【解決手段】車載装置は、通信部により、車両の運転マナーに対する評価を通信により取得する。評価は、評価を示す情報と評価が行われた時の車両の位置である評価位置とを含む。車載装置の制御部は、評価画像GHとして、評価位置に対応する位置X1、X2に、評価位置に対応づけられた評価を示す情報(「BAD」、「GOOD」)を道路地
前記制御部は、前記運転開始を検出して前記運転終了を検出するまでの間、その間の前記評価を示す情報を、停車中に表示される前記評価画像に含めることを特徴とする請求項5に記載の車載装置。
前記制御部は、前記評価画像に表示させる前記評価を示す情報を、同じ評価位置での評価状況に応じて変更することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の車載装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る運転マナー評価システムを示す図である。
運転マナー評価システム1は、車両2の運転マナーに対する評価が入力される送信装置10と、送信装置10に入力された評価を車載装置30に送信するサーバ20と、車両2に搭載され、この車両2の運転マナーに対する評価をサーバ20又は送信装置10から受信し、各評価を示す評価画像GHを表示する車載装置30とを備えている。
図1には、車載装置30を搭載した車両2、及び送信装置10を一台ずつ示しているが、これらは複数台存在する。また、車両2は、例えば自動車であるが、自動車以外の車両でもよい。
【0020】
送信装置10は、車両2の運転者以外の他者がユーザーであり、そのユーザーが携帯可能なスマートフォンなどの携帯装置である。この送信装置10は、送信側指示入力部11、送信側通信部12、送信側制御部13、送信側記憶部14、送信側位置検出部15、及び送信側デバイス16を備えている。なお、
図1には運転マナー評価システム1に関わる構成だけを示している。
送信側指示入力部11は、操作子などの公知の指示入力デバイスを介して、送信装置10のユーザーから任意の車両2の運転マナーに対する評価を入力する。送信側通信部12は、サーバ20と移動通信網を介して通信する機能、及び車載装置30とBluetooth(登録商標)又は無線LANなどの近距離無線通信を利用して通信する機能を有している。
【0021】
送信側制御部13は、CPUなどで構成され、送信装置10の各部を制御するコンピュータとして機能する。送信側記憶部14は、送信側制御部13が利用する制御プログラム及び各種のデータを記憶する。送信側位置検出部15は、GPSシステムやジャイロセンサーなどを利用した公知の手法により現在位置を検出する。送信側デバイス16は、車両2の運転マナーに対する評価を入力するための入力画面などを表示する表示デバイス、及び車両2などを撮影する撮影デバイスなどである。
【0022】
本実施形態において、車両2の運転マナーに対する評価は、良い運転マナーと評価された場合の「GOOD」と、良くない運転マナーと評価された場合の「BAD」との2種類がある。
「GOOD」は、交通ルールに従っている、といった他者の客観的評価に限定されず、送信装置10のユーザーが共感したり、好感を持ったりした運転マナーに対する他者の主観的評価を含んでもよい。「BAD」についても、他者の客観的評価に限定されず、他者の主観的評価を含んでもよい。なお、「GOOD」及び「BAD」は一例であり、それ以外の表現を使用してもよい。
【0023】
図2は送信装置10の運転マナー評価システム1に関わる動作を示すフローチャートである。ステップS1Aにおいて、送信側制御部13は、ユーザーから評価の入力が指示されたか否かを判定し、指示されると(ステップS1A;YES)、ステップS2Aの処理に移行する。
ステップS2Aにおいて、送信側制御部13は、評価対象の車両2を特定する処理(車両特定処理)を行う。車両特定処理は、送信側通信部12によって、近距離無線通信範囲内の車両2と通信することによって車両2から、この車両2を識別可能な車両識別ID(例えば、車両ナンバー、又は車両ナンバー以外の固有情報)を取得する処理、又は、送信側指示入力部11を利用してユーザーが車両ナンバーなどの車両識別IDを直接入力する処理である。
