【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、独立請求項に記載の内燃機関および排ガス中の排気成分を測定する方法によって達成される。
【0009】
本目的は、特に、シリンダの排ガスのためのシリンダ出口を備えた少なくとも1つのシリンダ(好ましくは、少なくとも2つのシリンダ)を備える内燃機関(好ましくは、2ストローククロスヘッド大型船舶用エンジン)によって達成される。内燃機関は、各シリンダ出口に接続された主排気管と、主排気管の少なくとも一部を迂回するバイパス管とを備える。バイパス管は、主排気管よりも小さい容積(特に、小さい直径)(特に、主排気管の迂回される部分よりも小さい容積)を有することが好ましい。バイパス管は、排気成分を決定するためのセンサまたは測定装置を挿入するための測定開口部を備える。
【0010】
そのような内燃機関により、バイパス排気部分内の排気成分を測定することが可能になり、一方では成分を決定する一般的な可能性をもたらし、他方ではより正確な測定結果をもたらす。
【0011】
本発明に係る大型船舶用エンジンは、シリンダの内径が少なくとも200mmである内燃機関である。エンジンは、好ましくは2ストローククロスヘッドエンジンである。エンジンは、ディーゼルエンジンまたは二元燃料エンジンとすることができる。
【0012】
本発明に係る主排気管は、シリンダ出口とターボチャージャとの間に配置された排気管である。
【0013】
センサ(好ましくは、NOxセンサ)を測定開口部に挿入することができる。
【0014】
センサを測定開口部に挿入することによって、関心のある特定の成分を決定することができる。NOxに関心がある場合、センサはNOxセンサである。本発明に係るセンサは、エンジンの使用中に関心のある成分を測定するためにバイパス管に固定された(特に、バイパス管に連続的に取り付けられたままである)測定装置である。測定装置は、必要に応じて開口部に挿入することができ、測定後に取り外される。
【0015】
これにより、排ガスの成分を直接測定することが可能となり、特にセンサの下流側またはセンサと並行して浄化システムを測定値に適切になるように適応させることが可能になる。
【0016】
バイパス管は、各シリンダからの排気がバイパス管を通って導かれるように各シリンダに接続するための接続管を備えることができる。
【0017】
接続管を通して、各シリンダの排ガスの一部がバイパス管を通して導かれ、一方、排ガスの大部分は依然として主排気管を通して導かれる。各シリンダへの接続は、バイパス管内と主排気管内の排気の同じ相対的混合をもたらし、したがってより正確な測定結果をもたらす。
【0018】
バイパス管は、第1の位置で第1の直径を有し、第2の位置で第2の直径を有し、第2の位置は、第1の位置の下流に配置され、第2の直径は、第1の直径よりも大きい。
【0019】
本発明に係る直径は、円形の管でない場合、断面に対応する。
【0020】
このようにして、バイパス管を通って導かれるガスは、バイパス管の容積が増大するので緩和される。これは、排ガスの冷却をもたらし、それによって特にセンサまたは測定装置がより高い温度および/または圧力で測定することができない、または正確に測定することができない場合に、より低い温度で測定する可能性をもたらす。
【0021】
内燃機関は、主排気管内に配置された、排ガス中のNOxの濃度を低減するためのSCRリアクタをさらに備えることができ、少なくとも1つの還元剤注入器が、SCRリアクタの上流に配置される。
【0022】
本発明に係るSCRリアクタは、触媒反応が起こる触媒の層として定義される。たとえこれが排除されないとしても、SCRリアクタの触媒層の周りにフレームまたはボックスを特に必要としない。
【0023】
主排気管内にSCRリアクタを使用すると、排気中のNOxの測定が主排気管を通して導かれる排気の割合に依存しないとしても、大部分の排気中のNOxの低減を可能にする。さらに、測定部分を主要部分から分離することによって、センサをシリンダまたはシリンダ出口に直接配置する必要がない。なぜなら、還元剤注入器をSCRリアクタの上流に配置する必要があり、シリンダの近くに追加のセンサのためのスペースがほとんどないからである。さらに、本発明に係るセンサは、全シリンダからの排気が考慮されるので、主排気部分中のNOx値に対応するNOxの正しい値を測定することができる。還元剤注入器は、尿素、アンモニア、またはSCRにおける還元反応を促進することができる他の還元手段を注入するように適合させることができる。
【0024】
排気の他の部分(例えば、硫黄(または硫黄化合物)、粒子、CO、CO
2、HCまたはCH
4などが興味の対象である)の場合には、SCRリアクタは、明らかに必要ではない。硫黄(または硫黄化合物)の場合、例えば、そのSCRリアクタは洗浄機またはスクラバーによって置換することができる。粒子の場合、粒子フィルタを排気浄化装置として使用することができる。CO、HC、またはCH
4に対しては、酸化触媒を使用することができる。CO
2に対しては、CO
2コレクターまたはCO
2スクラバーを使用することができる。スクラバーまたは排気浄化装置の組み合わせもまた使用することができる。この場合、さらに対応するセンサまたは測定装置が使用されるので、COセンサ、CO
