特開2020-79869(P2020-79869A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-79869(P2020-79869A)
(43)【公開日】2020年5月28日
(54)【発明の名称】放電器および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/02 20060101AFI20200501BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20200501BHJP
【FI】
   G03G15/02 103
   G03G21/00 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-212973(P2018-212973)
(22)【出願日】2018年11月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】北河 裕介
(72)【発明者】
【氏名】岡野 貞夫
(72)【発明者】
【氏名】高山 康夫
(72)【発明者】
【氏名】木村 朗子
(72)【発明者】
【氏名】牧浦 伸哉
【テーマコード(参考)】
2H134
2H200
【Fターム(参考)】
2H134GA05
2H134GB02
2H134GB06
2H134HF06
2H134KA09
2H134KC01
2H134KC02
2H134KC03
2H134KD05
2H134KD16
2H134KF03
2H134KG01
2H200FA02
2H200FA17
2H200GA12
2H200GA23
2H200GA34
2H200GA44
2H200GA47
2H200GB11
2H200GB22
2H200GB25
2H200HA12
2H200HA28
2H200HB03
2H200HB04
2H200HB12
2H200JA02
2H200JC03
2H200JC12
2H200LA25
2H200LB02
2H200LB08
2H200LB13
2H200LB20
2H200LB35
2H200LB37
2H200LB40
2H200MA03
2H200MA08
2H200MC01
2H200PB15
2H200PB39
(57)【要約】      (修正有)
【課題】紐状の放電電極に押し当てて清掃する清掃手段において、清掃手段の切れ込みが進んでも、清掃性能を維持しつつ寿命を延ばすこと。
【解決手段】紐状の放電電極11に接触して清掃する清掃手段は、放電電極11の長手方向に交差する方向から放電電極11に押し当てられ、清掃手段は、放電電極11に清掃手段が押し当てられていない状態での放電電極11の自然姿勢に対して、交差する方向に突出する清掃部を有し、清掃部は研磨層22a,26aと弾性層22b,26bを有し、清掃部は、放電電極11に清掃手段が押し当てられた状態で、放電電極11の長手方向に沿って移動可能であり、清掃手段は、放電電極11に押し当てられて放電電極11を摺擦する清掃部を有し、清掃部は、経時的な摺擦に伴って放電電極11が食い込んで、放電電極11と接触する部位が複数個所となることを特徴とする放電器。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紐状の放電電極と、
前記放電電極に接触して清掃する清掃手段と、
を備え、
前記清掃手段は、放電電極の長手方向に交差する方向から前記放電電極に押し当てられ、
前記清掃手段は、前記放電電極の押し当てられた状態で、前記放電電極の長手方向に沿って移動可能であり、
前記清掃手段は、前記放電電極に押し当てられて前記放電電極を摺擦する清掃部を有し、
前記清掃部は、経時的な摺擦に伴って前記放電電極が食い込んで、前記放電電極と接触する部位が複数個所となる
ことを特徴とする放電器。
【請求項2】
紐状の放電電極と、
前記放電電極に接触して清掃する清掃手段と、
を備え、
前記清掃手段は、放電電極の長手方向に交差する方向から前記放電電極に押し当てられ、
前記清掃手段は、前記放電電極の押し当てられた状態で、前記放電電極の長手方向に沿って移動可能であり、
前記清掃手段は、前記放電電極に対して、前記交差する方向に突出する形状の清掃部を有し、
前記清掃部は、前記放電電極との経時的な摺擦に伴って前記放電電極が食い込む
ことを特徴とする放電器。
【請求項3】
前記放電電極を挟んで対向して配置され、且つ、前記放電電極の長手方向に沿ってずれた位置に配置された複数の前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の放電器。
【請求項4】
前記放電電極の長手方向に交差する方向から見た場合に、1つの角が放電電極に対向、接触する三角形状に形成された前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の放電器。
【請求項5】
前記放電電極に対向する角から延びる三角形の辺に沿って形成された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の放電器。
【請求項6】
前記清掃部を挟んで前記放電電極とは反対側に配置され、前記清掃部を支持する支持部であって、放電電極の長手方向に対して中央部が前記放電電極側に突出する凸部が形成された前記支持部と、
前記支持部に支持された状態で、部分円弧状に変形する前記清掃部と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の放電器。
【請求項7】
前記部分円弧状の清掃部において、放電電極に対向する側の面に沿って配置された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の放電器。
【請求項8】
前記放電電極の長手方向に交差する方向から見た場合に、上底部分が放電電極に対向、接触する台形形状に形成された前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の放電器。
【請求項9】
前記台形の脚辺部分に沿って形成された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする請求項8に記載の放電器。
【請求項10】
前記放電電極の長手方向に交差する方向から見た場合に、長方形状に形成され、且つ、1つの角が前記放電電極に対向して配置された前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の放電器。
【請求項11】
前記長方形において、対向電極に近い側の3辺に形成された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする請求項10に記載の放電器。
【請求項12】
像保持手段と、