なお、車両特定処理は、上記処理に限定されず、例えば、送信装置10の撮影デバイスにより車両2を撮影し、撮影画像から車両ナンバーなどの車両識別IDを画像認識する処理でもよい。
【0024】
ステップS3Aにおいて、送信側制御部13は、送信側指示入力部11を介してユーザーの評価を取得すると共に、送信側位置検出部15によって検出された評価の位置を示す評価位置と、送信装置10が備える計時回路で計時される評価の日時を示す評価日時とを取得する。
ステップS4Aにおいて、送信側制御部13は、取得した評価を、付加情報(評価位置、評価日時、車両識別ID)と共にサーバ20に送信する。この評価及び付加情報からなる評価データDHは、サーバ20を経由して車両2の車載装置30に送信される。
【0025】
なお、ステップS4Aにおいて、車両2が送信装置10の近距離無線通信範囲内に存在する場合、サーバ20を経由せずに、送信装置10から車両2に評価データDHを直接送信するようにしてもよい。この場合、送信装置10から車両2に送信される評価データDHは、評価位置の情報を含まないようにし、評価位置は、車載装置30側で取得するようにしてもよい。
【0026】
図1に戻り、サーバ20は、サーバ通信部21、サーバ制御部22、及びサーバ記憶部23を備えている。サーバ通信部21は、送信装置10及び車載装置30と移動通信網を介して通信する機能を有し、各送信装置10から送信された評価データDHを受信する。サーバ制御部22は、CPUなどで構成され、サーバ20の各部を制御するコンピュータとして機能する。サーバ記憶部23は、サーバ制御部22が利用する制御プログラム、及び車両識別IDに基づいて各車載装置30の送信先を特定する送信先データなどを記憶すると共に、サーバ通信部21により受信した評価データDHを一時的に記憶する。
【0027】
サーバ制御部22は、サーバ通信部21によって、送信装置10から評価データDHを受信すると、評価データDH中の車両識別IDに基づいて、その車両識別IDの車両2に搭載された車載装置30の送信先を特定し、評価データDHを車載装置30に送信する。つまり、サーバ20は、全ての車載装置30の送信先を把握しており、各送信装置10がサーバ20に評価データDHを送信すれば、サーバ20から各車載装置30に評価データDHを送信することが可能である。
なお、各送信装置10に、車両識別IDに基づいて各車載装置30の送信先を特定する送信先データをダウンロードさせることによって、各送信装置10から各車載装置30に評価データDHを直接送信できるように構成してもよい。
【0028】
車載装置30は、通信部31、位置検出部32、車両情報取得部33、計時部34、指示入力部35、表示部36、制御部37、及び記憶部38を備えている。通信部31は、サーバ20と移動通信網を介して通信する機能、及び送信装置10とBluetooth(登録商標)又は無線LANなどの近距離無線通信を利用して通信する機能を有している。
位置検出部32は、GPSシステムやジャイロセンサーなどを利用した公知の手法により車両2の現在位置を検出する。車両情報取得部33は、車両2の運転開始/運転終了を示す情報(本実施形態ではイグニッションのON/OFF)、及び車速を示す情報(本実施形態では車速パルス)などの車両情報を取得する。計時部34は、現在時刻を計時する。
【0029】
指示入力部35は、操作子などの公知の指示入力デバイスを介して、車載装置30のユーザー(車両2の運転者などの乗員)の各種指示を入力する。表示部36は、液晶表示装置などの表示デバイスを有し、制御部37の制御の下、各種の情報を表示する。
制御部37は、CPUなどで構成され、車載装置30の各部を制御するコンピュータとして機能する。記憶部38は、サーバ制御部22が利用する制御プログラムDP及び地図データDMなどを記憶すると共に、受信した評価データDHを記憶する。制御部37は、制御プログラムDPを実行することにより、車両情報に基づいて車両2の状態(運転開始、運転終了、走行中、停止中など)を検出する車両状態検出部37A、表示部36の表示を制御する表示制御部37B、不図示の音声デバイス(例えば、スピーカ)を介して音声を出力する音声制御部37C、不図示の振動デバイスを介して乗員に作用させる振動を制御する振動制御部37Dとして機能する。
【0030】
地図データDMには、車両2が走行する道路を含む地図のデータであり、かつ、信号機や横断歩道などの道路に関する設備や区域を記述した詳細情報DSを含む地図データが適用される。
