(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-80720(P2020-80720A)
(43)【公開日】2020年6月4日
(54)【発明の名称】ルアー用フックおよびこれを備えた釣り用ルアー
(51)【国際特許分類】
A01K 85/16 20060101AFI20200508BHJP
A01K 83/00 20060101ALI20200508BHJP
A01K 85/00 20060101ALI20200508BHJP
【FI】
A01K85/16
A01K83/00 Z
A01K85/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-219909(P2018-219909)
(22)【出願日】2018年11月26日
(71)【出願人】
【識別番号】513231661
【氏名又は名称】株式会社スタジオコンポジット
(74)【代理人】
【識別番号】100166132
【弁理士】
【氏名又は名称】木船 英雄
(72)【発明者】
【氏名】関口 一成
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307AB01
2B307AB02
2B307BA42
2B307BA46
2B307BA70
(57)【要約】
【課題】連結体内でフック部材同士の捩れやずれが生じない新規なルアー用フックおよびそれを備えた釣り用ルアーの提供。
【解決手段】ほぼJ字形をした第1フック部材31と第2フック部材32とを変形可能な連結体33で束ねると共に、その連結体33は、第1フック部材31を貫通させて保持する第1保持孔33bと第2フック部材32を貫通させて保持する第2保持孔33cとを備える。これによって、魚がかかるなどして各フック部材31、32が互いに大きく動いてもそのフック部材31,32同士が連結体33内で捩れたりずれたりすることがなくなる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ほぼJ字形をした第1フック部材と第2フック部材とを変形可能で復元性を有する連結体で束ねると共に、前記連結体は、前記第1フック部材を貫通させて保持する第1の保持孔と前記第2フック部材を貫通させて保持する第2の保持孔とを備えたことを特徴とするルアー用フック。
【請求項2】
請求項1に記載のルアー用フックにおいて、
前記連結体は、シリコンゴムからなることを特徴とするルアー用フック。
【請求項3】
請求項1または2に記載のルアー用フックにおいて、
前記連結体の第1保持孔と第2保持孔は、それぞれ断面楕円形に形成されていると共に、断面ハの字形に配置されていることを特徴とするルアー用フック。
【請求項4】
前記請求項1乃至3のいずれかに記載のルアー用フックをルアーボディのフックアイに取り付けたことを特徴とする釣り用ルアー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルアーフィッシングに用いる釣り用ルアーに係り、特にそのルアーボディに取り付けられるルアー用フックおよびこれを備えた釣り用ルアーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にルアーフィッシングに用いる釣り用ルアーとしては、プラグ、ミノー、ジグやスプーンなどと称される小魚や小動物、昆虫などに似せたルアーボディの腹部や尾びれ部にフックをぶら下げた構造のものが多く利用されている。このルアーボディに取り付けられたフックは、魚に触れるとその口やエラなどに引っかかるようにその針先がJ字形に曲げられると共にその先端には引っかかった針が魚から外れるのを防ぐためのかえしが形成されている。
【0003】
また、このフックはあらゆる方向からの魚の食いつきに対応するために、3本の針先を等間隔、すなわちルアーボディ側に連結される軸に対してそれぞれ約120°の間隔で3本の針先を放射状に配置したものが多く利用されている。また、針先がルアーボディに衝突する音を軽減するために2本の針先を有するフックも多く用いられている。
【0004】
しかし、このように3本または2本の針先を有する従来のフックは、その針先同士の間隔(角度)が固定されているため、いずれか1つの針先に魚が食いついた(引っかかった)後は、さらに他の針先に引っかかる可能性は低い。そのため、その針先に引っかかった魚が暴れると、その浅く引っかかった部分(口やエラ)がちぎれてしまい、そのままフックアウトして魚が逃げてしまうことがある。