請求項1ないし11のいずれかに記載の放電器により構成され、前記像保持手段の表面を帯電させる帯電手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電器および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置において、像保持体の表面を帯電させたり、除電したり、像保持体表面のトナー像を媒体に転写したり、媒体を除電したりする際に、コロトロンやスコロトロン等の電極から放電を行う放電器が広く使用されている。放電器に関し、以下の特許文献1記載の技術が従来公知である。
【0003】
特許文献1としての特開2007−127917号公報には、帯電ワイヤ(W)を上下一対のクリーニングパッド(10A、10B)で挟み込んで清掃する構成において、各クリーニングパッド(10A,10B)が、基体(60)、接着層(50)、弾性体層(40)、不織布層(30)、研磨剤層(20)の順に積層された構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−127917号公報(「0015」〜「0019」、図2図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、紐状の放電電極に押し当てて清掃する清掃手段において、清掃手段の切れ込みが進んでも、清掃性能を維持しつつ寿命を延ばすことを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の放電器は、
紐状の放電電極と、
前記放電電極に接触して清掃する清掃手段と、
を備え、
前記清掃手段は、放電電極の長手方向に交差する方向から前記放電電極に押し当てられ、
前記清掃手段は、前記放電電極の押し当てられた状態で、前記放電電極の長手方向に沿って移動可能であり、
前記清掃手段は、前記放電電極に押し当てられて前記放電電極を摺擦する清掃部を有し、
前記清掃部は、経時的な摺擦に伴って前記放電電極が食い込んで、前記放電電極と接触する部位が複数個所となる
ことを特徴とする。
【0007】
前記技術的課題を解決するために、請求項2に記載の発明の放電器は、
紐状の放電電極と、
前記放電電極に接触して清掃する清掃手段と、
を備え、
前記清掃手段は、放電電極の長手方向に交差する方向から前記放電電極に押し当てられ、
前記清掃手段は、前記放電電極の押し当てられた状態で、前記放電電極の長手方向に沿って移動可能であり、
前記清掃手段は、前記放電電極に対して、前記交差する方向に突出する形状の清掃部を有し、
前記清掃部は、前記放電電極との経時的な摺擦に伴って前記放電電極が食い込む
ことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の放電器において、
前記放電電極を挟んで対向して配置され、且つ、前記放電電極の長手方向に沿ってずれた位置に配置された複数の前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の放電器において、
前記放電電極の長手方向に交差する方向から見た場合に、1つの角が放電電極に対向、接触する三角形状に形成された前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の放電器において、
前記放電電極に対向する角から延びる三角形の辺に沿って形成された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1または2に記載の放電器において、
前記清掃部を挟んで前記放電電極とは反対側に配置され、前記清掃部を支持する支持部であって、放電電極の長手方向に対して中央部が前記放電電極側に突出する凸部が形成された前記支持部と、
前記支持部に支持された状態で、部分円弧状に変形する前記清掃部と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の放電器において、
前記部分円弧状の清掃部において、放電電極に対向する側の面に沿って配置された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1または2に記載の放電器において、
前記放電電極の長手方向に交差する方向から見た場合に、上底部分が放電電極に対向、接触する台形形状に形成された前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の放電器において、
前記台形の脚辺部分に沿って形成された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項1または2に記載の放電器において、
前記放電電極の長手方向に交差する方向から見た場合に、長方形状に形成され、且つ、1つの角が前記放電電極に対向して配置された前記清掃手段、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の放電器において、
前記長方形において、対向電極に近い側の3辺に形成された前記清掃部、
を備えたことを特徴とする。
【0017】
前記技術的課題を解決するために、請求項12に記載の発明の画像形成装置は、
像保持手段と、
請求項1ないし11のいずれかに記載の放電器により構成され、前記像保持手段の表面を帯電させる帯電手段と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1,2,12に記載の発明によれば、紐状の放電電極に押し当てて清掃する清掃手段において、清掃手段の切れ込みが進んでも、清掃性能を維持しつつ寿命を延ばすことができる。
請求項3に記載の発明によれば、放電電極の両側を清掃できると共に、長手方向にずれていない場合に比べて長期に渡って清掃性能を維持できる。
請求項4に記載の発明によれば、三角形状の清掃手段の切れ込みが進んでも複数個所で放電電極を清掃できる。
請求項5に記載の発明によれば、三角形の辺に沿って清掃部が形成されていない場合に比べて、長期に渡って清掃性能を維持できる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、部分円弧状の清掃部の切れ込みが進んでも複数個所で放電電極を清掃できる。
請求項7に記載の発明によれば、放電電極に対向する側の面に沿って清掃部が形成されていない場合に比べて、長期に渡って清掃性能を維持できる。
請求項8に記載の発明によれば、台形状の清掃手段の切れ込みが進んでも複数個所で放電電極を清掃できる。
請求項9に記載の発明によれば、脚辺部分に清掃部が形成されていない場合に比べて、長期に渡って清掃性能を維持できる。
【0020】
請求項10に記載の発明によれば、1つの角が放電電極に対向する直方体状の清掃手段の切れ込みが進んでも複数個所で放電電極を清掃できる。
請求項11に記載の発明によれば、3辺に清掃部が形成されていない場合に比べて、長期に渡って清掃性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図2図2は像保持体ユニットおよび現像器を有する可視像形成装置の説明図である。
図3図3は本発明の実施例1の帯電器の斜視説明図である。
図4図4は本発明の実施例1の帯電器の要部断面説明図である。
図5図5図4の矢印V方向から見た図である。