2センサ、HCセンサ、CH
4センサ、硫黄センサ、または粒子センサが使用される。あるいはまた、それらのセンサすべてを測定装置として構築することができる。
【0025】
バイパス管(特に、接続管)は、少なくとも1つの制限手段(特に、オリフィスおよび/またはチェックバルブ)を備えることができる。
【0026】
制限手段を使用することによって、バイパス管または接続管を通過することができる排気量が減少し、それによってすべてのシリンダからのガスの最適な混合が達成される。バイパス管内の全てのシリンダからの排気の混合物が主排気菅内の混合物に対応するように、各シリンダからバイパス管への同等の排気流を生成するために、制限手段はおそらく全ての接続管には配置されないかもしれない。チェックバルブは、バイパス管からシリンダへのガスの逆流を防止する。
【0027】
これにより、より正確な測定結果が得られる。
【0028】
バイパス管は、流れ(好ましくは、空気流)がセンサまたは測定装置に導かれることができるように配置されたジェットノズルを含む。
【0029】
これにより、センサまたは測定機器を取り外す必要なく、センサまたは測定機器の清掃および/または較正を行うことができる。
【0030】
内燃機関は、センサまたは測定装置(特に、NOxセンサ)の測定値に基づいて、還元剤の注入を制御するように構成された還元剤制御ユニットをさらに備えることができる。
【0031】
このようにして、還元剤の使用は必要性に適合させることができ、過剰投与または過少投与されない。これは、排ガスの最適化された浄化と、同時にエンジンと排気システム自体のより良い耐久性をもたらす。
【0032】
バイパス管は、温度調節ユニット(好ましくは、ヒーター)を備えることができる。
【0033】
凝縮を防ぐために、バイパス管を通って導かれる排ガスをより高い温度(特に、200℃を超える温度)に加熱することができる。これは、より高い耐久性の排気システムをもたらす。
【0034】
シリンダ出口と測定開口部(特に、センサまたは測定装置)との間のガス流動距離は、少なくとも0.2mである。
【0035】
この最小距離は、測定点においてバイパス管内に均一に混合された排気をもたらす。
【0036】
各シリンダとバイパス管との間の接続管は、バイパス管の水平方向の中間軸の上方に取り付けることができる。水は常に重力で流れ落ちるので、水平方向の中間軸の上方の接続管の配置は、バイパス管に流体の水が導入されないことにつながる。
【0037】
バイパス管は、ふるいを含むことができる。
【0038】
バイパス管内のふるいの配置は、異なるシリンダからの排ガスの最適化された混合をもたらす。
【0039】
バイパス管(好ましくは、接続管)は、制限手段((特に、オリフィス)を含むことができ、少なくとも1つの(好ましくは、それぞれの)制限手段は、それぞれの制限手段を通る排ガスの流れを制御するように構成されたバルブ(好ましくは、オリフィス板)を備える。
【0040】
このようにして、排ガスの流れを制御することができ、各シリンダからのガスの最適な混合を達成することができる。
【0041】
内燃機関は、少なくとも2つのシリンダと、各シリンダからバイパス管への流れが等しくなるようにバルブを制御するように構成されたバルブ制御ユニットとを備えることができる。
【0042】
制御ユニットの使用は、各シリンダからの流れの自動適合を可能にする。
【0043】
内燃機関は、少なくとも2つのシリンダと2つの接続管とを備えることができ、接続管または接続管内の制限手段の直径は異なる。
【0044】
このようにして、接続管または制限手段は、各シリンダからの同量のガスが確実にバイパス管にリダイレクトされるように適合させることができる。これにより正しい測定値が得られる。
【0045】
制限手段は、それぞれのシリンダ出口に対して同じ位置を有することができ、各シリンダ出口と測定開口部(特に、センサまたは測定装置)との間の流動距離は、実質的に同じにすることができる。
【0046】
このようにして、各シリンダからの排ガスの最適な混合が保証される。
【0047】
本発明の目的はさらに、(特に、前述のような内燃機関中の)排ガス中の排気成分を測定する方法によって達成される。本方法は、
内燃機関の少なくとも1つの(好ましくは、少なくとも2つの)シリンダ内で燃料を燃焼させるステップと、
主排気管を通して少なくとも1つの(好ましくは、それぞれの)シリンダから排ガスを導くステップと、
主排気管と平行なバイパス管を通して排ガスの一部を迂回させるステップと、
任意で、バイパス菅内の排ガスを緩和させるステップと、
測定装置またはセンサを用いてバイパス管内の排ガスの成分の濃度を測定するステップとを含む。
【0048】
この方法は、排ガス成分のより正確で直接的な測定を可能にする。
【0049】
本方法は、
主排気管を通してSCRリアクタへ排ガスを導くステップと、
SCRリアクタの上流の主排気管内の排ガスに還元剤を注入するステップであって、排ガスの一部は、還元剤注入の上流で迂回されるステップとをさらに含むことができる。
【0050】
本発明は、図面を用いて以下の実施形態において説明される。それは以下を示す。