特開2020-80222(P2020-80222A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-80222(P2020-80222A)
(43)【公開日】2020年5月28日
(54)【発明の名称】センサ
(51)【国際特許分類】
   H01H 36/00 20060101AFI20200501BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20200501BHJP
   G01B 7/00 20060101ALI20200501BHJP
【FI】
   H01H36/00 R
   H05K9/00 Q
   H01H36/00 C
   G01B7/00 101E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-212354(P2018-212354)
(22)【出願日】2018年11月12日
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】中山 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】岡本 卓也
【テーマコード(参考)】
2F063
5E321
5G046
【Fターム(参考)】
2F063AA02
2F063AA22
2F063GA03
2F063GA08
2F063GA28
2F063GA33
2F063ZA01
5E321AA01
5E321AA50
5E321BB21
5E321BB60
5E321GG05
5G046AA02
5G046AB01
5G046AC03
5G046AD02
5G046AD05
5G046AE21
(57)【要約】
【課題】検出性能が向上されたセンサを提供する。
【解決手段】電子部品を内部空間に収容する筐体10と、コイル42及びコイル42を収容するコア41を有し、内部空間の端部側に配置されている検出部40と、検出部40よりも内部空間の内部側に配置され、コイル42に電気的に接続される回路が設けられている基板30と、少なくとも一部が検出部40よりも内部空間の端部側に配置され、筐体10の外部からのノイズの侵入を抑制する第1シールド451と、第1シールド451及び検出部40の間に位置し、第1シールド451及び検出部40の相互に向き合う面を離間するスペーサ51と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を内部空間に収容する筐体と、
コイル及び前記コイルを保持するコアを有し、前記内部空間の端部側に配置されているコイル部と、
前記コイル部よりも前記内部空間の内部側に配置され、前記コイルに電気的に接続される回路が設けられている基板と、
少なくとも一部が前記コイル部よりも前記内部空間の前記端部側に配置され、前記筐体の外部からのノイズの侵入を抑制するシールドと、
前記シールド及び前記コイル部の間に位置し、前記シールド及び前記コイル部の相互に向き合う面を離間する離間部と、
を備える、センサ。
【請求項2】
前記離間部は、空気層である、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記離間部は、絶縁性のスペーサである、請求項1に記載のセンサ。
【請求項4】
前記スペーサと前記シールドとは別体である、請求項3に記載のセンサ。
【請求項5】
前記スペーサは、前記コイル部の前記端部側に向かう面に設けられており、前記コイル部と一体に構成されている、請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
前記筐体は、導電性のものであり、前記端部に少なくとも一部が前記シールドと向き合うように設けられている筐体端部を有し、
前記筐体端部及び前記シールドの間に位置し、前記筐体端部及び前記シールドの相互に向き合う面を離間する筐体側離間部をさらに備える、請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のセンサ。
【請求項7】
前記筐体側離間部は、空気層又は絶縁性のスペーサである、請求項6に記載のセンサ。
【請求項8】
前記筐体は、導電性のものであり、
前記筐体及び前記シールドの間に配置され、前記筐体及び前記シールドの接触を離間する絶縁性のケースをさらに備える、請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、検出領域内における物体の有無を検出するセンサの一例として、近接センサが知られている。近接センサは、筐体と、筐体の内部に設けられている磁界を発生させるコイル及び回路等の電子部品とを備える。また、近接センサは、回路を介して、コイルに接近した物体に発生する誘導電流によるコイルのインピーダンスの変化を測定し、検出対象の有無を検出する。このようなコイルや回路は、筐体の外部からの電磁波の影響を受け易い。外部の電磁波が筐体の内部に侵入すると、コイルや回路に流れる電気信号にノイズが重なり、近接センサの誤動作等の異常が生じてしまう。