図6図6図5のVI−VI線断面図であり、電極クリーナが基準位置に移動した状態の説明図である。
図7図7図6に示す状態から電極クリーナが前方に移動した状態の説明図である。
図8図8は実施例1の清掃部の経時的な変化の説明図であり、図8Aは初期状態での清掃部と放電電極との説明図、図8Bは経時での清掃部と放電電極との説明図である。
図9図9は従来の清掃部材の説明図であり、図9Aは直方体状の清掃部材の場合の説明図、図9Bは特許文献1に記載の構成の説明図である。
図10図10は実施例2の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
図11図11は実施例3の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
図12図12は実施例4の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
図13図13は実施例5の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0023】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、画像形成装置Uは、操作手段の一例としてのユーザインタフェースUI、画像読取手段の一例としてのイメージ入力装置U1、媒体供給手段の一例としての給紙装置U2、画像形成装置の本体の一例としての画像記録装置U3、および、後処理手段の一例としての用紙処理装置U4を有している。
【0024】
前記ユーザインタフェースUIは、入力手段の一例としてのコピースタートキー、テンキー等の入力キーおよび表示器UI1を有している。
前記イメージ入力装置U1は、画像読取装置の一例としてのイメージスキャナ等により構成されている。図1において、イメージ入力装置U1では、図示しない原稿を読取って画像情報に変換し、画像記録装置U3に入力する。
給紙装置U2は、複数の媒体の収容手段の一例としての給紙トレイTR1〜TR4と、前記各給紙トレイTR1〜TR4に収容された媒体の一例としての記録用紙Sが搬送される給紙路SH1等を有している。
【0025】
図1において、画像記録装置U3は、前記給紙装置U2から搬送された記録用紙Sに画像記録を行う画像記録部、トナーディスペンサー装置U3a、および用紙搬送路SH2、用紙排出路SH3、用紙反転路SH4、用紙循環路SH6等を有している。なお、前記画像記録部については後述する。
また、画像記録装置U3は、制御手段の一例としての制御部C、および、前記制御部Cにより制御される潜像書込装置の駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路D、前記制御部Cにより制御される電源回路E等を有している。レーザ駆動回路Dは、前記イメージ入力装置U1から入力されたY:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の画像情報に応じたレーザ駆動信号を予め設定された時期に、各色の潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkに出力する。
潜像形成手段の一例としての潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkの下方には、像形成ユニット用の引出部材U3bが左右一対の案内部材R1,R1により、画像記録装置U3の前方に引き出された引出位置と画像記録装置U3内部に装着された装着位置との間で移動可能に支持されている。
【0026】
図2は像保持体ユニットおよび現像器を有する可視像形成装置の説明図である。
図1図2において、黒の像保持体ユニットUKは、像保持手段の一例としての感光体ドラムPkと、放電器の一例であって帯電手段の一例としての帯電器CCkと、像保持手段の清掃手段の一例としての感光体クリーナCLkと、を有している。なお、実施例1では、帯電器CCkは、画像記録装置U3に対して着脱可能な帯電ユニットにより構成されている。そして、他の色Y,M,Cの像保持体ユニットUY,UM,UCも、感光体ドラムPy,Pm,Pc、放電器の一例としての帯電器CCy,CCm,CCc、感光体クリーナCLy,CLm,CLcを有している。なお、実施例1では、使用頻度の高く表面の磨耗が多いK色の感光体ドラムPkは、他の色の感光体ドラムPy,Pm,Pcに比べて大径に構成され、高速回転対応および長寿命化がされている。
前記各像保持体ユニットUY,UM,UC,UKと、現像ロールR0を有する現像器GY,GM,GC,GKとによりトナー像形成部材UY+GY,UM+GM,UC+GC,UK+GKが構成されている。前記像形成ユニット用の引出部材U3bには、前記像保持体ユニットUY,UM,UC,UKおよび現像器GY,GM,GC,GKが着脱可能に装着される。
【0027】
図1において、感光体ドラムPy,Pm,Pc,Pkは、それぞれ帯電器CCy,CCm,CCc,CCkにより帯電された後、潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkの出力する潜像書込光の一例としてのレーザビームLy,Lm,Lc,Lkによりその表面に静電潜像が形成される。前記感光体ドラムPy,Pm,Pc,Pk表面の静電潜像は、現像手段の一例としての現像器GY,GM,GC,GKによりY:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の色のトナー像に現像される。
【0028】
感光体ドラムPy,Pm,Pc,Pk表面上のトナー像は、一次転写手段の一例としての1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kにより、像保持手段の一例であって中間転写体の一例としての中間転写ベルトB上に順次重ねて転写され、中間転写ベルトB上に多色画像、いわゆる、カラー画像が形成される。中間転写ベルトB上に形成されたカラー画像は、2次転写領域Q4に搬送される。
なお、黒画像データのみの場合はK:黒の感光体ドラムPkおよび現像器GKのみが使用され、黒のトナー像のみが形成される。
1次転写後、感光体ドラムPy,Pm,Pc,Pk表面の残留トナーは感光体ドラム用のクリーナCLy,CLm,CLc,CLkによりクリーニングされる。
【0029】
前記像形成ユニット用の引出部材U3bの下方には、中間転写体用の引出部材U3cが画像記録装置U3の前方に引き出された引出位置と画像記録装置U3内部に装着された装着位置との間で移動可能に支持されている。前記中間転写体用の引出部材U3cには、中間転写手段の一例としてのベルトモジュールBMが、前記感光体ドラムPy,Pm,Pc,Pkの下面に接触する上昇位置と前記下面から下方に離れた下降位置との間で昇降可能に支持されている。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、駆動手段の一例としてのベルト駆動ロールRdと、張架手段の一例としてのテンションロールRtと、蛇行防止手段の一例としてのウォーキングロールRwと、従動手段の一例としての複数のアイドラロールRfと、2次転写領域Q4の対向手段の一例としてのバックアップロールT2aと、1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kとを有する。そして、前記中間転写ベルトBは、前記ベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより矢印Ya方向に回転移動可能に支持されている。