信号機や横断歩道は、前方不注意又は一時停止違反などの運転マナー低下が発生し易い道路状況を知る手かがりとなる箇所であり、かつ、第三者から運転マナーが評価され易い箇所でもある。この詳細情報DSを含む地図データDMを利用することによって、表示制御部37Bは、信号機や横断歩道などの道路に関する設備や区域を含む道路地
図MP(後述する
図4)を表示させることが可能になる。この地図データDMには、例えば、自動運転に使用される高精度地図データが適用される。
なお、詳細情報DSに記述される設備や区域は、信号機や横断歩道に限定されず、例えば、速度超過や一時停止違反を招き易い道路状況の情報、又は駐車マナーが評価され易い道路状況の情報を含んでもよいし、適宜に追加又は変更可能である。
【0031】
また、詳細情報DSを含む地図データDMを利用する構成にも限定されない。例えば、詳細情報DSを含まない地図データDMと、詳細情報DSとを利用することによっても、運転マナーが要求される信号機や横断歩道を含む道路地
図MPを表示することが可能である。
また、車載装置30の記憶部38に地図データDMを予め記憶しているが、この地図データDMを、サーバ20などの外部装置に記憶しておき、上記道路地
図MPを表示する場合に、地図データDMの全部又は一部を車載装置30にダウンロードし、ダウンロードしたデータに基づいて道路地
図MPを表示するようにしてもよい。
【0032】
なお、本実施形態の車載装置30は、公知のカーナビゲーション機能を有するカーナビゲーション装置に構成される。但し、本説明においては、運転マナー評価システム1に関わる構成の図示及び説明をし、それ以外の構成については図示及び説明を省略している。また、車載装置30は、オーディオ再生機能、ラジオ機能、又はテレビ機能などの公知の各種機能を有してもよい。
【0033】
運転マナー評価システム1では、各送信装置10を携帯する各ユーザー(評価者に相当)から車両2の運転マナーの評価を受け付ける。そして、車載装置30の制御部37は、この車載装置30が搭載された車両2宛てに送信された評価データDHを受信し、記憶部38に蓄積する。これによって、車両2のこれまでの評価データDHが車載装置30の記憶部38に記憶される。
この場合、制御部37は、各評価データDH中の各評価を、その評価データDH中の評価日時及び評価位置などと対応付けたデータにデータベース化して記憶部38に記憶し、評価データDHを受信する毎にデータベースを更新するようにしてもよい。なお、車両2のこれまでの評価データDHを送信装置10に記憶しているが、どの程度の期間の評価データDHを記憶するかについては適宜に設定すればよい。
また、これまでの評価データDHを、サーバ20などの外部装置に記憶しておき、車載装置30側で必要とする場合(評価画像GHを表示する場合など)に、外部装置から評価データDHの全部又は一部を車載装置30にダウンロードするようにしてもよい。
【0034】
図3は車載装置30の評価画像表示処理を示すフローチャートである。
ステップS1Bにおいて、車載装置30の車両状態検出部37Aは、イグニッションのON(IGN_ON)への切り替えを検出することによって、車両2の運転開始を検出し、ステップS2の処理に移行する。
ステップS2Bにおいて、車載装置30の表示制御部37Bは、地図データDMと評価データDHに基づいて評価画像GHの表示を開始する。ここで、評価画像GHは、評価位置に対応する位置X1、X2(後述する
図4及び
図5)に、その評価位置に対応づけられた評価を示す情報を付加した道路地
図MPである。
【0035】
ステップS3Bにおいて、車両状態検出部37Aは、車両2が走行中か否かを判定し、走行中と判定するとステップS4Bの処理に移行し、停車中と判定するとステップS5Bの処理に移行する。
ステップS4Bにおいて、表示制御部37Bは、前回の評価データDH(本日の運転開始よりも前(本日のIGN_ON以前)の評価データDH)を反映した評価画像GHを表示する第1評価画像表示処理を行い、ステップS6Bの処理に移行する。
ステップS5Bにおいて、表示制御部37Bは、最新の評価データDH(本日の運転開始後に取得した直近の評価データDHも含む)の評価データDHを反映した評価画像GHを表示する第2評価画像表示処理を行い、ステップS6Bの処理に移行する。