この結果、近接センサは、物体の有無を正しく検出できなくなる場合がある。このような問題に対して、近接センサでは、筐体の外部からのノイズの侵入を抑制することで、センサの検出性能を向上することが求められている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ケース体と、コア及び検出コイルを含むコイル組立体と、検出コイルに電気的に接続される処理回路が設けられたプリント基板と、外部からのノイズの侵入を防止するためにコイル組立体の前面を覆うようにコアの前面に配置された板状のシールド部とを備える、近接センサが開示されている。このように、特許文献1に記載の近接センサでは、コイル組立体の前面を覆うシールド部を採用して、筐体の外部からのノイズをシールドにおいて電磁遮蔽することで、このノイズにおける筐体の内部への侵入の抑制を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−48902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような近接センサでは、検出感度を高めるために、コイル組立体をなるべくケース体の前端(検出側)に近い位置に配置することがある。こうして、特許文献1のようなシールド部を採用する場合において、コイル組立体が、コイル組立体よりもケース端の前端側にあるシールド部と直接接触するように配置されることになる。しかしながら、筐体の外部からのノイズによりこのシールド部で生成された渦電流が、コイルに影響を与えることがある。この結果、コイルに流れる電気信号にこの渦電流によるノイズが重なることで、近接センサが誤動作等の異常動作を行い、物体の有無を正しく検出できなくなる場合がある。
【0006】
そこで、本発明は、検出性能が向上されたセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るセンサは、電子部品を内部空間に収容する筐体と、コイル及びコイルを保持するコアを有し、内部空間の端部側に配置されているコイル部と、コイル部よりも内部空間の内部側に配置され、コイルに電気的に接続される回路が設けられている基板と、少なくとも一部がコイル部よりも内部空間の端部側に配置され、筐体の外部からのノイズの侵入を抑制するシールドと、シールド及びコイル部の間に位置し、シールド及びコイル部の相互に向き合う面を離間する離間部と、を備える。
【0008】
この態様によれば、シールド及びコイル部の相互に向き合う面が絶縁的に離間される。これによって、シールドに生成されたシールド渦電流によるノイズがコイル部に印加され難くなり、シールド渦電流によるノイズがコイル部に流れる電気信号に重なることを低減することができる。すなわち、センサのノイズ耐性が強化される。この結果、センサの検出性能の向上を実現することができる。
【0009】
上記態様において、離間部は、空気層であってもよい。
【0010】
この態様によれば、組み立てる際に部品数を減少することとともに、センサのノイズ耐性を強化し、センサの検出性能を向上することができる。
【0011】
上記態様において、離間部は、絶縁性のスペーサであってもよい。
【0012】
この態様によれば、簡易な構成を用いて、センサのノイズ耐性を強化し、センサの検出性能を向上することができる。
【0013】
上記態様において、スペーサとシールドとを別体にしてもよい。
【0014】
上記態様において、スペーサは、コイル部の端部側に向かう面に設けられており、コイル部と一体に構成されてもよい。
【0015】
この態様によれば、組み立てる際に部品数を減少することで、センサのノイズ耐性を強化するとともに、安定性を向上することができる。
【0016】
上記態様において、筐体は、導電性のものであり、端部に少なくとも一部がシールドと向き合うように設けられている筐体端部を有し、筐体端部及び前記シールドの間に位置し、筐体端部及びシールドの相互に向き合う面を離間する筐体側離間部をさらに備えてもよい。
【0017】
この態様によれば、シールドにおいて生成されたシールド渦電流も小さくなり、コイル部に与える影響が低減され、より高いノイズ耐性を有するセンサを得られる。
【0018】
上記態様において、筐体側離間部は、空気層又は絶縁性のスペーサであってもよい。
【0019】
この態様によれば、センサのノイズ耐性を強化し、センサの検出性能を向上することができる。
【0020】
上記態様において、筐体は、導電性のものであり、筐体及びシールドの間に配置され、筐体及びシールドの接触を離間する絶縁性のケースをさらに備えてもよい。
【0021】
この態様によれば、センサの検出感度を低下させることなく、シールドにおいて生成されたシールド渦電流も小さくなり、コイル部に与える影響も低減でき、より高いノイズ耐性を有するセンサを得られる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、検出性能が向上されたセンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1実施形態に係るセンサを示す分解斜視図である。