【0005】
また、仮に2つ以上の針先に掛かったとしても各針先の間隔が固定されているため、いずれかの針先に力が集中して力の分散ができず、その結果、同様な不都合を招く。そして、さらに食いついた魚が大型であると、その重さや抵抗力に耐えきれずにその針先が延びたり、折れたりしてしまい、その針先から魚が抜け落ちてしまうこともある。
【0006】
そこで、本発明者は以下の特許文献1に示すように、そのフックとして、互いに独立したJ字形の第1フック部材と第2フック部材とから構成すると共に、これら一対のフック部材を拡縮自在な連結体で束ねるように連結して構成したものを発明した。このような構成とすることにより、第1のフック部材と第2のフック部材とが他方の動きにかかわらずそれぞれ独自に動くようになるため、例えば一方のフック部材にのみ魚が引っかかった後に、魚が暴れるなどしてさらに他方のフックに対して魚の他の部分が引っかかる可能性が高くなる。
【0007】
これによって2本の独立したフックで魚を捉えることになり、また、魚の動きに対して2本の独立したフックが逃げ惑う魚の動きに追従するため、両方のフックに力が均一に分散する。この結果、フックが浅く引っかかった部分がちぎれたり、魚の重さや抵抗によって針先が延びたり、折れたりしてしまうといった不都合を回避することを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第5923676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上述したような新たな構造のフックは、
図13(A)および
図13(A)に示すように各フック部材a、bの軸部a1、b1をゴムチューブなどの拡縮自在な連結体cで束ねた構造となっているが、ルアーの着水時の衝撃や魚がかかった際の動きなどによって
図13(B)および
図13(B)に示すように各フック部材a、bが連結体c内で捩れたり上下にずれてしまうことがある。この状態でそのまま使用してもその機能は発揮できるが、本来の動きがある程度規制されてしまうことからその都度手で元の状態に戻すことが望ましく、その作業が煩わしいと感じることがある。
【0010】
そこで、本発明はこれらの課題を解決するために案出されたものであり、その目的は連結体内でフック部材同士の捩れやずれが生じない新規なルアー用フックおよびそれを備えた釣り用ルアーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために本発明は、ほぼJ字形をした第1フック部材と第2フック部材とを変形可能で復元性を有する連結体で束ねると共に、前記連結体は、前記第1フック部材を貫通させて保持する第1の保持孔と前記第2フック部材を貫通させて保持する第2の保持孔とを備えたことを特徴とするルアー用フックおよびこれを備えた釣り用ルアーである。
【0012】
従来の連結体が一対のフック部材を1つの貫通孔内でまとめて保持しているのに対し、本発明ではその連結体が2つの保持孔を有し、それぞれの保持孔に対して第1フック部材と第2フック部材とを貫通させてそれぞれ独立して保持された状態となっている。これによって魚がかかって各フック部材が大きく動いてもそのフック部材同士が捩れたりずれたりすることがなくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るルアー用フックは、連結体の各保持孔に対して第1フック部材と第2フック部材とを貫通させてそれぞれ独立して保持するようにしたため、魚がかかるなどして各フック部材が互いに大きく動いてもそのフック部材同士が連結体内で捩れたりずれたりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る釣り用ルアー100の実施の一形態を示す側面図である。
【
図3】(A)は第1フック部材31を上方から見た平面図、(A)は第2フック部材32を上方から見た平面図である。
【
図4】(A)は
図2中Y部の拡大縦断面図、(B)は
図2中X−X線の拡大横断面図である。
【
図5】本発明に係るルアー用フック30の組立例を示す説明図である。
【
図6】本発明に係るルアー用フック30の動きを示す説明図である。
【
