(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-71540(P2020-71540A)
(43)【公開日】2020年5月7日
(54)【発明の名称】文書ファイル管理システム、管理サーバ、文書ファイル管理方法、および文書ファイル管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/166 20200101AFI20200410BHJP
G06F 40/123 20200101ALI20200410BHJP
【FI】
G06F17/24
G06F17/22 605
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-203238(P2018-203238)
(22)【出願日】2018年10月29日
(11)【特許番号】特許第6532587号(P6532587)
(45)【特許公報発行日】2019年6月19日
(71)【出願人】
【識別番号】397038266
【氏名又は名称】株式会社スカイコム
(74)【代理人】
【識別番号】100131853
【弁理士】
【氏名又は名称】澤邉 由美子
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 功
【テーマコード(参考)】
5B109
【Fターム(参考)】
5B109QB11
5B109TB11
5B109VC03
(57)【要約】
【課題】サーバに格納された文書ファイルに対し複数回編集された場合であっても、ネットワークへの負荷を軽減することができる文書ファイル管理システム、管理サーバ、文書ファイル管理方法、および文書ファイル管理プログラムを提供する。
【解決手段】送受信部101は、情報端末装置200から送信された、文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信し、コマンド解析部102は、編集コマンドを解析し、コマンド読込み部103は、編集コマンドが一括編集であると判断した場合には、編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込み、コマンド実行部104は、読込んだ編集コマンドを、文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し実行し、送受信部101は、編集コマンドに含まれる命令をすべて読込んだと判断した場合に、編集結果を情報端末装置200に送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末装置と、ネットワークを介し接続する管理サーバと、を備える文書ファイル管理システムであって、
前記情報端末装置は、
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報を含む文書ファイルに対する編集の入力を受付ける編集受付手段と、
前記編集受付手段によって受付けた前記編集の入力が終了したか否かを判断する編集終了判断手段と、
前記編集終了判断手段によって前記編集の入力が終了したと判断した場合に、前記編集の入力から編集コマンドを生成する編集コマンド生成手段と、
前記文書ファイル識別情報および前記編集コマンド生成手段によって生成した前記編集コマンドを前記管理サーバに送信する編集コマンド送信手段と、を備え、
前記管理サーバは、
前記文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段と、
前記文書ファイル識別情報および前記編集コマンドを前記情報端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記編集コマンドを解析するコマンド解析手段と、
前記コマンド解析手段によって前記編集コマンドが一括編集であると判断した場合には、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し実行するコマンド実行手段と、
前記コマンド読込み手段によって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて読込んだと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする文書ファイル管理システム。
【請求項2】
情報端末装置とネットワークを介し接続する管理サーバであって、
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段と、
前記情報端末装置から送信された、前記文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記編集コマンドを解析するコマンド解析手段と、
前記コマンド解析手段によって前記編集コマンドが一括編集であると判断した場合には、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し実行するコマンド実行手段と、
前記コマンド読込み手段によって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて読込んだと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項3】
前記受信手段によって受信した前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対する他の情報端末装置から受信した編集コマンドの実行を排他制御する排他制御手段、をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記文書ファイルは、PDFファイルであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の管理サーバ。
【請求項5】
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段を備えるコンピュータで実行される文書ファイル管理方法であって、
情報端末装置から送信された、前記文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信する受信ステップと、
前記受信ステップによって受信した前記編集コマンドを解析するコマンド解析ステップと、
前記コマンド解析ステップによって前記編集コマンドが一括編集であると判断した場合には、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込みステップと、
前記コマンド読込みステップによって読込んだ前記編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し実行するコマンド実行ステップと、