【0030】
前記バックアップロールT2aの下方には2次転写ユニットUtが配置されている。2次転写ユニットUtは、二次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bを有する。2次転写ロールT2bは、前記中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに離隔および接触可能に配置されており、前記2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBと接触する領域により2次転写領域Q4が形成されている。また、前記バックアップロールT2aには、電圧印加手段の一例としてのコンタクトロールT2cが接触しており、前記各ロールT2a〜T2cにより、2次転写手段の一例としての2次転写器T2が構成されている。
前記コンタクトロールT2cには制御部Cにより制御される電源回路から予め設定された時期に、トナーの帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。
【0031】
前記ベルトモジュールBM下方には用紙搬送路SH2が配置されている。前記給紙装置U2の給紙路SH1から給紙された記録用紙Sは、前記用紙搬送路SH2に搬送され、給紙時期の調節手段の一例としてのレジロールRrにより、トナー像が2次転写領域Q4に搬送されるのに時期を合わせて、転写前の媒体案内部材SGr,SG1を通って2次転写領域Q4に搬送される。
前記中間転写ベルトB上のトナー像は、前記2次転写領域Q4を通過する際に前記2次転写器T2により前記記録用紙Sに転写される。なお、フルカラー画像の場合は中間転写ベルトB表面に重ねて1次転写されたトナー像が一括して記録用紙Sに2次転写される。
【0032】
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体用の清掃手段の一例としてのベルトクリーナCLBにより清掃、すなわち、クリーニングされる。
前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1k、中間転写ベルトB、2次転写器T2、ベルトクリーナCLB等により、感光体ドラムPy〜Pk表面の画像を記録用紙Sに転写する転写装置(転写手段の一例)T1+B+T2+CLBが構成されている。
【0033】
トナー像が2次転写された前記記録用紙Sは、転写後の媒体案内部材SG2、定着前の媒体搬送部材の一例としての用紙搬送ベルトBHを通って定着装置Fに搬送される。定着手段の一例としての定着装置Fは、加熱定着手段の一例としての加熱ロールFhと、加圧定着手段の一例としての加圧ロールFpとを有し、加熱ロールFhと加圧ロールFpとが接触する領域により定着領域Q5が形成されている。
前記記録用紙S上のトナー像は定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。
前記トナー像形成部材UY+GY,UM+GM,UC+GC,UK+GKや転写装置T1+B+T2+CLB、定着装置等により、記録用紙Sに画像を記録する実施例1の画像記録部が構成されている。
【0034】
前記定着装置Fの下流側には搬送路の切替手段の一例としての第1ゲートGT1が設けられている。前記第1ゲートGT1は用紙搬送路SH2を搬送されて定着領域Q5で加熱定着された記録用紙Sを、用紙処理装置U4の用紙排出路SH3または用紙反転路SH4側のいずれかに選択的に切り替える。前記用紙排出路SH3に搬送された用紙Sは、用紙処理装置U4の用紙搬送路SH5に搬送される。
【0035】
用紙搬送路SH5の途中には、湾曲補正手段の一例としてのカール補正装置U4aが配置されており、前記用紙搬送路SH5には、搬送路の切替手段の一例としての第2ゲートG4が配置されている。前記第2ゲートG4は、前記画像記録装置U3の用紙排出路SH3から搬送された記録用紙Sを、湾曲、いわゆる、カールの方向に応じて、第1カール補正部材h1または第2カール補正部材h2のいずれかの側に搬送する。前記第1カール補正部材h1または第2カール補正部材h2に搬送された記録用紙Sは、通過時にカールが補正される。カールが補正された記録用紙Sは、排出手段の一例としての排出ロールRhから用紙処理装置U4の排出部の一例としての排出トレイTH1に用紙の画像定着面が上向きの状態、いわゆる、フェイスアップ状態で排出される。
【0036】
前記第1ゲートGT1により画像記録装置U3の前記用紙反転路SH4側に搬送された用紙Sは、弾性薄膜状部材により構成された搬送方向の規制手段、いわゆる、マイラーゲートGT2を押しのける形で通過して、画像記録装置U3の前記用紙反転路SH4に搬送される。
前記画像記録装置U3の用紙反転路SH4の下流端には、用紙循環路SH6および用紙反転路SH7が接続されており、その接続部にもマイラーゲートGT3が配置されている。前記第1ゲートGT1を通って用紙反転路SH4に搬送された用紙は、前記マイラーゲートGT3を通過して前記用紙処理装置U4の用紙反転路SH7側に搬送される。両面印刷を行う場合には、用紙反転路SH4を搬送されてきた記録用紙Sは、前記マイラーゲートGT3を通過して、用紙反転路SH7に搬送された後、逆方向に搬送、いわゆる、スイッチバックさせられると、マイラーゲートGT3により搬送方向が規制され、スイッチバックした記録用紙Sが用紙循環路SH6側に搬送される。前記用紙循環路SH6に搬送された記録用紙Sは前記給紙路SH1を通って2次転写領域Q4に再送される。
【0037】
一方、用紙反転路SH4を搬送される記録用紙Sを、記録用紙Sの後端がマイラーゲートGT2を通過後、マイラーゲートGT3を通過する前に、スイッチバックすると、マイラーゲートGT2により記録用紙Sの搬送方向が規制され、記録用紙Sは表裏が反転された状態で用紙搬送路SH5に搬送される。表裏が反転された記録用紙Sは、カール補正装置U4aによりカールが補正された後、前記用紙処理装置U4の用紙排出トレイTH1に、用紙Sの画像定着面が下向きの状態、いわゆる、フェイスダウン状態で排出することができる。
前記符号SH1〜SH7で示された要素により用紙搬送路SHが構成されている。また、前記符号SH,Ra,Rr,Rh,SGr,SG1,SG2,BH,GT1〜GT3で示された要素により用紙搬送装置SUが構成されている。
【0038】
(帯電器の説明)
図3は本発明の実施例1の帯電器の斜視説明図である。
図4は本発明の実施例1の帯電器の要部断面説明図である。
図5図4の矢印V方向から見た図である。
