【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態による、部分フレーム暗号化のためのシステムおよび方法が開示される。一実施形態では、本方法は、各フレームがフレーム内のいくつかの独立して符号化された圧縮単位を含む、いくつかのフレームを含むビデオビットストリームを受信し、いくつかのフレームの中のいくつかの圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化し、圧縮単位の暗号化された部分を含む、いくつかの独立して符号化された圧縮単位を含む出力ビットストリームを生成する。
【0007】
本発明のさらなる実施形態では、圧縮単位は、復号されるために特定のフレーム内の別の圧縮単位に依存しないように、ビデオの特定のフレームの独立して復号可能な部分である。
【0008】
本発明のなおもさらなる実施形態では、本方法はさらに、ビデオのフレーム内の圧縮単位の場所を識別するように、メタデータヘッダを解析し、圧縮単位の場所に基づいて、ビデオビットストリームの一部を暗号化する。
【0009】
本発明のその上なおもさらなる実施形態では、本方法は、ビデオビットストリームと関連付けられるヘッダ内の情報に基づいて、圧縮単位が有効にされることを判定することによって、複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化する。
【0010】
依然として、本発明のその上さらなる実施形態では、本方法はさらに、ビデオのフレームの中の各圧縮単位の一部を暗号化するステップを含む。
【0011】
本発明のさらに別の実施形態では、一部は、i)圧縮単位の最初のNバイト、ii)圧縮単位の最後のNバイト、iii)圧縮単位内のNバイトの中央部分、およびv)圧縮単位内のNバイトのパターンから成る群から選択される。
【0012】
本発明のなおもさらに別の実施形態では、圧縮単位は、高効率ビデオ符号化(HEVC)規格内のタイルであり、ビデオビットストリームは、HEVC規格に基づいて符号化される。
【0013】
さらに依然として、本発明のさらに別の実施形態では、本方法はさらに、ビデオビットストリーム内のタイルの構造を識別するように、HEVCビデオビットストリームのピクチャパラメータセット(PPS)を解析するステップと、構造に基づいて、タイルの複数部分を暗号化するステップとを含む。
【0014】
再度、本発明の別の実施形態では、本方法はさらに、複数部分を暗号化するために共通暗号化形式(CENC)を使用して、いくつかの圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化する。
【0015】
本発明のなおも別の実施形態は、メモリと通信するように構成されるプロセッサを含む、コンテンツエンコーダを含み、メモリは、エンコーダアプリケーションを含有し、エンコーダアプリケーションは、プロセッサに、各フレームが、フレーム内のいくつかの独立して符号化された圧縮単位を含む、いくつかのフレームを含むビデオビットストリームを受信し、いくつかのフレームの中のいくつかの圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化し、圧縮単位の暗号化された部分を含む、いくつかの独立して符号化された圧縮単位を含む出力ビットストリームを生成するように指図する。
【0016】
本発明の別の実施形態では、圧縮単位は、復号されるために特定のフレーム内の別の圧縮単位に依存しないように、ビデオの特定のフレームの独立して復号可能な部分である。
【0017】
本発明のなおも別の実施形態では、エンコーダアプリケーションはさらに、プロセッサに、ビデオのフレーム内の圧縮単位の場所を識別するようにメタデータヘッダを解析し、圧縮単位の場所に基づいて、ビデオビットストリームの一部を暗号化するように指図する。
【0018】
本発明のなおもさらに別の実施形態では、いくつかの圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化するステップは、ビデオビットストリームと関連付けられるヘッダ内の情報に基づいて、圧縮単位が有効にされることを判定するステップを含む。
【0019】
再度、なおもさらに別の実施形態では、エンコーダアプリケーションはさらに、プロセッサに、ビデオのフレームの中の各圧縮単位の一部を暗号化するように指図する。
【0020】
再度、本発明の別の実施形態では、一部は、i)圧縮単位の最初のNバイト、ii)圧縮単位の最後のNバイト、iii)圧縮単位内のNバイトの中央部分、およびv)圧縮単位内のNバイトのパターンから成る群から選択される。
【0021】
本発明の別のさらなる実施形態では、圧縮単位は、高効率ビデオ符号化(HEVC)規格内のタイルであり、ビデオビットストリームは、HEVC規格に基づいて符号化される。
【0022】
再度、本発明のさらに別の実施形態では、エンコーダアプリケーションはさらに、プロセッサに、ビデオビットストリーム内のタイルの構造を識別するように、HEVCビデオビットストリームのピクチャパラメータセット(PPS)を解析し、構造に基づいてタイルの複数部分を暗号化するように指図する。
【0023】
再度、本発明のなおもさらなる実施形態では、複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化するステップは、複数部分を暗号化するために、共通暗号化形式(CENC)を使用するステップを含む。
【0024】
本発明の別の実施形態では、コンテンツデコーダは、メモリと通信するように構成されるプロセッサを含み、メモリは、デコーダアプリケーションを含有し、デコーダアプリケーションは、プロセッサに、各フレームが、フレーム内の複数の独立して符号化された圧縮単位を含む、いくつかのフレームを含むビデオビットストリームを受信し、いくつかのフレームの中のいくつかの圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を解読し、再生のために出力された復号ビデオを生成するように指図する。
