された状態で機械的及び電気的に接続状態を維持する延長ケーブルを介して接続されている。
【0020】
第8発明によれば、血流量プローブとして長さが必要なときに、血流量測定器と血流量センサとの間に延長ケーブルを接続して、血流量プローブとして長さを延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態の血流量プローブの概略構成図である。
図2図1の血流量プローブが血流量測定器と血流量センサとに切り離された状態を示す概略構成図である。
図3】血流量センサの先端部分を拡大して示す正面図である。
図4】血流量センサの先端部分を拡大して示す側面図である。
図5】本発明の第2実施形態の血流量プローブの概略構成図である。
図6】本発明の第3実施形態の血流量プローブの概略構成図である。
図7】第1実施形態の血流量測定器と血流量センサとの間に延長ケーブルが接続された状態を示す概略構成図である。
図8】本発明の第4実施形態の血流量プローブの概略構成図である。
図9図8の血流量プローブが血流量測定器と血流量センサとに切り離された状態を示す概略構成図である。
図10】本発明の第5実施形態の血流量プローブの概略構成図である。
図11】第4実施形態の血流量測定器と血流量センサとの間に延長ケーブルが接続された状態を示す概略構成図である。
図12】第1実施形態の血流量プローブの血流量測定状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1実施形態の構成>
図1、2は、本発明の第1実施形態を示す。第1実施形態は、例えば、手術中の患者(被検体)の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブ1であり、図1のように、血流量プローブ1は、計測した血流量を表示器30に無線送信するようにされて血流量測定装置2が構成されている。表示器30は、手術中の医師に向けて計測した血流量を表示する。
【0023】
血流量プローブ1は、互いに切り離し可能に接続された血流量センサ10と血流量測定器20とを備え、血流量センサ10と血流量測定器20は、血流量センサ10の雄型コネクタ13と血流量測定器20の雌型コネクタ23とが結合されることにより機械的及び電気的に接続されている。血流量センサ10と血流量測定器20とを切り離し可能に接続するコネクタ13、23は、図1、2に示す構成のものに限定されず、公知の各種のものを採用することができる。
【0024】
図12のように、血流量プローブ1は、公知のトランジットタイム方式のものであり、血流量センサ10のヘッド12には、先端の反射板14に対向して第1、第2振動子15、16が内蔵されている。そして、反射板14と第1、第2振動子15、16との間に血管Vを挟んだ状態で、第1、第2振動子15、16が送信した超音波15A、16Aを反射板14で反射させ、反射した超音波15B、16Bを送信した側ではない第1、第2振動子15、16で受信している。血流量プローブ1は、第1、第2振動子15、16における超音波の送受信に要する時間差に基づいて血管Vを流れる血流Bの流量を計測する。
【0025】
図1のように、血流量測定器20は、測定回路21を備え、測定回路21は、各コネクタ23、13を介して血流量センサ10のヘッド12内の第1、第2振動子15、16との間で電気信号のやり取りをしている。そのため、血流量センサ10のロッド11内には、測定回路21から第1、第2振動子15、16にそれらの作動信号を送るための電気回路(図示略)、並びに第1、第2振動子15、16の受信信号を測定回路21に送るための電気回路(図示略)が形成されている。測定回路21は、上述のように第1、第2振動子15、16における超音波の送受信に要する時間差に基づいて血管Vを流れる血流Bの流量を測定する。なお、ロッド11は、いろいろな角度の血管に対してヘッド12を装着し易くするように屈曲自在とされていることが好ましい。
【0026】
図1のように、血流量測定器20は、送信器22を備え、測定回路21で測定された血流量を表示器30に向けて無線送信する。この場合の無線通信は、手術室内で行われるため、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信が採用される。血流量測定器20内には、図示を省略したが、測定回路21及び送信器22に電源を供給するバッテリが備えられている。
【0027】
<ヘッド12の詳細構成>
図3、4のように、反射板14は、板状のステム14aによりヘッド12の先端に図3に矢印で示すように出没自在に結合されている。この場合、反射板14とステム14aは一体に形成されている。図3にて反射板14の上面が超音波の反射面14bとされている。また、図3のように、ステム14aは、ヘッド12の内側に入るほど板幅が幅狭とされた台形形状とされている。更に、ステム14aは、図4にて上下方向からヘッド12の内壁(図示略)により圧接されており、ヘッド12に対して出没移動する際の摩擦抵抗が適度に設定されている。
【0028】
図3のように、第1及び第2振動子15、16は、各端部の摺動部15c、16cをステム14aの両側の摺動面14cに接触させて設けられており、第1及び第2振動子15、16の各振動面15b、16bは、反射板14の反射面14bに向けて配置されている。第1及び第2振動子15、16の各振動面15b、16bの反対面側には、圧縮スプリング15a、16aが設けられており、第1及び第2振動子15、16は、圧縮スプリング15a、16aの付勢力により各摺動部15c、16cがステム14aの摺動面14cに常時接触するようにされている。