図6図5のVI−VI線断面図であり、電極クリーナが基準位置に移動した状態の説明図である。
図7図6に示す状態から電極クリーナが前方に移動した状態の説明図である。
なお、図4において、発明を理解しやすくするためにシールド電極の一部の図示を省略している。
また、次に、実施例1の帯電器の説明を行うが、Y,M,C,Kの各色の帯電器CCy〜CCkは、同様に構成されているため、K色の帯電器CCkについて詳細に説明し、その他の色の帯電器CCy〜CCcについては詳細な説明は省略する。
【0039】
図2図3図4において、実施例1の帯電器CCkは、放電器本体の一例として、前後方向に延びる帯電器本体1を有する。前記帯電器本体1は、第2の電極部材の一例として、前後方向に延び且つ感光体ドラムPk側が開放されたコの型の導電性金属材料により構成されたシールド電極2を有する。前記シールド電極2は、前後方向に延びる板状の上壁部2aと、上壁部2aの左右両側から下方に延びる板状の左壁部2bおよび右壁部2cと、を有する。上壁部2aの左部には、前後方向に延びる開口2dが形成されている。
前記シールド電極2の後端には、一端部材の一例としての後端ブロック3が支持されており、シールド電極2の前端には、他端部材の一例としての前端ブロック4が支持されている。前後の各ブロック3,4の右上部には、清掃移動部材用の支持体の一例として、前後方向に延びる筒状のシャフト受け部3a,4aが形成されている。
【0040】
前記シャフト受け部3a,4aには、回転部材の一例として、前後方向に延びるシャフト6が回転可能に支持されている。シャフト6の外周面には、ネジ6aが形成されている。シャフト6の後端部は、後側のシャフト受け部4aを貫通して後方に延びており、後端には、被伝達部材の一例としての従動カップリング7が支持されている。従動カップリング7は、帯電器CCkが画像記録装置U3に装着された場合に、画像記録装置U3に回転可能に支持された伝達部材の一例としての駆動カップリング8に噛み合った状態で支持される。駆動カップリング8には、電極清掃部材の駆動源の一例として、画像記録装置U3に支持された正逆回転可能な電極クリーナ用のモータ9からの駆動が伝達可能に構成されている。
【0041】
図2図7において、前記帯電器本体1の内部には、放電電極の一例として、前後方向に延びる線材により構成され、前後両端が各ブロック3,4に支持されたワイヤ電極11が配置されている。実施例1のワイヤ電極11は、感光体ドラムPkの表面の回転方向に沿って間隔をあけて配置され、前後方向に並行して延びる一対の第1ワイヤ11aおよび第2ワイヤ11bを有する。
前記シールド電極2の下側の開口位置であってワイヤ電極11と感光体ドラムPkとの間、すなわち、感光体ドラムPkとの対向領域である帯電領域Q1側には、電極部材の一例としてのグリッド電極12が支持されている。グリッド電極12は、網状に形成されている。前記グリッド電極12は、前後両端が各ブロック3,4に張架された状態で支持される。
【0042】
前記各電極2,11,12には、電源回路Eから放電用の電圧が印加され、ワイヤ電極11とシールド電極2およびグリッド電極12との電位差に伴って、ワイヤ電極11から放出された電子により感光体ドラムPkの表面が帯電される。なお、実施例1では、ワイヤ電極11に高電圧が印加され、感光体ドラムPkの表面の目的の帯電電圧に応じた電圧がグリッド電極12に印加されており、グリッド電極12に印加される電圧により、ワイヤ電極11の放電が制御されて、感光体ドラムPkの表面の帯電電圧が制御される。
【0043】
図4図7において、帯電器本体1の内部において、ワイヤ電極11と、シールド電極2およびグリッド電極12との間には、放電器の清掃手段の一例としての電極クリーナ16が配置されている。電極クリーナ16は、第1の清掃枠体の一例としてのスライダフレーム17を有する。実施例1のスライダフレーム17は、絶縁材料により構成されている。また、スライダフレーム17は、シールド電極2の内周面に沿った形状で、下方が開放された角筒状に形成されている。
上スライダフレーム17の右下端には、連結部の一例としてのアーム部18が形成されている。アーム部18は、シールド電極2の右壁部2cの下端を回り込むようにU字状に形成されている。
アーム部18の上端には、連動部の一例としてのシャフト貫通部19が形成されている。シャフト貫通部19は、シャフト6が内部を貫通する円筒状に形成されている。シャフト貫通部19の内部には、シャフト6のネジ6aと噛み合うネジ19aが形成されている。したがって、シャフト6が正逆回転すると、ネジ6a,19aを介してアーム部18がシャフト6に沿って前後方向、すなわち、基準位置の一例としての後端のホームポジションに対して、離れる方向である前方や近づく方向である後方に移動し、電極クリーナ16が前後方向に移動するように構成されている。
前記シャフト6やアーム部18、シャフト貫通部19等により、実施例1の清掃移動部材6+18+19が構成されている。
【0044】
前記上スライダフレーム17の下部には、第2の清掃枠体の一例として、上方が開放されたU字状の下スライダフレーム21が支持されている。図6において、下スライダフレーム21の前端部には、第3の清掃支持部の一例としてのグリッドクリーナ支持部21aが形成されている。グリッドクリーナ支持部21aは、下方のグリッド電極12に向けて凹んだ形状に形成されている。前記グリッドクリーナ支持部21aの下面には、第3の清掃部の一例としてのグリッドクリーナ20が支持されている。グリッドクリーナ20は、グリッド電極12に対向、接触した状態で支持され、電極クリーナ16の前後方向の往復移動に応じて、グリッド電極12を清掃可能に構成されている。実施例1のグリッドクリーナ20は、基布に清掃用の毛が植毛されたいわゆるブラシ状に構成されているが、これに限定されず、布状の構成とする等、清掃可能な任意の構成とすることが可能である。なお、グリッドクリーナについては、例えば、特開2006−91456号公報等に記載されており、従来公知の種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。
【0045】
図6図7において、下スライダフレーム21の前後方向中央部の上面には、清掃部の一例としての下ワイヤクリーナ22が支持されている。下ワイヤクリーナ22は、ワイヤ電極11に対して対向して配置されている。図6に示すように、下ワイヤクリーナ22は、電極クリーナ16が基準位置の一例としてのホームポジションに移動した状態では、ワイヤ電極11に対して離間した状態となる位置に配置されている。そして、実施例1の下ワイヤクリーナ22は、図6図7の2点鎖線に示すワイヤ電極11の自然姿勢に対して、交差する方向である上に凸状の蒲鉾形状に形成されている。
実施例1の下ワイヤクリーナ22は、基部の一例としての蒲鉾状の弾性層22bと、弾性層22bの外表面に配置された清掃部本体の一例としての表面の研磨層22aとを有する。実施例1の弾性層22bは、弾性材料の一例としてのスポンジで形成されているが、これに限定されず、任意の材料で構成可能である。