前記コマンド読込みステップによって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて読込んだと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信ステップと、を備えることを特徴とする文書ファイル管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載した文書ファイル管理方法をコンピュータに実行させることを特徴と文書ファイル管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書ファイル管理システム、管理サーバ、文書ファイル管理方法、および文書ファイル管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PDF(Portable Document Format)ファイルは、ユーザが操作する情報端末装置の使用環境に左右されず、文書レイアウトが崩れることなく、文書を印刷また画面表示することができるため、広く利用されている。このようなPDFファイルを編集する場合には、文書レイアウトを考慮した修正を行う必要があり、編集が煩雑であるという問題があった。かかる問題を解決するため、全項目表示位置情報を定義したXMLとレイアウトを示すテンプレートに従い、表示内容を記載したCSVを修正することによって、編集されたPDFファイルを生成する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-025770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載した技術では、クラウドコンピューティングによってPDFファイルを共有し編集する場合に、PDFファイルを編集するごとに編集内容をサーバに送信しPDFファイルにアクセスする必要があるため、処理時間の大半が通信時間で占められ、ネットワークに大きな負荷がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、サーバに格納された文書ファイルに対し複数回編集された場合であっても、ネットワークへの負荷を軽減することができる文書ファイル管理システム、管理サーバ、文書ファイル管理方法、および文書ファイル管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明では、情報端末装置から送信された、文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信し、受信した編集コマンドを解析し、編集コマンドが一括編集コマンドであると判断した場合には、編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込み、読込んだ編集コマンドを、文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し実行し、編集コマンドに含まれる命令をすべて読込んだと判断した場合に、編集結果を情報端末装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上述したように構成した本発明によれば、サーバに格納された文書ファイルに対し複数回編集された場合であっても、ネットワークへの負荷を軽減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施例にかかる文書ファイル管理システム10の構成を示すブロック図である。
【
図2】文書ファイル記憶部110のデータ構造の一例を示す説明図である。
【
図3】管理サーバ100と情報端末装置200が実行する文書ファイル編集処理手順を示すフローチャートである。
【
図4】編集前の文書ファイル(PDFファイル)例と表示画面例を示す説明図である。
【
図5】表示画面例と編集後文書ファイル例とを示す説明図である。
【
図6】一括編集の編集コマンドの一例を示す説明図である。
【
図7】編集前の文書ファイル例と編集後の文書ファイル例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照し本発明の実施例を説明する。なお以下の説明は、実施の形態の一例であり、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0010】
図1は、本実施例にかかる文書ファイル管理システム10の構成を示すブロック図である。文書ファイル管理システム10は、管理サーバ100と、情報端末装置200−1〜n(以下、情報端末装置200と示す)とを備える。管理サーバ100、情報端末装置200は、
図1に示すように、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続する。ネットワークNは、有線または無線であることを問わず、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)、移動体通信網等の任意の通信ネットワークおよびその組合せである。
【0011】
管理サーバ100は、情報端末装置200から受信した、文書ファイルに対する編集コマンドを実行するサーバである。管理サーバ100は、文書ファイル記憶部110と、送受信部101と、コマンド解析部102と、コマンド読込み部103と、コマンド実行部104と、排他制御部105と、を備える。
【0012】
図2は、文書ファイル記憶部110のデータ構造の一例を示す説明図である。文書ファイル記憶部110は、文書ファイル識別情報と、文書ファイルと、その他の情報と、を対応付けて記憶する。
【0013】
文書ファイル識別情報は、文書ファイルを一意に識別する情報である。文書ファイルは、ユーザが操作する情報端末装置200から管理サーバ100に登録するために送信された文書ファイルであり、PDFファイルのほか、ワードファイル、エクセルファイル等専用のアプリケーションプログラムを用いて表示または編集するファイルであれば、どのようなファイルであってもよい。本実施例では、文書ファイルがPDFファイルの場合を中心に説明する。
【0014】
その他の情報としては、一例として、文書ファイル情報と、ページ画像等を格納してもよい。文書ファイル情報は、文書ファイルに関する情報であり、文書ファイルのページ数、ページサイズ、セキュリティ情報等である。ページ画像は、文書ファイルのページごとの画像データである。なお文書ファイル記憶部110は、
図2に示すようなデータベースとして記憶するほか、文書ファイル識別情報をフォルダとし、その下位に項目ごとのフォルダを作成し、項目に応じたフォルダごとに文書ファイル、その他の情報を格納してもよい。