【0025】
本発明のさらに別の実施形態では、圧縮単位は、復号されるために特定のフレーム内の別の圧縮単位に依存しないように、ビデオの特定のフレームの独立して復号可能な部分である。
【0026】
再度、本発明のさらに別の実施形態では、デコーダアプリケーションはさらに、プロセッサに、ビデオのフレーム内の圧縮単位の場所を識別するようにメタデータヘッダを解析し、圧縮単位の場所に基づいて、ビデオビットストリームの一部を解読するように指図する。
【0027】
再度、本発明のなおも別の実施形態では、いくつかの圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を解読するステップは、ビデオビットストリームと関連付けられるヘッダ内の情報に基づいて、圧縮単位が有効にされることを判定するステップを含む。
【0028】
本発明のなおも別のさらなる実施形態では、デコーダアプリケーションはさらに、プロセッサに、ビデオのフレームの中の各圧縮単位の一部を解読するように指図する。
【0029】
再度、本発明のさらに別の実施形態では、一部は、i)圧縮単位の最初のNバイト、ii)圧縮単位の最後のNバイト、iii)圧縮単位内のNバイトの中央部分、およびv)圧縮単位内のNバイトのパターンから成る群から選択される。
【0030】
依然として、本発明のさらなる実施形態では、圧縮単位は、高効率ビデオ符号化(HEVC)規格内のタイルであり、ビデオビットストリームは、HEVC規格に基づいて復号される。
【0031】
依然として、本発明の別の実施形態では、デコーダアプリケーションはさらに、プロセッサに、ビデオビットストリーム内のタイルの構造を識別するように、HEVCビデオビットストリームのピクチャパラメータセット(PPS)を解析し、構造に基づいて、タイルの複数部分を解読するように指図する。
【0032】
本発明のさらになおも別の実施形態では、複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を解読するステップは、複数部分を復号するために、共通暗号化形式(CENC)を使用するステップを含む。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
プロセッサ命令を含有する、非一過性の機械可読媒体であって、プロセッサによる前記命令の実行は、前記プロセッサに、
複数のフレームを備えるビデオビットストリームを受信するステップであって、各フレームは、前記フレーム内の複数の独立して符号化された圧縮単位を備える、ステップと、
複数のフレームの中の複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化するステップと、
前記圧縮単位の前記暗号化された部分を含む、前記複数の独立して符号化された圧縮単位を備える出力ビットストリームを生成するステップと
を含む、プロセスを行わせる、非一過性の機械可読媒体。
(項目2)
圧縮単位は、復号されるために特定のフレーム内の別の圧縮単位に依存しないように、ビデオの前記特定のフレームの独立して復号可能な部分である、項目1に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目3)
ビデオのフレーム内の圧縮単位の場所を識別するように、メタデータヘッダを解析するステップと、
前記圧縮単位の前記場所に基づいて、前記ビデオビットストリームの一部を暗号化するステップと
をさらに含む、項目1に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目4)
前記複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の前記一部を暗号化するステップは、前記ビデオビットストリームと関連付けられるヘッダ内の情報に基づいて、圧縮単位が有効にされることを判定するステップを含む、項目1に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目5)
ビデオのフレームの中の各圧縮単位の一部を暗号化するステップをさらに含む、項目1に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目6)
前記一部は、i)前記圧縮単位の最初のNバイト、ii)前記圧縮単位の最後のNバイト、iii)前記圧縮単位内のNバイトの中央部分、およびiv)前記圧縮単位内のNバイトのパターンから成る群から選択される、項目5に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目7)
前記圧縮単位は、高効率ビデオ符号化(HEVC)規格内のタイルであり、前記ビデオビットストリームは、前記HEVC規格に基づいて符号化される、項目1に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目8)
前記ビデオビットストリーム内の前記タイルの構造を識別するように、前記HEVCビデオビットストリームのピクチャパラメータセット(PPS)を解析するステップと、
前記構造に基づいて、前記タイルの複数部分を暗号化するステップと
をさらに含む、項目7に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目9)
前記複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の前記一部を暗号化するステップは、複数部分を暗号化するために、共通暗号化形式(CENC)を使用するステップを含む、項目1に記載の非一過性の機械可読媒体。
(項目10)
コンテンツエンコーダであって、
メモリと通信するように構成されるプロセッサであって、前記メモリは、エンコーダアプリケーションを含有する、プロセッサ
を備え、
前記エンコーダアプリケーションは、前記プロセッサに、
複数のフレームを備えるビデオビットストリームを受信することであって、各フレームは、前記フレーム内の複数の独立して符号化された圧縮単位を備える、ことと、