【0046】
また、前記下スライダフレーム21の下面には、下方に延びる板状の被検知部21bが形成されている。電極クリーナ16が、図6に示す初期位置の一例としてのホームポジションに移動した状態における被検知部21bに対応する位置には、検知部材の一例としての光センサSN1が配置されている。光センサSN1は、被検知部21bを検知することで電極クリーナ16がホームポジションに移動したことを検知可能である。
【0047】
図5図6において、前記上スライダフレーム17の内面には、左右方向の内側に延びる左右一対の軸部23が支持されている。前記軸部23の内側には、第1の清掃部材の支持体の一例としての上クリーナ支持体24が配置されている。上クリーナ支持体24は、軸部23に回転可能に支持される左右一対の回転中心部24aと、連結部の一例として回転中心部から前方に延びる左右一対のアームプレート部24bと、アームプレート部24bどうしの前端を接続して左右方向に延びる板状の支持体本体24cと、を有する。
前記アームプレート部24bの下面には、下方に膨らんだ扇形状の離間用の被接触部24dが形成されている。被接触部24dは、後端ブロック3から電極クリーナ16内に延びる左右一対の離間用の接触部27に接触可能に構成されている。
【0048】
前記支持体本体24cの下面には、清掃部の一例としての上ワイヤクリーナ26が支持されている。上ワイヤクリーナ26は、ワイヤ電極11に対向して配置されている。実施例1の上ワイヤクリーナ26は、下ワイヤクリーナ26と上下対称な形状に形成されており、下に凸の蒲鉾形状に形成されている。
また、実施例1の軸部23には、上クリーナ支持体24の前端を下方に回転させる方向、すなわち、上ワイヤクリーナ26をワイヤ電極11に接近させる方向に付勢する付勢手段の一例としてのネジリバネ28が装着されている。
【0049】
図6に示す基準位置では、被接触部24dが接触部27に接触して、ネジリバネ28を弾性変形させてワイヤ電極11と上ワイヤクリーナ26とが離間した状態となる。
そして、電極クリーナ用のモータ9が駆動して、電極クリーナ16が前方に移動すると、図7に示すように、被接触部24dと接触部27との接触が解除されて、上クリーナ支持体24の自重やネジリバネ28の弾性力により、上ワイヤクリーナ26がワイヤ電極11に上方から押し当てられる。このとき、上ワイヤクリーナ26によりワイヤ電極11が下方に押されて、二点鎖線で示す基準位置におけるワイヤ電極11の位置に対して、下方に移動する。したがって、図7に示すように、ワイヤ電極11の下面が下ワイヤクリーナ22に接触する。したがって、実施例1のワイヤクリーナ22,26は、ワイヤ電極11の長手方向(前後方向)に交差する方向(上下方向)からワイヤ電極11に押し当てられる。なお、上下のワイヤクリーナ22,26のバランスおよびワイヤ電極11の張力により、ワイヤ電極11に上下のワイヤクリーナ22,26が予め設定された接触圧力で接触する。
そして、ワイヤ電極11にワイヤクリーナ22,26が押し当てられた状態で、電極クリーナ16が前後方向(ワイヤ電極11の長手方向)に往復移動することで、ワイヤ電極11が研磨層22a,26aで摺擦される。したがって、ワイヤ電極11に付着した放電生成物等の付着物が擦り落とされて(研磨されて)、清掃が行われる。
【0050】
なお、電極クリーナ16が帯電器CCkの前端に到達したことの検出は、従来公知であり、センサを配置して検出する等、任意の方法を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。そして、清掃が終了すると、電極クリーナ16がホームポジションに戻る。
前記上クリーナ支持体24や被接触部24d、接触部27、ネジリバネ28等により、実施例1の清掃接触機構24+27+28が構成されている。
また、符号17〜28が付された各部材により、実施例1の電極クリーナ16が構成されている。
【0051】
図2において、実施例1の画像形成装置Uでは、帯電器CCy〜CCkの上方には、空気流入口31を有する第1空気流路D1が配置され、現像器GY〜GKの上方には空気排出口32を有する第2空気流路D2が配置されている。画像形成装置U内部には、図示しない排出装置の一例としての送風機が配置されており、前記空気流入口31から空気を流出させて、開口2dを介して帯電器CCy〜CCkの内部を通過させ、放電時に発生し電極クリーナ16で清掃された放電生成物等の汚れを、空気と共に空気排出口32に流入させて、清浄器、いわゆるフィルターで清浄化して外気に放出する。このとき、実施例1では、効率的に帯電器CCy〜CCk内部の空気が入れ換えが行われるように、空気排出口32から離れた側である左側に開口2dが形成されている。すなわち、開口2dが右側に形成された場合には、帯電器CCy〜CCk内部の左側の空気が滞留して入れ換えられにくいが、左側に形成することで、効率的な空気の入れ換えが実現されている。
【0052】
なお、実施例1では、前記電極クリーナ16が前後方向に往復移動してワイヤ電極11やグリッド電極12を清掃する清掃動作は、感光体ドラムPy〜Pkの帯電が行われていない状態、すなわち、画像形成動作が実行されていない状態で行われる。そして、清掃動作が実行中、すなわち電極クリーナ16が往復移動中は、排出装置が作動し、電極クリーナ16が清掃した汚れを吸引して排出するように構成されている。
なお、実施例1の画像形成装置Uでは、清掃動作は、累積印刷枚数が、予め設定された枚数の一例としての1000枚になる度に実行されるように設定されているが、これに限定されず、画像形成動作の終了後や、画像形成装置Uの電源投入時、予め設定された時刻等、任意の時期に実行することが可能である。
【0053】
(実施例1の作用)
図8は実施例1の清掃部の経時的な変化の説明図であり、図8Aは初期状態での清掃部と放電電極との説明図、図8Bは経時での清掃部と放電電極との説明図である。
前記構成を備えた本発明の実施例1の画像形成装置Uでは、ワイヤ電極11と対向電極部材2+12とに電圧が印加されると、各ワイヤ11a,11bから電子が放出され、感光体ドラムPy〜Pk表面が帯電される。
帯電器CCy〜CCkの清掃動作が開始されると、電極クリーナ16のワイヤクリーナ22,26がワイヤ電極11に押し当てられた状態で、ワイヤ電極11の長手方向に沿って移動する。したがって、ワイヤ電極11に付着した放電生成物等が擦り落とされる。清掃動作の回数が少ない初期では、図8Aに示すように、ワイヤクリーナ22,26は研磨層22a,26aの外表面に押し当てられた状態で研磨される。そして、清掃動作が繰り返し行われると、経時的にワイヤクリーナ22,26の研磨層22aが摩耗する。この時、研磨層22aは、ワイヤ電極11が接触する特定の位置が局所的に摩耗して、図8Bに示すように、ワイヤ電極11がワイヤクリーナ22,26に食い込むようになる。
【0054】
図9は従来の清掃部材の説明図であり、図9Aは直方体状の清掃部材の場合の説明図、図9Bは特許文献1に記載の構成の説明図である。