【0015】
送受信部101は、情報端末装置200との間で、管理サーバ100に対するリクエストを受信し、リクエストに対するレスポンスを送信する。より具体的には、送受信部101は、文書ファイル識別情報と文書ファイルに対する編集コマンドを受信し、編集結果を送信する。
【0016】
コマンド解析部102は、情報端末装置200から受信した編集コマンドを解析し、一括編集であるか否かを判断する。
【0017】
コマンド読込み部103は、コマンド解析部102によって編集コマンドが一括編集であると判断した場合には、編集コマンドから1命令ずつ命令を読込む。コマンド読込み部103は、コマンド解析部102によって編集コマンドが一括編集でないと判断した場合には、編集コマンドを1命令として読込む。
【0018】
コマンド実行部104は、コマンド読込み部103によって読込まれた1命令を文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し実行する。
【0019】
排他制御部105は、送受信部101によって受信した文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し排他制御を実行する。より具体的には、排他制御部105は、文書ファイルに対し排他制御の開始または終了を実行する。
【0020】
情報端末装置200は、ユーザが操作する、1または複数のパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等であり、送受信部201と、入出力部202と、編集終了判断部203と、編集コマンド生成部204と、を備える。情報端末装置200は、情報端末装置200で動作するアプリケーションプログラムから管理サーバ100に対する様々なリクエストを送信し、リクエストに対するレスポンスを受信する。
【0021】
送受信部201は、管理サーバ100との間でデータを送受信する。より具体的には、送受信部201は、管理サーバ100に対し、文書ファイルに対する編集コマンドをリクエストとして送信し、編集コマンドの実行結果である編集結果をレスポンスとして受信する。
【0022】
入出力部202は、入力部と出力部を備え、入力部はキーボード、マウス等の入力装置および入力制御部であり、出力部はディスプレイ等の出力装置および出力制御部である。入力部は、文書ファイルに対する編集の入力を受付ける。出力部は文書ファイルに対する編集結果を表示する。入出力部202は、ウェブブラウザを備え、ウェブブラウザ上で文書ファイル対し操作を行い、操作に対する結果等を表示してもよい。
【0023】
編集終了判断部203は、入出力部202から受付けた編集の入力が終了したか否かを判断する。編集コマンド生成部204は、編集終了判断部203によって編集の入力が終了したと判断した場合に、入出力部202によって受付けた編集の入力から編集コマンドを生成する。編集コマンド生成部203は、複数の編集の入力を受付けた場合には、一括編集の編集コマンドを生成する。
【0024】
上述のように構成された文書ファイル管理システム10で実行する文書ファイル管理処理のうちの文書ファイル編集処理について説明する。
図3は、管理サーバ100と情報端末装置200が実行する文書ファイル編集処理手順を示すフローチャートである。
【0025】
情報端末装置200において、入出力部202は、画面に表示された文書ファイルに対する編集の入力を受付ける(ステップS301)。
図4は、編集前の文書ファイル(PDFファイル)例と表示画面例を示す説明図である。編集前の文書ファイル41を表示画面に表示すると、表示画面42は、文書ファイルの記述から入力領域を判断し自動生成した入力領域43、またはユーザの指示を受付けて生成した入力領域43を含む文書ファイルを表示する。表示画面42には、入力領域43への入力の終了を通知する“登録”ボタン44を配置してもよい。
図5は、表示画面例と編集後の文書ファイル例とを示す説明図である。表示画面51は、
図4の表示画面42の入力領域43に文字や数字等を入力した状態を示し、編集後の文書ファイル52は、編集コマンドを実行することによって編集された結果の文書ファイルを示す。
【0026】
編集終了判断部203は、入出力部202からの編集の入力が終了したか否かを判断する(ステップS302)。編集の入力が終了したか否かを判断は、一例として画面上に表示された“登録”ボタン44を押下したときに編集の入力が終了したと判断する。そのほか、“登録”ボタン44を設けず、所定数の入力領域の入力を受付けたときや、所定時間が経過したとき等のさまざまなタイミングまたはそれらの組合せで編集の入力が終了したと判断してもよい。
【0027】
編集コマンド生成部204は、文書ファイルに対する編集の入力から編集コマンドを生成する(ステップS303)。
図6は、一括編集の編集コマンドの一例を示す説明図である。
図6に示すように、編集コマンドはJSON(JavaScript Object Notation)形式で記述する。編集コマンド61は、文書ファイルに対する編集の入力が2以上である場合は、1命令ごとの編集コマンド62〜65、・・・を含む一括編集の形で構成する。文書ファイルに対する編集の入力が1である場合は、1命令の編集コマンドを生成する。情報端末装置200は、文書ファイルに含まれる文書ファイル識別情報と編集コマンドを管理サーバ100に送信する(ステップS304)。
【0028】
管理サーバ100の送受信部101は、情報端末装置200から文書ファイル識別情報と編集コマンドを受信する(ステップS305)。排他制御部105は、文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルに対し排他制御を開始する(ステップS306)。より具体的には、排他制御部105は、文書ファイルに書込みができないように制御する。なお文書ファイルに関連する文書ファイル情報やページ画像等があれば、それらのデータについても書込みができないように制御する。
【0029】
コマンド解析部102は、編集コマンドが一括編集であるか否かを判断する(ステップS307)。コマンド読込み部103は、コマンド解析部102によって編集コマンドが一括編集であると判断した場合は(ステップS307:Yes)、編集コマンドから1命令を読込む(ステップS308)。コマンド実行部104は、編集コマンドの1命令を実行する(ステップS309)。これにより、文書ファイルは1命令に応じ内容が変更される。コマンド実行部104は、編集コマンドのすべての命令を実行したか否かを判断する(ステップS310)。編集コマンドのすべての命令を実行したと判断した場合は(ステップS310:Yes)、ステップS313に進む。編集コマンドのすべての命令を実行していないと判断した場合は(ステップS310:No)、ステップS308に戻り、次の命令を実行する。