複数のフレームの中の複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を暗号化することと、
前記圧縮単位の前記暗号化された部分を含む、前記複数の独立して符号化された圧縮単位を備える出力ビットストリームを生成することと
を行うように指図する、コンテンツエンコーダ。
(項目11)
圧縮単位は、復号されるために特定のフレーム内の別の圧縮単位に依存しないように、ビデオの前記特定のフレームの独立して復号可能な部分である、項目10に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目12)
前記エンコーダアプリケーションはさらに、前記プロセッサに、
ビデオのフレーム内の圧縮単位の場所を識別するように、メタデータヘッダを解析することと、
前記圧縮単位の前記場所に基づいて、前記ビデオビットストリームの一部を暗号化することと
を行うように指図する、項目10に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目13)
前記複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の前記一部を暗号化するステップは、前記ビデオビットストリームと関連付けられるヘッダ内の情報に基づいて、圧縮単位が有効にされることを判定するステップを含む、項目10に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目14)
前記エンコーダアプリケーションはさらに、前記プロセッサに、ビデオのフレームの中の各圧縮単位の一部を暗号化するように指図する、項目10に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目15)
前記一部は、i)前記圧縮単位の最初のNバイト、ii)前記圧縮単位の最後のNバイト、iii)前記圧縮単位内のNバイトの中央部分、およびiv)前記圧縮単位内のNバイトのパターンから成る群から選択される、項目14に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目16)
前記圧縮単位は、高効率ビデオ符号化(HEVC)規格内のタイルであり、前記ビデオビットストリームは、前記HEVC規格に基づいて符号化される、項目10に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目17)
前記エンコーダアプリケーションはさらに、前記プロセッサに、
前記ビデオビットストリーム内の前記タイルの構造を識別するように、前記HEVCビデオビットストリームのピクチャパラメータセット(PPS)を解析することと、
前記構造に基づいて、前記タイルの複数部分を暗号化することと
を行うように指図する、項目16に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目18)
前記複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の前記一部を暗号化するステップは、複数部分を暗号化するために、共通暗号化形式(CENC)を使用するステップを含む、項目10に記載のコンテンツエンコーダ。
(項目19)
コンテンツデコーダであって、
メモリと通信するように構成されるプロセッサであって、前記メモリは、デコーダアプリケーションを含有する、プロセッサ
を備え、
前記デコーダアプリケーションは、前記プロセッサに、
複数のフレームを備えるビデオビットストリームを受信することであって、各フレームは、前記フレーム内の複数の独立して符号化された圧縮単位を備える、ことと、
複数のフレームの中の複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の一部を解読することと、
再生のために出力された復号ビデオを生成することと
を行うように指図する、コンテンツデコーダ。
(項目20)
圧縮単位は、復号されるために特定のフレーム内の別の圧縮単位に依存しないように、ビデオの前記特定のフレームの独立して復号可能な部分である、項目19に記載のコンテンツデコーダ。
(項目21)
前記デコーダアプリケーションはさらに、前記プロセッサに、
ビデオのフレーム内の圧縮単位の場所を識別するようにメタデータヘッダを解析することと、
前記圧縮単位の前記場所に基づいて、前記ビデオビットストリームの一部を解読することと
を行うように指図する、項目19に記載のコンテンツデコーダ。
(項目22)
それぞれの前記複数の圧縮単位の前記一部を解読するステップは、前記ビデオビットストリームと関連付けられるヘッダ内の情報に基づいて、圧縮単位が有効にされることを判定するステップを含む、項目19に記載のコンテンツデコーダ。
(項目23)
前記デコーダアプリケーションはさらに、前記プロセッサに、ビデオのフレームの中の各圧縮単位の一部を解読するように指図する、項目19に記載のコンテンツデコーダ。
(項目24)
前記一部は、i)前記圧縮単位の最初のNバイト、ii)前記圧縮単位の最後のNバイト、iii)前記圧縮単位内のNバイトの中央部分、およびiv)前記圧縮単位内のNバイトのパターンから成る群から選択される、項目23に記載のコンテンツデコーダ。
(項目25)
前記圧縮単位は、高効率ビデオ符号化(HEVC)規格内のタイルであり、前記ビデオビットストリームは、前記HEVC規格に基づいて復号される、項目19に記載のコンテンツデコーダ。
(項目26)
前記デコーダアプリケーションはさらに、前記プロセッサに、
前記ビデオビットストリーム内の前記タイルの構造を識別するように、前記HEVCビデオビットストリームのピクチャパラメータセット(PPS)を解析し、
前記構造に基づいて、前記タイルの複数部分を解読するように指図する、項目25に記載のコンテンツデコーダ。
(項目27)
前記複数の圧縮単位のうちのそれぞれの圧縮単位の前記一部を解読するステップは、複数部分を復号するために、共通暗号化形式(CENC)を使用するステップを含む、項目19に記載のコンテンツデコーダ。