したがって、運転開始後に取得した直近の評価データDHについては、少なくとも走行中に表示される評価画像GHには反映されず、停車中に表示される評価画像GH、及び、運転終了後の次の運転開始後に表示される評価画像GHに反映される。
【0036】
ステップS6Bにおいて、車両状態検出部37Aは、イグニッションがOFF(IGN_OFF)に切り替えられたか否かを判定し、イグニッションがOFFに切り替えられていない場合、運転終了していないと判定し、ステップS3Bの処理に移行する。これによって、イグニッションのONが継続する間、ステップS3B〜S6Bの処理が繰り返し実行される。
一方、イグニッションがOFFに切り替えられると、車両状態検出部37Aは、運転終了と判定し、表示制御部37Bは、評価画像GHの表示を終了する。
【0037】
図4は第1評価画像表示処理によって表示される評価画像GHの具体例を示す図である。説明の便宜上、第1評価画像表示処理と第2評価画像表示処理とで表示される評価画像GHをそれぞれ区別して説明する場合、前者の評価画像GHを「第1評価画像GH1」と表記し、後者の評価画像GHを「第2評価画像GH2」と表記する。
【0038】
図4に示すように、第1評価画像GH1は、車両2が走行する道路を記述した道路地
図MPに、前回の評価データDHに含まれる評価を示す情報(
図4の例では「BAD」)を、その評価位置に対応する位置X1に追加した画像である。
道路地
図MPは、表示制御部37Bが、地図データDMに基づき車両2が走行する道路(
図4では格子状の道路を示している)を表示すると共に、詳細情報DSに含まれる信号機(
図4中、符号TL)及び横断歩道(後述する
図6中、符号CW)などを実際の設置位置に対応する位置にそれぞれ表示することによって作成された画像である。
【0039】
図4に示す第1評価画像GH1は、更に、位置検出部32によって検出された車両2の現在位置を示す画像P1、車両2のスタート地点からゴール地点までの予め算出した走行経路RT、縮尺率を変更する指示を入力するための操作画像G1、縮尺を示すスケール画像G2、方位などを示す情報画像G3、及び、現在時刻を示す時刻画像G4を含んでいる。なお、これらの情報は、車載装置30のユーザーの指示又は設定などに基づいて適宜に省略してもよい。
【0040】
図4に示す第1評価画像GH1によって、評価位置X1と評価(
図4中、「BAD」)を見易く表示でき、車両2の運転者の運転がどの位置でどのように評価されたのかが容易に確認可能となり、運転者の運転マナー向上に役立てることができる。
また、第1評価画像GH1は、車両2の走行中に表示されるので、運転者は走行中に、過去の評価を踏まえて運転ができる。また、この第1評価画像GH1は、前回の評価データDHに含まれる評価を表示し、直近の評価データDHに含まれる評価は表示しないので、運転者が運転中に直近の評価を見ることはできない。
【0041】
図5は第1評価画像GH1と同じ縮尺の第2評価画像GH2の具体例を示す図である。
第2評価画像GH2は、第1評価画像GH1が前回の評価データDHを利用するのに対し、最新の評価データDH(本日の運転開始後に取得した直近の評価データDHを含む)を利用する点が異なる。このため、第2評価画像GH2には、同
図5に示すように、直近の評価データDHに含まれる評価を示す情報(
図4中、「GOOD」)が、その評価位置に対応する位置X2に追加表示される。
この第2評価画像GH2は停車中に表示されるので、運転者は停車中に、直近の評価も確認でき、直近の評価も考慮して以後の運転に役立てることができる。
【0042】
つまり、本構成では、運転開始を検出して運転終了を検出するまでの間、その間の評価を示す情報を、少なくとも走行中に表示される第1評価画像GH1に含めず、走行中に表示される第2評価画像GH2に含めるか、運転終了を検出した後に表示される次回の第1評価画像GH1に含める。これによって、運転者が運転中に直近の評価を見て気にする事態を避けることができ、運転に集中し易くなる。
【0043】
また、車両2の現在位置が、評価画像GHに表示中の評価の位置を基準とする所定範囲内となった場合に、音声制御部37Cによる音声出力、及び/又は、振動制御部37Dによる振動出力によって、その旨を運転者などの車両2の乗員に報知する報知処理を行ってもよい。この報知処理により、車両2が表示中の評価の位置に近づくと、その旨を運転者などに報知できる。