図7】本発明に係るルアー用フック30の他の実施形態を示す正面図である。
【
図8】本発明に係るルアー用フック30の他の実施形態を示す正面図である。
【
図10】(A)は
図9中A部X−X矢視図、(B)は
図9中A部Y−Y矢視図である。
【
図11】連結体33の他の実施形態を示す拡大斜視図である。
【
図12】本発明に係るルアー用フック30の他の実施形態を示す正面図である。
【
図13】本発明者が先に発明した既存のルアー用フックの動きの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る釣り用ルアー100の実施の一形態を示したものである。図示するようにこの釣り用ルアー100は、魚形状をしたルアーボディ10と、このルアーボディ10の腹部および尾びれ部付近に設けられたフックアイ20,20に、溶接リングやスプリットリングなどからなる連結リング21,21を介して揺動自在に係合するルアー用フック30,30とから構成されている。
【0016】
このルアーボディ10は、実際の魚や小動物、昆虫などの形態を模したプラスチックや金属、ゴムなどで形成されており、その口元付近のラインアイ22に接続されたライン40に引っ張られるようにして水中または水面付近に位置して周囲の魚を引きつけるように機能する。なお、このルアーボディ10は、その尾びれ部分が中折れ式で左右に揺動するものもある。
【0017】
フック30は、
図2に示すように第1フック部材31と第2フック部材32とを連結体33で束ねて構成されている。第1フック部材31は、炭素鋼などの高強度の針金からなっており、直線状の軸部31aの頂部にリング状の吊下げ部31bを有していると共に、その下端部にはJ字形に湾曲した針先部31cが一体的に形成されている。この針先部31cは、
図3(A)に示すようにリング状の吊下げ部31bの上方から見ると、その環状面S1に対して約45°〜60°程度左側に湾曲した状態となっている。
【0018】
一方、
図2に示すように第2フック部材32も第1フック部材31と同様に、直線状の軸部32aの上端にリング状の吊下げ部32bを有していると共に、その下端部はJ字形に湾曲した針先部32cが一体的に形成されているが、この針先部32cは、
図3(B)に示すようにリング状の吊下げ部32bの上方から見ると、第1フック部材31とは反対にその環状面S2に対して約45°〜60°程度右側に湾曲した状態となっている。なお、この角度に関しては45°〜60°に限定されるものでなく、使用するルアーの幅や形状によってさまざまに異なる。
【0019】
従って、
図2に示すようにこれら第1フック部材31の吊下げ部31bと第2フック部材32の吊下げ部32bとを重ね合わせるような状態で束ねると、それぞれの針先部31c、32cは左右斜め方向にそれぞれ約45°〜60°づつ扇状に外側に開いた状態となっている。なお、
図7に示すようにこれら各フック部材31,32の針先部31c、32cの内側にそれぞれ、魚が食いついた後に針が外れ難くするためのかえし(バーブ)31d、32dを設けても良い。
【0020】
この第1フック部材31と第2フック部材32とを束ねる連結体33は、
図4に示すように、ほぼ直線状をした各軸部31a、32aとほぼ同じ長さをした棒状の連結体本体33aに一対の保持孔33b、33cがその長手方向に平行に貫通するように形成されている。そして、一方の第1保持孔33bには、第1フック部材31の軸部31aが貫通して保持されていると共に、他方の第2保持孔33cには、第2フック部材32の軸部32aが貫通して保持されている。
【0021】
この連結体33の材質としては、適度な強度を有しつつ変形可能で復元性のある材料であればよく、例えばシリコンゴムや電気絶縁材料などとして用いられているポリオレフィン、フッ素系ポリマー、熱可塑性エラストマーなどから構成されている。なお、このような構造をした連結体33の製造方法としては、例えば樹脂の押出成形方法や、一対の導体を絶縁体で被覆した電線の製法のような公知の技術をそのまま利用することができる。
【0022】
このような構造をしたフック30の組み立て方法としては、例えば