【0029】
そのため、反射板14は、ステム14aの先端がヘッド12内に出没するように操作されることにより、反射板14と第1及び第2振動子15、16との間に挟む血管Vの太さの違いに係わらず、その血管Vの血流量測定が可能とされている。即ち、血管Vの太さに係わらず、図4のように血管Vの外周面の3か所が、ヘッド12の先端面12a、反射板14の反射面14b、及びステム14aにより当接され、挟持される。
【0030】
このようにステム14aの先端がヘッド12内に出没するように操作されると、ステム14aの摺動面14cと第1及び第2振動子15、16の摺動部15c、16cとの摺動位置に応じて第1及び第2振動子15、16の角度が変更される。そのため、反射板14の位置の変化に係わらず第1及び第2振動子15、16の振動面15b、16bが、常時、反射板14の反射面14bを向くようにされている。即ち、反射板14の位置に応じて第1及び第2振動子15、16の超音波の送受信角度が変更されている。従って、ステム14aの摺動面14cと第1及び第2振動子15、16の摺動部15c、16cによって角度変更機構18が構成されている。
【0031】
第1実施形態において、ステム14aのヘッド12に対する停止位置は、ステム14aとヘッド12の内壁との摩擦抵抗により保持される構造とした。しかし、ステム14aの摺動面14cをステム14aの出没方向に凹凸となる凹凸面(図示略)として、この凹凸面と第1及び第2振動子15、16の摺動部15c、16cとの係合により、ステム14aの移動、停止に節度感を持たせるようにしてもよい。また、ステム14aの摺動面14cに回転軸(図示略)を結合させて、ステム14aのヘッド12に対する移動を回転軸の回転操作により行うようにしてもよい。更に、ステム14aのヘッド12に対する移動量を把握し易くするため、ステム14aの露出面に目盛(図示略)を付けるか、若しくはヘッド12の表面に目盛(図示略)を付け、ステム14aと共に移動する指針(図示略)によりその目盛が指示されるようにしてもよい。
【0032】
<第1実施形態の作用、効果>
第1実施形態によれば、血流量センサ10と血流量測定器20とを雄型コネクタ13及び雌型コネクタ23により切り離し可能に接続して血流量プローブ1が構成されている。そのため、血流量測定器20は共通として血流量センサ10を必要に応じて交換可能とすることができる。従って、血流量センサ10を使い捨てとして、使用後の洗浄と滅菌が必要な血流量センサ10の洗浄及び滅菌作業を不要とすることができる。また、被検者の血管サイズに合わせて血流量センサ10を交換して、血流量測定器20を共通に使用することができる。なお、血流量センサ10を交換しても血流量測定器20を繰り返し使用する場合は、血流量測定器20は滅菌処理が必要であり、血流量測定器20は、滅菌処理に耐えられる外装(特に、外装材の材質)を備え、且つ所定の滅菌処理に耐えられる気密性又は水密性の少なくともいずれか一方を備えるように構成されている。
【0033】
また、第1実施形態によれば、血管Vを挟んで第1及び第2振動子15、16に対して対向配置された反射板14が血管Vの太さに応じて移動可能とされ、同時に第1及び第2振動子15、16は、振動面15b、16bの向きが反射板14の移動に応じて変更可能とされている。即ち、反射面14bの移動に係わらず振動面15b、16bが常時反射板14の反射面14bを向くようにされている。そのため、血管Vの太さに応じて反射板14を移動することにより、一つの血流量プローブ1により太さの異なる血管Vの血流量を測定することができる。
【0034】
表1は、血流量センサ10をI〜IVの4つのタイプに分けて構成した例を示す。各タイプの血流量センサ10は、ヘッド12の反射板14に挟み得る血管Vのサイズを所定範囲毎(1.0〜4.5mm、3.9〜7.5mm、6.9〜14.0mm、13.0〜35.0mm)に設定して4種類に分けたものである。なお、1種類の血流量センサ10のみで、略全てのサイズ(例えば、1.0〜40.0mm)の血管Vをヘッド12の反射板14に挟み得るものとすることもできる。
【0035】
【表1】
【0036】
表1のように、血流量センサ10を4つのタイプに分けて用意することにより、ヘッド12に対して反射板14が固定されていて反射板14を移動できない場合(血流量センサ10を各サイズ毎に用意する必要がある)に比べて、血流量センサ10の種類を大幅に削減することができる。しかも、4つにタイプ分けされているため、タイプ分けされていない場合に比べて血管Vのサイズに合わせるための反射板14の移動量を小さくすることができる。そのため、略全てのサイズの血管Vに合わせるために反射板14を大きく移動する場合に比べて、ステム14aの移動に応じて第1及び第2振動子15、16の角度を変更する角度変更機構18を小型化することができる。その結果、ヘッド12の大きさを小さくすることができる。
【0037】