図2図1に示すセンサを組み立てた状態におけるII−II線の断面図である。
図3】第2実施形態に係るセンサの一部構成を説明するための模式図である。
図4】第3実施形態に係るセンサの一部構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0025】
[第1実施形態]
図1及び図2を参照して、第1実施形態に係るセンサ1の内部構造について説明する。図1は、第1実施形態に係るセンサ1の分解斜視図である。図2は、図1に示すセンサ1を組み立てた状態におけるII−II線の断面図である。
【0026】
図1及び図2を参照して、センサ1の内部構造について説明する。図1は、第1実施形態に係るセンサ1の分解斜視図である。図2は、図1に示すセンサ1を組み立てた状態におけるII−II線の断面図である。
【0027】
第1実施形態に係るセンサ1は、非接触で検出対象が近づいたことを検出可能な近接センサであり、筐体10、クランプ20、Oリング25、基板30、ケーブル素線34、ケーブル35、リング部品36、検出部40、シールド部45及びスペーサ51を備える。筐体10は、有底の筒形状に形成されており、一端に開口部11を有し、他端に他端側の開口を閉じるように設けられている筐体端部12を有する。基板30等の電子部品が、開口部11から差し込まれて筐体10の内部空間に収容される。この筐体10は、金属等の導電性を有する材料で形成されている。ここで、センサ1は、その外形が円柱形状となっているが、筐体10やクランプ20の外周が多角形である角柱形状であってもよい。
【0028】
クランプ20は、その端部が筐体10の開口部11に接続され、筐体10に収容された基板30等の電子部品を保護する。図1の矢印で示すように、センサ1の軸方向に沿って、クランプ20から筐体10に向かう方向を前方とし、筐体10からクランプ20に向かう方向を後方とすると、図2に示すように、クランプ20の前方部分が開口部11から筐体10内部に挿入される。基板30はその多くの領域が筐体10内に収容されているが、基板30における後方の領域はクランプ20内に収容されている。また、クランプ20には、ケーブル素線34、リング部品36及びケーブル35の一部が収容されている。
【0029】
クランプ20は、筒形状の第1部品21及び第2部品22を備えている。具体的には、第1部品21の前方側端部が第2部品22の内部に嵌め込まれている。クランプ20は、第1部品21と第2部品22との間に凹部24を有しており、前記凹部24にはOリング25が取り付けられる。図2に示すように、Oリング25は、センサ1が組み立てられた状態で筐体10の内部に位置し、筐体10の内壁とクランプ20の外壁との隙間を封止する。
【0030】
クランプ20(第1部品21、第2部品22)は、樹脂や金属等で形成することができるが、可視光を透過する透明な材料により形成し、センサ1の内部に位置する表示灯32を外部から視認可能とすることが好ましい。
【0031】
基板30は、検出部40を制御する制御回路(不図示)及び検出部40に電流を供給する電流供給回路(不図示)を搭載する基板であり、筐体10に一部が収容される。基板30の前方側の端部には、図2に示すように検出部40が取り付けられている。検出部40は、検出対象の有無を非接触で検出する。検出部40は、コイル42が収容されるコア41と、環状に巻かれたコイル42とを備えるコイル部である。一方、基板30の後方側の端部には、ランド31が設けられており、ケーブル素線34と電気的に接続される。ここで、センサ1による検出対象の検出方法を説明する。まず、基板30に搭載された電流供給回路からコイル42に励磁電流が供給される。コイル42は、供給された励磁電流に基づいて磁場を発生させる。この状態でコイル42に金属等の検出対象が接近すると、電磁誘導の法則により検出対象内部に渦電流が発生する。この渦電流は磁場を発生させるため、コイル42を貫く磁束、ひいてはコイル42のインピーダンスが変化する。検出部40に接続された制御回路は、コイル42のインピーダンスの変化を測定し、検出対象の有無を検出する。
【0032】
基板30には、センサ1の動作状態を表示する表示灯32が搭載されている。表示灯32は、例えば、LED等であってよい。本実施形態において、表示灯32は、センサ1の電源がオンになっている場合や、センサ1が検出対象を検出した場合に点灯する。
【0033】
ケーブル35は、複数のケーブル素線34に保護被覆を施したものである。ケーブル素線34は、基板30のランド31と電気的に接続される。ケーブル素線34は、外部電源からの電力を基板30に搭載された回路へ供給してもよい。また、ケーブル素線34は、基板30に搭載された制御回路からの出力信号をアンプ等の外部機器へ伝達してもよい。
【0034】
リング部品36は、ケーブル35の外周に設けられ、ケーブル35の破損を防止する。詳しくは、リング部品36は、ケーブル35における保護被覆の端部を覆う位置に射出成形等により形成される。また、リング部品36は、筐体10の内部に充填される封止樹脂と密着し、ケーブル35をクランプ20に固定する。
【0035】