これに代えて、車両2の現在位置が評価画像GHに表示中の評価の位置のうち、所定の評価に偏っている位置を基準とする所定範囲内となった場合にだけ、上記報知処理を行うようにしてもよい。ここで、同じ評価位置に「GOOD」と「BAD」が存在し、かつ、一方の評価数が他方の評価数よりも予め定めた比率以上となっている場合に、その評価位置を、上記「所定の評価に偏っている位置」と設定すればよい。
【0044】
ところで、
図4及び
図5に示す操作画像G1のタッチ操作が不図示のタッチパネルを介して指示入力部35によって検出されると、表示制御部37Bの制御の下、評価画像GHの縮尺が変更される。
図6は
図5の第2評価画像GH2よりも縮尺率を下げた場合の第2評価画像GH2の具体例を示す図である。
図6に示すように、
図4及び
図5の縮尺率では表示できなかった横断歩道CWが表示される。これによって、運転者は、横断歩道CW及び信号機TLなどの位置を考慮して、評価位置X1、X2で評価された運転を特定し、
図6に例示するように、どのような運転がどのように評価されたかを予想できる。
また、
図6に示すように、評価を示す情報(「GOOD」、「BAD」)に、評価時刻が追加表示される。これによって、どの時間帯の評価かを伝えることもできる。このようにして、運転者は、どの時間帯のどのような運転がどのように評価されたかを確認することが可能になる。
なお、第1評価画像GH1についても、縮尺率を下げることで、
図4の縮尺率では表示できなかった横断歩道CW、及び評価時刻等が表示される。
【0045】
以上説明したように、本実施の形態によれば、車載装置30は、地図データDMと評価データDHとに基づいて評価画像GHを表示部36に表示させる制御部37を備え、制御部37は、評価画像GHとして、評価位置に対応する位置X1、X2に、評価位置に対応づけられた評価を示す情報(「GOOD」、「BAD」)を道路地
図MPに付加した画像を表示させる。これによって、運転マナーの評価を実際の運転に役立て易く提示できる。
【0046】
しかも、車載装置30の記憶部38には、道路に関する設備及び区域の少なくともいずれかを記述した詳細情報DSが記憶され、制御部37は、評価画像GHとして、詳細情報DSに記述された設備及び区域の少なくともいずれかに対応する画像を、道路地
図MPの対応する位置に表示させる。これにより、道路に関する設備又は区域の種類や位置を考慮して、その近くで評価された運転を具体的に特定し易くなり、実際の運転により役立て易くなる。
【0047】
また、詳細情報DSは、信号機及び横断歩道の情報を含み、制御部37は、評価画像GHとして、信号機TL及び横断歩道CWに対応する画像を、道路地
図MPの対応する位置に表示させるので、信号機TL及び横断歩道CWを考慮して評価された運転をより具体的に特定し易くなる。
【0048】
また、車載装置30は、この車載装置30を搭載する車両2の運転者以外の他者からの評価を取得するので、他者から評価が高くなるように運転マナーを向上させ易くなる。
また、評価データDHは、評価の日時を含み、制御部37は、車両2の運転開始、運転終了、走行中及び停車中の少なくともいずれかを検出する機能を有し、運転開始を検出して運転終了を検出するまでの間、その間の評価を示す情報を、少なくとも走行中に表示される第1評価画像GH1に含めず、運転終了を検出した後に表示される第1評価画像GH1に含める。これにより、運転者が運転中に直近の評価を見ることを避け、一端、運転を終了し、その後に運転を再開したタイミングで、前回の運転中の評価を振り返ることが可能になる。
【0049】
また、制御部37は、運転開始を検出して運転終了を検出するまでの間、その間の評価を示す情報を、停車中に表示される第2評価画像GH2に含めるので、運転者が運転中に直近の評価を見ることを避けながら、停車中に直近の評価を確認することが可能になる。
【0050】
ところで、評価画像GHを表示する場合に、同じ評価位置での同じ評価の数が予め定めた閾値を超えると、
図7に示すように、肯定的な評価を示す情報「GOOD」を別の情報「GREAT」に変更したり(