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態は、第1実施形態に対して血流量測定器20の周りを滅菌袋41により覆ったことを特徴とする。また、第2実施形態では、血流量センサ10と血流量測定器20とを切り離し可能に接続するコネクタのうち、雄型コネクタ23Aが血流量測定器20に設けられ、雌型コネクタ13Aが血流量センサ10に設けられている。その他の構成は、基本的に第1実施形態と同一であり、同一構成についての再度の説明は省略する。
【0038】
血流量測定器20は、その全体が滅菌袋41により覆われており、滅菌袋41の開口部41aが血流量測定器20から突出形成された雄型コネクタ23Aの突出途中に結合されている。その結果、血流量測定器20が滅菌処理されていなくても滅菌袋41の外側は、滅菌状態とされている。滅菌袋41としては、ガス滅菌、電子線滅菌、高圧蒸気滅菌、ガンマ線滅菌などに耐えられる袋が使用される。
【0039】
雄型コネクタ23A及び雌型コネクタ13Aが結合されるとき、血流量測定器20に対向配置される雌型コネクタ13Aの血流量測定器20側端部には、血流量測定器20に向けて突部17が突出形成されている(図5において、突部17は断面にて示されている)。また、その突部17に対向する血流量測定器20の表面には、突部17を受け入れて嵌合させる嵌合穴24が形成されている。嵌合穴24は、雄型コネクタ23Aの周りを囲むように環状に形成されており、突部17も嵌合穴24に対応して環状に形成されている。そのため、雄型コネクタ23A及び雌型コネクタ13Aが結合されて血流量センサ10と血流量測定器20とが接続状態とされたとき、滅菌袋41を挟んで突部17が嵌合穴24に嵌合され、滅菌袋41の開口部41aが突部17と嵌合穴24とに挟まれて、滅菌袋41内に血流量測定器20が密封される。
【0040】
第2実施形態によれば、血流量測定器20に血流量センサ10が接続された状態で、血流量測定器20には滅菌袋41が被せられる。そのため、血流量センサ10が滅菌され、若しくは新品に交換される一方、血流量測定器20は滅菌されなくても、血流量測定器20は、滅菌袋41により滅菌状態が維持され、血流量プローブ1として滅菌状態で使用することができる。
【0041】
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態は、第2実施形態(図5参照)に対して血流量測定器20への滅菌袋42の被せ方を変更したことを特徴とする。具体的には、雄型コネクタ13及び雌型コネクタ23を含めて血流量測定器20全体を滅菌袋42にて覆うようにしている。そのため、滅菌袋42の開口部42aは血流量センサ10のロッド11Aに紐44により密封されている。なお、ロッド11Aは、雄型コネクタ13側の外径が漸次太くなるように形成されており、滅菌袋42の開口部42aがロッド11Aの雄型コネクタ13側から抜け落ちないようにしている。その他の構成は、基本的に第1実施形態と同一であり、同一構成についての再度の説明は省略する。
【0042】
第3実施形態においても、第2実施形態と同様、血流量センサ10が滅菌され、若しくは新品に交換される一方、血流量測定器20は滅菌されなくても、血流量測定器20は、滅菌袋42により滅菌状態が維持され、血流量プローブ1として滅菌状態で使用することができる。
【0043】
<延長ケーブル50の使用(第1実施形態)>
図7は、第1実施形態における血流量センサ10と血流量測定器20との間に延長ケーブル50を接続して使用する場合を示す。延長ケーブル50には、血流量センサ10のロッド11内に設けられているのと同様の電気配線(図示略)が設けられている。即ち、延長ケーブル50には、血流量測定器20の測定回路21から血流量センサ10の第1、第2振動子15、16にそれらの作動信号を送るための電気回路(図1、3参照)、並びに第1、第2振動子15、16の受信信号を測定回路21に送るための電気回路(図1、3参照)が形成されている。
【0044】
延長ケーブル50の一端には、血流量センサ10の雄型コネクタ13と機械的及び電気的に接続可能な雌型コネクタ51が結合されている。また、延長ケーブル50の他端には、血流量測定器20の雌型コネクタ23と機械的及び電気的に接続可能な雄型コネクタ52が結合されている。延長ケーブル50は、屈曲自在に形成されており、任意の長さに設定可能とされている。この場合、雌型コネクタ51と雌型コネクタ23は同じサイズとされており、雄型コネクタ52と雄型コネクタ13は同じサイズとされている。そのため、延長ケーブル50を使用しない場合は、雄型コネクタ13と雌型コネクタ23を機械的及び電気的に接続可能とされている。
【0045】
このように血流量センサ10と血流量測定器20との間に延長ケーブル50を接続することにより、血流量プローブ1として長さの長いものが必要なときに、それに対応することができる。例えば、血流量センサ10を手術中の患者の血管に装着した状態で、血流量センサ10に延長ケーブル50を介して血流量測定器20を接続して、血流量測定器20を手術台の一部に保持することが可能となる。なお、血流量測定器20にクリップを一体に設け、血流量測定器20を手術台等に保持し易くすることもできる。
【0046】
<第4実施形態>