図9Aにおいて、従来の直方体状の清掃部材01では、図9Aの破線で示すようにワイヤ電極02の自然状態に対して、研磨層03が1回しか交差しない。したがって、ワイヤ電極02が食い込んでいくにつれて、ワイヤ電極02の張力が低下すると共に、研磨層03がワイヤ電極02に接触する線状の領域がほとんど増えず、最終的には研磨層03を通過して清掃できなくなる。したがって、ワイヤ電極02の清掃能力が低下する問題がある。
図9Bに示す形態では、図9Bの破線で示すように、ワイヤ電極02の自然姿勢に対して研磨層03が交差しない。したがって、経時的にワイヤ電極02が食い込んでいくと、研磨層03をワイヤ電極02が通過してしまい、清掃できなくなる問題がある。特に、従来技術に記載の構成では、ワイヤ電極02と清掃部材01とが1点で接触し、ワイヤ電極02の張力が1点に集中するため、切れ込み速度が高まりやすい。そして、切れ込みが進むと研磨層03を貫通して、更にスポンジ層を貫通して、最悪の場合、台座の樹脂に接触してワイヤ電極02が切れてしまう恐れもある。
【0055】
これに対して、実施例1では、ワイヤ電極11が経時的に食い込んでも研磨層22a,26aが複数回交差するように設定されている。したがって、研磨層22a,26aとワイヤ電極11との接触領域が十分に確保されやすく、ワイヤ電極11の清掃能力を維持することが可能である。また、実施例1では、図8の破線で示すように、最もワイヤ電極11の食い込みが進んだ状態でも、研磨層22a,26aとワイヤ電極11との接触が維持されている。したがって、従来の構成に比べて、ワイヤ電極11の食い込みが最も進むまでの長期にわたって清掃能力が維持可能であり、電極クリーナ16の寿命も長くなっている。
なお、ワイヤ電極11が経時的にワイヤクリーナ22,26に食い込むことで、ワイヤ電極11の張力が低下していき、研磨層22a,26aに対する接触力が低下して、清掃能力が低下する。従来技術では、張力の低下が清掃能力の低下に繋がっていたが、実施例1では、研磨層22a,26aと複数個所で接触させることで、接触箇所が一か所の従来技術に比べて、清掃能力を高くすることが可能である。なお、弾性層22b,26bがワイヤ電極11と擦れることで、ワイヤ電極11が少なからず清掃可能であるが、研磨層22a,26aに比べると清掃性能は低い。
【0056】
また、実施例1では、ワイヤクリーナ22,26が、ワイヤ電極11に対して、上下両方から対向して配置されると共に、長手方向に沿ってずれた位置に配置されている。仮に、長手方向で同じ位置で挟み込むように配置されると、経時的にワイヤ電極11が一方のワイヤクリーナに食い込み、他方のワイヤクリーナは全く清掃しなくなり、ワイヤ電極11の他方の側の清掃が不十分になる問題がある。これに対して、実施例1では、ワイヤクリーナ22,26の全面を清掃可能であると共に、経時的に清掃能力を維持可能である。
【0057】
また、実施例1では、電極クリーナ16が往復移動する際に、ブラシ状のグリッドクリーナ20がグリッド電極12の表面に付着した放電生成物等の汚れを除去する。除去された汚れは、グリッドクリーナ20に付着したり、感光体ドラムPy〜Pkの表面に落下したりする。このとき、実施例1では、電極クリーナ16の往復移動中に、送風機が作動しており、感光体ドラムPy〜Pkに落下する途中や落下した汚れが、空気と共に排気され、回収される。したがって、感光体ドラムPy〜Pkの表面に汚れが付着して帯電不良が発生することが低減される。
【実施例2】
【0058】
図10は実施例2の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0059】
図10において、実施例2の電極クリーナ16では、各ワイヤクリーナ122,126は、ワイヤ電極11の長手方向に交差する方向から見た場合に、1つの角122c,126cがワイヤ電極11に対向、接触する三角形状に形成されている。なお、研磨層122a,126aは、角122c,126cを挟む2辺に形成されている。
【0060】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の帯電器CCy〜CCkでは、実施例1と同様に、経時的にワイヤ電極11が食い込んでも、複数の箇所で研磨層122a,126aがワイヤ電極11に接触する。したがって、長期にわたって清掃能力を維持可能である。特に、実施例2では、三角形の2辺に沿って、ワイヤ電極11から遠い側の端まで研磨層122a,126aが形成されている。したがって、2辺の途中までしか研磨層122a,126aが形成されていない場合に比べて、長期に渡って清掃能力を維持可能である。
【実施例3】
【0061】
図11は実施例3の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
なお、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0062】
図11において、実施例3の電極クリーナ16では、各ワイヤクリーナ222,226は、ワイヤ電極11の長手方向に交差する方向から見た場合に、支持部の一例としての下スライダフレーム21や、支持部の一例としての上クリーナ支持体24に、凸部21e,24eが形成されている。実施例3の凸部21e,24eは、ワイヤ電極11の長手方向に対して中央部がワイヤ電極11側に突出している。特に、実施例3の凸部21e,24eが外表面が部分円弧状に形成されている。
また、実施例3では、直方体状のワイヤクリーナ222,226が凸状の凸部21e,24eの表面に沿って支持されることで、結果として、ワイヤ電極11側に弧状に湾曲した状態、変形した状態で配置される。特に、実施例3のワイヤクリーナ222,226は、研磨層222a,226aは、直方体のワイヤ電極11に対向する面に沿って一端から他端まで形成されている。したがって、弧状に湾曲した状態でも、弧状の一端から他端まで研磨層222a,226aが配置される。
【0063】
(実施例3の作用)
前記構成を備えた実施例3の帯電器CCy〜CCkでは、実施例1,2と同様に、経時的にワイヤ電極11が食い込んでも、複数の箇所で研磨層222a,226aがワイヤ電極11に接触する。したがって、長期にわたって清掃能力を維持可能である。また、実施例3では、ワイヤクリーナ222,226自体は直方体状に形成されている。したがって、特殊な外形形状に形成する必要がなく、製造費用の削減も期待される。
【実施例4】
【0064】
図12は実施例4の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
なお、この実施例4の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例4は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0065】
図12において、実施例4の電極クリーナ16では、各ワイヤクリーナ322,326は、ワイヤ電極11の長手方向に交差する方向から見た場合に、上底部分322c,326cが放電電極11に対向、接触する台形形状に形成されている。なお、実施例4の研磨層322a,326aは、大径の脚辺部分322d,326dに沿って、下端(ワイヤ電極11から遠い側の端)まで形成されている。