【0030】
コマンド読込み部103は、コマンド解析部102によって編集コマンドが一括編集でない、すなわち編集コマンドに1命令が記述されていると判断した場合は(ステップS307:No)、編集コマンドを読込む(ステップS311)。コマンド実行部104は、編集コマンドを実行する(ステップS312)。これにより、文書ファイルは編集コマンドに応じ内容が変更される。
【0031】
排他制御部105は、文書ファイルの排他制御を解除する(ステップS313)。より具体的には、排他制御部105は、文書ファイルに書込みができるよう制御する。文書ファイルに関連する文書ファイル情報やページ画像等があれば、それらのデータについても書込みができるよう制御する。送受信部101は、編集結果を情報端末装置200に送信する(ステップS314)。編集結果とは、管理サーバ100に送信された編集コマンドが正常に実行されたか否かを示す情報である。例えば編集が正常に実行された場合には、“成功”のメッセージ等、編集が正常に実行されなかった場合には、“失敗 HttpStatusCode=400 ErrorCode=40110 ErrorMessage=フォームフィールド名が重複しています。”のメッセージ等を編集結果として送信してもよい。
【0032】
情報端末装置200において、送受信部201は、編集結果を情報端末装置200に受信する(ステップS315)。入出力部202は、編集結果を表示画面に表示する(ステップS316)。なお編集結果は、エラーの場合のみ表示するようにしてもよい。
【0033】
その後、情報端末装置200の送受信部201は、文書ファイル識別番号を管理サーバ100に送信することによって、管理サーバ100に備える文書ファイル記憶部110に記憶する文書ファイル識別情報に対応付けられた文書ファイルまたはページ画像を受信し、入出力部202は、文書ファイルまたはページ画像を表示画面に表示してもよい。
図5に示す表示画面52は、編集後の文書ファイルまたはページ画像を表示画面に表示した一例である。
【0034】
このように、従来1命令ごとに管理サーバ100に送信していた編集コマンドを、複数の命令を1つの編集コマンドとすることによって文書ファイルに対するアクセスが減少し、情報端末装置200と管理サーバ100とのデータの送受信の回数も削減できるため、通信回線の負荷も減少し文書ファイルに対する編集処理時間も短縮することができる。
【0035】
また複数の命令を含む編集コマンドが文書ファイルに対し編集コマンドを実行している間は、文書ファイルに書込みができないように制御するため、1のユーザが文書ファイルを一括編集している間は他のユーザによって同一の文書ファイルを編集されることはなく、文書ファイルの整合性が保つことができる。
【0036】
また、情報端末装置200での画面に表示された文書ファイルに対する編集の入力を受付けでは、上述した入力領域への入力だけではなく、文書ファイルの項目(フォーム)等を編集することもできる。
図7は、編集前の文書ファイル例と編集後の文書ファイル例を示す説明図である。
図7に示すように、編集前の文書ファイル71の項目名である“お名前(かな)”72や“性別”73に対し編集後の文書ファイル74のように、“お名前(かな)”を“ふりがな”75に、“性別”にラジオボタンを追加(76)するような編集についても編集コマンドを生成することによって実現する。これらの複数の編集も一括編集コマンドとして管理サーバ100に送信することによって、文書ファイルに対するアクセスが減少し、通信回線の負荷も減少し文書ファイルに対する編集処理時間も短縮することができる。
【0037】
上述した実施例にかかる管理サーバ100、情報端末装置200のハードウェア構成は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、通信制御装置等を備えた通常のコンピュータであり、ROMやRAM、HDD等に記憶されたプログラムをCPUが読み出し動作させることによって、上述した構成や機能を実現する。
【0038】
管理サーバ100、情報端末装置200で動作するプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納しておき、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供したり、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、DVD、USBメモリ、SDカード等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録し提供してもよい。また、上述した機能や処理を実現するプログラムは、API(Application Programming Interface)やSaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという利用形態で提供してもよい。
【0039】
なお、本発明は、上述した実施例そのままに限定されるものではなく、必ずしも物理的に図示のように構成されている必要はない。また、本発明は、実施例で説明した構成要素の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じ、任意の単位で機能的または物理的に分割、統合、入替、変形または削除して構成することができる。
【符号の説明】
【0040】
10…文書ファイル管理システム、100…管理サーバ、101…送受信部、102…コマンド解析部、103…コマンド読込み部、104…コマンド実行部、105…排他制御部、110…文書ファイル記憶部、200…情報端末装置、201…送受信部、202…入出力部、203…編集終了判断部、204…編集コマンド生成部、N…ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2019年4月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末装置と、ネットワークを介し接続する管理サーバと、を備える文書ファイル管理システムであって、
前記情報端末装置は、
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報を含む文書ファイルに対する編集の入力を受付ける編集受付手段と、
前記編集受付手段によって受付けた前記編集の入力が終了したか否かを判断する編集終了判断手段と、
前記編集終了判断手段によって前記編集の入力が終了したと判断した場合に、前記編集の入力から編集コマンドを生成する編集コマンド生成手段と、