図8、9は、本発明の第4実施形態を示す。第4実施形態は、第1実施形態(図1参照)に対して血流量センサ10と血流量測定器20とを接続するコネクタの雄雌関係を逆にしたことを特徴とする。具体的には、血流量センサ10のロッド11の先端には、雌型コネクタ13Bが設けられ、血流量測定器20の先端には、雄型コネクタ23Bが設けられている。図8のように、雄型コネクタ23Bが雌型コネクタ13Bに挿入して結合された状態では、血流量センサ10と血流量測定器20とが機械的に結合されると同時に、血流量測定器20の測定回路21がロッド11内の電気回路に電気接続される。その他の構成は、基本的に第1実施形態と同一であり、同一構成についての再度の説明は省略する。
【0047】
第4実施形態は、第1実施形態に対してコネクタの雄雌関係を逆にしたのみであり、第1実施形態と同様の作用、効果を奏する。
【0048】
<第5実施形態>
図10は、本発明の第5実施形態を示す。第5実施形態は、第3実施形態(図6参照)に対して血流量センサ10と血流量測定器20とを接続するコネクタの雄雌関係を逆にしたことを特徴とする。また、滅菌袋42Aを両端開放のものとし、一方の開口部42aを紐44により締め付けてロッド11Aの表面に密着されると同時に、他方の開口部42bを紐43により密封したことを特徴とする。その他の構成は、基本的に第3実施形態と同一であり、同一構成についての再度の説明は省略する。
【0049】
具体的には、血流量センサ10のロッド11Aの先端には、雌型コネクタ13Cが設けられ、血流量測定器20の先端には、雄型コネクタ23Cが設けられている。雄型コネクタ23Cが雌型コネクタ13Cに挿入して結合された状態では、血流量センサ10と血流量測定器20とが機械的に結合されると同時に、血流量測定器20の測定回路(21)がロッド11A内の電気回路に電気接続される。
【0050】
第5実施形態は、第3実施形態に対してコネクタの雄雌関係を逆にし、滅菌袋42Aの密閉の仕方の点で相違するが、第3実施形態と同様の作用、効果を奏する。
【0051】
<延長ケーブル50の使用(第4実施形態)>
図11は、第4実施形態(図8、9参照)における血流量センサ10と血流量測定器20との間に延長ケーブル50を接続して使用する場合を示す。延長ケーブル50は、その両端に接続されるコネクタの雄雌関係が、図7の場合に比べて反対になったのみで、その他の構成は図7と同一である。
【0052】
延長ケーブル50の一端には、血流量センサ10の雌型コネクタ13Bと機械的及び電気的に接続可能な雄型コネクタ52が結合されている。また、延長ケーブル50の他端には、血流量測定器20の雄型コネクタ23Bと機械的及び電気的に接続可能な雌型コネクタ51が結合されている。延長ケーブル50は、屈曲自在に形成されており、任意の長さに設定可能とされている。この場合、雌型コネクタ51と雌型コネクタ13Bは同じサイズとされており、雄型コネクタ52と雄型コネクタ23Bは同じサイズとされている。そのため、延長ケーブル50を使用しない場合は、雄型コネクタ23Bと雌型コネクタ13Bを機械的及び電気的に接続可能とされている。
【0053】
このように血流量センサ10と血流量測定器20との間に延長ケーブル50を接続することにより、血流量プローブ1として長さの長いものが必要なときに、それに対応することができる。
【0054】
<その他の実施形態>
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、本発明の血流量プローブは、人体のみでなく他の動物の血管に対しても適用可能である。また、心臓の血管のみならず、他の臓器や体内の血管に対して適用可能である。
【0055】
上記実施形態では、血流量プローブをトランジットタイム方式のものとしたが、公知の他のタイプの測定方式のものとしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 血流量プローブ
2 血流量測定装置
10 血流量センサ
11、11A ロッド
12 ヘッド
12a 先端面
13 雄型コネクタ
13A、13B、13C 雌型コネクタ
14 反射板
14a ステム
14b 反射面
14c 摺動面
15 第1振動子
16 第2振動子
15a、16a 圧縮スプリング
15b、16b 振動面
15c、16c 摺動部
17 突部
18 角度変更機構
20 血流量測定器
21 測定回路
22 送信器
23 雌型コネクタ
23A、23B、23C 雄型コネクタ
24 嵌合穴
30 表示器
41、42、42A 滅菌袋
41a、42a、42b 開口部
43、44 紐
50 延長ケーブル
51 雌型コネクタ
52 雄型コネクタ
V 血管
B 血流
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2019年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブであって、
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備え、
前記血流量センサ及び前記血流量測定器は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタをそれぞれ備え
前記血流量センサは前記血管の種々の太さに対応するようにサイズを変えた複数種類の中から選択可能とされており、選択された前記血流量センサが、そのサイズに係わらず共通の前記血流量測定器に前記コネクタを介して接続可能とされている血流量プローブ。
【請求項2】
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて用いられる血流量センサであって