【0066】
(実施例4の作用)
前記構成を備えた実施例4の帯電器CCy〜CCkでは、実施例1と同様に、経時的にワイヤ電極11が食い込んでも、複数の箇所で研磨層322a,326aがワイヤ電極11に接触する。したがって、長期にわたって清掃能力を維持可能である。特に、実施例4では、台形の脚辺部分322d,326dに沿って、ワイヤ電極11から遠い側の端まで研磨層322a,326aが形成されている。したがって、脚辺部分322d,326dの途中までしか研磨層322a,326aが形成されていない場合に比べて、長期に渡って清掃能力を維持可能である。
【実施例5】
【0067】
図13は実施例5の清掃部材の説明図であり、実施例1の図8に対応する図である。
なお、この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例5は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0068】
図13において、実施例5の電極クリーナ16では、各ワイヤクリーナ422,426は、ワイヤ電極11の長手方向に交差する方向から見た場合に、長方形状に形成され、且つ、1つの角422c,426cがワイヤ電極11に対向して配置されている。なお、実施例5の研磨層422a,426aは、ワイヤ電極11に近い側の3辺に沿って形成されている。
【0069】
(実施例5の作用)
前記構成を備えた実施例5の帯電器CCy〜CCkでは、実施例1と同様に、経時的にワイヤ電極11が食い込んでも、図13に示すように複数の箇所で研磨層422a,426aがワイヤ電極11に接触する。したがって、長期にわたって清掃能力を維持可能である。特に、実施例5では、直方体の3辺に沿って研磨層422a,426aが形成されている。したがって、ワイヤ電極11が食い込んでいっても、複数の箇所で研磨層422a,426aとワイヤ電極11とが接触しやすい。したがって、3辺に研磨層422a,426aが形成されていない場合に比べて、長期に渡って清掃能力を維持可能である。
【0070】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H013)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としての複写機に限定されず、プリンタ、FAX等の画像形成装置にも適用可能である。また、カラーの画像形成装置に限定されず、モノクロの画像形成装置にも適用可能である。さらに、タンデム型の画像形成装置に限定されず、ロータリ型の画像形成装置にも適用可能である。
【0071】
(H02)前記実施例において、ワイヤ電極11は、2本の線材の場合を例示したが、これに限定されず、1本または3本以上の線材を有する構成等とすることも可能である。
(H03)前記実施例において、シールド電極2を有しない構成とすることが可能である。
(H04)前記実施例において、ワイヤ電極11に対してワイヤクリーナ22,26が接触、離間する構成を例示したが、ワイヤクリーナ22,26がワイヤ電極11に常時接触する構成を採用することも可能である。
【0072】
(H05)前記実施例において、放電器の一例としての帯電器を例示したが、これに限定されず、放電器の他の例としての感光体ドラムPy〜Pkや記録用紙Sの除電器や補助帯電器、転写器T1y〜T1k,T2等としても使用可能である。
(H06)前記実施例において、電極クリーナ16を前後方向に移動させるための構成は、例示したシャフト6を使用する構成に限定されず、前後方向に移動可能な任意の構成を採用可能である。
(H07)前記実施例において、被検知部21bおよび光センサSN1を配置する位置は、実施例に例示した位置に限定されず、前後方向や左右方向の位置をずらす等、任意の位置に変更可能である。他にも、例えば、被検知部21bを帯電器本体1の外部に突出させて、光センサSN1を帯電器CCy〜CCkのユニットに配置せず、感光体ドラムPy〜Pk側に配置したり、画像記録装置U3に配置して検知を行う構成とすることも可能である。
【0073】
(H08)前記実施例において、グリッドクリーナ20の構成は実施例に例示した構成に限定されず、設計等に応じて任意の構成を採用可能である。例えば、ブラシや布等の構成も任意の清掃可能な構成、例えば、スポンジ等に変更可能である。さらに、シールド電極2の内周面に接触する清掃部を設けてシールド電極2も清掃可能としたり、グリッド電極12の下面に接触する清掃部材を設けて、グリッド電極12の両面を清掃可能な構成とすることも可能である。
(H09)前記実施例において、各研磨層22a,26a,122a,126a,222a,226a,322a,326a,422a,426aは、ワイヤ電極11から遠い側の端部まで形成された構成とすることが望ましいが、設計や仕様等に応じて、途中までの構成とすることも可能である。
【0074】
(H010)前記実施例において、ワイヤクリーナ22,26,122,126,222,226,322,326,422,426はワイヤ電極11を挟んで一対設けることが望ましいが、一つのみとすることも可能であるし、3つ以上設けることも可能である。また、ワイヤ電極11の長手方向に対してずれた位置に配置することが望ましいが、同じ位置に設けることも可能である。
(H011)前記実施例において、ワイヤクリーナ22,26,122,126,222,226,322,326,422,426の形状は、例示した蒲鉾状や三角形状、台形状等に限定されず、本発明の要旨の範囲で任意に変更が可能である。
(H012)前記実施例において、ワイヤクリーナ22,26,122,126,222,226,322,326,422,426の弾性層22b,26bは設けることが望ましいが、研磨層22a,26a,122a,126a,222a,226a,322a,326a,422a,426aが弾性を有する場合や、クッション性を有する形状の場合は、弾性層22b,26bを有しない構成とすることも可能である。
【0075】
(H013)前記実施例において、電極クリーナ16の移動中、すなわち清掃動作時に、空気の吸引を行う構成とすることが望ましいが、空気の吸引を行わない構成とすることも可能である。また、例えば、清掃動作時に感光体ドラムPy〜Pkを回転、いわゆる空回転させて感光体ドラムPy〜Pkの表面の特定の位置に汚れが落下しないようにすることも可能であり、空回転と空気の吸引と組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0076】
11…放電電極、
16…清掃手段、
21,24…支持部、
22,26,122,126,222,226,322,326,422,426…清掃部、
CCy,CCm,CCc,CCk…放電器、帯電手段、
Py,Pm,Pc,Pk…像保持手段、
U…画像形成装置。
図1
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図13