ケーブル35と第1部品21との間であって、且つ、リング部品36より後方の領域には、ケーブル35を取り囲むように封止リング38が設けられている。封止リング38は、クランプ20の内壁とケーブル35の外周との隙間を封止する。封止リング38は、センサ1の外部から液体や粉塵が浸入することを防止する。また、封止リング38は、センサ1の内部に充填される封止樹脂が外部へ漏れ出ることを防止する。
【0036】
シールド部45は、筐体10の外部から内部へ侵入するノイズ(以下、「外部ノイズ」という。)を除去する。シールド部45は、検出部40及び基板30の一部を囲むように設けられており、検出部40及び基板30への外部ノイズが到達することを抑制する。また、シールド部45は、例えば、金属膜で形成されてもよいし、銅箔層とポリイミド樹脂層との積層構成で形成されてもよい。なお、シールド部45は積層構成の場合において、この積層の順は、ポリイミド樹脂層、銅箔層及びポリイミド樹脂層となる。こうして、シールド部45は、銅箔層の両側(前方側及び後方側)に形成されているポリイミド樹脂層を介して、前方側にある筐体10及び後方側にある検出部40等の電子部品と絶縁的に構成されている。
【0037】
また、図2に示す例では、シールド部45は、外部ノイズが検出部40に到着することを主として抑制する第1シールド451と、外部ノイズが基板30に到着することを主として抑制する第2シールド452とを有する。なお、第1シールド451は、シールドの一例である。第1シールド451及び第2シールド452は、別体であり、例えば、両者とも銅箔とポリイミド樹脂とを積層させた構成を有している。また、第1シールド451は、筐体端部12の後方側にて、検出部40の両端面及び側面の周囲に設けられている。第2シールド452は、基板30の長手方向の周囲にて、基板30との間に隙間を隔てて設けられている。なお、第1シールド451と検出部40との配置関係の詳細について、後述するスペーサ51と合わせて説明する。
【0038】
スペーサ51は、離間部の一例であり、第1シールド451及び検出部40を離間する。スペーサ51は、例えば、円盤状部材であり、外径が筐体10の内径よりも小さく形成されている。また、スペーサ51は、絶縁性の材料によって構成されている。このスペーサ51は、第1シールド451及び検出部40の間に配置されている。
【0039】
続いて、第1シールド451、スペーサ51及び検出部40の配置関係について詳細に説明する。第1シールド451、スペーサ51及び検出部40は、筐体10の内部空間にて、前方から後方に向かって、第1シールド451、スペーサ51及び検出部40の順で筐体端部12の方に配置されている。また、第1実施形態では、図2に示すように、スペーサ51は、第1シールド451及び検出部40に挟まれるように配置されている。すなわち、スペーサ51は、第1シールド451及び検出部40の間に位置し、第1シールド451及び検出部40のコア41の相互に向き合う面を離間している。
【0040】
このように、第1実施形態に係る絶縁性のスペーサ51を採用することで、第1シールド451及び検出部40の相互に向き合う面が絶縁的に離間されているため、外部ノイズにより第1シールド451の検出部40に向き合う面で生成された渦電流が検出部40のコイル42に与える影響を低減することができる。
【0041】
具体的には、外部ノイズが筐体端部12に印加されると、筐体端部12において渦電流(以下、「筐体渦電流」という。)が生成される。そして、この筐体渦電流によるノイズが第1シールド451に印加され、第1シールド451において渦電流(以下、「シールド渦電流」という。)が生成される。ここで、仮に第1シールド451と検出部40とが直接接触しているとすると、第1シールド451に生成されたシールド渦電流によるノイズが検出部40に印加され、検出部40のコイル42に流れる電気信号に重なる。これを起因として、センサ1が誤検知するおそれがある。これに対して、スペーサ51を採用すると、第1シールド451及び検出部40の相互に向き合う面が絶縁的に離間され、第1シールド451に生成されたシールド渦電流によるノイズが検出部40に印加され難くなる。すなわち、第1シールド451と検出部40との直接接触を抑制することよって、シールド渦電流によるノイズが検出部40のコイル42に流れる電気信号に重なることを低減することができる。こうして、センサ1の誤検知が抑制され、センサ1は物体の有無を正しく検出することが可能となる。
【0042】
つまり、第1実施形態に係るスペーサ51を採用することで、センサ1のノイズ耐性が強化される。この結果、センサ1の検出性能の向上を実現することができる。
【0043】
なお、第1実施形態では、スペーサ51を、第1シールド451又は検出部40と別体に設けられている構成として説明したが、スペーサ51は、第1シールド451の検出部40(後方)に向かう面又は検出部40のコア41の筐体端部12側(前方)に向かう面に接合して、第1シールド451又は検出部40と一体に形成されてもよい。また、第1シールド451に接合される場合において、スペーサ51は、第1シールド451の検出部40に向かう側(後方側)にあるポリイミド樹脂層に接合される。