図5に示すように第1フック部材31と第2フック32部材の針先部31c、32c側から連結体33を押し込むようにすることで容易に組み立てることができる。すなわち、同図(A)に示すように第1フック部材31と第2フック32部材の針先部31c、32c同士を揃えてそれらの先端に連結体33を被せるようにして挿入してそのまま針先部31c、32cに沿って連結体33を押し込む。具体的には、第1フック部材31の先端を第1保持孔33b側に挿入すると共に、第2フック32部材の先端を第2保持孔33c側に挿入してそのまま同図(B)に示すように連結体33を針先部31c、32cに沿って押し込む。
【0023】
その後、さらにこの連結体33をそのまま針先部31c、32cに沿って湾曲させながら通過させて軸部31a、32a側に押し込み、その連結体33の挿入先端側が吊下げ部31b、32bに到達するまで押し込む。これによって、同図(C)に示すように第1フック部材31と第2フック32部材が連結体33によってその軸部31a、32a部分でしっかりと連結されると共に、吊下げ部31b、32b同士が僅かな間隔を隔てて平行に位置しつつ、それらの針先部31c、32cが所定の角度(環状面S1,S2上に対してそれぞれ約45°〜60°)で前方に開くような形態で保持される。
【0024】
そして、この第1フック部材31および第2フック部材32に対して何ら外力が加わらない状態では、
図6(A)に示すようにその元の形状が維持されるが、この第1フック部材31および第2フック部材32はもともとそれぞれ独立していることから、他方の状態にかかわらず、その連結体33を軸として互いに自由に動くことができる。
【0025】
図6(B)は、第1フック部材31および第2フック部材32の針先部31c、32c同士が離間するように外側に向けて動いた状態を示したものであり、同図(C)はその針先部31c、32c同士が接近するように内側に向けて動いた状態を示したものである。もちろんいずれか一方のみが動くことも可能である。そして、外力が加わってその針先部31c、32cが向きを変えた場合には、その環状の吊下げ部31b、32b同士が互いに干渉し合うため、同図(B)、(C)に示すようにその軸部31a、32a同士が離れて連結体33が一時的に広がように変形するが、その外力を取り除くとその連結体33の収縮力によって同図(A)に示すように軸部31a、32a同士が平行になるように自然に元の状態に戻ることになる。
【0026】
そして、このフック30を
図1に示すようにその針先部31c、32cがライン40方向に向くようにしてルアーボディ10に取り付けると、第1フック部材31または第2フック部材32がそれぞれ独自に動くことになるため、そのいずれか一方にのみ、例えば第1フック部材31にのみ魚が引っかかった後に、その魚が暴れるなどしてさらに他方の第2フック部材32に接触してこれがその魚の他の部分に引っかかる可能性が極めて高くなる。
【0027】
第1フック部材31および第2フック部材32の針先部31c、32cはJ字形に湾曲しているため、一旦引っかかった針先部31c、32cは簡単に抜け落ちることはない。また、この第1フック部材31および第2フック部材32は外力が加わることにより他方のフック部材の位置や動きに規制されずにそれぞれ独自に動くため、一旦引っかかった後は魚が暴れるほどにより深く魚の口やエラに食い込むことになる。これによって、独立して動く2本のフック部材31,32で魚をしっかりと捉えることができるため、第1フック部材31または第2フック部材32の一方にのみ浅く引っかかった部分がちぎれて魚が逃げてしまったり、魚の重さや抵抗によって針先が延びて抜け落ちてしまうといった不都合を回避することができる。
【0028】
従って、一旦食いついた後は魚が暴れたり、大型であってもこれを逃がすことなく確実に釣り上げることができる。そして、このようにして釣り上げた魚を取り外した後のフック30は、その外力が無くなることによってその連結体33の収縮力によって元の状態に自然に戻るため、各フック部材31,32の位置を調整するなどといった、特に手を加えることなくそのまますぐに再利用することができる。
【0029】
また、前述したように従来の連結体が一対のフック部材31,32を1つの保持孔内で束ねるように保持しているのに対し、本発明に係るフック30ではその連結体33が2つの保持孔33b、33cを有し、それぞれの保持孔33b、33cに対して第1フック部材31と第2フック部材32を貫通させてそれぞれ独立して保持した状態となっているため、魚がかかって各フック部材31,32が大きく動いたとしてもそのフック部材31、32同士が連結体33内で捩れたりずれたりすることはない。