前記文書ファイル識別情報および前記編集コマンド生成手段によって生成した前記編集コマンドを前記管理サーバに送信する編集コマンド送信手段と、を備え、
前記編集コマンド生成手段によって生成する前記編集コマンドは、前記編集の入力が1である場合に前記編集の入力から生成する1命令の編集コマンド、または、前記編集の入力が2以上である場合に前記編集の入力ごとに生成する1命令の編集コマンドを複数含む一括編集コマンドであり、
前記管理サーバは、
前記文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段と、
前記文書ファイル識別情報および前記編集コマンドを前記情報端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであるか前記一括編集コマンドであるかを判断するコマンド解析手段と、
前記コマンド解析手段によって前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドを読込み、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記編集コマンドを前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行し、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記1命令分の編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行するコマンド実行手段と、
前記コマンド実行手段によって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて実行したと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする文書ファイル管理システム。
【請求項2】
情報端末装置とネットワークを介し接続する管理サーバであって、
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段と、
前記情報端末装置から送信された、前記文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記編集コマンドが、編集の入力が1である場合に前記編集の入力から生成する1命令の編集コマンドであるか、編集の入力が2以上である場合に前記編集の入力ごとに生成する1命令の編集コマンドを複数含む一括編集コマンドであるかを判断するコマンド解析手段と、
前記コマンド解析手段によって前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドを読込み、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記編集コマンドを前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行し、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記1命令分の編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行するコマンド実行手段と、
前記コマンド実行手段によって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて実行したと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項3】
前記受信手段によって受信した前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対する他の情報端末装置から受信した編集コマンドの実行を排他制御する排他制御手段、をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記文書ファイルは、PDFファイルであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の管理サーバ。
【請求項5】
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段を備えるコンピュータで実行される文書ファイル管理方法であって、
情報端末装置から送信された、前記文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信する受信ステップと、
前記受信ステップによって受信した前記編集コマンドが、編集の入力が1である場合に前記編集の入力から生成する1命令の編集コマンドであるか、編集の入力が2以上である場合に前記編集の入力ごとに生成する1命令の編集コマンドを複数含む一括編集コマンドであるかを判断するコマンド解析ステップと、
前記コマンド解析ステップによって前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドを読込み、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込みステップと、
前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込みステップによって読込んだ前記編集コマンドを前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行し、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込みステップによって読込んだ前記1命令分の編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行するコマンド実行ステップと、
前記コマンド実行ステップによって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて実行したと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする文書ファイル管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載した文書ファイル管理方法をコンピュータに実行させることを特徴と文書ファイル管理プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2019年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末装置と、ネットワークを介し接続する管理サーバと、を備える文書ファイル管理システムであって、
前記情報端末装置は、