【0044】
[第2実施形態]
続いて、図3を参照しつつ、第2実施形態に係るセンサ1の構成について説明する。ここで、図3は、第2実施形態に係る筐体側スペーサ52をさらに有するセンサ1の一部構成を説明するための模式図である。
【0045】
第2実施形態は、第1シールド451で生成されたシールド渦電流によるノイズが検出部40に与える影響を軽減することに着目するとともに、筐体端部12で生成された筐体渦電流によるノイズが第1シールド451に与える影響を軽減することにも着目して、スペーサ51に加えて、筐体端部12とシールド部451との間に筐体側スペーサ52を採用した実施形態である。また、第2実施形態では、第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点、すなわち筐体側スペーサ52の構成及び作用効果のみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については言及しない。
【0046】
第2実施形態に係る筐体側スペーサ52は、筐体側離間部の一例であり、筐体端部12及び第1シールド451を離間する。筐体側スペーサ52は、例えば、円盤状部材であり、外径が筐体10の内径よりも小さく形成されている。また、筐体側スペーサ52は、絶縁性の材料によって構成されており、スペーサ51と同じ構成を有するものであってもよい。この筐体側スペーサ52は、図3に示すように、筐体端部12及び第1シールド451に挟まれるようにこの筐体端部12の後方側に配置されている。すなわち、筐体側スペーサ52は、筐体端部12及び第1シールド451の間に位置し、筐体端部12及び第1シールド451の相互に向き合う面を離間している。
【0047】
このように、第2実施形態に係る筐体側スペーサ52を採用することで、筐体端部12及び第1シールド451の相互に向き合う面が絶縁的に離間されているため、外部ノイズにより筐体端部12の第1シールド451に向き合う面で生成された筐体渦電流が第1シールド451に与える影響を低減することができる。
【0048】
具体的には、外部ノイズが筐体端部12に印加されると、筐体端部12において筐体渦電流が生成される。そして、この筐体渦電流によるノイズが第1シールド451に印加され、第1シールド451においてシールド渦電流が生成される。このシールド渦電流によるノイズが検出部40に影響を与える。これに対して、筐体側スペーサ52を採用すると、筐体端部12及び第1シールド451の相互に向き合う面を絶縁的に離間され、筐体端部12に生成された筐体渦電流によるノイズが第1シールド451に印加され難くなる。すなわち、筐体端部12と第1シールド451との直接接触を抑制することよって、筐体渦電流によるノイズが第1シールド451に印加されることを軽減することができる。このように、第1シールド451が受ける筐体渦電流によるノイズの影響が減少されることに伴い、第1シールド451において生成されたシールド渦電流が小さくなる。こうして、第1シールド451において生成されたシールド渦電流が検出部40のコイル42に与える影響も低減できる。この結果、スペーサ51のみを採用する場合に比べて、より高いノイズ耐性を有するセンサ1を得られる。
【0049】
つまり、第2実施形態に係る筐体側スペーサ52を採用することで、スペーサ51のみを採用する場合に比べて、センサ1のノイズ耐性がさらに強化される。この結果、スペーサ51のみを採用する場合よりもセンサ1の検出性能を向上することができる。
【0050】
なお、第2実施形態では、筐体側スペーサ52を、筐体端部12又は第1シールド451と別体に設けられている構成として説明したが、筐体側スペーサ52は、筐体端部12の第1シールド451(後方)に向かう面又は第1シールド451の筐体端部12側(前方)に向かう面に接合して、筐体端部12又は第1シールド451と一体に形成されてもよい。また、第1シールド451に接合される場合において、筐体側スペーサ52は、第1シールド451の筐体端部12に向かう側(前方側)にあるポリイミド樹脂層に接合される。
【0051】
[第3実施形態]
続いて、図4を参照しつつ、第3実施形態に係るセンサ1の構成について説明する。ここで、図4は、第3実施形態に係るケース53を有するセンサ1の一部構成を説明するための模式図である。
【0052】
第3実施形態は、第2実施形態と同様に、第1シールド451で生成されたシールド渦電流によるノイズが検出部40に与える影響を軽減することに着目するとともに、筐体端部で生成された筐体渦電流によるノイズが第1シールド451に与える影響を軽減(抑制)することにも着目している。第3実施形態と第2実施形態との相違は、第3実施形態では、第2実施形態に係る筐体端部12及び筐体側スペーサ52の代わりにケース53を採用した。また、第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点、すなわち筐体10及びケース53の構成及び作用効果のみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については言及しない。