図7中、位置X3)、否定的な評価を示す情報「BAD」を別の情報「WICKED」に変更したりしてもよい(
図7中、位置X4)。これにより、評価画像GHから評価状況をより正確に認識できる。なお、同じ評価位置での同じ評価の数に応じて表示を変更する場合に限定されず、同じ評価位置での異なる評価同士の比率に応じて表示を変更してもよい。要は、同じ評価位置での評価状況に応じて表示を変更することによって、評価状況をより正確に視認させることが可能になる。
【0051】
上記の実施形態は、あくまでも本発明の一実施の態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、
図3のステップS4Bにおいて、車載装置30の表示制御部37Bは、前回の評価データDHにのうち、評価の時刻が現在時刻を基準とする所定時間内の評価データDHを抽出し、抽出した評価データDHの評価を示す情報(「GOOD」、「BAD」)だけを道路地
図MPの対応する位置に表示させるようにしてもよい。
例えば、所定時間を現在時刻を基準とした−1時間〜+1時間の範囲に設定した場合、現在時刻が9時であれば、第1評価画像GH1として、前回の評価データDHのうちの8時〜10時に取得された評価を示す情報だけを道路地
図MPの対応する位置に表示した画像が表示される。これにより、現在時刻と略同時刻に為された過去の評価を運転者が確認でき、その時間帯の運転マナーを向上するように運転し易くなる。
【0052】
この場合、
図3のステップS5Bにおいて、表示制御部37Bは、最新の評価データDHのうち、評価の時刻が現在時刻を基準とする所定時間内の評価データDHを抽出し、抽出した評価データDHの評価を示す情報(「GOOD」、「BAD」)だけを道路地
図MPの対応する位置に表示させるようにすることが好ましい。
これにより、第2評価画像GH2についても、現在時刻と略同時刻の過去の評価を運転者が確認でき、その時間帯の運転マナーを向上するように運転し易くなる。
【0053】
なお、上記の実施形態などでは、車両2の運転開始、運転終了、走行中及び停車中などの車両状態を検出することで、評価画像GHを適宜に変更する場合を説明したが、車両状態に依存させずに、評価画像GHとして、評価位置に対応する位置に、評価位置に対応づけられた評価を示す情報を道路地
図MPに付加した画像を表示させるようにしてもよい。この場合、評価画像GHを車両状態に応じて変更する必要がなくなる分、評価画像GHを表示させる処理が簡易になる。
また、車両2が走行中の場合は評価画像GHを表示させず、停車中の場合にだけ評価画像GHを表示させるようにしてもよい。また、上記報知処理も、車両2が停車中に限定しても行うようにしてもよい。
【0054】
また、車載装置30の表示制御部37Bが、
図8に例示するように、評価データDHに基づいて評価の善し悪しを示す他の評価画像GHXを作成し、表示するようにしてもよい。
図8では、評価画像GHXが、「2018年10月10日」時点で、肯定的な評価を示す情報「GOOD」が20個、否定的な評価を示す情報「BAD」が18個であることを示す集計結果の画像を表示している。
なお、20及び18といった具体的な数字を表示する方法に限定されず、集計結果に応じて各評価を示す情報の色、大きさなどを変更して表示してもよい。
【0055】
また、評価データDHに、評価の対象となった運転状況(例えば、減速、急ブレーキ)を含め、評価画像GHにおいて、減速が「GOOD」であれば、表示する情報(本例では「GOOD」)を黄色で表示し、急ブレーキが「GOOD」であれば、表示する情報(本例では「GOOD」)を黄色の縞模様で表示するなど、ユーザーなどが任意に設定した色で表示させてもよい。
【0056】
また、上記のように取得した評価データDHを利用して、肯定的な評価の総数に応じたポイントを発行し、そのポイントを各種のサービスの割引などに利用できるようにしてもよい。運転者に還元することで、良い運転マナーを継続する意識をつける仕組みを構成することが可能になる。
【0057】
また、上記の送信装置10、サーバ20及び車載装置30の各構成要素は分割してもよいし、併合してもよい。また、各構成要素は、ハードウェアとソフトウェアの協働などにより任意に実現可能である。また、各フローチャートについても、各ステップに対応する処理を分割してもよいし、併合してもよい。