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報を含む文書ファイルに対する編集の入力を受付ける編集受付手段と、
前記編集受付手段によって受付けた前記編集の入力が終了したか否かを判断する編集終了判断手段と、
前記編集終了判断手段によって前記編集の入力が終了したと判断した場合に、前記編集の入力から編集コマンドを生成する編集コマンド生成手段と、
前記文書ファイル識別情報および前記編集コマンド生成手段によって生成した前記編集コマンドを前記管理サーバに送信する編集コマンド送信手段と、を備え、
前記編集コマンド生成手段によって生成する前記編集コマンドは、前記編集の入力が1である場合に前記編集の入力から生成する1命令の編集コマンド、または、前記編集の入力が2以上である場合に前記編集の入力ごとに生成する1命令の編集コマンドを複数含む一括編集コマンドであり、
前記管理サーバは、
前記文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段と、
前記文書ファイル識別情報および前記編集コマンドを前記情報端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであるか前記一括編集コマンドであるかを判断するコマンド解析手段と、
前記コマンド解析手段によって前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドを読込み、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記編集コマンドを前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行し、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記1命令分の編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行するコマンド実行手段と、
前記コマンド実行手段によって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて実行したと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする文書ファイル管理システム。
【請求項2】
情報端末装置とネットワークを介し接続する管理サーバであって、
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段と、
前記情報端末装置から送信された、前記文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記編集コマンドが、編集の入力が1である場合に前記編集の入力から生成する1命令の編集コマンドであるか、編集の入力が2以上である場合に前記編集の入力ごとに生成する1命令の編集コマンドを複数含む一括編集コマンドであるかを判断するコマンド解析手段と、
前記コマンド解析手段によって前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドを読込み、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記編集コマンドを前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行し、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込み手段によって読込んだ前記1命令分の編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行するコマンド実行手段と、
前記コマンド実行手段によって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて実行したと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項3】
前記受信手段によって受信した前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対する他の情報端末装置から受信した編集コマンドの実行を排他制御する排他制御手段、をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記文書ファイルは、PDFファイルであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の管理サーバ。
【請求項5】
文書ファイルを識別する文書ファイル識別情報と、前記文書ファイルと、を対応付けて記憶する文書ファイル記憶手段を備えるコンピュータで実行される文書ファイル管理方法であって、
情報端末装置から送信された、前記文書ファイル識別情報および編集コマンドを受信する受信ステップと、
前記受信ステップによって受信した前記編集コマンドが、編集の入力が1である場合に前記編集の入力から生成する1命令の編集コマンドであるか、編集の入力が2以上である場合に前記編集の入力ごとに生成する1命令の編集コマンドを複数含む一括編集コマンドであるかを判断するコマンド解析ステップと、
前記コマンド解析ステップによって前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドを読込み、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記編集コマンドのうちの1命令分の編集コマンドを読込むコマンド読込みステップと、
前記編集コマンドが前記1命令の編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込みステップによって読込んだ前記編集コマンドを前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行し、前記編集コマンドが前記一括編集コマンドであると判断した場合は、前記コマンド読込みステップによって読込んだ前記1命令分の編集コマンドを、前記文書ファイル識別情報に対応付けられた前記文書ファイルに対し実行するコマンド実行ステップと、
前記コマンド実行ステップによって前記編集コマンドに含まれる命令をすべて実行したと判断した場合に、編集結果を前記情報端末装置に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする文書ファイル管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載した文書ファイル管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする文書ファイル管理プログラム。