前記血流量測定器にコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続され
前記血管の種々の太さに対応するようにサイズを変えた複数種類の中から選択可能とされており、選択された前記血流量センサが、そのサイズに係わらず共通の前記血流量測定器に前記コネクタを介して接続可能とされている血流量センサ。
【請求項3】
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて用いられる血流量測定器であって
前記血流量センサにコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続され
前記血流量センサは前記血管の種々の太さに対応するようにサイズを変えた複数種類の中から選択可能とされており、選択された前記血流量センサが、そのサイズに係わらず共通の前記血流量測定器に前記コネクタを介して接続可能とされている血流量測定器。
【請求項4】
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて用いられる血流量センサであって、
前記血流量測定器にコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続され、
被検体の血管の外周に置かれた状態で、受けた超音波を反射する反射板と、
該反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側から前記反射板に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射された超音波を受信する第1振動子と、
前記反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側に前記第1振動子と並んで位置し、前記反射板で反射させて前記第1振動子に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射される前記第1振動子が送信した超音波を受信する第2振動子とを備え、
前記反射板は、前記第1及び第2振動子との間に挟む血管の太さの違いに応じて前記第1及び第2振動子に対する距離を変更可能とされており、
前記第1及び第2振動子は、前記反射板との距離の変化に係わらず、前記第1又は第2振動子から送信された超音波が前記反射板で反射されて前記第2又は前記第1振動子にて受信されるように、前記反射板との距離に応じて超音波の送受信角度を変更する角度変更機構を備える血流量センサ。
【請求項5】
被検体の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブであって、
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備え、
前記血流量センサ及び前記血流量測定器は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタをそれぞれ備え、
前記血流量センサは、請求項4に記載の血流量センサとされた血流量プローブ。
【請求項6】
請求項3において、
所定の滅菌処理に耐えられる外装を備え、且つ所定の滅菌処理に耐えられる気密性又は水密性の少なくともいずれか一方を備えるように構成された血流量測定器。
【請求項7】
請求項1又は5において、
前記血流量センサと前記血流量測定器とが接続された状態で、前記血流量測定器を覆う滅菌袋を備える血流量プローブ。
【請求項8】
請求項1、5又は7において、
前記血流量センサと前記血流量測定器とは、両者間が離間された状態で機械的及び電気的に接続状態を維持する延長ケーブルを介して接続されている血流量プローブ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
第1発明は、被検体の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブであって、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える。前記血流量センサ及び前記血流量測定器は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタをそれぞれ備え、前記血流量センサは前記血管の種々の太さに対応するようにサイズを変えた複数種類の中から選択可能とされており、選択された前記血流量センサが、そのサイズに係わらず共通の前記血流量測定器に前記コネクタを介して接続可能とされている
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
第2発明は、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて用いられる血流量センサであって、前記血流量センサは、前記血流量測定器にコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続され、前記血管の種々の太さに対応するようにサイズを変えた複数種類の中から選択可能とされており、選択された前記血流量センサが、そのサイズに係わらず共通の前記血流量測定器に前記コネクタを介して接続可能とされている