【0053】
第3実施形態に係る筐体10は、第2実施形態に係る検出部40が設けられている端部側に筐体端部12を有していない。すなわち、筐体10は、検出部40が設けられている端部側に開口部13を有する筒形状となっている。
【0054】
ケース53は、有底の円筒形状に形成されており、一端に開口部531を有し、他端に他端側の開口を閉じるように設けられているケース端部532を有する。このケース53は、樹脂等の絶縁性を有する材料で構成されている。また、ケース53は、ケース端部532が前方側に向け、開口部531が後方に向けて筐体10の開口部13から差し込まれて、この開口部13を閉じるように筐体10に固定されている。このように、ケース端部532は、筐体10の絶縁的な端部部分を構成している。
【0055】
また、ケース53を採用した場合において、第1シールド451及び検出部40は、前方から後方に向かって、第1シールド451及び検出部40の順でケース53の内部空間に配置されている。すなわち、図4に示すように、第1シールド451がケース端部532及びスペーサ51に挟まれるように配置されている。
【0056】
このように、第3実施形態に係るケース53を採用することで、外部ノイズにより筐体10の端部部分(ケース端部532)において筐体渦電流が生成されることが抑制され、筐体渦電流が第1シールド451に与える影響を抑制することができる。
【0057】
具体的には、ケース端部532が絶縁性の構成であるため、外部ノイズがケース端部532において筐体渦電流が生成され難くなる。すなわち、ケース端部532での筐体渦電流の生成が抑制される。そして、筐体渦電流によるノイズの発生が抑制され、筐体渦電流によるノイズが第1シールド451に印加されることがなくなり、第1シールド451においてシールド渦電流が生成されることが抑制される。すなわち、第1シールド451において生成されるシールド渦電流が検出部40のコイル42に与える影響が抑制されることができる。この結果、センサ1の誤検知が抑制され、センサ1は物体の有無を正しく検出することが可能となる。
【0058】
つまり、第3実施形態に係るケース53を採用することで、スペーサ51のみを採用する場合に比べて、センサ1のノイズ耐性がさらに強化される。この結果、スペーサ51のみを採用する場合よりもセンサ1の検出性能を向上することができる。また、ケース53のケース端部532は筐体10の端部部分及び第2実施形態に係る筐体側スペーサ52の代わりになるため、検出部40は、第2実施形態よりも筐体10の前方側の端部に近い側に配置することができる。このため、第3実施形態では、センサ1の検出感度を低下させることなく、センサ1の検出性能の向上を実現する。
【0059】
なお、第3実施形態では、筐体10を両端開口している構成として説明したが、第3実施形態に係る筐体10は、第1実施形態及び第2実施形態に係る筐体10と同様に有底の構成としてもよい。すなわち、第3実施形態に係る筐体10は、筐体端部12を有する構成であってもよい。この場合において、ケース端部532は、筐体端部12の後方側に配置される。
[変形例]
【0060】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
上記実施形態では、スペーサ51を第1シールド451及び検出部40の相互に向き合う面を離間する離間部として説明したが、この離間部はスペーサ等の絶縁性の部材に限定されるものではなく、例えば、空気層、その他の気体による層、又は、第1シールド451及び検出部40の相互に向き合う面を絶縁的に離間できる他の構成であってもよい。また、筐体側スペーサ52についても同様の変形例を採用することができる。
【0061】
また、上記第2実施形態では、スペーサ51と筐体側スペーサ52とを採用した構成として説明したが、筐体側スペーサ52のみを採用してもよい。同様に、上記第3実施形態では、ケース53とスペーサ51と採用した構成として説明したが、ケース53のみを採用してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、第1シールド451及び検出部40の間に一つのスペーサ51を採用した構成として説明したが、このスペーサ51の数が2つ以上であってもよい。また、2つ以上のスペーサ51を採用する場合において、これらのスペーサ51は空気層とスペーサとの組み合わせ構成であってもよい。また、筐体側スペーサ52についても同様の変形例を採用することができる。
【0063】
また、上記実施形態では、筐体10を、導電性を有するものとして説明したが、筐体10は樹脂等の絶縁性の材料により構成してもよい。
【0064】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0065】
1…センサ、10…筐体、11…開口部、12…筐体端部、20…クランプ、30…基板、40…検出部、41…コア、42…コイル、45…シールド、451…第1シールド、452…第2シールド、51…スペーサ、52…筐体側スペーサ、53…ケース、532…ケース端部
図1
図2
図3
図4