【0030】
また、本発明のフック30は、第1フック部材31および第2フック部材32が独立して魚の口などに絡みつくようになっているため、一旦引っかかった後は魚が暴れた程度では簡単に外れることはない。そのため、第1フック部材31および第2フック部材32のかえし(バーブ)31d、32dを省略できる(バーブレスフック)ため、釣った魚の損傷を最小限に抑えることができる。従って、キャッチアンドリリースを前提としたスポーツフィッシングで用いる釣り用のフックとしても最適である。また、釣った魚を他人に譲ったり販売するときにはその商品価値を損なうことがない。
【0031】
次に、
図8乃至
図12は本発明に係る釣り用ルアー100の他の実施の形態を示したものである。本実施の形態では
図10および
図11に示すように、連結体33の2つの保持孔33b、33cをそれぞれ断面楕円形にすると共に、その保持孔33b、33cをハの字形に形成したものである。そして、この連結体33を、
図8に示すように第1フック部材31および第2フック部材32の軸部31a、32aから針先部31c、32cに亘って取り付けることで、第1フック部材31および第2フック部材32の針先部31c、32cの角度を一定の角度を保ったまま保持できるようにしたものである。
【0032】
すなわち、この第1フック部材31および第2フック部材32は、前述したようにそれぞれ直線状の軸部31a、32aの下端部にこれから緩やかにカーブするようにJ字形の針先部31c、32cが連続して形成されている。そして、
図9および
図10に示すようにこの第1フック部材31および第2フック部材32は、連結体33の上端部分では、各保持孔33b、33cの内側端を通過するように位置している(
図10(A))が、連結体33の下方になるに従って各保持孔33b、33cの外側に向き、その下端部分では各保持孔33b、33cの外側端を通過するようになっている(
図10(B))。
【0033】
これによって、各保持孔33b、33cに第1フック部材31および第2フック部材32を通過させることで、それぞれの針先部31c、32cが各保持孔33b、33cの長軸方向に自然と向くように保持されることになる。また、この保持孔33b、33cは断面ハの字形になるように形成されているため、これら針先部31c、32cの角度は一定の角度を保ったまま保持されることになる。
【0034】
そのため、魚がかかった場合は、前記実施の形態にようにこの連結体33が変形することにより、第1フック部材31および第2フック部材32がそれぞれ独立して自在に動くことになるが、加わっていた力が抜けると、連結体33の復元力によって第1フック部材31および第2フック部材32が元の位置関係に戻るようになる。
【0035】
つまり、前記実施の形態では、連結体33の収縮力によって第1フック部材31および第2フック部材32のリング状の吊下げ部31b、32b同士の干渉が解消されるように作用することで元の位置関係を保つようになっているが、本実施の形態では、連結体33の2つの保持孔33b、33cをそれぞれ断面楕円形にすると共に、その保持孔33b、33cをハの字形に形成し、その保持孔33b、33c自体の復元力のみによって元の位置関係を保つようにしたものである。
【0036】
従って、本実施の形態のような連結体33を用いれば、第1フック部材31および第2フック部材32のリング状の吊下げ部31b、32bを小さくしたり、無くしたりすることも可能となる。これにより、
図12に示すようにジギングやソルトウォーターのトップウォータールアーフィッシングなどに使用されているアシストフック50をそのまま利用することも可能となる。なお、このアシストフック50は、図示するようにフック部材51aの端部に紐状のアシストライン51bを備えた一対のアシストフック51,51を連結リング52に取り付けた構造となっており、各アシストフック51,51自体はそれぞれ独立して動くもののそれらの位置関係を保つ機能はない。
【符号の説明】
【0037】
100…釣り用ルアー
10…ルアーボディ
20…フックアイ
21…連結リング
22…ラインアイ
30…ルアー用フック
31…第1フック部材
32…第2フック部材
31a、32a…軸部
31b、32b…吊下げ部
31c、32c…針先部
31d、32d…かえし(バーブ)
33…連結体
33a…連結体本体
33b…第1保持孔
33c…第2保持孔
40…ライン