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
第3発明は、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて用いられる血流量測定器であって、前記血流量測定器は、前記血流量センサにコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続され、前記血流量センサは前記血管の種々の太さに対応するようにサイズを変えた複数種類の中から選択可能とされており、選択された前記血流量センサが、そのサイズに係わらず共通の前記血流量測定器に前記コネクタを介して接続可能とされている
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
第4発明は、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて用いられる血流量センサであって、前記血流量測定器にコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続され、被検体の血管の外周に置かれた状態で、受けた超音波を反射する反射板と、該反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側から前記反射板に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射された超音波を受信する第1振動子と、前記反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側に前記第1振動子と並んで位置し、前記反射板で反射させて前記第1振動子に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射される前記第1振動子が送信した超音波を受信する第2振動子とを備える。前記反射板は、前記第1及び第2振動子との間に挟む血管の太さの違いに応じて前記第1及び第2振動子に対する距離を変更可能とされており、前記第1及び第2振動子は、前記反射板との距離の変化に係わらず、前記第1又は第2振動子から送信された超音波が前記反射板で反射されて前記第2又は前記第1振動子にて受信されるように、前記反射板との距離に応じて超音波の送受信角度を変更する角度変更機構を備える。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
第5発明は、被検体の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブであって、被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備え、前記血流量センサ及び前記血流量測定器は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタをそれぞれ備え、前記血流量センサは、上記第4発明に記載の血流量センサとされている。
【手続補正書】
【提出日】2019年7月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備える血流量プローブにおいて用いられる血流量センサであって、
前記血流量測定器にコネクタを介して機械的及び電気的に切り離し可能に接続され、
被検体の血管の外周に置かれた状態で、受けた超音波を反射する反射板と、
該反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側から前記反射板に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射された超音波を受信する第1振動子と、
前記反射板との間に被検体の血管を挟んだ状態で、前記反射板の反対側に前記第1振動子と並んで位置し、前記反射板で反射させて前記第1振動子に向けて超音波を送信すると共に、前記反射板から反射される前記第1振動子が送信した超音波を受信する第2振動子とを備え、
前記反射板は、前記第1及び第2振動子との間に挟む血管の太さの違いに応じて前記第1及び第2振動子に対する距離を変更可能とされており、
前記第1及び第2振動子は、前記反射板との距離の変化に係わらず、前記第1又は第2振動子から送信された超音波が前記反射板で反射されて前記第2又は前記第1振動子にて受信されるように、前記反射板との距離に応じて超音波の送受信角度を変更する角度変更機構を備える血流量センサ。
【請求項2】
被検体の血管の血流量を計測して電気信号に変換する血流量プローブであって、
被検体の血管の長手方向の一部を外周から挟んで血流量に応じた電気信号を発生する血流量センサと、
該血流量センサからの電気信号を処理して血流量を表す電気信号に変換する血流量測定器とを備え、
前記血流量センサ及び前記血流量測定器は、機械的及び電気的に互いを切り離し可能に接続するコネクタをそれぞれ備え、
前記血流量センサは、請求項に記載の血流量センサとされた血流量プローブ。
【請求項3】
請求項において、
前記血流量センサと前記血流量測定器とが接続された状態で、前記血流量測定器を覆う滅菌袋を備える血流量プローブ。
【請求項4】
請求項において、
前記血流量センサと前記血流量測定器とは、両者間が離間された状態で機械的及び電気的に接続状態を維持する延長ケーブルを介して接続されている血流量プローブ。